JP4058859B2 - 表面弾性波素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信機器等に用いられる表面弾性波素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話・携帯端末等の移動体通信機器が飛躍的に普及しているが、これら端末に用いられるフィルタには低損失、広帯域、小型等の特性が求められ、これらの特性を満たすデバイスとして単相一方向性変換器をもつ伝送型表面弾性波(SAW)フィルタが実用化されている。単相一方向性フィルタにおいては、励振波と反射波との位相差が、前方(順方向)には同相となり2つの波が強め合い、反対方向(逆方向)では2つの波が打ち消しあうため前方方向のみに表面弾性波が強く励振される。これにより、送信電極と受信電極の一方向性の向きを向かい合わせる事により、理論的には1dB以下の低損失フィルタを実現する事が可能となる。
【0003】
一方向性変換器を実現する手法としては、非対称な電極構造を用いたEWC-SPUDT、DART−SPUDTが考案されている。電極構造の非対称性を利用したこれらのフィルタのほかに、自然一方向性フィルタ(NSPUDT:Natural Single Phase Unidirecitonal Transducer)というものがある。自然一方向性フィルタは、基板結晶の非対称性を利用し一方向性を実現する。このため、正規型インターディジタルトランスジューサ(IDT)構造と呼ばれる、電極幅及び電極間隔がともにλ/4となる正負電極指が周期的に複数連続的に配置された構造の変換器で一方向性が実現できる。
【0004】
ST−X水晶基板上に、正規型IDTを形成しても正規型IDTを励振駆動することにより発生する弾性表面波はST−X水晶基板上において正規型IDTの双方向に伝搬してしまい、一方向性を実現できない。つまり、自然一方向性とは、圧電基板表面に正規型IDTを形成したときに一方向に弾性表面波が強く励振される基板の特性を示すものである。この自然一方向性基板を用いる弾性表面波変換器では、基板自体の異方性を利用しているため送信側変換器と受信側変換器の順方向を向かい合わせる事が出来ない。送受信電極間で一方向性を向かい合わせる事ができなけれは低損失なフィルタを作製することは不可能である。
【0005】
この問題を解決する手段として、竹内氏らによって自然一方向性の方向を反転させる電極構造として、特開平8−125484号公報において、幅がほぼλ/8でλのピッチで配列された正および負の電極指と、この電極指の間にほぼλ/8のエッジ間隔で配置された電極幅が3/8λの浮き電極によって構成された表面弾性波変換器が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
表面弾性波デバイスの特性は、基板として用いられる圧電結晶の特性に依存している。この圧電結晶の特性として電気機械結合係数が大きいということと、周波数温度特性が良好であることが重要となる。現在、この2つの特性を同時に満足する結晶としてランガサイトが注目されている。オイラー角表示で(φ,θ,ψ)とした時に−5°≦φ≦5°,135°≦θ≦145°,20°≦ψ≦30°の範囲内にあるランガサイトは電気機械結合係数が0.3%〜0.4%であり、周波数温度特性は2次の依存性を示し、室温付近に頂点温度が存在する。電気機械結合係数はST水晶の約3倍であり、周波数温度特性における2次温度係数は水晶の2倍程度と非常に良好な特性をもち、低損失な表面弾性波フィルタへの応用が期待される結晶である。
【0007】
オイラー角表示で前記範囲内にあるランガサイト単結晶はNSPUDT特性をもち、この基板を用いて低損失フィルタを実現するには、送受信電極で一方向性の向きが対向するような電極構造を構成しなければならない。そのために、送信電極に電極幅及び電極間隔がともにλ/4となる正負電極指が周期的に複数連続的に配置された正規型IDTを用いた場合には、受信電極には一方向性が反転した構造を用いなければならないが、竹内氏らより提案されている電極構造では、フィルタの低損失化という要求にこたえることが出来ない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、より低損失な伝送型表面弾性波(SAW)フィルタを構成することを可能とした、表面弾性波素子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、自然一方向性を有するように基板方位及び表面弾性波伝搬方向が選択されたランガサイト単結晶基板表面に形成される、正電極指と負電極指とその間に配置される浮き電極からなる表面弾性波変換器を有する表面弾性波素子であって、前記弾性表面波変換器は自然一方向性が反転するように表面弾性波の伝搬方向に沿って、前記各電極が形成されており、前記ランガサイト単結晶基板は、基板方位および基板方位及び弾性表面波伝搬方向をオイラー角表示で(φ,θ,ψ)とした時に−5°≦φ≦5°,135°≦θ≦145°,20°≦ψ≦30°の範囲内にあること、またはこれと等価な方位であり、前記弾性表面波変換器における前記正電極指、負電極指および浮き電極の距離関係は、弾性表面波の波長をλとしたときに、前記正電極指および負電極指の幅がおよそλ/8で両者の電極指の中心間隔がおよそ6/8λとなり、正電極指の中心と浮き電極の中心間距離gが13/40λ≦g≦14/40λとなり、且つ浮き電極の幅Wが11/40λ≦W≦13/40λとなることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。まずランガサイト圧電基板上に、電極幅及び電極間隔がともにλ/4となる正負電極指が周期的に複数連続的に配置された、いわゆる正規型電極(正規型IDT)を形成し、これを励振駆動したときに、自然一方向性を有する原理について図1を参照して説明する。図1に正規型電極の模式図を示す。同図において、この正規型電極は、正電極1および負電極2からなり、正電極1を構成する正電極指1Aと、この正電極指1Aの左右に配置された負電極2を構成する負電極指2A及び2Bとの間に電界が発生する。このときに、この電界によって励振されることによりランガサイト圧電基板に発生した弾性表面波の励振中心は正電極指1Aのほぼ中心Aとなる。
【0012】
また、この電極構造において、周期的に配置されている電極幅λ/4の電極指が表面弾性波の反射源となる。反射は音響インピーダンスの不連続に起因することから、それぞれの電極指の端部で表面弾性波が反射する。このように電極指の両端部の2箇所で表面弾性波が反射するだが、等価的に電極指の中心で反射すると考えて支障がない。このとき、反射波の位相が変化する。この変化量は、圧電基板の種類とその切断面と表面弾性波の伝搬方向、さらに電極材料とその厚さに依存する。例えば圧電基板にSTカットX伝搬水晶、金属材料としてAlを用いたときには反射波の位相が90°遅れる、すなわち位相変化量が90°となる。
【0013】
これに対して圧電結晶として基板方位及び表面弾性波伝搬方向をオイラー角表示で(φ,θ,ψ)とした時に−5°≦φ≦5°,135°≦θ≦145°,20°≦ψ≦30°の範囲内にある、またはこれと結晶学的に等価な方位であるランガサイト単結晶を基板として用い、更に電極材料としてAlを用いて正規型IDTを形成したときに、電極指によって反射される表面弾性波の位相変化量は−90+2αとなる。この2αを反射時の位相ずれと考えたときに、この2αに相当する分だけ反射中心が電極指の中心からずれたとして反射中心を定義すると、反射中心のずれδは
【数1】
となる。δが正のときには電極指の中心から右側に、負のときは左側に反射中心がずれる。
【0014】
反射中心と電極指の中心のずれの大きさがλ/8のときに、正電極指1Aで励振された波と、隣接する負電極指2Aの反射中心B、正電極指1Aの端部Cで反射された波の点Aでの位相を図1を用いて考えると、A→B→Aの経路で反射する波のA点での位相は、
【数2】
となり、励振波と同位相である。これに対して、A→C→Aの経路で反射する波のA点での位相は
【数3】
となり、励振波と逆位相である。このために、図1の右方向に表面弾性波が強く励振されることになり、一方向性が実現される。
【0015】
以上のことから、図2に示すように励振中心と反射中心の距離が、
【数4】
となったときに、励振中心から反射中心の向きに一方向性を実現することが可能となる。つまり、任意の結晶に、表面弾性波が励振可能な周期電極構造(IDT)を形成したときに、その表面弾性波変換器が一方性を有するか否かは、励振中心と反射中心の位置が特定できれば断定できる。この励振中心と反射中心の位置はモード結合理論を用いたときのモード結合パラメータによって記述される。
【0016】
モード結合パラメータは自己結合係数、モード間結合係数、励振係数、静電容量Cからなる。ここで、モード間結合係数は
【数5】
と表現され、の位相分が基準面からの反射中心のずれに相当し、そのずれの大きさが(1)式で表される。また、励振係数ζは
【数6】
となり、基準面から
【数7】
だけ、離れたところに励振中心があると考えてよい。よって、反射中心と励振中心の差が(4)式を満たすためには、モード間結合係数と励振係数ζとの位相の間に
【数8】
という関係があればよい。
【0017】
ここで、竹内氏より特開平8−125484号公報において提案された一方向性反転電極構造(TCS-RDT:Tranduction Center Shift type Reversal of Directivity Transducer 構造と呼ぶ)と本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子の電極構造における励振中心と反射中心の位置について、モード結合理論より解析した結果を示す。ここで示すランガサイト基板の切断面・伝搬方向はオイラー角表示で(0°,140°,24°)である。また、電極材料としてAlを用いている。図3にTCS-RDT構造を、図4に本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子の電極構造を示す。
【0018】
図3においてTCS-RDT構造の電極は、正電極10と、負電極20とからなり、正電極10を構成する正電極指12、14と、負電極20を構成する負電極指22、24は、共に電極幅がλ/8であり、正電極指12と負電極指24との中心間隔は6λ/8である。また正電極指12と負電極指24との間に設けられた浮き電極30は、電極幅が3λ/8であり、正電極指12と浮き電極30との中心間隔gは3λ/8である。
【0019】
これに対し、本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられる表面弾性波変換器の電極は、図4に示すように正電極100と、負電極200とからなり、正電極100を構成する正電極指102、104と、負電極200を構成する負電極指202、204は、共に電極幅がλ/8であり、正電極指102と負電極指204との中心間隔は6λ/8である。また正電極指102と負電極指204との間に設けられた浮き電極300は、電極幅が11λ/40であり、正電極指102と浮き電極300との中心間隔gは13λ/40である。
また図3、図4において励振係数ζとモード間結合係数の位相の基準面はともに、λ/8幅の負電極指24、204の中心である。
【0020】
また、図5にTCS-RDT構造及び本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられる表面弾性波変換器の電極構造のモード間結合係数の位相項2αの電極膜厚依存性を、図6にTCS-RDT構造及び本発明の電極構造の励振係数ζの位相項βの電極膜厚依存性を、それぞれ示す。図7に、励振係数とモード間結合係数の位相差(α−β)の電極膜厚依存性を示す。位相差(α−β)の符号が負となるのは、TCS-RDT構造の一方向性の向きが自然一方向性の向きと逆になることを意味する。この結果から、TCS-RDT構造では規格化電極膜厚H/λ(Hは電極膜厚)が0から0.05の間で、の大きさが、0°付近から−30°の間で推移し、式(8)から明らかなように一方向性を最適化する角度である−45°まで達しない。これに対し、本発明の実施の形態に係る電極構造を用いることにより、規格化膜厚が約0.013のときに位相差(α−β)の値が、一方向性を最適化する−45°となることが判る。
【0021】
図3及び図4の結果をもとにTCS-RDT構造(図3)に対して励振中心と反射中心の位置についての電極膜厚依存性を図8に、本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられる表面弾性波変換器の電極構造(図4)に対して励振中心と反射中心の位置についての電極膜厚依存性を図9に示す。図8、図9の各図において上部には電極構造の平面図が、下部のグラフ中には表面弾性波の伝搬方向の位置関係を明確にするために電極構造の断面図を示してある。またこれらの図において、反射中心は○で、励振中心は×で示してある。
【0022】
図9に示すように、本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられる表面弾性波変換器の電極構造では、反射中心は励振中心に対して左側に存在し、両者の距離の差は、およそλ/8になるとなるために一方向性の向きは紙面左側となり、自然一方向性の向きに対して一方向性が反転することが分かる。
なお、弾性表面波変換器における前記正電極指、負電極指および浮き電極の距離関係は、弾性表面波の波長をλとしたときに、前記正電極指および負電極指の幅がおよそλ/8で両者の電極指の中心間隔がおよそ6/8λとなり、正電極指の中心と浮き電極の中心間距離gが13/40λ≦g≦14/40λとなり、且つ浮き電極の幅Wが11/40λ≦W≦13/40λであれば自然一方向性の向きに対して一方向性を反転させることができる。
【0023】
次に、本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられる表面弾性波変換器の電極構造を用いて構成した伝送型表面弾性波フィルタを2種類試作し、その特性を評価した結果を示す。用いたランガサイト基板の切断面・伝搬方向はオイラー角表示で(0°,140°,24°)である。また、電極材料として、Alを用いた。供試品としての第1の伝送型表面弾性波フィルタ(フィルタ#1と記す。)の構成を図10に示す。同図において、ランガサイト基板300上には表面弾性波の伝搬方向(+X方向)に沿って、送信電極としての正規型IDT310と、受信電極としてのIDT320とが設けられている。正規型IDT310は、正電極312と負電極314からなり、電極幅及び電極間隔がともにλ/4となる正電極指313と負電極指315が周期的に複数連続的に配置されるように形成され、NPUDT特性を利用して一方向性を実現している。
【0024】
また受信電極としてのIDT320は本発明の電極構造を用いており、正電極322、負電極324及び浮き電極330からなる。ここで正電極指323及び負電極指325の電極幅がλ/8で両者の電極指323、325の中心間隔が6λ/8となり、正電極指323の中心と浮き電極330の中心間距離gが13λ/40となり、且つ浮き電極330の幅Wが11λ/40である。この受信電極の構造は図4に示す構造と同一である。
【0025】
供試品としての第2の伝送型表面弾性波フィルタ(フィルタ#2と記す。)は、送信電極には前記第1の伝送型表面弾性波フィルタと同じ正規型IDTを用い、受信電極には図4に示したTCS-RDT構造のIDTを用いた。両フィルタは、図10に示されるように送受信電極の一方向性が対向するように配置されている。またランガサイト基板300の両端には、端部での弾性表面波の反射を吸収するためのダンパー剤340が塗布されている。フィルタ#1、2の電極指の周期長λは、32.15μmで電極Al膜厚は5000Åである。送受信電極には間引き重み付けを施している。
【0026】
フィルタ#1及びフィルタ#2の周波数特性の測定結果を図11および図12に示す。図12は図11に示す周波数特性おいてフィルタの通過域付近を、拡大した図である。図11及び図12から本発明フィルタの通過帯域挿入損失、帯域内リップル、帯域内遅延リップルともに改善されていることが判る。具体的には表1に示すように、通過帯域挿入損失はフィルタ#1が−8.0dBであるのに対して、フィルタ#2は−9.0dBであり、帯域内リップルはフィルタ#1が0.24dBであるのに対して、フィルタ#2では0.58である。また帯域内遅延リップルはフィルタ#1が69.5nsecであるのに対して、フィルタ#2では80.0nsecである。
【0027】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、自然一方向性を有するように基板方位及び表面弾性波伝搬方向が選択されたランガサイト単結晶基板表面に形成される、正電極指と負電極指とその間に配置される浮き電極からなる表面弾性波変換器を有する表面弾性波素子であって、前記弾性表面波変換器は自然一方向性が反転するように表面弾性波の伝搬方向に沿って、前記各電極を形成するようにしたので、電極構造を特定するためのパラメータ、すなわち前記正電極指と負電極指の幅、前記正電極指と負電極指の中心間隔、前記正電極指と浮き電極の中心間隔、前記浮き電極の幅を適切に選択することにより、低損失の伝送型表面弾性波フィルタを構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 正規型IDTの電極構造を示す平面図。
【図2】 図1に示す正規型IDTにより一方向性を実現するための励振中心と反射中心の位置関係を示す説明図。
【図3】 従来のTCS-RDT 構造のIDTを示す平面図。
【図4】 本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられるIDTの電極構造を示す平面図。
【図5】 モード間結合係数κ12の位相項の電極膜厚依存性を示す特性図。
【図6】 励振係数ζの位相項の電極膜厚依存性を示す特性図。
【図7】 モード間結合係数と励振係数の位相差(α−β)の電極膜厚依存性を示す特性図。
【図8】 TCS-RDT 構造のIDTにおける励振中心と反射中心の位置の電極膜厚依存性を示す特性図。
【図9】 本発明の実施の形態に係る表面弾性波素子に用いられるIDTにおける励振中心と反射中心の位置の電極膜厚依存性を示す特性図。
【図10】 本発明を適用した伝送型表面弾性波フィルタの構成を示す平面図。
【図11】 本発明を適用した伝送型表面弾性波フィルタと、TCS-RDT 構造のIDTを受信電極とした伝送型表面弾性波フィルタの周波数特性を示す特性図。
【図12】 図11に示す周波数特性おいてフィルタの通過域付近を、拡大した特性図。
【符号の説明】
1、 10、100 正電極
1A 、12、14、102、104 正電極指
2、20、200 負電極
2A、2B、22、24、202,204 負電極指
Claims (1)
- 自然一方向性を有するように基板方位及び表面弾性波伝搬方向が選択されたランガサイト単結晶基板表面に形成される、正電極指と負電極指とその間に配置される浮き電極からなる表面弾性波変換器を有する表面弾性波素子であって、
前記弾性表面波変換器は自然一方向性が反転するように表面弾性波の伝搬方向に沿って、前記各電極が形成されており、
前記ランガサイト単結晶基板は、基板方位および基板方位及び弾性表面波伝搬方向をオイラー角表示で(φ,θ,ψ)とした時に−5°≦φ≦5°,135°≦θ≦145°,20°≦ψ≦30°の範囲内にあること、またはこれと等価な方位であり、
前記弾性表面波変換器における前記正電極指、負電極指および浮き電極の距離関係は、弾性表面波の波長をλとしたときに、前記正電極指および負電極指の幅がおよそλ/8で両者の電極指の中心間隔がおよそ6/8λとなり、正電極指の中心と浮き電極の中心間距離gが13/40λ≦g≦14/40λとなり、且つ浮き電極の幅Wが11/40λ≦W≦13/40λとなることを特徴とする表面弾性波素子。
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