JP4057831B2 - 鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼の連続鋳造方法に関するもので、特に鋼スラブの連続鋳造に適した連続鋳造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
一般に鋼の連続鋳造においては、鋳型内湯面にパウダーを添加することで、鋳型と鋳片間の潤滑、鋳型内湯面の酸化防止や保温、浮上介在物の捕捉等の働きを行わせ、その結果鋳片表面の欠陥の防止や安定操業を図っている。このパウダーは溶鋼中に巻き込まれて鋳片に残ると、表面欠陥(スリバー疵)や内部欠陥となることから、できるだけパウダーの粘性を高めて巻き込みを抑制することが知られている。しかし、パウダーを高粘性化すると、逆にパウダー流入が阻害されて潤滑不良を生じ、割れ発生やブレークアウトを招くおそれがある。他方、鋳造速度を上昇させることによっても、パウダーの高粘性化と同様の事態を招くことがある。
【0003】
従来においても、パウダーの巻き込みを少なくして表面性状の優れた鋳片を得るため、粘性が3poise(0.3Pa・sに相当)以上の高粘性パウダーを用いること、或いは必要に応じてこの高粘性パウダーと鋳型内電磁撹拌を併用して連続鋳造する提案がなされている(特開2000−280051号公報参照)。
【0004】
一方、鋼スラブの連続鋳造設備において鋳型内面にテーパーを付与することにより、鋳片品質の向上を図ろうとする試みも従来から行われている。例えば、特開平6−31418号公報においては、鋳型短辺のテーパー量を鋳造速度に応じて調整することにより、鋳片コーナー部近傍における縦割れの発生を防止する連続鋳造方法が開示されている。
また、鋳片と鋳型の密着性を高め抜熱を促進するために、鋳型長辺側にテーパーを付与する技術も知られている(例えば、「川崎製鉄技報」vol.12(1980),p66)。さらに、特開2000−158106号公報では、長辺のテーパーとともに高粘性のパウダーを用いて鋳造を行うことが提案されており、これによって鋳片品質の向上と、ブレークアウトの防止、及びモールド寿命の延長を達成しようとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のうちまず、特開2000−280051号公報に開示された技術においては、確かに高粘性のパウダー(3poise以上、実施例では25poiseの例まで示されている)の使用及び電磁撹拌との併用が、パウダー巻き込みを少なくし、鋳片の表面性状の改善を達成する上で有効であることは認められる。しかし、この従来技術では高粘性パウダーの使用を可能とする鋳造条件として、電磁撹拌や溶鋼流速、更にはパウダーの加熱などの要件を例示しているが、本発明が必須の構成とする鋳型内面のテーパーやそれと高粘性パウダーとの関連についての言及はなく、示唆もされていない。
【0006】
また、特開平6−31418号公報では、最大で5.0m/minの鋳造速度で実施した記載はあるものの、この従来例の特徴は、凝固収縮に応じたテーパーを付与しているに過ぎず、またパウダーの粘性との関連についての記載はなく、しかもパウダー流入を促進するほど大きなテーパーは与えていないし、そのテーパーも短辺側に限られている。さらに、鋳型長辺にテーパーを付与するという上記文献などの従来技術においても、テーパー付与の目的が鋳型の摩耗の抑制であって、本発明とは異なるとともに、長辺に付与するテーパー角度もそれほど大きくないし、加えてテーパーは長辺の内面に1段形式で形成されている。
【0007】
本発明の課題は、鋼スラブの連続鋳造において、高粘性パウダーの使用を可能とするとともに、鋳片の表面欠陥及び内部欠陥などの発生を防止した優れた品質の鋳片を得ることができ、しかも場合によっては従来必須とされていた鋳型のオシレーションを不要とする鋼スラブの連続鋳造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の要旨とするところは次の通りである。
(1)鋳型長辺内面に、テーパー角度が実質的に0°の第1段テーパーと、該第1段テーパーの下方にテーパー角度が0.03°〜10°の第2段テーパーと、テーパー角度が0°から前記第2段テーパー角度未満の第3段テーパーとを有し、前記第1段テーパーと第2段テーパーの変更点が湯面位置から20〜80mm下方に、前記第2段テーパーと第3段テーパーの変更点が湯面位置から80〜300mm下方にあるスラブ用鋳型を用いるとともに、鋳造速度1.5m/min以上で鋳造することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
(2)更に、1300℃における粘度が0.2〜10Pa・sの潤滑用パウダーを鋳型内で使用することを特徴とする上記(1)記載の連続鋳造方法。
(3)鋳型をオシレーションせずに鋳片を引き抜くことを特徴とする上記(1)又は(2)記載の連続鋳造方法。
(4)鋳造に用いる鋳型長辺の内面側に設けた3段テーパーは、鋳型長辺の長さよりも小さい範囲で、該長辺の幅方向における中心近傍から左右それぞれの合計で1500mmの範囲内に形成されていることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1項記載の連続鋳造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態例を図面にしたがって説明する。
図1は本発明に係る鋼スラブの連続鋳造方法を実施するために用いる鋳型の一例を示すもので、特に、鋳型長辺部を構成する一つの鋳型壁の側面を模式的に示すものである。該鋳型には、溶鋼4に接する鋳型長辺1の内面に、鋳片引き抜き方向(鋳造方向)に沿って角度の異なる3段のテーパー、即ち、上方から第1段テーパー2a、第2段テーパー2b及び第3段テーパー2cを形成している。これらのうち第1段テーパー2aと第2段テーパー2bの第1変更点3aは、湯面位置(メニスカス)から20〜80mm下方に、第2段テーパーと第3段テーパーの第2変更点3bは、溶鋼4の湯面位置から下方の80〜300mmの範囲内に位置している。
一方、各テーパー角度としては、第1段テーパー2aの角度を実質的に0°(0°及びその近傍を含む)、第2段テーパー2bの角度θ1を0.03°〜10°、第3段テーパー2cの角度θ2を0°から前記第2段テーパー角度未満とする。
なお本発明においては、第1段テーパー2aはそのテーパー角度が実質的に0°であるにもかかわらずテーパーと称しているが、これは第2段及び第3段テーパーとの関連で各段の角度変化を理解しやすくするために便宜的に表現したもので、「テーパー」に意味を有するものではない。
【0010】
このように湯面位置及びその近傍の鋳型長辺内面の第1段テーパー2aをほぼ垂直とするとともに、それに続く一定範囲の鋳型長辺内面の第2段テーパー2bを比較的角度のある強テーパー化した理由を図3及び図4により説明する。図3が本発明例の湯面近傍における長辺鋳型壁、鋳片及びパウダーの挙動を模式的に示した断面図であり、図4は比較のため示した同様の部位における従来例の長辺鋳型壁、鋳片及びパウダーの挙動を模式的に示した断面図である。
【0011】
連続鋳造においては、鋳型内に連続的に注入される溶鋼は、鋳型内面からの冷却作用によりその周囲から凝固し始めシェルを形成するとともに下方に一定の鋳造速度で引き抜かれて行く。溶鋼湯面に投入添加されたパウダーは、溶融して湯面を覆うとともに鋳型内壁と凝固シェル間に入り込み潤滑作用を果たす。この場合鋳型と鋳片間の摩擦を軽減して焼付きを防止し、安定した鋳造作業を行わせるため、前記のパウダー添加と共に鋳型にオシレーションを付加して操業することが通常であった。
【0012】
