JP4065158B2 - ソレノイド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソレノイドに係り、特に可動磁極を多段階に移動させるリニア型のソレノイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、様々な構造によって多段階動作を実現したリニア型のソレノイドが提供されている。このようなソレノイドの事例としては、例えばコイルに通電したときに、エアーギャップを埋めるべく固定磁極に接近しようとする可動磁極に対して、可動磁極を固定磁極から遠ざけるように付勢するバネを設ける。この構造において、コイルに流れる電流の大きさを適宜調整すれば、磁力とバネの反発力とが均衡する所定の位置において可動磁極を停止させることができる。すなわち、コイルに電流を流さない状態における可動磁極の位置と、固定磁極に接したときの可動磁極の位置との中間的な位置で停止させることが可能となる。したがって、可動磁極に固定されたシャフトは、3段階の停止位置を持つようにさせることができる。
【0003】
しかし、上述のような構成では、可動磁極が中間的な位置で停止しているときに、例えば可動磁極が固定磁極から遠ざかるように押圧されると、その外力が比較的小さいものであっても、外力及び磁力とバネの反発力とが均衡する位置まで可動磁極が動くことになる。したがって、中間的な位置で停止しているシャフトは安定性を欠いていると言える。他にも、シャフトを機械的手段によって多段階で停止させるプランジャボール方式と呼ばれるものがあるが、動作時には中間的な位置で必ず一旦停止させなければならないので、動作性に劣るという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するために、多段階動作が可能で、かつ、シャフトを中間的な位置で安定的に停止させることが可能なソレノイドを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は、ソレノイドにおいて、シャフトと、前記シャフトが挿通された状態で前記シャフトを摺動可能に保持する軸受けを備えた第1の固定磁極と、前記第1の固定磁極が挿通されると共に、前記シャフトの基端側に配された第1の可動磁極と、前記シャフトを挿通した状態で前記シャフトに固着されると共に、前記第1の可動磁極よりも前記シャフトの先端側に配された第2の可動磁極と、前記第1の可動磁極と前記第2の可動磁極との間に介在するように設けられた第1のスペーサと、前記第1の可動磁極が前記第1の固定磁極側へ移動するときに前記第1の可動磁極の筒状部の先端部に当接して前記第1の可動磁極の移動を規制する第2のスペーサと、前記第1の可動磁極の近傍に設けられた第1のコイルと、前記第1のコイルに通電したときに前記第1の可動磁極と磁気回路を形成可能に設けられると共に、前記第1の可動磁極よりも前記シャフトの先端側に配されて、前記第1の可動磁極の前記シャフトの先端方向への移動を所定位置で阻止する第2の固定磁極と、前記第2の可動磁極の近傍に設けられた第2のコイルと、前記第2のコイルに通電したときに前記第2の固定磁極及び前記第2の可動磁極と磁気回路を形成可能に設けられると共に、前記第2の可動磁極よりも前記シャフトの先端側に配されて、前記第2の可動磁極の前記シャフトの先端方向への移動を所定位置で阻止する第3の固定磁極を有することを特徴とするものとした。
【0006】
したがって、本発明に係るソレノイドは、第1の可動磁極のシャフト先端方向への移動を第1の固定磁極で阻止する構造にしたので、第1のコイルの通電時に第1の可動磁極が一定程度以上の磁力によって固定磁極に押しつけていれば、シャフトに加わる外力に抗して停止状態を保つことが可能になる。したがって、相反する方向に働く2つの力の釣り合いによってシャフトを中間的な位置に停止させる従来技術に係る構造よりも安定性が高くなる。
【0007】
