JP4066757B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送風ファンを収納した送風機ケーシングを車両計器盤内側に配置した車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
内外気切換ドアを内蔵した内外気切換箱と、送風ファンを収納した送風機ケーシングとを車両計器盤の内側に配置した車両用空調装置において、従来では、図8に示すように、カウル13の下方に内外気切換箱30および送風機ケーシング20bを配置している。なお、カウル13とは、計器盤21の車両前方側にて車両左右方向に延び、雨水の排水流路13aを形成するとともに車体の強度部材として機能するものである。
【0003】
そして、内外気切換箱30の外気導入口30aはカウル13に形成された連通口13dにダクト40で接続されており、カウル13の連通口13dからダクト40を介して内外気切換箱30に流入した外気が、送風ファン20aの駆動により車室内に向けて送風されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のような空調装置は、内外気切換箱30および送風機ケーシング20bの体格が大きいので、車室内の乗車スペースが狭くなっていた。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、車室内の乗車スペースを広げることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、水が落下するスリット部が形成された車両ボンネット(10)の下方側かつ車両計器盤(21)の車両前方側にて車両左右方向に延び、雨水の排水流路(13a)を形成するとともに車体の強度部材として機能するカウル(13)を有する車両に備えられ、送風ファン(20a)を収納した送風機ケーシング(20b)を計器盤(21)内側に配置し、送風ファン(20a)の駆動により車室内に向けて空気を送風する車両用空調装置において、
カウル(13)は、上方が開口する断面コの字状に形成されており、カウル(13)の内部に、排水流路(13a)を車両左右方向に仕切る側面仕切板(15)および車両上下方向に仕切る上面仕切板(16)を設け、側面仕切板(15)、上面仕切板(16)およびカウル(13)により、送風機ケーシング(20b)と連通するとともに外気導入口(16a)および内気導入口(13c)を有する閉空間(13b)を形成し、外気導入口(16a)は、上面仕切板(16)に開口しており、カウル(13)の上方開口部のうち、上面仕切板(16)の上方には、外気導入口(16a)の上方から閉空間(13b)へ水が進入することを防止する水入り防止カバー(17)が設けられており、閉空間(13b)の内部に、両導入口(16a、13c)を切替開閉する開閉手段(18)を配置したことを特徴とする。
【0007】
これにより、開閉手段(18)の作動により外気および内気の導入を切り換えることができるとともに、これらの外気および内気を、カウル(13)内部の閉空間(13b)から送風機ケーシング(20b)に直接導入することができるので、従来の内外気切換箱を廃止でき、車室内の乗車スペースを広げることができる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明では、水が落下するスリット部が形成された車両ボンネット(10)の下方側かつ車両計器盤(21)の車両前方側にて車両左右方向に延び、雨水の排水流路(13a)を形成するとともに車体の強度部材として機能するカウル(13)を有する車両に備えられ、送風ファン(20a)を収納した送風機ケーシング(20b)を計器盤(21)内側に配置し、送風ファン(20a)の駆動により車室内に向けて空気を送風する車両用空調装置において、
送風機ケーシング(20b)に内気導入口(20f)を形成し、送風機ケーシング(20b)に内気導入口(20f)を開閉する内気用開閉手段を備え、カウル(13)は、上方が開口する断面コの字状に形成されており、カウル(13)の内部に、排水流路(13a)を車両左右方向に仕切る側面仕切板(15)および車両上下方向に仕切る上面仕切板(16)を設け、側面仕切板(15)、上面仕切板(16)およびカウル(13)により、送風機ケーシング(20b)と連通するとともに外気導入口(16a)を有する閉空間(13b)を形成し、外気導入口(16a)は、上面仕切板(16)に開口しており、カウル(13)の上方開口部のうち、上面仕切板(16)の上方には、外気導入口(16a)の上方から閉空間(13b)へ水が進入することを防止する水入り防止カバー(17)が設けられており、閉空間(13b)の内部に、外気導入口(16a)を開閉する外気用開閉手段(18)を配置したことを特徴とする。
【0009】
これにより、内気用開閉手段および外気用開閉手段(18)の作動により外気および内気の導入を切り換えることができるとともに、外気については、カウル(13)内部の閉空間(13b)から送風機ケーシング(20b)に直接導入することができ、内気については、送風機ケーシング(20b)に直接導入することができるので、従来の内外気切換箱を廃止でき、車室内の乗車スペースを広げることができる。
