JP4076929B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4076929B2
JP4076929B2 JP2003307763A JP2003307763A JP4076929B2 JP 4076929 B2 JP4076929 B2 JP 4076929B2 JP 2003307763 A JP2003307763 A JP 2003307763A JP 2003307763 A JP2003307763 A JP 2003307763A JP 4076929 B2 JP4076929 B2 JP 4076929B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
roll
temperature
wax
binder resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003307763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005077721A (ja
Inventor
栄田  朗宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2003307763A priority Critical patent/JP4076929B2/ja
Publication of JP2005077721A publication Critical patent/JP2005077721A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4076929B2 publication Critical patent/JP4076929B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの製造方法及び該製造方法により得られるトナーに関する。
特許文献1には、カリックスアレン化合物を予め一部の結着樹脂と溶融混練するマスターバッチ処理を行うことにより、トナー中に分散するカリックスアレン化合物を小粒径化して、カブリや環境安定性を改善する手法が開示されている(特許文献2参照)。
特許文献2には、結着樹脂として架橋タイプのポリエステル、離型剤として精製カルナバワックス、荷電制御剤としてカリックスアレン系荷電制御剤を混合・溶融・混練・粉砕・分級したトナーが開示されている。
特許文献3には、低融点ワックスを含有し低温でのオイルレス定着が可能なトナーを製造する場合において、トナー原料に高剪断力をかけるために連続型2本ロール型混練機が適しており、結着樹脂がビスフェノール/フタル酸系ポリエステル樹脂、離型剤がカルナバワックス、荷電制御剤がサリチル酸金属錯体であるトナーを当該混練機による混練工程を経て製造する方法が開示されている。
特開平7−1522078号公報(請求項1、〔0043〕〜〔0048〕) 特開平8−272147号公報(〔0050〕) 特開2002−341592号公報(〔0007〕、〔0045〕)
本発明の課題は、低温オイルレス定着方式の画像形成装置において、カリックスアレン化合物を使用して環境負荷の低減と定着性能(カブリの発生低減及び良好な耐オフセット性)を両立するトナーを製造し得る方法及び該製造方法により得られるトナーを提供することにある。
低温オイルレス定着方式の画像形成装置における環境負荷の低減について、メタルフリーの観点からカリックスアレン化合物を使用する検討は、従来されていない(特許文献2及び3)。
分布粒径等を特定の範囲に設計したカリックスアレン化合物は、環境安定性とトナーカブリ量を改善することが知られているが、低温オイルレス用途についての特性は具体的に開示されていない(特許文献1)。
本発明者等の調査によれば、カリックスアレン化合物を含有するトナー原料を閉鎖系混練機で溶融混練すると、トナーの帯電性は良好であるが、かぶりの発生が多く耐オフセット性も低下するため、低温オイルレス定着性に必要な、ワックス等の離型剤を添加しても耐オフセット性は改善されないことが判明した。
本発明者等は、溶融混練時に閉鎖系混練機内の温度が高くなるため、カリックスアレン化合物が十分に分散できないことが原因と推定した。
しかし、混練機内の温度が過度に上昇することなく強い剪断力を付与することができるオープンロール型混練機を使用してカリックスアレン化合物を含有するトナー原料を溶融混練すると、耐オフセット性が改善しないばかりか、帯電性の効果まで失われる結果となった。
そこで、本発明者等は、低温オイルレス定着性に適したトナーの製造であって、適正な混練温度でカリックスアレン化合物に十分な分散性を付与するため、離型剤との相乗作用の観点から、ワックスを選択することを試みた。
その結果、特定の組合せのカリックスアレン化合物とワックスを含有するトナーを、オープンロール型混練機で混練溶融して製造する場合に、かぶりの発生及び耐オフセット性が顕著に改善することを見出し、本発明の課題を解決するに至った。
即ち、本発明は、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤及び離型剤を含む原料を溶融混練する工程を有するトナーの製造方法であって、前記荷電制御剤がカリックスアレン化合物であり、前記離型剤がエステルワックスであり、前記溶融混練工程をオープンロール型混練機を用いて行う、トナーの製造方法、並びに該製造方法により得られるトナーに関する。
本発明により、低温オイルレス定着方式の画像形成装置において、カリックスアレン化合物を使用して環境負荷の低減と定着性能(カブリの発生低減及び良好な耐オフセット性)を両立するトナーを製造することができる。
本発明に用いられる結着樹脂は、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステルとスチレン−アクリル樹脂の混合樹脂、2種以上の樹脂成分を有するハイブリッド樹脂等が挙げられるが、荷電制御剤の分散性の観点から、ポリエステルが好ましい。結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、70〜100重量%がより好ましい。なお、ハイブリッド樹脂としては、ポリエステル、ポリエステル・ポリアミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂とビニル重合系樹脂等の付加重合系樹脂とが部分的に化学結合した樹脂が好ましく、2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハイブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料モノマーの混合物から得られたものが好ましい。
ポリエステルの原料モノマーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げられる。