なお、上記の構成において、さらに、前記シャフトの基端と一体に設けられた前記シャフトより径の大きい別のシャフトと、前記シャフトが挿通されると共に、前記第1の固定磁極と前記別のシャフトの間に押し縮められた状態で設けられ、反発力によって前記別のシャフトを押圧するバネを有する構成にすることも可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態に係るソレノイドを図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るソレノイドの一例を示す断面図である。図1において、10はソレノイド、11は第1プランジャ、12は第2プランジャ、13は第1固定磁極、14は第2固定磁極、15は第3固定磁極、16は第1シャフト、17は第2シャフト、18は第1スペーサ、19は軸受け、20は第1コイル、21は第2コイル、22はスリーブ、23はバネ、24は第2スペーサ、25は第3スペーサ、26は軸受け、27aは上部ケース、27bは下部ケース、28はエアーギャップスペーサ、30はネジ部、31はエアーギャップ、32は突出部、33は凹陥部、34はエアーギャップ、35は凹陥部、36は突出部、37は先端部、38は鍔状部、39は円盤状部、40,41は筒状部を示す。また、図2は、図1のソレノイドの内部構造の一部を露出させた状態を示す斜視図である。図2において、符号は図1において用いたものと同じものを示す。
【0009】
ソレノイド10は、第1シャフト16が3つの停止位置の間を直線的に移動するように構成されている。また、第1シャフト16を中間的な位置に停止させずに移動させることも可能である。以下に、ソレノイド10の主要な構成について説明する。
【0010】
第1プランジャ11は、摺動可能に設けられた磁極の1つであり、突出部32と筒状部40からなる。突出部32は、第1シャフト16の先端部37側に配され、全体として円錐台状に形成されているとともに、第2固定磁極14の凹陥部33に向かい合うように設けられている。
【0011】
また、第1プランジャ11は、非磁性材料によって形成されたスリーブ22を介して第1固定磁極13の筒状部41に摺動可能に挿入されている。さらに、第2固定磁極14、上部ケース27a及び第1固定磁極13とともに1つの磁気回路を形成し、第1コイル20に通電したときには、この磁気回路に磁束が供給され、エアーギャップ31を通過する磁束によって突出部32と凹陥部33の間に吸引力が発生する。このため、第1プランジャ11は第1シャフト16を先端部37側に向かって移動させる。同時に、第1スペーサ18を介して第2プランジャ12を先端部37側に向かって押す。
【0012】
また、突出部32の中央(頂上)部には、貫通孔が形成されており、この貫通孔にスリーブ22、第1固定磁極13の筒状部41、バネ23及び第1シャフト16が挿通されている。また、第1コイル20に通電していないときには、突出部32と凹陥部33との間にはエアーギャップ31が存在している。第1コイル20に通電したときには、突出部32と凹陥部33の間に吸引力が発生が発生し、エアーギャップ31を埋めるべく第1プランジャ11全体が第2固定磁極14に向かって移動し、突出部32と凹陥部33とが当接した状態になる。また、筒状部40は、第2シャフト17側に配され、スリーブ22、第1固定磁極13の筒状部41、バネ23及び第1シャフト16が挿通されている。
【0013】
第2プランジャ12は、摺動可能に設けられた磁極の1つであり、全体として円柱状に形成されている。その中央を貫ぬく貫通孔に第1シャフト16が挿通されるとともに、第1プランジャ11よりも第1シャフト16の先端部37側に配されている。さらに、この貫通孔の部分において第1シャフト16に固定されている。また、第2プランジャ12は、第1シャフト16の先端部37側に逆円錐台状の凹陥部35が形成されている。第2コイル21に通電したときには、第3固定磁極15、下部ケース27b及び第2固定磁極14とともに1つの磁気回路を形成し、第3固定磁極15側に向かって移動する。
【0014】
