JP4091263B2 - フォーカスモニタ方法及び露光装置 - Google Patents

フォーカスモニタ方法及び露光装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4091263B2
JP4091263B2 JP2001090774A JP2001090774A JP4091263B2 JP 4091263 B2 JP4091263 B2 JP 4091263B2 JP 2001090774 A JP2001090774 A JP 2001090774A JP 2001090774 A JP2001090774 A JP 2001090774A JP 4091263 B2 JP4091263 B2 JP 4091263B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
substrate
pattern group
mask
focus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001090774A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002289503A (ja
Inventor
拓路 酢谷
忠仁 藤澤
壮一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001090774A priority Critical patent/JP4091263B2/ja
Priority to KR10-2002-0003822A priority patent/KR100455684B1/ko
Priority to US10/052,527 priority patent/US6701512B2/en
Publication of JP2002289503A publication Critical patent/JP2002289503A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4091263B2 publication Critical patent/JP4091263B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70483Information management; Active and passive control; Testing; Wafer monitoring, e.g. pattern monitoring

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や液晶表示素子等の製造に際して、投影露光装置におけるフォーカス制御を設定するのに適したフォーカスモニタ方法に関する。また、このフォーカスモニタ方法を用いた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のデバイスパターンの微細化に伴い、露光量裕度や焦点深度などのプロセスマージンを十分に得ることが難しくなっている。そのため、少ないプロセスマージンを有効に使用し、歩留まりの低下を防ぐためには、より高精度に露光量及びフォーカスをモニタする技術が必要になっている。
【0003】
従来のフォーカスを管理する手法では、図1(a)に示すような菱形マーク101が形成されたQCマスクを用い、フォーカス値を変化させて露光を行い、図1(b)に示すようなウェハに転写された菱形マーク102のパターン長Lが最長となるフォーカス点をベストフォーカスとしていた。この場合、パターン長Lとデフォーカスの関係は図2に示すようになる(特開平10−335208号公報)。
【0004】
菱形マークは最適なフォーカス点では細かい部分まで解像されるが、デフォーカスされるに従い細かい部分に対する解像度が低下する。そのため、ウェハ上に転写される菱形マークのパターン長Lは、ベストフォーカスの位置で最大値となり、プラスマイナスのデフォーカスに対してほぼ対称な特性を示す。このマークの利用法としては、ロットを流す前に先行してデフォーカスを変化させて露光することにより、ベストフォーカスを求めることに適用できる。
【0005】
しかしながら、この種の方法にあっては次のような問題があった。即ち、菱形マークを用いて同一露光条件で露光されているロットのフォーカス条件を管理しようとした場合、転写後の菱形マークのパターン長Lをモニタしただけでは、
(1)フォーカスのずれ方向が分からない
(2)露光量の変動による影響を受けてしまう
という問題があった。
【0006】
また、もう一つのフォーカスモニタ方法として、露光量に影響されずにフォーカスの変動量をパターンの位置ずれ量として検出する方法が提案されている(Phase shift focus monitor applications to lithography tool control, D.Wheeler et.al., SPIE vol.3051, pp225-233)。しかしながら、この方法におけるマークによるフォーカスの検出感度は光源形状(σ形状)に大きく依存し、比較的低σの露光条件においては十分に感度が得られるものの、従来用いられる条件である比較的大きなσ条件、又は輪帯照明条件においては十分な感度が得られていないという問題があった。さらに、上記の手法ではマーク作成において位相シフト膜を形成する必要があるため、マスク製造上の負担が大きくなり、QCマスクへの適用について実現性はあるものの、実デバイスマスクへ適用することは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来、投影光学系によるフォーカスをモニタするには、露光用マスクとは別に菱形マークや位相シフト膜を設けた特殊なフォーカスモニタ用マスクを用いる必要があった。また、菱形マークを用いる手法では、フォーカスのずれ方向が分からないことや露光量の変動による影響を受けてしまう問題があった。さらに、位相シフト膜を用いる手法では、マスク製造上の負担が大きくなることに加え、比較的大きなσ条件又は輪帯照明条件においては十分な感度が得られていないという問題があった。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮して成されたもので、その目的とするところは、フォーカスモニタのために特別なマスクを用いることなく、投影光学系によるフォーカスを高い感度で精度良く測定することのできるフォーカスモニタ方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、上記のフォーカスモニタ方法を用いた露光装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(構成)
上記課題を解決するために本発明は次のような構成を採用している。
【0012】
