JP4076930B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4076930B2
JP4076930B2 JP2003308859A JP2003308859A JP4076930B2 JP 4076930 B2 JP4076930 B2 JP 4076930B2 JP 2003308859 A JP2003308859 A JP 2003308859A JP 2003308859 A JP2003308859 A JP 2003308859A JP 4076930 B2 JP4076930 B2 JP 4076930B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
substrate
film
transistor
amorphous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003308859A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005079384A (ja
Inventor
隆志 糸賀
裕 ▲高▼藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2003308859A priority Critical patent/JP4076930B2/ja
Priority to US10/910,620 priority patent/US7253040B2/en
Priority to FR0408662A priority patent/FR2858714B1/fr
Priority to KR1020040061714A priority patent/KR100586356B1/ko
Publication of JP2005079384A publication Critical patent/JP2005079384A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4076930B2 publication Critical patent/JP4076930B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/02Bonding areas; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/04Structure, shape, material or disposition of the bonding areas prior to the connecting process
    • H01L2224/04105Bonding areas formed on an encapsulation of the semiconductor or solid-state body, e.g. bonding areas on chip-scale packages
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/18High density interconnect [HDI] connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/19Manufacturing methods of high density interconnect preforms
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/73Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73267Layer and HDI connectors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/80Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected
    • H01L2224/83Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected using a layer connector
    • H01L2224/83001Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected using a layer connector involving a temporary auxiliary member not forming part of the bonding apparatus
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/91Methods for connecting semiconductor or solid state bodies including different methods provided for in two or more of groups H01L2224/80 - H01L2224/90
    • H01L2224/92Specific sequence of method steps
    • H01L2224/922Connecting different surfaces of the semiconductor or solid-state body with connectors of different types
    • H01L2224/9222Sequential connecting processes
    • H01L2224/92242Sequential connecting processes the first connecting process involving a layer connector
    • H01L2224/92244Sequential connecting processes the first connecting process involving a layer connector the second connecting process involving a build-up interconnect

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)

Description

本発明は、同一基板上に、特性の異なる2種類のトランジスタを備えた半導体装置の製造方法に関するものである。
近年、コンピュータやフラットパネルディスプレイを用いたパーソナル情報端末の普及とともに、集積回路素子技術や、TFT(Thin Film Transistor;薄膜トランジスタ)−液晶ディスプレイ技術、あるいは、TFT−有機ELディスプレイ技術が急速に発展してきた。
例えば、集積回路素子技術では、市販されている厚さ1mm足らず、直径200mm程度の円形の単結晶Si(シリコン)ウエハを加工し、その単結晶Siウエハ上に数億個程度のトランジスタを形成することが可能となっている。
また、TFT−液晶ディスプレイ技術、TFT−有機ELディスプレイ技術では、ガラス基板などの光透過性非晶質基板上にSi膜などの多結晶体半導体膜を形成した後、トランジスタに加工することにより、液晶ディスプレイの画素やドライバを製造する技術が用いられるようになっている。例えば、光透過性非晶質高歪点無アルカリガラス基板上に成膜した非晶質Si膜をレーザなどの熱で溶融・多結晶化して加工することにより、スイッチング素子となるMOS型トランジスタを形成した液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイが製造されている。
ところで、Si膜と接する部分が非晶質である基板の上に単結晶Si薄膜を形成する、いわゆるSOI(Silicon on Insulator)技術が、1980年頃から盛んに研究されている。なお、本明細書において、SOIは、絶縁層の上に単結晶Si膜を形成すること、あるいは、絶縁層の上に単結晶Si膜が形成されてなる構成を意味する。(一般に、SOIという用語は、Si層として単結晶Si膜を形成する場合に用いられる。)
集積回路の分野において用いられるSOI基板は、良好なトランジスタを作って半導体素子の機能を飛躍的に向上させることが目的である。集積回路では、通常、単結晶Si膜が形成される基板は絶縁性であればよく、それが透明であっても不透明であっても、あるいは結晶質であっても非晶質であっても構わない。また、集積回路の分野においては素子が完全分離されるため動作上の制約が少なく、SOI基板を用いてトランジスタを作ることにより、良好な特性と高い性能を実現できる。
このようなSOI基板の作成方法として、現在では、SIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法やSmart-Cut法、あるいはELTRAN(Epitaxial Layer Transfer)法など、多様な方法が開発されている。
例えば、特許文献1には、単結晶シリコン基板上に形成した多孔質シリコン層の上に単結晶シリコン層からなる二次元LSIを形成し、この二次元LSIの表面に支持基板を接着した後、多孔質シリコン層の部分で単結晶シリコン基板から二次元LSIを剥離する技術が開示されている。
この技術のように、絶縁膜を形成したSiウエハ上に単結晶Siのみで形成されたSOIデバイスは、ラッチアップフリーや、完全空乏化素子などというSiウエハから直接作るバルク単結晶Si素子に対しての優位性が見られる。しかしながら、チップサイズの制限などから、半導体メモリー素子などのIC、LSIの範疇でのみの利用に限られ、応用範囲が限定される。
このため、アクティブマトリクス型表示装置のように、大面積の光透過性非晶質材料基板上に半導体デバイスを形成する必要がある場合、単結晶Siのみで形成されたSOIデバイスを用いることは困難である。そこで、アクティブマトリクス型表示装置では、一般に、非単結晶Siデバイスがガラス基板などの大面積の光透過性非晶質材料基板上に形成される。
しかしながら、非単結晶Siデバイス単独では、単結晶Siデバイスと同等な性能を持たせるのは、極めて困難である。例えば、高歪点無アルカリガラス基板上に、エネルギービームによる結晶化によって形成された非単結晶Si薄膜トランジスタ(低温多結晶Si薄膜トランジスタなど)は、その結晶性の不完全さから、NMOSトランジスタの場合でも、移動度は300cm2/VS程度を達成するのが限度である。これは、多結晶Siでは不完全な結晶性に起因するギャップ内の局在準位や結晶粒界付近の欠陥やギャップ内局在準位に起因する移動度の低下やS係数(サブスレショルド係数)の増大のため、高性能なSiのデバイスを形成するには、トランジスタの性能が充分ではないという問題があるためである。
つまり、通常の、非晶質Si膜を成膜し、エネルギービームによって多結晶化する手法では、Si膜を単結晶Siの性能に近付けることはできても、完全に同一の性能を得ることができない。したがって、非単結晶Siデバイス単独で、単結晶Siデバイスと完全に同一の性能を得るためには、さらなる技術革新が必要であり、大いにまだ多段階の開発ステップを踏まなければならない。
なお、アクティブマトリクス型表示デバイスのソースドライバ(データドライバ)では、ガラス基板上に同一材料からなるデバイスをモノリシックで搭載(同一の基板上に搭載)しても、ソースドライバとして要求される性能を満足できる。しかしながら、それ以上の特性を要求されるデバイス(コントローラや、DAコンバーターなど)では、ガラス基板上に同一材料からなるデバイスをモノリシックで搭載する場合に、閾値電圧を揃えることや高移動度な素子をばらつきなく作製することが困難であり、必要とする特性が得られない。
一方、高性能な半導体装置を形成するための別の手法として、同一の基板上に特性の異なる2種類の半導体デバイスを形成する方法がある。例えば、特許文献2には、液晶パネル用基板を、アモルファスシリコンTFTを用いた画素領域を有する基板上に、他の基板上に形成されている多結晶シリコンTFTを転写することによって形成する技術が開示されている。
特開平11−17107号(公開日1999年1月22日) 特開平11−24106号(公開日1999年1月29日) 特開平2−60163号(公開日1990年2月28日) 特開平5−206408号(公開日1993年8月13日) 特開平6−204440号(公開日1992年12月25日)
ところで、上記特許文献1および特許文献2からは、同一の絶縁基板上に、他の基板から転写されてなる単結晶Siデバイスと、絶縁基板上で成膜されてなる多結晶Siデバイスとを形成する構成が考えられる。この場合、多結晶Si薄膜を形成する過程で、非晶質Si薄膜にレーザを照射して該非晶質Si薄膜を多結晶化させることが行われる。
ここで、絶縁基板上に単結晶Siデバイスと多結晶Siデバイスとの2種類の半導体デバイスを形成する場合において、絶縁基板上に単結晶Siデバイスを転写した後に多結晶Siデバイスを形成する手順と、絶縁基板上に多結晶Siデバイスを形成した後に単結晶Siデバイスを転写する手順との2通りの手順が考えられる。
そして、上記2つの手順を比較すると、単結晶Siデバイスを転写した後に多結晶Siデバイスを形成する手順では、単結晶Siデバイスの転写を絶縁基板の平坦性が保たれた状態で行うことができ接合不良等の問題の発生を防止できるといった利点がある。しかしながら一方で、非晶質Si薄膜にレーザを照射して該非晶質Si薄膜を多結晶化させる工程において、このレーザが単結晶Siデバイスにも照射されることにより、単結晶Siデバイスが損傷を受けてしまうといった問題がある。
すなわち、多結晶化時のエネルギービーム照射により、単結晶Siデバイスが損傷を受けるため、閾値電圧を揃えることや高移動度な素子をばらつきなく作製することが困難になる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ガラス等の絶縁基板上に、転写により形成される単結晶Siデバイス(転写デバイス)と、絶縁基板上で成膜されてなる多結晶Siデバイス(成膜デバイス)とをモノリシックに搭載する半導体装置において、多結晶Si薄膜形成時に照射するエネルギービームによって転写により形成される単結晶Siデバイスが損傷を受けることを防止することにある。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、絶縁基板上に、該絶縁基板上に転写されてなる転写トランジスタと、該絶縁基板上で形成される成膜トランジスタとが混在する半導体装置の製造方法において、上記転写トランジスタの形成工程では、上記転写トランジスタの主要部が形成され、水素イオンが注入された転写用基板を上記絶縁基板上に貼り合わせる貼合工程と、上記転写用基板の一部を熱処理により剥離する剥離工程とを含み、上記成膜トランジスタの形成工程では、上記絶縁基板上に非晶質Si薄膜を形成する非晶質Si薄膜形成工程と、上記非晶質Si薄膜にエネルギービームを照射することにより多結晶Si薄膜に改質する改質工程とを含み、上記非晶質Si薄膜が触媒CVD法によって形成され、上記改質工程が、上記貼合工程より後、かつ、上記剥離工程より前に行われることを特徴としている。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記の課題を解決するために、絶縁基板上に、該絶縁基板上に転写されてなる転写トランジスタと、該絶縁基板上で形成される成膜トランジスタとが混在する半導体装置の製造方法において、上記転写トランジスタの形成工程では、上記転写トランジスタの主要部が形成され、水素イオンが注入された転写用基板を上記絶縁基板上に貼り合わせる貼合工程と、上記転写用基板の一部を熱処理により剥離する剥離工程とを含み、上記成膜トランジスタの形成工程では、上記絶縁基板上に非晶質Si薄膜を形成する非晶質Si薄膜形成工程と、上記非晶質Si薄膜にエネルギービームを照射することにより多結晶Si薄膜に改質する改質工程とを含み、上記非晶質Si薄膜形成工程で形成される上記非晶質Si薄膜の水素含有量が1×1019cm-3以下であり、上記改質工程が、上記貼合工程より後、かつ、上記剥離工程より前に行われることを特徴としている。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記転写用基板が、上記貼合工程の前に、ゲート絶縁膜、ゲート電極、ソース・ドレイン不純物注入領域、層間絶縁膜を形成され、表面の平坦化および水素イオン注入がなされていてもよい。
また、本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記転写トランジスタが、単結晶Siトランジスタであってもよい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、以上のように、上記非晶質Si薄膜が触媒CVD法によって形成され、上記改質工程が、上記貼合工程より後、かつ、上記剥離工程より前に行われる。
それゆえ、上記転写用基板の一部が剥離する温度以上に昇温することになる脱水素アニール処理を行う必要がない程度に、上記非晶質Si薄膜の水素含有量を少なくできる。
このため、上記改質工程におけるエネルギービーム照射時に、後に行われる上記剥離工程で剥離される上記転写用基板の一部がヒートシンクの役割を果たし、エネルギービーム照射に伴う熱的ダメージにより転写トランジスタが損傷されることを防止できる。したがって、絶縁基板上に、転写トランジスタと成膜トランジスタとを、両者の特性を低下させることなくモノリシックに搭載することができるという効果を奏する。
また、脱水素アニール処理を行う必要がなくなることにより工程数を削減することができ、製造コストを低減させることができるという効果を併せて奏する。
また、上記エネルギービームの照射により表面が損傷を受ける前の、平坦性が保たれた状態の絶縁基板に、上記転写トランジスタが形成された転写用基板を接合することができるため、接合不良等の問題の発生を防止できるという効果を併せて奏する。
さらに、転写用基板を絶縁基板に貼り合せた後における、上記転写トランジスタと上記成膜トランジスタとの製造工程を整合させることが可能となる。例えば、転写トランジスタの絶縁膜やコンタクトホール、電極メタルの形成等の処理を、成膜トランジスタにおけるそれらの処理と同時に行うことができる。このため、製造工程における処理能力を向上させ、製造コストを抑えることができるという効果を奏する。また、外部配線や他の回路ブロック、TFTアレイ等に対する接続が容易になり、外部装置に対する接続不良による製品歩留りを低減できるという効果を奏する。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、以上のように、上記非晶質Si薄膜形成工程で形成される上記非晶質Si薄膜の水素含有量が1×1019cm-3以下であり、上記改質工程が、上記貼合工程より後、かつ、上記剥離工程より前に行われる。
上記非晶質Si薄膜の水素含有量が1×1019cm-3以下の場合には、上記改質工程の前に、上記転写用基板の一部が剥離する温度以上に昇温することになる脱水素アニール処理を行う必要がない。それゆえ、上記改質工程におけるエネルギービーム照射時に、後の剥離工程で剥離される上記転写用基板の一部がヒートシンクの役割を果たし、エネルギービーム照射の熱により転写トランジスタが損傷されることを防止できる。したがって、絶縁基板上に、転写トランジスタと成膜トランジスタとを、両者の特性を低下させることなくモノリシックに搭載することができるという効果を奏する。
また、脱水素アニール処理を行う必要がなくなることにより工程数を削減することができ、製造コストを低減させることができるという効果を併せて奏する。
