JP4076662B2 - 電子写真用非磁性カラートナー、現像剤及びそれを用いる画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法等における静電荷像の現像に用いられる非磁性カラー現像剤及びそれを用いる画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真感光層の上に形成された静電潜像を顕像化するのに用いられる電子写真用現像剤としては、ポリスチレン、スチレン-アクリル共重合体、ポリエステル等の樹脂類に、カーボンブラック、フタロシアニンブルー等の顔料または染料を着色剤として使用し、溶融混練した後、粉砕、分級して得られたトナー、湿式により、モノマーから合成された重合トナー、あるいは湿式にて構成材料のエマルションから凝集、洗浄、乾燥して得られるトナーよりなる1成分現像剤、或いは、キャリアとして平均粒径がトナーの粒径とほぼ同じか、ないしは500μmまでのガラスビーズ、鉄、ニッケル、フェライト等の粒子、或いはこれらを種々の樹脂で被覆したものに、トナーを混ぜ合わせた2成分現像剤が一般に用いられている。
【0003】
しかしながら、これらの現像剤だけでは、保存性(耐ブロッキング性)、搬送性、現像性、転写性、帯電性等の特性が十分ではない。その為、これらの特性の改善を目的として、トナーに添加剤を外添することがしばしば行われている。そして添加剤としては、例えば、疎水性シリカ等を代表する疎水性微粉末(特開昭52-30437号公報参照)、シリカ微粒子と酸化アルミニウムや酸化チタン微粒子との併用(特開昭60-238847号公報参照)、疎水化した酸化チタン微粒子(特開昭59-52255号公報参照)、或いはアルミナ被覆チタニア微粒子(特開昭57-79961号公報参照)等を用いることが知られている。そして、酸化チタンについては、アナターゼ型の結晶構造を有するものが提案されている(特開昭60-112052号公報参照)。
【0004】
一方、近年、複写機等において、高精細、高画質化の要求が高まっており、当該技術分野では、トナーの粒子径を細かくして高画質化を達成する試みがなされている。特にカラートナーの場合は顕著であり、また湿式である懸濁重合法や凝集粒子法等によって作成されるトナーの出現により、トナーの小径化が更に加速されているが、粒子径が細かくなると、単位重量当たりの帯電量が大きくなる傾向があり、画像濃度が低くなったり、耐久性の劣化が生じる。その原因の1つは感光体の潜像に対するトナー現像量の低下である。これは電位の井戸をどれほどのトナー量で埋められるかを考えればよいが、前述のようにトナー粒径が細かくなると、単位重量当たりの帯電量が大きくなるので、小径トナーでは現像量が低下しやすい。いま一つは感光体のトナー画像を転写媒体あるいは、中間転写体(カラーの場合)に転写する効率(以後、転写性という。)の低下である。これは電気的にトナーを感光体から転写媒体あるいは中間転写体に転写するのが一般的であるが、トナーの粒子径を細かくすると、非静電的付着力が相対的に大きくなることによって、効率が低下することによるのである。また、トナーの単位重量当たりの表面積が増大する為、トナーの流動性も大きく悪化することが容易に予想される。その為、小粒径トナーでは、この帯電性、転写性、流動性の課題が両立されるように、現像剤が構成されることが重要であるが、一般に使用されている添加剤である疎水性シリカの外添によっては、これらの要求を満足することが困難である。これはシリカ微粒子が、それ自体が強い負帯電性であることに起因する。このためにシリカを添加したトナーでは高温、高湿や、低温低湿環境での帯電量変動が大きい。例えば、高温高湿環境では背景部トナー汚れや、機内汚れが発生したり、低温低湿環境では、画像濃度が低くなったりする傾向があり、小径トナーではこの傾向が一層顕著になる。
【0005】
疎水性シリカを代表とする疎水性微粒子(特開昭52-30437号公報参照)、シリカ微粒子と酸化アルミニウムや酸化チタン微粒子の併用(特開昭60-238847号公報参照)では上記のようなことから、帯電安定性の面で不十分である。また、疎水化した酸化チタンを用いたもの(特開昭59-52255号公報、特開平6-208241号公報参照)或いはアルミナ被覆チタニア微粒子(特開昭57-79961号公報参照)等を用いたもの等が提案されているが、これらの場合は転写性と流動性の両立が困難である。
【0006】
上記のような事情から、特に小径トナーを使いこなす為にさらに様々な検討がなされている。特開平4-348354号公報には、平均粒子径8μm以下のトナーに対して、比較的小さいアモルファスチタニアと比較的大きいシリカを併用することにより、帯電性と転写性を満たすことが開示されている。しかしながら、更なる小径化トナーでは帯電性の環境による変動が大きく、不十分であった。特開平4-337738号公報には、9μm以下のトナーに20〜80nmの無機または有機の球状粒子を添加することが開示されているが、この場合は転写性に効果がみられるものの、帯電性は不十分であった。また、比較的大きい酸化チタンを外添する(特開平10-239892号公報、特開平10-268547号公報参照)と、転写性には効果があるが、負帯電性を大きく下げてしまう。
