JP4078176B2 - セメント又はセメントモルタル用混和剤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は建築の内、外装に用いられているタイル、石などの圧着用に使用するセメント又はセメントモルタル用混和剤に関するもので、特に作業性を改善し圧着強度を高める効果を有するセメント混和剤を提供する。
【0002】
【従来の技術】
建築用内、外装は、その機能性、外観のよさからタイル、天然石などを下地に貼り付け施工される。この際、下地とタイル、石などとの貼り付けに用いる接着材としてセメント又はセメントモルタルなどのセメント系材料を使用する。圧着用セメントは、下地による吸水や表面からの水の蒸発により、セメントの水和反応に要する添加水が減少するが、これを防止するためにポルトランドセメントに砂、珪砂、タンカル、石粉などのほかメチルセルロース、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性樹脂、EVA、アクリル樹脂、ゴムラテックスなどの水性樹脂エマルジョンなどを添加し、セメントの正常な硬化ならびにタイルなどの下地との接着性の向上を図っている。しかし特に外装工事で、夏期の高温時または強風下では圧着用セメントは表面からの水分蒸発が激しいため水溶性樹脂、水性樹脂エマルジョンが圧着用セメント表面部で造膜しタイルなどの接着性を著しく阻害する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、タイル、石などの圧着用セメントの欠点である表面部からの水の蒸散による圧着強度の低下を防止するための混和剤を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
発明者らは従来から左官材料の糊として使用されてきた天然海藻の構成成分に着目し、鋭意研究を行ったところ、六員環ガラクトース骨格に硫酸エステル基(−OSO3 −)および水酸基(−OH)がエカトリアル配座したカラギーナン(carrageenan)がポルトランドセメントなどのアルカリ条件下でもゲル化することなく、またポルトランドセメントの水和反応を阻害することなくセメントに適度の粘性を付与し、かつ表面部から混練水の蒸散があっても造膜することがないのでタイルなどの圧着強度の低下を防止して圧着セメントとして保持すべき性質を付与させることが分かり、前述の問題を解決した。六員環ガラクトース骨格に硫酸エステル基(−OSO3 −)ならびに水酸基(−OH)がエカトリアル配座したカラギーナンとしては、ラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナン、またはシータ(θ)カラギーナンが挙げられる。以下、本発明について詳細に説明する。
【0005】
カラギーナンは紅藻類などの天然海藻から抽出し精製したガラクト硫酸エステルを主成分とする分子量105程度の水溶性天然多糖類である。その分子構造の違いから、カッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナン、ラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナンが知られている。その他天然には存在しないがラムダ(λ)カラギーナンをアルカリ処理等して得られる、シータ(θ)カラギーナンがある。カッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナン、ラムダ(λ)カラギーナンは量的に多く存在するので商業上重要であるがその他は存在が知られている程度である。これら8種類のカラギーナンの構造式を下記の式1(國崎直道・佐野征男:株式会社幸書房発行「食品多糖類―乳化・増粘・ゲル化の知識」2001年11月25日初版第1刷:第100頁より引用)に示す。
【0006】
【式1】
【0007】
カラギーナンの構造は、β−D−ガラクトースと、α−D−ガラクトースのβ−1,4結合とα―1,3結合が交互に繰り返されたものである。各タイプの構造上の違いは、ガラクトース骨格の六員環構造と、ガラクトース骨格に存在する硫酸エステル基(−OSO3 −)ならびに水酸基(−OH)の立体配座の違いによって分類される。
【0008】
カラギーナン構造中のガラクトース骨格が取り得る六員環構造にはイス(Chair)型(C型と略称)、ボート(Boat)型(B型と略称)、ツイストボート(Twist-boat、またはSkew-boat)型(S型と略称)、半イス(Half-chair)型(H型と略称)があるが、全てのカラギーナンはC型である。これを図示すると下記の式2(國崎直道・佐野征男:株式会社幸書房発行「食品多糖類―乳化・増粘・ゲル化の知識」2001年11月25日初版第1刷:第105頁より引用)の通りである。