【0010】
ところで、空気を清浄するフィルタ19を備える従来の空調装置では、内外気切換箱30にフィルタ19を配置しており、フィルタ19を交換する際には、図8に示すグローブボックス22を計器盤(21)から取り外して、図中の矢印Bに示すように車室内側から脱着するようにしている。
【0011】
これに対し、内外気切換箱を廃止した本発明においてフィルタを備える場合には、請求項3に記載の発明のように、空気を清浄するフィルタ(19)を閉空間(13b)に配置し、フィルタ(19)を外気導入口(16a)から閉空間(13b)の外部に取り出し可能にすれば、フィルタ(19)の交換作業性を低下させることなく、内外気切換箱を廃止した本発明においてもフィルタ(19)を備えることができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明のように、カウル(13)の下方に送風機ケーシング(20b)を配置すれば、車室内の乗車スペースを車両前後方向に特に広げることができるとともに、計器盤(21)を車両前後方向に薄くしたデザインを可能にできる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明のように、カウル(13)の車両後方に送風機ケーシング(20b)を配置すれば、車室内の乗車スペースのうち乗員の足元部分を特に広げることができるとともに、計器盤(21)を車両上下方向に薄くしたデザインを可能にできる。
【0014】
請求項6に記載の発明では、カウル(13)のうち、送風機ケーシング(20b)と連通する連通口(13d)の周辺部と、送風機ケーシング(20b)との間にシール部材(20g)を備え、送風機ケーシング(20b)とカウル(13)とを締結手段(N、K)で締結することにより、カウル(13)の周辺部と送風機ケーシング(20b)との間にシール部材(20g)を挟持させたことを特徴とする。
【0015】
これにより、連通口(13d)から送風機ケーシング(20b)に向かって流通する空気や、外気導入口(16a)から流入した雨水が、カウル(13)のうち連通口(13d)の周辺部と送風機ケーシング(20b)との間から漏れ出てしまうことを、シール部材(20g)により防止できる。
【0016】
ここで、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の発明を実施するにあたり、締結手段(N、K)を廃止して、送風機ケーシング(20b)およびカウル(13)の少なくとも一方にシール部材(20g)を接着剤で貼り付けるようにしてもよい。
【0017】
しかしながら、このように貼り付けた場合には、送風機ケーシング(20b)をカウル(13)に組み付けるとき等にシール部材(20g)が剥がれてしまう危険性がある。さらに、締結手段(N、K)を廃止して送風機ケーシング(20b)をカウル(13)に押し付けるだけでは、シール部材(20g)の圧縮量を十分に確保することが困難である。
【0018】
これに対し、上記請求項6に記載の発明によれば、送風機ケーシング(20b)とカウル(13)とを締結手段(N、K)で締結することによりシール部材(20g)を挟持させるので、上述のようにシール部材(20g)が剥がれてしまうことによるシール不良を抑制できるとともに、シール部材(20g)の圧縮量を十分に確保することを容易にできる。
【0019】
さらに、上記請求項6に記載の発明によれば、送風機ケーシング(20b)とカウル(13)とを締結手段(N、K)で締結するので、送風ファン(20a)の駆動にともなって生じる振動を送風機ケーシング(20b)から締結手段(N、K)を介してカウル(13)に伝達することができるので、ステアリングを支持する支持部材に送風機ケーシング(20b)を固定させている場合には、上記振動が支持部材を介してステアリングに伝わってしまうことを抑制できる。
【0020】
請求項7に記載の発明では、締結手段(N、K)は、シール部材(20g)に形成された挿入穴(20h)に挿入された状態で送風機ケーシング(20b)とカウル(13)とを締結していることを特徴とするので、上述のシール部材(20g)が剥がれてしまうことによるシール不良の抑制、およびシール部材(20g)の圧縮量確保をより一層確実にできる。
【0021】
ここで、シール部材(20g)の圧縮量は挿入穴(20h)部分で最大となるため、請求項8に記載の発明のように、挿入穴(20h)を、シール部材(20g)のうち連通口(13d)の近傍部分に形成すれば、シール部材(20g)から漏れ出ようとする空気や雨水の流通経路の上流部分で圧縮量を最大にできるので、空気や雨水が車室内に漏れ出てしまうことをより一層確実に防止できる。
【0022】
