JP4045851B2

JP4045851B2 - Vehicle front-end structure

Info

Publication number: JP4045851B2
Application number: JP2002129682A
Authority: JP
Inventors: 健司隈本
Original assignee: Nissan Motor Co Ltd
Current assignee: Nissan Motor Co Ltd
Priority date: 2002-05-01
Filing date: 2002-05-01
Publication date: 2008-02-13
Anticipated expiration: 2022-05-01
Also published as: JP2003320856A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両のフロントエンド構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
自動車等の車両にはフロントエンド部分にラジエータやコンデンサー等の冷熱器を備えている。
【０００３】
従来の車両のフロントエンド構造には、特許第２６０５３４７号に示すように、車体に設けたブラケット１とラジエータ２に設けたステー３とを係合させてラジエータ２を揺動可能に支持し、エンジン搭載性を向上したもの（図２３）や、特開平１０−２５２４７３号公報に示すように、作業車において、ラジエータ４前方にあるオイルクーラ５をワンタッチで前方（外側）に回転可能に支持し、両者間に溜まった草やホコリを掃除しやすくしたものや（図２４）、特開２００１−１５０９６１号公報に示すように、車両フロント部に荷重が入力されたときにラジエータ６が後方に回転して衝撃を吸収し、その際フロントグリル７に設けた突起８でラジエータ６を押してラジエータ６が回転しやすくなるようにしたもの（図２５）等が知られている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車両のフロントエンド構造では、ラジエータ等の冷熱器は、前後どちらか一方にのみ動き、前後両方に動く構造とはなっていなかった。また、整備性と荷重吸収性能の両方を考慮したものでもなかった。加えて、特許第２６０５３４７号や特開平１０−２５２４７３号公報のものは、冷熱器下部の回転支点部はピン式等の剛体構造であり、ややコスト高を招いている。また、整備の際の回転運動に関しては問題はないが、上方または前方から大きな荷重が入力された場合には、吸収しきれない可能性がある。一方、特開２００１−１５０９６１号公報のものは、ラジコアアッパーからラジエータ固定用のブラケットを出しているが、ラジコアアッパーが存在するため、整備性向上を達成しずらい。
【０００５】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、冷熱器を前後傾斜可能とし、フロントガラスを前方へ大きく前出ししたショートノーズ車等のユーザー整備性を向上させると共に荷重吸収性能を向上し、結果としてフロント周りの造形の自由度も向上させることのできる車両のフロントエンド構造を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項１に記載された発明では、フードアウターおよびフードインナーを備えたフードがフロントガラス下端近傍を支点として上下に開閉可能に配設されると共に、前記フードの下方にラジコアロアメンバーが配設された車両のフロントエンド構造において、前記ラジコアロアメンバーとフードインナーとの間で冷熱器が冷熱器下端マウント用部材および冷熱器上端マウント用部材を介して挟持されると共に、前記ラジコアロアメンバーに前記冷熱器下端マウント用部材を支点として前記冷熱器を前傾および後方移動可能に支持する冷熱器支持部が設けられ、且つ、前記フードインナーにフード閉止時に前記冷熱器上端マウント用部材を支持する冷熱器支持部が設けられ、荷重入力時に前記フードインナーの前記冷熱器支持部後部の保持状態を解除するフードインナー部材が前記フードに設けられ、フード開放時に前記冷熱器の定常位置および前傾位置を規制する冷熱器位置決機構が設けられ、前記冷熱器の前傾を阻害しない位置にフードロック機構が設けられた車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【０００７】
