JP4048761B2 - プリントヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリントヘッド及び濃度補正方法に係わり、特に、感光体を露光することで画像を形成するために用いられ、複数の発光素子がライン状に配列されたプリントヘッド及び露光量補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリンタ、複写機、及びファクシミリ等の画像形成装置のプリントヘッドとして、複数の記録素子をライン状に配列したプリントヘッドが用いられている。その代表的なものに、電子写真方式の画像形成装置に使用され、記録素子としてLEDを用いたLEDプリントヘッド(LPH:LED Print Head)が挙げられる。
【0003】
LEDプリントヘッドは、一般に、多数のLEDをライン状に配列したLEDチップが複数配置されたLEDアレイと、LEDから出力された光を感光体表面に結像させるために、複数のロッドレンズを配列したセルフォックレンズと、を含んで構成されている。画像形成装置では、画像データに基づいてLEDプリントヘッドの各LEDを駆動させて、感光体へ向けて光を出力させ、セルフォックレンズによって出力された光を感光体表面に結像させることにより、感光体の画像データに基づく露光を行うと共に、感光体とLEDプリントヘッドを相対移動させる(この移動方向を「副走査方向」という)ことにより、露光位置を移動させて感光体上に画像を形成する。
【0004】
このような複数の記録素子を配列したプリントヘッドを用いた画像形成装置では、出力エネルギ量のばらつきが露光エネルギ分布のムラとなり、これが副走査方向のすじとなって画像上にあらわれ、画質を低下させる原因となる。この出力エネルギー量のばらつきの原因としては、大きく分けて、次の3つが挙げられる。
・チップの製造上のばらつきによるチップ間差
・チップの製造上のばらつきによる発光点間差
・セルフォックレンズの構造による周期的なむら
これらの原因による出力エネルギ量のばらつきは、避けられない問題であり、通常、プリントヘッドは、各記録素子の出力エネルギのばらつきを補正するためのドライバ構成を具備し、製造上生じる上記原因によるばらつきを補正している。
【0005】
例えば、特開平2−36962号公報には、ライン記録ヘッドにおいて、画像濃度を画素毎に測定し、基準濃度と比較して各記録素子毎の補正データを求めてメモリに記憶しておき、各記録素子を対応する補正データに基づいて駆動する技術が提案されている。具体的には、補正データには、駆動条件(パルス幅)や階調補正(TRC)を用い、実際の補正は該当記録素子に対する濃度信号によってのみ補正している。
【0006】
また、特開平11−342650号公報には、LEDプリントヘッドにおいて、各発光素子のビームプロファイル(出力光量分布)を測定し、当該ビームプロファイルで所定の閾値を上回っている発光量が一定になるように、各発光素子の出力を制御する技術が提案されている。この技術では、ビームスポットの裾部分を除外して発光量を決定することで、各発光点の露光エネルギの均一化を図っている。
【0007】
また、特開平11−227254号公報には、隣接する発光素子は除いて複数の発光素子を点灯させ、PD(Photo Diode)によって点灯させた各発光素子の発光強度分布(出力光量分布)を測定し、発光強度分布に基づいて特徴点、具体的には、ピーク位置の変位量、ピーク値の変化、発光径の変化、発光径、光量、発光面積を導出し、当該特徴点に基づいて各発光素子の発光強度を補正する技術が提案されている。
【0008】
また、特開2000−198233号公報には、互いに影響及ぼし合う点(周辺ドット)を考慮して、注目ドット毎に、周辺ドットに基づいて注目ドットの光エネルギ(出力光量)を制御する技術が提案されている。具体的には、周辺ドットからの距離に応じて、光エネルギを制御しており、このとき、予め、周辺ドットからの影響分をマトリクスとして保持しておき、周辺ドットからの影響分を画像データから算出している。
【0009】
ところで、複数の記録素子をライン状に配列したプリントヘッドにおける出力露光エネルギ分布のムラの要因には、各記録素子の出力エネルギー量の他にも、各記録素子からの出力エネルギの広がり、その位置、及び近接画素間の出力エネルギの重畳といった各特性値のばらつきが挙げられる。以下に各特性値のばらつきの原因を説明する。
【0010】
まず、出力エネルギの広がりは、セルフォックレンズの構造上、緩やかな変化を示す。すなわち変化率が小さい。これは、各発光点(LED)から出力された光は、1発光点当たり、複数のロッドレンズを通過し、近接する発光点から出力された光は、セルフォックレンズ内でも近接したロッドレンズを通過するためである。例えば、ごみの付着やレンズの傷によって、出力エネルギの広がりに変化が生じても、数mm巾の範囲内で除々に変化するものであり、変化率が小さい。また、近接するロッドレンズの特性が異なっていても、その影響は、同様に数mm巾の範囲内で除々に出力エネルギの広がりに変化を生じさせるものである。
【0011】
次に、出力エネルギの位置であるが、このばらつきは、発光点の位置精度が主な原因である。チップ内では発光点の位置精度は十分であり、あまり問題とならず、ASSYのばらつきによって、チップ間の相対位置にずれが生じていると、当該チップ間で大きな位置変動(ばらつき)が生じる。
【0012】
次に、重畳であるが、これは、上記で述べた、各記録素子の出力エネルギー量、出力エネルギの広がり、及び出力エネルギの位置のばらつきによって生じる。言いかえると、各記録素子の出力エネルギー量、出力エネルギの広がり、及び出力エネルギの位置にばらつきが無ければ、重畳による露光エネルギ分布にムラは発生しない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術は、何れも、各記録素子を駆動するために供給する出力(信号、駆動電流値等)を各々個別に所定の特性値に制御して、露光エネルギ分布の均一化を図るものであり、重畳による露光エネルギ分布にムラについては考慮されていなかった。特に、600dpi(dot per inch)を超える解像度になると、露光エネルギ分布のムラに対する重畳の影響の寄与率が格段に増すことが知られており、高解像度での高画質画像形成の妨げになるという問題があった。
【0014】
また、従来技術の光量制御によって、重畳の影響を含めて露光エネルギ分布のムラを補正できたとしても、ある特定の画像濃度に対しては効果はあるが、異なる画像濃度に対しては露光エネルギ分布の不均一を更に悪化させてしまうこともあった。これは、一般に、画像に現れるのは、露光された全エネルギではなく、ある閾値を超えたエネルギ量が画像となって現れるためである。例えば、プリントヘッドが図23にような露光エネルギ分布を有する場合、画像濃度に効果があるのは、図24、25に示すエネルギ分布となる。すなわち、低濃度部であれば、エネルギ分布のピークに近い高エネルギ部分であり、高濃度になるに従って、低エネルギ部分の影響が出てくる。
【0015】
特開平2−36962号公報に記載の技術では、濃度によって出力エネルギを変えることが示されてはいるが、各記録素子に対する出力を該当記憶素子から得られる出力濃度から補正するものであり、近隣の記憶素子からの影響は全く考慮されていない。すなわち、重畳による影響を除去できず、高画質の画像形成のためには不充分であった。
【0016】
また、特開2000−198233号公報に記載の技術では、注目ドットの周囲の周辺ドットからの影響が考慮されているが、上記で説明したような、出力エネルギー量等の特性値のばらつきや、当該ばらつきによる露光エネルギ分布のムラについては一切考慮されていない。すなわち、この技術は、各発光素子のプロファイルにばらつきのない状態を前提として、このばらつきのない各発光プロファイルを合成した合成プロファイルの形状を、注目ドットの記録紙上の大きさのみに注目して光量制御を行うものであり、記録素子をライン上に配列したプリントヘッドにおいては、上記のばらつきは避けられないものであるため、この技術では良好な画質を得ることはできなかった。
【0017】
本発明は上記問題点を解消するためになされたもので、近隣の記録素子による重畳の影響を含めて、露光エネルギ分布のムラを補正することができるプリントヘッド、及び露光量補正方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、感光体を露光することで画像を形成するために用いられ、複数の発光素子がライン状に配列されたプリントヘッドであって、点灯される発光素子間の露光量分布が、少なくとも画像濃度に影響を与える程度に重畳されるように複数の発光素子を点灯させたときの露光量分布において、前記画像濃度に影響を与える程度に重畳する領域を構成する各発光素子の露光量分布の裾野部分を含むように高濃度用閾値を設定し、前記重畳する領域を構成する各発光素子の露光量分布の裾野部分を含まないように低濃度用閾値を設定して、前記露光量分布の前記高濃度用閾値を超えた露光量分布部分を前記ライン方向に略平坦化するように予め設定された前記発光素子各々に対する高密度画像用の補正データ、及び前記露光量分布の前記低濃度用閾値を超えた露光量分布部分を前記ライン方向に略平坦化するように予め設定された前記発光素子各々に対する低密度画像用の補正データをそれぞれ記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている補正データの中から、各発光素子毎に、当該発光素子近傍(当該発光素子とその周辺の発光素子)のドット密度に応じて、前記補正データを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記補正データに基づいて、前記発光素子の露光量を補正する補正手段と、を有することを特徴としている。
