JP4051203B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として車両用空調装置に用いられる圧縮機であって、詳しくはシャフト端部の軸受構造を改良した圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の容量可変型圧縮機としては、例えば図5の側面断面図に示されるような構成のものが挙げられる。この容量可変型圧縮機1は、特開2001−12345号公報に開示されたもので、その基本構成を説明すれば、円筒状のハウジング2の前端を閉じるようにフロントエンドプレート3,後端を閉じるようにシリンダヘッド4がそれぞれ配設され、ハウジング2の後端とシリンダヘッド4との間に弁板5が介挿され、ハウジング2の後半部内にはシリンダブロック6が配設されている。シリンダブロック6には、周方向に互いに間隔を隔てて配設され、前後に延在する複数のシリンダボア7と、センターボア8と、連通路9とが形成され、ハウジング2の前半部はクランク室10を形成している。
【0003】
フロントエンドプレート3を貫通して前後に延在する駆動軸11がハウジング2内へ延びており、駆動軸11の後端部はセンターボア8に挿通されている。駆動軸11は、ラジアルベアリング12を介してフロントエンドプレート3により回転可能に支持され、ラジアルベアリング13を介してシリンダブロック6により回転可能に支持されている。駆動軸11の後端は、スラストベアリング14を介して、センターボア8に螺合する調整ネジ15により軸方向に支持されている。調整ネジ15の締め具合が調整されることにより、スラストベアリング14及び後述するスラストベアリング17の軸方向間隔が調整され、スラストベアリング14,17に加わる軸方向負荷が調整される。ラジアルベアリング12の前方にはリップシールが配設されている。
【0004】
クランク室10内に配設されたロータ16が駆動軸11に固定されており、ロータ16はスラストベアリング17を介してフロントエンドプレート3により軸方向に支持されている。ロータ16の一端部が後方へ折り曲げられて耳部16aが形成されており、耳部16aに長孔16bが形成されている。駆動軸11には、ロータ16の後方に球面ブッシュ18が軸方向に摺動可能に外嵌合している。球面ブッシュ18は、駆動軸11に外嵌するコイルスプリング19を介してロータ16に連結されている。球面ブッシュ18には、円板状の斜板20が摺動可能に外嵌合している。斜板20にはロータ16の耳部16aへ向けて延びる耳部20aが取り付けられており、耳部20aには長孔16bに対応して孔20bが形成され、長孔16bと孔20bとにピン21が挿通されている。
【0005】
斜板20の周縁部に斜板20を挟んで片側に球面を有する一対のスライディングシュー22が摺動可能に当接しているが、この一対のスライディングシュー22は複数のものが周方向に互いに間隔を隔てて配設されている。一対のスライディングシュー22は、それぞれシュー保持部23により摺動可能に挟持されている。シュー保持部23は後方に延びて対応するシリンダボア7に摺動可能に挿通されたピストン24を形成している。
【0006】
各シリンダボア7に対向して弁板5に吸入孔25と吐出孔26とが形成されており、弁板5には吸入孔25,吐出孔26への流体(冷媒)の流通を制御するための吸入弁と吐出弁とが取り付けられている。シリンダヘッド4内に吸入孔25に連通する吸入室27と吐出孔26に連通する吐出室28とが形成されている。吸入室27は吸入ポート29に連通し、吐出室28は吐出ポート30に連通している。シリンダボア7に形成された連通路9は、クランク室10と吸入室27とに連通し、連通路9内には周囲に対して密閉されたベローズ31が配設されている。フロントエンドプレート3の前方に電磁クラッチ32が配設されている。
【0007】
この容量可変型圧縮機1において、電磁クラッチ32を介して図示されない外部駆動源により駆動軸11が回転駆動されると、駆動軸11の回転に伴ってロータ16が回転し、更に斜板20が回転する。斜板20の回転に伴ってスライディングシュー22が斜板20の周縁上を摺動しながら前後に往復運動し、スライディングシュー22を挟持するシュー保持部23が前後に往復運動し、シュー保持部の後端に形成されたピストン24がシリンダボア7内を前後に往復運動する。このピストン24の往復運動により、吸入ポート29を通って吸入室27へ流入した流体(冷媒)が吸入孔25をシリンダボア7内へ吸入され、シリンダボア7内で圧縮された後、吐出孔26を通って吐出室28へ吐出されてから吐出ポート30を通って外部流体回路(空調回路の他部)へ流出する。
