JP4075425B2 - 有機el装置、有機el装置の製造方法、有機el装置の製造装置、及び電子機器 - Google Patents

有機el装置、有機el装置の製造方法、有機el装置の製造装置、及び電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄膜の製造方法、特に有機EL装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、有機物を用いた電子デバイスは有機EL装置を筆頭に、学問的にも産業的にも重要な位置を占め始めている。その動きに呼応するように、プロセスの観点においても従来の真空プロセスから、より使用エネルギーの低い溶液プロセスに注目が集められてきている。
【0003】
溶液プロセスにおいて作製される多層膜を有する素子を考えるとき、相接する各薄膜は、異なる溶媒系で成膜されている必要がある。つまり、有機系溶媒により成膜された薄膜を中心に考えると、その上下に存在する薄膜はそれとは混じらない水系溶媒で成膜されている必要がある。何故ならば、同一溶媒系で連続成膜すると、各層が混じり合い、多層化ができないからである。即ち、溶液プロセスで作製される薄膜は、それ自身を溶解又は分散させる溶媒系と、次の層若しくはその前の層の雰囲気の両溶媒系に触れる。このことは、機能性薄膜においては問題となる。機能性薄膜の幾つかは、もう一方の溶媒系により、その機能が劣化することが知られている。高分子が水分と接触して酸化劣化して短寿命化することなどが一例である。一方、雰囲気からの汚染についてはこれまで雰囲気制御が不十分であったこともあり、十分な検討はなされていない。しかしながら、汚染が機能発現の鍵となる界面に集中することから、雰囲気からの汚染防止の重要性は高いと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、薄膜層を形成した装置内の雰囲気を、後工程に持ち込まないようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、正孔注入/輸送層形成成分と溶媒を含有する溶液を基板に塗布する工程、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する工程、前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程、及び前記正孔注入/輸送層の上に発光層を形成する工程、を有する有機EL装置の製造方法である。この方法によれば、製造された有機EL装置において、正孔注入/輸送層形成成分と共に溶液に含まれていた溶媒、例えば水が実質的に除去されるから、発光層の水による劣化が極めて有効に抑制される。
【0006】
前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程は、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する工程で用いられる装置と同一装置で行うことができる。
【0007】
また、前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程が、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する工程で用いられる装置と別の装置で行うことができる。
【0008】
前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程において、前記薄膜を収容する雰囲気に次の膜に用いられる溶媒蒸気が供給されることが好ましい。
【0009】
前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程において、前記薄膜を収容する雰囲気が加熱されること、また前記薄膜を収容する雰囲気が不活性雰囲気であることが好ましい。
【0010】
正孔注入/輸送層形成成分と溶媒を含有する溶液を基板に塗布する方法は、微少液滴を基材に塗布することを含むことが好ましい。このような方法の典型は、インクジェット法により微少液滴を基材に塗布する方法である。このような方法を用いることによって微細なパターンを持ち、その近傍の雰囲気中に前記溶媒の分子が実質的に存在しない薄膜を形成することができる。
【0012】
本発明の関連態様では、第1の膜形成成分と第1の溶媒を含有する第1の溶液とからなる液滴を基材に塗布して薄膜を形成し、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去することによって製造された第1の薄膜の表面上に、更に第2の薄膜を形成する積層薄膜の製造方法を提供する。このとき、第2の薄膜は有害な第1の溶媒から害作用を受けることがない。
【0013】
前記第2の薄膜を、第2の膜形成成分と第2の溶媒を含有する第2の溶液から形成することが好ましい。
前記第2の薄膜を形成する方法は、このように溶液から形成する方法の他、蒸着による方法もあるが、溶液から形成する方が装置及び操作が簡便である。
【0014】
前記第1の溶媒分子を除去する方法として、前記雰囲気の減圧又は加熱の後、更に不活性ガスを該薄膜の周囲に充填し、この充填に用いられる不活性ガスが、第2の薄膜の形成に用いられる第2の溶媒の分子を含有することが好ましい。
これによって第1の薄膜層上に形成される第2の薄膜層の第1の薄膜層へのなじみが良くなる。
【0015】
前記第1の溶液又は第2の溶液から、第1の薄膜又は第2の薄膜を形成する方法は、これら溶液の微少液滴をそれぞれ基材又は第1の薄膜に塗布することを含むことが好ましい。
前記積層薄膜は、それが有機EL装置における正孔注入/輸送層と発光層を有する表示装置である場合などに、微少な領域中に存在することが望まれるから、上記微少液滴を用いると簡単で経済的にこの微少領域を形成することが出来る。
【0016】
前記第1の溶液又は第2の溶液から薄膜層を形成する方法を、使用する溶媒が異なる毎に異なる膜形成装置を用いて行うことが好ましい。
これによって薄膜層を形成した装置内の雰囲気を、前記薄膜を加工する後工程に持ち込まないようにすることを一層確実にすることができる。
【0017】
本発明の関連態様ではまた、上記のようにして製造された、第1の薄膜と第2の薄膜とを有する積層薄膜を提供する。前記各種の方法で作成された積層薄膜は、第1の溶媒分子が第2の薄膜層を汚染したり、その機能を劣化させるのを、効果的に抑制されたものとなる。
【0018】
本発明の関連態様ではまた、膜形成成分と溶媒を含有する溶液を基材に塗布する塗布装置と、塗布された溶液によって形成された薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで溶媒分子を除去して第1の薄膜を形成する手段と、第1の薄膜の上に第2の薄膜を形成する手段と、を有する積層薄膜の製造装置を提供する。この装置によれば、有害な第1の溶媒分子から第2の薄膜が害作用を受けるということのない積層薄膜を製造することができる。
【0019】
本発明はまた、前記積層薄膜において、第1の薄膜が正孔注入/輸送層であり、第2の薄膜が発光層である積層膜を有する有機EL装置を提供する。
この有機EL装置においては、正孔注入/輸送層の有していた溶媒、例えば水が実質的に除去された後、その上に発光層が形成されるから、発光層の水による劣化が極めて有効に抑制される。
【0021】
本発明はまた、正孔注入/輸送層形成成分と溶媒を含有する溶液を基板に塗布する装置と前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する装置と、前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで溶媒分子を除去する除去装置とを有する有機EL装置の製造装置を提供する。この装置によれば、正孔注入/輸送層形成成分と共に溶液に含まれていた溶媒、例えば水が実質的に除去されるため、発光層の水による劣化が極めて有効に抑制された有機EL装置を製造することができる。
【0022】
本発明はまた、前記有機EL装置である表示装置を有する電子機器を提供する。
この電子機器は、上記優れた性質を有する表示装置を有する電子機器となる。
