JP4079745B2 - 舌苔除去用チップ及びこれを用いた舌苔除去用ハンドピース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、口腔ケア用器具、更に詳しくは、舌苔を除去するために用いられる舌苔除去用ハンドピース及びその先端に取付けられる舌苔除去用チップに関する。
【0002】
【従来の技術】
口腔ケアとは、歯や、歯周組織に存在する細菌を除去するだけではなく、舌を含めたトータルケアを行うことであり、これを行うことにより、口腔内の健康を維持増進することができる。口腔内全体における舌の占める割合は約30%であり、舌表面の舌苔の除去は口腔内衛生にとって大変重要である。舌苔は口腔内細菌、唾液成分、食べ物のかす、剥離上皮細胞等から構成されており、粘性の高い付着物である。口腔内細菌としては、う蝕或いは歯周病の原因菌など様々な菌が含まれ、特に、舌背後部の舌根部は、上記付着物が除去されにくいため、上記のようなう蝕或いは歯周病の原因菌が繁殖し易く、またこの堆積した付着物が口臭の主な原因の一つにもなっていた。
【0003】
近時、舌苔除去は口腔ケアにとって極めて重要であることが認識されるようになり、これに伴い舌苔除去用の専用器具が開発され、ホームケアレベルでも使用されるようになった。このような舌苔除去用専用器具の一例として、特許文献1で提案された舌ブラシが挙げられる。この舌ブラシは、把持柄の先側にブラシ体を取付け、使用者はこの把持柄を持ち、ブラシ体で舌背をかきこすり、かきとった舌背上の舌苔を把持柄の先側に連成されたスプーン状のカバーにため込まんとするものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−029136号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような舌ブラシは、構造が簡単であり、入手もし易すく手軽に扱うことができるので、ホームケアレベルでの使用にも適している。しかし、このような舌ブラシを使用する場合、ブラシ体が舌背後部の舌根部まで届き難く、無理して口腔奥部まで挿入するとエズいたりすることもある。また、舌乳頭の深いところに付着する舌苔は除去することができず、特に舌の後方部は唾液の流れが少なく舌表面に汚れが溜まり易い上に、この汚れがバイオフィルムを形成して舌表面に強固に付着するために、舌ブラシでは十分に除去できなかった。従って、このような舌ブラシで除去できる舌苔は全体の20〜30%程度とされ、口腔ケアの観点からすると、まだまだ不十分であることは否めなかった。
【0006】
更に、上記舌ブラシは、直接舌表面に当てこすられるものであるので、粘膜に刺激を与えたり、粘膜を傷つけたりすることもあった。また、口腔乾燥症状(ドライマウス)の人の場合、唾液分泌低下により唾液の自浄作用が低下して口腔内が不潔になり、口腔内細菌が繁殖し易い上に、舌苔が付着し易くなりその粘着性が亢進するため、舌苔の除去がより一層難しくなる。上述のように、ホームケアレベルにおいては、舌苔除去が十分になされにくいのが実情であるが、プロフェッショナルレベルにおいても、歯および歯周組織のケアに加え舌のケアも含めたトータルな口腔ケアが、口腔内の健康維持増進を図る上で重要であるにも拘らず、その有効な舌苔除去器具がなかったのが実情であった。
【0007】
本発明は上記のような実情に鑑みなされたものであり、歯および歯周組織に存在する細菌の除去だけでなく、舌を含めたトータルな口腔ケアを行うことができる新規な舌苔除去用チップとこれを用いた舌苔除去用ハンドピースを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る舌苔除去用チップは、チップベースと、その先側の作用部とを含み、振動発生源を内蔵するハンドピース本体の先端に着脱自在に取付けられる舌苔除去用チップであって、上記作用部は、リング状に形成されたブラシ体からなり、振動発生源からチップベースを介して伝播される振動をして舌面に作用し、舌苔除去に供せられるものであり、上記ハンドピース本体に取付けられたとき、該ハンドピース本体内の注液管路に連通し、舌面の被作用部に向け噴液する為の注液口が設けられていることを特徴とする。
