JP4086171B2 - 射出成形機のスクリュおよびその位置決め方法 - Google Patents

射出成形機のスクリュおよびその位置決め方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、後方寄りに射出材料供給孔が明けられている射出シリンダ、この射出シリンダのシリンダ孔内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、スクリュを回転駆動すると、射出材料供給孔から供給される射出材料が射出シリンダの前方に計量蓄積され、スクリュを軸方向に駆動すると、計量蓄積された射出材料が金型に射出され、所定量射出されて保圧位置に達したらスクリュに軸方向の圧力を加えて保圧するようになっている射出成形機のスクリュに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機は、文献名を挙げるまでもなく従来周知で、図4の(イ)に示されているように、射出シリンダ50、この射出シリンダ50のシリンダ孔51内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ60等から構成されている。射出シリンダ50の後方寄りには、材料供給孔52が明けられ、この材料供給孔52に、図には示されていないホッパが設けられている。また、スクリュ60の外周部には所定高さのフライト61が形成され、スクリュ60の後端部には、同様に図には示されていないが、スクリュ60を回転方向と軸方向とに駆動する駆動装置が設けられている。
【0003】
したがって、次のようにして成形品を得ることができる。すなわち、ホッパにペレット状の射出材料を入れ、そしてスクリュ60を回転駆動すると、射出材料は供給孔52からシリンダ孔51に供給され、スクリュ60のフライト61により射出シリンダ50の前方に送られる。送られる過程で、射出材料は射出シリンダ50の外部から加えられる熱と、スクリュ60を回転駆動するときの剪断作用、摩擦作用等に寄り生じる熱とにより溶融され、射出シリンダ50の前方に蓄積される。スクリュ60は、蓄積される射出材料の圧力あるいはサックバックの補助により後退する。所定量溶融したら、すなわち計量したらスクリュ60を軸方向に駆動し、図に示されていない金型のキャビテイに射出する。所定圧力で所定時間保圧して、冷却固化を待って可動金型を開いて成形品を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来の射出成形機によっても成形品を得ることはできるが、保圧力が一定せず、成形品の重量および品質にバラツキが生じることがある。その理由を図4によって説明する。図4の(ロ)は、図4の(イ)において、矢視ローロで見た平面図であるが、同図に示されているように、保圧工程中にはスクリュ60は駆動装置の油圧シリンダ等で設定圧力により矢印方向に押されるが、スクリュ60のフライト61の高さは、射出シリンダ50のシリンダ孔51に近接する高さに選定され、スクリュ60が保圧方向に前進するときに材料供給孔52の前方の開口縁53とフライト61との間にペレット状の射出材料Pを噛み込む可能性がある。噛み込むと、射出材料Pは逃げることができずに保圧力方向の抵抗となってしまう。その結果、設定保圧力が得られず、実質的保圧力は低下する。このような射出材料Pの噛み込み量は、一定していないので、あるいは噛み込みの有無により実質的な保圧力が変動することになり、保圧力が一定になるように設定されているにも拘わらず、成形品の重量および品質にバラツキが生じることになる。
【0005】
本発明は、上記したような従来の射出成形機の欠点を解消した射出成形機を提供しようとするもので、具体的には設定保圧力で正確に保圧できる射出成形機のスクリュ、あるいは重量および品質が一定した成形品を得ることのできる射出成形機のスクリュおよび、このようなスクリュの位置決め方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、射出シリンダに形成されている射出材料供給孔の前方開口縁とフライトとの間に噛み込まれる射出材料を逃がすように、フライトの形状を変形させることによりり達成される。