JP4089250B2 - 光ファイバの処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石英ガラス製光ファイバの伝送損失増加を抑制する処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
赤外域光を伝搬させる石英ガラス製光ファイバでは、例えば、波長1.26〜1.625μmといった広い範囲において、伝送損失が低く、且つ伝送損失の経時的な増加が少ないことが要求される。波長1.3〜1.5μmの範囲においては、石英ガラス中の格子欠陥と、石英ガラス中に拡散・浸透してきた水素分子との化学反応に起因した伝送損失が生じることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年の光ファイバ製造技術の進歩により、光ファイバの耐水素特性は大幅に向上し、ガラス中の格子欠陥と、拡散・浸透してきた水素分子との化学反応に起因する損失増加は低減されてきたが、それでも尚、1.3〜1.5μmの波長範囲における伝送損失は更に低減されることが望ましい。以前から知られていたこの範囲における伝送損失の増加成分としては、1.38μm波長帯のOH基による光吸収ピークによるものがある。また、1.38μm波長帯の光吸収ピークの他に、本発明者らの綿密な研究の結果、1.44μm波長帯にも光吸収ピークがあることが明らかとなった。しかも、この吸収ピークによる伝送損失の増加は、光ファイバ使用開始後、使用環境に水素が存在する場合には、長期に渡って漸増することが判明した。このような伝送損失の漸増は、波長多重(WDM)伝送用の光ファイバや、Sバンドラマン増幅を利用した海底のWDM伝送用光ファイバなどでは大きな問題となる。
【0004】
そこで、本発明は、石英ガラス製光ファイバの伝送損失が増加するのを防止できる、光ファイバの処理方法を提供することとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面に係る光ファイバの処理方法は、30℃以下の温度にて4.052×105(Pa・日)以上といった条件を満たすように重水素を含む雰囲気に石英ガラス製光ファイバを晒すことを特徴とする。石英ガラス中に水素(H2)が拡散すると、石英ガラス中の格子欠陥である「Si‐O・」とH2との反応によってSi‐OHが生成し、伝送損失が増加してしまう。しかも、H2は使用環境から徐々に光ファイバ中に侵入していくため、伝送損失は経時的に増加することとなる。しかし、上記処理方法によれば、重水素(D2)が光ファイバを構成する石英ガラス中に侵入し、例えば、
Si‐O・ + D2 → Si‐OD + D
といった反応により、石英ガラス中の上記の格子欠陥が重水素により不活性化される。そのため、Si‐OHの形成が妨げられ、伝送損失の経時的な増加が防止される。
【0006】
本発明の他の側面に係る光ファイバの処理方法は、(1)30℃以下の温度にて1体積%以上4体積%以下の濃度で重水素を含む雰囲気に石英ガラス製光ファイバを2日以上晒し、(2)4.052×105(Pa・日)以上といった条件を満たすように水素を含む雰囲気に石英ガラス製光ファイバを晒すことを特徴とする。このようにしても、上記の格子欠陥が重水素により不活性化されるため、Si‐OHの形成が妨げられる。また、上記の処理方法では、石英ガラス製光ファイバは、重水素を含む雰囲気に晒された後に、水素を含む雰囲気に晒される。そのため、上記の格子欠陥は、重水素により不活性化されずに僅かに残留したとしても、水素により不活性化される。したがって、光ファイバの使用中にSi‐OHが増加することはなく、伝送損失の経時的な増加は防止される。
【0007】
なお、水素を含む雰囲気に光ファイバを晒すことにより、Si‐OHが形成されるが、この光ファイバは、水素を含む雰囲気に晒される前に重水素を含む雰囲気に晒されているため、Si-O・は重水素により不活性化されている。したがって、水素を含む雰囲気に光ファイバを晒すことにより増加するSi‐OHの数は極めて少なく、実用上、問題にはならない。
【0008】
また、重水素を含む雰囲気に石英ガラス製光ファイバを晒す際、石英ガラス製光ファイバがボビンに巻き取られていると好適である。このようにしても、重水素は光ファイバ中に侵入できるため、重水素により上記の格子欠陥が不活性化される。また、光ファイバをボビンに巻き付ければ、当該処理方法を容易に実施できる。
