JP4096612B2 - 活性汚泥阻害物質の計測方法を用いた活性汚泥阻害物質の監視装置、廃水処理方法および廃水処理装置 - Google Patents

活性汚泥阻害物質の計測方法を用いた活性汚泥阻害物質の監視装置、廃水処理方法および廃水処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、生活廃水や工場廃水などの廃水処理における活性汚泥阻害物質の計測方法を用いた活性汚泥阻害物質の監視装置、廃水処理方法および廃水処理装置に関するものであり、具体的には処理槽に流入する廃水中の活性汚泥阻害物質を早期に検出できる活性汚泥阻害物質の計測方法を用いた活性汚泥阻害物質の監視装置、この監視装置により、廃水処理効率の低下を防ぐと共に、処理が不十分な廃水が一般河川など公共用水域へ排出されるのを防ぐ廃水処理方法、この方法を適用した廃水処理装置に関するものである。
より詳細には、本発明の活性汚泥阻害物質の計測方法は、廃水中のBODおよびTOCを測定し、得られたBOD測定値とTOC測定値との比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)に基づいて、廃水中の活性汚泥阻害物質の濃度を計測することからなる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、廃水処理は、BOD、COD、TOD、TOCなどを測定し、その結果に基づいて処理廃水の公共用水域への排出が規制されている。そして、BODの測定には、日本工業規格(工業廃水試験法JISK0102(1972))に定められた測定法と、微生物固定膜と溶存酸素電極とを組み合わせたバイオセンサーを用いる簡易BOD測定法がある。
【0003】
バイオセンサーにおける微生物固定膜としては、例えばトリコスポロン属の微生物を利用したもの(特開昭61-7528号、特開昭63-12949号、特開昭64-63851号および特開平3-123850号)、バチルス属の微生物を利用したもの(実開昭63-105072号)、ニトロソモナス属の微生物を利用したもの(特開平1-265150号)、クレブシェラ属の微生物を利用したもの(特開平5-137597号および特開平6-130031号)などが知られている。これらのバイオセンサーでは、膜に固定された微生物の活性が廃水中に混入した物質によって阻害されやすいばかりでなく、廃水の種類によっては実態を正しく反映した結果が得られ難いという問題があった。
【0004】
このような問題を解消するものとして、廃水処理現場の活性汚泥中の微生物を固定膜として利用したもの(特公昭57-54742、特公昭58-30537、特開昭63-12949号および特開平3-111759号)が開発されている。
【0005】
上記のように廃水処理現場の活性汚泥中の微生物を固定膜として利用すれば、実態に即したBOD測定結果は得られるものの、当該活性汚泥中の微生物活性を阻害する物質が廃水中に混入すると、十分に処理されないままの廃水が処理施設から排出されて事故につながる恐れがある。
【0006】
したがって、廃水処理に際しては、処理施設に流入する廃水中の有機物負荷をリアルタイムに把握するとともに、活性汚泥阻害物質を早期に検知することが必要である。
従来、この活性汚泥阻害物質の検知は、OECDテストガイドラインやプラスチック−活性汚泥による好気的生分解度試験方法(JISK6950)により行われていたが、これらの方法では活性汚泥阻害物質の存在を確認できるまでに長時間を要するという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、活性汚泥阻害物質の廃水中への混入を早期に検知し、その結果を廃水処理運転に適時フィードバックできる方法を開発すべく鋭意研究の結果、廃水中のBOD値とTOC値との比(BOD/TOC)が活性汚泥阻害物質の濃度と密接な関連があることを見出し、この発明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、廃水中のBODおよびTOCを測定し、得られたBOD測定値とTOC測定値との比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)に基づいて、廃水中の活性汚泥阻害物質の濃度を計測することからなる汚泥阻害物質の計測方法を用いた活性汚泥阻害物質の監視装置、この監視装置により廃水処理を効率良く確実に行なう廃水処理方法、およびこの廃水処理方法が適用される廃水処理装置を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における廃水中の活性汚泥阻害物質の計測方法で、指標として用いられるBODおよびTOCは常法により、例えば日本工業規格JIS K0102の方法に従って測定することができる。例えば、BODの値は、通常のバイオセンサーを用いて求めることができるが、当該廃水系に存在する微生物を培養して得られる活性汚泥中の微生物をバイオセンサーの微生物固定膜として用いることにより、微生物固定膜の寿命が延びるばかりでなく、実態に即した測定結果を得ることができる。
【0010】
活性汚泥から微生物固定膜を調製する方法は公知の方法により行なわれる。
一例を挙げれば、処理すべき廃水に、例えば、JIS K 0102に記載のグルコース・グルタミン酸混合標準液、緩衝液(pH7.2、A液)、硫酸マグネシウム溶液(B液)、塩化カルシウム溶液(C液)および塩化鉄(III)溶液(D液)をそれぞれ適量ずつ加え、pHを中性付近に保ちながら、25℃で曝気下に約10〜20時間培養する工程を2〜3回繰り返すことにより、活性汚泥の培養物が得られる。
この培養物の微量を多孔質のメンブレンフィルターのような固定膜材に固定することにより、微生物固定膜を調製することができる。このようにして調製された微生物固定膜を溶存酸素電極と組み合わせることにより、BOD測定用のバイオセンサーが得られる。
【0011】
上記のバイオセンサーを組み込んだBOD測定装置により、廃水のBODが経時的に測定される。このBOD測定と並行して、同一廃水のTOCがTOC測定装置により経時的に測定される。
上記のようにして測定されたBOD測定値およびTOC測定値はそれぞれ記録されるとともに、両者の比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)がコンピュータにより随時計算され、その値も記録される。BODおよびTOCを測定する頻度、ならびにこれらの値を記録する頻度は特に限定されないが、測定結果を適時に廃水処理装置の運転にフィードバックするためには、少なくとも1時間間隔で測定し、記録するのが好ましい。
【0012】
なお、本発明によるBODおよびTOCの測定は、廃水処理槽に流入する前、すなわち廃水貯留槽中の廃水または廃水貯留槽から廃水処理槽への送水管中の廃水、あるいは工場等の敷地外または公共用水域へ排出する前の廃水について行うのが好ましい。
【0013】
BOD/TOCの標準値(Vs)とは、処理水を廃水処理施設から排出して差し支えないときの値であり、日常の廃水処理を行う過程で経験的に定めることができるが、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)とかホルムアルデヒドのような特定の活性汚泥阻害物質を配合した試験水を用いて実験的に求めることもできる。また、工場廃水の場合、工場内の操業形態によって、廃水の内容をある程度類型化できるときには、それぞれの類型に応じてBOD/TOCの標準値(Vs)を予め定めておくと都合がよい。
【0014】
本発明の廃水処理方法は、BOD/TOCの計測値(Vm)とBOD/TOCの標準値(Vs)との比(Vm/Vs)が所定のしきい値(A)を超えたときに、その結果を廃水処理運転にフィードバックすることにより行われる。
上記のしきい値(A)をどのように定めるかは、廃水処理の行われている状況や、含有される活性汚泥阻害物質の性状などにもよるが、安全のためには、例えば4以下と低めに設定するのが好ましく、より好ましくは3以下、最も好ましくは2以下である。
