JP4067168B2 - 模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法 - Google Patents

模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、意匠性に優れた軽量気泡コンクリートパネルの要求が高まっており、パネル表面に模様を付ける方法として、軽量気泡コンクリートパネルが半硬化状態の時に模様を有する化粧型を表面に押しつけて模様を形成させる方法が提案されている。例えば、特公平5−34121号公報、特公平3−27368号公報、特開平9−157056号公報では、化粧型を半硬化状軽量気泡コンクリートパネルに押しつけて模様を形成させる時に、半硬化状パネルの欠損を抑制する手段として模様をつける面以外の各面を型枠やあて板で拘束する方法が提案されている。
【0003】
しかしながら、このような型枠やあて板は、半硬化状パネルを押しつけて模様を形成させる時に、パネルの欠損を抑制することができるものの、半硬化状パネルが型枠やあて板に付着するため、脱型する時にパネル欠損が多発し製品品質の低下や製品収率の低下を招く。また、型枠やあて板に付着したモルタルを除去するためには、新たな除去設備の導入が必要であるばかりか、成形毎に繰り返し除去しなければならず、成形体のコストアップや成形体生産性の低下をも招くことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の成形型枠が有する前記諸問題を解消し得る成形型枠を用いた無機系形成体の製造方法を提供するものである。即ち、本発明の課題は、付設が簡便で優れた脱型性と耐久性を有し、実用性に優れる成形型枠を用いて意匠性に優れ安価な無機系成形体を提供することである
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、成形型枠表面に特定の樹脂層を形成させた成形型枠が前記本発明課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、
1. 化粧型、対向して配置される2対の側板、底板及び天板から成る成形型枠であって、2対の側板、及び底板の内側表面、または2対の側板、及び天板の内側表面にフッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層が付設された該成形型枠で、半硬化状軽量気泡コンクリートパネルを押しつけて成形した後、離型し、オートクレーブ養生することを特徴とする模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法、
2.前記フッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層が、50〜500g/m 2 付設されていることを特徴とする前記1.記載の模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法、
である。
【0006】
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明による成形型枠は、化粧型、対向して配置される2対の側板、底板、天板から成る。これらの側板、底板、天板は、成形体に模様を形成させる際に、成形対象物である成形体の化粧型を押しつける面以外の各面の形態を保持するために用いられる。即ち、底面は成形体の底面の形態を保持し、天板は上面を保持し、側板は同様に側面を保持するために用いられる。成形体に模様を付与する際に、本発明による型枠は、化粧型を底板上に予め載置し、次いで成形体を型枠に据え、成形体を化粧型に押しつけるように構成した型枠、または底板に成形体を載置し、成型体の上方から化粧型を押しつけるように構成した型枠のいずれでも差し支えない。しかしながら、成形体に付与する模様をより精度よく容易に制御し得ることから、本発明では、前者のように構成した型枠をより好ましく用い得る。
【0007】
本発明による型枠は、その少なくとも内側表面にフッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層が形成される。本発明における型枠の内側表面は、成型に際し成形体と接する型枠面を意味する。前記樹脂層または硬化物層は、型枠の全表面に形成されていても差し支えない。
本発明におけるフッ素樹脂は、熱可塑性フッ素樹脂または熱硬化性フッ素樹脂のいずれでもよい。熱可塑性フッ素樹脂は、例えばポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニリデンなどである。また、熱硬化性フッ素樹脂は、架橋性官能基を有するフッ素樹脂の架橋硬化体である。本発明では熱硬化性フッ素樹脂の方がより好ましく用いられる。熱硬化性フッ素樹脂の中では、フルオロオレフィンをベースに官能基を導入したフルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体を硬化剤で架橋硬化させたものが好ましい。導入する官能基と硬化剤は、架橋硬化が可能であれば特に限定されるものではないが、例えば、官能基に水酸基、硬化剤にイソシアネート系硬化剤やメラミン、または、官能基にエポキシ基、硬化剤にアミン化合物を用いたものがより望ましい。
【0008】
また、フルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体としては、テトラフルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体、クロロトリフルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体、ビニリデンフルオライド−ビニルエーテル共重合体などを例示することができるが、本発明ではテトラフルオロエチレン−ビニルエーテル共重合体が特に好ましい。また、共重合されるビニルエーテルは、ハイドロカーボン系でもかまわないが、パーフルオロアルキルビニルエーテルのほうがより好ましい。ここで、フルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体の硬化剤としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等の単量体または、そのプレポリマーあるいはその誘導体などのイソシアネート系硬化剤やメラミンなどを用いることができる。
【0009】
また、前記共重合体に含まれる架橋性官能基の量は、官能基が水酸基である場合、本発明においては、水酸基価10〜150mg・KOH/gであること好ましく、更には40〜80mg・KOH/gが特に好ましい。
本発明では、熱硬化性フッ素樹脂の特徴を損なわない範囲で、フッ素系界面活性剤やフルオロシランカップリング剤、熱可塑性フッ素樹脂などの微粒子、着色顔料、成膜補助剤、成分調整剤などを添加した熱硬化性フッ素樹脂を用いることができる。
本発明におけるシリコーン硬化物は、シリコーンの基本骨格であるシロキサン結合が三次元的に結合した構造を有するものであり、三次元的に結合する架橋点は、シロキサン結合だけで形成されるものだけでなく、シリコーンに含まれる有機基が架橋点を形成したものでもよい。
【0010】
本発明でのシリコーン硬化物における架橋硬化の方法は特に限定されるものではないが、シロキサン結合で架橋点を形成する方法の代表例として、▲1▼多官能性シラノール基を含有するシロキサンやシランを有機スズ化合物などの触媒下で脱水縮合する方法、例えば、メチルシロキサントリオールやメチルシラントリオールの脱水縮合など、▲2▼シラノール基を含有するシロキサンに架橋剤としてシリリジン基を含有するシロキサンを混合し、有機スズ化合物などの触媒下で脱水素縮合する方法、例えば、メチルシロキサンジオールとメチルハイドロジェンシロキサンの脱水素縮合など、▲3▼シラノール基を含有するシロキサンに架橋剤として正ケイ酸エチルなどのアルコキシシランやメトキシ、ケトオキシム、アセトキシなどの加水分解性有機基を含有するシランを有機スズ化合物などの触媒と水の存在下で縮合する方法、例えば、メチルシロキサンジオールとメチルトリアセトキシシランの縮合などを挙げることができ、いずれの方法によってもよい。また、有機基が架橋点を形成する方法の代表例としては、▲1▼ビニル基を含有するシロキサンに架橋剤としてシリリジン基を含有するシロキサンを混合し、白金化合物などの触媒下でヒドロシリル化する方法、例えば、ビニルメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサンのヒドロキシル化など、▲2▼シロキサンやビニル基を含有するシロキサンを過酸化ベンゾイルなどの有機過酸化物と反応させて架橋を形成する方法、例えば、ジメチルシロキサンやビニルメチルシロキサンの過酸化ベンゾイルによる架橋などを挙げることができる。これらの方法以外にも紫外線や放射線の照射により架橋硬化させる方法もあり、いずれの方法でもよい。尚、これらの全ての方法において原料は単量体に限らずプレポリマーやポリマーでもかまわない。