このように構成された請求項１にかかる発明によれば、ラジコアアッパーをなくし、フードで直接冷熱器上端を支持するようにしたため、フードを開けると冷熱器は冷熱器位置決機構以外の拘束がなくなりフリーとなる。そこで、冷熱器位置決機構によって冷熱器を所定の前傾位置まで前傾させれば、フロントガラス下端と冷熱器とのクリアランスが拡がり、また、ラジコアアッパーがないため上方を遮るものもなく、奥にあって取り出しにくい部品も取り出すことができる。フードロック機構は冷熱器の前傾を阻害しない位置に設けているため、冷熱器は可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範囲で大きく前傾させることができる。また、走行中に車両前方もしくは上方から荷重が入力されたとしても、フードに設けられたフードインナー部材がフードインナーの冷熱器支持部を変形させて冷熱器を後方へ開放し、荷重を効率的に吸収させる。冷熱器下端に対するラジコアロアメンバーの支持は冷熱器下端マウント用部材と冷熱器支持部との嵌合であり、剛体構造ではなくフリーであるため無理な力が作用することもない。冷熱器位置決機構は、冷熱器の前傾については規制しているが冷熱器の後方への移動は規制していないため、冷熱器に無理な力が作用することがなく、衝撃を吸収しやすい。また、冷熱器の損傷も防止することができる。以上により、フロントガラス下端と冷熱器とのクリアランスがないかまたは狭いエクステリアデザインの車、例えば、ショートノーズ車等で、バッテリー交換やヒューズ交換が困難な状況化であっても、フードを開け冷熱器をワンタッチで前傾させるだけの簡単な手順で部品交換や整備が容易となり、以て、整備性を向上することができる。同時に、車両前方もしくは上方からの荷重に対する荷重吸収性能を向上することができる。更に、その結果として、フロント周りの造形の自由度も向上させることが可能となる。
【０００８】
請求項２に記載された発明では、前記ラジコアロアメンバーの冷熱器支持部は、車両前方部分が略半円形で車両後方部分が車両前方部分よりも狭くなる平面視略卵型形状を呈すると共に、車両前方部分の前方に冷熱器下端マウント用部材を開放可能な開放溝を有し、前記冷熱器下端マウント用部材は、略円形断面で後方が前方よりも厚肉となっている請求項１記載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【０００９】
このように構成された請求項２にかかる発明によれば、前記冷熱器支持部の車両後方部分と冷熱器下端マウント用部材との間に隙間ができるようになるので、冷熱器を前傾させた時に、冷熱器下端マウント用部材はこの隙間へ逃げることができ、冷熱器を前傾させやすくなる。また、冷熱器支持部は平面視略卵型形状をしているので、冷熱器を定常位置に戻す時に、冷熱器下端マウント用部材が狭くなった車両後方部分に押されて戻りやすい。この車両後方部分が狭くなった車両後方部分に挟まれる時に冷熱器下端マウント用部材に力が加わるため、冷熱器下端マウント用部材の後方を厚肉にすれば耐久性を向上させることができる。また、車両前方部分の前方に設けた開放溝により、車両前方もしくは上方から荷重が入力された場合に冷熱器下端マウント用部材の固定が開放されてその荷重を効果的に吸収することができる。
【００１０】
請求項３に記載された発明では、前記フードインナーの冷熱器支持部は、後縁部が前縁部よりも浅いエンボス構造である請求項１または２記載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【００１１】
このように構成された請求項３にかかる発明によれば、前記フードインナーの冷熱器支持部を、後縁部が前縁部よりも浅いエンボス構造とすることにより、前方からの荷重をフードインナーを介して冷熱器へ伝わりやすくすることができ、且つ、冷熱器を後方へ開放しやすくすることができるため、車両前方もしくは上方からの荷重を効率的に吸収することが可能となる。
【００１２】
請求項４に記載された発明では、前記フードの冷熱器支持部は、後縁部が前縁部よりも薄肉となっている請求項１または２記載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【００１３】
このように構成された請求項４にかかる発明によれば、前記フードの冷熱器支持部を、後縁部が前縁部よりも薄肉となるようにすることにより、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放しやすくすることができる。
【００１４】
請求項５に記載された発明では、前記フードインナー部材は、フードアウター側からフードインナー側へ向かって突出する側面視略凸状の板材または発泡ウレタン等の衝撃吸収材からなる請求項１ないし４のいずれか１項に記載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【００１５】
このように構成された請求項５にかかる発明によれば、前記フードアウターに入力された荷重をフードインナーへ伝達し、フードインナーの冷熱器支持部後部を引伸すことで冷熱器を後方へ開放することができる。
【００１６】
請求項６に記載された発明では、前記冷熱器位置決機構は、フード閉止時に冷熱器を定常位置に保持する定常位置保持部と、フード開放時に冷熱器を前傾位置に保持する前傾位置保持部と、定常位置保持部から前傾位置保持部への冷熱器の移動を規制するスライド溝と、定常位置保持部の後方に形成された後方へ進むに従って溝幅が大きくなる後方移動開放溝とを有する請求項１ないし５のいずれか１項に記載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【００１７】
このように構成された請求項６にかかる発明によれば、前記定常位置保持部によって冷熱器を定常位置に仮保持することができるため、フード閉止時にフードインナーの冷熱器支持部と冷熱器上端マウント用部材との位置がずれることなく、フードを閉止することによる本保持を安定して行うことができる。また、前傾位置保持部によって冷熱器を無理な角度まで前傾させることがなく且つ可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範囲で冷熱器を前傾させることができる。更に、後方移動開放溝により、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放することができる。
【００１８】
請求項７に記載された発明では、前記フードロック機構は、冷熱器が直列配置の場合には冷熱器の略車両中央位置に一体に取付けられ、冷熱器が左右並列配置の場合には一方の冷熱器の略車両中央寄り位置に一体に取付けられた請求項１ないし６のいずれか１項に記載の車両のフロントエンド構造を特徴としている。
【００１９】
このように構成された請求項７にかかる発明によれば、前記フードロック機構を冷熱器と一体にしたため、冷熱器の前方傾斜角を大きく取ることができるようになると共に、車両前方もしくは上方から荷重が入力された時に、フードロック機構がフードや冷熱器と一緒に後方へ移動するので、その荷重を効果的に吸収することができる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について、図示例と共に説明する。
【００２１】
図１〜図１９は、この発明の実施の形態を示すものである。
【００２２】
まず、構成を説明すると、図１はフロントガラス１１の下端を大きく車両前方へ前出ししてフード１２を短くしたエクステリアデザインの車両１３、例えば、ミニバンやワンボックスカー等のショートノーズ車を示している。このショートノーズ車は、例えば、ハイブリッド車等であっても良い。
【００２３】