ここで、車両製造の組み付けラインにて送風機ケーシング(20b)をカウル(13)に組み付ける場合に、カウル(13)に対して送風機ケーシング(20b)の側は組み付け作業スペースが非常に狭い。これに対し、請求項9に記載の発明では、締結手段(N、K)を、カウル(13)に対して送風機ケーシング(20b)の反対側から締結可能にしたことを特徴とするので、上述の組み付けラインにて締結手段(N、K)を締結する作業性を、送風機ケーシング(20b)の側から締結する場合に比べて向上できる。
【0023】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
【0025】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態の車両用空調装置の車両搭載状態を示す模式図であり、符号10はエンジンルームの上方を覆う金属製のボンネットを示し、符号11はウインドシールドガラスを示し、符号12はエンジンルームと車室内とを仕切る金属製のファイアウォール(隔壁)を示し、符号13は車両左右方向に延びるカウルを示している。
【0026】
このカウル13は、上方が開口する断面コの字状の金属製板部材であり、雨水の排水流路13aを形成して雨樋としての機能を有している。なお、雨水は、ボンネット10のうちウインドシールドガラス11近傍部分に開口する図示しないスリット部から、カウル13内に落下して、排水流路13aを車両左右方向に流れる。その後、カウル13の下面に開口する図示しない排水穴からエンジンルーム内に落下して、車室外に排水される。
【0027】
図2は図1の分解斜視図であり、カウル13は、車室を構成する車体14の柱部のうち最前部に位置するフロントピラー(Aピラー)14aと、ファイアウォール12とに溶接されている。これによりカウル13は、車体14の左右方向の強度を向上させる強度部材としての機能をも有している。
【0028】
また、カウル13の内部には、排水流路13aを車両左右方向に仕切る側面仕切板15と、排水流路13aを上下方向に仕切る上面仕切板16とがカウルに設けられている。本実施形態では両仕切板15、16に金属製の板部材を適用し、カウル13に溶接するようにしている。
【0029】
そして、これらの仕切板15、16、カウル13および車体14により、排水流路13aから仕切られた閉空間13bを形成している。そして、上面仕切板16には、外気を閉空間13bに導入する外気導入口16aが開口し、カウル13の車両後方側の面には内気を閉空間13bに導入する内気導入口13cが開口し、カウル13の下側面には後述の送風機ケーシングと連通する連通口13dが開口している。従って、閉空間13bは、外気導入口16a、内気導入口13cおよび連通口13dを有している。
【0030】
なお、符号17は水入り防止カバーであり、外気導入口16aの上方から雨水が閉空間13bに侵入してしまうことを防止するものである。本実施形態の水入り防止カバー17は金属製の板部材であり、カウル13に溶接されて取り付けられている。
【0031】
また、閉空間13bには、両導入口16a、13cを切替開閉する板ドア(開閉手段)18が配置されている。この板ドア18は樹脂製であり、ドア面18aに回転軸18bを一体に成形している。そして、回転軸18bの一端は車体14に、他端は側面仕切板15に回転可能に取り付けられている。そして、図示しないサーボモータ(駆動手段)により回転軸18bを回動させることにより、両導入口16a、13cをドア面18aで切替開閉するようになっている。
【0032】
また、閉空間13bには、空気を清浄するフィルタ19が配置されており、このフィルタ19は、図2の矢印Aに示すように外気導入口16aから閉空間13bの外部に取り出し可能になっている。なお、カウル13の上側には、車両左右方向に延び、ボンネット10のスリット部に対応したスリットを有する図示しない樹脂カバーが備えられている。そして、この樹脂カバーの上側にボンネット10が覆い被さるようになっている。
【0033】
従って、フィルタ19を取り外す手順は、初めにボンネット10を開け、次に樹脂カバーを取り外し、その後、外気導入口16aから閉空間13b内に手を突っ込み、外気導入口16aからフィルタ19を取り外すといった手順となる。
【0034】
また、遠心式の送風ファン20aと、送風ファン20aを収納した送風機ケーシング20bと、送風ファン20aを駆動させる電動モータ20cとから構成される送風機20が、カウル13の下方に配置されている。そして、送風機ケーシング20bのうち回転軸方向(図1の上下方向)の上方部分にはカウル13の連通口13dと接続された吸込口20dが開口し、回転軸方向と直交する方向(車両左右方向)の側方部分には図示しない吹出口20eが開口している。
【0035】
なお、図1の符号21は車室内の車両前方部分に配置された計器盤を示しており、樹脂により断面U字状に成形されている。そして、上述のカウル13および送風機20等は、計器盤21の内側のうち助手席の前方に位置する部分に配置されている。
【0036】