【0011】
本発明ではシリコーン硬化物の特徴を損なわない範囲で、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂などとの変成や熱可塑性フッ素樹脂、シリカ粒子、シランカップリング剤、着色顔料、成膜補助剤、成分調整剤などを添加してもかまわない。樹脂変成やシランカップリング剤の添加は、硬化物のひび割れ防止や樹脂製の成形型母材との密着性向上に有効である。
【0012】
本発明における熱硬化性フッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層の架橋の程度は、得られた該樹脂層の硬度に反映されるために、本発明では該樹脂層の架橋程度を硬化物の鉛筆硬度で評価することとする。本発明においては、鉛筆硬度がB〜6Hであることが好ましく、2H〜5Hであることが特に好ましい。
本発明では、フッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層を、水の接触角が80゜以上、押圧5.0kg/cm2以下の成形耐久回数が1000回以上、に構成することが特に望ましい。即ち、成形に際して、成形体を所望する形態で損傷させる恐れなく脱型し得るには、成形型枠の表面に形成させた該樹脂層を水の接触角が80゜以上であるように形成させることが好ましく、特に好ましくは90゜以上である。また、成形型枠を繰り返し使用した後にも、充分満足し得る成形体の脱型性及び該樹脂層の形態保持性を得るには、前記成形耐久回数が1000回以上であるように該樹脂層を構成することが好ましい。
【0013】
本発明で成形型枠の表面にフッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層を付設する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、▲1▼成形型枠表面に該樹脂で構成されたシートを貼り付ける、▲2▼成形型枠表面に該樹脂で構成された塗膜を形成させるなどが挙げられる。
また、型枠表面に熱硬化性フッ素樹脂またはシリコーン硬化物の塗膜を形成する際には、該樹脂の硬化前化合物と架橋剤、有機溶剤を適量混合したものを、硬化する前にハケ塗り、スポンジ塗り、フェルト塗り、スプレー、ディップ、フローコートなどで成形型枠表面に塗布し架橋硬化させることができる。本発明で特に好ましい付設方法は、特別な設備が必要なく、より安価で簡便に付設でき、かつ均一な塗膜が得られる点からスプレー法である。架橋硬化は20〜150℃で行うことが好ましい。より好ましくは、80〜120℃で30〜120分程度加熱することである。また、使用中に付設した塗膜が摩耗または他の理由により塗膜が剥がれなどして再付設の必要を生じた場合には、同様の手順で再付設することができる。ここで、簡便に該樹脂層の塗膜を形成するためには、取り扱い上、硬化前の該樹脂が有機溶剤に可溶であることが肝要となる。
【0014】
本発明における該樹脂層の型枠表面への塗布量は、特に制限されるものではないが、50〜500g/m2 に付与させることが望ましい。特に望ましくは100〜300g/m2 である。該樹脂層が50g/m2 未満の時は、実用上の前記成形耐久回数を欠く恐れがあり、また500g/m2 超の付与量は、型枠表面の型枠費用を必要以上に高くする可能性がある。
上述のように本発明では、成形型枠に非常に簡便でかつ均一に該樹脂層を付設することができる。
【0015】
本発明での成形型枠の材質は、成形体面を保持することができる強度と耐久性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、鉄鋼、ステンレス、アルミ、硬質プラスチック、硬質ゴムなどを使用することができる。
本発明における化粧型は、模様を転写することができる強度を有するものであれば材質、形状、大きさなどは特に限定されるものではなく、例えば、ゴムや樹脂、金属などを使用することができる。本発明においてより好ましく用い得る化粧型は、ウレタンや鉄鋼、ステンレス、アルミニウムなどである。
【0016】
