JP4061880B2 - 溶融ガラスの導管構造及び溶融ガラスの減圧脱泡装置 - Google Patents

溶融ガラスの導管構造及び溶融ガラスの減圧脱泡装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融ガラスの導管構造及び溶融ガラスの減圧脱泡装置に係り、特に高温の溶融ガラス内の気泡を除去するための減圧脱泡装置に適用される溶融ガラスの導管構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融ガラスの減圧脱泡装置は、溶解槽で溶融されたガラスを脱泡処理して次の成形工程に連続的に供給するシステムに用いられる装置であり、特開平3−33020号公報には、サイフォン式と称される減圧脱泡槽が適用された減圧脱泡装置の一例が開示されている。
【0003】
前記減圧脱泡装置は、主として溶解槽、上昇管(導管)、減圧脱泡槽、下降管(導管)、及び貯留槽から構成されている。脱泡前の溶融ガラスは、前記溶融槽に溜められた後、サイフォンの原理によって前記上昇管から減圧脱泡槽に導かれ、ここで脱泡される。そして、脱泡された溶融ガラスは、前記下降管から貯留槽に導かれ、そして、成形工程に導かれる。以上が前記減圧脱泡装置による溶融ガラスの処理の流れである。
【0004】
ところで、このような減圧脱泡装置に用いられる前記上昇管及び下降管は、溶融ガラスによって1200〜1400℃程度まで加熱されるため、白金等の耐熱金属製のものが使用されるとともに、その周囲には断熱材が被覆され、上昇管及び下降管の放熱が防止されている。
【0005】
一方、最近の減圧脱泡装置では、上昇管及び下降管の製造コストを削減する目的で、上昇管及び下降管を耐火煉瓦によって構成する試みがなされている。本願出願人は、耐火煉瓦式の導管構造の一例を、特開2000−159525号公報により開示している。
【0006】
かかる導管構造は、断面が略扇形状または楔形状に形成された複数の耐火煉瓦を円周方向に組み付けて構成されている。この導管構造によれば、耐火煉瓦が熱膨張しても、その熱膨張による耐火煉瓦の伸びが主として放射状に起るので、耐火煉瓦を組み付けた時のバランスが崩れず、熱膨張による導管構造の崩れを抑えることができるという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開2000−159525号公報等に開示された耐火煉瓦製導管構造では、耐火煉瓦の目地部の隙間を溶融ガラスGが浸食し、目地部の浸食で溶融ガラスに溶け込んだ煉瓦成分がガラス製品品質を劣化させるという問題がある。また、耐火煉瓦の目地部の浸食は少なくても、目地部からしみ出た溶融ガラスによって外側のバックアップ炉材や断熱耐火物が浸食するので、減圧脱泡装置自体の寿命が短くなるという問題もある。
【0008】
また、導管構造全体が一つの炉材で構成されていれば、最も目地部が少なく、よって浸食も少ないが、炉材の製造可能な大きさに限界があり導管構造全体を一つの炉材で構成することは困難であった。
【0009】
本発明の目的は、上記問題点を解決することにあり、目地部の浸食を抑制し、溶融ガラスと直接接触する耐火煉瓦の目地部からのしみ出しを防止し、もしくは抑制し、溶融ガラスのバックアップ耐火物や断熱耐火物の浸食を防止し、長寿命化を図ることができる溶融ガラスの導管構造及び溶融ガラスの減圧脱泡装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、高温の溶融ガラスが流れる流路が形成された溶融ガラスの導管構造において、前記導管は、前記流路の断面形状が所定の形状になるように複数の耐火煉瓦を組み付けて構成されるとともに、これらの耐火煉瓦による目地部の外側部に目地部冷却手段が配置され、前記導管の流路断面を構成する複数の耐火煉瓦は、前記耐火煉瓦の両端において突出した耳部を有するユニット耐火煉瓦であって、前記耳部は流路の外側に突出しており、前記ユニット耐火煉瓦を前記耳部においてそれぞれ当接させ、目地部が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、複数の耐火煉瓦を組み付けて構成される流路の目地部の外側部に目地部冷却手段を配置し、この目地部冷却手段で目地部を冷却することにより、目地部の浸食を抑制し、目地部に浸入してきた溶融ガラスを冷却し、目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止でき、かつ、耐火煉瓦の外側に配置されたバックアップ炉材や断熱耐火物の浸食を防止できる。請求項1に記載の発明は、流路の断面形状については限定しておらず、矩形状、多角形形状、又は円形状でもよい。また、流路の断面形状とは、溶融ガラスの流れる方向に対して、垂直な断面の形状を意味する。
