JP4096218B2 - 通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム - Google Patents

通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、観賞魚を主とする水性生物である例えば熱帯魚、淡水魚、海水魚、または無脊椎生物、亀等を飼育するための観賞用いけす、さらには食用を目的とする魚類や貝類の飼育用いけすにおいて利用される通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の嫌気性水浄化処理システムとしては、例えば、特許登録第2665789号公報に開示されているように、反応装置の内側において、処理すべき水の体積と単数の封じ込められた水の体積との間に、多孔質または繊維質の物質からなる主反応空間を含む厚い間仕切りを形成し、この空間に種々の溶解物質の濃度勾配を維持する手段を設けて、種々の微生物を拡散し、浄化する技術が提案されている。また、従来、光の透過しない密閉筐体内に、多数の通水孔を穿設した仕切板を配設し、該仕切板によって仕切られた一方の室に嫌気性バクテリアを増殖させる成分を含んだ球状濾過材である餌ボールを充填し、さらに仕切板によって仕切られた各室に水が流通するようにパイプを取着構成することにより、水槽内の水に含まれる硝酸塩の増加を抑え、水替えの回数を減らす技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術においては、例えば特許登録第2665789号公報に開示されているシステムでは、嫌気バクテリアによる安定にはかなりの月日が掛かり過ぎる。また、砂を多量に水槽内に入れるため、観賞的に見苦しい。また、餌をあまり必要としない珊瑚や少量の魚等の飼育は可能であっても、日々溜まって行く硝酸塩の分解処理に追い付かないために多量の餌を必要とする魚や珊瑚の飼育にはむかない。したがって、結果として水替えを強いられ、水質の安定化が困難となり、魚等の多量飼育も困難となる。また、従来の技術に嫌気バクテリア用の餌ボールを入れた流通式ボックス形装置がある、しかし流通式とはいえ点滴並の流通速度では水槽内に日々蓄積されていく硝酸塩の分解には追い付かず、流量を速くすると無酸素水域を保つのが難しい等の問題点を有していた。また、嫌気性循環流水経路で濾過した水を好気性循環流水経路内に戻すことで、嫌気性循環流水経路内で脱窒還元した窒素が、水性生物を飼育している水に戻されるため、この窒素成分が珊瑚や貝等の無脊椎生物の成育を阻害することが分っている。また、嫌気細菌の餌となるはずの餌ボール(主成分はメタノールやメチルアルコールなどからなる有機物質)が飼育水に溶け込んでしまい、飼育水が白濁するほどに飼育生物や好気性濾過細菌に弊害を与える。さらには、アンモニアと亜硝酸塩濃度を上昇させ飼育生物の致死に至ることがある。
【0004】
そこで、本発明は、叙上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、従来の嫌気性水浄化処理システムに比べて、魚や珊瑚等の生物を飼育する上で弊害となる硝酸塩を短時間で効率良く分解して脱窒還元できるようにすると共に、窒素成分を飼育用の水から分離排出し、また水の交換頻度を極力無くすことにより浄化コストを低減させ、水替えの手間を省けるようにした通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明にあっては、水性生物飼育用水槽内の水を循環させ好気性バクテリアを使用した好気性フィルター装置を備えた好気性循環流水経路と、該好気性循環流水経路から独立して循環させ嫌気性バクテリアを使用した密閉式嫌気性フィルター装置を備えた嫌気性循環流水経路とを形成し、好気性循環流水経路と嫌気性循環流水経路とを分離する砂または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を介することで、好気性循環流水経路から、嫌気性循環流水経路に硝酸塩を浸透させて取り込むように設け、この硝酸塩を嫌気性循環流水経路内で分解する脱窒還元水浄化処理システムであって、嫌気性循環流水経路内で硝酸塩を分解した際に発生する窒素ガスを、好気性循環流水経路内の水に接触させないように隔離した状態で排出するように設けたことにある。
【0007】
そして、嫌気性循環流水経路を、水性生物飼育用水槽Pの底部、または水性生物飼育用水槽Pに接続した外部の好気性濾過槽に隣接する水室内底部、もしくは好気性濾過槽の底部側に配設する。
【0008】