即ち本発明は、電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも2種類のパターン群からなり、パターン群Aは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に配置され、パターン群Bは、パターン群Aの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群Aから離されて配置され、パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群Bを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置を測定することを特徴とする。
【0013】
また本発明は、電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置され、パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置ずれ量αを測定し、N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの相対的な位置ずれ量βを測定し、αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタすることを特徴とする。
【0014】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが挙げられる。
【0015】
(1) パターン群Aとパターン群Bの組み合わせ及びパターン群Cとパターン群Dの組み合わせは、合わせずれ検査で用いられるボックス・イン・ボックスパターンにおける外側ボックスパターンと内側ボックスパターンの組み合わせであること。
【0016】
(2) パターン群Aとパターン群Bの組み合わせ及びパターン群Cとパターン群Dの組み合わせは、合わせずれ検査で用いられるバーインバーパターンにおける外側バーターンと内側バーパターンの組み合わせであること。
【0017】
(3) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応したマスク裏面での平面位置又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光すること。
【0018】
(4) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応したマスク裏面での平面位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置すること。
【0019】
(5) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク裏面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光すること。
【0020】
(6) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置すること。
【0021】
(7) 光学的に共役なる位置は、照明光学系内のブラインド位置であること。
【0022】
(8) 光路を一方向に偏向せしめる光学素子として、ウェッジ型の透過部材又は回折格子を用いること。
【0023】
また本発明は、電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって前記基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置され、パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下で、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの二重露光によって形成された前記基板上のパターンの寸法αを測定し、N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの二重露光によって形成された前記基板上のパターンの寸法βを測定し、αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタすることを特徴とする。
【0024】
また本発明は、電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置され、パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下で、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの距離αを測定し、N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの距離βを測定し、αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタすることを特徴とする。
【0025】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが挙げられる。
【0026】
(1) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応したマスク裏面での平面位置又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光すること。
【0027】
(2) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応したマスク裏面での平面位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置すること。
【0028】
(3) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク裏面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光すること。
【0029】
(4) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置すること。
【0030】
(5) 光学的に共役なる位置は、照明光学系内のブラインド位置であること。
【0031】
(6) 光路を一方向に偏向せしめる光学素子として、ウェッジ型の透過部材又は回折格子を用いること。
【0032】
