JP4048765B2 - 無機微粒子を含有する樹脂組成物およびその製造方法 - Google Patents

無機微粒子を含有する樹脂組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは、粉体としての取り扱いが容易で、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、熱可塑性樹脂を用いて得られるフィルムやシートは、食品をはじめとする種々の製品の包装用材料として広く用いられている。熱可塑性樹脂を用いて得られるフィルム自体の欠点としては包装適正の悪化が挙げられ、この欠点はフィルムを重ねたときにフィルム同士が密着すること、いわゆるフィルムのブロッキングが原因と考えられており、この欠点を解消するために、フィルム中に無機微粒子を配合することが広く行われている。
【0003】
フィルム中に無機微粒子を配合する方法として広く用いられているのは、粒子状の熱可塑性樹脂を無機微粒子と混合し、次いで溶融混練してペレット状の樹脂組成物を製造し、ついでこれを成形してフィルムを得る方法である。
【0004】
例えば、特開昭58−225142号公報には、ロージン−ラムラーの式で表される粒度分布を有し、100μ以下の粒子体を1重量%以上及び1200μ以上の粒子体を1重量%以上それぞれ含まないプロピレン重合体に、2酸化珪素と脂肪酸塩との重量比が0.01〜1の範囲で配合してなり、2酸化珪素の分散性の向上に効果的であるオレフィン重合体組成物が記載されている。
【0005】
特開平8−81591号公報には、平均粒子径が500〜1300μmで300μm以下の微粒子の割合が10重量%以下のオレフィン重合体粒子100重量部に、平均粒子径が1.0〜4.0μm、見掛比重が0.20〜0.60g/cm3の無機系微粉末0.05〜0.60重量部を配合し、溶融混練したことを特徴とするポリオレフィン組成物が記載されている。
【0006】
また、熱可塑性樹脂中の無機微粒子の濃度が高濃度になるように熱可塑性樹脂に無機微粒子を混合し、次いで溶融混練を行って、マスターバッチを製造し、これを別に用意された熱可塑性樹脂に添加することも広く行われている。
例えば、特開平8−92424号公報には、平均粒子径が50〜500μで100μ以下の微粒子の割合が10重量%以上のオレフィン重合体粒子に無機系微粉末を配合し、溶融混練して得られ、アンチブロッキング剤の濃度が3.0〜25.0重量%であり、アンチブロッキング剤の分散性が良好でフィルムの外観、透明性、耐ブロッキング性、耐傷付き性の良好なポリオレフィンフィルム用マスターバッチが記載されている。
【0007】
しかし、上記特開昭58−225142号公報または特開平8−81591号公報に記載されているようにオレフィン重合体粒子に二酸化ケイ素(シリカ)粉末である無機微粒子を混合した場合、一般的に無機微粒子は混合中に凝集しやすいので、無機微粒子の凝集体が生成することがある。特に、上記特開平8−92424号公報に記載されているように高濃度のマスターバッチを製造する時には凝集体が生成しやすい。そして、凝集体が製品であるフィルムやシートに混入すると、フィルムやシートの外観を損ない、製品の価値が低下することがある。
【0008】
凝集体の生成を防ぐ方法としては、従来から熱可塑性樹脂中の微粒子の量を増加させる方法、特定の添加剤を用いる方法、特定の性状を示す無機微粒子を用いる方法などが知られている。しかし、熱可塑性樹脂中の微粒子の量を増加させる方法は飛散などが起こり、微粒子の取り扱いが困難になり、粉塵爆発の危険性が増加する。また、特定の添加剤を用いる方法や特定の性状を示す無機微粒子を用いる方法は適用できる用途が限られている。
このような状況において、幅広い用途に適用できる樹脂組成物の製造方法であって、無機微粒子の濃度を高くすることができ、無機微粒子が凝集することなく、その分散性に優れる樹脂組成物の製造方法が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、粉体としての取り扱いが容易で、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、かかる実情に鑑み、鋭意検討の結果、重量平均粒子径が特定の範囲であり、粒子径が特定の値以下である粒子の割合が特定の範囲であり、粒子径が特定の範囲である粒子の割合が特定の範囲であり、混合割合が一定の範囲である熱可塑性樹脂と混合割合が一定の範囲である無機微粒子を含む樹脂組成物と、上記樹脂組成物の製造方法、および混合量は特定の範囲である上記樹脂組成物と混合量が特定の範囲である熱可塑性樹脂を混合し、押出成形して得られるフィルムが上記課題を解決できることを見出し、本発明の完成に至った。
【0011】
すなわち、本発明は、下記の要件(A)〜(C)を満足する粒子である、プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体80〜98重量部と、二酸化ケイ素2〜20重量部を含むことを特徴とする樹脂組成物、およびその樹脂組成物の製造方法に係るものである。
要件(A):重量平均粒子径が500μm以上である。
要件(B):粒子径が200μm以下である粒子が1重量%以上5重量%未満である。