図２に示すように、この車両１３のフロントエンド部（フロントルーム１４）には、車両前後方向へ延びる一対のサイドメンバー１５が配設され、このサイドメンバー１５の前端間にはバンパ１６を支持するバンパレインフォース１７が架設されている。
【００２４】
そして、バンパレインフォース１７の下方で且つ車両１３後方にはラジコアロアメンバー１８が配設されている。ラジコアロアメンバー１８は、プレス成形または樹脂成形されたものである。このラジコアロアメンバー１８の部分には、冷熱器１９，２０が配設されている。この冷熱器１９，２０は、図２では２個左右並列配置となっている。この場合、冷熱器１９，２０は、例えば、エンジン冷却用ラジエータ２１と、強電用ラジエータ２２とで構成されている。なお、ハイブリッド車ではラジエータが複数枚必要になるし、それ以外でもエンジン出力向上に伴ってラジエータが大型化する傾向にあるので、フロントガラス１１下端と冷熱器１９，２０との狭いクリアランスに対して冷熱器１９，２０がかなりのスペースを占有した状態となっている。
【００２５】
この冷熱器１９，２０とフロントガラス１１の下端との間には、ユーザが日常点検するものとして、強電用ラジエータ２２のための冷却水リザーバタンク２３、ブレーキオイルリザーバタンク２４、ウォッシャータンク２５等が配設されている。これらは、フード１２を開ければすぐに点検できるように、一番表面側に配置される。また、ユーザが日常点検ほど頻繁ではないが整備交換するものとして、バッテリー２６、リレー・ヒューズボックス２７等が配設されている。バッテリー２６は、車室内に置くと居住スペースや荷物積載スペースが損われてしまうので、フロントルーム１４に置かれている。また、リレー・ヒューズボックス２７は、ランプ等電装制御対象に近い方がハーネスが短くて済むため、ものによってはフロントルーム１４に置くようにしている。そして、ディーラーで整備交換するものとして、電動ウォータポンプや電動負圧ポンプや電動コンプレッサー等の電装部品が配設されている。これらは、日常点検する部品よりは奥に配置される。なお、ショートノーズ車では、フロントガラス１１下端と冷熱器１９，２０とのクリアランスが狭いためこれらは最も奥に配置され、点検整備が困難となっている。これらは図示を省略されている。その他に、エアボックス２８またはエアコンダクト等が配設されている。なお、エンジン等の駆動または発電ユニットはフロントルーム１４に設けてもリヤルームに設けても良い。
【００２６】
そして、図３、図４に示すように、フード１２は、フードアウター３１およびフードインナー３２を備えている。また、フードインナー３２には、フードロックストライカー３３が取付けられている。冷熱器１９のエンジン冷却用ラジエータ２１の前部にはコンデンサー３４が、また、後部には冷却ファン３５がボルトで固定されて一体化されている。冷熱器２０の強電用ラジエータ２２の後部には冷却ファン３５がボルトで固定され一体化されている。
【００２７】
この実施の形態のものでは、図４に示すように、冷熱器１９，２０の下端に冷熱器下端マウント用部材４１（冷熱器下端マウント用ラバー）が取付けられ、冷熱器１９，２０の上端に冷熱器上端マウント用部材４２（冷熱器上端マウント用ラバー）が取付けられている。そして、ラジコアロアメンバー１８とフードインナー３２との間で冷熱器下端マウント用部材４１および冷熱器上端マウント用部材４２を介して冷熱器１９，２０が直接的に挟持されている。この際、ラジコアロアメンバー１８に冷熱器１９，２０下端の冷熱器下端マウント用部材４１を支点として冷熱器１９，２０を前後傾および後方移動可能に支持する冷熱器支持部４３を設けている。
【００２８】
そして、冷熱器１９，２０の前後傾および後方移動に伴い、冷熱器１９，２０のコンデンサー３４や各ラジエータ２１，２２の上下のタンク部には可撓性を有する冷熱器配管４４，４５が接続されている。この冷熱器配管４４，４５は、通常のゴムホースであり、冷熱器１９，２０の前傾分だけ余長を持たせたものである。なお、冷熱器配管４４，４５は、冷熱器１９，２０の前傾を繰返した時の耐久性を考慮した設計とする。