【0008】
又、この容量可変型圧縮機1において、外部流体回路での熱負荷が増加して吸入室27内の圧力が増加することにより、連通路9内の圧力が増加すると、ベローズ31が収縮してクランク室10と連通路9との連通部が開放され、ピストン24とシリンダボア7との間の摺動部を通ってシリンダボア7からクランク室10へ漏れ出たブローバイガスが連通路9を介して吸入室27へ放出され、これによってクランク室10内の圧力が吸入室27内の圧力とほぼ同一になる。圧縮工程中にピストン24に加わる圧縮反力により斜板20をピン21回りに時計回わり方向へ回動させるモーメントM1が生じるが、このときにコイルスプリング19により斜板20をピン21回りに反時計回わり方向へ回動させるモーメントM2も生じる。そこで、外部流体回路での熱負荷が増加して吸入室27内の圧力が増加すれば、圧縮反力が増加してM1>M2となり、斜板20が時計回わり方向へ回動し、ピストン24のストロークが増加して容量可変型圧縮機1の圧縮容量が増加する。
【0009】
これに対し、この容量可変型圧縮機1において、外部流体回路での熱負荷が減少して吸入室27内の圧力が減少することにより、連通路9内の圧力が減少すると、ベローズ31が膨張してクランク室10と連通路9との連通部が閉鎖され、ブローバイガスによりクランク室10内の圧力が吸入室27内の圧力よりも高くなる。この結果、圧縮工程中にピストン24に加わるクランク室10内のブローバイガスの圧力により斜板20をピン21回りに反時計回わり方向へ回動させるモーメントM3が生じる。外部流体回路での熱負荷が減少して吸入室27内の圧力が減少すれば、圧縮反力が減少してM1<M2+M3となり、斜板20が反時計回わり方向へ回動し、ピストン24のストロークが減少して容量可変型圧縮機1の圧縮容量が減少する。
【0010】
ところで、この容量可変型圧縮機1の場合、低熱負荷条件下で運転されたときにピストン24を介して駆動軸11に加わるクランク室10内のブローバイガスの圧力による軸方向力の合力と、ピストン24を介して駆動軸11に加わる圧縮反力の合力とにおける時間平均値が均衡し、吸入圧縮工程に伴う圧縮反力の周期的増減に同期してロータ16とスラストベアリング17との当接離脱が繰り返されて駆動軸11が軸方向に振動することにより、ノイズを発生してしまうという問題がある。
【0011】
そこで、こうしたノイズ発生を防止するために、図6の側面断面図に示されるように駆動軸11への軸受構造を改良した容量可変型圧縮機1′が提案されている。この容量可変型圧縮機1′も、上述した同じ特開2001−12345号公報に開示されているもので、軸受構造部分以外は図5で説明した容量可変型圧縮機1の場合と同様に構成されるが、ここではスラストベアリング14と調整ネジ15′との間に皿バネ33を介挿するようにしている。尚、調整ネジ15′の端面には皿バネ33を収容するための凹部15′aを形成している。
【0012】
この容量可変型圧縮機1′によれば、調整ネジ15′を締め込むことにより、スラストベアリング14,17の軸方向隙間が調整され、スラストベアリング14,17に加わる軸方向負荷が調整されると共に、皿バネ33が圧縮されて弾性変形し、皿バネ33の反力がスラストベアリング14を介して駆動軸11に加わり、駆動軸11に対して圧縮反力と同一方向に作用するため、皿バネ33の弾性係数と調整ネジ15′の締め具合とを適正値に設定し、皿バネ33の反力を適正値に設定すれば、低熱負荷条件下で運転されたときにも駆動軸11に加わる圧縮反力の合力の時間平均値と皿バネ33の反力との和を、駆動軸11に加わるクランク室10内のブローバイガスの圧力による軸方向力の合力よりも大きな値に維持することができる。この結果、吸入圧縮工程に伴う圧縮反力の周期的な増減に同期して生じる駆動軸11の振動が防止され、これによってノイズ発生を防止できる。
【0013】
因みに、このような軸受構造におけるノイズ発生を防止可能にした改良技術は、上述した容量可変型圧縮機以外の圧縮機であって、例えばシリンダブロックとそのシリンダブロックに接合されたハウジングとに支持された駆動軸を回転させることに基づいて圧縮作用を得ると共に、スラストベアリングを介して駆動軸の一端を軸方向に支持した上でスラストベアリングの軸方向隙間を調整する調整ネジを含む固定容量型のタイプのものにも適用可能である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したノイズ発生を防止し得る圧縮機の場合、軸受構造を改良してスラストベアリングと調整ネジとの間に皿バネを介挿しているが、組み立て時に調整ネジの端面に形成された凹部に皿バネを収容した状態で組み付けを行うとき、皿バネが調整ネジの凹部に首尾良く係合され難いため、組み立てが煩雑となって困難を伴うという問題がある。
【0015】
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、軸受構造でのノイズ発生を効果的に防止できると共に、組み立てが簡単な圧縮機を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、シリンダブロックと該シリンダブロックに接合されたハウジングとに支持された駆動軸を回転させることに基づいて圧縮作用を得ると共に、スラストベアリングを介して該駆動軸の一端を軸方向に支持した上で該スラストベアリングの軸方向隙間を調整する調整ネジを含む圧縮機において、スラストベアリングと調整ネジとの間には、軸方向で該スラストベアリングと当接されると共に、予め該調整ネジに係止された弾性部材が介在されて成る圧縮機が得られる。
【0017】
又、本発明によれば、上記圧縮機において、調整ネジの端面には弾性部材を収容可能な凹部が形成されており、弾性部材は、凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接された圧縮機が得られる。
【0018】
更に、本発明によれば、上記圧縮機において、凹部は、調整ネジの軸芯を含むように大径部に小径部が繋がった断面略T字形状の空洞部として形成されており、弾性部材は、少なくとも空洞部における大径部にあっての底壁及び小径部にあっての内周縁壁に対して当接される断面略T字状の形状である圧縮機が得られる。この圧縮機において、空洞部は、小径部を大径部に対して同軸状の中心孔として形成しており、断面略T字状の形状の弾性部材は、大径部から小径部を通して該大径部にあっての底壁及び該小径部にあっての内周縁壁に対して当接されると共に、圧入先端側に該小径部の径よりも若干大きな径の抜け止め部を一体的に有して成ることは好ましい。
【0019】
加えて、本発明によれば、上記圧縮機において、凹部は、軸芯周囲部分に略円環溝状として形成されており、弾性部材は、略円環溝状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接される略円環状の形状である圧縮機が得られる。この圧縮機において、凹部は、軸芯周囲部分に連続して繋がった円環溝状であり、略円環状の形状の弾性部材は、円環溝状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接される円環状の形状であること、或いは凹部は、軸芯周囲部分にそれぞれ不連続に離間して散在すると共に、全体で略円環溝状を成す複数の略円弧溝状として形成されており、略円環状の形状の弾性部材は、複数の略円弧溝状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対してそれぞれ当接される略円弧状の形状であることはそれぞれ好ましい。
【0020】
一方、本発明によれば、上記圧縮機において、凹部は、少なくとも内周縁壁が部分的に軸方向と垂直な径方向に変形した変形部付き形状として形成されており、弾性部材は、変形部付き形状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接されると共に、該変形部で係止される略円筒状の形状である圧縮機が得られる。この圧縮機において、凹部は、一部が径方向に凹んだ凹み部を有するように形成されており、略円筒状の形状の弾性部材は、一部が径方向に凸状に突出する凸部を有すると共に、該凸部が凹み部に嵌合された状態で変形部付き形状の凹部にあっての該凹み部を含む内周縁壁及び底壁に対して当接される凸部付き略円筒状の形状であることは好ましい。
【0021】