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、点灯される発光素子間の露光量分布が、少なくとも画像濃度に影響を与える程度に重畳されるように複数の発光素子を点灯させたときの露光量分布において、前記画像濃度に影響を与える程度に重畳する領域を構成する各発光素子の露光量分布の裾野部分を含むように高濃度用閾値を設定し、前記重畳する領域を構成する各発光素子の露光量分布の裾野部分を含まないように低濃度用閾値を設定して、露光量分布の高濃度用閾値を超えた露光量分布部分をライン方向に略平坦化するように予め設定された発光素子各々に対する高密度画像用の補正データ、及び露光量分布の低濃度用閾値を超えた露光量分布部分をライン方向に略平坦化するように予め設定された発光素子各々に対する低密度画像用の補正データが記憶手段にそれぞれ記憶される。すなわち、記憶手段には、近隣の発光素子による重畳の影響を考慮して設定された補正データが画像濃度に応じて用意されており、選択手段によって、この記憶手段に記憶されている補正データのうち、各発光素子毎に、当該発光素子近傍(当該発光素子とその周辺の発光素子)のドット密度に応じた補正データが選択され、補正手段によって、当該選択された補正データに基づいて、各発光素子の露光量が補正される。
【0020】
これにより、重畳の影響を考慮して設定された補正データを用いて各発光素子の露光量が補正されるので、重畳の影響を含めて露光エネルギ分布のムラを補正できると共に、発光素子近傍の画像濃度に応じて補正に使用する補正データが変更されるので、画像濃度に係わらずに、適切に補正することができ、高画質の画像形成が可能になる。
【0024】
なお、請求項に記載されているように前記発光素子は、画像データに基づいた点灯パルス幅で点灯されると共に、前記補正手段によって、前記補正データに基づいて、出力光量が調整されるようにするとよい。
【0036】
【発明の実施の形態】
<第1の実施の形態>
次に、図面を参照して本発明に係る第1の実施形態を詳細に説明する。
【0037】
[光プロファイル測定装置]
図1に、画像形成装置に用いられるプリントヘッドの露光エネルギ分布を測定するための光プロファイル測定装置の構成を示す。
【0038】
図1に示すように、光プロファイル測定装置10は、複数のLEDが矢印A方向にライン上に配列されたLEDアレイ12と、セルフォックレンズアレイ(SLA)14とを備えて構成されたLEDプリントヘッド(以下、「LPH」という)16(詳細後述)による露光エネルギ分布を測定するためのセンサ18が設けられている。なお、LPH16は、図示しないホルダー部材によって、所定位置にセットされる。
【0039】
センサ18は、複数のCCD(Charge Coupled Device)がライン状に配列されたラインCCD20の受光面側に拡大レンズ(本実施の形態では、×10の倍率)22が取り付けられて構成されている。また、センサ18は、ラインCCD20の受光面をLPH16の光出力方向に対向させて、且つ矢印Aに示すLPH16のLEDの配列方向(以下、「主走査方向」という)に対して、CCDの配列方向が直交するようにして、主走査方向に等速移動可能なセンサ移動ステージ24上に設置されている。
【0040】
すなわち、センサ18は、主走査方向(LEDの配列方向)に等速移動しながら、各CCDによって各々の受光面に入射した光を受光し、当該受光量に応じた電気信号を出力する(本実施の形態では、8ビットデータとして出力される)ことで、LEDの配列方向と直交する方向(以下、「副走査方向」という)のLPH16の露光エネルギ分布を測定可能となっている。
【0041】
このセンサ18は、ドライバ26を介して、パソコン(PC)28と接続されており、パソコン28は、ドライバ26を介して、LPH16とも接続されている。また、パソコン28は、センサ移動ステージ24の駆動部(図示省略)とも接続されている。
【0042】
パソコン28は、ドライバ26を介して、LPH16へ点灯データを出力し、LPH16の各LEDの点灯制御すると共に、センサ移動ステージ24の駆動部(図示省略)へ移動ステージ制御信号を出力し、センサ移動ステージ24の駆動を制御して、センサ18を主走査方向に等速移動させ、且つ、センサ18へ計測タイミング信号を出力し、センサ18による露光エネルギ測定をON/OFF制御する。
【0043】
センサ18の出力は、演算処理部30に接続され、演算処理部30には、センサ18からラインCCD20による測定結果、すなわち各CCDの受光量に応じた電気信号(8ビットデータ)がシリアルに入力される。
【0044】
演算処理部30は、図2に示すように、メモリ32と、相対的低濃度及び高濃度の各濃度毎に、メモリ34、比較器36、及び加算器38とを備えている。なお、以下では、低濃度用と高濃度用とを区別して説明する場合は、低濃度用のメモリ34、比較器36、加算器38には各々の符号末尾に「A」、高濃度用のメモリ34、比較器36、加算器38には、各々の符号末尾に「B」を付与して説明する。
【0045】
メモリ34Aには、予め設定された所定の低濃度用閾値が格納されており、メモリ34Bには、予め設定された所定の高濃度用閾値が格納されている。これら低濃度用閾値及び高濃度用閾値は、低濃度及び高濃度の各々の画像濃度を得るための最低限必要な露光量に相当する値であり、本発明の閾値に対応する。
【0046】
比較器36A、36B各々には、ラインCCD20から入力された各CCDの測定結果が入力される。比較器36Aは、各CCDの測定結果とメモリ34Aに格納されている低濃度用閾値とを比較し、比較結果として低濃度用閾値の超過分を示すデータを出力し、比較器36Bは、各CCDの測定結果とをメモリ34Bに格納されている高濃度用閾値とを比較し、比較結果として高濃度閾値の超過分を示すデータを出力する。
【0047】
加算器38A、38Bは、それぞれ比較器36A、36Bからの出力データを加算する。すなわち、加算器38A、38Bは、ラインCCD20の各CCDの測定結果のうち、画像濃度に影響を与える低濃度用閾値又は高濃度閾値を超えた分を加算していき、ラインCCD20の1ライン分のCCDからの出力データについて当該加算を行った後、加算結果をメモリ32に格納し、加算値をリセットする。
【0048】
すなわち、メモリ32には、ラインCCD20による測定毎に、当該ラインCCD1ライン分の所定の低濃度用閾値及び高濃度用閾値を超える露光エネルギ量の加算(積分)値に対応するデータが順次格納されていき、プリントヘッドの主走査方向に渡って測定がなされると、当該データの低濃度用及び高濃度用の主走査方向のプロファイル(以下、「低濃度用の光プロファイル」、「高濃度用の光プロファイル」という)が各々得られる。
【0049】
演算処理部30は、ドライバ26を介してパソコン28と接続されており、メモリ32に格納された低濃度用の光プロファイル、及び高濃度用の光プロファイルが各々転送される。パソコン28は、低濃度用の光プロファイルに基づいて、低濃度用の補正データを算出し、高濃度用の光プロファイルに基づいて、高濃度用の補正データを算出する(詳細は後述の作用の項で説明する)。
【0050】
[画像形成装置]
次に、図3を参照して、LPH16を用いて画像を形成する画像形成装置40について説明する。図3に示すように、画像形成装置40は、矢印B方向に定速回転する感光体ドラム42を備えている。なお、この感光体ドラム42の回転方向(矢印B)が副走査方向に対応する。
【0051】
この感光体ドラム42の周囲には、感光体ドラム42の回転方向に沿って、帯電器44、LPH16、現像器46、転写ローラ48、クリーナ(図示省略)、イレーズランプ(図示省略)が順に配設されている。
【0052】
すなわち、感光体ドラム42は、帯電器44によって表面が一様に帯電された後、LPH16によって光ビームが照射されて、感光体ドラム42上に潜像が形成される。なお、LPH16は、後述するLPH駆動部100に接続されており、このLPH駆動部100に点灯制御されて、画像データに基づいて、且つ低濃度時は低濃度用補正データ、高濃度時は高濃度補正データに基づいて補正された光ビームを出射するようになっている。
【0053】
形成された潜像には、現像器46によってトナーが供給されて、感光体ドラム42上にトナー像が形成される。感光体ドラム42上のトナー像は、転写ローラ48によって、用紙トレイ50から1枚ずつ取出されて、用紙搬送ベルト52によって搬送されてきた用紙54に転写される。転写後に感光体ドラム42に残留しているトナーはクリーナ(図示省略)によって除去され、イレーズランプ(図示省略)によって除電された後、再び帯電器44によって帯電されて、同様の処理を繰り返す。
【0054】
一方、トナー像が転写された用紙54は、加圧ローラ56Aと加熱ローラ56Bからなる定着器56に搬送されて定着処理が施される。これにより、トナー像が定着されて、用紙54上に所望の画像が形成される。画像が形成された用紙54は装置外へ排出される。
【0055】
[プリントヘッドの詳細の構成]
図4に、本実施の形態で用いる、多数のLEDが配設されたLPH16の構成図を示す。図4に示すように、LPH16は、LEDアレイ12と、LEDアレイ12を支持するとともに、LEDアレイ12の駆動を制御する各種信号を供給するための回路が形成されたプリント基板60と、SLA14を備えている。
【0056】
プリント基板60は、LEDアレイ50の取り付け面を感光体ドラム42に対向させて、ハウジング62内に配設され、板バネ64によって支持されている。
【0057】
LEDアレイ12は、図5に示すように、感光体ドラム42の軸線方向に沿って、複数のLED66が配列された複数のSLED(自己走査型LED:Self-Scanning LED)チップ68が直列に配列されて構成されている。なお、感光体ドラム42の軸線方向が主走査方向に対応する。
【0058】
LEDアレイ12では、このSLEDチップ68を使用することで、感光体ドラム42の軸線方向に、所定の解像度で光ビームを走査しながら照射することができる。
【0059】
具体的には、本実施の形態では、SLEDチップ68が4個直列に整列されてLEDアレイ12が構成されており、各SLEDチップ68には、128個のLED66が配列されている。なお、以下では、各SLEDチップ68を区別する場合は、1〜4のチップ番号を付与して説明する。
【0060】