【0009】
上記ブラシ体としては、多数の毛体を植毛した金属ワイヤをリング状に形成したもの(請求項2)等が採用される。このような作用部は、上記チップベースの先端に対し、着脱自在に取付けられるもの(請求項)が望ましく、斯かる着脱自在な取付機構としては、ねじ込み方式の他に、上記作用部の基部が、弾性部材の復元弾力により、チップベースの先端に弾圧固定され、この弾力に抗した押圧操作により作用部がチップベースから離脱可能とされたもの(請求項)も採用可能である。
【0011】
上記舌苔除去用チップの注液口を、上記作用部の基部に設け、チップベースにはハンドピース本体内の注液管路と該注液口とを連通させる為の管路を内設したもの(請求項5)が望ましく採用される。
【0012】
請求項の発明に係る舌苔除去用ハンドピースは、上記舌苔除去用チップを用いたハンドピースであって、振動発生源及び注液管路を内蔵するハンドピース本体と、該ハンドピース本体の先端に取付けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の舌苔除去用チップとよりなり、上記振動発生源からの振動が、上記チップベースを経てチップの作用部に伝播されると共に、ハンドピース本体内の注液管路と舌苔除去用チップの注液口とが連通するようにしたことを特徴とする。そして、ハンドピース本体内の注液管路には、作用液供給装置が接続されており、注液口から舌表面の被作用部に向け吐出・噴液される。作用液としては、水の他に、オキシドール、重曹溶液、生理食塩水、低濃度(0.1%以下)のクロルヘキシジン液、アクリノール液、低濃度ヨード液、亜鉛含有溶液又はそのゲル、過酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、これらを主成分として殺菌剤等を含む混合液などの薬液が用いられる。
【0013】
また、上記振動発生源としては、エア式発振器、超音波発振器、音波発振器又はモータのいずれかが採用される(請求項)。これらの振動発生源は軽量であり、ハンドピース本体に内蔵されていても、ハンドピース自体の重量が大きくなることがなく、従って長時間の使用においても術者の手指に大きな負担がかかることもない。
【0014】
このような構成の舌苔除去用チップ及び舌苔除去用ハンドピースによれば、ハンドピース本体の先端に舌苔除去用チップを取付け、患者の口腔内に挿入し、作用部を舌表面に当てるようにして振動発生源のスイッチがオンされる。振動発生源からの振動はチップベースを経て作用部に伝播され、この作用部の振動作用をして舌苔が浮き立つようにして舌表面から遊離・除去される。特に、振動発生源による振動は連続的な機械的微振動であるから、舌背部の舌乳頭の深部にまでその振動作用が及び、この部分に強固に付着する舌苔をも浮き上がらせ除去することができる。また、作用部がブラシ体であって金属ワイヤに毛体を植毛したものをリング状に成形したものであるので、振動によるブラッシング作用により、舌乳頭の深部にもその作用が及び、この部分に付着する舌苔が好適に除去される。更に、リング状に成形されているから、振動がリングの中心部に集中して増幅されるようになる。
【0015】
また、上記に並行して、注液口から舌表面の被作用部に向け水を噴出させるようにすれば、舌表面が冷却され、また湿潤されることにより舌がリラックスして舌苔が除去され易くなる。薬液を噴出させる場合は、舌表面の付着物や、細菌、食べ物のカスなどの除去が加速され、また消毒も同時に行われることになる。更に、患者の口腔内に水を含ませた状態で、作用部を舌表面に軽く当て振動発生源をオンすれば、チップベースを経て作用部から水に振動が伝播され、この水の振動作用により、舌苔が舌表面から泡立つようにして遊離し除去される。特に、このように水を含ませて行う場合、作用部が間接的に舌表面に作用し且つ水が潤滑作用を呈するから、舌表面への刺激を少なくし、粘膜を傷付けることがない。更に、振動がリングの中心部に集中して増幅される作用と相俟って、中心部において舌苔が泡立つようにして舌表面から遊離する。
【0016】
ラシ体は使用により損耗があるので、これを消耗品とし、チップベースの先端に着脱自在に取付けられるものとすれば、経済的である。
【0018】
上記舌苔除去用ハンドピースは、舌苔除去用チップをスケーラチップに取り替えれば歯科用スケーラとして兼用することができる。スケーラとして用いる場合は舌苔除去に比べ振動パワーを大きくする必要があるので、上記振動発生源にはパワー調整手段を付備させることが望ましい。このように歯科用スケーラとして兼用可能とすれば、歯科医において、歯石除去、歯面清掃、舌苔除去を含むトータル的な口腔ケアを、設備を左程増やすことなく、しかも短時間且つ効率的に実行することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の舌苔除去用ハンドピースの一実施形態の部分切欠分解図、図2(a)は図1のX部拡大図、図2(b)は図2(a)のA−A線矢視図である。1は術者が把持する為のグリップ部を含むハンドピース本体であり、該ハンドピース本体1にはエア、超音波、磁歪若しくは電歪を動力媒体とする振動発生源10が内蔵されている。ハンドピース本体1の基端部には、振動発生源10にエアを供給する為の管路或いは電線、更には後記するハンドピース本体1内の注液管路に連通する注液管(いずれも不図示)を束ねて収容したフレキシブルホース11が接続されている。
【0020】
上記ハンドピース本体1の先端には舌苔除去用チップ2が取付けられている。該舌苔除去用チップ2は、細長棒状のチップベース3と、その先側の作用部4とよりなる。チップベース3は、金属または樹脂により製せられ、基部側の雄ねじ部31と、細長胴部32と、その先側の固定部33とを含み、該雄ねじ部31をしてハンドピース本体1の先端に螺着固定される。このチップベース3は通常の使用状態では、作用部4のように治療の内容によって頻繁に交換するものではないが、チップベース3自体を洗浄する場合、損傷により取り替える場合、その他メンテナンス上必要とする場合等には、この雄ねじ部31を緩めることによりハンドピース本体1から分離することができる。また、チップベース3の全長は、作用部4が舌背後部にまで届くよう定められるが、更に、舌面に平行状にして舌苔を除去しやすいように細長胴部32を適宜曲げ加工される場合もある。
【0021】
上記固定部33は、作用部4を着脱自在に取付ける為の部位である。作用部4は、この固定部33に雄ねじ部40aをして螺合固定される基部40と、毛体41a…を植毛した金属ワイヤ41bをリング状に曲成してこの基部40にカシメ固着されたブラシ体41とよりなる。該基部40には、被作用部に噴液させる為の注液口42が形成され、この注液口42は、チップベース3内にその長手方向に沿って設けられた管路34を経てハンドピース本体1内に設けられた注液管路12に連通する。
【0022】
図3は同実施形態の舌苔除去用ハンドピースを用いた使用状態を説明する図であり、図4は舌背後部の舌乳頭部を模式的に示す図である。チップベース3は細長棒状に形成され、図の如く作用部4が舌表面Tに広く接触し易い形状に折曲されている。図1に示すようにハンドピース本体1に舌苔除去用チップ2を螺着固定した状態で、振動発生源10のスイッチをオンとすると、該振動発生源10で発生した振動はチップベース3を経て作用部4に伝播される。斯くして、上記作用部4としてのブラシ体41を舌表面Tにあてがうようにすれば、ブラシ体41の接触と振動作用により舌表面Tの舌苔が除去される。
【0023】
この時、上記注液口42から水または薬液を舌表面Tの被作用部に向け噴射するようにすれば、これら液体の洗浄作用とブラシ体41の振動作用とが相俟って舌表面Tに付着する舌苔がより遊離され易くなる。特に、ブラシ体41がリング状に形成されているため、上記振動がその中心部に集中して増幅され、この振動の集中により、図4に示す舌乳頭部T1の深部(底部)T2に付着する舌苔も泡立つように浮上し、その洗浄除去が好適になされる。
