JP4048963B2 - ナビゲーション端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション端末装置およびナビゲーションサービスに関する。
【0002】
【従来の技術】
目的地から出発地へ経路を基に誘導するナビゲーションサービスは、カーナビゲーション装置の機能などに代表されるように車載情報端末装置において現在は広く利用されているサービスである。
【0003】
経路の算出方法としては、高速道・一般道などの道路種別を基に「目的地までの所要時間」や「目的地までの所要料金」などを条件として、経路探索を行っているものが多い。また、最近の車載情報端末装置では、特開2000−230837号にあるように車両外部から送られてくる交通情報を受信して画面表示装置に表示する機能を備えているものも多い。また、未来の交通情報を予測し、提供するサービスも知られており、特開平10−69673号では、実際に通った車の走行記録を利用することにより精度の高い経路計画,所要時間の予測装置及びシステムを提示している。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−230837号公報
【特許文献2】
特開平10−69673号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これまでの経路表示方式については、経路探索結果にユーザにとっての最適解を提示することが多く、提示された表示結果の効果のほどがユーザにはわかりにくいことが多い。特に、時間により変化する渋滞予測を基に情報提供するサービスの場合、ユーザ個人の行動計画は、状況変化の影響により大きく影響するものであるため、わかりやすく情報を提示することが重要である。
【0006】
また、渋滞予測を基に情報提供するサービスの場合、ユーザへの情報提供以後に突発的な事故の発生などの影響で予測が変化することも十分に考えられる。そのため、事前に提示した予測情報が後から予測した結果と大きく変化した場合には、その後適切なタイミングでユーザに新たな情報として伝える必要がある。
【0007】
本発明では、道路の渋滞予測情報を表示可能なナビゲーション端末において、出発時刻や到着時刻を変化させた時に求まる渋滞予測を考慮した複数の推奨経路の経路表示を行い、渋滞予測を考慮した複数の推奨経路の効果の差をユーザに示すことを目的とする。
【0008】
また本発明では、前記渋滞予測を考慮した推奨経路の所要時間が、道路状況により大きく変化した場合にユーザへ通達し、出発時刻が近づくとユーザへ通達する情報提供サービスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の通信型ナビゲーションシステムは、少なくとも1つのナビゲーション端末と、ユーザが持つ携帯型の移動端末と、ネットワークを介して前記ナビゲーション端末に接続されたナビゲーション情報提供サーバとを備えている。
【0010】
前記ナビゲーション情報提供サーバは、前記ナビゲーション端末より経路探索要求を受け付ける受付手段と、前記経路探索要求に含まれている出発地および目的地間の経路を探索して、複数の推奨経路を選出する経路探索手段と、各道路区間の渋滞発生区間を予測することができる渋滞予測手段と、前記探索手段で選出した複数の推奨経路の経路情報と、前記渋滞予測手段で予測した複数の経路の各道路区間の交通情報とを、前記経路探索要求を送信した前記ナビゲーション端末に提供する提供手段と、ユーザが持つ携帯型の前記移動端末に対して告知情報を提供する告知手段を有する。
【0011】
前記経路探索手段は、前記渋滞予測手段で予測した各道路区間の交通情報の混雑状況を考慮して、推奨経路を選出することもできる。
【0012】
また、前記経路探索手段は、経路の推定走行時間を求めることができる。例えば、経路の推定走行時間は、当該経路を構成する各道路区間の情報と、前記ナビゲーション情報提供サーバが保持している各道路区間の推定走行時間情報とを用いて、算出することができる。このとき、前記ナビゲーション情報提供サーバが渋滞発生区間の予測走行時間を保持しているならば、この情報を考慮して経路の推定走行時間を算出するとよい。
【0013】
また、前記経路探索手段は、指定された到着希望時刻を基に前記推定走行時間を差し引くことで、推奨出発時刻を算出することができる。
【0014】
また、前記ナビゲーション情報提供サーバは、前記渋滞予測手段により所定の間隔で最新の渋滞予測を行い、それまで求めていた前記推奨出発時刻を修正することができる。
【0015】
また、前記ナビゲーション情報提供サーバは、ある条件を満たす時になったら、告知情報を作成し、ユーザが持つ前記携帯型移動端末に対して前記告知情報を送信することができる。ここで、前記告知情報は、例えば、前記推奨出発時刻が修正された時には、その旨を示す文を含み、前記推奨出発時刻が近づいた時には、出発時刻が近づいていることを示す文を含む。
【0016】
また、前記ナビゲーション端末は、出発地および目的地の情報を含む経路探索要求を、前記ナビゲーション情報提供サーバに送信する送信手段と、前記ナビゲーション情報提供サーバより複数の推奨経路の経路情報、および経路上の渋滞予測情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した前記複数の推奨経路の経路情報および前記経路上の渋滞予測情報を受信するをユーザに提示する提示手段とを有する。
【0017】