【0009】
【式2】
【0010】
C型には式3(國崎直道・佐野征男:株式会社幸書房発行「食品多糖類―乳化・増粘・ゲル化の知識」2001年11月25日初版第1刷:第105頁より引用)に示すように、2つの異なるC1型(またはC−1位とC−4位の炭素原子の上下を表し、4C1型と表記)、1C型(またはC−1位とC−4位の炭素原子の上下を表し、4C1型と表記)が存在する。
【0011】
【式3】
【0012】
カラギーナンは、β−D−ガラクトースと、α−D−ガラクトースの六員環構造が、C1型とC1型で結合およびC1型と1C型で結合したものである。
【0013】
ガラクトース骨格に存在する硫酸エステル基(−OSO3 −)および水酸基(−OH)の立体配座にはエカトリアル配座(equatorial conformation)とアキシアル配座(axial conformaton)があり、エカトリアル配座とは硫酸エステル基(−OSO3 −)、水酸基(−OH)がガラクトース六員環骨格の同一平面上の水平方向に突き出ていることを言い、これをエカトリアル(equatorial;“赤道方向”の意)配座と言う。また、アキシアル配座とはこれらの官能基がガラクトース六員環骨格の上下方向に突き出ていることを言い、これをアキシアル(axial;“軸方向”の意)配座と言う。
【0014】
カッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナンの水溶液は金属イオンによりゲル化するが、ラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナン、シータ(θ)カラギーナンはゲル化せず、増粘性を示す。両者の違いはガラクトース骨格に存在する硫酸エステル基(−OSO3 −)ならびに水酸基(−OH)の立体配座に起因する。また、全てのタイプのカラギーナンは全pH領域で負の電荷を有するので、金属イオンとは静電的相互作用を示す。
【0015】
すなわちカッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナン水溶液のゲル化はカラギーナン構造中の硫酸エステル基(−OSO3 −)と金属イオンとの架橋反応によるものである。代表してカッパ(κ)カラギーナンの構造を式4(國崎直道・佐野征男:株式会社幸書房発行「食品多糖類―乳化・増粘・ゲル化の知識」2001年11月25日初版第1刷:第106頁より引用)に示す。式中の左側がβ−D−ガラクトースユニットで六員環構造がC1型(4C1型)、官能基の立体配座がエカトリアル配座である。また、右側がα−D−ガラクトースユニットで六員環構造が1C型(4C1型)、官能基の立体配座がアキシアル配座である。カッパ(κ)カラギーナンはβ−D−ガラクトースユニットおよびα−D−ガラクトースユニットがβ−1,4結合、α−1,3結合し、高分子体を構成する。
【0016】
【式4】
【0017】
カッパ(κ)カラギーナンでは右側のα−D−ガラクトースユニットに配座するC−2位の水酸基(−OH基)はアキシアル配座で六員環ガラクトース骨格の上下方向に突き出ている。このため分子間の相互作用が強く、カッパ(κ)カラギーナンの高分子鎖は互いに絡み合うことで安定化し、らせん構造を形成する。したがって、水溶液は金属イオンが存在するとカッパ(κ)カラギーナンの高分子鎖が会合し、架橋して三次元網目構造の構築によりゲル化する。
【0018】
一方、ラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナンの各ガラクトース骨格の六員環構造はC1型(4C1型)のみで構成され、官能基の立体配座はエカトリアル配座である。代表してラムダ(λ)カラギーナンの構造を式5(國崎直道・佐野征男:株式会社幸書房発行「食品多糖類―乳化・増粘・ゲル化の知識」2001年11月25日初版第1刷:第103頁より引用)に示す。式中の左側がβ−D−ガラクトースユニット、右側がα−D−ガラクトースユニットでいずれもガラクトース骨格の六員環構造はβ−D−ガラクトースユニット、α−D−ガラクトースユニットともC1型のみ(4C1型)で、官能基の立体配座はエカトリアル配座である。ラムダ(λ)カラギーナンのβ−D−ガラクトースユニットはC−2位に硫酸エステル基(−OSO3 −)、C−4位、C―6位に水酸基(−OH)を、α−D−ガラクトースユニットはC−2位、C−6位に硫酸エステル基、C−3位に水酸基を有するが、いずれも立体配座はエカトリアル配座である。すなわち、ガラクトース六員環骨格にエカトリアル配座した硫酸エステル基、水酸基は六員環の同一平面上の水平方向に突き出ており、相互に反発し合い安定化しているため、分子間の相互作用が弱く、らせん構造は形成しない。よって水溶液は金属イオンとの架橋反応を生じず、ゲル化しないで増粘性を示す。他のミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナンについても同様な理由により、水溶液は金属イオンによりゲル化しない。
【0019】
【式5】
【0020】
次にシータ(θ)カラギーナンの構造を式6(國崎直道・佐野征男:株式会社幸書房発行「食品多糖類―乳化・増粘・ゲル化の知識」2001年11月25日初版第1刷:第103頁より引用)に示す。シータ(θ)カラギーナンは、カッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナンと同様に式中の左側がβ−D−ガラクトースユニットで六員環構造がC1型(4C1型)、右側がα−D−ガラクトースユニットで六員環構造が1C型(4C1型)であるが、官能基の立体配座はいずれも、エカトリアル配座である。すなわち、シータ(θ)カラギーナンの、β−D−ガラクトースユニットは、C−2位に硫酸エステル基、C−4位、C―6位に水酸基が、α−D−ガラクトースユニットはC−2位に硫酸エステル基を有するが、いずれも立体配座はエカトリアル配座である。すなわち、ガラクトース六員環骨格にエカトリアル配座した硫酸エステル基、水酸基は六員環の同一平面上の水平方向に突き出ており、相互に反発し合い安定化しているため、分子間の相互作用が弱く、らせん構造は形成しない。よって水溶液は金属イオンとの架橋反応を生じず、ゲル化しないで増粘性を示す。
【0021】
【式6】
【0022】
カラギーナンは、紅藻類のなかでも特にツノマタ属(例えば、Chondrus crispus, Chondrus ocellatus)、キリンサイ属(例えば、Gigartina stellata, Gigartina acicularis, Gigartina pistillata, Gigartina radula)、スギノリ属(例えば、Eucheuma spinosum, Eucheuma cottoni)、クロハギンナンソウ属(例えば、Iridaea)、イバラノリ属(例えば、Hypnea musciformis)、サイミ属(例えば、Ahnfeltia concinna)、オキツノリ属に豊富に含まれていることが知られている。
【0023】
これら海藻中のカラギーナン含有量は採取地、時期により変動するが例えば、ツノマタ属のChondrus crispusではカッパ(κ)カラギーナンが12〜33%、ラムダ(λ)カラギーナンが7〜21%、他に少量のミュー(μ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、キリンサイ属のGigartina stellataではカッパ(κ)カラギーナンが15%前後、ラムダ(λ)カラギーナンが12%前後、他に少量のミュー(μ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、Gigartina acicularisではカッパ(κ)カラギーナンが4%前後、ラムダ(λ)カラギーナンが30%前後、他にミュー(μ)カラギーナン、Gigartina pistillataではカッパ(κ)カラギーナンが8%前後、ラムダ(λ)カラギーナンが30%前後、他にミュー(μ)カラギーナンGigartina radulaではカッパ(κ)カラギーナンが28%前後、ラムダ(λ)カラギーナンが8%前後、他にミュー(μ)カラギーナン、スギノリ属のEucheuma spinosumでは イオタ(ι)カラギーナンを主とし、少量のニュー(ν)カラギーナン、Eucheuma cottoniではカッパ(κ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナンを主とすることが報告されており、天然海藻には種々のタイプのカラギーナンを含み、ポルトランドセメントのアルカリ条件下でゲル化してモルタルの保水性、タイルなどの下地との接着性に効果を発揮し得ないカラギーナン(カッパ及びイオタ)を含んでいることが分かる。
【0024】
一般的なカラギーナンの製造方法は上記海藻を洗浄した後、熱湯に浸して抽出を行う。このとき抽出効率を高めるためアルカリを添加し、ろ過助剤等の使用によりろ過し、カラギーナン溶液を得る。溶液を濃縮後、アルコールを添加するアルコール沈殿法か、カリウムイオンのような金属イオンを添加する加圧脱水法(ゲルプレス法)により、ゲル化した不溶解分とを分離することでゲル化するカッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナンとゲル化しないラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナンに分離される。食品用途にはこれを粉末化したものが目的に応じて使用される。シータ(θ)カラギーナンはラムダ(λ)カラギーナンをアルカリ処理等して得られる。