要件(C):粒子径が500μm以下である粒子が15重量%以上である。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は、エチレン、プロピレン、スチレン、エステル類から選ばれた少なくとも1種の単量体を重合して得られる重合体であり、例えば、エチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体、プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体、スチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体、エステル類を主成分とする単量体を重合して得られる重合体等が挙げられ、好ましくはプロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体である。これらの重合体は単独で用いてもよく、少なくとも2種を併用しても良い。
【0013】
エチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体としては、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体等が挙げられる。
【0014】
エチレン−プロピレン共重合体のプロピレン含量は、エチレン−プロピレン共重合体の全重量に対して0.1重量%〜10重量%のものが挙げられる。
【0015】
炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられ、α−オレフィン含量は、エチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体の全重量に対して0.1重量%〜50重量%のものが挙げられる。エチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体としては、例えば、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等が挙げられる。
【0016】
エチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体として好ましくは、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体である。
【0017】
エチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の重合触媒を用いる公知の重合方法が挙げられる。公知の重合触媒としては、例えば、チーグラー触媒、メタロセン触媒等が挙げられ、公知の重合方法としては、例えば、高圧重合法、溶液重合法、スラリー重合法、気相重合法等が挙げられ、これらの重合方法は回分式であっても良く、連続式であっても良い。
【0018】
プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体、プロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの三元共重合体等が挙げられる。
【0019】
プロピレン−エチレン共重合体におけるエチレン含量は、プロピレン−エチレン共重合体の全重量に対して0.1重量%〜10重量%のものを用いることができる。
【0020】
プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体において、炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、前記のエチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体において用いられる炭素原子数4〜12のα−オレフィンが挙げられ、α−オレフィン含量は、プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体の全重量に対して0.1重量%〜30重量%が挙げられる。プロピレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの共重合体としては、例えば、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
【0021】
プロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの三元共重合体において、エチレン含量は、三元共重合体の全重量に対して0.1重量%〜10重量%のものを用いることができる。炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、前記のエチレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体において用いられる炭素原子数4〜12のα−オレフィンが挙げられ、α−オレフィン含量は、三元共重合体の全重量に対して0.1重量%〜30重量%が挙げられる。プロピレンとエチレンと炭素原子数4〜12のα−オレフィンの三元共重合体としては、例えば、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
【0022】
プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体として好ましくは、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体である。
【0023】
プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体の製造方法は、特に制限されるものではなく、公知の重合触媒を用いる公知の重合方法が挙げられる。公知の重合触媒としては、例えば、チーグラー触媒、メタロセン触媒等が挙げられ、公知の重合方法としては、例えば、溶液重合法、スラリー重合法、気相重合法等が挙げられ、これらの重合方法は回分式であっても良く、連続式であっても良い。
【0024】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂は粒子であり、その重量平均粒子径は500μm以上であり、好ましくは500〜1000μmである。粒子である熱可塑性樹脂の重量平均粒子径が500μm未満の場合、粉塵爆発の危険が発生するなど、粉体としての取り扱いが困難となることがある。なお、熱可塑性樹脂の粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置などを用いて測定することができる。
【0025】
本発明で用いられる粒子である熱可塑性樹脂において、粒子径が200μm以下である粒子は、熱可塑性樹脂の全重量に対して、1重量%以上5重量%未満である。粒子径が200μm以下である粒子が1重量%未満の場合、無機微粒子の分散が不充分なことがあり、5重量%以上の場合、粉塵爆発の危険が発生するなど、粉体としての取り扱いが困難となることがある。
【0026】
本発明で用いられる粒子である熱可塑性樹脂において、粒子径が500μm以下である粒子は、熱可塑性樹脂の全重量に対して、15重量%以上であり、好ましくは15〜40重量%である。ここでいう粒子径が500μm以下である粒子は、前述した粒子径が200μm以下である粒子も含んでいる。粒子径が500μm以下である粒子が15重量%未満の場合、無機微粒子の分散が不充分なことがある。
【0027】
本発明で用いられる無機微粒子は、特に限定されるものではないが、平均粒子径が1〜10μmであり、見掛け比重が0.1〜1g/ccであるものがフィルムの外観や耐ブロッキング性、耐傷つき性の面から好ましく用いられる。
【0028】
本発明で用いられる無機微粒子として、具体的には、二酸化ケイ素、アルミノシリケート、タルク等のケイ酸マグネシウム、カオリン等のケイ酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。この中でも、特に二酸化ケイ素については本発明の効果が大きいので好ましく用いられる。
【0029】
本発明で用いられる粒子である熱可塑性樹脂と無機微粒子の混合量は、粒子である熱可塑性樹脂の混合量が80〜99重量部であり、無機微粒子の混合量が1〜20重量部である。好ましくは、粒子である熱可塑性樹脂の混合量が90〜98重量部であり、無機微粒子の混合量が2〜10重量部である。
【0030】
粒子である熱可塑性樹脂の混合量が80重量部未満の場合(即ち、無機微粒子の混合量が20重量部を超えた場合)、無機微粒子の分散性が不充分なことがある。また、粒子である熱可塑性樹脂の混合量が99重量部を超えた場合(即ち、無機微粒子の混合量が1重量部未満の場合)、フィルムなどの製品に用いる場合に大量に添加しなければ耐ブロッキング性が改良されず、製品としての価値が低いものとなることがある。
【0031】
本発明で用いられる混合方法は、特に制限されるものではなく、公知の混合方法が挙げられ、公知の混合装置を用いる方法である。
混合に用いられる装置としては、例えば、タンブラーミキサー、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサー、スクリューブレンダー、リボンブレンダー等が挙げられる。
【0032】
本発明の樹脂組成物は、必要な場合には金属石けん、塩素補足剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、核剤、顔料などの添加剤を本発明の効果を維持できる程度において加えてもよい。
【0033】
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に制限されるものではないが、好ましくは熱可塑性樹脂と無機微粒子を混合した後に、溶融混練する方法である。溶融混練方法としては、溶融混練方法に関しては熱可塑性樹脂の融点以上の温度で溶融混練する方法であれば特に限定されない。溶融混練に用いられる装置としては、特に制限されるものではなく、公知の溶融混練の装置が挙げられ、例えば、一軸の溶融押出機、二軸以上の多軸の溶融押出機、バンバリーミキサー等が挙げられ、好ましくは二軸以上の多軸押出機である。
【0034】
本発明の組成物は、押出成形、射出成形、発泡成形、中空成形など幅広い用途に好適に用いることができる。中でも押出成形には好適に用いられる。
【0035】
本発明の樹脂組成物とその他の熱可塑性樹脂の混合物も押出成形、射出成形、発泡成形、中空成形など幅広い用途に好適に用いることができる。特に押出成形には好適に用いられ、無機微粒子の分散が良好なフィルムが得られる。
【0036】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0037】
(1)MFR:JIS K7210に従い、温度230℃、荷重2.16kgfで測定した。
(2)エチレン含量:高分子ハンドブック(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法により、赤外分光法で測定を行い求めた。
(3)粒子径および重量平均粒子径:SYMPATEC社製流下式レーザー回折式粒度分布測定装置(HELOS & GRADIS)を用い、重量粒度分布の積分曲線を用いて求めた。
(4)フィルム外観:フィルムを5枚重ねたものについて200cm2あたり、目視により確認できるフィッシュアイの個数を計測し、40個以上のものを「不良」、40個以下の物を「良好」とした。
【0038】
(実施例)
熱可塑性樹脂としてMFRが8g/10分、重量平均粒子径が770μm、粒子径が200μm以下である粒子の重量割合が1.3重量%、粒子径が500μm以下である粒子の重量割合が16.0重量%であるプロピレン−エチレン共重合体(エチレン含有量=4重量%)を、無機微粒子としてサイリシア350(富士シリシア化学製、レーザー法による平均粒子径3.9μm、見かけ比重0.15g/cc)を用いた。熱可塑性樹脂98重量部を20Lヘンシェルミキサー(川田製作所製)内で80℃まで予熱し、無機微粒子2重量部と酸化防止剤イルガノックス1010(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製)0.05重量部、イルガフォス168(チバ・スペシャリティ・ケミカル社製)0.10重量部を加え、535rpm、80℃で1分間混合した。
この混合物をΦ30mm二軸混練機(TEX30:日鋼製作所製)で230℃で混練した。製造時の粉体の取り扱い性は良好であった。
上記で混練して得られた樹脂組成物5重量部に、無機微粒子を含まないプロピレン−エチレン−ブテン−1共重合体(MFR=7g/10分)95重量部を加え、250℃でTダイを用いて厚さ30μmのフィルムを製膜した。得られたフィルムの外観は良好であった。
【0039】
(比較例1)
実施例において、熱可塑性樹脂をMFRが8g/10分、重量平均粒子径が1320μm、粒子径が200μm以下である粒子の重量割合が0.2重量%、粒子径が500μm以下である粒子の重量割合が1.4重量%であるプロピレン−エチレン共重合体(エチレン含有量=4重量%)に変更した以外は実施例と同様に行った。製造時の粉体の取り扱い性は良好であったが、得られたフィルムの外観は無機微粒子の凝集物が多く、不良であった。
【0040】
(比較例2)
実施例において、熱可塑性樹脂をMFRが8g/10分、重量平均粒子径600μm、粒子径が200μm以下である粒子の重量割合が0.8重量%、粒子径が500μm以下である粒子の重量割合が26.6重量%であるプロピレン−エチレン共重合体(エチレン含有量=4重量%)に変更した以外は実施例と同様に行った。製造時の粉体の取り扱い性は良好であったが、得られたフィルムの外観は無機微粒子の凝集物が多く、不良であった。
【0041】
(比較例3)
実施例において、熱可塑性樹脂をMFRが8g/10分、重量平均粒子径が410μm、粒子径が200μm以下である粒子の重量割合が7.1重量%、粒子径が500μm以下である粒子の重量割合が58.4重量%のプロピレン−エチレン共重合体(エチレン含有量=4重量%)に変更した以外は実施例と同様に行った。得られたフィルムの外観は良好であったが、製造時の粉体の取り扱いが困難であった。
【0042】
【表1】
Figure 0004048765
【0043】
実施例の樹脂組成物が製造時の粉体の取り扱い性と、その樹脂組成物を用いて得られるフィルムの外観の両方に優れているのに対して、比較例1および2の樹脂組成物を用いて得られたフィルムの外観は不充分であり、比較例3の樹脂組成物は製造時の粉体の取り扱いが困難であることがわかる。
【0044】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、本発明により、粉体としての取り扱いが容易で、無機微粒子の分散性に優れる樹脂組成物を得ることができる。

Claims (2)

  1. 下記の要件(A)〜(C)を満足する粒子である、プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体80〜98重量部と、二酸化ケイ素2〜20重量部を含むことを特徴とする樹脂組成物。
    要件(A):重量平均粒子径が500μm以上である。
    要件(B):粒子径が200μm以下である粒子が1重量%以上5重量%未満である。
    要件(C):粒子径が500μm以下である粒子が15重量%以上である。
  2. プロピレンを主成分とする単量体を重合して得られる重合体と、二酸化ケイ素とを混合した後、溶融混練することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物の製造方法。
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