JP4073895B2 - 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 - Google Patents
軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4073895B2 JP4073895B2 JP2004154542A JP2004154542A JP4073895B2 JP 4073895 B2 JP4073895 B2 JP 4073895B2 JP 2004154542 A JP2004154542 A JP 2004154542A JP 2004154542 A JP2004154542 A JP 2004154542A JP 4073895 B2 JP4073895 B2 JP 4073895B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- eccentric
- hole
- eccentric cylinder
- cylinder
- workpiece
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Drilling And Boring (AREA)
- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
Description
図11は従来の技術の基本構成を説明する図であり、孔加工装置110は、工作機ベース111と、軸心112から偏心した位置に孔113を有する工作物114をクランプした状態で軸心回りに回転可能に工作機ベース111に取付けた回転体116と、この回転体116を回すために工作機ベース111に取付けた回転手段117と、軸心112に直交する直交軸に沿って移動可能に回転体116に取付けたスライド部材118と、このスライド部材118を所定位置までスライドさせる移動手段119と、外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成するとともに、スライド部材118に相対回転可能に収納した第1偏心筒121と、この第1偏心筒121を空転させないために、第1偏心筒121を工作機ベース111に繋ぎ止めるアンカー手段122と、外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成するとともに第1偏心筒121に相対回転可能に且つ軸方向移動可能に収納した第2偏心筒123と、この第2偏心筒123に収納したスピンドル軸回転手段124と、このスピンドル軸回転手段124のスピンドル軸125に取付けた工具126と、からなる。
さらに、147,148はベアリングであり、相対回転や相対軸移動を円滑にする。
図12は従来技術に基づく真円度の計測データ図であり、目標とする真円151に対して現実の孔113は、ハート形の歪な円であった。なお、図面は歪を強調した。
真円度は、現実の孔113を二つの同心円152、153で挟んだときの同心円152、153の間隔fで定義される。
孔113の径が30mmのときに、真円度fは数十μmであることが判明した。加工精度を向上させ、真円度を十μm以下にすることが望まれる。
そこで、アンカー手段122の構造を工夫し、第1偏心筒121に偏った外力を加えないようにし、実験を繰り返したところ、真円度を格段に高めることができた。
軸心(12)から偏心した位置に孔(13)を有する工作物(14)をクランプした状態で前記軸心(12)回りに回転可能に前記工作機ベース(11)に取付けた回転体(16)と、
この回転体(16)を回すために工作機ベース(11)に取付けた回転手段(17)と、
前記軸心(12)に直交する直交軸に沿って移動可能に前記回転体(16)に取付けたスライド部材(18)と、
このスライド部材(18)を所定位置までスライドさせる移動手段(19)と、
外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成するとともに、前記スライド部材(19)に相対回転可能に収納した第1偏心筒(21)と、
この第1偏心筒(21)を空転させないために、第1偏心筒(21)を前記工作機ベース(11)に繋ぎ止めるアンカー手段(60)と、
外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成するとともに、前記第1偏心筒(21)に相対回転可能に且つ軸方向移動可能に収納した第2偏心筒(23)と、
この第2偏心筒(23)に収納したスピンドル軸回転手段(24)と、
このスピンドル軸回転手段(24)のスピンドル軸(25)に取付けた工具(26)と、
から構成した、軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置において、
前記第2偏心筒(23)を回転させる第2偏心筒位置決め手段(41)を、ほぼ前記軸心(12)上にて工作機ベース(11)に設けると共に、第2偏心筒位置決め手段(41)と第2偏心筒(23)とを自在軸継手(46)で連結し、
前記アンカー手段(60)は、前記自在軸継手(46)を囲う筒形自在継手(60)とし、この筒形自在継手(60)の一端を前記軸心(12)上にて工作機ベース(11)に繋ぐとともに、他端を第1偏心筒(21)に繋いだことを特徴とする。
図1は本発明に係る孔加工装置の断面図であり、孔加工装置10は、工作機ベース11と、軸心12から偏心した位置に孔13を有する工作物14をクランプした状態で軸心回りに回転可能に工作機ベース11に取付けた回転体16と、この回転体16を回すために工作機ベース11に取付けた回転手段17と、軸心12に直交する直交軸に沿って移動可能に回転体16に取付けたスライド部材18と、このスライド部材18を所定位置までスライドさせる移動手段19と、外径円に対して内径円(図3で説明する。)を偏心させた偏心断面で構成するとともに、スライド部材18に相対回転可能に収納した第1偏心筒21と、この第1偏心筒21を空転させないために、第1偏心筒21を工作機ベース11に繋ぎ止めるアンカー手段60と、外径円に対して内径円(図3で説明する。)を偏心させた偏心断面で構成するとともに第1偏心筒21に相対回転可能に且つ軸方向移動可能に収納した第2偏心筒23と、この第2偏心筒23に収納したスピンドル軸回転手段24と、このスピンドル軸回転手段24のスピンドル軸25に取付けた工具26と、からなる。
工作機ベース11は工作機械のベッドに相当する固定若しくは非可動部材である。
工作物14は、例えば圧入組立型クランクシャフトに用いるクランク軸半体である。
移動手段19は、例えば回転体16に設けたナット36と、このナット36に捩じ込んだボルト37とから構成する。ボルト37の操作のために回転体16に凹部38を設け、ボルト37の先端を逃すために工作機ベース11に凹溝39を設けた。ボルト37は、工作機ベース11に開けた穴(図示せず)を通じて回転操作することができる。
また、41は第2偏心筒位置決め手段(ステッピングモータ、シンクロモータ、サーボモータが好適)である。この第2偏心筒位置決め手段41は、工具26の切込み量の設定などの際に作動させる。
仮に、第2偏心筒位置決め手段41の中心を軸心12に合せると、孔加工の際に第1偏心筒21の偏心の影響を受けて、工具26が僅かに前後する。
前記eだけ変位させることで、工具26の前後移動を解消することができる。
さらに、47,48はベアリングであり、相対回転や相対軸移動を円滑にする。
ボルト37を回すことによって、第1偏心筒21などを、孔49の長円に沿って上下に移動させることができる。
(a)において、工具26を囲う2つの円のうち、実線の円は仕上げ加工直前の孔であり、これを下孔51と呼ぶ。想像線の円は仕上げ加工後の孔であり、これを仕上り孔52と呼ぶことにする。今、下孔51の中央に工具26があるため、この状態で工具26を回しても加工は始まらない。
図4(a)に、工具26の中心26g、第2偏心筒23の中心23g、半径Fの円を描いた。
この移動により、図4(b)に示す通りに、工具26を下孔51に接触させることができる。工具26を高速で回転させつつ、図3の第2偏心筒23をさらに反時計回りに回すと、工具26は更に左上へ移動し、図4(c)に示す通りに仕上り孔52に達する。
すなわち、第2偏心筒23の中心23gから工具26の中心26gをFだけ偏心させたので、第2偏心筒23を適当角度回すことにより、切込み量を決定することができる。
図5(a),(b)は本発明の孔加工装置の作用説明図である。
(a)は図2と図4(b)とを合成した図面であり、便宜上、回転体16に目印として白丸53を付し、工具26の接触点に目印としての黒点54を付した。この状態で、工具26を高速回転させつつ、回転体16を図時計回りに回し始める。すると、回転体16とともに、工作物14及びスライド部材18は同期して時計回りに回り始める。一方、第1偏心筒21及びスピンドル軸回転手段24は回転せずに図面の上下、左右、斜めにのみ移動し得る。
このことは、高速回転する工具26の回りを工作物14が90゜だけ旋回し、結果、孔13の1/4周(90゜分)が加工できたことになる。
(a)は白丸53の位置で明らかなように、回転体16などが180゜回転し、工作物14も180゜回転したことを示す。一方、工具26の黒点54は方位が変化しない。
このことは、高速回転する工具26の回りを工作物14が180゜だけ旋回し、結果、孔13の1/2周(180゜分)が加工できたことになる。
このことは、高速回転する工具26の回りを工作物14が270゜だけ旋回し、結果、孔13の3/4周(270゜分)が加工できたことになる。
(a)は孔加工図であり、工作物14を回転主軸29に心合せし、クランプ手段31,32でクランプした上で、工作物14を回しつつ工具26で孔13を加工する(図5,図6参照)。このときには、砥石56は待機させておく。
(b)は軸部加工図であり、工作物14はそのままで工具26を待機させる。次に、工作物14を高速で回転させつつ砥石56を当てることにより、軸部57の加工を実施する。
従って、中間筒64の両端に関節部66、66を配置することにより、中間軸64の傾斜角を自由に変更することができる。
Claims (1)
- 工作機ベース(11)と、
軸心(12)から偏心した位置に孔(13)を有する工作物(14)をクランプした状態で前記軸心(12)回りに回転可能に前記工作機ベース(11)に取付けた回転体(16)と、
この回転体(16)を回すために工作機ベース(11)に取付けた回転手段(17)と、
前記軸心(12)に直交する直交軸に沿って移動可能に前記回転体(16)に取付けたスライド部材(18)と、
このスライド部材(18)を所定位置までスライドさせる移動手段(19)と、
外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成するとともに、前記スライド部材(19)に相対回転可能に収納した第1偏心筒(21)と、
この第1偏心筒(21)を空転させないために、第1偏心筒(21)を前記工作機ベース(11)に繋ぎ止めるアンカー手段(60)と、
外径円に対して内径円を偏心させた偏心断面で構成するとともに、前記第1偏心筒(21)に相対回転可能に且つ軸方向移動可能に収納した第2偏心筒(23)と、
この第2偏心筒(23)に収納したスピンドル軸回転手段(24)と、
このスピンドル軸回転手段(24)のスピンドル軸(25)に取付けた工具(26)と、
から構成した、軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置において、
前記第2偏心筒(23)を回転させる第2偏心筒位置決め手段(41)を、ほぼ前記軸心(12)上にて工作機ベース(11)に設けると共に、第2偏心筒位置決め手段(41)と第2偏心筒(23)とを自在軸継手(46)で連結し、
前記アンカー手段(60)は、前記自在軸継手(46)を囲う筒形自在継手(60)とし、この筒形自在継手(60)の一端を前記軸心(12)上にて工作機ベース(11)に繋ぐとともに、他端を第1偏心筒(21)に繋いだことを特徴とする軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004154542A JP4073895B2 (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004154542A JP4073895B2 (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005334990A JP2005334990A (ja) | 2005-12-08 |