なお、本実施の形態では、自己走査型のSLEDチップ68を用いる場合を例に説明するが、本発明は、自己走査型でなくてもよい。また、当然ながら、SLEDチップ68の個数は4個でなくてもよい。
【0061】
SLA14は、図4に示すように、SLAホルダー70によって支持されており、各LED66から出射された光ビームを感光体ドラム42上に結像させる。
【0062】
[SLEDの回路構成]
次に、各SLEDチップ68の回路構成について説明する。
【0063】
図5に示すように、各SLEDチップ68には、LPH駆動部100から、各SLEDチップ68に対する点灯制御信号ΦI(1〜4:チップ番号)、転送信号CK1、CK2、及びスタート信号CKSが入力されるようになっている。
【0064】
また、図6に示すように、SLEDチップ68には、電源ライン80及びGND(グランド)ライン82が設けられており、電源装置(図示省略)から所定電圧VDD(5V)が供給される。
【0065】
なお、図6では、各SLEDチップ68を区別するために、符号末尾の()内に1〜4のチップ番号を示しており、以下の説明でもこれに従う。また、SLEDチップ68毎に設けられた部材及び生成された信号についても、同様に符号末尾の()内にチップ番号を示して説明する。また、図6では、各SLEDチップ68(1〜4)の構成は同様であるため、SLEDチップ68(1)のみ詳細にその構成を示し、残りのSLEDチップ(2〜4)については省略して示している。
【0066】
SLEDチップ68は、当該SLEDチップ68内に配列されている複数のLED66の各々に対してサイリスタ84を備えており、その動作を図7の等価回路を用いて説明すると、サイリスタ84は、オフのときにトリガをハイレベルにすると、電流Itrが点Gに流れ、同時に点GからトランジスタQ2のベースへ電流Ib2が流れる(Itr≒Ib2)。これにより、トランジスタQ2がオンし、このトランジスタQ2のコレクタ電流が流れる。すなわち、トランジスタQ1のベース電流Ib1が流れることになり、トランジスタQ1もオンとなる。
【0067】
トランジスタQ1がオンとなると、トランジスタQ1のコレクタ電流IC1が流れ、点Pの電圧が上昇し、電流Itrが流れなくなる。しかし、トランジスタQ1のコレクタ電流Ic1がトランジスタQ2のベースへ流れるため(電流Ib2)、トランジスタQ2はオン状態が維持される。
【0068】
これにより、トリガがローレベルとなっても、トランジスタQ1及びトランジスタQ2はオン状態を維持する。この状態で電圧VDDが保持され、LEDは点灯可能であり、パルス幅変調を行うことで、所定の光量を得ることができる。
【0069】
図6に示すように、各サイリスタ84のアノード側は電源ライン80と接続されており所定電圧VDDが供給される。初段のサイリスタ84は、ゲート側に接続する点G1(点Gに続く数字は、複数配列されたLED66の順番を示す)から、SLEDチップ68のLED66を点灯させるトリガとして、スタート信号CKS(電圧)が印加されるようになっている。また、各段のサイリスタ84のゲート側と接続する点G(1〜128)は、ダイオード86を介して直列接続されている。また、各段の点G(1〜128)は、それぞれ抵抗88介して、GNDライン82に接続されている。GNDライン82は、初段で所定の電圧を維持し、各段に行くに従い、所定電位ずつ低下するようになっている。
【0070】
また、点G(1〜128)は、LED66のアノード側に接続されており、LED66のカソード側は、LPH駆動部100からの点灯制御信号ΦI(1〜4:チップ番号)が供給されるように接続されている。この点灯制御信号ΦIがローレベル(L)のときに、点G(1〜128)をゲートとするサイリスタ84がONしていれば、LED66は点灯する。
【0071】
また、奇数段のサイリスタ84のカソード側は転送信号CK1、偶数段のサイリスタ90のカソード側は転送信号CK2が供給されるように接続されている。この転送信号CK1、CKに従って、前記点G(1〜128)の電位が所定電位ずつ上昇されるようになっている。すなわち、点Gの電位が、初段の点G1から後段へと順に、LED66を点灯可能な所定電位に到達し、SLEDチップ68の自己走査が可能となる。
【0072】
[プリンタ基板の回路構成]
次に、上記構成のSLEDチップ68の駆動を制御するための各種制御信号を生成するためのプリント基板60上の回路構成について説明する。図8に示すように、プリント基板60には、EEPROM102、スクリーン処理部104、及び周辺濃度判定部106がLPH駆動部100と接続された構成の回路が形成されている。EEPROM102には、パソコン28で求められた補正データが予め格納されている。
【0073】
スクリーン処理部104は、画像形成装置40の動作全体を司るメインコントローラ(図示省略)の制御により、メモリ(図示省略)から処理対象の画像データが読み出されて入力され、当該画像データに対してスクリーン処理を行って、LPH駆動部100へ送出する。また、周辺濃度判定部106にも画像データが入力され、周辺濃度判定部106では、注目画素とその周辺画素の濃度に基づいて、低濃度用補正データ及び高濃度用補正データの何れか一方を選択するためのTagデータを生成して、LPH駆動部100へ送出する。すなわち、周辺濃度判定部106が、本発明の選択手段に対応している。
【0074】
LPH駆動部100は、スクリーン処理された画像データ及びTagデータに基づいて、SLEDチップ68を駆動するための駆動信号を生成し、SLEDチップ68へ出力する。SLEDチップ68は、この駆動信号に基づいて駆動する、すなわちLED66が点灯される。より詳しくは、LED66からは、スクリーン処理された画像データに基づいてパルス変調され、且つTagデータに基づいて選択された低濃度用補正データ又は高濃度用補正データに基づいて強度変調された光が出力される。
【0075】
次に、スクリーン処理部104、周辺濃度判定部106、及びLPH駆動部100の各回路構成を詳細に説明する。図9には、スクリーン処理部104及び周辺濃度判定部106の詳細構成が示されている。
【0076】
図9に示すように、周辺濃度判定部106には、メインコントローラ(図示省略)から画像データがビデオクロックVCLKと共に、且つビデオクロックVCLKと同期してシリアルに入力される。なお、本実施の形態では、画像データは8ビットデータであり、0〜240の値をとる。
【0077】
周辺濃度判定部106は、3ライン分のラインメモリとして、3つのFIFO(First In First Out)メモリ108A、108B、108Cを備え、FIFOメモリ108Aには、画像データが入力され、その出力はFIFOメモリ108Bに入力され、FIFOメモリ108Bの出力は、FIFOメモリ108Cに入力されている。FIFOメモリ108A、108B、108Cには、ビデオクロックVCLKが供給され、ビデオクロックVCLKに従って、FIFOメモリ108A、108B、108Cに連続した3ライン分の画像データが格納される。
【0078】
各FIFOメモリの後段には、それぞれ2つのフリップフロップ110、112が直列に接続されている。なお、以下では、対応するFIFOメモリを区別する場合、図9に示すように、各々の符号末尾に、対応するFIFOメモリの符号末尾のアルファベットを付与して説明する。
【0079】
このフリップフロップ110、112のクロック端子(CK)には、それぞれビデオクロックVCLKが供給され、フリップフロップ112の出力端子(Q)は、全加算器114に接続されている。
【0080】
この全加算器114には、フリップフロップ110、112への入力も分岐されて入力されており、全加算器114はこれらの入力値の加算結果を出力する。すなわち、全加算器114では、注目画素の画像データPdotとその周辺画素の画像データ、すなわち3×3画素の計9画素分の画像データを加算する。
【0081】
なお、本実施の形態では、3×3画素の画像データを加算する場合を例に説明するが、これに限らず、n×n画素(n≧1の整数)であればよい。
【0082】
全加算器114の出力は、比較器116のプラス端子側に入力され、この比較器116のマイナス端子側には、予め設定された所定のTAG閾値が入力されている。比較器116は、9画素の画像データの加算結果(以下、「SUM9DOT」という。)とTAG閾値を比較し、その結果を出力する。
【0083】
具体的には、本実施の形態では、TAG閾値は、全黒の約20%の濃度に相当する値の「432」に予め設定されている。また、比較器116は、「SUM9DOT>TAG閾値」の場合は「1」、「SUM9DOT≦TAG閾値」の場合は「0」の値を示す信号を出力するようになっている。
【0084】
比較器116の出力は、並び換え部118に入力されている。並び換え部118は、比較器116の出力、すなわちSUM9DOTとTAG閾値との比較結果をLED66の点灯順序に合うように並び替えて(図20参照)、TAGデータとして、LPH駆動部100へ送出する。なお、本実施の形態では、1画素分の画像は4×4発光点(LED)によって形成されるようになっている。
【0085】
また、図9に示すように、スクリーン処理部104には、コントローラ(図示省略)からビデオクロックVCLKとライン同期信号LSYNCが入力される。スクリーン処理部104は、画像閾値発生部120、VDATA発生部122、並び換え部124を備え、ビデオクロックVCLK及びライン同期信号LSYNCは、画像閾値発生部120に供給されている。
【0086】
画像閾値発生部120は、図10に示すように、2つの2ビットカウンタ126A、126Bを備えている。2ビットカウンタ126Aは、クロック入力端子(CLK)にビデオクロックVCLKが入力され、クリア信号端子(CLR)にライン同期信号LSYNCが入力される。すなわち、2ビットカウンタ126Aは、ビデオクロックVCLKのクロック数をカウントすると共に、ライン同期信号LSYNCの入力によりカウント値をリセットするようになっている。
【0087】
