JP4064148B2 - 素子温を利用して排ガスセンサの故障を検出する装置 - Google Patents

素子温を利用して排ガスセンサの故障を検出する装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の排気系に設けられた排ガスセンサの素子温を制御して、該排ガスセンサの故障を検出する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の排気系には、触媒装置が設けられている。触媒装置は、内燃機関に供給される混合気の空燃比がリーンのとき、排気ガス中に存在する過剰の酸素でHCおよびCOを酸化し、空燃比がリッチのとき、HCおよびCOによってNoxを還元する。空燃比が理論空燃比領域にあるとき、HC、COおよびNoxが同時にかつ効果的に浄化される。
【0003】
触媒装置の下流には、排ガスセンサが設けられる。排ガスセンサは、排気系に排気されたガス中の酸素濃度を検出する。排ガスセンサの出力は、内燃機関の様々な制御に用いられる。排ガスセンサの応答性が劣化すると、内燃機関を適切に制御することができなくなり、運転状態の悪化を招くおそれがある。
【0004】
特許第2812252号公報は、排ガスセンサの出力の微分値に基づいて、排ガスセンサの異常を検出する方法を開示する。排ガスセンサの出力の微分値が所定値以上である頻度が所定回数以下であるとき、排ガスセンサが異常と判定する。この判定手法は、排ガスセンサが正常である場合、該排ガスセンサの出力を時間で微分した値がゼロ近傍以外の大きさのものも存在するのに対し、排ガスセンサが故障している場合、該時間微分値はゼロ近傍のものしか存在しないという知見に基づいている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
触媒装置と排ガスセンサは直列に配置されているので、排ガスセンサの出力の微分値は、触媒の遅れ特性(ローパス特性)の影響を受ける。すなわち、触媒の劣化の程度が変化すると、排ガスセンサの出力も変化する。従来技術に示されるような排ガスセンサ出力の微分値の変動を分析しても、該変動が触媒の応答特性の変化に起因するのか、排ガスセンサの応答特性の変化に起因するのかを判別することは困難である。また、排ガスセンサの劣化を検出するために空燃比を変化させることは、触媒装置の浄化能力を低下させて有害成分を排出させるおそれがある。
【0006】
したがって、この発明の目的は、排ガスセンサの故障を、触媒の劣化と区別して検出することである。また、この発明の他の目的は、有害成分を排出させることなく、排ガスセンサの故障を検出することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の一つの側面によると、排気管に配置された排ガスセンサの故障を検出する装置は、排ガスセンサの素子温が異なる状況下で検出された該排ガスセンサの出力を比較することによって、該排ガスセンサの故障を検出する。
【0008】
この発明によると、排ガスセンサの出力特性が素子温に応じて変化することを利用するので、触媒の劣化等の影響を受けることなく排ガスセンサの故障を検出することができる。さらに、排ガスセンサの故障を検出するために空燃比を操作しないので、有害排ガス成分の排出量を増加させることなく、排ガスセンサの故障を検出することができる。
【0009】
この発明の他の側面によると、故障検出装置は、素子温を制御する手段をさらに備える。素子温制御手段により、素子温が異なる状況が作られる。この発明の一実施形態では、該異なる状況は、素子温が、通常の運転状態時の温度に制御される状況と、該通常の運転状態時に制御される温度よりも低い温度に制御される状況とを少なくとも含む。当然のことながら、通常の素子温が十分低い場合には、故障を検出する時に素子温を上昇させることもあり得る。このように、排ガスセンサの故障を検出する時は、素子温制御手段によって、素子温を、通常の運転状態時とは異なる温度に制御することができる。
【0010】
この発明の他の側面によると、排ガスセンサの出力にフィルタリング処理を施すフィルタをさらに備える。異なる状況下における該フィルタリングされた排ガスセンサの出力を比較することにより、排ガスセンサの故障が検出される。この発明の一実施形態において、フィルタは、バンドパスフィルタを含む。
【0011】
この発明によると、空燃比の変動による排ガスセンサ出力の変動がフィルタリング処理により除去される。さらに、排ガスセンサ出力のパワースペクトルの大きい部分を抽出することができる。したがって、空燃比制御の影響およびノイズの影響を最小限にし、故障検出の精度を向上させることができる。
【0012】
この発明の他の側面によると、排ガスセンサの出力に逐次型最小2乗法による統計処理が実施される。素子温が異なる状況下における、該統計処理された排ガスセンサの出力を比較することにより、排ガスセンサの故障を検出する。一実施形態においては、フィルタリングされた排ガスセンサの出力に、該逐次型最小2乗法による統計処理が実施される。
【0013】
ノイズの影響、車両および内燃機関の運転状態の影響により、排ガスセンサの出力にはバラツキが生じる。逐次型最小2乗法によって統計処理を実施することにより、このバラツキに起因する故障検出への影響を最小にすることができる。
【0014】
この発明の一つの側面によると、排ガスセンサの出力は、車両がクルーズ状態にあるときに取得される。この発明によると、素子温が安定し、かつ空燃比制御が安定した状態で排ガスセンサの出力が取得されるので、排ガスセンサの故障を検出する精度が向上する。
【0015】
この発明の他の側面によると、排ガスセンサの出力は、車両の内燃機関が所定の運転状態にあるときに取得される。車両および内燃機関の運転状態により、排ガスセンサ出力にはバラツキが生じる。所定の運転状態という条件を課すことにより、このようなバラツキを抑制して故障検出の精度を向上させることができる。
【0016】
この発明の一つの側面によると、素子温を制御する制御装置は、排ガスセンサの素子の温度を推定する推定器を備える。推定器によって推定された素子温に基づいて、制御装置は、排ガスセンサに設けられたヒーターへの通電デューティを求める。この発明によると、素子温を直接計測する手段を内燃機関に設けるコストを削減することができる。また、素子温を推定することにより、素子温を良好な精度で制御することができる。
【0017】
この発明の他の側面によると、素子温を制御する装置は、応答指定型制御を実施して、排ガスセンサに設けられたヒーターへの通電デューティを求める。応答指定型制御により、素子温のオーバーシュートおよびアンダーシュートを防止し、素子温の過剰な高温化による破壊や過剰な低温化による不活性化を回避することができる。また、素子温の制御精度を高く維持することができるので、ヒーターの耐久性を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
内燃機関および制御装置の構成
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の実施形態による内燃機関(以下、「エンジン」という)およびその制御装置の全体的なシステム構成図である。
【0019】
電子制御ユニット(以下、「ECU」)という)5は、車両の各部から送られてくるデータを受け入れる入力インターフェース5a、車両の各部の制御を行うための演算を実行するCPU5b、読み取り専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)を有するメモリ5c、および車両の各部に制御信号を送る出力インターフェース5dを備えている。メモリ5cのROMには、車両の各部の制御を行うためのプログラムおよび各種のデータが格納されている。この発明に従う故障検出および素子温制御を実現するためのプログラム、および該プログラムの実行の際に用いるデータおよびテーブルは、このROMに格納されている。ROMは、EEPROMのような書き換え可能なROMでもよい。RAMには、CPU5bによる演算のための作業領域が設けられる。車両の各部から送られてくるデータおよび車両の各部に送り出す制御信号は、RAMに一時的に記憶される。
【0020】
エンジン1は、たとえば4気筒を備えるエンジンである。吸気管2が、エンジン1に連結されている。吸気管2の上流側にはスロットル弁3が設けられている。スロットル弁3に連結されたスロットル弁開度センサ(θTH)4は、スロットル弁3の開度に応じた電気信号を、ECU5に供給する。
【0021】
スロットル弁3をバイパスする通路21が、吸気管2に設けられている。エンジン1に供給する空気量を制御するためのバイパス弁22が、バイパス通路21に設けられている。バイパス弁22は、ECU5からの制御信号に従って駆動される。
【0022】
燃料噴射弁6は、エンジン1とスロットル弁3の間であって、吸気管2の吸気弁(図示せず)の少し上流側に各気筒毎に設けられている。燃料噴射弁6は、燃料ポンプ(図示せず)に接続され、該燃料ポンプを介して燃料タンク(図示せず)から燃料の供給を受ける。燃料噴射弁6は、ECU5からの制御信号に従って駆動される。
【0023】
吸気管圧力(Pb)センサ8および吸気温(Ta)センサ9は、吸気管2のスロットル弁3の下流側に設けられている。Pbセンサ8およびTaセンサ9によって検出された吸気管圧力Pbおよび吸気温Taは、それぞれECU5に送られる。
【0024】
エンジン水温(Tw)センサ10は、エンジン1のシリンダブロックの、冷却水が充満した気筒周壁(図示せず)に取り付けられる。Twセンサ10によって検出されたエンジン冷却水の温度Twは、ECU5に送られる。
【0025】
回転数(Ne)センサ13は、エンジン1のカム軸またはクランク軸(共に図示せず)周辺に取り付けられる。Neセンサ13は、たとえばピストンのTDC位置に関連したクランク角度で出力されるTDC信号パルスの周期よりも短いクランク角度(たとえば、30度)の周期で、CRK信号パルスを出力する。CRK信号パルスは、ECU5によってカウントされ、エンジン回転数Neが検出される。
【0026】
エンジン1の下流側には排気管14が連結されている。エンジン1は、排気管14を介して排気する。排気管14の途中に設けられた触媒装置15は、排気管14を通る排気ガス中のHC、CO、NOxなどの有害成分を浄化する。触媒装置15には、2つの触媒が設けられている。上流側に設けられた触媒を上流触媒と呼び、下流側に設けられた触媒を下流触媒と呼ぶ。
【0027】
広域空燃比センサ(LAF)センサ16は、触媒装置15の上流に設けられている。LAFセンサ16は、リーンからリッチにわたる広範囲の空燃比領域において、排気ガス中の酸素濃度をリニアに検出する。検出された酸素濃度は、ECU5に送られる。
【0028】
O2(排ガス)センサ17は、上流触媒と下流触媒の間に設けられている。O2センサ17は2値型の排気ガス濃度センサである。O2センサは、空燃比が理論空燃比よりもリッチであるとき高レベルの信号を出力し、空燃比が理論空燃比よりもリーンであるとき低レベルの信号を出力する。出力された電気信号は、ECU5に送られる。
【0029】
車両の速度を検出する車速(VP)センサ23がECU5に接続され、検出した車速信号をECU5に送る。
【0030】
ECU5に向けて送られた信号は入力インターフェース5aに渡され、アナログ−デジタル変換される。CPU5bは、変換されたデジタル信号を、メモリ5cに格納されているプログラムに従って処理し、車両のアクチュエータに送るための制御信号を作り出す。出力インターフェース5dは、これらの制御信号を、バイパス弁22、燃料噴射弁6、およびその他の機械要素のアクチュエータに送る。
【0031】
図2の(a)は、触媒装置15の構造を示す。排気管14に流入した排気ガスは、上流触媒25を通過し、その後下流触媒26を通過する。上流および下流触媒の間に設けられたO2センサの出力に基づく空燃比制御の方が、下流触媒の下流に設けられたO2センサの出力に基づく空燃比制御よりも、Noxの浄化率を最適に維持しやすいことがわかっている。そのため、この発明に従う実施形態では、O2センサ17を、上流および下流触媒の間に設ける。O2センサ17は、上流触媒25を通過した後の排気ガスの酸素濃度を検出する。
【0032】
図2の(b)は、図2の(a)のLAFセンサ16からO2センサ17にいたるブロック図である。LAFセンサ16は、上流触媒25に供給される排ガスの空燃比Kactを検出する。O2センサ17は、上流触媒25によって浄化された排ガスの酸素濃度を、電圧Voutとして出力する。
【0033】
上流触媒25とO2センサ17は、直列に配置されている。したがって、空燃比KactとO2センサ17の出力Voutとの間には、上流触媒25およびO2センサ17の遅れおよびむだ時間が存在する。
【0034】