【0023】
尚、この明細書において、溶媒とは、物質を溶解する能力のある液体と言う意味の本来の溶媒の他、固体微粒子を分散する能力を有する分散媒をも包含する意味で用いている。
また、溶液とは、溶質が溶媒に溶解されてなる本来の意味の溶液の他、固体微粒子を分散して含有する分散液をも包含する意味で用いている。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。尚、図1〜図21において、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材に縮尺は実際のものとは異なるように表している。
【0025】
[第1の実施形態]
図1に本実施形態の表示装置である有機EL装置の配線構造の等価回路図を示し、図2には本実施形態の表示装置の平面図及び断面図を示す。
【0026】
図1に示すように、本実施形態の表示装置1は、複数の走査線101と、走査線101に対して交差する方向に延びる複数の信号線102と、信号線102に並列に延びる複数の電源線103とがそれぞれ配線された回路構成を有するとともに、走査線101及び信号線102の各交点付近に、画素領域Aが設けられている。
【0027】
信号線102には、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチ等を備えるデータ側駆動回路104が接続されている。また、走査線101には、シフトレジスタ及びレベルシフタ等を備える走査側駆動回路105が接続されている。
更に、画素領域Aの各々には、走査線101を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用の薄膜トランジスタ112と、このスイッチング用の薄膜トランジスタ112を介して信号線102から共有される画素信号を保持する保持容量(cap)と、該保持容量(cap)によって保持された画素信号がゲート電極に供給される駆動用の薄膜トランジスタ123と、この駆動用薄膜トランジスタ123を介して電源線103に電気的に接続したときに当該電源線103から駆動電流が与えられる画素電極111と、この画素電極111と陰極(対向電極)12との間に挟み込まれた機能層110とが設けられている。先の電極111と対向電極12と機能層110により、発光素子例えば有機EL素子が構成されている。
【0028】
係る構成によれば、走査線101が駆動されてスイッチング用の薄膜トランジスタ112がオンになると、そのときの信号線102の電位が保持容量capに保持され、該保持容量capに状態に応じて、駆動用の薄膜トランジスタ123のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用の薄膜トランジスタ123のチャネルを介して、電源線103から画素電極111に電流が流れ、更に機能層110を介して陰極12に電流が流れる。機能層110は、これを流れる電流量に応じて発光する。
【0029】
次に、図2(a)及び図2(b)に、本実施形態の表示装置である有機EL装置の具体例を示す。図2(b)は、図2(a)のA−B断面図である。これらの図に示すように、本実施形態の表示装置1は、ガラス等からなる透明な基板2と、基板2上にマトリックス状に配置された発光素子が具備された発光素子部11を具備している。なお、発光素子は陽極、機能層、陰極により構成されたものであり、機能層とは、正孔注入/輸送層、発光層、電子注入/輸送層等である。
基板2は、例えばガラス等の透明基板であり、基板2の中央に位置する表示装置2aと、基板2の周縁に位置して表示領域2aの外側に非表示領域2bとに区画されている。
表示領域2aは、マトリックス状に配置された発光素子によって形成される領域であり、有効表示領域とも言う。また、表示領域の外側に非表示領域2bが形成されている。そして、非表示領域2bには、表示領域2aに隣接するダミー表示領域2dが形成されている。
また、図2(b)に示すように、発光素子部11と基板2の間には回路素子部14が備えられ、この回路素子部14に前述の走査線、信号線、保持容量、スイッチング用の薄膜トランジスタ、駆動用の薄膜トランジスタ123等が備えられている。
また、陰極12は、その一端が基板2上に形成された陰極用配線12aに接続しており、この配線の一端部12bがフレキシブル基板5上の配線5aに接続されている。また、配線5aは、フレキシブル基板5上に備えられた駆動IC6(駆動回路)に接続されている。
【0030】
また、図2(a)及び図2(b)に示すように、回路素子部14の非表示領域2bには、前述の電源線103(103R、103G、103B)が配置されている。
また、図2(a)に記載の表示領域2aの両側には、前述の走査側駆動回路105、105が配置されている。この走査側駆動回路105、105はダミー領域2dの下側の回路素子部14内に設けられている。更に回路素子部14内には、走査側駆動回路105、105に接続される駆動回路用制御信号配線105aと駆動回路用電源配線105bとが設けられている。
更に図2(a)に記載の表示領域2aの上側(図面において上側)には検査回路106が配置されている。この検査回路106により、製造途中や出荷時の表示装置の品質、欠陥の検査を行うことができる。
【0031】
また図2(b)に示すように、発光素子部11上には封止部3が備えられている。この封止部3は、陰極12上に塗布された熱硬化樹脂あるいは紫外線硬化樹脂等からなる封止樹脂3aと、封止樹脂3a上に配置された封止基板3bとからなる。なお、封止樹脂3aとしては、硬化時にガス、溶媒等が発生しないものが好ましい。
この封止部3は、少なくとも陰極12を覆うように形成されており、陰極12及び発光層に対する水又は酸素の侵入を防いで、陰極12及び発光層の酸化を防止する。
尚、封止基板3bは、封止樹脂3aに接合されて封止樹脂3aを保護するものであり、ガラス板、金属板若しくは樹脂板のいずれかであることが好ましい。
また後述するように、カン封止タイプのものも好ましく、凹んだ部分にゲッター材を配置し、ゲッター材により酸素の吸着を行い封止した内部の酸化を防止するようにしてもよい。
【0032】
次に図3には、表示装置における発光素子について拡大した図であり、特に表示領域の断面構造を拡大した図を示す。この図3には3つの画素領域Aが図示されている。
この表示装置1は、基板2、その上に形成されたTFTなどの回路等を有する回路素子部14、並びに更にこの回路素子部14の上に形成された画素電極(陽極)111、正孔注入/輸送層110a及び発光層110bを含む機能層110、及び陰極12、を有する発光素子部11により構成されている。前記機能層は、前記発光層の上に形成された電子注入/輸送層を有していても良い。上記陽極111、正孔注入/輸送層110a、発光層110b及び陰極12が有機EL素子を構成することができる。
この表示装置1においては、機能層110から基板2側に発した光が、回路素子部14及び基板2を透過して基板2の下側(観測者側)に出射されるとともに、機能層110から基板2の反対側に発した光が陰極12により反射されて、回路素子部14及び基板2を透過して基板2の下側(観測者側)に出射されるようになっている。
【0033】
図3に示すように、発光素子部11は、複数の画素電極111…上の各々に積層された機能層110と、各画素電極111及び機能層110の間に備えられて各機能層110を区画するバンク部112とを主体として構成されている。機能層110上には陰極12が配置されている。これら画素電極111、機能層110及び陰極12によって発光素子(例えば有機EL素子)が構成されている。
ここで、画素電極111は、例えばITOにより形成されてなり、平面視略矩形にパターニングされて形成されている。この画素電極111の厚さは、例えば50〜200nmの範囲が好ましく、特に150nm程度がよい。この各画素電極111…の間にバンク部112が備えられている。
【0034】
バンク部112は、図3に示すように、基板2側に位置する無機物バンク層112a(第1バンク層)と基板2から離れて位置する有機物バンク層112b(第2バンク層)とが積層されて構成されている。
【0035】
