JP4094139B2 - 電子的撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光灯などによるフリッカの影響を受けることなく正確な露光量の制御が可能な電子的撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像信号処理のディジタル化及び画像信号圧縮技術の進歩に伴い、撮像した画像信号をディジタル化してメモリに記憶可能な電子的撮像装置が注目されている。
【0003】
このような電子的撮像装置においては、撮像素子を用いて撮像した撮像信号をディジタル撮像データとしてメモリに記憶することが可能であるため、例えばパーソナルコンピュータ等を利用して、その記憶撮像データの編集や表示を容易に行うことができる。
【0004】
一般に、このような電子的撮像装置を用いて、被写体を撮像しようとすると、被写体を正確に再現するためには、正確な被写体における露光量を得なければならない。特に、撮像素子にCCDを用いた電子カメラにおいては、CCDのダイナミックレンジが狭いために非常に正確な露出制御が要求される。
【0005】
通常、静止画カメラでは撮影に先立ってオートフォーカス(AF)でピントを合わせる。CCDの出力を利用するコントラスト方式のAFでは、CCDの出力が適切な振幅で出力されないと、精度良く合焦位置を検出できない。また、AFを行う際は、絞りをできるだけ開放にした方が被写界深度が浅くなるので、ピンボケがわかりやすくなり、AF精度も向上する。
【0006】
したがってAFを行う前には、ピンボケをわかりやすくするために絞りを開放にし、CCD出力が適切になるように露出を合わせる必要がある。
【0007】
一方、実際に撮影を行う際は、シーンや撮影状況に応じてプログラム線図により絞りを変化させる必要がある。この場合、撮影と同じ絞り値で撮影の直前に再度露出を確認した方が露出精度が向上する。
【0008】
このようにシャッターレリーズから撮影までの間で、開放測光と絞り込み測光の2種類の露出制御を行うことは、AF精度と露出精度の両方を確保するためには、必要不可欠である。
【0009】
また、撮像時における露光に対し大きく影響を及ぼすものとしては、被写体に光を照射する光源がある。例えば光源が蛍光灯で、電源周波数50Hzの東日本地域で撮像する場合、1/100秒毎に点滅する蛍光灯と電子的撮像装置のシャッタ・スピードとのずれからフリッカが発生してしまう。このため、このフリッカの影響によって蛍光灯の点灯周期に対するプリ測光と本露光とのタイミングがずれてしまい、即ちプリ測光時の明るさと本霧光時の明るさとが異なってしまうことから、正しい露光量を得ることができないことになる。特に、ダイナミックレンジが銀塩フィルムなどに比べて狭い撮像素子を有する電子的撮像装置においては、重要な問題である。
【0010】
そこで、従来よりフリッカによる影響をいかになくし、正しい露光量を得るための提案がなされており、このような提案としては、例えば、特開平5−20741号公報、あるいは特開平6−14257号公報等の文献に記載されているものがある。
【0011】
また、繰り返し連続して撮影を行う連続撮影時のフリッカの問題を解決するものとして特開平6−205282号公報に記載されているものがある。
【0012】
これらの提案内容を簡単に説明すると、特開平5−20741号公報の提案では、光源光のフリッカを検出するための検出手段を設け、フリッカを検出したときは、プレ露光と本露光を光源光のフリッカに同期させ、本露光において露光補正が必要な場合は本露光における露光量の補正は、露光時問を補正せずに絞り値を制御することにより、正しいホワイトバランス制御を行うようにしたものである。
【0013】
一方、特開平6−14257号公報の提案では、光源光のフリッカを検出するための検出手段を設け、フリッカを検出したときは、プログラム線図をシフトしてシャッタ速度を長くしフリッカの影響を少なくするようにしたものである。
【0014】
さらに、特開平6−205282号公報の提案では、連続撮影において照明光にフリッカがあると判断したときはシャッタ・スピードを、照明光の光源の交流電源の周期の整数倍にするようにしたものである。
【0015】
ここで、電子的撮像装置内の回路規模及びコストを考慮すると、フリッカを検出する検出手段を設けずに既存の回路構成でフリッカに影響することなく、正しい露光量が得られるように制御することが望ましい。しかしながら、上述したような従来技術においては、特開平5−20741号公報の提案ではフリッカを検出するためのフリッカ検出手段が必要であり、また、特開平6−14257号公報の提案にでも同様にフリッカを検出するための検出する手段が必要である他、シャッタ速度も限定されてしまう。
【0016】
また、上記特開平6−205282号公報の提案ではシャッタースピードを交流電源の周期の整数倍にする必要があるので、交流電源の周期より短い高速のシャッタースピードの設定ができない等の欠点がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如く、従来の電子的撮像装置では、回路構成的にフリッカを検出する検出手段を設けなくては、蛍光灯などのフリッカが発生する光源下では正しい露光量を得ることができず、結果として回路規模が増大してしまい、コストが高価となってしまう。この点を考慮すると、フリッカを検出する検出手段を設けずに既存の回路構成でフリッカに影響することなく、正しい露光量が得られるように制御することが望ましいが、従来技術ではそれを実施することができないという問題点があった。
【0018】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、回路規模を増大することなく構成できるとともに、蛍光灯などのフリッカが発生する光源下でも正しい露光量を得ることができる電子的撮像装置の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明の電子的撮像装置は、撮像レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成する撮像素子と、前記撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出すための映像信号読出手段と、シャッターレリーズ信号に応答して絞り開放状態にて開放測光を行う第1の測光手段と、前記第1の測光手段による測光値に基づいて絞り込み測光を行う第2の測先手段と、前記第2の測光手段により得られた測光値に基づいて前記撮像素子の露光量を制御する露光量制御手段と、前記開放測光のタイミングと絞り込み測光のタイミングとの時間間隔、及び前記絞り込み測光のタイミングと前記露光量制御手段による露光のタイミングとの時間間隔を画面周期の3n倍(nは整数)に制御する制御手段と、を具備したものである。
