JP4070903B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池の加温方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池の加温方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムおよび燃料電池の加温方法に関し、詳しくは、単電池を積層してなる複数の積層体を有する燃料電池システムおよび単電池を積層してなる積層体を有する燃料電池の加温方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の燃料電池システムとしては、2分割された燃料電池スタックの一方を加温した燃焼ガスを改質器の排ガスとの熱交換により加温して燃料電池スタックの他方を加温するものが提案されている(例えば、特開平2−139871号公報など)。このシステムは、2分割された燃料電池スタックの間に熱交換器を備えると共に燃料電池スタックの一方,熱交換器,燃料電池スタックの他方の順に冷却および加温用の循環流路を備えており、燃料を燃焼させることにより加熱した燃焼ガスを循環流路により供給して燃料電池スタックの一方を加温し、改質器の排ガスを熱交換器に供給して燃料電池スタックの一方を加温することにより降温したガスを加熱して燃料電池スタックの他方を加温する。この結果、このシステムによれば、燃料電池スタックを迅速に起動可能な温度にすることができる、とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした燃料電池システムでは、燃料電池スタックを効果的に迅速に加温することができない場合を生じるという問題があった。上述の燃料電池システムでは、改質器の存在が必須となり、改質器が存在しないシステムでは燃料電池スタックを迅速に加温することができない。
【0004】
本発明の燃料電池システムは、燃料電池を構成する積層体を迅速に加温することを目的の一つとする。また、本発明の燃料電池システムは、燃料電池を構成する積層体を効率的に加温することを目的の一つとする。さらに、本発明の燃料電池システムは、システム全体の小型化を目的の一つとする。本発明の燃料電池の加温方法は、燃料電池を構成する積層体を迅速に加温することを目的の一つとする。また、本発明の燃料電池の加温方法は、燃料電池を構成する積層体を効率的に加温することを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の燃料電池システムおよび燃料電池の加温方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の燃料電池システムは、単電池を積層してなる複数の積層体を有する燃料電池システムであって、前記複数の積層体毎に熱交換媒体を循環可能な熱交換媒体循環手段と、前記熱交換媒体を加温可能な第1加温手段と、前記複数の積層体毎に燃料を供給可能な燃料供給手段と、前記複数の積層体により発電された電力を用いて前記熱交換媒体を加温可能な第2加温手段と、所定の指示のとき、前記複数の積層体の一部を加温した後に前記一部の積層体での発電により生じる熱と前記一部の積層体から供給される電力を用いて発生させた熱とにより加温された熱交換媒体によって他の積層体を加温するよう前記熱交換媒体循環手段による熱交換媒体循環路形成、前記第1加温手段による熱交換媒体の加温、前記燃料供給手段による積層体への燃料供給、および前記第2加温手段による熱交換媒体の加温を制御する加温制御手段とを備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の燃料電池システムでは、所定の指示のときに、加温制御手段が複数の積層体の一部を加温した後に他の積層体を加温するよう熱交換媒体循環手段と第1加温手段と燃料供給手段と第2加温手段とを制御することにより、複数の積層体を加温することができる。
【0008】
こうした本発明の燃料電池システムにおいて、前記複数の積層体の温度を検出する温度検出手段を備え、前記加温制御手段は、前記複数の積層体の一部に前記熱交換媒体が循環するよう前記熱交換媒体循環手段を制御すると共に前記熱交換媒体を加温するよう前記第1加温手段を制御する第1加温制御手段と、前記温度検出手段により検出される前記複数の積層体の一部の温度が所定温度になったとき、該一部の積層体に燃料を供給するよう前記燃料供給手段を制御すると共に前記一部の積層体を除く他の積層体の少なくとも一部に前記熱交換媒体が循環するよう前記熱交換媒体循環手段を制御し、前記一部の積層体により発電された電力を用いて前記熱交換媒体を加温するよう前記第2加温手段を制御する第2加温制御手段とを備えるものとすることもできる。こうすれば、加温された一部の積層体を作動させて得られる電力を用いて他の積層体の一部を加温するから、複数の積層体を迅速に加温することができる。また、第1加温手段は積層体の一部を加温するのに必要な熱量を熱交換媒体に加えることができればよいから、第1加温手段として小型のものを用いることができ、システム全体を小型化することができる。
【0009】
この加温制御手段が第1加温制御手段と第2加温制御手段とを備える態様の本発明の燃料電池システムにおいて、前記第2加温制御手段は、前記一部の積層体を介して前記他の積層体の少なくとも一部に前記熱交換媒体が循環するよう前記熱交換媒体循環手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、一部の積層体が発電に伴い生じる熱を用いて他の積層体の一部を加温することができる。この結果、発生する熱を効率的に利用することができると共に、より迅速に複数の積層体を加温することができる。
