JP4054965B2 - 原動機始動制御装置およびこれを備えた自動変速機 - Google Patents

原動機始動制御装置およびこれを備えた自動変速機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンやモータ等の原動機に連結される駆動機において、運転者の操作に応じて設定される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、このポジションセンサと電気的に接続され、少なくともポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、この制御装置からの非走行レンジの判定信号に基づいて原動機を駆動可能(許可)するための原動機始動制御装置およびこの原動機始動制御装置を備えた自動変速機の技術分野に属する。
【0002】
ここで、駆動機は運転者の操作で設定されたレンジにおいてエンジン等の原動機の動力を所定の動力に変速して出力するものであり、発進操作や変速操作を自動的に行う前述の自動変速機(以下、A/Tとも表記する)、発進操作を自動化し、変速段の切り換えを手動で行う半自動変速機、変速段の変速図比が連続的に制御できる無段変速機等である。
【0003】
【従来の技術】
車両に搭載されるA/Tは、その油圧制御装置を運転者によって操作されるシフト装置と車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいてA/Tを制御するCPUとにより操作することで制御される。
【0004】
A/Tを搭載した車両では、A/Tのレンジ位置がポジションセンサにより検出され、このポジションセンサからの検出信号に基づいてCPUがレンジ位置を判定する。その場合、ポジションセンサはニュートラルスタートスイッチ(以下、Nスイッチとも表記する)を有しており、このNスイッチはA/Tがパーキング(P)レンジ位置またはニュートラル(N)レンジ位置の非走行レンジ位置に設定されたときにそのレンジ位置の検出信号を出力し、CPUはこのNスイッチからの出力信号に基づいてA/Tが非走行レンジ位置に設定されていると判定すると、その判定信号をエンジンのスタータモータの始動回路に出力し、スタータモータを駆動可能な状態にする。
【0005】
また、ポジションセンサとCPUとを一体化することで、配線構造を簡略化しかつ全体のコンパクト化することが、特開平5−196130号公報により提案されている。この公開公報に開示されていポジションセンサとCPUとの一体化構造によれば、複雑なハーネス結線を排除でき、コストダウンが図れるとともに、全体をコンパクトにでき、搭載性の向上が図れる。
【0006】
更に、車両として統合制御を行うために、従来、CPUとエンジン制御装置等の外部装置との通信が行われている。その場合、CPUと外部装置との通信は2本のシリアル通信線を有するシリアル通信プロトコルであるコントローラエリアネットワーク(CAN:Cotroller Area Network)を介して行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ポジションセンサとCPUとの一体化構造を開示している前述の公開公報には、Nスイッチからの検出信号によりCPUからエンジンのスタータ信号を出力することが開示されている。しかし、この従来技術では、CPUから単にスタータ信号を出力することのみが開示されているに過ぎなく、具体的にどのような接続線で行うかについては何ら開示されていない。
【0008】
そこで、CPUと外部装置とを接続する前述のCANによって、CPUからのスタータ信号をスタータモータの始動回路に供給することが考えられる。しかし、前述のようにCANは車内中の機器と接続されるため、つまり車内に張り巡らわされることから非常に長く、断線等のフェールする確率が高い。このため、このようなフェール時には、エンジンを駆動することができないという問題がある。
【0009】
また、Nスイッチは、従来、スタータモータの始動回路を開閉するリレー回路かあるいは始動回路自体に介装されている。ところで、A/Tの非走行レンジ位置をNスイッチが検出してCPUが始動回路の接点を閉じると、始動回路にスタータモータを駆動する大電流が流れる。このため、このようにNスイッチをスタータモータのリレー回路あるいは始動回路に介装すると、前述の公開公報に開示されているようなNスイッチとCPUとの一体化構造では、スタータモータ駆動の大電流が小電流で動作するCPUに悪影響を及ぼすという問題が考えられる。しかし、前述の公開公報には、このような問題はもちろん、この問題について格別の考慮を払うことについても何ら開示されておらず、この公開公報に開示の従来技術ではこの問題を解決することは難しい。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、外部装置の機器への接続線等のフェール時にも、原動機駆動手段あるいは原動機を始動可能にするためのCPUからのレンジ位置判定信号(始動許可信号)を原動機駆動手段または原動機の始動回路に確実にかつ迅速に供給できる原動機始動制御装置およびこれを備えた自動変速機を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、ポジションセンサとCPUを一体化しても、原動機駆動手段の始動回路に流れる大電流によるCPUへの影響を防止できる原動機始動制御装置を備えた自動変速機を提供することである。
【0012】
本発明の更に他の目的は、ポジションセンサに非接触式センサを用いても、原動機駆動手段を確実に駆動することのできる原動機始動制御装置を備えた自動変速機を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明の原動機始動制御装置は、原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線でスイッチング素子を介して接続されており、前記第1の接続線が、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、前記第2の接続線が、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記始動回路に伝送するものであり、前記第2の接続線が、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴としている。
【0014】
また、請求項2の発明の原動機始動制御装置は、原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置と第1の接続線で接続されており、前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線で、前記始動回路を開閉制御するリレー回路を介して接続されており、前記第1の接続線が、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、前記第2の接続線が、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記リレー回路に伝送するものであり、前記第2の接続線が、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴としている。
【0015】
更に、請求項3の発明は、前記制御装置が、さらに車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて前記駆動機を制御するものであることを特徴としている。
【0016】
更に、請求項4の発明は、前記制御装置は前記ポジションセンサが一体にされたポジションセンサ付制御装置であることを特徴としている。