【００２９】
上記のラジコアロアメンバー１８の冷熱器支持部４３は、図５、図６に示すように、車両前方部分４６が略半円形で車両後方部分４７が車両前方部分４６よりも狭くなる平面視略卵型形状を呈して、冷熱器下端マウント用部材４１を収容可能としている。また、冷熱器支持部４３は、車両前方部分４６の前方に冷熱器下端マウント用部材４１を開放可能な開放溝４８を有している。一方、冷熱器支持部４３へ挿入可能な冷熱器下端マウント用部材４１は、略円形断面を有している。冷熱器下端マウント用部材４１には冷熱器１９，２０下端から下方へ延びるピン４９を挿入可能なピン穴５０が形成されている。このピン穴５０は、車両１３前方に偏心しており、冷熱器下端マウント用部材４１のピン穴５０よりも後方の部分５１は、前方の部分５２よりも厚肉となっている。
【００３０】
フードインナー３２には、図４に示すように、フード１２閉止時に冷熱器１９，２０上端の冷熱器上端マウント用部材４２を収容して支持する凹状の冷熱器支持部５５が設けられている。
【００３１】
この冷熱器支持部５５は、図７〜図９に示すように、プレス成形されたエンボス構造のものであり、前縁部５６が冷熱器上端マウント用部材４２と略等しい支持深さを有し、後縁部５７が前縁部５６よりも浅い支持深さを有している。この後縁部５７の支持深さは、フード１２閉止時やフード１２を開放した瞬間等に冷熱器１９，２０が動かないように確実に支持すると共に、荷重入力時に冷熱器１９，２０を開放して後方へ移動させやすいようにする深さに決定する。
【００３２】
以上により、冷熱器１９，２０の上端および下端はそれぞれ、フード１２によって押さえ付けられるようにして固定される。
【００３３】
更に、図３、図４に示すように、荷重入力時にフードインナー３２の冷熱器支持部５５よりも後部を引伸して冷熱器１９，２０上端に対する保持状態を解除するフードインナー部材６１がフードアウター３１とフードインナー３２との間に設けられている。
【００３４】
このフードインナー部材６１は、フードアウター３１側からフードインナー３２側へ向かって突出する側面視略凸状の、プレス成形された板材または発泡ウレタン等の衝撃吸収材で構成する。このフードインナー部材６１は、フードアウター３１に接着剤等で固定される。このフードインナー部材６１は、例えば、図１０に示すように、冷熱器上端マウント用部材４２と対応する箇所（冷熱器１９，２０上端を４点で支持する場合には４箇所）にのみ部分的に固定されている。
【００３５】
そして、図１１〜図１４に示すように、フード１２開放時に冷熱器１９，２０の定常位置および前傾位置を規制する冷熱器位置決機構６５が設けられている。この冷熱器位置決機構６５は、各冷熱器１９，２０の両側部あるいは一方の側部に設けられる簡単な仮保持装置である。
【００３６】
この冷熱器位置決機構６５は、サイドメンバー１５等の上面に溶接またはボルト止めされた位置決機構本体６６を備えている。この位置決機構本体６６は、図１３に示すように、フード１２閉止時に冷熱器１９，２０を定常位置に保持する定常位置保持部６７と、フード１２開放時に冷熱器１９，２０を前傾位置に保持する前傾位置保持部６８と、定常位置保持部６７から前傾位置保持部６８への冷熱器１９，２０の移動を案内・規制するスライド溝６９とを有している。定常位置保持部６７と前傾位置保持部６８との周囲にはスライド溝６９との境界となる小突起７０が設けられている。また、定常位置保持部６７の後方には、後方へ進むに従って溝幅が大きくなる後方移動開放溝７１を有している。
【００３７】
一方、冷熱器１９，２０の側には、図１２、図１４に示すように、先端をバルジ処理されたＬ字型チューブ７５の垂直部が固定板７６を介してロー付けまたはボルト止めされる。このＬ字型チューブ７５の水平部には振動防止部材７７が取付けられ、この振動防止部材７７がカラー７８を介して位置決機構本体６６のスライド溝６９等にスライド可能に嵌合されている。
【００３８】
更に、図２〜図４に示すように、冷熱器１９，２０の前傾を阻害しない位置に、フードロックストライカー３３と噛み合ってロックするフードロック機構８０が設けられている。
