ヘッドに必要充分なロード荷重を掛けながら、高い柔軟性を有するとともに、耐衝撃性の非常に高いヘッド支持装置として、水平回動軸を中心として記録媒体の表面に平行な方向に回動可能で、かつ垂直回動軸を中心として記録媒体の表面に垂直な方向に回動可能な構成を有するヘッド支持装置が提案されている。
以下、従来の浮上型のヘッドを有するディスク装置のヘッド支持装置の一例として、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置におけるヘッド支持装置について、図面を用いて説明する。
図22は、従来のヘッド支持装置を備えた磁気ディスク装置の主要部を示す平面図である。図23は、この磁気ディスク装置に用いるヘッド支持装置の構成を示す側面図である。図24は、ヘッド支持装置の一部であるヘッド支持アーム部の構成を示す平面図で、図25はその分解斜視図である。なお、図22においては、上蓋を取り外し、さらに上側ヨークを一部省略した状態で図示している。
図22において、回転中心1の周りに回転するスピンドルモータ(図示せず)の回転軸2に固着されたロータハブ部3に、表面に記録媒体層が形成された記録媒体4が載置されている。一方、水平回動軸5の周りにベアリング6を介して回動自在に信号変換素子揺動アームであるヘッド支持アーム部221が軸支されている。このヘッド支持アーム部221は、水平回動軸5の軸心5aを水平回動軸の回動中心として、記録媒体4の表面とほぼ平行な方向に水平回動が可能に構成されている。
ヘッド支持アーム部221には、ヘッド支持アーム8の一方の端部にタブ部8aが形成され、タブ部8aより水平回動軸5側にジンバル機構(図示せず)を介して信号変換素子である磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ9が配設されている。また、水平回動軸5を基準として、タブ部8aとは反対側の端部には、ボイスコイル10が配設されている。このボイスコイル10により、ヘッド支持アーム部221は水平回動軸5を中心として、記録媒体4の半径方向で、その表面に平行な方向に回動することができる。
また、マグネット11を固着した上側ヨーク222は、ボイスコイル10に対向するようにボイスコイル10の上方、すなわちボイスコイル10が設けられたヘッド支持アーム部221に対して、記録媒体4とは反対側の位置にあるシャーシあるいは他の筐体(図示せず)に固定されている。また、下側ヨーク223は、ボイスコイル10に対向するようにボイスコイルの下方、すなわちボイスコイル10が設けられたヘッド支持アーム部221に対して、記録媒体4側の位置にあるシャーシあるいは他の筐体に取り付けられている。なお、下側ヨーク223と上側ヨーク222とは、ボイスコイル10を挟むように構成されている。
ボイスコイル10、ボイスコイル10に対向するマグネット11、マグネット11が固着された上側ヨーク222および下側ヨーク223によってボイスコイルモータ(以下、VCM(Voice Coil Motor)と言う)が構成される。さらに、ヘッド支持アーム部221と、上側ヨーク222に固着され、ヘッド支持アーム部221に設けられたボイスコイル10に対向するマグネット11および下側ヨーク223によって、図23に示すヘッド支持装置220が構成されている。
また、図22に示すように、ガイド部が設けられたランプ部14を有するランプブロック15がシャーシあるいは他の筐体に取り付けられている。ヘッド支持アーム部221に設けられたタブ部8aがこのランプブロック15のランプ部14に当接して、ヘッド支持アーム部221を上下にガイドする。
また、マグネット11に対向したボイスコイル10に電流を供給することによってVCMが作動して、ヘッド支持アーム部221が記録媒体4の半径方向に回動させることができる。磁気ディスク装置の動作時は、ヘッド支持アーム部221が水平回動軸5の周りに回動して回転中の記録媒体4のデータ記録領域上を移動する。一方、磁気ディスク装置の非動作時には、ヘッド支持アーム部221を時計方向に回動させて、待避位置であるランプ部14の所定の位置まで回動する。
なお、周知のように、ヘッド支持アーム部221が時計方向あるいは反時計方向への過度な揺動を阻止するためにクラッシュストップ16、17がシャーシあるいは筐体その他の構造部材に設けられている。
次に、ヘッド支持装置220の構成について、図23、図24および図25を用いて説明する。
図23、図24および図25において、一方の端部にタブ部8aおよび他方に穴部8b(図25参照)を有するヘッド支持アーム8には、そのタブ部8a側にジンバル機構21を介して磁気ヘッド(図示せず)を搭載したヘッドスライダ9が配設されている。なお、ヘッドスライダ9の中心部分近傍に当接するようにディンプル8cが、ヘッド支持アーム8の下面に設けられている。また、ヘッドスライダ9は、ジンバル機構21を介してヘッド支持アーム8に取り付けられている。さらに、このジンバル機構21は、ディンプル8cをヘッドスライダ9の上面(磁気ヘッドが搭載された面とは反対側の面)のほぼ中心部に当接させるようにすることによって、磁気ディスク装置の動作時にヘッドスライダ9が記録媒体4に対してロール方向あるいはピッチ方向の振動等にも柔軟に追従させることができる。
また、ボイスコイル10が穴部224aを有するコイルホルダ224に取り付けられてボイスコイル部225を構成している。なお、ヘッド支持アーム8とボイスコイル部225は別部材として記述したが、何らこれに限るものではなく一体化された1つのユニットとしてもよい。
一方、図25において、弾性部であるほぼ環状の板ばね部24は、一端がヘッド支持アーム8の下面(ヘッドスライダ9が配設されている側の面)に固着され、さらに板ばね部24の他端側上面(ヘッド支持アーム8に固着されている側と同じ面)にはほぼ半円環形状のばね固定部材25が固着されている。
また、中空つば付き円筒形状の軸受部27は、フランジ27aとネジ部27bと円筒部27cとにより構成されている。フランジ27aは、一対のピボット26a、26bを有するピボット軸受26の穴部26cの内径よりも大きな外径を有する。また、ネジ部27bは、ピボット軸受26の穴部26cの内径よりも小さな外径を有する。さらに、円筒部27cは、フランジ27aとネジ部27bとの間に設けられ、ピボット軸受26の穴部26cと嵌合する外径を有する。
軸受部27のネジ部27bは、ピボット軸受26の穴部26c、ばね固定部材25のほぼ半円環形状の内側、板ばね部24のほぼ環状の内側およびコイルホルダ224の穴部224aに貫通する。さらに、フランジ27aとは反対側から、ほぼ環状のカラー28の突出部28aが軸受部27のフランジ27a側に位置するような配置で、カラー28が軸受部27の円筒部27cに嵌合させて挿入される。このカラー28は、円筒部27cに嵌合する内径とコイルホルダ224の穴部224aを貫通する外径を有し、ほぼ環状の板ばね部24に固着されたばね固定部材25とほぼ同じような形状を有する。
突出部28aの上面28bは、ほぼ半円環状のばね固定部材25が固着された板ばね部24の平面部分に当接し、かつこれらが軸受部27のフランジ27aとナット29によって狭持して一体化されている。これにより、ヘッド支持アーム部221が構成される。
さらに、図23に示されるように、マグネット11が固着された上側ヨーク222および下側ヨーク223は、シャーシあるいは筐体その他の構造部材(図示せず)に固定されており、ヘッド支持アーム部221を構成するボイスコイル10は、マグネット11および下側ヨーク223の間に空間を有して位置している。
板ばね部24が、軸受部27のフランジ27aとナット29によって狭持されることにより、ピボット軸受26に設けられた一対のピボット26a、26bの頂点は、ヘッド支持アーム8の上面(ヘッドスライダ9が配設されていない側の面)に当接する。ヘッド支持アーム8は、板ばね部24と一対のピボット26a、26bを介してピボット軸受26に弾性的に接続されることになる。
ピボット軸受26の一対のピボット26a、26bとヘッド支持アーム8の上面とのそれぞれの当接点P1、P2を結ぶ線を支点としてヘッド支持アーム8をそのタブ部8a側が下方、すなわち記録媒体4方向に押し下げられるように作用する。すなわち、図24に示すようにヘッド支持アーム8は当接点P1、P2を結ぶ線を垂直回動軸30として、記録媒体4の表面と垂直な方向に回動可能な構成となっている。
したがって、ヘッドスライダ9のロード荷重は、ピボット軸受26の一対のピボット26a、26bのそれぞれの当接点P1、P2によるヘッド支持アーム8に対する板ばね部24の変形による反力としての記録媒体4方向への圧縮応力によって生じる。このことにより、ヘッドスライダ9にかかる記録媒体4方向の付勢力と、その逆方向の浮揚力との関係によって、磁気ヘッドを有するヘッドスライダ9と記録媒体4との間に一定の空隙を保って磁気ディスク装置の記録再生が行われる。
さらに、垂直回動軸30が、図22に示すヘッド支持アーム部221を記録媒体4の表面に平行な方向に回動させるための水平回動軸となる水平回動軸5の軸心5aを通り、かつヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dに垂直になるように形成されている。なお、2つの当接点P1、P2を水平回動軸5の軸心5aに関して、お互いに対称的な位置に配置して、2つの当接点P1、P2を結ぶ線の中点を水平回動軸5の軸心5aにほぼ一致させることが望ましい。このように構成することによって、ヘッド支持装置220を構成するヘッド支持アーム8は、ピボット26a、26bの当接点P1、P2を結ぶ線を中心として記録媒体4の表面に垂直な方向に回動可能となり、板ばね部24の弾性力によってヘッド支持アーム8に搭載されたヘッドスライダ9側が記録媒体4方向へ付勢されることになる。なお、これらの技術内容は特許第3374846号公報(第4頁、第5頁、第4図)に開示されている。
しかしながら上記の従来構成のヘッド支持装置220では、ヘッド支持装置220の回動範囲において、すなわち、磁気ヘッドが記録媒体4の記録領域Rの最内周部にある時、あるいはコイルホルダ224が一方のクラッシュストップ16に当接する位置にある時(この状態におけるコイルホルダ224の外周縁部の一部を図22に2点鎖線227にて示す)、コイルホルダ224の外周部と水平回動軸5の軸心5aとの筐体226の側面226aあるいはカバー(図示せず)の側面に垂直な方向の距離d1(図22参照)が大きくなり、ディスク装置の外形が大きくなるという課題があった。
以下、本発明の実施の形態について、磁気ディスク装置を例にとって図面を用いて説明する。なお、同じ要素については同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1から図11は、本発明の実施の形態1におけるヘッド支持装置およびそれを備えたディスク装置を説明するための図である。
図1は、磁気ディスク装置の主要部を示す平面図である。図1において、上蓋を取り外し、上側ヨークを一部省略した状態で図示している。図2は、ヘッド支持アーム部を示す平面図である。図3は、ヘッド支持装置の主要な構成を、図2に示すX−O−X線を直線に展開して示した展開側面図である。ただし、図2ではヘッド支持アーム部のみを示しており、図3ではヘッド支持装置として図2に示していない要素についても示している。
図1において、水平方向に回動自在で、信号変換素子揺動アームであるヘッド支持アーム部7は、水平回動軸5の軸心5aで筐体18上に軸支される。
また、図3に示すように、ヘッド支持装置50は、ヘッド支持アーム部7と、マグネット11と、上側ヨーク12と、下側ヨーク13とにより構成されている。ヘッド支持アーム部7は、水平回動軸5の軸心5aを水平回動中心として記録媒体4の表面とほぼ平行な方向に水平回動軸5の周りにベアリング6を介して水平回動可能に軸支されている。マグネット11は、ヘッド支持アーム部7を構成するボイスコイル10の上側(水平回動軸5の軸心5a方向において、記録媒体4の反対側)方向に、ボイスコイル10に対向して配置されている。さらに、上側ヨーク12はマグネット11を固着して構成されている。
本実施の形態1の磁気ディスク装置は、ヘッド支持装置50の構成が従来の技術で説明した磁気ディスク装置と異なる。このため、磁気ディスク装置の構成についての詳細な説明は省略する。
本実施の形態1にかかるヘッド支持装置50は、ヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dとボイスコイル10の中心線10aとが一定の角度θを持って交わるように構成している。また、この構成に伴い、VCMを構成するマグネット11の配置位置が従来の配置位置とは異なる。
図2および図3に示すように、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aは、ヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8d(その延長線を含む)に一致しない(重ならない)。すなわち、軸心5aを中心として、ヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dとボイスコイル10の回動周方向の中心線10aとは、時計方向に角度θを有している。このような角度θとなるように、コイルホルダ22とボイスコイル10で構成されるボイスコイル部23は、ヘッド支持アーム8に固着されている。
ボイスコイル部23が回動する時、ボイスコイル部23の回動に支障なく、かつ筺体の小型化を図ることができるように角度θが設定されている。
図4はボイスコイル部の平面図である。図4に示すように、1点鎖線41よりボイスコイル10側の部分(1点鎖線41における矢印方向の部分)は、ボイスコイル部23においてヘッド支持アーム8の中心線8dに関して対称でない。以下、この部分を重心設定部分という。この重心設定部分の重心42の位置が、ヘッド支持アーム8の中心線8d上、あるいは図4に示されるようにヘッド支持アーム8の中心線8dに対して水平回動軸5の軸心5aを中心として反時計方向に少し離れた位置になるように、コイルホルダ22の一方の側縁部に肉盛り部22aが形成されている。なお、ヘッド支持アーム8とボイスコイル部23は別部材として記述したが、何らこれに限るものではなく一体化された1つのユニットとしてもよい。
ヘッド支持アーム部7は、一対のピボット26a、26bを有するピボット軸受26とともに、カラー28を介して軸受部27とナット29とによって狭持されている。このヘッド支持アーム部7の構成は、ボイスコイル10の中心線10aがヘッド支持アーム8の中心線8dに対して角度θを有するように、ボイスコイル部23が固着されている。なお、その他については、従来の技術で説明したヘッド支持アーム部221の構成と同じであるので説明を省略する。
また、ヘッドスライダ9のロード荷重は、それぞれの当接点P1、P2による板ばね部24の変形による反力として記録媒体4方向へ作用する力により生じる。これにより、ヘッドスライダ9にかかる記録媒体4方向の付勢力と、その逆方向の浮揚力との関係によって、ヘッドスライダ9が浮上し、磁気ヘッドを有するヘッドスライダ9と記録媒体4との間に一定の空隙を保って磁気ディスク装置の記録再生が行われる。