【0017】
更に、請求項5の発明は、前記ポジションセンサ付制御装置が、前記外部装置との接続を行うための接続ポートを有し、前記始動回路は前記第2の接続線を介して前記接続ポートに接続されていることを特徴としている。
【0018】
更に、請求項6の発明は、前記ポジションセンサ付制御装置が前記駆動機と一体に設けられていることを特徴としている。
【0019】
更に、請求項7の発明は、前記ポジションセンサ付制御装置が、前記駆動機との接続を行うための第2の接続ポートを有していることを特徴としている。
【0020】
更に、請求項8の発明の原動機始動制御装置は、原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線でスイッチング素子を介して接続されており、前記第1の接続線が、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、前記第2の接続線が、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記始動回路に伝送するものであり、前記第2の接続線が、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴としている。
【0021】
更に、請求項9の発明の原動機始動制御装置は、原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線で、前記始動回路を開閉制御するリレー回路を介して接続されており、前記第1の接続線が、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、前記第2の接続線が、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記リレー回路に伝送するものであり、前記第2の接続線が、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴としている。
【0022】
更に、請求項10の発明は、前記制御装置が、さらに車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて前記駆動機を制御するものであることを特徴としている。
【0023】
更に、請求項11の発明は、前記制御装置が前記ポジションセンサが一体にされたポジションセンサ付制御装置であることを特徴としている。
【0024】
更に、請求項12の発明は、前記ポジションセンサ付制御装置が、前記外部装置との接続を行うための接続ポートを有し、前記始動回路は前記第2の接続線を介して前記接続ポートに接続されていることを特徴としている。
【0025】
更に、請求項13の発明は、前記ポジションセンサ付制御装置は前記駆動機と一体に設けられていることを特徴としている。
【0026】
更に、請求項14の発明は、前記ポジションセンサ付制御装置が、前記駆動機との接続を行うための第2の接続ポートを有していることを特徴としている。
【0027】
更に、請求項15の発明は、前記第2の接続線が前記リレー回路に介装されたリレーコイルに接続されているとともに前記第2の接続線を介して供給される信号により前記リレーコイルにリレー駆動電流が供給されることで、前記リレー回路が作動するものであることを特徴としている。
【0028】
更に、請求項16の発明は、前記制御装置が前記リレー回路に介装されていることを特徴としている。
【0029】
更に、請求項17の発明は、前記原動機のイグニッションスイッチのスタータスイッチが前記リレー回路に介装されていることを特徴としている。
【0031】
更に、請求項18の発明は、前記第1の接続線が、前記外部装置の前記車両状態検出信号を送信する信号線であることを特徴としている。
【0033】
更に、請求項19の発明は、前記第1の接続線がシリアル通信線であることを特徴としている。
【0034】
更に、請求項20の発明は、前記第2の接続線に前記制御装置からの前記レンジ位置の判定信号が入力されるようになっており、該判定信号は前記始動回路の電源装置との導通を制御する信号であることを特徴としている。
【0035】
更に、請求項21の発明は、前記ポジションセンサが非接触スイッチであることを特徴としている。
【0036】
更に、請求項22の発明は、前記非接触スイッチが、運転者の操作により磁界が変位する磁界発生手段と、前記磁界の変位により出力が変化するセンサとからなることを特徴としている。
【0037】
更に、請求項23の発明の自動変速機は、請求項1ないし22のいずれか1記載の原動機始動制御装置を備えるとともに前記駆動機を構成することを特徴としている。
【0038】
【作用および発明の効果】
このように構成された請求項1ないし22の各発明の原動機始動制御装置によれば、ポジションセンサからの信号に基づいて制御装置が発する原動機駆動手段または原動機の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を伝送するための第2の接続線が制御装置と始動回路とをスイッチング素子を介してまたは始動回路のリレー回路を介して接続するとともに、制御装置と外部装置との接続を行う第1の接続線と異ならせているので、制御装置から始動回路に始動許可信号を供給するための接続線を、始動許可信号を供給するためだけの専用の接続線とすることができる。これにより、この専用の接続線には始動回路への始動許可信号以外の他の信号が流れることがないため、始動回路への始動許可信号の伝達が速くなり、結果として、駆動機のレンジ位置に応じて原動機の駆動を素早く行うことができる。
また、前述の第2の接続線と異なる第1の接続線からなるネットワークにより、制御装置と外部装置でありかつ車両内のエンジン制御モジュール{以下、ECM(Engine Control Module)とも表記する}やアンチロック制御モジュール{以下、ABS(Anti Braking System)とも表記する}等の各機器をそれぞれ制御する複数の装置とを接続しているので、駆動機のレンジ位置に応じた原動機の駆動制御と車両内の各機器とを統合的に制御可能となる。
更に、第2の接続線を第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線としている。ところで、例えば前述のCAN等から構成され、車両システムである外部装置に接続される第1の接続線は比較的低電圧に設定されている。一方、リレー回路を用いて始動回路を開閉させる場合、始動回路が比較的高い電圧を必要とするため、この始動回路を確実に閉じるためには、ある程度高い電圧を供給する必要がある。したがって、始動回路あるいはリレー回路に接続される第2の接続線には、第1の接続線に供給される電圧より高い電圧が供給されるが、前述のように第2の接続線を高電圧供給線とすることで、第2の接続線に断線させることなくこの高電圧を確実に印加することができ、第2の接続線をこのような高電圧に対して耐久性に優れたものにすることができる。また、第2の接続線のみが耐久性に優れるようにすることで、コスト低減を図ることができる。
【0039】
また、始動回路への始動許可信号のための専用の接続線を用いることで、外部装置等の他の装置や他の線がフェールしても、このフェールに左右することなく、原動機を確実に駆動できる。これにより、このようなフェール時にも、原動機の駆動の信頼性が向上する。
【0040】
特に、請求項2および9の発明によれば、始動回路の電源装置と原動機駆動手段との導通を、始動回路とは別のリレー回路により開閉制御しているので、始動回路に原動機駆動手段を駆動するための大電流が流れても、リレー回路に対するこの大電流による影響を防止できる。