【0020】
請求項1記載の発明においては、撮像素子によって撮像レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成し、映像信号読出手段によって該撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出す。撮像する際には、第1の測光手段により、シャッターレリーズ信号に応答して絞り開放状態にて開放測光を行い、次いで第2の測光手段により、前記第1の測光手段による測光値に基づいて絞り込み測光を行う。その後、露光量制御手段によって、前記第2の測光手段により得られた測光値に基づいて前記撮像素子の露光量を制御する。このとき、制御手段は、前記開放測光のタイミングと絞り込み測光のタイミングとの時間間隔、及び前記絞り込み測光のタイミングと前記露光量制御手段による露光のタイミングとの時間間隔を画面周期の3n倍(nは整数)に制御する。よって、フリッカを検出する検出手段等の付加回路を付加することなく、測光や露出のタイミングを制御することが可能となり、測光時と同一の蛍光灯の点灯タイミングで本露光が行われるので、フリッカに影響されずに正しい露光量を得ることができる。
【0021】
請求項2に記載の発明の電子的撮像装置は、請求項1に記載の電子的撮像装置において、前記第1の測光手段による測光と前記第2の測光手段による測光との間において、オートフォーカスを行うことを特徴とするものである。
【0022】
請求項2記載の発明においては、上記講求項1の発明と同様に動作するが、前記第1の測光手段による測光と前記第2の測光手段による測光との間において、オートフォーカスを行うように制御される。この場合、オートフォーカス動作時に伴う露光は前記第1の測光手段で決定した露出、つまり絞り開放で行われるため、オートフォーカスの精度を向上させることができ、またオートフォーカス動作期間の長さに拘わらず第2の測光手段による測光は第1の測光手段による測光と同一の蛍光灯の点灯タイミングで行われるので、フリッカに影響されずに正しい露光量を得ることができる。
【0023】
請求項3に記載の発明の電子的撮像装置は、請求項1に記載の電子的撮像装置において、前記第2の測光手段による測光と前記露光量制御手段による露光との間において、前記絞り込み測光に基づいて絞りを駆動することを特徴とするものである。
【0024】
請求項3記載の発明においては、請求項1の発明と同様に動作するが、前記第2の測光手段による測光と前記露光量制御手段による露光との間において、前記絞り込み測光に基づいて絞りを駆動するように制御される。これにより、本露光するに際し、絞りを例えば開放状態に駆動することにより、より確実なオート露出制御を行うことができ、また絞りを駆動する期間の長さに拘わらず測光時と同一の蛍光灯の、点灯タイミングで本露光が行われるので、フリッカに影響されることもない。
【0025】
請求項4記載の発明の電子的撮像装置は、所定駒数の連続撮影を行うことが可能な電子的撮像装置であって、撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成する撮像素子と、該撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出すための映像信号読出手段と、前記連続撮影における露光動作に先立ち被写体の明るさを測光するための測光手段と、該測光手段によって測光された測光値に基づいて連続撮影における各駒の露光量制御を行う露光量制御手段と、前記連続撮影の各駒の撮影における露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御する制御回路と、を備えたことを特徴とするものである。
【0026】
請求項4記載の発明においては、撮影レンズにより結像された被写体像は光電変換素子によって映像信号に変換され、前記映像信号は撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で読み出される。連続撮影における露光動作に先立ち、測光手段により被写体の明るさが測光され、該測光手段により測光された同一の測光値に基づいて、連続撮影の各駒における露光量制御が行われる。制御回路は前記連続撮影における各露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御する。これにより、連続撮影においては、照明光のフリッカに影響されることなく、連続撮影の最初の駒の撮影で設定された同一の露光条件(露光時間、絞り値等)の条件のもとで正確な露出制御制御が可能となる。
【0027】
請求項5記載の発明の電子的撮像装置は、所定駒数の連続撮影を行うことが可能な電子的撮像装置であって、 撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成する撮像素子と、該撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出すための映像信号読出手段と、前記連続撮影における露光動作に先立ち被写体の明るさを測光するための測光手段と、該測光手段によって測光された測光値に基づいて最初の駒の撮影の露光量の制御を行ない、引き続いて行われる駒の撮影における露光時間又は絞り値を、直前の駒の撮影において得られた映像信号に基づいて演算し、該演算された露光時間又は絞り値に基づいて露光量の制御を行う露光量制御手段と、前記連続撮影の各駒の撮影における露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御する制御回路と、を備えたことを特徴とするものである。
【0028】
請求項5記載の発明においては、撮影レンズにより結像された被写体像は光電変換素子によって映像信号に変換され、前記映像信号は撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で読み出される。連続撮影における露光動作に先立ち、測光手段により被写体の明るさが測光され、該測光手段により測光された測光値に基づいて、連続撮影の最初の駒の露光量制御が行われる。露光量制御手段は、引き続いて行われる駒の撮影における測光値を直前の駒の撮影において得られた映像信号に基づいて演算し、該演算された測光値に基づいて露光量制御を行う。制御回路は前記連続撮影の各駒の撮影における露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御する。これにより、連続撮影においては、照明光のフリッカに影響されることなく、且つ連続撮影においても被写体の時々刻々変化する被写体の明るさに追従した正確な露光量制御が可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する、