また、ピボット26a、26bがヘッド支持アーム8の上面に当接するそれぞれの当接点P1、P2を結ぶ線は、垂直回動軸30が水平回動軸5の軸心5aを通り、かつヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dに垂直になるように形成されている。さらに、当接点P1、P2を水平回動軸5の軸心5aに関して、お互いに対称的な位置に配置して、2つの当接点P1、P2を結ぶ線の中点を水平回動軸5の軸心5aにほぼ一致させることが望ましい。
ヘッド支持アーム部7は、上述のように構成され、ヘッド支持アーム8を剛性の高い材料で形成することができる。そのため、外部からの大きな衝撃等に対する耐衝撃性を向上させることが可能となる。さらに、ヘッド支持アームの共振周波数を高くすることができ、ヘッド支持装置を高速で回動および位置決めすることができる。
また、弾性部である板ばね部24は、ヘッド支持アーム8として1つの部材で一体に形成されたものではなく、ヘッド支持アーム8とは独立した別個の部材として設けられている。このため、ヘッドスライダ9へのロード荷重を大きく、ばね定数を小さくし、かつ構造体の剛性を高くするという相反する要請を、それぞれ別々の構成要素の作用として独立して実現することができる。さらに、板ばね部24の厚み、材質等を単独で設定することができるため、板ばね部24の強度およびばね定数を所定の値に設定することができる。これにより、ヘッド支持装置50の設計が簡略になるとともに、その設計の自由度を飛躍的に広げることができる。なお、設計上問題なければ板ばね部24とヘッド支持アーム8を一体形成してもよい。
図1において、磁気ヘッドが記録媒体4における記録領域Rの最内周部にある時、すなわちコイルホルダ22が一方のクラッシュストップ16に当接する位置にある時の状態を、コイルホルダ22の外周縁部の一部形状を2点鎖線22bで示す。この時、コイルホルダ22は筺体18の側面18aあるいはカバー(図示せず)の側面に最も接近することになる。この状態におけるコイルホルダ22の外周部と水平回動軸5の軸心5aとの筐体18の側面18aに垂直な方向の距離d2は、従来の技術で説明した距離d1(図22参照)より小さくできる。したがって、このようなヘッド支持装置50を磁気ディスク装置に用いることによって、磁気ディスク装置の小型化を図ることができる。
次に、コイルホルダ22に固着されたボイスコイル10に対向するマグネット11について説明する。
図5はVCMを構成するマグネット側から見たボイスコイルとマグネットを示す平面図である。図5に示すように、記録媒体4の記録領域Rの最外周位置に磁気ヘッド(図示せず)が位置する時のヘッド支持アーム部7におけるボイスコイル10の回動周方向の中心線10aと、マグネット11のN極(図示せず)とS極(図示せず)の境界51とが一致するようにマグネット11が着磁されている。
ボイスコイル10に電流が供給された時には、VCMによってヘッド支持アーム部7が回動されるとともに、ボイスコイル10とマグネット11との間にフレミングの法則による磁気力が働き、ボイスコイル10への電流の方向およびボイスコイル10に対向するマグネット11の磁力線の方向によって、ヘッド支持アーム部7の回動方向が決まる。この時、磁束はマグネット11のN極から下側ヨーク13に向かうが、必ずしもヨークに対して垂直方向とはならず、磁束はN極から広がって下側ヨーク13に達する。また、マグネットのS極には下側ヨーク13から磁束が収束して向かう。ボイスコイル10に働く力はフレミングの法則により磁束に垂直に作用する。したがって、ボイスコイル10には、マグネット11に対して水平回動軸5の軸心5a方向に反発力あるいは吸引力となる垂直トルク成分が働く。
ヘッド支持アーム部7を記録媒体4の記録領域の内周側の方向(ローディング方向)に回動させるようにボイスコイル10に電流が供給された時には、ヘッド支持アーム部7は記録媒体4の記録領域の内周側に回動させられると同時に、ボイスコイル10とマグネット11との間に働く磁気力に対応してボイスコイル10には垂直トルク成分が働く。他方、ヘッド支持アーム部7を記録媒体4の記録領域の外周側に回動させる方向(アンローディング方向)に回動させるようにボイスコイル10に電流が供給された時には、ヘッド支持アーム部7は記録媒体4の記録領域の外周側に回動させられると同時に、ボイスコイル10とマグネット11との間に働く磁気力に対応してボイスコイル10には垂直トルク成分が働く。
図6Aおよび図6Bは、各ボイスコイル10に一定の電流を加えた時のVCMにより発生するヘッド支持アーム部7への回動トルク成分およびマグネット11によるボイスコイル10の垂直トルク成分の一例を示す。図6Aおよび図6Bにおいて、記録媒体4の記録領域の最外周位置ODに磁気ヘッドが位置する時のヘッド支持アーム8の中心線8dの位置を横軸方向の原点とし、その位置から記録媒体4の中心軸側(最内周ID側)方向を+(プラス)側、アンローディング側(アンローディング位置UnLoad側)を−(マイナス)としたVCMの回転角を示している。
また、図6Aの縦軸は、ヘッド支持装置50をローディング方向に回動する回動トルク成分を+(プラス)側、アンローディング方向への回動トルク成分を−(マイナス)側として表示している。一方、図6Bの縦軸の垂直トルク成分は、ボイスコイル10とマグネット11の間に働く磁気力が反発力の場合を+(プラス)側、吸引力の場合を−(マイナス)側としている。
ゆえに、図6Aにおいて、実線で示された曲線61はローディング方向の回動トルク成分、破線で示される曲線62はアンローディング方向の回動トルク成分を示す。また、図6Bにおいて、実線で示された曲線63はローディング方向の回動におけるボイスコイル10とマグネット11との間に働く磁気力による垂直トルク成分、破線で示される曲線64はアンローディング方向の回動におけるボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分を示す。
したがって、ボイスコイル10に電流を供給して、ヘッド支持装置50を回動させる時、ボイスコイル10とマグネット11との間に発生する磁気力の垂直トルク成分によって、ヘッド支持アーム部7の垂直回動軸30を支点としてボイスコイル部23が微小な量ではあるが撓む。これによりボイスコイル部23の曲げ共振モードが発生する。
一方、本実施の形態1では、ボイスコイル部23の重心設定部分(すなわち、ボイスコイル部23においてヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dに関して対称でない部分)の重心42の位置は、垂直回動軸30を含み水平回動軸5に垂直な平面に対して水平回動軸5の軸心5a方向において記録媒体4側にある。
すなわち、ボイスコイル10とコイルホルダ22とにより構成されるボイスコイル部23における重心設定部分の重心42を含む水平方向の水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第1の平面が、垂直回動軸を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第2の平面に対して、水平回動軸5の軸心5a方向において距離を有して構成されている。
ヘッド支持アーム部7の垂直回動軸30に対して、重心42の位置が微妙に変化し、ヘッド支持アーム部7には、軸心5aを中心に回動しようとする力が働くことになり、ヘッド支持装置50の周波数特性における共振周波数に対して影響を与える。
次に、ボイスコイル部23の重心設定部分の重心42の位置とヘッド支持装置50の周波数特性の関係を検討した結果について述べる。