また、計器盤21の内側のうち車両左右方向略中央部分には、送風機ケーシング20bの吹出口20eとダクトにより接続された空調ユニット(図示せず)が配置されている。この空調ユニットは送風空気と熱交換して温度調整するととものに、計器盤21に備えられた複数の吹出グリルを切替開閉し、所望の吹出グリルから空調空気が吹き出されるように制御するものである。
【0037】
次に、以上の構成による本実施形態の空調装置の作動を説明すると、サーボモータの駆動により板ドア18を作動させて、外気導入口16aおよび内気導入口13cのうちいずれかの導入口を開口させるとともに、電動モータ20cに電圧を印加して送風ファン20aを回転させる。
【0038】
すると、外気または内気が導入口から閉空間13bに導入され、連通口13dおよび吸込口20dを介して送風機ケーシング20b内に吸い込まれる。そして、外気または内気は吹出口20eからダクトを介して空調ユニットに流入して熱交換され、選択された所望の吹出グリルから車室内に向けて吹き出される。
【0039】
ここで、上述の構成による本実施形態によれば、板ドア18の作動により外気および内気の導入を切り換えることができるとともに、これらの外気および内気を、カウル13内部の閉空間13bから送風機ケーシング20bに直接導入することができるので、従来の内外気切換箱30を廃止でき、車室内の乗車スペースを広げることができる。
【0040】
なお、図1中の一点鎖線は、従来の空調装置を搭載した場合の計器盤21の形状を示しており、本実施形態によれば、乗車スペースのうち特に助手席乗員の足元部分を、図1の符号Lに示す長さ分だけ上下方向に広げることができる。
【0041】
また、本実施形態では、外気導入口16aおよび内気導入口13cを切替開閉する開閉手段である板ドア18を、閉空間13bに配置できるので、開閉手段18の搭載スペースにより乗車スペースを狭くしてしまうことを回避できる。
【0042】
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、内気導入口13cをカウル13に開口させ、閉空間13bが内気導入口13cを有するようにしていたが、本実施形態では、送風機ケーシング20bの下面に内気導入口20fを開口させており、図示しない回転式のスライドドア(内気用開閉手段)を送風機ケーシング20bに回動可能に取り付けている。
【0043】
そして、板ドア18を外気用開閉手段とし、これらの板ドア18およびスライドドアを作動させることにより外気導入口16aおよび内気導入口20fを切替開閉するようになっている。
【0044】
これにより、スライドドアおよび板ドア18の作動により外気および内気の導入を切り換えることができるとともに、外気については、カウル13内部の閉空間13bから送風機ケーシング20bに直接導入することができ、内気については、送風機ケーシング20bに直接導入することができるので、従来の内外気切換箱を廃止でき、車室内の乗車スペースを広げることができる。
【0045】
(第3実施形態)
本実施形態では、上記第1実施形態における送風機20の、カウル13への組み付け構造を特徴とするものであり、当該組み付け構造の他の構造は第1実施形態と同様である。図4は本実施形態の車両用空調装置を示す分解斜視図であり、カウル13の連通口13dの周辺部と、送風機ケーシング20bとの間にシール部材としてのパッキン20gを備えている。
【0046】
パッキン20gの材質としてはウレタンフォームや発泡性の樹脂等が挙げられる。また、パッキン20gは円形の連通口13dの形状に対応した円環形状である。
【0047】
そして、送風機ケーシング20bとカウル13とを締結手段としてのネジNで締結することにより、送風機ケーシング20bをカウル13に支持固定するとともに、カウル13の連通口13dの周辺部と送風機ケーシング20bとの間にパッキン20gを挟持させて、パッキン20gを送風機ケーシング20bの組み付け方向に圧縮変形させている。
【0048】
このパッキン20gにより、連通口13dから送風機ケーシング20bに向かって流通する空気や、外気導入口16aから流入した雨水が、連通口13dの周辺部と送風機ケーシング20bとの間から漏れ出てしまうことの防止を図っている。
【0049】
カウル13のうち連通口13dの周辺部の複数箇所(本実施形態では2箇所)にはネジNが挿入される挿入穴13eが形成されている。また、パッキン20gの部分拡大図である図5に示すように、パッキン20gのうち挿入穴13eに対応する位置には挿入穴20hが形成されている。この挿入穴20hの中心は、図5中の一点差線に示すパッキン20gの中心線よりも内側に位置している。これにより、パッキン20gから漏れ出ようとする空気や雨水の流通経路の上流部分で圧縮量を最大にできるので、空気や雨水が車室内に漏れ出てしまうことをより一層確実に防止できる。
【0050】
そして、図6に示すように、カウル13に対して送風機ケーシング20bの反対側からネジNを締結するようになっている。これにより、カウル13の送風機ケーシング20bからネジNを締結する作業に比べて広い作業スペースで締結することができるので、締結作業性を向上できる。
【0051】