【0007】
また、カラートナーの場合、OHPにコピーした場合の透過光による発色性が重要であるが、比較的大きい酸化チタンを用いた場合、その屈折率が大きい為に、透過光を遮断し、暗い画像となってしまう。
【0008】
また、特開平10-198062号公報には、複合酸化物を外添剤として用いるトナーが、特開平10-207113号公報には、粒径が5〜70nmの疎水性無機粉体と、平均粒径80〜800nmで1000nmより大きいものが20個数%以下の無機粉体を外添剤として用いたトナーが示され、さらに特開平10-207118号公報には、液相法で得られた一次粒子径10〜60mμmを疎水化処理したチタニアを外添剤として用いることが提案されている。
【0009】
しかしながら、これらのいずれにおいても、トナーの粉体特性、転写性および帯電性の環境依存性、ならびにトナー飛散、さらにOHP画像の透過光による発色性等がバランスよく改善された小径化トナーを得ることは困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のごとき問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、トナーを小粒径化して高画質の画像を得ることにあり、さらに詳しくは、トナーの粉体特性、転写性および帯電性の環境依存性の改善、トナー飛散の防止、さらにOHP用にプリントした画像の透過光による発色性の改善等がバランスよくなされた電子写真用非磁性カラートナー、現像剤及びそれを用いる画像形成方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
発明者等は、従来の技術における上記の諸欠点を改善すべく、種々研究、検討した結果、平均粒径3〜9.5μmのトナーに対して、外添剤として特定の無機微粉体を用いることにより、上記要求を満足することができることを見出し、本発明を達成するに至った。すなわち、上記目的は以下の電子写真用非磁性カラートナー、現像剤及びそれを用いる画像形成方法を提供することにより解決される。
【0012】
(1)少なくとも結着樹脂と着色剤を含有するトナー粒子、および無機微粉体とを含有する電子写真用非磁性カラートナーであり、該トナー粒子が平均粒径3〜9.5μmであり、また該無機微粉体は少なくとも、SiO2を混晶させた平均粒径0.05〜0.5μmの酸化チタンを更に疎水化剤で処理したアスペクト比が0.5〜2.0である酸化チタン微粉体と、平均粒径7〜40nmの疎水性無機微粉体を含有することを特徴とする電子写真用非磁性カラートナー。
【0013】
本発明における前記トナーは、小粒径化トナーでありながら、流動性等の粉体特性、帯電性および転写性の環境依存性の改善、トナー飛散の防止、さらにOHP用にプリントした画像の透過光による発色性の改善等がバランスよく達成されており、このトナーを用いて画像形成を行うと、高画質の画像を得ることができる。
上記(1)の電子写真用非磁性カラートナーにおいて、前記酸化チタンが 1〜40重量%のSiO2を含有することが好ましい。また、上記(1)の電子写真用非磁性カラートナーにおいて、前記酸化チタンが、加水分解によりメタチタン酸を生成する化合物に、珪素化合物を共存させて加水分解を行うことにより得られるSiO2を含有する酸化チタンであることが好ましい。
また、前記トナー粒子が湿式製法により調製されるものであることが好ましい。
(2)前記(1)に記載の電子写真用非磁性カラートナーとキャリアを含む現像剤。
(3)現像剤担持体上に静電潜像を形成する工程、前記静電潜像を現像剤により現像する工程、現像された像を中間転写体あるいは転写媒体に転写する工程を有する画像形成方法において、該現像剤として前記(2)に記載の現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
本発明の画像形成方法においては、上記のごときトナーを用いることにより、高画質の画像を形成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳記する。まず、本発明において使用するトナー粒子について説明する。
