JP4067209B2 - シリンダ内での隔壁の固定構造 - Google Patents
シリンダ内での隔壁の固定構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4067209B2 JP4067209B2 JP02507199A JP2507199A JP4067209B2 JP 4067209 B2 JP4067209 B2 JP 4067209B2 JP 02507199 A JP02507199 A JP 02507199A JP 2507199 A JP2507199 A JP 2507199A JP 4067209 B2 JP4067209 B2 JP 4067209B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- free piston
- caulking
- piston stopper
- fixing structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば分離加圧ダンパー内に配置されるフリーピストンストッパをシリンダに加締めて固定する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ内をフリーピストンによって油室とガス室に分離した構造の分離加圧ダンパーが、実開昭56−62446号公報等に開示されている。
斯かる分離加圧ダンパーにあっては、図4に示すように、シリンダ100内にフリーピストン101を摺動自在に配置して油室S1とガス室S2に分けると共に、油室S1内にフリーピストンストッパ102を設け、このフリーピストンストッパ102には連通孔103を形成している。
【0003】
このフリーピストンストッパ102は、圧縮または伸長行程の際に、ピストンとフリーピストンとが衝突しないようにするためのものであり、フリーピストンストッパ102をシリンダ100内に固定するには、図5に示すようにシリンダ100内の所定位置までフリーピストンストッパ102を挿入し、フリーピストンストッパ102の外周面に形成した溝102aと一致する周方向の複数箇所において、治具104を用いてシリンダ100を打込んで加締めるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図5は加締め後の状態を示す図であり、治具104でシリンダ100を打込んだ時点では、シリンダ100内面は溝102aの外面に一瞬当るが、スプリングバック現象によってシリンダ100は溝102aの外面から離れてしまい、そこに隙間105が生じてしまう。このように、隙間105が生じると、ガタついたり異音が発生し好ましくない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明に係る固定構造は、シリンダの周方向に沿って複数形成する加締め点を、シリンダの軸方向に沿って2段に亘って設け、一方の段の加締め点はフリーピストンストッパ等の隔壁の外周に形成した溝に一致せしめ、他方の段の加締め点は隔壁に形成した薄肉部に一致せしめ、薄肉部が弾性反発力で前記他方の段の加締め点に内側から当接するようにした。
【0006】
上記の構成とすることで、常にフリーピストンストッパの薄肉部がシリンダの内周面に弾性的に当接するので、ガタ付きや異音の発生がなくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した分離加圧ダンパーの全体図、図2は同分離加圧ダンパーのフリーピストンストッパの固定構造を示す断面図、図3は図2の要部拡大断面図である。
【0008】
分離加圧ダンパーはシリンダ1内にフリーピストン2を摺動自在に配置して上方を油室S1、下方をガス室S2とし、油室S1内にはフリーピストンストッパ3を加締めて固定している。この固定構造については後で詳細に説明する。
【0009】
シリンダ1の上端にはスプリングシート4を圧入するとともに、エンドプレート5、オイルシール6及びロッドガイド7を介して上方からピストンロッド8がシリンダ1内に挿入され、このピストンロッド8の下端にはシリンダ1の内周面に摺接するピストン9が取り付けられている。
【0010】
この実施例にあっては、スプリングシート4をシリンダ1に溶接せずに、圧入することでシリンダに取り付けるようにしているので、溶接の熱でシリンダが変形したり歪むことがない。
【0011】
即ち、スプリングシート4は筒状部4aとプレート状部4bとからなり、プレート状部4bにて懸架スプリング10の下端を支持している。
また、筒状部4aについては上半部の内径をシリンダ1の外径と略等しくすることで圧入可能とし、下半部の内径をシリンダ1の外径より大きくすることで、圧入が楽に行えるようにしている。
【0012】
次に、前記フリーピストンストッパ3の固定部について図2及び図3に基づいて説明する。
図2及び図3に示すように、フリーピストンストッパ3の中央には二乗穴3aが形成され、外周面には溝3bが形成され、更に軸方向の端部は薄肉部3cとされている。
【0013】
そして、フリーピストンストッパ3をシリンダ1内に加締めにて固定するには、先ず、フリーピストンストッパ3をシリンダ1内の所定位置まで正確に挿入する。
フリーピストンストッパ3の溝3bは外側から見ることはできないが、正確な位置に挿入されているので、溝3bと一致する箇所をポンチ等の治具にて周方向に沿って複数箇所、例えば6箇所加締める。この操作により1段目の加締め点11が形成される。
【0014】
上記の加締めにより、シリンダ1内の正確な位置にフリーピストンストッパ3が固定される。しかしながら、従来技術と同様に、これだけではスプリングバックによってシリンダ1とフリーピストンストッパ3との間に隙間が生じてしまう。
【0015】
そこで、本発明にあっては薄肉部3cに一致する箇所をポンチ等の治具にて周方向に沿って複数箇所、例えば3〜4箇所加締める。この操作により2段目の加締め点12が形成される。この2段目の加締め点12には図3に示すように、薄肉部3cが弾性反発力で当接する。
【0016】
図示例では、薄肉部3cをフリーピストンストッパの一端に設けたが、設ける位置は任意である。
また、隔壁としてフリーピストンストッパを示したが、これに限定されるものではない。
【0017】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、シリンダ内にフリーピストンストッパ等の隔壁を加締めにて固定するにあたり、シリンダの周方向に沿って複数形成する加締め点を、シリンダの軸方向に沿って2段に亘って設け、一方の段の加締め点はフリーピストンストッパ等の隔壁の外周に形成した溝に一致せしめ、他方の段の加締め点は隔壁に形成した薄肉部に一致せしめ、薄肉部が弾性反発力で前記他方の段の加締め点に内側から当接するようにしたので、ガタ付きや異音の発生がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した分離加圧ダンパーの全体図