【0024】
また、患者の口腔内に水を含ませた状態で、上記ブラシ体41を含ませた水の中に浸すようにして舌表面Tに軽くあて、上記のようにブラシ体41を振動させると、振動は水に伝播し、この水の振動作用により舌苔が舌表面Tから遊離し、浮上し易くなる。このような使用態様においては、ブラシ体41が舌表面Tに軽く当たるだけであり、しかも水の潤滑作用があるから、舌表面Tに対する刺激が小さく、舌表面Tを傷付ける懸念がない。
【0025】
舌背後部の舌表面Tは、図4に示すように多数の茸状若しくは糸状の舌乳頭T1…からなる。舌背後部には唾液が廻り難いこともあり、舌乳頭T1…間の深部T2…には食べかす等が溜まり強固に付着し易く、これが舌苔となる。舌乳頭T1の幅寸法Wは、0.9〜1.0mm、高さHは,茸状乳頭で0.6〜0.8mm、糸状乳頭で2mm程度とされており、このような舌乳頭T1における深部T2に付着する舌苔を除去するに適した作用部4の振幅は50〜400μm、ブラシ体41の材質はナイロン等、毛体41aの毛足長は1.5〜3.5mm、太さは50〜100μm、植毛密度は1〜5本/mm、ワイヤ41bのリング径は7〜12mmであることが夫々望ましいことが実験的に確認された。また、振動発生源10として超音波発振器を用いる場合はパワーレベルを下げて使用し、エア式発振器を用いる場合はそのエア圧は3.0〜3.8kg/cm、周波数は4〜7kHzが、夫々望ましいことも実験的に確認された。
【0026】
エア式発振器としては、例えば特公昭60−1017号公報や、特開昭56−83341号公報に開示されたものが使用可能である。また、超音波発振器を用いる場合は、磁歪素子、電歪素子や周知のランジュバン型振動子、セラミック振動子、圧電振動子等が使用可能である。この他、特開2002−176758号公報に開示された振動子や周知のモータの回転を往復振動に変換する振動子等も採用可能である。
【0027】
上記ブラシ体41の毛体41aは、長期の使用により損耗することがあり、このような場合、雄ねじ部40aの螺合を緩め、新品と取り替えることが可能である。また、被作用部の状態に合わせ、後記する各種チップから適したものを選択し、チップベース3の先端に取付使用される。従って、消耗品として作用部4だけを交換できるから経済的であり、また被作用部の状態に応じた適正な舌苔除去処置を実施することができる。そして、チップベース3もハンドピース本体1に対して着脱自在とされているから、その滅菌・消毒・洗浄に極めて便利である。このチップ及びチップベースの取付・取外しには別途準備された専用のスパナ状工具(不図示)が用いられる。
【0028】
図5は参考例としての舌苔除去用チップ2を示し、この舌苔除去用チップ2は金属製の細長棒状チップベース3と、その先端に一体形成された小球状の作用部4とよりなる。チップベース3は、第1の実施形態と同様、基部の雄ねじ部31をしてハンドピース本体1の先端に着脱自在に取付けられる。該チップベース3は、その胴部32が適宜形状に折曲成形される。図例では、Y部分で更に紙面奥側に折曲されていることを示す。このような形状により、舌側部、舌背後部、舌根部の形状に沿うよう作用部4を舌表面に滑らかに滑らすようにして接触させることができる。
【0029】
チップベース3の基部には、管路34が設けられ、これに連通する注液口35が作用部4に向くようその基部に開口されている。管路34は、ハンドピース本体1に設けられた不図示の注液管路に連通することは上記と同様である。このような構成の舌苔除去用チップ2は、ハンドピース本体1の先端に取付けられ、口腔内に挿入され、振動発生源がオンされて舌苔除去に供せられる。作用部4が微震動を伴いながら舌表面を摺接される。この時、上記注液口35から水または薬液が被作用部に向け噴射される。
【0030】