本発明において、トナー粒子は少なくとも着色剤及び結着樹脂から構成される。本発明におけるトナー粒子を構成する着色剤としては、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーン・オキサレート、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド81:3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー97、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー185、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:3等の顔料を代表的なものとして例示することができる。本発明において、トナー粒子における着色剤の含有量は、2重量%から12重量%の範囲が好ましい。着色剤の含有量が2重量%より少なくなると着色力が弱くなり、12重量%より多くなるとカラートナー帯電性が悪化する。
【0015】
本発明に用いられる結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のΑ-メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体及び共重合体を例示することができる。特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン-アクリル酸アルキル共重合体、スチレン-メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂をあげることができる。さらに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、変性ロジン、パラフィン類、ワックス類等をあげることができる。
【0016】
結着樹脂は、軟化点90〜150℃、ガラス転移温度50〜70℃、数平均分子量2000〜6000、重量平均分子量8000〜150000を示すものが特に好ましく使用できる。
【0017】
トナー粒子には必要に応じて、帯電制御剤、離型剤、分散向上剤等を添加することができる。例えば離型剤としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用でき、これらを単独で使用するか、あるいは併用しても良い。また、帯電制御剤としては、公知のものを使用できるが、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属錯体等が挙げられる。
【0018】
本発明におけるトナー粒子は平均粒径が3〜9.5μmである。3μmよりも小さい場合には、現像性とトナー飛散、粉体特性の両立が難しくなり、9.5μmより大きくなると高画質画像を得ることができなくなる。製法としては上記着色剤、結着樹脂及びその他の成分を、バンバリーミキサー、CMミキサー、エクストルーダー等によって溶融混練し、ジェット式粉砕機等で粉砕した後、風力分級機で、分級することによって製造することができる。しかし、トナーの小径化に伴い、製造時の消費エネルギーや得率のロスが大きくなる為、湿式製法による製造が好ましい。また、転写性を向上させる為にはトナー粒子の表面構造制御が重要であるが、その意味でも、湿式製法による製造が好ましい。その製法の例としては、上記樹脂粒子、上記着色剤及びその他材料を水中に分散させた分散液をホモジナイザーやボールミル、サンドミル、ダイノミル等の公知の分散装置によってそれぞれ作成することができ、それらを混合し、凝集体粒子を形成し、加熱処理により凝集体粒子を融合させてトナー粒子含有液を得ることができる。なお、乳化重合、シード重合、顔料分散、樹脂粒子、離型剤分散、凝集、またはその安定化などに用いる界面活性剤の例としては、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん等のアニオン界面活性剤、アミン塩系、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、またエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散のための手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものが使用可能である。次いで、得られたトナー粒子含有液は、遠心分離または吸引濾過によりトナー粒子を分離して、イオン交換水にて洗浄し、その後乾燥することによってトナーを得ることができる。
【0019】
次に、上記トナー粒子に外部添加される無機微粉体について記述する。この無機微粉体としては、少なくとも、SiO2を混晶させた平均粒径0.05〜0.5μmの酸化チタンを更に疎水化剤で処理したアスペクト比が0.5〜2.0である酸化チタン微粉体(以下、単に「酸化チタン微粉体」という。)と、平均粒径7〜40nmの疎水性無機微粉体(以下、単に「疎水性無機微粉体」という。)とを含有する。
【0020】
酸化チタン微粉体としては少なくとも、SiO2を混晶させた平均粒径0.05〜0.5μmの酸化チタンに更に疎水化剤で処理したアスペクト比が0.5〜2.0である微粉体が使用される。シリカの場合、その材料がもつ帯電の環境依存性(高温高湿下では低帯電で、低温低湿下では高帯電となる)の為、トナーとしての環境変動による帯電安定性を確保する為にはシリカの添加量を抑えることが必要であり、その結果、満足する転写性まであげることができない。また、アスペクト比が0.5〜2.0の粒状であるアナターゼ型あるいはルチル型酸化チタンの場合、トナーとしての負帯電性を低下させてしまい、また、材料の屈折率が大きい為にOHP上画像の透過光による発色性を落としてしまう。アスペクト比が0.5未満あるいは2.0より大きい針状あるいは薄片状酸化チタンの場合、OHP画像の透過光による発色性を粒状の酸化チタンほど落とさないが、一方で、スペーサー効果が小さく、転写性能を落としてしまう。アモルファス酸化チタン(CVD法による)の場合もトナーとしての負帯電性を低下させてしまう。
【0021】
一般に、通常の湿式法による酸化チタンの製法は、溶媒中で化学反応させることにより製造されるものであって、硫酸法及び塩酸法に分けられる。その中で、硫酸法では、液相中で下記の反応が進行し、不溶性のTiO(OH)2が加水分解より得られる。
FeTiO3+2H2SO4→FeSO4+TiOSO4+2H2O---(1)
TiOSO4+2H2O→TiO(OH)2+H2SO4-------(2)
【0022】
また、塩酸湿式法では、まず乾式法と同様の方法により塩素化させて四塩化チタンを生成し、その後、水に溶解させ、これに強塩基を投入しながら加水分解させることによりTiO(OH)2が得られる。これを化学式で示すと、以下の様になる。
【0023】
TiCl4+H2O→TiOCl2+2HCl----(3)
TiOCl2+2H2O→TiO(OH)2+2HCl----(4)
【0024】
上記(2)、(4)式の加水分解時にSi成分として、四塩化ケイ素やメチルシリケート、エチルシリケート等のシリケート類、珪酸、メタ珪酸ナトリウム等の珪酸塩などを添加する。それにより、酸化チタンの中にSi成分がとりこまれる。ここで粒度分布制御の為、必要に応じてシード等を添加してもよい。その後は通常の酸化チタンの製造工程と同様にして、水洗、濾過を繰り返し、焼成することによりSiO2を混晶した酸化チタンが得られる。また、この時、特に焼成工程を省いてもよい。さらに、必要に応じて、解砕し、粉砕した後、疎水化処理を行う。加水分解時にSiO2がとりこまれることにより、その後の焼成工程においても、その結晶成長を抑制し、材料の屈折率を低下させることができる。その結果、同一粒径の通常の酸化チタンに対して、外添トナーをプリントしたOHP上画像を比較した場合、透過光による発色性低下が抑制されていることがわかる。また、コアにSiO2を混晶させることで、材料としての負帯電性が上がり、また、真比重も小さくなる為、トナー表面への分散性があがり、トナー表面に均一に付着することができる。
【0025】
上記酸化チタン微粉体は転写助剤として作用しており、酸化チタンの平均粒径としては0.05〜0.50μmであり、好ましくは、0.10〜0.30μmである。0.05μmより小さい場合は、外添したトナーの転写性を低下させてしまい、また、0.50μmより大きい場合は、トナー表面から離れやすくなり、やはり転写性を低下させ、また、トナーとキャリアとの接触帯電を阻害し、帯電低下を引き起こす。
【0026】
混晶酸化チタン中のSiO2は、酸化チタンに対し1〜40重量%であることが好ましい。SiO2の含有量が、1重量%より小さいと、混晶酸化チタンの屈折率を所定の値に低下させにくく、また40重量%より大きいと遊離したSiO2が発生しやすくなるため、上記範囲範囲にあることが好ましい。また、得られる酸化チタンの粉末は疎水化剤により表面処理を行い、疎水化された酸化チタン微粉体とされる。
酸化チタン中のSiO2の量は疎水化処理前の酸化チタンコアの蛍光X線測定により、測定することができる。詳細には、あらかじめSiO2とTiO2を所定量混合した検量用サンプルを作製し、その蛍光X線測定によりSiのNET強度を求め、次にSiO2を混晶した酸化チタンコアの蛍光X線測定を行い、そのSiのNET強度を検量線からSiO2量として算出する。
【0027】
疎水性無機微粉体は平均粒径7〜40nmの無機微粉体である。40nmより大きい場合はトナーの流動性が悪化し、また7nmより小さい場合、材料として扱いにくくなり、製造性に対する懸念となる。また、有機微粒子を用いた場合もトナーの流動性を悪化させてしまう。疎水性無機微粉体としては、例えばシリカ、酸化チタン、メタチタン酸、アルミナ、酸化亜鉛、ジルコニア、マグネシア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の表面を疎水化処理したものが挙げられるが、中でも疎水化処理を行ったシリカ、酸化チタン、メタチタン酸が好ましく用いられる。上記の疎水性無機微粉体を単独であるいは併用して用いてもよい。このような疎水化処理を行うことにより、無機微粉体はトナー表面に均一に分散させることができ、トナーの流動性をあげることが可能となる。
【0028】
上記酸化チタン微粉体や上記疎水性無機微粉体を調製する際に使用する疎水化剤としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤、シリコーンオイル、シリコーンワニスが使用可能である。具体的には、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、N,N−ビス(トリメチルシリル)ウレア、TERT-ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、Γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、Β-(3、4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、Γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、Γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、Γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、フッ素含有シランカップリング剤、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、シリコーンワニス等が例示でき、上記単独あるいは併用でも良い。
【0029】
上記疎水化剤による処理は、例えば、無機粉を分散させた溶液中に疎水化剤を添加して処理した後に乾燥する湿式法あるいは乾燥させたコアに疎水化剤を含む溶液を噴霧する乾式法があるが、そのどちらでも良い。
また、上記上記酸化チタン微粉体や疎水性無機微粉体以外に必要に応じてクリーニング助剤や帯電制御剤等を併用して外添しても良い。
【0030】
また、上記混晶酸化チタン微粉体の添加量はトナーに対して0.5〜4.0重量%が好ましく、上記以外の転写助剤と併用してもよい。
また、疎水性無機微粉体の添加量はトナーに対して0.1〜4重量%であり、好ましくは0.3〜3重量%である。
また、酸化チタン微粉体と疎水性無機微粉体の使用割合は、1:5〜5:1 程度にするのが好ましい。
【0031】
本発明のトナーは上記トナー粒子及び上記外添剤をヘンシェルミキサーあるいはVブレンダー等で混合することによって製造することができる。また、トナー粒子を湿式にて製造する場合は、湿式にて外添することも可能である。
本発明の電子写真用カラートナーはキャリアと混合して使用されるが、キャリアとしては、鉄粉、ガラスビーズ、フェライト粉、ニッケル粉またはそれ等の表面に樹脂コーテイングを施したものが使用される。特にフェライト等の磁性粉が好ましい。また、キャリアとの混合割合は、適宜設定することができる。
【0032】
本発明にて用いられる外添剤のアスペクト比はトナーのFE-SEM(×30,000)から画像解析により、トナー表面上の外添剤のアスペクト比を求めることができる。上記の電子写真用カラートナーを用いる本発明の画像形成方法は、潜像担持体上に静電潜像を形成する工程、現像剤担持体上に形成された現像剤層を用いて現像を行う工程及び中間転写体あるいは転写媒体に転写する工程を有するものであるが、これらの工程は、電子写真法において使用されている公知の方法が採用できる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「重量部」を意味する。
[外添剤の製造]
(疎水性無機微粉体aの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を加水分解させてTiO(OH)2を生成させる湿式沈降法を用い、そのTiO(OH)2100部に、イソブチルトリメトキシシラン50部を混合し、35℃で加熱反応させた。その後、水洗、濾過を経て150℃で乾燥させ、ジェットミルで粉砕することにより、平均粒径30nmの疎水性チタン化合物aを得た。
【0034】
(疎水性無機微粉体bの調製)
SiCl4とH2とO2の気相での高温加水分解によってSiO2を合成し、その後ピンミルで粉砕することにより、平均粒径12nmのシリカbを得た。
(疎水性無機微粉体cの調製)
上記シリカb100部を15部のジメチルシリコーンオイルで処理し、その後ジェットミルにて粉砕して、平均粒径12nmの疎水性シリカcを得た。
(酸化チタン微粉体dの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を100部に対してメチルシリケートをを10部添加し、加水分解させた後、水洗し、Si成分を含有したTiO(OH)2を得た。その後、500℃にて焼成、粉砕して平均粒径0.13μmの酸化チタンdを作成した。アスペクト比は1.2であった。混晶中の、SiO2は酸化チタンに対し8.0重量%であった。
【0035】
(酸化チタン微粉体eの調製)
上記酸化チタンd100部に対してデシルトリメトキシシラン10部を湿式にて処理、乾燥し、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.15μmの疎水性酸化チタンeを得た。アスペクト比は1.1であった。
(酸化チタン微粉体fの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を100部に対してメチルシリケートを5部添加し、加水分解させた後、水洗し、Si成分を含有したTiO(OH)2を得た。その後、600℃にて焼成、粉砕して平均粒径0.25μmの酸化チタンを作成した。その後、この酸化チタン100部に対してイソブチルトリメトキシシラン5部及びジメチルシリコーンオイル10部を湿式にて処理、乾燥し、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.27μmの疎水性酸化チタンfを得た。アスペクト比は1.3であった。混晶中の、SiO2は酸化チタンに対し3.9重量%であった。
【0036】
(酸化チタン微粉体gの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を100部に対してメチルシリケートを15部添加し、加水分解させた後、水洗し、Si成分を含有したTiO(OH)2を得た。その後、600℃にて焼成、粉砕して平均粒径0.45μmの酸化チタンを作成した。その後、この酸化チタン100部に対してイソブチルトリメトキシシラン10部を湿式にて処理、乾燥し、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.47μmの疎水性酸化チタンgを得た。アスペクト比は1.5であった。混晶中の、SiO2は酸化チタンに対し 12.0重量%であった。
(酸化チタン微粉体hの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を100部に対してメチルシリケートを10部添加し、加水分解させた後、水洗し、Si成分を含有したTiO(OH)2を得た。それを焼成せずにTiO(OH)2100部に対してイソブチルトリメトキシシラン20部を湿式にて処理、乾燥し、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.06μmの疎水性酸化チタンhを得た。アスペクト比は1.1であった。混晶中の、SiO2は酸化チタンに対し7.5重量%であった。
【0037】
(酸化チタン微粉体iの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4100部に対してメチルシリケートを15部添加し、加水分解させた後、水洗し、Si成分を含有したTiO(OH)2を得た。その後、450℃にて焼成、粉砕して平均粒径0.04μmの酸化チタンを製造した。その後、この酸化チタン100部に対してイソブチルトリメトキシシラン20部を湿式にて処理、乾燥し、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.04μmの疎水性酸化チタンiを得た。アスペクト比は1.1であった。混晶中のSiO2は、酸化チタンに対し12.0重量%であった。
(酸化チタン微粉体jの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を100部に対してメチルシリケートを5部添加し、加水分解させた後、水洗し、Si成分を含有したTiO(OH)2を得た。その後、450℃にて焼成、粉砕して平均粒径0.55μmの酸化チタンを作成した。その後、この酸化チタン100部をデシルトリメトキシシラン10部で湿式にて処理し乾燥した後、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.58μmの疎水性酸化チタンjを得た。アスペクト比は1.4であった。混晶中の、SiO2は酸化チタンに対し3.5重量%であった。
【0038】
(疎水性無機微粉体kの調製)
SiCl4とH2とO2の気相での高温加水分解によってSiO2を合成し、気相中にてヘキサメチルジシラザン15重量部を処理し、その後ピンミルで粉砕することにより、平均粒径40nmの疎水性シリカkを得た。アスペクト比は1.0であった。
(酸化チタン微粉体lの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を加水分解させた後、水洗し、TiO(OH)2を得た。その後、500℃にて焼成、粉砕して平均粒径0.12μmの酸化チタンを製造した。その後、この酸化チタン100部をデシルトリメトキシシラン10部で湿式にて処理し乾燥した後、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.13μmの疎水性酸化チタンlを得た。アスペクト比は1.2であった。
(酸化チタン微粉体mの調製)