【0025】
食品用途には特に食用糊の原料として重要であり、煮こごりやスープなどの料理用として、またハム、ソーセージ、アイスクリーム、プリン、ヨーグルト、マーガリン、ジャム、缶詰などの食品工業用乳化剤・安定化剤として極めて広い用途を有しており、その歴史も長い。
【0026】
本発明で使用されるカラギーナンとしては金属イオンによりゲル化しないラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナン、シータ(θ)カラギーナンがポルトランドセメントのアルカリ条件下で性能を発揮し、前述の一般的な製造方法によって得られるものを使用すればよく、食品用あるいは工業用であることを問わない。また、ラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナン、シータ(θ)カラギーナンの単独または2種以上混合したものを使用しても同様な効果をもたらす。なかでもラムダ(λ)カラギーナンは量的に多く存在し、商業上の取引も盛んであることから、これを使用することが好ましい。
【0027】
つのまた等の天然海藻を使用する場合、そのままでは使用できず、水に溶解して使用するが、冷水に不溶であるため煮沸して溶解し、不溶解分を除去してから圧着用セメントに添加し、混水量を調整しながら作業に適したセメント、またはセメントに砂を混合したセメントモルタルを得ることもある。さらに煮沸溶解しても不純物が多く金属イオンによりゲル化するカッパ(κ)カラギーナン、イオタ(ι)カラギーナンを比較的大量に含み本発明のカラギーナン類の含有量がすくないので、添加効果が低いうえに、溶解性も低く、不溶解分の除去、特有な強い臭気、腐敗しやすいので保存できないなどの問題がある。また、粉つのまたは天然海藻を乾燥し、粉末したもので乾燥粉粒体にドライブレンドすることが可能であるが、冷水に対する溶解性が低く、煮沸して溶解したつのまた液より、さらに多くの不純物を多く含むため効果を発現しにくい。
【0028】
本発明で使用されるタイル、石などの圧着用セメントはポルトランドセメントを主成分とするセメントで化粧性を考慮して白色ポルトランドセメントを使用することもあるが必要に応じて消石灰、ドロマイトプラスターのほか公知の水硬性組成物を添加してもよい。該水硬性組成物としては石膏、早強ポルトランドセメント、アルミナセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、着色セメントなどが挙げられる。これらセメント系粉体混合物に川砂、山砂、珪砂、寒水砂、軽量骨材、タンカル、石粉などを混合してモルタルとして使用してもよい。
【0029】
また、混和剤として本発明のカラギーナン類にメチルセロースやエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどの水溶性高分子化合物やアクリル系高分子エマルジョン、酢酸ビニル高分子エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル系高分子エマルジョン、SBR系高分子エマルジョン、エポキシ樹脂エマルジョンなどを添加併用してもよい。植物繊維(麻すさ、ジュートすさ、マニラ麻、和紙、しゅろ、木材パルプ、ケナフ)や無機繊維(石綿、岩石綿、ガラス繊維など)および有機繊維(ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊維、炭素繊維など)等を配合しても差し支えない。
【0030】
本発明で使用されるカラギーナン類の添加量はタイル等圧着セメントに所望の物性を付与するに十分な量を定めればよいが、一般的にはセメント、セメントモルタル100重量部に対し、0.1重量部〜5.0重量部の範囲で用いられる。使用量が0.1重量部未満の場合、タイル等圧着セメントの保水性に寄与せず、作業性、接着強度の改善が計れない場合がある。また使用量が5.0 重量部を超えて使用した場合、接着強度が低下するばかりでなく、混水量の増加による乾燥収縮が著しいものになり、硬化体に収縮亀裂を発するので好ましくない。
【0031】
本発明のセメント用混和剤はセメント、セメントモルタル組成の粉粒体にあらかじめ混合して使用に際し水を加え混練し使用するか、またはセメント、セメントモルタル粉粒体組成物に使用現場で水を加え混練する際に添加してもよい。
【0032】