2ビットカウンタ126Bは、クロック入力端子にライン同期信号LSYNCが入力され、ライン同期信号LSYNCの入力(発生)回数をカウントするようになっている。2ビットカウンタ126A、126Bによるカウンタ結果は、それぞれHPIC信号、VPIC信号として出力され、予め4×4の画像閾値マトリックスを記憶した画像閾値発生用ROM128のアドレス指定に用いられる。なお、4×4の画像閾値マトリックスとしたのは、本実施の形態では、1つの注目画素の画像データに対応する画像は、4×4発光点(LED)によって形成されるためである。
【0088】
画像閾値発生用ROM128からはHPIC信号及びVPIC信号で指定されるアドレスに記憶されている画像閾値が順次読み出され、画像閾値発生部120から後段のVDATA発生部122へと出力される。
【0089】
VDATA発生部122には、フリップフロップ110Aの出力、すなわち注目画素の画像データPdotも入力される。VDATA発生部122は、画像データPdotと順次入力される4×4個分の画像閾値とをそれぞれ比較し、その比較結果に応じて演算を行って、1つの注目画素の画像データPdotに対して、4×4発光点(LED)分の点灯データVDATAを生成する。
【0090】
具体的には、本実施の形態では、画像閾値と注目画素の画像データPdotに基づいて、以下のような比較・演算を行って、点灯データVDATAとして4ビットデータを生成する。
【0091】
閾値<Pdot<(閾値+15)のとき、VDATA=Pdot−閾値
Pdot≦閾値のとき、 VDATA=0
(閾値+15)≦Pdotのとき、 VDATA=15
なお、上記式では、画像閾値のことを「閾値」と省略して示している。
【0092】
各LED66は、各々対応するこの点灯データVDATAに応じた時間だけ点灯され、図11に、Pdotが0、15、37、202、240の場合の点灯データVDATAの例を示す。なお、図11では、VDATA=0の場合は領域を白抜き、VDATA=1〜14の場合は領域の一部を黒で塗り潰し、VDATA=15の場合は領域全体を塗り潰して、生成されたVDATAの値を示している。
【0093】
VDATA発生部122の出力は、並び換え部124に入力されている。並び換え部124は、VDATA発生部122の出力、すなわち点灯データVDATAをLED66の点灯順序に合うように並び替えて(図20参照)、LPH駆動部100へ送出する。
【0094】
また、図9に示すように、メインコントローラからのビデオクロックVCLK及びライン同期信号LSYNCは、プリント基板60上に設けられたタイミング信号生成部130にも入力される。タイミング信号生成部130では、ビデオクロックVCLK及びライン同期信号LSYNCに基づいて、1主走査開始タイミング(1主走査間隔)を示すライン同期信号LS、及び点灯データVDATA及びTAGデータの転送タイミングを示す転送クロックSCLKを生成して(図20参照)、LPH駆動部100へ送出する。
【0095】
LPH駆動部100は、図6に示すように、駆動信号生成部140、3つのフリップフロップ142A1〜A3、及び3つのフリップフロップ142B1〜B3を備えている。また、LPH駆動部100は、LPH16に備えられているSLEDチップ68(1〜4)の各々に対して、本発明の記憶手段としての補正メモリ144(1〜4)、フリップフロップ146A(1〜4)、146B(1〜4)、本発明の補正手段としての機能を担う駆動素子部148(1〜4)を備えている。
【0096】
フリップフロップ142A1〜A3、フリップフロップ142B1〜B3、補正メモリ144(1〜4)、フリップフロップ146A(1〜4)、146B(1〜4)、駆動素子部148(1〜4)は、それぞれ駆動信号生成部140と接続され、駆動信号生成部140で生成された信号が供給されるようになっている。
【0097】
駆動信号生成部140には、タイミング信号生成部130からのライン同期信号LS及び転送クロックSCLKが入力される。
【0098】
駆動信号生成部140は、ライン同期信号LS及び転送クロックSCLKと同期した所定のタイミングで、転送信号CK1、CK2、及びスタート信号CKSを生成して各SLEDチップ68(1〜4)へ出力すると共に、各LED66の点灯可能期間を示す点灯ストローブ信号STBを生成して各駆動素子部148(1〜4)へ出力する。
【0099】
また、駆動信号生成部140は、ライン同期信号LS及び転送クロックSCLKと同期した所定のタイミングで、セレクト信号SCK1、SCK2、SCK3を各々生成し、セレクト信号SCK1はフリップフロップ142A1、142B1のクロック端子(CK)へ、セレクト信号SCK2はフリップフロップ142A2、142B2のクロック端子へ、セレクト信号SCK3はフリップフロップ142A3、142B3のクロック端子へ出力する。
【0100】
また、駆動信号生成部140は、ライン同期信号LS及び転送クロックSCLKと同期した所定のタイミングで、ラッチ信号LCHを生成し、フリップフロップ146A(1〜4)、及びフリップフロップ146B(1〜4)へそれぞれ出力する。また、駆動信号生成部140は、アドレスを指定するための7ビットのアドレス信号ADLを生成し、補正メモリ144(1〜4)へ出力する。
【0101】
フリップフロップ142A1〜A3の入力端子(D)には、スクリーン処理部104からの点灯データVDATAが各々に分岐されて入力される。フリップフロップ142A1〜A3の出力端子(Q)は、それぞれフリップフロップ146A(1〜3)の入力端子(D)に接続されており、入力された点灯データVDATAはフリップフロップ146A(1〜3)へ出力される。フリップフロップ146A(4)の入力端子(D)には、スクリーン処理部104からの点灯データVDATAがそのまま入力される。フリップフロップ146A(1〜4)の出力端子(Q)は、各々対応する駆動素子部148(1〜4)に接続されている。
【0102】
これらフリップフロップ142A1〜A3は、それぞれのクロック端子から入力されたセレクト信号SCK1、SCK2、SCK3に基づいて信号を出力し、フリップフロップ146A(1〜4)は、クロック端子から入力されたラッチ信号LCHに基づいて信号を入出力する。これにより、駆動素子部148(1〜4)には、フリップフロップ146A(1〜4)から各々対応するSELDチップ68(1〜4)の点灯信号VD(1〜4)が入力されるようになっている。
【0103】
一方、フリップフロップ142B1〜B3の入力端子(D)には、周辺濃度判定部106からのTAGデータが各々に分岐されて入力される。フリップフロップ142B1〜B3の出力端子(Q)は、それぞれ補正メモリ144(1〜3)に接続されており、入力されたTAGデータは補正メモリ144(1〜3)へ出力される。補正メモリ144(4)には、周辺濃度判定部106からのTAGデータがそのまま入力される。
【0104】
補正メモリ144(1〜4)には、各々対応するSLEDチップ68(1〜4)が備えている128個のLED66各々の低濃度用補正データ及び高濃度用補正データが記憶される。この記憶は、例えば、電源投入時等に、EEPROM102から読み出して行われる。なお、本実施の形態では、この補正メモリ144における各補正データの格納場所は8ビットのアドレスで指定され、上位1ビットが低/高濃度を示し、下位7ビットがLEDを示す。
【0105】
補正メモリ144(1〜4)は、TAGデータを上位1ビット、アドレス信号ADLを下位7ビットとして指定されたアドレスに格納されているデータを補正信号COR(1〜4)として、各々対応するフリップフロップ146B(1〜4)に出力する。すなわち、アドレス信号ADLによって、SLEDチップ68に備えられているLED66のうち何番目のLED66に対応する補正データを読み出すのか指定され、TAGデータによって、低濃度用補正データと高濃度用補正データの何れを読み出すのか指定される。フリップフロップ146B(1〜4)の出力(Q)は、各々対応する駆動素子部148(1〜4)に接続されている。
【0106】
これらフリップフロップ142B1〜B3は、それぞれのクロック端子から入力されたセレクト信号SCK1、SCK2、SCK3に基づいて信号を入出力し、フリップフロップ146B(1〜4)は、それぞれのクロック端子から入力されたラッチ信号LCHに基づいて信号を入出力する。これにより、駆動素子部148(1〜4)には、各々対応するSELDチップ68(1〜4)の補正信号COR(1〜4)が補正メモリ144(1〜4)から読み出されて、フリップフロップ146B(1〜4)から入力されるようになっている。
【0107】
各駆動素子部148(1〜4)は、図12に示すように、4ビットカウンタ150と、比較器152と、AND回路154A、154B、154C、154Dと、トランジスタ(nチャンネルMOSFET)156、158A、158B、158C、158Dを備えている。
【0108】
4ビットカウンタ150は、クロック端子(CLK)には、点灯ストローブ信号STBが示す各LED66の点灯可能期間を16分割するパルス変調用クロックPWMCLKが入力され、クリア端子(CLR)には駆動信号生成部140からのストローブ信号STBが入力される。4ビットカウンタ150は、入力されたパルス変調用クロックPWMCLKのパルス数をカウントして、そのカウント値CDを出力すると共に、ストローブ信号STBが入力されたらカウント値CDをリセットする。
【0109】
4ビットカウンタ150の出力端子(Q)は、比較器152のマイナス側入力端子と接続されており、比較器152には、パルス変調用クロックPWMCLKのパルス数のカウント値が入力される。この比較器152のプラス側入力端子には、対応するフリップフロップ146A(1〜4)から駆動素子部148に入力された点灯信号VD(1〜4)が入力される。
【0110】
比較器152は、入力されたカウント値と点灯信号VDを比較して、その比較結果として、「カウント値CD≦VD」の場合は「1」、「カウント値CD>VD」の場合は「0」を出力する。この比較器152の出力は、AND回路154A〜Dと、トランジスタ156のゲート側とに分岐されて各々に入力される。
【0111】
AND回路154A〜Dには、対応するフリップフロップ146B(1〜4)から入力された4ビットの補正信号COR(1〜4)が、各ビット(COR0〜3)に分岐されて入力される。AND回路154A〜Dの出力は、トランジスタ158A〜Dのゲート側に接続されており、AND回路154A〜Dは、比較器152の出力と、補正信号CORの各ビット値(COR0〜3)とのAND演算を行って、その結果がトランジスタ158A〜Dのゲート側に入力される。
【0112】
トランジスタ156、158A〜Dは、それぞれソース側は接地されており、ドレイン側は抵抗R、RA、RB、RC、RDを介して並列接続されている。この抵抗R、RA、RB、RC、RDの接続点Pの電位が点灯制御信号ΦI(1〜4)として、当該駆動素子部148から各々対応するSLEDチップ68(1〜4)へ供給される。
【0113】
[作用]
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0114】
[補正データ算出処理]
まず、パソコン28による補正データ算出処理について説明する。図13には、パソコン28で実行される補正データ算出処理の制御ルーチンが示されている。なお、補正データ算出処理を行うに際して、予め、光プロファイル測定装置10に、画像形成装置40に使用するLPH16がホルダー部材(図示省略)によって保持されて、所定位置にセットされる。
【0115】
パソコン28は、まず、図13のステップ200において、LPH16へ全点灯を指示する点灯データを出力する。これにより、LPH16は、この点灯データを受けて、当該LPH16の全てのLED66を点灯させる(全点灯)。
【0116】
次のステップ202で、パソコン28は、センサ移動ステージ24の駆動部(図示省略)へ移動ステージ信号を出力して、センサ移動ステージ24にセンサ18を主走査方向に等速移動させる。また、次のステップ204で、センサ18へ計測タイミング信号を出力して、センサ18にLPH16の露光エネルギ分布の副走査方向断面を測定させる。
【0117】
そして、センサ18の主走査方向の移動が終了するまで、ステップ206からステップ208に移行し、所定時間経過毎にステップ208からステップ204に戻り、再び、計測タイミング信号を出力する。これにより、センサ18の主走査方向の移動が終了するまで、所定時間毎に、センサ18によってLPH16の露光エネルギ分布の副走査方向断面が測定される。
【0118】
言い換えると、本実施の形態では、パソコン28は、LPH16のLED66を全て点灯させ(全点灯)、且つセンサ18が主走査方向に等速移動しながら、図14に示すように、LPH16の露光エネルギ分布の副走査方向断面を所定時間周期で測定するように、点灯信号、移動ステージ制御信号、及び計測タイミング信号を出力している。なお、所定時間周期は、センサ18の測定結果が数μm程度の分解能を有するように決定される。
【0119】
このとき、センサ18による測定結果、すなわちセンサ18のラインCCD20に備えられている各CCD出力は、演算処理部30に入力され、ラインCCD20の1ライン分の各CCD出力のうち、低濃度用閾値を超えた分がそれぞれ加算され、当該加算とは別に、高濃度用閾値を超えた分がそれぞれ加算される。すなわち、測定結果のうち、低濃度用閾値以下を切り捨てた積分値と、高濃度用閾値以下を切り捨てた積分値とがそれぞれ計算される。この計算結果は、メモリ32に記憶される。
【0120】
これにより、センサ18が主走査方向へ等速移動しながら所定周期間隔での測定が繰返し行われ、演算処理部30の演算が行われて、メモリ32に上記積分値が順次格納されていく。最終的には(センサ18の主走査方向の移動が終了したら)、低濃度用閾値を超える露光エネルギ量の主走査方向のプロファイル(低濃度用の光プロファイル)、及び高濃度用閾値を超える露光エネルギ量の主走査方向のプロファイル(高濃度用の光プロファイル)が各々得られる。
【0121】
そして、センサ18の主走査方向の移動が終了したら、ステップ206からステップ210に移行する。ステップ210では、パソコン28は、メモリ32に格納された低濃度用及び高濃度用の光プロファイルをそれぞれ読出し、次のステップ212において、当該読み出した低濃度用及び高濃度用の光プロファイル各々を略平坦化するように、低濃度用の補正データ、高濃度用の補正データをそれぞれ算出する。
【0122】
なお、このとき算出される補正データは、具体的には、各LED66の光量を調整するための補正データである。これは、LPH16の特性値のうち補正に使用できるものは、電気的に容易に調整可能な光量のみであり、広がり、位置、重畳に関してはASSY後に微妙な調整を行うことは不可能なためである。
【0123】
次に、具体例を用いて、低濃度用の補正データ、及び高濃度用の補正データについて詳細に説明する。
【0124】
図15に、LPH16の全点灯時に、センサ18によって測定された露光プロファイルの副走査方向断面の一例を示す。また、図16に、図15の副走査方向断面が得られたときに得られた高濃度用の光プロファイル、及びその0.2mm巾の移動平均のグラフを示し、図17に、同様にして得られた低濃度用の光プロファイル、及びその0.2mm巾の移動平均のグラフを示す。なお、図16、図17は、具体的に、それぞれ高濃度用閾値TH(high)=6、低濃度閾値Th(low)=46とした場合のものである。
【0125】
なお、移動平均を0.2mm巾としたのは、人間の目には、0.2mm程度以上のむらでなければ識別できないからである。例えば、600dpiの場合、光プロファイル自体の凹凸は42.3μmピッチであり、人間の目には周波数が高すぎて、むらとして識別できない。すなわち、0.2mmに相当する5ドット分の巾で移動平均をとったときのむらが人間の目で確認される。
【0126】
図16、図17で示されている移動平均のグラフから分かるように、高濃度用の光プロファイルの移動平均はばらつき(すなわち露光エネルギ分布のムラ)が小さく、低濃度用の光プロファイルの移動平均はばらつきが大きい。すなわち、画像形成装置でこのLPH16を使用して画像を形成すると、高濃度領域ではむらが少なく、低濃度領域ではむらが目立つ画像が形成される。従って、この測定を行ったときの補正データを高濃度用の補正データとして使用すればよい。
【0127】
次に、低濃度領域でのむらを補正するための補正データを求める。詳しくは、光プロファイルのデータから、ピーク値を全て検出し、検出されたピーク値から±2ドット分のデータの平均値を算出する。この算出された平均値を各LED66に対応する露光量値とし、所定の目標値からの誤差分を算出し、補正分解能からこの誤差分が最小となるように、各LED66の補正データを求める。
【0128】
このとき、拡散誤差法を採用し、1点目のLED66で残った誤差分を2点目のLED66の露光量値に加算し、加算結果と所定の目標値との誤差分を算出し、同様に、この誤差分が最小となるように2点目のLED66の補正データを求める。同様に、2点目のLED66で残った誤差分を3点目のLEDの露光量値に加算し、3点目で残った誤差分を4点目のLEDの露光量データに…、と順次加算していき各LED66の補正データを求める。
【0129】
図18に、このようにして決定された補正データを使用して、全点灯時の露光プロファイルを再測定して得られた高濃度用の光プロファイル及びその0.2mm巾の移動平均のグラフを示し、図19に、同様にして得られた低濃度用の光プロファイル及びその0.2mmは場の移動平均のグラフを示す。なお、図18、図19は、具体的に、それぞれ高濃度用閾値TH(high)=6、低濃度用閾値TH(low)=46とした場合のものである。
【0130】
図18、図19で示されている移動平均のグラフから分かるように、低濃度用の光プロファイルの移動平均はばらつきが小さく、高濃度用の光プロファイルの移動平均はばらつきが大きい。すなわち、画像形成装置でこのLPH16を使用して画像を形成すると、低濃度領域ではむらが少なく、高濃度領域ではむらが目立つ画像が形成される。従って、この測定を行ったときの補正データを低濃度用の補正データとして使用すればよい。
【0131】
なお、本例では、初期状態において、高濃度領域に対して良好な補正データが用いられる場合を説明したが、初期状態において高濃度領域に対して良好な補正データが得られない場合は、低濃度領域と同様にして補正データを求めればよい。実際には、高濃度領域に対しても低濃度領域と同様にして補正データを求める必要がある場合の方が多い。
【0132】
このようにして、高濃度領域と低濃度領域各々について、良好にむら補正を行うことができる補正データが決定されたら、パソコン28は、図13のステップ214において、当該補正データをLPH16のEEPROM102に記憶して処理を終了する。
【0133】
その後、LPH16は画像形成装置40に装填され、画像形成装置40による画像形成に使用される。すなわち、画像形成装置40では、帯電器44によって表面が一様に帯電された感光体ドラム42へ向けて、この決定された補正データに基づいて光量調整しながら画像データに応じた光をLPH16から照射し、感光体ドラム42上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像器46によって現像され、転写ローラ48によって用紙54に転写される。このようにして、トナー像が転写された用紙54は、定着器56によって定着処理が施された後、装置外へ排出される。
【0134】
[点灯制御処理]
次に、画像形成時に、LPH16から補正データに基づいて光量調整しながら画像データに応じた光を出力するための点灯制御処理について説明する。
【0135】
画像形成を行う際には、メインコントローラ(図示省略)からビデオクロックVDCLK及びライン同期信号LSYNCが供給される。タイミング信号生成部130では、これらの信号に基づいて、ライン同期信号LS及び転送クロックSCLKを生成して、生成したライン同期信号LS及び転送クロックSCLKをLPH駆動部100へ供給する。
【0136】