無機物バンク層、有機物バンク層(112a、112b)は、画素電極111の周縁部上に乗上げるように形成されている。平面的には、画素電極111の周囲と無機物バンク層112aとが平面的に重なるように配置された構造となっている。また、有機物バンク層112bも同様であり、画素電極111の一部と平面的に重なるように配置されている。また無機物バンク層112aは、有機物バンク層112bよりも画素電極111の中央側に更に形成されている。
【0036】
また、無機物バンク層112aは、例えば、SiO2、TiO2等の無機材料からなることが好ましい。この無機物バンク層112aの膜厚は、例えば、50〜200nmの範囲が好ましく、特に150nmがよい。膜厚が50nm未満では、無機物バンク層112aが後述する正孔注入/輸送層より薄くなり、正孔注入/輸送層の平坦性を確保できなくなるので好ましくない。また膜厚が200nmを越えると、下部開口部112cによる段差が大きくなって、正孔注入/輸送層上に積層する後述の発光層の平坦性を確保できなくなるので好ましくない。
【0037】
更に、有機物バンク層112bは、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性のあるレジストから形成されている。この有機物バンク層112bの厚さは、例えば、0.1〜3.5μmの範囲が好ましく、特に2μm程度がよい。厚さが0.1μm未満では、後述する正孔注入/輸送層及び発光層の合計厚より有機物バンク層112bが薄くなり、発光層が上部開口部112dから溢れるおそれがあるので好ましくない。また、厚さが3.5μmを越えると、上部開口部112dによる段差が大きくなり、有機物バンク層112b上に形成する陰極12のステップカバレッジを確保できなくなるので好ましくない。また、有機物バンク層112bの厚さを2μm以上にすれば、駆動用の薄膜トランジスタ123との絶縁を高めることができる点でより好ましい。
【0038】
また、バンク部112には、親液性を示す領域と、撥液性を示す領域が形成されている。
親液性を示す領域は、無機物バンク層112aの第1積層部112e及び画素電極111の電極面111aであり、これらの領域は、酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理されている。また、撥液性を示す領域は、上部開口部112dの壁面及び有機物バンク層112の上面112fであり、これらの領域は、テトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)されている。
【0039】
次に図3に示すように、機能層110は、画素電極111上に積層された正孔注入/輸送層110aと、正孔注入/輸送層110a上に隣接して形成された発光層110bとから構成されている。なお、発光層110bに隣接して電子輸送層を形成する事も可能である。
正孔注入/輸送層110aは、正孔を発光層110bに注入する機能を有するとともに、正孔を正孔注入/輸送層110a内部において輸送する機能を有する。このような正孔注入/輸送層110aを画素電極111と発光層110bの間に設けることにより、発光層110bの発光効率、寿命等の素子特性が向上する。また、発光層110bでは、正孔注入/輸送層110aから注入された正孔と、陰極12から注入される電子が発光層で再結合し、発光が得られる。
【0040】
正孔注入/輸送層110aは、下部開口部112c内に位置して画素電極面111a上に形成される平坦部110a1を有する。また、上部開口部112d内に位置して無機物バンク層の第1積層部112e上に周縁部として形成される場合もある。この平坦部110a1は、その厚さが一定で例えば、50〜70nmの範囲とされている。
また、周縁部が形成される場合においては、周縁部は、第1積層部112e上に位置するとともに上部開口部112dの壁面、即ち有機物バンク層112bに密着している。また、周縁部の厚さは、電極面111aに近い側で薄く、電極面111aから離れる方向に沿って増大し、下部開口部112dの壁面近くで最も厚くなっている。
【0041】
また発光層110bは、正孔注入/輸送層110aの平坦部110a1及びバンク上に形成されており、平坦部110a1上での厚さが例えば50〜80nmの範囲とされている。
発光層110bは、赤色(R)に発光する赤色発光層110b1、緑色(G)に発光する緑色発光層110b2、及び青色(B)に発光する青色発光層110b3、の3種類を有し、各発光層110b1〜110b3がストライプ配置されている。
【0042】
また、無機物バンク層112aが有機物バンク層112bよりも画素電極111の中央側に更に延出されているので、この無機物バンク層112aによって画素電極111と平坦部110a1との接合部分の形状をトリミングすることができ、各発光層110b間の発光強度のばらつきを抑えることができる。
【0043】
更に、画素電極111の電極面111a及び無機物バンク層の第1積層部112eが親液性を示すので、機能層110が画素電極111及び無機物バンク層112aに均一に密着し、無機物バンク112a上で機能層110が極端に薄くならず、画素電極111と陰極12との短絡を防止できる。
また、有機物バンク層112bの上面112f及び上部開口部112d壁面が撥液性を示すので、機能層110と有機物バンク層112bとの密着性が低くなり、機能層110が開口部112gから溢れて形成されることがない。
【0044】
尚、正孔注入/輸送層形成材料としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸等の混合物を用いることができる。
また、発光層110bの材料としては、例えば、[化1]〜[化5]か、ポリフルオレン系誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェン誘導体、またはこれらの高分子材料にペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、例えば、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等をドープして用いることができる。
【0045】
【化1】
Figure 0004075425
【0046】
【化2】
Figure 0004075425
【0047】
【化3】
Figure 0004075425
【0048】
【化4】
Figure 0004075425
【0049】
【化5】
Figure 0004075425
【0050】
次に陰極12は、発光素子部11の全面に形成されており、画素電極111と対になって機能層110に電流を流す役割を果たす。この陰極12は、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。このとき、発光層に近い側の陰極には仕事関数が低いものを設けることが好ましく、特にこの形態においては発光層110bに直接に接して発光層110bに電子を注入する役割を果たす。また、フッ化リチウムは発光層の材料によっては効率よく発光させるために、発光層110と陰極12との間にLiFを形成する場合もある。
尚、赤色及び緑色の発光層110b1、110b2にはフッ化リチウムに限らず、他の材料を用いても良い。従ってこの場合は青色(B)発光層110b3のみにフッ化リチウムからなる層を形成し、他の赤色及び緑色の発光層110b1、110b2にはフッ化リチウム以外のものを積層しても良い。また、赤色及び緑色の発光層110b1、110b2上にはフッ化リチウムを形成せず、カルシウムのみを形成しても良い。
尚、フッ化リチウムの厚さは、例えば2〜5nmの範囲が好ましく、特に2nm程度がよい。またカルシウムの厚さは、例えば2〜50nmの範囲が好ましく、特に20nm程度がよい。
また、陰極12を形成するアルミニウムは、発光層110bから発した光を基板2側に反射させるもので、Al膜の他、Ag膜、AlとAgの積層膜等からなることが好ましい。また、その厚さは、例えば100〜1000nmの範囲が好ましく、特に200nm程度がよい。
更にアルミニウム上にSiO、SiO2、SiN等からなる酸化防止用の保護層を設けても良い。
【0051】
ここに示した有機EL装置に関し、以下にその製造方法を図面を参照して説明する。