図3は、O2センサの出力Voutをフーリエ変換した結果を示す。触媒の劣化が進むと、センサ出力Voutのパワースペクトルは、矢印41によって示される方向に増大する。反対に、触媒が新品に近いほど、センサ出力Voutのパワースペクトルは、矢印42によって示される方向に減少する。この特性に基づいて、触媒の劣化を判定することができる。一方、O2センサが劣化すると、その遅れ特性が大きくなるので、センサ出力Voutのパワースペクトルは、矢印42の方向に減少する。
【0035】
このように、O2センサが劣化または故障すると、センサ出力Voutのパワースペクトルが減少するので、触媒の劣化を正確に検出することができなくなる。言い換えると、センサ出力Voutのパワースペクトルの変化からは、触媒が新品のときの状態とO2センサが劣化している状態とを区別することができない。
【0036】
触媒劣化とO2センサ故障の判別
発明の理解を助けるため、触媒の劣化とO2センサの故障を区別することのできる手法の概念を説明する。最初に、図4および図5を参照して、触媒の劣化を検出する手法の概念を説明する。
【0037】
図4は、(a)触媒が新品の時、(b)触媒の浄化率が十分残っている時、(c)触媒の浄化率が不十分な時の、O2センサの出力Voutのパワースペクトルを示す。図4の(a)〜(c)における、周波数3〜7Hzに対応するセンサ出力Voutのパワースペクトルのレベル変化が、参照番号45によって示されている。
【0038】
図5の(a)から(c)は、図4の(a)から(c)のセンサ出力Voutに、バンドパスフィルタによってフィルタリング処理を施した結果をそれぞれ示す。周波数3〜7Hzにおけるセンサ出力Voutのパワースペクトルが、フィルタによって強調されている。参照番号46によって示されるように、触媒が劣化するほど、周波数3〜7Hzにおけるセンサ出力Voutのパワースペクトルが増加している。このように、周波数3〜7Hzにおけるセンサ出力Voutを評価することにより、触媒の劣化状態を判定することができる。
【0039】
次に、O2センサの故障を判別する手法の概念を説明する。図6は、O2センサの出力特性(Zカーブと呼ぶ)を示す。グラフ51は素子温が600度の場合を示し、グラフ52は素子温が700度の場合を示し、グラフ53は素子温が800度の場合を示す。素子温が低いほど、O2センサの出力Voutの変動量が大きくなることがわかる。
【0040】
図7の(a)は、素子温が600度の場合のセンサ出力Voutの挙動を示す。図7の(b)は、素子温が800度の場合のセンサ出力Voutの挙動を示す。グラフ55は車速の変化を示し、グラフ56および57は、排ガスセンサの出力変化を示す。図7の(a)と(b)を比較して明らかなように、素子温が低い場合のセンサ出力Voutの変動量は、素子温が高い場合のセンサ出力Voutの変動量よりも大きいことがわかる。
【0041】
図8の(a)は、図7の(a)に示されるセンサ出力Voutをフーリエ変換した結果を示す。図8の(b)は、図7の(b)に示されるセンサ出力Voutをフーリエ変換した結果を示す。素子温が低くなるほどセンサ出力Voutの変動量が大きくなるので、各周波数におけるセンサ出力Voutのパワースペクトルも、素子温が低くなるほど増大する。
【0042】
図9のグラフ6は、素子温が600度で、かつO2センサが故障している(たとえば、O2センサの遅れ特性が大きい)ときのセンサ出力Voutのパワースペクトルを示す。グラフ6は、素子温が600度で、かつO2センサが正常なときのセンサ出力Voutのパワースペクトルを示す。グラフ63は、素子温が800度で、かつO2センサが正常なときのセンサ出力Voutのパワースペクトルを示す。
【0043】
これらのグラフから明らかなように、O2センサが故障しているときは、素子温が低くてもセンサ出力Voutのパワースペクトルの増加量が小さいことがわかる。したがって、素子温が低い時(この例では、600度)と素子温が高い時(この例では、800度)のセンサ出力Voutを比較することにより、O2センサが故障しているかどうかを判断することができる。素子温を低くした時のセンサ出力Voutと、素子温が高い時のセンサ出力Voutとの比が所定値より小さければ、O2センサが故障していることを示す。
【0044】
この手法によると、空燃比を操作することなくO2センサの故障を検出することができるので、触媒浄化率の低下による有害な排ガス量の増大を回避することができる。
【0045】
素子温を変化させた時のセンサ出力Voutの変化を強調的に抽出するため、センサ出力Voutにフィルタリング処理を施す。図10は、フィルタリングに使用するバンドパスフィルタのフィルタ特性の一例を示す。
【0046】
図8および図9で参照したように、素子温が低下すると、センサ出力Voutのパワースペクトルは各周波数において増大する。しかしながら、触媒およびO2センサのローパス特性により、各周波数におけるパワースペクトルの値は、周波数の増大と共に小さくなる。また、評価すべきなのは、素子温を変化させた時のセンサ出力Voutの変動成分であるので、定常成分は除去されるのが好ましい。したがって、バンドパスフィルタは、図10に示されるような通過特性を持つものが使用される。この例では、バンドパスフィルタは、0.1〜1.0Hzの周波数域におけるセンサ出力Voutのパワースペクトルを抽出するように設計されている。
【0047】
図11の(a)は、素子温が600度の場合のフィルタリングされたセンサ出力Vout_fの挙動を示す。図11の(b)は、素子温が800度の場合のフィルタリングされたセンサ出力Vout_fの挙動を示す。図11の(c)は、図11の(a)および(b)に対してフーリエ変換した結果を示す。グラフ65は、素子温が600度の場合のフィルタリングされたセンサ出力Vout_fのパワースペクトルを示し、グラフ66は、素子温が800度の場合のフィルタリングされたセンサ出力Vout_fのパワースペクトルを示す。フィルタリングを実施することにより、素子温の変化に応じたセンサ出力Voutの変化を、振幅差67として抽出することができる。
【0048】
このように、触媒の劣化は、3〜7Hzの周波数域におけるO2センサ出力のパワースペクトルに影響を与えるので、該周波数域におけるO2センサ出力Voutを比較することにより判定される。一方、O2センサの故障は、異なる素子温の状況下におけるO2センサ出力Voutを比較することにより検出される。したがって、触媒の劣化とO2センサの故障を明確に区別することができる。
【0049】
故障検出装置の構成