また、前記ユーザが持つ携帯型移動端末は、前記ナビゲーション情報サーバからの前記告知情報を受信する受信手段と、表示することができる表示手段と、を有する。前記受信手段は、例えば、音や振動でユーザに前記告知情報を受信したことを示すことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態が適用された通信型ナビゲーションシステムの概略図である。図示するように、本実施形態を用いた通信型ナビゲーションシステムは、ナビゲーション端末20と、ナビゲーション情報提供サーバ10とが、公衆網70を介して相互接続されて構成されている。また、利用者は携帯電話や
PDAに代表される移動端末90とも公衆網を介してナビゲーション情報提供サーバ10と相互接続される。ナビゲーション端末20は、車両等に搭載されて使用される移動端末である。このナビゲーション端末20は無線中継装置80を介して公衆網70に接続される。移動端末90は、たとえば携帯電話であり、ナビゲーション情報提供サーバ10とは、公衆網70を介して電子メールで情報を授受できる。
【0020】
図2に、ナビゲーション端末20の概略構成を示す。図示するように、ナビゲーション端末20は、無線通信により無線中継装置80経由で公衆網70に接続するための無線通信部202と、各種情報を記憶するための記憶部203と、例えばGPS受信機等を利用して車両の現在位置情報を取得する位置情報取得部
205と、車両に搭載された車速センサ、ジャイロセンサ等の各種センサからセンサ情報を取得するセンサ情報取得部206と、ユーザと情報を交換するためのユーザIF部204と、経路誘導を含むナビゲーション処理のためにこれらの各部を統括的に制御する主制御部201と、を有する。
【0021】
ここで、ユーザIF部204は、音声出力用のスピーカ204a,表示用のモニタ204b、および、指示受付用の操作パネル204cを備えている。操作部204cには操作指示可能なスイッチや、モニタ204b中のタッチセンサや、音声入力を受け付けるマイク等を備える。ユーザIF部204は、これらの構成要素を用い、音声および画像を介してユーザと情報を交換する。
【0022】
ナビゲーション情報提供サーバ10は、ナビゲーション端末20からの検索要求に従い、ポータルサーバ30を介して情報検索処理を行って、検出した情報をナビゲーション端末20に送信する。本実施例では、ナビゲーション情報提供サーバ10は、経路探索サーバ10aおよび交通情報サーバbが、専用のネットワーク50を介して接続されて構成されている。
【0023】
経路探索サーバ10aは、ネットワーク50に接続され、各道路区間の情報を登録する道路データベース302と、地図情報を登録する地図データベース303と、ネットワークを介して受け付けた経路探索要求に従い、道路データベース
302および地図データベース303を用いて、例えばダイクストラ法により、所定条件を満足する経路を推奨経路として選出する経路探索部304と、を有する。
【0024】
交通情報サーバ10bは、ネットワーク50に接続され、外部の交通情報センタ、例えばVICS情報を管理する交通情報センタと接続して、リアルタイムな交通情報を定期的に取得し、蓄積する交通情報データベース403と、ネットワークを介して受け付けた渋滞予測状況取得要求に従い、交通情報データベース
403を用いて、所望な経路に対応する渋滞予測状況を求める渋滞予測部404と、を有する。
【0025】
ポータルサーバ30は、公衆網70を介して、ナビゲーション端末20より経路探索要求を受け付けると、経路探索サーバ10aより推奨経路の経路情報を入手すると共に、必要に応じて交通情報サーバ10bより前記複数の推奨経路に対する渋滞状況の情報を入手して、ナビゲーション端末20に通知する情報を作成する。そして、推奨経路情報およびその経路に伴う通知情報をナビゲーション端末20に送信する。
【0026】
ポータルサーバ30は、公衆網70とネットワーク50に接続され、音声データの生成や、経路探索サーバ10aや交通情報サーバ10bへの要求送信と、その要求に応じた処理結果の入手を行う。そして経路探索サーバ10aより入手した推奨経路に対する交通情報などの通知情報を作成する通知情報生成部505と、ナビゲーション端末20のユーザのユーザプロファイルを登録するユーザプロファイルデータベース503とを有する。ただし、ネットワークのルーティング装置を用いて直接公衆網70とネットワーク50を結ぶ構成としてもよい。この場合、無線中継装置80もネットワークに接続されることになる。こうした構成をとることにより、各地の無線中継装置の近くに分散サーバやミラーサーバとしてポータルサーバを設けることができ、ポータルサーバ30とナビゲーション端末や移動体端末との応答を速やかに行うことが出来る。
【0027】
図3に、ユーザプロファイルデータベース503の登録内容例を示す。図示するように、ユーザプロファイルデータベース503は、ナビゲーション端末20のユーザ毎に、ユーザのプロファイルを登録するためのテーブル5030を有する。テーブル5030は、利用者自身のユーザID(識別情報)を登録するためのIDフィールド5031と、対応するユーザの個人情報(氏名,電話番号,メールアドレス,各種設定値)を登録するユーザ情報フィールド5032と、経路探索サーバ10aでの経路探索処理で利用する探索条件を登録するための探索条件フィールド5033と、後に説明する帰路出発時刻告知サービス用の告知時刻を登録する帰路出発時刻告知時刻フィールド5034と、経路探索サーバ10aから得られた経路データとこれに対応する交通情報サーバ10bから得られた経路上交通情報を登録するための経路データフィールド5035とを備えて構成されている。探索条件フィールド5033に登録する探索条件としては、距離優先、時間優先といった経路探索時の優先項目に加え、渋滞予測の使用/未使用についても登録される。
【0028】