また、請求項3および10の発明によれば、制御装置により車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて駆動機を制御しているので、駆動機のレンジ位置を判定する制御装置と、例えばエンジン回転数やスロットル開度等の車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて駆動機を制御する駆動機用制御装置とを一体の制御装置とすることができ、部品点数を削減でき、コストアップを防止できる。
【0041】
また、請求項および11の発明によれば、少なくとも駆動機のレンジ位置を判定する制御装置とポジションセンサを一体にしたポジションセンサ付制御装置を構成しているので、制御装置とポジションセンサとの組合せをコンパクトにできかつ配線を簡略にすることができる。
【0042】
更に、請求項および12の発明によれば、ポジションセンサ付制御装置に設けた外部装置との接続のための接続ポートに、原動機駆動手段の始動回路に接続するための第2の接続線を接続しているので、ポジションセンサ付制御装置に、始動回路と接続するための専用の接続ポートを別途設けなくても済ませることができ、コストダウンを図ることができる。
【0043】
更に、請求項および13の発明によれば、ポジションセンサ付制御装置を駆動機と一体に設けているので、第2の接続線を短くできるとともにこの第2の接続線を第1の接続線に比べて太くしなくても断線等の不具合の発生を効果的に低減することができ、コストダウンを図ることができる。
【0044】
更に、請求項および14の発明によれば、ポジションセンサ付制御装置に、駆動機との接続を行うための第2の接続ポートを原動機駆動手段の始動回路に接続される接続ポート(以下、第1の接続ポートともいう)とは別に設けているので、第2の接続ポートにより駆動機との接続を行うことができる。これにより、第2の接続ポートを第1の接続ポートつまり原動機駆動手段の位置に関係なく配置することができ、第2の接続ポートの配置自由度を大きくすることができる。
【0046】
更に、請求項15の発明によれば、制御装置による駆動機の所定レンジ位置判定信号で、リレー回路に介装されたリレーコイルにリレー駆動電流を出力するようにしているので、リレー回路を所定のレンジ位置で確実に作動させることができる。
【0047】
更に、請求項16の発明によれば、制御装置を始動回路とは別のリレー回路に介装しているので、始動回路に流れる大電流による制御装置への影響を防止できる。
【0048】
更に、請求項17の発明によれば、イグニッションスイッチのスタータスイッチを、始動回路の電流より小さな電流が流れるリレー回路に介装しているので、イグニッションスイッチのスタータスイッチを小電流用の小型スイッチにでき、この小型スイッチで原動機駆動手段を確実に駆動することができる。
【0050】
また、請求項18の発明によれば、第1の接続線により、外部装置の車両状態検出信号を送信しているので、車両状態検出信号に基づいて駆動機の制御を行うことができる。
【0052】
更に、請求項19の発明によれば、第1の接続線をシリアル通信線としているので、シリアル通信線を構成する2本の通信線の間の電圧差を検出することにより、第1の接続線に信号が入力されたことを判断することができる。したがって、第1の接続線にノイズが入っても、2本の通信線の間の電圧がともに上昇するだけであり、2本の通信線の間の電圧差にノイズによる差は生じなく、このノイズによる誤判定を防止することができる。
【0053】
更に、請求項20の発明によれば、制御装置からのレンジ位置の判定信号を第2の接続線に入力し、該判定信号により原動機駆動手段と始動回路の電源装置との導通を制御しているので、駆動機の所定のレンジ位置でスタータモータ等の原動機駆動手段に電源装置を導通可能とすることで、原動機を確実に始動させることができる。
【0054】
更に、請求項21の発明によれば、ポジションセンサを非接触スイッチで構成しているので、簡単かつコンパクトな構成で耐摩耗性のある非接触スイッチで駆動機のレンジ位置を検出し、制御装置はその検出信号に基づいて駆動機の所定のレンジ位置を判定すると、電源装置を原動機駆動手段に導通させ、原動機駆動手段を始動して原動機を確実に始動させることができる。
【0055】
更に、請求項22の発明によれば、非接触スイッチを、運転者の操作により磁界が変位する磁界発生手段と磁界の変位により出力が変化するセンサとから構成しているので、レンジ位置を連続的に変位する磁界による出力で検出可能となる。
【0056】
更に、請求項23の発明の自動変速機によれば、請求項1ないし22のいずれか1記載の原動機始動制御装置を備えているので、自動変速機のレンジ位置に応じて原動機の駆動を素早くかつ確実に行うことができるようにしながら、しかも自動変速機と原動機始動制御装置との組合せ構造をコンパクトに形成できる。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本明細書では「始動」と「駆動」とが用いられているが、後述するように、始めに原動機駆動手段が駆動され、この原動機駆動手段の駆動で原動機が駆動されることでこれらの2つの用語が用いられているだけで両者に格別な差異はなく、実質的に同じ意味である。
【0058】
図1は、本発明にかかる原動機始動制御装置の実施の形態の第1例を模式的に示すブロック図である。
図1に示すように、この第1例の原動機始動制御装置101は、駆動機102のレンジ位置を検出するポジションセンサ7と、駆動機102のレンジ位置を判定する制御装置(以下、CPUとも表記する)5と、原動機103を駆動する原動機駆動手段104と、この原動機駆動手段104を始動する始動回路(以下、スタータ回路ともいう)105と、始動回路105を開閉制御するリレー回路106とから構成されている。
【0059】
駆動機102は、例えば自動変速機、半自動変速機または無段変速機等であり、適宜のレンジ位置に設定されて原動機103の動力を適宜の動力に変速して出力するものである。
ポジションセンサ7は、駆動機102の設定されているレンジ位置を検出し、レンジ位置検出信号を出力するものである。ここでいうレンジ位置とは、例えば、パーキング(P)、リバース(R)、ニュートラル(N)、ドライブ(D)等である。
【0060】
CPU5は、ポジションセンサ7からレンジ位置検出信号が供給され、この信号に基づいて駆動機102のレンジ位置を判定し、その判定信号をリレー回路106に出力するものである。また、CPU5は外部装置107からの信号に基づいて駆動機102を制御するとともに、駆動機102のレンジ位置の判定信号をこの外部装置107に出力する。外部装置107は車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置を備えた車両システムであり、例えばエンジン制御モジュール、アンチロックブレーキモジュール(ABS)、ドア開閉検出手段、ブレーキ作動検出手段等である。したがって、例えば原動機103であるエンジンの回転数、エンジンのスロットル開度、アンチロック制御、ドアの開閉状態、ブレーキ作動状態等の車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて駆動機102を制御する。
【0061】
原動機103はエンジン等の動力を発生するものである。
原動機駆動手段104は原動機103を駆動するものであり、例えばエンジンのスタータモータ等である。
【0062】
始動回路105は電源装置108と、導通手段109の一部であり、電源装置108と原動機駆動手段104との導通を制御する開閉スイッチ(後述)とを有し、この開閉スイッチがオフのとき、電源装置108と原動機駆動手段104とが遮断され、また開閉スイッチがオンのとき、電源装置108と原動機駆動手段104とが導通可能とされる。
【0063】
リレー回路106は、導通手段109の他部であり、始動回路105の開閉スイッチを開閉作動するスイッチ作動手段(後述)を有し、このスイッチ作動手段はCPU5から所定のレンジ位置の判定信号が供給されたときに作動して開閉スイッチをオンする。また、この第1例ではリレー回路106にイグニッションスイッチ110が介装されている。
【0064】
図2は、図1に示す第1例の原動機始動制御装置の一部を模式的に示す図である。
図2に示すように、第1例の原動機始動制御装置101は、ポジションセンサ7とCPU5とが一体に設けられたポジションセンサ付制御装置として構成されており、この第1例ではこのポジションセンサ付制御装置はA/Tのトランスミッション制御モジュール{以下、TCM(Transmission Control Module)とも表記する}112を構成している。
【0065】
ポジションセンサ7とCPU5とは3本の信号線1a,1b,1cによって接続されている。信号線1aは一定電圧Vccが供給されており、この一定電圧Vccは、電源電圧(バッテリ電圧)VBの変動が激しいため、電源電圧VBに代わるものである。もちろん、この電源電圧VBを用いることもできることは言うまでもない。また、信号線1bは、ポジションセンサ7から出力されるA/Tのレンジ位置を示すポジション信号をPosをCPU5に供給するポジション信号線1bである。更に、信号線1cは接地(グランド:GRD)されている。なお、ポジション信号線1bの断線等のフェールやポジションセンサ7のフェールによる誤検等出を回避するために、ポジションセンサ7を2つ設けることが考えられるが、この場合には、信号線を4本設ける必要がある(ポジション信号線1bのみが更に1本増える)。
【0066】
TCM112は、そのCPU5にそれぞれ接続されたA/T接続用コネクタ(本発明の第2の接続ポートに相当)8および車両システム用接続コネクタ(本発明の接続ポートに相当)9を備えている。一方のA/T接続用コネクタ8にはA/T2が接続されている。また、他方のA/T接続用コネクタ8には第1の接続線113と、第1の接続線113とは異なる第2の接続線114とが接続されている。
【0067】
第1の接続線113はシリアル通信線からなり、パワートレイン系の高速用コントローラエリアネットワーク(High Speed CAN)115とボディ系の低速用コントローラエリアネットワーク(Low Speed CAN)116とから構成されている。高速用コントローラエリアネットワーク115には、車両システム3であるECM117やABS118等が接続されているとともに、低速用コントローラエリアネットワーク116には、ドアの開閉等を検出するドアモジュール(DOOR)119等が接続されている。したがって、第1の接続線113は、例えば原動機103であるエンジンの回転数、エンジンのスロットル開度、アンチロック制御、ドアの開閉状態、ブレーキ作動状態等の車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号、および駆動機102の制御信号を送信する信号線である。
【0068】
第1の接続線113を構成するシリアル通信線は2本の通信線からなり、これらの2本の通信線の間の電圧差を検出することにより、第1の接続線113に信号が入力されたことを判断することができる。したがって、第1の接続線113にノイズが入っても、2本の通信線の間の電圧がともに上昇するだけであり、2本の通信線の間の電圧差にノイズによる差は生じなく、このノイズによる誤判定を防止することができる。
【0069】
第2の接続線114には、リレー回路106が接続されている。この第2の接続線114は、第1の接続線113の電圧よりも高い電圧を供給可能な高電圧供給線として構成されている。
【0070】
図3は、本発明の実施の形態の第1例の原動機始動制御装置101のポジションセンサ付制御装置が採用されているA/Tにおける電気的接続構造を模式的に示す図、図4はこの第1例のポジションセンサ付制御装置を示す平面図、図5は図4におけるV−V線に沿う断面図である。
図3に示すように、この第1例のA/Tにおける電気的接続構造は、ポジションセンサ付制御装置1に、このポジションセンサ付制御装置1によって制御されるA/T2、ポジションセンサ付制御装置1に車両の走行情報を供給する車両システム(本発明の外部装置に相当)3、およびリレー回路106がそれぞれ電気的に接続される構造である。
【0071】
図4および図5に詳細に示すように、ポジションセンサ付制御装置1はケーシング4を備えており、このケーシング4に、A/T2を変速制御するとともにA/T2のレンジ位置を判定するCPU5と、運転者のシフトレバー操作やシフトスイッチ操作等によって操作され、この操作に応じて変位するA/Tのマニュアルシャフト6の回転位置、つまりA/T2のレンジ位置を検出するポジションセンサ7と、A/T接続用コネクタ8(本発明の第2の接続ポートに相当)と、例えばエンジン回転数、油温等の車両の走行状態の検出信号が入力される車両システム接続用コネクタ9(本発明の接続ポートに相当)とが一体化されて設けられている。このポジションセンサ付制御装置1はA/T2に一体に設けられている。
【0072】
CPU5は、耐環境信頼性を向上するために、後述する接続基板14よりも耐熱性および放熱性がともに高い、例えばセラミックス基板等の基板からなる矩形状の制御基板10を備えている。この制御基板10上には、マイクロコンピュータを主体とする複数の回路チップ(素子)が配設されており、各回路チップは、例えば、制御基板10の2辺に沿って集約配置された端子群10a,10b,10cを含んでいる。
【0073】
図5に示すように、ポジションセンサ7は、マニュアルシャフト6に固定されてこのマニュアルシャフト6と一体に回転可能な可動子11と、可動子11に固定されてこの可動子11一体に回転可能な永久磁石(本発明の磁界発生手段に相当)12と、この永久磁石12の回転でその磁界が変位するのを永久磁石12と非接触で検出し、例えば起電力を発生するホール素子(ホールIC)等からなる磁気センサ(本発明のセンサに相当)13とから構成されている。
【0074】
したがって、運転者によって行われたシフト操作に対応してマニュアルシャフト6が回転すると、永久磁石12と磁気センサ13の相対位置が変化する、つまり永久磁石12の磁界が変位するので、磁気センサ13がこの磁界の変位に応じた電圧値を出力する。この電圧値は運転者のシフト操作で設定された変速レンジ位置に対応しているので、この電圧値により変速レンジ位置を検出可能となっている。
【0075】
そして、図4に示すようにポジションセンサ7には、磁気センサ13からの電圧信号が出力される出力回路部7aが設けられており、出力回路部7aは導線を有する基板で構成されてこの導線が接続基板14の導線に電気的に接続されており、この出力回路部7aから接続基板14に出力されるようになっている。
【0076】
図6に示すように、車両システム接続用コネクタ9はオスコネクタとして形成されており、外方に突出する多数の入・出力端子9a,9a,…を備えている。なお、図示しないが、A/T接続用コネクタ8も、同様にオスコネクタとして形成されており、外方に突出する多数の入・出力端子を備えている。
【0077】
また、接続基板14には、3つの回路端子群14a,14b,14cが制御基板10の3つの回路端子群10a,10b,10cに対応しかつ制御基板10の長辺および短辺の2辺に沿って近接して配設されている。これらの回路端子群14a,14b,14cの各回路端子は、それぞれ接続基板14の配線を介してポジションセンサ7の磁気センサ13、A/T接続用コネクタ8および車両システム接続用コネクタ9の多数の入・出力端子のいずれかに電気的に接続可能とされている。
【0078】