また、これと同時に、メインコントローラ(図示省略)の制御により、メモリ(図示省略)から処理対象の画像データが周辺濃度判定部106に入力される。周辺濃度判定部106では、3ライン分のFIFOメモリ108に画像データが順次格納され、FIFOメモリ108から注目画素の画像データPdotと、その周辺画素の画像データの3×3画素分の画像データを取出して、全加算器114によって加算し、比較器116によって当該加算結果を所定のTAG閾値と比較して、当該注目画素のTAGデータを生成する。そして、並び換え部118によって、このTAGデータをLED66の点灯順序に沿って並び換え、タイミング信号生成部130で生成された転送クロックSCLKに同期させて、LPH駆動部100へ順次送出する。
【0137】
具体的には、本実施の形態では、TAG閾値は全黒の約20%の濃度に相当する値の「432」に設定している。すなわち、加算結果とTAG閾値との比較によって、注目画素とその周辺の3×3画素分の平均濃度が、全黒の20%の濃度よりも高いか否かが判別され、TAGデータは、対応する注目画素が全黒の20%の濃度よりも高い高濃度領域にあるのか、全黒の20%以下の低濃度領域にあるのかを示す。
【0138】
また、同時に、周辺濃度判定部106からスクリーン処理部104に注目画素の画像データPdotが入力される。スクリーン処理部104では、画像閾値発生部120によって、ビデオクロックVCLKとライン同期信号LSYNCに基づいて画像閾値を発生し、VDATA発生部122によって、画像閾値と注目画素の画像データとを比較・演算して、各発光点(LED)毎の点灯データVDATAを生成する。そして、並び換え部124によって、この点灯データVDATAをLED66の点灯順序に沿って並び換え、タイミング信号生成部130で生成された転送クロックSCLKに同期させて、LPH駆動部100へ順次送出する。
【0139】
すなわち、LPH駆動部100には、ライン同期信号LS、転送クロックSCLK、TAGデータ、点灯データVDATAが入力され、これらに基づいて、SLEDチップ68に備えられているLED66の駆動する。
【0140】
このときのLPH駆動部100の動作を図20のタイミングチャートを参照して説明する。なお、以下では、各LED66は、SLEDチップ68に渡って主走査方向に複数配列されたLED66の通し番号(No.)によって区別する(図5のLに続く数字参照)。
【0141】
LPH駆動部100には、図20に示すように、点灯データVDATA及びTAGデータは、順次転送クロックSCLKと同期して、且つライン同期信号LSの立下りを基準として、チップ番号順に、各SLEDチップに配列されている1つ目のLED66(No.0、128、256、384)に対応するデータ、2つ目のLED66(No.1、129、257、385)に対応するデータ、…と入力される。
【0142】
LPH駆動部100では、入力された点灯データVDATAは、フリップフロップ142A1〜A3、及びフリップフロップAA4の入力データとしてそれぞれの入力端子(D)に入力され、TAGデータは、フリップフロップ142B1〜B3の入力データとしてそれぞれの入力端子(D)に入力されると共に、補正メモリ144(4)にも入力される。
【0143】
また、LPH駆動部100は、駆動信号生成部140によって、入力されたライン同期信号LS及び転送クロックSCLKと同期させて、セレクト信号SCK1、SCK2、SCK3、ラッチ信号LCH、アドレス信号ADL、点灯ストローブ信号STB、スタート信号CKS、転送信号CK1、CK2を生成する。
【0144】
フリップフロップ142A1〜A3、及びフリップフロップ142B1〜B3は、セレクト信号SCK1、SCK2、SCK3をクロック信号として動作し、それぞれセレクト信号SCK1、SCK2、SCK3の立ち上がり時に入力された入力データを出力端子(Q)から出力すると共に、セレクト信号SCK1、SCK2、SCK3の次の立ち上がりまでその出力を保持する。
【0145】
これにより、例えば、セレクト信号SCK1の立ち上がりから次の立ち上がりまでの期間T1の間は、フリップフロップ142A1及びフリップフロップB1から、No.1のLEDに対する点灯データVDATA及びTAGデータがそれぞれ出力される。同様に、セレクト信号SCK2の立ち上がりから次の立ち上がりまでの期間T2の間は、フリップフロップ142A2及びフリップフロップ142B2から、No.128のLEDに対する点灯データVDATA及びTAGデータが出力される。また、セレクト信号SCK3の立ち上がりから次の立ち上がりまでの期間T3の間は、フリップフロップ142A3及びフリップフロップ142B3から、No.256のLEDに対する点灯データVDATA及びTAGデータが出力される。
【0146】
フリップフロップ142A1〜A3から出力(点灯データ)は、フリップフロップ146A(1〜3)に入力データとしてそれぞれの入力端子(D)に入力される。また、フリップフロップ146A(4)には、入力データとして、スクリーン処理部104からの点灯データVDATAが入力されており、フリップフロップ146A(1〜4)は、ラッチ信号LCHをクロック信号として動作し、ラッチ信号LCHの立ち上がり時に入力された入力データをラッチ信号LCHの次の立ち上がりまで出力する。
【0147】
これにより、例えば、ラッチ信号LCHの立ち上がりから次の立ち上がりまでの期間T4の間は、フリップフロップ146A(1)はNo.0、フリップフロップ146A(2)はNo.128、フリップフロップ146A(3)はNo.256、フリップフロップ146A(4)はNo.384のLEDに対応する点灯データVDATAが、各SLEDチップ68の点灯を指示する点灯信号VD(1〜4)として出力される。すなわち、期間T4の間は、各SLEDチップ68(1〜4)の初段のLED66に対応する点灯信号VD(1〜4)が出力され、同様にして、次の期間T5では、各SLEDチップ68(1〜4)の2段目のLED66に対応する点灯信号VD(1〜4)、期間T6では、3段目のLED66に対応する点灯信号VD(1〜4)…が出力される。
【0148】
一方、フリップフロップ142B1〜B3の出力(TAGデータ)は、補正メモリ144(1〜3)に入力され、補正メモリ144(4)には周辺濃度判定部106からのTAGデータが入力されている。補正メモリ144(1〜4)からは、この入力(TAGデータ)とアドレス信号ADLとで指定されるアドレスに格納されているデータが読み出されて、フリップフロップ146B(1〜4)に入力データとして入力される。
【0149】
詳しくは、アドレス信号ADLによって、SLEDチップ68に備えられているLEDのうち何番目のLEDに対応する補正データを読み出すかが指定され、TAGデータによって、注目画素近傍領域の濃度(注目画素とその周辺の3×3画素の平均濃度)に応じて、当該LEDの低濃度用と高濃度用の補正データの何れを読み出すのかが指定される。
【0150】
フリップフロップ146B(1〜4)は、ラッチ信号LCHをクロック信号として動作し、ラッチ信号LCHの立ち上がり時に入力された入力データをラッチ信号LCHの次の立ち上がりまで出力する。
【0151】
これにより、例えば期間T4の間は、フリップフロップ146B(1)はNo.0、フリップフロップ146B(2)はNo.128、フリップフロップ146B(3)はNo.256、フリップフロップ146B(4)はNo.384のLEDに対する高濃度用及び低濃度用の補正データのうち、各々のLEDのTAGデータで指定された何れか一方の補正データを補正信号COR(1〜4)を出力する。すなわち、期間T4の間は、各SLEDチップ68(1〜4)の初段のLED66に対応する補正信号COR(1〜4)が出力され、同様にして、次の期間T5では、各SLEDチップ68(1〜4)の2段目のLED66に対応する補正信号COR(1〜4)、期間T6では、3段目のLED66に対応する補正信号COR(1〜4)…が出力される。
【0152】
このようにしてフリップフロップ146A(1〜4)から出力された点灯信号VD(1〜4)、及びフリップフロップ146B(1〜4)から出力された補正信号COR(1〜4)は、各々対応する駆動素子部148(1〜4)に入力される。
【0153】
駆動素子部148は、図21に示すように、4ビットカウンタ150によって、ストローブ信号STBの立下りから、入力されたパルス変調用クロックPWMCLKのパルス数をカウントし、次のストローブ信号STBの立下りでそのカウント値CDをクリアする。すなわち、4ビットカウンタ150からは0〜15までのカウント値CDが出力される。
【0154】
このカウント値CDは、比較器152において点灯信号VDと比較され、その比較結果が出力される。この比較器152の出力は、トランジスタ156のゲートに入力され、これにより、「カウント値CD≦点灯信号VD」の間は、トランジスタ156にゲート電流が流れ、ON状態となる。
【0155】
また、比較器152の出力は、AND回路154A〜Dによって、補正信号CORの各ビット値(COR0〜3)とAND演算され、その演算結果が出力される。これにより、「カウント値CD≦点灯信号VD」の間は、トランジスタ156A〜Dのうち、入力された補正信号CORのビット値が「1」であったAND回路154A〜Dと接続したものにだけゲート電流が流れ、ON状態となる。
【0156】
このようなトランジスタ156A〜DのONによって、各駆動素子部148(1〜4)では各々対応するSLEDチップ68(1〜4)に対して、図22(A)に示すように、点灯信号VD(1〜4)に応じたパルス幅での点灯制御信号ΦI(1〜4)を供給すると共に、図22(B)に示すように、AND回路154A〜DのON/OFF状態に応じて、すなわち補正信号COR(1〜4)の値に応じて点灯制御信号ΦI(1〜4)の電流値を変更する。
【0157】
また、同時に、図20に示すように、駆動信号生成部140では、期間T4では、スタート信号CKSをHレベルとして各SLEDチップ68に入力すると共に、ストローブ信号STB毎に転送信号CK1、CK2のHレベル/Lレベルを切替える。これにより、スタート信号CKSの入力からストローブ信号STB毎に各SLEDチップ68の初段のG1から後段へと順にLED66を点灯可能状態となり、この点灯可能状態のとき供給された点灯制御信号ΦI(1〜4)に従って各LED66が点灯する。
【0158】