また、すのこ状となるように上板部に複数の通水孔2を開穿形成し、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置10に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔3を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプ4を内部両端に配置させて成るボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水性生物飼育用の水槽Pの底面部に配置すると共に、該嫌気用底面フィルター体1のすのこ状上板部上面にパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を敷設し、該嫌気用底面フィルター体1内部の水を前記密閉式嫌気性フィルター装置10を介して環流させて還元処理してから前記通水孔2を介してすのこ状上板部上面のパウダー状の砂5またはスクリーン部材に接触させるようにしたことにある。
【0009】
そして、すのこ状となるように上板部に複数の通水孔2を開穿形成し、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置10に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔3を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプ4を内部両端に配置させて成るボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水性生物飼育用の水槽Pの外部に設けた好気性濾過槽に隣接する水室内底部、または好気性濾過槽の底部側に設けると共に、該嫌気用底面フィルター体1のすのこ状上板部上面にパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を敷設し、該嫌気用底面フィルター体1内部の水を前記密閉式嫌気性フィルター装置10を介して環流させて還元処理してから前記通水孔2を介してすのこ状上板部上面のパウダー状の砂5またはスクリーン部材に接触させるようにしたことにある。
【0010】
さらに夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置10に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔3を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプ4を上面側がパンチボードで形成された下段室62内両端に配置させ、前記下段室62の上面側のパンチボード61と該パンチボード61の上方に配した透過性スクリーン67との間の中段室66内にパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を充填し、前記透過性スクリーン67と該透過性スクリーン67上方に配したパンチボード68との間の上段室69内に粗目のスポンジパッドまたは砂利70を充填して成る濾過槽投げ込み式のユニット型還元フィルターボックス60を形成したことにある。
【0011】
さらに、前記水槽Pには、その上側開口部に配置した上部式の好気性フィルター装置20、その外部に配した外部式好気性フィルター装置20、前記嫌気用底面フィルター体1の上側に積層配置した底面式好気性フィルター装置30、その外部または背面に配したウェット濾過装置と組み合わせた好気性フィルター装置の内いずれかを備えているものとすることができる。
【0012】
また、前記密閉式嫌気性フィルター装置10は、強制循環流水用のポンプ部11と一体にして嫌気性バクテリア用の餌ボール13をバクテリアの定着濾過材12と共に充填させて成るものとすることができる。
【0013】
さらに、前記密閉式嫌気性フィルター装置10と前記嫌気用底面フィルター体1との流水経路間に流水量確認手段8を設けて構成することができる。
【0014】
また、前記水槽P内部の無酸素状態を試薬により常時検査・確認させ、許容値に達するまで前記密閉式嫌気性フィルター装置10の瀘材量と、前記密閉式嫌気性フィルター装置10と前記嫌気用底面フィルター体1との流水経路間の流水量を変更させる手段を有するものとして構成することができる。
【0015】
以上のように構成された本発明に係る水性生物飼育用の嫌気性水浄化処理システムでは、好気性フィルター装置20で発生した硝酸塩を、水の好気性循環流水経路から独立した嫌気性循環流水経路で分解する。硝酸塩を好気性循環流水経路から嫌気性循環流水経路内に浸透させ、好気性循環流水経路から独立して循環する嫌気性循環流水経路内で分解することにより、水槽内の硝酸塩を短時間で効率良く分解して脱窒還元させる。
【0016】
更に、嫌気性循環流水経路内で発生した窒素ガスを、好気性循環流水経路内の水に接触させないよう排出することで、好気性循環流水経路内で飼育している水性生物中、特に珊瑚や貝類、無脊椎生物等の成長を促進させるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明は、嫌気性フィルター装置を中心とする水の嫌気性循環流水経路を、好気性濾過槽を備えた好気性循環流水経路から独立させた状態で形成している。すなわち、好気性循環流水経路と嫌気性循環流水経路とを分離する砂、または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を介することで、水性生物飼育用水槽P内の水を循環させる好気性循環流水経路から、嫌気性循環流水経路に硝酸塩を浸透させて取り込むようにしている。