図4において実線で示されたボイスコイル部23は、水平回動軸5の軸心5aを中心として、コイルホルダ22の反時計方向側の側縁部に肉盛り部22aが形成されている。これにより、ボイスコイル部23における重心設定部分の重心42の位置は、ヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dに対し、水平回動軸5の軸心5aを中心として反時計方向に少し離れた位置となる。
図7はこのようなボイスコイル部23を有するヘッド支持装置50の周波数特性を示す。
図8Aは同実施の形態におけるボイスコイル部の他の一例における重心設定部分の重心位置を示す部分平面図である。また、図8Bは図8Aに示すボイスコイル部を備えたヘッド支持装置の主要な構成を示した展開側面図である。
図8A、図8Bに示すように、ヘッド支持装置90は、ボイスコイル部82における2点鎖線83よりボイスコイル10側にある重心設定部分の重心84の位置が、ボイスコイル10の中心線10aの近傍にあり、ヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dに対して水平回動軸5の軸心5aを中心として、時計方向に離れた位置にある。なお、ボイスコイル部82はコイルホルダ81とボイスコイル10とから構成されている。
図9は、このようなヘッド支持装置90の周波数特性を示す。この場合の構成は、図4において2点鎖線43にて示されるように、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aに関してコイルホルダ22とボイスコイル10からなるボイスコイル部23が対称な形状の場合である。
これらの検討結果より、上記のヘッド支持装置50、90については、それぞれ周波数がほぼ1.8kHzにおいて共振点を有していた。さらに、この共振点におけるそれぞれの位相は、ヘッド支持装置50においては位相進み、すなわち+(プラス)位相であり、かつその位相進みの値が非常に小さかった。一方、ヘッド支持装置90においては、位相遅れ、すなわち−(マイナス)位相であり、かつその位相遅れの値が大きかった。
共振周波数における位相遅れの値が大きいということは、ヘッド支持装置が共振周波数において不安定要素を有することになり、他方、共振周波数において位相進みとなるということは、ヘッド支持装置が共振周波数において安定した周波数特性を有することになる。
図10は、ボイスコイル部23の重心設定部分の重心42の位置と水平回動軸5の軸心5aとを結ぶ線とボイスコイル部23側におけるヘッド支持アーム8の中心線8dとのなす角度をαとし、角度αに対するヘッド支持装置50の共振周波数における位相の関係を求めた結果を示した図である。図10において、横軸の角度αについては、軸心5aを中心として反時計方向の角度αを+(プラス)、時計方向の角度αを−(マイナス)としている。また、縦軸については、+(プラス)側は位相進み、−(マイナス)側は位相遅れを示している。
したがって、これらの結果より、磁気力による垂直トルク成分を受けるボイスコイル部23において、重心設定部分の重心42の位置を適切な位置、すなわちヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8d上、あるいは水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dより反時計方向に位置するように設定することが望ましい。このように設定することによって、ボイスコイル10とマグネット11との間に発生する磁気力によるヘッド支持装置50の周波数特性への影響を小さく抑制し、ヘッド支持装置50の周波数特性における位相特性を位相進みとすることができる。したがって、ヘッド支持装置として安定した位置サーボ特性を実現し、シーク動作を安定化させてヘッド位置決め精度を向上させることができる。
なお、ヘッド支持装置50の小型化、軽量化のためには、ボイスコイル部23を構成する部材のばらつきを考慮した上で、ボイスコイル部23の重心設定部分の重心42の位置をヘッド支持アーム8の中心線8dに対し水平回動軸5の軸心5aを中心として少なくとも反時計方向に設定するようにして、肉盛り部22aを最小限に抑えるようにすればよい。
さらに、ヘッド支持装置50を構成するヘッド支持アーム部7において、垂直回動軸30の周りに回動する部材、すなわちヘッド支持アーム8、ボイスコイル部23、板ばね部24のうち、ヘッド支持アーム8に当接している部分、ジンバル機構21およびヘッドスライダ9の合計質量の重心位置を、ヘッド支持アーム8の上面に当接するピボット軸受26に設けられた一対のピボット26a、26bのそれぞれの当接点P1、P2を結ぶ線、すなわち垂直回動軸30(その延長線を含む)および水平回動軸5の軸心5aを含む平面にほぼ一致させるように構成することが好ましい。これにより、外部からの水平回動軸5の軸心5a方向の衝撃によるヘッド支持アーム8の回動を抑止し、ヘッドスライダ9が記録媒体4に当接して記録媒体4を損傷することを防止することができ、非常に大きな耐衝撃性を有するヘッド支持装置を実現することができる。
なお、垂直回動軸30の周りに回動する部材の重心位置を垂直回動軸30および水平回動軸5の軸心5aを含む平面にほぼ一致させるためにバランサを付加してもよい。ただし、上述のボイスコイル部23における重心設定部分の重心42の位置は、水平回動軸5の軸心5aに関してヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dより少なくとも反時計方向に位置していなければならない。
なお、上述の説明においては、ボイスコイル部23におけるボイスコイル10の回動周方向の中心線10aが水平回動軸5の軸心5aを通り、かつ軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の長手方向の中心線8dに対し時計方向に角度θとなるように構成されたヘッド支持装置50について説明した。しかし、本発明はこれに限定されない。
図11は同実施の形態1におけるボイスコイル部の他の例を示す平面図である。ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aが、軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し反時計方向に角度θとなるように構成されたヘッド支持装置についても同様の効果を有する。すなわち、ボイスコイル部における重心設定部分の重心の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dより少なくとも反時計方向の位置にあればよい。ただし、このような構成のヘッド支持装置の場合には、図11に示すように、コイルホルダ111の一方の側縁部、すなわちヘッド支持アーム8の中心線8dに近い側の側縁部に肉盛り部111aを形成することによって、ボイスコイル部112における重心設定部分の重心113の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dより少なくとも反時計方向の位置になるように構成することが望ましい。
以上のように本実施の形態1によれば、ヘッド支持装置を構成するヘッド支持アームを剛性の高い材料で形成することができる。したがって、外部からの大きな衝撃等に対する耐衝撃性を向上できるだけでなく、ヘッド支持アームの共振周波数を高くすることができる。したがって、ヘッド支持装置を高速で回動および位置決めすることができる。