また、経路データフィールド5035は、出発時刻など経路探索条件を変えた場合に得られる複数の経路データを登録するためのテーブル5036を有する。テーブル5036は、経路データを個別に管理するための経路IDを登録する経路IDフィールド5037と、経路探索サーバ10aから得られた経路情報(出発地,経由地,目的地,道路区間、などの情報)を登録するための地点データフィールド5038と、推奨経路上における各道路区間の交通混雑度(渋滞,混雑,順調,不明)を示す渋滞状況情報を登録するための経路上渋滞状況フィールド5039と、出発地から目的地までの経路を誘導した際の誘導時間情報(出発時刻,到着予想時刻,所要時間)を登録するための往路時間情報フィールド5040と、目的地から出発地までの経路を誘導した際の誘導時間情報(出発時刻,帰着予想時刻,所要時間)を登録するための帰路時間情報フィールド5041と、登録された経路IDの経路データが経路誘導に採用しているかどうかを登録する採用フラグフィールド5042と、を備えて構成されている。なお、帰路時間情報は往路時間情報と別に管理しても良く、この場合は、往復の経路として異なるルートを選択することが出来る。
【0029】
ナビゲーション端末20のユーザが経路探索に関する情報を送る場合は、XML(eXtensible Markup Language)およびCGI(Common Gateway Interface)やJAVA(登録商標)などを利用し、ナビゲーション端末20のGUI(GraphicalUser Interface)を介してポータルサーバ30に対し経路探索要求を送信する。
【0030】
ポータルサーバ30では、受け付けた経路探索要求およびユーザプロファイルデータベース503に登録されているユーザのテーブル503の情報に従い、複数の推奨経路の情報およびこれらの推奨経路に対する評価情報を入手し、通知情報生成部505を制御して、これらを経路探索要求の送信元であるナビゲーション端末20へ送信する。
【0031】
次に、本実施形態の通信型ナビゲーションシステムの動作について説明する。
【0032】
図4,図5は、図1に示す通信型ナビゲーションシステムにおいて誘導経路を決定させるための画面表示を行う動作手順を説明するためのフロー図である。
【0033】
ナビゲーション端末20において、ユーザIF部204は、主制御部201の処理に従い、経路探索に必要な情報(目的地の情報を含む)の入力を受け付けるため、所定の音声データが指示する音声案内をスピーカ204aから出力すると共に、これに対応する所定の表示画面データによる画面をモニタ204bに表示する。そして、操作パネル204cを介して、ユーザより目的地の情報が入力されるのを待つ(ST1)。この場合ユーザの入力は、地名,施設名,電話番号などであり、これらの情報に基づいてポータルサーバ側で検索した結果をユーザが確認することにより確定した地点の緯度経度情報が目的地の情報となる。
【0034】
目的地の情報が入力されると、ユーザIF部204は、これを主制御部201に通知する。主制御部201は、位置情報取得部205より現在地情報を入手し、これを出発地情報とする。そして、この出発地情報と、ユーザIF部204より受け取った目的地情報と、例えば記憶部203に予め格納されているユーザIDとを含む経路探索要求を作成し、これを無線通信部202を介して、ポータルサーバ30へ送信する(ST2)。なお、この経路検索要求時に、特に出発時刻を指定しなかった場合には、現在時刻を出発時刻として送信することになる。
【0035】
ポータルサーバ30は、ナビゲーション端末20より経路探索要求を受け取ると、受け取った経路探索要求に含まれているユーザIDがIDフィールド5031に登録されているテーブル5030を、ユーザプロファイルデータベース503から抽出する(ST3)。そして、抽出したテーブル5030の探索条件フィールド5033に含まれている探索条件を、ナビゲーション端末20より受け取った経路探索要求に付加し、この経路探索要求を、経路探索サーバ10aに送信する(ST4)。
【0036】
経路探索サーバ10aにおいて、経路探索部304は、ポータルサーバ30からの経路探索要求を受け取ると、道路データベース302および地図データ303を用いて、前記探索要求に含まれている出発地情報および目的地情報により特定される2地点間の経路を探索する。そして、検出した経路のなかから、ダイクストラ法等を利用して、前記探索要求に含まれている探索条件をより良く満足する経路を、渋滞を考慮しない推奨経路として選出する。そして、選出した推奨経路の経路情報を、ポータルサーバ30に送信する(ST5)。ここで、本実施形態では、推奨経路の経路情報に、経路を構成する各道路区間の推定走行時間,利用料金,道幅、に関する情報を含めている。上述したように、これらの情報は、道路データベース302に予め登録されているものとする。また、経路を構成する各道路区間の推定走行時間を合計することで、移動所要時間の情報も取得できるものとする。
【0037】
ポータルサーバ30は、経路探索サーバ10aから推奨経路の経路情報を受け取ると、ユーザプロファイルデータ503の対象ユーザIDに対応したテーブル5030の経路データフィールド5035に、渋滞を考慮しない推奨経路として含まれる情報を登録する(ST6)。これにより、検索条件5033に対応した、渋滞の発生を考慮しない理想的なルート検索の結果としての推奨経路と所要時間が得られる。
【0038】
また、ポータルサーバ30は、ユーザプロファイルデータ503から対象ユーザIDのテーブル5030の探索条件データフィールド5033を抽出し、検索条件フィールド5033に渋滞予測を使用する旨の情報が登録されていた場合は、この探索条件に基づいて渋滞を考慮する経路探索要求を作成し、経路探索サーバ10aに送信する(ST7)。探索条件データフィールド5035に渋滞予測不使用と設定されていた場合には、ST12へと処理が移る。
