JP4098532B2 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人体の局部を洗浄する衛生洗浄装置においては、使用者の好みに応じた洗浄を実現すべく各種機能が案出されてきた。例えば、使用者の好みに応じた洗浄を実現するためにノズルから噴出される洗浄水の水勢を調整する機能が設けられている。使用者は、自己の好みに応じてノズルから噴出される洗浄水の水勢を調整することができる。
【0003】
従来の衛生洗浄装置では、水勢の調整は、ポンプからノズルへ供給される洗浄水の流量を流量調整弁を用いて変化させることにより行われている。
【0004】
つまり、使用者が水勢を強く設定した場合、ポンプからノズルに供給される洗浄水の流量が増加する。このように、使用者は局部に噴出される洗浄水の流量を増加させることにより強い洗浄感を得ることができる。
【0005】
一方、使用者が水勢を弱く設定した場合、ポンプからノズルに供給される洗浄水の流量が減少する。このように、使用者は局部に噴出される洗浄水の流量を減少させることにより弱い洗浄感を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来の衛生洗浄装置では、洗浄水の流量のみの調整により水勢を調整しているので、洗浄感の変化が単調であり、使用者の種々の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが困難であった。
【0007】
本発明の目的は、使用者の種々の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能な衛生洗浄装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明に係る衛生洗浄装置は、給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、洗浄水を噴出する噴出手段と、給水源から供給される洗浄水に周期的な圧力変動を与えつつ洗浄水を加圧して噴出手段から噴出させる加圧手段と、洗浄水の水勢を設定するための水勢設定手段と、水勢設定手段の設定に基づいて加圧手段による圧力変動の態様を制御する制御手段とを備え、加圧手段は、往復運動を行う加圧部材を有する往復動ポンプを含み、往復動ポンプは、正方向および逆方向に回転可能な回転駆動手段と、回転駆動手段の回転を加圧部材の往復運動に変換するとともに回転駆動手段の回転方向に応じて加圧部材のストロークを可変にする変換手段とを含み、制御手段は、往復動ポンプの加圧部材の往復運動の周期を制御することにより圧力変動の態様として圧力変動周期を制御し、回転駆動手段の回転方向を制御することにより加圧部材の往復運動のストロークを制御して加圧手段による圧力変動幅を制御するものである。
【0009】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、給水源から供給される洗浄水が加圧手段により周期的な圧力変動を与えられつつ加圧されて噴出手段から噴出される。使用者が水勢設定手段により洗浄水の水勢を設定すると、水勢設定手段の設定に基づいて加圧手段による圧力変動の態様が制御手段により制御される。
【0010】
この場合、使用者は水勢設定手段の設定により噴出手段から噴出される洗浄水の圧力変動の態様を調整することができ、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者は嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0011】
また、水勢設定手段の設定に基づいて加圧手段による圧力変動周期が制御される。これにより、使用者は水勢設定手段の設定により噴出手段から噴出される洗浄水の圧力変動周期を調整することができ、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者は嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0012】
さらに、この場合、往復動ポンプの加圧部材の往復運動の周期が制御される。それにより、洗浄水の圧力変動周期が制御される。
【0018】
この場合、圧力変動幅が加圧手段により制御される。これにより、使用者は水勢設定手段の設定により噴出手段から噴出される洗浄水の圧力変動幅を調整することができ、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者は嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0020】
この場合、往復動ポンプの加圧部材の往復運動のストロークが制御される。それにより、洗浄水の圧力変動幅が制御される。
【0021】
復動ポンプは、正方向および逆方向に回転可能な回転駆動手段と、回転駆動手段の回転を加圧部材の往復運動に変換するとともに回転駆動手段の回転方向に応じて加圧部材のストロークを可変にする変換手段とをさらに含み、制御手段は、回転駆動手段の回転方向を制御することにより加圧部材の往復運動のストロークを制御する
【0022】
この場合、回転駆動手段の回転が加圧部材の往復運動に変換され、回転駆動手段の回転方向が制御されることにより加圧部材の往復運動のストロークが制御される。それにより、洗浄水の圧力変動幅が制御される。
【0025】
(2) 衛生洗浄装置は、噴出手段から噴出される洗浄水の流量を調整する流量調整手段をさらに備え、制御手段は、噴出手段から噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量が一定になるように圧力変動の態様に応じて流量調整手段を制御してもよい。
【0026】
この場合、圧力変動の態様に応じて流量調整手段を制御することにより噴出手段から噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量が一定にされる。
【0027】
これにより、使用者は水勢設定手段の設定により噴出手段から噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量を一定に保ちつつ圧力変動の態様を調整することができ、一定の水量で異なる洗浄感を得ることができる。
【0028】
(3) 衛生洗浄装置は、給水源から供給される洗浄水を流動させつつ加熱する加熱手段をさらに備え、制御手段は、噴出手段から噴出される洗浄水の流量が430cc/min以下になるように流量調整手段を制御してもよい。
【0029】
この場合、洗浄水流量の上限を430cc/minに設定することにより、洗浄水の温度を確実に40℃まで昇温することが可能となる。
【0030】
(4) 噴出手段は、異なる洗浄対象に洗浄水を噴出する複数のノズルと、加圧手段と複数のノズルとの間を選択的に連通させる流路切替手段とを含み、制御手段は、流路切替手段により加圧手段に連通されたノズルに応じて加圧手段による圧力変動の態様を制御してもよい。
【0031】
これにより、使用者は異なる洗浄対象に応じてそれぞれ最適に圧力変動の態様を制御することができるので、快適性および使い勝手が向上する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る衛生洗浄装置について説明する。
【0033】
(実施の形態)
図1は、本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図である。
【0034】
図1に示すように、便器600上に衛生洗浄装置100が装着される。タンク700は、水道配管に接続されており、便器600内に洗浄水を供給する。
【0035】
衛生洗浄装置100は、本体部200、遠隔操作装置300、便座部400および蓋部500により構成される。
【0036】
本体部200には、便座部400および蓋部500が開閉自在に取り付けられる。さらに、本体部200には、ノズル部30を含む洗浄水供給機構が設けられるとともに、制御部が内蔵されている。本体部200の制御部は、後述するように遠隔操作装置300により送信される信号に基いて、洗浄水供給機構を制御する。さらに、本体部200の制御部は、便座部400に内蔵されたヒータ、本体部200に設けられた脱臭装置(図示せず)および温風供給装置(図示せず)等の制御も行う。
【0037】
図2は図1の遠隔操作装置300の一例を示す模式図である。
図2に示すように、遠隔操作装置300は、複数のLED(発光ダイオード)301、複数の調整スイッチ302、おしりスイッチ303、刺激スイッチ304、停止スイッチ305、ビデスイッチ306、乾燥スイッチ307および脱臭スイッチ308を備える。
【0038】
使用者により調整スイッチ302、おしりスイッチ303、刺激スイッチ304、停止スイッチ305、ビデスイッチ306、乾燥スイッチ307および脱臭スイッチ308が押下操作される。それにより、遠隔操作装置300は、後述する衛生洗浄装置100の本体部200に設けられた制御部に所定の信号を無線送信する。本体部200の制御部は、遠隔操作装置300より無線送信される所定の信号を受信し、洗浄水供給機構等を制御する。
【0039】
例えば、使用者が、おしりスイッチ303またはビデスイッチ306を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30が移動して洗浄水が噴出する。刺激スイッチ304を押下操作することにより図1の本体部200のノズル部30から人体の局部に刺激を与える洗浄水が噴出される。停止スイッチ305を押下操作することによりノズル部30からの洗浄水の噴出が停止する。
【0040】
また、乾燥スイッチ307を押下操作することにより人体の局部に対して衛生洗浄装置100の温風供給装置(図示せず)より温風が噴出される。脱臭スイッチ308を押下操作することにより衛生洗浄装置100の脱臭装置(図示せず)により周辺の脱臭が行われる。
【0041】
調整スイッチ302は、水勢調整スイッチ302a,302b、温度調整スイッチ302c,302dおよびノズル位置調整スイッチ302e,302fを含む。
【0042】
使用者が、ノズル位置調整スイッチ302e,302fを押下操作することにより図1の衛生洗浄装置100の本体部200のノズル部30の位置が変化し、温度調整スイッチ302c,302dを押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の温度が変化する。また、水勢調整スイッチ302a,302bを押下操作することにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の水量、圧力および噴出形態等が変化する。本実施の形態では、洗浄水の水勢が周期的な圧力変動における変動中心の圧力、変動幅および変動周期(変動周波数)を変化させることにより調整される。調整スイッチ302の押下に伴って複数のLED(発光ダイオード)301が点灯する。