【0010】
また、加温制御手段が第1加温制御手段と第2加温制御手段とを備える態様の本発明の燃料電池システムにおいて、前記第2加温制御手段は、前記熱交換媒体を加温するよう前記第1加温手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より迅速に他の積層体の一部を加温することができる。
【0011】
これら各態様を含め本発明の燃料電池システムにおいて、前記第1加温手段は、燃焼用の燃料の供給を受けて該燃料を燃焼することにより前記熱交換媒体を加温する手段であるものとすることもできる。こうすれば、迅速に熱量を熱交換媒体に供給することができる。この態様の本発明の燃料電池システムにおいて、前記複数の積層体毎に前記第1加温手段の排気を供給可能な排気供給手段と、前記加温制御手段による加温に対応して前記第1加温手段の排気を前記複数の積層体の一部に供給するよう前記排気供給手段を制御する排気制御手段とを備えるものとすることもできる。こうすれば、さらにエネルギ効率を向上させることができると共に迅速に積層体を加温することができる。
【0012】
また、本発明の燃料電池システムにおいて、前記複数の積層体のすべての加温が終了したとき、前記第1加温手段と前記第2加温手段による前記熱交換媒体の加温を停止する加温停止手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、複数の積層体が過剰に加温されるのを防止することができる。
【0013】
さらに、本発明の燃料電池システムにおいて、前記熱交換媒体を冷却可能な熱交換媒体冷却手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、始動後は、熱交換媒体循環手段を複数の積層体を冷却可能な冷却装置として機能させることができる。この結果、複数の積層体の加温と冷却とを同一の熱交換媒体により行なうことができるから、別々に行なうシステムに比してシステム全体を小型のものにすることができる。
【0014】
本発明の燃料電池の加温方法は、単電池を積層してなる積層体を有する燃料電池の加温方法であって、前記積層体の一部を加温する第1加温ステップと、該一部の積層体の加温が終了したとき、該一部の積層体に燃料を供給して発電させ該一部の積層体の出力端子から供給される電力を用いて該一部の積層体を除く他の積層体の少なくとも一部を加温する第2加温ステップとを備えることを要旨とする。
【0015】
この本発明の燃料電池の加温方法では、一部の積層体の加温が終了した後に、この一部の積層体に燃料を供給して得られる電力を用いて一部の積層体を除く他の積層体の少なくとも一部を加温することにより、積層体全体を迅速に加温することができる。
【0016】
この本発明の燃料電池の加温方法において、前記第1加温ステップは、燃料を燃焼することにより生じる熱を用いて前記積層体の一部を加温するステップであるものとすることもできる。
【0017】
また、本発明の燃料電池の加温方法において、前記第2加温ステップは、前記一部の積層体に燃料を供給することにより該一部の積層体が生じる熱をも用いて前記他の積層体の少なくとも一部を加温するステップであるものとすることもできる。こうすれば、より迅速に積層体を加温することができると共に、加温の際のエネルギ効率を向上させることができる。
【0018】
さらに、本発明の燃料電池の加温方法において、前記第2加温ステップは、燃料を燃焼することにより生じる熱をも用いて前記他の積層体の少なくとも一部を加温するステップであるものとすることもできる。こうすれば、より迅速に積層体を加温することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である燃料電池システム20の構成の概略を示す構成図である。図示するように、実施例の燃料電池システム20は、4つの燃料電池スタック22〜28と、この4つの燃料電池スタック22〜28に水素を含有する燃料ガスを供給する燃料供給装置30と、4つの燃料電池スタック22〜28を加温および冷却する加温冷却装置40と、燃料電池システム20全体をコントロールする電子制御ユニット80とを備える。
【0020】
4つの燃料電池スタック22〜28(以下、個別に呼ぶときには第1〜第4燃料電池スタックという)は、いずれも湿潤状態でプロトン伝導性を有する固体高分子膜を電解質として用いた固体高分子型燃料電池の単位セルを複数積層して構成されている。各燃料電池スタック22〜28には、燃料供給装置30から供給される燃料ガスを各単位セルの燃料極に供給する燃料ガス流路33,35,37,39と、酸素を含有する酸化ガス(例えば、空気など)を各単位セルの酸素極に供給する図示しない酸化ガス流路と、加温冷却装置40に用いられる熱交換媒体(例えば、水や不凍液など)の流路としての熱交換媒体流路53,55,57,59とが設けられている。また、各燃料電池スタック22〜28には、それぞれの燃料電池スタックの温度を検出する温度センサ(以下、第1〜第4スタック温度センサという)72〜78が取り付けられている。
【0021】
燃料供給装置30は、メタノールやメタンなどの炭化水素系の燃料を水蒸気改質して水素を含有する燃料ガスを得る改質器等の燃料生成装置や、水素ガスを貯蔵する水素タンク等として構成されており、各燃料電池スタック22〜28にその需要に応じた燃料ガスを供給する。なお、燃料供給装置30から各燃料電池スタック22〜28への燃料ガス供給管31は、分岐管を介して各燃料電池スタック22〜28の燃料ガス流路33,35,37,39に接続されており、その流入口には各燃料電池スタック22〜28への燃料ガスの供給を司る電磁弁(以下、各電磁弁を第1〜第4燃料バルブという)32,34,36,38が取り付けられている。
【0022】
加温冷却装置40は、各燃料電池スタック22〜28の熱交換媒体流路53,55,57,59に接続されて循環管路を形成する循環形成管路50と、この循環形成管路50に熱交換媒体を循環させるポンプ42と、循環管路に循環する熱交換媒体を加温する燃焼器44と、同じく循環管路に循環する熱交換媒体を加温する電気ヒータ46と、循環形成管路50にバイパス管路として取り付けられた熱交換器48とを備える。循環形成管路50の各燃料電池スタック22〜28への流入口には各燃料電池スタック22〜28への熱交換媒体の循環を司る電磁弁(以下、第1〜第4循環バルブという)52,54,56,58が取り付けられている。
【0023】
燃焼器44は、燃料ガスを燃焼する燃焼部45を備えており、この燃焼部45には分岐管62を介して燃料ガス供給管31から燃料ガスが供給される。この分岐管62の燃焼部45への流入口には、燃料ガスの供給を司る電磁弁(以下、燃焼器燃料バルブという)64が取り付けられている。また、燃焼器44には、出口付近の熱交換媒体の温度を検出する燃焼器温度センサ66が取り付けられている。燃焼器燃料バルブ64や燃焼器温度センサ66,燃焼部45は信号ラインにより電子制御ユニット80に接続されており、電子制御ユニット80により燃焼器温度センサ66が検出する温度が所定温度を越えないよう燃焼部45による燃料ガスの燃焼が制御されるようになっている。
【0024】
図2は、各燃料電池スタック22〜28と電気ヒータ46との電気系統を模式的に示した模式図である。図示するように電気ヒータ46は、通電により発熱する発熱体(例えば、ニクロム線など)46aと、発熱体46aへの通電を司るスイッチ47と、電気ヒータ46の出口付近の熱交換媒体の温度を検出する電気ヒータ温度センサ67とを備えており、発熱体46aへの通電により循環形成管路50に流れる熱交換媒体を加熱する。なお、スイッチ47と電気ヒータ温度センサ67は信号ラインにより電子制御ユニット80に接続されており、電子制御ユニット80により電気ヒータ温度センサ67が検出する温度が所定温度を越えないようスイッチ47のオンオフが制御されるようになっている。
【0025】
また、図2に示すように、電気ヒータ46に接続された電力ライン92は、第1燃料電池スタック22の出力端子22a,22bと接続されると共に、各リレー94a,94b,96a,96bを介して第2および第3燃料電池スタック24,26の出力端子24a,24b,26a,26bに接続されている。したがって、各リレー94a,94b,96a,96bをオンとすることにより第1ないし第3燃料電池スタック22〜26は並列に接続され、これらの燃料電池スタックにより発電される電力が電気ヒータ46に供給されるようになっている。電力ライン92はリレー98aと第4燃料電池スタック28とを介して電力ライン93に接続されており、この電力ライン92,93は、リレー91a,91bを介してバッテリ90の出力端子90a,90bに接続されている。また、各燃料電池スタック22〜28は、リレー94c,96c,98cを介して各燃料電池スタック22〜28の異極端子が接続されており、各リレー94a,94b,96a,96b,98aをオフとした状態でリレー94c,96c,98cをオンとすることにより各燃料電池スタック22〜28を直列に接続することができるようになっている。この状態で更にリレー91a,91bをオンとすれば、燃料電池スタック22〜28により発電された電力を用いてバッテリ90を充電することができる。
【0026】
図1に戻って、熱交換器48は、三方弁(以下、冷却三方弁という)60を介して循環形成管路50にバイパス的に接続されており、各燃料電池スタック22〜28が定常運転状態のときに管路形成されて循環形成管路50に流れる熱交換媒体を外気と熱交換して冷却する。なお、熱交換器48には、熱交換器48の出口付近の熱交換媒体の温度を検出する熱交換器温度センサ68が取り付けられている。
【0027】
図3は、電子制御ユニット80を中心とした燃料電池システム20の電気的な構成の概略を示すブロック図である。図示するように、電子制御ユニット80は、CPU82を中心として構成されたワンチップマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROM84と、一時的にデータを記憶するRAM86と、各種信号を入力する入力処理回路88と、各種信号を出力する出力処理回路89とを備える。この電子制御ユニット80には、燃焼器温度センサ66からの燃焼器44の出口付近の熱交換媒体の温度や電気ヒータ温度センサ67からの電気ヒータ46の出口付近の熱交換媒体の温度,熱交換器温度センサ68からの熱交換器48の出口付近の熱交換媒体の温度,第1〜第4スタック温度センサ72〜78からの各燃料電池スタック22〜28の温度T1〜T4などが入力処理回路88を介して入力されている。また、電子制御ユニット80からは、ポンプ42への駆動信号や燃焼部45への点火信号,燃焼器燃料バルブ64への駆動信号,電気ヒータ46への駆動信号,冷却三方弁60への駆動信号,第1〜第4燃料バルブ32,34,36,38への駆動信号,第1〜第4循環バルブ52,54,56,58への駆動信号,各リレー91a,91b,94a,94b,94c,96a,96b,96c,98a,98cへの駆動信号などが出力処理回路89を介して出力されている。
【0028】
次に、こうして構成された実施例の燃料電池システム20の動作、特に燃料電池システム20を始動するときに各燃料電池スタック22〜28を加温する動作について説明する。図4は、電子制御ユニット80により実行される加温処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、実施例の燃料電池システム20が起動される際に各燃料電池スタック22〜28の温度が所定温度以下(例えば、0℃以下)のときに実行される。