【0030】
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明の電子的撮像装置の第1の実施の形態に係り、図1は本発明の各実施の形態で用いられる電子的撮像装置の具体的な構成例を示すブロック図であり、図2は第1の実施の形態に採用された装置の制御動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0031】
図1に示す電子的撮像装置1は撮像光学系として、ズームレンズ2双びフォーカスレンズ3とを有し、これらのレンズを経て光線は絞り4を通って固体撮像素子としてのCCD5に被写体像を結ぶ。
【0032】
このCCD5で光電変換された信号は撮像回路5に入力され、この撮像回路6により、映像信号が生成され、この映像信号はA/D変換器7によってデジタルの映像信号(画像データ)に変換され、メモリ8に一時格納される。
【0033】
メモリ8に格納された画像データは所定の画面レート(例えば1/30秒)で読み出されてD/A変換器9でアナログの映像信号に変換された後、液晶表示素子(LCDと略記)10で被写体像を表示する。
【0034】
また、操作スイッチ24のレリーズスイッチを操作して記録操作を行った場合には、メモリ8の画像データは圧縮/伸張回路11の圧縮回路で圧縮された後、記録用メモリ2に記憶される。
【0035】
また、再生操作が行われた場合には、記録用メモリ12に圧縮されて記憶されたデータは圧縮/伸張回路11の伸張回路で伸張されてメモリ8に一時記憶され、その画像データはD/A変換器9でアナログの映像信号に変換された後、液晶表示素子(LCD)10で再生画像を表示する。
【0036】
A/D変換器7によってA/D変換された画像データはオート露出処理回路(AE処理回路と略記)13とオートフォーカス処理回路(AF処理回路と略記)14に入力される。AE処理回路13では、1フレーム(1画面)分の画像データの輝度値を積算する等して被写体の明るさに対応したAE評価値を算出し、CPU15に出力する。
【0037】
また、AF処理回路14では、1フレーム(1画面)分の画像データの輝度成分における高周波成分をハイパスフィルタなどで抽出して、累積加算値を算出する等して高域側の輪郭成分量等に対応したAF評価値を算出し、CPU15に出力する。
【0038】
CPU15にはタイミングジェネレータ(TG回路と略記)16から画面レートに同期した所定のタイミング信号が入力され、CPU15はこのタイミング信号に同期して、各種の制御動作を行う。
【0039】
このTG回路16のタイミング信号は撮像回路6にも入力され、この信号に同期して、色信号の分離等の処理を行う。
【0040】
また、このTG回路16は所定のタイミングでCCD5を駆動するようにCCDドライバ17を制御する。
【0041】
CPU15はそれぞれ第1、第2、第3のモータドライブ回路18, 19, 20を制御することにより、第1、第2、第3のモータ21, 22, 23を介して絞り4、フォーカスレンズ3、ズームレンズ2の駆動を制御する。
【0042】
つまり、CPU15まAE評価値を基に、第1のモータドライブ回路18を制御して第1のモータ21を回転駆動して、絞り4の絞り量を適正な値に調整する、つまり、オート露出制御を行う。
【0043】
また、CPU15はAF評価値を基に、第2のモータドライブ回路19を制御して第2のモータ22を回転駆動して、AF処理回路14からのAF評価値を得る。得. られたAF評価値により、CPU15はその値が最大となるレンズ位置にフォーカスレンズ3を駆動して、合焦状態に設定する、つまりオートフォーカスを行う。
【0044】
なお、本実施の形態ではAF評価値を得て合焦位置に設定する場合、CCD5で被写体を1フレーム(1画面)撮像する際の画面レート(例えば1/30秒)当たり、所定の送り量でフォーカスレンズ3を第2のモータ22により駆動するようになっており、フォーカスレンズ3はその光軸方向における可動範囲内で所定の送り量づつ移動される。
【0045】
操作スイッチ24におけるズームUPスイッチが操作された場合には、その操作信号を受けてCPU15は、第3のモータドライブ回路20を制御して第3のモータ23を回転駆動して、ズームレンズ2を拡大側に駆動する。
【0046】
また、CPU15にはメモリとして例えば電気的に書換可能で、不揮発性の読み出し専用メモリとしてのEEPROM25が接続されており、このEEPROM25にはCPU15を介して各種の制御等を行うプログラムとか、各種の動作を行うのに使用されるデータ等が格納されており、この撮像装置1の電源がONされた場合などに読み出されて使用される。
【0047】
なお、CPU15は電池26の電圧を検出して、所定の電圧値以下になった事を検出した場合には、LCD10で電池26の残量が少ないとか、電池の充電或いは交換などを促す表示を行う。
【0048】
本実施の形態では、撮像された映像信号の明るさを決定する手段として、絞り4、CCD5内に設けられた電子素子シャッタ(図示せず)及び撮像回路6内に設けられた増幅器(図示せず)があり、これらは、CPU15によって制御されるようになっている。
【0049】
例えば、絞り4は、絞りの開閉が自由に調整可能に駆動する構造のものでも良いが、本実施の形態では、開閉の2段階方式に駆動する構造のものが用いられている。この理由は、構成の簡単な絞りを用いてコストを下げるためである。絞りの動作は、後述する測光制御に行われる最初の測光時、絞りを開放状態にすることで、できるだけ被写界深度を浅くし、ピンボケをわかりやすくし、即ちAFの検出精度を向上させている。また、絞り5は通常時はバネなどの力量により開放に保持され、必要な時にモータに電流を流し絞りを閉じるような2段階方式の駆動のものを採用することにより、開閉に必要な電力の消費を低減することをねらつている。
【0050】
また、CCD5内の電子素子シャッタは、そのシャッタ速度がCCDドライバ17により制御されることで、撮像する被写体の光の蓄積時間を調整し、これに応じて光電変換する信号の明るさの調整を行う。さらに撮像回路6内の増幅器(図示せず)は、生成した映像信号の輝度レベルを増幅するもので、CPU15のゲインコントロール制御によって、その増幅率が可変されることで、映像信号の明るさの調節を行う。これにより、撮像時における明るさの調整が可能となる。
【0051】
本実施の形態では、従来技術のようにフリッカを検出する検出手段を設けずとも、蛍光灯などのフリッカの影響を受けることなく正確な露光量の制御が可能である。
【0052】
具体的には、CPU15の制御によって、本露光前に2回の測光を行う。この場合、第1段階のレリーズ操作後最初に行われる1回目の測光(測光用露光ともいう)時のタイミングと、2回目に行われるプリ測光(プリ測光用露光ともいう)時のタイミングと、本霧光時のタイミングとのそれぞれの時間間隔を、フリッカ周期に影響されない画面周期の3n倍(nは整数)となるように、CPU15によって制御する。
【0053】
例えば、測光用露光では、第1段階のレリーズ操作が行われた後、最初のタイミング信号(例えば垂直同期信号)のタイミングで絞り4の開放状態にて露光を行い、少なくともAFを行わせる状態に明るさを合わせるためのおよその露光値を得る。プリ測光用露光では、前記測光用露光によって得られた露光値を基にAE処理回路13で算出されたAE評価値に基づいて再び測光を行うことで、本露光時(撮像時)に極力近い状態の露光値を得る。本露光は、前記プリ測光によって得られた露光値を基にAE処理回路13で算出されたAE評価値に基づいて、最終的な露光、つまりこの露光によって撮像時の露光が決定される。この場合、これらの測光時のタイミングは、TG16からの供給されるタイミング信号(例えば垂直同期信号:VD)を利用することで、上述の如く画面周期(画面レート)の3n倍(nは整数)となるように、CPU15によって制御される。
【0054】
したがって、上記構成によれば、本露光前に2回の測光を行うとともに、これらの測光時のタイミング間隔を画面周期(画面レート)の3n倍(nは整数)となるようにCPU15によって制御することで、それぞれの測光時における光源の状態、つまり明るさを一致させることが可能となり、蛍光灯などによるフリッカ周期の影響を受けることなく、正確な露光量を得ることが可能となる。
【0055】
スイッチ27は、1回の撮影で終了するシングル撮影モードと、レリーズ信号がONしている間連続的に複数回の撮影を行う連続撮影モードとを切り替えるスイッチである。スイッチが、端子”S”に切り替えられているときはシングル撮影モードとなり、スイッチが、端子”C”に切り替えられているときは連続モードとなる。
【0056】
次に、本実施の形態の特徴的な動作を図2を参照しながら詳細に説明する。
【0057】
尚、図2において、図2(a)はレリーズの操作状態、図2(b)は絞り4開閉状態、図2(c)は垂直同期信号、図2(d)は測光による露光、図2(e)はCCDからの画像データの読み出し及びAE処理、図2(f)はCPUによる露出演算処理、図2(g)は電子素子シャッタ速度設定、図2(h)は撮像回路6の増幅器によるゲイン調整をそれぞれ示している。
【0058】
本実施の形態はシングル撮影モードであるので、スイッチ27は端子Sに切り替えられる。
【0059】
いま、図1の電子的撮像装置1の電源投入後、撮像モードに設定され、蛍光灯などの光源下での被写体の撮像を行うものとする。このとき、ユーザが時刻t 0にて操作SW24によるレリーズ操作を行ったものとすると、CPU15は、図中に示すように最初の垂直同期信号VDが供給される時刻t 1にて絞り4の開放状態で測光用露光を行うように制御して、少なくともAFを行わせる状態に明るさを合わせるためのおよその露光値を得る。
【0060】
その後、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 2にて、この測光用露光時のCCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後、A/D変換器7によってディジタル化された画像データをAE処理回路13に与えてAE処理を行い、このとき得られたAE評価値がCPU15に供給される。
【0061】
するとCPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t3にて、供給されたAE評価値を基に最適な被写体の明るさを得るのに必要な補正値の算出演算処理を行い、これをAE評価値として更新しCPU15内の図示しないメモリ等に一時保持する。
【0062】
次に、CPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 4にてプリ測光用露光を行うが、このプリ測光用露光を行う直前に、前記測光用露光によって得られ且つ保持しているAE評価値に基づいて、第1のモータドライブ回路18を制御して第1のモータ21を回転駆動させて、絞り4を絞り、また同時にCCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、プリ測光用露光を行うように制御して、本露光時(撮像時)に極力近い状態の露光値を得る。この場合、プリ測光時の開始タイミングは、前記測光用露光時の開始タイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御される。
【0063】
その後、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 5にて、このプリ測光用露光時のCCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後A/D変換器7によってディジタル化された画像データをAE処理回路13に与えてAE処理を行い、このとき得られたAE評価値がCPU15に供給される。
【0064】
すると、CPU15は、測光用露光時と同様に、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 6にて、再び供給されたAE評価値を基に最適な被写体の明るさを得るのに必要な補正値の算出演算処理を行い、これをAE評価値として更新しCPU15内の図示しないメモリ等に一時保持する。そして、このプリ測光用露光によって得られたAE評価値に基づき本露光時(撮像時)の露出を制御する。
【0065】
その後、CPU15による制御によって、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 7にて本露光が行われることになるが、この場合も本霧光時の開始タイミングは、前記プリ測光用露光時の開始タイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御される。
【0066】
また、CPU15は、本露光を行う直前に、前記プリ測光用露光によって得られ且つ保持しているAE評価値に基づいて、絞り4を絞ったまま、CCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、本露光を行うように制御する。
【0067】
本霧光では、上述したように上記プリ測光用露光によって得られたAE評価値に基づいて、最終的な露光を行い、記録処理を行う。
【0068】
記録動作は、一般の電子カメラの記録シーケンスと同様であり、被写体像の撮像後、CPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 7から、CCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後、A/D変換器7によってディジタル化された画像データをメモリ8に一時格納し、その後このメモリ8に格納している画像データをD/A変換器9を介してLCD10の画面上に表示させるとともに、上記画像データを圧縮/伸張回路11を介して記録用メモリ12に記憶させるように制御する。
【0069】
尚、上記実施の形態では、オートフォーカス(AF処理)については測光用露光時以降、所定の期間において適宜行われるようになっている。
【0070】
こうして、撮像に伴う制御動作を完了し、次の撮像時に伴うレリーズ操作に対応すべく待機状態となる。
【0071】
したがって、本実施の形態によれば、レリーズ操作後、1回目の測光用露光によってAFの精度を向上させることができ、また1回目の測光用露光による測光値に基づいてプリ測光用露光を行うことで本露光時には正確な露光量を得て撮像することができる。また、上記測光用露光時のタイミングとプリ測光用露光のタイミングとの時間間隔、及びプリ測光用露光時のタイミングと本露光時のタイミングとの時間間隔が、画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御されることにより、蛍光灯などの光源下で撮像する場合でも、測光時と同一の蛍光灯の点灯タイミングで本露光が行われるので、フリッカに影響されずに正しい露光量を得ることができる。これにより、フリッカ検出手段等の付加回路が不要となり、回路規模の増大を防止してコスト低減化にも寄与することができる。
【0072】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について図3を参照しながら詳細に説明する。
【0073】
図3は本発明の電子的録像装置の第2の実施の形態を示し、該電子的撮像装置の制御動作を説明するためのタイミングチャートであり、図3(a)はレリーズの操作状態、図3(b)は絞り4の開閉状態、図3(c)は垂直同期信号、図3(d)は測光による露光、図3(e)はCCDからの画像データの読み出し及びAE処理、図3(f)はCPUによる露出漬算処理、図3(g)は電子素子シャッタ速度設定、図3(h)は撮像回路6の増幅器によるゲイン調整をそれぞれ示している。
【0074】
本実施の形態はシングル撮影モードであるので、図1のスイッチ27は端子Sに切り替えられる。
【0075】
本実施の形態では、上記第1の実施の形態における制御動作とほぼ同様に動作するものであるが、測光用露光時のタイミングとプリ測光用露光時のタイミングとは画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御するとともに、測光用露光とプリ測光用露光との間の期間にて、オートフォーカスを行うようにしたことが前記第1の実施の形態とは異なる点である。
【0076】
本実施の形態の構成は、第1の実施の形態と同様であるが、CPU15による制御内容が異なる。本実施の形態の制御動作内容の一例が図3に示されている。
【0077】
本実施の形態においては、撮像を開始するために、ユーザが時刻t 0にて操作SW24によるレリーズ操作を行ったものとすると、CPU15は、前記第1の実施の形態例と同様に最初の垂直同期信号VDが供給される時刻t 1にて絞り4の開放状態で測光用露光を行うように制御して、少なくともAFを行わせる状態に明るさを合わせるためのおよその露光値を得る。
【0078】
その後、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 2にて、この測光用露光時のCCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後、A/D変換器7によってディジタル化された画像データをAE処理回路13に与えてAE処理を行い、このとき得られたAE評価値がCPU15に供給される。
【0079】
すると、CPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 3にて、供給されたAE評価値を基に最適な被写体の明るさを得るのに必要な補正値の算出演算処理を行い、これをAE評価値として更新しCPU15内の図示しないメモリ等に一時保持する。
【0080】
次に、CPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 4にてオートフォーカスを行わせるとともに、このオートフォーカス実行に伴う露光、つまりAF用露光を行うように制御する。この場合、該AF用露光を行う直前に、CPU15は、絞り4の絞り量は開放状態のまま、前記測光用露光によって得られ且つ保持しているAE評価値に基づいて、CCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、AF用露光を行うように制御して、オートフォーカス実行時の露光値を得る。
【0081】
実際には、AF用露光はオートフォーカスの実行期間に応じて行われるものであり、どれくらいの期間を要するのか解らない。そこで、CPU15は、AF用露光終了を確認すると、このAF用露光によって得られたAE評価値に基づいて、第1のモータドライブ回路18を制御して第1のモータ21を回転駆動させて、絞り4の絞り量を閉じた状態にし、また同時にCCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定し年後に、プリ測光用露光を行うように制御して、本霧光時(撮像時)に極力近い状態の露光値を得る。
【0082】
このとき、プリ測光用露光のタイミングは、フリッカ周期に影響されないように前記測光用露光時のタイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるよう制御される。
【0083】
例えば、AF用露光が時刻7で終了したとすると、プリ測光用露光は測光用露光の終了した時刻t 2から画面レートの3の2倍の時刻t 8までに完了するように制御される。プリ測光用露光は、AF用露光によって得られた露光値に基づいて露光を行う。
【0084】
そしてCPU15は、上記時刻t 8にて、プリ測光用露光時のCCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後、A/D変換器7によってディジタル化された画像データをAE処理回路13に与えてAE処理を行い、このとき得られたAE評価値がCPU15に供給される。
【0085】
すると、CPU15は、測光用露光時と同様に、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 9にて、供給されたAE評価値を基に最適な被写体の明るさを得るのに必要な補正値の算出演算処理を行い、これをAE評価値として更新しCPU15内の図示しないメモリ等に一時保持する。つまり、このプリ測光用露光によって得られたAE評価値が本露光時(撮像時)におけるAE評価値に近いレベルのものとなる。
【0086】
その後、CPU15による制御によって、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 10にて本露光が行われることになるが、この場合も本露光時の開始タイミングは、前記プリ測光用露光時の開始タイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御される。
【0087】
また、CPU15は、本霧光を行う直前に、前記プリ測光光用露光によって得られ且つ保持しているAE評価値に基づいて、絞り4を絞ったまま、CCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、本露光を行うように制御する。
【0088】
以降の動作については、上述の第1の実施の形態と同様である。
【0089】
したがって、本実施の形態によれば、測光用露光とプリ測光用露光との間の期間において、オートフォーカスを行うとともにオートフォーカス実行に伴うAF用露光を行うように制御することで、オートフォーカスの精度をより向上させることができる。
【0090】
また、オートフォーカスの実行期間の長さに拘わらず、上記測光用露光時のタイミングとプリ測光用露光のタイミングとの時間間隔、及びプリ測光用露光時のタイミングと本露光時のタイミングとの時間間隔が、画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御されることにより、蛍光灯などの光源下で撮像する場合でも、測光時と同一の蛍光灯6点灯タイミングで本露光が行われるので、フリッカに影響されずに正しい露光量を得ることができ、前記第1の実施の形態と同様の効果を得る。
【0091】
(第3の実施の形態)
【0092】
図4は本発明の電子的撮像装置の第3の実施の形態を示し、該電子的撮像装置の制御動作を説明するためのタイミングチャートであり、図4(a)はレリーズの操作状態、図4(b)は絞り4の開閉状態、図4(c)は垂直同期信号、図4(d)は測光による露光、図4(e)はCCDからの画像データの読み出し及びAE処理、図4(f)はCPUによる露出演算処理、図4(g)は電子素子シャッタ速度設定、図4(h)は撮像回路6の増幅器によるゲイン調整をそれぞれ示している。
【0093】
本実施の形態はシングル撮影モードであるので、図1のスイッチ27は端子Sに切り替えられる。
【0094】
本実施の形態では、上記第2の実施の形態における制御動作とほぼ同様に動作するものであるが、測光用露光時のタイミングとプリ測光用露光時のタイミング、及びプリ測光用露光のタイミングと本露光のタイミングとは画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御するとともに、プリ測光用露光と本霧光との間の期間にて、該ブリ測光用露光により得られた露光量に基づき絞りの駆動制御を行うようにしたことが前記第2の実施の形態とは異なる点である。
【0095】
本実施の形態の構成は、第1の実施の形態と同様であるが、CPU15による制御内容が異なる。本実施の形態の制御動作内容の一例が図4に示されている。
【0096】
本実施の形態においては、このモードでの撮像を開始するために、ユーザが時刻t 0にて操作SW24によるレリーズ操作を行ったものとすると、CPU15は、前記第2の実施の形態例と同様に最初の垂直同期信号VDが供給される時刻t 1にて絞り4の開放状態で測光用露光を行うように制御して、少なくともAFを行わせる状態に明るさを合わせるためのおよその露光値を得る。
【0097】
その後、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 2にて、この測光用露光時のCCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後、A/D変換器7によってディジタル化された画像データをAE処理回路13に与えてAE処理を行い、このとき得られたAE評価値がCPU15に供給される。
【0098】
すると、CPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 3にて、供給されたAE評価値を基に最適な被写体の明るさを得るのに必要な補正値の算出演算処理を行い、これをAE評価値として更新しCPU15内の図示しないメモリ等に一時保持する。
【0099】
次に、CPU15は、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 4にてオートフォーカスを行わせるとともに、このオートフォーカス実行に伴う露光、つまりAF用露光を行うように制御する。この場合、該AF用露光を行う直前に、CPU15は、絞り4の絞り量は開放状態のまま、前記測光用露光によって得られ且つ保持しているAE評価値に基づいて、CCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、AF用露光を行うように制御して、オートフォーカス実行時の露光値を得る。
【0100】
CPU15は、AF用露光の終了を確認すると、このAF用露光によって得られたAE評価値に基づいて、第1のモータドライブ回路18を制御して第1のモータ21を回転駆動させて、絞り4の絞り量を閉じた状態にし、また同時にCCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、プリ測光用露光を行うように制御して、本霧光時(撮像時)に極力近い状態の露光値を得る。このとき、プリ測光用露光のタイミングは、フリッカ周期に影響されないように前記測光用露光時のタイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるよう制御される。
【0101】
例えば、AF用露光が時刻7で終了したとすると、ブリ測光用露光は測光用露光の終了した時刻t 2から画面レートの6倍の時刻t 8までに完了するように制御される。ブリ測光用露光は、AF用露光によって得られた露光値に基づいて露光を行う。
【0102】
そして、CPU15は、上記時刻t 8にて、プリ測光用露光時のCCD5により光電変換された信号を読み込み、撮像回路6で映像信号に生成された後、A/D変換器7によってディジタル化された画像データをAE処理回路13に与えてAE処理を行い、このとき得られたAE評価値がCPU15に供給される。
【0103】
すると、CPU15は、測光用露光時と同様に、次の垂直同期信号VDが供給される時刻t 9にて、供給されたAE評価値を基に最適な被写体の明るさを得るのに必要な補正値の算出演算処理を行い、これをAE評価値として更新しCPU15内の図示しないメモリ等に一時保持する。
【0104】
その後、CPU15による制御によって、本露光が行われることになるが、この場合も本露光時の開始タイミングは、前記プリ測光用露光時の開始タイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御される、
【0105】
また、CPU15は、本露光を行う直前に、前記プリ測光用露光によって得られ且つ保持しているAE評価値に基づいて、第1のモータドライブ回路18を制御して第1のモータ21を回転駆動させて、絞り4の絞り量を再び開放状態にし、絞り4の絞り量が開放状態のまま、CCD5内の電子素子シャッタ速度及び撮像回路6内の増幅器の増幅率を調整し且つ設定した後に、本霧光を行うように制御する。
【0106】
以降の動作については、上述の第1の実施の形態と同様である。
【0107】
したがって、本実施の形態によれば、プリ測光用露光と本霧光との間の期間において、ブリ測光用露光で得られたAE評価値に基づいて絞り4を開放状態となるよう駆動制御することにより、より確実に露光量検出を行うことができ、よって、オート露出制御の精度をより向上させることができる。
【0108】
また、絞りを駆動する期間の長さに拘わらず、上記測光用露光時のタイミングとプリ測光用露光のタイミングとの時間間隔、及びプリ測光用露光時のタイミングと本露光時のタイミングとの時間間隔が、画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御されることにより、蛍光灯などの光源下で撮像する場合でも、測光時と同一の蛍光灯の点灯タイミングで本露光が行われるので、フリッカに影響されずに正しい露光量を得ることができ、前記第1の実施の形態と同様の効果を得る。
【0109】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について図5を参照しながら詳細に説明する。
【0110】
本実施の形態は連続撮影モードであるので、図1においてスイッチ27は端子Cに切り替えられる。
【0111】
本実施の形態の連続撮影においては、図5のタイミングチャートに示す時刻t11までの動作は既述の本発明の第2の実施の形態と同じであるので、以下の説明においては時刻t11以後の動作について説明する。
【0112】
既述のとおり、本露光時の開始タイミングは、プリ測光用露光時の開始タイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御されるが、本実施の形態においては、連続撮影の場合は図5(a)のレリーズ信号がONの期間中は、最初の本露光におけるのと同一の測光値に基づいて露光条件(露光時間、絞り値)が決定され露光量が制御される。また、各露光の時間間隔が画面周期の3n倍(nは整数)になるように制御される。図5の時刻tnにおいてレリーズ信号がOFFにされると連続撮影は終了する。ここで、本露光、又はCCD5からの画像データを読み出し中に、上記時刻tnにおいてレリーズ信号がOFFした場合は、CCD5からの画像データが完全に読み出されてから連続撮影を終了する。
【0113】
このように、連続撮影における各露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御することにより、連続撮影においても、照明光のフリッカに影響されることなく、連続撮影の最初の駒の撮影で設定された任意の露光時間及び絞り値の条件のもとで正確な露出制御制御が可能となる。
【0114】
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態について図6を参照しながら詳細に説明する。
【0115】
本実施の形態は連続撮影モードであるので、図1においてスイッチ27は端子Cに切り替えられる。
【0116】
既述の本発明の第4の実施の形態においては、連続撮影の各駒において同一の露光条件(露光時間や絞り値等)のもとで露光量制御を行ったが、本実施の形態においては、連続撮影の各駒における露光量制御を、連続撮影中に時々刻々変化する被写体の明るさにも追従して正確な露光量制御を行うようにしたものである。
【0117】
本実施の形態の連続撮影においても、既述の本発明の第4の実施の形態と同様に、図5のタイミングチャートに示す時刻t11までの動作は既述の本発明の第2の実施の形態と同じであるので、以下の説明においては時刻t11以後の動作にのみ説明する。本実施の形態においては、最初の駒の撮影における本露光時の開始タイミングは、プリ測光用露光時の開始タイミングから画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御される。
【0118】
最初の駒の撮影における本露光が終了すると、つぎにCCD5から画像データが読み出される。続いて、この画像データ(測光値)に基づいて、次回の駒の撮影における適正露光量を得るに必要な本露光の露光条件が決定される。ここで、もし被写体の明るさに変化がなければ、前回と同一露光条件で露光量制御が行われるが、被写体の明るさが変化すれば、露光量は前回と異なる露光条件で制御されることになる。つぎに、前回の本露光開始から画面周期の3n倍(nは整数)の時間間隔で次の駒の本露光の制御(露光量制御)が行われる。同様にして、連続撮影における各駒の直前の駒の撮影において得られた映像信号(直前の駒の撮影においてCCD5から読み出された画像データ)に基づいて以降の駒の撮影における露光量が制御される。
【0119】
図6の時刻tnにおいてレリーズ信号がOFFにされると連続撮影は終了する。ここで、本露光、又はCCD5からの画像データを読み出し中に上記時刻tnにおいてレリーズ信号がOFFした場合は、CCD5からの画像データが完全に読み出されてから連続撮影を終了する。
【0120】
このようにして、本実施の形態においては、連続撮影においても、照明光のフリッカに影響されることなく、且つ被写体の時々刻々変化する被写体の明るさに追従した正確な露光量制御が可能となる。
【0121】
尚、本発明の第4、第5の実施の形態においては、連続撮影の各駒における本露光開始の時間間隔を画面周期の3倍としているが3n倍(nは整数)であればよい。また、本実施の形態は既述の本発明の第2の実施の形態に適用した例を示したが、既述の本発明の第1の実施の形態又は第3の実施の形態にも同様に適用できるものである。
【0122】
また、本発明に係る第1乃至第5の実施の形態においては、開閉の2段階方式に駆動する構造の絞りを用いたことについて説明したが、これに限定されるものではなく、絞りの開閉が自由に調整可能に駆動する構造のものを用いても良い。
【0123】
また、第1乃至第5の実施の形態においては、操作SWのレリーズスイッチが、一段式スイッチのものを用いたことについて説明したが、2段式のレリーズスイッチを用いるようにしても良い。この場合、第1のレリーズスイッチをONする第1のレリーズ操作では測光用露光、プリ測光用露光等の露光を介してAE、AFへの設定がなされ、第2のレリーズスイッチがONする第2のレリーズ操作により、本露光、つまり、実際の撮影を行う構成となる。また、このときのそれぞれの露光のタイミングについても、同様に画面レートの3n倍(nは整数)となるように制御することで、フリッカによる影響を防止することができる。
【0124】
尚、上述した各実施の形態等を部分的等で組み合わせて構成される実施の形態等も本発明に属するものである。
【0125】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、蛍光灯などのフリッカが発生する光源下でもフリッカを検出する付加回路等を付加することなく、フリッカに影響されずに正しい露光量を得ることが可能となる。
また、連続撮影においても照明光のフリッカに影響されることなく、画面周期に依存しない露光時間による正確な露光量制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電子的撮像装置の構成例を示すプロツク図。
【図2】第2の実施の形態の制御動作を説明するためのタイミングチャート図。
【図3】第3の実施の形態の制御動作を説明するためのタイミングチャート図。
【図4】第3の実施の形態の制御動作を説明するためのタイミングチャート図。
【図5】第4の実施の形態の制御動作を説明するためのタイミングチャート図。
【図6】第5の実施の形態の制御動作を説明するためのタイミングチャート図。
【符号の説明】
1 電子的撮像装置、
2 ズームレンズ
3 フォーカスレンズ、
4 絞り、
5 CCD、
6 撮像回路、
7 A/D変換器、
8 メモリ、
9 D/A変換器、
10 LCD、
11 圧縮/伸張回路、
12 記録用メモリ、
13 AE処理回路、
14 AF処理回路、
15 CPU、
Claims (5)
- 撮像レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成する撮像素子と、
前記撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出すための撮像信号読出手段と、
シャッターレリーズ信号に応答して絞り開放状態にて開放測光を行う第1の測光手段と、
前記第1の測光手段による測光値に基づいて絞り込み測光を行う第2の測光手段と、
前記第2の測光手段により得られた測光値に基づいて前記撮像素子の露光量を制御する露光量制御手段と、
前記開放測光のタイミングと絞り込み測光のタイミングとの時間間隔、及び前記絞り込み測光のタイミングと前記露光量制御手段による露光のタイミングとの時間間隔を画面周期の3n倍(nは整数)に制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする電子的撮像装置。 - 前記第1の測光手段による測光と前記第2の測光手段による測光との間において、オートフォーカスを行うことを特徴とする請求項1に記載の電子的撮像装置。
- 前記第2の測光手段による測光と前記露光量制御手段による露光との間において、前記絞り込み測光に基づいて絞りを駆動することを特徴とする請求項1に記載の電子的撮像装置。
- 所定駒数の連続撮影を行うことが可能な電子的撮像装置であって、
撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成する撮像素子と、
該撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出すための映像信号読出手段と、
前記連続撮影における露光動作に先立ち被写体の明るさを測光するための測光手段と、
該測光手段によって測光された測光値に基づいて連続撮影における各駒の露光量制御を行う露光量制御手段と、
前記連続撮影の各駒の撮影における露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とする電子的撮像装置。 - 所定駒数の連続撮影を行うことが可能な電子的撮像装置であって、
撮影レンズにより結像された被写体像を光電変換し映像信号を生成する撮像素子と、
該撮像素子から1/60秒又は1/30秒の画面周期で映像信号を読み出すための映像信号読出手段と、
前記連続撮影における露光動作に先立ち被写体の明るさを測光するための測光手段と、
該測光手段によって測光された測光値に基づいて最初の駒の撮影の露光量の制御を行ない、引き続いて行われる駒の撮影における露光時間又は絞り値を、直前の駒の撮影において得られた映像信号に基づいて演算し、該演算された露光時間又は絞り値に基づいて露光量の制御を行う露光量制御手段と、
前記連続撮影の各駒の撮影における露光の時間間隔を前記画面周期の3n倍(nは整数)に制御する制御回路と、
を備えたことを特徴とする電子的撮像装置。
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