また、弾性部である板ばね部は、ヘッド支持アームとは独立した別個の部材として設けられているため、ヘッドスライダへのロード荷重を所定の値に容易に設定することができ、設計の自由度を広げることができる。
また、ボイスコイルの中心線をヘッド支持アームの中心線に対し角度を持たせたヘッド支持装置をディスク装置に用いることによって、ディスク装置として小型化を実現できる。さらに、ヘッド支持装置の共振周波数における位相を位相進みとすることができるため、共振周波数において発振等の不安定な特性を持たず、ヘッド支持装置としての位置サーボ特性を向上させ、シーク動作を安定化させてヘッド位置決め精度を向上させることができる。
また、このように構成されたヘッド支持装置を磁気ディスク装置に用いることにより、小型化を実現し、さらに耐衝撃性が大きく、かつ速いアクセス速度を有し、ヘッドの位置決め精度に優れた磁気ディスク装置を実現することができる。
(実施の形態2)
図12から図14は、本発明の実施の形態2にかかるヘッド支持装置を説明するための図である。
本実施の形態2にかかるヘッド支持装置120の構成は、ボイスコイル10に対向するマグネット11の位置が、実施の形態1にかかるヘッド支持装置50の構成と異なるが、その他の構成については同じであるので詳細な説明を省略する。
ここでは、本実施の形態のヘッド支持装置120が実施の形態1のヘッド支持装置50と異なる主な点について、図面を用いて説明する。
図12は、ヘッド支持アーム部とマグネットを示す平面図である。また、図13は、図12におけるY−O−Y線を直線に展開して示したヘッド支持装置の構成を示す展開側面図である。ただし、図12ではヘッド支持アーム部のみを示しており、図13ではヘッド支持装置として図12に示していない要素についても示している。
図12および図13において、ヘッド支持装置120のVCMを構成するマグネット11は、下側ヨーク121に固着され、ボイスコイル10に対してマグネット11が記録媒体4側に配設されている。なお、下側ヨーク121に対向する位置に上側ヨーク122が設けられている。コイルホルダ123とボイスコイル10からなるボイスコイル部124における重心設定部分の重心125の位置は、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対しヘッド支持アーム8の中心線8dより時計方向の位置で、かつ重心設定部分の重心125がヘッド支持アーム8の中心線8dから大きく離れないように、コイルホルダ123の一方の側縁部に肉盛り部123aが形成されている。これらの点が、実施の形態1にかかるヘッド支持装置50の構成と異なる点である。
なお、コイルホルダ123の一方の側縁部に肉盛り部123aを形成する必要はなく、ボイスコイル10の中心線10aに関してボイスコイル部124が対称な形状であってもよい。この時には、必然的にボイスコイル部124における重心設定部分の重心125の位置が水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対しヘッド支持アーム8の中心線8dより時計方向の位置となる。
また、記録媒体4の記録領域の最外周の位置に磁気ヘッドが位置する時、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aにマグネット11のN極とS極の境界がくるように着磁がなされていることは、実施の形態1のマグネット11と同じである。
また、ボイスコイル10に電流が供給された時には、VCMによってヘッド支持装置120が回動される。同時に、ボイスコイル10とマグネット11との間にフレミングの法則による磁気力が働き、ボイスコイル10への電流の方向およびボイスコイル10に対向するマグネット11の磁束の方向によって、ヘッド支持装置120の回動方向およびボイスコイル10に働く垂直トルク成分の方向が決まる。これについても、実施の形態1と同じである。
ローディング方向あるいはアンローディング方向への回動時の磁気力の垂直方向成分が実施の形態1とは逆の方向になる。すなわち、ヘッド支持装置120は記録媒体4の記録領域の内周側に回動させられる時に、実施の形態1におけるローディング方向の回動に対するボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分とは反対方向の垂直トルク成分がボイスコイル10とマグネット11との間に働く。他方、アンローディング方向に回動させるようにボイスコイル10に電流が供給された時にも同様に、実施の形態1におけるローディング方向の回動に対するボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分とは反対方向の垂直トルク成分がボイスコイル10とマグネット11との間に働く。
図14は、ヘッド支持装置の回転角とVCMによる垂直トルクの関係を示すグラフである。ボイスコイル10に一定の電流を印加した時のVCMにより発生するヘッド支持装置120の回動トルク成分は、実施の形態1における図6Aと同じである。しかし、その時のマグネット11とボイスコイル10との間に発生する垂直トルク成分は、図14に示すように、実施の形態1の図6Bにおける垂直トルク成分の逆となる。実線で示した曲線141はローディング方向の垂直トルク成分、破線で示した曲線142はアンローディング方向の垂直トルク成分を示す。
したがって、ボイスコイル10に電流を供給して、ヘッド支持装置120を回動させる時には、実施の形態1と同様にボイスコイル10とマグネット11との間に発生する磁気力によって、ヘッド支持装置120の垂直回動軸30を支点としてボイスコイル部124の曲げ共振モードが発生する。
一方、ボイスコイル部124の重心設定部分の重心125の位置は、垂直回動軸30を含み水平回動軸5に垂直な平面に対して水平回動軸5の軸心5a方向において記録媒体4側にあり、磁気力を受けてボイスコイル部124が撓む時の撓みの支点となる垂直回動軸30に対しては水平回動軸5の軸心5a方向においてある距離を有して記録媒体4側にある。
すなわち、ボイスコイル10とコイルホルダ123とにより構成されるボイスコイル部124における重心設定部分の重心125を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第1の平面が、垂直回動軸30を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第2の平面に対して、水平回動軸5の軸心5a方向において距離を有して構成されている。
したがって、ボイスコイル10とマグネット11との間に働く磁気力によってボイスコイル部124が撓むと、水平回動軸5の軸心5aに垂直な面におけるボイスコイル部124の重心設定部分の重心125の位置が微妙に変化し、ヘッド支持アーム部126を回動しようとする力が働くことになる。したがって、ボイスコイル10とマグネット11の間に発生した磁気力の垂直方向成分が第1の実施の形態と同様にヘッド支持装置120の周波数特性に影響を与える。
したがって、ヘッド支持装置120におけるボイスコイル部124の重心設定部分の重心125の位置とヘッド支持装置120の周波数特性の関係は、ヘッド支持アーム8の中心線8d上、あるいは水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dより時計方向に位置するように設定することによって、第1の実施の形態と同様にヘッド支持装置120の周波数特性における特に位相特性を位相進みとすることができる。これによりヘッド支持装置120としての位置サーボ特性の安定化を向上させ、ヘッド位置決め精度を向上させることができる。
なお、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aが軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し反時計方向に角度θとなるように構成されたヘッド支持装置の場合には、実施の形態1と同様にコイルホルダにおけるヘッド支持アーム8の中心線8dに近い側、すなわち水平回動軸5の軸心5aを中心として時計方向側の側縁部に肉盛り部を形成する。これによって、ボイスコイル部124における重心設定部分の重心125の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し、少なくとも時計方向の位置になるように構成することができる。
以上のように本実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を有し、ディスク装置にこのヘッド支持装置120を備えることによって、ディスク装置としての小型化を可能とすることができる。さらに、ヘッド支持装置120の共振周波数における位相を位相進みとすることができるため、共振周波数において発振等の不安定な特性を持たず、ヘッド支持装置120として安定した位置サーボ特性を実現し、シーク動作を安定化させてヘッド位置決め精度を大きく向上させることができる。
また、このように構成されたヘッド支持装置120を磁気ディスク装置に用いることにより、実施の形態1と同様に小型化を実現することができる。さらに、耐衝撃性が大きく、かつ速いアクセス速度を有し、ヘッドの位置決め精度に優れた磁気ディスク装置を実現することができる。
(実施の形態3)
図15から図17は、本発明の実施の形態3にかかるヘッド支持装置を説明するための図である。
本実施の形態3にかかるヘッド支持装置150の構成は、ボイスコイル10に対向するマグネット11の位置が、実施の形態1におけるヘッド支持装置50の構成と異なるが、その他の構成については同じであるので詳細な説明を省略する。
ここでは、本実施の形態3のヘッド支持装置150が実施の形態1のヘッド支持装置50と異なる主な点について、図面を用いて説明する。
図15は、ヘッド支持アーム部とマグネットを示した平面図である。図16は、図15に示すM−O−M線を直線に展開して示したヘッド支持装置の構成を示す展開側面図である。ただし、図15ではヘッド支持アーム部とマグネットのみを示しており、図16ではヘッド支持装置として図15に示していない要素についても示している。
図15および図16において、ヘッド支持装置150のVCMを構成するマグネット11は、上側ヨーク12に固着され、ボイスコイル10に対してマグネット11が記録媒体4とは反対側に配設されている。コイルホルダ153とボイスコイル10からなるボイスコイル部151における重心設定部分の重心152の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対しヘッド支持アーム8の中心線8dよりも時計方向の位置となるように、かつその重心152が中心線8dから大きく離れないように、コイルホルダ153の一方の側縁部に肉盛り部153aが形成されている。これらの点が実施の形態1におけるヘッド支持装置50の構成と異なる点である。
なお、コイルホルダ153の一方の側縁部に肉盛り部153aを形成する必要は必ずしもなく、ボイスコイル10の中心線10aに関してボイスコイル部151が対称な形状であってもよい。この時には、必然的にボイスコイル部151における重心設定部分の重心152の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対しヘッド支持アーム8の中心線8dより時計方向の位置となる。
また、記録媒体4の記録領域の最外周の位置に磁気ヘッドが位置する時、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aにマグネット11のN極とS極の境界がくるように着磁がなされている。これについても、実施の形態1におけるマグネット11と同じである。
また、ボイスコイル10に電流が供給された時には、VCMによってヘッド支持装置150が回動される。同時に、ボイスコイル10とマグネット11との間にフレミングの法則による磁気力が働き、ボイスコイル10への電流の方向およびボイスコイル10に対向するマグネット11の磁束の方向によって、ヘッド支持装置150の回動方向およびボイスコイル10に働く垂直トルク成分の方向が決まる。これについても、実施の形態1と同じである。
ローディング方向あるいはアンローディング方向への回動時の磁気力の垂直方向成分が、実施の形態1とは逆の方向になる。すなわち、ヘッド支持装置150は記録媒体4の記録領域の内周側に回動させられる時に、実施の形態1におけるローディング方向の回動に対するボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分とは反対方向の垂直トルク成分がボイスコイル10とマグネット11との間に働く。他方、アンローディング方向に回動させるようにボイスコイル10に電流が供給された時にも同様に、実施の形態1におけるローディング方向の回動に対するボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分とは反対方向の垂直トルク成分がボイスコイル10とマグネット11との間に働く。
ボイスコイル10に一定の電流を印加した時のVCMにより発生するヘッド支持装置150の回動トルク成分は、実施の形態1における図6Aと同じである。さらに、その時のマグネット11とボイスコイル10との間に発生する垂直トルク成分は、実施の形態1における図6Bにおける垂直トルク成分を同じとなる。
したがって、ボイスコイル10に電流を供給して、ヘッド支持装置150を回動させる時には、実施の形態1と同様にボイスコイル10とマグネット11との間に発生する磁気力によって、ヘッド支持装置150の垂直回動軸30を支点としてボイスコイル部151の曲げ共振モードが発生する。
一方、ボイスコイル部151の重心設定部分の重心152の位置は、垂直回動軸30を含み水平回動軸5に垂直な平面に対して水平回動軸5の軸心5a方向において記録媒体4側とは反対側にあり、磁気力を受けてボイスコイル部151が撓む時の撓みの支点となる垂直回動軸30に対して水平回動軸5の軸心5a方向においてある距離を有して記録媒体4とは反対側にある。
すなわち、ボイスコイル10とコイルホルダ153とにより構成されるボイスコイル部151における重心設定部分の重心152を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第1の平面が、垂直回動軸30を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第2の平面に対して、水平回動軸5の軸心5a方向において距離を有して構成されている。
したがって、ボイスコイル10とマグネット11との間に働く磁気力によってボイスコイル部151が撓むと、水平回動軸5の軸心5aに垂直な面におけるボイスコイル部151の重心設定部分の重心152の位置が微妙に変化し、ヘッド支持アーム部156を回動しようとする力が働くことになる。したがって、ボイスコイル10とマグネット11の間に発生した磁気力の垂直方向成分が実施の形態1と同様にヘッド支持装置150の周波数特性に影響を与える。
したがって、ヘッド支持装置150におけるボイスコイル部151の重心設定部分の重心152の位置とヘッド支持装置150の周波数特性の関係は、ヘッド支持アーム8の中心線8d上、あるいは水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dより時計方向に位置するように設定することによって、第1の実施の形態と同様に、ヘッド支持装置150の周波数特性における特に位相特性を位相進みとすることができる。これによりヘッド支持装置150としての位置サーボ特性の安定化を向上させ、ヘッド位置決め精度を向上させることができる。
図17は、ボイスコイル部の他の一例における重心設定部分の重心位置を示すためのヘッド支持アーム部の平面図である。図17に示すように、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aが軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し反時計方向に角度θとなるように構成されたヘッド支持装置の場合には、実施の形態1と同様に、コイルホルダ171におけるヘッド支持アーム8の中心線8dに近い側、すなわち水平回動軸5の軸心5aを中心として時計方向側の側縁部に肉盛り部171aを形成する。これによって、ボイスコイル部172における重心設定部分の重心173の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し少なくとも時計方向の位置になるように構成することができる。
以上のように本実施の形態3によれば、実施の形態1および実施の形態2と同様の効果を有し、このヘッド支持装置150をディスク装置に備えることによって、ディスク装置としての小型化を可能とすることができる。さたに、ヘッド支持装置150の共振周波数における位相を位相進みとすることができるため、共振周波数において発振等の不安定な特性を持たず、ヘッド支持装置150として安定した位置サーボ特性を実現し、シーク動作を安定化させてヘッド位置決め精度を大きく向上させることができる。
また、このように構成されたヘッド支持装置150を磁気ディスク装置に用いることにより、実施の形態1および実施の形態2と同様に、小型化を実現することができる。さらに、耐衝撃性が大きく、かつ速いアクセス速度を有し、ヘッドの位置決め精度に優れた磁気ディスク装置を実現することができる。
(実施の形態4)
図18から図20は、本発明の実施の形態4にかかるヘッド支持装置を説明するための図である。
本実施の形態4にかかるヘッド支持装置180の構成は、ボイスコイル10に対向するマグネット11の位置が、第3の実施の形態にかかるヘッド支持装置150の構成と異なるが、その他の構成については同じであるので詳細な説明を省略する。
ここでは、本実施の形態4のヘッド支持装置180が実施の形態1のヘッド支持装置50および実施の形態3のヘッド支持装置150と異なる主な点について、図面を用いて説明する。
図18は、ヘッド支持アーム部とマグネットを示す平面図である。図19は、図18に示すN−O−N線を直線に展開して示したヘッド支持装置の構成を示す展開側面図である。ただし、図18ではヘッド支持アーム部とマグネットのみを示しており、図19ではヘッド支持装置として図18に示していない要素についても示している。
図18および図19において、ヘッド支持装置180のVCMを構成するマグネット11は、下側ヨーク185に固着され、ボイスコイル10に対してマグネット11が記録媒体4側に配設されている。なお、下側ヨーク185に対向する位置に上側ヨーク186が設けられている。ボイスコイル10とコイルホルダ181からなるボイスコイル部182の重心設定部分の重心183の位置は、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対しヘッド支持アーム8の中心線8dよりも反時計方向の位置となる。なお、コイルホルダ181の一方の側縁部に肉盛り部181aが形成され、重心設定部分の重心183がヘッド支持アーム8の中心線8dから大きく離れないようにしている。
これらの点が、実施の形態3におけるヘッド支持装置150の構成と異なる点である。
なお、コイルホルダ181の一方の側縁部に肉盛り部181aを形成する必要は必ずしもなく、ボイスコイル10の中心線10aに関してボイスコイル部182が対称な形状であってもよい。この時には、必然的にボイスコイル部182における重心設定部分の重心183の位置が水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対しヘッド支持アーム8の中心線8dより反時計方向の位置となる。
また、記録媒体4の記録領域の最外周の位置に磁気ヘッドが位置する時、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aにマグネット11のN極とS極の境界がくるように着磁がなされている。この点については、実施の形態1と同じである。
また、ボイスコイル10に電流が供給された時には、ヘッド支持装置180が回動される。同時に、ボイスコイル10とマグネット11との間にフレミングの法則による磁気力が働き、ボイスコイル10への電流の方向およびボイスコイル10に対向するマグネット11の磁束の方向によって、ヘッド支持装置180の回動方向およびボイスコイル10に働く垂直トルク成分の方向が決まる。この点については、実施の形態1と同じである。
ローディング方向あるいはアンローディング方向への回動時の磁気力の垂直方向成分が、実施の形態1とは逆の方向になる。すなわち、ヘッド支持装置180は記録媒体4の記録領域の内周側に回動させられる時に、実施の形態1におけるローディング方向の回動に対するボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分とは反対方向の垂直トルク成分がボイスコイル10とマグネット11との間に働く。他方、アンローディング方向に回動させるようにボイスコイル10に電流が供給された時にも同様に、第1の実施の形態におけるローディング方向の回動に対するボイスコイル10とマグネット11との間に働く垂直トルク成分とは反対方向の垂直トルク成分がボイスコイル10とマグネット11との間に働く。
ボイスコイル10に一定の電流を印加した時のVCMにより発生するヘッド支持装置150の回動トルク成分は、実施の形態1における図6Aと同じである。さらに、その時のマグネット11とボイスコイル10との間に発生する垂直トルク成分は、実施の形態2の図14における垂直トルク成分を同じとなる。
したがって、ボイスコイル10に電流を供給して、ヘッド支持装置180を回動させる時には、実施の形態1と同様にボイスコイル10とマグネット11との間に発生する磁気力によって、ヘッド支持装置180の垂直回動軸30を支点としてボイスコイル部182の曲げ共振モードが発生する。
一方、ボイスコイル部182の重心設定部分の重心183の位置は、垂直回動軸30を含み水平回動軸5に垂直な平面に対して水平回動軸5の軸心5a方向において記録媒体4とは反対側にあり、磁気力を受けてボイスコイル部182の撓みの支点となる垂直回動軸30に対して水平回動軸5の軸心5a方向においてある距離を有して記録媒体4側とは反対側にある。
すなわち、ボイスコイル10とコイルホルダ181とにより構成されるボイスコイル部182における重心設定部分の重心183を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第1の平面が、垂直回動軸30を含む水平回動軸5の軸心5a方向に垂直な第2の平面に対して、水平回動軸5の軸心5a方向において距離を有して構成されている。
したがって、ボイスコイル10とマグネット11との間に働く磁気力によってボイスコイル部182が撓むと、水平回動軸5の軸心5aに垂直な面におけるボイスコイル部182の重心設定部分の重心183の位置が微妙に変化し、ヘッド支持アーム部184を回動しようとする力が働くことになる。したがって、ボイスコイル10とマグネット11の間に発生した磁気力の垂直方向成分が、実施の形態1と同様にヘッド支持装置180の周波数特性に影響を与える。
また、コイルホルダ181におけるヘッド支持アーム8の中心線8dに近い側の側縁部に肉盛り部181aを形成し、ボイスコイル部182における重心設定部分の重心183の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し反時計方向の位置とになるように形成されている。
したがって、ヘッド支持装置180におけるボイスコイル部182の重心設定部分の重心183とヘッド支持装置180の周波数特性の関係は、ヘッド支持アーム8の中心線8d上、あるいは水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dより反時計方向に位置するように設定することによって、第1の実施の形態と同様にヘッド支持装置180の周波数特性における特に位相特性を位相進みとすることができる。これによりヘッド支持装置180としての位置サーボ特性の安定化を向上させ、ヘッド位置決め精度を向上させることができる。
図20は、ボイスコイル部の他の一例における重心設定部分の重心位置を示すヘッド支持アーム部の平面図である。図20に示すように、ボイスコイル10の回動周方向の中心線10aが水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し反時計方向に角度θとなるように構成されたヘッド支持装置の場合には、実施の形態1と同様にコイルホルダ201におけるヘッド支持アーム8における中心線8dに近い側、すなわち水平回動軸5の軸心5aを中心として反時計方向側の側縁部に肉盛り部201aを形成する。これによって、ボイスコイル部202における重心設定部分の重心203の位置が、水平回動軸5の軸心5aを中心としてヘッド支持アーム8の中心線8dに対し反時計方向の位置になるように構成する。
以上のように本実施の形態4によれば、実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3と同様の効果を有し、このヘッド支持装置180をディスク装置に備えることによって、ディスク装置としての小型化を可能とすることができる。さらに、ヘッド支持装置の共振周波数における位相を位相進みとすることができるため、共振周波数において発振等の不安定な特性を持たず、ヘッド支持装置として安定した位置サーボ特性を実現し、シーク動作を安定化させてヘッド位置決め精度を大きく向上させることができる。
また、このように構成されたヘッド支持装置を磁気ディスク装置に用いることにより、実施の形態1から実施の形態3と同様に、小型化を実現することができると同時に、耐衝撃性が大きく、かつ速いアクセス速度を有し、ヘッドの位置決め精度に優れた磁気ディスク装置を実現することができる。
なお、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3および本実施の形態4において、一対のピボット26a、26bはピボット軸受26に設けられ、それらのピボット26a、26bの頂点がヘッド支持アーム8の上面に当接するような構成について説明したが、これに限定されることはない。
垂直回動軸が水平回動軸の軸心方向およびヘッド支持アームの中心線に対して垂直な位置に設けられていてもよい。さらに、垂直回動軸を形成する一対のピボットのそれぞれの頂点が、ヘッド支持アームの中心線に対して対称な位置に設けられていてもよい。また、垂直回動軸が水平回動軸の軸心を通る位置に設けられていてもよい。
このような構成によって、記録媒体の表面に対して垂直な方向に、垂直回動軸を基準としてヘッド支持装置が回動することができる。したがって、簡易な構成で回動中心を正確に設定することができる。このため、ヘッドの位置決め制御をより正確に行うことが可能となる。
図21は本発明の実施の形態1から実施の形態4における垂直回動軸の形成に対する他の一例を示す側面図である。図21に示すように、一対のピボット211a、211bをヘッド支持アーム211に設け、それらのピボット211a、211bの頂点が軸受部212のフランジ212aの下面に当接するような構成としてもよい。このような構成においても、ピボット211a、211bが軸受部212のフランジ212aの下面に当接するそれぞれの当接点Q1、Q2を水平回動軸5(図示せず)の軸心に関してお互いに対称的な位置にあるように配置し、当接点Q1、Q2を結ぶ線、すなわち垂直回動軸が水平回動軸5の軸心を通り、かつヘッド支持アーム211の長手方向の中心線に垂直になるように形成され、かつ当接点Q1、Q2を結ぶ線の中点を水平回動軸5の軸心にほぼ一致させるように構成することができる。
また、上記構成において、垂直回動軸の周りに回動する部材の合計質量の重心位置を、垂直回動軸と水平回動軸の軸心を含む平面に一致するように構成してもよい。
このような構成によって、外部からの回動軸の軸心方向の衝撃に対しても、ヘッド支持アーム部が垂直回動軸の周りに回動することがなくなる。この結果、耐衝撃性に優れたヘッド支持装置を実現することができる。
また、本発明のディスク装置は、スピンドルモータによって回転される記録媒体と、記録媒体に対向し、記録媒体に信号を記録あるいは記録媒体から信号を再生する信号変換素子を有するヘッド支持装置とからなり、ヘッド支持装置が上記構成のヘッド支持装置である。
このような構成によって、装置の小型化を実現し、さらに大きな耐衝撃性と速いアクセス速度を有し、ヘッドの位置決め精度の優れたディスク装置を実現することができる。
本発明は、ヘッドを搭載したヘッドスライダがジンバル機構によって連結されたヘッド支持アームを、記録媒体の表面に平行な方向に水平回動軸を基準として回動可能とするとともに、一対のピボットの頂点を結ぶ線を垂直回動軸として記録媒体の表面に垂直な方向に回動可能とし、かつ荷重発生用の付勢力を付与する弾性部である板ばね部が設けられている。
また、本発明は、ボイスコイルの回動方向の中心線がヘッド支持アームの長手方向の中心線に対し角度θ(図2参照)を有するように、ボイスコイルとコイルホルダからなるボイスコイル部がヘッド支持アームに固着され、水平回動軸の軸心方向におけるボイスコイルの両側のそれぞれの面に対向するようにマグネットおよびヨークが配設された構成を有する。
このようなヘッド支持装置の構成とすることによって、ヘッド支持装置を構成するヘッド支持アームを剛性の高い材料で形成することができるため、外部からの大きな衝撃等に対する耐衝撃性を向上させることが可能であるとともに、ヘッド支持アームの共振周波数を高くすることができ、ヘッド支持装置を高速で回動および位置決めすることができる。
また、弾性部である板ばね部はヘッド支持アームとは独立した別個の部材として設けられているため、ヘッドスライダへのロード荷重を所定の値に容易に設定することができ、設計の自由度を広げることができる。
さらに、ディスク装置として小型化が実現できるとともに、ヘッド支持装置の共振周波数における位相を位相進みとすることができるため、共振周波数において発振等の不安定な特性を持たず、ヘッド支持装置としての位置サーボ特性を向上させ、シーク動作を安定化させてヘッド位置決め精度を向上させることができる。
また、本発明のヘッド支持装置を備えることによって、小型化を実現すると同時に、非常に耐衝撃性が高く、かつ、非常に高いアクセス速度を有し、ヘッドの位置決め精度を向上した優れたディスク装置を実現することができる。