JP4092553B2 - 搬送システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば成形用素材のごとく、特に非接触状態で搬送すべき搬送物のの搬送に適した搬送装置、搬送システムおよび搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
成形用素材、特にレンズ等を成形するための光学素子用素材を搬送する搬送技術としては、搬送アームに備えられたテフロンや耐熱性ゴムなどからなる吸着パッドを用いて、光学素子用素材を接触吸着し、成形型まで搬送するものが知られている。かかる光学素子用素材は、成形型まわりに配置された赤外線ランプ等の加熱手段で加熱軟化される。成形後においては、成形された光学素子を吸着パッドで吸引し、回収するようになっている。
【0003】
ここで、光学素子用素材を搬送しながら加熱軟化すれば、成形時間をより短縮できるが、溶融した光学素子用素材を搬送しなくてはならないため、上述した接触吸着式では、搬送が困難という問題がある。また、溶融した光学素子用素材をヒータを内蔵した搬送部材に載置して搬送する方式の場合は、搬送部材と光学素子用素材との融着防止が必要であり、又、加熱ムラが生じやすいといった問題がある。これに対し、光学素子用素材を非接触で搬送可能な技術が、例えば特開平8−133758号に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かかる引例に開示された技術によれば、漏斗状の支持装置の底部から高速で噴き出す熱風により光学素子用素材を浮遊状態で保持することができるが、かかる素材を成形型に投入する態様が問題となる。かかる引例の構成を図12,13に示すが、引例の支持装置は、分割可能な支持部317a、317b;319a、319bで光学素子用素材1を支持しており、成形型の真上で支持部317a、317b;319a、319bを割り、点318a、318b周りに回動させることで、浮遊状態で保持していた光学素子用素材1を、下方に落下させて成形型等に投入することができるようになっている。しかるに、かかる構成では、支持部317a、317b;319a、319bを分割して枢動させる構成が必要となり、装置の大型化を招くと共に、成形装置内に枢動を可能とする空間が必要となるので、成形装置の大型化を招く恐れもある。又、分割する時の回動速度がそれぞれ微妙に異なると、光学素子用素材に偏った力が一瞬加わり鉛直に落下せず、定位置への配置精度が低くなることがあった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、簡素な構造を有し、例えば加熱溶融した光学素子用素材を非接触状態で保持しながら搬送できる搬送システムを提供することを目的とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1に記載の搬送システムは、重力方向上方から下方へと貫通する孔と、前記孔内に流体を供給する供給手段と、を有し、前記孔の上方から投入された光学素子用素材を前記供給手段から供給された流体により重力に抗して保持すると共に、前記流体による重力に抗して保持する力を減らす事で前記保持を中止したときは、前記光学素子用素材が前記孔の下方から外方へと離脱するようになっている搬送装置を複数備えた搬送システムであり、複数の前記搬送装置を、各孔が直列に並ぶように配置し、重力方向上方側の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を中止するように、前記流体による保持する力を減らすときは、重力方向下方側の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を可能なように、前記流体による保持する力を発生させることを特徴とする。
例えば、前記供給手段によって供給された前記流体により、例えば加熱溶融された光学素子用素材を、重力に抗して非接触状態で保持することができ、しかも保持を中断することで、前記孔の下方から光学素子用素材を離脱させることができるため、簡素且つコンパクトな構成でありながら、狭い成形装置内へも光学素子用素材を搬送でき、かつ広い空間を必要とすることなく、成形型に光学素子用素材を容易に投入できる。特に、前記流体が一旦前記孔内に供給された後、光学素子用素材に向かって流れるため、例えばノズルなどを用いて光学素子用素材に直接流体を吹き付ける場合のように、光学素子用素材に局所的に流体圧力を加えることがないことから、加熱溶融した光学素子用素材のごとき表面が柔らかいものを保持する場合にも、搬送中における光学素子用素材の変形を極力抑制することができる。従って、光学素子用素材は、固体に限らず粘度の高い流体やゲル状であっても良い。
更に、前記搬送装置を高さ方向に複数重ねた場合、上段の搬送装置により浮上保持された光学素子用素材を、供給する流体の流速や圧力を変えたりシャッタ部材を開いたりすることで落下させ、続いて、下段の搬送装置に落下してきた光学素子用素材を、浮上させた状態で受け取ることができる。これにより、非接触で光学素子用素材の受け渡しができることとなる。この複段の搬送装置により、複数の光学素子用素材を同時保持することができるため、光学素子用素材の送りタクト時間を短くすることができる。
請求項2に記載の搬送システムは、各搬送装置が、前記孔に投入された光学素子用素材が、前記孔から離脱するまでにその温度を上昇させる加熱手段を有することを特徴とする。
例えば多段(例えば10段)に積み上げられた搬送装置よりなる搬送システムでは、最上段の搬送装置に投入された光学素子用素材は、所定時間浮上支持されつつ第1の温度に加熱された後、次段の搬送装置に落下され、下段の搬送装置に投入された光学素子用素材は、所定時間浮上支持されつつ、第1の温度より高温の第2の温度に加熱された後、更に下段の搬送装置に落下されというように、一連の搬送をバケツリレーのように多段の搬送装置間で行うことで、一連の加熱プロセスを、この場合10段の搬送装置で負担して行えるため、1段だけの搬送装置で行った場合と比較して、搬送装置の占有時間が短くできタクト時間は1/10にできるため、一連のプロセスの生産効率を著しく高めることができる。更に、加熱手段としての、光学素子用素材に供給される流体の温度を変えることで、光学素子用素材の温度条件を搬送装置ごとに変えることができる。そのため、加熱や冷却などの動作が、搬送装置間を光学素子用素材を送るだけで全て非接触で実現できる。加熱時に固体に触れて望まない変形や反応を起こしやすい光学素子用素材、冷却時に固体に触れて望まない不均一な冷却を招きやすい光学素子用素材などの様々な温度処理を、そのような固体との接触をすることなく実現できる。
請求項3に記載の搬送システムは、前記複数の搬送装置のうち、第 1 の搬送装置から離脱した光学素子用素材が、第 1 の搬送装置とは異なる第2の搬送装置に投入されることを特徴とする。
請求項4に記載の搬送システムは、重力方向上方から下方へと貫通する孔と、前記孔内に流体を供給する供給手段と、を有し、前記孔の上方から投入された光学素子用素材を前 記供給手段から供給された流体により重力に抗して保持すると共に、前記流体による重力に抗して保持する力を減らす事で前記保持を中止したときは、前記光学素子用素材が前記孔の下方から外方へと離脱するようになっている搬送装置を複数備えた搬送システムであり、複数の前記搬送装置を、各孔が並列に並ぶように配置し、一方の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を中止するように、前記流体による保持する力を減らすときは、他方の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を可能なように、前記流体による保持する力を発生させることを特徴とする。
複数の前記搬送装置を上下に積み上げるのではなく、略同じ高さに並べても、同様に一連のプロセスのタクト時間を短縮し、プロセスの生産効率を飛躍的に高めることができる。例えば、上下2段の搬送装置であって、上段は加熱プロセスを担当する左右に二つの搬送装置が並んでいて、下段は成形型まで搬送を担当する単一の搬送装置が配置されているという、合計3つの搬送装置を含む搬送システムがある。かかる搬送システムにおいて、上段の並列した搬送装置がその左右間隔を保ったまま、その間隔だけ左右に動く構造を有している。まず上段の第1の搬送装置が移動し、定位置から光学素子用素材を受け取り、これを浮上保持しながら加熱する。必要な加熱時間の半分が経過した時点で、上段の第2の搬送装置が移動し、定位置から光学素子用素材を受け取り、これを浮上保持しながら加熱する。必要な加熱時間の半分が経過した時点で、第1の搬送装置で浮上保持された光学素子用素材は所定温度に加熱されているので、下段の搬送装置に落下されて、それにより成形型まで搬送されることとなる。空になった第1の搬送装置は移動して、定位置から光学素子用素材を受け取り、これを浮上保持しながら加熱する。このように、上段の搬送装置での加熱浮上保持と、下段の搬送装置での定位置への浮上搬送とを分担しながら、プロセスを2分割してタクト時間を半減することができる。これにより、所望のプロセスの効率を飛躍的に高め、生産効率を向上できる。尚、搬送装置の段数はいくつでも良く、一段であっても良い。また、略同じ高さに並べられる搬送装置も2つに限ったものではなく、複数の停止位置を設けることで、さらに細かくプロセスを分割しタクト時間を短縮することができる。
請求項5に記載の搬送システムは、各搬送装置の前記供給手段から供給される流体を異ならせることを特徴とする。
例えば、非接触浮上搬送を行う際に、最初の搬送装置は水素などの還元性ガスにより酸化を確実に防止しながら、光学素子用素材の浮上保持を行い、次段の搬送装置では、より安価な窒素ガスにより略酸化防止をするというように、搬送装置毎に光学素子用素材の状態に応じた最適な流体の種類を選び、非接触搬送と保持条件を選んで、光学素子用素材にとって理想の条件での搬送を可能とすることができる。より具体的には、第1段目の搬送装置により光学素子用素材を高温加熱溶融する際に、酸化を防止すると同時に既に酸化している部分を還元したい場合は、供給流体に高温加熱した水素ガスを用いるとよい。更に、第2段目の搬送装置により徐冷したい場合は、やや低く温度設定した窒素ガスを用いるなど、目的に応じた供給流体の種類を選び、そのコストを最小とすることができる。加えて、第3段の搬送装置では、さらに低い温度設定をした窒素ガスを供給して徐冷を行うと、一般的に時間がかかりがちな徐冷時間を、第2段と第3段の搬送装置によって2分割負担するため、光学素子用素材が搬送装置を占有するタクト時間が減少できて、生産効率を大幅に高められる。
【0007】
請求項6に記載の搬送システムは、前記孔の上部は、開口端に向かうに連れ拡径したテーパ部を有するので、前記孔に供給された流体が、かかる光学素子用素材を大きく囲むように流れるため、その浮上の安定性を高め、光学素子用素材を前記孔の中心線上に維持することで、不用意な接触を避けることができる。又、光学素子用素材が前記孔の上部において浮上保持されている際に、前記搬送装置の移動などに起因して、光学素子用素材が前記孔の中心線上からずれたような場合にも、光学素子用素材を成形型に投入する前に、前記テーパ部が前記孔中心ヘ光学素子用素材を案内する働きがあり、より精度の高い投入を可能とする。更に、光学素子用素材を浮上させる流体の流速が、前記テーパ部の上方に向かうにつれて遅くなるため、前記テーパ部の上部ほど光学素子用素材の浮上力が弱くなる傾向がある。従って、光学素子用素材をこのテーパ部の所定位置に安定して保持することができ、流体の圧力が変動しても、光学素子用素材の上下動が少なくなり、望まぬ飛び出しや落下などを抑制できる。特に、前記孔が絞り部(後述する実施の形態ではストレート部)から前記テーパ部に変わる部分では、光学素子用素材が細い絞り部に蓋をすることになるので、前記孔の壁面と光学素子用素材とのわずかな隙間から流体が高速に吹き出すこととなり、供給圧力が比較的大きく変化しても、光学素子用素材を所定の位置に保持し続ける機能を高められる。加えて、光学素子用素材が流体の流れにより適度に回転したりテーパ部のテーパ面に沿って揺動振動したりするので、外表面全体に流体が触れて均一な状態で浮上保持できる。
【0008】
請求項7に記載の搬送システムは、前記テーパ部のテーパ角は、0度を超え90度以下であると好ましい。本発明者らの研究結果によれば、前記流体によって光学素子用素材を浮上保持した場合、前記テーパ部に沿って回転や揺動・振動する際に、前記テーパ角が90度以上であると、光学素子用素材に働く遠心力により、前記テーパ部から光学素子用素材が飛び出してしまう恐れがあることが判明したからである。このような光学素子用素材の飛び出しは、前記テーパ角を鋭角にすることで効果的に抑制できるが、更に前記テーパ角を10度以上かつ40度以下とすると、飛び出し抑制効果がより高まると共に、上述した定位置保持性も高まる。
【0009】
請求項8に記載の搬送システムは、前記テーパ部の高さが、光学素子用素材の高さの0.2倍以上2倍以下であると好ましい。光学素子用素材を安定して浮上保持するには、前記流体の流速が急激に低下する前記孔の絞り部から前記テーパ部にかけた高さ位置で保持すればよく、従って前記テーパ部はあまり長くする必要はない。前記搬送装置の全高を抑えて小型化を図るためには、前記テーパ部の高さを短く切り詰めることが実用上は望ましいが、あまり短く切り詰めると、光学素子用素材が前記テーパ部で保持できず飛び出してしまい、確実な搬送保持ができなくなる恐れが生じる。本発明者らの研究結果によれば、前記テーパ部の高さを、光学素子用素材の高さ(光学素子用素材が略球状ならその平均直径)の0.2倍以上2倍以下(より好ましくは0.5倍〜1.3倍程度)とすることで、光学素子用素材の飛び出しを効果的に防ぎながらも全高の低いコンパクトな搬送装置を実現できる。
【0010】
請求項9に記載の搬送システムは、前記テーパ部の開口端には、前記テーパ部のテーパ角より大きなテーパ角の端部テーパ部を形成すると好ましい。光学素子用素材を安定して浮上保持するには、前記テーパ部のテーパ角を鋭角とすることがよいことは上述したとおりであるが、さらに上方からの光学素子用素材の供給を確実にするために、前記テーパ部の開放端に、より大きなテーパ角の端部テーパ部を設けると良いからである。前記端部テーパ部のテーパ角は、30度以上120度以下が望ましい。尚、前記端部テーパ部の高さは、光学素子用素材の形状をほぼ同体積の略球形状とみなしたときの平均直径の0よりも大きく0.5倍以下であれば良い。より好ましくは、その0.2倍から0.4倍程度であると尚良い。
【0011】
請求項10に記載の搬送システムは、前記供給手段は、前記孔の内周面から前記流体を供給すると、光学素子用素材に供給される流体の圧力分布を均一化できるので好ましい。
【0012】
請求項11に記載の搬送システムは、前記孔の内周面の少なくとも一部に、多孔質材料が配置されていると、光学素子用素材に供給される流体の圧力分布をより均一化できるので好ましい。
【0013】
請求項12に記載の搬送システムは、前記多孔質材料の開気孔率は1%以上30%以下(より好ましくは3%以上20%以下)であると、光学素子用素材に供給される流体の圧力分布を均一化できるので好ましい。本発明者らの研究結果によれば、前記多孔質材料を用いた場合、その開気孔率によって効果に差が生じることがわかった。開気孔率とは、材料表面に見える孔の面積を視野面積で割った、見かけの気孔率をいう。開気孔率が30%より大きいと、孔が大きいため壁面から均一に流体が吐出する状態とならず、壁面のところどころから強く流体が吐出して光学素子用素材を振り回し、場合によっては光学素子用素材を貫通孔の外ヘ吹きとばして、安定した浮上保持が出来ず、浮上保持の信頼性が低くなることが分かっている。又、流体の吐出量が顕著に増大するので、流体の使用コストが高くなるというデメリットがある。更に、流体の流量や圧力により、光学素子用素材の挙動が大きく変化するので、その設定を精密にしなければならず、取り扱いが難しくなる。一方、開気孔率が1%以下では、吐出流量が極端に小さくなるので、例えば工場エアなど通常容易に用いることができる供給圧力である10気圧以下で光学素子用素材を浮上させることが、ほとんど不可能になるため、同様に取り扱いにくいというデメリットが生じる。特に、より好ましい範囲である開気孔率が3%〜20%の範囲においては、流体の供給圧力と吐出流量が非常によい直線性を示し、流体の吐出量をその供給圧力の調整によって精度良く制御できることがわかった。従って、より好ましい範囲においては、高価な流量調整計を用いることなく、極めて安価に市販されている圧力レギュレーターによって吐出流量を安定して調整できるという利点がある。
【0014】
請求項13に記載の搬送システムは、前記多孔質材料はセラミック等でも良いが、グラファイトであると好ましい。グラファイトはカーボンであり、一般的に耐熱性が高い。しかも、溶融したガラスなどに濡れにくく反応しにくいため、グラファイトで前記孔の壁面を形成すれば、溶融したガラスなどが触れた際にも濡れることなく付着しないため、光学素子用素材が詰まるなどの不具合を抑制できる。従って、加熱浮上搬送の信頼性をさらに高めることができる。また、熱伝導度も鉄の約2倍と優れているため、温度分布が均一になりやすく、その内部を通過する流体の温度を均一に維持できるため、光学素子用素材の表面から流体を熱媒体として供給することで、均一にかつ高精度に加熱や冷却などの温度制御を行うことができる。更に、グラファイトは加工が極めて容易であり、セラミックなどと異なり汎用の工作機械で高速に形状加工ができるため、安価に製造できる。しかも、線膨張係数が鉄の約1/2と小さいため、高温下などでの寸法も大きく変化しないという利点がある。
【0015】
請求項14に記載の搬送システムは、前記孔における前記流体の供給部より下方側に、前記孔の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽位置と、前記孔を開放する開放位置との間で変位可能なシャッタ部材を設けると好ましい。本発明者らの研究結果によれば、重力方向に貫通している前記孔の下方を、前記遮蔽位置に変位させた前記シャッタ部材により塞ぐことで流体の逃げを阻止し、前記孔に供給された流体を全て、上方の前記光学素子用素材に向かって流すことで、光学素子用素材を同じ位置に浮上保持するのに必要な供給流体の流量は、約1/3になることが分かった。従って、前記シャッタ部材を設けることで、流体の使用コストを大幅に低減できる。更に、前記シャッタ部材を前記遮蔽位置に変位させることによって、前記シャッタ部材を設けない場合に比べ、約1/3の流体流量で光学素子用素材を浮上保持することができるので、例えば前記シャッタ部材を前記開放位置に変位させると、重力に抗して光学素子用素材を浮上させる力が不足するようになり、光学素子用素材を前記孔を通って離脱(落下ともいう)するようにできる。つまり、前記シャッタ部材の開閉という機械動作によって、前記孔に供給される流体の流量を一定のまま、光学素子用素材を非接触浮上させるか、落下させるかの選択動作を行えることとなる。更に、前記シャッタ部材の開放時、光学素子用素材が前記孔を通って落下している間も、流体は供給され続けているので、光学素子用素材が前記孔の壁面に触れることを抑制でき、非接触の落下を確保できる。更に、流体の流量や圧力の切り替え機構が不要となり、流体の供給に関しては、ON(使うとき)/OFF(使わないとき)動作だけにすることができるので、流体配管系を極めてシンプルにできる。結果的に、流体配管系の高信頼性と低コスト化、高メンテナンス性を実現できる。
【0016】
請求項15に記載の搬送システムは、前記供給手段より供給される前記流体の供給圧力及び/又は流量を変更可能となっていると、本発明者らの研究結果によれば、供給する流体の流量や圧力によって、光学素子用素材の非接触浮上を維持できる条件と、落下させることができる条件があることが分かった。その条件を積極的に利用すれば、開閉自在なシャッタ部材等を設けなくても、流体の流量や圧力を切り替えることで、光学素子用素材の浮上保持と定位置落下動作を行うことができる。しかも、かかる条件範囲は比較的広いので、安定した再現性の高い動作を確保できる。又、機械部品や機械動作が一切無い信頼性に優れた搬送装置を提供できる。尚、流体の流量・圧力の変更と、シャッタ部材の開閉とを併用して良いことは言うまでもない。
【0017】
請求項16に記載の搬送システムは、前記供給手段より供給される前記流体の温度を室温より上昇させる加熱手段を有すると、前記流体により光学素子用素材を加熱できるので、例えばその加熱溶融状態を維持することなどができ好ましい。すなわち、流体を加熱することで、かかる流体により保持される光学素子用素材を適宜加熱することができる。しかも非接触の保持であるから、流体によってのみ光学素子用素材は、その外表面から加熱されるため均一な加熱が可能となる。例えば、ノズル等から加熱した流体を光学素子用素材に向かって吐出するのでは、流体があたる外表面の一部のみが加熱され、温度分布が不均一になる。また加熱固体を光学素子用素材に接触させる加熱手法では、接触した部分のみが加熱が促進され、同様に均一な加熱は望めない。すなわち、従来技術にあるように、加熱固体に光学素子用素材を接触させることで加熱する手法では、接触部は効率よく加熱されるが、他の部分は、主にそこからの熱伝導により加熱されるので、例えばガラスなどのように熱伝導性が悪い光学素子用素材では、大きな温度勾配ができて均一な加熱が出来ないという問題がある。本発明の非常に重要な点は、流体を加熱することで光学素子用素材を、その外表面から均一に加熱することができるため、流体の温度を高精度に制御することで、所望の温度に光学素子用素材の温度を設定できることにある。このように、本発明では、流体を熱媒体に用いるため、直接的な加熱は流体に対して行われ、流体は光学素子用素材に至るまでに撹拌され温度が均一となり、更に光学素子用素材を包むように流れることによって、流体の当たる光学素子用素材の外表面を均一に加熱し、しかも、その流体が、光学素子用素材をランダムに回転させ、且つ揺動・振動させるため、光学素子用素材の全表面が均一に加熱されることとなり、高精度にその温度を制御することができる。従来の接触加熱では、ガラスなどの光学素子用素材では、加熱されることで軟化して粘度が低下するため、自重により流動して外形状が変形したり、接触部に濡れて反応し付着したりするという不具合が、頻繁に生じていた。本発明の搬送装置は、加熱流体を用いて、何ら固体に触れることなく非接触に光学素子用素材を均一加熱できるので、例えガラスのような光学素子用素材が軟化しても、その外形状を保持しながらも、高精度に光学素子用素材の温度を制御し続けられるという、極めて画期的な作用効果を奏するものである。
【0018】
請求項17に記載の搬送システムは、前記搬送装置により搬送される光学素子用素材は、加熱され溶融状態で搬送されると、例えば光学素子用の素材等を搬送できるので好ましい。加熱軟化した光学素子用素材は、特に表面が柔らかくなっているため、大きな力がかかると容易に変形してしまう。従って、ノズル等から加熱流体を吐出して加熱する場合は、一般的には流体の吐出力が大きくなるので、流体が当たる部分が変形し凹部が発生して、光学素子用素材の外形状を崩してしまう。これに対し、本発明では、光学素子用素材の下面全体に流体を当てることで、低い面圧で光学素子用素材を保持できるので、そのような不具合を回避できる。更に光学素子用素材は、溶融状態では高温で化学的活性度が高く粘度が低い場合が多いため、接触したものに濡れて反応付着しやすい傾向がある。しかるに本発明では、そのような光学素子用素材であっても、非接触浮上状態で保持できるので、そのような不具合を回避できる。
【0019】
請求項18に記載の搬送システムは、前記光学素子用素材は、その同一体積の球形状の半径をRとした時に、真球度がR/2以下であると、前記保持手段が保持しやすいため好ましい。尚、光学素子用素材と同一体積の球形状を考えた時、その半径Rを平均半径、直径2Rを平均直径と、本明細書中で呼ぶものとする。本発明の搬送装置は、比較的流速の遅い流体により、光学素子用素材を非接触浮上保持するものであるため、特に光学素子用素材の形状にこだわらないが、一般的には光学素子用素材が球に近いほど安定して保持できるといえる。
【0020】
請求項19に記載の搬送システムは、前記光学素子用素材は、ガラスであると好ましい。ガラスは、通常、光学素子の素材として優れた特性を有するが、機械加工等では研削研磨など手間がかかるため、熱間加工である程度の形状を整えるのが一般的である。かかる場合、予め加熱軟化させることが必要であるが、外形状が大きく変形すると、所望の形状を得られないことが多い。本発明では、溶融した光学素子用素材の外形状を崩さずに非接触保持を達成でき、且つ定位置ヘの搬送及び落下投入を実現できるため、ガラスの搬送に好適である。更に、ガラスモールド技術において、ガラスを加熱軟化してプレス成形する際に、その成形安定性を確保するために、ガラスの温度を正確に設定温度に維持する必要がある。本発明の搬送装置では、ガラスの温度を正確に制御して、かつ成形型内にそのガラスを搬送し設置することを、非接触で行うことが出来るため、極めて高精度にプレス成形を行うことができる。
【0021】
請求項20に記載の搬送システムは、前記光学素子用素材は、プラスチックであると好ましい。複屈折の無いプラスチック光学素子は、射出成形のようなランナーやゲートなどにより、方向性を持って成形キャビティ内に樹脂を充填する成形手法では実現が難しく、ガラスモールド技術のような熱間プレス成形を行うのが、一つの解決策であるとされる。従って、射出成形などによって得た球形状の一次加工品(これには複屈折があっても良い)を本発明の搬送装置によって、何ら接触することなく加熱軟化させて高精度に温度保持した状態で、プレス型内にその一次加工品を搬送、定位置配置させることが出来れば、極めて精密な成形条件が実現でき、複屈折が少なく再現性の高い、収率の高いプレス成形により、高精度な光学素子などを効率よく低コストで生産することが出来るといえる。
【0022】
請求項21に記載の搬送システムは、前記供給手段により供給される流体は、窒素濃度が60mol%以上の気体であると好ましい。窒素濃度60mol%以上の組成の気体としては、空気や乾燥窒素ガスなどがあり、いずれも価格が安いため、低コストで用いることが出来る。特に、乾燥窒素ガスは、高温にした場合もカーボンや金属などの搬送装置や高温にさらされる部品を酸化させる恐れが低く、かつ安価で入手できる。更に、前記孔を構成する部品として多孔質グラファイトを用いた場合には、乾燥窒素ガスを用いて光学素子用素材の加熱浮上搬送を行う際に、画期的な効果が得られる。即ち、多孔質グラファイトはカーボンであるが、酸素を含まない流体で加熱される場合、1500℃まで加熱することができ、石英などの融点の高い材料の光学素子用素材であっても、加熱軟化させ、その外形状を保って非接触浮上保持を行え、且つ定位置までの搬送および落下投入が実現できる。さらに、万一、溶融した石英が貫通孔の壁面などに接触するような事態が発生しても、濡れることがないため、付着が生じず、ほとんど影響なく浮上保持を続行できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態にかかる搬送装置の断面図である。本実施の形態では、搬送物が光学素子用素材としてのガラス(プリフォーム)であるものとするが、これに限られることはなく、プラスチックでも良い。尚、図1〜5,7,8においては、その上下方向が重力方向(鉛直方向)に一致する。
【0038】
図1に示すように、搬送装置50は、不図示の駆動装置により3次元的に駆動される搬送アーム51と、搬送アーム51の先端(左端)において図で上下に貫通する開口部51aに内包された保持円筒52と、保持円筒52を固定する固定具53と、開口部51aの下端近傍に配置され、不図示のアクチュエータにより、開口部51aを遮蔽する遮蔽位置(図1参照)と、開口部51aを開放する開放位置との間を変位可能となっているシャッタ部材54とを有する。
【0039】
搬送アーム51は、その内方に軸線方向に延在し開口部51aに連通する通路51bを有している。多孔質材料(ここではグラファイト)から形成された保持円筒52の下端は、搬送アーム51の開口部51aの下端近傍に形成された段部51cに当接しており、一方、保持円筒52の上端外周は、固定具53に嵌合している。従って、固定具53を開口部51に上方から螺合させることで、保持円筒52の上部及び下部は、開口部51aに対して密封取り付けされるようになっている。尚、保持円筒52の中央外周と、開口部51aの内周との間には、環状の空間51dが形成されている。
【0040】
保持円筒52の内周面は、下端側に形成された同径のストレート部52aと、上端側に形成され上方に向かうにつれて拡径したテーパ部52bとを有している。テーパ部52bのテーパ角θは、本実施の形態では30度である。更に、本実施の形態で、保持可能なプリフォームPFの径dをφ7.2mmとしたときに、ストレート部52aの内径Dはφ7.4mmであり、テーパ部52bの高さHは、0.2〜2・dであるようにすると良い。尚、図示していないが、保持円筒52の上縁には、テーパ部52bのテーパ角θより大きな端部テーパ部が形成されており、プリフォームPFの受け入れを容易にしている。ここで、搬送アーム51と保持円筒52が保持手段を構成し、保持円筒52の多孔質面が供給手段を構成する。又、保持円筒52のストレート部52aとテーパ部52bとで、重力方向に貫通した孔を構成する。
【0041】
図2は、本実施の形態にかかる搬送装置の変形例を示した図であり、各部寸法が異なるだけであるので、図1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略する。本変形例では、テーパ部52bのテーパ角θは30度であり、保持可能なプリフォームPFの径dをφ2.6mmとしたときに、ストレート部52aの内径Dはφ2.8mmであり、テーパ部52bの高さHは、0.2〜2・dであるようにすると良い。
【0042】
図3は、本実施の形態にかかる搬送装置の別な変形例を示した図であり、各部寸法が異なるだけであるので、図1の実施の形態と同一の符号を付して説明を省略する。本変形例では、テーパ部52bのテーパ角θは30度であり、保持可能なプリフォームPFの径dをφ1.2mmとしたときに、ストレート部52aの内径Dはφ1.4mmであり、テーパ部52bの高さHは、0.2〜2・dであるようにすると良い。
【0043】
次に、搬送装置50の動作を説明する。図4は、プレス成形装置における素材の型周辺を、搬送装置と共に示す拡大断面図である。不図示のプリフォーム供給位置で、保持円筒52内にプリフォームPFを受け渡された(搬送物を投球するステップ)搬送装置50は、シャッタ部材54が遮蔽位置にあり、又、外部より通路51b内に、加熱された乾燥窒素ガス(窒素濃度60mol%以上)が圧送されていることから、環状空間51dを介し、多孔質状の保持円筒52の内周面全周から均一に乾燥窒素ガスが吹き出され、それによりプリフォームPFを非接触状態で浮上保持できる(搬送物を保持するステップ)。かかる場合、保持円筒52の内周面上側がテーパ部52bとなっているので、プリフォームPFは、気圧が急変するストレート部52aとテーパ部52bとの境で、安定して保持されることとなる。
【0044】
このとき、不図示のヒータにより乾燥窒素ガスが加熱されていれば、搬送中にプリフォームPFの外周面を適切に加熱でき(搬送物を加熱するステップ)、しかも乾燥窒素ガスによって、プリフォームPFは回転、揺動、振動させられるので、その全周面を均一に加熱することができる。
【0045】
プリフォームPFを浮上保持したまま、搬送アーム51を移動させ、図4に示すように、全体を図示しない成形装置の下型1と上型2の間に、保持円筒52が位置するようにする。その後、不図示のアクチュエータにより、シャッタ部材54を開放位置に変位させると、プリフォームPFを保持する乾燥窒素ガスの圧力が低下し、プリフォームPFを保持できなくなるため、プリフォームPFは落下し、保持円筒52のストレート部52aを通過し、搬送アーム51の開口部51aの下端から離脱する(搬送物を離脱させるステップ)。このとき、保持円筒52が、溶融したガラスとの濡れ性が悪いグラファイトで形成されていることから、プリフォームPFは保持円筒52に付着することなく、下型1上に投入されることとなる。
【0046】
搬送アーム51を退避させた後、成形動作が開始され、下成形型1が上成形型2近傍まで上昇する。更に、掩蔽部材である金属ベローズ13A、13Bの間の空間に、外部より窒素ガス(空気でも良い)を圧送して、金属ベローズ13A、13Bを伸張させる。伸張した金属ベローズ13A、13Bは、その下端と共に変位する突き当て部材19のテーパ面19bを、対向する固定部材5のテーパ面5bに突き当て互いに密着させる。これによって、プリフォームPFが載置されている成形位置周囲の空間が周囲の雰囲気から遮蔽される。かかる状態で、この遮蔽された空間に対し、真空引き手段であるポンプにより、空間内部に残留している窒素ガスを抜くことで、成形型周りの空間を真空度1kPa以下に減圧する。ポンプは、スクロールタイプの真空ポンプを使用すると、排気効率が良く小型であり、しかも油を使用しないことから保守性に優れると共に低騒音で環境上からも好ましい。また、減圧に要する時間は、約1秒である。
【0047】
更に、成形される素材であるプリフォームPFは、搬送中に、あらかじめプレスできる温度まで十分加熱軟化されているので、型が密閉されて真空引きを開始すると同時に、下型1が上昇しプレスを開始することができる。下型1の周囲には円筒状の胴型3が嵌合しており、下型1が上昇すると、胴型3の上側端面が上型2の基準面2cに当接密着し、成形型2,1の基準面2c、1cの平行度を維持する。その状態で数秒間保持した後、減圧状態になっている成形型2,1周囲の空間に、窒素ガスを導入するとともに、型内部ヒータの温度を制御して、温度が転移点以下になるまで成形型2,1を徐冷する。
【0048】
その後、二重構造になっている金属ベローズ13A、13B内部の窒素ガスを、圧力調整機構(不図示)で排出して金属ベローズ13A、13Bを収縮させることで、固定部材5から突き当て部材19を離す。以上の工程で、プリフォームPFを光学素子として成形できることとなる。
【0049】