凝固シェルは鋳片下方に向うにしたがい徐々に厚みを増してゆき、それに伴って鋳片自体も中心に向って収縮する傾向を示し、図4の従来例のごとく鋳型1′の長辺内面がほぼ鉛直(角度0°もしくはそれに近い角度も含む)の場合には、鋳型内壁と鋳片6との間には下方に向って下広がり型の空間5′が形成されることになる。この下広がり型の空間5′は鋳片の収縮に伴い形成される。溶融パウダー充満領域7内の溶融パウダー8は鋳片の引き抜きにより膨張し減圧されるので、鋳片が鋳型側へ移動し、隙間が狭まることからその流動性が阻害される。この傾向は、鋳造速度が大きいほど、パウダーの粘性が高いほどより顕著になり、これがまた、ますます下広がり型空間5′の減圧傾向を促進することとなる。パウダーの流入が阻害されてその消費量が減ると、パウダーの果たす潤滑機能が減殺され、ブレークアウトが発生しやすくなり、鋳片の割れ発生の原因ともなる。このため従来では鋳造速度の高速化と高粘性のパウダーの使用が困難となっており、やむをえず比較的低速の鋳造速度の採用と粘性の低いパウダーの使用で対応していた。
【0013】
これに対し図3のごとく、溶融パウダー充満領域である鋳型1内面の上部側に0.03°〜10°の角度を付与した第2段テーパー2bを設けた本発明の場合には、この鋳型内壁テーパー面と鋳片6との間には下狭まり型の空間5が形成される。この下狭まり型空間5は、その形状と鋳片の下降に伴って他よりも圧力大の傾向を示し、鋳片6を中心側へ押す、即ち鋳型1との間隙を開く方向に作用し、溶融パウダー充満領域7内のパウダー8を鋳片引き抜き方向に流入させ易く働き、その結果パウダーの流動性を促進する。
加えて、溶鋼4の凝固開始点を、第2段テーパー2bの上方の第1段テーパー2aのテーパー無しの部分とすることによって、上記の鋳型−凝固シェル間の距離が下に向うほど狭まる度合いがより大きくなる。この傾向は、凝固開始店を上にするほど大きい。従って、第2段テーパー2bの上方にテーパー無しの垂直部分を設けることによって、下狭まり型の空間5における圧力はより高くなる。
また、鋳造速度を上昇させるとともにパウダーの粘性を高くする場合には、鋳片にしたがって引き込まれるパウダーの量が多くなって、この下狭まり型空間5での鋳片6を中心内方へ押す力を一層増大させ、空間をより開くようにするので、パウダー8がより一層流入しやすくなり、パウダー消費量が増す。その結果、パウダー本来の機能が十分発揮され、ブレークアウトの発生のおそれが無くなるとともに、鋳片の割れ発生も防止することが可能となる。
【0014】
以下、本発明の限定理由について説明する。
まず、本発明において用いる鋳型長辺の内面側に鋳造方向にそって3段のテーパーを設けたのは、1段テーパーであるとテーパー量が大きい場合には、鋳片を引き抜くことが困難となるからである。また、第1段テーパー2aと第2段テーパー2bの第1変更点3aの位置を、湯面位置から20〜80mm下方にしたのは、この範囲内(図1のh1の領域)であれば溶鋼の凝固開始点をこの範囲に維持し得るためである。更に、第2段テーパー2bと第3段テーパー2cの第2変更点3bの位置を、湯面位置から80〜300mm下方としたのは、通常の連続鋳造条件ではこの範囲領域(図1のh1+h2)が最もパウダーが充満している範囲と一致しており、このパウダー充満領域で上述した角度のテーパーが付与されていれば、本発明の目的とするところが達成されるためである。h1+h2の好適な範囲は150〜300mmである。
【0015】
さらに、本発明においては、第1段テーパーの角度をほぼ0°に、第2段テーパーの角度θ1を0.03°〜10°、第3段テーパー角度θ2を0°から前記第2段テーパー角度未満としている。第1段テーパーの角度をほぼ0°にしたのは、上述したごとく、凝固開始点をこの箇所に維持して次の第2段テーパー部分でできるだけ有効な下狭まり型の空間を形成させるためである。また、第2段テーパーの角度θ1が0.03°未満であると、小さすぎて前記した下狭まり型の空間を形成することはできず、パウダーの流入促進及びパウダー消費量の増大という本発明の狙いを達成することが難しく、高粘性のパウダーの使用が不可能となる。一方、この角度θ1が10°を超えると、逆にテーパーが大きすぎて鋳片を引き抜くのに多大の抵抗を生じ、ブレークアウトの原因となるため、10°を上限とした。θ1の角度は本発明の目的をよりよく達成するためには1°〜5°の範囲とすることが望ましい。
第3段テーパー角度θ2は、その下限は鋳片の引き抜き抵抗を考慮してできるだけ小さい角度である0°であり、その上限は第2段テーパーの角度θ1を超えることはない。また、第1段と第2段のテーパーの関係では、常にθ1>θ2が成り立つことが必要である。実操業上、この角度θ2は0°もしくはこれに近い角度とすることが好ましい。
【0016】
一方、本発明において鋳造速度として1.5m/min以上の速度と規定したのは、これ未満の鋳造速度では、生産性の向上にとって好ましくないからである。鋳造速度は早ければ早いほど、本発明の目的を達成する上で望ましく、しかも生産性も向上するため、その上限は特に規定しないが、実操業上の問題から大体10m/min程度の速度が上限となる。
【0017】
また、本発明においては、上述した角度の3段テーパーを付与した鋳型を使用しかつ1.5m/min以上の鋳造速度にてスラブの連続鋳造を行うに際し、鋳型湯面に添加する潤滑用パウダーとしては、1300℃における粘度が0.2〜10Pa・sのパウダーを用いて鋳造する。本発明では3段テーパーの上部テーパー角度を特定範囲に克鋳造速度を一定速度以上維持することで、パウダーの流入を促進する機能を発揮させているが、この働きはパウダーの粘性を増大すればより一層高まることから、パウダーの粘度を上記高粘性範囲に規定した。なお、このパウダー粘度の好適な範囲は0.5〜5Pa・sの範囲である。
【0018】
次に、鋳型長辺の内面に設けた3段テーパー部分は、長辺の幅方向における(長辺を平面的に見て)中心近傍から左右それぞれの合計で1500mmの範囲内(図2に示すwの範囲)に形成され、それより短辺寄りの内面壁は鉛直或いは1段のテーパーとすることが好ましい。3段テーパー2a、2b、2cを長辺1の壁内面の幅方向に1500mmを超えて形成すると、短辺を移動してスラブの幅変更を実施することが困難となる事態が生じることから、3段テーパー箇所は最大1500mmとした。また、パウダーの消費量は長辺の幅方向中心近傍が少なくなる傾向にあるので、長辺の幅方向の中心近傍の一定範囲にわたって3段テーパーが形成されていればよいので、下限については特に規定しなくともよいが、好ましくは大体700〜800mm程度にわたって3段テーパーが存在すれば足りる。
【0019】
なお、図面上においては3段テーパーの二つの変更点3a、3bは便宜上角度を付したエッジ状としたが、実際の鋳型の製作の過程ではこの部分(勿論、他のコーナー部分も含めて)は、エッジ状に形成せずに若干のRがついた形となる。なおこの変更点のRについては、製作上必然的に付くR以上に積極的に大きなものにすることもでき、この点も本発明の範囲に包含されるものである。3段テーパーの各変更点に積極的に大きなRを付与することで、鋳造条件を連続的に無理なく変化させると共に、鋳片の引き抜きやパウダーの流入に対しても好影響を及ぼすことが期待できる。
【0020】
このように本発明のごとく、特定角度の3段テーパーを付与した鋳型を使用するとともに一定速度以上の鋳造速度を採用することにより、スラブの連続鋳造の際、従前の連続鋳造では当たり前であった鋳型のオシレーション操作をせずに鋳片を引き抜くことを可能にした。上部テーパー角度、鋳造速度とパウダーの粘性を好適な範囲に選択することによって、パウダーが鋳型と鋳片間に円滑に流入するので、鋳型にオシレーションを付与しなくとも支障なく連続鋳造を実施することができる。勿論、本発明においても鋳型オシレーションを併用することは何らの妨げとはならない。
【0021】
【実施例】
断面サイズ250×1800mmのスラブを連続鋳造するに際し、これに用いる鋳型として表1に示すサイズ及び角度(各サイズと角度に関しては図1及び図2を参照)を規定した長辺と、パウダー粘度、鋳造速度及びオシレーションの有無を適宜選択して鋳造を行った。結果としてパウダー消費量、鋳造の判定指標を同じく表1に示した。
本発明の実施例においては、いずれもパウダー消費量は少なくとも0.4kg/t程度となって、十分な潤滑作用を果たしていることが分かり、判定指標も悪くとも僅かな割れが見られる程度である。また、本発明では鋳造速度、3段テーパーの範囲や角度をより具体的に規定することでより品質の優れた鋳片が得られることが分かる。これに対し本発明の条件を外れる比較例では、割れが顕著に見受けられ、場合によってはブレークアウトという事態も招いている。
【0022】
【表1】
Figure 0004057831
【0023】
【発明の効果】
以上説明した本発明に係る連続鋳造方法によれば、大きい鋳造速度の採用と高粘性パウダーの使用が可能となり、パウダー巻き込みのない良好な鋳造作業を行うことができ、鋳片の表面欠陥や内部欠陥の発生を防止し、鋼スラブの品質向上に寄与する。また、本発明に係る連続鋳造方法によれば、従来よりも粘度の高いパウダーの使用が可能となることから、パウダー消費量が増大し、パウダーの機能を十分発揮させることができ、安定した鋳造が実施できると共に、場合によっては従来必須とされていた鋳型のオシレーションを省略することもできる。更に、鋳造速度の高速化は生産性の向上にも繋がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための連続鋳造用鋳型の長辺内壁形状の一例を示す側面模式図である。
【図2】図1に示す長辺内壁の平面模式図である。
【図3】本発明を適用した場合の湯面近傍における長辺鋳型壁、鋳片及びパウダーの挙動を模式的に示した断面図である。
【図4】従来例における長辺鋳型壁、鋳片及びパウダーの挙動を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1 鋳型長辺 2a 長辺第1段テーパー
2b 長辺第2段テーパー 2c 長辺第3段テーパー
3a 第1変更点 3b 第2変更点
4 溶鋼 5 下狭まり型空間
5′ 上広がり型空間 6 鋳片
7 パウダー充満領域 8 パウダー
9 凝固シェル

Claims (4)

  1. 鋳型長辺内面に、テーパー角度が実質的に0°の第1段テーパーと、該第1段テーパーの下方にテーパー角度が0.03°〜10°の第2段テーパーと、テーパー角度が0°から前記第2段テーパー角度未満の第3段テーパーとを有し、前記第1段テーパーと第2段テーパーの変更点が湯面位置から20〜80mm下方に、前記第2段テーパーと第3段テーパーの変更点が湯面位置から80〜300mm下方にあるスラブ用鋳型を用いるとともに、鋳造速度1.5m/min以上で鋳造することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
  2. 更に、1300℃における粘度が0.2〜10Pa・sの潤滑用パウダーを鋳型内で使用することを特徴とする請求項1記載の連続鋳造方法。
  3. 鋳型をオシレーションせずに鋳片を引き抜くことを特徴とする請求項1又は2記載の連続鋳造方法。
  4. 鋳造に用いる鋳型長辺の内面側に設けた3段テーパーは、鋳型長辺の長さよりも小さい範囲で、該長辺の幅方向における中心近傍から左右それぞれの合計で1500mmの範囲内に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の連続鋳造方法。
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