図12は、本発明の一実施例に従う、O2センサの故障を検出する装置の機能ブロック図である。第1のパスにおいて、素子温が高い状況が作られる。O2センサの出力Voutが、バンドパスフィルタ72に適用される。バンドパスフィルタ72は、図10に示されるような特性を持つバンドパスフィルタである。バンドパスフィルタ72は、式(1)に従って、センサ出力Voutにフィルタリング処理を施し、Vout_fを出力する。av1,av2,...,avn,bv0,bv1,...,bvmは、予めシミュレーション等で定められるフィルタ係数である。
【0050】
【数1】
Figure 0004064148
【0051】
フィルタリングされたセンサ出力Vout_f(k)は、乗算器73によって2乗され、Vout_fsq(k)が出力される(式(2))。
【0052】
【数2】
Figure 0004064148
【0053】
代替的に、バンドパスフィルタの代わりに、ローパスフィルタを用いてもよい。また、低周波の通過域を持つバンドパスフィルタは不安定になりやすいので、ハイパスフィルタとローパスフィルタを順番に適用してもよい。
【0054】
統計処理部74は、式(3)〜(6)に従い、2乗されたセンサ出力Vout_fsqに逐次型最小2乗法を適用し、統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_lsを算出する。
【0055】
【数3】
Figure 0004064148
【0056】
式(3)に示される偏差Eo2(k)は式(4)によって表され、ゲイン係数KP(k)は式(5)に従って算出される。
【0057】
【数4】
Figure 0004064148
【0058】
【数5】
Figure 0004064148
【0059】
式(5)におけるPは、式(6)に従って決定される。
【0060】
【数6】
Figure 0004064148
【0061】
ノイズの影響、または車両や内燃機関の運転状態の影響によって、O2センサ出力にバラツキがある。逐次型最小2乗法を適用することにより、該バラツキが故障検出に及ぼす影響を最小にすることができる。さらに、逐次型最小2乗法を実施することにより、各サイクルで統計処理が完了した後は、該サイクルのフィルタリングされたセンサ出力Vout_fを保持する必要がないので、メモリを節約することができる。
【0062】
代替的に、逐次型ではない最小2乗法を用いてもよい。また、上記の式(6)におけるλおよびλの値により、適用する最小2乗法の種類が定められる。たとえば、固定ゲイン法では、λ=1、λ=0である。最小2乗法では、λ=1、λ=1である。漸減ゲイン法では、λ=1、λ=λである。重み付き最小2乗法では、λ=λ、λ=1である。
【0063】
素子温が高い状況のセンサ出力Voutに基づいて求められたVout_fsq_lsは、Vout_fsq_ls_Hとして第1のメモリ75に保持される。こうして、第1のパスが終了する。
【0064】
次に、第2のパスにおいて、素子温が低い状況が作られる。素子温が高い状況の第1のパスと同様に、O2センサの出力Voutは、バンドパスフィルタ72、乗算器73および統計処理部74に適用される。素子温が低い状況のセンサ出力Voutに基づいて求められた統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_lsは、Vout_fsq_ls_Lとして第2のメモリ76に保持される。
【0065】
故障判定部77は、第1および第2のメモリ75および76に保持された、素子温が高い状況で求められたVout_fsq_ls_Hと、素子温が低い状況で求められたVout_fsq_ls_Lをそれぞれ読み出す。故障判定部77は、Vout_fsq_ls_LおよびVout_fsq_ls_Hの比を求める。該比Vout_fsq_ls_L/Vout_fsq_ls_Hが、所定値RVFLS_BRより小さければ、素子温が高い状況と低い状況とで、センサ出力の変化が小さいことを示す。これは、素子温が低くなってても、センサ出力が増大していないことを意味し、よってO2センサが故障していると判定する。一方、該比Vout_fsq_ls_L/Vout_fsq_ls_Hが所定値RVFLS_BR以上ならば、故障判定部77は、O2センサは正常と判定する。
【0066】
O2センサが正常と判定されれば、フラグF_O2BRはゼロにセットされる。O2センサが故障と判定されれば、フラグF_O2BRは1にセットされる。フラグF_O2BRの値が1のとき、MIL(警告灯)を点灯することによって、O2センサに故障が生じていることを通知するようにしてもよい。
【0067】
素子温制御装置の構成
図13は、本発明の一実施例に従う、O2センサの素子温を制御する装置の制御ブロック図である。素子温制御は、O2センサ17を制御対象(プラント)とする。O2センサの素子温を直接測定することが非常に困難であるので、該素子温は、推定器82によって推定される。推定器82は、内燃機関の運転状態、および前回のサイクルで制御器81によって求められた通電デューティDUTYに基づいて、推定素子温To2_hatを算出する。
【0068】
推定器82によって算出された素子の推定温度To2_hatを目標素子温To2_Rと比較し、偏差Ecを求める。該偏差Ecに基づいて、制御器81は、O2センサ17に設けられたヒーターの通電デューティDUTYを求める。ヒーターは、算出された通電デューティDUTYに従って駆動される。
【0069】
このように、制御器81は、推定温度To2_hatを目標素子温To2_Rに収束させるように、ヒーターに通電するデューティDUTYを求めるフィードバック制御を実行する。言い換えると、推定素子温To2_hatと目標素子温To2_Rの偏差Ecがゼロになるように、ヒーターに通電するデューティDUTYを求めるフィードバック制御が実行される。
【0070】
制御器81は、応答指定型制御を用いて、該フィードバック制御を実施する。応答指定型制御を用いることにより、制御精度および速応性を高く維持することができる。特に、通常の運転時に設定される温度よりも低い温度に素子温を変更する場合、素子温の低温側へのオーバーシュートによってO2センサが不活性化されるおそれがある。また、通常の運転時に設定される温度よりも高い温度に素子温を変更する場合、ヒーター温度のオーバーシュートによってヒーターが破壊されるおそれがある。応答指定型制御によれば、制御量の目標値への収束応答を指定することができるので、O2センサの不活性化およびヒーターの破壊を防止することができる。
【0071】