【図2】同分離加圧ダンパーのフリーピストンストッパの固定構造を示す断面図
【図3】図2の要部拡大断面図
【図4】従来のフリーピストンストッパの固定構造を示す断面図
【図5】従来のフリーピストンストッパを加締める前の状態の拡大図
【図6】従来のフリーピストンストッパを加締めた後の状態の拡大図
【符号の説明】
1…シリンダ、2…フリーピストン、3…フリーピストンストッパ、3a…二乗穴、3b…溝、3c…薄肉部、4…スプリングシート、4a…筒状部、4b…プレート状部、5…エンドプレート、6…オイルシール、7…ロッドガイド、8…ピストンロッド、9…ピストン、10…懸架スプリング、11…1段目の加締め点、12…2段目の加締め点12、S1…油室、S2…ガス室。
Claims (2)
- シリンダ内に加締めによって隔壁を固定する構造において、加締め点はシリンダの周方向に沿って複数点あり、またシリンダの軸方向に沿って2段あり、一方の段の加締め点は隔壁の外周に形成した溝に一致し、他方の段の加締め点は隔壁に形成した薄肉部に一致し、この薄肉部が弾性反発力で前記他方の段の加締め点に内側から当接していることを特徴とするシリンダ内での隔壁の固定構造。
- 請求項1に記載のシリンダ内での隔壁の固定構造において、前記隔壁は緩衝器のシリンダ内に配置されるフリーピストンストッパであることを特徴とするシリンダ内での隔壁の固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02507199A JP4067209B2 (ja) | 1999-02-02 | 1999-02-02 | シリンダ内での隔壁の固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02507199A JP4067209B2 (ja) | 1999-02-02 | 1999-02-02 | シリンダ内での隔壁の固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000220684A JP2000220684A (ja) | 2000-08-08 |
JP4067209B2 true JP4067209B2 (ja) | 2008-03-26 |
Family
ID=12155706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02507199A Expired - Fee Related JP4067209B2 (ja) | 1999-02-02 | 1999-02-02 | シリンダ内での隔壁の固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4067209B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100797034B1 (ko) | 2003-01-22 | 2008-01-23 | 주식회사 만도 | 쇽 업소버의 스토퍼 구조 |
-
1999
- 1999-02-02 JP JP02507199A patent/JP4067209B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000220684A (ja) | 2000-08-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5863566B2 (ja) | 油圧緩衝器 | |
JP2000046090A (ja) | 油圧緩衝器のばねシート固定構造 | |
JP5397640B2 (ja) | バルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法 | |
JPH1096412A (ja) | プレートの開口へのスリーブの固定構造および固定方法 | |
JP4067209B2 (ja) | シリンダ内での隔壁の固定構造 | |
JP2581204Y2 (ja) | 緩衝器 | |
US20050151343A1 (en) | Front fork of motor cycle or the like | |
JP2005291302A (ja) | 油圧緩衝器 | |
JP4919065B2 (ja) | バルブ装置、油圧緩衝器およびその製造方法 | |
JP2005256969A (ja) | 油圧緩衝器 | |
JP2001311444A (ja) | 油圧緩衝器 | |
JPH0642567A (ja) | 油圧緩衝器 | |
JP2002013577A (ja) | ロッドストッパ装置およびその加工方法 | |
JP4117143B2 (ja) | ダンパーにおけるヘッド部構造 | |
JP6511338B2 (ja) | 空気ばね | |
JP4441775B2 (ja) | 中空ピストンロッド | |
US20040091309A1 (en) | Fixing method and fixing apparatus | |
JP4018195B2 (ja) | ストラットダンパのマウントジョイント部固定構造 | |
JP2000120653A (ja) | ボールジョイントおよびその製造方法 | |
JP3027459B2 (ja) | 液圧緩衝器の組立方法 | |
JP2889711B2 (ja) | 液圧緩衝器のオイルシール部製造方法 | |
JP2023015698A (ja) | 緩衝器の製造方法および緩衝器 | |
JP2002081483A (ja) | シリンダ装置の製造方法 | |
JPH0724703Y2 (ja) | エンドレスピストンリングの固定構造 | |
JP4100668B2 (ja) | 油圧緩衝器におけるバルブ組立方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050823 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071120 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080108 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120118 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130118 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140118 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |