JP4059775B2 - 排紙装置の気流吹付け構造および気流吹付け方法 - Google Patents

排紙装置の気流吹付け構造および気流吹付け方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷処理が施されて順次排紙される枚葉紙を気流同伴で受け入れて積層状態で貯留する排紙装置の気流吹付け構造および気流吹付け方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、印刷装置から順次排紙される印刷処理済の枚葉紙の上面に気流を吹き付け、この気流の吹付け力で当該枚葉紙を速やかに下降させるように構成された排紙装置が知られている。かかる排紙装置は、気流を枚葉紙の上面に向けて吹き付けるための気流吹付け構造を有している。
【0003】
気流吹付け構造としては、通常、気流噴射孔が一列に穿設されてなるエア配管が採用され、かかるエア配管の複数本が枚葉紙の上方において紙送り方向に延びる状態で並設されることにより、気流噴射孔から鉛直方向に下方へ向けて吹き付けられた気流が枚葉紙の略全面をカバーし得るようになっている。そして、枚葉紙が薄い紙である場合には、中央部に位置したエア配管の空気の流量が他のエア配管のそれより大きくなるように流量調整し、これによって枚葉紙は、中央部の気流の吹き付け力が他より大きいことにより、幅方向の断面視でV字状を呈しつつ下降していくことになる。
【0004】
このようにされるのは、すでに積層されている枚葉紙パイル(枚葉紙の束)の最上位に次の枚葉紙が積み重なった状態で、最上位の枚葉紙と新たな枚葉紙との間に存在する空気を枚葉紙が位置ずれしない状態で左右両側へ逃し易くするためである。これによって重なり合った枚葉紙間での横ずれが防止され、結果として紙端が揃った枚葉紙パイルを得ることができる。
【0005】
なお、排紙位置で順次自然落下する枚葉紙に対して、気流の吹付け位置や強さを調節し得るものとして、所定の圧力が付与された空気を排紙位置の上方に設けられた空気室に一旦供給し、当該空気室の底板に多数穿設された小孔から枚葉紙に向けて供給するようにしたものが特開平6−16305号公報に記載されている。各小孔から枚葉紙に向けて吹き付けられる気流の流量分布を所望のものにするために、小孔を覆う覆い板が採用され、この覆い板で覆う小孔を選択することによって各小孔から吹き付けられる気流の流量分布が調整される。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−16305号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような従来の気流吹付け構造にあっては、枚葉紙をV字状で下降させるために気流の吹付け量を微妙に調整する必要があるが、かかる調整操作は非常に面倒で且つ困難であり、しかも吹付け量の調整のみでは枚葉紙の下降速度の高速化に限界があった。
【0008】
特に、枚葉紙が薄く且つ柔らかいものである場合には、当該枚葉紙は、気流によって変形し易いため、吹付け量の調整のみでは下降速度の高速化および枚葉紙パイルの紙揃えの両立が特に困難であった。
【0009】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、たとえ枚葉紙が薄く且つ柔らかいものであっても、枚葉紙に供給される気流の調整操作の容易性を確保した上で、枚葉紙の下降速度の高速化および枚葉紙パイルの紙揃えの良好化を達成することが可能な気流吹付け構造および気流吹付け方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、印刷装置から順次排紙される枚葉紙の上面に気流を吹き付けることにより当該枚葉紙の下降速度を増加させつつ順次積み重ねて枚葉紙パイルを形成するように構成された排紙装置の気流吹付け構造であって、前記気流を、枚葉紙の幅方向の略中央部に向け且つ紙送り方向の全長に亘って略鉛直に吹き付けるとともに、前記略中央部を境にして枚葉紙の左右の面に外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて斜めに吹き付けるように枠体に枚葉紙の搬送方向に沿う軸周りで回動可能に支持された複数のファン装置と、枚葉紙の幅方向の中央部に前後方向の全長に亘ってエアシャワーを吹き付けるためのノズル配管とを備えてなることを特徴とする排紙装置の気流吹付け構造である。
【0011】
請求項4記載の発明は、印刷装置から順次排紙される枚葉紙の上面に気流を吹き付けることにより当該枚葉紙の下降速度を増加させつつ順次積み重ねて枚葉紙パイルを形成する排紙装置の気流吹付け方法であって、枚葉紙の幅方向の略中央部に向け且つ紙送り方向の全長に亘って略鉛直にノズル配管で吹き付けるとともに、前記略中央部を境にして枚葉紙の左右の面に外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて斜めにファン装置で吹き付けることによって前記気流を形成することを特徴とする排紙装置の気流吹付け方法である。
【0012】
これらの発明によれば、枚葉紙は、その上面に向けて吹き付けられる気流によって自然落下速度より速い速度で下降する。下降中の枚葉紙は、幅方向(紙送り方向に直交した水平方向)の略中央部であって紙送り方向の略全長に亘って略鉛直に吹き付けられた気流によって中央部が下方に向けて膨出したV字状になる。そして、略中央部を境にして枚葉紙の左右の面には、外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて気流が斜めに吹き付けられるため、枚葉紙は、中央部の左右の面が互いに離反する方向に向けて引っ張られた状態になり、これによる緊張でV字状が確実に維持される。
【0013】
したがって、例えば全体的に枚葉紙に対する気流の吹付け量を多くするなどの下降速度を上げる方策を試みても、枚葉紙は、適正な下降姿勢を維持することができるため、従来より高速且つ安定した状態でV字状を維持しつつスムーズに下降し、形成される枚葉紙パイルは紙揃えが良好なものになるとともに、気流調整の容易化が達成される。
【0014】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記各ファン装置が、ファンフレームに支持された複数台の単位ファンを備えて、前記気流の枚葉紙に対する吹付け角度が列単位で一括して調整可能に構成されてなることを特徴とするものである。
【0015】
この発明によれば、枚葉紙に吹き付ける気流の枚葉紙に対する吹き付け角度が列単位で一括して調整可能に構成されているため、当該吹き付け角度を種々変化させるという簡単な操作で前記角度と枚葉紙の下降状態とを視認しながら枚葉紙がV字状になる最適の角度を容易に見出すことが可能になり、従来の固定式のものに比べて気流調整操作の操作性が向上する。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記ノズル配管を前記枠体の下部に配設していることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る排紙装置の気流吹付け構造が採用される印刷機を概念的に説明するための側面視の説明図である。この図に示すように、印刷機10は、枚葉紙Pに所定の印刷処理を施す印刷装置12と、印刷装置12の上流側に隣設されて当該印刷装置12に枚葉紙Pを供給する用紙供給装置11と、印刷装置12の下流側に隣設され、印刷装置12から排紙された印刷済の枚葉紙Pを受け入れて給紙パイルP1を形成する排紙装置13とを備えて構成されている。
【0019】
前記用紙供給装置11には保持された給紙パイルP1を緩やかに上昇させる図略の機構が設けられているとともに、給紙パイルP1の上部には所定の紙送り機構14が設けられ、この紙送り機構14の駆動で最上位の枚葉紙Pが1枚ずつ印刷装置12に供給されるようになっている。
【0020】
前記印刷装置12には、紙送り機構14によって供給された枚葉紙Pを逐一圧胴へ向けて送り込む給紙胴や、版胴から転写されたインキを圧胴との間に挟持した状態の枚葉紙Pに転写するゴム胴や、さらには印刷処理済の枚葉紙Pを、排紙コンベヤ15を介して排紙装置13へ送り出す排紙胴等が内装されている。そして、用紙供給装置11から紙送り機構14を介してかかる印刷装置12に給紙された枚葉紙Pは、当該印刷装置12内で1枚ずつに対し印刷処理が施され、最後に排紙コンベヤ15によって排紙装置13へ向けて1枚ずつ排紙されるようになっている。
【0021】
前記排紙装置13は、排紙コンベヤ15によって送り出された枚葉紙Pを1枚ずつ受け入れて下降させ、順次積み重ねていくことにより排紙パイルP2を形成させるためのものである。かかる排紙装置13は、排紙パイルP2が載置される載置台16を有している。
【0022】
前記排紙コンベヤ15は、図5に示すように、一対の支持フレーム18間において、各支持フレーム18と枠体30の各縦フレーム31との間にそれぞれ位置するように一対で配設されている。かかる排紙コンベヤ15は、本実施形態においてはチェーンコンベヤによって形成され、図6に示すように、印刷装置12の下流端下部位置から斜め後方(図6の紙面の左方)に向かって立ち上げられ、後述する気流吹付け構造20の枠体30の位置で水平になるように姿勢設定された状態で図略のスプロケット間に環状に張設されている。
【0023】
かかる排紙コンベヤ15は、往コンベヤ15aがノズル配管50の僅かに下方位置で図6の左方(紙送り方向)に向けて移動させられる一方、往コンベヤが枠体30の先端位置で折り返されて形成した復コンベヤ15bが枠体30の上方位置で図6の右方へ向けて移動し、図略のスプロケット間で周回するようになっている。
【0024】
そして、一対の排紙コンベヤ15間には、周回方向に向けて所定ピッチで架設された複数の紙掴み部材15c(図5)が設けられている。この紙掴み部材15cには、枚葉紙Pの下流側の縁部を掴むグリッパ15dが所定ピッチで複数個設けられている。グリッパ15dは、印刷装置12から排出された枚葉紙Pが当該グリッパ15dに掴持されながら往コンベヤ15aの前進により気流吹付け構造20の直下位置まで排紙され、且つ枚葉紙Pの先端(下流端)が枠体30の最下流側の位置にまで到達した時点で掴持状態が解消されるようになされている。
【0025】
したがって、排紙コンベヤ15の往コンベヤ15aによって気流吹付け構造20の直下にまで排紙された枚葉紙Pは、その後、後述するノズル配管50からのエアシャワーおよびファン装置40からの気流を受けて下方に向けて押圧され、これによって自然落下速度より速い速度で下降することになる。
【0026】
そして、本発明にかかる気流吹付け構造は、前記のような印刷機10の排紙装置13において、排紙コンベヤ15の下流端側と同一高さ位置に設けられるものであり、排紙コンベヤ15によって載置台16の上方位置にまで送出された枚葉紙Pに対し上面から気流を吹き付けて当該枚葉紙Pのより速い下降速度を確保した上で、下降状態を安定させるためのものである。
【0027】
以下、図2〜図7を基に本発明に係る気流吹付け構造20のについて詳細に説明する。図2は、本発明に係る気流吹付け構造20の一実施形態を示す分解斜視図である。また、図3および図4は、図1に示す気流吹付け構造20の組立て斜視図であり、図3は、ファン装置40が水平姿勢に姿勢設定された状態、図4は、ファン装置40が傾斜姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。また、図5は図2に示す気流吹付け構造20の正面図であり、図6は、同側面図である。さらに、図7は、ファン装置40の回動構造の一実施形態を示す図であり、(イ)は一部切欠き斜視図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図である。
【0028】
まず、図2に示すように、気流吹付け構造20は、枠体30と、この枠体30に支持された複数のファン装置40と、枠体30の下部に配設されるノズル配管50と、ファン装置40を姿勢変更可能に枠体30に支持するための支持構造60とを備えて構成されている。
【0029】
前記枠体30は、本実施形態においては平面視で矩形状に形成され、前後方向(枚葉紙Pを搬送する方向(以下紙送り方向という))に延びる一対の縦フレーム31と、各縦フレーム31の端部間に架設される前後方向一対の横フレーム32とからなっている。縦フレーム31の上縁部には、互いに離間するように2段の階段状に形成された段状部34が上方に向かって延設され、各段状部34が後述の支持フレーム18に支持されることにより気流吹付け構造20が前記載置台16(図1)の上方位置に固定されるようになっている。
【0030】
かかる縦フレーム31は、長さ寸法がファン装置40の長さ寸法より若干長めに寸法設定され、これによってファン装置40は、枠体30が組み付けられた状態で、若干の余裕をもって長手方向に延びるように横フレーム32間に装着され得るようになっている。
【0031】
前記横フレーム32は、本実施形態においては、長尺の平板によって形成されている。かかる横フレーム32は、ファン装置40の幅寸法(紙送り方向に対して水平に延びるように直交する方向)の4倍よりも若干長めに寸法設定され、これによって4台のファン装置40を一対の横フレーム32間に余裕をもって並設し得るようになっている。
【0032】
そして、このような横フレーム32には、ファン装置40の幅寸法より若干長めの長さピッチで4つの装着孔35が穿設され、これらの装着孔35を介して横フレーム32およびファン装置40間に支持構造60が介設されることによって、各ファン装置40は、水平姿勢と、幅方向に傾斜した傾斜姿勢との間で姿勢変更し得るようになっている。
【0033】
前記ファン装置40は、ファンフレーム41と、このファンフレーム41に支持された複数台の単位ファン44とを備えて構成されている。本実施形態においては、1つのファンフレーム41に4台の単位ファン44が装着されるようになっているが、41つのファンフレーム41当り単位ファン44が4台であることに限定されるものではなく、4台未満であってもよいし、5台以上であってもよい。
【0034】
前記ファンフレーム41は、本実施形態においては、紙送り方向に延びる一対の長尺U型材42と、これら一対の長尺U型材42の各端部間に架設される前後方向一対の短尺U型材43とからなっている。そして、一対の長尺U型材42の溝間に4台の単位ファン44を所定ピッチで嵌め込んだ状態で、各長尺U型材42の前後の端部に短尺U型材43をそれぞれ外嵌し、ねじ止めその他で固定することによって4台の単位ファン44がファンフレーム41に装着された状態になるようにしている。
【0035】
短尺U型材43には、その略中心位置に前記横フレーム32の装着孔35に対応するように穿設された装着孔47が穿設され、これらの装着孔35,47に後述のボルト61が差し通されてナット62で締結されることにより、ファン装置40がボルト61回りに正逆回動して図3に示す水平姿勢と、図4に示す傾斜姿勢との間で姿勢変更し得るようになっている。
【0036】
本実施形態においては、長尺U型材42として、溝の深い溝深U型材42aと、溝の浅い溝浅U型材42bとが採用されている。溝浅U型材42bは端に単位ファン44を支持するために使用されるのに対し、溝深U型材42aは、単位ファン44の支持の他に溝底部分に各種のリード線を配線するために使用される。
【0037】
前記単位ファン44は、平面視で略正方形状を呈した直方体状のケーシング45と、このケーシング45に内装された回転羽根46とを備えて構成されている。ケーシング45の天板および底板(図2〜図4では底板は見えない)には、円形の空気流通窓45aがそれぞれ穿設されている。
【0038】
かかる単位ファン44は、ケーシング45の幅寸法が溝深U型材42aおよび溝浅U型材42bの溝底間の内寸法より若干短めに寸法設定され、紙送り方向に延びる側面の内の溝浅U型材42b側のものが、当該溝浅U型材42bの溝底に当接する状態で溝深U型材42aおよび溝浅U型材42b間に嵌挿され、ねじ止めその他で固定されることによりファンフレーム41に装着されるようになっている。
【0039】
前記回転羽根46は、空気流通窓45aの孔心に沿うようにケーシング45に支持された駆動軸回りに一体回転可能に固定され、ケーシング45に据え付けられた図略の電動モータの駆動により駆動軸回りの回転するようになっている。かかる回転羽根46は、その回転により上部の空気流通窓45aから取り入れた外気を下方に向けて吹き出させるように駆動軸に対して角度設定されている。
【0040】
以下、図7を基に前記支持構造60について説明する。図7は、支持構造60の一実施形態を示す図であり、(イ)は、一部切欠き斜視図、(ロ)は、(イ)のA−A線断面図である。この図に示すように、支持構造60は、ボルト61と、このボルト61に螺着されるナット62と、ボルト61およびナット62間に介設される複数枚(本実施形態では3枚)のワッシャ63と、同複数枚(本実施形態では2枚)の皿バネ64とを備えて構成されている。
【0041】
ボルト61は、頭部61aの周面に軸心方向に延びるように凹設された多数の滑り止め溝61bを有し、この滑り止め溝61bによって回転操作し易くなっている。
【0042】
かかる支持構造60は、2枚のワッシャ63で横フレーム32を挟持した状態でボルト61を外側のワッシャ63、横フレーム32の装着孔35、内側のワッシャ63に差し通し、その後短尺U型材43の装着孔47をボルト61に外嵌し、引き続き3枚目のワッシャ63と基端面同士が互いに当接した状態の2枚の皿バネ64とをボルト61に嵌め込み、最後にボルト61にナット62を螺着することにより、ファン装置40を枠体30に対してボルト61回りに回動可能に装着し得るようになっている。
【0043】
そして、ボルト61をナット62にねじ込むことで皿バネ64が弾性変形し、この弾性変形による弾性力がファン装置40を横フレーム32に保持させている。この弾性力が効いた状態(すなわち保持力が得られた状態)で、頭部61aに前記の保持力以上の回転力を与えることで、ファン装置40は任意の角度に回転し、その状態で保持させることができる。なお、図7の(ロ)に示す例では、さらに別のナット62aをボルト61に螺着して締結し、これによるいわゆるダブルナット効果でナット62に対する確実な緩み防止処理を施すようにしている。
【0044】
このように構成された気流吹付け構造20は、図5に示すように、印刷装置12(図1)の下流端の所定のフレームから上方で載置台16に対向するように延設された幅方向一対の支持フレーム18に支持されることにより排紙装置13に装着された状態になるようになされている。
【0045】
具体的には、各支持フレーム18から2本の支持ロッド18aが互いに対向するように突設されているとともに、支持フレーム18間に架設ロッド18bが架設され、枠体30の一対の縦フレーム31の各段状部34が各一対の支持ロッド18aの先端部にそれぞれ支持されるとともに、枠体30そのものが架設ロッド18bに支持されることにより、気流吹付け構造20が一対の支持フレーム18間に装着されるようになっている。
【0046】
前記ノズル配管50は、枚葉紙Pの幅方向の中央部に前後方向の全長に亘ってエアシャワーを吹き付けるためのものであり、図2〜図5に示すように、枠体30の直下位置であって幅方向の中央部に前後方向(図5の紙面の左右方向)に延びるように配設されている。
【0047】
かかるノズル配管50は、複数の短尺管51がそれぞれ単位ノズル管52を介して連設されることにより形成されている。
【0048】
ノズル配管50が形成された状態で、各単位ノズル管52の下面側には気流を枚葉紙Pに向けてエアシャワーとして吹き付けるためのノズル孔53が穿設されている。そして、これらノズル孔53から噴射される気流で形成されたエアシャワーによって、枠体30の直下位置へ排紙された枚葉紙Pの幅方向の中央部がファン装置40による気流との兼ね合いで下方に膨出し、これによって枚葉紙Pは、図4に示すように、V字状を呈しながら下降する。
【0049】
かかるノズル配管50は、図5に示すように、気流吹付け構造20の上流側で紙送り方向に直交するように配管された空気本管54の中央部から分岐されている。
【0050】
因みに図5に示す例では、空気本管54には、ノズル配管50を境にして右側(図5の紙面に下側)に2本の補助ノズル配管50′が並設されているとともに、同左側にも2本の補助ノズル配管50′が設けられている。これらの補助ノズル配管50′は、ファン装置40を補助するためのものであり、ファン装置40のみでは風量が不足する場合などに使用される。
【0051】
そして、前記4台のファン装置40は、ボルト61回りの正逆回動操作により、図3に示す水平姿勢と、図4に示す傾斜姿勢との間で姿勢変更可能とされている。各ファン装置40が傾斜姿勢に姿勢設定された状態で、ノズル配管50を境にして右側の2台のファン装置40は、水平姿勢からボルト61回りに反時計方向に向けて所定角度だけ傾斜される一方、左側の2台のファン装置40は同時計方向に向けて所定角度だけ回動操作される。
【0052】
これによって図4における右側の2台のファン装置40からは右外方に向かうように降下する斜めの気流が形成される一方、同左側の2台のファン装置40からは左外方に向かうように降下する斜めの気流が形成され、右斜めに向かう気流がV字状を呈した枚葉紙Pの右側の部分に吹き付けられる一方、左斜めに向かう気流が枚葉紙Pの左側の部分に吹き付けられることになる。
【0053】
本実施形態においては、ファン装置40の水平面に対する傾斜角度を5°〜7°に設定しているが、本発明は、前記傾斜角度が5°〜7°であることに限定されるものではなく、採用される枚葉紙Pの紙質(紙の柔らかさや密度など)や気流の風量などに応じて最適の角度が設定される。
【0054】
また本実施形態においては、枠体30の上流側であって斜めに立ち上がった排紙コンベヤ15が水平に方向を変える変位位置の一対の支持フレーム18間に補助ファン装置40′が架設されている。この補助ファン装置40′は、変位位置に到達した枚葉紙Pが方向変換されることにより搬送状態が不安定になって振動したりするのを防止するためのものであり、先のファン装置40と同様に構成されている。かかる補助ファン装置40′から変位位置にある枚葉紙Pの上面に気流を吹き付けることにより、当該枚葉紙Pは、下方に押圧された状態になり、これによって振動等が抑えられて搬送状態が安定化する。
【0055】
図8は、本発明の作用を説明するための下降中の枚葉紙Pを紙送り方向の下流側から見た説明図であり、(イ)は、枚葉紙Pに傾斜姿勢に姿勢設定されたファン装置40から斜めに気流が吹き付けられつつある状態、(ロ)は比較例として水平姿勢に姿勢設定されたファン装置40から鉛直方向に向けて気流が吹き付けられつつある状態をそれぞれ示している。
【0056】
まず、ファン装置40を傾斜姿勢に設定する場合について図8の(イ)を基に説明する。ファン装置40を傾斜姿勢に設定するに際しては、V字状を呈する枚葉紙Pの水平面に対する傾斜角度をαとした場合、ファン装置40の水平面に対する傾斜角度βを前記αより大きく設定する(β>α)。枚葉紙Pの傾斜角度αについては、ノズル配管50からの気流の流量やファン装置40の出力などの装置側の各種の特性、および紙質などの枚葉紙P側の各種の特性を勘案した多くの実地試験を予め実行しておくことにより、これらの試験結果に基いて予め知ることができる。
【0057】
つぎに、ファン装置40の傾斜角度βが設定された状態で、気流吹付け構造20の直下に位置した枚葉紙Pにノズル配管50および各ファン装置40からの気流を吹き付けた場合につき、枚葉紙Pの右側の一点Xを代表として挙げ、この一点Xにファン装置40からの気流が吹き付けられたと仮定すると、ファン装置40から点Xに向かう気流は、点Xを通る垂線Lとの間に角度「β−α」を形成した状態で図8の(イ)における垂線Lより左側から点Xに向けて斜めに外方に向かうように作用している。
【0058】
したがって、点Xに内側から斜めに衝突した気流は、半分以上が枚葉紙Pの上面を伝わって外方に向かうため、この気流に誘導されて枚葉紙Pは外方に向かおうとすることになる。かかる気流の作用は、枚葉紙Pの点Xと対称な位置(点Y)でも方向のみが逆で同様に起るため、結局、枚葉紙Pは、幅方向の中央部を境にして左右に斜め上方に向けて引っ張られた状態になり、この緊張状態によってV字状が維持されたまま下降することになる。
【0059】
このように枚葉紙Pは、V字状を良好に維持した状態でノズル配管50およびファン装置40からの気流に押されて自然落下速度よりも速い降下速度で迅速に下降するため、枚葉紙Pがたとえ薄くて柔らかいものであっても、先に下降した枚葉紙Pに対して縁部が揃った状態で順次積み重なっていく。したがって、得られた排紙パイルP2は、端揃えが確実に行われた適正なものになる。
【0060】
これに対し、図8の(ロ)に示すように、ファン装置40が水平姿勢に姿勢設定された場合には、ノズル配管50およびファン装置40から吹き出される気流によって枚葉紙PがV字状になるように設定された状態で、ファン装置40から枚葉紙Pの右側および左側の点X,Yにそれぞれ吹き付けられた気流は、点X,Yを通る垂線L,Lに対して外側から作用するため、半分以上の気流が枚葉紙Pの内側に向かうことになる。
【0061】
したがって、枚葉紙Pは、この内側に向かう気流に誘導されることにより、左右が互いに接近するように変形するため、保形性が悪く当初のV字状を維持することができなくなって不安定な状態で下降する。そして、下降途中で鉛直方向回りに回動するなどの姿勢変更が生じることにより、先に下降した枚葉紙Pに対して揃わない状態で順次積み重なっていくため、得られた排紙パイルP2は端揃えが行われない乱雑な状態になる。
