JP4057880B2 - 車両用エアバッグドア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用エアバッグドアに関し、特に、そのドア部を安定して開放させる対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば、特許文献1及び2に開示されているように、車両用エアバッグドアとして、インストルメントパネルのパネル本体に設けられた破断予定部によりドア部が形成され、パネル本体裏側に配設されるエアバッグ装置の作動により上記ドア部を開放させるようにしたものが一般によく知られている。この種のエアバッグドアのパネル本体裏側には、ドア部の裏側面に溶着される補強用のプレート部と、エアバッグ装置を支持する枠体部と、枠体部及びプレート部を連結するヒンジ部とを備える取付ブラケットが配設されている。そして、例えば上記特許文献1に開示されたものでは、上記取付ブラケットのヒンジ部を薄肉の蛇腹状に形成したり(第1実施形態)、薄肉の略U字状に形成したり(第2実施形態)することにより、ドア部の開放時においてヒンジ部を伸長させてドア部がパネル本体に干渉することなく開くようにしている。
【0003】
一方、上記特許文献2に開示されたものでは、取付ブラケットを樹脂成形品とすることでプレート部、枠体部及びヒンジ部が一体的に形成されている。そして、ヒンジ部を略U字状に形成するとともに、パネル本体におけるヒンジ部に重なる部位に破断予定部を形成することにより、エアバッグ装置の作動時にヒンジ部を回動させてドア部を開放させるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−294114号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2000−71924号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の従来の実施形態1のものでは、ヒンジ部を薄肉の蛇腹状に形成しているので、ドア部の開放時には、プレート部が回動するものの、この蛇腹状のヒンジ部が伸長するとともにパネル本体のドア部側縁端部に勢いよく衝突するようになり、このために、ヒンジ部が変形あるいは破損する虞がある。また、ヒンジ部が薄肉であるため、インストルメントパネルにその上方から荷重が作用したとき、ドア部が下方に撓み、ドア部が破損する虞がある。また、このような不具合はヒンジ部を薄肉のU字状に形成した第2実施形態でも同様に起こり得る。
【0007】
一方、上記後者の従来のものでは、枠体部、プレート部及びヒンジ部を一体的に形成しているので、エアバッグ装置の支持部品点数を低減させることが可能となっているが、ヒンジ部を略U字状に形成し、このヒンジ部を回動させることによってドア部を開放させる構成としているために、パネル本体が干渉してドア部を大きく開放させることができないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ドア部の開放時にヒンジ部の破損を防止し、ドア部を安定して開放させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、パネル本体裏側の枠体部とプレート部とを連結するヒンジ部を、一端部がドア部外側周囲におけるパネル本体の裏側面に溶着される枠体部に接合され、中間部が上記パネル本体側に突出するように湾曲する湾曲部と、一端部が該湾曲部に接続される一方、他端部がドア部の裏側面に溶着されるプレート部に接合され、中間部が上記パネル本体側と逆方向に突出するように湾曲するもう1つの湾曲部とを備えた構造とし、ドア部の開放時には、両湾曲部を伸展させた後に、プレート部を回動させるようにしたものである。
【0010】
具体的に、請求項1の発明は、樹脂製のパネル本体にエアバッグ装置の作動によって開放するドア部が設けられる車両用エアバッグドアを前提として、上記パネル本体の裏側には、ドア部外側周囲におけるパネル本体の裏側面に溶着され上記エアバッグ装置を支持する、隅角部が曲面状に形成された略矩形状の開口部を有する枠体部と、上記開口部に配置されて上記ドア部の裏側面に溶着される補強用のプレート部と、上記矩形状開口部の一辺に沿って設けられかつ、上記枠体部及びプレート部を連結するヒンジ部とが、上記枠体部及びプレート部間に間隙部が形成される状態で樹脂により一体的に設けられ、上記プレート部は、上記ヒンジ部に接合されるプレート