また、本実施形態では、送風機ケーシング20bとカウル13とをネジNで締結することによりパッキン20gを挟持させるので、パッキン2gが剥がれてしまうことによるシール不良を抑制できるとともに、パッキン20gの圧縮量を十分に確保することを容易にできる。しかも、本実施形態では、ネジNは、パッキン20gに形成された挿入穴20hに挿入された状態で送風機ケーシング20bとカウル13とを締結しているので、上述のシール不良の抑制およびパッキンシ20gの圧縮量確保をより一層確実にできる。
【0052】
なお、送風機ケーシング20bは、ステアリングを支持する図示しない支持部材に固定されており、本実施形態では、送風機ケーシング20bとカウル13とをネジNで締結するので、送風ファン20aの駆動にともなって生じる振動を送風機ケーシング20bからネジNを介してカウル13に伝達することができるので、上記振動が支持部材を介してステアリングに伝わってしまうことを抑制できる。従って、金属製のネジNを採用すれば、樹脂製のネジNを採用した場合に比べてステアリングへの振動伝播抑制効果を向上できる。
【0053】
なお、本実施形態では締結手段としてネジNを採用しているが、他の例として図7に示すクリップKを採用してもよい。具体的には、クリップKには係合溝K1が形成されており、クリップKを挿入穴13e、20hに挿入すると係合溝K1が送風機ケーシング20bとカウル13に係合してクリップKの抜け止めとして機能するようになっている。クリップKの材質に関してもネジNと同様に金属製を採用した方が、樹脂製のクリップKを採用した場合に比べてステアリングへの振動伝播抑制効果を向上できる。
【0054】
なお、締結手段N、Kの材質に金属製を採用した場合には、締結手段N、Kを樹脂等でコーティングして防錆を図るようにして好適である。
【0055】
(他の実施形態)
上記第1実施形態では本発明の開閉手段18として板ドアを適用しているが、本発明の開閉手段18は板ドアに限られるものではなく、例えば、スライドドア、ロータリドア等を適用してもよい。
【0056】
また、上記第1および第2実施形態では、送風機20を、計器盤21の内側のうち助手席の前方に位置する部分に配置し、空調ユニットを、計器盤21の内側のうち車両左右方向略中央部分に配置して、いわゆるセミセンタ置きの空調装置を構成しているが、送風機20を、計器盤21の内側のうち車両左右方向略中央部分に配置し、空調ユニットを、計器盤21の内側のうち送風機20車両後方側部分に配置して、いわゆる完全センタ置きの空調装置を構成するようにしてもよい。
【0057】
また、上記第1および第2実施形態では、側面仕切板15、上面仕切板16および水入り防止カバー17を金属製の部材で形成しているが、本発明の仕切板15、16および防水カバー17は防水性を有する部材であればよく、例えば、樹脂製の部材で形成するようにしてもよい。
【0058】
また、上記第1および第2実施形態のカウル13は断面コの字状に形成されているが、本発明のカウル13はこのような形状に限られるものでないことは勿論であり、例えば、カウル13を断面L字状に形成して、カウル13とファイアウォール12の壁面とにより排水流路13aを形成するようにしてもよい。また、ファイアウォール12を曲げ加工することによりカウル13を形成し、カウル13とファイアウォール12とを一体に成形するようにしてもよい。
【0059】
また、上記第1および第2実施形態の外気導入口16aは上面仕切板16に開口しているが、上面仕切板16の他に、閉空間13bを形成する部材(例えば、側面仕切板15、カウル16、ファイアウォール12等)に外気導入口16aを開口させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の車両搭載状態を示す模式図である。
【図2】図1の分解斜視図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係る車両用空調装置の車両搭載状態を示す模式図である。
【図4】本発明の第3実施形態に係る車両用空調装置の分解斜視図である。
【図5】図4に示すパッキンの部分拡大図である。
【図6】第3実施形態に係る車両用空調装置の車両搭載状態を示す模式図である。
【図7】第3実施形態に係る締結手段としてのクリップを示す模式図である。
【図8】従来の車両用空調装置に係る、内外気切換箱および送風機ケーシングを示す模式図である。
【符号の説明】
13…カウル、13a…排水流路、13b…閉空間、13c…内気導入口、
15…側面仕切板、16…上面仕切板、16a…外気導入口、18…板ドア、
20a…送風ファン、20b…送風機ケーシング、21…車両計器盤。

Claims (9)

  1. 水が落下するスリット部が形成された車両ボンネット(10)の下方側かつ車両計器盤(21)の車両前方側にて車両左右方向に延び、雨水の排水流路(13a)を形成するとともに車体の強度部材として機能するカウル(13)を有する車両に備えられ、
    送風ファン(20a)を収納した送風機ケーシング(20b)を前記計器盤(21)内側に配置し、前記送風ファン(20a)の駆動により車室内に向けて空気を送風する車両用空調装置において、