図5は、本実施の形態にかかる搬送装置の断面図である。図6は、図5の搬送装置をVI-VI線で切断して矢印方向に見た図である。図5,6において、搬送装置150は、不図示の駆動装置により3次元的に駆動される細長い搬送アーム151と、搬送アーム151の先端(左端)に取り付けられた、耐熱性を有するセラミック製のホルダ155と、ホルダ155において図で上下に貫通する開口部155aに嵌合された保持円筒152と、保持円筒152を固定する板状の押え板153と、開口部155aの下端近傍に配置され且つ不図示のアクチュエータにワイヤ156を介して連結され、開口部155aを遮蔽する遮蔽位置(図5参照)と、開口部155aを開放する開放位置との間を変位可能となっているシャッタ部材154と、シャッタ部材154を遮蔽位置に付勢する部分安定化ジルコニア製のセラミックスプリング158とを有する。本実施の形態においては、搬送アーム151とホルダ155と保持円筒152とで保持手段を構成する。
【0050】
多孔質材料(ここではグラファイト)から形成された保持円筒152の内周面は、下端側に形成された同径のストレート部152aと、上端側に形成され上方に向かうにつれて拡径したテーパ部152bとを有している。ホルダ155の中央内部において、保持円筒152のストレート部152aを囲うようにして、加熱手段であるシースヒータ161が配置され、またテーパ部152bの外周面には熱電対162及び断熱板157が取り付けられている。更に、通路151b内には、加熱手段であるヒータ163が配置されている。シースヒータ161,熱電対162,ヒータ163は、通路151bの末端に取り付けられた電極164に接続されており、ここに接続される不図示のコネクタを介して外部と電気的接続を達成できるようになっている。
【0051】
本実施の形態においては、通路151bの端部に接続された配管165から通路151b内に供給された0.2MPaの乾燥窒素ガスは、ヒータ163により加熱され、更にシースヒータ161により加熱された保持円筒152の多孔を抜ける間に更に加熱され、不図示のプリフォームを加熱できるようになっている。尚、保持円筒152の温度は、熱電対162により検出でき、それによりシースヒータ161のフィードバック制御を行える。
【0052】
本実施の形態においては、押え板153にも、テーパ部152bを延長した(もしくはテーパ角のより大きな)端部テーパ部153aが形成されているので、テーパ部152bと相まって、プリフォームの飛び出しを更に抑制できる。又、押え板153を高密度グラファイトから形成したので、万一プリフォームが押え板153と接触しても、その付着を防止できる。本実施の形態では、テーパ角30度で、保持可能なプリフォームの最大直径は7.2mmであり、ストレート部152aの穴径はφ7.5mmである。
【0053】
プリフォームの浮上保持と落下の動作切り替えは、シャッタ部材154の開閉動作により行うことができる。高温下でも弾性を維持できる部分安定化ジルコニア製のセラミックスプリング158により、シャッタ部材154は、図5に示す遮蔽位置に付勢されており、ワイヤ156を図で右方に引くことにより、スプリング158の付勢力に抗してシャッタ部材154を開放位置に変位させることができ、それにより浮上支持していたプリフォームを、下方へ落下させることができる。
【0054】
本実施の形態において、窒素ガスは圧力0.2MPaで供給され、後述する実験結果による安定動作領域より低めであるが、これは多孔質材料の厚みを、実験結果の場合に比べ約半分としたことにより、低い供給圧力でも流量が多くなるように部品形状を調整したためであり、浮上保侍は余裕のある安定領域で行う。搬送アーム151の材料は、耐熱性がありかつホルダ155のセラミック材料と線膨張係数が近いものが好ましいので、ノビナイト鋳鉄を用いた。ヒータ161,163と熱電対162の配線は、搬送アーム151後端で、ハーメチックシールによる電極164で気密性を確保して外部に引き出されている。電極164と搬送アーム151との間は、供給された窒素ガスがリークしないように耐熱Cリングや耐熱Oリング166によってシールされている。
【0055】
上述した実施の形態と同様に、本実施の形態の搬送装置150は、窒素ガスが、流体供給用の配管165から、搬送アーム151の後部より供給され、シースヒータ161で加熱され、多孔質状の保持円筒152の内周面から吐出し、プリフォーム(不図示)を非接触浮上保持する。このときプリフォームは、浮上支持された状態で、回転や平行移動などの動きを行っており、従って外周面が均一に加熱される。搬送装置150は、図5で示すように、プリフォームを所望の定位置まで運び落下させ、定位置配置を行うものである。
【0056】
窒素ガスの加熱温度の制御は、熱電対162で温度をモニターして、図にはない制御回路によりシースヒータ161への電流を制御して行うが、熱電対162が、多孔質状の保持円筒152に巻きつけられたシースヒータ161により直接加熱されることを避けるために、断熱板157が間に介在するように配置されている。
【0057】
本発明者らが行った実験では、図5,6に示す搬送装置150で、略球体のガラス転移点が506℃のオハラ製L−BAL42の光学ガラスを搬送物とし、温度設定を550℃として、シャッタ部材154を開じ、その非接触加熱浮上保持を行った。光学ガラスは、浮上保持されながら回転をして、その表面を均一に加熱窒素ガスに触れ、投入後30秒で溶融軟化した。さらに600℃に設定すると、光学ガラスは完全に軟化して、ピンセットで触るだけで容易に変形したが、浮上保持では球体形状を保っていた。この状態でシャッタ部材154を開き、溶融した光学ガラスを落下させたが、保持円筒152における多孔質グラファイトの内壁に接触することなく、鉛直に落下した。
【0058】
図7は、本発明の実施の形態にかかる搬送システムを示す断面図である。かかる搬送システムは、重力方向上下に配置された2段の搬送装置からなり、下段の搬送装置は、図5,6に示す搬送装置150と同様な構造を有するので、同様の部材には同一の符号を付すことで説明を省略し、一方、上段の搬送装置は、図5,6に示す搬送装置150の搬送アームを1/3に短縮しただけであるので、区別すべく搬送装置の符号のみダッシュを付し、その他同様の部材には同一の符号を付すことで説明を省略する。尚、図7の状態で、搬送装置150,150’は、保持円筒152,152を直列に配置してなる。
【0059】
上段の搬送装置150’は、ガラス球供給部200の供給口201の下方に、保持円筒152が配置されるように固定されており、一方、移動可能な下段の搬送装置150は、図7に示す状態で、その保持円筒152が、上段の搬送装置150’の保持円筒の軸線と略一致するように配置される。尚、ガラス球供給部200は、多数のガラス球PFを保持するストッカー202と、回転することでガラス球PFを1個ずつ供給口201に送るスプロケット203を有している。
【0060】
本搬送システムで搬送するガラス球(平均直径3mm)は、略球体のホヤ製光学ガラスのM−LaC130で、最大直径3.2mmである。いずれの搬送装置の保持円筒152も開気孔率16%のグラファイトを用いて形成し、ストレート部152aの孔怪をφ3.4mmとし、テーパ部152bのテーパ角を30度とし、その高さはプリフォームのほぼ平均直径と等しい3mmとした。供給される流体は窒素ガスで、圧力は0.2MPaである。
【0061】
本発明者らの実験結果によれば、上段の固定された搬送装置150’は、目標設定温度を540℃とし、下段の搬送装置150の目標設定温度は580℃とした。両搬送装置150’、150のシャッタ部材154、154を閉じた後、ガラス球供給部200のスプロケット203を回転させ、まず常温のガラス球PFを1個、上段の搬送装置150’の保持円筒152内に投入し、30秒間非接触で加熱浮上保持した。その直後に、シャッタ部材154を開放位置に変位させ、ガラス球PFを落下させ、それを、直下に配してあった下段の搬送装置150の保持円筒152内で受け、更に非接触加熱浮上保持を続行した。
【0062】
更に、上段の搬送装置150’のシャッタ部材154を直ちに閉じ、ガラス球供給部200のスプロケット203を回転させ、常温のガラス球PFを1個、保持円筒152内に投入して、その非接触加熱浮上保持を行った。ガラス球PFを下段の搬送装置150に受け渡して20秒後に、下段の搬送装置150は、あらかじめ設定温度に維持されたプレス成形型の中心上に、保持円筒152に軸線が位置するように移動させられ、シャッタ部材154を開いて溶融軟化したガラス球PFを落下させ定位置に配置して、直ちにシャッタ部材154を閉じて、上段の搬送装置150’の下に戻った。不図示のプレス成形型は、搬送装置150が退避後に、直ちにプレス動作に入り、ガラス球PFをプレス成形して徐冷プロセスを行った。次のガラス球PFが投入される前に、成形型が開いて成形された光学素子を排出し、成形型を開いた状態で待機させた。図7に示すように、下段の搬送装置150が戻ったときに、上段の搬送装置150’にガラス球PFを投入して、30秒後となるようにしたので、上段の搬送装置150’で30秒加熱されたガラス球は、下段の搬送装置150が下方に位置すると直ちに落下され、そこに受け渡された。これら一連の動作を継続することにより、ガラス球PFは、上段の搬送装置150’で540℃で30秒間均一に加熱軟化された後、下段の搬送装置150で580℃で30秒間加熱されて溶融状態となり、成形型に繰り返し投入できた。従ってガラス球PFは、1分間の加熱プロセスを経ているにもかかわらす、成形を30秒タクトで実現できた。