JP4073895B2 true JP4073895B2 (ja) | 2008-04-09 |
Family
ID=35489090
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004154542A Expired - Fee Related JP4073895B2 (ja) | 2004-05-25 | 2004-05-25 | 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4073895B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITPR20010066A1 (it) * | 2001-10-09 | 2003-04-09 | Sunnen Italia Srl | Sistema porta utensile per la calibratura ad alta precisione di fori. |
JP5411028B2 (ja) * | 2010-03-10 | 2014-02-12 | 株式会社新機械技研 | 多角形形状ボーリング加工装置 |
US8517799B2 (en) * | 2010-12-07 | 2013-08-27 | The Boeing Company | Robotic surface preparation by a random orbital device |
CN104162693B (zh) * | 2014-07-24 | 2016-08-31 | 中北大学 | 一种带有电磁转差离合器的深孔钻镗床 |
CN107127368A (zh) * | 2017-05-22 | 2017-09-05 | 李华林 | 一种大型联轴器的打孔装置 |
CN108747522B (zh) * | 2018-06-30 | 2023-12-29 | 安徽合力股份有限公司 | 一种用于滤清器筒加工的偏心工装 |
-
2004
- 2004-05-25 JP JP2004154542A patent/JP4073895B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005334990A (ja) | 2005-12-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101376242B1 (ko) | 가공공구 | |
JP4750253B2 (ja) | 切削加工法 | |
JP6322014B2 (ja) | クランプ装置 | |
JP5051925B2 (ja) | 運転中に位置合わせ可能なスピンドルを有するスピンドルユニット及びそれを備える工作機械 | |
JP6911547B2 (ja) | 溝の超仕上げ方法及び軸受の製造方法 | |
KR101594423B1 (ko) | 레이저 용접용 다목적 지그 장치 | |
JP7063790B2 (ja) | ワーク加工装置 | |
JP4073895B2 (ja) | 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 | |
JP4665440B2 (ja) | 加工工具 | |
JP2021122937A (ja) | 切削装置 | |
KR20190045210A (ko) | 피공작물의 회전 대칭 표면을 기계 가공하는 기계 가공 방법 및 선삭 장치 | |
JP4314735B2 (ja) | 加工装置 | |
KR200398525Y1 (ko) | 편심 조절 기능을 가진 스핀들 | |
JP3487773B2 (ja) | トロコイド工具 | |
JP6763504B2 (ja) | 位置補正機能付き作業機械及びその位置補正方法。 | |
JP2017080867A (ja) | 研削装置 | |
KR19980042740A (ko) | 자유곡면 가공공구 | |
JP3736241B2 (ja) | シリンダブロックのクランクシャフト位置決め用スラスト面加工装置および加工方法 | |
JP2007083323A (ja) | 円筒内周面研削加工方法 | |
JP7291949B2 (ja) | チップドレッサー | |
JP3163796B2 (ja) | バリ取り装置における工具変位量検出方法およびその装置 | |
JP4494921B2 (ja) | 研削盤 | |
JP2004211793A (ja) | 等速ジョイント用アウタ部材の加工方法 | |
JP3699388B2 (ja) | クランク軸半体の加工方法 | |
JP2003136377A (ja) | 軸心から偏心した位置に孔を有する工作物の孔加工装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080123 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110201 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110201 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120201 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130201 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130201 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140201 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |