JP2535551Y2 - 照明器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （１）産業上の利用分野 この考案は天井面に懸吊した一対のＴバー上に配設し
た照明器具の改良に関する。

（２）従来の技術 近時、ビルや工場のオフィス照明は天井面に列状に配
設したＴバー上に照明器具や空調機器その他の機材をシ
ステム的に配置し、室内空間を合理的に創造する工夫が
なされている。

第３図はこの種Ｔバー上に配置された照明器具の設置
構造を示す斜視図であり、図に於いて、１及び２は天井
面に列状に懸吊して配設された１対のＴバー、３はこの
一対のＴバー1,2上に配設された照明器具であり、後述
する支持片４により、上記Ｔバー上に固定される器具本
体５と器具本体の下面側に配置される反射板６、ルーバ
等の光制御部材７を有する。

器具本体５は、上記１対のＴバー１及び２間に並行し
て配置され、断面コ字状に成形された横方向部材の一対
の器具枠８とこの一対の器具枠８の両端部にまたがって
取付けられ、不図示の直管ランプが装着される複数組の
ランプソケット９を取付けたソケット取付板10、及び両
器具枠8,8の中央部に取付けられた安定器ボックス11を
有している。

又、反射板６は器具本体５の下面に化粧ビス等により
ねじ止め固定され、又光制御部材７はＴバー１及び２の
下端縁等に載置して固定されている。

支持片４は両器具枠８の側面に対峙して複数箇所取付
けられるコ字状又は箱形に折曲した鉄板部品であり、第
４図及び第５図に拡大図示するように、器具本体５への
取付壁12には取付高さ調節自在に取付ける長穴13が形成
され、その両側面の下側にＴバー1,2の上端縁に沿って
係止される係止用凹部14と係止した部分の背面取付壁12
にネジ15によりＴバー1,2にねじ固定するためのねじ穴1
6とを有している。

（３）考案が解決しようとする課題 かゝる構造の照明器具は器具本体を両Ｔバー上に配置
させ、支持片の係止凹部をＴバー上端縁に係止させネジ
止めによってＴバー1,2に載置・固定されるものであ
り、組み立て後に、振動，衝撃などによって照明器具に
上方に押し上げる力が作用しても、照明器具の上方への
移動が制限され、Ｔバー1,2からの脱却を確実に防止で
きるという特徴を有する。

しかしながら、このネジ止め作業は器具本体をＴバー
1,2に載置した後に行わなければならないのみならず、
ネジ止め個所が多い上に、高い天井面での作業となるた
めに、作業が煩雑になり、能率も損なわれるという問題
がある。

それ故に、本考案の目的は、簡単な構成によって器具
本体のＴバーへの取付けを容易にでき、作業性を効果的
に改善できる照明器具を提供することにある。

（４）課題を解決するための手段 従って、本考案は、上述の目的を達成するために、一
対のＴバーの上端縁に、器具本体に取付けた支持片の下
端開口凹部を係止して固定するようにした照明器具にお
いて、前記支持片の、器具本体への取付壁の下部に複数
の切溝によって細片化した舌片を形成すると共に、舌片
の下端を係止凹部側に折り返して引掛部を形成してな
り、この引掛部をＴバーの上端縁の下方に、器具本体の
上方への移動が制限されるように位置させたものであ
る。

（５）作用 器具本体の支持片をＴバーの上端縁に載置させると、
引掛部はＴバーの上端縁によって器具本体側に押されて
弾性的に変形し、Ｔバーの上端縁を通過すると引掛部は
原形に復帰して上端縁の下方に位置して器具本体のＴバ
ーへの支持を完了する。この状態において、器具本体に
上方への力が作用しても、引掛部の先端がＴバーの上端
縁下面に引っ掛かるために、器具本体がＴバーから脱却
されることはないし、器具本体をＴバーに単に載置する
だけのワンタッチ操作で取付けができる。