制御対象であるO2センサ17を、出力をO2センサの温度To2、入力をヒーターへの通電デューティDUTYとして、式(7)のようにモデル化することができる。O2センサの素子は、排気ガスの温度にさらされており、またヒーターにより熱せされている。したがって、排ガス温度Texと、前回のサイクルで算出されたヒーターの通電デューティとに基づいて、素子温To2が決定される。
【0072】
O2センサ17は、離散時間系モデルとしてモデル化される。このようにモデル化することにより、素子温制御のアルゴリズムをコンピュータ処理に適した簡易なものとすることができる。
【0073】
【数7】
Figure 0004064148
【0074】
Ao2およびBo2はモデルパラメータであり、予めシミュレーション等に基づいて決められる。kは制御サイクルを識別する識別子である。kは現在のサイクルを示し、(k+1)は次回のサイクルを示す。
【0075】
前述したように、O2センサの温度To2を取得することが困難であるので、該温度To2の代わりに、推定器82によって算出される推定素子温To2_hatが用いられる。また、排ガスの温度Texを取得することも困難であるので、排ガス温度Texの代わりに、推定器82によって算出される推定排ガス温Tex_hatが用いられる。
【0076】
素子温偏差Ec(k)は、式(8)のように表される。
【0077】
【数8】
Figure 0004064148
【0078】
制御器81は、素子温偏差Ecの収束挙動を規定する切り換え関数σを、式(9)のように求める。poleは、切換関数σの設定パラメータであり、−1<pole<1となるように設定される。
【0079】
【数9】
Figure 0004064148
【0080】
切換関数σ(k)=0とした式は等価入力系と呼ばれ、制御量である素子温偏差Ecの収束特性を規定する。σ(k)=0とすると、式(9)は以下の式(10)のように変形することができる。
【0081】
【数10】
Figure 0004064148
【0082】
ここで、切換関数σの特性を説明する。図14は、縦軸がEc(k-1)および横軸がEc(k)の位相平面上に、式(10)を線85で表現したものである。この線85を切換直線と呼ぶ。Ec(k-1)およびEc(k)の組合せからなる状態量(Ec(k-1), Ec(k))の初期値が、点86で表されているとする。応答指定型制御は、点86で表される状態量を、切換直線85上に載せて該直線85上に拘束するよう動作する。
【0083】
応答指定型制御によると、状態量を切換直線85上に保持することにより、該状態量を、外乱等の影響されることなく、極めて安定的に位相平面上の原点0に収束させることができる。言い換えると、状態量(Ec(k-1),Ec(k))を、式(10)に示される入力の無い安定系に拘束することにより、外乱およびモデル化誤差に対してロバストに推定素子温To2_hatを目標素子温To2_Rに収束させることができる。
【0084】
この実施例では、切換関数σに関する位相空間が2次元であるので、切換直線は直線85で表される。位相空間が3次元である場合には、切換直線は平面で表され、位相空間が4次元以上になると、切換直線は超平面となる。
【0085】
設定パラメータpoleは、可変に設定することができる。設定パラメータpoleを調整することにより、素子温偏差Ecの減衰(収束)特性を指定することができる。
【0086】
図15は、応答指定型制御の応答指定特性の一例を示す。グラフ87は、poleの値が“1”である場合を示し、グラフ88はpoleの値が“0.8”である場合を示し、グラフ89はpoleの値が“0.5”である場合を示す。グラフ87〜89から明らかなように、poleの値に従って、素子温偏差Ecの収束速度が変化する。poleの絶対値を小さくするほど、収束速度が速くなる。
【0087】
推定素子温To2_hatを目標素子温To2_Rに収束させるため、上記の式(7)のようにモデル化された制御対象に与えるべき入力として、制御器81は、式(11)に従って制御入力DUTY(すなわち、ヒーター通電デューティ)を求める。Krch、KadpおよびKo2はフィードバック係数を表しており、例えば最適制御理論等に従って決定することができる。
【0088】
【数11】
Figure 0004064148
【0089】
式(11)の第1項(切換関数σの比例項)は、状態量を切換直線上に載せるための到達則入力を表す。第2項(切換関数σの積分項)は、モデル化誤差および外乱を抑制しつつ、状態量を切換直線に載せるための適応則入力を表す。第3項は、状態量を切換直線上に拘束するための等価制御入力を表す。
【0090】
推定器82は、推定素子温To2_hatを、式(12)に従って算出する。式(12)は、式(7)のモデル式に基づいている。Ao2およびBo2は、式(7)に示されたものと同じであり、予めシミュレーション等に基づいて決められた推定パラメータを示す。
【0091】
【数12】
Figure 0004064148
【0092】
式(12)における推定排ガス温Tex_hat(k)は、式(13)に従って算出される。
【0093】
【数13】
Figure 0004064148
【0094】
Tex_MAP[]は、エンジン回転数Neおよび吸気管圧力Pbに基づいて定常排気温マップTex_MAPから抽出された値を示す。図16に、定常排気温マップTex_MAPの一例を示す。定常排気温マップTex_MAP は、定常状態において、エンジンの運転状態から推定される排気ガスの温度を格納する。Kexは、予めシミュレーション等に基づいて決められた推定パラメータを示す。
【0095】
こうして、今回のサイクルにおいて推定器82により算出された推定素子温To2_hat(k+1)は、次回のサイクルにおいて通電デューディDUTYを求めるのに制御器81によって使用される。
【0096】
動作フロー
図18〜図21のフローチャートの理解を助けるため、図17に、本発明の一実施形態に従う故障検出処理の流れを示す。以下のフローチャートにおいて、素子温は、通常の運転状態において所定の高温(たとえば、800度)に維持されるよう制御される。素子温が800度に制御されている第1の期間に、O2センサ出力Voutがフィルタリングされ、統計処理される。
【0097】
第1の期間が経過したとき、O2センサの故障を検出するため、素子温を所定の低温(たとえば、650度)に下げる制御が開始される。高温から低温への移行期間は、第2の期間で表されている。第2の期間が経過した後の第3の期間の間、素子温は650度に維持される。第3の期間の間に、O2センサ出力Voutがフィルタリングされ、統計処理される。
【0098】
