JP4075984B2 - タイヤ/ホイール組立体及びランフラット用支持体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ/ホイール組立体及びランフラット用支持体に関し、さらに詳しくは、リムに対するランフラット用支持体の嵌合性を改善するようにしたタイヤ/ホイール組立体及びそれに使用するランフラット用支持体に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の走行中に空気入りタイヤがパンクした場合でも、数百km程度の緊急走行を可能にするようにする技術が市場の要請から多数提案されている。例えば、特開平10−297226号公報や特表2001−519279号公報では、リム組みされた空気入りタイヤの空洞部内側のリム上に支持体を装着し、その支持体によってパンクしたタイヤを支持することによりランフラット走行を可能にしたものが提案されている。
【0003】
上記ランフラット用支持体は、外周側を支持面にすると共に内周側を開脚した開脚構造の環状シェルを有し、その両脚部に弾性リングを取り付けた構成からなり、その弾性リングを介してリム上に支持されるようになっている。このランフラット用支持体によれば、既存のホイール/リムに何ら特別の改造を加えることなく、そのまま使用できるため、市場に混乱をもたらすことなく受入れ可能にできる利点を有している。
【0004】
しかしながら、上述した弾性リングは、ゴムや弾性樹脂などの弾性材のみから構成されているので、リムに対して高い嵌合力を確保することが難しく、その結果、ランフラット走行中に常時加わる高荷重により弾性リングが横滑りしてリムから外れる恐れがあるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、リムに対するランフラット用支持体の嵌合性を改善することが可能なタイヤ/ホイール組立体及びランフラット用支持体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のタイヤ/ホイール組立体は、ハンプを有するホイールのリムに装着した空気入りタイヤの空洞部に、ランフラット走行時に該空気入りタイヤの内面を支持する環状の支持本体の内周側に該支持本体をリム上に支持する左右の弾性リングを設けたランフラット用支持体を配置し、前記支持本体が外周側を凸曲面に形成した支持面にすると共に内周側を二股状に開脚した環状シェルからなり、該二股状に開脚した脚部に前記弾性リングを取り付けて前記ランフラット用支持体が構成されるタイヤ/ホイール組立体において、前記弾性リングの内周側に該弾性リングより剛性の高いコアを環状に埋設し、断面矩形状に形成される弾性リングの断面形状を、弾性リングの内周端部において内周端側を次第に厚みを狭くした形状にし、弾性リングをリムに嵌合させた際に、装着した空気入りタイヤのビード部とリムのハンプとの間に弾性リングを嵌合可能にしたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明のランフラット用支持体は、ランフラット走行時に空気入りタイヤの内面を支持する環状の支持本体の内周側に該支持本体をリム上に支持する左右の弾性リングを設け、前記支持本体が外周側を凸曲面に形成した支持面にすると共に内周側を二股状に開脚した環状シェルからなり、該二股状に開脚した脚部に前記弾性リングを取り付けてなるランフラット用支持体であって、前記弾性リングの内周側に該弾性リングより剛性の高いコアを環状に埋設し、断面矩形状に形成される弾性リングの断面形状を、弾性リングの内周端部において内周端側を次第に厚みを狭くした形状にし、弾性リングをリムに嵌合させた際に、該リムに装着した空気入りタイヤのビード部とリムのハンプとの間に弾性リングを嵌合可能にしたことを特徴とする。
【0008】
このように弾性リングの内周側に環状のコアを配置することにより、リムに対して従来より高い嵌合力で嵌合させることができる。そのため、ランフラット走行中に弾性リングが常に高い荷重を受けても横滑りによりリムから容易に外れることがなく、従って、リムに対するランフラット用支持体の嵌合性を改善する可能になる。また、弾性リングの厚みを従来より薄肉化することが可能となるので、軽量化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のタイヤ/ホイール組立体を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明のタイヤ/ホイール組立体(車輪)の参考例の要部を示す子午線断面図であり、1はホイール外周のリム、2は空気入りタイヤ、3はランフラット用支持体である。これらリム1、空気入りタイヤ2、ランフラット用支持体3は、ホイールの回転中心軸を中心として共軸に環状に形成され、リム1に装着した空気入りタイヤ2の空洞部2Aに、ランフラット走行時に空気入りタイヤ2の内面2aを支持するランフラット用支持体3を配置した構成になっている。
【0011】
ランフラット用支持体3は、パンクしたタイヤを介して車両重量を支えるために金属、樹脂などの剛性材から環状体に形成された環状シェル (支持本体)4と、この環状シェル4をリム1に対して安定支持するためにゴム、弾性樹脂などの弾性材から形成された左右の弾性リング5,5とから構成されている。
【0012】
環状シェル4は外径が空気入りタイヤ2の内面2aとの間に一定距離を保つように内面2aの径よりも小さく形成されており、外周側に2個の凸曲面6a,6bをシェル幅方向にもつ環状の支持面6を有している。この支持面6は空気入りタイヤ2が正常なときは空気入りタイヤ2の内面2aから離間しているが、パンクしたとき潰れたその内面2aを支持するようになっている。
【0013】
環状シェル4の内周側は両側壁がそれぞれ脚部7,7として二股状に開脚し、その内周側に断面矩形状の弾性リング5,5を取り付けている。この弾性リング5,5は、左右のリムシート1a,1a上に嵌合当接することにより環状シェル4を支持し、パンクしたタイヤから環状シェル4が受ける衝撃や振動を緩和するほか、リムシート1a,1aに対する滑り止めを行って環状シェル4を安定支持するようにしている。弾性リング5,5の内径は空気入りタイヤ2のビード部内径と略同一寸法に形成されている。
【0014】
弾性リング5,5の内周側には、弾性リング5,5より剛性の高いコア8,8が弾性リング5,5の内周端に沿って環状に埋設してある。このように内周部に埋設するリング状のコア8,8は、金属や樹脂などの剛性材から構成され、金属としては、スチール、アルミニウムなどを好ましく例示することができる。
