JP4089190B2 - テーパねじ継手の締結方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイプ外面とパイプ内面又はカップリング内面に加工されたテーパねじと、このねじ嵌合部にトルクショルダー機能を発揮するためのショルダーストッパー部とメタルシール部を有する管継手(以下、「テーパねじ継手」という。)の締結方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
昨今の石油掘削を行う油井では、地中での酷環境に耐え得るため、例えば図11に示すような、油井管1とカップリング2のねじ嵌合部に、ショルダーストッパー部1a,2aとメタルシール部1b,2bを有したテーパねじ継手の使用が増加している。
【0003】
本発明が対象とするこのようなショルダーストッパー部とメタルシール部を有したテーパねじ継手の締付け手順を、油井管1に形成したピンねじ(雄ねじ)1cとカップリング2に形成したボックスねじ(雌ねじ)2cの締付け例を用いて図12及び図13を用いて説明する。
【0004】
1. 図12(a)に示した油井管1とカップリング2は、ハンドタイトと呼ばれる工程で仮締結(軽い締付け)が行われた後、本締結工程にて本締付けが行われる。
【0005】
2. 図12(b)や図13の▲2▼で示した本締付け開始時は、油井管1とカップリング2のねじ嵌合部は「隙間ばめ」の状態であり、この締付け開始から締付け回転数(以下、「ターン数」と言う。)が増加するにつれてねじの嵌め合い隙間が減少し、実際の締付けトルク(以下、「実締付けトルク」と言う。)が上昇する。
【0006】
3. ターン数の更なる増加により、油井管1とカップリング2のねじ嵌合部は、「中間ばめ」の状態を経て図12(c)や図13の▲3▼に示す「しまりばめ」の状態となり、これに応じて実締付けトルクが更に上昇する。
【0007】
4. 上記3より更にターン数を増加していくと、図12(d)に示したように両ショルダーストッパー部1a,2aが当接し(図13の▲4▼)、図13に示したようにその直後より実締付けトルクが急激に上昇し、予め規定された締付けトルクに達した時点で一連のテーパねじ継手の締付けが完了する。
【0008】
上記したテーパねじ継手の締付けにおいて、本締付け開始から両ショルダーストッパー部が当接するまでの実締付けトルクの変動領域を「実トルク漸増域」、両ショルダーストッパー部が当接する際の実締付けトルクを「ショルダートルク」、両ショルダーストッパー部の当接から上昇し、締付けを終了した際の実締付けトルクを「ファイナルトルク」と呼称する(図13参照)。
【0009】
ショルダーストッパー部、メタルシール部を有するテーパねじ継手の締付けの手順及び締付け例を上記したが、能率良く、しかも、確実な締付けを行うには、メタルシール部やテーパねじの嵌合状態に応じた最適な締付け制御が必要になる。
【0010】
しかしながら、実際のテーパねじ継手の締付けにおいては、ピンねじ径dやボックスねじ径D(図11参照)の製作許容誤差、潤滑油(グリース等)の摺動抵抗の変動により、実トルク漸増域のトルクは、図14(a)に示したようにターン数に対して早く上昇したり、反対に図14(b)に示したように遅く上昇したり、更に、上昇下降したりし、適正な締付けを行うことが困難である。
【0011】
テーパねじ継手における締結を、能率良く、しかも、確実に行うために、従来より提案されている発明を以下に説明する。なお、このような締結状態を判定する方法及び装置としては、特公平8−14356号で提案されたものがある。
【0012】
例えば特許第2689791号では、締付け開始からリファレンストルクに達するまでは、図15に破線で示したように「高速一定速度」にて締付け、その後、図15に実線で示したトルク変動に応じて締付け速度を無段階で減速し締付ける方法(以下、「前者」という。)、及び、テーパねじの種類に基づいて予めシール干渉域での締め込み数と実締付けトルクの関係を求めて締付け速度の減速パターンを設定し、この設定された減速パターンで無段階に減速し締付ける方法(以下、「後者」という。)が提案されている。
【0013】
また、特開昭58−73690号では、APIバットレスねじを締結する際に、仮締結(ハンドタイト)後にピンねじとボックスねじの「締め込み量(すなわち、締め残り量)」を測定し、締結を行う方法が提案されている。
【0014】
また、特開昭60−141441号では、APIラウンドねじを締結する際に、仮締結(ハンドタイト)後にピンねじとボックスねじの「相対距離(締め残り量)」を測定し、この距離から仮締結の良否を判定する手順と、締付け長さ又は実締付けトルクが目標範囲より手前に設定された締付け状態判定用の設定値に到達したことを検出する手順と、最終的な締付け長さ及び実締付けトルクが目標範囲内に入る様、目標範囲手前の締付け長さ及び実締付けトルクの値から締付け速度を変更する手順と、締付け長さ及び実締付けトルクが目標範囲内に入った時にはねじ込みを停止する手順を含むねじカップリングの自動締付け方法が提案されている。
【0015】
また、実公平7−43605号にも、テーパねじ継手の締結を、能率良く、しかも、確実に行うために必要なピンねじとボックスねじの相対距離を測定する装置が提案されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
特許第2689791号で提案された方法は、リファレンストルクに達するまでは「高速一定速度」にて締付けるが、前述したように、トルク漸増域の実締付けトルクはターン数に対し遅く上昇する場合があることから、万一、図16に実線で示したように、ショルダートルクがリファレンストルクより小さくなった場合は、高速の締付け速度(図16に破線で示す)で両ショルダーストッパー部が衝突し、トルクが一気に上昇して慣性によるトルク上昇を電気制御系にて抑える事ができずにファイナルトルクの上限を越えてしまうことになる。このような場合には、当該テーパねじ継手は不良品となる危険性がある。
【0017】
また、この特許第2689791号の内、前者の方法にて締付けを行った場合、前述した実トルク漸増域のターン数とトルク変動の速さ(トルク上昇速度)の違いにより、仮締結後に同じ回転数だけ締付けを行っても、図17(a)に実線で示したように実トルク漸増域のトルク上昇が高い場合は、図17(b)に示したように締付け時間が「長く」なり、反対に図18(a)に実線で示したように実トルク漸増域のトルク上昇が低い場合は、図18(b)に示したように締付け時間が「短く」なる、というように締付け時間にバラツキが発生する。
【0018】
また、この特許第2689791号で提案された方法では、無段階にて締付け速度を制御する電気制御装置が、また、後者の方法においては、更にトルク値に応じて締付け速度を演算する装置が必要であり、高価な設備投資が必要になる。
【0019】
次に、特開昭58−73690号には、ボックスねじの端面位置と、仮締結されたピンねじの先端位置を測定して両者の距離を算出する方法が明記されているが、この方法では「ピンねじの先端」位置と締結される「ボックスねじの端面」位置を反対側から測定しているため、これらより算出する両者の距離には、図11に示すように、カップリング長さLcの誤差(±A)、ショルダー深さLsの誤差(±B)、ショルダー間の間隔Lsdの誤差(±C)の3つの許容誤差の「合計」が含まれていることになる。
【0020】
従って、特開昭58−73690号で提案された方法は、本発明の様な仮締結後の残締付け距離の測定に精度が要求される特殊ねじ継手の締結には適さない。加えて、この特開昭58−73690号で提案された方法では、測定されたピンねじとボックスねじの「締め込み量」を締結停止の指令に使用してはいるものの、測定した締め込み量に基づいた締結速度の制御を行っていないので、締付け能率の点で問題がある。
【0021】
次に、特開昭60−141441号で提案された方法では、締付け位置及び締付けトルクの目標位置の手前で検出動作を行うものの、メタルシール部やテーパねじの嵌合状態に応じた締付け制御を行っていないので、本発明の様なショルダーストッパー部やメタルシール部を有するテーバねじ継手の締付けには適さない。
【0022】
次に、実公平7−43605号で提案されたものは、「ピンねじの先端」と「ボックスねじ端面」間の距離を測定することで鋼管継手のねじ込み量を測定する装置であるが、この装置を用いた測定方法においても前述の特開昭58−73690号で提案された方法と同様に、図11に示すショルダー深さLsの誤差(±B)とショルダー間の間隔Lsdの誤差(±C)の2つの許容誤差の「合計」が含まれているため、本発明の様な残締付け距離の測定に精度が要求される特殊ねじ継手の締結には適さない。
【0023】
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、仮締結後におけるテーパねじ継手の両ショルダーストッパー部の間の距離を高精度に直接的に測定し、締付け回転数(ターン数)及び締付けトルクの2つをパラメータとして、設備投資が少なくて済む「段階的」或いは「無段階」の速度切替方式にて締付け速度を減速させることで、特に「段階的」な速度切替方式の場合、少ない設備投資にてテーパねじ継手を安定した品質で、かつ、高能率にて締付ることが可能なテーパねじ継手の締結方法を提供することを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明に係るテーパねじ継手の締結方法は、仮締結後本締付け前に、テーパねじ継手の両ショルダーストッパー部の間の距離を直接的に測定し、この測定結果を基に、ねじ又はメタルシール部の干渉開始や両ショルダーストッパー部の干渉開始のうちの少なくとも一つの締付け回転数を算出し、本締付け開始後、締結されるテーパねじ継手から発生する締付けトルク又は締付け回転数の何れか一方が、本締付け開始からねじ又はメタルシール部の干渉領域や両ショルダーストッパー部の干渉領域に至るまでの締付け回転数や締付けトルクを基に予め設定された締付け回転数又はショルダートルク部のバラツキよりも高い締付けトルクの条件に達した時、締付け速度を段階的若しくは無段階的に減速させることとしている。そして、このようにすることで、少ない設備投資にてテーパねじ継手を安定した品質で、かつ、高能率にて締付ることができるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
従来、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手は、例えば特許第2689791号で提案されているように、締付け中に変動する実締付けトルクの上昇下降を基に、メタルシール部やねじの嵌合状態を読み取り、締付け速度を制御していた。
【0027】
しかしながら、実締付けトルクは、前述したように、ピンねじ径やボックスねじ径の製作許容誤差、摺動抵抗の変化等によって変動し、時には上昇下降する等の撹乱要因があるため、これを基に制御する締付け速度は、この撹乱されたトルク情報にだまされ、無段階の速度制御の場合は、図19(a)に示したように締付け速度(破線)が上昇下降して締付け装置の機構に大きな負荷をかけ、また、段階的な速度制御の場合には、図19(b)に示したように締付け速度(破線)が早めに減速し、締付け能率が低下する等の問題があった。
【0028】
また、前述した実トルク漸増域における実締付けトルクの上昇下降により、ショルダートルクが変動して小さくなり、「減速トルク>ショルダートルク」の条件が成立した場合には下記の問題が発生する。
▲1▼ 図20に示したように、ターン数がR0〜R3間の実トルク漸増域での締付け速度がVHと早いため、継手が焼き付く。
▲2▼ 速い締付け速度にてショルダーストッパー部が衝突するため、締付け停止トルクT4’で締付けを停止させても、慣性等による実締付けトルクの上昇を抑えきれず、最終トルクT4が不安定となる。
【0029】
上記問題の発生を防止するため、「減速トルク<ショルダートルク」の条件となるよう、減速トルクを小さくした場合、図21に示したように、締付け初期にて締付け速度がVHからVLに減速されるため、締付けに要する時間が長くなり、能率が低下するという問題が発生する。
【0030】
ところで、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手は、ショルダーストッパー部が当接した後に締付けの回転が停止し、その後予め規定されたファイナルトルクまで締付けを行い、締付けが終了する。
【0031】
このため、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手のピンねじと、ボックスねじのメタルシール部及びねじの干渉量(嵌め合い量)を決定する要素である、ピンねじとボックスねじの夫々のシール径ds,Ds、ねじ径d,D及びシール径位置(長さ)Lds,LDs、ねじ径位置(長さ)Ld,LDは、図11に示すように、油井管1及びカップリング2のショルダーストッパー部1a,2aを基準に決定される。
【0032】
従って、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手の締付け中のメタルシール部及びねじの嵌合状態を最も正確に把握できるのは、油井管1とカップリング2のショルダーストッパー部1a,2a間の距離であることは明らかであり、この距離を如何に正確に測定するのかが、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手の締結では重要なポイントになる。
【0033】
加えて、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手の締結では、「締付けトルク」の変動に基づいて締付け速度を減速するのではなく、テーパねじ継手の締付けがねじやメタルシール部の干渉領域に達する、又は、ショルダーストッパー部が当接する前に、確実に締付け速度を減速させることが必要である。
【0034】
すなわち、締付け開始からねじ及びメタルシール部の干渉までの締付け回転数、及び、締付け開始からショルダーストッパー部同士が干渉するまでの残締付け回転数に応じ、締付け速度を制御することが必要である。
【0035】
本発明に係るテーパねじ継手の締結方法は上記の知見に基づいてなされたものであり、ねじ嵌合部にトルクショルダー機能発生部及びメタルシール部を有するテーパ雌ねじを、相対する形状を有したテーパ雄ねじにねじ込んで自動的に締付ける方法において、仮締結後本締付け前に、テーパねじ継手の両ショルダーストッパー部の間の距離を直接的に測定し、この測定結果を基に、ねじ又はメタルシール部の干渉開始や両ショルダーストッパー部の干渉開始のうちの少なくとも一つの締付け回転数を算出し、本締付け開始後、締結されるテーパねじ継手から発生する締付けトルク又は締付け回転数の何れか一方が、本締付け開始からねじ又はメタルシール部の干渉領域や両ショルダーストッパー部の干渉領域に至るまでの締付け回転数や締付けトルクを基に予め設定された締付け回転数又はショルダートルク部のバラツキよりも高い締付けトルクの条件に達した時、締付け速度を段階的若しくは無段階的に減速させることを要旨とするものである。なお、前記少なくとも一つの締付け回転数とは、ねじの干渉開始までの締付け回転数、メタルシール部の干渉開始までの締付け回転数、両ショルダーストッパー部の干渉開始までの締付け回転数、のうちの少なくとも何れか一つの締付け回転数をいう。
【0036】
本発明に係るテーパねじ継手の締結方法においては、仮締結(ハンドタイト)後の油井管とカップリングのショルダーストッパー部間の距離(以下「残締付け距離L」という。)を正確に測定し、この残締付け距離Lを基にメタルシール部及びねじの嵌合状態に応じて、締付け速度を制御することで、設備に負荷をかけず、かつ高能率にて、ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手を締付けることが可能になる。
【0037】
なお、実際のテーパねじ継手の締結においては、異物の噛み込み等により、ショルダーストッパー部が当接する前に締付けトルクが過大に上昇する場合がある。このような事態が発生した場合に、カップリング締付け装置の損傷を防止するため、締付け速度の変速パラメータとして締付けトルクも残すが、本発明の場合、従来の締付けトルクによる変速方法より高いトルクに設定する。
【0038】
上記した本発明に係るテーパねじ継手の締結方法を実施するに際しては、仮締結後本締付け前に、テーパねじ継手の残締付け距離を正確に測定することが必要不可欠であるが、この残締付け距離を正確に測定する装置としては、被測定材に合わせて昇降可能な昇降架台と、この昇降架台上を前記被測定材に対して接離移動可能なベース架台と、このベース架台に、昇降手段と離反手段を介して一体的な昇降と接離移動が可能な、ショルダーストッパー部に当接する対をなす測定子A,Bと、この測定子A,Bの離反間隔を測定する手段を配置した構成を有したテーパねじ継手の残締付け距離測定装置が最適である。
【0039】
【実施例】
以下、本発明方法に使用するテーパねじ継手の残締付け距離測定装置を図1〜図6に示す実施例に基づいて説明した後、この装置を用いて仮締結後の残締付け距離を直接的に測定した結果に基づいて本発明方法によりテーパねじ継手を締結する方法を図7〜図10を用いて説明する。
【0040】
図1は本発明方法に使用するテーパねじ継手の残締付け距離測定装置の1実施例を側面から見た図、図2は図1を後面から見た図、図3〜図5は前記装置を用いて仮締結後の残締付け距離を測定する際の測定子A、測定子Bとカップリング及び油井管との相対位置を順を追って説明する図、図6はカップリングと油井管の仮締結状態における残締付け距離Lを示す拡大図である。
【0041】
先ず、仮締結後の油井管1及びカップリング2の残締付け距離Lを測定する本発明方法に使用する装置の実施例を図1〜図6に基づいて説明する。
図1〜図6において、21は昇降架台であり、その裏面側の例えば図1における紙面左右位置にガイド棒22を垂下状に設け、これらガイド棒22を架台23に立設したガイド筒24で案内支持させることにより水平に保持されている。
【0042】
そして、この昇降架台21の裏面側における前記ガイド棒22間には、架台23に設けたナット体25に螺合し、ウォーム・ウォームホイル等の歯車機構(図示せず)を介してモータ26によって正逆回転されるねじ軸27が位置せしめられており、このねじ軸27の正逆回転による昇降が昇降架台21に伝達され、昇降架台21が微細に昇降するように構成されている。
【0043】
つまり、この昇降架台21は、仮締結された例えば油井管1とカップリング2の両ショルダーストッパー部1a,2a間の距離、すなわち残締め付け距離Lを測定するための対をなす測定子A38aと測定子B38bを油井管1に対する適正な高さ位置に調整する役目を有している。
【0044】
この対をなす測定子A38a、測定子B38bのうち、カップリング2のショルダーストッパー部2aに当接する側の測定子A38aの面は、図5(c)に示したように、前記ショルダーストッパー部2aのテーパに合致する形状に加工されている。
【0045】
また、油井管1のショルダーストッパー部1aに当接する側の測定子B38bの面は、図5(c)に示したように、前記ショルダーストッパー部1aのテーパに合致する形状に加工されている。
【0046】
28は前記昇降架台21の一方側に配置された前後進用シリンダであり、前記の対をなす測定子A38a、測定子B38bをカップリング2と油井管1の両ショルダーストッパー部1a,2a間の隙間(残締付け距離L部)の上方まで前進させ、残締付け距離Lの測定後に原点位置まで後進させるものである。
【0047】
すなわち、この前後進用シリンダ28のロッド28a端には継手金物29を介してベース架台30が連結されており、このベース架台30は、昇降架台21の上面に設けられたリニアガイド31に案内されてロッド28aの出退動に連動して滑らかに前後進する。
【0048】
そして、ベース架台30の先端には、カップリング2の端面を検出するカップリング端検出器32が設置され、このカップリング2の端面の検出により前後進用シリンダ28の前進速度を例えば高速から低速に切替える。
【0049】
また、ベース架台30の基端側には、傾転用シリンダ39のロッド39aの出退により、継手金物40を介して所定角度回動するように、その先端が前後進用シリンダ28のロッド28aの突出側に延出したロッド33がブラケット34により回動自在に支持されており、このロッド33の先端側に前記対をなす測定子A38aと測定子B38bを一体として昇降させる昇降手段35と、測定子B38bを測定子A38aから離反させる手段と、この離反量を測定する手段が設けられている。
【0050】
例えば昇降手段35として、図1〜図5に示した実施例では、測定子昇降用シリンダ35aのロッドの出退動により、先端にテーパウェッジ35cを取付けたロッド35bをベース架台30の前後進方向に移動させ、このテーパウェッジ35cの移動によりテーパウェッジ35c上に載置されたローラ35dを上端部に枢支した昇降ブロック35eがリニアガイド35fに案内されて昇降動する構成のものを示している。
【0051】
また、測定子B38bの離反手段として、図1〜図5に示した実施例では、前記昇降ブロック35eの下端部に、前記前後進用シリンダ28のロッド28aの突出方向と同方向への移動が可能なように設置された磁気変位計36の先端側に測定子38bを一体的に取り付けたものを示している。
【0052】
また、測定子B38bの測定子A38aからの離反量測定手段として、図1〜図5に示した実施例では、前記磁気変位計36に設けた検出ロッド42で、前記離反量を測定するものを示している。
【0053】
なお、本実施例では、測定子A38aはホルダー37と一体的に取り付けられ、常時はこのホルダー37を介して圧縮コイルばね41によって前記昇降ブロック35e側に付勢されているものを示している。
【0054】
本発明方法に使用するテーパねじ継手の残締付け距離測定装置は上記した構成であり、以下のような手順でカップリング2と油井管1を仮締結した後の残締付け距離Lを測定する。
【0055】
先ず、仮締結した際のカップリング2及び油井管1の位置誤差を考慮し、ベース架台30に設置した傾転用シリンダ39のロッド39aを突出させてロッド33を所要角度回転し、測定子A38a、測定子B38b、磁気変位計36等のベース架台30と一体である機器全体を所要角度傾ける。
【0056】
この状態で前後進用シリンダ28のロッド28aを突出させて測定子A38a、測定子B38bを仮締結したカップリング2と油井管1内に挿入し、カップリング2と油井管1の隙間(残締付け距離L部)の油井管1側に停止させる。この際、前記カップリング端検出器32で速度切替ポイントであるカップリング2の端面を検知した後は、測定子A38a、測定子B38bの前進速度を例えば高速から低速に切替えることで、精度良く測定子A38a、測定子B38bの位置決めを行なう。
【0057】
上記位置決めを行なった後は、傾転用シリンダー39のロッド39aを退入させてロッド33を逆回転し、測定子A38a、測定子B38b、磁気変位計36等のベース架台30と一体である機器全体を水平に戻す。この状態を示したのが図3である。
【0058】
次に、測定子昇降用シリンダ35aのロッドを突出させることにより、測定子昇降用シリンダ35aと連結されているロッド35b、テーパウェッジ35cを図1における紙面左方向に移動させる。この移動により、テーパウェッジ35cのテーパ部に沿ってローラ35dすなわち昇降ブロック35eがリニアガイド35fに案内されて下降する。この昇降ブロック35eの下降に伴って昇降ブロック35eと一体である測定子A38a、測定子B38bが下降し、図4に示したように、油井管1の内面に当接する。
【0059】
測定子A38a、測定子B38bを油井管1の内面に当接させた後は、前後進用シリンダ28のロッド28aを退入させることにより、測定子A38a、測定子B38bをカップリング2と油井管1の隙間(残締付け距離L部)に落とし込み、図5(a)に示したように、測定子A38aをカップリング2のショルダーストッパー部2aに押し当てる。
【0060】
本実施例では、残締付け距離Lの測定中、圧縮コイルばね41のばね力を測定子A38aを固定しているホルダー37に作用させ、測定子A38aがカップリング2のショルダーストッパー部2aから離れないようにしている。
【0061】
次に、磁気変位計36を前進させることにより測定子B38bを油井管1の管端部(ショルダーストッパー部1a)に当接させ、残締付け距離Lを磁気変位計36の検出ロッド42により測定する。
【0062】
残締付け距離Lの測定完了後は磁気変位計36を後退させた後、測定子昇降用シリンダ35aのロッドを退入させて測定子昇降用シリンダ35aのロッドと連結されているロッド35b、テーパウェッジ35cを図1における紙面右方向に移動させる。これによりテーパウェッジ35cのテーパ部に沿ってローラ35dすなわち昇降ブロック35eがリニアガイド35fに案内されて上昇し、昇降ブロック35eと一体である測定子A38a、測定子B38bが上昇して挿入した高さ位置に復帰する。
【0063】
次に、ベース架台30に設置した傾転用シリンダ39のロッド39aを突出させることによりロッド33を所要角度回転させ、測定子A38a、測定子B38b、磁気変位計36等のベース架台30と一体である機器全体を傾けた状態に戻す。
【0064】
次に、前後進用シリンダ28のロッド28aを退入させ、測定子A38a、測定子B38b、磁気変位計36等のベース架台30と一体である機器全体を挿入前の位置に復帰させる。
【0065】
最後に、モータ26を回転させウォーム・ウォームホイル等の歯車機構とこれに螺合するねじ軸27との関係により、昇降架台21を下降限位置(待機位置)に降下させる。以上の操作によってが残締付け距離Lの測定が終了する。
【0066】
上記したように本発明方法に使用するテーパねじ継手の残締付け距離測定装置によれば、油井管1とカップリング2のショルダーストッパー部1a,2a間の距離、すなわち残締付け距離Lを直接的に測定するので、測定した残締付け距離Lには、カップリング長さLc、ショルダー深さLs、ショルダー間の間隔Lsd(図11参照)の寸法変動の影響が無く、正確な測定が行えることになる。
【0067】
次に、本発明に係るテーパねじ継手の締結方法を、図7〜図10を用いて説明する。
先ず、油井管1の外面に加工されたピンねじ1cに、その内面にボックスねじを2cを加工されたカップリング2を仮締結する。そして、仮締結後本締付け前に、例えば上記の装置を用いて、仮締結後の残締付け距離Lを正確に測定する。この測定した残締付け距離Lは図8(b)に示したように一時記憶装置を介して後述する締付け装置11の締付け制御部17に入力される。なお、この残締付け距離Lの測定は、双方のねじシール径ds,Dsの寸法や、塗布される潤滑剤(グリース)量の変動等により1継手毎に変動するため、全ての継手毎に実施する。
【0068】
次に、前記測定結果から、本締付け開始からねじ又はメタルシール部の干渉開始までのターン数R2、並びに、本締付け開始から両ショルダーストッパー部の干渉開始までのターン数R3(図7参照)を下記1、2式によって算出する。
【0069】
R3=L÷ねじリード…(1)
R2=(L−L’)÷ねじリード…(2)
但し、R3:本締付け開始から両ショルダーストッパー部の干渉開始までのターン数
R2:本締付け開始からねじ又はメタルシール部干渉開始までのターン数
L’:ねじ又はメタルシール部の嵌合時における隙間が0(零)となる時の残締付け距離
【0070】
また、締付け前に、減速トルクT’と共に前述した残締付け距離Lの測定に伴い1継手毎に下記3式によって算出された減速ターン数R’を設定しておく。
R’=R2−K…(3)
但し、R’:減速ターン数
K:減速に要する回転数を考慮した定数
【0071】
上記ターン数R2,R3を算出した後は、図8(a)に示したような仮締結した油井管1を掴んで固定するパイプチャック12と、カップリング2を掴んでこれを回転させるカップリングチャック13を相対配置した構成の締付け装置11の締付け制御部17に入力した後に本締付けを開始する。なお、図8中の14はカップリングチャック13の回転用モータ、15はこのモータ14とカップリングチャック13間に介設された減速機、16は本締付け時、油井管1に作用する締付けトルクを検出するための歪み計を示す。
【0072】
本締付け時におけるターン数と実締付けトルク及び締付け速度の関係を図7に示すが、ターン数がR0〜R1の締付け初期では、ねじやメタルシール部の干渉が無い(すき間ばめの状態)ので、摺動抵抗にて締付けトルクがT0〜T1に上昇する。
【0073】
ターン数がR1〜R2の締付け中期では、ねじやメタルシール部の干渉領域(中間ばめの状態)が近づくにつれ、ピンねじとボックスねじの隙間の減少に伴って摺動抵抗が徐々に増加し、締付けトルクがT1〜T2へと更に上昇する。
【0074】
ターン数がR2〜R3間のねじ及びメタルシール部の干渉領域(しまりばめ状態)においては、「実締付けトルク」はねじやメタルシール部の干渉(継手の干渉量)に応じてT2〜T3へ上昇する。
【0075】
更に締付けを進めていくと、R3のターン数にて油井管とカップリングのショルダーストッパー部同士が当接する。ショルダーストッパー部同士が当接した後はターン数がR3〜R4間の僅かな区間にて実締付けトルクがT3〜T4に急激に上昇する。
【0076】
そして、実締付けトルクが予め設定された停止指令トルクT4’に達した瞬間に、締付けを停止させる。カップリングチャック13の慣性などの影響により実トルクは最終点T4まで達し、締付けは終了する。
【0077】
上記本締付け開始直後から「実締付けトルク」は歪み計16によって、また、「ターン数」はパルスジェネレーター等により測定され、これら測定された「実トルク」若しくは「締付け回転数(ターン数)」がそれぞれ前記したように算出されて締付け制御部17に予め設定された減速トルクT’若しくは減速回転数R’の何れか一方に達した場合に、例えば図7(b)、図10(a)に示したように、締付け速度をVHからVLに減速する。
【0078】
この減速に際し、本発明では、通常、減速トルクT’を、図7に示したようにショルダートルク部のバラツキよりも高目に設定しているため、テーパねじ継手はショルダートルク部のバラツキに依ることなく、ねじ、メタルシール部の干渉直前(ターン数R2の直前)にて締付け速度がVHからVLに減速されることになる。
【0079】
そして、その後、ショルダーストッパー部の干渉位置(ターン数R2〜R3)に達して実締付けトルクが上昇し、実締付けトルクが予め設定された停止指令トルクT4’に達した瞬間に締付けを停止させるが、慣性等の影響により実締付けトルクは最終点T4まで達し、締付けは終了する。
【0080】
なお、上記した締付け装置11による本締結に際しては、図8(b)に示すように、締付け時におけるモータ14の回転数は常時回転数計14aで計測され、この計測値とモータ14の駆動制御部18からの入力信号に基づいて締付け制御部17では駆動制御部18に制御信号を出してモータ14の回転数を制御している。そして、締付け制御部17での制御結果は表示器19aに、また締め付け結果は記憶装置19bに出力されるようになっている。
【0081】