【0029】
図4の加温処理ルーチンが実行されると、CPU82は、まず第1燃料電池スタック22を加温するための第1循環管路50aを形成する処理を実行する(ステップS100)。第1循環管路50aの形成は、電子制御ユニット80から第1〜第4循環バルブ52,54,56,58に駆動信号を出力して第1循環バルブ52を開成すると共に第2〜第4循環バルブ54,56,58を閉成し、更に、冷却三方弁60に駆動信号を出力して熱交換媒体が熱交換器48を通らないよう管路形成することにより行なう。図5は、こうして第1循環管路50aが形成されて、これにより第1燃料電池スタック22が加温される様子を示す説明図である。なお、第1循環管路50aを解りやすくするため、第1循環管路50aを構成しない第2燃料電池スタック24等の管路の図示は省略してある。
【0030】
次に、ポンプ42を駆動して熱交換媒体を第1循環管路50aに循環させると共に(ステップS102)、燃焼器44による熱交換媒体の加温の処理を実行する(ステップS104)。燃焼器44による加温は、具体的には、電子制御ユニット80から燃焼器燃料バルブ64に駆動信号を出力して燃焼器燃料バルブ64を開成すると共に燃焼部45に点火信号を出力して燃焼部45に供給される燃料ガスを燃焼させることにより行なう。
【0031】
続いて、第1スタック温度センサ72により検出される第1燃料電池スタック22の温度T1を読み込み(ステップS106)、読み込んだ温度T1が閾値Trより大きくなるのを待つ処理を実行する(ステップS108)。ここで閾値Trは、実施例では第1燃料電池スタック22の始動可能な最低温度より若干高い温度、例えば第1燃料電池スタック22内で凍結している水分が完全に解凍している状態と考えられる温度(例えば、5℃など)として設定されている。なお、この第1循環管路50aを形成すると共に燃焼器44により加温する状態では、各燃料電池スタック22〜28は停止しているから、第1〜第4燃料バルブ32,34,36,38は閉成されている。
【0032】
第1燃料電池スタック22の温度T1が閾値Trより大きくなると、CPU82は、第2循環管路50bを形成する処理を実行する(ステップS110)。第2循環管路50bの形成は、第1循環管路50aの状態で電子制御ユニット80から第2循環バルブ54に駆動信号を出力して第2循環バルブ54を開成することにより行なう。図6は、この第2循環管路50bを形成すると共に第1燃料電池スタック22を運転して第2燃料電池スタック24を加温する様子を示す説明図である。図示するように、第2循環管路50bは、第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とが並列に接続された循環管路として形成される。続いて、CPU82は、第1燃料電池スタック22を始動すると共に(ステップS112)、電気ヒータ46を駆動する処理を実行する(ステップS114)。第1燃料電池スタック22の始動は、第1燃料電池スタック22の燃料ガス流路33に燃料ガスを供給するために第1燃料バルブ32を開成すると共に、第1燃料電池スタック22の図示しない酸化ガス流路に酸化ガスを供給することにより行なわれる。また、電気ヒータ46の駆動は、リレー94a,94b,94cをいずれもオフとした状態で電気ヒータ46とスイッチ47をオンとすることにより行なう。この回路構成では、第1燃料電池スタック22により発電された電力が電気ヒータ46に供給されることになる。したがって、第2循環管路50bを循環する熱交換媒体は燃焼器44と電気ヒータ46とにより加温されることになる。一般的に燃料電池は発電に伴い発熱するから、第1燃料電池スタック22も発電に伴って生じる熱により熱交換媒体を加温することになる。故に、第2燃料電池スタック24は、燃焼器44と電気ヒータ46と第1燃料電池スタック22とにより加温されることになる。
【0033】
次に、CPU82はカウンタCに値2を設定し(ステップS116)、カウンタCの値に該当する燃料電池スタックの温度TCを読み込み(ステップS118)、この温度TCが閾値Trより大きくなるのを待つ処理を実行する(ステップS120)。後述するが、この処理(ステップS118およびS120)と後続するステップS122ないしS128の処理は、すべての燃料電池スタックについて行なわれ、最後の燃料電池スタックの温度が閾値Trより大きくなったときに、ステップS130以降の処理に移る。いま、カウンタCには値2が設定されているときを考えれば、ステップS118およびS120の処理は、第2燃料電池スタック24の温度T2を第2スタック温度センサ74から読み込み、この温度T2が閾値Trより大きくなるのを待つ処理となる。
【0034】
温度TCが閾値Trより大きくなると、カウンタCの値に該当する燃料電池スタックを始動し(ステップS122)、カウンタCと値4とを比較する(ステップS124)。カウンタCが値2のときを考えれば、この処理は、第2燃料電池スタック24を始動し、カウンタCは値4に等しくないと判定される処理となる。なお、第2燃料電池スタック24の始動は、第2燃料電池スタック24の燃料ガス流路35に燃料ガスを供給するために第2燃料バルブ34を開成すると共に、第2燃料電池スタック24の図示しない酸化ガス流路に酸化ガスを供給することにより行なわれる。この燃料電池スタックの始動は、更に、始動した燃料電池スタックの電気ヒータ46への接続も同時に行なわれる。すなわち、カウンタCが値2の時を考えれば、第2燃料電池スタック24を第1燃料電池スタック22と並列に電気ヒータ46に接続するために、リレー96a,96b,96cをオフとした状態でリレー94a,96bをオンとするのである。なお、リレー94cはオフの状態のままである。このように接続することにより、第1燃料電池スタック22により発電された電力と第2燃料電池スタック24により発電された電力が電気ヒータ46に供給されることになる。