図18は、この発明の一実施形態に従う、O2センサの故障を検出するメインルーチンを示す。ステップS101において、故障判定処理が完了した時に1がセットされる完了フラグF_CHKの値を調べる。最初にこのルーチンが実行されるとき、故障判定処理はまだ完了していないので、ステップS101の判断はNoとなる。
【0099】
ステップS102において、センサ活性フラグが1かどうかを調べる。センサ活性フラグは、O2センサが活性化された時に1にセットされるフラグである。センサ活性フラグがゼロならば、タイマTMFLTSTに所定値TMFSTWTをセットする(S103)。所定値TMFSTWTには、バンドパスフィルタの出力が安定するのに必要な時間(たとえば、1.0秒)が設定される。ステップS104において、完了フラグF_CHKをゼロにする。
【0100】
ステップS105〜S107において、前述した第1〜第3の期間を計測するためのタイマTMBRCHK1、TMBRCHK2およびTMBRCHK3のそれぞれに、所定の初期値をセットする。ステップS108において、素子温制御に用いられるフラグおよび変数を初期化する。ステップS109において、逐次型最小2乗処理(図19)で算出される統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_lsと、変数Pを初期化する。
【0101】
次にこのルーチンに入ったとき、ステップS102においてセンサ活性フラグが1ならば、上記の式(1)に従い、O2センサ出力Voutにフィルタリング処理を施し、Vout_f(k)を求める(S109)。ステップS110において、車両のクルーズ状態を検出するため、以下の式(14)に従って車速Vpにローパスフィルタを適用し、車速フィルタリング値Vfltを求める。ここで、afl,...,afnおよびbf0,...,bfmは、ローパスフィルタ係数を示す。ローパスフィルタは、たとえばバタワースフィルタ等を用いることができる。
【0102】
【数14】
Figure 0004064148
【0103】
ステップS111において、ステップS103でセットされたタイマTMFLTSTがゼロになったかどうかを調べる。タイマがゼロになっていなければ、ステップS105に進み、第1〜第3の期間およびフラグ等を初期化する。タイマがゼロになっていれば、O2フィードバック制御が実施されているかどうかを調べる(S112)。O2フィードバック制御が実施されていれば、ステップS113に進む。こうして、バンドパスフィルタの出力が安定し、O2フィードバック制御によって空燃比が適切に制御されている時に、O2センサの故障検出が実施されるようにする。
【0104】
ステップS113において、ステップS110で求められた今回のサイクルにおける車速フィルタリング値Vflt(k)および前回のサイクルにおける車速フィルタリング値Vflt(k-1)を比較し、車速の変動が所定値X_DVLMより大きいかどうかを判断する。車速の変動が所定値X_DVLMより大きければ、車速の変動が大きく、O2センサの故障検出に適切な状況ではないので、ステップS105に進む。ステップS114において、エンジン回転数NEが所定範囲内(下限値X_NELおよび上限値X_NEHの間)にあるかどうかを調べる。エンジン回転数NEが所定範囲に無いならば、エンジン回転数の変動が大きく、O2センサの故障検出に適切な状況ではないので、ステップS105に進む。ステップS115において、吸気管圧力PBが所定範囲内(下限値X_PBLおよび上限値X_PBHの間)にあるかどうかを調べる。吸気管圧力PBが所定範囲に無いならば、エンジン負荷の変動が大きく、O2センサの故障検出に適切な状況ではないので、ステップS105に進む。
【0105】
ステップS113〜S115のすべての判断がYesならば、S116に進み、フィルタリングされたセンサ出力Vout_f(k)に逐次型最小2乗処理(図19)を実施し、ステップS117において、素子温制御を実施する(図21)。
【0106】
このルーチンに入ったとき、ステップS101において完了フラグF_CHKが1ならば、故障判定を実施することなくステップS117に進み、素子温制御を実施する。このように、故障判定は、所与の運転サイクルにおいて1回だけ実施され、素子温制御は、O2センサの故障判定にかかわりなく常時実施される。
【0107】
図19は、図18のステップS116において実施される逐次型最小2乗処理のルーチンを示す。ステップS121において、上記の式(2)に従い、フィルタリングされたセンサ出力Vout_f(k)を2乗し、Vout_fsqを求める。ステップS122において、素子温が高温に維持される第1の期間を計測するタイマTMBRCHK1がゼロになったかどうかを判断する。該タイマがゼロでなければ、フラグF_CHKHに1をセットする(S123)。フラグF_CHKHは、素子温が高温の状況下で統計処理が実施されている間は1にセットされるフラグである。
【0108】
ステップS124〜127において、逐次型最小2乗法による統計処理を実施する。ステップS124において、上記の式(4)に従い、偏差Eo2を求める。ステップS124で示されるVout_fsq_lsは、前回のサイクルで求められた統計処理済みセンサ出力である。ステップS125において、上記の式(5)に従いゲイン係数KPを求める。ステップS125で示されるPは、前回のサイクルにおいて上記の式(6)に従って計算されたものである。ステップS126において、次回のサイクルで使用されるPを算出する。
【0109】
ステップS127において、上記の式(3)に従い、ステップS124およびS125で算出された偏差Eo2およびゲイン係数KPを用いて、統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_lsを算出する。ステップS128が最初に実行されるとき、フラグF_CHKHの値が1なので、算出されたVout_fsq_lsの値を、Vout_fsq_ls_Hとしてメモリに格納する(S129)。
【0110】
再びこのルーチンに入ったとき、第1の期間が経過していれば、ステップS122の判断がYesになる。ステップS130に進み、素子温が高温から低温に変化している第2の期間を計測するタイマTMBRCHK2がゼロになったかどうかを判断する。該タイマがゼロでなければ、第1の期間が終了したことを示すためにフラグF_CHKHにゼロをセットし、第2の期間が進行中であることを示すためにフラグF_CHKWに1をセットする(S131)。素子温が変化している間は統計処理を実施すべきではないので、ステップS139において、統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_lsと変数Pを初期化し、その後このルーチンを抜ける。
【0111】
再びこのルーチンに入ったとき、第2の期間が経過していれば、ステップS130の判断がYesになる。ステップS132に進み、素子温が低温に維持される第3の期間を計測するタイマTMBRCHK3がゼロになったかどうかを判断する。該タイマがゼロでなければ、第2の期間が終了したことを示すためにフラグF_CHKWにゼロをセットし、第3の期間が進行中であることを示すためにフラグF_CHKLに1をセットする(S133)。
【0112】
ステップS124〜S127において、第1の期間における統計処理と同様に、逐次型最小2乗法によって統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_lsを算出する。第3の期間において、フラグF_CHKHの値はゼロである。したがって、ステップS128の判断はNoとなる。ステップS134に進み、ステップS127において算出されたVout_fsq_lsの値をVout_fsq_ls_Lとしてメモリに格納する。
【0113】
再びこのルーチンに入ったとき、第3の期間が経過していれば、ステップS132の判断がYesになる。ステップS135に進み、第3の期間が終了したことを示すためにフラグF_CHKLにゼロをセットする。
【0114】
素子温が高温である状況および低温である状況の両方で、統計処理済みセンサ出力Vout_fsq_ls_LおよびVout_fsq_ls_Hが取得された。ステップS136において、該2つのセンサ出力の比RVFLS=Vout_fsq_ls_L/Vout_fsq_ls_Hを算出する。ステップS137において、算出された比RVFLSに基づき、故障判定を行う(図20)。故障判定が完了したので、完了フラグF_CHKに1をセットする(S138)。
【0115】
図20は、図19のステップS137において実施される故障判定ルーチンを示す。ステップS141において、算出された比RVFLSが所定値RVFLS_BRより小さければ、O2センサは故障していると判断される。この場合、故障フラグF_O2BRに1がセットされる(S142)。ステップS141において、算出された比RVFLSが所定値RVFLS_BR以上のとき、O2センサは正常と判断される。この場合、故障フラグF_O2BRに1をセットすることなく、このルーチンを抜ける。
【0116】
図21は、図18のステップS117において実施される素子温制御ルーチンを示す。ステップS151において、エンジンが始動中であるかどうかが判断される。エンジンが始動中ならば、ディレータイマTMO2Hに所定値TMO2DLY(たとえば、10秒)をセットする(S152)。エンジンが始動しているときは、排ガスに含まれる水がO2センサの素子にあたることがある。水によって素子温が冷やされている時に素子温を急激に上昇させると、O2センサが損傷するおそれがある。したがって、エンジン始動時は、所定時間TMO2DLYが経過するまで、素子温を所定値To2R_AEST(たとえば、600度)に維持する(S153)。
【0117】
ステップS151においてエンジンが始動中でなく、かつステップS154においてディレータイマTMO2Hにセットされた期間TMO2DLYが経過したとき、ステップS155に進む。ステップS155において、フラグF_CHKLおよびF_CHKWのいずれかがゼロならば、第1の期間が進行中であることを示す。第1の期間では、前述したように素子温は高温に維持される。したがって、ステップS156において、目標素子温To2_Rに、所定の高温TO2R_HI(たとえば、800度)をセットする。
【0118】
ステップS155において、フラグF_CHKLおよびF_CHKWの両方が1ならば、第3の期間が進行中であることを示す。したがって、ステップS162において、目標素子温To2_Rに、所定の低温TO2R_LO(たとえば、650度)をセットする。
【0119】
ステップS157において、上記の式(8)に従い、素子温偏差Ecを求める。ステップS157に示される推定素子温To2_hatは、前回のサイクルで算出された推定素子温To2_hat(k)である。ステップS158において、上記の式(9)に従い、切換関数σの値を求める。ステップS159において、上記の式(11)に従い、通電デューティDUTYを算出する。ステップS159に示される推定素子温も、前回のサイクルで算出された推定素子温To2_hat(k)である。
【0120】
ステップS160において、上記の式(13)に従い、推定排ガス温Tex_hat(k)を、前回のサイクルで算出された推定排ガス温Tex_hat(k-1)と、今回のサイクルで検出された運転状態(吸気管圧力Pbおよびエンジン回転数Ne)に基づいて算出する。ステップS161において、上記の式(12)に従い、前回のサイクルで算出された推定素子温To2_hat(k)と、ステップS160において算出された推定排ガス温Tex_hat(k)と、ステップS159において算出された通電デューティDUTY(k)とに基づいて、推定素子温To2_hat(k+1)を算出する。算出された推定素子温は、次回のサイクルで通電デューティを求めるのに使用される。
【0121】
上記のフローチャートの説明においては、排ガスセンサの素子温を、高温から低温に下げる制御を例にあげた。しかしながら、このような形態に限定されることはなく、素子温を低温から高温に上げる制御についても、上記の実施形態を適用することができる。
【0122】
上記の説明においては、素子温および排ガス温度は、推定器によって求めるが、温度センサを適切な場所に配置し、該センサによって検出された温度に基づいて求めるようにしてもよい。
【0123】
さらに、他の手法による制御によって素子温を制御し、排ガスセンサの故障を検出するようにしてもよい。
【0124】
本発明は、クランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用が可能である。
【0125】
【発明の効果】
この発明によると、触媒の劣化から区別して、排ガスセンサの故障を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に従う、内燃機関およびその制御装置を概略的に示す図。
【図2】この発明の一実施例に従う、触媒装置および排ガスセンサの配置を示す図。
【図3】排ガスセンサ出力の周波数応答の一例を示す図。
【図4】排ガスセンサ出力の周波数応答が、触媒の劣化の程度に応じて変化する様子を示す図。
