JP4057041B1 - タイヤの設計方法及びタイヤの設計用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法 - Google Patents

タイヤの設計方法及びタイヤの設計用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホイールとの嵌合の影響を取り除き、タイヤ自体のユニフォーミティを評価すること。
【解決手段】タイヤを構成するタイヤの構成要素のうち、例えば、キャップトレッド2の継目をP1〜P6の位置に変更して、他の構成要素(例えば、ベルトやカーカス)を固定した評価用タイヤTM1〜TM6を作製する。次に、それぞれの評価用タイヤTM1〜TM6からRFV(径方向力変動)を取得し、取得したRFVから、それぞれの評価用タイヤTM1〜TM6のRFVの1次成分を取り除いて修正RFVを求める。そして、修正RFVに基づいて、それぞれの評価用タイヤTM1〜TM6のユニフォーミティを評価して、タイヤを構成する構成要素の構造を決定する。
【選択図】 図7−2

Description

本発明は、タイヤのユニフォーミティを改善する手法に関するものである。
タイヤは、理想的には、一定荷重を与えて回転させたときに、回転軸に発生する反力の変動が一定であることが望ましい。このためには、内部の剛性、寸法、質量分布等がタイヤの全周において均一であることが望まれる。タイヤの質量分布も含め、タイヤ内部の剛性、寸法等の均一性を、タイヤのユニフォーミティという。タイヤは、ゴム、スチールコード、繊維等からなる複合材料構造物であり、タイヤの構造上、及びタイヤの製造工程の面から、タイヤの周上における内部剛性、寸法、質量分布の不均一性を完全に排除することは困難である。
これらタイヤの不均一性に起因して、車にはシェイク、フラッタ、こもり音、ビート音等、さまざまな車体振動や車室内騒音が発生することがある。このため、タイヤの周方向における不均一性は可能な限り抑制することが好ましい。特許文献1には、多変量解析等の手法を用いて、低速ユニフォーミティと質量のアンバランスその他の特性ベクトルとの最適位置を探し出し、高速走行時において両者のベクトル和を相殺する位置を決定することにより、タイヤの高速ユニフォーミティを改善する手法が開示されている。
特表2005−534540号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、ホイールのリムにタイヤを嵌合させた状態における評価なので、ホイールやリムの不均一性がタイヤのユニフォーミティへ影響を与える。その結果、タイヤ/ホイール組立体としてのユニフォーミティは評価できるが、タイヤ自体のユニフォーミティを評価し、これを改善することは困難であった。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、タイヤ自体のユニフォーミティを評価し、これを改善できるタイヤの設計方法及びタイヤの設計用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るタイヤの設計方法は、作製した複数の評価用タイヤに基づきタイヤを設計するにあたり、複数の前記評価用タイヤは、前記評価用タイヤを構成する構成要素のうち一つのみが他の評価用タイヤと異なり、かつ、前記構成要素以外の構成要素は、すべての評価用タイヤで共通するように、前記評価用タイヤを作製する手順と、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を取得する手順と、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動から、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動の1次成分を取り除くことにより、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を修正した修正径方向力変動を求める手順と、それぞれの前記評価用タイヤの修正径方向力変動に基づいて、構成要素の構造を決定する手順と、構造が決定した構成要素以外の構成要素に対して上記手順を繰り返すことにより、それぞれの構成要素の構造を決定する手順と、を含むことを特徴とする。
このタイヤの設計方法では、周方向に対して一部の構成要素のみの構造を異ならせた評価用タイヤを複数本作製して、それぞれの評価用タイヤから径方向力変動を取得する。そして、径方向力変動から、その1次成分を取り除いた修正径方向力変動を用いて、評価用タイヤのユニフォーミティを評価し、タイヤの構造を決定する。これによって、タイヤとホイールとの嵌合等の影響を取り除いた、タイヤ自体のユニフォーミティを評価することができる。ここで、評価用タイヤは数値シミュレーションで用いる解析モデルであってもよく、評価用タイヤの作製には、このような解析モデルの作製も含む。また、転動試験は、前記解析モデルを用いた数値シミュレーションであってもよい。