すなわち、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するため、後方寄りに射出材料供給孔が明けられている射出シリンダと、この射出シリンダのシリンダ孔内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュとからなり、前記スクリュを回転駆動すると、前記射出材料供給孔から供給される射出材料が前記射出シリンダの前方に計量蓄積され、前記スクリュを軸方向に駆動すると、計量蓄積された射出材料が金型に射出され、所定量射出されて保圧位置に達したら前記スクリュに軸方向の圧力を加えて保圧するようになっている射出成形機におけるスクリュであって、前記スクリュの、保圧工程中に前記射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁に位置するフライトは、その高さを他の部分より低くすること、切り欠くこと、またはフライトのピッチ角度を大きくすることにより保圧工程中に噛み込む射出材料を逃すように変形されている。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスクリュの変形されている部分を、保圧工程中に射出材料供給孔の前方の開口縁に位置合わせする射出成形機のスクリュの位置決め方法であって、保圧工程中のスクリュ最前進時に前記変形されている部分が射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁の位置する位置をスクリュ最前進基準位置として設定しておき、前記スクリュ最前進基準位置と、成形条件が決定したときのスクリュ最前進位置とを比較し、その差だけスクリュ最前進位置を修正するように構成され、そして請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のスクリュ最前進位置を修正するとき、保圧開始位置、可塑化完了位置、回転および背圧切替位置、射出速度および圧力切替位置のスクリュ位置も同時に同じ量だけ修正するように構成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態に係わる射出成形機を示す図で、その(イ)は略全体の側面図で、その(ロ)は射出材料供給孔の近傍の平面図であるが、これらの図に示されているように、本実施の形態に係わる射出成形機も、射出シリンダ1を備えている。そして、この射出シリンダ1のシリンダ孔2内に、軸方向と回転方向とに駆動可能にスクリュ10が設けられている。射出シリンダ1の、図1の(イ)において左方すなわち前方には射出ノズル3が一体的に設けられ、後方寄りに略方形の射出材料供給孔4が明けられている。そして、この射出材料供給孔4にホッパ5の筒状の供給部が挿入される形で、あるいは図1の(イ)に示されているように、供給部の下端部が射出材料供給孔4の外周部に乗る形で、ホッパ5が取り付けられている。また、射出シリンダ1の後方には油圧あるいは電動モータからなる駆動装置6が設けられ、スクリュ10はこの駆動装置6により回転方向と軸方向とに駆動されるようになっている。なお、射出シリンダ1の外周部には、従来周知のようにヒータ7、7、…が設けられている。
【0008】
スクリュ10のスクリュ軸の外周部には、その略全長にわたって従来周知のように、所定ピッチで、所定高さのフライト11が一体的に設けられているが、図1に示されている実施の形態では、保圧工程時に射出材料供給孔4の前方の開口縁8の近傍に位置するフライト11は、頂部から一定深さ切り落とされた形で切欠部12が形成されている。さらに詳しく説明すると、図1の(イ)は、保圧工程中にスクリュ10が最前進して射出ノズル3の先端部とスクリュ10の先端部との間隔が(X)になったスクリュ10の位置も示しているが、このときスクリュ10の先端部と射出材料供給孔4の前方の開口縁8との間隔はAで、この位置におけるフライト11は、開口縁8から前方と後方へ所定距離だけ頂部から一定深さに切り落とされた形で切欠部12が形成されている。これにより、保圧工程時のスクリュ10の最前進位置が多少ずれても保圧工程中に射出材料の噛み込みが防止されることになる。
【0009】
型締装置は、従来周知のように、固定盤41、この固定盤41と対をなす可動盤42、4本のタイバー43、43、…等からなり、固定盤41には固定金型44が、そして可動盤42には可動金型45がそれぞれ取り付けられ、これらの金型44、45には従来周知のようにキャビテイ46、46が形成されている。
【0010】
次に、作用について説明する。ホッパ5にペレット状あるいはチップ状の射出材料を入れ、そしてスクリュ10を駆動装置6の例えば油圧モータにより回転駆動する。そうすると、射出材料は供給孔4からシリンダ孔2に供給され、スクリュ10のフライト11により射出シリンダ1の前方へ送られる。送られる過程で、射出材料は射出シリンダ1の外周部に設けられているヒータ7、7、…から加えられる熱と、スクリュ10を回転駆動するときの剪断作用、摩擦作用等により生じる熱とにより溶融され、射出シリンダ1の前方に蓄積される。スクリュ10は、蓄積される射出材料の圧力あるいはサックバックの補助により後退する。所定量計量したらスクリュ10を例えばピストンシリンダユニットにより軸方向に駆動し、型締めされた金型44、45のキャビテイ46、46に射出し、保圧開始位置に達したら保圧工程に入る。所定時間所定圧力で保圧し、冷却固化を待って可動金型45を開いて成形品を取り出す。以下同様にして成形する。
【0011】
本実施の形態によると、保圧工程時に射出材料供給孔4の前方の開口縁8の近傍に位置するフライト11は、頂部から一定深さ切り落とされた形で切欠部12が形成されているので、保圧工程時にスクリュ10のフライト11と射出材料供給孔4の前方の開口縁8との間に噛み込まれようとする射出材料は切欠部12を通って後方へ逃げる。したがって、噛み込みによる抵抗がなくなり、すなわち噛み込みの有無による影響がなくなり、駆動装置6からの設定通りの保圧力がスクリュ10の先端部の溶融状態の射出材料に伝達され、重量および品質が一定した成形品が得られる。
【0012】
上記実施の形態では、スクリュ10のフライト11には切欠部12が形成されているが、切欠部12に代えてフライト11の高さを低くしても同様に実施できることは明らかである。また、図1の(ロ)における符号αはフライト11のピッチ角度を表しているが、この角度αを大きくして噛み込まれる射出材料が逃げやすくして噛み込み抵抗を小さくするように実施することもできる。また、射出材料としては、合成樹脂と同様に低融点金属材料も適用できることも明らかである。
【0013】
上記のように、本実施の形態によると、スクリュ10のフライト11には、所定長さにわたって切欠部12が形成されているので、保圧工程中にこの切欠部12が射出材料供給孔4の前方の開口縁8の近傍に位置すると、噛み込みによる抵抗がなくなり、設定通りの保圧力で保圧されるが、保圧開始時のスクリュ10の位置は、他の成形条件と同じようにオペレータが設定するので、切欠部12が開口縁8の近傍からずれることがある。図2の(イ)は、図1の(イ)に示されている実施の形態の要部を示す断面図で、切欠部12が射出材料供給孔4の前方の開口縁8の近傍に位置している、すなわちスクリュ10の先端部がスクリュ最前進基準位置(X)に位置しているが、図2の(ロ)に示されている実施の形態では入るスクリュ10の最前進位置がスクリュ最前進基準位置(X)からe(e=X−Y)だけずれている。そこで、この「ずれた位置」を自動的に修正する実施の形態が図3に示されている。
【0014】
図3において、図1に示されている実施の形態の構成要素と同じ、あるいは同様な構成要素には同じ参照数字を付けて重複説明はしないが、本実施の形態では駆動装置6は油圧モータ6aと、油圧ピストンシリンダ6bとから構成されている。そして、油圧ピストンシリンダ6bのシリンダ室6cと油圧ポンプ21と結ぶ管路20にはリリーフ弁22、アキュムレータ24の方へ圧力油を通すチェック弁23、射出時に作動油を放出するアキュムレータ24、電磁開閉弁25、シリンダ室6cへ供給される作動油の流量等を制御するサーボ弁26等が介装されている。サーボ弁26は、絞部等からなるサーボ弁本体27とサーボアンプ28とからなっている。したがって、後述する制御装置30により制御された信号がサーボアンプ28に印加されると、スクリュ10は設定された速度、圧力等で射出方向に駆動され、設定圧力で保圧されることになる。なお、油圧モータ6aへ作動油を給排する油圧回路は、図3には示されていない。
【0015】
制御装置30は、本実施の形態では、スクリュ位置比較器31、スクリュ最前進位置比較器32、スクリュ位置設定値修正器33等から構成されている。スクリュ位置比較器31の一方の入力端子には、スクリュ10に関連して設けられているスクリュ位置検出器35で検出されるスクリュ10の位置に関する信号が信号ラインaにより入力され、他方の入力端子には切替スイッチ36からの設定あるいは修正されたスクリュ位置に関する信号が信号ラインbにより入力されるようになっている。スクリュ位置比較器31は、これらの信号を比較し、スクリュ位置検出器35で検出されるスクリュ10の位置が、設定あるいは修正されたスクリュ位置になるような制御信号を信号ラインcによりサーボ弁26のサーボアンプ28へ出力する。
【0016】
スクリュ位置設定器38は、オペレータが可塑化完了位置、回転および背圧切替位置、射出速度および圧力切替位置、保圧切替位置等のスクリュ10の位置に関する値を設定するもので、このスクリュ位置設定器38で設定された設定値は、信号ラインdによりスクリュ位置設定値修正器33に入力され、また信号ラインfにより切替スイッチ36に入力されるようになっている。スクリュ最前進基準位置設定器39は、スクリュ10のフライト11の切欠部12が開口縁8の近傍に位置する値を設定するもので、換言すると図2の(イ)に示されているスクリュ10に固有の値(X)を設定するもので、制御装置30を他の射出成形機に適用するとき以外は一定の値であるが、このスクリュ最前進基準位置設定器39で設定されたスクリュ最前進基準位置は、信号ラインgによりスクリュ最前進位置比較器32の一方の入力端子に入力されるようになっている。スクリュ最前進位置比較器32の他方の入力端子には、信号ラインaによりスクリュ位置検出器35で検出されるスクリュ10の位置に関する信号が入力され、またスクリュ最前進位置比較器32とスクリュ位置設定値修正器33とは信号ラインhにより、そしてスクリュ位置設定値修正器33と切替スイッチ36とは信号ラインiによりそれぞれ接続され、スクリュ最前進位置比較器32で比較演算された偏差信号はスクリュ位置設定値修正器33に入力され、スクリュ位置設定値修正器33で修正された信号は、切替スイッチ36の一方の入力端子に入力されるようになっている。
【0017】
次に、作用について説明する。スクリュ位置設定器38に可塑化完了位置、回転および背圧切替位置、射出速度および圧力切替位置、保圧切替位置等のスクリュ10の位置に関する成形条件を設定する。なお、このときのスクリュ最前進位置等は、オペレータにより異なり、スクリュ10のフライト11の切欠部12が開口縁8の近傍に位置するスクリュ最前進基準位置(X)とは一般に異なり、例えば図2の(ロ)に示されているように(Y)になっている。また、切替スイッチ36は、図3に示されているように、スクリュ位置設定器38に設定された成形条件がスクリュ位置比較器31に入力されるS接点に切り換えておく。そうすると、スクリュ位置設定器38で設定されたスクリュ10の位置に関する信号と、スクリュ位置検出器35で検出される信号とがスクリュ位置比較器31に入力され、スクリュ位置検出器35で検出されるスクリュ10の位置に関する信号が設定値と一致するような信号をサーボアンプ28に出力する。図1に関して説明したようにして、油圧モータ6aによりスクリュ10が可塑化完了位置に達するまで計量される。所定量計量されたら、射出するが、このときの射出速度、保圧開始位置等はスクリュ位置設定器38で設定されたように制御される。保圧後、冷却固化を待って可動金型45を開いて成形品を取り出す。
【0018】
以下同様にして成形しながら、スクリュ位置設定器38で設定される設定値を適宜変更して満足のいく成形条件を決定する。そうして、切替スイッチ36を接点Tの方へ手動的に、あるいは自動的に切り換える。スクリュ最前進位置比較器32には、スクリュ最前進基準位置設定器39に設定されているスクリュ最前進基準位置(X)が入力され、またスクリュ位置検出器35からスクリュ最前進位置(Y)も入力され、その差(X−Y)がスクリュ位置設定値修正器33に出力されているので、今度はこのスクリュ位置設定値修正器33において、スクリュ位置設定器38で設定された設定値が(X−Y)だけ修正されてスクリュ位置比較器31に出力される。したがって、以降は修正された設定値でスクリュ10の位置が制御されることになる。これにより、切欠部12が射出材料供給孔4の前方の開口縁8の近傍に位置するようになる、すなわちスクリュ10の先端部がスクリュ最前進基準位置(X)に位置するようになり、射出材料の噛み込みによる抵抗がなくなる。なお、駆動装置6が電動機から構成されていても同様に実施できることは明らかである。
【0019】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、スクリュの、保圧工程中に射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁に位置するフライトは、その高さを他の部分より低くすること、切り欠くこと、またはフライトのピッチ角度を大きくすることにより保圧工程中に噛み込む射出材料を逃すように変形されているので、保圧工程中に射出材料が射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁とスクリュのフライトの間に噛み込むことが防止される。