    前記カウル(13)は、上方が開口する断面コの字状に形成されており、
    前記カウル(13)の内部に、前記排水流路(13a)を車両左右方向に仕切る側面仕切板(15)および車両上下方向に仕切る上面仕切板(16)を設け、
    前記側面仕切板(15)、前記上面仕切板(16)および前記カウル(13)により、前記送風機ケーシング(20b)と連通するとともに外気導入口(16a)および内気導入口(13c)を有する閉空間(13b)を形成し、
    前記外気導入口(16a)は、前記上面仕切板(16)に開口しており、
    前記カウル(13)の上方開口部のうち、前記上面仕切板(16)の上方には、前記外気導入口(16a)の上方から前記閉空間(13b)へ水が進入することを防止する水入り防止カバー(17)が設けられており、
    前記閉空間(13b)の内部に、前記両導入口(16a、13c)を切替開閉する開閉手段(18)を配置したことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 水が落下するスリット部が形成された車両ボンネット(10)の下方側かつ車両計器盤(21)の車両前方側にて車両左右方向に延び、雨水の排水流路(13a)を形成するとともに車体の強度部材として機能するカウル(13)を有する車両に備えられ、
    送風ファン(20a)を収納した送風機ケーシング(20b)を前記計器盤(21)内側に配置し、前記送風ファン(20a)の駆動により車室内に向けて空気を送風する車両用空調装置において、
    前記送風機ケーシング(20b)に内気導入口(20f)を形成し、
    前記送風機ケーシング(20b)に前記内気導入口(20f)を開閉する内気用開閉手段を備え、
    前記カウル(13)は、上方が開口する断面コの字状に形成されており、
    前記カウル(13)の内部に、前記排水流路(13a)を車両左右方向に仕切る側面仕切板(15)および車両上下方向に仕切る上面仕切板(16)を設け、
    前記側面仕切板(15)、前記上面仕切板(16)および前記カウル(13)により、前記送風機ケーシング(20b)と連通するとともに外気導入口(16a)を有する閉空間(13b)を形成し、
    前記外気導入口(16a)は、前記上面仕切板(16)に開口しており、
    前記カウル(13)の上方開口部のうち、前記上面仕切板(16)の上方には、前記外気導入口(16a)の上方から前記閉空間(13b)へ水が進入することを防止する水入り防止カバー(17)が設けられており、
    前記閉空間(13b)の内部に、前記外気導入口(16a)を開閉する外気用開閉手段(18)を配置したことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記閉空間(13b)には、空気を清浄するフィルタ(19)が配置されており、
    前記フィルタ(19)は、前記外気導入口(16a)から前記閉空間(13b)の外部に取り出し可能になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記カウル(13)の下方に前記送風機ケーシング(20b)を配置したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記カウル(13)の車両後方に前記送風機ケーシング(20b)を配置したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  6. 前記カウル(13)のうち、前記送風機ケーシング(20b)と連通する連通口(13d)の周辺部と、前記送風機ケーシング(20b)との間にシール部材(20g)を備え、
    前記送風機ケーシング(20b)と前記カウル(13)とを締結手段(N、K)で締結することにより、前記カウル(13)の周辺部と前記送風機ケーシング(20b)との間に前記シール部材(20g)を挟持させたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  7. 前記締結手段(N、K)は、前記シール部材(20g)に形成された挿入穴(20h)に挿入された状態で前記送風機ケーシング(20b)と前記カウル(13)とを締結していることを特徴とする請求項6に記載の車両用空調装置。
  8. 前記挿入穴(20h)を、前記シール部材(20g)のうち前記連通口(13d)の近傍部分に形成したことを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置。
  9. 前記締結手段(N、K)を、前記カウル(13)に対して前記送風機ケーシング(20b)の反対側から締結可能にしたことを特徴とする請求項6いし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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