また、カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの中では、樹脂の負帯電性の観点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等の芳香族多価カルボン酸化合物が好ましく、テレフタル酸、トリメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等の芳香族多価カルボン酸化合物がより好ましい。
芳香族多価カルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中、10〜100モル%が好ましく、30〜100モル%がより好ましく、40〜95モル%がさらに好ましい。
さらに、オープンロール型混練機による混練溶融性の観点から、ポリエステルは非架橋型であるのが好ましい。ここで、非架橋型ポリエステルとは、3価以上の原料モノマーの含有量が、全原料モノマー中、5モル%以下であるものをいう。非架橋型ポリエステルの含有量は、ポリエステル中、30重量%以上が好ましく、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましく、100重量%が特に好ましい。なお、
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
本発明により得られるトナーを正帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、0.5〜15mgKOH/gが好ましく、1〜12mgKOH/gがより好ましく、1.5〜10mgKOH/gが特に好ましい。
また、トナーを負帯電性トナーとして使用する場合、ポリエステルの酸価は、5〜40mgKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gがより好ましく、15〜30mgKOH/gが特に好ましい。
また、ポリエステルの軟化点は、80〜165℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ましい。
本発明に用いられる着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料等のすべてを使用することができ、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができ、本発明により製造するトナーは、黒トナー、モノカラートナー、フルカラートナーのいずれであってもよい。着色剤の配合量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
本発明に用いられるカリックスアレン化合物としては、式(I):
Figure 0004076929
〔式中、R1 及びR5 は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又は−(CH2 m COOR9 (R9 は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基、mは1〜3の整数である)、R2 、R3 、R4 、R6 、R7 及びR8 は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、アシル基もしくはシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素数1〜12のアルキル基及び/又はアシル基により置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基、スルホン基、スルホアミド基、カルバモイル基又はシアノ基であり、xは4〜8の整数、yは0〜4の整数、xとyの和は4〜8である〕
で表される化合物が好ましく、式(Ia):
Figure 0004076929
〔式中、xは前記と同じ)
で表される化合物がより好ましい。なお、式(Ia)で表される化合物としては、xが8である化合物を含有することが好ましく、さらにxが6〜8である化合物の混合物であることが好ましい。
カリックスアレン化合物の配合量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜3重量部が好ましく、0.5〜2重量部がより好ましい。
なお、カリックスアレン化合物以外の公知の荷電制御剤を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合してもよい。
本発明に用いられるエステルワックスは、カルナバワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の天然ワックスであっても、合成ワックスであってもよいが、これらの中では、カルナバワックスが好ましい。
エステルワックスの融点は、トナーの耐久性の観点から、60〜100℃が好ましく、70〜90℃がより好ましい。
エステルワックスの酸価は、着色剤の分散性と環境特性の観点から、1〜10mgKOH/gが好ましく、1〜8mgKOH/gがより好ましい。
エステルワックスの配合量は、結着樹脂100重量部に対して、2〜15重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
なお、エステルワックス以外の公知の離型剤を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合してもよい。
本発明においては、さらに、流動性向上剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤を原料として配合してもよい。
本発明は、結着樹脂、着色剤、カリックスアレン化合物及びエステルワックスを含む原料を、オープンロール型混練機により溶融混練する点に1つの特徴を有しており、これにより、カリックスアレン化合物の分散性の向上によるカブリの低減に対する効果のみならず、トナーの耐オフセット性が格段に向上するという優れた効果が奏される。これは、カリックスアレン化合物とエステルワックスとの相互作用及びオープンロール型混練機による溶融混練環境により、両者の結着樹脂中への分散が良好になるためと推定される。
オープンロール型混練機に供する原料は、結着樹脂、着色剤、カリックスアレン化合物、エステルワックス等をヘンシェルミキサー等により予備混合したものが好ましいが、着色剤、カリックスアレン化合物、エステルワックス等の添加剤は、予め、結着樹脂と同種または異種の樹脂と溶融混練し、マスターバッチ処理した状態で、他の原料と混合してもよい。
本発明で用いるオープンロール型混練機とは、少なくとも2本のロールを備え、溶融混練部がオープンであるものをいい、少なくとも加熱ロールと冷却ロールとの2本のロールを備えた混練機を用いることが好ましい。かかるオープンロール型混練機は、溶融混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。また、オープンロール型混練機は、生産効率の観点から、連続式であることが好ましい。