また本発明は、電磁波又は電子線によって照明されたフォーカスモニタ用マスク上のパターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ手段を備えた露光装置であって、前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも2種類のパターン群からなり、パターン群Aは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に配置され、パターン群Bは、パターン群Aの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群Aから離されて配置されており、パターン群Aに対しては照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群Bに対しては照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する手段と、N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置を測定する手段とを有することを特徴とする。
【0033】
ここで、本発明の望ましい実施態様としては次のものが挙げられる。
【0034】
(1) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク裏面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光すること。
【0035】
(2) 照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置すること。
【0036】
(3) 光学的に共役なる位置は、照明光学系内のブラインド位置であること。
【0037】
(4) 光路を一方向に偏向せしめる光学素子は、ウェッジ型の透過部材又は回折格子であること。
【0043】
(作用)
モニタ用のパターンを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明すると、試料上に形成されるパターンにはフォーカスずれに伴う位置ずれが生じる。一方、モニタ用のパターンを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明すると、試料上に形成されるパターンにはフォーカスずれに伴う位置ずれは生じない。従って、パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群Bを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明することにより、基板上に形成されたパターン群Aとパターン群Bとの相対的な位置を測定することによってフォーカスずれを測定することが可能となる。
【0044】
また本発明では、フォーカスモニタパターンとして、通常の合わせずれ検査に用いるボックス・イン・ボックスパターンを使うことができる。ボックス・イン・ボックスパターンのマスク裏面にてその一部を覆えば露光条件として最もよく用いられる輪帯照明条件下で回折光の割合が異なるいわゆるテレセンずれを起こすことができる。そのため、デフォーカスに伴い転写されるボックス・イン・ボックスパターンの位置がずれる。この位置ずれを合わせずれ検査装置などで測定すれば露光時のフォーカス値を簡単にモニタすることができる。これにより、フォーカス変動量を、位相シフト等の特殊なパターンを用いることなく高精度で測定することが可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示の実施形態によって説明する。
【0046】
(第1の実施形態)
図3〜7に基づいて、本発明の第1の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を説明する。本実施形態は、露光プロセス中に生じるフォーカス変動量を、位相シフト等の特殊なパターンを用いることなく高精度で測定しようというものである。
【0047】
フォーカスモニタパターンの基本構成としては、同一マスク上に存在する二組以上のパターンを用いる。本実施形態における構成は、図3に示すように、アライメント検査などで広く用いられているボックス・イン・ボックスパターンを使い、その外側ボックスパターン301か内側ボックスパターン302のいずれか片方の組のパターンに対し、照明する照明光の一部を遮光する手段を有する。
【0048】
図4には、照明(輪帯照明)401によってマスク407を照明し、このマスク407のパターンを投影光学系(図示せず)を介してウェハ408上のチップ409に転写する様子を示す。フォーカスモニタパターンとしては、図示のように、内側ボックスパターン403(パターン群A),406(パターン群C)と外側ボックスパターン402(パターン群B),405(パターン群D)をそれぞれ2つずつマスク407上の両端に配置する。
【0049】
より具体的には、マスク407のデバイスパターン領域の外側にあるダイシングライン内に各々のボックスパターンを配置する。さらに、内側ボックスパターン403,406はデバイスパターン領域の右側のダイシングラインに、外側ボックスパターン402,405はデバイスパターン領域の左側のダイシングラインに配置する。但し、内側ボックスパターン403に関してはこのパターンを照明する照明光の一部を遮光するように遮光体404を配置する。具体的には、内側ボックスパターン403の位置に対応するマスク裏面に遮光体404を配置する。
【0050】
このようなマスクを用いてパターンをウェハ上に転写する。具体的な手順は以下の通りである。まず、マスク407を光露光装置にロードし、レジストを塗布したウェハ408を露光装置内に導入し、光露光装置にて図4に示すようにステップアンドリピートしながらマスクパターンをウェハ408上に転写する。このパターン転写は、マスクパターン領域を一括して露光するステッパでもマスクパターン領域をスキャンして露光するスキャナであってもいずれでもよい。その際のステッピング量は、デバイスパターンをウェハ408上にどのようにレイアウトするかによって決定される。
【0051】
上記のようにして露光した際には、内側ボックスパターン403,406と外側ボックスパターン402,405との設計上の中心が一致するように露光される。即ち、マスク408上に両ボックスパターンをレイアウトする際に重要なことは、想定されたステッピングにて理想的にステッピングして露光された場合に、ウェハ上での両ボックスパターンの中心位置が一致して露光されるように両ボックスパターンの位置を決定することである。
【0052】
図5は、ウェハ上に露光されたチップの模式図である。図中の502,503,505,506はそれぞれ、図4中のボックスパターン402,403,405,406の転写パターンを示している。また、左側がチップ領域はN回目の露光により転写され、右側のチップ領域はN+1回路の露光により転写されるものである。
【0053】
一部遮光された照明で露光されたパターン503は、後述する理由でフォーカスずれに伴い転写されたパターンの位置がずれる。もし、フォーカスずれがない場合には、外側ボックスパターン502の中心に重なる、図中の503’に位置するはずである。従って、マスク407上のパターン402,403によってウェハ408上に形成されたボックス・イン・ボックスパターン502,503の位置ずれを測定すれば、フォーカスをモニタすることが可能になる。しかしながら、二つのチップにまたがる露光によりボックス・イン・ボックスパターンが形成されるため、502と503の位置ずれには露光装置がそれぞれのチップを露光するときの位置精度、即ち投影レンズのステッピングディストーションによる誤差を含んでいる。