上記のような舌苔除去処置作業においては、作用部4が振動を伴いながら舌側部、舌背後部或いは舌根部の舌表面を摺接される。この時、上記注液口35から水または薬液が被作用部に向け噴射される。そして、作用部4の振動・摺接作用と、液体の噴射とにより舌苔が舌表面より遊離し除去される。作用部4は小球状で舌表面上を滑らかに滑り動くよう操作されるから、舌表面の舌乳頭を傷付けることがなく、また口腔内奥部に挿入しても刺激が少なく、患者がエズクこともない。小球状作用部4の径は1.2〜2.0mmとすることが好ましく、このような大きさとすることにより、図4に示す舌乳頭T1間に作用部4が少し嵌まり込むような状態となり、これにより深部T2にも振動が伝播して、この部分に付着する舌苔の浮上、遊離を促進させることになる。
【0031】
図6は別の参考例としての舌苔除去用チップを示すものであり、図6(a)の例は、直状の金属ワイヤ41bに毛体41a…をラジアル方向に植毛し、毛体41a…を円錐状にカットしたものである。図6(b)の例は、基部40に毛体41a…を直接スラスト方向に植毛したものである。これらは歯間ブラシに類似した形状であり、比較的軽度な舌苔の除去に使用されるもので、舌面にやさしく、患者に与える不快感も少ない。また、歯間ブラシとしての使用も可能であり、舌苔除去と歯間清掃とを並行して行うことができ、トータル的な口腔ケアの実行に有効である。その他の構成は上記第1の実施形態と同様であるので、共通部分には同一の符号を付し、その説明を割愛する。
【0032】
図7(a)(b)(c)も、参考例としての舌苔除去用チップを示すものであり、図7(a)の舌苔除去用チップ2は、作用部4がリング状をなし、該リング状作用部4とチップベース3とが一体に形成されたものである。また、図7(b)は、図7(a)のB−B線矢視図であり、図7(c)はその変形例を示す。この例では作用部4がブラシ体のように損耗するものでもないので、チップベース3に対して着脱自在とすることを左程必要としないのである。このように作用部4がリング状であると、上記第1の実施例と同様振動発生源からの振動がその中心部に集中・増幅され、舌苔除去作用が向上すると共に、舌表面との接触面積が大きく、除去処置が効率的になされる。図7(c)の例は、作用部4が舌表面の凹曲形状に沿うよう湾曲形成されたものであり、舌苔除去性能が一層向上するものであり、望ましく採用される。その他の構成は上記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、ここでもそ
【0033】
図8(a)(b)(c)は、図7の例の変形例であり、リング状の作用部4が開環状に形成されたものである。このように開環状にすると、開環リングの基部では振幅が小さく、先端部に向かって振幅が大きくなる特性が生じる。従って、舌表面に沿わせて作用部4を操作すると、その振動特性により舌表面に付着する多様な舌苔に応じた除去効果が発揮される。(a)(b)(c)の相違は形状の相違であり、円環状、横向若しくは縦向きの楕円若しくは長円形、更には卵形など種々の形状が採用可能である。その他の構成は上記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
【0034】
図9は、チップの取付け方の変形例を示すものであり、図10(a)(b)はその要部の拡大縦断面図である。ハンドピース本体1の先端にはチップベース3がその基部の雄ねじ部31をして着脱自在に取付けられ、該チップベース3の先端部には固定部5が設けられている。この固定部5の先端側から作動子収容穴50が掘設され、この収容穴50内に、作動子51と、該作動子51を固定部5の先端側に弾力付勢する圧縮ばね52とが収容されている。53は作動子51の飛び出しを防止するためのキャップであり、固定部5に螺装固定される。このキャップ53の螺装固定状態では、その開口部から作動子51の押当操作部51aが突出し、この押当操作部51aを、圧縮ばね52の弾力に抗して押し込み操作することにより、作動子51が収容穴50内で左右に往復動可能とされる。
【0035】
また、上記作動子51には、上下に貫通し長径が圧縮ばね52の付勢方向に沿う長孔51bが形成されている。一方、固定部5には、上記収容穴50に直交すると共にこの長孔51bと連通し合う保持穴50aが形成されている。
【0036】
この固定部5に舌苔除去用チップ2を装着する場合、先ず上記押当操作部51aを手操作により圧縮ばね52の弾力に抗して押し込み、作用部4の基部40を上記保持穴50a及び長孔51bに挿入する。次いで、押当操作部51aの押当を解除すると、作動子51が圧縮ばね52の復元弾力によりチップベース2の先側に押し戻される。この時、圧縮ばね52の付勢弾力を伴う上記長孔51bの内壁と保持穴50aの内壁とにより作用部4の基部40を弾圧的に緊持固定する。
【0037】
作用部4を取り外すときは、押当操作部51を再度押し込めば作用部4の基部40に対する上記付勢弾力が解除されるから、作用部4を取出すことができる。このように、本実施形態では、押当操作部51のワンタッチ操作により、作用部4の着脱ができるから専用の工具を不要とすると共に、その操作が簡単であるから、舌苔除去処置中、処置部位の状態に応じた各種作用部4の交換を臨機応変且つ効率的に行うことができる。
【0038】
作用部4の基部40には、図10(a)(b)に示すように小径凹部40a、40bが形成され、一方上記長孔51bの内壁にはこの小径凹部40a、40bに嵌まり込む突部51c、51dが形成されている。作用部4を取付け固定した状態では、小径凹部40a、40bと突部51c、51dとの相互嵌合により作用部4の抜けが防止される。その他の構成は上記実施形態と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
【0039】
図11は、図9及び図10に示すワンタッチ操作により作用部4を着脱する方式の変形例を示すものであり、チップベース3の先端に、作用部4を直状に着脱自在に取付けるようにしたものである。従って、固定部5の向きが図及び図10に示すものと90°異なるだけで内部構造は同じであるのでその詳細な説明を割愛する。
【0040】
尚、上記では主にプロフェッショナルレベルでの舌苔除去に使用されるものとして説明したが、本発明のハンドピースをホームケア用として製品化することも可能である。また、上記実施形態として、全て注液機構を備えたものを例示したが、注液専用のハンドピース等を併用する場合には、この注液機構を不要とすることができる。更に、本発明の舌苔除去用チップを既存の電動歯ブラシに取付けられるようにすれば、家庭において歯の清掃、舌苔除去など、トータル的な口腔ケアを手軽に行うことができて便利である。
【0041】
【発明の効果】
本発明の舌苔除去用チップ、これを用いた舌苔除去用ハンドピースによれば、振動発生源からの振動はチップベースを経て作用部に伝播され、この作用部の振動作用をして舌苔が浮き立つようにして舌表面から遊離・除去される。特に、振動発生源による振動は連続的な機械的微震動であるから、舌背後部の舌乳頭の深部にまでその振動作用が及び、この部分に強固に付着する舌苔をも浮き上がらせ除去することができる。また、舌苔除去用チップがハンドピース本体に対して着脱自在とされているから、症状に応じた適宜選択的使用が可能である。注液機能を有しており、これにより、上記振動と並行して被作用部に水や薬液が噴射されるから、舌苔の舌表面からの遊離作用が助長され、その除去がより確実になされる。また、作用部がリング状に形成されたブラシ体からなるから上記振動がブラシ体を構成する毛体の先端部にも伝播され、これにより舌乳頭部の深部に付着する舌苔も遊離・除去させることができる。更に、作用部がリング形状であるから広い範囲の舌苔除去に適し、振動の中心部への集中・増幅作用により舌苔の遊離が促進される(請求項1、)。
【0043】
チップベースの先端に作用部を着脱自在に取付けるようにすれば、作用部がブラシ体のように消耗品である場合には、経済的な負担が少なくて済む(請求項)。また、この着脱機構として手指操作によるワンタッチ機構を採用すれば、専用の工具を必要とせず、舌苔除去処置が効率的になされる(請求項)。
