JP4088580B2 - 施錠機構付き引手装置、およびこれを備えたサッシ窓 - Google Patents

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Description

本発明は、施錠機構付き引手装置、およびこれを備えたサッシ窓に関する。
サッシ窓において、窓枠内部に開閉可能に支持された障子の戸先側縦框に、障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手が取り付けられ、この引手の操作に連動して施錠、および開錠が切り換え可能に構成された引手装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された引手装置は、障子の縦框から室内側に突出して回動可能に取り付けられた引手部材と、この引手部材の基端部に連結されて縦框内部から縦枠側に突出して設けられた係止金具と、この係止金具が係合する縦枠の係止軸とを備えて構成されている。そして、引手部材および係止金具は、係止金具が係止軸に係合する方向に付勢されており、引手部材を開放方向に引く操作に連動して係止金具が係止軸から外れて障子が開放され、障子を閉じた状態では、係止金具が係止軸に係合して施錠されるようになっている。
特開2000−54712号公報
しかしながら、特許文献1に記載の引手装置では、障子を閉じた際に、付勢された係止金具が自動的に係止軸に係合するため、障子を開閉するたびに、係止金具が係止軸から外れたり、係合したりを繰り返すことになり、係止金具や係止軸の耐久性の点で問題がある。さらに、引手部材を操作しなければ障子を開放することができないため、例えば利用者が室外から障子を閉じた場合に、室外から障子を開くことができずに閉め出されてしまい、サッシ窓を利用する上で不便を生じるという問題がある。
本発明の目的は、耐久性および利便性に優れた施錠機構付き引手装置、およびこれを備えたサッシ窓を提供することにある。
本発明の施錠機構付き引手装置は、サッシ窓の窓枠内に開閉自在に支持された障子の框材の室内側に取り付けられ、当該障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材と、前記障子を閉じた際に前記框材が当接する前記窓枠の枠材に設けられた受け部材とを備え、前記引手部材は、前記框材の長手方向に沿った回動軸を中心にして回動可能に取り付けられるとともに、前記回動軸に一端が連結された腕部と、この腕部の他端に連結され、前記障子の開閉時に手で掴む把持部とを有し、前記受け部材は、前記枠材に基端が固定されるとともに、当該枠材の見付け方向内方側に延出し、この延出した先端に室内側に折れ曲がった折曲部が形成され、前記障子を閉じた状態において、前記引手部材を回動させ、前記把持部を前記受け部材の折曲部に係合させることで、前記障子の開放動作が規制された施錠状態が構成されることを特徴とする。
また、本発明の施錠機構付き引手装置は、サッシ窓の窓枠内に開閉自在に支持された障子の框材の室内側に取り付けられ、当該障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材と、前記障子を閉じた際に前記框材が当接する前記窓枠の枠材に設けられた受け部材とを備え、前記引手部材は、前記框材に一端が固定され、かつ当該框材から室内側に向かって延びる腕部と、この腕部の他端に連結されて前記框材と略平行に延び、前記障子の開閉時に手で掴む把持部とを有し、前記受け部材は、前記枠材の長手方向に沿った回動軸を中心にして回動可能に取り付けられるとともに、前記回動軸に基端が連結されて延出し、この延出した先端に室外側に折れ曲がった折曲部が形成され、前記障子を閉じた状態において、前記受け部材を回動させ、前記折曲部を前記引手部材の把持部に係合させることで、前記障子の開放動作が規制された施錠状態が構成されることを特徴とする。