【0015】
Vm/Vsの値が予め定められたしきい値(A)を超えたときのフィードバックは、種々の方法により行うことができる。
例えば、廃水処理槽へ流入前の廃水について測定したときのVm/Vsの値がしきい値(A)を超えたときには、廃水処理槽への廃水の流入量を規制して、汚泥の活性を阻害しない程度の廃水が廃水処理槽へ流入するようにしてもよいし、活性汚泥阻害物質の含まれていないことが明らかな希釈水を加えて廃水貯留槽または廃水処理槽中の廃水を希釈することにより、処理槽中の汚泥の活性阻害を回避してもよい。
【0016】
また、例えば、処理後の廃水(処理水)について測定したときのVm/Vnの値がしきい値(A)を超えたときには、汚泥の活性が低下して処理が不十分であることが予想されるので、処理水を廃水処理槽へ返送して、廃水処理槽内での廃水の滞留時間を長くすることにより、処理が不十分なままの廃水が公共用水域へ排出されるのを防止してもよい。
【0017】
活性汚泥阻害物質監視装置
廃水処理運転へのフィードバックに関連したこれらの操作は、Vm/Vnの値に基づいて、廃水処理施設の各配管のバルブを自動的に開閉するか、あるいは各配管の途中に設けられたポンプを自動的に駆動・停止することにより行うのが好ましいが、廃水処理施設の規模とか態様によっては、Vm/Vnの値がしきい値(A)を超えたときに警報が鳴るようにし、その警報に従って各配管のバルブを手動で開閉するか、あるいはポンプを手動で駆動・停止させるようにしてもよい。
なお、廃水処理施設を有しない工場などにおいては、公共用水域へ排出する前の廃水中のBODおよびTOCを本発明の方法により測定し、有害物質を含んだままの廃水が公共用水域へ排出されるのを防止することもできる。
【0018】
本発明によれば、上記の活性汚泥阻害物質の計測方法を適用した活性汚泥阻害物質監視装置、この監視装置を設けた廃水処理装置、およびこの廃水処理装置を用いた排水処理方法も提供される。
【0019】
図1は本発明の廃水処理装置の一例を示すブロック図であり、この図1に基づいて本発明の廃水処理装置を具体的に説明する。
本発明の廃水処理装置は、活性汚泥阻害物質監視装置31、廃水処理施設32および活性汚泥阻害物質監視装置31からの出力信号に基づいて廃水処理施設32の運転を制御する制御部33からなる。
【0020】
そして、活性汚泥阻害物質監視装置31は、BOD測定部1、TOC測定部2、記録部3、演算部4および指令部5からなる。
また、廃水処理施設32は、廃水貯留槽11、廃水処理槽12、沈殿槽13、希釈水貯留槽14、工場等からの廃水出口と廃水貯留槽11とを結ぶ配管15、廃水貯留槽11と廃水処理槽12とを結ぶ配管16、廃水処理槽12と沈殿槽13とを結ぶ配管17、沈殿槽13から処理水を排出する配管18、希釈水貯留槽14と廃水貯留槽11とを結ぶ配管19、配管16の途中に設けられた流量調節部20、配管18の途中に設けられた流量調節部21、配管19の途中に設けられた流量調節部22、および流量調節部21と廃水処理槽12とを結ぶ配管23とからなる。
【0021】
次に、上記の廃水処理装置を用いた廃水処理方法について、以下に説明する。処理すべき廃水は、工場等からの廃水出口から配管15を経て廃水貯留槽11に導かれ、処理量に応じて廃水貯留槽11から配管16および流量調節部20を経て廃水処理槽12へ廃水が送られる。廃水処理槽12では活性汚泥を用いる通常の方法に従って廃水が処理される。処理された廃水は配管17を経て沈殿槽13へ送られる。沈殿槽13で一定時間滞留した処理水は配管18および流量調節部21を経て廃水処理施設32の外へ排出される。
【0022】