図5に示すように、A/T接続用コネクタ8は、図示しないA/Tケースに取付固定されたA/T側コネクタ15に電気的にかつ直接的に接続されるようになっている。このA/T側コネクタ15には、A/Tケース内の各種センサ類16の配線およびA/Tケース内のバルブボディに付設されるソレノイド類17の配線をそれぞれまとめたワイヤハーネス18が接続されている。
【0079】
図7は第1例の原動機始動制御装置の具体的な構成の一例を部分的にかつ模式的に示す図である。
図7に示すように、第1例の原動機始動制御装置101におけるTCM112を構成するポジションセンサ付制御装置1には、CPU5と車両システム接続用コネクタ9との間に、FETトランジスタからなるスイッチング素子122が介装されている。このスイッチング素子122はリレー回路106の構成要素であり、CPU5からのオフ信号が供給されるときはオフとなって遮断し、オン信号が供給されるときはオンとなって導通するようにされている。その場合、CPU5からのオン、オフ信号は、A/T2のレンジ位置が所定のレンジ{非走行レンジであるパーキング(P)レンジおよびニュートラル(N)レンジ}位置に設定されたときはオン信号となり、また、所定のレンジ位置以外のレンジ位置に設定されたときはオフ信号でとなる。
【0080】
なお、この第1例では、スイッチング素子122がポジションセンサ付制御装置1内に設けられていて、ポジションセンサ付制御装置1の一部がリレー回路106を構成しているが、このスイッチング素子122はポジションセンサ付制御装置1の外部、つまり第2の接続線114に接続されるようにして設けることもできる。この場合には、ポジションセンサ付制御装置1はリレー回路106を構成しないようになる。
【0081】
車両システム接続用コネクタ9に接続された第2の接続線114は、リレー回路106の第1のリレー123に接続される。すなわち、この第1のリレー123は、電流供給時に作動して磁力を発生するリレーコイル124と、このリレーコイル124の磁力で作動(オン)して閉じる常開の開閉スイッチ125とを有している。リレーコイル124の一端に第2の接続線114が接続されるとともに、リレーコイル124の他端に車両内の電源装置126が接続されている。
【0082】
したがって、第1のリレー123は、スイッチング素子122の導通時に、電源装置126の電力が電圧を降下されてリレーコイル124に印加されることで、リレーコイル124に電流が流れ、リレーコイル124が作動して磁力を発生し、開閉スイッチ125が閉じるようになっている。換言すると、始動許可信号が第2の接続線114を介してリレーコイル124に伝送されることになる。
【0083】
開閉スイッチ125の一側の接点はリレー回路106内の電源装置127に接続されるとともに、開閉スイッチ125の他側の接点はリレー回路106内に配置されたイグニッションスイッチ110の一側の接点に接続されている。また、イグニッションスイッチ110の他側の接点は、第2のリレー128に接続される。すなわち、この第2のリレー128は前述の導通手段109を構成し、リレー回路106の構成要素であり電流供給時に作動して磁力を発生するリレーコイル129と、始動回路105の構成要素でありこのリレーコイル129の磁力で作動(オン)して閉じる常開の開閉スイッチ130とを有している。リレーコイル129の一端にイグニッションスイッチ110が接続されるとともに、リレーコイル129の他端は接地される。
【0084】
したがって、第2のリレー128は、開閉スイッチ125が閉じかつイグニッションスイッチ110が閉じ(オンし)たときに電源装置126の電力がリレーコイル129に印加されることで、リレーコイル129に電流が流れ、リレーコイル129が作動して磁力を発生し、開閉スイッチ130が閉じるようになっている。
【0085】
開閉スイッチ130の一側の接点は始動回路105内の電源装置131に接続されるとともに、開閉スイッチ130の他側の接点は原動機駆動手段104であるスタータモータ132に接続されている。
【0086】
このように構成された第1例の原動機始動制御装置101においては、ポジションセンサ7は、A/T2が設定されているレンジ位置を検出してその検出信号をCPU5に供給する。A/T2がPレンジ位置またはNレンジ位置の非走行レンジ位置以外のレンジ位置に設定されると、CPU5は、ポジションセンサ7からの検出信号に基づいてA/T2が非走行レンジ位置以外の走行レンジ位置に設定されたことを判定し、オン信号をFETトランジスタのベース122aに供給する。これにより、スイッチング素子122が遮断し、第1のリレー123が作動しない。すると、開閉スイッチ125が開き、始動回路105は作動不能状態となり、イグニッションスイッチ110がオンしても第2のリレー128が作動しないので、スタータモータ132は始動しなく、原動機103は駆動しない。
【0087】
A/T2がPレンジ位置またはNレンジ位置の非走行レンジ位置に設定されると、ポジションセンサ7がこの所定のレンジ位置を検出してその検出信号をCPU5に供給する。CPU5は、ポジションセンサ7からの検出信号に基づいてA/T2が非走行レンジ位置に設定されたことを判定し、オフ信号をFETトランジスタのベース122aに供給する。これにより、スイッチング素子122が導通し、始動許可信号が第2の接続線114を介してリレーコイル124に伝送され、第1のリレー123が作動する。すると、開閉スイッチ125が閉じ、始動回路105は作動可能状態となり、イグニッションスイッチ110がオンすると、第2のリレー128が作動して開閉スイッチ130が閉じるので、スタータモータ132が始動し、原動機103が駆動する。
【0088】
このように構成されたこの第1例の原動機始動制御装置101によれば、始動回路105に向けて始動許可信号を伝送するための第2の接続線114を、制御装置と外部装置との接続を行う第1の接続線と異ならせているので、ポジションセンサ付制御装置1と始動回路105とを接続するこの第2の接続線114をポジションセンサ付制御装置1から始動回路105に信号を供給するためだけの専用の接続線とすることができる。これにより、この専用の接続線にはスタータモータ132の始動許可信号以外の他の信号が流れることがないため、スタータモータ132への始動許可信号の伝達が速くなり、結果として、A/T2のレンジ位置に応じて原動機103の駆動を素早く行うことができる。
なお、始動回路105に向けて始動許可信号を伝送する第2の接続線114は1本に限定されることなく、複数本を設けることもできる。
【0089】
また、スタータモータ132の始動許可信号のための専用の第2の接続線114を用いることで、外部装置107等の他の装置がフェールしたり、第1の接続線113等の他の線がフェール(断線)しても、このフェールに左右することなく、スタータモータ132を確実に始動できる。これにより、このようなフェール時にも、原動機103の駆動を確実に行うことができ、原動機103の駆動の信頼性が向上する。
【0090】
更に、第2の接続線114と異なる第1の接続線113により、CPU5と車両内のECM117、ABS118、ドアモジュール119等の各機器をそれぞれ制御するCAN115,116等の複数の装置とを接続しているので、A/T2のレンジ位置に応じた原動機103の駆動制御と車両内の各機器とを統合的に制御可能となる。
【0091】
更に、第2の接続線114を、第1の接続線113よりも高い電圧を供給する高電圧供給線としているので、第2の接続線114を高電圧に対して耐久性に優れたものにすることができる。したがって、このように第2の接続線114に高電圧に対する優れた耐久性を持たせることで、第2の接続線を断線させることなく、比較的高い電圧を確実に印加することが可能となる。
【0092】
更に、第1の接続線113をシリアル通信線としているので、シリアル通信線を構成する2本の通信線の間の電圧差を検出することにより、第1の接続線113に信号が入力されたことを判断することができる。したがって、第1の接続線113にノイズが入っても、2本の通信線の間の電圧がともに上昇するだけであり、2本の通信線の間の電圧差にノイズによる差は生じなく、このノイズによる誤判定を防止することができる。
【0093】
更に、CPU5からのA/T2のレンジ位置の判定信号を第2の接続線114に入力し、この判定信号によりスタータモータ132と始動回路105の電源装置131との導通を制御しているので、A/T2の非走行レンジ位置でスタータモータ132に電源装置131を導通可能とすることで、原動機103を確実に始動させることができる。
そして、非走行レンジ位置のみでスタータモータ132を駆動できるので、ユーザのシフト操作ミス等によって、駆動機103の駆動時に、車両が誤って前方または後方に発進してしまうことを防止できる。
【0094】
更に、ポジションセンサ7を、運転者の操作により磁界が変位する永久磁石12と、この永久磁石12の磁界の変位により出力が変化する磁気センサ13とからなる非接触スイッチで構成しているので、簡単かつコンパクトな構成で耐摩耗性のある非接触スイッチによりA/T2のレンジ位置を確実に検出することができるとともに、レンジ位置を連続的に変位する磁界による出力で検出可能となる。
【0095】
更に、CPU5により車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいてA/T2を制御することで、A/T2のレンジ位置を判定する制御装置と、例えばエンジン回転数やスロットル開度等の車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいてA/T2を制御する駆動機用制御装置とを一つのCPU5を備えたTCM112としているので、部品点数を削減でき、コストアップを防止できる。しかも、A/T2のレンジ位置を判定するCPU5とポジションセンサ7とを一体にしたポジションセンサ付制御装置1を構成しているので、CPU5とポジションセンサ7との組合せをコンパクトにできかつ配線を簡略にすることができる。
【0096】
更に、ポジションセンサ付制御装置1をA/T2と一体に設けているので、第2の接続線114を短くできるとともにこの第2の接続線114を第1の接続線113に比べて太くしなくても断線等の不具合の発生を効果的に低減することができ、コストダウンを図ることができる。
【0097】
更に、ポジションセンサ付制御装置1に設けた車両システム接続用コネクタ9に、スタータモータ132の始動回路105に接続するための第2の接続線114を接続しているので、ポジションセンサ付制御装置1に、始動回路105と接続するための専用の接続ポートを別途設けなくても済ませることができ、コストダウンを図ることができる。
【0098】
更に、ポジションセンサ付制御装置1に、A/T2との接続を行うためのA/T接続用コネクタ8を始動回路に接続される車両システム接続用コネクタ9とは別に設けているので、このA/T接続用コネクタ8によりA/T2との接続を行うことができる。これにより、A/T接続用コネクタ8をスタータモータ132の位置に関係なく配置することができ、A/T接続用コネクタ8の配置自由度を大きくすることができる。
【0099】
更に、第1例の原動機始動制御装置101によれば、始動回路105の電源装置131とスタータモータ132との導通を、始動回路105とは別のリレー回路106により開閉制御しているので、始動回路105にスタータモータ132を駆動するための大電流が流れても、リレー回路106に対するこの大電流による影響を防止できる。
【0100】
更に、CPU5によるA/T2の所定レンジ位置判定信号で、リレー回路106に介装されたリレーコイル124,129にリレー駆動電流を出力するようにしているので、リレー回路106を非走行レンジ位置で確実に作動させることができる。
【0101】
更に、ポジションセンサ付制御装置1に設けたスイッチング素子122を、つまりポジションセンサ付制御装置1の一部を始動回路105とは別のリレー回路106に介装しているので、始動回路105に流れる大電流によるポジションセンサ付制御装置1への影響を防止できる。
【0102】
更に、イグニッションスイッチ110(つまり、スタータスイッチ)を、始動回路105の電流より小さな電流が流れるリレー回路106に介装しているので、イグニッションスイッチ110を小電流用の小型スイッチにでき、この小型スイッチでスタータモータ132を確実に駆動することができる。
【0103】
更に、ポジションセンサ7に設けられるNスイッチに、接触式のスイッチが一般に用いると、この接触式のスイッチは、その接点におけるショートで発生する金属粉や接点の摩耗などによって、接点表面の接触コントロールが非常に難しいため、ノイズ信号が多くなり、スタータモータの駆動制御には困難が伴ってしまうばかりでなく、レンジ位置のポジション毎に接点が必要であるため、小型化には限界がある。そこで、この第1例のようにポジションセンサ7を非接触式センサにすることで、このような接触式のスイッチの問題は解決できる。
【0104】
また、ポジションセンサ7を非接触式センサにするとNスイッチも非接触式スイッチとなるため、このNスイッチをスタータモータの始動回路に介装できず、非接触式スイッチからなるNスイッチではスタータモータを駆動させることができないという問題があるが、第1例のように第2の接続線114を用いることで、Nスイッチを非接触式スイッチで構成しても、スタータモータ132を駆動させることができる。
【0105】
更に、第1例のA/T2によれば、原動機始動制御装置101を備えているので、A/T2のレンジ位置に応じて原動機103の駆動を素早くかつ確実に行うことができるようにしながら、しかもA/T2と原動機始動制御装置101との組合せ構造をコンパクトに形成できる。
【0106】
なお、この第1例では、ポジションセンサ7とCPU5とが一体にされてポジションセンサ付制御装置1として構成されているが、ポジションセンサ7とCPU5とは別々に分離して設けることもできる。
【0107】
また、ポジションセンサ付制御装置1はA/Tケースに外接して設けることもできるし、A/Tケース内のバルブボディ内に設けることもできる。更に、ポジションセンサ7とCPU5とを別々に分離して設ける場合は、CPU5をA/Tのバルブボディ内に設け、ポジションセンサ7をA/Tケースに外接して設けることもできる。
【0108】
更に、前述の第1例では、ポジションセンサ7が非接触式スイッチである永久磁石からなる磁界発生手段で構成されているが、光学インタラプタなどによりレンジ位置を検出する非接触センサを用いることもできる。また、非接触式センサ(非接触スイッチ)に代えて、A/T2のポジションセンサ7として従来から一般的に用いられている接触式スイッチを用いることもできる。
更に、3つの電源装置126,127,131は1つの共通の電源装置から構成することもできるし、これらの3つの電源装置126,127,131のうち、少なくとも2つを共通にすることもできる。
【0109】
図8は、本発明の原動機始動制御装置の実施の形態の第2例を模式的に示す、図7と同様の図である。なお、以下の各例の説明において、それより前の例と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
【0110】
前述の第1例では2つのリレー123,128を用いているが、図8に示すように、この第2例では第1例の一方のリレー123が省略され、他方のリレー128のみが用いられている。また、前述の第1例ではECM117がリレー回路106の外部に配置されているが、この第2例では、ECM117はリレー回路106内に配置されている。
【0111】
そして、ECM117内の電源装置133が第2の接続線114を介してスイッチング素子122に接続されるとともに、イグニッションスイッチ110の一方の接点にECM117のCPU134を介して接続されている。この第2例のスイッチング素子122では、第1例と異なり、A/T2が非走行レンジ位置のときにCPU5がオンの判定信号をスイッチング素子122のベース12aに供給することでスイッチング素子122が導通され、また、A/T2が走行レンジ位置のときにCPU5がオフの判定信号をスイッチング素子122のベース12aに供給することでスイッチング素子122が遮断されるようになっている。スイッチング素子122の導通時に、リレー128がオン可能となる、つまりスタータモータ132が始動可能な状態となる。
したがって、この第2例の原動機始動制御装置101はECM117を介してスタータモータ132を始動するタイプである。
【0112】
このように構成された第2例の原動機始動制御装置101によれば、ECM117を介してスタータモータ132を始動するようにしているので、ECM117内のCPU134で様々な条件を付加してスタータモータ132を始動させることができ、スタータモータ132の駆動制御をよりきめ細かく制御することができる。例えば、TCM112やECM117のフェール状態を検出する条件を加えて、正常であればスタータモータ132の駆動制御を許可する等の制御を行うことができる。
【0113】
また、イモビライザ(エンジン始動不能装置)が装着されている場合には、イモビライザからの出力信号の条件を加味して、スタータモータ132の駆動の許可制御を行うことができる。
更に、第1例に対してリレー123が省略されるので、部品点数を削減でき、コストダウンを図ることができる。
この第2例の他の構成および他の作用効果は、第1例と実質的に同じである。
【0114】
なお、前述の第1および第2例では、リレー123,128の少なくとも1つを用いるものとしているが、本発明はこれらのリレー123,128を省略することもできる。例えば、図9に示すように第2の接続線114と電源装置131との間にイグニッションスイッチ110およびスイッチング素子122を始動回路105自体に直列に接続する。このようにすれば、リレー123,128をすべて省略することができ、リレーを用いないことで、部品点数が削減できるとともに、コストダウンを図ることができる。この場合には、スタータモータ132と始動回路105の電源装置131とが直接接続され、かつその接続線が第2の接続線114で構成されるようになるので、第2の接続線114に高電圧が印加される。しかし、第2の接続線114を高電圧供給線として耐久性の優れたものとしているので、第2の接続線114を断線させることなく、この第2の接続線114に高電圧を確実に供給することができる。
また、本発明においては、第2の接続線114は前述のようにリレー回路106を介して始動回路105に接続されるか、図9に示すように始動回路105に直接接続される。
【0115】
また、スイッチング素子122と電源装置126との間の第2の接続線114に、イグニッションスイッチ126を介装する。このようにすれば、リレー123を省略でき、1つのリレー128のみで済むようにできる。このように、イグニッションスイッチ126を第2の接続線114に介装する場合には、第2の接続線114にある程度の高電圧を供給する必要があるが、第2の接続線114を高電圧供給線としているので、この場合にも第2の接続線114を断線させることなく、この高電圧を確実に印加することができる。
【0116】
更に、逆にリレー数を3個以上に増やし、各リレー毎に作動条件を設定することで、リレー数に応じて前述の第2例で述べたように様々な条件を付加してきめ細かなスタータモータ132の駆動制御を行うことができる。
【0117】
更に、ポジションセンサ7に設けられているNスイッチを始動回路105にイグニッションスイッチ110ととも直列に介装することもできる。このようにすれば、原動機始動制御装置101の構成が簡単になる。
このように、第1および第2例において、リレー数やイグニッションスイッチ110の配設場所を自由に変更することが可能となる。
【0118】
図10は、本発明にかかる原動機始動制御装置の実施の形態の第3例を模式的に示す、図1と同様のブロック図である。
前述の各例では、原動機103が原動機駆動手段104によって駆動されるものとしているが、図10に示すようにこの第3例の原動機103は原動機駆動手段104によらずに自分自身で駆動するものである。したがって、原動機駆動手段104は省略されている。
【0119】
このような原動機103としては電動モータ等があり、また、前述の例のように原動機駆動手段104によって駆動される原動機103としては、エンジンや補助モータで駆動される電動モータ等がある。
この第3例の他の構成および作用効果は、第1例と実質的に同じである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる原動機始動制御装置の実施の形態の第1例を模式的に示すブロック図である。
【図2】 図1に示す第1例の原動機始動制御装置に用いられている原動機始動制御装置を模式的に示す図である。
【図3】 図1に示す第1例が採用されているパワートレインの1つであるA/Tにおける電気的接続構造を模式的に示す図である。
【図4】 図3に示す第1例のポジションセンサ付制御装置を示す平面図である。
【図5】 図4におけるV−V線に沿う断面図である。
【図6】 図4におけるVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】 図1に示す第1例の原動機始動制御装置の具体的な構成の一例を部分的にかつ模式的に示す図である。
【図8】 本発明の原動機始動制御装置の実施の形態の第2例を模式的に示す、図7と同様の図である。
【図9】 本発明の変形例を模式的に示す図である。
【図10】本発明にかかる原動機始動制御装置の実施の形態の第3例を模式的に示す、図1と同様のブロック図である。
【符号の説明】
1…ポジションセンサ付制御装置、2…自動変速機(A/T)、3…車両システム、5…電子制御装置(CPU)、6…マニュアルシャフト、7…ポジションセンサ、8…A/T接続用コネクタ、9…車両システム接続用コネクタ、12…永久磁石(磁界発生手段)、13…磁気センサ、101…原動機始動制御装置、102…駆動機、103…原動機、104…原動機駆動手段、105…始動回路、106…リレー回路、107…外部装置、108…電源装置、109…導通手段、110…イグニッションスイッチ、112…トランスミッション制御モジュール(TCM)、113…第1の接続線、114…第2の接続線、115…高速用コントローラエリアネットワーク(High Speed CAN)、116…低速用コントローラエリアネットワーク(Low Speed CAN)、117…エンジン制御モジュール(ECM)、122…スイッチング素子、123,128…リレー回路、131…電源装置、132…スタータモータ

Claims (23)

  1. 原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、
    前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、
    前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線でスイッチング素子を介して接続されており、
    前記第1の接続線は、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、
    前記第2の接続線は、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記始動回路に伝送するものであり、
    前記第2の接続線は、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴とする原動機始動制御装置。
  2. 原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、
    前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、
    前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路を開閉制御するリレー回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線で直接接続されており、
    前記第1の接続線は、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、
    前記第2の接続線は、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記リレー回路に伝送するものであり、
    前記第2の接続線は、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴とする原動機始動制御装置。
  3. 前記制御装置は、さらに車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて前記駆動機を制御するものであることを特徴とする請求項1または2記載の原動機始動制御装置。
  4. 前記制御装置は前記ポジションセンサが一体にされたポジションセンサ付制御装置であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  5. 前記ポジションセンサ付制御装置は、前記外部装置との接続を行うための接続ポートを有し、前記始動回路は前記第2の接続線を介して前記接続ポートに接続されていることを特徴とする請求項記載の原動機始動制御装置。
  6. 前記ポジションセンサ付制御装置は前記駆動機と一体に設けられていることを特徴とする請求項または記載の原動機始動制御装置
  7. 前記ポジションセンサ付制御装置は、前記駆動機との接続を行うための第2の接続ポートを有していることを特徴とする請求項ないしのいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  8. 原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、
    前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、
    前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線でスイッチング素子を介して接続されており、
    前記第1の接続線は、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、
    前記第2の接続線は、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記始動回路に伝送するものであり、
    前記第2の接続線は、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴とする原動機始動制御装置。
  9. 原動機駆動手段によって駆動される原動機に連結される駆動機のレンジ位置を検出するポジションセンサと、該ポジションセンサと電気的に接続され、少なくとも前記ポジションセンサからの信号に基づいてレンジ位置を判定する制御装置とを備え、
    前記制御装置と、車両内の各機器をそれぞれ制御する複数の装置である外部装置とが第1の接続線で接続されており、
    前記制御装置と、前記原動機駆動手段の始動回路とが、前記第1の接続線と異なる第2の接続線で、前記始動回路を開閉制御するリレー回路を介して接続されており、
    前記第1の接続線は、ネットワークで構成されてこのネットワークが前記制御装置とこれらの複数の装置とを接続するものであり、
    前記第2の接続線は、前記ポジションセンサからの信号に基づいて前記原動機駆動手段の始動回路を始動可能にさせる始動許可信号を前記リレー回路に伝送するものであり、
    前記第2の接続線は、前記第1の接続線よりも高い電圧を供給する高電圧供給線であることを特徴とする原動機始動制御装置。
  10. 前記制御装置は、さらに車両の走行状態の検出信号等の車両状態検出信号に基づいて前記駆動機を制御するものであることを特徴とする請求項8または9記載の原動機始動制御装置。
  11. 前記制御装置は前記ポジションセンサが一体にされたポジションセンサ付制御装置であることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  12. 前記ポジションセンサ付制御装置は、前記外部装置との接続を行うための接続ポートを有し、前記始動回路は前記第2の接続線を介して前記接続ポートに接続されていることを特徴とする請求項11記載の原動機始動制御装置。
  13. 前記ポジションセンサ付制御装置は前記駆動機と一体に設けられていることを特徴とする請求項11または12記載の原動機始動制御装置
  14. 前記ポジションセンサ付制御装置は、前記駆動機との接続を行うための第2の接続ポートを有していることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  15. 前記第2の接続線は前記リレー回路に介装されたリレーコイルに接続されているとともに前記第2の接続線を介して供給される信号により前記リレーコイルにリレー駆動電流が供給されることで、前記リレー回路が作動するものであることを特徴とする請求項または記載の原動機始動制御装置。
  16. 前記制御装置は前記リレー回路に介装されていることを特徴とする請求項2、9または15記載の原動機始動制御装置。
  17. 前記原動機のイグニッションスイッチのスタータスイッチが前記リレー回路に介装されていることを特徴とする請求項2、9、15、および16のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  18. 前記第1の接続線は、前記外部装置の前記車両状態検出信号を送信する信号線であることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  19. 前記第1の接続線はシリアル通信線であることを特徴とする請求項1ないし1のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  20. 前記第2の接続線に前記制御装置からの前記レンジ位置の判定信号が入力されるようになっており、該判定信号は前記始動回路の電源装置との導通を制御する信号であることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1記載の原動機始動制御装置。
  21. 前記ポジションセンサは非接触スイッチであることを特徴とする請求項20記載の原動機始動制御装置。
  22. 前記非接触スイッチは、運転者の操作により磁界が変位する磁界発生手段と、前記磁界の変位により出力が変化するセンサとからなることを特徴とする請求項21記載の原動機始動制御装置。
  23. 請求項1ないし22のいずれか1記載の原動機始動制御装置を備えるとともに前記駆動機を構成することを特徴とする自動変速機。
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