【0054】
そこで、遮光体を用いることなく形成された505,506のボックス・イン・ボックスパターンを用いる。このパターンはフォーカスに対して位置ずれを起こさない。もし、ずれたとすればステッピングディストーションによるものである。そこで、この505,506のボックス・イン・ボックスパターンの位置ずれを測定し、その値を502,503の位置ずれ値から差し引くことで、位置ずれが純粋にフォーカスに起因するものとなる。
【0055】
以下に、実際のデバイスパターンの露光で用いられることの多い輪帯照明を例にしてその効果を示す。図6(a)に照明に遮光体がない状態、いわゆる通常の照明にてフォーカスモニタパターンを照明した場合の瞳面での回折光の位置関係を示す。本実施形態で用いるフォーカスモニタ用パターンが比較的大きなピッチであるならば、回折光の内、0次回折光の占める割合が非常に高いので、0次回折光の軌道で代表されると考えて差し支えない。フォーカスモニタ用パターンがデバイスパターンと同程度の寸法である場合は±1次光も解像に寄与するが、原理的には同じである。説明のため図6では、輪帯照明光のうちで解像に寄与する最も強度の強い部分のみを模式的に記すが、本来はこの強度は分布を持つ。
【0056】
図6(a)では、ウェハ面に対して光強度が左右対称となっていることが分かる。即ち、フォーカス位置に対して転写されたパターンの位置ずれは起こり得ない状態である。これに対して、図6(b)のように示すように、遮光体により照明の一部(ここでは半分の例を示す)が遮光されると、ウェハ面に対して光強度は対称ではなくなる。このため、フォーカス位置に対して転写されたパターンの位置がずれることになる。このように、フォーカスに対して振るまいが異なる二組のパターンをウェハ上に転写し、その相対位置ずれ量を測定できれば正確なフォーカスモニタが可能となる。
【0057】
図7に、本実施形態での結果を示す。横軸はデフォーカスで、縦軸には遮光体で覆っていないパターン502と遮光体半分覆ったパターン503との相対位置ずれ量からパターン505,506間の相対位置ずれ量を差し引いた値をとっている。この図から、0.1μmのデフォーカスに対して約20nmの位置シフト量が測定され、フォーカスずれを十分に検出できるのが分かる。
【0058】
なお、本実施形態では照明形状として輪帯照明を用いたが、これに限定される物ではなく、これ以外での照明形状でも同じような効果が得られる。また、本実施形態においては内側ボックスパターンに対応する位置に照明光に対する遮光体404を配置したが、本発明を限定するものではなく、外側ボックスパターンに対して照明光の一部を遮光する遮光体を配置してもよい。
【0059】
このように本実施形態によれば、露光時におけるウェハ上のフォーカスモニタを高精度に行うことが可能になった。これまでにもフォーカスモニタを行う方法はあったが、その目的のために特別なパターンを用いるか若しくは位相透過膜を用いなければならないという制限があった。本実施形態では、そのような特殊なマスクを用いることなく既存のマスクを用いて、それに若干の改良を加えることで高精度なフォーカスモニタができるようになった。測定においては、既存のアライメント精度測定装置を使用することができるので、この目的のために特に新たな装置を使う必要もない。
【0060】
また、フォーカスモニタを行うためにアライメント精度計測用パターンと遮光体により照明の一部を遮ることにより、フォーカスに対して位置ずれを起こさせることができる。この位置ずれをアライメント検査装置で読みとれば、この測定がそのままウェハ面のフォーカスモニタとなる。本実施形態によりロットリンクでのフォーカスモニタが可能となり、常に適正なフォーカスにより露光することができるようになり、その結果、歩留まりの向上が期待できる。
【0061】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図である。なお、図中の801,802,803,807,808,809は、図4中の401,402,403,407,408,409に相当している。
【0062】
本実施形態では、フォーカスモニタパターンの基本構成としては、同一マスク上に隣接して存在する二組以上のパターン群A(803),B(802)を用いる。これらのパターン群A,B間の距離pは予めマスク807上にて測定しておく。パターン群Bについては通常の状態で露光を行うが、パターン群Aを露光する場合には照明光に対しては、図のような遮光体804を配置し照明光源が軸はずれの状態で露光を行う。このとき、ウェハ面でフォーカスがずれた場合、後述の理由によりパターン群AとBに関してその振る舞いが異なる。具体的には、フォーカスずれによりパターン群Aはフォーカスずれによって位置ずれを起こすことはないが、パターン群Bはフォーカスずれによりその位置がずれウェハ上に転写される。
【0063】
図9に、この方法を用いて露光されたウェハ上の転写パターンを示す。チップ909上において、903はパターン群A(803)が露光されたパターンである。903’はフォーカスずれが無かった場合に転写されるべき位置であるが、本実施形態ではウェハ面のフォーカスずれのためパターン群Aが位置ずれを起こしている。902はパターン群B(802)が露光されたパターンである。パターン群Bを照明する照明光は軸ずれを起こさせていないため、フォーカスずれが起こっていてもパターン902の位置がずれることはない。
【0064】
そこで、ウェハ上の転写パターン902と903の間の距離を測定し、この値から本来マスク上にて離れていた距離pをウェハ上での値に換算した値で差し引くことで、フォーカスずれに起因するパターン群Aの位置ずれ量が測定される。そして、この位置ずれ量を求めることでフォーカスモニタが可能になる。従って、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0065】
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図である。なお、図中の1001,〜,1009は、図4中の401,〜,409にそれぞれ相当している。
【0066】
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、ボックス・イン・ボックスパターンの代わりにラインパターンを用いたことにある。即ち、図10に示すように、同一マスク1007上の両端に二組のラインパターン1002,1003,1005,1006を配置し、そのうち一つのパターン1003に対してのみ、そのパターンの対応する位置に遮光体1004を配置する。これらのパターンは、ステップアンドリピートにより1002と1003同士、1005と1006同士がちょうど重なるように露光する。