【0062】
なお、枚葉紙Pが厚み寸法の厚い且つ変形し難い丈夫なものである場合には、ファン装置40を水平姿勢に姿勢設定した図8の(ロ)に示すような状態であっても枚葉紙Pが変形することがないため、当該枚葉紙PにV字状を維持させた状態で良好に下降させることができる。
【0063】
本発明にかかる気流吹付け構造20は、以上詳述したように、印刷装置12から順次排紙される枚葉紙Pの上面に気流を吹き付けることにより当該枚葉紙Pの下降速度を増加させつつ順次積み重ねて排紙パイルP2を形成する用途に使用されるものであり、前記気流を、枚葉紙Pの幅方向の略中央部に向け且つ紙送り方向の全長に亘って略鉛直に吹き付けるとともに、前記略中央部を境にして枚葉紙Pの左右の面に外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて斜めに吹き付けるように構成してなるものである。
【0064】
この構成をさらに具体的に表現すれば、気流吹付け構造20は、印刷装置12から順次排紙される枚葉紙Pに気流の吹付け力を与えて当該枚葉紙Pを下降させ、順次積み重ねて排紙パイルP2を形成させるように構成されたものであり、枚葉紙Pの幅方向の中央部を紙送り方向の全長に亘るように当該中央部に気流を吹き付けるノズル配管(中央部気流吹付け手段)50と、このノズル配管50の左右位置にそれぞれ設けられて枚葉紙Pの両側部に気流を吹き付けるファン装置40(側部気流吹付け手段)とが備えられ、前記ノズル配管50は、気流の吹き付け方向が前記ノズル配管50の吹付け気流に沿った鉛直面から離間する方向に向けて傾斜可能に構成されてなるものであると規定することができる。
【0065】
このように構成された気流吹付け構造20によれば、枚葉紙Pは、その上面に向けて吹き付けられるノズル配管50およびファン装置40からの気流の押圧力によって自然落下速度より速い速度で下降する。そして、下降中の枚葉紙Pは、幅方向の略中央部であって紙送り方向の略全長に亘って略鉛直に吹き付けられたノズル配管50からのエアカーテン(気流)によって中央部が下方に向けて膨出したV字状になる。そして、略中央部を境にして枚葉紙Pの左右の面には、ファン装置40から外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて気流が斜めに吹き付けられるため、枚葉紙Pは、中央部の左右の面が互いに離反する方向に向けて引っ張られた状態になり、これによる緊張でV字状が確実に維持される。したがって、全体的に枚葉紙Pに対する気流の吹付け量を従来よりも多くすることにより、枚葉紙Pを、従来より高速度且つ安定した状態でV字状を維持しつつ円滑に下降させることができる。
【0066】
また、ファン装置40は、その気流の枚葉紙Pに対する吹き付け角度が調整可能に構成されているため、当該吹き付け角度を種々変化させるという簡単な操作で前記角度と枚葉紙Pの下降状態とを視認しながら枚葉紙PがV字状になる最適の角度を容易に見出すことが可能になり、従来の視認し難い気流の流量のみを調整する方式に比較して気流調整操作の操作性を向上させることができる。
【0067】
しかも、ファン装置40には、複数の単位ファン44が装着されているため、ファン装置40を操作することによって全ての単位ファン44の角度を一斉に同一角度に設定することができ、各単位ファン44をそれぞれ別個に操作しなければならない場合に比較して、操作性を各段に向上させることができるとともに、単位ファン44のそれぞれを操作した場合には、設定された角度が揃わずにばらばらになるという不都合が生じるが、かかる不都合をも解消することができる。
【0068】
加えて、枚葉紙Pの中央部に向けて紙送り方向に延びるようにノズル配管50からのエアシャワーが線状で吹き付けられる一方、当該エアシャワーを挟んで枚葉紙Pの左右位置に向けて吹き付けられる気流用の装置として特にファン装置40が採用されている。そして、ファン装置40からの気流は、枚葉紙Pの左右の面に対して強弱が部分的に生じるようなことなく、全体的に均一に吹き付けられるため、たとえ枚葉紙Pが薄い紙であっても、枚葉紙Pの左右の面が気流の強弱で波打ったような状態になって枚葉紙Pの下降状態が乱れ、紙揃いが悪くなるような不都合の生じることはなく、常に良好な紙揃えの実現した排紙パイルP2を得ることができる。
【0069】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
【0070】
(1)上記の実施形態においては、枚葉紙Pに対して斜めに気流を吹き付けるための部材として、複数の単位ファン44が装着されてなるファン装置40が採用されているが、本発明は、枚葉紙Pに斜めに気流を吹き付ける部材がファン装置40であることに限定されるものではなく、ファン装置40の採用に代えて図5に示すような補助ノズル配管50′のみを採用するようにしてもよい。
【0071】