【0009】
また、上記の石英ガラス製光ファイバの伝送損失は波長1.38μmにおいて0.35μm/km以下であると好ましい。このような石英ガラス製光ファイバを使用すれば、OH吸収特性が低く、伝送損失の経時的な増加が防止される光ファイバを製造できる。
【0010】
本発明に係る光ファイバは、上記の光ファイバの処理方法により処理され、温度25℃にて4.052×105(Pa・日)といった条件を満たすよう水素を含む雰囲気に晒し、少なくとも3週間大気下で放置する試験を行ったとき、試験の後の伝送損失増加量は波長1.26μm〜1.625μmにおいて0.02dB/km以下であることを特徴とする。このような光ファイバは、低いOH吸収特性とOH吸収帯の高い損失安定性とを併せ持つため、Sバンド(波長1.46〜1.53μm)WDM伝送システムばかりでなく、Oバンド(波長1.26〜1.36μm)WDM伝送システム及びEバンド(波長1.36〜1.46μm)WDM伝送システムにおいて好適に使用される。
【0011】
上記の光ファイバは、屈折率調整用の添加物としてゲルマニウム(Ge)が添加されていると好ましい。波長1.44μmにおける伝送損失はGeが添加されているファイバで特に増加し易いが、本発明に係る光ファイバは、上記処理方法により処理されるため、波長1.44μmにおける伝送損失の増加量は0.02dB/km以下に抑えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る光ファイバの処理方法および製造方法の好適な実施形態を説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0013】
(第1の実施形態)
初めに、本発明に係る光ファイバの製造方法の第1の実施形態について説明する。第1の実施形態による光ファイバの製造方法は、本発明に係る光ファイバの処理方法の好適な一実施形態を含む。
【0014】
(線引き工程)
先ず、光ファイバ母材が用意される。この光ファイバ母材は、製造されるガラスファイバが有すべき光伝送特性を実現するよう構成されている。例えば、光ファイバ母材は、GeO2が添加された石英ガラスからなるコア部と、コア部の外周に設けられた高純度石英ガラスからなるクラッド部とを有することができる。コア部の高純度石英ガラスに対する比屈折率差は、例えば、Δn=0.35%程度であってよい。
【0015】
次に、光ファイバ母材を所定の線引き装置に取りつけた後、線引きを行う。線引きの条件は、製造されるガラスファイバの外径が例えば125μmとなるよう適宜決定されてよい。線引きされて製造されたガラスファイバの外周に樹脂を被覆して、光ファイバ素線を製造する。被覆後には、後の工程における作業性を考慮し、光ファイバ素線をファイバボビンに巻取る。
【0016】
(重水素処理工程)
光ファイバ素線をファイバボビンごと所定の処理槽に置き、重水素処理を行う。ここで、処理槽は、図1に示す通りの構成を有することができる。
【0017】
図1は、第1の実施形態の光ファイバの製造方法において好適に使用される処理槽の一構成例を示す概略図である。同図において、処理槽10は、密閉容器11、及び温度調整器12を有する。密閉容器11は、光ファイバ素線2が巻き付けられたファイバボビン3を収容する。また、密閉容器11は、ガス供給口11a及びガス排気口11bを備える。ガス供給口11aには、図示しないガス供給源が接続されている。ガス供給源から密閉容器11に対して重水素ガス及び希釈ガスが供給される。希釈ガスは、例えば、不活性ガスであってよい。また、ガス供給源には、重水素ガス及び希釈ガスの流量を制御する流量制御器(図示せず)が設けられている。
【0018】
温度調整器12は、例えば、加熱装置、冷却装置、温度計測用の熱電対、及び温度制御回路などを含むことができる。温度調整器12は密閉容器11内の温度を30℃以下の所定の温度に維持する。ただし、密閉容器11内の温度が、温度調整器12に依らなくとも確実に30℃以下とされるのであれば、温度調整器12を設けなくても支障はない。
【0019】