【0018】
図1乃至図9において示される第1の実施の形態における符号1は、例えばアクリル樹脂や塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製により一体成形されたボックス型の嫌気用底面フィルター体であり、該嫌気用底面フィルター体1は、図2、図3、図5に示すように、ボックス上板部側にパンチボード状に複数の通水孔2を開穿形成してすのこ状となるようにし、ボックス内部の両端に、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置10に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔3を対向させるようにして吸い込み口用と吐き出し口用との一対のシャワーパイプ4を配置させて構成してある。
【0019】
図1は、システムの概略を示しており、好気性循環流水経路で発生した水槽P内の硝酸塩Sを嫌気性循環流水経路内に浸透させて取り込み、この硝酸塩Sを、好気性循環流水経路から独立して循環する嫌気性循環流水経路内で脱窒還元させるものである。図示例の嫌気性循環流水経路は密閉式嫌気性フィルター装置10を使用し、水槽P内の水を濾過する任意の好気性濾過槽(図示せず)を備えた水槽Pの底部に接して配している。この実施例では、好気性循環流水経路と嫌気性循環流水経路とをパウダー状砂5で分離しており、水槽P内の硝酸塩Sが、このパウダー状砂5を介して嫌気性循環流水経路へ浸透するように設けている。更に、嫌気性循環流水経路では、嫌気性バクテリアを使用した密閉式嫌気性フィルター装置10によって、取り込んだ硝酸塩Sを分解すると共に、嫌気性バクテリアの繁殖を助長する。
【0020】
一方、嫌気性バクテリアによって硝酸塩Sを脱窒還元する際に発生する窒素ガスTを、好気性循環流水経路内の水に接触させないように隔離した状態で排出する(図1、図2参照)。図示例では、嫌気性循環流水経路にガス排出用パイプ15を設け、このガス排出用パイプ15から窒素ガスTの浮遊力を利用して排出するように設けている。また、このガス排出用パイプ15を飼育水槽内に設けることで、飼育水槽内水位と排出用パイプ内水位が同定となり、排出用パイプからの水の噴出しを防ぐことができる。又、この排出口よりメタノールやメチルアルコールなどの有機物質を流入して、餌ボールの代わりとすることが出来る。
【0021】
更に、図5、図6に示すように、ボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水性生物飼育用の水槽Pの底面部に配置すると共に、該嫌気用底面フィルター体1のすのこ状上板部上面に細目のネット7を敷設し、さらにその上にパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を所定の厚さである例えば約4cm程度に敷設し、さらにその上にはパウダー状の砂5が水流によって水槽P内を舞わないように胡麻粒状以上の砂6を約1cmの厚さだけ敷設することで使用するものとしてある。このように嫌気用底面フィルター体1内部の水を密閉式嫌気性フィルター装置10に内蔵した強制循環流水用のポンプ部11(図7参照)を介して一方のシャワーパイプ4によって吸い込み、前記密閉式嫌気性フィルター装置10を介して還元処理してから他方のシャワーパイプ4によって吐き出させ、前記通水孔2を介してすのこ状上板部上面のパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を介して硝酸塩が通水孔2に浸透するようにしている。このときのシャワーパイプ4による吐き出し流量は、密閉式嫌気性フィルター装置10のポンプ部11による吐き出し流量に合致させるものとしてある。このときのシャワーパイプ4による吐き出し吸い込み流量は、密閉式嫌気性フィルター装置10のポンプ部11による吐き出し吸い込み流量に合致させるものとしてある。
【0022】
また、前記密閉式嫌気性フィルター装置10は、図7に示すように、外部式の密閉ボックス構造としてあり、ボックス内に先ずバクテリアの定着濾過材12を挿入し、次いで球状濾過材として嫌気性バクテリア用の餌ボール13を充填し、さらにその上には強制循環流水用のポンプ部11を装填してある。加えて、前記密閉式嫌気性フィルター装置10とは別体の専用ボックス14に嫌気性バクテリア用の餌ボール13を数量調整可能に充填させて使用しても良い。さらに、図8では前記密閉式嫌気性フィルター装置10と前記嫌気用底面フィルター体1との流水経路間に流水量確認手段8を設けてある。さらに、前記水槽Pの上側開口部には従来と同じ構成による上部式(上置式)好気性フィルター20を取り付けて好気性循環流水経路が形成されている。この上部式(上置式)の好気性フィルター装置20は、水槽Pの水を好気性フィルターで濾過するために揚水するポンプ部21と揚水管22を備え、導入口から水槽Pの水は常時濾過装置に送られて、濾過後に吐き出し口23から送出する構成となっている。
