JP4054376B2 - イメージ増強剤としてのヘテロ環状メチルフリーラジカル - Google Patents

イメージ増強剤としてのヘテロ環状メチルフリーラジカル Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、特定の新規トリアリールメチルフリーラジカル、および磁気共鳴造影(MRI)におけるイメージ増強剤としてのその使用、ならびにこのようなラジカルを含有するコントラスト媒体、およびMRIコントラスト媒体の製造へのこのようなラジカルおよびその非ラジカル前駆体の使用に関する
発明の背景
MRIは侵入性でなく、また例えば従来のラジオグラフィーのX線のような潜在的に有害な放射線を調査中の患者に照射することを伴わないので、MRIは医師にとって特に魅力的になってきた診断技術である。
しかしながら、この技術は幾つかの重大な欠点による不利益があり、これらの欠点としては、特に、MRI装置の製造および操作の費用、許容できる空間的解像度のイメージを生じさせるのに必要な比較的長い走査時間、および、同一のまたは密接に類似した造影パラメーターを有する組織型間で、例えば組織異常をイメージにおいて明確に示させるための、磁気共鳴(MR)イメージでのコントラストを達成する問題などが挙げられる。
MRI装置の製造および操作の費用は、許容できる時間で許容できる空間的解像度のイメージを生じさせるために、装置中の一次磁石が発生させる必要のある磁場の強度と密接に関連している。
MRイメージは、サンプル、例えばヒトまたは動物の身体から検出されたMRシグナルの操作により生成される。このようなサンプルは磁場に置かれ、そしてサンプル中の選択された非ゼロスピン核("造影核(imaging nuclei)"、これは一般的に体液中の水プロトンである)におけるMR遷移を励起させるように選択された周波数(典型的にはラジオ周波数(RF))を有する電磁波放射のパルスを照射される。
誘導MRシグナルの振幅は、種々のファクター、例えばサンプルが経験する磁場の強度、サンプルの温度、サンプル内の造影核の密度、造影核の同位体的性質および化学的環境、ならびに造影核が経験する磁場の局部的な不均一性に依存する。
従って、例えばMRシグナル振幅を増大させるか、または異なる組織型間でのMRシグナル振幅の差を増大させることにより、MRイメージの質を向上させるための多くの技術が提案されている。
関心のある組織に関する造影パラメーター(核密度、T1およびT2)を変更することができ、MRIコントラスト剤を調査中の患者に投与することによってこれを行うための多くの提案がなされている(例えばUS-A-4647447(Gries/Schering)、US-A-4925652(Gries/Schering)およびUS-A-4863715(Jacobsen/Nycomed)参照)。このようなMRIコントラスト剤が常磁性であるならば、これらは、これらが投与されるか、またはこれらが集合する身体領域における水プロトンのT1の有為な減少を引き起こし、また、これらのコントラスト剤が(例えばJacobsenが提案したように)強磁性または超常磁性であるならば、これらは水プロトンのT2の有為な減少を引き起こす。いずれの場合にも、結果として、このような領域のMRイメージにおいて(正または負に)増強されたコントラストとなる。
従来のMRIにおいてこのような剤によって達成できるコントラストの増強は比較的限られており、一般的にイメージ獲得期間の短縮または一次磁石の磁場強度の低下を可能にするようなものではない。
造影されるサンプル中に存在する常磁性種でカップリングするESR遷移を励起させることにより、基底スピン状態と励起スピン状態との間での造影核の占有率差(population difference)を増幅させるために、ダイナミック核分極またはオーバーハウザー効果として知られているスピン遷移カップリング現象を利用することが、US-A-4984573(Leunbach/Nycomed Innovation)に記載されている。
サンプルのMRイメージを生じさせるためのこの新しい技術(以下、オーバーハウザーMRI(OMRI)という)は、サンプル中の選択された核における核スピン遷移を励起させるように選択された周波数を有する第一電磁波放射(これは一般的にラジオ周波数またはその付近の電磁波放射であり、従って便利のため、以下、RF電磁波放射という)でサンプルを照射し、そしてまた、その選択された核の少なくとも幾つかに関する核スピン遷移とカップリングした電子スピン遷移を励起させるように選択された周波数を有する第二電磁波放射(これは一般的にマイクロ波周波数またはその付近の電磁波放射であり、従って便利のため、以下、NWまたはUHF電磁波放射という)でサンプルを照射することを伴い、サンプルによって放射された、結果として増幅されたMRシグナル(自由誘導減衰シグナル)から、MRイメージが生成される。
イメージ核のNMR遷移とカップリングするESR遷移を有する常磁性物質は、造影サンプル内に自然に存在していることがあるか、あるいはより普通には、OMRIコントラスト剤として投与することができる。
多数の"酸素フリーラジカル"、すなわち一つ以上の不対電子が酸素原子と会合しているラジカルがOMNRコントラスト剤として提案されており、これらとしては、例えばニトロキシド安定フリーラジカル、クロラニルセミキノンラジカルおよびフレミー塩(US-A-4984573)および重水素化安定フリーラジカル、特に重水素化ニトロキシド安定フリーラジカル(WO-A-90/00904)が挙げられる。
しかしながら、このようなラジカルは、安定性、毒性、または電子および核スピン遷移の劣ったカップリングのため、完全に満足すべきものとは認められていない。
Nycomed Innnovation ABはWO-A-91/12024において、OMRIコントラスト剤として使用するための持続性炭素フリーラジカル、すなわち一つ以上の不対電子が主として炭素原子と会合しているラジカル、例えばトリアリールメチルラジカルを提案している。
発明の概要
我々は、特別な群の新規トリアリールメチルラジカルが、これらをOMRIコントラスト剤として使用するのに特に好適なものとする特定の有利な性質を有することを見出した。
従って、一つの観点からみて、本発明は、式Iで表されるラジカル化合物
.C(Ar1)3 (I)
(式中、各基Ar1は同一でも異なっていてもよく、所望により置換されていてもよい芳香族基、好ましくは所望により置換されていてもよい5〜7員の炭素環状またはヘテロ環状の芳香族環であり、この環は所望により一つ以上の縮合した炭素環状環またはヘテロ環状環、好ましくはベンジル環を有していてもよく、前記Ar1基の少なくとも一つは、下記式の基Ar3
Figure 0004054376
(式中、
各Xは同一でも異なっていてもよく、酸素原子、イオウ原子、または基COまたはS(O)n(ここで、nは1〜3である)を示し、ただし、少なくとも一つの基Xはイオウ原子またはS(O)n基であり;
R1は水素原子、あるいは式-M、-XM、-X-Ar2または-Ar2を示し、ここで、Mは水可溶化基であり、Ar2は所望により水可溶化基Mで置換されていてもよい5〜10員の芳香族環を示し;
基R7の各々は同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭化水素基、例えばアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基、あるいは水可溶化基Mを示し、あるいは二つの基R7は、それらが結合している原子と一緒になってカルボニル基または5〜8員のシクロアルキリデン基、モノ-またはジ-オキサシクロアルキリデン基、モノ-またはジ-アザシクロアルキリデン基、またはモノ-またはジ-チアシクロアルキリデン基を示し、その環結合炭素は所望により硅素原子で置き換えられていてもよく(しかし好ましくは、どのスピロ構造においても環連結原子は3個以下のヘテロ原子と結合している)、R7が水素以外である場合は、それは所望によりヒドロキシル基で、所望によりアルコキシル化されていてもよく、所望によりヒドロキシル化されていてもよいアシルオキシ基またはアルキル基で、または水可溶化基Mで置換されていてもよい))、あるいはそのパー重水素化類似体または塩を提供する。
所望により置換されていてもよい芳香族基Ar1は、WO-A-91/12024のトリアリールメチルラジカルについて記載された全てのアリール基から選択することができる。
しかしながら、全てのAr1基が基Ar3ではない式Iの化合物においては、基Ar3以外のこれらAr1基は、下記式の基Ar1'
Figure 0004054376
(式中、X、R1およびR7は、上記定義のとおりであるが、少なくとも一つのXがSまたはS(O)nの場合を除く)であることが好ましい。このような好ましい基Ar1'において、Xは好ましくは酸素原子であり、R7は水素原子、または所望によりヒドロキシル化されていてもよいアルキル基、好ましくはメチル基である。
式Iの好ましいラジカル化合物は、各基Ar1が、可溶化基Mで置換された芳香族基であり、この芳香族基は二つの縮合イオウ含有ヘテロ環状環を有しており、これらのヘテロ環はそれぞれ少なくとも一つ、好ましくは二つの可溶化基Mで置換されている化合物である。
特に好ましいラジカル化合物は、式Iにおいて、前記Ar1基の各々が、下記式の基である化合物
Figure 0004054376
(式中、
R1は式COOR5またはCOOM1(ここで、R5およびM1は上記定義のとおりである)を示し;
基R7の各々は同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭化水素基、例えばアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシァルキル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を示し、R7が水素以外である場合は、それは所望により、ヒドロキシル基で、所望によりアルコキシル化されていてもよく、所望によりヒドロキシル化されていてもよいアシルオキシ基またはアルキル基で置換されていてもよく;
各縮合環上の少なくとも一つの基R7は水可溶化基であり、すなわち水素および非置換アルキル以外である)、
あるいはその重水素化類似体、前駆体または塩である。
本発明に係る特に好ましい式Iのラジカル化合物は、次のものである。トリス(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラヒドロキシメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチルおよびその塩(例えばナトリウム塩)、および
Figure 0004054376
ビス(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(ここで、パー重水素化トリチルという)、および
Figure 0004054376
ビス-(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラキス-(ヒドロキシ-2H2-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(ここで、重水素化ヒドロキシトリチルという)。
特に好ましい式Iのラジカル化合物としては、少なくとも一つ、好ましくは二つ、より好ましくは三つのAr1基の全てがAr3であり、残りのAr1基がAr1'である化合物が挙げられる。
各基Ar3またはAr1'において、二つの縮合環が同一であることがとりわけ好ましい。
式Iのラジカル化合物において、可溶化基Mは、診断組成物および医薬生成物において従来用いられている任意の可溶化基であってよい。特に好ましい可溶化基Mとしては次のものが挙げられる。所望によりヒドロキシル化されていてもよく、所望によりアルコキシル化されていてもよいアルキル基またはオキソ-アルキル基、および式R5、COOR5、OCOR5、CHO、CN、CH2S(O)R5、CONR5 2、NR5COR5、NR5 2、SO2NR5 2、OR5、PO3 2-、SOR5、SO2R5、SO3M1、COOM1(ここで、R5は水素原子、または所望によりヒドロキシル化されていてもよく、所望によりアミノ化されていてもよく、所望によりアルコキシル化されていてもよく、所望によりカルボキシレート化されていてもよいアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基またはアルカリール基を示し、M1は1当量の生理的に許容されるカチオン、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属カチオン、アンモニウムイオンまたは有機アミンカチオン、例えばメグルミンイオンである)、-(O(CH2)n)mOR5(ここで、nは1〜3の値を有する整数であり、mは1〜5の値を有する整数である)、-CX(CHR5)nXまたはCH2R8(ここで、R8は親水性R5基である)、またはSR10またはSO2R10(ここで、R10は基R5であるか、あるいは所望により一つ以上、特に二つまたは三つの基COOR5、OCOR5、CHO、CN、CONR5 2、NR5COR5、NR5 2、SO2NR5、OR5、PO3 2-、SOR5、SO2R5、SO3M1、COOM1または-(O(CH2)n)mOR5で、置換されていてもよいアルキル基である)。
可溶化基Mとしてとりわけ好ましいものは、次の基である。
式C(H)3-n(CH2OH)n、R9、COR9、SR9、SOR9、SO2R9、CON(R9)2、NR9 2、NHR9およびCONHR9の基[ここで、R9はヒドロキシル化されたアルキル基、例えば以下の基
Figure 0004054376
を示してよい(しかし、イオウ原子、窒素原子または酸素原子に結合した何れのR9も、α炭素においてヒドロキシル化されていないことが好ましい)]、および
式SO2R12またはSR12の基(ここで、R12は基CH2COOR13、CH(COOR13)2、CH2CONHR9、CH2CONR9 2、CR5(COOR13)2、CH(CN)CO2R13、(CH2)nSO3 -M1、(CH2)nCOR13、CH(COR9)CH2COR9およびCH(R5)COR9であり、n、M1およびR5は上記で定義したとおりであり、R13は水素原子、アルキル基、または基M1またはR9である)。
式Iのラジカル化合物において、何れのアルキルおよびアルケニル部分も、好ましくは6個以下、特に好ましくは4個以下の炭素原子を有し、一般的に、トリアリール構造の三つのアリールモノマーの各々は同一であることが好ましい。
本発明による基Ar3において、基Xは好ましくは酸素原子、イオウ原子またはSO2から選択される。
各Ar3部分において、好ましくは二つ、特に好ましくは四つのX基の全てがイオウ原子またはS(O)n基、好ましくはイオウ原子またはSO2基である。
従って、好適なAr3基としては、例えば中央の芳香族環が下記式の縮合環を有するものが挙げられる。
Figure 0004054376
好ましいAr3としては、以下のものが挙げられる。
Figure 0004054376
このような好ましいAr3において、R7は水素原子、または所望によりヒドロキシル化されていてもよいアルキル基、好ましくはヒドロキシC1-3-アルキル基、特にヒドロキシメチル基であることが好ましい。
式Iのラジカル化合物において、基R1にとって好ましいものとしては、下記の基が挙げられる。
Figure 0004054376
好ましい式Iのラジカル構造としては、下記式Ia、Ib、IcおよびIdのラジカル化合物が挙げられる。
Figure 0004054376