【0012】
また、本発明は、前記目的を達成するために、高温の溶融ガラスが流れる流路が形成された溶融ガラスの導管構造において、前記導管は、前記流路の断面形状が多角形形状になるように複数の耐火煉瓦を組み付けて構成されるとともに、これらの耐火煉瓦による目地部が多角形形状流路の隅部に形成され、該目地部の外側部に目地部冷却手段が配置され、前記導管の流路断面を構成する複数の耐火煉瓦は、前記耐火煉瓦の両端において突出した耳部を有するユニット耐火煉瓦であって、前記耳部は流路の外側に突出しており、前記ユニット耐火煉瓦を前記耳部においてそれぞれ当接させ、目地部が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項2に記載の発明は、以下の点に着目してなされたものである。すなわち、導管の流路を流れる溶融ガラスは、多角形形状をなす流路の断面での辺部、隅部等の流速を比較すると、流路の辺部における流速よりも、流路の隅部における流速が低くなっている。一方で、溶融ガラスによる煉瓦浸食を最も受け易いのは耐火煉瓦の目地部であり、その目地部のうち、接触している溶融ガラスの流速が早い目地部ほど浸食の進行は早い。
【0014】
よって、目地部の浸食を最低限に抑えるためには、本願請求項2に記載の如く、流路の断面を多角形形状に形成するとともに、この断面多角形形状の流路において、溶融ガラスの流速が遅い隅部に目地部を形成すればよい。これにより、耐火煉瓦製導管において、溶融ガラスによる目地部の浸食を最小限に抑えることができる。また、請求項2に記載の発明は、目地部の外側部に目地部冷却手段を配置し、この目地部冷却手段で目地部を冷却することにより、目地部に浸入してきた溶融ガラスを冷却し、目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止でき、かつ、耐火煉瓦の外側に配置されたバックアップ炉材や断熱耐火物の浸食を防止できる。
【0015】
ところで、目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止するためには、耐火煉瓦の厚みを厚くして目地部の長さを長くすることが一つの解消手段となり得る。しかしながら、耐火煉瓦の厚みを単に厚くした場合、耐火煉瓦のコストが膨大になるという問題がある。また、コスト削減を考慮して耐火煉瓦の厚みを薄くした場合には、耐火煉瓦の強度が弱くなるという問題がある。
【0016】
請求項1、2に記載の発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、すなわち、前記導管の流路断面を構成する複数の耐火煉瓦は、前記耐火煉瓦の両端において突出した耳部を有するユニット耐火煉瓦であって、前記耳部は流路の外側に突出しており、前記ユニット耐火煉瓦を前記耳部においてそれぞれ当接させ、目地部が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されていることを特徴としている。
【0017】
これにより、本願請求項1、2に記載の発明は、耐火煉瓦の厚みを厚くすることなく目地部の長さを長くとることができるので、耐火煉瓦コストを抑えて目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止できる。また、耐火煉瓦を薄くする必要もないので、耐火煉瓦の強度を保持できる。
【0018】
請求項記載の発明は、溶融ガラスの減圧脱泡装置の上昇管と下降管のうち少なくとも一方を、請求項1又は2に記載された溶融ガラスの導管構造を採用したので、使用寿命の長い減圧脱泡装置を提供できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る溶融ガラスの導管構造の実施の形態について詳説する。