また、処理槽10には、密閉容器11内の圧力を調整する圧力調整器(図示せず)が設けられている。圧力調整器は、例えば、真空ポンプ、圧力調整バルブ、圧力計、および圧力制御回路などを含むことができる。ただし、処理槽10内の圧力が、圧力調整器によらなくとも例えば大気圧程度に確実に維持することができるのであれば、処理槽10に圧力調整器を設ける必要はない。
【0020】
また、処理槽10では水素ガスおよび重水素ガスといった可燃性ガスが使用されるため、処理工程が実施される際には、ガス漏洩検知器や防爆手段といった安全設備(図示せず)が併用される。
【0021】
以下、処理槽10を用いた重水素処理工程について説明する。光ファイバ素線2が巻き付けられたファイバボビン3を密閉容器11内に載置した後、ガス供給源から重水素ガス及び希釈ガスを所定の流量で密閉容器11へ供給する。ここで、密閉容器11内の重水素ガスの濃度は、0体積%より大きく100体積%以下の任意の濃度とすることができる。また、温度調整器12により、密閉容器11内の温度を30℃以下の温度に調整する。具体的には、密閉容器11内の温度は、20℃〜25℃といった室温程度であってよい。H2分子は光ファイバ被覆層を容易に透過するため、光ファイバ素線2を上記の状態の密閉容器11に放置すれば、光ファイバ素線を構成するガラスファイバは実質的に上記雰囲気に晒されることとなる。また、密閉容器11内の温度が30℃よりも高いと、ガラスファイバを構成する石英ガラス中で、熱エネルギーにより新たに誘起される反応が無視できず、この反応による1.55μm波長帯の損失増加が生じる。
【0022】
この後、光ファイバ素線2は、4.052×105(Pa・日)といった条件を満たすように密閉容器11内に放置される。具体的には、密閉容器11内の重水素ガスの濃度を100体積%とし、光ファイバ素線2が載置された密閉容器11内の圧力を大気圧(1.013×105Pa)とした状態で、光ファイバ素線2を4日間放置すれば、上記の条件が満たされる。また、密閉容器11内の重水素ガスの濃度を50体積%とし、当該容器11内の圧力を大気圧とする場合には、光ファイバ素線2を8日間放置すればよい。このように光ファイバ素線2を放置した後、密閉容器11内の希釈ガスで置換して、光ファイバ素線2の重水素処理を終了させる。ここで使用する光ファイバ素線は、処理前の1.38μmの伝送損失が0.35dB/km以下のOH吸収ピークの小さいものとする。
【0023】
第1の実施形態によれば、光ファイバ素線が室温にて4.052×105(Pa・日)といった条件を満たすように重水素ガスを含む雰囲気に晒されるため、製造される光ファイバの伝送損失の初期増加および経時的な増加が防止される。その理由として、本発明者らは、ガラスファイバを構成する石英ガラス中の「Si‐O・」といった欠陥が重水素原子と反応して「Si‐OD」が生成されるためと推測している。すなわち、「Si‐OD」の生成により、「Si‐OH」といった伝送損失の原因となる欠陥の生成が抑制されると考えられる。また、使用した光ファイバ素線は、処理前のOH吸収ピークが小さいものであることから、低いOH吸収特性と高いOH吸収帯の損失安定性とを兼ね備えたものとなる。
【0024】
(第2の実施形態)
続いて、本発明に係る光ファイバの製造方法の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態による光ファイバの製造方法は、本発明に係る光ファイバの処理方法の好適な一実施形態を含む。また、第2の実施形態においても処理槽10が好適に使用される。
【0025】
(線引き工程)
初めに、第1の実施形態における線引き工程に従って、光ファイバ素線2を製造する。
【0026】
(処理工程)
次いで、光ファイバ素線2が巻き付けられたファイバボビン3を密閉容器11内に載置した後、ガス供給源から重水素ガス及び希釈ガスを所定の流量で密閉容器11へ供給する。ここで、密閉容器11内の重水素ガスの濃度が1体積%以上4体積%以下の範囲の所定の値となるようにそれぞれのガスの流量が決定される。また、密閉容器11内の温度が30℃を超えない温度となるように調整し、光ファイバ素線2を2日以上放置する。ここで使用する光ファイバ素線2は、処理前の1.38μmの伝送損失が0.35dB/km以下のOH吸収の小さいものである。
【0027】
この後、密閉容器11内を30℃を超えない程度に維持したまま、密閉容器11内に水素ガスおよび希釈ガスを供給する。ここで、密閉容器11内の水素ガスの濃度は適宜決定されて良い。また、希釈ガスを供給せずに、水素ガス濃度を100体積%としてよい。この後、4.052×105(Pa・日)といった条件を満たすように光ファイバ素線2が密閉容器11内に放置される。このような条件としては、具体的には、水素ガス濃度100体積%で4日以上であってよい。この条件を満たすように光ファイバ素線2が放置された後、水素ガスの供給を停止すると共に、希釈ガスを流して密閉容器11内を置換する。以上により、光ファイバ素線2の製造が終了する。
【0028】
第2の実施形態においては、線引き工程において製造された光ファイバ素線2は、重水素ガスを1体積%以上4体積%以下の濃度で含む雰囲気に室温において2日以上放置される。その後、光ファイバ素線2は、室温において、水素ガスを含む雰囲気に4.052×105(Pa・日)といった条件を満たすように放置される。このような処理では、Si-O・は重水素により不活性化されるが、構造未解明の欠陥とH2との反応による1.44μmにおける過剰損失がわずかだが発生する。
【0029】
しかしながら、第2の実施形態においては、重水素ガスの濃度は1体積%以上4体積%以下でよいため、第1の実施形態の処理方法に比べ、重水素ガスの使用量を低減できる。重水素ガスは水素ガスなどと比べて高価である。第2の実施形態の光ファイバの製造方法によれば、重水素ガスの使用量を低減できるため、低い製造コストで低いOH吸収特性と高いOH吸収帯の損失安定性とを兼ね備えた光ファイバ素線を製造できる。
【0030】
(実施例)
以下、幾つかの実施例を参照しながら、本発明に係る光ファイバの処理方法について更に詳しく説明する。実施例においては、最初に、第1の実施形態の線引き工程に従って光ファイバ素線を製造した。すなわち、先ず、シングルモードガラスファイバの製造に好適な光ファイバ母材を用意した。この光ファイバ母材は、GeO2が添加された石英ガラスからなるコア部と、コア部の外周に設けられた高純度石英ガラスからなるクラッド部とを有する。コア部の純石英ガラスに対する比屈折率差Δは0.35%であった。次に、この光ファイバ母材を線引きして外径125μmのガラスファイバを得、このガラスファイバの外周を樹脂で被覆し光ファイバ素線を得た。この後、製造した光ファイバ素線を4分割し、それぞれ長さがほぼ等しい光ファイバ素線A,B,C,Dを得た。これらの光ファイバ素線の光伝送特性を測定したところ、波長1.38μmにおける伝送損失はいずれも0.29dB/kmであり、残留OHによる吸収が殆ど無いEバンドWDM伝送システムに適した光ファイバ素線であった。次いで、光ファイバ素線Aに対し以下の処理1を行い、光ファイバ素線Bに対し以下の処理2を行った。処理1は実施形態1における重水素処理工程に対応し、処理2は実施形態2における処理工程に対応する。
【0031】
(処理1)
光ファイバ素線Aをファイバボビンに巻き取り、密閉容器11内に収納した。その後、ガス供給源から密閉容器11内に重水素ガスだけを流した。このため、密閉容器11内の重水素ガス濃度は100体積%となった。また、密閉容器11内の圧力を大気圧(1.013×105Pa)となるよう調整した。この状態で、光ファイバ素線Aを室温にて4日間放置した。この後、光ファイバ素線Aを大気中で大気圧の下で3週間程度放置し、光ファイバ素線Aを得た。
【0032】
(処理2)
処理2は、処理2aおよび処理2bといった2つの工程を含む。先ず、光ファイバ素線Bをファイバボビンに巻き取り、密閉容器11内に載置した。その後、ガス供給源から密閉容器11内に重水素ガスおよび窒素ガスを流した。ここで、両ガスの供給量を密閉容器11内の重水素ガス濃度が1体積%となるように調整した。また、密閉容器11内を30℃を超えない温度に調整した。この状態で、光ファイバ素線Bを3日間放置した(処理2a)。この後、重水素ガスおよび窒素ガスの供給を停止し、密閉容器11内に水素ガスを流した。このため、密閉容器11の水素ガス濃度は100体積%となった。この状態で、光ファイバ素線Bを4日間放置した(処理2b)。この後、光ファイバ素線Bを大気中に3週間程度放置した。このようにして、重水素ガス処理および水素ガス処理が行われた光ファイバ素線Bを得た。
【0033】
上記処理の効果を確認するため、光ファイバ素線A,Bの両方に対して以下の試験1および試験2を順に行った。試験1および試験2は、光ファイバ素線を水素に晒すことによりガラスファイバを構成する石英ガラス中に水素に関連する欠陥を意図的に導入する加速試験である。
【0034】
(試験1)
光ファイバ素線A,Bをファイバボビンに巻き取ったまま、再び、密閉容器11内に収納した。次いで、密閉容器11内の水素濃度が1体積%となるように水素ガスおよび窒素ガスを流し、室温および大気圧の下で4日間放置した。
【0035】
(試験2)
ファイバボビンに巻き取られた光ファイバ素線A,Bを密閉容器11内に収納した。次いで、水素ガスのみを密閉容器11内に流して密閉容器11内の水素濃度を100体積%とし、密閉容器11内の温度を25℃に保った。この状態で、光ファイバ素線A,Bを密閉容器11内に4日間放置した。その後、光ファイバ素線A,Bを大気中に3週間程度放置した。
【0036】
以下、光ファイバ素線A,Bの伝送損失測定の結果について説明する。この測定は、(1)処理前、(2)処理後、(3)試験1の後、(4)試験2の後に、光ファイバ素線A,Bのそれぞれに対して行った。
【0037】
(光ファイバ素線Aの評価結果)
図2(a)は、光ファイバ素線Aの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。同図中、曲線A1は処理1の前に測定した伝送損失特性を示し、曲線A2は処理1の後に測定した伝送損失特性を示す。図2(a)から分かる通り、処理1による光ファイバ素線Aを伝送損失の増加は認められない。すなわち、処理1を行っても伝送損失は増加せず、初期伝送損失の低い光ファイバ素線が得られたことが分かる。
【0038】
図2(b)は、光ファイバ素線Aの伝送損失の波長依存性を加速試験前後で比較して示すグラフである。同図中は、曲線A2は処理1の後の結果を示し、曲線A3は試験1の後の結果を示し、曲線A4は試験2の後の結果を示す。また、図2(c)は、試験1および試験2の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。図2(c)において、曲線A5は試験1による変化量を示し、曲線A6は試験2による変化量を示す。図2(b)および(c)から、試験1の後、光ファイバ素線Aの伝送損失の増加は最大で0.01dB/km程度と低く抑えられていることが分かる。特に、波長1.38μmおよび1.44μmにおいては、損失の増加は殆ど認められない。また、試験2の後には、光ファイバ内に残留するH2分子に起因する波長1.24μmにおける0.05dB/km程度の損失増加が認められるものの、波長1.38μmおよび1.44μmにおいて、伝送損失の増加は殆ど認められない。
【0039】
以上の結果から、上記の処理1によれば、伝送損失の初期の伝送損失が抑制され、経時変化が低減される光ファイバ素線が得られたことが分かった。
【0040】
(光ファイバ素線Bの評価結果)
図3(a)は、光ファイバ素線Bの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。同図中、曲線B1は処理2aの前に測定した伝送損失特性を示し、曲線B2は処理2aの後に測定した伝送損失特性を示し、曲線B3は処理2bの後に測定した伝送損失特性を示す。図3(a)から分かる通り、処理2aによる伝送損失の増加は認められない。また、処理2bの後には、1.44μ帯の伝送損失が僅かに増加しているが、実用上、問題はない。
【0041】
図3(b)は、光ファイバ素線Bの伝送損失の波長依存性を示す。同図中、曲線B3は処理2bの後の結果を示し、曲線B5は試験1の後の結果を示し、曲線B6は試験2後の結果を示す。また、図3(c)は、試験1および試験2の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。図3(c)において、曲線B7は試験1前後の変化量を示し、曲線B8は試験2前後の変化量を示す。図3(b)および(c)から、試験1および試験2を行っても、光ファイバ素線Bの伝送損失の増加は殆ど認められていない。すなわち、処理2は、伝送損失の経時変化が確実に抑制されるという効果を奏する。
【0042】
近年広く使用されつつある高度WDM伝送システムにおいては、伝送損失の経時的な増加は大きな問題となる。処理2によれば、伝送損失の経時的な増加が防止される光ファイバ素線が得られるため、このようなシステムに好適な光ファイバ素線が提供される。
【0043】
(比較例1)
次いで、光ファイバ素線Cを用いて行った比較例1について説明する。先ず、光ファイバ素線Cをファイバボビンに巻き取り、密閉容器11内に収納した。その後、ガス供給源から密閉容器11内に重水素ガスおよび希釈ガスを流した。ここで、両ガスの供給量を密閉容器11内の重水素ガス濃度が1体積%となるように調整した。また、密閉容器11内の圧力が大気圧(1.013×105Pa)となるよう調整した。この状態で、光ファイバ素線Cを室温にて3日間放置し、重水素ガス処理された光ファイバ素線Cを得た。上記の条件の下では、重水素ガスの分圧は1.013×104Paであるため、3日間の放置の後、4.052×105(Pa・日)以上という条件を満たしていない。このような処理を、説明の便宜上、処理3とする。処理3の後、光ファイバ素線Cに対して試験1および試験2を順に実施した。
【0044】
なお、処理3は、処理2における処理2aに相当する。すなわち、処理2と処理3は、処理3では水素ガス雰囲気中での処理が行われない点で相違している。
【0045】
(比較例1の評価結果)
図4(a)は、光ファイバ素線Cの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。同図中、曲線C1は処理3の前に測定した伝送損失特性を示し、曲線C2は処理3の後に測定した伝送損失特性を示す。図4(a)から分かる通り、処理3の前後において伝送損失の変化は殆ど認められない。
【0046】
図4(b)は、光ファイバ素線Cの伝送損失の波長依存性を示す。同図中は、曲線C2は処理3の後の結果を示し、曲線C3は試験1の後の結果を示し、曲線C4は試験2後の結果を示す。また、図4(c)は、試験1および試験2の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。図4(c)において、曲線C5は試験1による変化量を示し、曲線C6は、試験1の後の試験2による変化量を示す。図4(b)および(c)から、試験1の後には、波長1.24μmに残留H2分子による0.05dB/kmのピークはあるものの、反応生成物による波長1.38μmおよび1.44μmにおける吸収増加は発生していない。しかしながら、試験2の後には、波長1.32〜1.48μmの範囲において伝送損失の増加が認められる。すなわち、処理3は、長期にわたる伝送損失の経時変化を抑制する効果を有してないことがわかる。
【0047】
(比較例2および比較例2の評価結果)
更なる比較のため、光ファイバ素線Dに対して何ら処理を行うことなく、試験1および試験2を行った。図5(a)は、光ファイバ素線Cの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。同図中、曲線D1は試験1の前の結果を示し、曲線D2は試験1の後の結果を示し、曲線D3は試験2の後の結果を示す。また、図5(b)は、試験1および試験2の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。図5(b)中、曲線D4は試験1の前後での変化量を示し、曲線D5は試験2の前後での変化量を示す。
【0048】
図5(a),(b)から分かる通り、試験1および試験2により、波長1.36μmから1.45μmの範囲において、伝送損失が大きく増加している。特に、波長1.38μmにおいては、伝送損失は0.08dB/km以上の増加が認められる。すなわち、何も処理を行わない光ファイバ素線においては、伝送損失が経時的に増加するといった問題が生じることがわかる。
【0049】
上記の実施例と比較例1および2との結果を比較すれば、実施例の効果が理解される。また、実施例の結果より、光ファイバ素線A,Bの伝送損失は、波長1.38μmにおいて0.35dB/km以下であることが分かる。また、光ファイバ素線A,Bにおいては、温度25℃にて4.052×105(Pa・日)といった条件を満たす水素処理(試験2)の後、波長1.44μmにおける損失増加量は0.02dB/km以下であった。すなわち、実施例として説明した光ファイバの製造方法によれば、波長1.38μmにおける伝送損失の低さと、波長1.44μmにおける耐水素性とを併せ持つ光ファイバ素線が得られる。
【0050】
以上、幾つかの実施形態および実施例を参照しながら、本発明に係る光ファイバの処理方法およびこの処理方法を含む製造方法について説明したが、本発明はこれらに限られるものではなく、種々の変形が可能である。
【0051】
第1および第2の実施形態においては、GeO2が添加石英ガラスからなるコア領域と、コア部の外周に設けられた高純度石英ガラスからなるクラッド領域とを有する光ファイバを製造する場合を説明したが、これに限られることはない。例えば、GeO2が添加石英ガラスからなるコア領域と、弗素(F)が添加された石英ガラスからなるクラッド領域とを有する光ファイバ素線に対しても、本発明に係る光ファイバの処理方法および製造方法を適用できる。また、石英ガラス製のクラッド領域には、GeO2が添加されていてもよい。さらに、コア領域が高純度石英ガラスから構成される光ファイバを作製する場合にも、本発明に係る光ファイバの処理方法および製造方法は好適に適用される。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、石英ガラス製光ファイバの伝送損失が増加するのを防止できる、光ファイバの処理方法および製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施形態の光ファイバの製造方法において好適に使用される処理槽の一構成例を示す概略図である。
【図2】図2(a)は、実施例の光ファイバ素線Aの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。図2(b)は、光ファイバ素線Aの伝送損失の波長依存性を加速試験前後で比較して示すグラフである。図2(c)は、試験1および試験2の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。
【図3】図3(a)は、実施例の光ファイバ素線Bの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。図3(b)は、光ファイバ素線Bの伝送損失の波長依存性を加速試験前後で比較して示すグラフである。図3(c)は、加速試験の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。
【図4】図4(a)は、比較例1の光ファイバ素線Cの伝送損失の波長依存性を示すグラフである。図4(b)は、光ファイバ素線Cの伝送損失の波長依存性を加速試験前後で比較して示すグラフである。図4(c)は、加速試験の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。
【図5】図5(a)は、比較例2の光ファイバ素線Bの伝送損失の波長依存性を加速試験前後で比較して示すグラフである。図5(b)は、加速試験の前後での損失変化量の波長依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
2…光ファイバ素線、3…ファイバボビン、10…処理槽、11a…ガス供給口、11b…ガス排気口、11…密閉容器、12…温度調整器。

Claims (3)

  1. 30℃以下の温度にて1体積%以上4体積%以下の濃度で重水素を含む雰囲気に石英ガラス製光ファイバを2日以上晒し、
    4.052×10(Pa・日)以上といった条件を満たすように水素を含む雰囲気に前記石英ガラス製光ファイバを晒すことを特徴とする、光ファイバの処理方法。
  2. 前記重水素を含む雰囲気に石英ガラス製光ファイバを晒す際、前記石英ガラス製光ファイバがボビンに巻き取られていることを特徴とする請求項に記載の光ファイバの処理方法。
  3. 前記石英ガラス製光ファイバの伝送損失は波長1.38μmにおいて0.35μm/km以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバの処理方法。
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