【0039】
経路探索サーバ10aでは、経路探索部304が、ポータルサーバ30からの渋滞を考慮した経路探索の要求を受け取り、経路探索と並行して、交通情報サーバ10bに対して、現時刻から換算した各道路区間における渋滞予測情報を要求する(ST8)。交通情報サーバ10bの渋滞予測部404では、この要求に対して交通情報データベース403を用いた渋滞予測情報を応答する(ST9)。経路探索部304では、この渋滞予測情報と道路データベース302の情報とを考慮して、前記探索要求に含まれている探索条件をより良く満足する経路を、渋滞を考慮した推奨経路として選出する。そして、選出した渋滞を考慮した推奨経路の経路情報を経路上の渋滞予測情報(移動所要時間,到着予測時刻を含む)とともに、ポータルサーバ30に送信する(ST10)。
【0040】
ポータルサーバ30は、交通情報提供サーバ10bから渋滞を考慮した推奨経路の経路上渋滞予測情報を受け取ると、ユーザプロファイルデータベース503における該当ユーザIDのテーブル5030の経路データフィールド5035に推奨経路とその経路上渋滞予測情報(経路ID,目的地,出発地などの情報も含む)を登録する(ST11)。
【0041】
そして、ポータルサーバ30は、得られた渋滞を考慮しない場合の推奨経路と所要時間の情報に加え、検索条件で渋滞予測を使用する設定となっていた場合には、渋滞を考慮した推奨経路の経路上渋滞予測情報(推奨経路,所要時間,経路IDの情報も含む)を公衆網70を介し無線中継装置80を通して該当するナビゲーション端末20に送信する(ST12)。
【0042】
ナビゲーション端末20において、主制御部201は、無線通信部202を介して、ポータルサーバ30より渋滞を考慮した推奨経路とその経路上渋滞予測情報を受け取ると、ユーザIF部204を介してモニタ204bにそれら推奨経路と経路上渋滞予測情報を表示し、スピーカ204aからその経路情報に基づく案内を出力する(ST13)。
【0043】
ST13において現在地から目的地までの経路情報を出力した後に、操作パネル204cを介して、ユーザがその表示している推奨経路を経路案内として採用するか否かの情報が入力されるのを待つ。ユーザが上記推奨経路を採用する入力されると、ユーザIF部204は、これを主制御部201に通知する。主制御部201は、推奨経路が採用されたことを示す情報(ユーザID,経路IDの情報を含む)を作成し、これを無線通信部202を介して、ポータルサーバ30へ送信する(ST14)。
【0044】
ポータルサーバ30は、ナビゲーション端末20より推奨経路が採用されたことを示す情報を受け取ると、ユーザプロファイルデータベース503の該当するユーザIDのテーブル5030の経路データフィールド5035を抽出し、該当する経路IDのテーブル5036の採用フラグフィールド5042に採用されたことを示すフラグ情報を登録する(ST15)。
【0045】
また、ナビゲーション端末20の主制御部201は、ユーザが推奨経路を採用した旨の入力を受け取ると、帰路の経路案内についてもユーザに促すために、ユーザIF部204は、主制御部201の処理に従い、帰路の経路案内に必要な情報(現在採用した経路の経路IDと帰路の出発希望時刻である帰宅希望時刻の情報を含む)の入力を受け付けるため、所定の音声データによる音声指示をスピーカ204aから出力すると共に、対応する所定の表示画面データが表す画面をモニタ204bに表示する。そして、操作パネル204cを介して、ユーザより帰宅希望時刻の情報が入力されるのを待つ(ST16)。ユーザが帰路の経路探索を希望しない場合には、ここで処理が終了する。
【0046】
一方、帰宅希望時刻の情報が入力されると、ユーザIF部204は、これを主制御部201に通知する。主制御部201は、この入力された帰宅希望時刻と、現在採用した経路の経路IDと、記憶部203に予め格納されているユーザIDとを含む帰路経路探索要求を作成し、これを無線通信部202を介して、ポータルサーバ30へ送信する(ST17)。
【0047】
ポータルサーバ30は、ナビゲーション端末20より帰路経路探索要求を受け取り、この帰路経路探索要求に含まれているユーザIDを抽出し、IDフィールド5031に登録されているテーブル5030を、ユーザプロファイルデータベース503から抽出する。そして、抽出したテーブル5030の経路データフィールド5035から採用フラグフィールド5042が採用を示す情報が登録されているテーブル5036を抽出する。更にテーブル5036の経路地点データフィールド5038から、該当する経路の目的地情報と出発時情報を抽出し、各々を入れ替えて帰路の目的地情報、出発地情報として、テーブル5030の探索条件フィールド5033に含まれている探索条件を付加して、経路探索要求を、経路探索サーバ10aに送信する。加えて、ポータルサーバ30は、ユーザプロファイルデータベース503の該当ユーザIDに対応したテーブル5030の探索条件フィールド5033に帰宅希望時刻の情報を登録する(ST18)。
【0048】
帰路の経路探索においても、往路と同様に渋滞を考慮しない経路探索を実施し(ST19)、同様にポータルサーバ30は、ユーザプロファイルデータ503の対象ユーザIDに対応したテーブル5030の経路データフィールド5035に渋滞を考慮しない推奨経路として含まれる情報を登録する。これにより、渋滞の発生を考慮しない理想的な帰路の推奨経路と所要時間が得られる。
【0049】
帰路の経路探索でもまた、往路の経路検索と同様に検索条件に応じて渋滞を考慮する経路探索を実施するが、この場合、ポータルサーバ30は、ユーザプロファイルデータベース503の該当ユーザIDに対応したテーブル5030の探索条件フィールド5033に登録した帰宅希望時刻の情報を基に経路上渋滞予測情報要求を生成し、経路探索サーバ10aと交通情報サーバ10bにおいてST8とST9と同様な渋滞を考慮した経路探索を実施する。その時、帰宅希望時刻に対応する出発予測時刻を算出し、ポータルサーバ30へ選出した渋滞を考慮した推奨経路の経路情報と、経路上の渋滞予測情報(移動所要時間,到着予測時刻を含む)とともに、出発予測時刻を送信する(ST20)。
【0050】
ポータルサーバ30は、渋滞予測情報を受け取った後、例えば帰宅希望時刻を1時間変化させて、再度経路上の交通情報提供サーバ10bに渋滞予測情報要求を出す(ST21)。このように帰宅希望時刻を変化させてST20を幾度か繰り返す。これにより、ポータルサーバ30は、複数の渋滞予測情報(各情報に対する出発予測時刻を含む)を取得し、ユーザプロファイルデータベース503の対応するユーザIDのテーブル5030の経路データフィールド5035に、得られた複数の渋滞予測情報に対応する出発予測時刻と、到着予想時刻とを登録する。そして、ポータルサーバ30は、推奨経路と対応する複数の経路上渋滞予測情報(経路IDの情報も含む)を公衆網70を介した無線中継装置80を通して該当するナビゲーション端末20に送信する(ST22)。
【0051】
ナビゲーション端末20において、主制御部201は、無線通信部202を介して、ポータルサーバ30より帰宅希望時刻を変化させて得た複数の渋滞を考慮した推奨経路とその経路上渋滞予測情報を受け取ると、一度記憶部203にそれら情報を格納し、ユーザの操作に従いユーザIF部204を介してモニタ204bにそれら複数の推奨経路と経路上渋滞予測情報を表示し、スピーカ204aからその経路情報に基づく案内を出力する(ST14)。
【0052】
なお、往路の場合にも、目的地への到着希望時刻を指定して、経路探索を実行することも可能であるが、この処理は、ST16〜ST23と同様に行われる。
【0053】
次に、ナビゲーション端末20のモニタ204bに表示される推奨経路の選択画面の表示について、図6〜図8の例に基づき説明する。なお、これら図6〜図8には、帰路の渋滞予測とこれに基づく経路探索の結果を示しているが、往路に関する渋滞予測とそれに基づく経路探索の結果の表示も同様である。そして、検索条件が渋滞予測を使用しない設定になっていた場合には、住宅が無い得の所要時間と推奨経路だけが表示される。
【0054】
図6は、ST22にて取得した渋滞予測結果および渋滞を考慮した予測所要時間,目的地到着予測時刻,推奨経路の各情報の選択画面の表示方法を示す図である。ナビゲーション端末20において、主制御部201は、記憶部203に格納したポータルサーバ30からのデータを取得し、モニタ204bの画面レイアウトの右側リスト上部901に、渋滞状況予測を考慮した場合の経路探索結果と比較するために、渋滞状況を考慮しない場合の理想的な予測所要時間と経路表示の凡例を表示する。また、画面レイアウトの右側リスト下部902には、渋滞状況予測を考慮した場合の経路探索結果としてポータルサーバ30から受信した、出発日時と目的地到着予測時刻,予測所要時間の一覧、および地図描画領域903に重畳表示している渋滞予測を考慮したルートの経路表示の凡例を表示する。
【0055】
画面の左に表示される地図を表示する地図描画領域903には、ユーザが操作部204cの入力によって右のリスト901,902で選択された項目の経路探索結果がそれぞれの凡例に従って表示される。経路探索結果は、ある出発時刻における渋滞情報を考慮した推奨経路904と、これと比較するための渋滞状況を考慮しない場合の推奨経路905を地図描画領域903に重ねて表示する。ユーザは、操作部204cの入力により、右のリスト901,902の中から選択する出発時刻を変更することができ、主制御部201はこれに伴って左の地図に表示される推奨経路の内容の表示を対応する情報に変化させる。渋滞状況を考慮しない場合の理想的な経路探索結果は、経路探索の際に時間帯によって変わる交通規制が考慮されない場合には、経路探索の際の優先項目(距離優先,時間優先,高速優先,料金優先、など)毎に同じ経路が求まる。そこで、渋滞状況を考慮した場合の経路探索結果一覧902の中から推奨経路を選択する際に、ユーザの選択操作に関わらず、比較のために表示される理想的な経路探索結果は常に表示した状態を維持してもよい。これにより、画面再描画によるちらつきが減少し、渋滞予測を考慮した結果、推奨経路がどう変わったか、また出発時間の変化により、推奨経路がどのように変化するか、理想的な経路探索結果との違いを容易に把握することが出来るようになる。更に、渋滞状況を考慮した場合の経路探索結果一覧902の中から推奨経路を複数選択出来るようにして、選択された推奨経路は互いに異なる色または線幅で描画するようにしても良い。この場合、選択された推奨経路の判例表示欄に、それぞれの推奨経路の判例が表示され、経路表示のため選択された状態であることを示すようにする。推奨経路の選択状態は、操作部204cからの入力により、選択/非選択の状態が切り替わるようになっている。これにより、複数経路選択をする際に選択の組み合わせを容易に変更できると共に、選択されている経路と地図画面に表示されている経路の表示が対応付け易くなっている。
【0056】
図7は、ST22にて取得した渋滞予測結果および渋滞を考慮した予測所要時間,目的地到着予測時刻の選択画面の別の表示例を示す図である。ナビゲーション端末20において、主制御部201は、記憶部203に格納した経路探索結果のデータを取得し、右側リスト部1001に、出発日時と目的地到着予測時刻、渋滞による所要時間の増分および出発時刻としての推奨度を表示する。ここでの推奨度とは、例えば主制御部201が、各リスト情報の所要時間の増分の数値を比較して、値が小さいほど推奨度が高いと判断して、ユーザにわかりやすい記号または図形で示すものである。渋滞による所要時間の増分に基づく評価は、この推奨度の代りに渋滞度ないしは混雑度という形式で表示しても良く、所要時間の増分が大きいほど渋滞度ないしは混雑度が悪化しているものとする。これら推奨度、渋滞度ないしは混雑度の表示により、ユーザは出発時間の変化に伴う渋滞状況の推移傾向を感覚的に把握することが出来るようになる。
【0057】
また、主制御部201は、画面の左に表示される地図を表示する地図描画領域1002に、ユーザが操作部204cの入力によって右のリスト1001で選択した出発時刻での推奨経路1003と、渋滞を考慮しない推奨経路上の渋滞状況1004と、リスト1001で選択していない他の時間での推奨経路上の渋滞状況1005とを重ねて表示する。ユーザは、操作部204cの入力により、右のリスト1001の中から選択する出発時刻を変更することができ、主制御部201はこれに伴って左の地図に表示される推奨経路の表示を対応する出発時刻のルート情報に変化させる。
【0058】
図8は、ST22にて取得した渋滞予測結果および渋滞を考慮した目的地到着予測時刻、推奨経路の選択画面の別の表示画面を示す図である。この場合、右側リスト部1101には、出発日時と目的地到着予測時刻に加えて、予測される渋滞状況や迂回の必要の有無を評価した結果が交通状況として表示される。予測される渋滞状況としては、例えば渋滞予測結果を基に全経路に対する経路上の各道路区間における渋滞予測の結果得られた「渋滞」区間の占める割合により求めるものである。推奨経路上にあまりにも渋滞区間が多いと予測されている場合は、迂回の必要有りとリスト中に示す。また予測された渋滞区間における渋滞の程度も考慮して、「断続的に渋滞」や「混雑」と言った表示も可能である。
【0059】
画面の左に表示される地図を表示する地図描画領域1102は、図7と同様であり、ユーザが選択した出発時刻での推奨経路1103と、渋滞を考慮しない推奨経路上の渋滞状況1104と、他の時間での推奨経路上の渋滞状況1105が重ねて表示され、右のリスト1101の中から選択する出発時刻を変更することができる。
【0060】
図6〜図8に示した画面の例では、出発時刻が21:00以降の場合の到着時刻その他の表示がなされていないが、これはポータルサーバ30からダウンロードした経路データには出発時刻が20:00までしか含まれていなかったためである。即ち、ST21でずらした帰宅希望時刻が19:00までであり、20:00以降に出発の推奨経路を探索しなかったことを意味する。しかし、出発時刻と渋滞の兼ね合いから、先に求めた帰宅希望時刻または出発時刻の範囲を外れて経路探索を行いたい場合には、到着時刻が空白の(図6〜図8に示した例の場合、21:00以降の)リストを選択することにより、指定した出発時刻を新たな帰宅希望時刻として、以下ST17〜ST23に対応する経路探索処理を行い、この経路探索結果は先の経路探索結果と一緒に一覧表示を行う。これにより、まだ経路探索を行っていない出発時間帯に関する経路検索も、一覧表の空白部分を指定するだけで新たに出発時刻を指定して経路検索を行うことが出来るため、素早く再検索を行うことが可能となる。
【0061】
以上のように、車内外の情報を基に道路の渋滞予測情報を表示可能なナビゲーション端末に対し、所要時間が最短となる経路表示を行う場合、通常の距離に基づく最適経路と渋滞予測に基づく交通情報を考慮した最適経路の差を明確にユーザに示すことが可能となり、なるべく渋滞を避けたいというユーザの希望に沿った経路の選択を促すことが出来る。そして、複数の経路探索結果を出発時間毎に比較参照することが容易に出来るため、各経路候補の特徴を把握することが容易に出来て、どのような理由で推奨経路が選ばれたのかユーザが理由を理解しやすくなる。
【0062】
図9は、図1に示した通信型ナビゲーションシステムにおいて、図4および図5の動作手順によりユーザが帰路の出発時刻を決定した後の、帰路出発時刻前にユーザに通知する帰路出発時刻通知のサービスを説明するためのフロー図である。帰路の出発時刻が決定された後、ナビゲーション端末20の主制御部201は、帰路出発時刻通知のサービスを利用するか否かを尋ねる画面をモニタ204bに表示し、ユーザからサービス指定情報が入力されるのを待つ(ST101)。
【0063】
もし、帰路出発時刻通知サービス利用希望の情報がユーザから入力されると、主制御部201は、無線通信部202を介して、ポータルサーバ30へ帰路出発時刻告知のメール送信予約の要求を送信する(ST102)。
【0064】
メール送信予約の要求を受けたポータルサーバ30は、ユーザプロファイルデータベース503のユーザ情報フィールド5032において予め設定された値に基づき、出発推奨時刻の指定時間前に帰路出発時刻告知のメールを送信するようにメール送信時刻をセットし(ST103)、その後、ポータルサーバ30は、予約完了を示す情報をナビゲーション端末20に対して送信する(ST104)。なお、ST101でユーザからのサービス希望を受ける際に、出発時刻の何分前にメール送信を希望するか、メール送信希望時刻を入力させることにより、出発推奨時刻の希望指定時間前に帰路出発時刻告知のメールを送信することが出来る。そしてメール送信希望時刻が入力されない場合には、前述の通り、予め設定された値に基づき帰路出発時刻告知のメールを送信する。これにより、車から離れて行動する場合、車両の駐車場所に戻る時間を予め考慮して帰路出発時刻告知のメールを受信することが出来るため、出発予定時刻に出発できないという事態を防ぐことが出来る。