【0023】
尚、本実施の形態では上部式(上置式)の好気性フィルター装置20を採用しているが、その他の構成として図9に示すように、水槽P外部に配した外部式の好気性フィルター装置20など様々な好気性フィルターを採用しても良く、その構成に基づく作用効果は上記実施の形態と略同じなのでその説明を省略する。
【0024】
第1実施例の使用の一例について説明すれば、先ず、図3に示すボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水槽P内の底部に載置固定し、次いで嫌気用底面フィルター体1のすのこ状上板部上面に細目のネット7を敷設し、さらにその上にパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を所定の厚さである例えば約4cm程度に敷設し、さらにその上にはパウダー状の砂5が水流によって水槽P内を舞わないように胡麻粒状以上の砂6を約1cmの厚さだけ敷設する。次いで、前記水槽Pの上側開口部に上部式(上置式)の好気性フィルター装置20を取り付ければ良い。そして、密閉式嫌気性フィルター装置10のポンプ部11と、上部式(上置式)の好気性フィルター装置20の揚水用のポンプ部21を作動させることにより、ボックス型の嫌気用底面フィルター体1内部の水を密閉式嫌気性フィルター装置10を介して還元処理してから通水孔2を介してすのこ状上板部上面のパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材に接触させることにより、好気性循環流水経路内の硝酸塩を嫌気性循環流水経路内に浸透させて取り込み、硝酸塩を短期間で分解し、しかも好気性循環流水経路内以上の嫌気バクテリアの増殖を可能にさせるのである。
【0025】
また、図10には本発明の第2の実施の形態が示されており、第1の実施及び第2の実施例の形態を示した図1乃至図9と同一の構成部分については同一の符号が付されることでその詳細な説明は省略されている。この第3の実施の形態にあっては第2の実施の形態における好気性フィルター形式として前記嫌気用底面フィルター体1の上側に積層配置した底面式好気性フィルター装置30を採用しているものである。すなわち、水槽P内に設置された嫌気用底面フィルター体1のすのこ状上板部上面に細目のネット36を敷設し、さらにその上にパウダー状の砂35を所定の厚さに敷設し、さらにその上にパンチボードまたはネット31を敷設してから、その上に底面式好気性フィルター装置30を載置させ、該底面式好気性フィルター装置30のフィルター部を埋設するように所定の厚さまで砂利34をひく。また、底面式好気性フィルター装置30には、内蔵されたポンプ部32により水槽P内の水をフィルター内部に吸い込むためのすのこ状の通水孔(図示せず)を上面に設けてあり、また、一旦フィルター内部に吸い込まれて底面式好気性フィルター装置30により濾過された水を循環的に水槽P内へ戻すために、ポンプ部32を介して濾過水を送出させる吐き出し用ノズル33が立設されている。このようにして、すのこ状の通水孔(図示せず)と該通水孔(図示せず)の上の砂利を介して水槽P内の水を濾過するのである。尚、内蔵ポンプ部32の替わりに外部のエアーポンプ(図示せず)から気泡を発生させる周知のエアーリフト式装置を採用しても良い。
【0026】
また、図11には本発明の第4の実施の形態が示されており、第1の実施の形態を示した図1乃至図9と同一の構成部分については同一の符号が付されることでその詳細な説明は省略されている。この第3の実施の形態にあっては第1の実施の形態における好気性フィルター形式として、水槽Pの外部に配したウェット濾過装置と組み合わせたオーバーフロー式好気性フィルター装置40を採用しているものである。すなわち、オーバーフロー式好気性フィルター装置40は、3つの垂直間仕切り41を介して4つの好気性濾過室42A,42B,42C,42Dに分割され、夫々の好気性濾過室内には好気性濾過材43が充填され、さらに夫々の好気性濾過室の底面には通水孔(図示せず)が設けてある。そして、好気性濾過室の隣には水槽P内の吐き出し口44に連通したポンプ部45が取り付けられている。また、46は好気性濾過室53Aに連通させた吸い込み口である。
【0027】