上記の一連の流れにおいて、BODおよびTOCを測定すべき廃水は、配管16の途中で採取され、BOD測定部1とTOC測定部2へ随時送られ、常法または本明細書に記載の方法に従って廃水のBODおよびTOCが測定される。ここで得られたBOD測定値とTOC測定値が電気信号として演算部4へ送られる。演算部4ではBOD測定値とTOC測定値に基づいてBOD測定値/TOC測定値が計算され、その計測値(Vm)と予め設定されて記録部3に入力されているBOD/TOCの標準値(Vs)とに基づいてVm/Vsが計算され、このVm/Vsの値が予め設定されて記録部3に入力されているしきい値Aと対比され、Vm/Vsの値がしきい値Aを上回るときは指令部5から制御部33へ信号が出力される。
【0023】
制御部33へ信号が出力されると、制御部33から制御信号が流量調節部20、21および/または22へ出力される。
流量調節部20へ制御信号が出力されると、廃水貯留槽11から廃水処理槽12への廃水の流れが減少または停止される。
流量調節部21へ制御信号が出力されると、三方バルブにより公共用水域への処理水の排出が停止されるか、あるいは処理水が廃水処理槽12へ返送される。また、流量調節部22へ制御信号が出力されると、希釈水貯留槽14から廃水貯留槽11へ希釈水が加えられて、廃水貯留槽11中の廃水が希釈される。
上記の流れを示したのが図2のフローチャートである。
【0024】
なお、上記の制御信号は、流量調節部20、21および22のうちの一つまたは二つ以上へ出力することができ、二つ以上へ出力されるときの組合せは任意である。
また、廃水中のBODを測定するBOD測定部は、微生物固定膜と溶存酸素電極とを組み合わせたバイオセンサーにおいて、微生物として同一廃水系の活性汚泥培養物を用いると、前記のような優れた効果が得られて好ましい。
【実施例】
以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものであり、本発明を限定するものではない。
【0025】
実施例1
(活性汚泥の培養)
某工場の廃水系から採取した廃水1Lに、グルコース・グルタミン酸を各1.5mgとJIS K 0102に記載の緩衝液(pH7.2、A液)、硫酸マグネシウム溶液(B液)、塩化カルシウム溶液(C液)および塩化鉄(III)溶液(D液)各2mlをそれぞれ加え、pHを中性付近に保ちながら、25℃で曝気下に約15時間培養した後、培養液を遠心分離して沈殿物を取得した。この固形物を同一廃水系の廃水に懸濁し、上記と同様にして培養する工程を3回繰り返して、活性汚泥の培養物を得た。
【0026】
(バイオセンサーの調製)
王子計測機器株式会社製の微生物固定具(型番BM10−003)にミリポア製のデュラポアフィルター(18mmφ、孔径0.45μm、型番BM10−002)を載せ、これに上記の培養物を遠心分離して得た濃縮物(固形物濃度6000〜7000mg/l)100μlを滴下した。
次に、アドバンテック東洋製の吸水用ろ紙No.5B(18mmφ)を載せて水分を除き、同ろ紙を取り除いた後に、日東電工製の両面粘着テープNo.532(18mmφ、穴径5mmφ)を載せ、次いでスペーサーとしてアドバンテック東洋製のガラス繊維ろ紙GA−55(5mmφ)を載せ、最後にミリポア製のデュラポアフィルター(18mmφ、孔径0.45μm)を載せた。これを前記の固定具で挟み、強く押さえて上下のデュラポアフィルターを接着させて、培養物固定膜を調製した。このようにして調製された培養物固定膜の片面を溶存酸素電極の検出部に密着させてBOD測定用のバイオセンサーを得た。
【0027】
(BODおよびTOCの測定)
TOC測定装置としては、島津製作所製TOC−5000を用いた。BODは、前記のBOD測定用バイオセンサーをBOD測定装置(BODバイオセンサBF-1000(王子計測機器株式会社製))に組み込んで測定した。BODの測定に並行して、同一廃水中のDMFの濃度をガスクロマトグラフィー法で経時的に8日間測定した。その結果を表1に示す。
【0028】
試験例1
一方、DMFを同一廃水に添加することにより濃度の異なるDMF添加試験廃水を調製し、各濃度の試験液について上記と同様にして、BOD、TOCおよびDMF濃度を測定した。その結果を表1に示す。
表1におけるBOD/TOC比とDMF濃度との関係を、実施例1については□で、試験例1については■でそれぞれ図3に示す。
これらの実施例および試験例の結果から、BOD測定値/TOC測定値(Vm)とBOD値/TOC値の標準値(Vs)との比(Vm/Vs)のしきい値を4と定めた。
なお、図3から明らかなように、BOD測定値とTOC測定値との比(Vm)とDMF濃度とは極めて高い相関性を有している。
【0029】
【表1】
Figure 0004096612
【0030】
【発明の効果】
本発明の測定方法によれば、廃水中の活性汚泥阻害物質を短時間で検知することができ、その結果を廃水処理運転に適時にフィードバックすることにより、汚泥の活性低下に伴う処理効率の低下および処理が不十分なままの廃水が公共用水域へ排出されるのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水処理装置の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の廃水処理方法における活性汚泥阻害物質の監視および廃水処理施設の運転制御の一例を示すフローチャートである。
【図3】実施例1および試験例におけるBOD測定値/TOC測定値(Vm)とDMF濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 BOD測定部
2 TOC測定部
3 記録部
4 演算部
5 指令部
11 廃水貯留槽
12 廃水処理槽
13 沈殿槽
14 希釈水貯留槽
20 流量調節部
21 流量調節部
22 流量調節部
31 活性汚泥阻害物質監視装置
32 廃水処理施設
33 制御部

Claims (20)

  1. 廃水貯留槽および廃水処理槽ならびに廃水貯留槽と廃水処理槽との間の流量調節部および廃水処理槽の下流に位置する処理水排出調節部を少なくとも備えた廃水処理施設において、廃水中のBODおよびTOCを測定し、得られたBOD測定値とTOC測定値との比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)に基づいて廃水中の活性汚泥阻害物質の濃度を計測し、得られた計測値(Vm)と予め設定された(BOD/TOC)の標準値(Vs)との比(Vm/Vs)に基づいて廃水処理施設の運転を制御することを特徴とする廃水処理方法。
  2. 廃水中のBODが、同一廃水系の活性汚泥培養物の固定膜および溶存酸素電極からなるバイオセンサーを用いて測定される請求項に記載の廃水処理方法。
  3. 前記の計測値(Vm)と標準値(Vs)との比(Vm/Vs)と、予め設定されたしきい値Aとを対比し、(Vm/Vs)の値がしきい値Aを超えたときに廃水処理施設の運転を制御することからなる請求項またはに記載の廃水処理方法。
  4. 希釈水貯留槽、および希釈水貯留槽と廃水貯留槽または廃水処理槽との間の流量調節部がさらに備えられている廃水処理施設における請求項のいずれかに記載の廃水処理方法。
  5. 沈殿槽、および沈殿槽から廃水処理槽への処理水返送部がさらに備えられている廃水処理施設における請求項のいずれかに記載の廃水処理方法。
  6. 廃水処理運転の制御が、廃水処理槽への廃水流入量の調節、廃水貯留槽中もしくは廃水処理槽中の廃水の希釈、沈殿槽から廃水処理槽への処理水の返送、または廃水処理施設からの処理水の排出停止により行なわれる請求項のいずれかに記載の廃水処理方法。
  7. 廃水中のBODおよびTOCを測定し、得られたBOD測定値とTOC測定値との比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)に基づいて廃水中の活性汚泥阻害物質の濃度を計測し、得られた計測値(Vm)と予め設定された(BOD/TOC)の標準値(Vs)との比(Vm/Vs)に基づいて、公共用水域への廃水の排出を規制することを特徴とする廃水処理方法。
  8. 廃水中のBODが、同一廃水系の活性汚泥培養物の固定膜および溶存酸素電極からなるバイオセンサーを用いて測定される請求項に記載の廃水処理方法。
  9. 前記の計測値(Vm)と標準値(Vs)との比(Vm/Vs)と、予め設定されたしきい値Aとを対比し、(Vm/Vs)の値がしきい値Aを超えたときに公共用水域への廃水の排出を規制することからなる請求項またはに記載の廃水処理方法。
  10. 公共用水域への廃水の排出規制が、廃水の希釈または廃水の排出停止により行なわれる請求項のいずれかに記載の廃水処理方法。
  11. 廃水中のBODを測定するBOD測定部、廃水中のTOCを測定するTOC測定部、予め設定されたBOD値とTOC値との比(BOD値/TOC値)の標準値(Vs)を記録する記録部、BOD測定部およびTOC測定部によりそれぞれ測定されたBOD測定値およびTOC測定値との比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)を計算し、この計測値(Vm)と前記の標準値(Vs)との比(Vm/Vs)を計算する演算部および前記の(Vm/Vs)の値に基づいて制御信号を出力する出力部とからなる活性汚泥阻害物質監視装置。
  12. 前記のBOD測定部が、同一廃水系の活性汚泥培養物の固定膜および溶存酸素電極からなるバイオセンサーである請求項11に記載の活性汚泥阻害物質監視装置。
  13. 前記の記録部には前記の計測値(Vm)と標準値(Vs)との比(Vm/Vs)のしきい値Aがさらに記録され、前記の演算部では(Vm/Vs)の値としきい値Aとがさらに対比され、(Vm/Vs)の値がしきい値Aを超えたときに出力部が制御信号を出力する請求項11または12に記載の活性汚泥阻害物質監視装置。
  14. 廃水貯留槽および廃水処理槽ならびに廃水貯留槽と廃水処理槽との間の流量調節部および廃水処理槽の下流に位置する処理水排出調節部を少なくとも備えた廃水処理施設において、
    廃水中のBODを測定するBOD測定部、廃水中のTOCを測定するTOC測定部、予め設定されたBOD値とTOC値との比(BOD値/TOC値)の標準値(Vs)を記録する記録部、BOD測定部およびTOC測定部によりそれぞれ測定されたBOD測定値とTOC測定値との比(BOD測定値/TOC測定値)(Vm)を計算し、この計測値(Vm)と前記の標準値(Vs)との比(Vm/Vs)を計算する演算部および前記の(Vm/Vs)の値に基づいて制御信号を出力する出力部とからなる活性汚泥阻害物質監視装置、ならびに
    前記活性汚泥阻害物質監視装置からの出力信号に基づいて前記廃水処理施設の運転を制御する制御部を設けたことを特徴とする廃水処理装置。
  15. 前記のBOD測定部が、同一廃水系の活性汚泥培養物の固定膜および溶存酸素電極からなるバイオセンサーである請求項14に記載の廃水処理装置。
  16. 前記の記録部には前記の計測値(Vm)と標準値(Vs)との比(Vm/Vs)のしきい値Aがさらに記録され、前記の演算部では(Vm/Vs)の値としきい値Aとがさらに対比され、(Vm/Vs)の値がしきい値Aを超えたときに出力部が制御信号を出力する請求項14または15に記載の廃水処理装置。
  17. 希釈水貯留槽、および希釈水貯留槽と廃水貯留槽または廃水処理槽との間の流量調節部がさらに備えられている請求項1416のいずれかに記載の廃水処理装置。
  18. 沈殿槽、および沈殿槽から廃水処理槽への処理水返送部がさらに備えられている請求項1417のいずれかに記載の廃水処理装置。
  19. 廃水処理施設の運転の制御が、廃水処理槽への廃水流入量の調節、廃水貯留槽もしくは廃水処理槽中の廃水の希釈、沈殿槽から廃水処理槽への処理水の返送、または廃水処理施設からの処理水の排出停止により行なわれる請求項1418のいずれかに記載の廃水処理装置。
  20. 廃水処理槽への廃水流入量の調節、廃水貯留槽もしくは廃水処理槽中の廃水の希釈、沈殿槽から廃水処理槽への処理水の返送、または廃水処理施設からの処理水の排出停止が、バルブの開閉および/またはポンプの駆動・停止により行なわれる請求項1419のいずれかに記載の廃水処理装置。
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