【0065】
ナビゲーション端末20の主制御部201は、ポータルサーバ30からの予約完了の情報を受信すると、帰路出発時刻告知の予約完了を記すアイコンなどの画像をモニタ204bに表示してユーザに伝える(ST105)。
【0066】
その後、ポータルサーバ30は、設定したメール送信時刻になるまで、定期的に交通情報サーバ10bに対し帰路の経路上渋滞予測情報要求を送信し(ST106)、交通情報サーバ10bにおいて経路上渋滞予測情報探索を実行して、最新の渋滞予測に基づく移動予測所要時間を含む最新の経路上渋滞予測情報をポータルサーバ30に送信する(ST107)。また、この経路上の渋滞予測情報要求は、告知メール送信時刻の所定時間前に行っても良い。この場合、出発時刻告知メールの発信前に改めて経路上の渋滞予測結果に変化が起きていないか確認するため、サーバの負荷を低く抑えると共に、出発時刻に近い時間での渋滞予測結果を用いることが出来るため、予測の誤差を小さく抑えることが出来る。
【0067】
ポータルサーバ30は、最新の経路上渋滞予測情報を受け取ると、ユーザプロファイルデータベース503の該当ユーザIDに対応したテーブル5030の探索条件フィールド5033に設定しておいた帰宅希望時刻から、この最新の移動予測所要時間を引いて、最新の出発予測時間を求める。こうして求められた最新の出発予測時刻と、それまでユーザプロファイルデータベース503の該当ユーザIDに対応するテーブル5030の経路データフィールド5035に登録されていた出発予測時刻との時間差が所定値以上に異なる場合、登録している出発予測時刻の値を最新のものに更新し(ST108)、通知情報生成部505は、その旨を記すメッセージ文を生成する。ポータルサーバ30は、そのメッセージ文を受けて生成されたメッセージを含むメールをユーザが所持する移動端末90へ送信する(ST109)。
【0068】
このメールアドレスはユーザプロファイルデータベースのユーザ情報登録されているメールアドレスに送信されるが、ST102でメール送信予約を行う際に、この登録済みメールアドレス以外の送信先を指定することも可能である。
【0069】
移動端末90はそのメールを受信すると、音や振動でユーザに前記告知情報を受信したことを示す。そしてユーザは移動端末90に表示されたメッセージにより、車外においても出発推奨時刻が更新されたことを知る(ST110)。
【0070】
図10の(a)は、ST110にて、出発予測時刻が更新されたことを示すメッセージの移動端末90における表示例を示す図である。図に示すように、例えば、出発推奨時刻が更新されたこと示すメッセージ文とともに、日時や、現在設定されている出発地と到着地、および変更されたされている帰路の推奨出発時刻と、到着地への到着予想時刻と、「30分早くなりました」等どの程度登録されていた情報から変化があったのか、という情報を表示する。
【0071】
ポータルサーバ30において、通知情報生成部505は、出発時刻通知メールの送信指定時刻になった時にその旨を記すメッセージ文を生成し、ポータルサーバ30は、そのメッセージ文を含むメールを移動端末90へ送信する(ST111)。後に、ユーザは、そのメールを受信し、移動端末90に表示されたメッセージにより出発時刻が近づいていることを知る(ST112)。
【0072】
図10の(b)は、ST112にて、受けたメールの出発時刻が近づいていることを示すメッセージの移動端末90における表示例を示す図である。図に示すように、例えば、出発推奨時刻が近づいていること示すメッセージ文とともに、日時や、現在設定されている出発地と到着地、および現在登録されている帰路の出発時刻と、到着地への到着予想時刻とを示す。
【0073】
また、図11に出発推奨時刻が更新されたことを示すメッセージの別の表示例を示す。この例の場合には、出発時刻通知メール送信の基準時刻となる出発時刻の変更に際して、ユーザに対して確認を求める。そのため、図9のST108では、最新の出発予測時刻とユーザプロファイルデータベース503に登録されている該当ユーザIDに対応した出発推奨時刻との時間差が所定値以上に異なる場合でも、登録している出発推奨時刻の値を最新のものに更新せず、一旦、出発推奨時刻更新候補として記憶しておく。そしてST109では通知情報生成部505が出発時刻変更確認のメッセージ文を生成し、図11(a)に示すようなメールを該当ユーザに送信する。
【0074】
図11の(a)では、出発推奨時刻が更新されたこと示すメッセージ文とともに、日時と現在設定されている出発地/到着地、および更新された帰路の出発推奨時刻と、到着地への到着予想時刻と、「30分早くなりました」等どの程度登録されていた情報から変化があったのか、という交信内容を示すメッセージに加え、この交信内容の詳細を確認するための「詳細確認」ボタンと、更新を受け入れるかそれとも緯線の設定を維持するかを指示するための「Yes」「No」のボタンを表示する。ユーザは出発時刻の変更を受け入れる場合、移動端末画面から「Yes」のボタンを選択することによりポータルサーバへ出発時刻変更の承諾を指示し、これを受けたポータルサーバ30では、ユーザプロファイルデータベース503の該当ユーザIDに対応した出発推奨時刻を保持されていた出発予測時刻更新候補の時刻で更新する。一方、ユーザが移動端末画面から「No」のボタンを選択した場合には、ポータルサーバへ出発時刻変更拒否を応答し、これを受けたポータルサーバ30では、ユーザプロファイルデータベース503の該当ユーザIDに対応した以前の出発推奨時刻を保持したままとする。
【0075】