次の本発明に係るタイヤの設計方法のように、前記本発明に係るタイヤの設計方法において、前記評価用タイヤを構成する構成要素のうち一つの継目位置が、他の評価用タイヤとは異なるようにすることが好ましい。
次の本発明に係るタイヤの設計方法のように、前記本発明に係るタイヤの設計方法において、複数の前記評価用タイヤ間において異ならせる構成要素は、異なる前記評価用タイヤ間では、前記評価用タイヤの周方向に対して中心角が60度毎に、より精度を向上させるためには30度毎に、前記一つの構成要素が異なることが好ましい。
次の本発明に係るタイヤ設計用コンピュータプログラムは、前記タイヤの設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。これにより、前記タイヤの設計方法がコンピュータを利用して実現できる。
次の本発明に係るタイヤの製造方法は、タイヤを構成する構成要素のうち一つの継目位置をタイヤの周方向に対して異ならせ、かつ他の構成要素の継目位置は変更しない評価用タイヤを、異なる周方向位置に対してそれぞれ作製する手順と、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を取得する手順と、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動から、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動の1次成分を取り除くことにより、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を修正した修正径方向力変動を求める手順と、それぞれの前記評価用タイヤの修正径方向力変動に基づいて、構成要素の継目位置を決定する手順と、継目位置が決定した構成要素以外の構成要素に対して上記手順を繰り返すことにより、それぞれの構成要素の継目位置を決定する手順と、決定された継目位置で、前記構成要素を貼り合わせる手順と、を含むことを特徴とする。
このタイヤの製造方法では、周方向に対して一部の構成要素(ベルトやカーカス等)のみの継目位置を異ならせた評価用タイヤを複数作製して、それぞれの評価用タイヤから径方向力変動を取得する。そして、径方向力変動から、その1次成分を取り除いた修正径方向力変動を用いて評価用タイヤのユニフォーミティを評価して、タイヤの構成要素の継目位置を決定し、その継目位置で構成要素を貼り合わせる。これによって、タイヤ単体のユニフォーミティを改善したタイヤを製造することができる。
本発明に係るタイヤの設計方法及びタイヤの設計用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法は、タイヤ自体のユニフォーミティを評価し、これを改善できるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。なお、以下においては、空気入りタイヤを例として説明するが、本発明の適用対象は空気入りタイヤに限られるものではない。
図1は、空気入りタイヤの回転中心軸を含む平面で切った子午断面を示す一部子午断面図である。図1を用いて、空気入りタイヤの構造を簡単に説明する。図1に示すように、空気入りタイヤ(以下タイヤという)1は、ゴム、スチールコード、繊維等を構成要素とする複合材料構造物である。キャップトレッド2は、タイヤ1の路面接地部に配置されており、カーカス6、第1ベルト5A及び第2ベルト5B(特に区別しない場合にはベルト5という)又はブレーカの外側を覆うゴム層である。キャップトレッド2は、路面等からの衝撃や外傷からカーカス6やベルト5を保護するとともに、要求される摩耗寿命を維持する役目を有している。
アンダトレッド3は、キャップトレッド2とベルト5との間に配置されるゴム層で、発熱特性、接着性等を向上させる目的で用いられる。サイドトレッド4は、サイドウォール部13の最も外側に配置されて、タイヤ1の外部からの傷がカーカス6に達するのを防止するとともに、ラジアル空気入りタイヤの場合には、車軸からの駆動力を路面に伝える補助的役割も有している。