本実施形態の表示装置1の製造方法は、例えば、(1)バンク部形成工程、(2)プラズマ処理工程、(3)正孔注入/輸送層形成工程、(4)発光層形成工程、(5)対向電極形成工程、及び(6)封止工程とを具備して構成されている。なお、製造方法はこれに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
【0052】
(1)バンク部形成工程
バンク部形成工程では、基板2の所定の位置にバンク部112を形成する工程である。バンク部112は、第1のバンク層として無機物バンク層112aが形成されてなり、第2のバンク層として有機物バンク層112bが形成された構造である。以下に形成方法について説明する。
【0053】
(1)−▲1▼ 無機物バンク層の形成
まず、図4に示すように、基板上の所定の位置に無機物バンク層112aを形成する。無機物バンク層112aが形成される位置は、第2層間絶縁膜144b上及び電極(ここでは画素電極)111上である。なお、図4は図1、2に基づく構造であり、第2層間絶縁膜144bは薄膜トランジスタ、走査線、信号線、等が配置された回路素子部14上に形成されている。
無機物バンク層112aは、例えば、SiO2、TiO2等の無機物膜を材料として形成することができる。これらの材料を用いた無機物バンク112aの形成は、例えばCVD法、コート法、スパッタ法、蒸着法等によることができる。
更に、無機物バンク層112aの膜厚は50〜200nmの範囲が好ましく、特に150nmがよい。
無機物バンク層112aは、第1層間絶縁層144a及び画素電極111の全面に無機物膜を形成し、その後無機物膜をフォトリソグラフィ法等によりパターニングすることにより、開口部を有する無機物バンク層112aが形成される。開口部は、画素電極111の電極面111aの形成位置に対応するもので、図4に示すように下部開口部112cとして設けられる。
このとき、無機物バンク層112aは画素電極111の周縁部と重なるように形成される。図4に示すように、画素電極111の周縁部と無機物バンク層112aとが重なるように無機物バンク層112aを形成することにより、機能層110の発光領域を制御することができる。
【0054】
(1)−▲2▼ 有機物バンク層112bの形成
次に、第2のバンク層としての有機物バンク層112bを形成する。
図5に示すように、無機物バンク層112a上に有機物バンク層112bを形成する。有機物バンク層112bとして、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶剤性を有する材料を用いる。これらの材料を用い、有機物バンク層112bをフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成する。なお、パターニングする際、有機物バンク層112bに上部開口部112dを形成する。上部開口部112dは、電極面111a及び下部開口部112cに対応する位置に設けられる。
上部開口部112dは、図5に示すように、無機物バンク層112aに形成された下部開口部112cより広く形成する事が好ましい。更に、有機物バンク層112bはテーパーを有する形状が好ましく、有機物バンク層112bの最低面は画素電極111の幅より狭く、有機物バンク層112bの最上面は画素電極111の幅とほぼ同一の幅に形成する事が好ましい。これにより、無機物バンク層112aの下部開口部112cを囲む第1積層部112eが、有機物バンク層112bよりも画素電極111の中央側に延出された形になる。
このようにして、有機物バンク層112bに形成された上部開口部112d、無機物バンク層112aに形成された下部開口部112cを連通させることにより、無機物バンク層112a及び有機物バンク層112bを貫通する開口部112gが形成される。
【0055】
なお、有機物バンク層112bの厚さは、例えば0.1〜3.5μmの範囲が好ましく、特に2μm程度がよい。このような範囲とする理由は以下の通りである。
すなわち、厚さが0.1μm未満では、後述する正孔注入/輸送層及び発光層の合計厚より有機物バンク層112bが薄くなり、発光層110bが上部開口部112dから溢れてしまうおそれがあるので好ましくない。また、厚さが3.5μmを越えると、上部開口部112dによる段差が大きくなり、上部開口部112dにおける陰極12のステップガバレッジが確保できなくなるので好ましくない。また、有機物バンク層112bの厚さを2μm以上にすれば、陰極12と駆動用の薄膜トランジスタ123との絶縁を高めることができる点で好ましい。
【0056】
(2)プラズマ処理工程
次にプラズマ処理工程では、画素電極111の表面を活性化すること、更にバンク部112の表面を表面処理する事を目的として行われる。特にプラズマ処理工程に含まれる活性化工程では、画素電極111(ITO)上の洗浄、更に仕事関数の調整を主な目的として行っている。更に、画素電極111の表面の親液化処理、バンク部112表面の撥液化処理を行う。
【0057】
このプラズマ処理工程は、例えば▲1▼予備加熱工程、▲2▼活性化処理工程(親液性にする親液化工程)、▲3▼撥液化処理工程、及び▲4▼冷却工程とに大別される。なお、このような工程に限られるものではなく、必要に応じて工程を削減、更なる工程追加も行われる。
【0058】
まず、図6は、プラズマ処理工程で用いられるプラズマ処理装置を示す。
図6に示すプラズマ処理装置50は、予備加熱処理室51、第1プラズマ処理室52、第2プラズマ処理室53、冷却処理室54、これらの各処理室51〜54に基板2を搬送する搬送装置55とから構成されている。各処理室51〜54は、搬送装置55を中心として放射状に配置されている。
【0059】
まず、これらの装置を用いた概略の工程を説明する。
予備加熱工程は、図6に示す予備加熱処理室51において行われる。そしてこの処理室51により、バンク部形成工程から搬送された基板2を所定の温度に加熱する。
予備加熱工程の後、親液化工程及び撥液化処理工程を行う。すなわち、基板は第1,第2プラズマ処理室52,53に順次搬送され、それぞれの処理室52,53においてバンク部112にプラズマ処理を行い親液化する。この親液化処理後に撥液化処理を行う。撥液化処理の後に基板を冷却処理室に搬送し、冷却処理室54おいて基板を室温まで冷却する。この冷却工程後、搬送装置により次の工程である正孔注入/輸送層形成工程に基板を搬送する。
【0060】
以下に、それぞれの工程について詳細に説明する。
(2)−▲1▼ 予備加熱工程
予備加熱工程は予備加熱処理室51により行う。この処理室51において、バンク部112を含む基板2を所定の温度まで加熱する。
基板2の加熱方法は、例えば処理室51内にて基板2を載せるステージにヒータを取り付け、このヒータで当該ステージごと基板2を加熱する手段がとられている。なお、これ以外の方法を採用することも可能である。
予備加熱処理室51において、例えば70℃〜80℃の範囲に基板2を加熱する。この温度は次工程であるプラズマ処理における処理温度であり、次の工程に合わせて基板2を事前に加熱し、基板2の温度ばらつきを解消することを目的としている。
仮に予備加熱工程を加えなければ、基板2は室温から上記のような温度に加熱されることになり、工程開始から工程終了までのプラズマ処理工程中において温度が常に変動しながら処理される事になる。したがって、基板温度が変化しながらプラズマ処理を行うことは、特性の不均一につながる可能性がある。したがって、処理条件を一定に保ち、均一な特性を得るために予備加熱を行うのである。
【0061】
そこで、プラズマ処理工程においては、第1,第2プラズマ処理装置52,53内の試料ステージ上に基板2を載置した状態で親液化工程または撥液化工程を行う場合に、予備加熱温度を、親液化工程または撥液化工程を連続して行う試料ステージ56の温度にほぼ一致させることが好ましい。
そこで、第1,第2プラズマ処理装置52,53内の試料ステージが上昇する温度、例えば70〜80℃まで予め基板2を予備加熱することにより、多数の基板にプラズマ処理を連続的に行った場合でも、処理開始直後と処理終了直前でのプラズマ処理条件をほぼ一定にすることができる。これにより、基板2間の表面処理条件を同一にし、バンク部112の組成物に対する濡れ性を均一化することができ、一定の品質を有する表示装置を製造することができる。