さらに、本発明の施錠機構付き引手装置は、サッシ窓の窓枠内に開閉自在に支持された障子の框材の室内側に取り付けられ、当該障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材と、前記障子を閉じた際に前記框材が当接する前記窓枠の枠材に設けられた受け部材とを備え、前記引手部材は、前記框材に一端が固定され、かつ当該框材から室内側に向かって延びる腕部と、この腕部の他端に連結されて前記框材と略平行に延び、前記障子の開閉時に手で掴む把持部と、前記腕部の一端部から室内側に突出して形成された被係合部とを有し、前記受け部材は、前記枠材に対してスライド可能に取り付けられるとともに、当該枠材の見付け方向内方側に延出し、この延出した先端に室外側に折れ曲がった係合部が形成され、前記障子を閉じた状態において、前記受け部材をスライドさせ、前記係合部を前記引手部材の被係合部に係合させることで、前記障子の開放動作が規制された施錠状態が構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、障子の縦框に取り付けられた引手部材、および縦枠に設けられた受け部材のいずれか一方の部材を、回動またはスライドさせて他方の部材に係合させることで、施錠状態が構成されるので、利用者が必要に応じて引手部材と受け部材とを係合させればよく、障子を開閉するたびに自動的に係合されることがないため、引手部材や受け部材の耐久性を確保することができる。
さらに、施錠状態および開錠状態を利用者が任意に選択することができ、障子を閉じた状態においても、引手部材と受け部材とを係合させなければ、施錠状態とならないので、引手部材やそれ以外の部分を操作して障子を開放することができ、室外側からでも障子を開放することができるため、利用者が閉め出されてしまうことがなく、利便性を確保することができる。
また、引手部材が框材の室内側に取り付けられているので、この引手部材と係合する受け部材が框材よりもさらに室内側に配置されることになり、施錠状態において引手部材と受け部材との係合部分に、室外側から工具等が容易に届かないため、防犯性を高めることができる。
さらに、引手部材と受け部材との係合部分に若干の遊びを設けておけば、障子の框材と窓枠の枠材との間に隙間が形成されるので、施錠状態において、防犯性能を維持したまま換気機能を付加することができる。
また、引手部材を回動させて受け部材に係合させることで、施錠状態が構成されるので、上述と同様に引手装置の耐久性および利便性を確保することができる。
この際、受け部材を枠材に一体に形成してもよく、また別体に形成した受け部材を枠材に固定してもよい。受け部材を枠材に一体に形成する場合には、通常アルミ形材で形成される枠材の長手方向に沿って受け部材を設けることで、容易に形成することができる。また、受け部材を枠材と別体に形成し固定する場合には、受け部材としてのピースをビス止めや溶接、嵌め込み等の固定手段で枠材に固定するだけでよく、枠材自体の形状を変更することなく、通常の枠材を用いることができるので、枠材の設計、製造にかかるコストの増加を防止することができる。
さらに、受け部材を回動させて引手部材の把持部に係合させる、または受け部材をスライドさせて引手部材の被係合部に係合させることで、施錠状態が構成されるので、上述と同様に引手装置の耐久性および利便性を確保することができる。
また、本発明の施錠機構付き引手装置では、前記施錠状態において、前記障子は、互いに係合された前記引手部材および受け部材によって上方への移動が規制されていることが好ましい。
このような構成によれば、施錠状態において、障子の上方への移動が規制されるので、障子を持ち上げて窓枠から外すことができず、さらに防犯性を向上させることができる。
一方、本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を四周枠組みして形成された窓枠と、上框、下框、および左右の縦框を四周框組みした内部に面材を嵌め込んで形成された障子と、前記いずれかの施錠機構付き引手装置とを備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、前述と同様の作用効果を有した引違い窓、片引き窓、上げ下げ窓、開き窓、辷り出し窓等のサッシ窓を構成することができる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。また、各図においては、主要構成部品の断面を示すハッチングが省略されている。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る施錠機構付き引手装置、およびこれを備えたサッシ窓について、図1ないし図5に基づいて説明する。
図1は、本実施形態のサッシ窓としての引違い窓10を示す室内側から見た正面図である。図2(A),(B)は、引違い窓10の一部を拡大して示す正面図である。図3は、引違い窓10に設けられた施錠機構付き引手装置20を示す斜視図である。図4、5は、それぞれ施錠機構付き引手装置20を示す横断面図である。
なお、本実施形態では、引違い窓10について説明を行うが、本発明のサッシ窓は、引違い窓に限らず、片引き窓であってもよい。
図1において、引違い窓10は、図示しない建物の室内空間と室外空間とを仕切る外壁面に設けられている。そして、引違い窓10は、それぞれアルミ押出形材製の上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠14と、この窓枠14の内側に開閉自在に支持された障子15とを備えて構成されている。障子15は、アルミ押出形材製の上框16、下框17、および左右の縦框18を四周框組みした内部に、面材であるガラスパネル19を嵌め込んで構成されている。そして、障子15は、召合せ側の縦框(召合せ框)18同士を係合する図示しないクレセントによって施錠可能に構成されている。また、障子15の戸先側の縦框(戸先框)18には、施錠機構付き引手装置20が設けられている。
図2〜4において、本実施形態の施錠機構付き引手装置20は、障子15の縦框18の室内側に取り付けられ、障子15の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材21と、この引手部材21に対応して縦枠13に設けられた受け部材22とを備えて構成されている。
引手部材21は、縦框18にビス止め固定された全体略コ字形の支持部材23に、上下に延びる回動軸24を介して回動可能に取り付けられている。また、引手部材21は、回動軸24に沿って上下に延びる基部211と、基部211の上下端から水平に延びる2本の腕部212と、これらの腕部212の先端同士を連結して上下に延び、障子15の開閉時に手で掴むための把持部213とを有して、全体略ロ字形に形成されている。すなわち、引手部材21は、回動軸24に一端が連結された腕部212の水平長さに応じた回転半径で回動可能に支持部材23に支持されている。
受け部材22は、板材から曲げ加工によって形成されたピースであって、縦枠13の側面にビス止め固定される基板部221と、この基板部221から縦枠13の見付け方向内方側に延出する延出部222と、この延出部222の先端から室内側に折れ曲がった折曲部223とを有して形成されている。そして、受け部材22の折曲部223は、障子15を閉じた状態において引手部材21を縦枠13側に回動させることで、引手部材21の把持部213に係合可能になっている。このように、引手部材21の把持部213と、受け部材22の折曲部223とが係合することで、障子15の開放動作が規制された施錠状態が構成される。また、引手部材21を縦枠13から離れるガラスパネル19側に回動させることで、把持部213と折曲部223との係合が外れ、障子15を開放させることができる開錠状態が構成される。
また、図4、5に示すように、障子15を完全に閉じた状態において、引手部材21の把持部213と、受け部材22の折曲部223との間には、若干の間隔(遊び)ができるようになっている。そして、この状態で障子15を開けば、縦枠13と障子15との間に隙間が形成され、この隙間を通して室内空間を換気することができるようになっている。
なお、この隙間は、工具等を室外側から室内側に差し込むことができず、把持部213と折曲部223との係合を室外から外せない程度の大きさに設定されている。
さらに、特に図示しないが、受け部材22の折曲部223の上下寸法を、引手部材21の上下の腕部212の間隔寸法よりも若干小さい寸法に設定する、あるいは受け部材22の折曲部223の下端を、引手部材21の下側の腕部212に近接させて取り付ければ、引手部材21、つまり障子15の上方への移動が規制されることになる。すなわち、施錠状態において障子15を上方に持ち上げようとしても、引手部材21の下側の腕部212が受け部材22の折曲部223に係止され、障子15が持ち上がらないようになっている。
また、回動操作される引手部材21には、通常の開錠状態において引手部材21がガラスパネル19側に位置決めされる開錠時位置決め手段と、施錠状態において引手部材21が縦枠13側に位置決めされる施錠時位置決め手段とが設けられていることが望ましい。このような位置決め手段を備えることで、引手部材21は、障子15の開閉操作に伴って回動してしまうことがなく、また受け部材22との係合状態が良好に維持されるようになる。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)引手部材21を回動させて把持部213を受け部材22の折曲部223に係合させることで、障子15の開放動作が規制された施錠状態が構成されるので、利用者が必要に応じて引手部材21と受け部材22とを係合させればよく、障子15を開閉するたびに自動的に係合されることがないため、引手部材21や受け部材22の摩耗を防止して耐久性を確保することができる。
(2)また、施錠状態および開錠状態を利用者が任意に選択することができ、障子15を閉じた状態においても、引手部材21と受け部材22とを係合させなければ、施錠状態とならないので、引手部材21やそれ以外の部分を操作して障子15を開放することができ、室外側からでも障子15を開放できるため、利用者が閉め出されてしまうことがなく、利便性を確保することができる。
(3)さらに、引手部材21が縦框18の室内側に取り付けられ、この引手部材21と係合する受け部材22が縦框18よりもさらに室内側に配置されているので、施錠状態において引手部材21と受け部材22との係合部分が室外側から見えにくく、かつ係合部分に工具等が容易に届かないため、防犯性を高めることができる。
(4)また、施錠状態において、引手部材21の把持部213と、受け部材22の折曲部223との間に若干の遊びを設けたので、縦框18と縦枠13との間に隙間が形成され、この隙間を通して室内を換気できるため、防犯性能を維持したまま換気機能を付加することができる。
(5)縦枠13と別体に形成した受け部材22を、縦枠13にビス止め固定する構成としたので、縦枠13の枠材自体の形状を変更する必要がないため、通常の枠材を用いることができ、枠材の設計、製造にかかるコストの増加を防止することができる。
(6)引手部材21を縦框18にビス止め固定する構成としたので、縦框18の框材自体の形状を変更する必要がないため、通常の框材を用いることができ、枠材の設計、製造にかかるコストの増加を防止することができる。これにより、既設のサッシ窓に、本実施形態の施錠機構付き引手装置20を後付けで取り付けることもできる。
(7)また、互いに係合した引手部材21および受け部材22によって、障子15の上方への移動を規制すれば、施錠状態において、障子15を持ち上げて窓枠14から外せないようにできるので、さらに防犯性を向上させることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る施錠機構付き引手装置について、図6、7に基づいて説明する。
図6は、本実施形態の施錠機構付き引手装置30を示す横断面図である。図7は、施錠機構付き引手装置30を示す斜視図である。
本実施形態の施錠機構付き引手装置30は、前述の第1実施形態と同様の引違い窓10に設けられたものである。
図6、7において、施錠機構付き引手装置30は、障子15の縦框18の室内側に取り付けられ、障子15の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材31と、この引手部材31に対応して縦枠13に設けられた受け部材32とを備えて構成されている。
引手部材31は、縦框18に上下に離隔して固定された2つの腕部312と、これらの腕部312間に支持されて上下に延びる把持部313とを有している。腕部312は、一端が縦框18に固定され、この縦框18から室内側に向かって延びるとともに、縦枠13から離れる方向に折れ曲がって形成されている。把持部313は、腕部312の他端に連結された棒状の部材であり、手で掴みやすい太さを有している。
受け部材32は、縦枠13に固定された支持部33に上下に延びる回動軸34を介して取り付けられており、回動軸34に基端が連結されて縦枠13の見付け方向内方側に延出する延出部322と、この延出部322の先端から室外側に折れ曲がった折曲部323とを有して形成されている。そして、受け部材32の折曲部323は、障子15を閉じた状態において受け部材32を障子15側に回動させることで、引手部材31の把持部313に係合可能になっている。このように、引手部材31の把持部313と、受け部材32の折曲部323とが係合することで、障子15の開放動作が規制された施錠状態が構成される。また、受け部材32を縦枠13側に回動させることで、把持部313と折曲部323との係合が外れ、障子15を開放させることができる開錠状態が構成される。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(8)受け部材32を回動させて折曲部323を引手部材31の把持部313に係合させることで、障子15の開放動作が規制された施錠状態が構成されるので、利用者が必要に応じて引手部材31と受け部材32とを係合させればよく、障子15を開閉するたびに自動的に係合されることがないため、引手部材31や受け部材32の摩耗を防止して耐久性を確保することができる。
(9)また、施錠状態および開錠状態を利用者が任意に選択することができ、障子15を閉じた状態においても、引手部材31と受け部材32とを係合させなければ、施錠状態とならないので、引手部材31やそれ以外の部分を操作して障子15を開放することができ、室外側からでも障子15を開放できるため、利用者が閉め出されてしまうことがなく、利便性を確保することができる。
(10)さらに、引手部材31が縦框18の室内側に取り付けられ、この引手部材31に係合する受け部材32が縦框18よりもさらに室内側に配置されているので、施錠状態において引手部材31と受け部材32との係合部分が室外側から見えにくく、かつ係合部分に工具等が容易に届かないため、防犯性を高めることができる。
(11)引手部材31および受け部材32を、縦框18および縦枠13に固定する構成としたので、障子15や窓枠14の框材や枠材自体の形状を変更する必要がないため、これらの設計、製造にかかるコストの増加を防止することができる。これにより、既設のサッシ窓に、本実施形態の施錠機構付き引手装置30を後付けで取り付けることもできる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る施錠機構付き引手装置について、図8、9に基づいて説明する。
図8は、本実施形態の施錠機構付き引手装置40を示す横断面図である。図9は、施錠機構付き引手装置40を示す斜視図である。
本実施形態の施錠機構付き引手装置40は、前述の第1実施形態と同様の引違い窓10に設けられたものである。
図8、9において、施錠機構付き引手装置40は、前記第3実施形態と略同様の引手部材41と、この引手部材41に対応して縦枠13に設けられた受け部材42とを備えて構成されている。
引手部材41は、上下の腕部412と、これらの腕部412間に支持される把持部413と、上側の腕部412から縦枠側に延びるとともに、この延びた先端が室内側に折れ曲がって形成された被係合部414とを有している。すなわち、上側の腕部412は、一端が縦框18に固定され、この縦框18から室内側に延びて把持部413を支持する部分と、被係合部414とから略コ字形に形成されている。
受け部材42は、縦枠13にビス止め固定された支持部材43のスライド孔431に上下にスライド自在に取り付けられており、支持部材43に沿って摺動可能な基板部421と、この基板部421から縦枠13の見付け方向内方側に延出する延出部422と、この延出部422の先端から室外側に折れ曲がった係合部423とを有して、クランク状に形成されている。また、受け部材42の基板部421には、支持部材43のスライド孔431に挿入される頭付きのピン424が2本固定されており、このピン424がスライド孔431に案内されることで、受け部材42が上下にスライド可能になっている。そして、受け部材42の係合部423は、障子15を閉じた状態において受け部材42を下方にスライドさせることで、引手部材41の被係合部414に係合可能になっている。このように、引手部材41の被係合部414と、受け部材42の係合部423とが係合することで、障子15の開放動作が規制された施錠状態が構成される。また、受け部材42を上方にスライドさせることで、係合部423と被係合部414との係合が外れ、障子15を開放させることができる開錠状態が構成される。
また、支持部材43には、施錠および開錠状態の両状態において受け部材42を位置決めする位置決め手段が設けられている。この位置決め手段は、スライド孔431の上部、および下部位置に形成された突起432を有して構成され、この突起432に受け部材42のピン424が係止されることで構成されている。この突起432の突出寸法は、受け部材42の自重によってはピン424が通過不能で、かつ受け部材42を手で操作すれば、ピン424が突起432を乗り越えて通過可能な程度の寸法に設定されている。このような位置決め手段を備えることで、受け部材42は、自然に下方にスライドしてしまうことがなく、また引手部材41との係合状態が良好に維持されるようになる。
また、受け部材42の上部には、施錠状態において引手部材41の被係合部414上方を覆う上面部425が設けられており、引手部材41、つまり障子15の上方への移動が規制されている。すなわち、施錠状態において障子15を上方に持ち上げようとしても、引手部材41が受け部材42の上面部425に係止され、障子15が持ち上がらず、障子15の外れを防止できるようになっている。
さらに、受け部材42の上下寸法を引手部材41の被係合部414の上下寸法よりも長く形成し、施錠状態において受け部材42の係合部423が引手部材41の被係合部414の上方に余るようにしておけば、障子15が持ち上げられたとしても、係合部423と被係合部414との係合が外れることがないので、障子15を外れにくくすることができる。また、引手部材41の被係合部414の先端に折返しを形成し、この折返しに対応させて受け部材42の係合部423の先端にも折返しを形成すれば、室内外方向に関しても引手部材41と受け部材42とが係合され、施錠状態において障子15の外れを防止できるようになる。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(12)受け部材42をスライドさせて係合部423を引手部材41の被係合部414に係合させることで、障子15の開放動作が規制された施錠状態が構成されるので、利用者が必要に応じて引手部材41と受け部材42とを係合させればよく、障子15を開閉するたびに自動的に係合されることがないため、引手部材41や受け部材42の摩耗を防止して耐久性を確保することができる。
(13)また、施錠状態および開錠状態を利用者が任意に選択することができ、障子15を閉じた状態においても、引手部材41と受け部材42とを係合させなければ、施錠状態とならないので、引手部材41やそれ以外の部分を操作して障子15を開放することができ、室外側からでも障子15を開放できるため、利用者が閉め出されてしまうことがなく、利便性を確保することができる。
(14)さらに、引手部材41が縦框18の室内側に取り付けられ、この引手部材41に係合する受け部材42が縦框18よりもさらに室内側に配置されているので、施錠状態において引手部材41と受け部材42との係合部分が室外側から見えにくく、かつ係合部分に室外側から工具等が容易に届かないため、防犯性を高めることができる。
(15)引手部材41および受け部材42を、縦框18および縦枠13に固定する構成としたので、障子15や窓枠14の框材や枠材自体の形状を変更する必要がないため、これらの設計、製造にかかるコストの増加を防止することができる。これにより、既設のサッシ窓に、本実施形態の施錠機構付き引手装置40を後付けで取り付けることもできる。
(16)また、施錠状態において、受け部材42の上面部425で引手部材41の上方が覆われ、引手部材41の上方への移動が規制されるので、障子15を持ち上げて窓枠14から外せないようにでき、さらに防犯性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、引手部材21,31,41や受け部材22,32,42の形態や、操作方法は、前記各実施形態において説明したものに限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
また、前記実施形態では、引手部材21,31,41や受け部材22,32,42を、縦框18や縦枠13にビス止め等により固定する構造としたが、これに限らず、縦框18や縦枠13に一体に形成された部位を含んで構成されてもよい。すなわち、前記第1実施形態において、受け部材22をアルミ形材の縦枠13に一体に形成してもよく、引手部材21を支持する支持部材23を縦框18に一体に形成してもよい。また、前記第2、3実施形態において、引手部材31を縦框18に一体に形成してもよい。この際、前記引手部材31,41に代えて、縦框18の一部を室内側に突出させて引手を形成し、この引手に第2実施形態の受け部材32の折曲部323が係合可能に構成してもよく、引手に第3実施形態の受け部材42の係合部423が係合可能に構成してもよい。
また、前記第3実施形態では、受け部材42をスライドさせて引手部材41の被係合部414に係合するように構成したが、これに限らず、受け部材を縦枠13に固定しておき、引手部材を上下にスライドさせて受け部材に係合するように構成してもよい。また、受け部材42や引手部材のスライド方向は、上下に限らず、左右(室内外)方向としてもよく、斜め方向としてもよい。
さらに、前記第3実施形態では、引手部材41の上側の腕部412に被係合部414を形成したが、下側の腕部412や把持部413に被係合部を形成してもよい。
また、前記実施形態では、障子15が左右にスライドして開閉される引違い窓10や片引き窓に施錠機構付き引手装置20,30,40を用いたが、これに限らず、障子が上下にスライド開閉される上げ下げ窓に本発明の施錠機構付き引手装置を用いてもよい。さらに、障子が水平または鉛直な軸回りに回動して開閉される開き窓や、障子が回動かつスライドして開閉される辷り出し窓に本発明の施錠機構付き引手装置を用いてもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係る施錠機構付き引手装置を備えた引違い窓を室内側から見た正面図である。 (A),(B)は、前記引違い窓の一部を拡大して示す正面図である。 前記施錠機構付き引手装置を示す斜視図である。 前記施錠機構付き引手装置を示す横断面図である。 前記施錠機構付き引手装置を示す横断面図である。 本発明の第2実施形態に係る施錠機構付き引手装置を示す横断面図である。 前記施錠機構付き引手装置を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る施錠機構付き引手装置を示す横断面図である。 前記施錠機構付き引手装置を示す斜視図である。
符号の説明
10…サッシ窓である引違い窓、11…上枠、12…下枠、13…縦枠、14…窓枠、15…障子、16…上框、17…下框、18…縦框、19…面材であるガラスパネル、20,30,40…施錠機構付き引手装置、21,31,41…引手部材、22,32,42…受け部材、24,34…回動軸、212,312,412…腕部、213,313,413…把持部、223,323…折曲部、414…被係合部、423…係合部。

Claims (5)

  1. サッシ窓の窓枠内に開閉自在に支持された障子の框材の室内側に取り付けられ、当該障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材と、
    前記障子を閉じた際に前記框材が当接する前記窓枠の枠材に設けられた受け部材とを備え
    前記引手部材は、前記框材の長手方向に沿った回動軸を中心にして回動可能に取り付けられるとともに、前記回動軸に一端が連結された腕部と、この腕部の他端に連結され、前記障子の開閉時に手で掴む把持部とを有し、
    前記受け部材は、前記枠材に基端が固定されるとともに、当該枠材の見付け方向内方側に延出し、この延出した先端に室内側に折れ曲がった折曲部が形成され、
    前記障子を閉じた状態において、前記引手部材を回動させ、前記把持部を前記受け部材の折曲部に係合させることで前記障子の開放動作が規制された施錠状態が構成される施錠機構付き引手装置。
  2. サッシ窓の窓枠内に開閉自在に支持された障子の框材の室内側に取り付けられ、当該障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材と、
    前記障子を閉じた際に前記框材が当接する前記窓枠の枠材に設けられた受け部材とを備え
    前記引手部材は、前記框材に一端が固定され、かつ当該框材から室内側に向かって延びる腕部と、この腕部の他端に連結されて前記框材と略平行に延び、前記障子の開閉時に手で掴む把持部とを有し、
    前記受け部材は、前記枠材の長手方向に沿った回動軸を中心にして回動可能に取り付けられるとともに、前記回動軸に基端が連結されて延出し、この延出した先端に室外側に折れ曲がった折曲部が形成され、
    前記障子を閉じた状態において、前記受け部材を回動させ、前記折曲部を前記引手部材の把持部に係合させることで前記障子の開放動作が規制された施錠状態が構成される施錠機構付き引手装置。
  3. サッシ窓の窓枠内に開閉自在に支持された障子の框材の室内側に取り付けられ、当該障子の開閉時に手で掴んで開閉操作するための引手部材と、
    前記障子を閉じた際に前記框材が当接する前記窓枠の枠材に設けられた受け部材とを備え
    前記引手部材は、前記框材に一端が固定され、かつ当該框材から室内側に向かって延びる腕部と、この腕部の他端に連結されて前記框材と略平行に延び、前記障子の開閉時に手で掴む把持部と、前記腕部の一端部から室内側に突出して形成された被係合部とを有し、
    前記受け部材は、前記枠材に対してスライド可能に取り付けられるとともに、当該枠材の見付け方向内方側に延出し、この延出した先端に室外側に折れ曲がった係合部が形成され、
    前記障子を閉じた状態において、前記受け部材をスライドさせ、前記係合部を前記引手部材の被係合部に係合させることで前記障子の開放動作が規制された施錠状態が構成される施錠機構付き引手装置。
  4. 前記施錠状態において、前記障子は、互いに係合された前記引手部材および受け部材によって上方への移動が規制されている請求項1から請求項のいずれかに記載の施錠機構付き引手装置。
  5. 上枠、下枠、および左右の縦枠を四周枠組みして形成された窓枠と、上框、下框、および左右の縦框を四周框組みした内部に面材を嵌め込んで形成された障子と、請求項1から請求項のいずれかに記載の施錠機構付き引手装置とを備えたサッシ窓。
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