【0043】
以下、実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200について説明を行う。図3は、本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置100の本体部200の構成を示す模式図である。
【0044】
図3に示す本体部200は、制御部4、分岐水栓5、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10、熱交換器11、温度センサ12a,12b、ポンプ13、切替弁14およびノズル部30を含む。また、ノズル部30は、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3を含む。
【0045】
図3に示すように、水道配管201に分岐水栓5が介挿される。また、分岐水栓5と熱交換器11との間に接続される配管202に、ストレーナ6、逆止弁7、定流量弁8、止水電磁弁9、流量センサ10および温度センサ12aが順に介挿されている。さらに、熱交換器11と切替弁14との間に接続される配管203に、温度センサ12bおよびポンプ13が介挿されている。
【0046】
まず、水道配管201を流れる浄水が、洗浄水として分岐水栓5によりストレーナ6に供給される。ストレーナ6により洗浄水に含まれるごみや不純物等が除去される。次に、逆止弁7により配管202内における洗浄水の逆流が防止される。そして、定流量弁8により配管202内を流れる洗浄水の流量が一定に維持される。
【0047】
また、ポンプ13と切替弁14との間にはリリーフ管204が接続され、止水電磁弁9と流量センサ10との間には、逃がし水配管205が接続されている。リリーフ配管204には、リリーフ弁206が介挿されている。リリーフ弁206は、配管203の特にポンプ13の下流側の圧力が所定値を超えると開成し、異常時の機器の破損、ホースの外れ等の不具合を防止する。一方、定流量弁8によって流量が調節され供給される洗浄水のうちポンプ13で吸引されない洗浄水を逃がし水配管205から放出する。これにより、水道供給圧に左右されることなくポンプ13には所定の背圧が作用することになる。
【0048】
次いで、流量センサ10は、配管202内を流れる洗浄水の流量を測定し、制御部4に測定流量値を与える。また、温度センサ12aは、配管202内を流れる洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0049】
続いて、熱交換器11は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、配管202を通して供給された洗浄水を所定の温度に加熱する。温度センサ12bは、熱交換器11により所定の温度に加熱された洗浄水の温度を測定し、制御部4に温度測定値を与える。
【0050】
ポンプ13は、熱交換器11により加熱された洗浄水を制御部4により与えられる制御信号に基いて、切替弁14に圧送する。切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30のおしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つに洗浄水を供給する。それにより、おしりノズル1、ビデノズル2およびノズル洗浄用ノズル3のいずれか1つより洗浄水が噴出される。また、切替弁14は、制御部4により与えられる制御信号に基いて、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量を調整する。それにより、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量が変化する。
【0051】
制御部4は、図1の遠隔操作装置300から無線送信される信号、流量センサ10から与えられる測定流量値および温度センサ12a,12bから与えられる温度測定値に基き止水電磁弁9、熱交換器11、ポンプ13および切替弁14に対して制御信号を与える。
【0052】
図4は熱交換器11の構造の一例を示す一部切り欠き断面図である。
図4に示すように、樹脂ケース504内に曲折された蛇行配管510が埋設されている。蛇行配管510に接触するように平板状のセラミックヒータ505が設けられている。矢印Yで示すように、洗浄水が、給水口511から蛇行配管510内に供給され、蛇行配管510中を流れる間に、セラミックヒータ505により効率よく加熱され、排出口512から排出される。
【0053】
図3の制御部4は、温度センサ12bより与えられる温度測定値に基いて、熱交換器11のセラミックヒータ505の温度をフィードバック制御する。
【0054】
本実施の形態においては、制御部4がフィードバック制御により熱交換器11のセラミックヒータ505の温度を制御することとしたが、これに限定されず、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505の温度を制御してもよく、あるいは、温度上昇時には、フィードフォワード制御によりセラミックヒータ505を制御し、定常時には、フィードバック制御によりセラミックヒータ505を制御する複合的な制御を行ってもよい。
【0055】
図5はポンプ13の構造の一例を示す断面図である。図5のポンプは複動型レシプロポンプである。
【0056】
図5において、ポンプ本体部138内には、円柱状空間139が形成されている。円柱状空間139内には圧送ピストン136が設けられている。圧送ピストン136の外周部には、X字パッキン136aが装着されている。圧送ピストン136により円柱状空間139がポンプ室139aとポンプ室139bとに分割される。
【0057】
ポンプ本体部138の一側部には洗浄水入口PIが設けられ、他側部には洗浄水出口POが設けられている。洗浄水入口PIには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口POには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0058】
洗浄水入口PIは、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに連通するとともに、内部流路P2、小室S2および小室S4を介してポンプ室139bに連通している。
【0059】
ポンプ室139aは、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POに連通している。円柱状空間139bは、小室S6、小室S8および内部流路P4を介して洗浄水出口POに連通している。
【0060】
小室S3、小室S4、小室S7および小室S8には、それぞれアンブレラパッキン137が設けられている。
【0061】
モータ130の回転軸にギア131が取り付けられ、ギア131にギア132が噛合っている。また、ギア132には、クランクシャフト133の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト133の他端には、ピストン保持部134およびピストン保持棒135を介して圧送ピストン136が取り付けられている。
【0062】
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ130の回転軸が回転すると、モータ130の回転軸に取り付けられたギア131が矢印R1の方向に回転し、ギア132が矢印R2の方向に回転する。これにより、圧送ピストン136が図中の矢印Zの方向に上下運動する。
【0063】
図6はアンブレラパッキン137の動作を説明するための模式図である。例えば、図5の圧送ピストン136が、下方向に移動し、ポンプ室139aの容積を増加させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口PIから供給された洗浄水が、内部流路P1、小室S1および小室S3を介してポンプ室139aに流入する。この場合、小室S7の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が低くなるため、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、洗浄水がポンプ室139a内へ流入したり、逆に洗浄水出口POより吐出されることもない。
【0064】
一方、図5の圧送ピストン136が、上方向に移動し、ポンプ室139aの容積を減少させた場合、小室S1の圧力よりもポンプ室139a内の圧力が高くなるため、小室S3に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S1内の洗浄水が、ポンプ室139aに流入しない。この場合、小室S7に設けられたアンブレラパッキン137は、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室139a内の洗浄水が、小室S5、小室S7および内部流路P3を介して洗浄水出口POから吐出される。
【0065】
なお、小室S4内に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形し、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形しない。一方、小室S8に設けられたアンブレラパッキン137は、圧送ピストン136が上方向に移動した場合に、図6(a)に示す状態のまま変形せず、圧送ピストン136が下方向に移動した場合に、図6(b)に示すように変形する。それにより、ポンプ室139a内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出されるときに、ポンプ室139b内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入し、ポンプ室139a内に洗浄水入口PIからの洗浄水が流入するときに、ポンプ室139b内の洗浄水が洗浄水出口POから吐出される。
【0066】
図7は図5のポンプ13の圧力変化を示す図である。図7の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0067】
図7に示すように、ポンプ13の洗浄水入口PIに圧力Piの洗浄水が供給される。この場合、図6の圧送ピストン136が上下方向に運動することにより、ポンプ室139a内の洗浄水の圧力Paは、点線のように変化する。一方、ポンプ室139b内の洗浄水の圧力Pbは、破線のように変化する。ポンプ13の洗浄水出口POより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pcを中心として上下に周期的に変化する。
【0068】
このように、ポンプ13においては、圧送ピストン136が上下運動を行うことにより、ポンプ室139aまたはポンプ室139b内の洗浄水に対して交互に圧力が加えられ、洗浄水入口PIの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口POから吐出される。
【0069】
図8(a)は切替弁14の縦断面図であり、図8(b)は図8(a)の切替弁14のA−A線断面図であり、図8(c)は図8(a)の切替弁14のB−B線断面図である。
【0070】
図8に示す切替弁14は、モータ141、内筒142および外筒143により構成される。
【0071】
外筒143内に内筒142が挿入され、モータ141の回転軸が内筒142に取り付けられている。モータ141は、制御部4により与えられる制御信号に基いて回転動作を行う。モータ141が回転することにより内筒142が回転する。
【0072】
図8(a),(b),(c)に示すように、外筒143の一端には、洗浄水入口143aが設けられ、側部の対向する位置に洗浄水出口143b,143cが設けられ、側部の洗浄水出口143b,143cと異なる位置に洗浄水出口143dが設けられている。内筒142の互いに異なる位置に孔142e,142fが設けられている。孔142eの周辺には、図8(b)に示すように、面取り部が形成されている。内筒142の回転により、孔142eが外筒143の洗浄水出口143bまたは143cと対向可能になっており、孔142fが外筒143の洗浄水出口143dと対向可能になっている。
【0073】
洗浄水入口143aには、図3の配管203が接続され、洗浄水出口143bには、おしりノズル1が接続され、洗浄水出口143cには、ビデノズル2が接続され、洗浄水出口143dには、ノズル洗浄用ノズル3が接続されている。
【0074】
図9は図8の切替弁14の動作を示す断面図である。
図9(a)に示すように、モータ141が回転せず、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143dと同じ側にある場合、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143b,143cのいずれにも対向せず、かつ内筒142の孔142fが外筒143の洗浄水出口143dに対向しない。したがって、洗浄水が洗浄水出口143b,143c,143dのいずれからも流出しない。
【0075】
次に、図9(b)に示すように、モータ141が内筒142を45度回転させた場合には、内筒142の孔142eの周囲の面取り部の一部が外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、少量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W1で示すように洗浄水出口143bから流出する。
【0076】
また、図9(c)に示すように、モータ141が内筒142を90度回転させた場合には、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143bに対向する。したがって、多量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して、矢印W2で示すように洗浄水出口143bから流出する。
【0077】
さらに、モータ141が内筒142を270度回転させた場合には、内筒142の孔142eが外筒143の洗浄水出口143cに対向する。したがって、多量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して洗浄水出口143cから流出する。
【0078】
また、モータ141が内筒142を180度回転させた場合には、内筒142の孔142fが外筒143の洗浄水出口143dに対向する。したがって、多量の洗浄水が洗浄水入口143aより内筒142の内部を通過して洗浄水出口143dから流出する。
【0079】
以上のように、制御部4からの制御信号に基いてモータ141が回転することにより内筒142の孔142e,142fのいずれかが外筒143の洗浄水出口143b〜143dのいずれかに対向した場合には洗浄水が流出し、内筒142の孔142e,142fのいずれもが外筒143の洗浄水出口143b〜143dのいずれにも対向しない場合には洗浄水が流出しない。
【0080】
次に、図3のノズル部30のおしりノズル1について説明する。図10は図3のノズル部30のおしりノズル1の断面図である。なお、図3のノズル部30のビデノズル2の構成および動作は図10のおしりノズル1と同様である。
【0081】
図10に示すように、おしりノズル1は、円筒状のピストン部20、円筒状のシリンダ部21、シールパッキン22およびスプリング23により構成される。
【0082】
ピストン部20の洗端近傍には、洗浄水を噴出するための噴出孔25が形成されている。ピストン部20の後端には、フランジ形状のストッパ部26が設けられている。また、ストッパ部26には、シールパッキン22が装着されている。ピストン部20の内部には、後端面から噴出孔25に連通する流路27が形成されている。
【0083】
一方、シリンダ部21は、先端側の径小部分と後端側の径大部分とからなる。それにより、径小部分と径大部分との間に、ストッパ部26がシールパッキン22を介して当接可能なストッパ面21bが形成されている。シリンダ部21の後端面には、洗浄水入口24が設けられ、シリンダ部21の先端面には、開口部21aが設けられている。シリンダ部21の内部空間が温度変動緩衝部28となる。洗浄水入口24は、シリンダ部21の中心軸とは異なる位置に偏心して設けられている。洗浄水入口24は、図3の切替弁14の洗浄水出口143bに接続されている。
【0084】
ピストン部20は、ストッパ部26が温度変動緩衝部28内に位置し、先端部が開口部21aから突出するように、シリンダ部21内に移動可能に挿入されている。
【0085】
さらに、スプリング23は、ピストン部20のストッパ部26とシリンダ部21の開口部21aの周縁との間に配設されており、ピストン部20をシリンダ部21の後端側に付勢する。
【0086】
ピストン部20のストッパ部26の外周面とシリンダ部21の内周面との間に微小隙間が形成され、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間に微小隙間が形成されている。
【0087】
次いで、図10のおしりノズル1の動作について説明する。図11は図10のおしりノズル1の動作を説明するための断面図である。
【0088】
まず、図11(a)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24より洗浄水が供給されない場合、ピストン部20が、スプリング23の弾性力により矢印Xの方向と逆方向に後退し、シリンダ部21内に収容されている。その結果、ピストン部20は、シリンダ部21の開口部21aより最も突出していない状態となる。このとき、シリンダ部21内には、温度変動緩衝部28が形成されない。
【0089】
次いで、図11(b)に示すように、シリンダ部21の洗浄水入口24より洗浄水の供給が開始された場合、洗浄水の圧力によりピストン部20がスプリング23の弾性力に抗して矢印Xの方向に徐々に前進する。それにより、シリンダ部21内に温度変動緩衝部28が形成されるとともに温度変動緩衝部28に洗浄水が流入する。
【0090】
洗浄水入口24がシリンダ部21の中心軸に対して偏心した位置に設けられているので、温度変動緩衝部28に流入した洗浄水は、矢印Vで示すように渦巻状に還流する。温度変動緩衝部28の洗浄水の一部は、ピストン部20のストッパ部26の外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間を通して、ピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間から流れ出るとともに、ピストン部20の流路27を通して噴出孔25から噴出される。
【0091】
ピストン部20がさらに前進すると、図11(c)に示すように、ストッパ部26がシールパッキン22を介してシリンダ部21のストッパ面21bに水密に接触する。それにより、ピストン部20のストッパ部26の外周面とシリンダ部21の内周面との間の微小隙間からピストン部20の外周面とシリンダ部21の開口部21aの内周面との間の微小隙間に至る流路が遮断される。したがって、温度変動緩衝部28の洗浄水が、ピストン部20内の流路27を通して噴出孔25のみから噴出される。
【0092】
以下に、ポンプ13の動作に基づく吐出圧力の変化について説明する。なお、本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0093】
図12は、本発明の一実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプ13の圧力変化を示す図である。図12の縦軸はポンプ13の吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0094】
図12(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はポンプ13のモータ130の回転数を大きくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が短くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が小さくなる。また、吐出圧力の変動中心Poが高くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が大きくなる。
【0095】
また、図12(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302bを押下し、水勢を「中」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を中程度にする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が中程度となる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が中程度となり、吐出圧力の変動周期が中程度となる。また、吐出圧力の変動中心Poが中程度となり、かつ、吐出圧力の変動幅が中程度となる。
【0096】