また、図12乃至図14には本発明の第4の実施の形態が示されており、第1の実施の形態及び第2の実施の形態を示した図1乃至図9と同一の構成部分については同一の符号が付されることでその詳細な説明は省略されている。この第4の実施の形態にあっては第1の実施の形態におけるボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水槽Pの外部に設けたオーバーフロー式好気性フィルター装置50内に設定されているものである。すなわち、すのこ状となるように上板部に複数の通水孔2を開穿形成し、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置10に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔3を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプ4を内部両端に配置させて成るボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水性生物飼育用の水槽Pの外部に設けた垂直間仕切り52を有するオーバーフロー式好気性フィルター装置50に隣接する水室内底部 (図12参照)、またはオーバーフロー式好気性フィルター装置50の底部側(図14参照)のいずれかに設ける。このオーバーフロー式好気性フィルター装置50は、垂直間仕切り52を介して2つの好気性濾過室53A,53B(図12参照)あるいは4つの好気性濾過室53A,53B,53C,53D(図12参照)に分割され、夫々の好気性濾過室内には好気性濾過材54が充填され、さらに夫々の好気性濾過室53A,53Bの底面には通水孔(図示せず)が設けてある。そして、図12、図13に示すように、オーバーフロー式好気性フィルター装置50に隣接する水室には、後付け可能な上側開口の桶状のオーバーフロー用嫌気ボックス55を設置してあり、さらに、オーバーフロー用嫌気ボックス55の隣には、水槽P内の吐き出し口56に連通したポンプ部51が取り付けられている。また、57は好気性濾過室53Aに連通させた吸い込み口である。そして、嫌気用底面フィルター体1のすのこ状上板部上面にパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を敷設し、該嫌気用底面フィルター体1内部の水を前記密閉式嫌気性フィルター装置10を介して環流させて還元処理してから前記通水孔2を介してすのこ状上板部上面のパウダー状の砂5または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材に接触させるようにしてある。また、パウダー状の砂5の上にパンチボードまたはネットを介して砂利6を敷設し、ポンプ部51によりオーバーフロー式好気性フィルター装置50内の濾過水を砂利6の上から接触させるようにしてある。
【0028】
また、図15には本発明の第5の実施の形態が示されており、第4の実施の形態を示した図14と同一の構成部分については同一の符号が付されることでその詳細な説明は省略されている。この第5の実施の形態にあっては第4の実施の形態における水槽Pの内底部に配したボックス型の嫌気用底面フィルター体1と、水槽Pの背面部に配したウェット濾過装置と組み合わせたオーバーフロー式好気性フィルター装置50とを一体にして設けられているものである。
【0029】
また、図16には本発明の第6の実施の形態が示されており、第1の実施の形態及び第2の実施の形態を示した図1乃至図9と同一の構成部分については同一の符号が付されることでその詳細な説明は省略されている。この第6の実施の形態にあっては第2の実施の形態におけるボックス型の嫌気用底面フィルター体1を水槽Pと一体にして設けられているものである。
【0030】
また、図17、図18には本発明の第7の実施の形態が示されており、第1の実施の形態を示した図3と同一の構成部分については同一の符号が付されることでその詳細な説明は省略されている。この第7の実施の形態にあっては第1の実施の形態におけるボックス型の嫌気用底面フィルター体1を濾過槽投げ込み式のユニット型還元フィルターボックス60として形成されているものである。すなわち、図17に示すように、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置10に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔63を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプ64を上面側がパンチボード61で形成された下段室62内の両端に配置させる。そして、前記下段室62の上面側のパンチボード61と該パンチボード61の上方に配した透過性スクリーン67との間の中段室66内にパウダー砂65または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を充填してサンドイッチ状にし、前記透過性スクリーン67と該透過性スクリーン67上方に配した蓋式のパンチボード68との間の上段室69内に粗目のスポンジパッドまたは砂利70を充填してパウダー砂65または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材の舞い上がりを防止して成る濾過槽投げ込み式のユニット型還元フィルターボックス60を形成してある。また、図18に示すように、前記下段室62に対し上下対称となるように前記中段室66と上段室69とを設けて2重構造の濾過槽投げ込み式のユニット型還元フィルターボックス60としても良い。