【００３９】
このフードロック機構８０は、図２に示すように、冷熱器１９，２０が左右並列配置の場合には一方の冷熱器１９，２０の略車両１３中央寄り位置に一体に取付けられる。
【００４０】
次に、この実施の形態の作用について説明する。
【００４１】
フロントルーム１４の内部の部品を整備交換する場合には、図１５に示すように、フード１２を開ける。すると、フード１２によって上方から押さえ付けて固定されていた冷熱器１９，２０は、押さえ付けるものがなくなるため、冷熱器１９，２０側部の冷熱器位置決機構６５と冷熱器１９，２０下端の冷熱器下端マウント用部材４１で保持されている状態となり、前後に傾斜可能な状態となる。冷熱器１９，２０は、冷熱器下端マウント用部材４１を支点として、冷熱器位置決機構６５のスライド溝６９に沿って動き、前傾させることが可能となる。フード１２を開け閉めする時には冷熱器１９，２０は定常位置にし、フロントルーム１４の内部の部品を整備交換する時には冷熱器１９，２０は前傾位置にする。この冷熱器１９，２０の移動は、ユーザや整備士が手動で行う。なお、フードロック機構８０を冷熱器１９，２０と一体にしたことにより、フードロック機構８０が冷熱器１９，２０の前傾を阻害することがない。
【００４２】
そして、冷熱器１９，２０が定常位置にある時には、図１６（ａ）、図１７（ａ）に示すように、冷熱器下端マウント用部材４１は、冷熱器支持部４３の略半円形の車両前方部分４６に位置している。冷熱器支持部４３の車両後方部分４７は狭いので、力を加えなければ冷熱器１９，２０は、後方へ傾動せずに定常位置に止まっている。
【００４３】
フード１２を開け、冷熱器１９，２０に力を加えて前傾させると、図１６（ｂ）、図１７（ｂ）に示すように、冷熱器下端マウント用部材４１は冷熱器支持部４３の車両後方部分４７に押しやられる。すると、冷熱器支持部４３の車両後方部分４７は狭くなっているので、図１６（ｃ）、図１７（ｃ）に示すように、冷熱器下端マウント用部材４１は冷熱器支持部４３の車両後方部分４７から力を受け、車両前方部分４６に戻ろうとする。よって、少ない力で冷熱器１９，２０を定常位置に戻すことができる。冷熱器下端マウント用部材４１の後方の部分５１は、前方の部分５２よりも厚肉として耐久性を向上させるようにする。
【００４４】
図１８（ａ）、図１９（ａ）に示すように、走行中に車両１３前方もしくは上方から荷重が入力された場合、フードインナー３２の冷熱器支持部５５の前縁部５６が冷熱器上端マウント用部材４２を介して冷熱器１９，２０を後方へ押す。すると、図１８（ｂ）、図１９（ｂ）に示すように、側面視略凸状のフードインナー部材６１がフードインナー３２の後部を後方へ押出し、冷熱器支持部５５後部を引伸して冷熱器１９，２０上端に対する保持状態を解除する。この時、冷熱器１９，２０は、冷熱器下端マウント用部材４１および冷熱器支持部４３を支点として後傾している。そして、図１８（ｃ）、図１９（ｃ）に示すように、更にフード１２の変形が進むと、冷熱器下端マウント用部材４１および冷熱器支持部４３を支点として冷熱器１９，２０は更に後傾し、荷重を吸収する。なお、図９に示すように、フードインナー３２の冷熱器支持部５５を、後縁部５７が前縁部５６よりも浅いエンボス構造とすることにより、前方からの荷重をフードインナー３２を介して冷熱器へ伝わりやすくすることができ、且つ、冷熱器を後方へ開放しやすくすることができるため、車両１３前方もしくは上方からの荷重を効率的に吸収することが可能となる。また、フードロック機構８０が掛ったままとなっているが、フードロック機構８０を冷熱器１９，２０と一体にしたため、フードロック機構８０は冷熱器１９，２０を押出すように作用する。それにより、フード１２と冷熱器１９，２０はフードロック機構８０によって一体となったまま後方へ変位する。この時、冷熱器１９，２０下端では、冷熱器支持部４３の車両前方部分４６の前方に形成した開放溝４８により、冷熱器下端マウント用部材４１を開放する。
【００４５】