【0020】
図1には、実施の形態に係る導管構造が適用された溶融ガラスの減圧脱泡装置の斜視図が示され、図2はその断面図が示されている。
【0021】
図1、図2に示す実施の形態の溶融ガラスの減圧脱泡装置10は、略門型のステンレス製減圧ハウジング12と、 減圧ハウジング12内に水平に収納配置され矩形断面をもつ減圧脱泡槽14と、減圧ハウジング12内に垂直に収納配置され、減圧脱泡槽14の左右両端部にそれぞれ、各上端部が取り付けられる上昇管16および下降管18とから構成される。
【0022】
減圧脱泡装置10は、上流案内管20内の溶融ガラスGを減圧脱泡処理して、図示しない次の処理槽、例えば、フロートバスなどの板材の成形処理槽や瓶などの成形作業槽などに連続的に供給するプロセスに用いられる。
【0023】
上昇管16の下端に連結された上流案内管20は、不図示の溶解槽に連通した上流側ピット22の溶融ガラスG内に浸漬されている。また、下降管18の下端に連結された下流案内管24は、次の処理槽に連通する下流側ピット26の溶融ガラスG内に浸漬されている。
【0024】
そして、減圧脱泡槽14は、減圧ハウジング12に形成された不図示の吸引口から、不図示の真空ポンプによって真空吸引されて内部が所定の気圧に減圧される。これにより、上流側ピット22内の脱泡処理前の溶融ガラスGは、サイフォンの原理により、上流案内管20及び上昇管16を介して吸引上昇されて減圧脱泡槽14に導入される。そして、減圧下にある減圧脱泡槽14内で減圧脱泡処理が行われた後、下降管18及び下流案内管24を介して下降し、下流側ピット26に導出される。
【0025】
減圧ハウジング12は略門型に形成されて、減圧脱泡槽14を減圧する際の気密性を確保するためのケーシング(圧力容器) として機能し、その両端部には、上昇管16を収納する脚部12Aと下降管18を収納する脚部12Bとが形成されている。
【0026】
減圧脱泡槽14は、多数の耐火煉瓦28を組み付けることにより構成され、また、上昇管16及び下降管18も同様に多数の耐火煉瓦30、30…を組み付けることにより構成されている。
【0027】
本発明の減圧脱泡装置10においては、減圧脱泡槽14、上昇管16および下降管18を構成する多数の耐火煉瓦28および多数の耐火煉瓦30は緻密質電鋳耐火物が用いられることが好ましい。すなわち、減圧脱泡装置10における溶融ガラスと直接接触する主要部分を緻密質電鋳耐火物である電鋳耐火物製煉瓦を組み上げて形成することにより、従来から用いられてきた貴金属合金製のものよりも、コストを大幅に低減し、したがって自由な形状で、かつ、自由な厚さに設計することができる。その結果、減圧脱泡装置10の大容量化が実現するとともに、より高温での減圧脱泡処理も行えるようになる。
【0028】
電鋳耐火物製煉瓦としては、耐火原料を電気溶融した後、所定形状に鋳込み成形したものであれば特に限定されず、従来公知の各種の電鋳耐火物製煉瓦を使用すればよい。
【0029】
中でも耐蝕性が高く、素地からの発泡も少ない点でアルミナ(Al2 3)系電鋳耐火物製煉瓦、ジルコニア(ZrO2 )系電鋳耐火物製煉瓦、アルミナ−ジルコニア−シリカ(Al2 3−ZrO2 −SiO2 )系電鋳耐火物製煉瓦等が好適に例示され、具体的には、溶融ガラスGの温度が1300℃以下の場合はマースナイト(MB)を、1300℃以上の場合はZB−X950、ジルコナイト(ZB)(いずれも旭硝子株式会社製)等を用いるのが好ましい。
【0030】
本実施の形態では緻密質電鋳耐火物を用いるが、緻密質電鋳耐火物に限定されず、緻密質焼成耐火物を用いてもよい。
【0031】
緻密質焼成耐火物として用いられる緻密質焼成耐火物製煉瓦としては、緻密質アルミナ系耐火物製煉瓦、緻密質ジルコニア−シリカ系耐火物製煉瓦、および緻密質アルミナ−ジルコニア−シリカ系耐火物製煉瓦の少なくとも1種の緻密質焼成耐火物製煉瓦であることが好ましい。
【0032】
減圧ハウジング12は、減圧脱泡槽14に必要とされる気密性、及び強度を有するものであれば、その材質、構造は特に限定されるものではないが、外表面側については金属製、特にステンレス製または耐熱鋼製とすることが耐久性の観点から好ましい。
【0033】