また、第2プランジャ12は、第1シャフト16の先端部37側の部分に凹陥部35が形成されている。凹陥部35は、第3固定磁極15の突出部36に向かい合うように設けられており、第2コイル21に通電していないときには、凹陥部35と突出部36との間にはエアーギャップ34が存在している。また、第2コイル21に通電したときには、エアーギャップ34を通過する磁束によって凹陥部35と突出部36の間に吸引力が発生し、エアーギャップ34を埋めるべく第2プランジャ12が第3固定磁極15に向かって移動し、凹陥部35と突出部36とが当接した状態になる。
【0015】
以上のように、第1コイル20のみに通電したときには、第2プランジャ12は、エアーギャップ31の幅だけ第3固定磁極15側へ向けて移動し、さらに第2コイル21にも通電したときには、エアーギャップ34の幅だけさらに移動する。
【0016】
第1固定磁極13は、固定的に設けられた磁極の1つであり、鍔状部38と筒状部41からなる。鍔状部38は、第3固定磁極15、上部ケース27a及び下部ケース27bとともにソレノイド10の筐体を形成している。筒状部41は、第1シャフト16とスリーブ22との間に介在するとともに、第1シャフト16及び第2シャフト17が挿通されている。また、第2プランジャ12側には底部が形成されており、この底部の中央には開口が設けられ、さらにこの開口にバネ23の一端が係止されている。
【0017】
第2固定磁極14は、固定的に設けられた磁極の1つであり、第2プランジャ12を取り巻くように設けられている。また、第1プランジャ11と第3固定磁極15との間に配されており、第1プランジャ11の先端部37側への移動を所定位置で阻止する。さらに、第2固定磁極14の第1プランジャ11側の部分には、逆円錐台状の凹陥部33が形成されており、第1コイル20に通電したときに、第1プランジャ11の突出部32が当接した状態になる。
【0018】
第3固定磁極15は、固定的に設けられた磁極の1つであり、突出部36及び円盤状部39からなる。突出部36は、全体として円錐台状に形成されており、さらにその中央部に孔が形成され、この孔に第1シャフト16が挿通されている。また、円盤状部39は、第1固定磁極13、上部ケース27a及び下部ケース27bとともにソレノイド10のケースを形成している。
【0019】
第1シャフト16は、非磁性体で形成され、第1プランジャ11、第2プランジャ12、第1固定磁極13、第3固定磁極15、第1スペーサ18及びバネ23に挿通されている。また、第1シャフト16の第1固定磁極13側の端部は、ネジ部30となっており、第2シャフト17にねじ込まれている。また、第1コイル20または第2コイル21に通電したときに、第3固定磁極15側に向かって移動し、先端部37が第3固定磁極15の貫通孔から飛び出す。なお、これらの非通電時には、先端部37は第3固定磁極15の円盤状部39の外側面とほぼ同じところに位置している。また、第1シャフト16は固定磁極13及び固定磁極15に挿入された軸受け19,26によって摺動可能に支持されている。
【0020】
第2シャフト17は、ネジ部30で第1シャフト16に固定されている。したがって、第1コイル20または第2コイル21に通電したときには、第1シャフト16とともに移動する。また、ネジ部30側の端部にバネ23の一端が係止されている。さらに、第1コイル20または第2コイル21に通電したときに、バネ23を第1固定磁極13の筒状部41の底部へ向かって押し込めるように、バネ23よりも径を大きくしている。
【0021】
第1スペーサ18は、非磁性体で形成されており、第1プランジャ11と第2プランジャ12との間に介在するように設けられるとともに、第1シャフト16が挿通されている。
【0022】
第1コイル20は、第1プランジャ11の筒状部40を取り巻くように設けられている。また、通電されたときには、第1プランジャ11、第1固定磁極13、上部ケース27a及び第2固定磁極14を巡る磁気回路に磁束を供給する。
【0023】
第2コイル21は、第2プランジャ12を取り巻くように設けられている。また、通電されたときには、第2プランジャ12、固定磁極14、下部ケース27b及び第2第3固定磁極15を巡る磁気回路に磁束を供給する。
【0024】