【0035】
いま、カウンタCが値2のときを考えているから、ステップS124の処理ではカウンタCは値4に等しくないと判定され、カウンタCをインクリメントすると共に(ステップS126)、カウンタCの値に該当する循環管路を形成する処理を実行し(ステップS128)、ステップS118に戻る。カウンタCが値2のときを考えれば、カウンタCが値3にインクリメントされ、第2循環管路50bの状態で第3循環バルブ56を開成して第3燃料電池スタック26を循環管路に取り込むのである。この結果、第3燃料電池スタック26は、燃焼器44による熱交換媒体の加温と、第1燃料電池スタック22および第2燃料電池スタック24により発電された電力を用いる電気ヒータ46による熱交換媒体の加温と、第1燃料電池スタック22および第2燃料電池スタック24の発電に伴って生じる熱による熱交換媒体の加温とにより加温されることになる。こうした加温の関係はカウンタCの値により定まるのは、容易に理解される。なお、ステップS124では、カウンタCを値4と比較しているが、これは実施例の燃料電池システム20が4つの燃料電池スタック22〜28を備えているからであり、この比較する値は分割された燃料電池スタックの数に一致するものである。
【0036】
こうして第3燃料電池スタック26も第4燃料電池スタック28も加温されると、燃料電池スタックの加温は終了したと判定され、電気ヒータ46を停止すると共に(ステップS130)、燃焼器44も停止され(ステップS132)、各燃料電池スタック22〜28を冷却するための循環管路を形成する処理を実行して(ステップS134)、本ルーチンを終了する。ここで、電気ヒータ46の停止処理には、スイッチ47をオフする処理だけでなく、各燃料電池スタック22〜28を直列に接続してバッテリ90に接続する処理も含まれる。具体的には、リレー94a,94b,96a,96b,98aをオフとし、リレー94c,96c,98cをオンとすると共にリレー91a,91bをオンとするのである。この結果、始動した各燃料電池スタック22〜28により発電される電力でバッテリ90が充電される。なお、冷却用の循環管路の形成は、電子制御ユニット80から冷却三方弁60に駆動信号を出力して、熱交換器48に熱交換媒体が流れるようにすることにより行なわれる。
【0037】
図7は、実施例の燃料電池システム20の各燃料電池スタック22〜28が加温される様子を模式的に示す説明図である。図中矢印は、矢印の元の燃料電池スタックの発電による電力と発電に伴う熱が矢印の先の燃料電池スタックの加温に用いられていることを示している。図示するように、時間t1で第1燃料電池スタック22の温度T1が閾値Trより大きくなって第1燃料電池スタック22の加温が終了すると共に第2循環管路50bが形成されて第2燃料電池スタック24の加温が開始される。同様に時間t2およびt3では第2燃料電池スタック24や第3燃料電池スタック26の加温が終了すると共に第3燃料電池スタック26や第4燃料電池スタック28の加温が開始される。時間teでは第4燃料電池スタック28の加温も終了し、各燃料電池スタック22〜28によるバッテリ90の充電が開始される。
【0038】
図8は、実施例の燃料電池システム20と従来例の燃料電池システムとにより各燃料電池スタックが加温される様子を模式的に示す説明図である。ここで、従来例の燃料電池システムは、燃焼器44による加温で同時に各燃料電池スタック22〜28を加温するシステムである。図示するように、実施例の燃料電池システム20は、従来例の燃料電池システムに比して短時間にすべての燃料電池スタックを目標温度である閾値Tr以上まで加温することができる。なお、従来例の燃料電池システムを、実施例の燃料電池システム20と同様に短時間で加温を終了するものとするために燃料器44の規模を大きくすることもできるが、この場合、システムが大型化すると共にエネルギ効率も格段と下がるものとなる。
【0039】
以上説明した実施例の燃料電池システム20によれば、4つの燃料電池スタック22〜28を順次加温することができる。この結果、燃焼器44を小型のものとすることができるから、システムの小型化も図ることができる。しかも、加温が終了した燃料電池スタックにより発電される電力で電気ヒータ46を駆動し、まだ加温されていない燃料電池スタックを加温するから、加温の際のエネルギ効率を高くすることができると共に迅速に加温することができる。さらに、加温が終了した燃料電池スタックの発電に伴う熱をも用いてまだ加温されていない燃料電池スタックを加温するから、加温の際のエネルギ効率をさらに高くすることができると共により迅速に加温を終了することができる。
【0040】
実施例の燃料電池システム20では、燃焼器44の燃焼部45で燃焼された排ガスは大気に開放されているが、この排ガスを燃料電池スタックの燃料ガス流路や酸化ガス流路に導入して燃料電池スタックの加温を更に促進するものとすることもできる。この変形例の燃料電池システム20Bの構成の概略を図9に例示する。図示するように、変形例の燃料電池システム20Bは、燃焼器44の燃焼部45の排ガスを各燃料電池スタック22〜28の酸化ガス流路に導入する排ガス管100を備える。排ガス管100には、排ガスを大気開放するための三方弁102と、各燃料電池スタック22〜28へ排ガスを供給するための電磁弁として構成された第1〜第4排ガスバルブ112〜118とが設けられている。この変形例の燃料電池システム20Bでは、各燃料電池スタックが加温される際に、対応する排ガスバルブが開成されて加温される燃料電池スタックの酸化ガス流路に排ガスが流されるようになっている。この変形例の燃料電池システム20Bによれば、排ガスの熱をも用いて燃料電池スタックを加温するから、より迅速に燃料電池スタックを加温することができると共にエネルギ効率を向上させることができる。
【0041】
実施例の燃料電池システム20では、順番に各燃料電池スタック22〜28を加温したが、第1燃料電池スタック22の加温後、残りの3つの燃料電池スタック24〜28を同時に加温するものとしてもよい。この場合の加温処理ルーチンを図10に例示する。この加温処理ルーチンのステップS200ないしS208の処理およびステップS230ないしS234の処理は、図4に例示する加温処理ルーチンのステップS100ないしS108の処理およびステップS130ないしS134の処理と同一である。こうした同一の処理の説明は省略し、以下にこの図10の加温処理ルーチンに基づいて、第1燃料電池スタック22を加温した後に残りの3つの燃料電池スタック24〜28を同時に加温する処理を説明する。
【0042】
第1燃料電池スタック22の温度T1が閾値Trより大きくなると(ステップS206,S208)、すべての燃料電池スタック22〜28を循環管路に構成する加温循環管路50dを形成する処理を実行する(ステップS210)。加温循環管路50dの形成は、具体的には、図5に示す第1循環管路50aの状態から第2〜第4循環バルブ54,56,58を開成することにより行なう。そして、第1燃料電池スタック22を始動すると共に(ステップS212)、電気ヒータ46を駆動する(ステップS214)。この加温循環管路50dにより第2〜第4燃料電池スタック24〜28が加温されている様子を図11に例示する。図示するように、第1燃料電池スタック22には燃料ガスが供給されている。したがって、第2〜第4燃料電池スタック24〜28は、燃焼器44による加温と、第1燃料電池スタック22の発電による電力を用いる電気ヒータ46の加温と、第1燃料電池スタック22の発電に伴って生じる熱による加温とによって加温される。
【0043】
そして、第3燃料電池スタック26の温度T3を読み込み(ステップS218)、読み込んだ温度T3が閾値Trより大きくなったときに(ステップS220)、第2〜第4燃料電池スタック24〜28の加温が終了したと判断し、第2〜第4燃料電池スタック24〜28を始動すると共に(ステップS222)、電気ヒータ46と燃焼器44とを停止し(ステップS230,S232)、各燃料電池スタック22〜28を冷却するための循環管路を形成して(ステップS234)、本ルーチンを終了する。こうした第1燃料電池スタック22を加温した後に残りの3つの燃料電池スタック24〜28を同時に加温する様子を図12に模式的に示す。
【0044】
以上説明したように変形例の加温処理ルーチンを実行する燃料電池システム20によれば、第1燃料電池スタック22を加温した後に残りの3つの燃料電池スタック24〜28を同時に加温することができる。この構成の場合、電気ヒータ46には第1燃料電池スタック22により発電された電力だけが供給されるから、電気ヒータ46を容量の小さなものにすることができる。また、電気ヒータ46の端子には第1燃料電池スタック22の出力端子だけが接続できればよいから、図2に例示した電気系統における各燃料電池スタック22〜28とバッテリ90との接続や電気ヒータ46との接続を簡易なものとすることができる。
【0045】
この変形例の加温処理ルーチンを実行する燃料電池システム20では、第2〜第4燃料電池スタック24〜28の加温の終了を第3燃料電池スタック26の温度T3により判定したが、第2燃料電池スタック24の温度T2や第4燃料電池スタック28の温度T4により判定するものとしてもよい。
【0046】
実施例の加温処理ルーチンや変形例の加温処理ルーチンを実行する燃料電池システム20では、まず第1燃料電池スタック22を加温したが、第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを同時に加温し、その後第3燃料電池スタック26と第4燃料電池スタック28とを加温するものとしてもよい。この場合の加温処理ルーチンを図13に例示する。このルーチンでは、CPU82はまず第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを加温するための第1加温循環管路50eを形成し(ステップS300)、ポンプ42と燃焼器44とを駆動して加温を開始する(ステップS302,S304)。第1加温循環管路50eの形成は、第1循環バルブ52と第2循環バルブ54とを開成すると共に第3循環バルブ56と第4循環バルブ58とを閉成することにより行なう。第1加温循環管路50eにより第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とが加温される様子を図14に例示する。
【0047】