また、基板2を予め予備加熱しておくことにより、後のプラズマ処理における処理時間を短縮することができる。
【0062】
(2)−▲2▼ 活性化処理
次に、第1プラズマ処理室52では、活性化処理が行われる。活性化処理には、画素電極111における仕事関数の調整、制御、画素電極表面の洗浄、画素電極表面の親液化処理が含まれる。
親液化処理として、大気雰囲気中で酸素を処理ガスとするプラズマ処理(O2プラズマ処理)を行う。図7には第1プラズマ処理を模式的に示した図である。図7に示すように、バンク部112を含む基板2は加熱ヒータ内臓の試料ステージ56上に載置され、基板2の上側にはギャップ間隔0.5〜2mm程度の距離をおいてプラズマ放電電極57が基板2に対向して配置されている。試料ステージ56は、基板2を加熱しつつ、図示矢印方向に向けて所定の搬送速度で搬送され、その間に基板2に対してプラズマ状態の酸素が照射される。
2プラズマ処理の条件は、例えば、プラズマパワー100〜800kW、酸素ガス流量50〜100ml/min、板搬送速度0.5〜10mm/sec、基板温度70〜90℃の条件で行われる。なお、試料ステージ56による加熱は、主として予備加熱された基板2の保温のために行われる。
【0063】
このO2プラズマ処理により、図8に示すように、画素電極111の電極面111a、無機物バンク層112aの第1積層部112e並びに有機物バンク層112bの上部開口部112dの壁面及び上面112fが親液処理される。この親液処理により、これらの各面に水酸基が導入されて親液性が付与される。
図9では、親液処理された部分を一点鎖線で示している。
なお、このO2プラズマ処理は、親液性を付与するのみならず、上述の通り画素電極であるITO上の洗浄,仕事関数の調整も兼ねている。
【0064】
(2)−▲3▼ 撥液処理
次に、第2プラズマ処理室53では、撥液化工程として、大気雰囲気中でテトラフルオロメタンを処理ガスとするプラズマ処理(CF4プラズマ処理)を行う。第2プラズマ処理室53の内部構造は図7に示した第1プラズマ処理室52の内部構造と同じである。即ち、基板2は、試料ステージによって加熱されつつ、試料ステージごと所定の搬送速度で搬送され、その間に基板2に対してプラズマ状態のテトラフルオロメタン(四フッ化炭素)が照射される。
CF4プラズマ処理の条件は、例えば、プラズマパワー100〜800kW、テトラフルオロメタンガス流量50〜100ml/min、基板搬送速度0.5〜10mm/sec、基板温度70〜90℃の条件で行われる。なお、加熱ステージによる加熱は、第1プラズマ処理室52の場合と同様に、主として予備加熱された基板2の保温のために行われる。
なお、処理ガスは、テトラフルオロメタン(四フッ化炭素)に限らず、他のフルオロカーボン系のガスを用いることができる。
【0065】
CF4プラズマ処理により、図9に示すように、上部開口部112d壁面及び有機物バンク層の上面112fが撥液処理される。この撥液処理により、これらの各面にフッ素基が導入されて撥液性が付与される。図9では、撥液性を示す領域を二点鎖線で示している。有機物バンク層112bを構成するアクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の有機物はプラズマ状態のフルオロカーボンが照射することで容易に撥液化させることができる。また、O2プラズマにより前処理した方がフッ素化されやすい、という特徴を有しており、本実施形態には特に有効である。
尚、画素電極111の電極面111a及び無機物バンク層112aの第1積層部112eもこのCF4プラズマ処理の影響を多少受けるが、濡れ性に影響を与える事は少ない。図9では、親液性を示す領域を一点鎖線で示している。
【0066】
(2)−▲4▼冷却工程
次に冷却工程として、冷却処理室54を用い、プラズマ処理のために加熱された基板2を管理温度まで冷却する。これは、この以降の工程であるインクジェット工程(液滴吐出工程)の管理温度まで冷却するために行う工程である。
この冷却処理室54は、基板2を配置するためのプレートを有し、そのプレートは基板2を冷却するように水冷装置が内蔵された構造となっている。
また、プラズマ処理後の基板2を室温、または所定の温度(例えばインクジェット工程を行う管理温度)まで冷却することにより、次の正孔注入/輸送層形成工程において、基板2の温度が一定となり、基板2の温度変化が無い均一な温度で次工程を行うことができる。したがって、このような冷却工程を加えることにより、インクジェット法等の吐出手段により吐出された材料を均一に形成できる。例えば、正孔注入/輸送層を形成するための材料を含む第1の溶液を吐出させる際に、第1の溶液を一定の容積で連続して吐出させることができ、正孔注入/輸送層を均一に形成することができる。
【0067】
上記のプラズマ処理工程では、材質が異なる有機物バンク層112b及び無機物バンク層112aに対して、O2プラズマ処理とCF4プラズマ処理とを順次行うことにより、バンク部112に親液性の領域と撥液性の領域を容易に設けることができる。
【0068】
(3)正孔注入/輸送層形成工程
次に発光素子形成工程では、電極(ここでは画素電極111)上に正孔注入/輸送層を形成する。
正孔注入/輸送層形成工程では、液滴吐出として、例えばインクジェット装置を用いることにより、正孔注入/輸送層形成材料(例えば、PEDOTとこれの分散媒である水)を含む第1の溶液(組成物)を電極面111a上に吐出する。その後に乾燥処理及び熱処理を行い、画素電極111上及び無機物バンク層112a上に正孔注入/輸送層110aを形成する。なお、正孔注入/輸送層110aが形成された無機物バンク層112aをここでは第1積層部112eという。
この正孔注入/輸送層形成工程を含めこれ以降の工程は、水、酸素が実質的に無い雰囲気とする事が好ましい。例えば、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。
なお、正孔注入/輸送層110aは第1積層部112e上に形成されないこともある。すなわち、画素電極111上にのみ正孔注入/輸送層が形成される形態もある。
【0069】
インクジェットによる製造方法は以下の通りである。
図10に示すように、インクジェットヘッドH1に形成されてなる複数のノズルから正孔注入/輸送層形成材料を含む第1の溶液を吐出する。ここではインクジェットヘッドを走査することにより各画素毎に組成物を充填しているが、基板2を走査することによってもそのような充填が可能である。更に、インクジェットヘッドと基板2とを相対的に移動させることによっても組成物を充填させることができる。なお、これ以降のインクジェットヘッドを用いて行う工程では上記の点は同様である。
インクジェットヘッドによる吐出は以下の通りである。すなわち、インクジェットヘッドH1に形成されてなる吐出ノズルH2を電極面111aに対向して配置し、ノズルH2から第1の溶液を吐出する。画素電極111の周囲には下部開口部112cを区画するバンク112が形成されており、この下部開口部112c内に位置する画素電極面111aにインクジェットヘッドH1を対向させ、このインクジェットヘッドH1と基板2とを相対移動させながら、吐出ノズルH2から1滴当たりの液量が制御された第1の溶液からなる液滴110cを電極面111a上に吐出する。
【0070】
ここで用いる第1の溶液としては、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体とポリスチレンスルホン酸(PSS)等の混合物を、極性溶媒に溶解させた組成物を用いることができる。極性溶媒としては、例えば、水、イソプロピルアルコール(IPA)、ノルマルブタノール、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン(NMP)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)及びその誘導体、カルビト−ルアセテート、ブチルカルビト−ルアセテート等のグリコールエーテル類等を挙げることができる。