部本体と、上記プレート部本体からヒンジ部の長さ方向両端外側を上記開口部の隅角部近傍まで上記間隙部を形成するように延び、上記ドア部の裏側面に溶着される延設部とを備え、上記ヒンジ部は、一端部が上記枠体部に接合され、中間部が上記パネル本体側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、一端部が上記第1湾曲部の他端部に接続される一方、他端部が上記プレート部に接合され、中間部が上記パネル本体側と逆方向に突出するように湾曲する第2湾曲部とを備え、上記ドア部の開放時に、上記ヒンジ部の第1及び第2湾曲部がそれぞれ伸展した後、プレート部が上記第2湾曲部との接合部を支軸として回動するように構成され、上記各延設部と上記ヒンジ部の長さ方向各端との間には、上記間隙部に連続する隙間が形成されている。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記ヒンジ部は、上記隅角部を除く上記開口部の一辺の全体に亘って延びており、上記各延設部は、少なくともその外周縁部が上記ドア部の裏側面に溶着されている
【0012】
すなわち、請求項1の発明では、ドア部の開放時にヒンジ部の第1湾曲部と第2湾曲部とがそれぞれ伸展した後、プレート部が上記第2湾曲部との接合部を支軸として回動するようにしたので、上記ヒンジ部がドア部の開放時にパネル本体のドア部側縁端部に当接するのを防止することができる。この結果、ヒンジ部が破損するのを防止することができ、ドア部を安定して開放させることができる。
【0013】
また、延設部により、ヒンジ部の両端外側における開口部の隅角部近傍においてもパネル本体に溶着される溶着代を設けることができ、上記プレート部本体と延設部とがドア部の裏側面に溶着されるようにしたので、ヒンジ部の機能を低下させることなくパネル本体の剛性をさらに増大させることができる。
【0014】
特に、ヒンジ部は、中間部がパネル本体側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、中間部がパネル本体側と逆方向に突出するように湾曲する第2湾曲部とからなるので、ヒンジ部のヒンジ部の長さ方向両端外側における枠体部とプレート部本体との間隙面積が拡大する構造となるが、プレート部本体に上記延設部を設けることにより、この間隙部を概ね閉塞することができるとともに、この延設部のパネル本体への溶着によりパネル本体の剛性を増大させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は、車室の前部に配置されたインストルメントパネルAのパネル本体1を部分的に示しており、このパネル本体1は、その一部分、即ち助手席前方に対応する部分にエアバッグドア5を備えている。このエアバッグドア5は、図2にも示すように、エアバッグ(図示省略)の展開時に破断する破断予定部7がパネル本体1の表面側からは識別できない、いわゆるシームレスタイプに構成されている。尚、図2における左側が車両前側、即ちフロントガラス側となっており、右側が車両後側、即ち助手席側となっている。
【0017】
上記パネル本体1は、サーモプラスチックオレフィン(TPO)等を射出成形した樹脂製の基材10と、該基材10の表面側に一体に接合された表皮材11とからなる。
【0018】
上記基材10の裏面には、表面側に向けて凹陥する溝部15がパネル表面側から見て矩形の各辺をなすように形成されており、この溝部15によって該溝部15の表面側に形成されるパネル本体1の薄肉部により、上記破断予定部7が設けられている。そして、この破断予定部7は、車両前側に向かって開放する矩形状のドア部17の外縁を形成している。即ち、上記エアバッグドア5は、エアバッグの展開によって開放されるドア部17と、該ドア部17の周辺部とを含む。
【0019】
上記パネル本体1の裏側には、樹脂成形体からなる取付ブラケット13が配設されている。この取付ブラケット13は、ドア部17外側周囲におけるパネル本体1の裏側面に溶着される枠体部としての筒状部22と、ドア部17に沿って延び且つ該ドア部17の裏側面に溶着される補強用のプレート部20と、筒状部22及びプレート部20を連結するヒンジ部24とを備えている。これらプレート部20と筒状部22とヒンジ部24とは射出成形により一体的に形成されている。尚、上記溶着は振動溶着方法によるものである。
【0020】
上記筒状部22は、上記パネル本体1から離れる側に向かって延びる筒状部本体26と、該筒状部本体26の表側縁部からドア部17外側に向かって延びるフランジ部27とを備えている。
【0021】
上記筒状部本体26は、図3にも示すように、ヒンジ部24に一体的に接合される車幅方向に延びるヒンジ側部29と、該ヒンジ側部29に対向するように車体後側に配置されて車幅方向に延びるプレート先端側部30と、ヒンジ側部29及びプレート先端側部30の両端部同士を連結する車体前後方向に延びる一対の左右側部31,31とを備えている。
【0022】
そして、上記筒状部本体26には、上記ヒンジ側部29、プレート先端側部30及び一対の左右側部31,31に囲まれるように略矩形状の開口部33が区画形成され、図3に示すように、この開口部33の4つの隅角部33aはいずれも曲面状に形成されており、この開口部33内に上記プレート部20が配置されている。そして、プレート部20と筒状部本体26との間には、ヒンジ部24の接合部を除くプレート部20の外周全体に亘って所定幅の間隙部34が形成されている。
【0023】
上記フランジ部27は、筒状部本体26の表側縁部からドア部17外側周囲に延びるように該筒状部本体26に一体的に形成されているもので、筒状部本体26のプレート先端側部30に接合される先端側フランジ部35と、上記筒状部本体26のヒンジ側部29に接合される基端側フランジ部36と、上記筒状部本体26の左右側部31,31に接合される左右フランジ部37,37とを備えている。これら各フランジ部35,36,37は、プレート部20の延長線上を基材10に沿って延びており、そのうちの上記先端側フランジ部35の外端部はパネル裏側方向に折れ曲がっている。
【0024】
この先端側フランジ部35、基端側フランジ部36及び左右フランジ部37,37に対向する基材10に上記溝部15が設けられている。即ち、この溝部15は、プレート部20の外側周囲に配置されており、これにより、ドア部17の外周縁端部は、その先端側、基端側及び左右両側においてプレート部20よりも外側に張り出している。
【0025】
上記基端側フランジ部36と筒状部本体26のヒンジ側部29との境界部には、その境界部を車体前側斜め下方(パネル裏側)に向かって凹陥させることで凹条部39が設けられており、この凹条部39の車体後側端部に上記ヒンジ部24が接合されている。
【0026】
上記ヒンジ部24は、上記両隅角部33a,33aを除く開口部33の車体前側一辺に沿ってその全体に亘り、車幅方向に延びるように形成されている。つまり、ヒンジ部24はドア部17の裏側面に溶着できないために、曲面状に形成された隅角部33aにまでヒンジ部24を形成しようとすると、溶着面が少なくなってプレート部20の補強効果が低下する。このため、ヒンジ部24は、両隅角部33a,33aを除いた開口部33の一辺に沿って設けられている。
【0027】
上記ヒンジ部24は、前端部が上記凹条部39の車体後側端部に接合され、中間部がパネル本体1側(上側)に突出するように湾曲する第1湾曲部42と、前端部が該第1湾曲部42の後端部に接続される一方、後端部が上記プレート部20の基端部に接合され、中間部が上記パネル本体1と逆方向(下方向)に突出するように湾曲する第2湾曲部43とを備えている。この第1湾曲部42及び第2湾曲部43の厚さは、いずれも上記プレート部20の厚さと略同等とされている。
【0028】
第1湾曲部42及び第2湾曲部43は、エアバッグが展開するとこの展開圧力を受けて伸展し、このことによりドア部17をパネル本体1の上方へ押し上げるように構成されている。この両湾曲部42,43の伸展時の長さL1は、上記ドア部17の基端側における突出部17aの突出長さL2よりも長くなるように構成されている。
【0029】
また、この押し上げられたドア部17は、上記展開圧力により第2湾曲部43とプレート部20との接合部を支軸として回動するようになっている。
【0030】
上記プレート部20は、上記開口部33にほぼ対応した形状をなす板状体に形成されたもので、略矩形状のプレート部本体45と、該プレート部本体45の基端部における左右両端部に形成される延設部46とを備えている。上記プレート部本体45の基端部は、上記第2湾曲部43の後端部に接合されるとともに該第2湾曲部43の長さ方向両端部の外側に突出する一方、先端部は、上記筒状部本体26のプレート先端側部30に向かって延びている。プレート部本体45の先端部における両端部は、上記開口部33の隅角部33aに対応した曲面状に形成されている。
【0031】
上記延設部46は、ヒンジ部24の長さ方向両端部の外側をプレート部本体45の基端部における両端部から基端側フランジ部35に向かって延びている。そして、この延設部46は、開口部33におけるヒンジ部24側の隅角部33aの形状に対応して形成されていて、開口部33におけるこの隅角部33a近傍を概ね塞ぐように構成されている。つまり、この延設部46の周囲にも上記間隙部34が形成されている。
【0032】
上記プレート部20及びフランジ部27の表側面には、上記基材10に振動溶着するための溶着突起49が設けられている。この溶着突起49は、プレート部本体45及びフランジ部27においては格子状に、また上記延設部46においては、外周縁部に沿うようにそれぞれ形成されている。そして、この溶着突起49により、上記プレート部本体45及び延設部46がドア部17における基材10の裏側面に、また上記フランジ部27がドア部17の外側周囲における基材10の裏側面にそれぞれ溶着されている。
【0033】
また、上記プレート部20の裏側面における先端部及び左右両端部には、図2に示すように、プレート部20の剛性を増大させるための凸条リブ50が設けられていて、この先端部の凸条リブ50は車幅方向に、また左右両端部の凸条リブ50は車体前後方向にそれぞれ延びている。
【0034】
上記筒状部22の内側には、車体前後方向からの衝撃に対して助手席乗員を保護するエアバッグ装置53が配設されている。このエアバッグ装置53は、上記エアバッグとインフレータ(図示省略)とを収納するエアバッグケース54を備えている。このエアバッグケース54には鉤状の取付具55が固定されていて、エアバッグケース54は、この取付具55を介して筒状部本体26の長孔26aに掛合されている。上記エアバッグはエアバッグケース54に折り畳まれた状態で収納されており、上記インフレータは車両の衝突が検知されるとガスを発生させるようになっている。そして、このインフレータの作動によって発生したガスによりエアバッグが膨張して展開するようになっている。
【0035】
したがって、本実施形態によれば、ドア部17の裏側面に溶着されるプレート部20と、ドア部17外側周囲におけるパネル本体1の裏側面に溶着される筒状部22と、プレート部20及び筒状部22を連結するヒンジ部24とを一体的に形成し、このヒンジ部24の第1及び第2湾曲部42,43の厚さを上記プレート部20と同等に形成したので、パネル本体1の強度を容易に確保することができる。例えば乗員がパネル本体1をその表側から押圧しても変形したり、破損したりすることはない。また、後述の如くエアバッグ装置53の作動に伴うドア部17の開放時においてもヒンジ部24が引きちぎれない強度を確保することができる。
【0036】
そして、エアバッグ装置53が作動してエアバッグが膨出すると、エアバッグの展開圧力を受けてパネル本体1の破断予定部7が破断する。そして、図2に仮想線にて示すように、まず、ヒンジ部24の第1湾曲部42と第2湾曲部43とがそれぞれ伸展し、これによりドア部17はパネル本体1よりも上方に押し上げられる。このとき、破断予定部7の表皮材11は基材10と同様に破れている。この後、図4に示すように、プレート部20はドア部17と共に上記第2湾曲部43との接合部を支軸として図4における反時計回り方向に回動し、ドア部17が開いてエアバッグが車室内に膨出する。このことで、ドア部17の開放時にヒンジ部24がパネル本体1のドア部側縁端部に衝突して破損するのを防止することができ、ドア部17を安定して開放させることができる。
【0037】
すなわち、上記ヒンジ側部29と基端側フランジ部36との境界部に凹条部39を設けることで、ヒンジ部24にパネル本体1側に突出する第1湾曲部42を形成することができるようになっている。そして、この第1湾曲部42に、中間部がパネル本体1と逆方向に突出する第2湾曲部43を接続する構成とすることにより、上記ドア部17の開放時に突出部17aがドア部17外側のパネル本体1と干渉しないように両湾曲部42,43の伸展時の長さL1を十分にとることができる。また、これによってドア部17のヒンジ側にも突出部17aを設けることが可能となるために、溝部15を基端側フランジ部36に対向する位置に配置することができるようになり、これにより、ドア部17の剛性を増大させることができるようになっている。
【0038】
尚、ヒンジ側の破断予定部7における表皮材11は、ドア部17の開放時に破れることなく基材10から剥離して繋がった状態となっていてもよい。
【0039】