バネ23は、第1シャフト16が挿通されるとともに、第1固定磁極13の筒状部41に収納されており、その両端は第1固定磁極13の筒状部41と第2シャフト17とに係止されている。また、第1コイル20または第2コイル21の非通電状態において、軽く押し縮められた状態にあり、その反発力によって第2シャフト17を第1固定磁極13の外に飛び出す方向に付勢している。また、第1コイル20に通電したときには、第2シャフト17によって強く押し縮められる。さらに、第1コイル20と第2コイル21とに同時に通電したときには、さらに強く第2シャフト17を強く付勢する。
【0025】
したがって、第1コイル20にのみ通電した後に非通電状態に戻すと、第2シャフト17は第1固定磁極13の外に飛び出す方向に素早く移動し、これにつれて第1シャフト16、第1シャフト16に固定された第2プランジャ12が同じ方向に移動し、さらに第2プランジャ12に押されて第1プランジャ11が移動する。
【0026】
さらに、第1コイル20及び第2コイルに同時に通電した後に非通電状態に戻した場合も同じように移動する。
【0027】
また、第1コイル20及び第2コイル21に同時に通電した後に、第2コイル21のみを非通電状態に戻した場合には、第2プランジャ12と第3固定磁極15との間の吸着力は消滅し、バネ23によって付勢された第1シャフト16は第1固定磁極13方向へ移動する。第1シャフト16に固定された第2プランジャ12も同様に移動するが、このとき第1コイル16によって発生する磁束により、第1プランジャ11と第2固定磁極14の間の吸着力は維持されており、第1プランジャ11は第2固定磁極14に吸着状態にある。したがって、第2プランジャ12は第1プランジャ11に当接した状態で停止する。
【0028】
第2スペーサ24は、非磁性体で形成されており、第1プランジャ11の筒状部40の先端部に当接する位置に設けられている。したがって、第1プランジャ11が第1固定磁極13側へ移動するときに筒状部40の先端部に当接して第1プランジャ11の移動を規制する。
【0029】
上部ケース27a及び下部27bは、磁気回路をなすことが可能な材料で形成されており、さらに第1固定磁極13の鍔状部38及び第3固定磁極15の円盤状部39とともにソレノイド10の筐体を形成する。また、第2固定磁極14及び非磁性体で形成された第3スペーサ25と当接する部分の肉厚を他の部分よりも薄くし、第2固定磁極14及び第3スペーサ25を保持するようにしている。
【0030】
さらに、本発明の実施の形態に係るソレノイドの動作について、第1シャフトの移動状態を中心に説明する。図1、及び図3ないし図6は、図1に示したソレノイドの動作を示す断面図(a)〜(d)である。これらの図において、28はエアーギャップスペーサを示し、その他の符号は図1のものと同じものを示す。なお、図3ないし図6では、バネ23の記載を省略している。
【0031】
まず、第1コイル20及び第2コイル21に通電していない状態においては、バネ23の反発力によって第2シャフト17は第1固定磁極13の外に飛び出す方向に付勢される。したがって、第1シャフト16、および第1シャフト16に固定された第2プランジャ12は同じ方向に付勢され、さらに第2プランジャ12に付勢されて第1プランジャ11も同じ方向に付勢される。しかし、第1プランジャ11の筒状部40の先端部は第2スペーサ24に当接しているので、第1シャフト16は図1に示した位置において安定的に停止している。
【0032】
次に、第1コイル20にのみ通電すると、図3に示すように、第1プランジャ11、第2固定磁極14、上部ケース27a及び第1固定磁極13を巡る磁気回路Aに磁束が供給される。
【0033】
これにより、エアーギャップ31を通過する磁束によって突出部32と凹陥部33の間に吸引力が発生し、第1プランジャ11は矢印Dの方向に付勢される。矢印Dの方向に付勢された第1プランジャ11は、図4に示すように、第2固定磁極14へ向けて移動する。このとき、第2プランジャ12も移動し、第1シャフト16も移動する。しかし、図4に示すように、エアーギャップ31の幅だけ移動したところで、第1プランジャ11の突出部32が第2固定磁極14の凹陥部33に当接して移動が止まる。この状態において、第1コイル20への通電を続ければ、第1プランジャ11は、第2固定磁極14に吸着された状態で安定する。