これらの式中、R11およびR12は、前記の好ましいR1に列記したものから選択される。R11およびR12は、H、SCH3、SCH2CO2CH2CH3、SCH2COOH、SO2N(CH3)CH2(CHOH)4CH2OH、SO2NH2、SO2NCH2CH2OHおよびSO2NCH2CHOHCH2OHから選択することが好ましく、R11およびR12は同一であることが特に好ましい。
本発明のさらなる観点は、OMRIに用いられるコントラスト媒体の製造への式Iの化合物の使用を提供し、また、サンプル中に不活性炭素フリーラジカルを導入し、前記サンプルを、前記フリーラジカルにおける電子スピン遷移を励起させるように選択された周波数の第一電磁波放射で照射し、前記サンプルを、このサンプル内の選択された核における核スピン遷移を励起させるように選択された周波数の第二電磁波放射で照射し、前記サンプルからの自由誘導減衰シグナルを検出し、所望により、前記検出されたシグナルからイメージまたはダイナミックフローデータを生じさせることを含む、サンプルの磁気共鳴調査方法を提供する。
さらにもう一つの観点からみて、本発明は、式Iのラジカル化合物を、少なくとも一つの薬理的に許容される担体または賦形剤と一緒に含む磁気共鳴造影コントラスト媒体組成物を提供する。
インビボでの造影のためには、ラジカル化合物は、勿論、生理的に許容可能なラジカルであるか、あるいは生理的に許容可能な形態、例えばカプセル封入形態で提供されるものであることが好ましい。
さらにもう一つの観点からみて、本発明は、ヒトまたはヒト以外の動物、好ましくは哺乳類の被検者内に有効量の磁気共鳴シグナル増幅剤を導入し、前記被検者の少なくとも一部のイメージを生成させる磁気共鳴造影方法において、改良点が、前記増幅剤として、本発明に係るラジカルを導入することを含むことを特徴とする、磁気共鳴造影方法を提供する。
発明の詳細な記載
本発明の新規トリアリールメチルラジカルは、生理的pHにおける安定性、長い半減期(少なくとも1分、好ましくは少なくとも1時間)、長い緩和時間、および驚くほど良好な緩和性という有益な特性の利点を有している。特に有利には、本発明の新規ラジカル化合物は、上記で定義したAr3基を有しない相当する化合物と比較して、驚くべき安定性を示す。安定性は、MRIコントラスト剤として使用されるラジカル化合物の適正を考慮する際に特に重要であり、従って本発明のラジカル化合物は、この技術における著しい進歩を表す。
すなわち、下記式のラジカル化合物
Figure 0004054376
(式中、nは0、1、2または3であり、R1は水素、SCH3、SCH2COOCH2CH3またはSCH2COOHである)は、nの増加分ごとに少なくとも10倍も安定であり、例えばn=3のラジカルは、n=0に相当するラジカルよりも少なくとも1000倍も安定であることが見出された。
本発明に係る使用にとって、それらのESRスペクトルにおいて比較的に少ない遷移、例えば15未満、好ましくは10未満の遷移を有するフリーラジカル、および狭い線幅のESR遷移、例えば500mG以下、好ましくは150mG未満、特に60mG未満、とりわけ25mG未満のESR遷移を有するラジカルは、OMRIコントラスト剤として使用するのに特に好ましい。(ここでいう線幅は、好都合には、周囲条件において固有の線幅(吸収スペクトル中の半値最大における全幅)である。)
少ない数のESR遷移線は、より効果的なESRおよびNMR遷移のカップリングを得るために一般的に好ましいが、我々は、驚くほど良好なカップリング、従ってMRシグナルの増強が、多数のESR遷移を示すラジカルを用いても達成できることを見出した。
ラジカルが複数のESR遷移を有する場合には、超微細***定数は非常に小さいことが好ましい。従って、これに関し、常磁性中心から可能な限り離れて位置する可能な限り少ない非ゼロスピン核を有するラジカルは、特に好ましい。
トリアリールメチルラジカルは、さらなる分子、例えば脂質親和性部分、例えば長鎖脂肪酸、あるいは巨大分子、例えばポリマー、タンパク質、ポリサッカライド(例えばデキストラン)、ポリペプチドおよびポリエチレンイミンに結合させることができる。巨大分子は、組織特異的な生物分子、例えば抗体またはバックボーンポリマー、例えば多数の独立したラジカル基を担持可能なポリリジン(これ自身は、さらなる巨大分子に結合できる)であってよい。ラジカルを脂質親和性分子と結合させること、またはラジカルを脂質親和性基で置換することは、特定の系、例えば血液中でのラジカルの緩和性を増強できるので、特に有用である。式Iのラジカルのこのような脂質親和性誘導体および巨大分子誘導体、およびその塩は、本発明のさらなる観点を形成する。
式Iの化合物をさらなる分子に連結することは、任意の従来の方法、例えばカルボジイミド法、Krejcarek et al.の混合無水物手法(Biochemical and Biophysical Research Communications 77:581(1977)参照)、Hnatowich et al.の環状無水物法(Science 220:613(1983)その他参照)、Meares et al.のバックボーン結合技術(Anal. Biochem. 142:68(1984)その他参照)、およびSchering法(例えばEP-A-331616(Deutsch/Schering)参照)により、かつUS-A-5208324(Klaveness/Nycomed)において説明されているようなリンカー分子を使用して、行うことができる。
それらの驚くほど有益な特性からみて、本発明の新規トリアリールメチルラジカルは、従来のMRIコントラスト剤として、ESRコントラスト剤として、あるいはESR造影または磁性測定におけるESRスピンラベルとしても使用することができる。
本発明に係る化合物、特にパー重水素化化合物(例えばパー重水素化トリチルおよび重水素化ヒドロキシトリチル)は、酸素濃度のOMRI造影(オキシメトリー)において、またはスピンラベルオキシメトリーにおけるスピンラベルとして使用されるMRシグナル増強剤として特に有用である。
従って、もう一つの観点において、本発明は、式Iの化合物、好ましくはパー重水素化化合物のオキシメトリーにおける使用を提供する。
スピンラベルオキシメトリーの方法は、Lurie et al.によりSMRM,11th Annual Meeting 1992, Abstract No. 4101に記載されており、OMRIに基づくオキシメトリーの方法は、Grucker et al.により記載されている(MRM, 34:219-225(1995))。
式Iのラジカル化合物は、それらの非ラジカル前駆体化合物から従来のラジカル生成方法により製造することができる。好適な非ラジカル前駆体化合物としては、相当するトリアリールメタン、トリアリールメチルハライドおよびトリアリールメタノール、およびトリアリールメタノールの誘導体、例えばエーテルが挙げられる。
従って、もう一つの観点において、本発明は、式Iの化合物のラジカル前駆体のラジカル生成工程を行い、続いて、所望によりアリール部分上の置換を、例えば酸化または還元により変更することを含む、式Iのラジカル化合物の製造方法を提供する。このような変更により、例えば硫化物置換基(例えば-SCH3または-SCH2COOEt)を酸化して相当するスルホンにすることができ、こうしてラジカル形成前の酸性水素の問題が回避される。同様に、脂質親和性置換基(例えば-SCH2COOEt)を還元して相当する親水性置換基(例えば-SCH2CH2OH)にすることができる。
従って、一例として、ラジカル前駆体は、下記式II
(Ar1)3CLv (II)
(式中、(Ar1)3Cは前記定義のとおりであり、Lvは置換可能でラジカルを生成させる基である)で表すことができる。式IIには、例えば下記式
(Ar1)3COH (III)
(Ar1)3CHal (IV)
(Ar1)3CH (V)
(Ar1)3CCOOH (VI)
(Ar1)3C.CO.O.O.CO.C(AR1)3 (VII)
(Ar1)3C.NH C(Ar1)3 (VIII)
(式中、Halはハロゲン、例えばBrまたはClを示す)が包含される。
従って、例えば式Iのラジカル化合物は、相当するトリアリールメチルハライドから、金属触媒、例えば銅、亜鉛または水銀での還元により、あるいは電極上での電解反応により、または塩素ラジカル除去剤、例えばオレフィンの存在下での光化学反応により、好都合に製造できる。あるいは、ラジカルは相当するトリアリールメタンから、例えばUS-A-3347941に記載された方法に従って、例えば水素化ナトリウムの存在下での塩基との反応に続いて、酸素またはクロラニル等のキノンの存在下での酸化剤、例えばヨウ素との反応によって製造できる。ラジカルを製造する別の方法は、トリアリールメタンを、安定性がより低い他のラジカル、例えば三級ブトキシルラジカルと反応させることである。後者のラジカルは、適当な前駆体、例えば過酸化物またはアゾ化合物の熱分解または光分解を介して、その場で生成する。ラジカル製造を行ないうる方法のもう一つの例は、相当するトリアリールメタノールを、酸の存在下に反応させてカルボニウムイオンを形成させ、次いで好適な還元剤、例えばCr2+、Fe2+等のような金属イオンの存在下に還元してフリーラジカルにするか、または電気化学的に還元することである。炭素フリーラジカルはまた、相当するラジカル前駆体のカチオンとアニオンとの間でのコンプロポーショネイション(comproportionation)反応によっても生成させることができる。このような反応において、電子はアニオンとカチオンとの間で交換され、二つのラジカルが生成する。従って、トリアリールメチルラジカルは、トリアリールメチルラジカル前駆体カチオンを相当するアニオンと混合することにより製造できる。トリアリールメチルラジカルはまた、相当する二量体トリアリールメチル構造、例えばアゾビストリアリールメチルまたはビス(トリアリールメチルカルボン酸)パーオキシドの熱分解または光分解によっても製造できる。トリアリールメチルラジカルのもう一つの製造方法は、トリアリールメチルカルボキシレートの電気化学的脱炭酸である。
水溶液中で長い半減期、例えば少なくとも1時間、好ましくは10日、より好ましくは50日、特に好ましくは少なくとも1年の半減期を有するラジカルは、インビボでの造影に使用するのに特に望ましい。
非ラジカル前駆体それら自体は、この技術において普通の方法により製造することができ、多数の好適な方法がWO-A-91/12024に記載されている。
ここで引用された文献は、参考のために本明細書に組み入れられる。
従って、例えば下記の反応スキームを使用することができる。
Figure 0004054376
Figure 0004054376
Figure 0004054376
Figure 0004054376
Figure 0004054376
パー重水素化トリチルは、非重水素化類似体の製造に関して以下の実施例65〜70に記載された方法により、ただし最初のケタール化工程(WO-A-91/12024の実施例2に記載)においてアセトンの代わりにアセトン-d6を用いて製造することができる。重水素化ヒドロキシトリチルは、一般的に、連続的な縮合環形成工程および重水素化還元工程、次いで非重水素化類似体の製造に関して以下の実施例73〜77に記載されたのと同様の工程により製造することができる。
OMRIに使用するために、式Iのラジカル化合物は、好都合には従来の製剤用担体または賦形剤と一緒にコントラスト媒体に処方される。本発明により製造または使用されるコントラスト媒体は、不活性フリーラジカル(またはラジカルの形成を投与直前に行う場合には非ラジカル前駆体)に加えて、医薬または獣医薬における治療および診断用組成物にとって普通であるような処方助剤を含有することができる。従って、媒体は、例えば可溶化剤、乳化剤、増粘剤、緩衝剤等を含むことができる。媒体は、非経口的(例えば静脈内)または経小腸的(例えば経口)適用、例えば外部***管を有する体腔(例えば胃腸管、膀胱および子宮)内への直接適用に適する形態、あるいは心臓血管系内への注射または注入に適する形態であってよい。しかしながら、生理的に許容できる媒質中の溶液、懸濁液または分散液が一般的に好ましい。
サンプルの環境内において比較的に不安定であるか、または不溶性であるフリーラジカルは、例えば、それらが安定である媒質を含有する耐胃液性カプセル中にカプセル封入すことができる。あるいは、ラジカルは、可溶性カプセル中に封入された凍結乾燥粉末として提供することができる。このような処方は、好都合には、インビボでの使用のしばらく前に溶解される。
インビボでの診断造影に使用するために、好ましくは実質的に等張性である媒体は、造影滞域内で1μM〜10mMのフリーラジカル濃度を生じさせるのに充分な濃度で投与することが好都合である。しかしながら、正確な濃度および投与量は、勿論、ある範囲のファクター、例えばコントラスト剤の毒性、器官標的能力、および投与経路に依存する。フリーラジカルの最適濃度は、様々なファクター間のバランスを表す。一般的に、最適濃度は、殆どの場合0.1〜100mM、特に0.2〜10mM、さらに特に0.5〜5mMの範囲にある。静脈内投与のための組成物は、フリーラジカルを10〜1000mM、特に50〜500mMの濃度で含有することが好ましい。イオン性物質の場合50〜200mM、特に130〜270mMの範囲、非イオン性物質の場合200〜400mM、特に290〜330mMの範囲の濃度が特に好ましい。しかしながら、尿道管、または腎臓または胆汁系の造影のためには、恐らく例えば、イオン性の場合は10〜100mM、あるいは非イオン性物質の場合は20〜200mMの濃度を有する組成物を使用することができる。さらにボールス(bolus)注射の場合の濃度は0.1〜100mM、好ましくは5〜25mM、特に好ましくは6〜15mMであることが好都合である。
本発明を、以下の非限定的な実施例によりさらに説明する(特に指示しない限り、パーセント、部および比率は重量に関し、温度は摂氏度である)。
実施例1
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-カルボン酸
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール(10.0g,45.0mmol;WO-91/12024に従って調製)を、アルゴン雰囲気下、乾燥THF(200mL)に溶解した。溶液を-20℃に冷却し、ヘキサン中のn-ブチルリチウム(20.0mL,50.0mmol)を加えた。室温に達した後、反応混合物を固体二酸化炭素(150g)上に移し、一夜放置した。水(200mL)を加え、2M水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを10に調節した。エーテルで洗浄した後、2M塩酸でpH2まで酸性化し、エーテル(2300mL)で抽出した。有機相を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて純粋な生成物を得た。
Figure 0004054376
実施例2
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-カルボン酸メチルエステル
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-カルボン酸(10.0g,38.0mmol)を、乾燥DMF(100mL)に溶解した。炭酸カリウム(15.2g,110.0mmol)を加え、反応物を30minで55℃に加熱した。室温に冷却後、ヨウ化メチル(15.6g,110.0mmol)を加え、溶液を一夜撹拌した。沈澱を濾別し、溶液を蒸発させた。NaHCO3飽和水溶液およびエーテル中に残留物を溶解した。水層を捨て、有機相を乾燥(Na2SO4)し、濾過し、次いで蒸発させて純粋な生成物9.4g(88%)を得た。