【0063】
図8は、第2の実施の形態にかかる搬送システムを示す断面図である。かかる搬送システムは、図7に示す実施の形態のように、重力方向上下に配置された2段の搬送装置からなるが、上段の搬送装置は2つ設けられ、且つガラス球供給部200の供給口201に対して変位自在となっている。尚、下段の搬送装置は、図5,6又は7に示す搬送装置150と同様な構造を有するので、同様の部材には同一の符号を付すことで説明を省略し、一方、上段の2つの搬送装置は、図7に示す搬送装置150の軸線を紙面に垂直に延在させた状態で並列に並べたのみであるので、同様の部材には同一の符号を付すことで説明を省略する。尚、図8の状態で、上段の搬送装置150’,150’は、保持円筒152,152を並列に配置してなる。
【0064】
本搬送システムで搬送するガラス球(平均直径3mm)は、略球体のホヤ製光学ガラスのM−LaC130で、最大直径3.2mmである。いずれの搬送装置の保持円筒152も開気孔率16%のグラファイトを用いて形成し、ストレート部152aの孔怪をφ3.4mmとし、テーパ部152bのテーパ角を30度とし、その高さはプリフォームのほぼ平均直径と等しい3mmとした。供給される流体は窒素ガスで、圧力は0.2MPaである。
【0065】
本発明者らの実験結果によれば、上段の搬送装置150’は、目標設定温度を540℃とし、下段の搬送装置150の目標設定温度は580℃とした。図8に示す状態で、3つの搬送装置150’、150’、150のシャッタ部材154、154、154を閉じた後、ガラス球供給部200のスプロケット203を回転させ、まず常温のガラス球PFを1個、上段左側の搬送装置150’の保持円筒152内に投入した。その後、上段の搬送装置150’、150’を図で左方に一体的に移動させ、上段左側の搬送装置150’にガラス球PFを投入してから15秒後に、ガラス球供給部200のスプロケット203を回転させ、常温のガラス球PFを1個、上段右側の搬送装置150’の保持円筒152内に投入した。
【0066】
その後、上段の搬送装置150’、150’を図で右方に一体的に移動させ、図8に示す状態とし、上段左側の搬送装置150’にガラス球PFを投入してから30秒後に、そのシャッタ部材154を開放位置に変位させ、ガラス球PFを落下させ、それを、直下に配してあった下段の搬送装置150の保持円筒152内で受け、更に非接触加熱浮上保持を続行した。
【0067】
更に、上段左側の搬送装置150’のシャッタ部材154を直ちに閉じ、ガラス球供給部200のスプロケット203を回転させ、常温のガラス球PFを1個、その保持円筒152内に投入して、その非接触加熱浮上保持を行った。ガラス球PFを受け渡された下段の搬送装置150は、あらかじめ設定温度に維持されたプレス成形型の中心上に、保持円筒152に軸線が位置するように移動し、シャッタ部材154を開いて溶融軟化したガラス球PFを落下させ定位置に配置して、直ちにシャッタ部材154を閉じて、図8に示す上段右側の搬送装置150’の下に戻った。
【0068】
不図示のプレス成形型は、搬送装置150が退避後に、直らにプレス動作に入り、ガラス球PFをプレス成形して徐冷プロセスを行った。次のガラス球PFが投入される前に、成形型が開いて成形された光学素子を排出し、成形型を開いた状態で待機させた。
【0069】
図8に示すように、下段の搬送装置150が戻ったときに、上段右側の搬送装置150’にガラス球PFを投入して、30秒後となるようにしたので、上段の搬送装置150’で30秒加熱されたガラス球は、下段の搬送装置150’が下方に位置すると直ちに落下され、そこに受け渡された。これら一連の動作を継続することにより、ガラス球PFを540℃で30秒間加熱を行いながら、15秒間隔で下段の搬送装置150に供給でき、プレス成形のタクトを15秒とすることができる。
【0070】
この一連の動作において、常温ガラス球PFの供給口201と、下段の搬送装置150の受け渡し位置は、上段の搬送装置150’との相対的な位置関係だけで決まるから、上述した実施の形態とは逆に、上段の搬送装置を固定して、常温ガラス球の投入口と、下段の搬送装置150とを移動させ、上段の搬送装置150’、150’の2つの保持円筒152,152下で、それぞれ受け渡しができるようにしても良いのは、言うまでもない。尚、複数段の搬送装置を設ける場合、各搬送装置毎に供給流体の種類を変えても良い。
【0071】
(実施例)
以下に、本発明者らが行った実験結果を示す。図1に示すごとく、多孔質材料から形成された保持筒(テーパ角30度のテーパ部を有する)により、略球体の搬送物を浮上させ、搬送を試みた。搬送物の最大直径は7.2mmであり、ストレート部の穴径はφ7.5mmである。このとき、開気孔率が21%、16%、8%の多孔質材料からできた保持円筒を3種類用意して、供給する空気の圧力を変えながら、搬送物の浮上の様子を観察した。さらに、保持円筒の底部に設けたシャッタ部材の開閉によっても、搬送物の浮上の様子がどうなるかを観察した。これらをまとめたものが、表1、2および3である。開気孔率とは、その材料表面に見える孔の面積が、表面積全体に占める割合を指し、開気孔率が大きいほど材料中の孔が多く、ガスや液体などの流体を通しやすい。
【表1】
Figure 0004092553
【表2】
Figure 0004092553
【表3】
Figure 0004092553
【0072】
表1は、開気孔率21%の多孔質材料を用いたときに、供給圧力を変えて、さらに保持円筒の底部を塞ぐシャッタ部材を開閉したときの搬送物の挙動を、同一条件で3回繰り返して確認した結果である。供給流体には常温のエアを用い、搬送物は保持円筒の入り口上方約30mmの高さから落下させて、浮上保持できるかを見た。シャッタ部材が開いているときは。供結圧力が0.12Mpa以下では全て搬送物は落下してしまい、全く浮上保持できないことがわかった。また、このときシャッタ部材が閉じていると、全て搬送物は浮上保持されることがわかった。つまり、エアの供給圧力が0.12MPa以下では、シャッタ部材を閉じることにより確実に搬送物を浮上保持でき、また開くことによって確実に落下させて、定位置に配置することができるので、シャッタ部材の開閉という機械的な動作によって、非接触浮上と落下とを選択できることがわかる。さらに供給エアの圧力が0.14MPa以上では、シャッタ部材の開閉にかかわらず搬送物を浮上保持することができ、この際には、シャッタ部材は開けたままで供給圧力を0.12MPa以下に設定することで、浮上保持されていた搬送物を落下させることができることがわかった。この場合は、機械的な操作は一切不要となり、単に供給流体の圧力調整によるだけで、搬送物の非接触浮上保持と落下とを切り替えることができる訳である。表1の備考にあるように、供給エアの圧力が0.02MPaの時に、非接触浮上している搬送物は、浮上状態で回転して、その表面を均一に流体にさらしており、0.04から0.08MPaでは、振動したり揺動したりして踊っている状態となって、さらに搬送物表面にむらなくランダムに流体が触れる状況となり、0.10MPa以上では、さらに激しく搬送物が踊ることがわかった。このことにより、本発明の搬送装置により浮上保持されている搬送物が、その表面に極めて均一に流体から力を受けており、供給流体を加熱して浮上保持した場合も、搬送物をその表面全体に均一に加熱することが理解できる。しかし、特に0.10MPa以上の搬送物が激しく踊っている状態では、搬送中にかかる加速度などにより搬送体が上方ヘ飛び出す恐れが考えられるので、この圧力範囲では、貫通孔上部に設けたテーパ部の高さを、そのテーパ角に応じて、搬送物の平均直径の2倍程度に長くすることが望ましいといえる。
【0073】
表2は、開気孔率16%の多孔質材料を用いて、表1と同様にシャッタ部材を開閉しながらエアの供給圧力を変え、搬送物の浮上保持の様子を観察した結果を示すものである。ただし、表1の場合と異なり、同一条件を6回づつ行って、その再現性と信頼性をより詳しく観察した。この結果を考察するに、0.32MPa以下の供給圧力では、シャッタ部材を閉じても搬送物が浮上保持されない場合があり、搬送機能が十分でないことがわかった。さらに、0.38MPaに供給圧力を上げても、シャッタ部材が閉の状態で保持不良が1度あり、まだ信頼性が十分でないことがわかる。この場合は、さらに少なくとも0.05MPaの余裕を見ると、0.44MPa以上の供給圧力で、シャッタ部材が閉の状態で安定して搬送物を浮上保持できると判断できる。一般的に、供給流体の圧力は、安全性や経済的な消費流量などを考えると0.5MPa程度が実用的な上限といえるから、表2でも0.5MPaまで供給圧力を取ってある。0.44から0.5MPaまでの、搬送物を安定して浮上保持できる領域では、シャッタ部材を開くと全て落下するので、シャッタ部材の開閉により、搬送物を非接触浮上保持と落下とに切り替えられることがわかる。また、シャッタ部材を開くと、それに応じて搬送物は全て落ちて保持できないことから、表1の場合のように、機械動作によらず供給圧力を変化させて、搬送物の非接触浮上保持と落下とを切り替えることはできないこともわかる。備考によれば、浮上保持されたときの搬送物は、安定して回転し、その表面を流体に均一にさらしていることがわかる。しかも、振動や揺動がみられないことから、保持円筒のテーパ部の高さを、搬送物の平均直径程度まで短くしても、搬送物が上方へ飛び出すことなく、安定して搬送ができ、多孔質材料よりなる部品の高さを短くできるので、コンパクトで軽量な搬送装置を実現できることも、この実験結果からわかる。
【0074】
表3は、開気孔率8%の多孔質材料を用いて、表2と同様の実験を行った結果を示すものである。エアの供給圧力が0.42MPaまでは、シャッタ部材を閉じても搬送物の保持不良があり、ここから0.05MPaの余裕をみると、0.48MPa以上で安定して搬送物を非接触浮上保持できるといえる。ただし供給エアの圧力限界は、前述した理由により0.5MPa程度であるから、安定して浮上保持できる圧力範囲は、表2の場合ほど広くないことがわかる。非接触浮上保持された搬送物の様子は、表2と同様に安定して回転し、その表面に均一に流体が触れている状況であった。
【0075】
以上、表1、2および3の実験結果に基づけば、多孔質材料としては開気孔率21%と16%が良好であることが分かった。供給圧力が高くなるのを厭わなければ8%のものでも使用可能であるが、安定圧力範囲は狭いといえる。
【0076】
表4、5および6は、図2に示すごとく、搬送物の最大直径を2.6mmとし、貫通孔径を2.8mmとしたときの、開気孔率21%、16%、8%の3種類の多孔質材料を用いて、搬送物の浮上保持や落下の様子を観察した結果を示すものである。保持円筒のテーパ部の頂角は30度であり、供給流体は、表1から3と同様に、常温エアである。
【表4】
Figure 0004092553
【表5】
Figure 0004092553
【表6】
Figure 0004092553
【0077】
表4では、開気孔率21%の多孔質材料を用いた結果を示し、供給圧力が0.02MPa以下ではシャッタ部材が閉じた状態で搬送物を浮上保持し、シャッタ部材が開いた状態で落下させているが、保持不良もあるので信頼性に乏しいことがわかる。0.04MPa以上では、シャッタ部材が閉じた状態では搬送物が上方に飛び出してしまい、浮上保持できないことがわかる。また、シャッタ部材が開いて浮上保持できるものの、0.06MPaにおいても保持不良が発生しており、安定して保持できていないことがわかる。つまり、このサイズの搬送物では、開気孔率21%の多孔質材料を用いた場合は、シャッタ部材の開閉による機械的な浮上保持と落下の動作も、供給圧力を変えて行う浮上保持と落下の動作も安定してできないことがわかる。
【0078】
表5は、開気孔率16%の多孔質材料を用いた結果を示しており、供給圧力0.12Mpa以下では、シャッタ部材が閉じた状態でも保持不良があり、安定して搬送物の浮上保持ができないが、0.14MPa以上0.5MPaまでの極めて広い範囲にわたって、安定して浮上保持できることがわかる。また、この圧力範囲でシャッタ部材を開くと、搬送物は全て落下し、落下動作も確実に行えることがわかる。0.12MPaから少なくとも0.05MPaの余裕をみた0.18MPa以上が、信頼性のある浮上保持を確保できると判断できる。また、備考に示すように、0.30MPaまでは、浮上保持された搬送物が静かに回転して、その表面に均一に流体が触れている状態であることから、保持円筒のテーパ部の高さを搬送物の平均直径程度に低くして、搬送装置全体を小型軽量にできることもわかる。
【0079】
表6は、開気孔率8%の多孔質材料を用いた結果を示しており、表5と同様の実験によるものである。供給圧力が0.18MPaまでは、シャッタ部材が閉じた状態で搬送物の保持不良があるので、これより少なくとも0.05MPaの余裕をみて0.24MPa以上で、安定して搬送物を浮上保持できるとみなせる。しかし、0.5MPaにおいては、シャッタ部材が閉じた状態で搬送物が上方ヘ飛ばされることがあるので、ここから低い方ヘ0.05MPaの余裕をみた0.45MPaまでが、安定して搬送物を浮上保持できる範囲と考えられる。シャッタ部材の開閉により、0.2MPa以上の極めて広い圧力範囲で安定して浮上保持と落下ができることがわかる。浮上保持された搬送物も静かに回転しており、その表面が均一に流体に触れているのと同時に、保持円筒のテーパ部高さを、搬送物の平均直径程度に短くできるので、小型軽量な搬送装置が実現できることもわかる。
【0080】
以上、表4.5および6においては、開気孔率16%と8%のどちらの材料を使っても安定した、搬送物の非接触浮上保持と落下の動作を実現できる。ただし、この動作切り替えは、シャッター部材の開閉という機械的な手法にのみ可能である。
【0081】
表7、8および9は、図3に示すように、略球体の搬送物の最大直径を1.2mmとし、多孔質材料の貫通孔直径を1.4mmとした時の、搬送物の非接触浮上保持と落下の状況を観察した結果を示すものである。保持円筒のテーパ部の頂角は30度、供給流体は、常温エアである。
【表7】
Figure 0004092553
【表8】
Figure 0004092553
【表9】
Figure 0004092553
【0082】
表7は、開気孔率21%の多孔質材料を用いてシャッタ部材の開閉と供給圧力を変えて、同一条件で3回づつ実験を行った結果を示している。供給圧力が0.03MPaで、シャッタ部材が開板状態の時に、搬送物を浮上保持できているが、0.05MPaでは上方に飛んでしまい、保持できないことがわかる。すなわち、極めて狭い圧力範囲でしか、搬送物を浮上保持できないことがわかる。
【0083】
表8は、開気孔率16%の多孔質材料を用いた場合の搬送物の状況を観察した結果を示している。供給圧力0.15MPaまでは、シャッタ部材が閉じた状態で搬送物を浮上保持でき、シャッタ部材を開くと落下することがわかる。また、0.20MPaの動作不安定領域を超えて、供給圧力が0.25MPa以上では、シャッタ部材が閉じた状態では搬送物が上方ヘ飛び出してしまうが、シャッタ部材を開くと浮上保持できることがわかる。つまり、供給圧力が0.15MPa以下の時は、シャッタ部材の開閉による機械的な動作で搬送物を非接触浮上又は落下させることができ、供給圧力が0.25MPa以上ではシャッタ部材を開いたままにして、供給圧力を変化させることで、搬送物を非接触保持と落下とを達成できることがわかる。また、0.15MPa以上では、搬送物には振動や揺動が生じているので、搬送物が搬送途中で、上方へ飛び出したりすることがないように、保持円筒のテーパ部の高さは、そのテーパ角によっては搬送物の平均直径の2倍程度まで必要となる。
【0084】
表9は、開気孔率8%の多孔質材料を用いた場合の搬送物の浮上保持状態を、同一条件で6回づつ繰り返して観察した結果を示すものである。供給圧力が0.10MPa以上 0.20MPa以下では、シャッタ部材を閉じた状態で搬送物を浮上保持でき、シャッタ部材を開けば全て搬送物を落下できることがわかる、しかし、信頼性確保のために、この供給圧力範囲の下限と上限にそれぞれ0.05MPaの余裕を見込むと、0.15MPaが唯一、確実に浮上保持と落下ができる供給圧力ということになる。また、0.22MPa以上0.5MPaまでの圧力範囲では、保持不良が必ず生じており、極めて不安定な状態であることがわかる。
【0085】
以上、表7,8および9においては、開気孔率16%の多孔質材料を用いた場合が、最も安定して搬送物を浮上保持でき、しかもシャッタ部材の開閉による機械的な動作でも、供給圧力を変化させても、どちらの方法によっても搬送物を安定して、非接触保持と落下・定位置配置の動作選択ができることが分かった。
【0086】