ベルト5は、キャップトレッド2とカーカス6との間に配置されたゴム引きコード層である。なお、バイアス空気入りタイヤの場合、ベルト5は、ブレーカと呼ばれる。ラジアル空気入りタイヤにおいて、ベルト5は形状保持及び強度メンバーとして重要な役割を担っている。カーカス6は、タイヤ1の骨格をなすゴム引きコード層である。カーカス6は、タイヤ1に空気を充填した際に圧力容器としての役目を果たす強度メンバーであり、タイヤ1に充填された空気の内圧によって荷重を支え、走行中の荷重に耐える構造を有している。
ビード部9は、内圧によって発生するカーカス6のコード張力を支えるスチールワイヤの束を、硬質ゴムで固めたリングである。ここで、前記スチールワイヤの束が、ビードコア7となる。ビード部9は、タイヤ1をホイールのリムに固定させる役割を果たす他、カーカス6、ベルト5及びトレッド(キャップトレッド2、アンダトレッド3、サイドトレッド4)とともに、タイヤ1の強度部材となる。ビードフィラー8は、カーカス6をビードコア7の周囲に巻き込む際に生ずる空間へ充填するゴムである。そして、ビードフィラー8は、カーカス6をビードコア7に固定するとともにその部分の形状を整え、ビード部9全体の剛性を高める。次に、この実施形態に係るタイヤの設計方法を説明する。
図2−1は、低速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体のRFVの一例を示す説明図である。図2−2は、高速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体のRFVの一例を示す説明図である。図3−1は、車速に対するRFVの1次成分の大きさを示す説明図である。図3−2は、車速と、RFVの1次成分の位相角度との関係を示す説明図である。図4−1は、低速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体の修正RFVの一例を示す説明図である。図4−2は、高速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体の修正RFVの一例を示す説明図である。ここで、RFVは、Radial Force Variation(径方向力変動、すなわちタイヤの径方向における力の変動)であり、図2−1〜図4−2中のRFVあるいは修正RFVは、実測した値を相対化して示してある(相対値)。RFVの一次成分は、取得したRFVをフーリエ解析して得られる1次の成分である。また、図2−1、図2−2、図4−1、図4−2における低速とは、車速が10km/hであり、高速とは、車速が225km/hである。
図2−1、図2−2から、低速走行時と高速走行時とでは、低速走行時のRFVと高速走行時のRFVとは大きく異なるが(図2−1、図2−2の実線)、RFVの1次成分の波形(図2−1、図2−2中の破線)は低速走行時と高速走行時とで同様であることが分かる。また、図3−1から、RFVの1次成分の大きさは、車速の増加とともに二次関数的に増大するが、図3−2から、最大のRFVが発生する位相角度は、車速の増加によってはほとんど変化しないことが分かる。
上記結果から、RFVの1次成分には、タイヤやホイールの質量が関与するのではなく、タイヤとホイールとの嵌合状態の影響(リムの不均一も含む)が入り込んでいるために、タイヤ/ホイール組立体におけるRFVの1次成分を除外すれば、前記嵌合の影響を排除して、タイヤ自体のユニフォーミティを評価することができる。本発明者らは、鋭意研究の結果、この手法を見出した。
図4−1、図4−2中の実線は、取得したRFVとRFVの1次成分との差分である。このように、RFVの1次成分を除外するためには、取得したRFVとRFVの1次成分との差分を用いて、タイヤのユニフォーミティを評価すればよい。これによって、タイヤとホイールとの嵌合の影響を取り除いて、タイヤ自体のユニフォーミティを評価することができる。次に、この実施形態に係るタイヤの設計方法を実行するためのタイヤの設計装置を説明する。
図5は、この実施形態に係るタイヤの設計方法を実行するタイヤの設計装置を示す説明図である。この実施形態に係るタイヤの設計方法は、図5に示すタイヤの設計装置50によって実現できる。図5に示すように、このタイヤの設計装置50は、処理部52と記憶部54とで構成される。また、このタイヤの設計装置50には、入出力装置51が接続されており、ここに備えられた入力手段53で、タイヤの設計に必要な情報を処理部52や記憶部54へ入力する。
ここで、入力手段53には、キーボード、マウス等の入力デバイスを使用することができる。記憶部54には、この実施形態に係るタイヤの設計方法を含むコンピュータプログラムが格納されている。ここで、記憶部54は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ(CD−ROM等のような読み出しのみが可能な記憶媒体)や、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
また、上記コンピュータプログラムは、コンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、この実施形態に係るタイヤの設計方法を実現できるものであってもよい。また、処理部52の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりこの実施形態に係るタイヤの設計方法を実行してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
処理部52は、メモリ及びCPUにより構成されている。タイヤを設計する際には、タイヤの設計に必要な条件その他の入力データ等に基づいて、処理部52が前記プログラムを当該処理部52に組み込まれたメモリに読み込んで演算する。その際に処理部52は、記憶部54へ演算途中の数値を適宜格納し、また記憶部54へ格納した数値を取り出して演算を進める。なお、この処理部52は、前記コンピュータプログラムの代わりに専用のハードウェアによって、その機能を実現するものであってもよい。計算結果は、入出力装置の表示手段55に表示される。
ここで、表示手段55には、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等を使用することができる。また、計算結果は、必要に応じて設けられたプリンタに出力することもできる。ここで、記憶部54は、処理部52に内蔵されるものであっても、他の装置(例えばデータベースサーバ)内にあってもよい。後者の例としては、例えば、上記タイヤの設計装置50は、入出力装置51を備えた端末装置から通信により処理部52や記憶部54にアクセスするものであってもよい。次に、この実施形態に係るタイヤの設計方法について、より詳細に説明する。なお、次の説明においては、適宜図1、図5を参照されたい。
図6は、この実施形態に係るタイヤの設計方法の手順を示すフローチャートである。図7−1〜図7−3は、この実施形態に係るタイヤの設計方法の手順を示す説明図である。この実施形態に係るタイヤの設計方法を実行するにあたって、設計の基準とする基準のタイヤ(基準タイヤ、例えば、タイヤ1)を設定する(ステップS101)。まず、基準タイヤを周方向に向かって複数に分割し(ステップS102、図7−1)、タイヤの構成要素(カーカス6やベルト5等)を変更する位置を示す構成要素変更位置を設定する。
そして、分割した箇所において、タイヤ1を構成する一つの構成要素のみを変更することにより、タイヤ1の構造を変更する。この実施形態では、タイヤ1の回転中心軸Yを中心として、中心角が60度毎、すなわち6分割した位置が、構成要素変更位置となる。なお、分割数は6に限定されるものではないが、あまり細かく分割してもユニフォーミティの評価精度の向上幅は大きくならず、タイヤの製造は困難になる。したがって、ユニフォーミティの評価精度とタイヤの製造の容易さとを考慮して、分割数を決定する。
図7−1において、便宜上分割した位置の中で12時の位置をP1とし、便宜上時計回りに順にP2〜P6とする。まず、タイヤ1の構成要素のうち、例えばキャップトレッド2の継目をP1〜P6の位置に変更して、他の構成要素(例えば、ベルト5やカーカス6)を固定した評価用タイヤを6本作製する(ステップS103)。これらの評価用タイヤをTM1〜TM6とする(図7−2)。すなわち、評価用タイヤTM1におけるキャップトレッド2の継目はP1であり、また、評価用タイヤTM6におけるキャップトレッド2の継目はP6となる。
これによって、評価用タイヤTM1〜TM6は、それぞれの評価用タイヤを構成する構成要素のうち一つ(キャップトレッド2)のみが他の評価用タイヤと異なり、かつ、キャップトレッド2以外の構成要素(ベルト5やカーカス6等)は、すべての評価用タイヤTM1〜TM6で共通するように構成される。この実施形態においては、構成要素変更位置で継目位置が他の構成要素(キャップトレッド2)と異なっているが、継目位置の他にも、あるいは継目位置の代わりに、構成要素の物性値や寸法(例えばキャップトレッド2のゲージ厚)を、他の構成要素に対して異ならせてもよい。
評価用タイヤTM1〜TM6を作製したら、それぞれの評価用タイヤTM1〜TM6について、RFVを取得する(ステップS104)。RFVは、例えば、試験機による実験を行って取得してもよいし、それぞれの評価用タイヤTM1〜TM6について、有限要素法等に基づく解析モデルを作製して、作製した解析モデルに対して転動解析を行うことにより取得してもよい。なお、解析モデルによる数値シミュレーションを用いる場合、解析モデルの作製及び転動解析は、タイヤの設計装置50が実行する。