イルメナイト鉱石を用い、これを硫酸に溶解させて鉄粉を分離し、得られたTiOSO4を加水分解させた後、水洗し、TiO(OH)2を得た。それを焼成せずにTiO(OH)2100部に対してイソブチルトリメトキシシラン50部を湿式にて処理、乾燥し、ジェットミルにより粉砕して平均粒径0.07μmの疎水性酸化チタンmを得た。アスペクト比は3.0であった。
【0039】
[トナー粒子の製造]
(トナー粒子Aの調製)
ポリエステル樹脂 100部
(テレフタル酸-ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物-シクロヘキサンジメ
タノールから得られた線状ポリエステルでTg:62℃、Mn12000,Mw:32000)
シアン着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3) 4部
上記混合物をエクストルーダで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分級し、平均粒子径6.5μmのシアントナー粒子Aを得た。
【0040】
(トナー粒子Bの調製)
樹脂分散液 100部
(スチレン−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体、共重合比82:18:2、Mw=23000、Tg=65℃)
顔料分散液(C.I.ピグメントブルー) 12部
カチオン系界面活性剤(サニゾールC 花王(株)製) 0.6部
以上の成分を丸型ステンレス製フラスコ中でウルトラタラックスT50(IKA社製)で混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で60分保持した後、粒子サイズを測定すると4.5μmの凝集粒子が生成していることが確認された。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて、52℃で1時間保持した。粒子サイズを確認すると5.0μmの凝集粒子が生成していることが確認された。
【0041】
その後、この凝集粒子を含む分散液に、アニオン性界面活性剤(ネオゲンRK,第一工業製薬(株)製)1部を追加した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を継続しながら97℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、粒径を測定すると、5.1μmであった。このトナー粒子含有液よりトナー粒子を濾別しイオン交換水洗浄を3回実施した。その後トナー粒子をイオン交換水5リットルに分散し、1N水酸化ナトリウムを加えてPH9.5に調整した後、再び丸型ステンレス製フラスコ中に移し、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら80℃まで加熱し、2時間保持した。その後トナー粒子を濾別してイオン交換水洗浄を3回実施し、真空乾燥を10時間実施し、篩分して平均粒径5.2μmのシアントナー粒子Bを得た。
【0042】
[トナー組成物の調製]
トナー粒子(A)または(B)の100部に、外添剤(a)〜(m)を下記表1に示す組み合わせと混合量で、ヘンシェルミキサーによって混合して、トナー組成物(1)〜(12)を得た。
【0043】
【表1】
【0044】
[現像剤の調製]
キャリアとして、スチレン-メチルメタクリレート共重合体で被覆した、粒子径35μmのフェライトを用い、キャリア100部に対して上記各トナー組成物(1)〜(12)を6部添加した。次いで、Vブレンダーにて、40rpmで20分混合して現像剤(1)〜(12)を得た。
【0045】
[転写性/現像性の評価]
まず、上記現像剤(1)〜(12)について、帯電量の測定を行った。次に、上記現像剤(1)〜(12)を用い、Acolor635(富士ゼロックス社製)によって転写性/現像性の評価を行った。また、紙上カブリについても評価を行った。
現像性の評価は、感光体の上に5×2cmのソリッドパッチ像を現像させ、その現像像をテープ転写によって転写し、その重量(W1)を測定する。現像性はこの時のW1の量により評価した。次に、同様のソリッドパッチ像を紙(J紙、富士ゼロックスオフィスサプライ社製)上に転写させ、その転写像の重量(W2)を測定する。転写効率は、以下の式により計算される。
転写効率=W2/W1×100(%)
この式に基づき、低温低湿(10℃、30%RH)と高温高湿(30℃、80%RH)の環境下における転写性を評価した。結果を表2に示す。
なお、判断基準は以下に示すとおりである。
<現像性>
○:4.0g/m2以上
△:3.4〜4.0g/m2以上
×:3.4g/m2未満
<転写性>
○:転写効率90%以上
△:転写効率85〜90%
×:転写効率85%未満
<紙上カブリ>
○:目視にて確認できないが、50倍のルーペの視野範囲で30個未満
△:目視にて確認できないが、50倍のルーペの視野範囲で30個以上