したがって、噛み込みによる抵抗がなくなり、スクリュの後方から作用する保圧力がスクリュの先端部の溶融状態の射出材料に正確に伝わり、重量および品質が一定した成形品を得ることができるという本発明に特有の効果が得られる。また、他の発明によると、保圧工程中のスクリュ最前進時に変形されている部分が射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁に位置する位置をスクリュ最前進基準位置として設定しておき、スクリュ最前進基準位置と、成形条件が決定したときのスクリュ最前進位置とを比較し、その差だけスクリュ保圧開始位置、可塑化完了位置、回転および背圧切替位置、射出速度および圧力切替位置の全てのスクリュ位置を同時に同じ量だけ修正するように構成されているので、保圧工程中には変形されている部分が射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁に正確に位置するようになる。したがって、保圧力が一定し、重量および品質が一定した成形品を得ることができるが、特に変形されている部分が射出シリンダの射出材料供給孔の前方の開口縁に正確に位置するので、変形部分を小さくしても同様な効果が得られ、また変形部分を設けたことにより可塑化能力の低下を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す図で、その(イ)は実施の形態に係わる射出成形機の略全体を示す模式的側断面図、その(ロ)は射出材料供給孔の近傍を示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるスクリュの最前進位置を示す図で、その(イ)は基準位置を、そしてその(ロ)はずれた位置をそれぞれ示す側断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係わる射出成形機の略全体とスクリュの位置決め方法の実施に使用される制御装置を示す模式図である。
【図4】従来の射出成形機の要部を示す図で、その(イ)は射出材料供給孔近傍を示す側断面図、その(ロ9)は(イ)において矢視ローロで見た平面図である。
【符号の説明】
1 射出シリンダ 4 射出材料供給孔
5 ホッパ 8 前方の開口縁
10 スクリュ 11 フライト
12 切欠部 27 サーボ弁本体
30 制御装置 31 スクリュ位置比較器
32 スクリュ最前進位置比較器 33 スクリュ位置設定値修正器
38 スクリュ位置設定器 39 スクリュ最前進基準位置設定器

Claims (3)

  1. 後方寄りに射出材料供給孔(4)が明けられている射出シリンダ(1)と、この射出シリンダ(1)のシリンダ孔(2)内に回転方向と軸方向とに駆動可能に設けられているスクリュ(10)とからなり、前記スクリュ(10)を回転駆動すると、前記射出材料供給孔(4)から供給される射出材料が前記射出シリンダ(1)の前方に計量蓄積され、前記スクリュ(10)を軸方向に駆動すると、計量蓄積された射出材料が金型(40)に射出され、所定量射出されて保圧位置に達したら前記スクリュ(10)に軸方向の圧力を加えて保圧するようになっている射出成形機におけるスクリュ(10)であって、
    前記スクリュ(10)の、保圧工程中に前記射出シリンダ(1)の射出材料供給孔(4)の前方の開口縁(8)に位置するフライト(11)は、その高さを他の部分より低くすること、切り欠くこと、またはフライトのピッチ角度を大きくすることにより保圧工程中に噛み込む射出材料を逃すように変形(12)されていることを特徴とする射出成形機のスクリュ。
  2. 請求項1に記載のスクリュ(10)の変形されている部分(12)を、保圧工程中に射出材料供給孔(4)の前方の開口縁(8)に位置合わせする射出成形機のスクリュ(10)の位置決め方法であって、
    保圧工程中のスクリュ最前進時に前記変形されている部分(12)が射出シリンダ(1)の射出材料供給孔(4)の前方の開口縁(8)に位置する位置をスクリュ最前進基準位置(X)として設定しておき、前記スクリュ最前進基準位置(X)と、成形条件が決定したときのスクリュ最前進位置(Y)とを比較し、その差(X−Y)だけスクリュ最前進位置を修正することを特徴とする、射出成形機のスクリュの位置決め方法。
  3. 請求項2に記載のスクリュ最前進位置(Y)を修正するとき、保圧開始位置、可塑化完了位置、回転および背圧切替位置、射出速度および圧力切替位置のスクリュ位置も同時に同じ量(X−Y)だけ修正する、射出成形機のスクリュの位置決め方法。
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