さらに、図12(c)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はモータ130の回転数を小さくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が長くなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が大きくなる。また、ポンプ13の吐出圧力の変動中心Poが低くなり、かつ、吐出圧力の変動幅が小さくなる。
【0097】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水勢の調整がポンプ13の回転数を変化させることにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量(平均圧力)、圧力変動幅および圧力変動周期を調整することができる。
【0098】
このように、洗浄水の流量のみならず圧力変動幅および圧力変動周期を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0099】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0100】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置100においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13が加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、圧送ピストン136が加圧部材に相当し、モータ130が回転駆動手段に相当し、ギア131,132が変換手段に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当し、セラミックヒータ505が加熱手段に相当する。
【0102】
図13は、本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置のポンプにおけるギアの構造および動作を示す模式図である。
【0103】
本実施の形態の衛生洗浄装置に用いられるポンプ13は、図5のギア132の代わりに図13のギア132Nを備える。
【0104】
ギア132Nには、回転中心から偏心した位置に半環状の孔132Hが設けられている。クランクシャフト133のギア側端部133Gには、保持部材133aが取り付けられ、保持部材133aがギア132Nの半環状の孔132Hに摺動可能に取り付けられている。また、クランクシャフト133のピストン側端部133Pは、上述の通りピストン保持部134(図5)に保持される。
【0105】
ここで、半環状の孔132Hの一方の端部H1とギア132Nの回転軸との距離L1は、半環状の孔132Hの他方の端部H2とギア132Nの回転軸との距離L2と異なる。
【0106】
図13(a)は、ギア132Nが矢印R2の方向に回転した場合のクランクシャフト133の保持状態を示す。
【0107】
図13(a)によれば、ギア132Nが矢印R2の方向に回転した場合、保持部材132aは半環状の孔132Hの一方の端部H1に保持された状態でギア132Nの回転軸を中心として距離L1に等しい半径の円周上を移動する。この場合、クランクシャフト133のピストン側端部133Pは、距離L1の2倍の距離を上下運動する。それにより、図5の圧送ピストン136が距離L1の2倍の距離を上下運動する。
【0108】
図13(b)は、ギア132Nが矢印R1の方向に回転した場合のクランクシャフト133の保持状態を示す。
【0109】
図13(b)によれば、ギア132Nが矢印R1の方向に回転した場合、保持部材132aは半環状の孔132Hの一方の端部H2に保持された状態でギア132Nの回転軸を中心として距離L2に等しい半径の円周上を移動する。この場合、クランクシャフト133のピストン側端部133Pは、距離L2の2倍の距離を上下運動する。それにより、図5の圧送ピストン136が距離L2の2倍の距離を上下運動する。
【0110】
したがって、ギア132Nの回転方向により圧送ピストン136の上下運動の変位量(以下、稼動ストロークと呼ぶ。)が異なる。つまり、モータ130の回転方向を変更することにより圧送ピストン136の稼動ストロークを変更することが可能である。
【0111】
以下に、ポンプ13の稼動ストロークを変更することによる吐出圧力の変化について説明する。なお、本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0112】
図14は、本発明の一実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプ13の圧力変化を示す図である。図14の縦軸はポンプ13の吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0113】
図14(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はポンプ13のモータ130を矢印R1の方向(図5)に回転させる。これにより、ポンプ13のギア132Nは矢印R2の方向(図13)へ回転し、上述のようにポンプ13の稼動ストロークが大きくなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動幅が大きくなり、吐出圧力の変動中心Poが高くなる。
【0114】
図14(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4はポンプ13のモータ130を矢印R2の方向(図5)に回転させる。これにより、ポンプ13のギア132Nは矢印R1の方向(図13)へ回転し、上述のようにポンプ13の稼動ストロークが小さくなる。その結果、ポンプ13の吐出圧力の変動幅が小さくなり、吐出圧力の変動中心Poが低くなる。
【0115】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、水勢の調整がポンプ13の稼動ストロークを変更することにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の圧力変動周期を一定に保ちつつ流量(平均圧力)および圧力変動幅を調整することができる。このように、洗浄水の圧力変動周期を一定に保ちつつ流量および圧力変動幅を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0116】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0117】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13が加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、圧送ピストン136が加圧部材に相当し、モータ130が回転駆動手段に相当し、ギア131,132Nが変換手段に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当する。
【0119】
実施の形態に係る衛生洗浄装置の制御部4は、ポンプ13の圧力変動周期と稼動ストロークとを組み合わせて変化させることにより水勢を変化させる。
【0120】
以下に、ポンプ13の圧力変動周期および稼動ストロークを変更することによる吐出圧力の変化について説明する。なお、本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動を、おしりノズル1およびビデノズル2より吐出する洗浄水に与えることができる。
【0121】
図15は、本発明の一実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプ13の圧力変化を示す図である。図14の縦軸はポンプ13の吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0122】
以下の説明において、衛生洗浄装置の使用者は、図2の水勢調整スイッチ302a,302bを押下することにより、水勢を「強」、「やや強」、「やや弱」および「弱」に調整するものとする。
【0123】
図15(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4は、ポンプ13のモータ130を矢印R1の方向(図5)に回転させる。これにより、図5の圧送ピストン136のポンプ13のギア132Nが矢印R2の方向(図13)へ回転し、ポンプ13の稼動ストロークが大きくなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動幅が大きくなる。また、制御部4は、ポンプ13のモータ130の回転数を大きくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が短くなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が短くなる。また、ポンプ13の吐出圧力の変動幅がさらに大きくなり、かつ吐出圧力の変動中心Poが高くなる。
【0124】
図15(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302bを押下し、水勢を「やや強」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4は、ポンプ13のモータ130を矢印R1の方向(図5)に回転させる。これにより、図5の圧送ピストン136のポンプ13のギア132Nが矢印R2の方向(図13)へ回転し、ポンプ13の稼動ストロークが大きくなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動幅が大きくなる。また、制御部4は、ポンプ13のモータ130の回転数を小さくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が長くなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が長くなる。そして、ポンプ13の吐出圧力の変動幅がやや大きくなり、かつ吐出圧力の変動中心Poがやや高くなる。
【0125】
図15(c)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302a,302bを押下し、水勢を「やや弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4は、ポンプ13のモータ130を矢印R2の方向(図5)に回転させる。これにより、図5の圧送ピストン136のポンプ13のギア132Nが矢印R1の方向(図13)へ回転し、ポンプ13の稼動ストロークが小さくなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動幅が小さくなる。また、制御部4は、ポンプ13のモータ130の回転数を大きくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が短くなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が短くなる。そして、ポンプ13の吐出圧力の変動幅がやや小さくなり、かつ吐出圧力の変動中心Poがやや低くなる。
【0126】
図15(d)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13の吐出圧力を示す図である。この場合、制御部4は、ポンプ13のモータ130を矢印R2の方向(図5)に回転させる。これにより、図5の圧送ピストン136のポンプ13のギア132Nが矢印R1の方向(図13)へ回転し、ポンプ13の稼動ストロークが小さくなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動幅が小さくなる。また、制御部4は、ポンプ13のモータ130の回転数を小さくする。これにより、図5の圧送ピストン136の上下方向の運動周期が長くなる。この結果、ポンプ13の吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が長くなる。また、ポンプ13の吐出圧力の変動幅がさらに小さくなり、かつ吐出圧力の変動中心Poが低くなる。
【0127】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、水勢の調整がポンプ13の圧力変動周期と稼動ストロークとを組み合わせて変化させることにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量(平均圧力)、圧力変動幅および圧力変動周期を調整することができる。このように、洗浄水の流量のみならず圧力変動幅および圧力変動周期を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【0128】
また、ポンプ13の圧力変動周期と稼動ストロークとを組み合わせて変化させることにより、種々の圧力変動を実現することが可能となるので、使用者はよりバリエーションに富んだ洗浄感を得ることができる。
【0129】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0130】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13が加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、圧送ピストン136が加圧部材に相当し、モータ130が回転駆動手段に相当し、ギア131,132が変換手段に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当する。
【0131】
(他のポンプの例)
図16は、衛生洗浄装置に用いるポンプの他の例を示す断面図である。
【0132】
図16に示すポンプ13bは単動型レシプロポンプである。図16において、本体部には、円柱状空間235が形成されている。円柱状空間235内には圧送ピストン236が設けられている。圧送ピストン236により円柱状空間235がポンプ室235aとポンプ室235bとに分割される。
【0133】
本体部の一側部には洗浄水入口Pαが設けられ、他側部には洗浄水出口Pβが設けられている。洗浄水入口Pαには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口Pβには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0134】
洗浄水入口Pαは、小室S10および小室S11を介してポンプ室235aに連通している。
【0135】
ポンプ室235aは、小室S12および小室S13を介して洗浄水出口Pβに連通している。
【0136】
モータ200の回転軸にギア231が取り付けられ、ギア231にギア232が噛合っている。また、ギア232には、クランクシャフト233の一端が一点支持で回動可能に取り付けられ、クランクシャフト233の他端には、ピストン保持部234およびピストン保持棒239を介して圧送ピストン240が取り付けられている。
【0137】
図3の制御部4により与えられる制御信号に基いて、モータ200の回転軸が回転すると、モータ200の回転軸に取り付けられたギア231が矢印R3の方向に回転し、ギア232が矢印R4の方向に回転する。これにより、圧送ピストン240が図中の矢印Gの方向に上下運動する。
【0138】
また、小室S11および小室S13には、それぞれアンブレラパッキン237が設けられている。アンブレラパッキン237の構成および動作は、前述した図6に示すアンブレラパッキン137の構成および動作と同様である。
【0139】
例えば、図16の圧送ピストン240が、下方向に移動し、ポンプ室235aの容積を増加させた場合、小室S10の圧力よりもポンプ室235a内の圧力が低くなるため、小室S11に設けられたアンブレラパッキン237は、図6(b)に示すように変形する。その結果、洗浄水入口Pαから供給された洗浄水が、小室S10および小室S11を介してポンプ室235aに流入する。この場合、小室S11に設けられたアンブレラパッキン237は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。そのため、ポンプ室235a内の洗浄水が、洗浄水出口Pβより吐出されない。
【0140】
一方、図16の圧送ピストン240が、上方向に移動し、ポンプ室235aの容積を減少させた場合、小室S10の圧力よりもポンプ室235a内の圧力が高くなるため、小室S12に設けられたアンブレラパッキン237は、図6(a)に示す状態のまま変形しない。その結果、小室S10内の洗浄水が、ポンプ室235aに流入しない。この場合、小室S13に設けられたアンブレラパッキン237、図6(b)に示すように変形する。そのため、ポンプ室235a内の洗浄水が、小室S12および小室S13を介して洗浄水出口Pβから吐出される。
【0141】
図17は、図16のポンプの各部の圧力変化を示す図である。図17の縦軸は圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0142】
図17に示すように、ポンプ13bの洗浄水入口Pαに圧力Pxの洗浄水が供給される。この場合、図16の圧送ピストン240が上下方向に運動することにより、ポンプ室235a内の洗浄水の圧力Pxが変化する。それにより、ポンプ13bの洗浄水出口Pβより吐出される洗浄水の圧力Poutは、太い実線で示すように、圧力Pkを中心として上下に周期的に変化する。
【0143】
このように、ポンプ13bにおいては、圧送ピストン240が上下運動を行うことにより、ポンプ室235a内の洗浄水に対して圧力が加えられ、洗浄水入口Pαの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口Pβから吐出される。
【0144】
本実施の形態の衛生洗浄装置に図16のポンプ13bを用いた場合にも、ポンプ13を用いた場合と同様に、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量および圧力変動周期を調整することができる。
【0145】
本実施の形態においては、複動型レシプロポンプ13または単動型レシプロポンプ13bを用いる場合について説明したが、これに限定されず、回転型ポンプまたは他の往復型ポンプを用いてもよい。
【0146】
上記他のポンプの例においては、ポンプ13bが加圧手段および往復動ポンプに相当し、圧送ピストン240が加圧部材に相当し、モータ200が回転駆動手段に相当し、ギア231,232が変換手段に相当する。
【0147】
(第参考形態)
参考形態に係る衛生洗浄装置は、ポンプの構成および動作を除き本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置と同様の構成および動作を有する。
【0148】
図18は、第参考形態の衛生洗浄装置に用いられるポンプ13Dの構造の一例を示す断面図である。図18のポンプ13Dは電磁ポンプである。
【0149】
図18のポンプ13Dにおいては、シリンダ138Dの外周面の上半部に電磁コイル132Dが巻回されている。
【0150】
シリンダ138D内には、スプリングSP1,SP3および円柱状のプランジャ136Pが設けられている。シリンダ138D内は、プランジャ136Pによりポンプ室139cとポンプ室139eとに分割される。
【0151】
ここで、円柱状のプランジャ136P内に円柱状のポンプ室139dが形成されている。ポンプ室139dは内部流路T1を介してポンプ室139cに連通し、かつ内部流路T2を介してポンプ室139eに連通している。ポンプ室139d内には、球体BおよびスプリングSP2が設けられている。
【0152】
シリンダ138Dの下端部には洗浄水入口PAが設けられ、上端部には洗浄水出口PBが設けられている。洗浄水入口PAには図3の配管203を介して熱交換器11が接続され、洗浄水出口PBには配管203を介して切替弁14が接続される。
【0153】
シリンダ138D内において、スプリングSP1はプランジャ136Pを上方へ付勢し、スプリングSP3はプランジャ136Pを下方へ付勢する。
【0154】
プランジャ136Pのポンプ室139d内において、スプリングSP2は、球体Bを下方へ付勢する。それにより、球体Bは、ポンプ室139dと内部流路T1との境界に位置する弁座BZに押し付けられている。
【0155】
以上に示す構成を有するポンプ13Dは、電磁コイル132Dに電圧を印加することにより動作する。以下に、図19に基づきポンプ13Dの動作を説明する。図19は、ポンプ13Dの動作を示す模式的断面図である。
【0156】
図19(a)は、非稼動時におけるポンプ13Dの内部状態を示す。この場合、シリンダ138D内において、プランジャ136Pは、スプリングSP1およびスプリングSP3によりシリンダ138D内の中央に保持されている。プランジャ136Pのポンプ室139d内において、スプリングSP2は、球体Bを弁座BZに押し付け、内部流路T1を介するポンプ室139dとポンプ室139cとの連通を阻止する。
【0157】
図19(b)は、稼動時の電磁コイル132Dに電圧が印加されたときのポンプ13Dの内部状態を示す。この場合、シリンダ138D内において、プランジャ136Pは、スプリングSP3の弾性力に抗してシリンダ138D内を洗浄水出口PB側へ移動する。それにより、スプリングSP3が圧縮され、スプリングSP1が伸張される。なお、このとき、プランジャ136Pのポンプ室139d内において、スプリングSP2はポンプ13Dの非稼動時と同様に球体Bを弁座BZに押し付け、内部流路T2を介するポンプ室139dとポンプ室139cとの連通を阻止する。
【0158】
上記動作に伴いポンプ室139c内の圧力が低くなり、洗浄水が洗浄水入口PAより流入する。一方、上記動作に伴いポンプ室139e内の圧力が高くなり、ポンプ室139e内の洗浄水が洗浄水出口PBより流出する。このように、球体Bは逆止弁として作用する。
【0159】
図19(c)は、稼動時の電磁コイル132Dに電圧が印加されないときのポンプ13Dの内部状態を示す。この場合、シリンダ138D内において、プランジャ136Pは、伸張されたスプリングSP1および圧縮されたスプリングSP3の復元力によりシリンダ138D内を洗浄水入口PA側へ移動する。それにより、スプリングSP3が伸張され、スプリングSP1が圧縮される。
【0160】
上記動作に伴いポンプ室139c内の圧力が高くなり、ポンプ室139c内の洗浄水が、プランジャ136Pの内部流路T1を通じてポンプ室139d内の球体Bを弁座BZから押し出し、ポンプ室139d内に流入する。さらに、ポンプ室139cより流入する洗浄水により、ポンプ室139d内の圧力が高くなり、ポンプ室139d内の洗浄水が、プランジャ136Pの内部流路T2を通じてポンプ室139e内へ流入し、洗浄水出口PBから吐出される。
【0161】
なお、電磁ポンプ13Dにおいては、プランジャ136Pとシリンダ138Dとの間にシール部材が介在しないため、洗浄水出口PBの下流側の圧力損失により吐出流量が異なる。
【0162】
図20は、図18のポンプ13Dの稼動時におけるポンプ室139e内の圧力変化および電磁コイル132Dに印加される電圧の変化を示す図である。図20(a)はポンプ13Dの圧力変化を示し、図20(b)は電磁コイル132Dに印加される電圧の変化を示す。
【0163】
図20に示すように、ポンプ13Dの洗浄水入口PΑには、圧力Pnの洗浄水が供給される。そして、電磁コイル132Dに電圧Vmが断続的に印加されることによりプランジャ136Pがシリンダ138D内で往復運動し、ポンプ13Dの洗浄水出口PBから吐出される洗浄水の圧力Ppは太い実線で示すように、点線で示す圧力Pmを中心として上下に周期的に変化する。
【0164】
以上に示すように、ポンプ13Dにおいては、電磁コイル132Dに周期的なパルス電圧が印加されることにより、ポンプ室139e内の洗浄水に対して圧力が加えられ、洗浄水入口PΑの洗浄水が昇圧されて洗浄水出口PBから吐出される。
【0165】
図18のポンプ13Dにおいては、電磁コイル132Dに印加するパルス電圧の電圧値により、プランジャ136Pの変位量(以下、稼動ストロークと呼ぶ。)が異なる。つまり、電磁コイル132Dに印加するパルス電圧の電圧Vmまたはデューティ比を変更することにより、プランジャ136Pの稼動ストロークを変更することができる。
【0166】
以下に、ポンプ13Dの稼動ストロークを変更することによる吐出圧力の変化について説明する。なお、本参考形態に係る衛生洗浄装置においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0167】
図21は、第参考形態において設定された水勢の違いによるポンプ13Dの圧力変化および電磁コイル132Dへの印加電圧の変化を示す図である。図21の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示し、横軸は時間を示す。
【0168】
図21(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す図である。この場合、制御部4は電磁コイル132Dへ高い電圧値Vzのパルス電圧を印加する。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの稼動ストロークが大きくなる。その結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅が大きくなり、吐出圧力の変動中心Pzが高くなる。
【0169】
図21(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す図である。この場合、制御部4は電磁コイル132Dへ低い電圧値Vzのパルス電圧を印加する。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの稼動ストロークが小さくなる。その結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅が小さくなり、吐出圧力の変動中心Pzが低くなる。
【0170】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、水勢の調整がポンプ13Dの稼動ストロークを変更することにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の圧力変動周期を一定に保ちつつ流量(平均圧力)および圧力変動幅を調整することができる。このように、洗浄水の圧力の変動周期を一定に保ちつつ流量および圧力変動幅を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。また、電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧の電圧値は多段階に設定可能であるので、使用者は水勢調整をより詳細に行うことができる。
【0171】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0172】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13Dが加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、プランジャ136Pが加圧部材に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当する。
【0173】
(第参考形態)
参考形態に係る衛生洗浄装置は、ポンプの制御を除き第の実施の形態に係る衛生洗浄装置と同様の構成および動作を有する。
【0174】
図18のポンプ13Dにおいては、電磁コイル132Dに印加するパルス電圧の周期を変更することにより、プランジャ136Pの運動周期を変更することができる。
【0175】
以下に、ポンプ13Dの稼動ストロークおよび運動周期を組み合わせて変更することによる吐出圧力の変化について説明する。なお、本参考形態に係る衛生洗浄装置においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0176】
図22は、第参考形態において設定された水勢の違いによるポンプ13Dの圧力変化および電磁コイル132Dへの印加電圧の変化を示す図である。図22の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示し、横軸は時間を示す。
【0177】
図22(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す図である。この場合、制御部4は電磁コイル132Dへ高い電圧値Vzのパルス電圧を印加する。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの稼動ストロークが大きくなる。その結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅が大きくなり、吐出圧力の変動中心Pzが高くなる。また、制御部4は電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧の周期Tsを短くする。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの上下方向の運動周期が短くなる。この結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動周波数が高くなり、吐出圧力の変動周期が短くなり、かつ吐出圧力の変動中心Pzが高くなる。また、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅がさらに大きくなる。
【0178】
図22(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す図である。この場合、制御部4は電磁コイル132Dへ低い電圧値Vzのパルス電圧を印加する。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの稼動ストロークが小さくなる。その結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅が小さくなり、吐出圧力の変動中心Pzが低くなる。また、制御部4は電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧の周期Tsを長くする。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの上下方向の運動周期が長くなる。この結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動周波数が低くなり、吐出圧力の変動周期が長くなり、かつ、吐出圧力の変動中心Pzが低くなる。また、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅がさらに小さくなる。
【0179】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、水勢の調整がポンプ13Dの稼動ストロークと運動周期とを組み合わせて変更することにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量(平均圧力)、圧力変動幅および圧力変動周期を調整することができる。このように、洗浄水の流量のみならず圧力変動幅および圧力変動周期を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。また、電磁コイル132Dへの印加するパルス電圧の電圧値および周期は多段階に設定可能であるので、使用者は水勢調整をより詳細に行うことができる。