×:目視にて観察できるレベル
【0046】
[OHP画像の透過光による発色性の評価]
Acolor635(富士ゼロックス社製)を用いて4×5cmのソリッドパッチをOHPフィルムにコピーし、OHP(富士ゼロックス社製)を通して映し出された画像を目視にて官能評価した。結果を表2に示す。
なお、判断基準は以下にしめすとおりである。
○:未外添トナーによるサンプルと変わらない。
△:未外添トナーによるサンプルとは若干、発色性に差がある。
×:画像が暗くみえる。
[トナーの流動性の評価]
上記現像剤(1)〜(12)を用い、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)を用いてトナーの圧縮比を以下の式より求めて、流動性の評価を行った。
圧縮比=[(固め見掛け密度)-(ゆるみ見掛け密度)]/(固め見掛け密度)
その結果を表2に示す。
なお、判断基準は、
○:圧縮比0.35未満
△:圧縮比0.35〜0.40
×:圧縮比0.40以上
【0047】
【表2】
【0048】
表2に示すように、本発明の特定の外添剤を使用したトナーを含有する現像剤を用いて画像形成すると、高温高湿時および低温低湿時の帯電量の変動が小さく、また高温高湿時および低温低湿時における現像性、転写効率およびOHP画像の発色性は良好であり、また紙上カブリはいずれの実施例についても目視にて確認されなかった。さらに、すべての実施例においてトナーの流動性も良好であった。
【0049】
実施例7
この例では、本発明のトナーを用いてフルカラーの画像形成を行った。
前記のトナーB、および以下に記載するトナー粒子C、DまたはEと外添剤(a)、(e)、(l)を下記表3に示す組み合わせと混合量でヘンシェルミキサーによって混合して、トナー組成物13〜16を得た。
(トナー粒子Cの調製)
顔料分散液(C.I.ピグメントブルー)の代わりに、顔料分散液(C.I.ピグメントイエロー17)を用いる以外は、トナーBと同様にして平均粒径5.5μmのイエロートナー粒子Cを得た。
(トナー粒子Dの調製)
顔料分散液(C.I.ピグメントブルー)の代わりに、顔料分散液(C.I.ピグメントレッド57:1)を用いる以外は、トナーBと同様にして平均粒径5.4μmのマゼンタトナー粒子Dを得た。
(トナー粒子Eの調製)
顔料分散液(C.I.ピグメントブルー)の代わりに、顔料分散液(ケッチェンブラック)を用いる以外は、トナーBと同様にして平均粒径6.0μmの黒トナー粒子Eを得た。
【0050】
【表3】
【0051】
前記の現像剤(1)〜(12)と同様にして、現像剤(13)〜(16)を得た。現像剤(13)〜(16)をAcolor635(富士ゼロックス社製)に入れ、フルカラー画像をOHPフィルムにコピーし、OHP(富士ゼロックス社製)を通して映し出したところ、発色性の高い良好な画像であった。
【0052】
比較例7
実施例8と同様にして、トナー組成物(17)〜(20)および現像剤(17)〜(20)を得た。現像剤(17)〜(20)をAcolor635(富士ゼロックス社製)に入れ、フルカラー画像をOHPフィルムにコピーし、OHP(富士ゼロックス社製)を通して映し出したところ、発色性の低い暗い画像であった。
【0053】
【発明の効果】
本発明の電子写真用非磁性トナーにおいては、上記したように、平均粒径3〜9.5μmのトナーに対して、外添剤として無機微粉体を用い、該無機微粉体は少なくとも、SiO2を混晶させた平均粒径0.05〜0.5μmの酸化チタンに更に疎水化剤で処理したアスペクト比が0.5〜2.0である酸化チタン微粉体と、平均粒径7〜40nmの疎水性無機微粉体を含有することにより、粉体特性、転写性および帯電の環境依存性の改善、トナー飛散の防止ならびにOHPにプリントした画像の透過光による発色性の改善が可能となり、高画質な画像を得ることができる。
Claims (3)
- 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有するトナー粒子、および無機微粉体とを含有する電子写真用非磁性カラートナーであり、該トナー粒子が平均粒径3〜9.5μmであり、また該無機微粉体は少なくとも、SiO2を混晶させた平均粒径0.05〜0.5μmの酸化チタンを更に疎水化剤で処理したアスペクト比が0.5〜2.0である酸化チタン微粉体と、平均粒径7〜40nmの疎水性無機微粉体を含有することを特徴とする電子写真用非磁性カラートナー。
- 請求項1に記載のトナーとキャリアを含む二成分現像剤。
- 現像剤担持体上に静電潜像を形成する工程、前記静電潜像を現像剤により現像する工程、現像された像を中間転写体あるいは転写媒体に転写する工程を有する画像形成方法において、該現像剤として請求項2に記載の現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
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