（６）実施例 以下、本考案の実施例を図面と共に詳述する。

第１図及び第２図は本考案に係るＴバー上に載置固定
する照明器具３の支持片17の斜視図とその側面図であ
り、前記従来の第４図及び第５図と対応した図面であ
る。

この支持片17も鉄板を箱形に折曲した折曲部品であ
り、従来同様下端両側面にはＴバー1,2の上端縁に沿っ
て係止される係止凹部18を有している。

ここで、従来と異なる点は、支持片17をＴバー1,2へ
固定する取付壁12の下端側は上記係止凹部18を越えて複
数の切溝19によって細片化された舌片20,21,22が延在さ
れており、そのうち、中央部の舌片21の下端は係止凹部
18側に向け、内方に折り返して引掛部21aが形成されて
いる。又、取付壁12と対向する前面側壁面の下端側は外
方に屈曲され、末広がりの舌片23,24が形成されてい
る。

かゝる構造の支持片17を取付けた照明器具３は、従来
と同様にＴバー1,2上に器具本体５に取付けた支持片17
を載置させ、下方に引き降すことで固定される。

即ち、支持片17をＴバー1,2の上端縁に載置する際
に、舌片21の引掛部21aはＴバー1,2の上端縁によって器
具本体側に押されて弾性的に変形されるが、引掛部21a
が上端縁を通過し、係止凹部18がＴバー1,2の上端縁に
載置されると、原形に復元されてＴバー1,2の上端縁の
下方における垂直壁に係止される。この状態では、引掛
部21aの上端はＴバー1,2の上端縁の下面から若干離間す
るように位置されているが、下面に当接・係止させるこ
ともできる。

尚、取付壁12の対向側の前面壁の係止凹部18の開口下
端側は外方に屈曲され、末広がりの舌片23,24が形成さ
れているめ、支持片17をＴバー1,2上に装着するとき、
Ｔバー1,2の上端縁にスムーズに当接し、拡開して装着
されるガイド作用があり、器具取付がワンタッチで行わ
れる。

（７）考案の効果 以上のように本考案によれば、引掛部を有する舌片が
細片化されているために、器具本体をＴバーに支持する
際に、舌片がＴバーの上端縁部分を通過する際に容易に
変形し、通過後に復元する。従って、器具本体をＴバー
に単に載置するだけで、特に大きな力で器具本体を引き
下げなくても、確実に載置することができる上、ワンタ
ッチ操作による載置が可能となり、作業性を著しく改善
できる。

しかも、舌片の引掛部は、器具本体のＴバーへの載置
後はＴバーの上端縁の下方に係止・位置するために、器
具本体に上方へ移動させるような力が作用しても、舌片
の引掛部がＴバーの上端縁の下面に引っ掛かり、器具本
体のＴバーからの脱却を確実に防止できる。

さらには、引掛部を有する舌片は支持片の取付壁と一
体的に構成されているために、支持片の製造が容易であ
り、第４図及び第５図に示す従来例に比べると若干加工
費が高くなるものの、組み立て費用などを含む全体のコ
ストではむしろ安くなるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る照明器具用部品の支持片の斜視
図、第２図は第１図の側面図、第３図は照明器具のＴバ
ー上への配置構成の斜視図、第４図は従来の照明器具用
部品の支持片の斜視図、第５図は第４図の部品で側面図
である。 1,2……Ｔバー、３……照明器具、５……器具本体、17
……支持片、18……凹部、19……切溝、21……舌片、21
a……引掛部。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一対のＴバーの上端縁に、器具本体に取付
   けた支持片の下端開口凹部を係止して固定するようにし
   た照明器具において、前記支持片の、器具本体への取付
   壁の下部に複数の切溝によって細片化した舌片を形成す
   ると共に、舌片の下端を係止凹部側に折り返して引掛部
   を形成してなり、この引掛部をＴバーの上端縁の下方
   に、器具本体の上方への移動が制限されるように位置さ
   せたことを特徴とする照明器具。