【0180】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0181】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13Dが加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、プランジャ136Pが加圧部材に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当する。
【0182】
(第参考形態)
参考形態に係る衛生洗浄装置は、ポンプの制御を除き第参考形態に係る衛生洗浄装置と同様の構成および動作を有する。
【0183】
図18のポンプ13Dにおいては、電磁コイル132Dに印加するパルス電圧のデューティ比を変更することにより、プランジャ136Pの稼動ストロークを変更することができる。
【0184】
以下に、ポンプ13Dの稼動ストロークを変更することによる吐出圧力の変化について説明する。なお、本参考形態に係る衛生洗浄装置においては、切替弁14を通過する洗浄水の流量は一定とする。ただし、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0185】
図23は、第参考形態において設定された水勢の違いによるポンプ13Dの圧力変化および電磁コイル132Dへの印加電圧の変化を示す図である。図22の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示し、横軸は時間を示す。
【0186】
図23(a)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す図である。この場合、制御部4は電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧のデューティ比(パルス電圧の周期DTに対するパルス幅DT1の割合)を大きくする。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの稼動ストロークが大きくなる。その結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅が大きくなり、吐出圧力の変動中心Pzが高くなる。
【0187】
図23(b)は、使用者が図2の水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す図である。この場合、制御部4は電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧のデューティ比を小さくする。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの稼動ストロークが小さくなる。その結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動幅が小さくなり、吐出圧力の変動中心Pzが低くなる。
【0188】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、水勢の調整がポンプ13Dの稼動ストロークを変更することにより行われる。これにより、使用者は、水勢調整スイッチ302a,302bにより、ノズル部30から噴出される洗浄水の圧力変動周期を一定に保ちつつ流量(平均圧力)および圧力変動幅を調整することができる。このように、洗浄水の圧力変動周期を一定に保ちつつ流量および圧力変動幅を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。また、電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧のデューティ比は多段階に設定可能であるので、使用者は水勢調整をより詳細に行うことができる。
【0189】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適に圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0190】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13Dが加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、プランジャ136Pが加圧部材に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当する。
【0191】
(第参考形態)
参考形態に係る衛生洗浄装置は、ポンプ13Dおよび切替弁14の制御を除き第参考形態に係る衛生洗浄装置と同様の構成および動作を有する。
【0192】
参考形態に係る衛生洗浄装置においては、制御部4が、ポンプ13Dの運動周期に応じて切替弁14の内筒142を回転させることによりノズル部30より噴出する洗浄水の単位時間当たりの流量が一定に保たれる。
【0193】
以下に、ポンプ13Dの運動周期および切替弁14の流量を変更することによる吐出圧力の変化について説明する。なお、本参考形態に係る衛生洗浄装置においては、切替弁14を切り替えることにより、以下に示す圧力変動をおしりノズル1またはビデノズル2より噴出する洗浄水に与えることができる。
【0194】
図24は、第参考形態において水勢が「強」に設定された場合のポンプ13Dの圧力変化と切替弁14の状態とノズル部30の噴出圧力の変化との関係を示す図である。
【0195】
図24(a)は、使用者が水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す。図24(a)の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示し、横軸は時間を示す。図24(b)は、使用者が水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合の図8の切替弁14のA−A線断面を示す。図24(c)は、使用者が水勢調整スイッチ302aを押下し、水勢を「強」に設定した場合のノズル部30の噴出圧力を示す。図24(c)の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0196】
制御部4は、電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧の周期を長くする。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの上下方向の運動周期が長くなる。この結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動周波数f1が低くなり、吐出圧力の変動周期が長くなり、かつ吐出圧力の変動中心Pzが低くなる。
【0197】
制御部4は、図24(b)に示すように、図8に示す切替弁14の内筒142を回転させる。これにより、内筒142から外筒143への流路の断面積が大きくなる。
【0198】
この場合、ポンプ13Dの吐出圧力の変動中心Pz(平均圧力)が低くかつ切替弁14の流路の断面積が大きいので、ノズル部30から噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量が一定値となり、図24(c)に示すようにノズル部30より噴出される洗浄水の噴出圧力の変動中心Pnが一定値となり、噴出圧力の変動幅が大きくなる。
【0199】
図25は、第参考形態において水勢が「弱」に設定された場合のポンプ13Dの圧力変化と切替弁14の状態とノズル部30の噴出圧力の変化との関係を示す図である。
【0200】
図25(a)は、使用者が水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示す。図25(a)の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力および電磁コイル132Dへの印加電圧を示し、横軸は時間を示す。図25(b)は、使用者が水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合の図8の切替弁14のA−A線断面を示す。図25(c)は、使用者が水勢調整スイッチ302bを押下し、水勢を「弱」に設定した場合のノズル部30の噴出圧力を示す。図25(c)の縦軸はポンプ13Dの吐出圧力を示し、横軸は時間を示す。
【0201】
制御部4は、電磁コイル132Dへ印加するパルス電圧の周期を短くする。これにより、ポンプ13Dのプランジャ136Pの上下方向の運動周期が短くなる。この結果、ポンプ13Dの吐出圧力の変動周波数f2が高くなり、吐出圧力の変動周期が短くなり、かつ吐出圧力の変動中心Pzが高くなる。
【0202】
制御部4は、図25(b)に示すように、図8に示す切替弁14の内筒142を回転させる。これにより、内筒142から外筒143への流路の断面積が小さくなる。
【0203】
この場合、ポンプ13Dの吐出圧力の変動中心Pz(平均圧力)が高くかつ切替弁14の流路の断面積が小さいので、ノズル部30から噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量が一定値となり、図25(c)に示すようにノズル部30より噴出される洗浄水の噴出圧力の変動中心Pnが一定値となり、噴出圧力の変動幅が小さくなる。
【0204】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、ノズル部30より噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量が一定に保たれ、ポンプ13Dの吐出圧力の変動周波数(変動周期)のみが変化する。つまり、水勢が「強」に設定されている場合の吐出圧力の変動周波数f1は、水勢が「弱」に設定されている場合の吐出圧力の変動周波数f2よりも低い。
【0205】
これにより、使用者は水勢を「弱」に設定している場合、たっぷりとした水量でありながら弱い洗浄感を得ることができる。一方、使用者は水勢を「強」に設定している場合、同じ水量で強い洗浄感を得ることができる。このように、ノズル部30より噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量を一定に保ちつつ圧力変動周期および圧力変動幅を変化させることにより、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者の嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。また、電磁コイル132Dへの印加するパルス電圧の周期は多段階に設定可能であるので、使用者は水勢調整をより詳細に行うことができる。