【図5】フィルタリングされた排ガスセンサ出力の周波数応答が、触媒の劣化の程度に応じて変化する様子を示す図。
【図6】素子温に応じて変化する、排ガスセンサの出力特性の一例を示す図。
【図7】素子温に応じて変化する、排ガスセンサ出力の挙動を示す図。
【図8】素子温に応じて変化する、排ガスセンサ出力の周波数応答を示す図。
【図9】素子温および排ガスセンサの故障/正常に依存して変化する排ガスセンサ出力を示す図。
【図10】この発明の一実施例に従う、バンドパスフィルタのフィルタ特性を示す図。
【図11】素子温に応じた、排ガスセンサ出力の挙動および周波数応答を示す図。
【図12】この発明の一実施例に従う、故障検出装置の機能ブロック図。
【図13】この発明の一実施例に従う、素子温制御装置の制御ブロック図。
【図14】この発明の一実施例に従う、応答指定型制御における切換直線を概略的に示す図。
【図15】この発明の一実施例に従う、応答指定型制御における切換関数の設定パラメータに依存する制御量の応答特性を示す図。
【図16】この発明の一実施例に従う、推定素子温を求めるのに使用される定常排気温マップの一例を示す図。
【図17】この発明の一実施例に従う、故障検出処理の流れの概要を示す図。
【図18】この発明の一実施例に従う、故障検出処理のメインルーチンを示すフローチャート。
【図19】この発明の一実施例に従う、逐次型最小2乗法処理のルーチンを示すフローチャート。
【図20】この発明の一実施例に従う、故障検出ルーチンを示すフローチャート。
【図21】この発明の一実施例に従う、素子温制御ルーチンを示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン
5 ECU
14 排気管
15 触媒装置
17 O2センサ
25 上流触媒
26 下流触媒

Claims (11)

  1. 排気管に配置された排ガスセンサの故障を検出する装置であって、
    前記排ガスセンサの素子温が第1の温度に制御された状態で、該排ガスセンサの出力から、所定の周波数領域における成分を抽出して該成分の変動量を示す第1のフィルタリングされた排ガスセンサ出力を生成するとともに、前記排ガスセンサの素子温が第2の温度に制御された状態で、該排ガスセンサの出力から、前記周波数領域における成分を抽出して該成分の変動量を示す第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力を生成するよう構成されたフィルタと、
    前記第1のフィルタリングされた排ガスセンサの出力と前記第2のフィルタリングされた排ガスセンサ出力とを比較し、該比較結果に基づいて、前記排ガスセンサの故障を検出する検出手段と、
    装置。
  2. 前記素子温を制御する素子温制御手段をさらに備え、該素子温制御手段により、前記素子温が、前記第1の温度および前記第2の温度に制御される、
    請求項1に記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  3. 前記第2の温度は前記第1の温度よりも低く、
    前記検出手段は、前記第1のフィルタリングされた排ガスセンサの出力に対する前記第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力の比が所定値より小さければ、前記排ガスセンサが故障していると判定する、
    請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記フィルタは、バンドパスフィルタである、
    請求項1から3のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  5. 前記第1の温度は、通常の運転状態時の温度であり、前記第2の温度は、前記第1の温度よりも低い、
    請求項1から4のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  6. 前記第1のフィルタリングされた排ガスセンサの出力および前記第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力に対し、逐次型最小2乗法により統計処理を実施する統計処理手段をさらに備え、
    前記比較は、前記統計処理された第1のフィルタリングされた排ガスセンサの出力および第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力の比に基づいて行われる、
    請求項1から5のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  7. 前記第2の温度は前記第1の温度よりも低く、
    前記検出手段は、前記統計処理された第1のフィルタリングされた排ガスセンサの出力に対する前記統計処理された第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力の比が所定値より小さければ、前記排ガスセンサが故障していると判定する、
    請求項6に記載の装置。
  8. 前記第1および第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力は、車両がクルーズ状態にあるときに前記フィルタにより生成される、
    請求項1から7のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  9. 前記第1および第2のフィルタリングされた排ガスセンサの出力は、車両の内燃機関が所定の運転状態にあるときに前記フィルタにより生成される、
    請求項1から7のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  10. 前記素子温制御手段は、前記排ガスセンサの素子の温度を推定し、該推定された素子温に基づいて、前記排ガスセンサに設けられたヒーターへの通電デューティを求める、
    請求項2から9のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
  11. 前記素子温制御手段は、応答指定型制御を用いて、前記排ガスセンサに設けられたヒーターへの通電デューティを求める、
    請求項2から10のいずれかに記載の排ガスセンサの故障を検出する装置。
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