【0067】
このうちのラインパターン1003は、第1の実施形態と同様に、フォーカスずれが生じた場合には位置ずれを起こす。位置ずれを起こすと、本来ちょうど重なるはずだったパターンの片方の位置がずれることになるので、その分二本重ねて露光した線幅が太くなる。図11に、ウェハ上の各チップに露光されたパターンの例を示す。図中の1102,1103,1105,1106はそれぞれ、図9中のパターン902,903,905,906の転写パターンを示している。また、1103’はフォーカスずれがない場合にパターン1103が形成される位置を示している。
【0068】
ここで、パターンを二本重ねたときの線幅が変わる要因としては、フォーカスずれだけでなく第1の実施形態と同様に、露光装置のステッピングによる位置ずれも含んでいる。そこで、1005,1006の二本のラインインパターンを用いてステッピング精度のみによる線幅の変化をモニタしておく必要がある。もちろんこれら1005,1006のラインパターンには遮光体はない。重ね合わせて露光した部分で二本の線幅を測定する。
【0069】
片方はステッピングにより線幅が変化する可能性があり、もう片方はこれに加えてフォーカスにより線幅が変化する可能性があるから、後者の線幅から前者の線幅を差し引くことで、フォーカスのみに依存する線幅の変動が観測できる。あとはこの線幅とフォーカスの関係を予め求めておけば、この線幅値からそのままフォーカスモニタが可能となる。
【0070】
(第4の実施形態)
図12は、本発明の第4の実施形態を説明するためのもので、ウェハ上に露光されたパターンを示す図である。なお、図12中の1202,1203,1205,1206は、図11中の1102,1103,1105,1106に相当している。
【0071】
本実施形態では、第3の実施形態の図10と同じ露光装置システムを用いるが、マスクの両端に配置されたパターンを重ね合わせず、図12のように隣接するチップのパターン近傍に来るように露光を行う点が異なる。モニタ方法としてはパターン1202,1203間の距離を求める。この距離には、フォーカスによる位置ずれと露光装置のステッピングによる位置ずれの両者が含まれる。そこで、ステッピングによる分を1205,1206間の距離から求めこれを差し引くことでフォーカスモニタが可能になる。
【0072】
本実施形態によれば、第3の実施形態と同様にしてフォーカスモニタが可能であり、しかもパターンの寸法ではなくパターン間の距離を測定していることから、フォーカスずれの方向も検出することができる。
【0073】
(第5の実施形態)
図13は、本発明のフォーカスモニタ方法に用いるマスクの断面図を示し、1301は遮光体、1302はフォーカスモニタパターン、1303は透明基板である。
【0074】
第1〜第4の実施形態において照明光を遮光する手段とは、フォーカスモニタ用パターンに対応するマスクの裏面若しくはその近傍に照明光の一部を遮光する遮光体1301を配置することである。このように遮光体1301をマスク裏面に配置すれば、本来このモニタパターンの露光に用いられるべき照明光の一部が遮光され、図13中の照明光線1304が遮光され、照明光線1305のみがこのパターンの露光に用いられる。これにより、照明光源の重心が光学軸からはずれることになり、第1〜第4の実施形態で説明したようなフォーカスモニタが可能となる。
【0075】
(第6の実施形態)
第5の実施形態のように照明光の一部を遮光する代わりに、フォーカスモニタ用パターンに対応するマスク裏面若しくはその近傍に、照明光に角度を付けるような光学素子を配置してもよい。図14(a)は、本実施形態でのマスクの断面図であり、1401は光学素子、1402はフォーカスモニタパターン、1403は透明基板である。
【0076】
本実施形態のマスクでは、直上から入射した照明光が光学素子1401によりレチクル上のフォーカスモニタ用パターン1402を斜めから照明する光1404となる。つまり、この光学素子1401を利用することでフォーカスモニタパターン1402を斜めから照明することができるため、第5の実施形態と同様の効果を得ることができ、フォーカスモニタが可能となる。
【0077】
なお、図14(a)ではウェッジタイプの光学素子を用いたが、本発明を限定するものではなく、図14(b)に示すようなグレーティングタイプの光学素子でも構わない。
【0078】
(第7の実施形態)
第5の実施形態においては、フォーカスモニタ用パターンに用いる遮光体をマスク裏面に配置した。これと同様の効果を、他の場所に遮光体を配置しても得ることができる。
【0079】
図15に、本実施形態の模式図を示す。なお、図中の1501は遮光体、1502はブラインド面、1503は投影レンズ、1504はマスク、1505はフォーカスモニタ用パターン、1506は投影レンズ、1507はウェハ面、1508は照明光を示している。
【0080】
マスク1504の裏面と光学的にほぼ共役なブラインド面1502の近傍に遮光体1501を配置し、第1の実施形態に記載のボックスパターン1505又は第3の実施形態に記載のフォーカスモニタ用パターンを照明することによって、第6の実施形態と同様な効果が得られ、フォーカスモニタが可能となる。なお、本実施形態では遮光体をブラインド面付近に配置したが、本発明を限定するものではなく、光学的に共役なる位置であれば何ら構わない.
(第8の実施形態)
第7の実施形態においてはブラインド面近傍に遮光体を配置することによりフォーカスモニタを可能にしたが、同じくブラインド面に第6の実施形態で用いたような光学素子を配置することによってもフォーカスモニタが可能になる。
【0081】
図16(a)に、本実施形態の模式図を示す。図中の1601〜1608はそれぞれ、図15中の1601〜1608に相当し、1609は光学素子1601により傾けられた照明光を示している。フォーカスモニタ用パターン1605に対応する照明光を、マスク1604の裏面と光学的にほぼ共役なブラインド面1602の近傍に設けた光学素子1601により傾けることにより、第7の実施形態と同様な効果を生み出すことが可能となる。
【0082】
図16(b)に瞳面での照明光の位置関係を示す。図では輪帯照明の場合を示している。1610は投影レンズのNAである。瞳面において本来透過すべき照明光の位置1611に対して1612のように照明光の中心位置を投影レンズNAの中心位置からずらすことによって、図6(b)のようにウェハ面に対して非対称な光強度分布を形成することができ、フォーカスに対してモニタパターンが位置ずれを起こすので、フォーカスモニタが可能となる。
【0083】
なお、図16(a)ではウェッジタイプの光学素子を用いたが、本発明を限定するものではなく、図17に示すようなグレーティングタイプの光学素子でも構わない。図17中の1701〜1709は図16中の1601〜1609にそれぞれ対応している。また、本実施形態では光学素子をブラインド面付近に配置したが、本発明を限定するものではなく、光学的に共役なる位置であれば何ら構わない.