すなわち、SLEDチップ68(1〜4)は、初段から後段のLED66へと順に、各々対応する駆動素子部148(1~4)から供給された点灯制御信号ΦI(1~4)に応じて点灯され、点灯信号VD(1〜4)に応じたパルス幅で、各々対応する補正信号COR(1〜4)に応じた強度の光ビームを出力する。
【0159】
このように、第1の実施の形態では、LPH16の全点灯時の光プロファイルを測定し、この全点灯時の光プロファイルにおいて、所定の閾値(低濃度用閾値、高濃度用閾値)を超える露光エネルギ量を平坦化するように補正データを決定している。すなわち、全点灯時の光プロファイルを用いることで、各LED66だけでなく、当該LED66の周辺のLEDからの影響も考慮して、補正データが決定されるので、重畳による影響を除去することができる。
【0160】
なお、全点灯時でなくても、少なくとも互いに影響しあう複数のLEDを点灯させたときの光プロファイルを用いても同様の効果を得ることができる。
【0161】
また、第1の実施の形態では、濃度に応じて複数の補正データ(本実施の形態では、低濃度用と高濃度用の2つ)を用意しておき、画像形成装置40における画像形成時に、注目画素近傍領域(注目画素とその周辺画素)の画像濃度に応じて補正データを選択し、光量調整を行うので、画像濃度に係わらずに重畳の影響を除去して、高画質画像形成が可能である。
【0162】
なお、上記第1の実施の形態では、画像形成時に、近傍領域の画像濃度に応じて補正データを選択して、光量調整を行う場合を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、周辺のLEDの点灯個数によって補正データを切りかえるようにしてもよい。
【0163】
具体的には、例えば、LPH16のLED66を1つ飛びにONさせて点灯させる(1on1off)等、所定の複数の点灯パターン各々における光プロファイルを測定して、点灯パターン毎の補正データを算出しておく。そして、画像形成時に、周辺のLEDの点灯数に応じて、補正データを選択して、光量調整を行えばよい。
【0164】
ただし、理想的には各濃度毎の実際の点灯パターンに応じて、光プロファイルを取得して補正データを求めることが望ましいが、あらゆる点灯パターンに対して補正データを計算することは、計算に必要とするリソースを考慮すると現実的ではない。ここで、LPH16を画像形成装置に使用した場合の露光エネルギ分布には、一般的に以下のような特徴がある。
▲1▼ 高解像度露光(例えば1200×2400dpi×2bit)においては、注目発光点(LED66)の露光エネルギ分布に対する隣接発光点(注目発光点と隣り合う発光点)による露光エネルギ分布の重なりが非常に大きく、露光エネルギ分布形状には隣接発光点の露光エネルギの重なりが大きく影響する。隣接発光点以外の近傍発光点による露光エネルギの重なりは、露光エネルギ分布形状に対しては寄与が小さく、露光エネルギの平均レベルに対して大きく影響する。
▲2▼ LPHの近接発光点からの光ビームは、セルフォックレンズ内でも極近傍の位置を通るため、露光エネルギ分布の形状には突発的な変化が少なく、例えば2on2offの点灯パターン(LPH16のLED66を2つずつ交互に点灯させる)では、No.1、2、5、6、9、10…のLED66を点灯した場合と、No.3,4,7,8,11,12…のLED66が点灯した場合とで、露光エネルギ分布形状にほとんど差がない。
▲3▼ 周囲に点灯個所がない完全な孤立点は現像の限界により安定した解像度が得られず、複数点の発光が重なって、初めて現像が安定的に行うことができ、低濃度域でも隣接発光点が点灯される。従って、低濃度域でも高濃度域でも同様に近接発光点同士の露光エネルギ分布の重なりを考慮しなければならない。
【0165】
以上の特徴により、光プロファイルの測定は、2on2offなど隣接発光点を点灯させる点灯パターンで行い、且つ図26に示す如く低濃度と高濃度の各濃度毎に露光エネルギの平均レベルが異なるとして、この平均レベルの差kを考慮して上記の現像特性を各濃度毎にスケール変換して適用するのが現実的である。なお、図26中の▲1▼は低濃度書き込み時の露光エネルギ分布、▲2▼は高濃度書き込み時の露光エネルギ分布を示している。
【0166】
ところで、画像形成装置40のように一様に帯電された感光体ドラム42を露光して静電潜像を形成し、その後現像を行う所謂電子写真プロセスでは、一般に、露光エネルギと現像された画像濃度と間に図27(A)に示すような関係(現像特性)があり、この現像特性を利用して露光エネルギを調整することで所望の画像濃度を得ることができる。この現像特性を簡略化すると、図27(B)に示すように、露光エネルギ量と画像濃度とが略比例する線形領域と、線形領域よりも低露光エネルギ側の露光しても画像濃度が出ない(現像されない)不感帯と、線形領域よりも高露光エネルギ側の露光量を上げても画像濃度が高くならない飽和領域とに区分される。すなわち、画像の濃度は線形領域の露光エネルギと相関があり、不感帯及び飽和領域の露光量にはほとんど影響されない。
【0167】
上記第1の実施の形態では、光プロファイル測定装置10において、低濃度用及び高濃度用の光プロファイルを取得するために、相対的低濃度及び高濃度の各濃度において、上記現像特性の不感帯を考慮して、画像濃度を得るために最低限必要な露光量に相当する低濃度閾値及び高濃度閾値以下をセンサ18で測定した露光エネルギ量からそれぞれ切り捨てる場合を説明したが、高濃度の場合については、測定した露光エネルギ量が飽和領域に達する可能性があるため、不感帯だけではなく飽和領域についても考慮して求めることがより好ましい。これは、詳しくは、不感帯のみを考慮して光プロファイルを求めると、露光量が飽和領域に達した部分がある場合に飽和領域に達した露光量を含めて光プロファイルを平坦化するように補正データが決定されるため、この補正データを用いて上記の如く補正を行うと該飽和領域に達した部分については他の部分よりも画像濃度が薄くなってしまい、かえって画像上にすじを生じさせてしまうからである。
【0168】
また、上記第1の実施の形態では、主走査方向の重畳のみを考慮し、主走査方向の光プロファイルを平坦化する場合を例に説明したが、例えば、迷光(所定径路外を通ってLPHから出射される光)が副走査方向に存在する場合など、互いに影響しあう発光点は主走査方向のみに限らず、副走査方向にも存在することがあるため、副走査方向の重畳についても考慮して光プロファイルを平坦化することが好ましい。
【0169】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態として、不感帯と飽和領域とを考慮して高濃度用の光プロファイルを求め、且つ副走査方向の重畳を考慮して光プロファイルを平坦化する場合について説明する。なお、第2の実施の形態は、光プロファイル測定装置10の演算処理部30以外は、第1の実施の形態と同様でよいので、ここでは演算処理部30についてのみ詳細に説明する。また、第1の実施の形態と同一部材については同一の符号を用いて説明する。
【0170】
図28に、第2の実施の形態に係わる演算処理部の詳細構成を示す。図28に示されているように、第2の実施の形態に係わる演算処理部30は、第1の実施の形態に対してラインCCD20の各CCD測定結果に基づいて副走査方向に重ね合わせ計算を行う演算器31が新たに設けらている。この演算器31は、ラインCCD20の各CCDの測定で得られた露光エネルギ分布の副走査方向断面(副走査方向の露光エネルギ分布)を副走査方向に所定間隔ずつずらして足し合わせることによって、副走査方向の重なりを考慮した露光エネルギ分布の副走査方向断面を求める。なお、上記所定間隔は、画像形成装置の副走査方向の書き込み解像度に応じて設定される。
【0171】
これにより、演算器31では、例えば図29(A)に示す露光エネルギ分布の副走査方向断面のように副走査方向に迷光の影響が含まれている場合に、副走査方向に所定間隔ずつずらして加算することによって、図29(B)に示すように、迷光の影響、すなわち副走査方向の重なりを考慮して露光エネルギ分布の副走査方向断面を求めることができる。
【0172】
また、演算処理部30は、高濃度用に設けられたメモリ34Bに高濃度用閾値TH(high)と共に、画像濃度が飽和する露光量に相当する高濃度用飽和値SAT(high)が記憶されている。比較器36Bでは演算器31による演算結果を高濃度用閾値及び高濃度用飽和値と比較し、高濃度用飽和値までの高濃度用閾値の超過分を示すデータを加算器38Bへ出力する。加算器38Bでは、この超過分を示すデータが副走査方向に渡って加算される。すなわち、画像濃度に影響する露光エネルギ分のみを抽出して加算することにより画像濃度に相関のある特性値を求め、間接的に画像濃度を測定するようになっている。
【0173】
このことは、比較器36Bの入出力特性を高濃度用閾値及び高濃度用飽和値に基づいて、図27(B)で示した簡略化した現像特性と同様に、高濃度閾値以下を不感帯、高濃度閾値から高濃度飽和値までを線形領域、高濃度飽和値以上を飽和領域とし、入力された演算結果をこの入出力特性に基づいて変換することで、露光エネルギ量を画像濃度に変換して加算器38Bへ出力することと同じである。この加算器38Bによる加算により、具体的には、図29(D)の斜線部分が積分され、この積分値がメモリ32に順次記憶される。
【0174】
一方、低濃度用に設けられたメモリ34Aには第1の実施の形態と同様に低濃度用閾値TH(low)が記憶されており、低濃度については、比較器36Aにおいて演算器31による演算結果を低濃度用閾値TH(low)と比較し、低濃度用閾値を超えた分を加算器38Aで加算することで、画像濃度に影響する露光エネルギ分のみを抽出して加算して、画像濃度に相関のある特性値を求め、間接的に画像濃度を測定するようになっている。この場合、演算器31Aの入出力特性は、低濃度閾値以下は不感帯とされ、低濃度閾値以上が線形領域とされていることと同じである。この加算器38Aによる加算により、具体的には、図29(C)の斜線部分が積分され、この積分値がメモリ32に順次記憶される。
【0175】
パソコン28は、LPH16を例えば2on2offのような主走査方向の重なりを考慮した点灯パターンで点灯させた状態で、第1の実施の形態と同様にラインCCD20を主走査方向に移動させながら上記のような演算を主走査方向に渡って行うように制御する。これにより、副走査方向の重なりを考慮し、且つ高濃度については不感帯と飽和領域とを考慮した高濃度用の光プロファイル(主走査方向の露光エネルギ分布)、低濃度については不感帯を考慮した低濃度用の光プロファイルを得ることができる。
【0176】
パソコン28は、得られた高濃度用の光プロファイル及び低濃度用の光プロファイルの各々をメモリ32から読出し、それぞれが略平坦化されるように高濃度用及び低濃度用の補正データを求める。これにより、主走査方向の重なりと共に副走査方向の重なりを考慮した低濃度及び高濃度の補正データを得ることができる。
【0177】
ただし、画像形成装置40において実際に光プロファイルを略平坦化する補正を行うためには、得られた光プロファイルを各発光点(LED66)に一対一に対応する「特性値」に変換する必要がある。このため、本実施の形態では、一例として、図30に示すように、まず、得られた光プロファイルからピーク検出を行い、該光プロファイルにおける谷から谷までの露光エネルギ量を積分し、この積分値を谷から谷までの距離で割ることで各谷間の露光エネルギ密度を求める。このようにして求められた各谷間の露光エネルギ密度を各発光点の特性値として用い、この特性値を所定の目標値に合わせるように該目標値との誤差分に応じて露光量を増減することで平坦化を行っている。なお、図30のグラフは、図28で示した演算処理部30を用いて、1200dpiに対応するLPHを2on2offパターンで点灯した場合に取得された光プロファイル例である。
【0178】
このような平坦化を相対的低濃度及び高濃度の各濃度毎に行うことにより、それぞれの濃度に応じた複数の補正データを算出することができる。図31、図32に、このようにして決定された補正データを用いてLPH16の光量を補正する場合のそれぞれ低濃度及び高濃度における補正前後の特性値の目標値との比較値とその0.2mm巾(5区間)の移動平均の一例を示す。なお、特性値が目標値と一致の場合は100%である。図31、図32から分かるように、低濃度及び高濃度の何れにおいても、補正により各特性値が目的値と略一致されて略平坦化することができる。したがって、画像形成装置において、この補正データを使用してLPH16の各LED66の出力光量を補正することで、むらの少ない画像を形成することができる。
【0179】
なお、上記では、複数のSLED68が主走査方向に直線状に配列されているLPH16を例に説明したが、小型化及び配線の都合等により、千鳥配列など複数のSLED68が副走査方向に位置をずらして配置され、図33に示すように測定時の露光エネルギ分布の副走査方向断面(A)と、画像形成時の露光エネルギ分布の副走査方向断面(B)とが異なることがある。このような場合も、上記で説明したように、測定された露光エネルギ分布の副走査方向断面を副走査方向にずらして足し合わせ、副走査方向の重なりを考慮した露光エネルギ分布の副走査方向断面を求めることで、(C)(D)に示すように、画像形成時の露光エネルギ分布と略等価の露光エネルギ分布を得ることができる。すなわち、副走査方向の重なりを考慮することで、複数のSLED68が副走査方向に位置をずらして配置されている場合にも本発明を適用可能である。
【0180】
また、上記では、画像濃度を相対的低濃度と高濃度の2つの濃度域に区分した場合について説明したが、本発明は、複数の濃度域毎に補正データを求めて補正を行うことが本質であり、画像濃度を3つ以上の濃度域に区分した場合も同様に適用可能である。
【0181】
【発明の効果】
上記に示したように、本発明は、近隣の記録素子による重畳の影響を含めて、露光エネルギ分布のムラを補正することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係わる光プロファイル測定装置の概略構成図である。
【図2】 図1における演算処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態に係わる画像形成装置の概略構成図である。
【図4】 第1の実施の形態に係わるLEDプリントヘッド(LPH)の内部構成を示す断面図である。
【図5】 図4におけるプリント基板からSLEDへの入力信号を示す図である。
【図6】 SLED及びLPH駆動部の詳細構成を示す回路図である。
【図7】 SLED内のLED単体の駆動回路図である。
【図8】 プリント基板上の概略回路構成を示すブロック図である。
【図9】 周辺濃度判定部及びスクリーン処理部の詳細構成を示す回路図である。
【図10】 VDATA発生部の詳細構成を示す回路図である。
【図11】 図10のVDATA発生部で生成される点灯データの一例である。
【図12】 駆動素子部の詳細構成を示す回路図である。
【図13】 パソコンで実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】 光プロファイル測定装置による光プロファイル測定を説明するための概念図である。
【図15】 全点灯時の副走査方向プロファイルの一例である。
【図16】 取得された全点灯時の高濃度用の光プロファイル及び移動平均の一例を示すグラフである。
【図17】 取得された全点灯時の低濃度用の光プロファイル及び移動平均の一例を示すグラフである。
【図18】 図17に基づいて算出した低濃度用の補正データを用いて補正した場合の、高濃度時の光プロファイル及び移動平均の一例を示すグラフである。
【図19】 図17に基づいて算出した低濃度用の補正データを用いて補正した場合の、低濃度時の光プロファイル及び移動平均の一例を示すグラフである。
【図20】 LPH駆動部における各種信号のタイミングチャートである。
【図21】 駆動素子部における各種信号のタイミングチャートである。
【図22】 (A)は駆動素子部によって生成される点灯制御信号ΦIのパルス幅と点灯信号の関係を示し、(B)は駆動素子部によって生成される点灯制御信号ΦIの電流値と補正信号の関係を示すグラフである。
【図23】 プリントヘッドの露光エネルギ分布の一例を示す図である。
【図24】 濃度に応じた閾値を設けた場合の、画像に現れる露光エネルギ分布の一例を示す等高線図である。
【図25】 濃度に応じた閾値を設けた場合の、画像に現れる露光エネルギ分布の一例を示すグラフである。
【図26】 濃度毎の露光エネルギ分布の平均値の差を説明するためのグラフである。
【図27】 (A)は一般的な現像特性、(B)は(A)を簡略化した現像特性を示す図である。
【図28】 第2の実施の形態に係わる演算処理部の詳細構成を示すブロック図である。
【図29】 副走査方向に迷光の影響があるときの(A)は副走査方向の重なりを考慮しない場合、(B)は副走査方向の重なりを考慮した場合の露光エネルギ分布の副走査方向断面であり、(C)(D)は副走査方向の重なりを考慮した場合の低濃度用の加算器による積分値及び高濃度用の加算器による積分値を示す概念図である。
【図30】 第2の実施の形態に係わる各LEDの補正データを求めるためのLED毎の特性値算出方法を説明するための図である。
【図31】 低濃度用の補正データを用いた補正前後の特性値の目標値との比較値及び移動平均の一例を示すグラフである。
【図32】 高濃度用の補正データを用いた補正前後の特性値の目標値との比較値及び移動平均の一例を示すグラフである。
【図33】 SLEDが千鳥配列されているときの(A)(B)は副走査方向の重なりを考慮しない場合の印刷時及び光プロファイル測定時の露光エネルギ分布の副走査方向断面、(C)(D)は副走査方向の重なりを考慮した場合の印刷時及び光プロファイル測定時の露光エネルギ分布の副走査方向断面を示す概念図である。
【符号の説明】
10 光プロファイル測定装置
12 LEDアレイ
16 LEDプリントヘッド
18 センサ
20 ラインCCD
24 センサ移動ステージ
28 パソコン
30 演算処理部
32 メモリ
40 画像形成装置
42 感光体ドラム
66 LED
68 SLEDチップ
100 LPH駆動部
104 スクリーン処理部
106 周辺濃度判定部

Claims (2)

  1. 感光体を露光することで画像を形成するために用いられ、複数の発光素子がライン状に配列されたプリントヘッドであって、
    点灯される発光素子間の露光量分布が、少なくとも画像濃度に影響を与える程度に重畳されるように複数の発光素子を点灯させたときの露光量分布において、前記画像濃度に影響を与える程度に重畳する領域を構成する各発光素子の露光量分布の裾野部分を含むように高濃度用閾値を設定し、前記重畳する領域を構成する各発光素子の露光量分布の裾野部分を含まないように低濃度用閾値を設定して、前記露光量分布の前記高濃度用閾値を超えた露光量分布部分を前記ライン方向に略平坦化するように予め設定された前記発光素子各々に対する高密度画像用の補正データ、及び前記露光量分布の前記低濃度用閾値を超えた露光量分布部分を前記ライン方向に略平坦化するように予め設定された前記発光素子各々に対する低密度画像用の補正データをそれぞれ記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている補正データの中から、各発光素子毎に、当該発光素子近傍(当該発光素子とその周辺の発光素子)のドット密度に応じて、前記補正データを選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された前記補正データに基づいて、各発光素子の露光量を補正する補正手段と、
    を有することを特徴とするプリントヘッド。
  2. 前記発光素子は、画像データに基づいた点灯パルス幅で点灯されると共に、前記補正手段によって、前記補正データに基づいて、出力光量が調整される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリントヘッド。
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