【0034】
さらに、第1コイル20に加えて第2コイル21に通電すると、第2プランジャ12、第3固定磁極15、下部ケース27b及び第2固定磁極14を巡る磁気回路Bに磁束が供給される。
【0035】
これにより、図5に示すように、エアーギャップ34を通過する磁束によって凹陥部35と突出部36の間に吸引力が発生し、第2プランジャ12は矢印Eの方向に付勢される。第2プランジャ12は、第3固定磁極15へ向けて移動し、同時に第1シャフト16もさらに移動する。図6に示すように、エアーギャップ34の幅だけ移動したところで、第2プランジャ12の凹陥部35が第3固定磁極15の突出部36に吸着された状態となって移動が止まる。この状態において、第2コイル21への通電を続ければ、第2プランジャ12は、第3固定磁極15に吸着状態にあるので安定する。
【0036】
次に、第2コイル21への通電を停めると、図5の矢印Eの方向へ働く力が解消され、バネ23の反発力によって第2シャフト17が第1固定磁極13の外に飛び出す方向に移動する。これにつれて、第1シャフト16及び第2プランジャ12も移動するが、第2プランジャ12が第1スペーサ18を介して第1プランジャ11に当接したところで停止する。
【0037】
さらに、第1コイル20への通電も停めると、図3の矢印Dの方向へ働く力も解消され、バネ23の反発力によって第2シャフト17が第1固定磁極13の外に飛び出す方向にさらに移動する。これにつれて、第1シャフト16及び第2プランジャ12も移動するが、第1プランジャ11が第2スペーサ24に当接したところで停止する。
【0038】
以上のように、本発明の実施の形態に係るソレノイド10は、第1コイル20及び第2コイル21の非通電、第1コイル20のみの通電、第1コイル20及び第2コイル21への通電を切り替えることで、第1シャフト16の先端部37の停止位置を3つ設定することができる。また、第1シャフト16が図4に示した中間的な停止位置にあるとき、すなわち第1コイル20のみに通電したときには、第1プランジャ11は第2固定磁極14にしっかり吸着された状態で安定している。したがって、第1シャフト16に多少の外力が加わっても、従来技術に係るソレノイドのように、第1シャフト16がふらつくことがない。
【0039】
さらに、第1コイル20及び第2コイル21への同時通電、同時非通電を行うことにより、第1シャフト16を図3に示す位置と図6に示す位置との間で自在に移動することができる。したがって、ソレノイド10を動作させる回路等の構成を簡素化できる。ひいては、ソレノイド10の動作性の向上も容易になる。くわえて、第1シャフト16の3つの停止位置の間隔は、第1スペーサ18または第2スペーサ24の高さを適宜変更することによって簡単に調整することができる。
【0040】
なお、この実施の形態においては、バネ23を第1固定磁極の筒状部41に収納するものとしたが、例えばバネ23の反発力を大きくするために、第1プランジャ11の筒状部40より径の大きなバネを、第1プランジャ11の筒状部40を収納するように設けるなど、他の構成を採用しても良い。また、コイルバネ以外のバネを用いても良い。さらに、バネに代えて油圧回路を用いても良い。要するに、第1コイル20または第2コイル21への通電を停止したときに、第1プランジャ11、第2プランジャ12及び第1シャフト16などを元の位置へ復帰するように付勢することができるならば、どのような手段を採用しても良い。また、第1プランジャ11、第2プランジャ12及び第3固定磁極15の突出部及び凹陥部の形状は、図1等に示したものに限られるものではない。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、第1の可動磁極と第2の可動磁極とに1本のシャフトを挿通し、第1の可動磁極と磁気回路を形成する第1のコイルと、第2の可動磁極と磁気回路を形成する第2のコイルを設け、さらに、第1の可動磁極の可動範囲を制限する第2の固定磁極と、第2の可動磁極の可動範囲を制限する第3の固定磁極を設けたので、第1のコイルを通電したときに第1の可動磁極が第2の固定磁極に吸着されたまま停止し、この停止した位置がシャフトの中間的な停止位置となる。したがって、この中間的な停止位置は、第1のコイルが生成する磁力が第1の可動磁極と固定磁極とを強く吸着させることによって得られるので、従来のソレノイドよりも中間的な停止位置における安定性が極めて高い。