Figure 0004054376
実施例3
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)-ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)-ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(2.86g,10mmol;WO-91/12024に従って調製)を、無水THF(75mL)に溶解し、-70℃に冷却した。n-ブチルリチウム(4.4mL,ヘキサン中2.5M)を加えた。室温に到達するまで反応混合物を放置した。4-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)-ジオキソール(1.4g,5mmol)を固体として加えた。1時間後、混合物をNaH2PO4飽和水溶液でクエンチした。水相を捨て、有機層を蒸発させた。残留物をジクロロメタン中に溶解し、水で洗浄し、次いで乾燥(Na2SO4)させた。生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:ヘプタン,1:1)で精製して、純粋な生成物1.8g(44%)を得た。
Figure 0004054376
実施例4
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(15.0mg,0.018mmol)を、ジクロロメタン(0.8mL)に溶解し、BF3・Et2O(6.6μL,0.054mmol)を加えた。2〜3分後、塩化スズ(II)(10mg,0.054mmol)をアセトニトリル(0.4mL)と共に加えた。5分後、混合物をジクロロメタン(50mL)中に注ぎ、水(250mL)で洗浄した。有機相を乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで蒸発させた。生成物は精製しなかったが、ESRにより分析した。
ESR(THF,200G):トリプレット、aH=2.5G,線幅400mG。
実施例5
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
エチルブロモアセテートの添加までは、全反応操作をアルゴン雰囲気下、脱気溶媒を使用して行った。ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)-ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(0.399g、0.486mmol)を乾燥ベンゼン(9.0mL)中に溶解した。t-ブチルリチウム(2.0mL,ペンタン中1.5M)、次いでテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)(0.447mL,3.0mmol)を加えた。混合物を5分間攪拌し、次いで30分間超音波で処理した。S8(0.100g,3.12mmol)を加え、超音波処理を2時間続けた。反応物を0.2M KOH(50.0mL)水溶液の添加によりクエンチした。ベンゼン(40mL)で洗浄後、水相を集め、エーテル(60mL)を加え、次いで水相を、2M塩酸を用いて酸性化した。有機相を分離し、濾過し、次いで蒸発させた。残留物を脱気したアセトニトリル(40mL)に溶解した。エチルブロモアセテート(0.55mL,5.0mmol)と炭酸カリウム(1.0g,7.2mmol)を加えた。混合物を一夜撹拌した。反応物を濾過し、10mLに濃縮した。エーテル(50mL)とNaH2PO4水溶液(50mL)を加えた。有機相を収集し、乾燥(MgSO4)し、次いで蒸発させた。生成物を分離HPLCで精製した。
Figure 0004054376
実施例6
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(15mg,0.013mmol)をジクロロメタン(0.8mL)中に溶解し、BF3・Et2O(8.0μL,0.065mmol)を加えた。塩化スズ(II)(12.3mg,0.065mmol)とアセトニトリル(0.4mL)を混合物に加えた。水相処理及び蒸発後、生成物を分離HPLCで精製した。
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-チトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(316mg,0.275mmol)を1M NaOH水溶液(3mL)、水(1.5mL)およびエタノール(3mL)の混合物に溶解した。溶液を室温で15分間攪拌し、エタノールを蒸発させて除去し、次いで残留物をさらに2時間室温で攪拌した。乾固付近まで蒸発後、純粋な酸(240mg,82%)を分離HPLCで分離し、次いで凍結乾燥した。この酸を、水(50mL)の添加により相当するナトリウム塩に変換した後、1M NaOH水溶液でpH7に調整し、凍結乾燥した。
ESR(H2O中3.4mM、200G):シングレット、線幅120mG。
オーバーハウザー増大(上記の水溶液):マイクロ波出力5wで164。
安定性の測定:空気を除去しない水中の半減期:120時間。
収量:13mg(85%)。
ESR(THF,200G):トリプレット、aH=100mG、線幅73mG。
オーバーハウザー増大(THF,2.1mM):マイクロ波出力2.13wで195。
安定性の測定:空気を除去しないアセトニトリル中の半減期:2700時間。
実施例7
ビス-(8-ナトリウムカルボキシレートメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ナトリウムカルボキシレートメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(9mg,0.008mmol)をエタノールに溶解した。水(5mL)と1M NaOH(48μL,0.048mmol)を加え、反応物を35℃で1時間攪拌した。溶液を蒸発した。生成物を分離HPLCで精製した。収集した留分を蒸発し、水とエーテルに溶解した。エーテル相を蒸発し、残留物を水および1M NaOH(24μL,0.024mmol)に溶解した。溶液を凍結乾燥した。
収量:7mg(75%)。
ESR(水,5mM,200G):シングレット、線幅73mG。
オーバーハウザー増大(水,5mM):マイクロ波出力1.1wで179。
安定性の測定:空気を除去しない水中の半減期:60時間。
実施例8
ビス-(8-ナトリウムカルボキシレート( 2 H 2 )メチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ナトリウムカルボキシレート( 2 H 2 )メチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
このラジカルは、メタノール-d1(25mL)中のビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(9mg,0.008mmol)、D2O(5mL)および1M NaOD(48μL、0.048mmol)から、実施例7に記載された手法を用いて調製された。生成物を分離HPLCによって精製し、純粋生成物を凍結乾燥した。
収量:7mg(75%)。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅86mG。
オーバーハウザー増大(H2O):マイクロ波出力10Wで47。
実施例9
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(0.50g,0.61mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥ベンゼン(6.0mL)に溶解した。t-ブチルリチウム(2.44mL,ペンタン中1.5M)とTMEDA(0.545mL,3.66mmol)を加えた。反応混合物を25分間超音波に曝露し、次いで乾燥ベンゼン(16mL)中のジエチルカーボネート(7.2mL,59.4mmol)溶液にゆっくり加えた。1.5時間攪拌した後、NaH2PO4(50mL)水溶液を加えた。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させた。分離HPLCによる精製後、130.0mg(21%)の純粋な生成物が得られた。
Figure 0004054376
実施例10
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(520mg,0.501mmol)を塩化スズ(II)(95mg,0.501mmol)及びアセトニトリル(5mL)と共に、脱気した乾燥ジクロロメタン(15mL)に溶解した。BF3・Et2O(70μL,0.557mmol)を加え、溶液を20分間攪拌した。ジクロロメタン(80mL)を加え、脱気した水(80mL)で洗浄した後、有機層を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで蒸発させた。生成物を分離HPLCにより精製した。
収量:110mg(22%)。
ESR(THF,200G):シングレット、線幅325mG。
オーバーハウザー増大(THF,2.1mM):マイクロ波出力4wで156。
安定性の測定:空気を除去しないアセトニトリル中の半減期:2000時間。
実施例11
ビス-(8-カリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-カリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(132mg,0.129mmol)をエタノール(10mL)に溶解した。水酸化カリウム水溶液(5mL,1.0M)を加え、反応混合物を50℃で一夜攪拌した。エタノールの蒸発後、混合物を50℃で1時間攪拌し、次いで2M塩酸で酸性化した。水相をエーテルで抽出した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで蒸発させた。生成物を分離HPLCにより精製した。留分を蒸発させ、水を加えた。水層をエーテルで抽出した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで蒸発させた。生成物を水と1M KOH(0.387mL,0.387mmol)を加えることにより溶解した。溶液を凍結乾燥した。
収量:101mg(75%)。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅105mG。
オーバーハウザー増大(H2O,6.9mM):マイクロ波出力0.012wで219。
実施例12
ビス-(8-N,N-ジメチルカルボキシアミド-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-N,N-ジメチルカルボキシアミド-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(0.292g,0.356mmol)をアルゴン雰囲気中で乾燥ベンゼン(7.0mL)中に溶解した。t-ブチルリチウム(1.45mL,ペンタン中1.5M)及びTMEDA(0.325mL,2.18mmol)を加えた。溶液を30分間超音波に曝露した。10℃に冷却後、反応混合物を、乾燥ベンゼン(20mL)中のN,N-ジメチルカルバモイルクロリド(1.4mL,15.0mmol)及びt-ブチルリチウム(0.25mL,ペンタン中の1.5M)の溶液に加えた。混合物を17時間攪拌し、NaH2PO4水溶液でクエンチした。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させた。分離HPLCにより精製後、純粋な生成物10.0mg(3%)が得られた。
Figure 0004054376
実施例13
ビス-(8-ジメチルアミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ジメチルアミノ-カルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-ジメチルアミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ジメチルアミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(3mg,0.003mmol)をアルゴン雰囲気下で脱気したアセトニトリル(2mL)に溶解した。塩化スズ(II)(3mg,0.016mmol)とBF3・Et2O(20μL,0.16mmol)とを順次加えた。反応混合物を2分間攪拌し、次いで脱気したエーテル(20mL)及び水(20mL)を含む分液ロートに移した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、次いで蒸発させた。さらなる精製は、行わなかった。
収量は決定しなかった。
ESR(ジエチルエーテル,200G):シングレット、線幅535mG。
オーバーハウザー増大(ジエチルエーテル):マイクロ波出力4Wで18。
実施例14
4-メトキシカルボニル-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール)
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(2.0g,6.98mmol)を、アルゴンが充填され、かつ乾燥した反応フラスコ中の乾燥エーテル(50.0mL)に溶解した。n-ブチルリチウム(3.07mL,ヘキサン中2.5M)を加え、反応混合物を30分間攪拌した。溶液を固体二酸化炭素上に投入し、一夜攪拌後、濾過してエーテルを除去した。固体残留物をクロロホルムで洗浄し、真空下で乾燥した。粗生成物を乾燥DMF(20.0mL)中の炭酸カリウム(0.97g,6.98mmol)と混合し、60℃で1.5時間攪拌した。室温に冷却後、ヨウ化メチル(0.435mL,6.98mmol)を加えた。攪拌を一夜続行した。混合物を濾過し、溶液を蒸発させ、次いで残留物をジクロロメタン及び水に溶解した。有機相を水(230mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させ、さらに真空下で乾燥して、明緑-黄色の結晶純粋生成物を得た。
Figure 0004054376
実施例15
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-チトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール(5.15g,23.2mmol)を乾燥アルゴンが充填された反応容器中の乾燥エーテル(40.0mL)に溶解した。溶液を0℃に冷却し、n-ブチルリチウム(9.29mL,ヘキサン中2.5M)を加えた。室温で15分間撹拌後、混合物を0℃に冷却し、4-メトキシカルボニル-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール)(4.0g,11.6mmol)を分配して加えた。反応物を室温で一夜撹拌した。大量の沈澱を水(70mL)及びエーテル(50mL)を添加して溶解した。有機層を分離し水相を再度エーテルで洗浄した。有機相を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させ半固体状の残留物を得た。生成物をアセトニトリルから再結晶させた。純粋生成物の収量は5.26g(60%)であった。
Figure 0004054376
実施例16
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)-ジオキソール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(0.37g,0.489mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥THF(40mL)に溶解した。溶液を-20℃に冷却し、n-ブチルリチウム(0.78mL,ヘキサン中2.5M)を加え、溶液を1時間撹拌した。S8(0.050g,1.47mmol)を加え、冷却浴を除去し、反応物を一夜で室温に到達させた。反応物を再度-20℃に冷却し、n-ブチルリチウム(2.34mL,ヘキサン中2.5M)で1時間処理した。S8(0.15g,4.41mmol)を加え、冷却浴を除去し、反応物を一夜で室温に到達させた。三度目、反応物を-20℃に冷却し、n-ブチルリチウム(0.78mL,1.96mmol)を加え、1時間攪拌し、S8(0.050g,1.47mmol)を加えた。冷却浴を除去した。4時間攪拌後、脱気したエーテル/NaH2PO4水溶液混合物を添加して反応混合物をクエンチした。有機相を分離し水相をエーテルで一度洗浄した。有機相を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて半固体状の残留物を得た。アセトニトリル(50mL)、炭酸カリウム(1.081g,7.82mmol)およびエチルブロモアセテート(0.868mL,7.82mmol)を加えた。混合物を一夜攪拌し、濾過し、次いで蒸発させた。分離HPLC後に、54.3mg(10%)の純粋生成物を得た。
Figure 0004054376
実施例17
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(12.3mg,0.011mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥し脱気したアセトニトリル(2mL)に溶解した。BF3・Et2O(4.7μL,0.022mmol)を攪拌しながら添加した。塩化スズ(II)(5mg、0.022mmol)に次いで亜鉛アマルガム(2mg,0.030mmol)を加えた。反応物を脱気したジクロロメタン(40mL)及び水(30mL)の混合物に加えた。有機相を分離し、乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させた。ラジカルは分離HPLCで精製した。
収量は決定しなかった。
ESR(THF,200G):シングレット、線幅222mG。
オーバーハウザー増大(THF,5.7mM):マイクロ波出力1.5Wで232。
安定性測定:空気除去しないアセトニトリル中の半減期:100時間。
実施例18
ビス-(8-ナトリウムカルボキシレートメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-ナトリウムカルボキシレートメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチル(9mg,0.009mmol)を、乾燥し脱気したアセトニトリル(1.5mL)に溶解した。水酸化カリウム水溶液(54μL、1.0M)を加え、反応物を1時間撹拌した。トリス緩衝液(2mL,pH8)を加え、溶液を乾固寸前まで濃縮した。全体積が2mLになるまでトリス緩衝液を加えてオーバーハウザー解析およびESR解析用に試料を準備した。
ESR(H2O,0.16mM,200G):シングレット、線幅236mG。
オ-バーハウザー増大(H2O,0.159mM):マイクロ波出力32.4mWで130。
実施例19
ビス-(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
乾燥TMEDA(1.2mL,8.04mmol)及びt-ブチルリチウム(5.36mL、ペンタン中1.5M)を0℃で乾燥シクロヘキサン(12mL)に溶解した。ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(0.608g,0.804mmol)を室温で固体として加えた。20分後、固体二酸化炭素を、次いで乾燥エーテル(50mL)を加えた。17時間攪拌後、反応混合物を濾過し沈澱を乾燥した。酸を分離HPLCにより精製した。
Figure 0004054376
実施例20
ビス-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
トリカルボン酸を実施例19に記載されているようにして調製した。しかし、二酸化炭素で一夜処理した後、反応混合物を濾過し、沈澱を反応フラスコに移してDMF(15mL)中の炭酸カリウム(0.222g,1.61mmol)と混合した。30分間室温で撹拌後、ヨウ化メチル(0.228g,1.61mmol)を加え、反応物を一夜撹拌した。この混合物に塩酸(45mL,0.25M)及びエーテル(45mL)を加えた。エーテル相を分離し、水相をエーテル(270mL)で抽出した。収集した有機相を、わずかに酸性の水(560mL,2M塩酸1mLが添加された)で洗浄し、乾燥(Na2SO44)し、蒸発させた。分離HPLC後、純粋エステル0.22g(30%)が得られた。
Figure 0004054376
実施例21
ビス-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタン
Figure 0004054376
ビス-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(5mg,0.005mmol)をアルゴン雰囲気下で、乾燥し脱気したアセトニトリル中に溶解した。BF3・Et2O(2.0μL,0.011mmol)及び塩化スズ(II)(3.0mg,0.016mmol)を加えた。亜鉛アマルガム(1.0mg,0.015mmolを加えた。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(エーテル/ヘプタン5:1)で精製した。
得られた量が少量のため、収量は決定しなかった。
Figure 0004054376
実施例22
ビス-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
手法A:
ビス-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタン(5.0mg,0.5mmol)をアルゴン雰囲気下で、乾燥し脱気したDMSO及びアセトニトリル(1.0mL)の1/1混合物中に溶解した。カリウムt-ブトキシド(1.2mg,10.6mmol)を加えた。溶液を脱気したエーテル(50mL)および水(40mL,pH2)の混合物に加えた。エーテル相を分離し蒸発した。
ESR(アセトニトリル,200G);マルチプレット、線幅65mG。
オーバーハウザー増大(アセトニトリル):マイクロ波出力1.1Wで38。
Figure 0004054376
手法B:
ビス-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(30mg,0.032mmol)を、アルゴンが充填され、かつ乾燥した反応容器内に充填した、乾燥し脱気したアセトニトリル(2.5mL)に溶解した。BF3・Et2O(13.0μL,0.064mmol)を加えた。反応混合物からの試料は大きなオーバーハウザー効果を示し、このようにラジカルは形成されていた。溶液を、脱気したジクロロメタン(25mL)及び水(70mL)を含む分液ロートに移した。暗緑色の有機相を分離し、Na2SO4で乾燥し、蒸発させた。収量は決定しなかった。
オーバーハウザー増大(アセトニトリル,12.9mM):マイクロ波出力9Wで230。
実施例23
ビス-(8-カリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-カリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
アセトニトリル(2.0mL)およびジクロロメタン(0.5mL)中のビス-(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)-モノ-(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(59.2mg,0.067mmol)およびBF3・Et2O(26.0μL,0.13mmol)から、実施例22Bに記載されているようにしてラジカルを合成した。収量は決定しなかった。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅60mG。
オーバーハウザー増大(H2O、pH9緩衝液):マイクロ波出力5Wで60。
実施例24
2,2,6,6-テトラキス-( 2 H 3 -メチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
WO-91/12024中の相当するプロトン(protio)化合物について記載された手法を用い、この化合物を、ベンゼン-1,2,4,5-テトラチオール(20.0g,97mmol)、アセトン-d6(48mL,0.65mol)およびHBF4(16.8mL,エーテル中54%,0.123mol)から調製した。
Figure 0004054376
実施例25
トリス-(2,2,6,6-テトラキス-( 2 H 3 -メチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メタノール
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(19.7g,66mmol)を、アルゴン雰囲気下で、乾燥ジエチルエーテル(400mL)に溶解した。n-BuLi(41.2mL,ヘキサン中1.6M)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いでジエチルカーボネート(2.40mL,19.8mmol)を30分間かけて滴下した。一夜攪拌後、エーテル(200mL)および飽和NaH2PO4水溶液(100mL)を加えた。有機相を乾燥(MgSO4)し、蒸発させ、次いで残留物を5%アセトニトリルを含むTHFから再結晶した。
Figure 0004054376
実施例26
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラキス-( 2 H 3 -メチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メタノール
Figure 0004054376
トリス-(2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メタノール(10.8g、11.7mmol)を、TMEDA(17.6mL,118mmol)と共に乾燥ベンゼン(140mL)に溶解した。次いでt-BuLi(79mL,ペンタン中1.5M)を加え、反応混合物を室温で35分間攪拌した。ほぼ均一となった溶液をベンゼン(76mL)中のジエチルピロカーボネート(diethyl pyrocarbonate)(90mL,611mmol)溶液に移した。2時間後、飽和NaH2PO4水溶液を加え、混合物を10分間攪拌した。有機相を乾燥(MgSO4)し、蒸発させ、次いで生成物をアセトニトリルから再結晶させた。
Figure 0004054376
実施例27
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラキス-( 2 H 3 -メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メチル
Figure 0004054376
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メタノール(5.33g,4.6mmol)をCH2Cl2(40mL)に溶解し、次いでCH2Cl2(5mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸(1.5mL,17mmol)溶液を加えた。7分間攪拌後、THF(6mL)中の塩化スズ(II)(1.74g,9.2mmol)溶液を加え、さらに混合物を10分間撹拌した。飽和NaH2PO4水溶液を加え、2〜3分間撹拌後、有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。ラジカルを精製しなかったが、HPLCは純度80%の生成物であることを示した。
収量:4.72g(91%)。
ESR(ジエチルエーテル,200G):シングレット、線幅180mG。
オーバーハウザー増大(ジエチルエーテル):マイクロ波出力5Wで192。
安定性測定:空気除去しないアセトニトリル中の半減期:>30000時間。
実施例28
トリス-(8-カルボキシル-2,2,6,6-テトラキス-( 2 H 3 -メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メチルナトリウム塩
Figure 0004054376
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール)メチル(4.72g,4.21mmol)をジオキサン(82mL)に溶解し、1M KOH(41mL)を加えた。溶液を50℃で2時間攪拌し、次いで蒸発させた。水(50mL)を加え、攪拌を50℃でさらに一時間継続させた。水溶液を2M HClで酸性化し、エーテル(2150mL)で抽出した。有機相を乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。生成物を分離HPLCにより精製した。次いで足し合わせた留分を濃縮し、ジエチルエーテルと水とに分配した。生成物を、水と、該生成物が水相中に溶解するのに十分な量の1M NaOH水溶液とで有機相を抽出した。凍結乾燥後、3.5g(80%)の純粋ラジカルを得た。
ESR(pH7に緩衝されたH2O中0.94mM,200G):シングレット、線幅74mG。
オーバーハウザー増大(上記した水溶液):マイクロ波出力5Wで71。
安定性測定:空気除去しない水中の半減期:5400時間。
実施例29
1,3-ジヒドロキシプロパン-2-オン1,3-ジアセテート
Figure 0004054376
1,2-ジヒドロキシプロパン-2-オン1,3-ジアセテートを文献(Bentley and McCrae Org. Chem. 35 2082(1970))に記載された手法を用いて調製した。1,3-ジヒドロキシアセトン(60g)をピリジン(200mL)に溶解した。溶液を0℃に冷却し、無水酢酸(200mL)を加え、次いで反応混合物を室温で2時間攪拌した。ピリジン、酢酸および無水酢酸を真空で蒸発させた。残留物をエチルアセテート(400mL)に溶解し、1M HCl(2100mL)および水(100mL)で洗浄した。溶液を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。粗生成物をリグロインから再結晶させた。
Figure 0004054376
実施例30
2,2,6,6-テトラ(アセトキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)-ジチオール
Figure 0004054376
反応を、アルゴン雰囲気下で脱酸素溶媒を用いて行った。1,2,4,5-ベンゾテトラチオール(4.9g,24mmol)および1,3-ジヒドロキシプロパン-2-オン1,3-ジアセテート(10.4g,60mmol)をトルエン(250mL)中で混合した。混合物を0℃に冷却し、HBF4(10.7mL,ジエチルエーテル中54%)を加え、次いで反応混合物を0℃で2時間攪拌した。有機溶液をデカンテーションし、残留物をトルエン(350mL)で抽出した。足し合わせた有機相を蒸発させ、粗生成物をクロマトグラフィー(中性アルミナ、エチルアセテート:ヘプタン1:1)により精製した。
Figure 0004054376
実施例31
2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラ(アセトキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(1.8g,3.5mmol)及びK2CO3(1.9g)を、メタノール(100mL)中、室温で、1時間攪拌した。溶液を蒸発させ、水(100mL)を加えた。混合物を中和(2M HCl)し、沈澱を捕集した。
Figure 0004054376
実施例32
2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
反応をアルゴン雰囲気下で行った。2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール(0.8g,2.2mmol)を、DMF(20mL)中に溶解した。イミダゾール(1.1g,15.8mmol)を加え、溶液を0℃に冷却した。ジメチルテキシルシリルクロリド(2.8g、15.8mmol)を滴下(約2分)して加えた。溶液を室温で48時間攪拌した。反応混合物を氷/水中に注ぎ、CH2Cl2(100mL)を加えて、2相に分離した。有機相を1M HClおよび水(3100mL)で洗浄した。溶液を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。生成物を、溶離液としてジクロロメタン-ヘプタン(1:9)が用いられたカラムクロマトグラフィーによって精製した。
Figure 0004054376
実施例33
ビス(2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
反応をアルゴン雰囲気下で行った。2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール(7.0g,7.6mmol)を、乾燥THF(50mL)中に溶解した。溶液を-70℃に冷却した。n-ブチルリチウム(5.0mL,ヘキサン中1.6M)を加え、温度を室温に達するようにし、1時間攪拌した。溶液を、室温、かつ真空中で蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を加えた。次いで4-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール(0.8g、2.9mmol)を、一回で加え、反応混合物を室温で12時間攪拌した。混合物をNaH2PO4溶液中に注ぎ、相を分離し、次いで水相をジエチルエーテル(2100mL)で抽出した。有機相を乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させた。残留物を分離HPLCにより精製した。
Figure 0004054376
実施例34
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
ビス(2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(3.2g,1.54mmol)を、アルゴン雰囲気下で、TMEDA(3.2mL,21.6mmol)と共にヘプタン(12.8mL)および乾燥ベンゼン(10.7mL)に溶解した。溶液を-22℃に冷却し、t-BuLi(14.4mL,ペンタン中1.5M)を加えた。-22℃で3時間撹拌後、反応混合物を-22℃に保持した、ヘプタン(23mL)および乾燥ベンゼン(23mL)中のジエチルピロカーボネート(12.8mL,87mmol)溶液に移した。次いで反応混合物をそのまま室温に到達するようにした。さらに1時間攪拌後、飽和NaH2PO4水溶液(40mL)を加えた。混合物を一時間撹拌し、有機相を分離し、水(2100mL)およびアセトニトリル(2100mL)で洗浄した。ヘプタン/ベンゼン相を蒸発させ、次いでTHF(25mL)に溶解した。THF中のBu4NF溶液(20mL,20mmol)を加え、混合物を一夜攪拌した。溶液を蒸発させた後、残留物を水(300mL)およびエチルアセテート(300mL)間に分配した。有機相を水(2100mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させた。分離HPLCによる精製によって、400mg(22%)の純粋生成物を得た。
Figure 0004054376
実施例35
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(294mg,0.25mmol)を、アルゴン雰囲気下でアセトニトリル(70mL)に溶解した。0℃に冷却後、トリフルオロメタンスルホン酸(190μL,2.2mmol)を加えた。3分間撹拌後、アセトニトリル(7mL)に溶解した塩化スズ(II)(48mg,0.25mmol)を加えた。1分後、飽和NaH2PO4水溶液(50mL)を加えた。水相をアセトニトリル(250mL)で洗浄し、足し合わせた有機相を乾燥(Na2SO4)し、次いで蒸発させた。分離HPLCによる精製によって、176mg(61%)の純粋生成物を得た。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅433mG。
実施例36
ビス(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチルナトリウム塩
Figure 0004054376
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(316mg,0.275mmol)を、1M NaOH水溶液(3mL)、水(1.5mL)およびエタノール(3mL)の混合物に溶解した。溶液を室温で15分間攪拌し、エタノールを蒸発により除去し、残留物を室温でさらに2時間攪拌した。乾固付近まで蒸発後、純粋酸(240mg,82%)を分離HPLCにより単離し、次いで凍結乾燥させた。この酸を、水(50mL)を添加し、1M NaOHでpHを7に調整し、次いで凍結乾燥させて、相当するナトリウム塩に変換した。
ESR(H2O中の3.4mM、200G):シングレット、線幅120mG。
オーバーハウザー増大(上記した水溶液):マイクロ波出力5Wで164。
安定性測定:空気除去しないアセトニトリル中の半減期:120時間。
実施例37
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']ビス(1,3)ジオキサチオール
Figure 0004054376
文献の手順(Fiedler, H. Berichte 95, 1771(1962))に従って調製した2,6-ジオキソ-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']ビス(1,3)オキサチオール(1.0g,4.4mmol)を、乾燥メタノール(30mL)に懸濁し、次いでメタノール中のナトリウムメトキシド溶液(20mLのメタノールと、2.2mmolのナトリウムから調製)を、15分間かけて添加した。15分間攪拌した後に、混合物をジエチルエーテル(50mL)および1M塩酸水溶液(25mL)に注入した。水相をエーテルで2回抽出し、合わせた有機相を乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。次いで、残留物(0.60g)を、アセトン(6mL)およびBF3.Et2O(4mL)を含む乾燥アセトニトリル(40mL)に加えた。20分間攪拌した後、水(100mL)およびジクロロメタン(50mL)を加えた。水相を2回ジクロロメタン(50mL)で抽出した後、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。褐色の残留物を、溶出液として酢酸エチル:シクロヘキサン(1:5)を用いた短尺カラムに通過させて、0.30gの黄色固体を得、これを分取HPLCでさらに精製した。収量0.25g(23%)。
Figure 0004054376
実施例38
8-トリメチルシリル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)ジオキサチオール
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール(6.0g,23.6mmol)を、乾燥THF(120mL)に溶解した。混合物を氷浴上で冷却し、n-ブチルリチウム(10.8mL,ヘキサン中2.5M)を10分間かけて滴下して添加した。15分後、塩化トリメチルシラン(6.0mL,47.2mmol)を5分間かけて滴下して添加した。更に15分後、反応混合物をジエチルエーテル/Na2HCO3水溶液でクエンチし、水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。蒸発およびクロマトグラフィー(シリカゲル、クロロホルム)の後、基本的に純粋な生成物(6.3g、92%)を収集することができた。
Figure 0004054376
実施例39
トリス-(8-トリメチルシリル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)ジオキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。8-トリメチルシリル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール(14.2g,43.5mmol)を、乾燥THF(300mL)に溶解した。混合物を-70℃まで冷却し、n-ブチルリチウム(59.0mL、ヘキサン中2.5M)を10分間かけて滴下して添加し、次いで混合物を90分間放置して室温にした。純粋なジエチルカーボネート(1.75mL,14.5mmol)を60分間かけて滴下して添加し、次いで混合物を一夜攪拌した。次に、反応混合物をジエチルエーテル/NaH2PO4水溶液でクエンチし、水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を水で2回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発し、かつクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロ-メタン:ヘプタン1:2)にかけた後、最後にエタノールとともに粉砕して、無色結晶として純粋生成物を得た。
収量:8.4g(58%)。
Figure 0004054376
実施例40
トリス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
トリス-(8-トリメチルシリル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.62g,0.61mmol)を、アセトニトリル(150mL)に溶解した。ヨウ化ナトリウム(0.75g,6.0mmol)および塩化トリメチルシラン(0.65g、6.0mmol)を一度に加えた。混合物を20分間攪拌し、次いでジエチルエーテル/NaHCO3水溶液に注入した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を水で2回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発し、かつクロマトグラフィー(シリカゲル、ジクロロメタン)にかけた後、最後に酢酸エチルとともに粉砕して、やや褐色の結晶として生成物を得た。
収量:0.44g(87%)。
Figure 0004054376
実施例41
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-イル)メタノール
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.40g,0.50mmol)を、乾燥ジエチルエーテル(80mL)に懸濁した。混合物を攪拌し、n-ブチルリチウム(1.5mL,ヘキサン中2.5M)を10分間かけて滴下して添加した。10分後、温度を-78℃まで低下させ、純粋なジエチルカーボネート(5.25g,44.5mmol)を一度に加えた。10分後、冷却浴を取り除き、90分後に、反応混合物をジエチルエーテル/NaH2PO4水溶液に注入した。水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を水で2回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、かつ蒸発させた。得られた黄色固体を分取HPLCで精製した。
収量:0.20g(39%)。
Figure 0004054376
実施例42
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.10g,0.10mmol)を、ジクロロメタン(20mL)に溶解し、BF3・Et2O(0.10mL,0.80mmol)とともに48分間攪拌した。THF(4mL)中の塩化スズ(II)(32mg,0.17mmol)溶液を加え、3分後、混合物を水/ジクロロメタンに注入した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、純粋なラジカルを得た。
収量:50mg(50%)。
ESR(ジエチルエーテル,200G):9本の等距離ライン、aH=85mG、線幅40mG。
安定性測定:空気を排除しないアセトニトリル中の半減期:5800時間。
実施例43
トリス-(8-エトキシカルボニル-3,3,5,5-テトラオキソ-2,2,6,6-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
トリス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル(0.050g,0.050mmol)を、予め混合した三フッ化酢酸(3mL)、酢酸(3mL)、無水酢酸(3mL)およびH2O2(1mL,35%水溶液)の溶液に溶解し、アルゴン雰囲気下で80時間放置した。混合物をNaClおよびジクロロメタンの飽和水溶液に注入した。有機層を飽和NaCl水溶液で洗浄し、蒸発させた。分取HPLCの後、0.008g(16%)の純粋なラジカルが単離された。
MS(電子スプレー)m/z:1202(M+Na)+,1180(M+H)+。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅120mG。
オーバーハウザー増強(H2O):10Wマイクロウェーブ出力で221。
安定性測定:空気を排除しないアセトニトリル中の半減期:800時間。
実施例44
トリス-(8-カルボキシ-2,2,6,6,-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(5.45g,53.5mmol)を、乾燥ジエチルエーテル(800mL)に懸濁した。混合物を攪拌し、n-ブチルリチウム(33.5mL,ヘキサン中2.5M)を10分間かけて滴下して添加した。1時間後、温度を-78℃まで低下させ、大過剰の固体二酸化炭素を含むフラスコに迅速に移した。混合物を、室温まで到達させ、次いで水に注入した。有機層を取り除いて廃棄し、水層を酸性化(pH0)し、エーテルで3回抽出した。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、かつ蒸発させた。得られた黄色固体を分取HPLCで精製した。