また、上記プレート部20が配置される筒状部22の開口部33が、隅角部33aを曲面状とした略矩形状に形成されていて、上記プレート部20には、プレート部本体45からヒンジ部24の長さ方向両端外側を開口部33の隅角部33a近傍まで延びる延設部46が形成されているので、この延設部46により、ヒンジ部24の両端外側にもパネル本体1に溶着される溶着代を設けることができる。そして、この延設部46と上記プレート部本体45とをドア部17の裏側面に溶着したので、ヒンジ部24の機能を低下させることなくパネル本体1の剛性をさらに増大させることができる。
【0040】
特に、ヒンジ部24は、第1湾曲部42と第2湾曲部43とからなり、且つ第1及び第2湾曲部42,43の厚さがプレート部20と同等に形成されているので、ヒンジ部24の長さ方向両端外側における筒状部本体26とプレート部本体45との間隙面積が拡大する構造となるが、このプレート部本体45に延設部46を設けることにより、この間隙部を概ね閉塞することができるとともに、この延設部46のパネル本体1への溶着によりパネル本体1の剛性を増大させることができる。
【0041】
尚、上記ヒンジ部24の厚さは、プレート部20と同等にしたが、ドア部17の開放時に破断しない程度であれば、プレート部20の厚さよりも薄くすることも可能である。
【0042】
【発明の実施の形態2】
図5は本発明の実施形態2を示す。尚、ここでは、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0043】
この実施形態2では、図5に示すように、取付ブラケット13は、プレート部20、ヒンジ部24、筒状部本体26のヒンジ側部29、プレート先端側部30、左右側部31、フランジ部27の先端側フランジ部35及び左右フランジ部37からなる第1成形部61と、フランジ部27の基端側フランジ部36及び該基端側フランジ部36に延設される脚部63からなる第2成形部65とにより構成されている。上記第1成形部61は第1樹脂材からなり、第2成形部65は第1樹脂材と同じか又は異なる第2樹脂材からなる。
【0044】
そして、本実施形態2では、第1成形部61を第1樹脂材により射出成形し、その後、この第1成形部61のヒンジ側部29に対して該ヒンジ側部29と一体的に第2成形部65の脚部63を第2樹脂材により射出成形する、いわゆる二重インジェクション成形により取付ブラケット13が形成されている。そして、第2成形部65の脚部63を成形する際に、これと一体に基端側フランジ部36も成形するようになっている。
【0045】
筒状部22の凹条部39は、ヒンジ側部29の表側縁部を第2成形部65の基端側フランジ部36の表側縁部よりもパネル裏側方向にずらして成形することにより、形成されている。
【0046】
上記ヒンジ側部29の先端部(下端部)は、筒外側に折れ曲がる断面略U字状に形成されている。また、このヒンジ側部29には、エアバッグケース43を掛合させる長孔26aの他に、ヒンジ側部29の板厚方向に貫通する固着孔69が複数設けられている。各固着孔69は、筒内側の面積が筒外側よりも段差状に拡大した段付き孔からなる。
【0047】
上記第2成形部65の脚部63には、該脚部63の内面から突出する複数の内側突起71と、脚部63の先端部外面から斜め下方に向かって突出する外側突起72とを備えている。上記各内側突起71は、先端部が大径となった段付き突起で、ヒンジ側部29の各固着孔69内に抜け止めされるように形成されている。上記脚部63の先端は、ヒンジ側部29の断面略U字状の先端部内に挟み込まれるように、かつヒンジ側部29の先端部の外側部が上記外側突起72と脚部63の先端部との間に係止されるようにモールドされている。
【0048】
したがって、本実施形態2においても、実施形態1と同様に、ドア部17の開放時にヒンジ部24がパネル本体1のドア部側縁端部に衝突して破損するのを防止することができ、ドア部17を安定して開放させることができる。
【0049】
また、上記第1樹脂材と第2樹脂材とをそれぞれ別々の材料とし、これら樹脂材としてそれぞれの用途に応じた材料を用いることにより、第1成形部61及び第2成形部65の機能をより有効に発揮させることができる。例えば、第1成形部61にはドア部17の開放時に材料が飛散しにくい靱性樹脂材を使用し、第2成形部65にはより強度の高い樹脂材を使用することができる。
【0050】
尚、上記取付ブラケット13は、二重インジェクション成形するのではなく、第1成形部61と第2成形部65とを別個に成形しておいて、その後に両者61,65を互いに締結する構成としてもよい。また、第1樹脂材と第2樹脂材とは同一の材料としてもよい。
【0051】
その他の構成、作用及び効果は実施形態1と同様である。
【0052】
【発明のその他の実施の形態】
上記各実施形態では、シームレスタイプのエアバッグドア5に構成したが、これに代え、パネル本体1に開口部を形成すると共に、この開口部にエアバッグドア5を嵌め込んで係合させるようにした嵌め込み式のエアバッグドア5としてもよい。
【0053】
また、上記各実施形態では、インストルメントパネルAのパネル本体1に配設されたエアバッグドア5に適用した構成について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば車両のステアリングに配設されたエアバッグドア5に適用してもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明の車両用エアバッグドアによれば、枠体部とプレート部とヒンジ部とを一体的に形成し、ヒンジ部が第1湾曲部及び第2湾曲部を備えていて、ドア部の開放時に、上記ヒンジ部の第1湾曲部と第2湾曲部とがそれぞれ伸展した後、プレート部が上記第2湾曲部との接合部を支軸として回動するようにしたので、ドア部の開放時にヒンジ部がパネル本体のドア部側縁端部に衝突して破損するのを防止することができ、ドア部を安定して開放させることができる。
【0055】
また、上記枠体部の開口部が、隅角部が曲面状の略矩形状に形成されていて、プレート部のプレート部本体に、ヒンジ部の長さ方向両端外側を開口部の隅角部近傍まで延びてドア部裏側面に溶着される延設部を形成したので、ヒンジ部の両端外側にもパネル本体に溶着される溶着代を設けることができ、ヒンジ部の機能を低下させることなくパネル本体の剛性をさらに増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る車両用エアバッグドアを備えるパネル本体を部分的に示す斜視図である。
【図2】 図1のII−II線における拡大断面図である。
【図3】 取付ブラケットの拡大平面図である。
【図4】 ドア部が開放した状態を示す図2相当図である。
【図5】 実施形態2における図2相当図である。
【符号の説明】
1 パネル本体
17 ドア部
20 プレート部
22 筒状部(枠体部)
24 ヒンジ部
33 開口部
33a 隅角部
42 第1湾曲部
43 第2湾曲部
45 プレート部本体
46 延設部
53 エアバッグ装置

Claims (2)

  1. 樹脂製のパネル本体にエアバッグ装置の作動によって開放するドア部が設けられる車両用エアバッグドアであって、
    上記パネル本体の裏側には、ドア部外側周囲におけるパネル本体の裏側面に溶着され上記エアバッグ装置を支持する、隅角部が曲面状に形成された略矩形状の開口部を有する枠体部と、上記開口部に配置されて上記ドア部の裏側面に溶着される補強用のプレート部と、上記矩形状開口部の一辺に沿って設けられかつ、上記枠体部及びプレート部を連結するヒンジ部とが、上記枠体部及びプレート部間に間隙部が形成される状態で樹脂により一体的に設けられ、
    上記プレート部は、
    上記ヒンジ部に接合されるプレート部本体と、
    上記プレート部本体からヒンジ部の長さ方向両端外側を上記開口部の隅角部近傍まで上記間隙部を形成するように延び、上記ドア部の裏側面に溶着される延設部とを備え、
    上記ヒンジ部は、
    一端部が上記枠体部に接合され、中間部が上記パネル本体側に突出するように湾曲する第1湾曲部と、
    一端部が上記第1湾曲部の他端部に接続される一方、他端部が上記プレート部に接合され、中間部が上記パネル本体側と逆方向に突出するように湾曲する第2湾曲部とを備え、
    上記ドア部の開放時に、上記ヒンジ部の第1及び第2湾曲部がそれぞれ伸展した後、プレート部が上記第2湾曲部との接合部を支軸として回動するように構成され
    上記各延設部と上記ヒンジ部の長さ方向各端との間には、上記間隙部に連続する隙間が形成されている
    ことを特徴とする車両用エアバッグドア。
  2. 請求項1において、
    上記ヒンジ部は、上記隅角部を除く上記開口部の一辺の全体に亘って延びており、
    上記各延設部は、少なくともその外周縁部が上記ドア部の裏側面に溶着されている
    ことを特徴とする車両用エアバッグドア。
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