【0206】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、おしりノズル1およびビデノズル2に応じてそれぞれ最適にノズル部30より噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量、圧力変動幅および圧力変動周期を制御することが好ましい。それにより、快適性および使い勝手が向上する。
【0207】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置においては、以下に説明するように、ノズル部30より噴出される洗浄水の流量を例えば430cc/min以下に調整することが好ましい。
【0208】
本実施の形態に係る衛生洗浄装置が設置される一般家庭のコンセントの電流容量を最大15Aとする。この場合、最大1500Wの電力が消費可能である。
【0209】
ここで、本実施の形態に係る衛生洗浄装置は、便座部400(図1)に便座用ヒータを内蔵し、本体部200(図1)に乾燥用ヒータおよび部屋暖房用ヒータを内蔵する。便座用ヒータの消費電力を約50Wとし、乾燥用ヒータの消費電力を約300Wとし、部屋暖房用ヒータの消費電力を約300Wとする。また、本実施の形態に係る衛生洗浄装置において、上記各種ヒータの消費電力の他に制御部等の回路の消費電力を数十Wとする。
【0210】
乾燥用ヒータ、便座用ヒータ、部屋暖房用ヒータおよびセラミックヒータは同時に使用されないものとすると、使用時の安全性を考慮に入れた場合、熱交換器11のセラミックヒータ505(図4)は、約1200Wの電力消費が可能である。
【0211】
ここで、最大消費電力1200Wのセラミックヒータ505を用いた場合の洗浄水の加熱に必要な電力P(W)は次式(1)により与えられる。
【0212】
【数1】
Figure 0004098532
【0213】
上記(1)において、Q(cc/min)は洗浄水の流量であり、1(cal/g・K)は水の比熱であり、Δ(K)は洗浄水の上昇温度であり、4.2(J/cal)はジュール熱である。
【0214】
図26は、1200Wのセラミックヒータ505を用いた場合の洗浄水の流量と昇温可能な温度との関係を示す図である。図26において、縦軸は洗浄水の昇温可能な温度を示し、横軸は洗浄水の流量を示す。
【0215】
図26によれば、洗浄水の流量を430cc/minに設定した場合、折れ線L上の点LMより、洗浄水の昇温可能温度は40degとなる。
【0216】
熱交換器11のセラミックヒータ505は、洗浄水の加熱に際し約3%の放熱損失を生じる。つまり、熱交換器11のセラミックヒータ505の洗浄水の加熱に対する熱交換効率は約97%である。これにより、セラミックヒータ505は、430cc/minの流量を有する洗浄水に対しては38.7degの昇温能力を有する。
【0217】
日本各地の給水温度についての調査の結果、給水温度は、最低で約2.5℃であることが確認されている。これにより、洗浄水の流量を430cc/minに設定した場合、40℃まで洗浄水の温度を加熱することができる。
【0218】
以上に示すことから、本実施の形態に係る衛生洗浄装置は、洗浄水流量の上限を430cc/minに設定することにより、洗浄水の温度を確実に40℃まで昇温させることが可能である。
【0219】
なお、上記実施の形態において、ノズル部30から噴出される洗浄水の流量(平均圧力)、圧力変動周期および圧力変動幅をそれぞれ独立に調整可能に構成してもよい。
【0220】
上記の衛生洗浄装置においては、水道配管201が給水源に相当し、ノズル部30が噴出手段に相当し、おしりノズル1およびビデノズル2が複数のノズルに相当し、ポンプ13Dが加圧手段および往復動ポンプに相当する。また、制御部4が制御手段に相当し、プランジャ136Pが加圧部材に相当し、切替弁14が流路切替手段に相当する。さらに、水勢調整スイッチ302a,302bが水勢設定手段に相当し、セラミックヒータ505が加熱手段に相当する。
【0221】
【発明の効果】
本発明に係る衛生洗浄装置においては、給水源から供給される洗浄水が加圧手段により周期的な圧力変動を与えられつつ加圧されて噴出手段から噴出される。使用者が水勢設定手段により洗浄水の水勢を設定すると、水勢設定手段の設定に基づいて加圧手段による圧力変動の態様が制御手段により制御される。
【0222】
この場合、使用者は水勢設定手段の設定により噴出手段から噴出される洗浄水の圧力変動の態様を調整することができ、流量のみの調整とは異なる洗浄感が得られる。したがって、使用者は嗜好に応じた種々の洗浄感を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置を便器に装着した状態を示す斜視図
【図2】 図1の遠隔操作装置の一例を示す模式図
【図3】 本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置の本体部の構成を示す模式図
【図4】 熱交換器の構造の一例を示す一部切り欠き断面図
【図5】 ポンプの構造の一例を示す断面図
【図6】 アンブレラパッキンの動作を説明するための模式図
【図7】 図5のポンプの圧力変化を示す図
【図8】 (a)切替弁の縦断面図、(b)切替弁のA−A線断面図、(c)切替弁のB−B線断面図
【図9】 図8の切替弁の動作を示す断面図
【図10】 図3のノズル部のおしりノズルの断面図
【図11】 図10のおしりノズルの動作を説明するための断面図
【図12】 本発明の一実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化を示す図
【図13】 本発明の一実施の形態に係る衛生洗浄装置のポンプにおけるギアの構造および動作を示す模式図
【図14】 本発明の一実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化を示す図
【図15】 本発明の一実施の形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化を示す図
【図16】生洗浄装置に用いるポンプの他の例を示す断面図
【図17】 図16のポンプの各部の圧力変化を示す図
【図18】 第参考形態の衛生洗浄装置に用いられるポンプの構造の一例を示す断面図
【図19】 ポンプの動作を示す模式的断面図
【図20】 図18のポンプの稼動時におけるポンプ室内の圧力変化および電磁コイルに印加される電圧の変化を示す図
【図21】 第参考形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化および電磁コイルへの印加電圧の変化を示す図
【図22】 第参考形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化および電磁コイルへの印加電圧の変化を示す図
【図23】 第参考形態において設定された水勢の違いによるポンプの圧力変化および電磁コイルへの印加電圧の変化を示す図
【図24】 第参考形態において水勢が「強」に設定された場合のポンプの圧力変化と切替弁の状態とノズル部の噴出圧力の変化との関係を示す図
【図25】 第参考形態において水勢が「弱」に設定された場合のポンプの圧力変化と切替弁の状態とノズル部の噴出圧力の変化との関係を示す図
【図26】 1200Wのセラミックヒータを用いた場合の洗浄水の流量と昇温可能な温度との関係を示す図
【符号の説明】
1 おしりノズル
2 ビデノズル
4 制御部
13,13b,13D ポンプ
14 切替弁
30 ノズル部
130,200 モータ
131,132,231,232,132N ギア
132D 電磁コイル
132H 半環状の孔
133 クランクシャフト
134 ピストン保持部
135 ピストン保持棒
136,240 圧送ピストン
136P プランジャ
138D シリンダ
139c,139d,139e ポンプ室
142 内筒
143 外筒
143a 洗浄水入口
143b,143c 洗浄水出口
142e 孔
200 本体部
201 水道配管
300 遠隔操作装置
302 調整スイッチ
302a,302b 水勢調整スイッチ
505 セラミックヒータ
B 球体
SP1,SP2,SP3 スプリング
Ts,DT 周期
DT1 パルス幅
Pm,Po,Pz 圧力
Vm,Vz 電圧

Claims (4)

  1. 給水源から供給される洗浄水を人体に噴出する衛生洗浄装置であって、
    洗浄水を噴出する噴出手段と、
    前記給水源から供給される洗浄水に周期的な圧力変動を与えつつ洗浄水を加圧して前記噴出手段から噴出させる加圧手段と、
    洗浄水の水勢を設定するための水勢設定手段と、
    前記水勢設定手段の設定に基づいて前記加圧手段による圧力変動の態様を制御する制御手段とを備え、
    前記加圧手段は、往復運動を行う加圧部材を有する往復動ポンプを含み、
    前記往復動ポンプは、
    正方向および逆方向に回転可能な回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段の回転を前記加圧部材の往復運動に変換するとともに前記回転駆動手段の回転方向に応じて前記加圧部材のストロークを可変にする変換手段とを含み、
    前記制御手段は、前記往復動ポンプの前記加圧部材の往復運動の周期を制御することにより前記圧力変動の態様として圧力変動周期を制御し、前記回転駆動手段の回転方向を制御することにより前記加圧部材の往復運動のストロークを制御して前記加圧手段による圧力変動幅を制御することを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記噴出手段から噴出される洗浄水の流量を調整する流量調整手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記噴出手段から噴出される洗浄水の単位時間当たりの流量が一定になるように前記圧力変動の態様に応じて前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記給水源から供給される洗浄水を流動させつつ加熱する加熱手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記噴出手段から噴出される洗浄水の流量が430cc/min以下になるように前記流量調整手段を制御することを特徴とする請求項2記載の衛生洗浄装置。
  4. 前記噴出手段は、
    異なる洗浄対象に洗浄水を噴出する複数のノズルと、
    前記加圧手段と前記複数のノズルとの間を選択的に連通させる流路切替手段とを含み、
    前記制御手段は、前記流路切替手段により前記加圧手段に連通されたノズルに応じて前記加圧手段による圧力変動の態様を制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
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