このように、この実施の形態によれば、ラジコアアッパーをなくし、フード１２で直接冷熱器１９，２０上端を支持するようにしたため、フード１２を開けると冷熱器１９，２０は冷熱器位置決機構６５および冷熱器１９，２０下端以外の拘束がなくなりフリーとなる。そこで、冷熱器位置決機構６５によって冷熱器１９，２０を所定の前傾位置まで前傾させれば、フロントガラス１１下端と冷熱器１９，２０とのクリアランスが拡がり、また、ラジコアアッパーがないため上方を遮るものもなく、奥にあって取り出しにくい部品も取り出すことができる。フードロック機構８０は冷熱器１９，２０の前傾を阻害しない位置に設けているため、冷熱器１９，２０は可撓性を有する冷熱器配管４４，４５の耐久性保証範囲で大きく前傾させることができる。また、走行中に車両１３前方もしくは上方から荷重が入力されたとしても、フードアウター３１とフードインナー３２との間に設けられたフードインナー部材６１がフードインナー３２の冷熱器支持部５５を変形させて冷熱器１９，２０を後方へ開放し、荷重を効率的に吸収させる。冷熱器１９，２０下端に対するラジコアロアメンバー１８の支持は冷熱器下端マウント用部材４１と冷熱器支持部４３との嵌合であり、剛体構造ではなくフリーであるため無理な力が作用することもない。冷熱器位置決機構６５は、冷熱器１９，２０の前傾については規制しているが冷熱器１９，２０の後方への移動は規制していないため、冷熱器１９，２０に無理な力が作用することがなく、衝撃を吸収しやすい。また、冷熱器１９，２０の損傷も防止することができる。以上により、フロントガラス１１下端と冷熱器１９，２０とのクリアランスがないかまたは狭いエクステリアデザインの車、例えば、ショートノーズ車等で、バッテリー交換やヒューズ交換が困難な状況化であっても、フード１２を開け冷熱器１９，２０をワンタッチで前傾させるだけの簡単な手順で部品交換や整備が容易となり、以て、整備性を向上することができる。同時に、車両１３前方もしくは上方からの荷重に対する荷重吸収性能を向上することができる。更に、その結果として、フロント周りの造形の自由度も向上させることが可能となる。
【００４６】
また、冷熱器支持部４３の車両後方部分４７と冷熱器下端マウント用部材４１との間に隙間ができるようになるので、冷熱器１９，２０を前傾させた時に、冷熱器下端マウント用部材４１はこの隙間へ逃げることができ、冷熱器１９，２０を前傾させやすくなる。また、冷熱器支持部４３は平面視略卵型形状をしているので、冷熱器１９，２０を定常位置に戻す時に、冷熱器下端マウント用部材４１が狭くなった車両後方部分４７に押されて戻りやすい。この車両後方部分４７が狭くなった車両後方部分４７に挟まれる時に冷熱器下端マウント用部材４１に力が加わるため、冷熱器下端マウント用部材４１の後方を厚肉にすれば耐久性を向上させることができる。また、車両前方部分４６の前方に設けた開放溝４８により、車両１３前方もしくは上方から荷重が入力された場合に冷熱器下端マウント用部材４１の固定が開放されてその荷重を効果的に吸収することができる。
【００４７】
更に、フードインナー３２の冷熱器支持部５５を、後縁部５７が前縁部５６よりも浅いエンボス構造とすることにより、前方からの荷重をフードインナー３２を介して冷熱器へ伝わりやすくすることができ、且つ、冷熱器を後方へ開放しやすくすることができるため、車両１３前方もしくは上方からの荷重を効率的に吸収することが可能となる。
【００４８】
そして、フードインナー３２の冷熱器支持部５５を、後縁部５７が前縁部５６よりも薄肉となるようにすることにより、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放しやすくすることができる。
【００４９】
更に、フードアウター３１に入力された荷重をフードインナー３２へ伝達し、フードインナー３２の冷熱器支持部５５後部を引伸すことで冷熱器を後方へ開放することができる。
【００５０】