(第9の実施形態)
第1の実施形態においては、マスク裏面に遮光体を設け、フォーカスモニタパターンへの照明光の一部を遮光する。この場合、同じマスク上に存在するデバイスパターンに与える影響も考慮する必要がある。即ち、デバイスパターンの露光に用いられるべき光を遮ると、本来正常に露光されるべきデバイスパターンに大きな影響を与える恐れがある。従って、このフォーカスモニタ方法はデバイスパターンへの影響を避けて行う必要がある。
【0084】
図18(a)にマスク断面図における例を示す。図中の1801は遮光体、1802はフォーカスモニタパターン、1803は透明基板、1806はマスクに存在するデバイスパターンを示している。遮光体1801,フォーカスモニタパターン1802,デバイスパターン1806の位置関係は図に示す通りであり、遮光体1801のエッジはフォーカスモニタパターン1802の中心位置に相当するものとする。
【0085】
デバイスパターンを露光するはずの照明光が遮光体1801により遮光されないようにするためには、デバイスパターンの最端部から下記の(1)式を満足する位置にフォーカスモニタパターン1802を配置する必要がある。
【0086】
L > w×tanθ …(1)
ここで、Lはデバイスパターンからボックス・イン・ボックスパターンまでの距離、Wはマスクの厚さ、θはマスク材中での照明角度である。投影レンズのウェハ側開口数をNA、マスク材(通常SiO2 )の露光光での屈折率をn、マスク倍率をM、とするとsinθ=NA/nM で決められるところの角度である。
【0087】
この条件を満足しない場合は図18(b)のようになり、ボックスパターン裏面の遮光体1801によりデバイスパターンを露光するはずの照明光も遮光されてしまうことになる。そこで、(1)式を満足すればデバイスパターンに何の影響も及ぼさないようにフォーカスモニタが可能となる。
【0088】
(第10の実施形態)
第5の実施形態においては、ボックスパターンを遮光するためにマスク裏面に遮光体を配置したが、デバイスパターンに全く影響を与えないようにするためには前記(1)式を満足させる必要があった(図18(a))。しかし、マスクの厚さが決まっているため、フォーカスモニタパターンをデバイスパターン領域から少なくともW×tanθだけ離す必要があり、これはチップ面積の増大を招くことになる。チップの面積を小さくするためには、この距離を出来るだけ小さくすればよい。
【0089】
図19に、本実施形態におけるマスクの構成断面を示す。図中の1901は遮光体、1902はフォーカスモニタパターン、1903は透明基板、1906はマスクに存在するデバイスパターンを示している。この図のように、透明基板1903の内部に遮光体1901を埋め込む若しくは基板内部に遮光体1901を形成することができれば、前記(1)式のWが小さくなり、その分だけフォーカスモニタパターンをデバイスパターン領域の近くに配置できるようになる。
【0090】
このようなマスクを用いることより、デバイスパターンとフォーカスモニタパターンとの間の距離Lをより小さくした状態でフォーカスモニタが可能となり、チップ面積の縮小化につながる。
【0091】
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、マスクに形成されたフォーカスモニタ用のパターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、別のパターン群Bを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明し、基板上に形成されたパターン群Aとパターン群Bとの相対的な位置を測定することによってフォーカスずれを測定することが可能となる。そしてこの場合、フォーカスモニタのために特別なマスクを用いることなく、投影光学系によるフォーカスを高い感度で精度良く測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のフォーカスモニタに用いられる菱形モニタパターン、この菱形パターンを転写して得られたレジストパターンを示す図。
【図2】従来のフォーカスモニタ技術において菱形モニタパターンを転写したときの長さとその時のフォーカスとの関係を示す図。
【図3】第1の実施形態に用いるボックス・イン・ボックスパターンの例を示す図。
【図4】第1の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図。
【図5】第1の実施形態で露光された2チップとその中のフォーカスモニタパターンを示す図。
【図6】遮光されない輪帯照明における光強度とフォーカスとの関係(a)及び半分遮光された輪帯照明における光強度とフォーカスとの関係(b)を示す図。
【図7】第1の実施形態におけるフォーカスずれと位置ずれとの関係を示す図。
【図8】第2の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図。
【図9】第2の実施形態を説明するためのもので、ウェハ上に露光されたフォーカスモニタパターンを示す図。
【図10】第3の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図。
【図11】第3の実施形態で露光された2チップとその中のフォーカスモニタパターンを示す図。
【図12】第4の実施形態を説明するためのもので、ウェハ上に露光されたフォーカスモニタパターンを示す図。
【図13】第5の実施形態に係わるマスクの構成を示す断面図。
【図14】第6の実施形態に係わるマスクの構成を示す断面図。
【図15】第7の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図。
【図16】第8の実施形態に係わるフォーカスモニタ方法を実現するためのシステム構成例を示す図。
【図17】第8の実施形態におけるシステム構成の他の例を示す図。
【図18】第9の実施形態に係わるマスクの構成を示す断面図。
【図19】第10の実施形態に係わるマスクの構成を示す断面図。
【符号の説明】
401,801,1001…輪帯照明
402…外側ボックスパターン(パターン群B)
403…内側ボックスパターン(パターン群A)
404,804,1004…遮光体
405…外側ボックスパターン(パターン群D)
406…内側ボックスパターン(パターン群C)
407,807,1007…マスク
408,808,1008…ウェハ
409,809,1009…チップ
502,503,505,506,1102,1103,1105,1106,1202,1203,1205,1206…ウェハ上の転写パターン
503’…パターン503が本来転写されるべき位置
802,1002…ラインパターン(パターン群B)
803,1003…ラインパターン(パターン群A),
902,903…ウェハ上の転写パターン
903’,1003’…パターンが本来転写されるべき位置
1005…ラインパターン(パターン群D)
1006…ラインパターン(パターン群C)
1301,1801,1901…遮光体
1302,1402,1802,1902…フォーカスモニタパターン
1303,1403,1803,1903…透明基板
1304,1305…照明光線
1401…光学素子
1404…照明光の一部
1501…遮光体
1502,1602,1702…ブラインド面
1503,1603,1703…投影レンズ
1504,1604,1704…マスク
1505,1605,1705…フォーカスモニタパターン
1506,1606,1706…投影レンズ
1507,1607,1707…ウェハ面
1508,1608,1708…照明光
1601,1701…光学素子
1609,1709…光学素子により傾けられた照明光
1610…投影レンズにおけるNA
1611…照明光1608が透過する位置
1612…照明光1609が透過する位置

Claims (20)

  1. 電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも2種類のパターン群からなり、
    パターン群Aは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に配置され、
    パターン群Bは、パターン群Aの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群Aから離されて配置され、
    パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群Bを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置を測定することを特徴とするフォーカスモニタ方法。
  2. 電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、
    パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、
    パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置され、
    パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置ずれ量αを測定し、N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの相対的な位置ずれ量βを測定し、αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタすることを特徴とするフォーカスモニタ方法。
  3. パターン群Aとパターン群Bの組み合わせ及びパターン群Cとパターン群Dの組み合わせは、合わせずれ検査で用いられるボックス・イン・ボックスパターンにおける外側ボックスパターンと内側ボックスパターンの組み合わせであることを特徴とする請求項記載のフォーカスモニタ方法。
  4. パターン群Aとパターン群Bの組み合わせ及びパターン群Cとパターン群Dの組み合わせは、合わせずれ検査で用いられるバーインバーパターンにおける外側バーターンと内側バーパターンの組み合わせであることを特徴とする請求項記載のフォーカスモニタ方法。