【0015】
樹脂としては、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれでもよい。熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイド、ABSなどを挙げることができ、また熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを挙げることができる。樹脂は単独で使用してもよいが、補強繊維を配合して繊維強化樹脂として使用してもよい。
【0016】
また、スチールコードなどの金属コードやナイロンコードなどの有機繊維コードからなる補強コードを巻回した構成にしてもよい。このように補強コードを巻回する場合、1本の補強コードを巻回してもよく、また複数本束ねたものを巻回するようにしてもよい。
【0017】
ランフラット用支持体3は、空気入りタイヤ2の内側に挿入された状態で空気入りタイヤ2と共にホイールに図1に示すようにリム組みされ、タイヤ/ホイール組立体に構成される。このタイヤ/ホイール組立体が車両に装着されて走行中に空気入りタイヤ2がパンクすると、そのパンクして潰れたタイヤがランフラット用支持体3の支持面6に支持された状態になるので、ランフラット走行を可能にする。
【0018】
このように弾性リング5,5の内周側にコア8,8を環状に埋設したので、リム1に対して従来より高い嵌合力を確保することが可能になり、ランフラット走行中に弾性リング5,5が横滑りしてリム1から容易に外れることがない。また、このようにコア8,8を配置して高い嵌合力を得ることができるので、弾性リング5,5の厚みを従来より薄くて軽量化することができる。
【0019】
図2は、本発明のタイヤ/ホイール組立体の例を示し、この実施形態では、上述した断面矩形状に形成した弾性リング5,5の断面形状を、内周端部5xにおいて内周端側を次第に厚みを狭くした形状にしたものである。このように内周端部5xの厚みを薄くした構造にすることで、弾性リング5をリム1に嵌合させた際に、ハンプ1Xを有するリム1に装着した空気入りタイヤ2のビード部2Xとリム1のハンプ1Xとの間に嵌合させることが可能になる。それにより、リム1に対する弾性リング5の嵌合力を一層高めることができる。
【0020】
本発明において、環状シェル4は、上記のように金属、樹脂などの剛性材から構成されるが、金属としては、スチール、アルミニウムなどを例示することができる。また、樹脂としては、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂のいずれでもよい。熱可塑性樹脂としては、ナイロン、ポリエステルなどを挙げることができ、また熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを挙げることができる。樹脂は単独で使用してもよいが、補強繊維を配合して繊維強化樹脂として使用してもよい。
【0021】
弾性リング5,5は、環状シェル4を安定支持できればいずれのゴムや弾性樹脂を使用してもよく、例えば、ゴムとしては、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴムなど、弾性樹脂としては、発泡ポリウレタンなどの発泡樹脂を挙げることができる。
【0022】
上記実施形態では、2個の凸曲面6a,6bを有する支持面6を備えた環状シェル4の例を示したが、凸曲面は1個であってもよく、また、3個以上であってもよい。好ましくは、図示するように2個、あるいはそれ以上並ぶように形成することにより、支持面6の空気入りタイヤ2の内面2aに対する接触箇所を2以上に分散させ、その内面2aに与える局部摩耗を低減するため、ランフラット走行を可能にする持続距離を延長することができる。
【0024】
【発明の効果】
上述したように本発明は、弾性リングの内周側に弾性リングより剛性の高いコアを環状に埋設したので、リムに対するランフラット用支持体の嵌合力を高めて嵌合性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤ/ホイール組立体の参考例の子午線断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態からなるタイヤ/ホイール組立体の要部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 リム 2 空気入りタイヤ
2A 空洞部 2a 内面
3 ランフラット用支持体 4 環状シェル(支持本体)
5 弾性リング 6 支持面
7 脚部 8 コア
Claims (2)
- ハンプを有するホイールのリムに装着した空気入りタイヤの空洞部に、ランフラット走行時に該空気入りタイヤの内面を支持する環状の支持本体の内周側に該支持本体をリム上に支持する左右の弾性リングを設けたランフラット用支持体を配置し、前記支持本体が外周側を凸曲面に形成した支持面にすると共に内周側を二股状に開脚した環状シェルからなり、該二股状に開脚した脚部に前記弾性リングを取り付けて前記ランフラット用支持体が構成されるタイヤ/ホイール組立体において、前記弾性リングの内周側に該弾性リングより剛性の高いコアを環状に埋設し、断面矩形状に形成される弾性リングの断面形状を、弾性リングの内周端部において内周端側を次第に厚みを狭くした形状にし、弾性リングをリムに嵌合させた際に、装着した空気入りタイヤのビード部とリムのハンプとの間に弾性リングを嵌合可能にしたタイヤ/ホイール組立体。
- ランフラット走行時に空気入りタイヤの内面を支持する環状の支持本体の内周側に該支持本体をリム上に支持する左右の弾性リングを設け、前記支持本体が外周側を凸曲面に形成した支持面にすると共に内周側を二股状に開脚した環状シェルからなり、該二股状に開脚した脚部に前記弾性リングを取り付けてなるランフラット用支持体であって、前記弾性リングの内周側に該弾性リングより剛性の高いコアを環状に埋設し、断面矩形状に形成される弾性リングの断面形状を、弾性リングの内周端部において内周端側を次第に厚みを狭くした形状にし、弾性リングをリムに嵌合させた際に、該リムに装着した空気入りタイヤのビード部とリムのハンプとの間に弾性リングを嵌合可能にしたランフラット用支持体。
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