タイルなどの圧着用セメントは使用に際して水を加えてよく混練し、作業に適したセメントまたは砂を混合したモルタル状にして施工する。例えば鏝塗り、吹き付け、ローラー工法では下地前面にモルタルを5〜10mmに塗布しタイル、石などを圧着により貼り付けセメント、セメントモルタルの硬化を待って完成する。そのほかタイル、石などの貼り付け面にセメント、セメントモルタルを団子状に付着させそのまま下地に圧着させる場合もある。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、実施例により本発明の混和剤の具体例及びその効果を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例で使用したセメントモルタルは住友大阪セメント社製ポルトランドセメント50重量部に6号珪砂33重量部、7号珪砂17重量部のセメント:砂比1:1で調製した。カラギーナンは六員環ガラクトース骨格に硫酸エステル基(−OSO3 −)ならびに水酸基(−OH)がエカトリアル配座したカラギーナンの中から、代表してラムダ(λ)カラギーナンを選定した。また、モルタルは(JIS)R 5201セメントの物理試験方法に規定するフロー試験に準じてフロー値170mmになるよう清水を加えこれを標準軟度とし、そのときの加水量を標準混水量(%)とした。
【0034】
【実施例1】
セメントモルタル100重量部にラムダ(λ)カラギーナン(新田ゼラチン株式会社製、商品名;ニッタカラギーナン L−1)0.2重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比24.8%であった。このタイル圧着用セメントモルタルを用いコンクリート板に40mm×40mm厚さ6.5mmのタイルを圧着して室内で10日経過後、下地コンクリートへのタイルの付着強度を測定した。すなわち、コンクリート板に樹脂固形分45%濃度のエチレン−酢酸ビニル系共重合樹脂エマルジョンを清水で3倍に希釈した下地処理剤をコンクリート板下地に300mL/m2になるよう刷毛で塗布し乾燥を待って、タイル圧着用セメントモルタル混練物を3mm厚に鏝で塗りつけた。モルタル塗布後タイルを圧着するまでの時間をオープンタイムというが、オープンタイム0、15分、30分の3水準で先に示したタイルを手でコンクリート板に貼り付けた。付着強度は測定に際し、タイル表面に速硬エポキシ樹脂で40mm×40mmの鉄製平板金具を貼り付け、電動カッターでタイルの4隅に切り込みを入れ、建研式接着強度試験機を用いて接着強度を求めた。作業性については鏝塗りによる官能試験で評価した(作業性評価基準;◎:優れている ○:良い △:普通 ×:劣る)。結果を表1に示す。
【0035】
【実施例2】
セメントモルタル100重量部にラムダ(λ)カラギーナン(新田ゼラチン株式会社製、商品名;ニッタカラギーナン L−1)0.4重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比26.5%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。結果を表1に示す。
【0036】
【実施例3】
セメントモルタル100重量部にラムダ(λ)カラギーナン(新田ゼラチン株式会社製、商品名;ニッタカラギーナン L−1)0.8重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比28.9%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。結果を表1に示す。
【0037】
【比較例1】
セメントモルタル100重量部に乾燥つのまた449gを10Lの水に投入し煮沸して溶解後、不溶解分を除去したつのまた液(固形分約4.3%)4.7重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比23.7%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。結果を表1に示す。
【0038】
【比較例2】
セメントモルタル100重量部に乾燥つのまた449gを10Lの水に投入し煮沸して溶解後、不溶解分を除去したつのまた液(固形分約4.3%)9.3重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比24.8%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。結果を表1に示す。
【0039】
【比較例3】
セメントモルタル100重量部に乾燥つのまた449gを10Lの水に投入し煮沸して溶解後、不溶解分を除去したつのまた液(固形分約4.3%)18.6重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比27.4%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。結果を表1に示す。
【0040】
【比較例4】