評価用タイヤTM1〜TM6について、性能評価を実行したら、タイヤの設計装置50の処理部52は、それぞれの評価用タイヤTM1〜TM6について修正RFVを求める(ステップS105)。修正RFVは、RFVから前記RFVの1次成分を減算することにより求めることができる。すなわち、修正RFVをRFV_C、実験等により求めたRFVをRFV_E、RFVの1次成分をRFV_1とすると、RFV_C=RFV_E−RFV_1となる。
修正RFVを求めたら、これに基づいて各評価用タイヤTM1〜TM6のユニフォーミティ(UF)を評価する(ステップS106)。これは、例えば、タイヤ1の速度範囲において、平均した修正RFVが最も小さい評価用タイヤの構造を採用したり、特定の速度領域(例えば高速域)において修正RFVが最も小さい評価用タイヤの構造を採用したりする。
各評価用タイヤTM1〜TM6のユニフォーミティを評価したら、変更したタイヤ1の構造要素については、最もユニフォーミティの性能の高い評価用タイヤの構成要素の構造(この実施形態では継目位置)を採用し、この構造を前記構成要素の構造として決定する(ステップS107)。例えば、評価用タイヤTM3が最もユニフォーミティが良好であるとする。この場合、評価用タイヤTM3におけるキャップトレッド2の継目位置(P3)に、キャップトレッド2の継目を配置する。
次に、評価対象とするタイヤ1のすべての構成要素が決定されたか否かを判断する(ステップS108)。すべての構造が評価されていない場合(ステップS108:No)、次の構造についてステップS103〜ステップS107を実行する。キャップトレッド2の構造を決定した後には、例えば、第2ベルト5Bの構造を決定する。この場合、キャップトレッド2はステップS106で決定された構造とし、また、第2ベルト5B及びキャップトレッド2以外の構造は、当初の基準タイヤの構造とする。
そして、第2ベルト5Bの継目をP1〜P6の位置に変更して、他の構成(例えば、キャップトレッド2やカーカス6)を固定した評価用タイヤを6本製造する(ステップS103)。これらの評価用タイヤをTM1_2〜TM6_2とする(図7−3)。すなわち、評価用タイヤTM1_1における第2ベルト5Bの継目はP1であり、また、評価用タイヤTM6_2における第2ベルト5Bの継目はP6となる。その後は、ステップS103〜ステップS107を実行して、第2ベルト5Bの構造(継目)を決定する。すべての構成要素が評価された場合(ステップS108:Yes)、タイヤ1の構造が決定される(ステップS109)。
次に、この実施形態に係るタイヤの製造方法を用いて、構成要素の構造が決定されたタイヤ1を製造する際には、例えば、タイヤの製造過程においてカーカスやベルトを巻き付ける際に、上記タイヤの設計方法によって決定した継目位置で、カーカスやベルトを貼り合わせればよい。なお、いわゆる実験計画法を用いて、評価用タイヤの個数を減らしてもよい。また、タイヤの構成要素の構造(継目位置、ゲージ厚さ、素材等)を決定する際には、いわゆるシンプレックス法を用いてもよい。
以上、この実施形態では、周方向に対して一部の構成要素のみの構造を異ならせた評価用タイヤを複数作製して、それぞれの評価用タイヤから径方向力変動を取得する。そして、径方向力変動から、その1次成分を取り除いた修正径方向力変動を用いて、評価用タイヤのユニフォーミティを評価し、タイヤの構造を決定する。これによって、タイヤとホイールとの嵌合等の影響を取り除いた、タイヤ自体のユニフォーミティを評価することができる。また、タイヤの構成要素を変更する構成要素変更位置は、タイヤの周方向に対して離散的に設けられ、その個数は6箇所で済むので、評価用タイヤの製造本数を低減することができる。その結果、タイヤを効率的に設計することができる。
以上のように、本発明に係るタイヤの設計方法及びタイヤの設計用コンピュータプログラム、並びにタイヤの製造方法は、タイヤのユニフォーミティを評価することに有用であり、特に、ホイールとの嵌合の影響を取り除いた、タイヤ自体のユニフォーミティを評価することに適している。
空気入りタイヤの回転中心軸を含む平面で切った子午断面を示す一部子午断面図である。 低速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体のRFVの一例を示す説明図である。 高速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体のRFVの一例を示す説明図である。 車速に対するRFVの1次成分の大きさを示す説明図である。 車速と、RFVの1次成分の位相角度との関係を示す説明図である。 低速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体の修正RFVの一例を示す説明図である。 高速走行時におけるタイヤ/ホイール組立体の修正RFVの一例を示す説明図である。 この実施形態に係るタイヤの設計方法を実行するタイヤの設計装置を示す説明図である。 この実施形態に係るタイヤの設計方法の手順を示すフローチャートである。 この実施形態に係るタイヤの設計方法の手順を示す説明図である。 この実施形態に係るタイヤの設計方法の手順を示す説明図である。 この実施形態に係るタイヤの設計方法の手順を示す説明図である。
符号の説明
1 タイヤ
2 キャップトレッド
3 アンダトレッド
4 サイドトレッド
5 ベルト
5A 第1ベルト
5B 第2ベルト
6 カーカス
7 ビードコア
8 ビードフィラー
9 ビード部
13 サイドウォール部
50 タイヤの設計装置
51 入出力装置
52 処理部
54 記憶部

Claims (6)

  1. 作製した複数の評価用タイヤに基づきタイヤを設計するにあたり、
    複数の前記評価用タイヤは、前記評価用タイヤを構成する構成要素のうち一つのみが他の評価用タイヤと異なり、かつ、前記構成要素以外の構成要素は、すべての評価用タイヤで共通するように、前記評価用タイヤを作製する手順と、
    それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を取得する手順と、
    それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動から、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動の1次成分を取り除くことにより、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を修正した修正径方向力変動を求める手順と、
    それぞれの前記評価用タイヤの修正径方向力変動に基づいて、構成要素の構造を決定する手順と、
    構造が決定した構成要素以外の構成要素に対して上記手順を繰り返すことにより、それぞれの構成要素の構造を決定する手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの設計方法。
  2. 前記評価用タイヤを構成する構成要素のうち一つの継目位置が、他の評価用タイヤとは異なることを特徴とする請求項1に記載のタイヤの設計方法。
  3. 複数の前記評価用タイヤ間において異ならせる構成要素は、
    異なる前記評価用タイヤ間では、前記評価用タイヤの周方向に対して中心角が60度毎に、前記一つの構成要素が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの設計方法。
  4. 複数の前記評価用タイヤ間において異ならせる構成要素は、
    異なる前記評価用タイヤ間では、前記評価用タイヤの周方向に対して中心角が30度毎に、前記一つの構成要素が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤの設計方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤの設計方法をコンピュータに実行させることを特徴とするタイヤ設計用コンピュータプログラム。
  6. タイヤを構成する構成要素のうち一つの継目位置をタイヤの周方向に対して異ならせ、かつ他の構成要素の継目位置は変更しない評価用タイヤを、異なる周方向位置に対してそれぞれ作製する手順と、
    それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を取得する手順と、
    それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動から、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動の1次成分を取り除くことにより、それぞれの前記評価用タイヤの径方向力変動を修正した修正径方向力変動を求める手順と、
    それぞれの前記評価用タイヤの修正径方向力変動に基づいて、構成要素の継目位置を決定する手順と、
    継目位置が決定した構成要素以外の構成要素に対して上記手順を繰り返すことにより、それぞれの構成要素の継目位置を決定する手順と、
    決定された継目位置で、前記構成要素を貼り合わせる手順と、
    を含むことを特徴とするタイヤの製造方法。
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