本発明による成形型枠を用いて好適に成形し得る無機系成形体は、軽量気泡コンクリートパネルである。軽量気泡コンクリートパネルを構成するものは、一般に軽量気泡コンクリートに使用されているものであれば特に限定されるものではなく、例えば、珪石やセメント類、生石灰、水を主原料として石膏や解砕屑、気泡剤などを使用することができるが、補強用鉄筋もしくは金網が埋設されているものが好ましい。また、長さや幅、厚さは特に限定されるものではなく、その硬さもハンドリングが可能で、押しつけ圧力において半硬化状軽量気泡コンクリートパネルが可塑性を示すように設定すればよいが、更には、JISA5416に準拠した強度試験測定法において0.6〜5.0kg/cm2 の強度を有するものであることが特に好ましい。
本発明による成形型枠は模様付き軽量気泡コンクリートパネルを得るのに好適である。本発明は模様を形成させる方法を特に限定するものではなく、例えば模様付き成形型に半硬化状軽量気泡コンクリートパネルを押しつけるなどの通常の方法によって差し支えない。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。以下の実施例においては、無機系成形体が軽量気泡コンクリートパネルである場合について説明する。尚、本発明における水の接触角、成形耐久回数は次のように測定した。
1.水の接触角
温度20℃、湿度65%の条件下で協和界面科学株式会社製の接触角計(DA−D)により測定した。
2.成形耐久回数
押圧5.0kg/cm2 以下で長さ100、幅100、厚さ50mmのモデル半硬化状軽量気泡コンクリートパネルをモルタル除去作業なしに繰り返し成形した時に脱型性が確保できなくなり、半硬化状軽量気泡コンクリートパネルに欠損を生じ始めるまでの成形回数とする。
【0018】
【実施例1】
成形型枠は、模様付けする面以外の各面の表面にポリテトラフルオロエチレンシートを貼り付けたステンレス製のものを使用した。本実施例における成形型枠の水の接触角は、100〜110゜であった。
次に、軽量気泡コンクリートパネルは、珪石53重量部、生石灰7.5重量部、セメント37重量部、乾燥石膏2.5重量部、これら固形分100重量部に対して水68重量部、アルミ粉末0.06重量部を混合したモルタルスラリーを型枠に注入した後、養生してできた半硬化状の軽量気泡モルタルブロックをピアノ線で切断して長さ2000×幅610×厚さ50mmの半硬化状軽量気泡コンクリートパネルとし、このパネルを化粧型の上に載置し、該成形型枠で半硬化状軽量気泡コンクリートパネルを拘束し10mm押しつけた後脱型し、オートクレーブ養生する方法で製造した。尚、押しつけ時のモルタル硬度はJISA5416に準拠した方法で測定すると1.5kg/cm2 であった。
【0019】
本実施例における前記軽量気泡コンクリートパネルの脱型性は良好で、得られた模様付き軽量気泡コンクリートパネルは、亀裂や欠け等の欠損は認められず、かつ模様が鮮明に転写されていた。また、成形型枠にもモルタル付着はなく、モルタル除去作業なしに繰り返し成形が可能であった。別途モデル成形体による成形で、3000回押しつけ後も同様の脱型性を保持していたことから3000回以上の成形耐久回数を有することが確認された。
【0020】
【実施例2】
成形型枠は、模様付けする面以外の各面の表面に熱硬化性フッ素樹脂を付設したステンレス製のものを使用した。ここで熱硬化性フッ素樹脂は、水酸基価60mg・KOH/gの水酸基を導入したテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体80重量部とイソシアネート基21重量%を含有するヘキサメチレンジアミン系硬化剤18重量部、フッ素系界面活性剤2重量部、これら有効樹脂成分100重量部に対して希釈剤としてメチルエチルケトン150重量部を混合したものを有効樹脂成分が約100g/m2 になるようにハケ塗りした後、すみやかに架橋硬化を完了させるため80゜で約60分加熱して付設し、実施例1と同様にして半硬化状軽量気泡コンクリートパネルに模様付けを行った。尚、ここで付設した該熱硬化性フッ素樹脂層の厚みは、実施例1とほぼ同じであった。本実施例による成形型枠の水の接触角は、110〜115゜であった。
【0021】
また、本実施例による成形型枠は、脱型性が良好で得られた模様付き軽量気泡コンクリートパネルは、亀裂や欠け等の欠損はなく、かつ模様を鮮明に写していた。また、成形型枠にもモルタル付着はなく、モルタル除去作業なしに繰り返し成形が可能であった。別途モデル成形体による成形で、5000回押しつけ後も同様の脱型性を保持していたことから5000回以上の成形耐久回数を有することが確認された。
【0022】
【実施例3】
成形型枠は、模様付けする面以外の各面の表面にシリコーン硬化物を付設したステンレス製のものを使用した。ここでシリコーン硬化物は、メチルシロキサンジオール30重量部メチルシロキサントリオール64重量部とジブチルスズジラウレート6重量部、これら有効成分100重量部に対して希釈剤としてイソプロピルアルコール100重量部を混合したものを有効樹脂成分が約100g/m2 になるようにハケ塗りした後、すみやかに架橋硬化を完了させるため150゜で約60分加熱して付設し、実施例1と同様にして半硬化状軽量気泡コンクリートパネルに模様付けを行った。尚、ここで付設した該シリコーン硬化物層の厚みは、実施例1とほぼ同じであった。本実施例による成形型枠の水の接触角は、90〜100゜であった。
【0023】
また、本実施例による成形型枠は、脱型性が良好で得られた模様付き軽量気泡コンクリートパネルは、亀裂や欠け等の欠損はなく、かつ模様を鮮明に写していた。また、成形型枠にもモルタル付着はなく、モルタル除去作業なしに繰り返し成形が可能であった。別途モデル成形体による成形で、4000回押しつけ後も同様の脱型性を保持していたことから4000回以上の成形耐久回数を有することが確認された。
【0024】
【比較例1】
成形型枠は、ステンレス製のものを使用し、その他は実施例1と全く同様にして半硬化状軽量気泡コンクリートパネルに模様付けを行った。ここで、該成形型の水の接触角は、55〜65゜であった。
押しつけ後、該成形型枠は、脱型性が極めて悪く得られた軽量気泡コンクリートパネルは、型枠と接しているパネル端部で欠損が発生し、型枠にもモルタルが多量に付着していた。また、該成形型枠は、モルタル除去作業なしには次のパネルへの模様付けを行うことはできなかった。
【0025】
【比較例2】
成形型枠は、鉱物油系の離型剤を塗布したステンレス製のものを使用し、その他は実施例1と全く同様にして半硬化状軽量気泡コンクリートパネルに模様付けを行った。ここで、該成形型の水の接触角は、70〜80゜であった。
押しつけ後、該成形型枠は、脱型性が悪く得られた軽量気泡コンクリートパネルは、型枠と接しているパネル端部で僅かな欠損が発生し、型枠にもモルタルが少量付着していた。また、該成形型枠は、モルタル除去作業なしには次のパネルへの模様付けを行うことはできなかった。
【0026】
【発明の効果】
本発明は、以上において詳述したように全く新しい技術であるので、次のような顕著な効果を有する。
1.本発明において成形型枠に付設するフッ素樹脂またはシリコーン硬化物は、簡便で均一にかつ安価に付設することができる。
2.また、該樹脂層の構成成分は所望により変化させ得るので、前記樹脂層の特性の調整が容易であり、型枠を必要に応じて高性能化できる。
3.更に、型枠材質も特別に高価なものに限定されることがなく、型枠に所望の機械的特性を有していて安価な例えば、樹脂等も用いることができる。
4.本発明による成形型枠は、成形型枠表面に水の接触角が80゜以上、成形耐久回数が1000回以上の前記樹脂層を構成させ得るので、成形体の脱型性に極めて優れ、かつその優れた脱型性の保持率、即ち成形耐久性に極めて優れる。
5.本発明による成形型枠を用いると、所望する形態が正確に付与されかつ損傷の非常に少ない優れた軽量気泡コンクリートパネルを得ることができる。

Claims (2)

  1. 化粧型、対向して配置される2対の側板、底板及び天板から成る成形型枠であって、2対の側板、及び底板の内側表面、または2対の側板、及び天板の内側表面にフッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層が付設された該成形型枠で、半硬化状軽量気泡コンクリートパネルを押しつけて成形した後、離型し、オートクレーブ養生することを特徴とする模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法
  2. 前記フッ素樹脂層またはシリコーン硬化物層が、50〜500g/m 2 付設されていることを特徴とする請求項1記載の模様付き軽量気泡コンクリートパネルの製造方法
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