結着樹脂、着色剤、カリックスアレン化合物及びエステルワックスを含む原料を、オープンロール型混練機により溶融混練する場合、以下の条件が好ましい。
さらに、前記オープンロール型混練機において、2本のロールは並行に近接して配設されており、ロールの間隙は、0.01〜5mmが好ましく、0. 05〜2mmがより好ましい。また、ロールの構造、大きさ、材料等は特に限定されず、ロール表面も、平滑、波型、凸凹型等のいずれであってもよい。
前記オープンロール型混練機において、ロールの回転速度は、2〜100m/minが好ましく、15〜75m/minがさらに好ましい。また、2本のロールは、互いに回転速度が異なっていることが好ましく、2本のロールの回転速度の比(冷却ロール/加熱ロール)は、1/10〜9/10が好ましく、3/10〜8/10がより好ましい。
加熱ロールと冷却ロールの温度の差は、60〜150℃が好ましく、80〜120℃がより好ましい。なお、ロールの温度は、ロール内部に通す熱媒体の温度により調整することができ、各ロールには、ロール内部を2以上に分割して温度の異なる熱媒体を通じてもよい。
混練物が加熱ロールに張りつきやすくするために、加熱ロールの原料投入側の温度は結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも高く、冷却ロールの温度は結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも低く調整されているのが好ましい。
加熱ロールの原料投入側の温度は、結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも高いことが好ましく、そのいずれかの高い方の温度よりも、0〜80℃高いことがより好ましく、5〜50℃高いことが特に好ましい。また、冷却ロールの温度は、結着樹脂の軟化点より0〜120℃低いことが好ましく、5〜100℃低いことがより好ましい。さらに、ワックスの分散性と溶融混練に係る製造安定性の観点から、冷却ロールの温度が、ワックスの融点(Tw)に対し、Tw+20〜Tw−20℃の範囲にあることが特に好ましい。
次いで、得られた混練物を、粉砕可能な硬度に達するまで冷却した後、粉砕し、必要に応じて、分級することにより、トナーを得ることができる。本発明により得られるトナーの平均粒径は、3〜15μmが好ましい。さらに、トナーの製造段階で得られる粗粉砕物やトナーの表面に、疎水性シリカ等の流動性向上剤等を外添してもよい。
本発明により得られるトナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として、特に限定されることなく、いずれの現像方法にも用いることが出来る。
〔樹脂の軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて100℃まで昇温し、その温度で3分間放置した後、降温速度10℃/minで室温まで冷却した試料を、昇温速度10℃/minで測定した際にガラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間の最大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移点とする。
〔ワックスの融点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度で3分間放置した後、降温速度10℃/minで室温まで冷却した試料を、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピーク温度をワックスの融点とする。
〔トナーの平均粒径〕
コールターマルチサイザーII(コールター社製)を用い、100μm径のアパチャーを使用して測定を行い、体積分布での中位粒径をトナーの平均粒径とする。また、体積分布の標準偏差/中位粒径×100の値を変動係数(CV値)として算出する。
樹脂製造例1
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)568g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)792g、テレフタル酸640g及びオクチル酸錫10gを、窒素気流下、210℃にて攪拌しつつ反応させた。得られた樹脂を樹脂Aとする。樹脂Aの軟化点は115℃、ガラス転移点は65℃であった。
樹脂製造例2
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)1011g、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)313g、テレフタル酸160g、ドデセニルコハク酸259g及び無水トリメリット酸258gを、窒素気流下、210℃にて攪拌しつつ反応させた。得られた樹脂を樹脂Bとする。樹脂Bの軟化点は135℃、ガラス転移点は60℃であった。
実施例1〜7、比較例1〜6
表1に示す結着樹脂100重量部、着色剤「ECR−186」(大日精化工業社製)6重量部、表1に示す荷電制御剤及び離型剤をヘンシェルミキサーに投入し、槽内温度40℃で2分間攪拌混合して混合物を得た。得られた混合物を表1に示す混練機を用いて溶融混練した後、空気中で冷却し、ロートプレックス(アルバイン社製)にて粗粉砕して、最大径2mmの粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物を微粉砕、分級し、平均粒径が7.5μm、CV値が20の粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、疎水性シリカ「アエロジルR−972」(日本アエロジル社製)1重量部を添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌して、トナーを得た。
なお、使用したオープンロール型連続混練機は、ロール外径が0.14m、有効ロール長が0.8m、ロール間隙が0.1mmのものであり、加熱ロール(前ロール)の回転速度、冷却ロール(後ロール)の回転速度は表1に記載の速度に設定した。ロール内の加熱及び冷却媒体温度は、加熱ロールの原料投入側の温度を150℃、混練物排出側の温度を115℃、冷却ロールの原料投入側の温度を35℃及び混練物排出側の温度を30℃に設定した。また、混合物の混練量は表1のように調整した。
また、二軸押出機としては、同方向回転二軸押出機(混練部分の全長:1560mm、スクリュー径:42mm、バレル内径:43mm)を用い、ロール回転速度を200回転/分、ロール内の加熱温度を100℃、混合物の混練量を8kg/時間に調整して溶融混練した。混練物の出口温度は約150℃、混合物の平均滞留時間は約18秒であった。
試験例1
「Microline 3050C」(沖データ社製)にトナーを実装し、白紙(印字率0%)印刷後の感光体ドラム上のトナーを、メンディングテープで写し取った。トナーを写し取る前後のメンディングテープのL* 値、a* 値、b* 値を、X−rite model938(X−rite社製、アパチャー4mm、光源C、視野角2°)で測定し、下記式より色相差(ΔE)を算出し、以下の評価基準に従ってカブリを評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004076929