(2)上記の実施形態においては、各ファン装置40に設けられた全ての単位ファン44の送風能力は同一に設定されているが、本発明は、単位ファン44の送風能力を全て同一に設定することに限定されるものではなく、少なくともファン装置40毎に単位ファン44の送風能力を変更可能に構成してもよい。かかる送風能力の調節は、単位ファン44に供給される電力量の調節によって容易に実現することができる。このように単位ファン44の送風量の調節を可能にすると、ファン装置40の角度調節と送風量調節との相加作用によって枚葉紙Pをより安定した状態で下降させることができる。
【0072】
(3)上記の実施形態においては、ファン装置40を枠体30に支持させる支持構造60としてボルト61やナット62さらには皿バネ64等が採用され、ナット62を締結することによる皿バネ64の弾性力でファン装置40の設定された姿勢を保持させるようにしているが、かかる支持構造60に代えて、所定のアクチュエータの作動をギヤーやリンク構造を介してファン装置40に別途設けた支持軸に伝達し、この支持軸を軸心回りに回動させることによってファン装置40の角度調節を行い得るようにした支持構造を採用してもよい。かかる支持構造を採用することにより、作業者は、手作業によるファン装置40の姿勢変更操作から解放されるばかりか、ファン装置40の姿勢変更操作の迅速性が確保され、枚葉紙Pの下降に対して例えば異常が生じたときなどより迅速に対応することができる。
【0073】
(4)上記の実施形態においては、印刷機10として版胴や圧胴などを備えた印刷処理専用のものを挙げているが、本発明は、印刷機が印刷処理専用のものであることに限定されるものではなく、複写機などの画像処理装置であってもよいし、コンピュータに接続される出力装置であってもよい。
【0074】
(5)上記の実施形態においては、ファン装置40に装着されている各単位ファン44は、ファン装置40の姿勢変更で一斉に角度を変えるようになっているが、ファン装置40に装着された単位ファン44そのものをファン装置40に対して相対的に姿勢変更させ得るようにしてもよい。こうすることによってファン装置40による気流の微調整が可能になり、気流吹付け構造20をより実効のあるものにすることができる。
【0075】
(6)上記の実施形態においては、ファン装置40を傾斜姿勢に姿勢設定した上でノズル配管50およびファン装置40からの気流の吹き付けにより枚葉紙Pを下降させることを主眼として説明したが、対象となる枚葉紙Pがコピー用紙のような通常の厚みのものである場合には、気流を鉛直線に沿うように真っ直ぐに吹き付けても容易に変形することはないため、ファン装置40を水平姿勢に姿勢設定したままで枚葉紙Pに気流を吹き付けるようにしてもよい。こうすることで気流を斜めに吹き付ける場合に比べて枚葉紙Pに対する気流の押圧力が大きくなるため、枚葉紙Pをより高速で下降させることができる。
【0076】
(7)上記の実施形態においては、枚葉紙Pの種類(具体的には枚葉紙Pの紙質、厚み寸法、サイズ等)に応じて予めノズル配管50からのエアカーテン用の気流の噴出量や、各ファン装置40からの枚葉紙Pへの気流供給量、さらにはファン装置40の傾斜角度等の設定対象項目の設定値を記載したテーブルを作成しておき、印刷処理を実行するに際して現に印刷対象となっている枚葉紙Pの種類に応じて前記テーブルから各設定対称項目の設定値をそれぞれ読み取り、しかる後にノズル配管50およびファン装置40がテーブルに基づく設定値になるようにマニュアル操作されるが、こうする代わりに自動制御でノズル配管50からのエアカーテン用の気流の噴出量、各ファン装置40からの枚葉紙Pへの気流供給量、およびファン装置40の傾斜角度等を自動的に設定させるようにしてもよい。
【0077】
かかる自動制御を行うためには、現に下降している枚葉紙Pの姿勢を検出するための所定の検出手段を排紙装置13の近傍に設ける一方、所定の制御装置に枚葉紙Pの種類に応じた最適の下降姿勢をデータとして記憶させておき、前記検出手段からの検出信号に基づく枚葉紙Pの実際の下降姿勢と制御装置に記憶されている下降姿勢との比較演算を制御装置に行わせるようにすればよい。そして、実際の枚葉紙Pの下降姿勢と制御装置に記憶された最適下降姿勢との差に応じて当該差をなくすようにノズル配管50およびファン装置40へ気流を送る所定の各送風機への電力供給量を制御する制御信号を制御装置から出力させるとともに、別途設けたファン装置40の角度調節を行うための角度調節手段へ向けても制御信号を出力させるようにすればよい。
【0078】
このようなフィードバック式の自動制御を行うことによって、印刷処理を行うに先だって一々マニュアル操作でノズル配管50からのエアカーテン用の気流の噴出量や、各ファン装置40からの枚葉紙Pへの気流供給量、さらにはファン装置40の傾斜角度等を設定する必要がなくなり、一連の印刷作業における作業効率を大幅に向上させることができる。
【0079】
【発明の効果】
本発明の排紙装置の気流吹付け構造または吹付け方法によれば、当該構造または方法は、印刷装置から順次排紙される枚葉紙の上面に気流を吹き付けることにより当該枚葉紙の下降速度を増加させつつ順次積み重ねて枚葉紙パイルを形成するものであり、前記気流を、枚葉紙の幅方向の略中央部に向け且つ紙送り方向の全長に亘って略鉛直に吹き付けるとともに、前記略中央部を境にして枚葉紙の左右の面に外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて斜めに吹き付けるようにしているため、枚葉紙を、その上面に向けて吹き付けられる気流によって自然落下速度より速い速度で下降させることができるばかりか、下降中の枚葉紙を、幅方向の略中央部で紙送り方向の略全長に亘り略鉛直に吹き付けられた気流によって中央部が下方に向けて膨出したV字状にすることができる。
【0080】
そして、略中央部を境にして枚葉紙の左右の面には、外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて気流が斜めに吹き付けられるため、枚葉紙は、中央部の左右の面が互いに離反する方向に向けて引っ張られた状態になり、これによる緊張で枚葉紙のV字状を確実に維持することができる。したがって、全体的に枚葉紙に対する気流の吹付け量を多くすることにより、枚葉紙を従来より高速度且つ安定した状態でV字状を維持させつつ円滑に下降させることができるため、端縁の揃った、いわゆる紙揃えの良好な枚葉紙パイルを得ることができるとともに、気流調整の容易化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排紙装置の気流吹付け構造が採用された印刷機を概念的に説明するための側面視の説明図である。
【図2】本発明に係る気流吹付け構造の一実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】図1に示す気流吹付け構造の組立て斜視図であり、ファン装置が水平姿勢に姿勢設定された状態を示している。
【図4】図1に示す気流吹付け構造の組立て斜視図であり、ファン装置が傾斜姿勢に姿勢設定された状態をそれぞれ示している。
【図5】図2に示す気流吹付け構造の正面図である。
【図6】図2に示す気流吹付け構造の側面図である。
【図7】ファン装置の回動構造の一実施形態を示す図であり、(イ)は一部切欠き斜視図、(ロ)は(イ)のA−A線断面図である。
【図8】本発明の作用を説明するための下降中の枚葉紙を紙送り方向の下流側から見た説明図であり、(イ)は、枚葉紙に傾斜姿勢に姿勢設定されたファン装置から斜めに気流が吹き付けられつつある状態、(ロ)は比較例として水平姿勢に姿勢設定されたファン装置から鉛直方向に向けて気流が吹き付けられつつある状態をそれぞれ示している。
【符号の説明】
10 印刷機 11 用紙供給装置
12 印刷装置 13 排紙装置
14 紙送り機構 15 排紙コンベヤ
15a 往コンベヤ 15b 復コンベヤ
15c 紙掴み部材 15d グリッパ
16 載置台 18 支持フレーム
18a 支持ロッド 18b 架設ロッド
20 気流吹付け構造 30 枠体
31 縦フレーム 32 横フレーム
34 段状部 35 装着孔
40 ファン装置 40′ 補助ファン装置
41 ファンフレーム 42 長尺U型材
42a 溝深U型材 42b 溝浅U型材
43 短尺U型材 44 単位ファン
45 ケーシング 45a 空気流通窓
46 回転羽根 47 装着孔
50 ノズル配管 50′ 補助ノズル配管
51 短尺管 52 単位ノズル管
53 ノズル孔 54 空気本管
60 支持構造 61 ボルト
61a 頭部 61b 滑り止め溝
62 ナット 62a ナット
63 ワッシャ 64 皿バネ
P 枚葉紙 P1 給紙パイル
P2 排紙パイル

Claims (4)

  1. 印刷装置から順次排紙される枚葉紙の上面に気流を吹き付けることにより当該枚葉紙の下降速度を増加させつつ順次積み重ねて枚葉紙パイルを形成するように構成された排紙装置の気流吹付け構造であって、
    前記気流を、枚葉紙の幅方向の略中央部に向け且つ紙送り方向の全長に亘って略鉛直に吹き付けるとともに、前記略中央部を境にして枚葉紙の左右の面に外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて斜めに吹き付けるように枠体に枚葉紙の搬送方向に沿う軸周りで回動可能に支持された複数のファン装置と、枚葉紙の幅方向の中央部に前後方向の全長に亘ってエアシャワーを吹き付けるためのノズル配管とを備えてなることを特徴とする排紙装置の気流吹付け構造。
  2. 前記各ファン装置が、ファンフレームに支持された複数台の単位ファンを備えて、前記気流の枚葉紙に対する吹付け角度が列単位で一括して調整可能に構成されてなることを特徴とする請求項1記載の排紙装置の気流吹付け構造。
  3. 前記ノズル配管を前記枠体の下部に配設していることを特徴とする請求項1又は2記載の排紙装置の気流吹付け構造。
  4. 印刷装置から順次排紙される枚葉紙の上面に気流を吹き付けることにより当該枚葉紙の下降速度を増加させつつ順次積み重ねて枚葉紙パイルを形成する排紙装置の気流吹付け方法であって、枚葉紙の幅方向の略中央部に向け且つ紙送り方向の全長に亘って略鉛直にノズル配管で吹き付けるとともに、前記略中央部を境にして枚葉紙の左右の面に外方に向かい且つ互いに離間する方向に向けて斜めにファン装置で吹き付けることによって前記気流を形成することを特徴とする排紙装置の気流吹付け方法。
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