そして、第1燃料電池スタック22の温度T1が閾値Trより大きくなるのを待って(ステップS306,S308)、第3燃料電池スタック26と第4燃料電池スタック28を加温するための第2加温循環管路50fを形成し(ステップS310)、第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを始動すると共に(ステップS312)、電気ヒータ46による加温を開始する(ステップS314)。第2加温循環管路50fの形成は、第1加温循環管路50eの状態から第3循環バルブ56と第4循環バルブ58とを開成することにより行なう。第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを運転して第2加温循環管路50fにより第3燃料電池スタック26と第4燃料電池スタック28とが加温される様子を図15に例示する。そして、CPU82は、第3燃料電池スタック26の温度T3が閾値Trより大きくなるのを待って(ステップS318,S320)、第3燃料電池スタック26と第4燃料電池スタック28とを始動すると共に(ステップS322)、電気ヒータ46と燃焼器44とを停止し(ステップS330,S332)、各燃料電池スタック22〜28を冷却するための循環管路を形成して(ステップS334)、本ルーチンを終了する。こうした第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを同時に加温した後に残りの2つの燃料電池スタック26,28を同時に加温する様子を図16に模式的に示す。
【0048】
以上説明したように変形例の加温処理ルーチンを実行する燃料電池システム20によれば、第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを加温した後に残りの2つの燃料電池スタック26,28を同時に加温することができる。この構成の場合、電気ヒータ46には第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とにより発電された電力が供給されるから、電気ヒータ46の容量はそれに応じたものとなる。また、電気ヒータ46の端子には第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24の出力端子が接続できればよいから、図2に例示した電気系統における各燃料電池スタック22〜28とバッテリ90との接続や電気ヒータ46との接続を簡易なものとすることができる。
【0049】
この他、4つの燃料電池スタック22〜28の加温の手法として、まず第1燃料電池スタック22を加温し、次に第2燃料電池スタック24を加温し、その後、第3燃料電池スタック26と第4燃料電池スタック28とを同時に加温するもの等としてもよい。
【0050】
実施例の燃料電池システム20やその変形例では、閾値Trを燃料電池スタックが始動可能な最低温度より若干高い温度として設定したが、閾値Trを燃料電池スタックの定常運転温度より若干低い温度として設定したり、所定の出力を得ることができる運転温度として設定するものとしてもよい。
【0051】
実施例の燃料電池システム20やその変形例では、燃焼器44の燃料として各燃料電池スタック22〜28へ供給する燃料ガスを供給したが、異なる燃料を供給するものとしてもよい。また、燃焼器44に代えて電気により熱交換媒体を加温するものを備えるものとしてもよい。
【0052】
実施例の燃料電池システム20やその変形例では、4つの燃料電池スタック22〜28を備えるものとしたが、2つの燃料電池スタックや3つの燃料電池スタック、または5以上の燃料電池スタックを備えるものとしてもよい。その場合、複数の燃料電池スタックのうちの1または2以上の一部の燃料電池スタックを加温し、その後、加温された燃料電池スタックにより発電される電力を用いて残りの燃料電池スタックの一部または全部を加温するものであれば、如何なる組み合わせにより加温するものとしてもよい。
【0053】
実施例の燃料電池システム20やその変形例では、4つの燃料電池スタック22〜28を固体高分子型燃料電池として構成したが、リン酸型燃料電池など他の型の燃料電池として構成してもよい。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である燃料電池システム20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】 各燃料電池スタック22〜28と電気ヒータ46との電気系統を模式的に示した模式図である。
【図3】 電子制御ユニット80を中心とした燃料電池システム20の電気的な構成の概略を示すブロック図である。
【図4】 電子制御ユニット80により実行される加温処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図5】 第1循環管路50aにより第1燃料電池スタック22を加温する様子を説明する説明図である。
【図6】 第1燃料電池スタック22を運転して第2循環管路50bにより第2燃料電池スタック24を加温する様子を示す説明図である。
【図7】 実施例の燃料電池システム20の各燃料電池スタック22〜28が加温される様子を模式的に示す説明図である。
【図8】 実施例の燃料電池システム20と従来例の燃料電池システムとにより各燃料電池スタックが加温される様子を模式的に示す説明図である。
【図9】 変形例の燃料電池システム20Bの構成の概略を示す構成図である。
【図10】 電子制御ユニット80により実行される変形例の加温処理ルーチンを例示するフローチャートである。
【図11】 加温循環管路50dにより第2〜第4燃料電池スタック24〜28を加温している様子を示す説明図である。
【図12】 変形例の加温処理ルーチンにより燃料電池システム20の各燃料電池スタック22〜28が加温される様子を模式的に示す説明図である。
【図13】 電子制御ユニット80により実行される変形例の加温処理ルーチンを例示するフローチャートである。
【図14】 第1加温循環管路50eにより第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを加温している様子を示す説明図である。
【図15】 第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを運転して第2加温循環管路50fにより第3燃料電池スタック26と第4燃料電池スタック28とを加温している様子を示す説明図である。
【図16】 第1燃料電池スタック22と第2燃料電池スタック24とを同時に加温した後に残りの2つの燃料電池スタック26,28を同時に加温する様子を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
20,20B 燃料電池システム、22〜28 燃料電池スタック、22a,22b,24a,24b,26a,26b,28a,28b 出力端子、30 燃料供給装置、32,34,36,38 燃料バルブ、33,35,37,39燃料ガス流路、40 加温冷却装置、42 ポンプ、44 燃焼器、45 燃焼部、46 電気ヒータ、46a 発熱体、47 スイッチ、48 熱交換器、50 循環形成管路、52,54,56,58 循環バルブ、53,55,57,59 熱交換媒体流路、60 冷却三方弁、62 分岐管、64 燃焼器燃料バルブ、66 燃焼器温度センサ、68 熱交換器温度センサ、72,74,76,78 スタック温度センサ、80 電子制御ユニット、82 CPU、84ROM、86 RAM、88 入力処理回路、89 出力処理回路、90 バッテリ、90a,90b 出力端子、91a,91b リレー、92,93 電力ライン、94a,94b,94c,96a,96b,96c,98a,98cリレー、100 排ガス管、102 三方弁、112,114,116,118 排ガスバルブ。

Claims (12)

  1. 単電池を積層してなる複数の積層体を有する燃料電池システムであって、
    前記複数の積層体毎に熱交換媒体を循環可能な熱交換媒体循環手段と、
    前記熱交換媒体を加温可能な第1加温手段と、
    前記複数の積層体毎に燃料を供給可能な燃料供給手段と、
    前記複数の積層体により発電された電力を用いて前記熱交換媒体を加温可能な第2加温手段と、
    所定の指示のとき、前記複数の積層体の一部を加温した後に前記一部の積層体での発電により生じる熱と前記一部の積層体から供給される電力を用いて発生させた熱とにより加温された熱交換媒体によって他の積層体を加温するよう前記熱交換媒体循環手段による熱交換媒体循環路形成、前記第1加温手段による熱交換媒体の加温、前記燃料供給手段による積層体への燃料供給、および前記第2加温手段による熱交換媒体の加温を制御する加温制御手段と
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、
    前記複数の積層体の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記加温制御手段は、
    前記複数の積層体の一部に前記熱交換媒体が循環するよう前記熱交換媒体循環手段を制御すると共に前記熱交換媒体を加温するよう前記第1加温手段を制御する第1加温制御手段と、
    前記温度検出手段により検出される前記複数の積層体の一部の温度が所定温度になったとき、該一部の積層体に燃料を供給するよう前記燃料供給手段を制御すると共に、前記一部の積層体を除く他の積層体の少なくとも一部に前記熱交換媒体が循環するよう前記熱交換媒体循環手段を制御し、前記一部の積層体により発電された電力を用いて前記熱交換媒体を加温するよう前記第2加温手段を制御する第2加温制御手段とを備える
    燃料電池システム。
  3. 前記第2加温制御手段は、前記一部の積層体を介して前記他の積層体の少なくとも一部に前記熱交換媒体が循環するよう前記熱交換媒体循環手段を制御する手段である請求項2記載の燃料電池システム。
  4. 前記第2加温制御手段は、前記熱交換媒体を加温するよう前記第1加温手段を制御する手段である請求項2または3記載の燃料電池システム。
  5. 前記第1加温手段は、燃焼用の燃料の供給を受けて該燃料を燃焼することにより前記熱交換媒体を加温する手段である請求項1ないし4いずれか記載の燃料電池システム。
  6. 請求項5記載の燃料電池システムであって、
    前記複数の積層体毎に前記第1加温手段の排気を供給可能な排気供給手段と、前記加温制御手段による加温に対応して前記第1加温手段の排気を前記複数の積層体の一部に供給するよう前記排気供給手段を制御する排気制御手段と
    を備える燃料電池システム。
  7. 前記複数の積層体のすべての加温が終了したとき、前記第1加温手段と前記第2加温手段による前記熱交換媒体の加温を停止する加温停止手段を備える請求項1ないし6いずれか記載の燃料電池システム。
  8. 前記熱交換媒体を冷却可能な熱交換媒体冷却手段を備える請求項1ないし7いずれか記載の燃料電池システム。
  9. 単電池を積層してなる積層体を有する燃料電池の加温方法であって、
    前記積層体の一部を加温する第1加温ステップと、
    該一部の積層体の加温が終了したとき、該一部の積層体に燃料を供給して発電させ該一部の積層体の出力端子から供給される電力を用いて該一部の積層体を除く他の積層体の少なくとも一部を加温する第2加温ステップと
    を備える燃料電池の加温方法。
  10. 前記第1加温ステップは、燃料を燃焼することにより生じる熱を用いて前記積層体の一部を加温するステップである請求項9記載の燃料電池の加温方法。
  11. 前記第2加温ステップは、前記一部の積層体に燃料を供給することにより該一部の積層体が生じる熱をも用いて前記他の積層体の少なくとも一部を加温するステップである請求項9または10記載の燃料電池の加温方法。
  12. 前記第2加温ステップは、燃料を燃焼することにより生じる熱をも用いて前記他の積層体の少なくとも一部を加温するステップである請求項9ないし11いずれか記載の燃料電池の加温方法。
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