次に、上昇管16及び下降管18の構成について説明する。なお、実施の形態では、上昇管16と下降管18とは同一の構造なので、ここでは、上昇管16についてのみ説明し、下降管18についてはその説明を省略する。
【0034】
図3は、上昇管16の縦断面図であり、図4は図3上4−4線から見た上昇管16の横断面図であり、上昇管16の全体断面を示している。
【0035】
上昇管16は図3に示すように、縦方向に複数の耐火煉瓦30、30…が積み重ねられて構成される。実施の形態では耐火煉瓦30を3段積み重ねて上昇管16を構成しているが、その段数は3段に限定されるものではない。
【0036】
また、上昇管16は、図4に示すように溶融ガラスの流路32の断面形状が円形状になるように、8個の耐火煉瓦30、30…を組み付けて構成されている。耐火煉瓦30の個数は8個に限定されるものではない。
【0037】
更に、これらの耐火煉瓦30、30…による目地部34、34…の外側に目地部34を塞ぐように冷却管(目地部冷却手段)40が配設されている。この冷却管40には、目地部34を冷却するための水が不図示のポンプにより供給されている。なお、冷却管40は、図4において目地部34に対応して8本配設されるが、各々独立してポンプに接続してもよく、また、8本の冷却管40、40…を連結して1本構造にし、この1本の冷却管40にポンプを接続してもよい。また、冷却管40の中を流す媒体としては、水に限らずエアーであってもよい。
【0038】
なお、上昇管16を収納する減圧ハウジング12の脚部12Aと、耐火煉瓦30、30…との隙間には、不定形耐火物(耐熱材)38が設けられている。この不定形耐火物38によって上昇管16の放熱が抑制されている。なお、耐熱材は、不定形耐火物38に限定されるものではなく、断熱煉瓦でもよい。
【0039】
次に、実施の形態の上昇管16の特徴について述べる。
【0040】
溶融ガラスGによる煉瓦浸食を最も受け易いのは耐火煉瓦の目地部である。実施の形態の上昇管16は、目地部34の外側部に冷却管40を配置し、この冷却管40を流れる水等によって目地部34を冷却している。これにより、目地部34の浸食が抑制されるとともに、目地部34に浸入してきた溶融ガラスGは冷却されるので、溶融ガラスGは目地部34からしみ出さない。したがって、耐火煉瓦30の外側に配置されたバックアップ炉材や不定形耐火物38の溶融ガラスGによる浸食を防止できる。
【0041】
図5は、第2の実施の形態の導管構造を示す上昇管116の横断面図である。
【0042】
上昇管116は、溶融ガラスの流路32の断面形状が矩形状(正方形又は長方形)になるように、4個の耐火煉瓦130、130…を組み付けて構成されている。更に、これらの耐火煉瓦130、130…による目地部134、134…が矩形状流路32の4隅部136、136…にのみ位置するように、4個の耐火煉瓦130、130…が組み付けられている。すなわち、耐火煉瓦130の両辺部を突き合わせるとともに密着させて4個の耐火煉瓦130、130…が組み付けられている。これにより、4個の耐火煉瓦130、130…で囲まれた矩形状流路32が形成される。なお、流路32の断面は、円形状や矩形状に限定されない。
【0043】
また、隣接する耐火煉瓦130、130の目地部134の外側には、目地部134を塞ぐように冷却管40が配置されている。
【0044】
次に、実施の形態の上昇管116の特徴について述べる。
【0045】
まず、上昇管116の流路32を流れる溶融ガラスGは、流路32の辺部135における流速よりも、流路32の隅部136における流速が低くなっている。
【0046】
一方で、溶融ガラスGによる煉瓦浸食を最も受け易いのは耐火煉瓦130、130…の目地部134、134…であり、その目地部134、134…のうち、接触している溶融ガラスGの流速が早い目地部134、134…ほど浸食の進行は早い。
【0047】
よって、目地部134、134…の浸食を最低限に抑えるためには、図5に示す上昇管116の如く、流路32の断面を矩形状に形成するとともに、この断面形状の流路32において、溶融ガラスGの流速が遅い4隅部136、136…に目地部134、134…を形成すればよい。
【0048】
これにより、図5に示す構造の導管を採用することによって、溶融ガラスGによる目地部134の浸食を最小限に抑えることができ、導管の使用寿命が最大限に延びる。
【0049】
また、実施の形態の上昇管116は、目地部134の外側部に冷却管40を配置し、この冷却管40を流れる水等によって目地部134を外側より冷却している。これにより、目地部134の浸食が抑制されるとともに、目地部134に浸入してきた溶融ガラスGは冷却されるので、溶融ガラスGは目地部134からしみ出さない。したがって、耐火煉瓦130の外側に配置されたバックアップ炉材や不定形耐火物38の溶融ガラスGによる浸食を防止できる。
【0050】
図6は、第3の実施の形態の導管構造を示す上昇管216の横断面図である。
【0051】
上昇管216は、図5と同様に溶融ガラスの流路32の断面形状が矩形状になるように、4個のユニット耐火煉瓦230、230…を組み付けて構成されている。
【0052】
ところで、目地部からの溶融ガラスGのしみ出しを防止するためには、耐火煉瓦の厚みを厚くして目地部の長さを長くすることが一つの解消手段であるが、耐火煉瓦の厚みを単に厚くした場合、耐火煉瓦のコストが膨大になるという問題がある。また、コスト削減を考慮して耐火煉瓦の厚みを薄くした場合には、耐火煉瓦の強度が低下するという問題がある。
【0053】
そこで、実施の形態の上昇管216は、上記問題を解消するために、目地部234を形成するユニット耐火煉瓦230は、両端において突出した耳部230A、230Aを有し、耳部230A、230Aは、流路の外側へ突出しており、ユニット耐火煉瓦230を耳部230Aにおいてそれぞれ当接させ、目地部234が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されている。
【0054】
これにより、実施の形態の上昇管216は、ユニット耐火煉瓦230の厚みを厚くすることなく目地部234の長さを長くとることができるので、煉瓦コストを抑えて目地部234からの溶融ガラスGのしみ出しを防止できる。また、ユニット耐火煉瓦230を薄くする必要もないので、ユニット耐火煉瓦230の強度を保持できる。
【0055】
図7は、第4の実施の形態の導管構造を示す上昇管316の横断面図である。
【0056】
同図に示す上昇管316は、6個のユニット耐火煉瓦330、330…を組み付けることにより構成され、その流路32の横断面が六角形形状に形成されている。また、上昇管316は、目地部334の外側部に冷却管40が配置され、この冷却管40を流れる水等によって目地部334が冷却されている。また、目地部334を形成するユニット耐火煉瓦330は、両端において突出した耳部330、330Aを有し、耳部330A、330Aは、流路の外側へ突出しており、ユニット耐火煉瓦330を耳部330Aにおいてそれぞれ当接させ、目地部334が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されている。
【0057】
したがって、横断面六角形形状の流路32をもつ上昇管316も、図6に示した横断面矩形状の流路32をもつ上昇管216と同様な効果を奏する。なお、流路32の断面は矩形状や六角形形状に限定されるものではない。
【0058】
以上述べた実施の形態では、上昇管16と下降管18の双方を図4、図5、図6及び図7に示す耐火煉瓦製導管構造にしたが、片方のみを実施の形態の構造としてもよい。また、減圧脱泡装置の上昇管16、下降管18に本発明の導管構造を適用した例について説明したが、高温の溶融ガラスGが流れる流路を持つ導管であれば、本発明の導管構造を適用できる。
【0059】
また、図4に示した耐火煉瓦30の両端部分を本体部分よりも流路32の外側に延出形成し、この延出した部分の外側に冷却管40を配置してもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る溶融ガラスの導管構造によれば、複数の耐火煉瓦を組み付けて構成される流路の目地部の外側部に目地部冷却手段を配置し、この目地部冷却手段で目地部を冷却することにより、目地部に浸入してきた溶融ガラスを冷却し、目地部の浸食を抑制し、目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止でき、かつ、耐火煉瓦の外側に配置されたバックアップ炉材や断熱耐火物の浸食を防止できる。
【0061】
また、本発明によれば、流路の断面を多角形形状に形成するとともに、この断面多角形形状の流路において、溶融ガラスの流速が遅い隅部に目地部を形成したので、目地部の浸食を抑えることができ、かつ、目地部の外側部に目地部冷却手段を配置し、この目地部冷却手段で目地部を冷却することにより、目地部の浸食を防止し、目地部に浸入してきた溶融ガラスを冷却し、目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止したので、耐火煉瓦の外側に配置されたバックアップ炉材や断熱耐火物の浸食を防止できる。
【0062】
また、本発明は、導管の流路断面を構成する複数の耐火煉瓦は、耐火煉瓦の両端において突出した耳部を有するユニット耐火煉瓦であって、耳部は流路の外側に突出しており、ユニット耐火煉瓦を前記耳部においてそれぞれ当接させ、目地部が流路の中心から放射状に伸びる様に形成したので、耐火煉瓦の厚みを厚くすることなく目地部の長さを長くとることができる。よって、耐火煉瓦コストを抑えて目地部からの溶融ガラスのしみ出しを防止できる。更に、耐火煉瓦を薄くする必要もないので、耐火煉瓦の強度を低下させることなく、よって、ガラスの高品質を保持できる。
【0063】
一方、本発明に係る溶融ガラスの減圧脱泡装置によれば、溶融ガラスの減圧脱泡装置の上昇管と下降管のうち少なくとも一方に、前記溶融ガラスの導管構造を採用したので、使用寿命が長くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る導管構造が適用された減圧脱泡装置を示す斜視図
【図2】図1に示した減圧脱泡装置の断面図
【図3】上昇管の第1の実施の形態を示す拡大断面図
【図4】図3に示した上昇管の横断面図
【図5】上昇管の第2の実施の形態を示す横断面図
【図6】上昇管の第3の実施の形態を示す横断面図
【図7】上昇管の第4の実施の形態を示す横断面図
【符号の説明】
10…減圧脱泡装置、12…減圧ハウジング、14…減圧脱泡槽、16、116、216、316…上昇管、18…下降管、20…上流案内管、22…上流側ピット、24…下流案内管、26…下流側ピット、28、30、130、131…耐火煉瓦、32…流路、34、134、234、334…目地部、36、136、236、336…隅部

Claims (3)

  1. 高温の溶融ガラスが流れる流路が形成された溶融ガラスの導管構造において、
    前記導管は、前記流路の断面形状が所定の形状になるように複数の耐火煉瓦を組み付けて構成されるとともに、これらの耐火煉瓦による目地部の外側部に目地部冷却手段が配置され
    前記導管の流路断面を構成する複数の耐火煉瓦は、前記耐火煉瓦の両端において突出した耳部を有するユニット耐火煉瓦であって、前記耳部は流路の外側に突出しており、前記ユニット耐火煉瓦を前記耳部においてそれぞれ当接させ、目地部が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されていることを特徴とする溶融ガラスの導管構造。
  2. 高温の溶融ガラスが流れる流路が形成された溶融ガラスの導管構造において、
    前記導管は、前記流路の断面形状が多角形形状になるように複数の耐火煉瓦を組み付けて構成されるとともに、これらの耐火煉瓦による目地部が多角形形状流路の隅部に形成され、該目地部の外側部に目地部冷却手段が配置され
    前記導管の流路断面を構成する複数の耐火煉瓦は、前記耐火煉瓦の両端において突出した耳部を有するユニット耐火煉瓦であって、前記耳部は流路の外側に突出しており、前記ユニット耐火煉瓦を前記耳部においてそれぞれ当接させ、目地部が流路の中心から放射状に伸びる様に形成されていることを特徴とする溶融ガラスの導管構造。
  3. 減圧吸引される真空ハウジングと、前記真空ハウジング内に収容された減圧脱泡槽と、前記減圧脱泡槽に連通され脱泡処理前の溶融ガラスを減圧脱泡槽に導入する上昇管と、前記減圧脱泡槽に連通され脱泡処理後の溶融ガラスを減圧脱泡槽から導出する下降管と、を有する溶融ガラスの減圧脱泡装置であって、
    前記上昇管と前記下降管の少なくともいずれか一方が、請求項1又は2に記載された溶融ガラスの導管構造を有することを特徴とする溶融ガラスの減圧脱泡装置。
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