表10及び図9、10および11は、それそれ開気孔率21%、16%、8%の多孔質材料において、常温エアの供給圧力と細孔から吐出する流量の関係を数値列挙及びグラフ化したもので、全て表1から9に結果を示す実験に用いたものである。開気孔率21%の多孔質材料では、消費流量が非常に多く、多数の搬送装置を並べたり高価な流体を用いる時に経済的に実用に供するのは、0.2MPa程度以下であることがわかる。特に、搬送装置を上下方向や水平方向に複数配置して搬送物の受け渡しを行う場合では、供給流体の使用量は単独の場合の何倍にもなるため、できるだけ少ない流量で効率よく安定して搬送物を浮上保持を行うことが好ましい。その点、開気孔率16%と8%では、最も多く流量を必要とする場合でも毎分10Nl以下であり、複数の搬送装置による搬送物の受け渡しを行う搬送システムでも十分供給流体の経済性を考慮できる。また、開気孔率16%と8%では、数字の上では2倍の孔面積の違いではあるが、実際の流量では1.25倍程度の差しかないこともわかる。したがって、開気孔率が20%以下となると急激に流量が減少し、その後は開気孔率が小さくても流量はあまり減らないことがわかる。つまり、少ない流量で効率よく搬送物を浮上保持できる開気孔率の範囲は、まず20%以下であり、上述の試験における8%の半分の値を含む3%以上の範囲であるといえる。
【表10】
Figure 0004092553
【0087】
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。
【0088】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、簡素な構造を有し、例えば加熱溶融した光学素子用素材を非接触状態で保持しながら搬送できる搬送システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる搬送装置の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態の変形例にかかる搬送装置の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の別な変形例にかかる搬送装置の断面図である。
【図4】プレス成形装置における素材の型周辺を、搬送装置と共に示す拡大断面図である。
【図5】第2の実施の形態にかかる搬送装置の断面図である。
【図6】図5の搬送装置をVI-VI線で切断して矢印方向に見た図である。
【図7】本発明の実施の形態にかかる搬送システムを示す断面図である。
【図8】第2の実施の形態にかかる搬送システムを示す断面図である。
【図9】本発明者らの実験結果を示す図である。
【図10】本発明者らの実験結果を示す図である。
【図11】本発明者らの実験結果を示す図である。
【図12】従来技術の構成を示す図である。
【図13】従来技術の構成を示す図である。
【符号の説明】
50,150、150’ 搬送装置
52,152 保持円筒
54,154 シャッタ部材

Claims (21)

  1. 重力方向上方から下方へと貫通する孔と、
    前記孔内に流体を供給する供給手段と、を有し、
    前記孔の上方から投入された光学素子用素材を前記供給手段から供給された流体により重力に抗して保持すると共に、前記流体による重力に抗して保持する力を減らす事で前記保持を中止したときは、前記光学素子用素材が前記孔の下方から外方へと離脱するようになっている搬送装置を複数備えた搬送システムであり、
    複数の前記搬送装置を、各孔が直列に並ぶように配置し、重力方向上方側の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を中止するように、前記流体による保持する力を減らすときは、重力方向下方側の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を可能なように、前記流体による保持する力を発生させることを特徴とする搬送システム。
  2. 各搬送装置は、前記孔に投入された光学素子用素材が、前記孔から離脱するまでにその温度を上昇させる加熱手段を有することを特徴とする請求項1に記載の搬送システム。
  3. 前記複数の搬送装置のうち、第 1 の搬送装置から離脱した光学素子用素材が、第 1 の搬送装置とは異なる第2の搬送装置に投入されることを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送システム。
  4. 重力方向上方から下方へと貫通する孔と、
    前記孔内に流体を供給する供給手段と、を有し、
    前記孔の上方から投入された光学素子用素材を前記供給手段から供給された流体により重力に抗して保持すると共に、前記流体による重力に抗して保持する力を減らす事で前記保持を中止したときは、前記光学素子用素材が前記孔の下方から外方へと離脱するようになっている搬送装置を複数備えた搬送システムであり、
    複数の前記搬送装置を、各孔が並列に並ぶように配置し、一方の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を中止するように、前記流体による保持する力を減らすときは、他方の前記搬送装置において前記光学素子用素材の保持を可能なように、前記流体による保持する力を発生させることを特徴とする搬送システム。
  5. 各搬送装置の前記供給手段から供給される流体を異ならせることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の搬送システム。
  6. 前記孔の上部は、開口端に向かうに連れ拡径したテーパ部を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の搬送システム。
  7. 前記テーパ部のテーパ角は、0度を超え90度以下であることを特徴とする請求項6に記載の搬送システム。
  8. 前記テーパ部の高さが、光学素子用素材の高さの0.2倍以上2倍以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載の搬送システム。
  9. 前記テーパ部の開口端には、前記テーパ部のテーパ角より大きなテーパ角の端部テーパ部を形成したことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の搬送システム。
  10. 前記供給手段は、前記孔の内周面から前記流体を供給することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の搬送システム。
  11. 前記孔の内周面の少なくとも一部に、多孔質材料が配置されていることを特徴とする 求項10に記載の搬送システム。
  12. 前記多孔質材料の開気孔率は1%以上30%以下であることを特徴とする請求項11に記載の搬送システム。
  13. 前記多孔質材料はグラファイトであることを特徴とする請求項11又は12に記載の搬送システム。
  14. 前記孔における前記流体の供給部より下方側に、前記孔の少なくとも一部を遮蔽する遮蔽位置と、前記孔を開放する開放位置との間で変位可能なシャッタ部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の搬送システム。
  15. 前記供給手段より供給される前記流体の供給圧力及び/又は流量を変更可能となっていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の搬送システム。
  16. 前記供給手段より供給される前記流体の温度を室温より上昇させる加熱手段を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の搬送システム。
  17. 前記搬送装置により搬送される光学素子用素材は、加熱され溶融状態で搬送されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の搬送システム。
  18. 前記光学素子用素材は、真球度がその平均半径Rの1/2以下であることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の搬送システム。
  19. 前記光学素子用素材は、ガラスであることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の搬送システム。
  20. 前記光学素子用素材は、プラスチックであることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の搬送システム。
  21. 前記供給手段により供給される流体は、窒素濃度が60mol%以上の気体であることを特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の搬送システム。
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