  5. 電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって前記基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、
    パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、
    パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置され、
    パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下で、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの二重露光によって形成された前記基板上のパターンの寸法αを測定し、N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの二重露光によって形成された前記基板上のパターンの寸法βを測定し、αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタすることを特徴とするフォーカスモニタ方法。
  6. 電磁波又は電子線によって照明されたマスク上のフォーカスモニタ用パターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ方法であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、
    パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、
    パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対してデバイスパターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置され、
    パターン群Aを照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dを照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下で、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写し、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの距離αを測定し、N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの距離βを測定し、αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタすることを特徴とするフォーカスモニタ方法。
  7. 前記照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応したマスク裏面での平面位置又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光することを特徴とする請求項1,2,5,6の何れかに記載のフォーカスモニタ方法。
  8. 前記照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応したマスク裏面での平面位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置することを特徴とする請求項1,2,5,6の何れかに記載のフォーカスモニタ方法。
  9. 前記照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク裏面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光することを特徴とする請求項1,2,5,6の何れかに記載のフォーカスモニタ方法。
  10. 前記照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置することを特徴とする請求項1,2,5,6の何れかに記載のフォーカスモニタ方法。
  11. 前記光学的に共役なる位置は、照明光学系内のブラインド位置であることを特徴とする請求項9又は10記載のフォーカスモニタ方法。
  12. 前記光路を一方向に偏向せしめる光学素子として、ウェッジ型の透過部材又は回折格子を用いることを特徴とする請求項8又は10記載のフォーカスモニタ方法。
  13. 電磁波又は電子線によって照明されたフォーカスモニタ用マスク上のパターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ手段を備えた露光装置であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも2種類のパターン群からなり、パターン群Aは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に配置され、パターン群Bは、パターン群Aの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群Aから離されて配置されており、
    パターン群Aに対しては照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群Bに対しては照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する手段と、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置を測定する手段とを有することを特徴とする露光装置。
  14. 電磁波又は電子線によって照明されたフォーカスモニタ用マスク上のパターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ手段を備えた露光装置であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、
    パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置されており、
    パターン群Aに対しては照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dに対しては照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下に、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する手段と、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの相対的な位置ずれ量αを測定する手段と、
    N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの相対的な位置ずれ量βを測定する手段と、
    αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタする手段とを有することを特徴とする露光装置。
  15. 電磁波又は電子線によって照明されたフォーカスモニタ用マスク上のパターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ手段を備えた露光装置であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、
    パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対して半導体装置パターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、且つ前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置されており、
    パターン群Aに対しては照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dに対しては照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下で、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する手段と、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの二重露光によって形成された前記基板上のパターンの寸法αを測定する手段と、
    N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの二重露光によって形成された前記基板上のパターンの寸法βを測定する手段と、
    αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタする手段とを有することを特徴とする露光装置。
  16. 電磁波又は電子線によって照明されたフォーカスモニタ用マスク上のパターンを投影光学系によって被露光基板上に転写し、該基板上のパターンを測定することによって実効的なフォーカスをモニタするフォーカスモニタ手段を備えた露光装置であって、
    前記フォーカスモニタ用パターンは少なくとも4種類のパターン群からなり、パターン群Aとパターン群Cは、前記マスク上の半導体装置パターン領域を取り囲むダイシング領域の任意個所に近接して配置され、
    パターン群Bとパターン群Dは、パターン群Aとパターン群Cの配置位置に対してデバイスパターン領域を挟んでほぼ対向するダイシング領域内の位置に配置され、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する際のステッピング量にほぼ相当する距離だけパターン群A,Cから離されて配置されており、
    パターン群Aに対しては照明光源の重心が軸はずれの状態での照明光によって照明し、パターン群B,C,Dに対しては照明光源の重心が軸上に存在する通常の照明状態での照明光によって照明する条件の下で、前記基板を搭載したステージを順次ステッピングさせて、前記マスクを前記投影光学系によって前記基板上に転写する手段と、
    N回(Nは正の整数)ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群AとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Bとの距離αを測定する手段と、
    N回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群CとN+1回ステッピング後に前記基板上に転写されたパターン群Dとの距離βを測定する手段と、
    αからβの寄与を除くことによって実効的なフォーカスをモニタする手段とを有することを特徴とする露光装置。
  17. 前記照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク裏面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に遮光体を配置し、パターン群Aを照明する照明光の一部を遮光することを特徴とする請求項13〜16の何れかに記載の露光装置。
  18. 前記照明光源の重心を軸はずれの状態にせしめる手段として、パターン群Aに対応した平面位置で且つマスク面に対して光学的に共役なる位置、又はその近傍に光路を一方向に偏向せしめる光学素子を配置することを特徴とする請求項13〜16の何れかに記載の露光装置。
  19. 前記光学的に共役なる位置は、照明光学系内のブラインド位置であることを特徴とする請求項17又は18記載の露光装置。
  20. 前記光路を一方向に偏向せしめる光学素子は、ウェッジ型の透過部材又は回折格子であることを特徴とする請求項18記載の露光装置。
JP2001090774A 2001-01-24 2001-03-27 フォーカスモニタ方法及び露光装置 Expired - Lifetime JP4091263B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001090774A JP4091263B2 (ja) 2001-03-27 2001-03-27 フォーカスモニタ方法及び露光装置
KR10-2002-0003822A KR100455684B1 (ko) 2001-01-24 2002-01-23 포커스 모니터 방법, 노광 장치 및 노광용 마스크
US10/052,527 US6701512B2 (en) 2001-01-24 2002-01-23 Focus monitoring method, exposure apparatus, and exposure mask

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001090774A JP4091263B2 (ja) 2001-03-27 2001-03-27 フォーカスモニタ方法及び露光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002289503A JP2002289503A (ja) 2002-10-04
JP4091263B2 true JP4091263B2 (ja) 2008-05-28

Family

ID=18945513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001090774A Expired - Lifetime JP4091263B2 (ja) 2001-01-24 2001-03-27 フォーカスモニタ方法及び露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4091263B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4015079B2 (ja) 2003-07-18 2007-11-28 株式会社東芝 レチクル、露光装置検査システム、露光装置検査方法及びレチクルの製造方法
JP4015087B2 (ja) 2003-08-27 2007-11-28 株式会社東芝 レチクル、及び露光方法
JP2007201298A (ja) * 2006-01-27 2007-08-09 Nikon Corp フォーカス計測方法、露光装置、及びフォーカス計測用マスク
EP2131243B1 (en) * 2008-06-02 2015-07-01 ASML Netherlands B.V. Lithographic apparatus and method for calibrating a stage position
JP5193700B2 (ja) * 2008-06-30 2013-05-08 株式会社東芝 マスクパターンデータの生成方法およびマスクの製造方法
JP2010087166A (ja) 2008-09-30 2010-04-15 Toshiba Corp 露光装置の検査方法
WO2012081587A1 (ja) 2010-12-14 2012-06-21 株式会社ニコン 検査方法、検査装置、露光管理方法、露光システムおよび半導体デバイス
JP6341799B2 (ja) * 2014-08-19 2018-06-13 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッドの製造方法
US11302511B2 (en) * 2016-02-04 2022-04-12 Kla Corporation Field curvature correction for multi-beam inspection systems

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002289503A (ja) 2002-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6701512B2 (en) Focus monitoring method, exposure apparatus, and exposure mask
US7248349B2 (en) Exposure method for correcting a focal point, and a method for manufacturing a semiconductor device
KR102102302B1 (ko) 회절 기반 오버레이 메트롤로지 툴 및 방법
US6842237B2 (en) Phase shifted test pattern for monitoring focus and aberrations in optical projection systems
KR100752813B1 (ko) 측정장치를 탑재한 노광장치
US20050036122A1 (en) Evaluation mask, focus measuring method and aberration measuring method
JP3302926B2 (ja) 露光装置の検査方法
US6890692B2 (en) Method of focus monitoring and manufacturing method for an electronic device
US5936738A (en) Focus monitor for alternating phase shifted masks
US5770338A (en) Phase shifting overlay mark that measures exposure energy and focus
KR0168142B1 (ko) 위상 시프터의 위상 시프트 각도 오차를 측정하는 방법
KR100439359B1 (ko) 포커스 모니터 방법과 포커스 모니터용 장치 및 반도체장치의 제조 방법
US6919153B2 (en) Dose monitoring method and manufacturing method of semiconductor device
JP4091263B2 (ja) フォーカスモニタ方法及び露光装置
KR20030014336A (ko) 포커스 모니터 방법 및 포커스 모니터용 장치 및 장치의제조 방법
US6344896B1 (en) Method and apparatus for measuring positional shift/distortion by aberration
KR20030043587A (ko) 수차 계측용 포토 마스크, 수차 계측 방법, 수차 계측용장치 및 이 장치의 제조 방법
KR20000071810A (ko) 수차에 기인한 위치상의 이동과 위치 어긋남의 측정 장치및 방법
KR20080066596A (ko) 측정방법, 노광방법, 노광장치 및 디바이스 제조방법
JP3984710B2 (ja) 露光方法及び露光装置
JP4109832B2 (ja) 露光用マスク及びフォーカスモニタ方法
KR100468725B1 (ko) 렌즈 수차 측정용 포토마스크 및 그 제조 방법과 렌즈수차 측정 방법
JP5089137B2 (ja) 露光装置及びデバイス製造方法
JP2000088521A (ja) 位置検出装置及びそれを用いた露光装置
JPH0922868A (ja) 投影露光装置及びそれを用いた半導体デバイスの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050311

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070305

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080228

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120307

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 5