【0042】
また、第1のコイルと第2のコイルを同時に通電状態にする、あるいは同時に非通電状態にすることによって、シャフトを第1の停止位置から第3の停止位置またはその逆へ、中間的な停止位置で一旦停止することなく直接移動することができるので、動作ロジックがシンプルになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るソレノイドの一例を示す断面図である。
【図2】図1のソレノイドの内部構造の一部を露出させた状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示したソレノイドの動作を示す断面図(a)である。
【図4】図1に示したソレノイドの動作を示す断面図(b)である。
【図5】図1に示したソレノイドの動作を示す断面図(c)である。
【図6】図1に示したソレノイドの動作を示す断面図(d)である。
【符号の簡単な説明】
10 ソレノイド
11 第1プランジャ
12 第2プランジャ
13 第1固定磁極
14 第2固定磁極
15 第3固定磁極
16 第1シャフト
17 第2シャフト
18 第1スペーサ
19 軸受け
20 第1コイル
21 第2コイル
22 スリーブ
23 バネ
24 第2スペーサ
25 第3スペーサ
26 軸受け
27a 上部ケース
27b 下部ケース
28 エアーギャップスペーサ
30 ネジ部
31 エアーギャップ
32 突出部
33 凹陥部
34 エアーギャップ
35 凹陥部
36 突出部
37 先端部
38 鍔状部
39 円盤状部
40 筒状部
41 筒状部

Claims (2)

  1. シャフトと、
    前記シャフトが挿通された状態で前記シャフトを摺動可能に保持する軸受けを備えた第1の固定磁極と、
    前記第1の固定磁極が挿通されると共に、前記シャフトの基端側に配された第1の可動磁極と、
    前記シャフトを挿通した状態で前記シャフトに固着されると共に、前記第1の可動磁極よりも前記シャフトの先端側に配された第2の可動磁極と、
    前記第1の可動磁極と前記第2の可動磁極との間に介在するように設けられた第1のスペーサと、
    前記第1の可動磁極が前記第1の固定磁極側へ移動するときに前記第1の可動磁極の筒状部の先端部に当接して前記第1の可動磁極の移動を規制する第2のスペーサと、
    前記第1の可動磁極の近傍に設けられた第1のコイルと、
    前記第1のコイルに通電したときに前記第1の可動磁極と磁気回路を形成可能に設けられると共に、前記第1の可動磁極よりも前記シャフトの先端側に配されて、前記第1の可動磁極の前記シャフトの先端方向への移動を所定位置で阻止する第2の固定磁極と、
    前記第2の可動磁極の近傍に設けられた第2のコイルと、
    前記第2のコイルに通電したときに前記第2の固定磁極及び前記第2の可動磁極と磁気回路を形成可能に設けられると共に、前記第2の可動磁極よりも前記シャフトの先端側に配されて、前記第2の可動磁極の前記シャフトの先端方向への移動を所定位置で阻止する第3の固定磁極を有することを特徴とするソレノイド。
  2. さらに、前記シャフトの基端と一体に設けられた前記シャフトより径の大きい別のシャフトと、
    前記シャフトが挿通されると共に、前記第1の固定磁極と前記別のシャフトの間に押し縮められた状態で設けられ、反発力によって前記別のシャフトを押圧するバネを有することを特徴とする請求項1に記載のソレノイド。
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