上記した実施例では締付け速度を2段階に減速しているが、更なる締付け能率の向上を図るため、締付け速度を3段階以上に減速しても良い。
図9は3段階に減速した場合のターン数と実締付けトルク及び締付け速度の関係を示した図、図10(b)は3段階に減速した場合の締付け速度の減速ロジックを示した図であるが、この場合、ねじ、メタルシール部の干渉領域(ターン数R2〜R3)の締付け速度を品質(焼き付き)の問題の無い範囲で締付け速度をVMまで上昇させつつ、ショルダーストッパー部の干渉(ターン数R3)直前で締付け速度をVLまで減速させることで、最終締付けトルクT4の安定はそのままに、締付け能率を更に向上することが可能になる。
【0082】
次に本発明の効果を確認するために行った実施結果について説明する。
素管外径が9 5/8”(φ244.48mm)のAPI規格「5CT−P110」の特殊ねじ継手を、下記の従来の「締付けトルク変動による締付け速度を制御する方法」、及び、本発明による「実締付けトルク及び締付け開始〜ねじ及びメタルシール部の干渉までの回転数、及び、締付け開始〜ショルダーストッパー部同士の干渉までの残回転数に応じて締付け速度を制御する方法」を使用して、何れも高速(10rpm)、中速(5rpm)、低速(0.75rpm)の3段階の締付け速度にて、従来法により1000本、本発明法により2000本締付け、締結能率を比較した結果を下記に示す。
【0083】
(締結方法)
1) パイプ外面に加工されたピンねじに、内面にボックスねじを加工されたカップリングを仮締結(ハンドタイト)する。
2) 1)の仮締結後、パイプとカップリングのショルダーストッパー部間の残締付け距離Lを測定する。
3) 締付け装置にてパイプとカップリングを締結する。
【0084】
4) 従来法では、図23に示したように、予め設定された「実トルク(T’1、T’2)」のみで高速、中速、低速の3段階に減速する。
本発明法では、図22に示したように、予め設定された「実トルク(T’1、T’2)」に加え、メタルシール部の干渉が始まる位置の手前0.5mm(R’1)にて「高速VHから中速VM」に減速し、ショルダーストッパー部間が残り1mmの位置(R’2)にて「中速VMから低速VL」に減速させるよう設定する。但し、従来法と本発明法の減速を行う「実締付けトルクT’1、T’2」は、本発明法の方が大きくなるように設定した。
【0085】
(締結結果)
(1)締結能率
従来法と本発明法を実施して締結した際の締結能率を比較した結果を図24に示すが、図24より明らかなように、本発明法を実施した方が締付け能率がよく、従来法では1時間当り平均48.9本の締付け本数であったものが、本発明法を実施することにより1時間当り平均59.9本も締付けることができるようになった。
【0086】
(2)継手品質状態
従来法、本発明法共に締付け開始時の10本はゴーリング(焼き付き)は発生しなかった。
【0087】
本実施例では予め設定された「実締付けトルク」及び「ショルダーストッパー部間の相対距離」にて減速のみ実施する方法を紹介したが、更に締結能率を向上させるため、3段を越える「段階的」もしくは「無段階」にて締付け速度の減速を行っても良く、また、焼き付きは、ねじやメタルシール部干渉領域に入った直後に発生することが多いことから、ねじやメタルシール部干渉領域に入って嵌合状態が安定した後に、締結速度を加速しても良い。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による締結方法では、従来、変動(撹乱)要因を含んでいた「締付けトルク」のみによる締付け速度の減速を制御する方法に比べ、変動要因の無い「仮締結後のショルダーストッパー部間の残締め付け距離から算出される、締付け開始〜ねじ、メタルシール部の干渉、及び、締付け開始〜ショルダーストッパー部干渉までの締付け回転数」による締付け速度の減速を制御することにより、締付けの品質状態を確保しながら高能率にて締付ができるようになる。
【0089】
また、本発明による方法を実現するには、仮締付け後のパイプ及びカップリングのショルダーストッパー部間の距離を正確に測定することが必要であるが、前記装置により、ショルダーストッパー部間の距離を直接測定することで、カップリングが有する寸法のバラツキに左右されること無く、高精度な測定が実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法に使用するテーパねじ継手の残締付け距離測定装置の1実施例を側面から見た図である。
【図2】図1を後面から見た図である。
【図3】測定子A、測定子Bがカップリング及び油井管内の所定位置に挿入停止された後、回転させられて水平になった状態を示した図である。
【図4】図3の状態から測定子A、測定子Bを油井管の内面まで落とし込ませた図である。
【図5】測定子A、測定子Bとカップリング及び油井管との当接状態を示した図で、(a)は測定子Aがカップリングのショルダーストッパー部に来た時点での測定子Aとショルダーストッパー部との当接状態を示す図、(b)は(a)図の状態より測定子Bを前進させて油井管のショルダーストッパー部に当接させた状態を示す図、(c)は測定子A、測定子Bの形状を説明する拡大図である。
【図6】カップリングと油井管の仮締結状態における残締付け距離Lを示す拡大図である。
【図7】本発明に係るテーパねじ継手の締結方法(2段階減速の場合)の説明図で、(a)はターン数と実締付けトルクの関係を示した図、(b)はターン数と締付け速度の関係を示した図である。
【図8】(a)は締付け装置の概略図、(b)は締付け装置の構成図である。
【図9】本発明に係るテーパねじ継手の締結方法(3段階減速の場合)の図7と同様の図である。
【図10】本発明に係るテーパねじ継手の締結方法における締付け速度の減速ロジックを示した図で、(a)は2段階減速の場合、(b)は3段階減速の場合である。
【図11】(a)はカップリングの各部の説明図、(b)は油井管の継手部の説明図、(c)はカップリングと油井管を仮締結した際の説明図である。
【図12】テーパねじ継手の締結を順を追って説明する図である。
【図13】ショルダーストッパー部やメタルシール部を有するテーバねじ継手の締結時におけるターン数と実締付けトルクの関係を示した図である。
【図14】図13と同様の図で、(a)は実トルク漸増域のトルク上昇が高い場合の図、(b)は実トルク漸増域のトルク上昇が低い場合の図である。
【図15】特許第2689791号で提案されたねじ継手の締結方法を説明した図である。
【図16】特許第2689791号で提案されたねじ継手の締結方法において、ショルダートルクがリファレンストルクより小さくなった場合の説明図である。
【図17】特許第2689791号で提案されたねじ継手の締結方法において、実トルク漸増域のトルク上昇が高い場合の図で、(a)はターン数と実締付けトルク及び締付け速度の関係を示した図、(b)は締付け時間と実締付けトルク及び締付け速度の関係を示した図である。
【図18】特許第2689791号で提案されたねじ継手の締結方法において、実トルク漸増域のトルク上昇が低い場合の図17と同様の図である。
【図19】ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手を、締付け中に変動する実締付けトルクの上昇下降を基に、メタルシール部やねじの嵌合状態を読み取り、締付け速度を制御した場合の問題点を説明する図で、(a)は無段階に速度制御した場合、(b)は段階的に速度制御した場合のターン数と実締付けトルク及び締付け速度の関係を示した図である。
【図20】ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手を、締付け中に変動する実締付けトルクの上昇下降を基に、メタルシール部やねじの嵌合状態を読み取り、締付け速度を制御した場合に、減速トルクがショルダートルクよりも大きくなった場合の問題点を説明する図で、(a)はターン数と実締付けトルクの関係を示した図、(b)はターン数と締付け速度の関係を示した図である。
【図21】ショルダーストッパー部及びメタルシール部を有するテーパねじ継手を、締付け中に変動する実締付けトルクの上昇下降を基に、メタルシール部やねじの嵌合状態を読み取り、締付け速度を制御した場合に、減速トルクをショルダートルクよりも小さくした場合の問題点を説明する図で、(a)はターン数と実締付けトルクの関係を示した図、(b)はターン数と締付け速度の関係を示した図である。
【図22】本発明法によって締結した場合の結果を説明した図で、(a)はターン数と実締付けトルクの関係を示した図、(b)はターン数と締付け速度の関係を示した図である。
【図23】従来法によって締結した場合の結果を説明した図で、(a)はターン数と実締付けトルクの関係を示した図、(b)はターン数と締付け速度の関係を示した図である。
【図24】本発明法と従来法でより締結した場合の結果を示した図である。
【符号の説明】
1 油井管
1a ショルダーストッパー部
1b メタルシール部
1c ピンねじ
2 カップリング
2a ショルダーストッパー部
2b メタルシール部
2c ボックスねじ
21 昇降架台
28 前後進用シリンダ
30 ベース架台
32 カップリング端検出器
35 昇降手段
35a 測定子昇降用シリンダ
35c テーパウェッジ
35e 昇降ブロック
36 磁気変位計
38a 測定子A
38b 測定子B
42 検出ロッド

Claims (1)

  1. ねじ嵌合部にトルクショルダー機能発生部及びメタルシール部を有するテーパ雌ねじを、相対する形状を有したテーパ雄ねじにねじ込んで自動的に締付ける方法において、
    仮締結後本締付け前に、テーパねじ継手の両ショルダーストッパー部の間の距離を直接的に測定し、
    この測定結果を基に、ねじ又はメタルシール部の干渉開始や両ショルダーストッパー部の干渉開始のうちの少なくとも一つの締付け回転数を算出し、
    本締付け開始後、締結されるテーパねじ継手から発生する締付けトルク又は締付け回転数の何れか一方が、本締付け開始からねじ又はメタルシール部の干渉領域や両ショルダーストッパー部の干渉領域に至るまでの締付け回転数や締付けトルクを基に予め設定された締付け回転数又はショルダートルク部のバラツキよりも高い締付けトルクの条件に達した時、締付け速度を段階的若しくは無段階的に減速させることを特徴とするテーパねじ継手の締結方法。
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