また、図11(a)の表示で、「詳細確認」のボタンを選択した場合、移動端末90はポータルサーバ30に対して変更理由の送信を要求する。ポータルサーバ30では交通情報サーバ10bから受け取った最新の経路上渋滞予測情報に基づき、登録済みの出発時刻に対応した最新の到着予想時刻と、時刻の変更理由と、推奨経路上の最新の渋滞予測を地図と共に送る。これを受けた移動端末90は、図11の(b)に示すように、経路を示す地図上に最新の渋滞予想を描画して、出発時刻の更新理由を表示し、出発時刻を更新しなかった場合の最新の到着予想時刻を通知する。これにより、ユーザは出発時刻を更新した場合と更新しなかった場合の両者の到着予想時刻を比較することができるため、よりユーザの希望に沿った出発通知時刻告知サービスを受けることが可能となる。
【0076】
なお、本実施形態の図9〜11に示したサービスの利用において、ユーザが出発時刻より前に車外にいる状況下で出発希望時刻などのナビゲーションの設定を行う場合に、復路ではなく往路に対し上記の実施形態において説明した到着希望時刻を出発希望時刻として、出発希望時刻前に登録した出発希望時刻が近づいている告知情報を受けるサービス形態であっても良い。
【0077】
また例えば、これまで説明した、告知情報を受け表示する対象の端末が、先の説明での移動端末90でなく、ナビゲーション端末20であっても良い。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、道路の渋滞予測情報を表示可能なナビゲーション端末を使用する場合、通常の最適経路と渋滞予測に基づく交通情報を考慮した最適経路の差を明確にユーザに示すことが可能となる。
【0079】
また、渋滞予測に基づき経路の所要時間を予測する事により、推奨経路の所要時間道路状況により変化した場合にユーザへ通達する情報提供サービスを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用された通信型ナビゲーションシステムの概略図である。
【図2】ナビゲーション端末20の概略構成図である。
【図3】ユーザプロファイルデータベース503の登録内容例を示す図である。
【図4】通信型ナビゲーションシステムの目的地設定の動作手順を説明するための図である。
【図5】通信型ナビゲーションシステムの目的地設定の動作手順を説明するための図である。
【図6】ナビゲーション端末20のモニタ204bに表示される推奨経路の選択画面例を示す図である。
【図7】ナビゲーション端末20のモニタ204bに表示される推奨経路の選択画面例を示す図である。
【図8】ナビゲーション端末20のモニタ204bに表示される推奨経路の選択画面例を示す図である。
【図9】通信型ナビゲーションシステムの帰路出発時刻通知のサービス利用時の動作手順を説明するための図である。
【図10】移動端末90に表示される帰路出発時刻通知のメッセージの表示例を示す図である。
【図11】移動端末90に表示される帰路出発時刻通知のメッセージの別の表示例を示す図である。
【符号の説明】
10…ナビゲーション情報提供サーバ、10a…経路探索サーバ、10b…交通情報サーバ、20…ナビゲーション端末、30…ポータルサーバ、50…ネットワーク、70…公衆網、80…無線中継装置、90…移動端末、201…主制御部、202…無線通信部、203…記憶部、204…ユーザIF部、204a…スピーカ、204b…モニタ、204c…操作パネル、205…位置情報取得部、206…センサ情報取得部、302…道路データベース、303…地図データベース、304…経路探索部、403…交通情報データベース、404…渋滞予測部、503…ユーザプロファイルデータベース、505…通知情報生成部。
Claims (2)
- サーバからの経路情報を受信する受信装置と、受信した経路情報を地図に重ねて表示する表示手段を備え、出発地から目的地への経路を表示するナビゲーション端末装置において、
前記サーバから得られる、複数の異なる出発時刻に対する経路情報と各経路情報に対応する各道路区間の混雑状況を予測した情報である渋滞予測情報とこの渋滞予測情報に基づく所要時間の情報を受信し、
前記表示手段は、受信した複数の経路情報を一覧表示し、該一覧表示から選択された経路情報に応じて経路と該経路に対応する渋滞予測情報を前記地図に重畳表示させ、
前記表示手段は、一覧表示から選択した項目に対応する経路と該経路に対応する渋滞予測情報を表示する際に、選択されていない他の経路に対応する渋滞予測情報を前記地図に重畳表示し、
前記表示手段は、受信した複数の経路情報に基づき、
各出発日時に対応して目的地到着予測時刻と、前記渋滞予測情報に基づく渋滞状況と、迂回の必要の有無とを一覧表示すること
を特徴とするナビゲーション端末装置。 - サーバからの経路情報を受信する受信装置と、受信した経路情報を地図に重ねて表示する表示手段を備え、出発地から目的地への経路を表示するナビゲーション端末装置において、
前記サーバから得られる、複数の異なる出発時刻に対する経路情報と各経路情報に対応する各道路区間の混雑状況を予測した情報である渋滞予測情報とこの渋滞予測情報に基づく所要時間の情報を受信し、
前記表示手段は、受信した複数の経路情報に基づき、
渋滞状況を考慮しない場合の経路情報に対応する予測所要時間と、渋滞状況を考慮した場合の経路情報に対応する出発日時と目的地到着予測時刻と予測所要時間とを一覧表示し、
さらに、渋滞状況を考慮した場合の経路情報を選択する際は、該選択された経路情報に対応した経路を渋滞状況を考慮しない場合の経路情報に対応する経路と共に前記地図に重畳表示すること
を特徴とするナビゲーション端末装置。
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