【0031】
次に、上記した各実施の形態における実施例を実験結果に基づいて説明する。好気濾過機材は外部式ウェット&ドライ+上部フィルターである。
(実施例1)
先ず、海水魚の場合について説明すれば、サイズ620mm(W)×360mm(D)×450mm(H)、貯水量約70リットルである水槽に配設した前記嫌気用底面フィルター体のすのこ状上板部上面に、パウダー状の珊瑚砂を約4cmの厚みまで敷設し、さらにその上に胡麻粒状の珊瑚砂を約1cmの厚みまで敷設する。そして、好気濾過材はテトラ社製外部式ウエット&ドライ+上部フィルターである。このとき、6日目に無酸素状態が確認できたため、砂を足さずにこのままの厚みでシステム化を図った。その結果、以下の表1に示すような結果が得られた。
【0032】
【表1】
Figure 0004096218
【0033】
すなわち、セット初日、海から採取した天然の岩である新鮮なライブロックを飼育水槽内へ約5kg入れ、(尚、ライブロックには天然のバクテリアが存在する)外部式好気性フィルターと外部式嫌気性フィルターに濾過材を入れる、さらに市販の好気的・嫌気的バクテリア(天然のバクテリアを培養し仮死状態にしたもの)を夫々のフィルター内に入れ、バクテリアの専用濾過材への定着増殖を待つ。このときアンモニアと亜硝酸が発生するのはライブロックに付着した生物の一部が死滅するためであり、その原因は人工海水の水質や水塩等に合わないことによるものと、輸送時のダメージによるものと考えられる。3日目に好気性バクテリアが活動し、アンモニアと亜硝酸を分解し、硝酸塩が発生した。4日目に飼育水槽内の硝酸塩が嫌気性水側へ浸透して行き濃度の低下が始まる。5日目に、スズメダイを約100匹水槽に入れて生体の観察を始めた。6日目以降に朝と夜2回、匹数に対する餌を与えた。7日目に飼育水槽内に硝酸塩が多少発生するが、8日目以降にはアンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩は市販試薬で見る限り発生していないことが確認された。また、この日以降、窒素排出パイプ内を小さな気泡が何度も浮上して行き、飼育水槽外への脱膣が確認され続いている。以上のことから海水魚の生体に安全な環境を約1週間で作り上げることができた。
【0034】
(実施例2)
次に、システム的には実施例1の場合と同じであるが、市販のバクテリアを使用しない代りに、スズメダイ10匹をスターティングフィッシュとして使用した。このときスターティングフィッシュとは、魚の糞によってバクテリアが自然に湧くのを待ち、
その間に魚が万一ダメージを受けてもよいようにスズメダイ等の丈夫で安価なものを選ぶことによるものである。その結果、以下の表2に示すような結果が得られた。すなわち、前記した表1の場合に比して、バクテリアの立上げに4倍の時間を要したが、水質は安定を持続した。このとき、30日目よりスズメダイを90匹追加してある。
【0035】
【表2】
Figure 0004096218
【0036】
(実施例3)
次に、水槽と濾過槽の底面積の4分の1相当の大きさの嫌気用底面フィルター体を使用し、オーバーフロー式水槽の濾過槽の一部に嫌気槽を作る場合では、以下の表3に示すように、嫌気性フィルターの面積が狭い分、硝酸塩の分解に多少時間を要したが、水質は安定していることが判明した。このとき、バクテリアの立上げに市販のバクテリアを使用し、魚は上記した実施例1と同じくスズメダイ100匹である。
【0037】
【表3】
Figure 0004096218
【0038】
(実施例4)
次に、淡水魚の場合について説明すると、本実験ではディスカスという名の魚を敢えて選んだ。従来この種の魚は飼育上頻繁な水替えを強いられることでよく知られている程、他の魚にはない特徴がある。すなわち、第1に餌に生の牛肉の赤身のミンチという高タンパクな餌を必要とし、第2に稚魚から成魚の成長期は非常に大食であり、第3に水温が約30℃と高温であるため(普通の魚は約26℃位)、バクテリアが湧くのが遅く、第4に水質に敏感で体調を崩し易い等の特徴がある。また、好気システムは海水の時と同じく外部式ウエット&ドライ+上部フィルターである。砂はPHを中性から弱酸性に維持したいため、川砂と大磯砂利を使用した。その結果、以下の表4に示すように、約1カ月という早さでシステムが立上り、水質が安定した。
【0039】
【表4】
Figure 0004096218
【0040】
(実施例5)
本実施例では、ディスカスという名の淡水魚であって、水槽と濾過槽の底面積の4分の1相当の大きさの嫌気用底面フィルター体を使用した。その結果、以下の表5に示すように、実施例4に比して倍の時間を要したが水質は安定していることが判明した。したがって、実施例4と実施例5のデータからして普通の魚の飼育に関しての水質安定は容易であるものと判断できる。
【0041】
【表5】
Figure 0004096218
【0042】
(実施例6)
本実施例は、30日以上経た安定した水槽Pに魚の匹数を変えての実験結果であり、夫々約5日間の間隔で水質検査を行なったものである。その結果、以下の表6に示すように、魚の数を減らすことで、亜硝酸塩イオン濃度、硝酸塩イオン濃度が下がり、魚を増やすことで濃度が上がる。また、匹数を倍の200匹にしたところ、水槽P内に硝酸塩イオンが発生することが判った。したがって、許容量が超えたことが確認できた。このように前記水槽P内部の無酸素状態を試薬により常時検査・確認させながら許容値に達するまで前記密閉式嫌気性フィルター装置10の瀘材量と、前記密閉式嫌気性フィルター装置10と前記嫌気用底面フィルター体1との流水経路間の流水量を増加させることによりバランス的に十分に対応できることは容易である。
【0043】
【表6】
Figure 0004096218
【0044】
以上の実施例、特に表1、表2、表3に示されるように、海水中のカルシウムイオンが次第に増加し、海水中に安定しているのがわかる。カルシウムイオンは、例えば珊瑚や貝類の飼育にとって極めて重要な成分であり、海水生物を飼育する上で必要な成分である。
【0045】
【発明の効果】
以上の如く本発明によると、以下に示すような諸々の効果を有する。
(1)観賞用の熱帯魚や珊瑚、食用を目的とする魚類や貝類の等の生物を飼育する上で弊害となる硝酸塩を短時間で分解し脱窒還元でき、完全な水浄化が得られる。
(2)還元した窒素を飼育用の水から隔離した状態で排出するから、飼育用の水に窒素が溶け込まず、特に珊瑚や貝類、無脊椎生物等の成長を促進させることができる。
(3)従来の技術では有り得ない海水中のカルシウムイオンを増加させることに成功した。
(4)水の交換頻度を極力無くすことができ、浄化コストを低減でき、水交換による人体的疲労や手間を省くことができる。
(5)短期間でのバクテリアの増殖を可能にする。
(6)たくさんの生物を水替えすることなく水槽内での飼育を可能にする。
(7)観賞上見苦しい苔や藻等の発生を抑えることができる。
(8)生物の病気や伝染病を防ぎ易くすることができる。
(9)水質を安定にすることができる。
(10)嫌気バクテリアを多量に増殖させ、維持することができる。
(11)水替えによる水槽内生物のダメージを無くすことができる。
(12)好気処理能力に見合った嫌気処理能力を短期間で作り出すことができ、しかも好気能力以上の増殖も可能である。
(13)飼育水の透明度があがる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態におけるシステムの概略を示す一部省略断面図である。
【図2】 同じく嫌気用底面フィルター体の要部斜視図である。
【図3】 同じく嫌気用底面フィルター体の斜視図である。
【図4】 同じく嫌気用底面フィルター体のネット装着状態を示す斜視図である。
【図5】 同じく嫌気用底面フィルター体の水槽装着状態を示す斜視図である。
【図6】 同じく嫌気用底面フィルター体の水槽装着状態を示す側面図である。
【図7】 本発明の第1の実施の形態における効果を示した説明図である。
【図8】 密閉式嫌気性フィルター装置の構成を示す断面図である。
【図9】 本発明の第1の実施の形態における嫌気用底面フィルター体の装着状態を示す水槽の断面図である。
【図10】 本発明の他の実施の形態における嫌気用底面フィルター体の装着状態を示す水槽の断面図である。
【図11】 本発明の第2の実施の形態における嫌気用底面フィルター体の装着状態を示す水槽の断面図である。
【図12】 本発明の第3の実施の形態における嫌気用底面フィルター体の装着状態を示す水槽の断面図である。
【図13】 オーバーフロー用嫌気ボックスの斜視図である。
【図14】 本発明の第3の実施の形態におけるオーバーフロー式好気性フィルター装置の構成を示す断面図である。
【図15】 本発明の第4の実施の形態における嫌気用底面フィルター体の装着状態を示す水槽の斜視図である。
【図16】 本発明の第5の実施の形態における嫌気用底面フィルター体の装着状態を示す水槽の斜視図である。
【図17】 本発明の第6の実施の形態における一体型還元フィルターボックスの構成を示す斜視図である。
【図18】 本発明の第7の実施の形態における一体型還元フィルターボックスの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
P 水槽
S 硝酸塩 T 窒素ガス
1 嫌気用底面フィルター体 2 通水孔
3 噴出孔 4 シャワーパイプ
5 パウダー状砂 6 砂利
7 ネット 8 流水量確認手段
10 密閉式嫌気性フィルター装置 11、21 ポンプ部
13 餌ボール 14 専用ボックス
15 ガス排出用パイプ
20 好気性フィルター装置
22 揚水管
23 噴き出し口
30 底面式好気性フィルター装置
40、50 オーバーフロー式好気性フィルター装置

Claims (9)