また、上記エネルギービームの照射により表面が損傷を受ける前の、平坦性が保たれた状態の絶縁基板に、上記転写トランジスタが形成された転写用基板を接合することができるため、接合不良等の問題の発生を防止できるという効果を併せて奏する。
さらに、転写用基板を絶縁基板に貼り合せた後における、上記転写トランジスタと上記成膜トランジスタとの製造工程を整合させることが可能となる。例えば、転写トランジスタの絶縁膜やコンタクトホール、電極メタルの形成等の処理を、成膜トランジスタにおけるそれらの処理と同時に行うことができる。このため、製造工程における処理能力を向上させ、製造コストを抑えることができるという効果を奏する。また、外部配線や他の回路ブロック、TFTアレイ等に対する接続が容易になり、外部装置に対する接続不良による製品歩留りを低減できるという効果を奏する。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上記転写用基板が、上記貼合工程の前に、ゲート絶縁膜、ゲート電極、ソース・ドレイン不純物注入領域、層間絶縁膜を形成され、表面の平坦化および水素イオン注入がなされていてもよい。
それゆえ、上記絶縁基板上に上記転写用基板を貼り合わせた後に、これらの処理を行う場合よりも、転写用基板への微細加工を容易に行うことができるという効果を奏する。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、上記転写トランジスタが、単結晶Siトランジスタであってもよい。
それゆえ、特性が異なる複数の回路を集積化した高性能・高機能な半導体装置を得ることができるという効果を奏する。また、1枚の絶縁基板上に、全て単結晶Si薄膜からなるトランジスタを形成するよりも、安価に高性能・高機能な半導体装置を得ることができるという効果を奏する。
本発明の半導体装置に関する実施の一形態について図1〜図3に基づいて説明すれば以下のとおりである。
なお、本実施の形態で説明する半導体装置は、MOS型の多結晶Si薄膜トランジスタ(成膜トランジスタ)とMOS型の単結晶Si薄膜トランジスタ(転写トランジスタ)とを絶縁基板上の異なる領域に形成した高性能・高機能化に適した半導体装置であって、TFTによるアクティブマトリクス基板に形成されるものである。
これらのMOS型の薄膜トランジスタは、活性半導体層、ゲート電極、ゲート絶縁膜、ゲート両側に形成された高濃度不純物ドープ部(ソース・ドレイン電極)からなり、ゲート電極により、ゲート下の半導体層のキャリア濃度が変調され、ソース−ドレイン間を流れる電流が制御される一般的なトランジスタである。
MOS型トランジスタの特性としては、CMOS(Complementary MOS)構造にすると、消費電力が少なく、電源電圧に応じて出力をフルに振ることができることから、低消費電力型のロジックに適している。
本実施の形態の半導体装置20は、図1(g)に示すように、絶縁基板2上に、多結晶(非単結晶)Si薄膜5’を備えたMOS型の多結晶(非単結晶)Si薄膜トランジスタ(成膜トランジスタ)1a、単結晶Si薄膜14aを備えたMOS型の単結晶Si薄膜トランジスタ(転写トランジスタ)16a、金属配線22を備えている。
絶縁基板2は、高歪点ガラスであるコーニング社のcode1737(アルカリ土類−アルミノ硼珪酸ガラス、厚さ0.7mm程度)が用いられている。ただし、絶縁基板2はこれに限るものではなく、例えば、無アルカリ高歪点ガラスのような光透過性非晶質基板であってもよい。
SiO2膜(絶縁膜)3は、絶縁基板2の表面全体に、膜厚約100nmで形成されている。
多結晶Si薄膜5’を含むMOS型の多結晶Si薄膜トランジスタ1aは、層間絶縁膜としてのSiO2膜4上に、多結晶Si薄膜5’、ゲート絶縁膜としてのSiO2膜7、ゲート電極6を備えている。
ゲート電極6は、ポリシリコン膜から形成されているが、多結晶Si、他のシリサイドあるいはポリサイド等から形成されていてもよい。
一方、単結晶Si薄膜14aを含むMOS型の単結晶Si薄膜トランジスタ16aは、ゲート電極12を有する平坦化層、ゲート絶縁膜としてのSiO2膜13、単結晶Si薄膜14aとを備えている。
また、この単結晶Si薄膜トランジスタ16aの主要部は、絶縁基板2に接合される前に単結晶Si基板10a上で形成される。すなわち、ゲート電極12、ゲート絶縁膜13、単結晶Si薄膜14a、ソース・ドレイン不純物注入領域(図示せず)、層間絶縁膜16を含み、表面の平坦化および水素イオン注入がなされた状態の単結晶Si基板10aが、絶縁基板2上に接合される。このように、単結晶Si基板10a上でゲート電極形成やソース・ドレインの不純物イオン注入を行う方が、絶縁基板2上に単結晶Si薄膜を形成した後に薄膜トランジスタを形成する場合よりも、単結晶Si薄膜への微細加工を容易に行うことができる。
本実施の形態の半導体装置20では、以上のように、MOS型の多結晶Si薄膜トランジスタ1aと、MOS型の単結晶Si薄膜トランジスタ16aとを1枚の絶縁基板2上に(モノリシックに)搭載することで、特性が異なる複数の回路を集積化した高性能・高機能な半導体装置を得ることができる。また、1枚の絶縁基板2上に、全て単結晶Si薄膜からなるトランジスタを形成するよりも、安価に高性能・高機能な半導体装置を得ることができる。
また、本発明の半導体装置20を含む液晶表示装置のアクティブマトリクス基板の場合では、さらに、液晶表示用に、SiNx(窒化Si)、樹脂平坦化膜、ビアホール、透明電極が形成される。そして、多結晶Si薄膜5’の領域には、ドライバおよび表示部用のTFTが形成され、より高性能が要求されるデバイスに適応可能な単結晶Si薄膜14aの領域には、タイミングコントローラやDAコンバータなどが形成される。
このように、単結晶Si薄膜14a、多結晶Si薄膜5’からなる薄膜トランジスタのそれぞれの特性に応じて、各薄膜トランジスタの機能・用途を決定することで、高性能・高機能な薄膜トランジスタを得ることができる。
また、半導体装置20においては、集積回路が多結晶Si薄膜5’の領域と単結晶Si薄膜14aの領域とに形成されることにより、必要とする構成および特性に合わせて画素アレイを含む集積回路を適した領域に形成することができる。そして、それぞれの領域に形成された集積回路において、動作速度や動作電源電圧等が異なる性能の集積回路を作ることができる。例えば、ゲート長、ゲート絶縁膜の膜厚、電源電圧、ロジックレベルのうち少なくとも1つが領域毎に異なる設計とすることができる。
これにより、領域ごとに異なる特性を有するデバイスを形成でき、より多様な機能を備えた半導体装置を得ることができる。
ここで、半導体装置20の製造方法について説明すれば以下のとおりである。
本実施の形態の半導体装置20の製造方法では、単結晶Si薄膜トランジスタ16aを別途作り込んだ単結晶Si基板10aを形成し、この単結晶Si薄膜トランジスタ16aの一部を単結晶Si基板10aから絶縁基板2上に転写している。
まず、単結晶Si薄膜トランジスタ16aを作り込んだ単結晶Si基板(転写用基板)10aの製造方法について、図2(a)〜図2(e)を参照して説明する。単結晶Si基板10aは、6インチ若しくは、8インチの単結晶Siウエハ10(厚さ0.7mm程度)を用いて、0.5μm程度の集積回路の微細加工プロセスにより、次のようにゲート電極12まで作成される。
最初に、図2(a)に示すように、通常の洗浄法(RCA洗浄など)により洗浄された単結晶Siウエハ10に対し、熱酸化炉(拡散炉)においてウエハ表面を熱酸化し、ゲート絶縁膜13を形成する。すなわち、1,050℃の温度でHCl酸化または、パイロジェニック酸化を行い、5〜30nmのゲート絶縁膜13を形成する。
次に、図2(b)に示すように、ゲート電極12となるポリシリコン膜を、ゲート絶縁膜13上に、熱CVD法などで形成する。なお、熱CVD法は、600℃程度の温度の減圧下(50〜200Pa)において、ウエハ上にモノシランガスを流してシリコン膜を成膜するものである。この方法により、150〜300nmのポリシリコン膜を形成する。そして、形成したポリシリコン膜を、n+拡散などにより、低抵抗化する。
次に、フォトリソグラフィ工程により、形成したポリシリコン膜をゲート電極12の形状にパターニングする。すなわち、フォトレジスト塗布、露光・現像、シリコンエッチング、フォトレジスト剥離の工程により、パターニングすることによりゲート電極12を形成する。なお、ゲート電極12の線幅は、IC・LSIプロセスラインにおいて行うため、線幅0.5μm程度は容易に達成できる。
その後、半導体のソース・ドレイン領域を形成するために、不純物イオンを注入する。すなわち、ゲート電極12をパターニングした後、図2(c)に示すように、ソース・ドレイン部となる箇所に自己整合的に、N型MOSの場合にはリンまたは砒素を、P型MOSの場合にはホウ素を注入する。
さらに、不純物が注入されたシリコンは、結晶がダメージを蒙っており、十分に低抵抗化されていないため、900℃〜1000℃程度の熱処理により活性化して低抵抗化させる。場合によっては、LDD(Lightly Doped Drain)などを形成する。
次に、図2(d)に示すように、熱CVD法などで、層間絶縁膜16を形成する。ここでは、ゲート絶縁膜13よりも密度が低い膜でも構わないため、400℃程度の温度の減圧下(100〜200Pa程度)において、モノシランガスと、酸素ガスを流して二酸化珪素膜を、厚さ300nm〜400nm程度形成する。
そして、化学機械研磨法(CMP法)などで、ウエハ表面の層間絶縁膜16を平坦化する。平坦さの度合いは、Raで表すと、0.1nm以下の値になる様にする。
次に、図2(e)に示すように、水素イオン注入を行い、水素イオン注入部15を形成する。水素イオン注入は、加速電圧56keV程度、ドーズ量2×1016〜5×1016/cm2程度で行う。なお、加速電圧は、後の工程で所望の厚さの単結晶Si薄膜14aを得られるように適宜設定すればよい。
そして、このように転写デバイスを搭載した単結晶Siウエハ10は、単結晶Si薄膜トランジスタ16aを絶縁基板2に転写するため、所望のサイズ、例えば寸法3〜5mm角に切り出されて単結晶Si基板10aとされる(切り出し工程については図示省略)。
次に、半導体装置20の製造方法について、図1(a)〜図1(g)および図3を参照して説明する。
先ず、絶縁基板2の表面を荒らさないように洗浄した後、図1(a)に示すように、プラズマCVDによって膜厚約100nmのSiO2膜3を形成する。すなわち、絶縁基板2の表面全体に、300℃程度の温度、100〜200Pa程度の減圧下で、TEOSとO2との混合ガスを流し、プラズマ放電の下で膜厚約100nmのSiO2膜3を形成する。SiO2膜3の形成により、ガラス基板などからなる絶縁基板2は、表面の濡れ性が確保される。
次に、図1(b)に示すように、絶縁基板2および所望のサイズに切り出した単結晶Si基板10aの両基板をSC−1洗浄し活性化した後、単結晶Si基板10aの水素イオン注入部15側の面を所定の位置にアライメントし、室温で密着させて貼り合わせる(貼合工程)。
ここで、光透過性非晶質基板(酸化珪素膜のコーティング膜付)である絶縁基板2と、転写デバイス基板(表面を酸化処理済み)である単結晶Si基板10aとを接着剤なしで貼り合わせる(接着させる)には、これら基板の表面状態の清浄度や、活性度が極めて重要である。したがって、これらの基板は、接着前にSC1液と呼ばれる液体で洗浄・乾燥されるものである。
SC1液とは、市販のアンモニア水(NH4OH:30%)と、過酸化水素水(H22:30%)と純水(H2O)とを混合して作製する。一例としては、上記薬液を、5:12:60の割合で混合したものが用いられる。SC1液の液温は、室温でよい。洗浄は、上記SC1液に基板を5分間浸すことで行われる。アンモニア水は、酸化珪素表面をスライトエッチするため、上記基板をSC1液に長時間浸すことは好ましくない(ウルトラクリーンULSI技術 大見忠弘著、培風館 p.172)。その後、上記基板を純水(比抵抗値10MΩcm以上)で流水のもとに10分間洗浄し、スピンドライヤーなどで迅速に乾燥させる。これらの洗浄・乾燥後の絶縁基板2および単結晶Si基板10aの表面には、OH基が存在するようになり、接着するのに活性な状態となる。このため、互いに接触させ僅かな力で押してやることにより、接着剤などを使うことなく、自発的に接着する。
なお、単結晶Si基板10aと絶縁基板2との接着剤なしでの接着は、van der Waals力による寄与、電気双極子による寄与、水素結合による寄与によって実現する。この接着は、貼り合せる基板表面の上記3つの寄与のバランスが似通っているもの同士が接着しやすくなる。
次に、図1(c)に示すように、絶縁基板2および単結晶Si基板10aの上から、触媒(Catalytic)CVD法によりSiO2膜4、非晶質(非単結晶)Si膜5を形成する(非晶質Si形成工程)。
触媒CVD法により成膜した非晶質Si膜5は、as depo.状態(熱処理前の状態)において、その水素含有量が1×1019cm-3以下と少ない。このように、水素含有量が1×1019cm-3以下の場合、レーザ結晶化を行う前に450℃以上の温度に晒すことになる脱水素アニール処理を行う必要がなくなる。
図3は、IDW(International Display Workshop)1998,p.120に掲載されている触媒CVD装置30の概略構成図である。なお、本実施の形態では、この触媒CVD装置30を用いて触媒CVD法によるSiO2膜4、非晶質Si膜5の形成を行うが、これに限らず、他の装置を用いてもよい。
触媒CVD装置30は、真空ポンプ31を備えた真空チャンバー32内に、電源33により両端に電圧を印加されるタングステンワイヤー(触媒;catalyzer)34と、単結晶Si基板10aを保持するための基板保温部36とを備えた構成である。
タングステンワイヤー34には、1800〜2000℃程度の温度になるように電流が流される。そして、原料(材料)ガスとなるモノシランガス37を、タングステンワイヤー34を通して単結晶Si基板10aに流す。これにより、単結晶Si基板10aの表面は200〜300℃程度に加熱され、非晶質Si膜5が形成される。
このように触媒CVD法で非晶質Si膜5を成膜すると、水素含有量を1×1019cm-3以下に抑えることができる。これは、熱したタングステンワイヤー34の側方を、モノシランガス37が通過する時、タングステンワイヤー34の触媒効果により、モノシランガス37の分解が促進されるためである。なお、水素含有量が、1×1019cm-3以下であることは、フーリエ変換型赤外光分光器による透過率測定において、2000cm-1の吸収を評価すること及びTDS(Temperature Desorption Spectroscopy)により確認することができる。
なお、触媒CVD法によりSiO2膜4および非晶質Si膜5が成膜されている間は、単結晶Si基板10aは、絶縁基板2から剥離することなく、接着したままの状態を保持している。これは、単結晶Si基板10aの表面の加熱温度は200〜300℃であり、単結晶Si基板10aから水素が離脱する温度に達しないためである。
次に、図1(c)に示すように、非晶質Si膜5に対して、エネルギービームを照射することにより、非晶質Si膜5を加熱溶融させて多結晶Si膜5’に改質させる(改質工程)。本実施の形態では、エネルギービームとして、矩形波などにビーム強度分布を整形した、近紫外域に波長を持つエキシマレーザーを照射する。
この時、単結晶Si基板10aは、バルクレベルの厚さ(0.7mm程度)のシリコン片(チップ、転写用基板の一部)11を保持している。このため、非晶質Si膜5を多結晶化するためのエキシマレーザーが単結晶Si基板10aの領域に照射されても、0.7mm程度のシリコン片11がヒートシンクの役割を果たし、単結晶Si薄膜14aの結晶性が熱により損なわれることはない。
次に、単結晶Si基板10aのシリコン片11を、熱処理により剥離させる剥離工程を行う。すなわち、水素イオン注入部15の温度を単結晶Si基板10aから水素が離脱する温度以上である600℃程度まで昇温する。これにより、図1(d)に示すように、絶縁基板2に貼り付けられた単結晶Si基板10aのシリコン片11を、水素イオン注入部15を境に劈開剥離することができる。
また、このとき熱処理により、Van der Waals力や水素結合力で接合されていた単結晶Si基板10aと絶縁基板2との界面でSi-OH + -Si-OH → Si-O-Si + H2Oの反応が生じ、これらの基板の接合を原子同士の強固な結合に変化させることができる。ここで、単結晶Si薄膜トランジスタ16aは、絶縁基板2に対して、無機系の絶縁膜3を介して接合される。よって、従来の接着剤を用いて接合する場合と比較して、単結晶Si薄膜14aが汚染されることを確実に防止できる。
続いて、剥離されて絶縁基板2上に残った単結晶Si薄膜14aの不要部分をエッチング除去し、単結晶Siを島状に加工した後、表面の損傷層を、等方性プラズマエッチングまたはウエットエッチング、ここでは、バッファフッ酸によるウエットエッチングにて約10nmライトエッチすることにより除去する。これにより、絶縁基板2上に膜厚約50nmの単結晶Si薄膜14aによるMOSTFTの一部が形成される。
次に、図1(e)に示すように、デバイスの活性領域となる部分を残すために、多結晶Si膜5’の不要部分をエッチングにより除去し、多結晶Si膜5’の島状のパターンを得る。このパターン化された多結晶Si膜5’が多結晶Si薄膜トランジスタ1aの半導体層となる。
さらに、TEOSと酸素との混合ガスを用いて、プラズマCVDにより膜厚約350nmのSiO2膜を堆積し、これを異方性エッチングであるRIEにて約400nmエッチバックする。その後、多結晶Si薄膜トランジスタ1aのゲート絶縁膜としてSiH4とN2Oとの混合ガスを用いたプラズマCVDにより、膜厚約60nmのゲート絶縁膜(SiO2膜)7を形成する。
次に、図1(f)に示すように、SiO2膜7上に多結晶Si薄膜トランジスタ1aのゲート電極6を形成する。本実施の形態では、SiO2膜7上に多結晶Si薄膜トランジスタ1aのゲート電極6となるポリシリコン膜を、熱CVD法などで形成する。ここで用いる熱CVD法は、600℃程度の温度の減圧下(50〜200Pa)において、ウエハ上にモノシランガスを流してシリコン膜を成膜するものである。この方法により、150〜300nmのポリシリコン膜を形成し、フォトリソグラフィ工程によって、形成したポリシリコン膜をゲート電極6の形状にパターニングする。すなわち、フォトレジスト塗布、露光・現像、シリコンエッチング、フォトレジスト剥離の工程により、パターニングすることによりゲート電極6を形成する。なお、シリコン膜の成膜時には、予め、シランガスにジボランガスを微量だけ混合させ、ドープトポリシリコンを形成し、パルスレーザを(SLS法の様に)短時間照射し、低抵抗化しておくことが好ましい。また、ゲート電極6は、上記のようなポリシリコン膜に限るものではなく、タングステン(W)の様な高融点金属を成膜・パターニングすることによって形成してもよい。
また、多結晶Si膜5’に、イオンドーピング法によりソース・ドレイン不純物ドーピングを行い、不純物活性化させる。さらに、TEOSとO2(酸素)の混合ガスを用いプラズマCVDにより、層間絶縁膜として、膜厚約350nmのSiO2膜8を堆積する。
その後、単結晶Si薄膜トランジスタ側と多結晶Si薄膜トランジスタ側との境界部分のSiO2膜8を平坦化し、配線となるメタル膜をこの境界部分に成膜しても、断線が起こらない様にしておく。なお、本実施の形態では、「2002 IEEE International SOI Conference Proceedings ,p.192」に記載されているGCIB(Gas Cluster Ion Beam)法を用いて平坦化を行うが、この方法に限るものではなく、他の方法により平坦化してもよい。
そして、図1(g)に示すように、コンタクトホール21を開口し、ソースドレインメタル膜(金属(AlSi)配線)22の成膜およびパターニングを行う。
以上のように、本実施の形態における半導体装置20は、非晶質Si薄膜5を触媒CVD法によって形成している。これにより、非晶質Si薄膜5の水素含有量を、エキシマレーザーの照射前に脱水素アニール処理を行う必要がない程度(1×1019cm-3以下)に少なくすることができる。そして、脱水素アニール処理を行わないことにより、単結晶Si基板10aが絶縁基板2に貼り合わされた後、シリコン片11が水素イオン注入部15から剥離される前に、エキシマレーザーの照射により非晶質Si薄膜5を多孔質Si薄膜5’に改質することが可能となる。なお、脱水素アニール処理を行う場合には、単結晶Si基板10aが貼り合わされた絶縁基板2を、450℃以上の温度に晒すことになり、シリコン片11が水素イオン注入部15から剥離してしまう。
このように、単結晶Si基板10aにシリコン片11が付いたままの状態でエキシマレーザーを照射する場合、シリコン片11自身の大きい熱容量により、エキシマレーザー照射時にシリコン片11がヒートシンクの役割を果たす。このため、単結晶Si薄膜14aがエキシマレーザー照射に伴う熱的ダメージを蒙ることがない。すなわち、エキシマレーザーによる多結晶化処理において、単結晶Si薄膜14aが損傷されることを防止できる。したがって、絶縁基板2上に、単結晶Si薄膜トランジスタ16aと多結晶Si薄膜トランジスタ1aとを、両者の特性を低下させることなく(それぞれを単独で作成したときの性能を損なうことなく)モノリシックに搭載することが可能となる。
また、このように、高い性能を有する単結晶Si薄膜および多結晶Si薄膜からなる2種類のシリコンデバイスを絶縁基板2上に搭載し、それぞれの長所を生かした用い方をすることにより、付加価値が高い半導体装置、あるいは表示デバイスを実現することができる。
また、脱水素アニール処理を行う必要がなくなるため、脱水素アニール処理にかかる工程数を削減することができ、製造コストを低減させることができる。
また、エキシマレーザーの照射により表面が損傷を受ける前の、平坦性が保たれた状態の絶縁基板2に、単結晶Si薄膜トランジスタ16aが形成された単結晶Si基板10aを接合することができるため、接合不良等の問題の発生を防止できる。
さらに、単結晶Si基板10aを絶縁基板2に貼り合せた後も、デバイス形成の上で、単結晶Si薄膜トランジスタ16aと多結晶Si薄膜トランジスタ1aとの形成プロセス(製造工程)を整合させることができる。すなわち、単結晶Si薄膜トランジスタ16aの絶縁膜やコンタクトホール、電極メタルの形成等の処理を多結晶Si薄膜トランジスタ1aにおけるそれらの処理と同時に行うことができる。このため、製造工程における処理能力を向上させ、製造コストを抑えることができる。さらに、外部配線や他の回路ブロック、TFTアレイ等に対する接続が容易になり、外部装置に対する接続不良による製品歩留りを低減できる。
また、本実施の形態では、形成する非晶質Si膜5の水素含有量を1×1019cm-3以下とするために、触媒CVD法を用いて非晶質Si薄膜5を成膜している。しかしながら、非晶質Si膜5の成膜方法はこれに限るものではなく、水素含有量を1×1019cm-3以下にできる方法であればよい。
また、本実施の形態では、絶縁基板2上に転写により形成されるトランジスタが単結晶Si薄膜トランジスタ16aであるが、これに限るものではなく、他の種類のトランジスタであってもよい。
また、本実施の形態では、単結晶Si基板10aが、ゲート電極12、ゲート絶縁膜13、単結晶Si薄膜14a、ソース・ドレイン不純物注入領域(図示せず)、層間絶縁膜16を含み、表面の平坦化および水素イオン注入がなされた状態で、絶縁基板2上に接合される。このように、単結晶Si基板上でゲート電極形成やソース・ドレインの不純物イオン注入を行う場合、絶縁基板2上に単結晶Si薄膜を形成した後に薄膜トランジスタを形成する場合よりも、単結晶Si薄膜への微細加工を容易に行うことができる。
なお、単結晶Si基板10aは、単結晶Si薄膜トランジスタ16aの主要部が形成された状態で絶縁基板2に接合されればよく、必ずしも、ゲート電極12、ゲート絶縁膜13、単結晶Si薄膜14a、ソース・ドレイン不純物注入領域(図示せず)、層間絶縁膜16を含み、表面の平坦化および水素イオン注入がなされた状態である必要はない。
また、本実施の形態では、絶縁基板2として高歪点ガラスを用い、この絶縁基板2上で多結晶Si薄膜トランジスタ1aを成膜することにより形成しているが、これに限るものではない。例えば、石英基板の上に高温多結晶Si薄膜トランジスタを形成するものであってもよい。
また、本実施の形態で説明した半導体装置は、TFTによるアクティブマトリクス基板に形成されるものであるとしているが、これに限るものではない。
特性の異なる2種類の半導体デバイスを同一基板上に形成することができ、それぞれの長所を生かした用い方をすることによって、表示装置をはじめとするさまざまな用途に適用できる。特に、TFTで駆動するアクティブマトリクス駆動液晶表示装置等において、同一基板上に周辺駆動回路やコントロール回路を一体集積化した液晶表示装置の回路性能改善に利用することができる。
(a)〜(g)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。 (a)〜(e)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置に転写される単結晶Si基板の製造工程を示す断面図である。 触媒CVD装置の概略構成図である。
符号の説明
1a 多結晶Si薄膜トランジスタ(成膜トランジスタ)
2 絶縁基板
3 絶縁膜(SiO2膜)
4 層間絶縁膜(SiO2膜)
5 非晶質Si薄膜
5’ 多結晶Si薄膜
6 ゲート電極
7 ゲート絶縁膜(SiO2膜)
8 層間絶縁膜(SiO2膜)
10 単結晶Siウエハ
10a 単結晶Si基板(転写用基板)
11 シリコン片(転写用基板の一部)
12 ゲート電極
13 ゲート絶縁膜
14a 単結晶Si薄膜
15 水素イオン注入部
16a 単結晶Si薄膜トランジスタ(転写トランジスタ)

Claims (4)

  1. 絶縁基板上に、該絶縁基板上に転写されてなる転写トランジスタと、該絶縁基板上で形成される成膜トランジスタとが混在する半導体装置の製造方法において、
    上記転写トランジスタの形成工程では、上記転写トランジスタの主要部が形成され、水素イオンが注入された転写用基板を上記絶縁基板上に貼り合わせる貼合工程と、上記転写用基板の一部を熱処理により剥離する剥離工程とを含み、
    上記成膜トランジスタの形成工程では、上記絶縁基板上に非晶質Si薄膜を形成する非晶質Si薄膜形成工程と、上記非晶質Si薄膜にエネルギービームを照射することにより多結晶Si薄膜に改質する改質工程とを含み、
    上記非晶質Si薄膜が触媒CVD法によって形成され、
    上記改質工程が、上記貼合工程より後、かつ、上記剥離工程より前に行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 絶縁基板上に、該絶縁基板上に転写されてなる転写トランジスタと、該絶縁基板上で形成される成膜トランジスタとが混在する半導体装置の製造方法において、
    上記転写トランジスタの形成工程では、上記転写トランジスタの主要部が形成され、水素イオンが注入された転写用基板を上記絶縁基板上に貼り合わせる貼合工程と、上記転写用基板の一部を熱処理により剥離する剥離工程とを含み、
    上記成膜トランジスタの形成工程では、上記絶縁基板上に非晶質Si薄膜を形成する非晶質Si薄膜形成工程と、上記非晶質Si薄膜にエネルギービームを照射することにより多結晶Si薄膜に改質する改質工程とを含み、
    上記非晶質Si薄膜形成工程で形成される上記非晶質Si薄膜の水素含有量が1×1019cm-3以下であり、
    上記改質工程が、上記貼合工程より後、かつ、上記剥離工程より前に行われることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 上記転写用基板が、上記貼合工程の前に、ゲート絶縁膜、ゲート電極、ソース・ドレイン不純物注入領域、層間絶縁膜を形成され、表面の平坦化および水素イオン注入がなされていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 上記転写トランジスタが、単結晶Siトランジスタであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
JP2003308859A 2003-08-05 2003-09-01 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP4076930B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003308859A JP4076930B2 (ja) 2003-09-01 2003-09-01 半導体装置の製造方法
US10/910,620 US7253040B2 (en) 2003-08-05 2004-08-04 Fabrication method of semiconductor device
FR0408662A FR2858714B1 (fr) 2003-08-05 2004-08-05 Procede de fabrication d'un dispositif a semi-conducteur
KR1020040061714A KR100586356B1 (ko) 2003-08-05 2004-08-05 반도체 장치의 제조 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003308859A JP4076930B2 (ja) 2003-09-01 2003-09-01 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005079384A JP2005079384A (ja) 2005-03-24
JP4076930B2 true JP4076930B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=34411205

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003308859A Expired - Fee Related JP4076930B2 (ja) 2003-08-05 2003-09-01 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4076930B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005079384A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4651924B2 (ja) 薄膜半導体装置および薄膜半導体装置の製造方法
KR100586356B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
US7244990B2 (en) Semiconductor device
US7436027B2 (en) Semiconductor device and fabrication method for the same
US7262464B2 (en) Semiconductor device with single crystal semiconductor layer(s) bonded to insulating surface of substrate
JP4451488B2 (ja) 半導体素子の転写方法及び半導体装置の製造方法
US20040016969A1 (en) Silicon on isulator (SOI) transistor and methods of fabrication
US20050236626A1 (en) Semiconductor device, producing method of semiconductor substrate, and producing method of semiconductor device
JP2004165600A (ja) 単結晶Si基板、半導体装置およびその製造方法
JP3970814B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2005026472A (ja) 半導体装置の製造方法
JP4076930B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2004119636A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH11354448A (ja) 半導体装置の作製方法
JP4519932B2 (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4076930

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees