JP4082663B2 - 建造物を建造する個所の基礎を構築する工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道、道路、橋梁工場等(以下これを総称して単に建築物と言う)を建築した、或は建築しようとする区域(以下建築基礎と言う)の地盤を強固なものとする建築基礎の構築工法に関する発明である。更に詳しく言えば、建築基礎から震動が発生するのを抑制する機能を果し、或は建築基礎への震動の伝播を抑制する機能を果す建築基礎を構築する工法に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
人為的原因によって建築基礎から震動が発生するのを抑制する機能を果す建築基礎を構築し、或は建築基礎の区域外で発生した震動が伝播するのを抑制する機能を果す建築基礎を構築する工法についてはこれまで種々開発され、例えば特開平11−280087号、特開平4−124317号、特開2001−98574号等に示す公報にその工法が開示されている。
しかし、上記した公報に開示されたいずれの工法も前記した機能を満足に果す工法とは言えないという嫌のある工法である。
即ち、本発明の発明者が注目するに価する工法は発表されていなかった。
【0003】
建築基礎から震動を発生する具体的な原因の代表例を挙げると、その1として建造した鉄道、橋梁、道路を走行する列車、大型自動車の走行荷重による方向性を伴う震動がある。その2として建築した工場に設置した重量機械の稼働による震動がある。その3として建築物の建設現場で、地盤を強化するための杭打ち工事等を行うときの建設機材の稼動による震動等が考えられる。
【0004】
これらの原因から発生する震動に対する対策としては、震動を発生する建築基礎側においては、建築基礎側から発生する震動出力を極力抑える建築基礎を作るように工夫をする。また、震動を受ける建築基礎側においては、振動発生源からの震動の伝播を受けないような建築基礎を作るようにすると言う考え方でその対策を講ずる必要がある。これらの考え方を実現するには畢竟、建築基礎をしっかりと構築することである。しかし、これまでは、建築基礎をしっかりと構築するには、前記した公報に開示された従来の地盤強化工法によって建築基礎を強化すると言う考え方が支配的であった。
【0005】
即ち、これまでは、人為的地の盤震動源となる鉄道、橋梁、道路、工場をはじめとする建築物を建築するに当たっては、該建築物の荷重を支えるのに十分な建築基礎を構築することによって、それが、人為的な地盤震動を発生するのを抑制できることになると言う考え方が支配的であった。この考え方により、前記した公報に開示された従来からの地盤強化工法が以前として重視されていた。ところが該建築物の中、鉄道、道路上を通過する列車、大型自動車による走行荷重から発生する地盤震動は、上下震動ばかりでなく方向性を伴う震動である。しかし、この震動を抑制する対策に関しても、前記従来の地盤強化工法を確実に実施することによって地盤を強化するほかはないと考えられていた。従って、これまで前記走行荷重から発生する方向性を伴う震動の発生を抑制するための対策には特に注目される工法は発表されていなかった。
【0006】
前記した建築基礎を強化する工法の中の代表的な従来の工法の概要を極く簡単に説明する。
【0007】
その1は、前記建築基礎を構築する区域内に、所定の距離間隔をあけて岩盤に達するまで、或いは岩盤に達しないまでも所定に深さに達するまで、所定の長さの柱状のコンクリート杭を多数打ち込むことによって、その区域に建築される建築物の重量を支えてその区域の地盤沈下を抑制しようとする地盤強化工法である。又は岩盤に達するまで、或いは岩盤に達しないまでも所定の深さに達するまで土を掘り返して縦穴を堀削し、この縦穴に鉄骨を以て構成した筒体を埋め込み、これに砂、セメントミルクを圧入充填して砂柱、コンクリート柱を埋設してその区域に建築される建築物の重量を支えてその区域の地盤沈下を抑制する地盤強化工法である。
【0008】
ところで、前記した工法によって岩盤に達するまでのコンクリート杭を打ち込む工法、或は地中に砂柱、コンクリート柱を埋設する工法によって打ち込まれたコンクリート、杭、或は埋設された砂柱、コンクリート柱は上部建築物の荷重を支え地盤沈下を抑制する機能を果すようにみえる。しかし、岩盤に達しないコンクリート杭の打ち込み、或は地中に砂柱、コンクリート柱を埋設は、建築物の建築区域の地層組織を構成する土砂による摩擦を十分に利用することができない。従って期待したほどの地盤沈下抑制機能を発揮するとは言えないと言う不都合がある。
【0009】