より具体的な第1の溶液の組成としては、PEDOT/PSS混合物(PEDOT/PSS=1:20):12.52質量%、IPA:10質量%、NMP:27.48質量%、DMI:50質量%のものを例示できる。尚、第1の溶液の粘度は0.002〜0.020Pa・s(2〜20cPs)程度が好ましく、特に0.004〜0.015Pa・s(4〜15cPs)程度が良い。
上記の第1の溶液を用いることにより、吐出ノズルH2に詰まりが生じることがなく安定吐出できる。
なお、正孔注入/輸送層形成材料は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各発光層110b1〜110b3に対して同じ材料を用いても良く、各発光層毎に変えても良い。
【0071】
図10に示すように、吐出された第1の溶液滴110cは、親液処理された電極面111a及び第1積層部112e上に広がり、下部、上部開口部112c、112d内に充填される。仮に、第1の溶液滴110cが所定の吐出位置からはずれて上面112f上に吐出されたとしても、上面112fが第1の溶液滴110cで濡れることがなく、はじかれた第1の溶液滴110cが下部、上部開口部112c、112d内に転がり込む。
【0072】
電極面111a上に吐出する第1の溶液量は、下部、上部開口部112c、112dの大きさ、形成しようとする正孔注入/輸送層の厚さ、第1の溶液中の正孔注入/輸送層形成材料の濃度等により決定される。
また、第1の溶液滴110cは1回のみならず、数回に分けて同一の電極面111a上に吐出しても良い。この場合、各回における第1の溶液の量は同一でも良く、各回毎に第1の溶液を変えても良い。更に電極面111aの同一箇所のみならず、各回毎に電極面111a内の異なる箇所に第1の溶液を吐出しても良い。
【0073】
インクジェットヘッドの構造については、図13のようなヘッドHを用いる事ができる。更に、基板とインクジェットヘッドの配置に関しては図14のように配置することが好ましい。図13中、符号H7は前記のインクジェットヘッドH1を支持する支持基板であり、この支持基板H7上に複数のインクジェットヘッドH1が備えられている。
インクジェットヘッドH1のインク吐出面(基板との対向面)には、ヘッドの長さ方向に沿って列状に、且つヘッドの幅方向に間隔をあけて2列で吐出ノズルが複数(例えば、1列180ノズル、合計360ノズル)設けられている。また、このインクジェットヘッドH1は、吐出ノズルを基板側に向けるとともに、X軸(またはY軸)に対して所定角度傾いた状態で、且つY方向に所定間隔をあけて2列に配列された状態で平面視略矩形状の支持板20に複数(図13では1列6個、合計12個)位置決めされて支持されている。
また図14に示すインクジェット装置において、符号1115は基板2を載置するステージであり、符号1116はステージ1115を図中x軸方向(主走査方向)に案内するガイドレールである。またヘッドHは、支持部材1111を介してガイドレール1113により図中y軸方向(副主走査方向)に移動できるようになっており、更にヘッドHは図中θ軸方向に回転できるようになっており、インクジェットヘッドH1を主走査方向に対して所定の角度に傾けることができるようになっている。このように、インクジェットヘッドを走査方向に対して傾けて配置することにより、ノズルピッチを画素ピッチに対応させることができる。また、傾き角度調整することにより、どのような画素ピッチに対しても対応させることができる。
【0074】
次に、図11に示すような乾燥工程を行う。乾燥工程を行う事により、吐出後の第1の溶液を乾燥処理し、第1の溶液に含まれる極性溶媒を蒸発させ、正孔注入/輸送層110aを形成する。
乾燥処理を行うと、第1の溶液滴110cに含まれる極性溶媒の蒸発が、主に無機物バンク層112a及び有機物バンク層112bに近いところで起き、極性溶媒の蒸発に併せて正孔注入/輸送層形成材料が濃縮されて析出する。
【0075】
また、これと同時に、乾燥処理によって電極面111a上でも極性溶媒の蒸発が起き、これにより電極面111a上に正孔注入/輸送層形成材料からなる平坦部110a1が形成される。電極面111a上では極性溶媒の蒸発速度がほぼ均一であるため、正孔注入/輸送層の形成材料が電極面111a上で均一に濃縮され、これにより均一な厚さの平坦部110aが形成される。
このようにして、周縁部及び平坦部110a1からなる正孔注入/輸送層110aが形成される。
【0076】
上記の乾燥処理は、例えば窒素雰囲気中、室温で圧力を例えば133.3Pa(1Torr)程度にして行う。圧力が低すぎると第1の溶液滴110cが突沸してしまうので好ましくない。また、温度を室温以上にすると、極性溶媒の蒸発速度が高まり、平坦な膜を形成する事ができない。
乾燥処理後は、正孔注入/輸送層の形成された基板を乾燥処理した室にて、又はパスボックス(減圧/不活性ガス充填室)に移動させて、例えば窒素ガス雰囲気中に置く。そして、例えば1Pa以下、好ましくは0.1Pa程度の減圧の下に置く。更に、好ましくは、このような減圧下において約200℃以下で加熱する。更に好ましくは、減圧の後窒素ガスを105Paまで充填する。この充填ガス中に後記第2の溶液の溶媒の分子相当量含まれるとよい。更に好ましくは、この減圧、充填を複数回(例えば2、3回)繰り返す。このようにして、正孔注入/輸送層110aの近傍の雰囲気中に存在する極性溶媒や水を実質的に除去する。
このように、第1の溶液中に存在した溶媒(又は溶媒)を徹底的に除く理由は、後述の第2の溶液から形成される発光層が、第1の溶液に含有されている極性溶媒(特に水)によって酸化され、劣化されやすいからである。
【0077】
上記の正孔注入/輸送層形成工程では、吐出された第1の溶液滴110cが、下部、上部開口部112c、112d内に満たされる一方で、撥液処理された有機物バンク層112bで第1の溶液がはじかれて下部、上部開口部112c、112d内に転がり込む。これにより、吐出した第1の溶液滴110cを必ず下部、上部開口部112c、112d内に充填することができ、電極面111a上に正孔注入/輸送層110aを形成することができる。
【0078】
▲4▼発光層形成工程
次に発光層形成工程は、発光層形成材料吐出工程、および乾燥工程、とからなる。
【0079】
次に発光層形成工程として、インクジェット法(液滴吐出法)により、発光層形成材料を含む第2の溶液を正孔注入/輸送層110a上に吐出した後に乾燥処理して、正孔注入/輸送層110a上に発光層110bを形成する。
【0080】
図16に、インクジェットによる吐出方法を示す。図16に示すように、インクジェットヘッドH5と基板2とを相対的に移動し、インクジェットヘッドに形成された吐出ノズルH6から各色(たとえばここでは青色(B))発光層形成材料を含有する第2の溶液が吐出される。
吐出の際には、下部、上部開口部112c、112d内に位置する正孔注入/輸送層110aに吐出ノズルを対向させ、インクジェットヘッドH5と基板2とを相対移動させながら、第2の溶液が吐出される。吐出ノズルH6から吐出される液量は1滴当たりの液量が制御されている。このように液量が制御された液(第2の溶液滴110e)が吐出ノズルから吐出され、この第2の溶液滴110eを正孔注入/輸送層110a上に吐出する。
【0081】
発光層形成材料としては、上記[化1]〜[化5]か、ポリフルオレン系誘導体、ポリフェニレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリチオフェン誘導体、またはこれらの高分子材料にペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素、例えば、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等をドープすることにより用いることができる。
【0082】
非極性溶媒としては、正孔注入/輸送層110aに対して不溶なものが好ましく、例えば、シクロへキシルベンゼン、ジハイドロベンゾフラン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等を用いることができる。
このような非極性溶媒を発光層110bの第2の溶液に用いることにより、正孔注入/輸送層110aを再溶解させることなく第2の溶液を塗布できる。
【0083】
図16に示すように、吐出された第2の溶液110eは、正孔注入/輸送層110a上に広がって下部、上部開口部112c、112d内に満たされる。その一方で、撥液処理された上面112fでは第1の溶液滴110eが所定の吐出位置からはずれて上面112f上に吐出されたとしても、上面112fが第2の溶液滴110eで濡れることがなく、第2の溶液滴110eが下部、上部開口部112c、112d内に転がり込む。
【0084】
各正孔注入/輸送層110a上に吐出する第2の溶液量は、下部、上部開口部112c、112dの大きさ、形成しようとする発光層110bの厚さ、第2の溶液中の発光層材料の濃度等により決定される。
また、第2の溶液110eは1回のみならず、数回に分けて同一の正孔注入/輸送層110a上に吐出しても良い。この場合、各回における第2の溶液の量は同一でも良く、各回毎に第2の溶液の液量を変えても良い。更に正孔注入/輸送層110aの同一箇所のみならず、各回毎に正孔注入/輸送層110a内の異なる箇所に第2の溶液を吐出配置しても良い。
【0085】
次に、第2の溶液を所定の位置に吐出し終わった後、吐出後の第2の溶液滴110eを乾燥処理することにより発光層110b3が形成される。すなわち、乾燥により第2の溶液に含まれる非極性溶媒が蒸発し、図17に示すような青色(B)発光層110b3が形成される。なお、図17においては青に発光する発光層が1つのみ図示されているが、図1やその他の図より明らかなように本来は発光素子がマトリックス状に形成されたものであり、図示しない多数の発光層(青色に対応)が形成されている。
【0086】
続けて、図18に示すように、前述した青色(B)発光層110b3の場合と同様の工程を用い、赤色(R)発光層110b1を形成し、最後に緑色(G)発光層110b2を形成する。
なお、発光層110bの形成順序は、前述の順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。
【0087】
尚、発光層の第2の溶液の乾燥条件は、青色110b3の場合、例えば、窒素雰囲気中、室温で圧力を133.3Pa(1Torr)程度として5〜10分行う条件とする。圧力が低すぎると第2の溶液が突沸してしまうので好ましくない。また、温度を室温以上にすると、非極性溶媒の蒸発速度が高まり、発光層形成材料が上部開口部112d壁面に多く付着してしまうので好ましくない。
また緑色発光層110b2、および赤色発光層110b1の場合、発光層形成材料の成分数が多いために素早く乾燥させることが好ましく、例えば、40℃で窒素の吹き付けを5〜10分行う条件とするのがよい。
その他の乾燥の手段としては、遠赤外線照射法、高温窒素ガス吹付法等を例示できる。
このようにして、画素電極111上に正孔注入/輸送層110a及び発光層110bが形成される。この正孔注入/輸送層110aが本発明における第1の薄膜層に相当し、発光層110bが本発明における第2の薄膜層に相当し、これら両者を合わせたものが本発明における積層薄膜に相当する。
なお、上記に記載した通り、発光層をインクジェット装置により形成したが、この形態に限られるものではなく、発光層を蒸着により形成してもよい。
【0088】
(5)対向電極(陰極)形成工程
次に対向電極形成工程では、図19に示すように、発光層110b及び有機物バンク層112bの全面に陰極12(対向電極)を形成する。なお,陰極12は複数の材料を積層して形成しても良い。例えば、発光層に近い側には仕事関数が小さい材料を形成することが好ましく、例えばCa、Ba等を用いることが可能であり、また材料によっては下層にLiF(フッ化リチウム)等を薄く形成した方が良い場合もある。また、上部側(封止側)には下部側よりも仕事関数が高い材料、例えばAlを用いる事もできる。
これらの陰極12は、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等で形成することが好ましく、特に蒸着法で形成することが、熱による発光層110bの損傷を防止できる点で好ましい。
また、フッ化リチウムは、発光層110b上のみに形成しても良く、更に所定の色に対応して形成する事ができる。例えば、青色(B)発光層110b3上のみに形成しても良い。この場合、他の赤色(R)発光層及び緑色(G)発光層110b1、110b2には、カルシウムからなる上部陰極層12bが接することとなる。
【0089】
また陰極12の上部層には、蒸着法、スパッタ法、CVD法等により形成したAl膜、Ag膜等を用いることが好ましい。また、その厚さは、例えば100〜1000nmの範囲が好ましく、特に200〜500nm程度がよい。
また陰極12上に、酸化防止のためにSiO2、SiN等の保護層を設けても良い。
【0090】
(6)封止工程
最後に封止工程は、発光素子が形成された基板2と封止基板3bとを封止樹脂3aにより封止する工程である。たとえば。熱硬化樹脂または紫外線硬化樹脂からなる封止樹脂3aを基板2の全面に塗布し、封止樹脂3a上に封止用基板3bを積層する。この工程により基板2上に封止部3を形成する。
封止工程は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気で行うことが好ましい。大気中で行うと、陰極12にピンホール等の欠陥が生じていた場合にこの欠陥部分から水や酸素等が陰極12に侵入して陰極12が酸化されるおそれがあるので好ましくない。
更に、図2に例示した基板5の配線5aに陰極12を接続するとともに、駆動IC6に回路素子部14の配線を接続することにより、本実施形態の表示装置1が得られる。
【0091】
[第2の実施形態]
次に、本発明の表示装置である有機EL装置を備えた電子機器の具体例について説明する。
図20(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図20(a)において、符号600は携帯電話本体を示し、符号601は前記の有機EL装置を用いた表示部を示している。
図20(b)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図20(b)において、符号700は情報処理装置、符号701はキーボードなどの入力部、符号703は情報処理装置本体、符号702は前記の有機EL装置を用いた表示部を示している。
図20(c)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図20(c)において、符号800は時計本体を示し、符号801は前記の有機EL装置を用いた表示部を示している。
【0092】
また、第1の実施形態においては、R、G、Bの各発光層110bをストライプ配置した場合について説明したが、本発明はこれに限られず、様々な配置構造を採用しても良い。例えば図21(a)に示すようなストライプ配置の他、図21(b)に示すようなモザイク配置や、図21(c)に示すようなデルタ配置とすることができる。
【0093】
本発明は、有機EL装置の他、有機TFT素子等の作製にも有効である。
【0094】
【実施例】
図22に示すように、インクジェット法での画素パターンニング用に隔壁404の設けられている、ガラス板402上にITO透明電極(陽極)403の付いた基板401を用意した。上記基板401上に、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)/ポリスチレンスルホン酸(PSS)混合物(PEDOT/PSS=1:20(質量比)):20質量%、水:80質量%の分散液からなるPEDOTインクをインクジェット装置により塗布した。これを窒素ガス雰囲気中、133.3Paの圧力の下で200℃で20分加熱処理して乾燥した。これを図23に示す減圧/不活性ガス充填箱301(窒素雰囲気にしている)に移動させた。ポンプ302でこの減圧/不活性ガス充填箱301の雰囲気を吸引し、0.1Paの圧力に減圧し、200℃で10分置いた。次いで、窒素ガスボンベ303から減圧/不活性ガス充填箱301内に窒素ガスを充填し、この減圧/不活性ガス充填箱内を105Pa(1気圧)とした。この減圧・充填を2回繰り返し、正孔注入/輸送層405を形成した。
【0095】
次に、上記PEDOTを塗布した基板をインクジェット装置に移動させ、〔化1〕で示されるポリフルオレン誘導体にルブレンをドープしたものの1wt/volパーセント溶液からなるインクを、上記基板上に、上記装置で塗布した。塗布後、基板を105Pa(1気圧)の窒素雰囲気下にて、100℃で加熱処理を行い、発光層406を形成した。
【0096】
前記発光層の上にCaを蒸着法により20nmの厚さに蒸着し、その上にAl膜を蒸着法により200nmの厚さに蒸着して、陰極407を形成した。
このようにして、本実施例の有機EL素子400を作製した。
【0097】
比較のため、上記正孔注入/輸送層の形成において、減圧も不活性ガス充填も行わない他は同様にして有機EL素子を作製した(比較例)。
【0098】
これらの有機EL素子について、電圧変化に対する効率、及び所定の初期輝度での定電流下にこの素子の発光輝度の経時変化を測定した。その結果を図24及び図25のグラフに示す。これらグラフにおいて、(1)は比較例のデータを表し、(2)は、実施例のデータを表す。なお、図24におけるVthは、しきい値電圧を表す。
【0099】
これらグラフより、実施例は比較例に較べて、優れた発光効率及び発光輝度を有していることが明らかである。
【0100】
【発明の効果】
本発明の薄膜の製造方法によれば、この薄膜製造の原料として用いた溶媒の蒸気が薄膜表面近傍から除去されるので、後にこの薄膜表面に他の膜を形成しても、前記蒸気により当該他の膜に有害な作用を及ぼすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の表示装置の配線構造の平面模式図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態の表示装置の断面模式図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態の表示装置の要部の断面図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造に用いるプラズマ処理装置の一例を示す平面模式図である。
【図7】 図6に示したプラズマ処理装置の第1プラズマ処理室の内部構造を示す模式図である。
【図8】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図9】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図10】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図11】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図12】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図13】 本発明の第1の実施形態の表示装置を製造する際に用いるヘッドブロックを示す平面図である。
【図14】 本発明の第1の実施形態の表示装置を製造する際に用いるインクジェット装置を示す平面図である。
【図15】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図16】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図17】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図18】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図19】 本発明の第1の実施形態の表示装置の製造方法を説明する工程図である。
【図20】 本発明の第11の実施形態である電子機器を示す斜視図である。
【図21】 発光層の配置を示す平面模式図であって、(a)がストライプ配置、(b)がモザイク配置、(c)がデルタ配置を示す図である。
【図22】 実施例及び比較例で製作した有機EL素子の断面図である。
【図23】 実施例で用いた減圧/不活性ガス充填装置である。
【図24】 実施例及び比較例の有機EL素子について測定した電圧変化に対する発光効率を表すグラフである。
【図25】 実施例及び比較例の有機EL素子について測定した発光輝度の経時変化を表すグラフである。
【符号の説明】
1 表示装置
2 基板
2a 表示領域
2b 非表示領域
3 封止材
4 封止基板
6a 駆動IC(駆動回路)
10 表示素子
11 発光素子部
12 陰極(対向電極(発光素子))
110 機能層(発光素子)
110a 正孔注入/輸送層(機能層、第1薄膜層)
110a1 平坦部
110a2 周縁部
110b 発光層(機能層、第2薄膜層)
111 画素電極((電極)発光素子)
111a 電極面
112 バンク部
112a 第1バンク層(無機物バンク層)
112b 第2バンク層(有機物バンク層)
112c 下部開口部(無機物バンク層側の開口部(壁面))
112d 上部開口部(有機物バンク層側の開口部(壁面))
112e 上面(無機物バンク層の上面)
112f 上面(有機物バンク層の上面)
112g 開口部
A 画素領域
202 基板
203 第1薄膜層
204 第2薄膜層
300 搬送装置
301,303,305,307 インクジェット装置
302,304,306,308 乾燥装置

Claims (10)

  1. 正孔注入/輸送層形成成分と溶媒を含有する溶液を基板に塗布する工程、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する工程、前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程、及び前記正孔注入/輸送層の上に発光層を形成する工程、を有する有機EL装置の製造方法。
  2. 前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程が、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する工程で用いられる装置と同一装置で行われることを特徴とする請求項に記載の有機EL装置の製造方法。
  3. 前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程が、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する工程で用いられる装置と別の装置で行われることを特徴とする請求項に記載の有機EL装置の製造方法。
  4. 前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程において、前記薄膜を収容する雰囲気に次の膜に用いられる溶媒蒸気が供給されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法。
  5. 前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで前記溶媒分子を除去し正孔注入/輸送層を形成する工程において、前記薄膜を収容する雰囲気が加熱されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法。
  6. 前記薄膜を収容する雰囲気が不活性雰囲気であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法。
  7. 前記正孔注入/輸送層形成成分と溶媒を含有する溶液の基板への塗布がインクジェット方式によることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の有機EL装置の製造方法によって製造された有機EL装置。
  9. 正孔注入/輸送層形成成分と溶媒を含有する溶液を基板に塗布する装置と、前記溶液が塗布された基板を乾燥して薄膜を形成する装置と、前記薄膜を収容する雰囲気を減圧した後再び雰囲気ガスを充填し、再度減圧することを複数回繰り返して、前記薄膜の近傍の雰囲気中に溶媒分子が実質的に存在しない状態となるまで溶媒分子を除去する除去装置とを有することを特徴とする有機EL装置の正孔注入/輸送層製造装置。
  10. 請求項に記載の有機EL装置を有する電子機器。
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