【0044】
振動発生源として、エア式発振器、超音波発振器、音波発振器又はモータのいずれかを用いれば、ハンドピース自体が重くなることがなく、使用者の負担を軽減することができる(請求項)。また、本発明の舌苔除去用ハンドピースの舌苔除去用チップを、歯科用スケーラチップと取替え使用すれば、歯科用スケーラとしても兼用することができ、歯科医において、歯石除去、歯面清掃、舌苔除去等トータル的な口腔ケアを実施する上で極めて有効である(請求項)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舌苔除去用ハンドピースの一実施形態の部分切欠分解図である。
【図2】(a)は図1のX部拡大図、(b)は(a)のA−A線矢視図である。
【図3】同実施形態の舌苔除去用ハンドピースを用いた使用状態を説明する図である。
【図4】舌背後部の舌乳頭部を模式的に示す図である。
【図5】参考例としての舌苔除去用チップを示す部分切欠図である。
【図6】別の参考例としての舌苔除去用チップを示すものであり、(a)(b)は作用部がブラシ体である場合の変形例を示す図である。
【図7】(a)は作用部がリング状である場合の参考例を示す図であり、(b)は(a)におけるB−B線矢視図であり、(c)はその変形例である。
【図8】作用部がリング状である場合の別の参考例を示すものであり、(a)(b)(c)は作用部の形状の相違を示す図である。
【図9】チップの取付け方の変形例を示す部分切欠図である。
【図10】(a)(b)はその要部の拡大縦断面図である。
【図11】図9及び図10に示すワンタッチ操作により作用部を着脱する方式の変形例を示す図である。

Claims (8)

  1. チップベースと、その先側の作用部とを含み、振動発生源を内蔵するハンドピース本体の先端に着脱自在に取付けられる舌苔除去用チップであって、上記作用部は、リング状に形成されたブラシ体からなり、振動発生源からチップベースを介して伝播される振動をして舌面に作用し、舌苔除去に供せられるものであり、上記ハンドピース本体に取付けられたとき、該ハンドピース本体内の注液管路に連通し、舌面の被作用部に向け噴液する為の注液口が設けられている舌苔除去用チップ。
  2. 請求項1において、
    上記ブラシ体が、多数の毛体を植毛した金属ワイヤをリング状に形成したものである舌苔除去用チップ。
  3. 請求項1又は2において、
    上記チップベースの先端に対し、上記作用部が着脱自在に取付けられるものである舌苔除去用チップ。
  4. 請求項3において、
    上記作用部の基部が、弾性部材の復元弾力により、チップベースの先端に弾圧固定されるものであり、この弾力に抗した押圧操作により作用部がチップベースから離脱可能とされた舌苔除去用チップ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    上記注液口が上記作用部の基部に設けられ、チップベースにはハンドピース本体内の注液管路と該注液口とを連通させる為の管路が内設されている舌苔除去用チップ。
  6. 振動発生源及び注液管路を内蔵するハンドピース本体と、該ハンドピース本体の先端に取付けられる請求項1乃至5のいずれかに記載の舌苔除去用チップとよりなり、上記振動発生源からの振動が、上記チップベースを経てチップの作用部に伝播されると共に、ハンドピース本体内の注液管路と舌苔除去用チップの注液口とが連通するようにしたことを特徴とする舌苔除去用ハンドピース。
  7. 請求項6において、
    上記振動発生源が、エア式発振器、超音波発振器、音波発振器又はモータのいずれかからなる舌苔除去用ハンドピース。
  8. 請求項6又は7において、
    上記舌苔除去用チップをスケーラチップに取替えることにより歯科用スケーラに兼用可能である舌苔除去用ハンドピース。
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