  1. 水性生物飼育用水槽内の水を循環させ好気性バクテリアを使用した好気性フィルター装置を備えた好気性循環流水経路と、該好気性循環流水経路から独立して循環させ嫌気性バクテリアを使用した密閉式嫌気性フィルター装置を備えた嫌気性循環流水経路とを形成し、好気性循環流水経路と嫌気性循環流水経路とを分離する砂または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を介することで、好気性循環流水経路から、嫌気性循環流水経路に硝酸塩を浸透させて取り込むように設け、この硝酸塩を嫌気性循環流水経路内で分解する脱窒還元水浄化処理システムであって、嫌気性循環流水経路内で硝酸塩を分解した際に発生する窒素ガスを、好気性循環流水経路内の水に接触させないように隔離した状態で排出するように設けたことを特徴とする通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  2. 前記嫌気性循環流水経路を、前記水槽の底部、または前記水槽に接続した外部の好気性フィルター装置に隣接する水室内底部、もしくは好気性フィルター装置の底部側に配した請求項1記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  3. 上板部に複数の通水孔を開穿形成し、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプを内部両端に配置させて成るボックス型の嫌気用底面フィルター体を水性生物飼育用の水槽の底面部に配置すると共に、該嫌気用底面フィルター体の上板部上面にパウダー状の砂または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を敷設し、該嫌気用底面フィルター体内部の水を前記密閉式嫌気性フィルター装置を介して環流させて還元処理してから前記通水孔を介して上板部上面のパウダー状の砂またはスクリーン部材に接触させるようにした請求項1記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  4. 上板部に複数の通水孔を開穿形成し、夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプを内部両端に配置させて成るボックス型の嫌気用底面フィルター体を前記水槽の外部に設けた好気性フィルター装置に隣接する水室内底部、または好気性フィルター装置の底部側に設けると共に、該嫌気用底面フィルター体の上板部上面にパウダー状の砂または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を敷設し、該嫌気用底面フィルター体内部の水を前記密閉式嫌気性フィルター装置を介して環流させて還元処理してから前記通水孔を介して上板部上面のパウダー状の砂またはスクリーン部材に接触させるようにした請求項1記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  5. 夫々一端開口側を密閉式嫌気性フィルター装置に接続させ、長手方向に沿って複数に開穿形成した噴出孔を対向させるようにして吸い込み用と吐き出し用の一対のシャワーパイプを上面側がパンチボードで形成された下段室内両端に配置させ、前記下段室の上面側のパンチボードと該パンチボードの上方に配した透過性スクリーンとの間の中段室内にパウダー状の砂または透水性で且つ酸素不透過性のスクリーン部材を充填し、前記透過性スクリーンと該透過性スクリーン上方に配したパンチボードとの間の上段室内に粗目のスポンジパッドまたは砂利を充填して成る濾過槽投げ込み式のユニット型還元フィルターボックスを形成した請求項1記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  6. 前記水槽には、その上側開口部に配置した上部式好気性フィルター、その外部に配した外部式好気性フィルター、前記嫌気用底面フィルター体の上側に積層配置した底面式好気性フィルター、その外部または背面に配したウェット濾過装置と組み合わせた好気性フィルターの内いずれかを備えている請求項1乃至4いずれか記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  7. 前記密閉式嫌気性フィルター装置は、強制循環流水用のポンプ部と一体にして嫌気性バクテリア用の餌ボールをバクテリアの定着濾過材と共に充填させて成る請求項1乃至5いずれか記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  8. 前記密閉式嫌気性フィルター装置と前記嫌気用底面フィルター体との流水経路間に流水量確認手段を設けた請求項3又は4記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
  9. 前記水槽内部の無酸素状態を試薬により常時検査・確認させ、許容値に達するまで前記密閉式嫌気性フィルター装置の瀘材量と、密閉式嫌気性フィルター装置と前記嫌気用底面フィルター体との流水経路間の流水量を変更させる手段を有するものとした請求項3又は4又は8記載の通性嫌気細菌による脱窒還元水浄化処理システム。
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