更に、前記従来の地盤強化工法による地盤の強化は、本来前記した建築物の荷重に対する耐圧機能を発揮する地盤を造ることを主眼とする考え方によるものであった。従って、打ち込むコンクリート杭、埋設する砂柱、コンクリート柱を透水性構造物とする考え方はなかった。また、従来の地盤強化工法では打ち込んだコンクリート杭、埋没した砂柱、コンクリート柱を以て、その周囲の土を圧縮して締め付けると言う機能は発揮しない。従って、多数のコンクリート杭を所定の距離間隔で打ち込んでも、また、多数の砂柱、コンクリート柱を所定の間隔で埋設してもそのコンクリート杭、砂柱、コンクリート柱の周囲の土を締め付けることはできないし、まして、打ち込んだコンクリート杭、埋設した砂柱、コンクリート柱によってそのコンクリート杭、砂柱、コンクリート柱間の土をコンクリート杭、砂柱、コンクリート柱を介在させたブロック化とすることはできない。その結果、前記従来の地盤強化工法を実施した建築基礎の区域に工場を建築し、その工場で重量機械を設置して、該重量機械を稼働したときに発生する人為的地盤震動によって地盤の上下震動が発生しても、上記した従来の地盤強化工法を施した強化地盤では必ずしも満足する耐震性構造の地盤とすることはできない。まして、列車や自動車を走行させる鉄道路盤、道路路盤橋梁等の建築物は、列車や自動車の走行荷重による震動を生じる。その震動は、上下震動ばかりでなく方向性を伴う横ゆれ震動を伴うものであるので上記した従来の地盤強化工法を施した地盤ではこの震動に対する耐震性構造としては満足する地盤強化法とはならないと言う不都合がある。
【0010】
それだけでなく、上記の従来の地盤強化工法を施行するに当たっては、現場に大型機械を現場に持ち込まなければならないし、工事完了までは該大型機械の稼働による騒音、震動により近隣に迷惑をかけることになる。更に、工事費用も膨大となる。また、例えば現に列車を運行している鉄道線路を敷設した区域で前記従来の地盤強化工法を施工しようとすると、その施工期間中は、列車の運行を取り止めなければ前記の地盤強化従来工法を施行することはできないと言う不都合がある。
【0011】
その2は、潜函工法である。この工法は、岩盤或いは岩盤と同じようなしっかりした地盤の上に工場等の建築物を建築し、その工場物内に重量機械を設置して稼働した場合でも、地盤の震動の発生する現象もおきないし、地盤沈下現象はおきないし、騒音の発生も抑制できると言う点に着目して開発された工法である。
【0012】
震動の伝播のメカニズムは、軟弱個所では、震動の波長が大きく、震動の伝播速度は遅く、硬質個所では、震動の波長が小さく、震動の伝播速度は速いと言う性質を持っている。
即ち、岩盤は震動発生、震動伝播の抑制機能を発揮し、軟弱地盤はその抑制機能を発揮しないと言う特性をもっている。
この点から潜函工法により、地中を掘り返し、掘り返した箇所に鉄筋コンクリートブロックを構築して埋め込んだときは、その鉄筋コンクリートブロックが地中に埋まった岩盤に代わる構造物を造形することになるので、鉄筋コンクリートブロックを埋め込んだ区域の上に建築物を建築したときは、該鉄筋コンクリートブロックはその建築物の荷重を支えることにもなる。また、該鉄筋コンクリートブロックの上に建築した建築物から震動が発生するのを抑制し、或は外部で発生した震動が建築物へ伝播するのを鉄筋コンクリートブロックが抑制すると言う耐震動対策を講ずる工法となると言うこともできる。
【0013】
しかし、前記潜函工法によって、建築物を建築する区域の地盤である建築基礎を、所定の基準を満足する強化地盤とし、この強化地盤の上に例えば、鉄道、道路、特に多数車線の鉄道、道路等の建造物を建造する場合、走行する列車、大型自動車の走行重量に耐える強度を出すための鉄筋コンクリートブロックを構築するために掘り返す地盤は、その深さの点から言っても、また、その鉄筋コンクリートブロックを構築するために掘り返す地盤を距離の点から言っても、相当な大工事となる。まして、この既設の鉄道、道路にこの工法を施工するには、列車、自動車の交通を遮断しないで行うことは不可能と言うことになる。
また、この潜函工法を実施して地中に構築した鉄筋コンクリートブロックは、その鉄筋コンクリートブロックそのものが透水性を阻害する構造物となる。そのため構築した鉄筋コンクリートブロックの構造物の周囲の地下水の流を阻止することになる。その結果その鉄筋コンクリートブロックの周囲の地盤は、経時的にゆるみを生ずると言う不都合が発生する原因ともなっていた。
【0014】
本発明者は、前記地中に杭を打ち込む従来の地盤強化工法、或は砂柱、コンクリート柱を地中に埋設する従来の地盤強化工法の不都合を解消するため、先に地盤の安定化を実現するための工法として特許第1784926号(特公平4−72925号公報に記載された)の発明を開発した。
【0015】
前記した特許発明の概要を説明する。
前記発明を実施するには、図1(a)、(b)に示す特殊構造のノズルビットを用いる。
そのノズルビットの具体的構造は、前記した発明の公報にセメントミルクの噴射力を強力なものとするため「本発明の構造物を形成するためのノズルビット1は、セメントミルクの噴出力を十分に発揮し、セメントミルクの地中での噴出時に、土砂の切り裂き機能と同時に切り裂き個所に十分なセメントミルクを強制圧入して傘型円盤状構造物を形成し、そのときのセメントミルク圧入力を十分活用して、円盤状構造物の面側に割裂脈現象を呈するに十分な圧力供給ができるようにしたもので、その構造は、第1図に示すように、噴出孔10を有するものであって、この噴出孔10は垂直方向に対して下向きに角θ1に、かつ回転方向に対して進み角θ2をもつものである。」と言う構成から成っている。
そのノズルビットを以て行なうセメントミルクの注入量については、建築基礎を構築する個所の土質によって異なるが、土の含水比、間隙率等が注入量を決める目安となる。
前記構成のノズルビットを用いて前記発明による地盤の安定化をはかる工法は次のようにして行う。
【0016】
まず、前記した構成のノズルビット1を装着する装置を説明する。その装置は、ノズルビットを地中に差し込む機能を備え、且つ、該ノズルビットを地中で高速回転する機能を備えて成る制御機構と、セメントミルクをノズルビット1に圧送供給する制御機構を配した従来型の装置である。この装置に前記したノズルビット1を従来どうりに装着する。該装置を稼働して地中に前記構成のノズルビット1を従来どうり所定の深さまで差し込む。
その差し込み位置で従来どうりにノズルビット1を高速回転させながらノズルビット1に透水性剤を混入したセメントミルクを継続して圧送する。圧送された透水性剤を混入したセメントミルクを前記ノズルビット1の前記噴射孔10から継続噴射させる。
この透水性剤を混したセメントミルクは、前記ノズルビット1によって地中に造形する透水性の覆椀形状構造物を造るセメントミルクである。
そのノズルビットを以て行なうセメントミルクの注入量については、建築基礎を構築する個所の土質によって異なるが、土の含水比、間隙率等が注入量を決める目安となる。
【0017】
このノズルビット1の噴射孔10は上記した構造となっているから、高速回転されながら継続して圧送される透水性剤を混入したセメントミルクは、斜め下向きの傾斜角θ1をもち、且つ、回転方向に対して進み角θ2を以て形成された噴射孔から噴射される。このノズルビット1は前記の構造となってるからその噴射力を強力な噴射力とすることになる。この強力な噴射力によって地中の地盤を円錐形状に切り裂きながらその切り裂き個所に透水性剤を混入したセメントミルクを圧入する。円錐形状に切り裂かれた箇所に圧入した透水性剤を混入したセメントミルクは、地中の土を混練した透水性の覆椀形状構造物を地中に造形することになる。
【0018】
前記した操作によって造形される透水性の覆椀形状構造物は、次のような構造物として造形される。即ち、前記したノズルビットから噴射される透水性剤を混入したセメントミルクは、透水性の覆椀形状構造物に造形される過程で、切り裂いた地中の土を透水性の覆椀形状構造物の内側に抱え込むと言う機能を発揮する。
上記操作によって、地中に造形された透水性の覆椀形状構造物の内側に抱え込まれる土は、その透水性の覆椀状構造物を構築する周囲の地質をみださず、そのままの地質状態を維持して必然的に圧縮されて透水性を保持した状態で前記した透水性の覆椀形状構造物の内側に抱え込まれることとなる。
【0019】
前記発明を実施して、地中に透水性の覆椀形状の構造物を多段に配した杭を構築する工法を図2を示して説明する。
前記した透水性の覆椀形状構造物21を地中の所定の深さ位置に造形した後、ノズルビットに圧送する透水性剤を混入したセメントミルクの供給量を減少し、ノズルビットの回転速度をおとした状態で、或いはノズルビットの回転を止めた状態で透水性剤を混入したセメントミルクを噴射しながら前記ノズルビットを地中の所定の位置まで引き上げる。この引上操作により、前記透水性の覆椀状構造物21の頂部からノズルビットの引き上げ位置までは、ノズルビットを差し込んだ穴に透水性剤を混入したセメントミルクが柱状に圧入充填する。この操作よって造形した透水性の覆椀形状構造物21の頂上に透水性剤を混入したセメントミルクによる透水性構造の柱22が形成される。
【0020】
ノズルビットを地中の所定の位置まで透水性剤を混入したセメントミルクを噴射しながら引上げて前記した柱22を形成した後、その引上げ操作を停止して、その停止位置で更に前記操作を再開する。
この操作により、その位置で、前記操作を行ったと同じように透水性の覆椀形状構造物23が造形される。
【0021】
前記した作業を複数回繰り返すことによって、地中に透水性の覆椀形状構造物21、23、25、27、29を多段状に配した構造にし、且つ、これらを透水性構造の柱22、24、26、28で貫通した透水性構造の杭30(以下前記した構造体を単に杭と言う)が構築される。
【0022】
地中を切り裂いて造形される前記した透水性の覆椀形状構造物の具体的構造を説明する。前記した透水性の覆椀形状構造物は、地中できちんとした円錐形状の透水性の覆椀形状構造物となるのではない。
地中で造形される透水性の覆椀形状構造物は、その構造物を作ろうとする周囲の土の組織状態によっては、該透水性の覆椀形状構造物を造形するために噴射された透水性剤を混入したセメントミルクの圧入力によって該透水性の覆椀形状構造物の外側や内側の土を更に切り裂いて地中を割裂する。
そして、その割裂個所にも透水性の覆椀形状構造物を造形するために噴射された透水性剤を混入したセメントミルクが、周囲の土を混練した透水性剤を混入したセメントミルクとして圧入されると言う現象をひきおこす。
即ち、割裂した個所にも周囲の土を混練した透水性剤を混入したセメントミルクが圧入する。これによって、前記した透水性の覆椀形状構造物の外側、内側にも前記した透水性の覆椀形状構造物と一体となった透水性剤を混入したセメントミルクによる土を混練した透水性壁が造形されることになる。
この透水性壁の間にはさまれた土も周囲の地質をみださず、そのままの地質状態で必然的に圧縮されて透水性を保持した状態で前記した透水性壁の間に狭まれる。
【0023】
上記した杭30を構成する透水性構造の柱22、24、26、28を貫通させて造形されたそれぞれの透水性壁を一体成形をした透水性の覆椀形状構造物を多段状に配したそれぞれの透水性の覆椀形状構造物21、23、25、27、29の間に取り込まれた土も、前記した透水性壁を一体成形をした透水性の覆椀形状構造物21、23、25、27、29に抱え込まれた土と同様に、地質をみださずにそのままの状態で土を圧縮して透水性を保持した状態ではさみ込まれる。
【0024】
前記した杭の注目すべき点は、前記操作で造形された多段状に配されたそれぞれの透水性壁を一体成形をした透水性の覆椀形状構造物は、ノズルビットから噴射される透水性剤を混入したセメントミルクによって、土を混練した透水性剤を混入セメントミルクによって固められて構築されたものである。即ち前記した杭を構築する構造物が透水性構造物として造形されていると言うことである。従って、該杭を造形するそれぞれの透水性壁を一体形成とした透水性の覆椀状構造物並にその構造物の内側、外側に抱え込まれた土は勿論、柱、並に柱を貫通して形成された透水性壁を一体形成した透水性の覆椀状構造物の間に縮め付けられた土も勿論、杭そのものが透水性構造物として作られることになる。
【0025】
即ち、上記特許発明を実施して地中に造形する透水性壁を一体形成とした透水性の覆椀形状構造物を多段構造に造形した透水性の杭の特性は、杭の周囲の地質をみたさずに透水性壁を一体形成とした透水性の覆椀形状構造物内側に抱え込んだ周囲の土を圧縮し、更に、柱を貫通して造形したそれぞれの透水性壁を一体形成とした透水性の覆椀形状構造物の間にはさみ込んだ周囲の土も圧縮した杭として造形するものである。従って、前記発明を実施して作った杭は、従来工法によって打ち込んだコンクリート杭、埋設した砂柱、コンクリート柱とは異る。その杭を造形するそれぞれの透水性壁を一体形成とした透水性の覆椀形状構造物をもって、杭の周囲の地中までも杭を挿通した状態で強化した地盤に転換する機能を果たすことになる。
【0026】
本発明者が、従来の杭打ち工法に代えて地盤沈下を防止する作業を特許第1784926号の発明を実施して行なった実績を示す。その作業は、1日平均約5分間隔で、平均約8輌近くの車輌を連結して、時速約80〜100Kmの速度で運行する鉄道の船橋〜千葉間で、透水性の壁を一体形成した透水性の覆椀形状構造物を4段重ねのものとした杭の造形作業を深夜の列車運休時間帯の1〜3時間の間に行なった。その際使用した透水性剤を混入した、速硬性セメントミルクは約8400リットルである。透水性壁を一体形成した覆椀形状構造物の一つを造るのに70リットル使用した。前記した杭は、鉄道線路のレールに沿って平列に1メートル間隔で15メートルの距離間で造形する作業を行なった。
【0027】
従来工法によって地中に打ち込んだコンクリート杭は、打ち込んだコンクリート杭の周囲の土は地質をみださずに、その土を抱え込んで圧縮して強化した地盤とすることはできないのは当然である。これに対して上記特許発明を実施した工法を施工して地中に多段構造の覆椀形状構造物をもつ杭は、その杭に造形した多段構造のそれぞれの壁を一体にした覆椀形状構造物が、壁を一体にした覆椀形状構造物の内側、外側並に柱を貫通させた壁を一体にした覆椀形状構造物と壁を一体にした覆椀形状構造物の間の土が締め付けられる。その結果、該杭によって杭の周囲の地盤が強化されることになり、該杭によって強化された地盤が所定の間隔で配列されることで、従来工法により打ち込まれるコンクリート杭よりは前記特許発明を実施した杭が短くても耐地盤沈下対策として十分の機能を発揮すると言う実績を示した。
【0028】
尚、上記した特許発明の工法の注目すべき点は、本来は前記した条件下で列車を運行する鉄道線路の耐地盤沈下対策として従来の杭を打ち込む工法に代えて実行されたものである。しかし、列車の走行による上下並びに横揺れによる方向性を伴う震動が発生する鉄道路盤の地盤沈下に耐えた機能を発揮したと言う実績を示したことは、該杭によって強化された杭の周囲に形成された地盤が列車の運行による上下震動ばかりでなく横揺れによる方向性を伴う震動にも破壊されることのない建築基礎としての機能を発揮したことになる。これは、従来の杭打ち工法では予想もしていなかった機能も発揮したということである。従って、地盤震動による波動の発生も阻止することになるということである。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記した従来の杭を地中に打ち込む工法、砂柱、コンクリート柱を地中に埋設する工法による地盤強化工法では、打ち込んだ杭、埋設した砂柱、コンクリート柱に配する杭を以て所期の目的を達せられないこと、並に建築物を建築した区域からの人為的地盤震動が発生するのを抑制する地盤とすることができないこと、並に発生した震動の波動が該区域に伝播するのを抑制する地盤とすることができないことがわかったので、その不都合を解消するため、特許第1784926号の発明が地中に多段構造の覆椀状構造物をもつ透水性の杭を造形して、その杭を構成する覆椀形状構造物の内側、外側並に覆椀形状の構造物と覆椀形状構造物の間、即ち該杭の周囲の地層を構成する土砂を圧縮して透水性をもつ強化した地盤を形成する技術であるところから、該杭を所定の間隔をあけて結集する状態で造形することによって、該状態で構築した杭を骨組みとする一ツの透水構造ブロックを形成し、これによって、土の掘り返しを行って鉄筋を埋め、その個所にセメントミルクを注入して構築した鉄筋コンクリートブロックを埋没する潜函工法以上の機能を発揮する地盤強化作業を、土の掘り返しを行わないで、所定の巾、所定の距離にわたる広域範囲で行い、これによって、鉄道、道路その他人為的地盤震動の発生する構築物を構築する建築基礎を強化(構築)し、その広域範囲の地盤に構築した構築物からの人為的の地盤震動の発生を抑制し、また、該震動発生源から生ずる震動の波動の伝播を抑制する必要のある構築物の構築する基礎を強化(構築)する工法を提供しようとするものである。また、例えば現に列車を運行している鉄道線路の敷設個所でも、深夜の列車運休時間帯を利用して短時間に地中にその基礎強化工法を施工することのできる工法を提供しようとするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】
地中に差し込む方向に対して斜め下向きで、且つ、回転方向に対して進み角方向に向けた噴射孔を穿設したノズルビットを地中の所定の深さまで差し込んで高速回転させながら透水性セメントミルクを前記したノズルビットに圧送し、該透水性セメントミルクを前記したノズルビットから噴射させて最初の透水性の覆椀状構造物とし、該透水性の覆椀状構造物を造形した後、前記ノズルビットを所定の深さまで引き抜きながら、前記透水性の覆椀状構造物を造形する時とでは回転速度とセメントミルク供給量を加減した操作を行って、セメントミルクを噴射して、最初に造形した透水性の覆椀状構造物と次に造形する透水性の覆椀状構造物を造形する箇所である所定の深さまで引き抜いた位置に達するまでの引き抜き穴に柱状部を造形し、該柱状部を造形した後、前記した最初の透水性の覆椀状構造物を造形するのと同じ操作を行って二段目の透水性の覆椀状構造物を造形し、これを造形した後、前記操作を繰り返して前記透水性の覆椀状構造物を多段状に貫通した最初の杭を構築した後、該杭と同構造の杭を、隣接して順次、各杭の透水性の覆椀状構造物の裾部をオーバーラップさせて、構築しようとする建築基礎の区域内に横巾方向、縦巾方向に多数列に構築し、多数列に構築した該杭の集合体を以て強固な骨組みとなすとともに、各杭の集合体で構成される骨組の間の土を、該骨組で圧密して締付けて、建築物を建築しようとする区域内を該骨組によって強固な一個のブロックとすると言う請求項1に記載した基礎構築法、及び地中に差し込む方向に対して斜め下向きで、且つ、回転方向に対して進み角方向に向けた噴射孔を穿設したノズルビットを地中の所定の深さまで差し込んで高速回転させながら透水性セメントミルクを前記したノズルビットに圧送し、該透水性セメントミルクを前記したノズルビットから噴射させて最初の透水性の覆椀状構造物とし、該透水性の覆椀状構造物を造形した後、前記ノズルビットを所定の深さまで引き抜きながら、前記透水性の覆椀状構造物を造形する時とでは回転速度とセメントミルク供給量を加減した操作を行って、セメントミルクを噴射して、最初に造形した透水性の覆椀状構造物と次に造形する透水性の覆椀状構造物を造形する箇所である所定の深さまで引き抜いた位置に達するまでの引き抜き穴に柱状部を造形し、該柱状部を造形した後、前記した最初の透水性の覆椀状構造物を造形するのと同じ操作を行って二段目の透水性の覆椀状構造物を造形し、これを造形した後、前記操作を繰り返して前記透水性の覆椀状構造物を多段状に貫通した最初の杭を構築した後、前記多段状に造形した透水性の覆椀状構造物と該杭と同構造の杭を、隣接して順次、各杭の前記透水性の覆椀状構造物の裾部をオーバーラップさせて、構築しようとする建築基礎の区域内に横巾方向、縦巾方向に多数列に構築し、多数列に構築した該杭透水性の覆椀状構造物の集合体を以て強固な透水性の覆椀状構造物の多断層の骨組みとなすとともに、透水性の覆椀状構造物の多断層各杭の集合体で構成される骨組の間の土を、該骨組透水性の覆椀状構造物の多断層で圧密して締付けて、建築物を建築しようとする区域内を該透水性の覆椀状構造物の多断層骨組によって強固な一個のブロックとすると言う請求項2に記載した基礎構築法。
【0031】
【実施例】
本発明は、建築物を建築する区域の地盤である建築基礎を強化した地盤とし、その建築基礎から、地盤震動が発生しないような地盤構成とし、並にその建築基礎以外の地盤で発生した震動の波動が伝播するのを抑制するような地盤構成とする建築基礎を構築する工法である。前記した建築基礎を構築するには、まず、従来の技術の項で説明した特許第1784926号の発明を実施することによって、図2に示すように地中に多段構造の透水性の覆椀状構造物を造形した杭を構築する。
その杭を構築するのに当って使用するノズルビットの構成は、従来の技術の項で説明したとおり、図1に示す構成から成っているものである。即ち、「噴射孔10を地中に差し込む方向Aに対して斜めの下向きの傾斜角θ1をもち、且つノズルビットの回転方向に対して進み角θ2を穿設した」と言う構成から成っているものである。
【0032】
前記した杭とは、従来の技術の項で説明したとおり、前記したノズルビットを以て透水性剤を混入したセメントミルクを地中に圧入して地盤を切り裂き、その地盤の土を混練して構築された杭である。その杭は、透水性壁を一体に形成した透水性の覆椀状構造物を複数段にわたって造形した杭である。
以下、説明の便宜上、透水性壁を一体に形成した透水性の覆椀状構造物を、単に透水性の覆椀状構造物と言う。
その杭の造形手段は、従来の技術の項で説明したとおり、前記したノズルビット1を地中の所定の深さまで差し込んで高速回転させながら透水性セメントミルクを前記したノズルビットに圧送し、該透水性セメントミルクを前記したノズルビットから噴射させて最初の透水性の覆椀状構造物21とし、該透水性の覆椀状構造物21を造形した後、前記ノズルビットを所定の深さまで引き抜きながら、前記透水性覆椀状構造物を造形する時とではセメントミルク供給量をを加減した操作を行って、セメントミルクを噴射して、最初に造形した透水性の覆椀状構造物21と次に造形する透水性の覆椀状構造物を造形する個所である所定の深さまで引き抜いた位置に達するまでの引き抜き穴に柱22を造形し、該柱22を造形した後、前記した最初の透水性の覆椀状構造物21を造形するのと同じ操作を行って二段目の透水性の覆椀状構造物23を造形し、これを造形した後、前記操作を繰り返して前記透水性の覆椀状構造物25・・・を多段状に貫通し図2に示す如き杭30を構築すると言うものである。
図2には透水性の覆椀状構造物を5段に配した事例を図示してあるが、この段数は地盤の状態で、それより少なく、或はそれより多くすることがある。
前記したノズルビットによるセメントミルクの注入量は、建築基礎を構築する個所の土質によって異なるが、土の含水比、間隙率等が注入量を決める目安となる。
【0033】
その杭に造形される透水性の覆椀状構造物は、透水性剤を混入したセメントミルクを以て土を混練して造形した透水性の覆椀状構造物であって、その内側、外側に透水性壁を造形したものであることは勿論である。
【0034】
その透水性の覆椀状構造物の内側には周囲の土を圧縮して抱え込み、前記した透水性の覆椀状構造物の内側、外側に造形した透水性壁の間には周囲の土を圧縮してはさみ込んだ造形物である。
また、前記した杭は、前記した格段の透水性の覆椀状構造物を貫通する柱を形成するもので、格段の透水性の覆椀状構造の間にも周囲の土を圧縮してはさみ込んだ構築物である。
【0035】
本発明による建築基礎を構築する工法は、特許第1784926号の発明を実施して地中に構築した杭の構造物は、各段にわたって造形される各透水性の覆椀状構造物が、それぞれの裾部が末広がりとして造形されるものであることに着目した発明である。
【0036】
即ち、本発明は、前記した多段構造の透水性の覆椀状構造物を造形した図2に示す如き最初の杭30を構築する。この作業を行った後、該杭に隣接して次の杭30を最初の杭と同じ手段によって構築する。即ち、最初の杭30に隣接して構築する次の杭30は、各段に造形される透水性の覆椀状構造物21、23・・・の裾部が、最初に構築した杭30の各段に造形された透水性の覆椀状構造物21、23・・・の裾部にオーバーラップして杭の集合体を構築する。
【0037】
前記した手段を、建築物を建築しようとする建築基礎の区域内で、所定の横巾方向並びに所定の縦巾(長さ)方向に向かって繰り返す。そして、順次隣接して格段に造形された透水性の覆椀状構造物の裾部をオーバーラップして、該透水性の覆椀状構造物の裾部を連結した杭を構築する。この操作を行うことによって、各杭の格段に造形された透水性の覆椀状構造物は、建築基礎の区域内の地中に各段毎に横巾方向、縦巾(長さ)方向に格子状に連続することになる。このことは、前記した状態で連結した透水性の覆椀状構造物が建築基礎の区域内の地中に多段状に造形されることである。その結果、透水性の覆椀状構造物を多段状に造形させた杭と杭の間の土は、隣接して構築された杭と杭の骨組の間にはさまって結集した杭と杭の間で圧縮された強化したブロック40となる。
即ち、隣接して構築した杭の間に位置する地層は、前記状態で結集された各杭を骨組として透水性を維持したままの状態で一ツのブロック40を構成することになる。これを図3に図示する。
【0038】
この隣接した杭の結集によって構成される透水性を維持したままの状態で構成されたブロックは、所定の広さ、所定の深さにわたって骨組の杭で囲まれた状態となる。また、その杭で外周を囲まれたブロック40の内側の地中は、隣接した杭が互いにあたかも杭の柱を縦軸とし、杭の覆椀状構造物のオーバーラップ部を横軸とする多層構造の骨組を作り出たのと同じような構成とになる。この構成は、外郭に構築された杭によって囲繞された一ツのブロック40を構成することになり、その内側の地層は、多層構造の格子状に連続した透水性の覆椀状構造物による骨組によって圧縮された地層としてしっかりと結束することになる。これによって、所定の地域範囲の地層を強化された前記機能を発揮する建築基礎とすることができる。
【0039】
この操作により、地面を広範囲にわたって相当深く掘り返して鉄筋を配したコンクリートブロックを埋設する潜函工法を実施する工事をなすことに代えて、所定の広さの地層を所定の深さまでそのままの状態で締め付け、その範囲を前記した杭による骨組によって1つの透水性のあるブロック40として構成し、耐震性構造の前記機能を発揮する透水性を保持した建築基礎とすることができる。
【0040】
本発明は、前記した特許発明を実施して多段構造の透水性の覆椀状構造物を造形した杭によって、杭の周囲の土を透水性を保持した状態で圧縮強化した土として、この杭を隣接して骨組みを構築することによって、この土を結集し、所望の広域範囲内の土をその範囲全域にわたって透水性を保持した状態で岩盤或は岩盤と同じようなしっかりとした土として強化して前記した機能を発揮する建築基礎を構築するものである。
しかも、この建築基礎の構築は、潜函工法による建築基礎の構築とは異なり、地盤を掘り返し、その堀り返した箇所に鉄筋を組み込んだセメントミルクの投入作業のような大掛りの工事を行なうものでないから、例えば、道路、鉄道の地盤強化について交通規制などを行なう必要はない。それだけでなく前記建設基礎は透水性を保持した一つブロック40として構築されるから、潜函工法を行なったことによる前記した不都合の生じるのを阻止できる。
【0041】
これまでの説明は、前記したノズルビットを以て、地中に多段に造形した透水性の覆椀状構造物を、それぞれ柱で貫通した杭として、この杭の各段の透水性の覆椀状構造物の裾部をオーバーラップさせて連結する場合を説明したが、前記ノズルビットを以て、地中に多段に透水性の覆椀状構造物を造形し、これを柱で貫通せず、杭としないで多段に造形したそれぞれの透水性の覆椀状構造物を、それぞれ裾部をオーバーラップさせて連結させて透水性の覆椀状構造物の多段層としても同じ効果が得られる。
【0042】
【発明の効果】
本発明を実施することにより所望の地域範囲にわたって、所定の広さ、所定の深さの地層を強化した機能を発揮する透水性を保持した状態のブロック状の建築基礎とすることになるので、その地域全体を前記した縦揺れ、横揺れに強い前記機能を発揮する透水性を保持したブロック状の建築基礎として改良ができ、これが結果的には震動から生ずる騒音発生を抑制する前記機能を発揮する透水性を保持したブロック状の基礎としての改良にもつながる。即ち、潜函工法の欠点を除去した人為的震動の発生を大巾に抑制する基礎を構築することができる。また、本件発明の工法によれば、例えば、交通を遮断せずに、或は制限せずに鉄道施設は勿論のこと、多数車線の高速道路の建設をするにも本発明を実施してその基礎を強化することができる。それだけでなく、人為的震動発生源から発生した波動の伝播を阻止する基礎として構築することができる。更に従来工法の杭打ち工事のような大がかりな機械設備を用いなくても、短時間で基礎構築ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するために用いるノズルビットの構成を示す断面図
【図2】 特許第1784926号の発明を実施して地中に構築した杭の略図
【図3】 本発明を実施して建築基礎を構築したブロックの略図
【符号の説明】
21.23.25.27.29 透水性の覆椀状構造物
22.24.26.28 柱状部
30. 杭
40. 杭の集合体から成るブロック
Claims (2)
- 地中に差し込む方向に対して斜め下向きで、且つ、回転方向に対して進み角方向に向けた噴射孔を穿設したノズルビットを、地中の所定の深さまで差し込んで高速回転させながら透水性セメントミルクを前記したノズルビットに圧送し、該透水性セメントミルクを前記したノズルビットから噴射させて最初の透水性の覆椀状構造物とし、該透水性の覆椀状構造物を造形した後、前記ノズルビットを所定の深さまで引き抜きながら、前記透水性の覆椀状構造物を造形する時とでは回転速度とセメントミルク供給量を加減した操作を行って、セメントミルクを噴射して、最初に造形した透水性の覆椀状構造物と次に造形する透水性の覆椀状構造物を造形する箇所である所定の深さまで引き抜いた位置に達するまでの引き抜き穴に柱を造形し、該柱を造形した後、前記した最初の透水性の覆椀状構造物を造形するのと同じ操作を行って二段目の透水性の覆椀状構造物を造形し、これを造形した後、前記操作を繰り返して前記透水性の覆椀状構造物を多段状に貫通した最初の杭を構築した後、該杭と同構造の杭を、隣接して順次、各杭の透水性の覆椀状構造物の裾部をオーバーラップさせて、構築しようとする建築基礎の区域内に横巾方向、縦巾方向に多数列に構築し、多数列に構築した該杭の集合体を以て強固な骨組みとなすとともに、各杭の集合体で構成される骨組の間の土を、該骨組で圧密して締付けて、建築物を建築しようとする区域内を該骨組によって強固な一個のブロックとするとすることを特徴とする建造物を建造する個所の基礎を構築する工法。
- 地中に差し込む方向に対して斜め下向きで、且つ、回転方向に対して進み角方向に向けた噴射孔を穿設したノズルビットを地中の所定の深さまで差し込んで高速回転させながら透水性セメントミルクを前記したノズルビットに圧送し、該透水性セメントミルクを前記したノズルビットから噴射させて最初の透水性の覆椀状構造物とし、該透水性の覆椀状構造物を造形した後、前記ノズルビットを所定の深さまで引き抜きながら、前記透水性の覆椀状構造物を造形する時とでは回転速度とセメントミルク供給量を加減した操作を行って、セメントミルクを噴射して、最初に造形した透水性の覆椀状構造物と次に造形する透水性の覆椀状構造物を造形する箇所である所定の深さまで引き抜いた位置に達するまでの引き抜き穴に柱状部を造形し、該柱状部を造形した後、前記した最初の透水性の覆椀状構造物を造形するのと同じ操作を行って二段目の透水性の覆椀状構造物を造形し、これを造形した後、前記操作を繰り返して前記透水性の覆椀状構造物を多段状に貫通した最初の杭を構築した後、前記多段状に造形した透水性の覆椀状構造物と該杭と同構造の杭を、隣接して順次、各杭の前記透水性の覆椀状構造物の裾部をオーバーラップさせて、構築しようとする建築基礎の区域内に横巾方向、縦巾方向に多数列に構築し、多数列に構築した該杭透水性の覆椀状構造物の集合体を以て強固な透水性の覆椀状構造物の多断層の骨組みとなすとともに、透水性の覆椀状構造物の多断層各杭の集合体で構成される骨組の間の土を、該骨組透水性の覆椀状構造物の多断層で圧密して締付けて、建築物を建築しようとする区域内を該透水性の覆椀状構造物の多断層骨組によって強固な一個のブロックとするとすることを特徴とする建造物を建造する個所の基礎を構築する工法。
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