セメントモルタル100重量部にメチルセルロース(信越化学株式会社製、商品名;90SH−4000)0.2重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比23.7%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。結果を表1に示す。
【0041】
【比較例5】
セメントモルタル100重量部にメチルセルロース(信越化学株式会社製、商品名;90SH−4000)0.4重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比24.7%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。結果を表1に示す。
【0042】
【比較例6】
セメントモルタル100重量部にメチルセルロース(信越化学株式会社製、商品名;90SH−4000)0.8重量部を均一混合し、水で練ったタイル圧着用セメントモルタルを得た。標準混水量は外割り比26.5%であった。実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。結果を表1に示す。
【0043】
【比較例7】
混和剤を使用しないで作成したタイル圧着用セメントモルタル(標準混水量外割り比21.6%)について実施例1と同様にオープンタイムを0、15分、30分とし、10日経過後に付着強度測定を行った。オープンタイムを15分、30分とした場合はタイルが接着しなかった。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
表1に示したように本発明のセメント混和剤は作業性に優れ、オープンタイムを長くしても優れた付着強度を示すのでタイル、石などの圧着用セメント混和剤として優れたものである。つのまた糊を使用した場合(比較例1、比較例2および比較例3)はオープンタイムを15分、30分とした場合の付着強度は著しく低かった。また、メチルセルロースを使用した場合(比較例4、比較例5および比較例6)の作業性については鏝伸び性に優れるものの、粘着性が強すぎるため、鏝離れ性が悪くなり、一定の厚さに平滑に塗布することが困難であり、オープンタイムを15分、30分とした場合モルタル表面から水分が蒸発しメチルセルロースがモルタル表面で造膜したためタイルの付着強度は著しく低かった。糊材を添加しない場合(比較例7)はオープンタイムを15分、30分とした場合はタイルが接着しなかった。実施例では金属イオンによりゲル化しない、カラギーナンの中から、代表してラムダ(λ)カラギーナンを選定し実施したが請求項記載の他のタイプのカラギーナンであっても同様な結果を得た。また本発明のカラギーナンを適正量添加したセメントモルタルは下地に施工後タイルなどを圧着するまでにモルタル表面が乾燥した場合表面部に散水すればモルタルは元の軟度に復元し接着強度の低下を防止することができる。
【0046】
【発明の効果】
本発明のセメント混和剤は、タイル、石などの圧着用セメントの欠点である表面部からの水の蒸散による圧着強度の低下を防止する。
Claims (5)
- カラギーナンの六員環ガラクトース骨格に硫酸エステル基(−OSO3-)および水酸基(−OH)がエカトリアル配座したカラギーナン類から選ばれる1種または2種以上よりなるタイル圧着用のセメント又はタイル圧着用のセメントモルタル用混和剤。
- 六員環ガラクトース骨格に硫酸エステル基(−OSO3-)ならびに水酸基(−OH)がエカトリアル配座したカラギーナンが、ラムダ(λ)カラギーナン、ミュー(μ)カラギーナン、ニュー(ν)カラギーナン、クサイ(ξ)カラギーナン、パイ(π)カラギーナン、またはシータ(θ)カラギーナンであることを特徴とする請求項1記載のタイル圧着用のセメント又はタイル圧着用のセメントモルタル用混和剤。
- セメント又はセメントモルタル100質量部に対して請求項1あるいは請求項2記載のカラギーナンよりなるセメントモルタル用混和剤を0.1質量部〜5.0質量部加えてなることを特徴とするタイル圧着用のセメント組成物。
- 水硬性組成物に、他の混和剤、繊維、骨材から選ばれる少なくとも1種を配合することを特徴とする請求項3記載のタイル圧着用のセメント組成物。
- セメント又はセメントモルタル粉粒体組成物にあらかじめ混合して使用に際し水を加え混練し使用するか、またはセメント又はモルタル粉粒体組成物に使用現場で水を加え混練する際に添加して使用することを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のタイル圧着用のセメント又はタイル圧着用のセメントモルタル用混和剤の使用方法。
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