他方、上記何れか一つに記載の圧縮機において、弾性部材は、樹脂材やゴム材から成ることは好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一つの実施の形態に係る容量可変型圧縮機1″の基本構成を示す側面断面図である。この容量可変型圧縮機1″の場合、図6に示した容量可変型圧縮機1′における軸受構造を組み立てが容易になるように改良し、スラストベアリング14と調整ネジ15′との間に対し、(駆動軸11の)軸方向でスラストベアリング14と当接されると共に、予め調整ネジ15′に固着係止された弾性部材としての樹脂材330が介在されるように構成したもので、ここでも調整ネジ15′の端面には円環状の樹脂材330を収容可能な凹部15′aが形成された上、樹脂材330が凹部15′aにあっての内周縁壁15′b及び底壁に対して当接されるように配備されている以外は図6に示した従来製品と同様な構成になっているので、図5で説明した従来の容量可変型圧縮機1と比べて同じ構成部分には同じ参照符号を付して説明を省略する。
【0024】
要するに、この容量可変型圧縮機1″の軸受構造の場合、弾性部材としての樹脂材330が予め調整ネジ15′の端面に形成された凹部15′aに収容され、その内周縁壁15′bに固着係止されて調整ネジ15′と一体化された状態でスラストベアリング14に対して当接するように取り付けが行われるため、従来製品である容量可変型圧縮機1′の受け皿状の皿バネ33を凹部15′aにあっての底壁に対してのみ当接した軸受構造の場合と比べ、樹脂材330を単独で組み付ける必要がない分、組み立てが簡単となって組み立て性が向上すると共に、機械的強度も安定し、同様に軸受構造でのノイズ発生を効果的に防止できる。
【0025】
この容量可変型圧縮機1″においても、調整ネジ15′を締め込むことにより、スラストベアリング14,17の軸方向隙間が調整され、スラストベアリング14,17に加わる軸方向負荷が調整されると共に、樹脂材330が圧縮されて弾性変形し、樹脂材330の反力がスラストベアリング14を介して駆動軸11に加わり、駆動軸11に対して圧縮反力と同一方向に作用するため、樹脂材330の弾性係数と調整ネジ15′の締め具合とを適正値に設定し、樹脂材330の反力を適正値に設定すれば、低熱負荷条件下で運転されたときにも駆動軸11に加わる圧縮反力の合力の時間平均値と樹脂材330の反力との和を、駆動軸11に加わるクランク室10内のブローバイガスの圧力による軸方向力の合力よりも大きな値に維持することができる。この結果、吸入圧縮工程に伴って圧縮反力が周期的に増減しても、駆動軸11には図1中の左方向に力が常時作用し、駆動軸11に固定されたロータ16がスラストベアリング17に常時押し付けられることになるので、圧縮反力の周期的な増減に同期してロータ16とスラストベアリング17との当接離脱の繰り返えし動作により発生する駆動軸11の振動が防止され、これによってノイズ発生を防止できる。
【0026】
ところで、上述した一つの実施の形態では、調整ネジ15′に予め固着係止される弾性部材を樹脂材330として説明したが、その他の弾性部材として例えばゴム材を用いると共に、軸受構造を異なる形態として構成した場合にも、同等な効果が得られる。
【0027】
図2は、上述した容量可変型圧縮機1″の軸受構造に代用可能な他の形態に係る軸受構造の要部を示した側面断面図である。この軸受構造の場合、調整ネジ150の端面には弾性部材としての樹脂材331を収容可能な凹部150aが調整ネジ150の軸芯を含むように大径部に小径部が繋がった断面略T字形状の空洞部として形成されており、樹脂材331が少なくとも空洞部における大径部にあっての底壁及び小径部にあっての内周縁壁に対して当接されると共に、先端側に小径部の径よりも若干大きな径で形成された抜け止め部331′を一体的に有する断面略T字状の形状となっている。
【0028】
即ち、この軸受構造では、調整ネジ150の端面に形成された凹部150aの空洞部において、小径部を大径部に対して同軸状の中心孔150bとして形成しているので、樹脂材331を大径部から小径部を通して凹部150aに嵌め込み等により収容するとき、樹脂材331の抜け止め部331′が小径部にあっての側壁に係止されると共に、樹脂材331の他部が空洞部における大径部にあっての底壁及び小径部にあっての内周縁壁に対して当接された状態となる。
【0029】
図3は、上述した容量可変型圧縮機1″の軸受構造に代用可能な別の形態に係る軸受構造の要部を示した側面断面図である。この軸受構造の場合、調整ネジ151の端面の軸芯周囲部分には弾性部材としての樹脂材332を収容可能な凹部151aが連続して繋がった円環溝状として形成されており、樹脂材332が円環溝状の凹部151aにあっての内周縁壁及び底壁に対して当接されるように円環状の形状となっている。
【0030】
即ち、この軸受構造では、調整ネジ151の端面の軸芯周囲部分に円環溝状の凹部151aが形成されているので、円環状の形状の樹脂材332を凹部151aに嵌め込み等により収納するとき、樹脂材332が凹部151aにあっての内周縁壁及び底壁に対して当接された状態となる。
【0031】
ところで、ここでの円環溝状の凹部151aを変形し、調整ネジ151の端面の軸芯周囲部分にそれぞれ不連続に離間して散在すると共に、全体で略円環溝状を成す複数の略円弧溝状として形成することもできるが、この場合には弾性部材としての円環状の形状の樹脂材332に代えて複数の略円弧溝状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対してそれぞれ当接される略円弧状の形状のものを用いるようにすれば良く、この場合にもほぼ同等な構成となる。要するに、こうした軸受構造では、凹部を軸芯周囲部分に略円環溝状として形成し、弾性部材を略円環溝状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接される略円環状の形状とすれば良い。
【0032】
図4は、上述した容量可変型圧縮機1″の軸受構造に代用可能な更に別の形態に係る軸受構造の要部を示した側面断面図である。この軸受構造の場合、調整ネジ152の端面には弾性部材としての樹脂材333を収容可能で一部が軸方向に対して垂直な径方向に凹んだ凹み部を有する凹部152aが形成されており、樹脂材333が一部径方向に凸状に突出する凸部333′を有すると共に、凸部333′が凹み部に嵌合された状態で凹部152aにあっての凹み部を含む内周縁壁及び底壁に対して当接される凸部付き略円筒状の形状となっている。
【0033】
即ち、この軸受構造では、調整ネジ152の端面に形成された凹部152aが一部凹み部を含む変形部付き形状として形成されており、凸部付き略円筒状の形状の樹脂材333を凹部152aに嵌め込み等により収納するとき、樹脂材333が凹部152aにあっての凹み部を含む内周縁壁及び底壁に対して当接された状態となる。
【0034】
ところで、ここでの凹凸構造は、反対にしてもほぼ同等な構成となる。要するに、こうした軸受構造では、凹部を少なくとも内周縁壁が部分的に軸方向と垂直な径方向に変形した変形部付き形状として形成し、弾性部材を変形部付き形状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接されると共に、変形部で係止される略円筒状の形状とすれば良い。
【0035】
これらの軸受構造における樹脂材331〜333は、何れもゴム材に代えても良く、何れの軸受構造の場合にも図1で示したスラストベアリング14に対して当接するように取り付けることができ、そうした構成とすることで先の実施の形態の場合と同様な効果として、ノイズ発生を効果的に防止できると共に、組み立てが簡単なものとなる。又、このような軸受構造におけるノイズ発生を充分に防止可能にした上で組み立てを簡単した改良技術の場合も、従来の技術の末尾で説明したように上述した容量可変型圧縮機以外の例えば固定容量型のタイプのものにも適用可能であるので、本発明の圧縮機は開示したものに限定されない。
【0036】
【発明の効果】
以上に述べた通り、本発明の圧縮機によれば、従来製品の軸受構造を改良してスラストベアリングと調整ネジとの間に対し、(駆動軸の)軸方向でスラストベアリングと当接されると共に、予め調整ネジに固着係止された弾性部材が介在されるように構成としているので、従来製品で皿バネを調整ネジの端面に形成した凹部にあっての底壁に対してのみ当接した軸受構造の場合と比べ、樹脂材やゴム材による弾性部材を単独で組み付ける必要がない分、組み立てが簡単となって組み立て性が向上すると共に、機械的強度も安定し、同様に軸受構造でのノイズ発生を効果的に防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係る容量可変型圧縮機の基本構成を示す側面断面図である。
【図2】図1に示す容量可変型圧縮機の軸受構造に代用可能な他の形態に係る軸受構造の要部を示した側面断面図である。
【図3】図1に示す容量可変型圧縮機の軸受構造に代用可能な別の形態に係る軸受構造の要部を示した側面断面図である。
【図4】図1に示す容量可変型圧縮機の軸受構造に代用可能な更に別の形態に係る軸受構造の要部を示した側面断面図である。
【図5】従来の一例に係る容量可変型圧縮機の基本構成を示す側面断面図である。
【図6】従来の他例に係る容量可変型圧縮機の基本構成を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1,1′,1″ 容量可変型圧縮機
2 ハウジング
3 フロントエンドプレート
4 シリンダヘッド
5 弁板
6 シリンダブロック
7 シリンダボア
8 センターボア
9 連通路
10 クランク室
11 駆動軸
12,13 ラジアルベアリング
14,17 スラストベアリング
15,15′,150,151,152 調整ネジ
15′a,150a,151a,152a 凹部
15′b 内周縁壁
16 ロータ
16a,20a 耳部
16b 長孔
18 球面ブッシュ
19 コイルスプリング
20 斜板
20b 孔
21 ピン
22 スライディングシュー
23 シュー保持部
24 ピストン
25 吸入孔
26 吐出孔
27 吸入室
28 吐出室
29 吸入ポート
30 吐出ポート
31 ベローズ
32 電磁クラッチ
33 皿バネ
150b 中心孔
330.331,332,333 樹脂材
331′ 抜け止め部
333′ 凸部

Claims (5)

  1. シリンダブロックと該シリンダブロックに接合されたハウジングとに支持された駆動軸を回転させることに基づいて圧縮作用を得ると共に、スラストベアリングを介して該駆動軸の一端を軸方向に支持した上で該スラストベアリングの軸方向隙間を調整する調整ネジを含む圧縮機において、
    前記スラストベアリングと前記調整ネジとの間には、前記軸方向で該スラストベアリングと当接されると共に、予め該調整ネジに係止された弾性部材が介在され、
    前記調整ネジの端面には、前記弾性部材を収容可能な凹部が形成されており、前記弾性部材は、前記凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接され、
    前記凹部は、前記軸芯周囲部分に連続して繋がった円環溝状であり、前記弾性部材は、前記円環溝状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接される円環状の形状である
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. シリンダブロックと該シリンダブロックに接合されたハウジングとに支持された駆動軸を回転させることに基づいて圧縮作用を得ると共に、スラストベアリングを介して該駆動軸の一端を軸方向に支持した上で該スラストベアリングの軸方向隙間を調整する調整ネジを含む圧縮機において、
    前記スラストベアリングと前記調整ネジとの間には、前記軸方向で該スラストベアリングと当接されると共に、予め該調整ネジに係止された弾性部材が介在され、
    前記調整ネジの端面には、前記弾性部材を収容可能な凹部が形成されており、前記弾性部材は、前記凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接され、
    前記凹部は、少なくとも内周縁壁が部分的に前記軸方向と垂直な径方向に変形した変形部付き形状として形成されており、前記弾性部材は、前記変形部付き形状の凹部にあっての内周縁壁及び底壁に対して当接されると共に、該変形部で係止される略円筒状の形状である
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項2記載の圧縮機において、前記凹部は、一部が前記径方向に凹んだ凹み部を有するように形成されており、前記略円筒状の形状の弾性部材は、一部が前記径方向に凸状に突出する凸部を有すると共に、該凸部が前記凹み部に嵌合された状態で前記変形部付き形状の凹部にあっての該凹み部を含む内周縁壁及び底壁に対して当接される凸部付き略円筒状の形状であることを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1〜3の何れか一つに記載の圧縮機において、前記弾性部材は、樹脂材から成ることを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1〜3の何れか一つに記載の圧縮機において、前記弾性部材は、ゴム材から成ることを特徴とする圧縮機。
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