収量:2.6g(42%)。
Figure 0004054376
実施例45
トリス-(8-クロロカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
トリス-(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス-(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.92g,1.0mmol)を、塩化チオニル(8mL)に溶解し、一滴のジメチルホルムアミドを加えた。1時間後、混合物をロータリエパボレータに置き、ベンゼン(5x10ml)とともに蒸発させた。定量的収量に近いオレンジ色結晶(これは更に精製しなかった)を得た。
Figure 0004054376
実施例46
トリス-((8-(2,2-ジメチル-1,3-ジオキシラン-4-イル)-カルボニル)-2,2,6,6,-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
400mgのナトリウムを、1,2-O-イソプロピリデングリセリン(5mL)とともに、2時間攪拌した。得られた混合物(大過剰のNa-アルコラートを含む)を、未反応のナトリウムからデカンテーションし、1,2-O-イソプロピリデングリセリン(5mL)中のトリス-(8-クロロカルボニル-2,2,6,6-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.10g,0.10mmol)溶液と混合した。5時間攪拌した後、混合物を、ジクロロメタン/水に注入し、有機層を乾燥(Na2SO4)し、かつ蒸発させた。分取HPLCでの精製により、やや黄色の固体としてのトリエステルを得た。
Figure 0004054376
実施例47
トリス-((8-(2,3-ジヒドロキシ-1-プロピル)-カルボニル)-2,2,6,6,-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
ナトリウム1,2-O-イソプロピリデングリセリド溶液(0.28gのナトリウムと、1,2-O-イソプロピリデングリセリン(5mL)とから、実施例46に記載されるようにして調製した)を、1,2-O-イソプロピリデングリセリン(5mL)中のトリス-(8-クロロカルボニル-2,2,6,6-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.88g、0.88mmol)溶液とともに一夜攪拌し、得られた粗製ケタールを、濃塩酸(25mL)と混合したアセトニトリル(100mL)とともに攪拌した。2時間後、混合物を、分液液ロートに移し、2層を分離させた。両方の層をジクロロメタン/水間で、各々3回分配した。水相を廃棄し、合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、かつ蒸発させた。分取HPLCでの精製により、0.75g(75%)の純粋トリエステルを得た。
Figure 0004054376
実施例48
トリス-((8-(2,3-ジヒドロキシ-1-プロピルオキシ)-カルボニル)-2,2,6,6,-テトラ-メチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-((8-(2,3-ジヒドロキシ-1-プロピル)-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.053g,0.046mmol)を、ジクロロメタン(6mL)に溶解し、BF3・Et2O(0.053mL,0.42mmol)とともに10分間攪拌した。THF(2mL)中の塩化スズ(II)(25mg,0.13mmol)溶液を加え、10分後、混合物を水/ジクロロメタンに注入した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、22mg(42%)の純粋なラジカルを得た。
MS(電子スプレー)m/z:1142(M+H)。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅300mG。
オーバーハウザー増強(H2O):10Wのマイクロウェーブ出力で56。
安定性測定:空気を排除しないアセトニトリル:水(1:1)中の半減期:250時間。
実施例49
トリス-(8-ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル)-2,2,6,6,-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
トリス-(8-クロロカルボニル-2,2,6,6-テトラメチル-ベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.80g,0.80mmol)を、ベンゼン(200mL)に溶解した。水(200mL)中のビス(2-ヒドロキシエチル)アミン(8.0g,48mmol)溶液を加え、一夜激しく攪拌した後、混合物を分液ロートに移した。水層を除去し、残った固体とベンゼン層を蒸発させ、メタノールに溶解し、短尺カラム(中性アルミナ)を通過させた。アセトニトリルを用いて、望まれていない物質を溶出させた後、メタノールを用いてアミドを溶出させた。蒸発後、生成物を水(50mL)とともに40℃で2時間攪拌し、次いでろ過によって単離した。乾燥後、0.60g(60%)の純粋アミドが得られた。
Figure 0004054376
実施例50
トリス-(8-ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(8-ジ-(2-ヒドロキシエチル)アミノ-カルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.032g,0.027mmol)を、ジクロロメタン(40mL)に溶解し、BF3・Et2O(0.15mL,1.19mmol)を加えた。20分間攪拌した後、THF(10mL)中のSnCl2(15mg,0.079mmol)溶液を加えた。さらに5分間攪拌した後、混合物を飽和NaCl/ジクロロメタンに注入した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、22mg(69%)の純粋なラジカルを得た。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅600mG。
オーバーハウザー増強(H2O):10Wマイクロウェーブ出力で124。
MS(電子スプレー)m/z:1164(M+)。
実施例51
トリス-(8-ジメチルアミノカルボニル)-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
トリス-(8-クロロカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.50g,0.50mmol)を、ベンゼン(20mL)に溶解した。水(20mL)中のジメチルアミン(3.0g,67mmol)溶液を加え、1時間超音波で処理した後、混合物を分液ロートに移した。水層をベンゼンで抽出し、合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。
収量:0.52g(100%)。
Figure 0004054376
実施例52
トリス-(8-ジメチルアミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(8-ジメチルアミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.039g,0.039mmol)を、ジクロロメタン(10mL)に溶解した。トリフルオロメタンスルホン酸(0.050mL,0.57mmol)を加え、5分後、THF(10mL)中の塩化スズ(II)(15mg,0.079mmol)溶液を加えた。さらに7分間攪拌した後、混合物を水/ジクロロメタンに注入した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、20mg(49%)の純粋なラジカルを得た。
ESR(アセトニトリル,200G):シングレット、線幅580mG。
オーバーハウザー増強(アセトニトリル):10Wマイクロウェーブ出力で120。
MS(電子スプレー)m/z:985(M+H)。
安定性測定:空気を排除しないアセトニトリル中の半減期:26時間。
実施例53
トリス-(8-ジメチルアミノカルボニル-3,3,5,5-テトラオキソ-2,2,6,6-テトラ-メチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(8-ジメチルアミノカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル(0.020g,0.021mmol)を、トリフルオロ酢酸(2mL)に溶解し、H2O2(0.4mL,水中35%)を加えた。一夜攪拌した後、混合物を飽和NaCl/ジクロロメタンに注入した。有機層を飽和NaClで洗浄し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、純粋なラジカルを得た。
収量:0.005g(25%)。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅470mG。
オーバーハウザー増強(H2O):10Wマイクロウェーブ出力で185。
MS(電子スプレー)m/z:1199(M+Na),1177(M+H)。
安定性測定:空気を排除しないアセトニトリル中の半減期:26時間。
実施例54
トリス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラ-メチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(1.0g,1.24mmol)を、THF(25mL)に溶解した。混合物を-70℃まで冷却し、n-ブチルリチウム(5.8mL,ヘキサン中1.6M)を5分間かけて滴下して添加し、冷却浴を取り除き、混合物を室温に達するまで30分間放置した。混合物を再び-78℃まで冷却し、硫黄(0.24g,7.5mmol)を加えた。冷却浴を取り除き、混合物を5分間超音波で処理し、次いで1時間放置した。混合物を、2M NaOH(10mL)、次いで水(20mL)を加えて溶解し、ジエチルエーテルで洗浄し、4M HClで酸性化し、ジエチルエーテル中に抽出した。乾燥(Na2SO4)および蒸発の後、粗製チオールをアセトニトリル(100mL)に溶解し、臭化メチルアセテート(1.25ml)およびK2CO3(3g)とともに一夜攪拌した。蒸発およびジクロロメタンの添加の後、混合物を水で2回洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、0.60g(42%)のトリエステルを得た。
Figure 0004054376
実施例55
トリス-(8-エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラ-メチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メタノール(0.080g,0.070mmol)を、ジクロロメタン(10mL)に溶解した。BF3・Et2O(0.140mL,1.11mmol)を加え、混合物を10分間攪拌した。THF(4mL)中の塩化スズ(II)(40mg,0.22mmol)溶液を加え、1時間後、混合物を水/ジクロロメタンに注入した。有機層をNaHCO3水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、26mg(33%)の純粋なラジカルを得た。
ESR(アセトニトリル,200G):シングレット、線幅269mG。
MS(電子スプレー)m/z:1125(M+)。
実施例56
トリス-(8-カルボキシルメチルチオ-2,2,6,6,-テトラ-メチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
反応は、脱酸素された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行なった。トリス-(エトキシカルボニルメチルチオ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:5,4-d']-ビス(1,3)オキサチオール-4-イル)メチル(0.032g,0.028mmol)を、メタノール(3mL)および1%KOH水溶液(1mL)で、30分間処理した。混合物を1M NaOH/ジクロロメタンに注入し、有機層を廃棄し、次いで水層を慎重に酸性化して、ジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製で、0.020g(60%)のトリアシッドラジカルを得た。
MS(電子スプレー)m/z:1041(M+H)。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅196mG。
オーバーハウザー増強(H2O,1.1mM):1.1Wマイクロウェーブ出力で156。
実施例57
2,2,6,6-テトラ(エトキシカルボニル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
反応は、脱酸素化された溶媒を用いてアルゴン雰囲気下で行った。1,2,4,5-ベンゾテトラチオール(1.50g,7.3mmol)およびK2CO3(4g)を、乾燥DMF(70ml)と混合し、DMF(15ml)中のジブロモジエチルマロネート(4.26g,14.6mmol)を添加した。混合物を60℃まで加熱し、65時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を氷水に注ぎ、CH2Cl2(2x100ml)で抽出した。まとめた有機相を水(4x50ml)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。収量:3.32g(88%)。
Figure 0004054376
実施例58
2,2,6,6-テトラ(メトキシカルボニル)-4,8-ジブロモベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
CH2Cl2(3x100ml)を用いて、まとめた有機相を水(3x50ml)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、蒸発させた。残留物をCH3CNとともに粉砕し、乾燥させた。収量:10.1g(72%)。
Figure 0004054376
実施例59
4,8-ジブロモベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン)
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラ(メトキシカルボニル)-4,8-ジブロモベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(6.76g,10.0mmol)を乾燥THF中に溶解し、この溶液を0℃まで冷却し、トルエン中のDIBALの溶液(17.8ml,100mmol)を滴下して加えた。この溶液を還流温度で3時間加熱した後、放置して室温まで冷却した。メタノール(20ml)、その後水(60ml)を滴下して加え、水性6M HClを用いてpHを2に調節した。水以外の溶媒を蒸発により除去し、沈澱物をろ過により回収した。生成物を水、アセトニトリルで洗浄し、乾燥し、乾燥アセトン(600ml)中に懸濁させた。BF3Et2O(2.52ml,20mmol)を添加し、溶液を20分間攪拌した。固体K2CO3(6.0g)を添加し、攪拌をもう5分間続けた。塩基性アルミナのショートパッドを通してろ過した後、溶媒を蒸発により除去し、残留物をCH2Cl2とともに粉砕し、乾燥させた。収量:1.12g(19%)。
Figure 0004054376
実施例60
4-ブロモベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン)
Figure 0004054376
4,8-ジブロモベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン)(1.14g,1.94mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥THF(270ml)中に溶解させた。この溶液を-45℃まで冷却した後、ヘキサン中のn-BuLiの溶液(2.5M,2.02mmol)を滴下して加えた。5分間攪拌後、メタノール(3ml)を添加し、この溶液を放置して室温にし、溶媒を蒸発させた。生成物を、CH2Cl2およびメタノールの混合物(99.5:0.5)を溶離剤として用いるシリカゲルのクロマトグラフィーで精製した。収量:0.70g(71%)。
Figure 0004054376
実施例61
トリス(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン))メタノール
Figure 0004054376
4-ブロモベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン)(0.99g,1.94mmol)を、アルゴン雰囲気下で乾燥ジエチルエーテル(28mL)中に懸濁させた。n-BuLiの溶液(ヘキサン中2.5M,1.94mmol)を滴下して加え、5分後、ジエチルエーテル(3ml)中のジエチルカーボネート(0.078ml,0.64mmol)をゆっくりと添加した。18時攪拌後、エタノール(5ml)を添加し、溶媒を蒸発により除去した。生成物を、CHCl3および酢酸エチルの混合物(20:1)を溶離剤として用いるシリカゲルのクロマトグラフィーで精製した。収量:0.65g(76%)。
Figure 0004054376
実施例62
トリス(8-エトキシカルボニルベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン))メタノール
Figure 0004054376
トリス(ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル-2,6-ジスピ口-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン))メタノール(0.205g,0.156mmol)を、アルゴン雰囲気下、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン(0.33ml,2.18mmol)を含有する乾燥ベンゼン(12ml)中に溶解させた。ペンタン中のt-BuLiの溶液(1.5M,2.18mmol)を滴下して加え、攪拌を40分間続けた。この溶液を、0℃で保持され、ジエチルピロカーボネート(1.3ml,8.82mmol)およびベンゼン(6ml)を含有する別のフラスコに移した。45分間の攪拌後、水性NaH2PO4緩衝液を添加し、有機相を分離し、水で洗浄し、蒸発させた。生成物を、分取HPLCで精製した。収量:55mg(23%)。
Figure 0004054376
実施例63
トリス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラヒドロキシメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
トリス(8-エトキシカルボニルベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル-2,6-ジスピロ-(4,4-ジメチル-3,5-ジオキサン))メタノール(55mg,0.0359mmol)を氷酢酸(20ml)および水(5ml)の混合物中に溶解し、この溶液を室温で42時間攪拌した。溶媒を蒸発により除去し、痕跡量の酸をベンゼンを添加した後蒸発させることで除去した。HPLC分析は、生成物の>98の純度を示した。収量:42.4mg(91%)。
Figure 0004054376
実施例64
トリス(8-カルボニル-2,2,6,6-テトラヒドロキシメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチルのナトリウム塩
Figure 0004054376
トリス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラヒドロキシメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メタノール(3.4mg,0.0026mmol)を、アセトニトリル(2ml)中に溶解し、この溶液を0℃まで冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸(0.017ml)を添加し、15分後、アセトニトリル(1ml)中のSnCl2(0.4mg)の溶液を添加した。もう15分後、水性NaH2PO4緩衝液を添加し、溶媒を蒸発により除去した。残留物を水に懸濁させ、1M水性NaOH溶液を用いてpHを12に調節した。1時間の攪拌後、1M水性HClを用いて溶液を中和し、溶媒を蒸発により除去した。生成物を分取HPLCにより精製した。収量:2.0mg(60%)。
ESR(1.5mM H2O中、100G):シングレット、線幅100mG
実施例65
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-カルボン酸
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール(10.0g,45.0mmol;WO-91/12024に従って製造)を、アルゴン雰囲気下で乾燥THF中(200mL)に溶解させた。この溶液を-20℃まで冷却し、ヘキサン中のn-ブチルリチウム(20.0mL,50.0mmol)を添加した。室温にした後、反応混合物を固体二酸化炭素(150g)上に移し、一夜放置した。水(200mL)を添加し、2M水性NaOHを用いてpHを10に調節した。エーテルで洗浄後、2M塩化水素酸を用いて水相をpH2まで酸性化し、エーテル(2x300mL)で抽出した。有機相を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させて純粋な生成物が得られた。
収量:10.7g(89%)。
Figure 0004054376
実施例66
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-カルボン酸のメチルエステル
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-カルボン酸(10.0g,38.0mmol)を、乾燥DMF(100mL)に溶解させた。炭酸カリウム(15.2g,110.0mmol)を添加し、反応物を55℃で30分間加熱した。室温まで冷却した後、沃化メチル(15.6g,110.0mmol)を添加し、この溶液を一夜攪拌した。沈澱物をろ過して除き、溶液を蒸発させた。残留物を飽和水性NaHCO3およびエーテル中に溶解させた。水相を捨て、有機相を乾燥(Na2SO4)し、ろ過し、蒸発して9.4g(88%)の純粋な生成物を得た。
Figure 0004054376
実施例67
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(2.86g,10mmol:WO-91/12024に従って製造)を、無水THF(75mL)中に溶解させ、-70℃まで冷却した。n-ブチルリチウム(4.4mL,2.5M,ヘキサン中)を添加した。反応混合物を放置して室温にした。4-メトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ-[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール(1.4g,5mmol)を、固体として添加した。1時間後、混合物を飽和水性NaH2PO4でクエンチした。水相を捨て、有機相を蒸発させた。残留物をジクロロメタン中に溶解し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。生成物を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:ヘプタン,1:1)により精製し、1.8g(44%)の純粋な生成物を得た。
Figure 0004054376
実施例68
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール
Figure 0004054376
ビス-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(0.50g,0.16mmol)を、アルゴン雰囲気下で乾燥ベンゼン(6.0mL)中に溶解させた。t-ブチルリチウム(2.44mL,1.5M,ペンタン中)およびTMEDA(0.545mL,3.66mmol)を添加した。反応混合物を25分間超音波に当て、乾燥ベンゼン(16mL)中のジエチルカーボネート(7.2mL,59.4mmol)の溶液へゆっくりと添加した。1.5時間の攪拌後、水性NaH2PO4(50mL)を添加した。有機相を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製後、130.0mg(21%))の純粋な生成物が得られた。
Figure 0004054376
実施例69
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトギシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メタノール(520mg,0.501mmol)を、塩化スズ(II)(95mg,0.501mmol)およびアセトニトリル(5mL)と一緒に、脱気した乾燥ジクロロメタン(15mL)中に溶解させた。BF3・Et2O(70μL,0.557mmol)を添加し、溶液を20分間攪拌した。ジクロロメタン(80mL)の添加および脱気した水(80mL)での洗浄後、有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、蒸発させた。生成物を分取HPLCにより精製した。収量:110mg(22%)。
ESR(THF,200G)シングレット、線幅325mG。
オーバーハウザー増強(THF,2.1mM):4Wマイクロ波パワーで156。
安定度測定:空気を除かないアセトニトリル中での半減期:2000時間。
実施例70
ビス-(8-カリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-カリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル
Figure 0004054376
ビス-(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-エトキシガルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル(132mg,0.129mmol)を、エタノール(10mL)中に溶解させた。水性水酸化カリウム(5mL,1.0M)を添加し、反応混合物を50℃で一夜攪拌した。エタノールの蒸発後、混合物を50℃で1時間攪拌し、2M塩化水素酸を用いて酸性化した。水相をエーテルで抽出した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、蒸発させた。生成物を分取HPLCにより精製した。そのフラクションを蒸発させ、水を添加した。水相をエーテルで抽出した。有機相を分離し、乾燥(MgSO4)し、ろ過し、蒸発させた。生成物を水および1M KOH(0.387mL,0.387mmol)を加えて溶解した。この溶液を凍結乾燥した。収量:101mg(75%)。
ESR(H2O,200G):シングレット、線幅105mG。
オーバーハウザー増強(H2O,6.9mM):0.012Wマイクロ波パワーで219。
実施例71
ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-2,2,6,6-テトラカルボン酸のテトラエチルエステル
Figure 0004054376
1,2,4,5-ベンゼンテトラチオール(1.50g,7.28mmol)をアルゴン雰囲気下で乾燥DMF(55ml)中に溶解し、K2CO3(4.0g)を2,2-ジブロモマロネートエチルエステル(4.26g,14.6mmol)と一緒に添加した。この溶液を室温で16時間、その後60℃でもう5時間攪拌した。反応混合物を氷-水混合物(200 g-200ml)に注ぎ、酢酸エチル(2x250ml)で抽出した。まためた有機相を水(4x100ml)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。粗生成物を洗浄すると、精製を行わずに次のステップに用いるのに十分に純粋であった。収量:3.05g(80%)。
Figure 0004054376
実施例72
2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル-d 2 )ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
乾燥したソックスレー装置の上部コンパートメントに、ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-2,2,6,6-テトラカルボン酸のテトラエチルエステル(5.0g,9.65mmol)を入れ、重水素化アルミニウムリチウム(1.62g,38.6mmol)およびジエチルエーテル(300ml)を下部の丸底フラスコに入れた。このエーテルを還流温度で20時間加熱し、混合物を放置して冷却した。メタノール(150ml)を水(50ml)により滴下して加えた。この混合物を濃HCl(20ml)を用いて酸性化し、溶媒を真空下で蒸発させて50mlまで減量した。白色固体をろ過して除き、水(2x25ml)で洗浄し、乾燥した。収量:3.15g(91%)。
Figure 0004054376
実施例73
2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリルオキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール
Figure 0004054376
反応はアルゴン雰囲気下で行った。2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(0.8g、2.2mmol)を、DMF(20mL)中に溶解した。イミダゾール(1.1g,15.8mmol)を添加し、溶液を0℃まで冷却した。ジメチルテキシルシリルクロリド(2.8g,15.8mmol)を滴下して加えた(およそ2分)。この溶液を室温で48時間攪拌した。反応混合物を氷/水に注ぎ、CH2Cl2(100mL)を添加し、二つの相を分離した。有機相を1M HClおよび水(3x100mL)で洗浄した。溶液を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。生成物を、ジクロロメタン-ヘプタン(1:9)を溶離剤として用いるカラムクロマトグラフィーにより精製した。
収量:1.1g(52%)。
Figure 0004054376
実施例74
ビス(2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリルオキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メタノール
Figure 0004054376
反応はアルゴン雰囲気下で行った。2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリルオキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール(7.0g,7.6mmol)を、乾燥THF(50mL)中に溶解した。この溶液を-70℃まで冷却した。n-ブチルリチウム(5.0mL,1.6M、ヘキサン中)を添加し、放置して温度を室温にし、1時間攪拌した。溶媒を真空下に室温で蒸発させ、ジエチルエーテル(20mL)を添加した。その後、4-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール(0.8g,2.9mmol)を一度に添加し、反応混合物を室温で12時間攪拌した。この混合物をNaH2PO4溶液に注ぎ、相を分離し、水相をジエチルエーテル(2x100mL)で抽出した。有機相を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。残留物を分取HPLCにより精製した。
収量:3.7g(62%)。
Figure 0004054376
実施例75
ス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メタノール
Figure 0004054376
ビス(2,2,6,6-テトラ(ジメチルテキシルシリルオキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メダノール(3.2g,1.54mmol)を、ヘプタン(12.8mL)および乾燥ベンゼン(10.7mL)中に、アルゴン雰囲気下でTMEDA(3.2mL,21.6mmol)と一緒に溶解した。この溶液を-22℃まで冷却し、t-BuLi(14.4mL,1.5M,ヘプタン中)を添加した。-22℃で3時間攪拌した後、反応混合物を、-22℃で保持した、ヘプタン(23mL)および乾燥ベンゼン(23mL)中のジエチルピロカーボネート(12.8mL,87mmol)の溶液に移した。その後、反応混合物を放置して室温にした。もう1時間攪拌した後、NaH2PO4の飽和水性溶液(40mL)を添加した。この混合物を1時間攪拌し、有機相を分離し、水(2x100mL)およびアセトニトリル(2x100mL)で洗浄した。ヘプタン/ベンゼン相を蒸発させ、THF(25mL)中に溶解した。THF中のBu4NFの溶液(20mL,20mmol)を添加し、この反応物を一夜攪拌した。溶媒の蒸発後、残留物を水(300mL)および酢酸エチル(300mL)間で分離した。有機相を水(2x100mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製は、400mg(22%)の純粋な生成物を与えた。
Figure 0004054376
実施例76
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6,-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メチル
Figure 0004054376
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メタノール(294mg,0.25mmol)を、アルゴン雰囲気下にアセトニトリル(70mL)中に溶解した。0℃まで冷却した後、トリフルオロメタンスルホン酸(190μL,2.2mmol)を添加した。3分間攪拌した後、アセトニトリル(7mL)中に溶解した塩化スズ(II)(48mg,0.25mmol)を添加した。1分後、NaH2PO4の飽和水性溶液(50mL)を添加した。水相をアセトニトリル(2x50mL)で洗浄し、まとめた有機相を乾燥(Na2SO4)し、蒸発させた。分取HPLCによる精製は、176mg(61%)の純粋な生成物を与えた。
Figure 0004054376
実施例77
ビス(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メチルのナトリウム塩
Figure 0004054376
ビス(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラ(ヒドロキシメチル)ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ(8-エトキシカルボニル-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル))メチル(316mg,0.275mmol)を、1Mの水性NaOH(3mL)、水(1.5mL)およびエタノール(3mL)の混合物中に溶解した。この溶液を室温で15分間攪拌し、エタノールを蒸発により除去し、残留物を室温でもう2時間攪拌した。ほとんど乾固するまで蒸発させた後、純粋な酸(240mg,82%)を分取HPLCにより単離し、凍結乾燥させた。水(50mL)を添加した後、1Mの水性NaOHを用いてpHを7に調節し、凍結乾燥することにより、この酸を対応するナトリウム塩に変換した。
ESR(H2O中で3.4mM,200G):シングレット、線幅120mG。
オーバーハウザー増強(上記の水性溶液):5Wマイクロ波パワーで164。
安定度測定:空気を除かない水中での半減期:120時間。

Claims (12)

  1. 式Iで表される持続性フリーラジカル化合物
    ・C(Ar1)3 (I)
    (式中、各基Ar1は同一でも異なっていてもよく、
    各Ar1基が、置換されていてもよい5〜7員の炭素環状またはヘテロ環状の芳香族環であり、この環は一つ以上の縮合した炭素環状環またはヘテロ環状環を有していてもよく、
    前記Ar1基の少なくとも一つは、下記式の基Ar3
    Figure 0004054376
    (式中、
    各Xは同一でも異なっていてもよく、酸素原子、イオウ原子、または基COもしくはS(O)n(ここで、nは1〜3である)であるが、少なくとも一つの基Xはイオウ原子またはS(O)n基であり;
    R1は水素原子、-CO 2 Me、-CO 2 Et、SO 2 -C-(CH 2 CH 2 OH) 2 COOCH 2 CH 3 、-SO 2 -C-(CH 2 CH 2 OH) 2 CH 2 OH、または-CH 2 -CO-N(CH 2 CH 2 OH) 2 であり、あるいはR 1 式-M、-XM、-X-Ar2または-Ar2の基であり、
    ここでMは水可溶化基であり、Mはヒドロキシル化もしくはアルコキシル化されたアルキル基またはオキソ-アルキル基であるか、あるいは
    式R5、COOR5、OCOR5、CHO、CN、CH2S(O)R5、CONR5 2、NR5COR5、NR5 2、SO2NR5 2、OR5、PO3 2-、SOR5、SO2R5、SO3M1、COOM1(ここで、R5は水素原子、あるいは
    ヒドロキシル化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、あるいは
    アミノ化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、あるいは
    アルコキシル化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、あるいは
    カルボキシレート化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、
    M1は1当量の生理的に許容されるカチオンである)、
    -(O(CH2)n)mOR5(ここで、nは1〜3の値を有する整数であり、mは1〜5の値を有する整数である)、
    -CX(CHR5)nX、CH2R8(ここで、R8は親水性R5基である)、SR10、およびSO2R10(ここで、R10は、基R5、アルキル基、あるいは一つ以上のCOOR5、OCOR5、CHO、CN、CONR5 2、NR5COR5、NR5 2、SO2NR5 2、OR5、PO3 2-、SOR5、SO2R5、SO3M1、COOM1または-(O(CH2)n)mOR5の基で置換されたアルキル基である)
    から選ばれる基であり、
    Ar2は水可溶化基Mで置換されていてもよい5〜10員の芳香族環であり;
    基R7の各々は同一でも異なっていてもよく、水素原子、あるいは炭化水素基、ヒドロキシル基で置換された炭化水素基、アシルオキシ基で置換された炭化水素基、アルキルオキシ化されたアシルオキシ基で置換された炭化水素基、ヒドロキシル化されたアシルオキシ基で置換された炭化水素基、アルキル基で置換された炭化水素基、アルキルオキシ化されたアルキル基で置換された炭化水素基、ヒドロキシル化されたアルキル基で置換された炭化水素基、水可溶化基Mで置換された炭化水素基、または水可溶化基Mであり、
    あるいは二つの基R7は、それらが結合している原子と一緒になってカルボニル基または5〜8員のシクロアルキリデン基、モノ-またはジ-オキサシクロアルキリデン基、モノ-またはジ-アザシクロアルキリデン基、またはモノ-またはジ-チアシクロアルキリデン基を示し、その環結合炭素は硅素原子で置き換えられていてもよい)、
    Ar3基ではない各Ar1基は、下記式の基Ar 1'
    Figure 0004054376
    (上式において、同一でも異なっていてもよい各XがO、S、COまたはS(O)nであり、n、R1およびR7は上記で定義したとおりである)
    である。)、
    あるいはそのパー重水素化類似体または塩である化合物
  2. 前記の各Ar1'基において、Xが酸素であり、R7が水素原子、またはヒドロキシル化されていてもよいアルキル基であることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記Ar3基が下記の基
    Figure 0004054376
    (式中、R7は水素原子、またはヒドロキシル化されていてもよいアルキル基である)からなる群から選択される縮合環を有した芳香族環を含むことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  4. 下記式の基
    Figure 0004054376
    (式中、R7は水素原子、アルキル基またはヒドロキシル化されたアルキル基であり、R1が請求項1で定義したとおりの基である)
    からなる群から選択される少なくとも一つのAr3基を含むことを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  5. 前記R1が、水素原子、
    Figure 0004054376
    (式中、R2は水素原子、アルキル基またはヒドロキシル化されたアルキル基である)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4に記載の化合物。
  6. 前記の式Iで表わされる化合物が、下記式Ia、Ib、IcまたはId
    Figure 0004054376
    (式中、R11およびR12は、請求項1でR1について定義したとおりの基である)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物。
  7. 前記のR11および存在する場合のR12が、水素、SCH3、SCH2CO2CH2CH3、SCH2COOH、およびSO2NH2からなる群から選択されることを特徴とする、請求項6に記載の化合物。
  8. 請求項1で定義したとおりの生理的に許容される式Iのラジカルを、薬理的に許容される担体または賦形剤と一緒に含むことを特徴とする、磁気共鳴造影コントラスト媒体組成物。
  9. 請求項1で定義したとおりの生理的に許容される式Iのラジカルを、薬理的に許容される担体または賦形剤と一緒に含むことを特徴とする、ESR造影コントラスト媒体組成物。
  10. 前記の各基Ar1が、可溶化基Mで置換された芳香族基であり、この芳香族基は二つの縮合イオウ含有ヘテロ環状環を担持しており、これらのヘテロ環はそれぞれ少なくとも一つの可溶化基Mで置換されていることを特徴とする、請求項1に記載の化合物
  11. 前記Ar1基の各々が、下記式
    Figure 0004054376
    (式中、
    R1は式COOR5またはCOOM1(ここで、R5は水素原子、あるいは
    ヒドロキシル化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、あるいは
    アミノ化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、あるいは
    アルコキシル化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、あるいは
    カルボキシレート化されたアルキル基、オキソ-アルキル基、アルケニル基もしくはアルカリール基を示し、
    M1は1当量の生理的に許容されるカチオンである)を示し;
    基R7の各々は同一でも異なっていてもよく、水素原子、またはヒドロキシル基で置換された炭化水素基、アシルオキシ基で置換された炭化水素基、アルキルオキシ化されたアシルオキシ基で置換された炭化水素基、ヒドロキシル化されたアシルオキシ基で置換された炭化水素基、アルキル基で置換された炭化水素基、アルキルオキシ化されたアルキル基で置換された炭化水素基、ヒドロキシル化されたアルキル基で置換された炭化水素基を表わし、
    各縮合環上の少なくとも一つの基R7は水可溶化基であり、水素および非置換アルキル以外である)
    で表されることを特徴とする、請求項10に記載の化合物。
  12. トリス(8-カルボキシ-2,2,6,6-テトラヒドロキシメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']ビス(1,3)ジチオール-4-イル)メチル、
    ビス(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラキス-(2H3-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチル、または
    ビス-(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラキス-(ヒドロキシ-2H2-メチル)-ベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジチオール-4-イル)-モノ-(8-ナトリウムカルボキシレート-2,2,6,6-テトラメチルベンゾ[1,2-d:4,5-d']-ビス(1,3)ジオキソール-4-イル)メチルである、請求項1に記載の化合物
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