JP4078833B2 - 両吸込渦巻ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、略水平方向に配置した回転軸に両吸込型の羽根車を固定した両吸込渦巻ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、両吸込渦巻ポンプ21は、図1に示すように、(詳細は、例えばJIS B8322 付図1、特開平7−318449号公報の図1、特開平8−28486号公報の図1、特開平11−236894号公報の図1、特開平11−303789号公報の図1等に示される)略水平方向に配置した回転軸(主軸)22と、この回転軸22に固定され、回転軸22の軸方向両側から流体を流入させるとともに軸方向中間部にて前記流体を径方向外周側に流出させる両吸込遠心型の羽根車23と、この羽根車23を内包するように設けられる渦巻ケーシング24と、この渦巻ケーシング24外部の前記軸方向両端側に設けた軸受ハウジング25と、この軸受ハウジング25内部に設けられグリースまたは油で潤滑する軸受部26(転がり軸受又は滑り軸受)とを備えている。
【0003】
このように回転軸22を渦巻ケーシング24外部のさらに軸方向両端側に設けた軸受部26で支持すると、軸受部26どうしの支持スパン(一方の軸受部26の支持位置から他方の軸受部26の支持位置までの距離)が長くなる傾向にあった。
【0004】
そこでこれに対応するために、例えば特開2000−124070号公報の図3に開示のように、渦巻ケーシングの回転軸貫通部(両側2箇所)に樹脂材料からなる軸受部を設け、取り扱う自液により軸受部を潤滑させた構造が提唱されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術によれば、渦巻ケーシング外部に設けた軸受部で回転軸を支持するのに比べ、軸受スパンを短縮できる。これにより、ポンプ運転中に回転軸に生じる曲げ応力を低減できる分、羽根車を取り付ける回転軸(詳細には羽根車を取り付ける中央部)の径を小径化し、羽根車の吸込特性を向上させることでポンプ性能の向上を図れるようになっている。
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、軸方向両側の軸受部を渦巻ケーシング両側貫通部に設けることから、軸受スパンの短縮化には限界があること、また、常時吸込みで使用されるポンプにおいては、負圧運転(特に水膜が形成されていない起動時)に対応するために、軸受部には給水が必要であった。このため、さらに十分なポンプ性能の向上また、設備の簡素化を図るのは困難であり、改善の余地が残されていた。
【0007】
本発明の目的は、軸受スパンを大幅に短縮し、ポンプ性能を十分に向上できる両吸込渦巻ポンプを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、略水平方向に配置した回転軸と、この回転軸に固定され、前記回転軸の駆動手段への連結側と反連結側とから流体を流入させるとともに、前記連結側と前記反連結側との中間部にて前記流体を径方向外周側に流出させる両吸込遠心型の羽根車と、この羽根車を内包するように設けられる渦巻ケーシングとを有する両吸込渦巻ポンプにおいて、前記連結側及び反連結側それぞれのマウスリング部の両方に、前記羽根車を回転自在に支持する軸受部を設ける。
【0014】
これにより、駆動手段連結側と反連結側との両方にて支持位置が貫通部(ケーシング壁面位置)からケーシング内部になるため、さらに確実に軸受部どうしの支持スパンを縮小できる。
【0015】
)上記()において、好ましくは、前記連結側及び反連結側それぞれのマウスリング部の両方に設けた軸受部は、ラジアル荷重のみを受ける。
【0016】
)上記()において、また好ましくは、前記連結側及び反連結側それぞれのマウスリング部の両方に設けた軸受部は、ラジアル荷重とスラスト荷重の両荷重を受ける。
【0017】
)上記(3)において、また好ましくは、前記連結側及び反連結側のマウスリング部のうち、前記反連結側の径を前記連結側の径よりも小さくする。
【0018】
前記反連結側のマウスリング部の径は、ポンプ性能を向上させる最適な目玉径(言い換えればマウスリング径)まで小径化し、動作流体の羽根入口における相対速度の低減やマウスリングを介した高圧部(吐出側)から低圧部(吸込側)への漏れ量を低減させることで、さらにポンプ性能を向上することができる。
【0019】
)上記(1)〜()のいずれか1つにおいて、また好ましくは、前記軸受部は、樹脂性部材による摺動部を備えたすべり軸受である。
【0020】
すべり軸受を金属部どうしの摺動とする場合、ポンプ運転中における損傷防止を図るためには、軸受面積を増大させて軸受面圧を抑制する必要があり、軸受の軸受面積増大化を招く。本発明においては、摺動部を樹脂性部材とすることにより、このような軸受面積の増大を防止できると共に、軸受部の摺動径が大きくなっても摺動損失を低く抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0022】
本発明の第1の実施形態を図2及び図3により説明する。
【0023】
図2は、本発明の両吸込渦巻ポンプの駆動機側マウスリング部に軸受部を設けた一実施形態の全体構造を表す縦断面図であり、図3は図2中A部の部分拡大縦断面図である。
【0024】
図2において、両吸込渦巻ポンプ1は、略水平方向に配置されるとともに、一端側(図2中右端側)が図示しないがカップリングを介し、この種のものとして公知の駆動手段としての駆動機に連結された主軸2と、この主軸2の中央部に固定された両吸込遠心型の羽根車3と、この羽根車3を内包するように設けられる渦巻ケーシング4と、この渦巻ケーシング4と羽根車3の吸込側部分3a(後述)とが近接する駆動機側(図2中右側)及び被動機側(図2中左側)のマウスリング部5a,5bとを有する。
【0025】
渦巻ケーシング4は、例えば本図中では半割れ構造のダブルボリュート形状となっており、上部ケーシング4aと、吸込口6と吐出口(図示せず)とを有する下部ケーシング4bとで構成され、ボルト等(図示せず)によりこれら上部ケーシング4aと下部ケーシング4bとが互いに締結固定されている。この渦巻ケーシング4内の駆動機側の主軸2貫通部分7aには、例えば本図中ではメカニカルシール構造を備えた軸封装置8を設けており、被動機側の主軸2貫通部分7bにはケーシングカバー9を設けている。
【0026】
羽根車3は、駆動機側と被動機側それぞれに配設した吸込側部分3aにポンプ吸込流路10から水を流入させるとともに、その径方向外周側(図2中上側又は下側)に配設した吐出側部分3bからポンプ吐出流路11に水を流出させるようになっている。
【0027】
また、主軸2は、上記駆動機側マウスリング部5aに配設され、ラジアル方向荷重を受ける軸受部12と、渦巻ケーシング4の被動機側の主軸2貫通部分7bに配設され、ラジアル方向荷重を受ける軸受部13及びスラスト方向荷重を受ける軸受部14とを介して回転自在に支持されている。
【0028】
前記軸受部12は、すべり軸受であり、羽根車3の吸込側部分3aの外周側に固定され金属材料の摺動部12Aと、渦巻ケーシング4の内周側がこの摺動部12Aの外周側と対向し摺動するように設けた摺動部12Bとから構成されている。軸受部12の摺動部12Bは樹脂材料とし、好ましくは、PA(ポリアミド)、POM(ポリアセタール)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PPE(ポリフェニルン・エーテル)、PC(ポリカーボネート)、UHMW−PE(超高分子ポリエチレン)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PI(ポリイミド)、PEEK(ポリ・エーテル・エーテル・ケトン)、PAR(ポリアリレート)、PSF(ポリサルフォン)、PEI(ポリエーテルイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PES(ポリエーテルスルホン)、メタセシス重合可能なシクロオレフィン類をメタセシス重合触媒の存在下に重合させて得られる樹脂のうち少なくとも一種類を含むものを材料としている。さらに好ましくは、炭素繊維で強化させたPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、炭素繊維で強化させたPPS(ポリフェニレンサルファイド)、炭素繊維で強化させたメタセシス重合可能なシクロオレフィン類をメタセシス重合触媒の存在下に重合させて得られる樹脂のうち少なくとも一種類を含むものを材料としている。
【0029】
これら軸受部12の摺動部12A,12Bの隙間は、軸受として成り立つ最小隙間を採用したことにより、高圧部のポンプ吐出流路11から低圧部のポンプ吸込流路10への漏れ量を最小限に抑えるようになっている。
【0030】
前記軸受部13は、例えば、この種のものとして公知のすべり軸受である。前記軸受部14は、主軸2の被動機側端部に挿設した円板14aと、その円板14aの被動機側に取り付けた円輪状の樹脂製スラストパット14bとを備え、駆動機側と被動機側の双方に作用するスラスト方向荷重を受けるようになっている。また前記軸受部14は、図2の実施例では、駆動機側と被動機側の双方に作用するスラスト方向荷重を受ける構造で説明したが、上記駆動機側マウスリング部5aに軸受部12を配設した場合においては、マウスリング部5aと5bの漏れ量の関係(5a側<5b側)からスラスト荷重は被動機側に作用する。このため、前記軸受部14は、条件によっては被動機側に作用するスラスト荷重のみを受ける構造としてもよい。
【0031】
なお、渦巻ケーシング4の被動機側、さらにケーシングカバー9には、吐出側からのポンプ自身取り扱う自液、好ましくは外部からの水道水や工業用水(ポンプ始動時はドライ起動となる場合があり、また常時吸込みで使用するポンプの場合には負圧環境となるため)を前記軸受部13,14へ強制的に供給する為の給水口15をそれぞれ設けている。
【0032】
なお、上記において、駆動機側及び被動機側は、各請求項記載の駆動手段への連結側及び反連結側にそれぞれ相当する。また主軸2は、各請求項記載の回転軸を構成する。
【0033】
次に、本実施形態の動作及び作用効果を以下に説明する。
【0034】
上記本発明の両吸込渦巻ポンプ1において、例えば水道、農業、灌漑等で揚水に使用される場合には、駆動機を駆動し、主軸2を回転させる。これにより、羽根車3が回転し、水を渦巻ケーシング4の吸水口6より吸い込み、ポンプ吸込流路10を経て羽根車の吸込側部分3aに流入して加圧し、加圧された水は羽根車3の吐出側部分3bから流出してポンプ吐出側流路11を経て渦巻ケーシング4の吐出口より吐き出される。
【0035】
このとき、上記本発明の一実施形態においては、渦巻ケーシング4の内部にて羽根車3の吸込側部分3aと近接する駆動機側マウスリング部5aにラジアル方向荷重を受ける軸受部12を設けて羽根車3を支持することにより、主軸の両端部を渦巻ケーシングの駆動機側及び被動機側の主軸貫通部分にて軸受部で支持する従来構造に比べ、主軸2の駆動機側支持位置が渦巻ケーシング4の主軸2貫通部分7a(渦巻ケーシング4壁面位置)からマウスリング部5a(渦巻ケーシング4内部)になる分、軸受スパンを短縮することができる。これにより、主軸2に作用する曲げ応力が低減することから主軸2を小径化し、羽根車3の吸込性能を向上させることでキャビテーションの発生を低減させ高速化が可能となる。その結果、ポンプ性能の向上とともに、ポンプ小型化を図ることができるので、設置スペースの低減を実現できる。
【0036】
また特に、すべり軸受である上記軸受部12の摺動部12A,12Bは、その両方に金属材料を使用した場合には、ポンプ運転中に焼き付き等による損傷防止を図るために軸受面積を増大させて軸受面圧を抑制する必要があり、軸受部12の軸受面積増大化を招く。また、軸受部12は駆動機側マウスリング部5aに配設されており、従来構造に比べて軸受としての摺動径が大きくなり摺動損失の増加が懸念される。本実施形態においては、上記軸受部12の摺動部12Aは金属材料、摺動部12Bは摺動特性に優れた樹脂材料とすることにより、上記軸受部12の軸受面積増大化を防止できるとともに、摺動損失を従来構造程度に抑える効果もある。
【0037】
また上記したように、軸受部12は、渦巻ケーシング4内部の駆動機側マウスリング部5aに配設されているので、ポンプ自身が取り扱う自液で自己潤滑を可能とするので、従来構造のように潤滑を目的としたグリースや油を不要とできることは勿論のこと、軸受部12への強制給水も不要となる。
【0038】
本発明の第2の実施形態を図4及び図5により説明する。本実施形態は、軸受部を被動機側マウスリング部5bに設けた実施形態である。
【0039】
図4は、本実施形態による両吸込渦巻ポンプの全体構造を表す縦断面図であり、図5は図4中B部の部分拡大縦断面図である。図4及び図5において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0040】
本実施形態において、主軸2は、被動機側マウスリング部5bに配設され、ラジアル方向荷重及び被動機側方向へのスラスト方向荷重を受ける軸受部16と、渦巻ケーシング4の駆動機側の主軸2貫通部分7aに配設され、ラジアル方向荷重及び駆動機側方向へのスラスト方向荷重を受ける軸受部17を介して回転自在に支持されている。なお、主軸2の被動機側端面は渦巻ケーシング4を貫通せずにポンプ内部に納められ、インペラナット18を設け羽根車3を固定している。
【0041】
前記軸受部16は、前記軸受部12と同様にすべり軸受であり、羽根車3の吸込側部分3aの外周側から鉛直端面側にわたって延設された摺動部16Aと、渦巻ケーシング4の内周側から内部鉛直端面側にわたって配設され、それぞれが上記の摺動部16Aの外周側及び鉛直端面側と対向し摺動するように設けた摺動部16Bとから構成されている。軸受部16の摺動部16Aは、前述の摺動部12A同様に金属材料、摺動部16Bは前述の12B同様に摺動特性に優れた樹脂材料としている。
【0042】
図4及び図5に示す実施例では、被動機側マウスリング部5bに前記軸受部16を配設した場合において、マウスリング部5a,5bの漏れ量の関係(5a側>5b側)からスラスト荷重は駆動機側に作用する。このため、被動機側マウスリング部5bには、条件によってはラジアル荷重のみを受ける前記軸受部12を配設してもよい。
【0043】
軸受部17は、主軸2における前記軸受部17の被動機側側面の位置に設けた円板19を介し駆動機側方向へのスラスト方向荷重とラジアル方向荷重の双方を受けるようになっている。
【0044】
以上のように構成した本実施形態によれば、上記した本発明の一実施形態と同様、軸受スパン短縮によるポンプ性能向上、設置スペース低減等の効果を得る。また、これに加え、主軸2の被動機側端部が渦巻ケーシング4を貫通しないため、軸方向寸法をさらに短縮することができる。また、渦巻ケーシング4の被動機側に主軸2が貫通しなくなるため、渦巻ケーシング4の被動機側構造の大幅な簡略化が図れる。また、軸受部16は、渦巻ケーシング4内部の被動機側マウスリング部5bに配設されているので、軸受部ポンプ自身が取り扱う自液で自己循環可能とするので、強制給水も不要となる。
【0045】
なお、上記軸受部17は、ラジアル方向荷重及び駆動機側へのスラスト方向荷重の双方を受ける構造とすることにより、ラジアル方向荷重と駆動機側へのスラスト方向荷重を受ける各々の軸受部13,14を別途設けた第1実施形態に比べ、ポンプ構造をさらに簡素化できる効果もある。
【0046】
本発明の第3の実施形態を図6により説明する。本実施形態は、駆動機側及び被動機側マウスリング部5a,5bの両方に軸受部を設けた実施形態である。
【0047】
図6は、本実施形態による両吸込渦巻ポンプの全体構造を表す縦断面図である。図6において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0048】
本実施形態においては、上記第1実施形態と同様のラジアル方向荷重を受ける軸受部12を駆動機側及び被動機側マウスリング部5a,5bの両方にそれぞれ配設している。そして、渦巻ケーシング4の被動機側の主軸2貫通部分7bに、駆動機側及び被動機側の両方向に作用するスラスト方向荷重を受ける軸受部14を配設し、これら軸受部12,14によって主軸2を回転自在に支持している。
【0049】
以上のように構成した本実施形態によれば、上記第1実施形態に比べ、主軸2の被動機側の支持位置が渦巻ケーシング4の主軸2貫通部分7b(渦巻ケーシング4壁面位置)からマウスリング部5b(渦巻ケーシング4内部)になる分、さらに確実に軸受スパンを短縮できる。したがって、上記第1実施形態の場合よりも、主軸2をさらに小径化し、さらにポンプ性能を向上することができ、設置スペース低減等の効果がある。また、上記第1実施形態と同様、軸受部12は、ポンプ起動時の瞬間以外は常に正圧環境となって安定した水膜が確保されるため、強制給水が不要となる。
【0050】
本発明の第4の実施形態を図7により説明する。本実施形態は、駆動機側及び被動機側マウスリング部5a,5bに、ラジアル方向荷重及び駆動機側方向若しくは被動機側方向へのスラスト荷重を受ける軸受部をそれぞれに設けた実施形態である。
【0051】
図7は、本実施形態による両吸込渦巻ポンプの全体構造を表す縦断面図である。図7において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0052】
本実施形態において、主軸2は、被動機側マウスリング部5bに配設され、ラジアル方向荷重及び被動機側方向へのスラスト方向荷重を受ける軸受部16と、駆動機側マウスリング部5aに配設され、ラジアル方向荷重及び駆動機側方向へのスラスト方向荷重を受ける軸受部16とを介して回転自在に支持されている。言い換えれば、主軸2は、駆動機側及び被動機側マウスリング部5a,5bにおける軸受部16によってのみ支持されている。なお、主軸2の被動機側端面は、上記第2実施形態と同様、渦巻ケーシング4を貫通せずにポンプ内部に納められ、インペラナット18を設け羽根車3を固定している。
【0053】
以上のように構成した本実施形態によっても、上記第3実施形態と同様、軸受スパン短縮によるポンプ性能向上、設置スペース低減等の効果を得る。また、上記第2実施形態と同様、主軸2の軸方向寸法を短縮することができるとともに、渦巻ケーシング4の被動機側構造を大幅に簡略化できる。また上記第2実施形態と同様、軸受部16は、ポンプ起動時の瞬間以外は常に正圧となって安定した水膜が確保されるため、強制給水が不要となる。
【0054】
本発明の第5の実施形態を図8により説明する。本実施形態は、駆動機側と被動機側とでマウスリング部の径方向寸法(=目玉径)を異ならせた実施形態である。
【0055】
図8は、本実施形態による両吸込渦巻ポンプの全体構造を表す縦断面図である。図8において、上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0056】
本実施形態においては、駆動機側及び被動機側マウスリング部5a,5bの両方に軸受部12,16を設けており、またこのとき、上記第2及び第4実施形態と同様、主軸2は渦巻ケーシング4の被動機側を貫通していないため、被動機側の羽根車3の目玉径d1(言い換えれば被動機側マウスリング部5bの径方向寸法)はポンプ性能を向上させる最適な径まで小さくしている。このように、被動機側の羽根車3の目玉径d1を駆動機側の羽根車3の目玉径d2(言い換えれば駆動機側マウスリング部5aの径方向寸法)よりも小さくさせると、特開H8−28486号公報の開示のように、作用流体(水)の受圧面積の差に基づき、スラスト方向荷重を駆動機側方向の一方向だけに働かせることができる。これにより、主軸2は、駆動機側マウスリング部5aに配設され、ラジアル方向荷重及び駆動機側方向へのスラスト方向荷重を受ける軸受部16と、被動機側マウスリング部5bに配設され、ラジアル方向荷重を受ける軸受部12とを介して回転自在に支持されるようになっている。また、主軸2は、上記第2及び第4実施形態と同様、渦巻ケーシング4の被動機側を貫通せずにポンプ内部に納められ、インペラナット18を設け羽根車3を固定している。
【0057】
以上のように構成した本実施形態によっても、上記第4実施形態と同様、軸受スパン及び主軸2の軸方向寸法短縮によるポンプ性能向上、設置スペース低減等の効果を得る。また、上記第1〜第4実施形態と同様、軸受部12,16は、ポンプ起動時の瞬間以外は常に正圧環境となって安定した水膜が確保されるため、強制給水が不要となる。
【0058】
また、これに加え、上記第2及び第4実施形態と同様、主軸2は渦巻ケーシング4を貫通していないため、軸方向寸法を短縮することができるとともに、渦巻ケーシングの被動機側構造が大幅に簡略化できる。また、さらに、被動機側の羽根車3の目玉径d1をポンプ性能を向上させる最適な径まで小さくすることができる。これにより、羽根車3の吸込側部分3aに流入する水の相対速度を低下させること、及び被動機側と駆動機側マウスリング部5a、5bを介した高圧部のポンプ吐出流路11から低圧部のポンプ吸込流路10への漏れ量を低減し、さらにポンプ性能を向上することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、渦巻ケーシングの内部において羽根車吸込側部分と近接する少なくとも一方側のマウスリング部に軸受部を設けて羽根車を支持するので、軸受スパンを大幅に短縮し、ポンプ性能を十分に向上することができるとともに、小型化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】両吸込渦巻ポンプの従来構造を表す縦断面図である。
【図2】本発明の両吸込渦巻ポンプの第1実施形態の全体構造を表す縦断面図である。
【図3】図2中A部の部分拡大縦断面図である。
【図4】本発明の両吸込渦巻ポンプの第2実施形態の全体構造を表す縦断面図である。
【図5】図4中B部の部分拡大縦断面図である。
【図6】本発明の両吸込渦巻ポンプの第3実施形態の全体構造を表す縦断面図である。
【図7】本発明の両吸込渦巻ポンプの第4実施形態の全体構造を表す縦断面図である
【図8】本発明の両吸込渦巻ポンプの第5実施形態の全体構造を表す縦断面図である。
【符号の説明】
1 両吸込渦巻ポンプ
2 主軸(回転軸)
3 羽根車
3a 羽根車の吸込側部分
3b 羽根車の吐出側部分
4 渦巻ケーシング
4a 上部ケーシング
4b 下部ケーシング
5a 駆動機側のマウスリング部
5b 被動機側のマウスリング部
6 吸込口
7a 渦巻ケーシングの駆動機側の主軸貫通部
7b 渦巻ケーシングの被動機側の主軸貫通部
8 軸封装置
9 ケーシングカバー
10 ポンプ吸込流路
11 ポンプ吐出流路
12 軸受部
12A 羽根車側摺動部
12B 渦巻ケーシング側摺動部
13 軸受部
14 スラスト軸受部
14a 円板
14b スラストパット
15 給水口
16 軸受部
16A 羽根車側摺動部
16B 渦巻ケーシング側摺動部
17 軸受部
18 インペラナット
19 円板

Claims (5)

  1. 略水平方向に配置した回転軸と、この回転軸に固定され、前記回転軸の駆動手段への連結側と反連結側とから流体を流入させるとともに、前記連結側と前記反連結側との中間部にて前記流体を径方向外周側に流出させる両吸込遠心型の羽根車と、この羽根車を内包するように設けられる渦巻ケーシングとを有する両吸込渦巻ポンプにおいて、前記連結側及び反連結側それぞれのマウスリング部の両方に、前記羽根車を回転自在に支持する軸受部を設けたことを特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  2. 請求項記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記連結側及び反連結側それぞれのマウスリング部の両方に設けた軸受部は、ラジアル荷重のみを受けることを特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  3. 請求項記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記連結側及び反連結側それぞれのマウスリング部の両方に設けた軸受部は、ラジアル荷重とスラスト荷重の両荷重を受けることを特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  4. 請求項記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記連結側及び反連結側のマウスリング部のうち、前記反連結側の径を前記連結側の径よりも小さくしたことを特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の両吸込渦巻ポンプにおいて、前記軸受部は、樹脂性部材による摺動部を備えたすべり軸受であることを特徴とする両吸込渦巻ポンプ。
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