〔式中、L1 、a1 及びb1 はトナーを写し取った後のメンディングテープの測定値を、L2 、a2 及びb2 はトナーを写し取る前のメンディングテープの測定値をそれぞれ示す〕
〔評価基準〕
◎ : ΔEが0.0以上、1.0未満
○ : ΔEが1.0以上、2.0未満
△ : ΔEが2.0以上、4.0未満
× : ΔEが4.0以上
試験例2
試験例1と同じ装置にトナーを実装し、定着温度を140℃から、5℃づつ上昇させながら、トナー付着量を0.6〜0.8mgに調整した3cm四方のベタ画像を印刷し、高温オフセットが発生する温度を目視により確認した。結果を表1に示す。なお、実用上、高温オフセット発生温度は180℃以上であるのが好ましい。
Figure 0004076929
以上より、比較例と対比して、荷電制御剤としてカリックスアレン化合物を、離型剤としてエステルワックスを使用し、オープンロール型連続混練機を用いて溶融混練を行った実施例のトナーは、いずれも、耐オフセット性に優れ、カブリのない良好な画像が得られていることが分かる。
本発明により得られるトナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (5)

  1. 結着樹脂、着色剤、荷電制御剤及び離型剤を含む原料を溶融混練する工程を有するトナーの製造方法であって、前記荷電制御剤がカリックスアレン化合物であり、前記離型剤がエステルワックスであり、前記溶融混練工程を少なくとも加熱ロールと冷却ロールとの2本のロールを備え、該加熱ロールの原料投入側の温度は結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも高く、該冷却ロールの温度は結着樹脂の軟化点及びワックスの融点のいずれの温度よりも低く、該加熱ロールと該冷却ロールの温度の差が60〜150℃に調整されたオープンロール型混練機を用いて行う、トナーの製造方法。
  2. エステルワックスの配合量が、結着樹脂100重量部に対して、2〜15重量部である請求項1記載の製造方法。
  3. 結着樹脂がポリエステルである請求項1又は2記載の製造方法。
  4. エステルワックスの融点が60〜100℃である請求項1〜3いずれか記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の製造方法により得られるトナー。
JP2003307763A 2003-08-29 2003-08-29 トナーの製造方法 Expired - Fee Related JP4076929B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307763A JP4076929B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003307763A JP4076929B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 トナーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005077721A JP2005077721A (ja) 2005-03-24
JP4076929B2 true JP4076929B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=34410456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003307763A Expired - Fee Related JP4076929B2 (ja) 2003-08-29 2003-08-29 トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4076929B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5288766B2 (ja) * 2006-10-16 2013-09-11 花王株式会社 電子写真用トナー
CN101529341B (zh) 2006-10-16 2012-11-07 花王株式会社 电子照相用调色剂
JP6123622B2 (ja) * 2012-10-29 2017-05-10 三菱化学株式会社 静電荷像現像用トナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005077721A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002287426A (ja) 電子写真用トナー
JP3073743B2 (ja) カラ―トナ―
JP2003107781A (ja) 電子写真用トナー
JP2002287427A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP2003246920A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP2002328490A (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP2003057875A (ja) 電子写真用トナー
US6183928B1 (en) Toner for full color development
JP4076929B2 (ja) トナーの製造方法
JP3707776B2 (ja) 結着樹脂
JP3065032B2 (ja) カラートナー
JP4500242B2 (ja) 電子写真用トナー用結着樹脂
JP4270562B2 (ja) トナー用結着樹脂
JP2004258145A (ja) トナーの製造方法
JP2002351137A (ja) 電子写真用トナー
JP4079836B2 (ja) フルカラートナー
JP4458454B2 (ja) カラートナー
JP2000019782A (ja) 正帯電性トナー
JP3815986B2 (ja) トナーの製造方法
JP2005181759A (ja) 磁性トナー
JP3092917B2 (ja) 非磁性一成分用トナー
JP3833914B2 (ja) 電子写真用トナー
JPH11295932A (ja) イエロートナー
JP3880423B2 (ja) 非磁性一成分現像用トナー
JP3865509B2 (ja) トナー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080130

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4076929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees