JP4088068B2 - バリカン刃 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バリカン刃に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来から、バリカン刃1は、それぞれ前端部分に左右方向に亙ってスリット4a,5aと櫛突起4b,5bとを交互に並設してなる櫛歯4,5を備えた固定刃2と可動刃3とを摺動自在に重ね合わせて構成されるものであり、可動刃3を固定刃2に対して左右方向に往復摺動させ、固定刃2及び可動刃3のスリット4a,5aに挿入した毛髪等の被切断物を固定刃2及び可動刃3の櫛突起4b,5bの左右両端部に設けた切り刃6,7で挟み込んで切断するものであった(図20)。そして、このバリカン刃1における固定刃2及び可動刃3にあっては、セラミックス等の焼結成形物で形成されたり、金属板を砥石等を用いての切削加工やパンチ等を用いてのプレス加工で成形した金属板加工物で形成されるものであった。前者の焼結成形物で形成されたバリカン刃1にあっては、バリカン刃1の所定形状への整形加工は容易であるが、コストが高くつくと共に焼結成形物特有の脆さがあって刃折れが発生し易いといった問題を有するものであった。一方、後者の金属板加工物で形成されたバリカン刃1にあっては、コストを低く抑えられると共に金属板特有のじん性により刃に適した強度を備えさせることができるものではあるが、所定形状に形成させる加工が難しいものであった。
【0003】
しかして、金属板加工物を用いたバリカン刃1としては、上述した金属板の加工技術の制限によって図20に示す形状のものが実現されるにとどまっている。この図20はバリカン刃1の前面図であるが、固定刃2及び可動刃3それぞれの櫛突起4b,5bにあってはその縦断面形状が略台形形状になるように形成されている。つまり櫛突起4b,5bはその台形形状の底辺部分の左右両端部に切り刃6,7を設けているが、特に可動刃3における切り刃7から連続して立ち上がったすくい面8は縦断面台形形状の櫛突起5bの斜辺を構成するようになっており、すなわちすくい角Aが大きくなった形状になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このすくい角Aが大きい可動刃3を有したバリカン刃1では、図20(a)→(c)のように被切断物Xを切断するものであるが、可動刃3の切り刃7の被切断物Xへの接触角度が大きいことから被切断物Xの切れ味が悪いものであると共に、切断した被切断物Xが左右に摺動する可動刃3のすくい面8によって左右方向に押し出されてしまい、切断した被切断物Xが飛散してしまうものであった[図20(c)]。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、低コストで製造できると共に刃としての強度を備え、更に、被切断物の切れ味も良好にすると共に切断後の被切断物の飛散防止も施されたバリカン刃を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係るバリカン刃は、それぞれ前端部分に左右方向に亙ってスリット4a,5aと櫛突起4b,5bとを交互に並設してなる櫛歯4,5を備えた固定刃2と可動刃3とを摺動自在に重ね合わせて構成したバリカン刃1において、可動刃3を金属板で形成し、可動刃3の櫛歯5に段部10を形成し、段部10に対応するスリット5aの部位における底面を前方に行くほど固定刃2側に傾斜して形成し、固定刃2への摺接部位に対応する可動刃3の櫛突起5bにおける固定刃接触面5bの左右両端部に亙って切り刃7,7を設け、固定刃2への摺接部位に対応するスリット5aの部位に固定刃2のスリット4aに通して挿入した被切断物Xを櫛突起5bの上記切り刃7で切断可能にし、可動刃3の櫛突起5bの左右両面に上記切り刃7から立ち上がるすくい面8を設け、上記櫛突起5bの左右中央部に両すくい面8,8のそれぞれの内端に連結して固定刃2の反対側に突出する矩形状断面を有した補強リブ11を櫛突起5bの前後に亙って設け、各すくい面8,8における左右方向の外端8aと内端8bとの距離Lを櫛突起5bの後方に行くにつれて大きく形成したことを特徴とする。
【0007】
れにより、可動刃3を金属板加工物で構成したので、セラミックス等の焼結成形物で可動刃3を構成したものに比べて、製造コストが抑えられると共に、金属板の有する高いじん性により可動刃3に高い強度を備えさせることができるものである。また、バリカン刃1の使用時には経時的に櫛突起5bのすくい面8の後方部分に切断した被切断物Xが溜まっていってしまうものであるが、上記被切断物Xが溜まりうる後方部分のすくい面8にあってはその左右方向の外端8aと内端8bとの間の距離Lが大きくしてあるので、被切断物Xがすくい面8上に溜まっても被切断物Xが覆わない部分をある程度すくい面8上に残すことができる。従って、すくい面8上に溜まった被切断物Xが新たに切断した被切断物Xを摺動方向に押しやって飛散させてしまうといった事態は回避され、切断後の被切断物Xの飛散防止効果が図られているのである。
【0008】
また、可動刃3の櫛突起5bの左右中央部には両すくい面8,8のそれぞれの内端8b,8bに連結して固定刃2の反対側に突出する補強リブ11を櫛突起5bの前後に亙って設けたので、可動刃3の櫛突起5bには前後方向に亙って設けた補強リブ11によって強度補強がなされるものである。
【0009】
た、可動刃3の前端部位を固定刃2に摺接させるような段部10を可動刃3に設けたので、可動刃3の段部10によって可動刃3と固定刃2との摺接面積を少なくすることができ、可動刃3の固定刃2への摺接による摩擦熱の発生を防止できる。
【0010】
また、可動刃3の段部10を形成するために金属板を屈曲させたときの屈曲角Cを、スリット5aの底面と固定刃接触面5b とのなす角であるスリット切込角Bに比べて小さくしたことも好ましい。これによると、可動刃3の櫛歯5部分に段部10を形成し、その後、上記櫛歯5部分にスリット5aを形成する際、金属板に予期しない貫通孔21(図13参照)等をつくってしまうことを回避でき、可動刃3の強度劣化を防止できる。
【0011】
また、可動刃3の櫛突起5bの各すくい面8における左右方向の外端8aと内端8bとの間の距離Lを0.08mm以上にしたことも好ましい。上述したように被切断物Xである毛髪を切断した際には切断した被切断物Xはすくい面8上に乗るものであるが、ここで被切断物Xである毛髪の平均径にあっては0.08mmであり、そして各すくい面8の外端8aと内端8bとの間の距離Lは0.08mm以上にしてあると、例えばすくい面8の内端8b部分に可動刃3の摺動方向に面を形成するような壁状の部位があっても、切断した被切断物Xは上記壁状の部位に当たらないようにすくい面8上に乗ることができるものであって、従って被切断物Xの飛散防止を確実にできるのである。
【0012】
た、可動刃3の櫛突起5bの外面を滑らかに形成したことも好ましい。これによると、被切断物Xである毛髪の生える皮膚Yに誤って可動刃3を接触させてしまっても、摺動する可動刃3で皮膚Yに傷を負わせないようにでき、バリカン刃1の安全性を向上させることができる。
【0013】
また、補強リブ11の突出先端部分には櫛突起5bの前後に亙って両すくい面8,8の内端8b,8b間寸法よりも大きい径を有する円柱部12を設けたことも好ましい。補強リブ11はその突出先端部分に円柱部12を設けているので、つまり可動刃3の固定刃2に接触しない部分を滑らかな形状にすることになり、誤って可動刃3を被切断物Xの生える皮膚Yに接触させた際にも皮膚Yに傷を負わせないようにできてバリカン刃1の安全性を高めることができるものである。また、この円柱部12は両すくい面8,8の内端8b,8b間寸法よりも大きい径を有して形成されたので、つまり円柱部12はすくい面8と離間した対向位置に位置するものであって、切断した被切断物Xを円柱部12とすくい面8との間に位置規制させることができ、従って、被切断物Xの飛散防止効果を更に向上させることができるのである。
【0014】
また、固定刃2の櫛歯4部分に固定刃2の前端部分を可動刃3に摺接させる段部9を設けたことも好ましい。これによると、固定刃2の形状は、その前端部位を可動刃3に近接させ且つ段部9以後の部分を可動刃3に離間させるようなものにでき、被切断物Xが生える皮膚Yに固定刃2を近接させたときには、固定刃2の段部9の前後における2箇所の部位で皮膚Yに接触させることができ、固定刃2は皮膚Yに安定的に接触・スライドさせることができるのである。
【0015】
また、固定刃2のスリット4aを段部9以後の部位にまで至るように形成したことも好ましい。固定刃2の段部9以後の部位とは、段部9以前の部位が可動刃3に摺接する部分であることから、バリカン刃1の使用時に被切断物Xが生える皮膚Yに接触させてスライドさせる部分である。そして、スリット4aはこの部位に至るまで形成されたので、上記固定刃2の段部9以後にあるスリット内4aには切断後の皮膚Yから生える被切断物Xが挿入されるものである。つまり固定刃2はスリット4a内に挿入された被切断物Xによって軽い規制をうけながら皮膚Yに対してスライドするものであって、皮膚Yにスライドさせる固定刃2に方向性を持たせることができて固定刃2の皮膚Yへのスライドが操作性よく行えるものであり、また、スリット4aには切断後の被切断物Xが挿入されることから、櫛の役割を果たして切断後の被切断物Xを整髪させることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0017】
図1乃至図12には本発明の実施の形態の例を示す。本発明はバリカン刃1の発明であるが、バリカン刃1を備えた電動バリカンを例に挙げて説明していく。この電動バリカンは、図2及び図3に示すように、ハウジング13の前端にバリカン刃1を突設し、ハウジング13の後方部位である把持部14にスイッチハンドル15を設け、充電池等からなる電源電池部24、上記スイッチハンドル15の操作によって上記電源電池部24から給電を受けて駆動するモータ16、上記モータ16の回転駆動をバリカン刃1に伝達させる伝達部をそれぞれハウジング13内に内装して構成されている。
【0018】
上記バリカン刃1にあっては、それぞれ前端部分に左右方向に亙ってスリット4a,5aと櫛突起4b,5bとを交互に並設してなる櫛歯4,5を備えた板状の固定刃2及び可動刃3から成り、この固定刃2と可動刃3とを左右方向に摺動自在に重ね合わせて構成されている。詳述すると、この固定刃2はハウジング13の内面に固定されており、その櫛歯4部分をハウジング13の前端部分から前方に突出させている。また可動刃3は、一端をハウジング13内に固定させたバネ17によって固定刃2に一定荷重で押さえ付けられた状態で、その櫛歯5部分を固定刃2の櫛歯4部分に重ねるようにして配置されており、そして、モータ16と伝達部を介して連結されている。この伝達部は、モータ16の駆動軸16aに装着した偏心軸18と可動刃3に設けた偏心軸受け19とからなり、この偏心軸18が偏心軸受け19に上下に移動自在に嵌合されて構成されている。これにより、駆動したモータ16によって偏心回転させられた偏心軸18は上記偏心軸18の左右方向の移動成分のみを偏心軸受け19に伝達するものであり、しかして可動刃3は固定刃2に対して左右方向に往復摺動されるようになっている。そして、バリカン刃1は固定刃2及び可動刃3のそれぞれの櫛歯4,5が重なり合うようになっていることから、固定刃2及び可動刃3の各スリット4a,5aに挿入した毛髪等の被切断物Xを、固定刃2及び可動刃3の各櫛突起4b,5bの左右両端部に設けた切り刃6,7で挟み込んで切断するようにしているのである。この電動バリカンは、被切断物Xが生える皮膚Yに固定刃2を接触させ、そのままバリカン刃1の突出方向にスライドさせてスリット4a,5a内に連続的に被切断物Xを挿入させ、そして可動刃3に対して連続的に固定刃2を往復摺動させて各櫛突起4b,5bに設けた切り刃6,7で上記スリット4a,5a内に挿入した被切断物Xを連続的に切断するようにして使用されるものである。なお、固定刃2及び可動刃3のそれぞれのスリット4a,5aは上面視で前方にいく程に開口幅を大きくするように形成されており、具体的には、図4(a)に示すように重なり合って摺動する固定刃2及び可動刃3の櫛突起4b,5bにおける切り刃6,7同士がなす角であるはさみ角Dを略20°にするように形成されている。ここで、図4(b)にはこのはさみ角Dとバリカン刃1の被切断物の切れ味(本/秒)との関係のグラフを示すが、これによるとはさみ角Dが18.5°のときにバリカン刃1の切れ味が良好な状態になることがわかるものである。
【0019】
以下には、バリカン刃1について詳述する。このバリカン刃1にあっては、バリカン刃1を構成する固定刃2及び可動刃3がそれぞれステンレス板等の金属板によって形成されている。従来技術の項でも述べたように金属板はもともとの機械的性質で焼結成形物にはない高いじん性を備えるものであり、金属板で形成された固定刃2及び可動刃3には、金属板が有する高いじん性を利用して刃として適度な強度が備えられ、強度不足による刃折れが防止されるといった利点を有している。また、金属板で形成した固定刃2及び可動刃3を所定形状(櫛歯4,5等を設ける)に形成する際には、金属板に切削やプレスや曲げ等の加工を施して行うものであるが、これは従来技術にある焼結成形物でバリカン刃1を形成したものに比べてコストをかけずに製造することができるといった利点を有している。
【0020】
図5乃至図12には本発明の実施形態の例における可動刃を示す。この可動刃3にあっては、可動刃3の櫛歯5を構成する個々の櫛突起5bにおけるその左右方向の縦断面が、固定刃2側である下部分に左右対称の二等辺三角形状断面部分を有すると共に、上記二等辺三角形状断面部分の頂角部分から固定刃2の反対側である上方に突出した左右幅の狭い矩形状断面部分を有し、全体視で略フラスコ状の形状になっていることに特徴を有している。この二等辺三角形状断面部分の底面は固定刃接触面5b、また二等辺三角形状断面部分の斜面はすくい面8、また二等辺三角形状断面部分の底面と斜面とが交わる底角部分は切り刃7、二等辺三角形状断面部分の底角はすくい角Aをそれぞれ構成し、また、矩形状の断面部分は櫛突起5bの前後に亙って設けられて櫛突起5bの補強を行う補強リブ11を構成している。つまり、可動刃3の櫛突起5bの固定刃接触面5bの左右両端部には上記櫛突起5bの前後方向に亙って被切断物Xを切断する切り刃7,7が設けられると共に、上記櫛突起5bの左右両面には上記切り刃7,7から立ち上がるすくい面8,8が設けられており、また、櫛突起5bの左右中央部には両すくい面8,8のそれぞれの内端8b,8b部分から固定刃2の反対側に突出した補強リブ11が櫛突起5bの前後方向に亙って設けられているのである。
【0021】
そして、本例の可動刃3はその櫛突起5bにおいて、特にすくい面8と固定刃接触面5bとが成すすくい角Aを30°〜50°の鋭角状にしたことに特徴を有している。これによると、可動刃3の切り刃7を毛髪等の被切断物Xに鋭角状に食い込ませることができ、つまり上記切り刃7は被切断物Xに局所的で且つ大きなせん断力を働かせることから、被切断物Xへのバリカン刃1の切れ味を向上させているのである[図9(a)]。図7にはφ0.1のアクリル毛を一万本束ねた被切断物をバリカン刃1で切断させた実験データを基に、可動刃3のすくい角Aの大きさと被切断物Xの切れ味(万本/秒)との関係を示すグラフを示すが、これによるとすくい角Aが30°〜50°にあるときには良好な切れ味にできて好ましいことがわかる。また、すくい角Aを30°〜50°の鋭角状にしたすくい面8では、切断した被切断物Xを可動刃3の摺動に伴ってそのまますくい面8上に滑らすようにでき、つまり、切断した被切断物Xをすくい面8によって可動刃3の摺動方向に押しやることなく上記すくい面8上に乗せるようにできることから、切断した被切断物Xが可動刃3の摺動に伴って上記摺動方向に飛散してしまうといったことの防止が図られているのである[図9(b)参照]。また、本例の櫛突起5bにはその前後に亙ってリブ状の補強リブ11が設けられているので、これによると金属板が有するじん性に加えて構造的に櫛突起5bの強度補強が成されるものであり、櫛突起5bひいては可動刃3の強度向上が図られているのである。
【0022】
また、本例の可動刃3の櫛突起5bにあっては、図8に示すように、二等辺三角形状断面部分の斜面である各すくい面8,8における左右方向の外端8aと内端8bとの間の距離Lが櫛突起5bの後方に行くにつれて大きくなるように形成されており、そして、そのすくい面8における左右方向の外端8aと内端8bとの間の距離Lが最小になる櫛突起5bの前端部分でも0.08mm以上にしてある、つまり切り刃7と補強リブ11との間の距離Lが0.08mm以上にしてあることにも特徴を有している。これによると、被切断物Xである毛髪の平均径は略0.08mmであるから、すくい面8の外端8aと内端8bとの間の距離Lは0.08mm以上にしてあると、可動刃3の往復摺動ピッチを極端に大きくしない限り、切断した被切断物Xを補強リブ11にぶつけることなくすくい面8上に乗せることができるのである[図9(b)]。つまり、切断された被切断物Xは、上述したすくい面8に加えて可動刃3の摺動方向に面する補強リブ11によっても、可動刃3の摺動方向に押しやられるようなことがないものであり、しかして被切断物Xが可動刃3の摺動に伴って上記摺動方向に大きく飛散してしまうことの防止が確実になされているのである。また、バリカン刃1で被切断物Xを切断し続けると、経時的に被切断物Xは櫛突起5bのすくい面8上の後方部分に溜まっていくものであるが、この被切断物Xが溜まりうる後方部分のすくい面8では上述したようにその左右方向の外端8aと内端8bとの間の距離Lが大きく形成されているので、上記後方部分のすくい面8にも被切断物Xが覆わない部分をある程度残すことができるのである。従って、切断された被切断物Xが溜まる櫛突起5bの後方部分のすくい面8にあっても、すくい面8上に溜まった被切断物Xが新たに切断した被切断物Xを摺動方向に押しやって飛散させてしまうといった事態は回避されているのである。しかして、切断後の被切断物Xの飛散防止効果が櫛突起5b全体で図られているのである。
【0023】
なお、このように櫛突起にすくい角Aが30°〜50°であるすくい面8を形成させるには金属板にスリット5aを穿設することで行われる。ここで、金属板にスリット5aを穿設するには砥石等の切削具25による切削加工(図10)やパンチ26によるプレス打ち抜き加工(図11)で行われる。このときには、切削具の切削移動方向やパンチの打ちぬき方向は、金属板の前方にいくにつれて下方にいくような勾配をつけるようにし、つまり切削加工やプレス打ち抜き加工で穿設されるスリット5aを櫛歯5の前端に行く程に固定刃2側に下がる勾配を有した底面を付けるように形成する。そして、上記スリット5aの勾配をつけた底面と可動刃3の固定刃接触面5bとのなす角であるスリット切込角Bを20°以下にさせると、金属板にスリット5aを穿設したときに同時に櫛突起5aの左右端面にすくい角Aを30°〜50°にしたすくい面8が形成させるのである。このように、従来から金属板にスリットを穿設する加工として用いられてきた切削加工やプレス加工において、その切削工具の切削方向やパンチの打ち抜き方向をスリット切込角Bが20°以下になるように設定したことで、櫛突起5bの左右端面にすくい角Aを30°〜50°にしたすくい面8を形成させることが実現できるのである。
【0024】
また、本例の可動刃3にあっては、その前端部分である櫛歯5部分と後端部分とにそれぞれ段部10を設けたことにも特徴を有している。この段部10を設けたことで可動刃3はその全高寸法Hが板厚寸法tに比べて大きく形成されるようになり、つまり可動刃3における前後の段部10の間の部位を固定刃2から離間させるようにできる。従って、可動刃3と固定刃2との摺接面積を少なくでき、可動刃3の固定刃2への摺接による摩擦熱の発生を抑えることが図られているのである。
【0025】
なお、上記段部10を形成させるには、具体的に金属板を折り曲げることで行われる。この金属板の折り曲げ作業は先のスリット穿設作業の前段階で行われる。ここで、スリット穿設作業における切削具による切削加工やパンチによるプレス打ち抜き加工はスリット切込角Bを20°以下にするように行われるものであるが、金属板を折り曲げる屈曲角Cは上記スリット切込角Bに比べても小さい角度になるように行われる(図12)。これによると、櫛歯5部分に段部10を形成した可動刃3にスリット5aを穿設する際に、金属板に予期しない貫通孔21(図13参照)をつくってしまうことを回避できるのである。上記貫通孔21は可動刃3の強度劣化の原因になることから、貫通孔21の発生の防止がされることは可動刃3の強度の劣化を防止する意味において有効である。
【0026】
また、図14乃至図16には本発明の実施の形態の他例を示す。この例は先の実施の形態の例に示した可動刃3においてその外面を滑らかな面に形成した例であって、特に補強リブ11における固定刃2に対して反対側である上端部をR形状にしたものである。これによると、通常のバリカン刃1の使用状態とは逆に、被切断物Xの生える皮膚Yに誤って可動刃3を接触させてしまっても、摺動する可動刃3で皮膚Yに傷を負わせないようにでき、バリカン刃1の安全性の向上を図ることができるのである。
【0027】
なお、この可動刃3の補強リブ11の上端部をR形状に形成させるにあたっては、例えば、図15に示すようにスリット5aに挿入する突部22aと櫛突起5bの補強リブ11に外嵌する凹部22bとを交互に並設した砥石22を用い、上記砥石22を可動刃3の固定刃接触面5bと反対側の表面に置き、突部22aをスリット5aに挿入すると共に凹部22bを櫛突起5bの補強リブ11に外嵌した状態で前後方向に滑らすようにして行うことが好ましい。なお、凹部22bは補強リブ11の外面形状に合わせてR形状に形成してある。これによると、砥石22を櫛突起5bの表面に滑らすといった簡単な方法で一気に櫛突起5bの表面を滑らかに形成できるのである。また、設計段階ですくい面8の内端8bと補強リブ11との連結部分をR形状にしておくことも好ましく、これによると、設計図面に従って金属板にスリット5aを穿設するために用いられる切削具やパンチに角部を設けたものを用いないでよいものであり、従ってスリット5aの穿設作業中に切削具やパンチの破損を生じさせにくくでき、効率よく可動刃3の形成ができるものである。
【0028】
また、可動刃3の外面にメッキ等の表面硬化コーティング20を施したことも好ましい(図16)。これによると可動刃3の表面硬度や耐磨耗性や外観の向上を図ることができるのである。
【0029】
また、図17には本発明の実施の形態の更に他例を示す。この例は、先の実施の形態の例や他例で示した可動刃3における櫛突起5bの補強リブ11における形状(縦断面)を変化させた例である。つまり、補強リブ11の突出先端部分に、縦断面が略円状である円柱部12を補強リブ11の前後方向に亙って設けたものである。なお、この円柱部12は少なくとも両すくい面8,8の内端8b,8b間の距離よりも大きい外径を有するように形成されている。しかして、円柱部12はすくい面8と離間した上方位置に位置するものであって、つまり櫛突起5bの縦断面に、すくい面8と円柱部12との間の補強リブ11の部位が内方にくぼんだような形状を形成するものである。本例の円柱部12は、左右方向に補強リブ11から延出する延出角度αをすくい角Aの略2倍の大きさの角度にしているものである。
【0030】
この円柱部12を有した可動刃3は以下の利点を有しているものである。まず、円柱部12は先の実施の形態の他例のように可動刃3の補強リブ11における固定刃2の反対側の表面(上端部)を滑らかな形状にするものであって、誤って可動刃3を被切断物Xが生える皮膚Yに接触させてしまった際にも上記皮膚Yに傷を負わせないようにでき、可動刃3ひいてはバリカン刃1の安全性を向上させるものである。また、この円柱部12は両すくい面8,8の内端8b,8b間の距離よりも大きな径を有するものであるから、円柱部12はすくい面8と離間した上方位置に位置し、櫛突起5bの縦断面にすくい面8と円柱部12との間の補強リブ11の部位が内方にくぼんだような形状を形成するものであり、しかして切断されてすくい面8上に乗せられた被切断物Xは円柱部12とすくい面8との間に位置されるような規制を受けるものであり、被切断物Xの飛散防止効果の更なる向上が図られるのである。また、この円柱部12は補強リブ11の肉厚を大きくするものであるから、補強リブ11の櫛突起5bの補強効果も向上させるのである。
【0031】
記にはバリカン刃1を構成する可動刃3における種々の例を示したが、以下には可動刃3と共にバリカン刃1を構成する固定刃2について詳述する。ここで、バリカン刃1の通常の使用状態では、固定刃2は被切断物Xが生える皮膚Yに接してスライドされ、固定刃2の櫛歯4のスリット4aに被切断物Xを挿入させるように用いられるものである。しかして固定刃2では、可動刃3のように切断した後の被切断物Xを飛散させないように櫛突起5bに所定のすくい角Aを有したすくい面8を形成させるといったことは特に必要ではないが、その反面、皮膚Yに接触させスライドさせることや皮膚Yから生える被切断物Xをスリット4aに挿入させることに有利であることが求められる。なお、以下に示す本発明の実施の形態の更に他例としての固定刃2は、上述した種々の可動刃3それぞれと組み合わせてバリカン刃1を構成させることが好ましい。
【0032】
図18に示した固定刃2は、金属板で形成されており、その前端部分に幅方向に亙ってスリット4aと櫛突起4bとを交互に配置させてなる櫛歯4を設けたものであるが、固定刃2の前端部分である櫛歯4部分と固定刃2の後端部分とにそれぞれ段部9を設け、上記前後の段部9間における固定刃2の部位を可動刃3から離間させるようにすると共に、固定刃2の櫛歯4部分に設けた段部9より前方の部位及び固定刃2の後端部分に設けた段部9より後方の部位を可動刃3側に近接させるようにし、また、櫛歯4のスリット4aを固定刃2の櫛歯4部分にある段部9よりも後方の部位に至るように形成したことに特徴を有している。なお、本例の固定刃2のスリット4aは可動刃3のスリット5a同様に金属板に対して板厚方向に勾配をつけて形成されており、固定刃2の櫛歯4部分の段部9より後方の部位にあるスリット4aは、金属板の可動刃3側に窪んだ溝状に形成されている。
【0033】
これによると、まず、固定刃2の前端部分である櫛歯4部分と固定刃2の後端部分とにそれぞれ段部9を設け、上記前後の段部9間における固定刃2の部位を可動刃3から離間させるようにすると共に、固定刃2の櫛歯4部分に設けた段部9より前方の部位及び固定刃2の後端部分に設けた段部9より後方の部位を可動刃3に近接させるようにしたことで、固定刃2の前端部分である櫛歯4部分を皮膚Yに接触させたときには、櫛歯4部分の段部9の前後における2箇所の部位を皮膚Yに接触させるようにできる。つまり皮膚Yに2点接触された固定刃2は皮膚Yに安定的に接触できるのであり、しかしてこの固定刃2を有したバリカン刃1は安定使用が図られるのである。また、固定刃2の両段部9間の部位を皮膚Yに沿わせて接触させるようにすると、上記段部9以前の固定刃2の前端部位は皮膚Yから離れて位置され、つまり固定刃2の櫛突起4bと皮膚Yとの間には空間Sを形成させることができるものであり、図19に示すようにこの空間Sに櫛27を入れ易くでき、バリカン刃1による被切断物Xの切断作業における作業性の向上が図られるのである。
【0034】
また、スリット4aを櫛歯4に設けた段部9より後方の部位に至らせるように形成したことで、固定刃2を皮膚Yに沿わせてスライドさせたときには、固定刃2の櫛歯4の段部9より後方の部位にあるスリット4a内には切断後の皮膚Yから生える被切断物Xが挿入されるものであり、つまり固定刃2はスリット4a内に挿入された被切断物Xによって軽い規制をうけながら皮膚Yにスライドするものであって、皮膚Yにスライドさせる固定刃2に方向性を持たせることができて固定刃2の皮膚Yへのスライドが操作性よく行えるものである。また、スリット4aは切断後の皮膚Yから生える被切断物Xにおける櫛の役割を果たすものでもあるから、スリット4a内に挿入された被切断物Xの整髪を行うこともできるのである。
【0035】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、叙述したように、可動刃を金属板加工物で構成したので、セラミックス等の焼結成形物で可動刃を構成したものに比べて、製造コストが抑えられると共に、金属板の有する高いじん性により可動刃に高い強度を備えさせることができるものであり、また、可動刃の前端部位を固定刃に摺接させるような段部を可動刃に設けたので、可動刃の段部によって可動刃と固定刃との摺接面積を少なくすることができ、可動刃の固定刃への摺接による摩擦熱の発生を防止できるのであり、また、可動刃の櫛突起のすくい面における左右方向の外端と内端との間の距離を櫛突起の後方に行くにつれて大きくしたので、バリカン刃の使用時には経時的に被切断物が溜まってしまう櫛突起のすくい面の後方部分にあっても、被切断物が覆わない部分をある程度すくい面を残すことができ、従って、すくい面上に溜まった被切断物が新たに切断した被切断物Xを摺動方向に押しやって飛散させてしまうといった事態は回避され、切断後の被切断物Xの飛散防止効果が図られているのである。また、可動刃の櫛突起の左右中央部には両すくい面のそれぞれの内端に連結して固定刃の反対側に突出する補強リブを櫛突起の前後に亙って設けたので、可動刃の櫛突起の強度を向上させることができるのである。
【0036】
また、請求項2記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、可動刃の段部を形成するために金属板を屈曲させたときの屈曲角を、スリットの底面と固定刃接触面とのなす角であるスリット切込角に比べて小さくしたので、可動刃の櫛歯部分に段部を形成した後にスリットを形成する際、可動刃に予期しない貫通孔等をつくってしまうことを回避でき、可動刃の強度劣化を防止できる。
【0037】
また、請求項3記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、可動刃の櫛突起のすくい面における左右方向の外端と内端との間の距離を0.08mm以上にしたので、平均径が0.08mmである毛髪等の被切断物の切断後には、上記切断した被切断物をすくい面上に完全に乗せることができ、被切断物の飛散防止の確実性を向上させることができる。
【0038】
た、請求項4記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、可動刃の櫛突起の外面を滑らかに形成したので、被切断物である毛髪の生える皮膚に誤って可動刃を接触させてしまっても、摺動する可動刃で皮膚に傷を負わせないようにでき、バリカン刃の安全性を向上させることができる。
【0039】
た、請求項5記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、補強リブの突出先端部分には櫛突起の前後に亙って両すくい面の内端間寸法よりも大きい径を有する円柱部を設けたので、つまり可動刃における固定刃に接触しない部分を滑らかな形状にすることから、誤って可動刃を被切断物の生える皮膚に接触させた際にも皮膚に傷を負わせないようにできてバリカン刃の安全性を高めることができ、更には、この円柱部は両すくい面の内端間寸法よりも大きい径を有しており、つまり円柱部はすくい面と離間した対向位置に位置することから、切断した被切断物を円柱部とすくい面との間に位置規制させることができ、被切断物の飛散防止効果の更なる向上を図ることができるのである。
【0040】
また、請求項6記載の発明にあっては、請求項1の効果に加えて、固定刃の前端部位を可動刃に摺接させるような段部を固定刃の櫛歯に設けたので、被切断物が生える皮膚に固定刃を接触させたときには、固定刃の段部の前後における2箇所の部位で皮膚に接触させることができ、固定刃の皮膚への安定的な接触・スライドを図ることができ、ひいてはバリカン刃の安定使用を図ることができる。
【0041】
また、請求項7記載の発明にあっては、請求項6の効果に加えて、固定刃のスリットを固定刃に設けた段部以後の部位にまで至るように形成したので、皮膚にスライドさせた固定刃におけるスリットには切断後の皮膚から生える被切断物を挿入させることができ、つまり固定刃は上記スリット内に挿入された被切断物から方向規制を受けるのであって、固定刃の皮膚へのスライドにおける操作性を向上させるものであり、また、スリットには切断後の被切断物が挿入されることから、櫛の役割を果たして切断後の被切断物を整髪させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例におけるバリカン刃を構成する固定刃及び可動刃の摺接部分の斜視図である。
【図2】同上のバリカン刃を備えた電動バリカンであり、(a)は正面図であり、(b)は側面断面図である。
【図3】同上の電動バリカンのバリカン刃設置部分の正面断面図である。
【図4】(a)は同上のバリカン刃のはさみ角を説明する説明図であり、(b)ははさみ角と切れ味との関係を示すグラフである。
【図5】同上の可動刃を示すものであり、(a)は正面図であり、(b)は上面図である。
【図6】(a)は図5(a)のE−E線断面図であり、(b)は図5(a)のF−F線断面図である。
【図7】可動刃のすくい角の大きさと切れ味との関係を示すグラフである。
【図8】同上の可動刃の櫛突起の斜視図である。
【図9】同上のバリカン刃による被切削物の切断状態を説明するものであり、(a)は可動刃の切り刃を被切断物に食いませた状態を示す正面断面図であり、(b)は可動刃のすくい面に切断した被切断物を乗せた状態を示す正面断面図である。
【図10】同上の砥石等の切削具を用いての切削加工を説明する側面断面図である。
【図11】同上のパンチを用いてのプレス加工を説明する側面断面図である。
【図12】同上の可動刃の屈曲角とスリット切込角との関係を説明する側面断面図である。
【図13】同上の可動刃において、屈曲角がスリット切込角よりも大きい場合に生じる弊害を説明する説明図であり、(a)は上面図であり、(b)は側面断面図である。
【図14】本発明の実施の形態の他例の可動刃における櫛突起の縦断面図である。
【図15】同上の櫛突起を形成するための製造方法を説明する説明図である。
【図16】同上の外面にメッキ等の表面硬化コーティングを施した固定刃における櫛突起の縦断面図である。
【図17】本発明の実施の形態の更に他例の可動刃における櫛突起の縦断面図である。
【図18】本発明の実施の形態の更に他例の固定刃を示すものであり、(a)は正面図であり、(b)は上面図であり、(c)は側面図であり、(d)は背面図である。
【図19】同上の固定刃の櫛突起と皮膚との間に櫛を挿入した状態を示す側面図である。
【図20】従来技術のバリカン刃の被切断物の切断を説明するものであり、(a)は切断前の状態を示す正面図であり、(b)は切断中の状態を示す正面図であり、(c)は切断後の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
1 バリカン刃
2 固定刃
3 可動刃
4 櫛歯
4a スリット
4b 櫛突起
5 櫛歯
5a スリット
5b 櫛突起
6 切り刃
7 切り刃
8 すくい面
A すくい角
B スリット切込角

Claims (7)

  1. それぞれ前端部分に左右方向に亙ってスリットと櫛突起とを交互に並設してなる櫛歯を備えた固定刃と可動刃とを摺動自在に重ね合わせて構成したバリカン刃において、可動刃を金属板で形成し、可動刃の櫛歯に段部を形成し、段部に対応するスリットの部位における底面を前方に行くほど固定刃側に傾斜して形成し、固定刃への摺接部位に対応する可動刃の櫛突起における固定刃接触面の左右両端部に亙って切り刃を設け、固定刃への摺接部位に対応するスリットの部位に固定刃のスリットに通して挿入した被切断物を櫛突起の上記切り刃で切断可能にし、可動刃の櫛突起の左右両面に上記切り刃から立ち上がるすくい面を設け、上記櫛突起の左右中央部に両すくい面のそれぞれの内端に連結して固定刃の反対側に突出する矩形状断面を有した補強リブを櫛突起の前後に亙って設け、各すくい面における左右方向の外端と内端との距離を櫛突起の後方に行くにつれて大きく形成したことを特徴とするバリカン刃。
  2. 可動刃の段部を形成するために金属板を屈曲させたときの屈曲角を、スリットの底面と固定刃接触面とのなす角であるスリット切込角に比べて小さくしたことを特徴とする請求項1に記載のバリカン刃。
  3. 可動刃の櫛突起の各すくい面における左右方向の外端と内端との間の距離を0.08mm以上にしたことを特徴とする請求項1に記載のバリカン刃。
  4. 可動刃の櫛突起の外面を滑らかに形成したことを特徴とする請求項1に記載のバリカン刃。
  5. 補強リブの突出先端部分には櫛突起の前後に亙って両すくい面の内端間寸法よりも大きい径を有する円柱部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のバリカン刃。
  6. 固定刃の櫛歯部分に固定刃の前端部分を可動刃に摺接させる段部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のバリカン刃。
  7. 固定刃のスリットを段部以後の部位にまで至るように形成したことを特徴とする請求項6に記載のバリカン刃。
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