そして、定常位置保持部６７によって冷熱器１９，２０を定常位置に仮保持することができるため、フード１２閉止時にフードインナー３２の冷熱器支持部５５と冷熱器上端マウント用部材４２との位置がずれることなく、フード１２を閉止することによる本保持を安定して行うことができる。また、前傾位置保持部６８によって冷熱器１９，２０を無理な角度まで前傾させることがなく且つ可撓性を有する冷熱器配管４４，４５の耐久性保証範囲で冷熱器１９，２０を前傾させることができる。更に、後方移動開放溝７１により、荷重入力時に冷熱器１９，２０を後方へ開放することができる。
【００５１】
更に、フードロック機構８０を冷熱器１９，２０と一体にしたため、冷熱器１９，２０の前方傾斜角を大きく取ることができるようになると共に、車両１３前方もしくは上方から荷重が入力された時に、フードロック機構８０がフード１２や冷熱器１９，２０と一緒に後方へ移動するので、その荷重を効果的に吸収することができる。
【００５２】
【変形例】
図２０はこの実施の形態の第１の変形例であり、冷熱器１９’を直列配置としたものである。この場合に、フードロック機構８０は、冷熱器１９’の略車両１３中央位置に一体に取付けるようにしている。
【００５３】
図２１はこの実施の形態の第２の変形例であり、フードインナー３２の冷熱器支持部５５における後縁部５７を、別部材３２’にすることにより、前縁部５６よりも薄肉化するようにしたものである。このように、フードインナー３２の冷熱器支持部５５を、後縁部５７が前縁部５６よりも薄肉となるようにすることにより、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放しやすくすることができる。
【００５４】
図２２はこの実施の形態の第３の変形例であり、フードインナー部材６１’を、全ての冷熱器上端マウント用部材４２に対応する大きさにして１箇所設けるようにしたものである。
【００５５】
なお、上記以外の部分については、上記実施の形態と同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることができる。
【００５６】
【発明の効果】
以上説明してきたように、請求項１の発明によれば、ラジコアアッパーをなくし、フードで直接冷熱器上端を支持するようにしたため、フードを開けると冷熱器は冷熱器位置決機構以外の拘束がなくなりフリーとなる。そこで、冷熱器位置決機構によって冷熱器を所定の前傾位置まで前傾させれば、フロントガラス下端と冷熱器とのクリアランスが拡がり、また、ラジコアアッパーがないため上方を遮るものもなく、奥にあって取り出しにくい部品も取り出すことができる。フードロック機構は冷熱器の前傾を阻害しない位置に設けているため、冷熱器は可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範囲で大きく前傾させることができる。また、走行中に車両前方もしくは上方から荷重が入力されたとしても、フードに設けられたフードインナー部材がフードインナーの冷熱器支持部を変形させて冷熱器を後方へ開放し、荷重を効率的に吸収させる。冷熱器下端に対するラジコアロアメンバーの支持は冷熱器下端マウント用部材と冷熱器支持部との嵌合であり、剛体構造ではなくフリーであるため無理な力が作用することもない。冷熱器位置決機構は、冷熱器の前傾については規制しているが冷熱器の後方への移動は規制していないため、冷熱器に無理な力が作用することがなく、衝撃を吸収しやすい。また、冷熱器の損傷も防止することができる。以上により、フロントガラス下端と冷熱器とのクリアランスがないかまたは狭いエクステリアデザインの車、例えば、ショートノーズ車等で、バッテリー交換やヒューズ交換が困難な状況化であっても、フードを開け冷熱器をワンタッチで前傾させるだけの簡単な手順で部品交換や整備が容易となり、以て、整備性を向上することができる。同時に、車両前方もしくは上方からの荷重に対する荷重吸収性能を向上することができる。更に、その結果として、フロント周りの造形の自由度も向上させることが可能となる。
【００５７】
請求項２の発明によれば、冷熱器支持部の車両後方部分と冷熱器下端マウント用部材との間に隙間ができるようになるので、冷熱器を前傾させた時に、冷熱器下端マウント用部材はこの隙間へ逃げることができ、冷熱器を前傾させやすくなる。また、冷熱器支持部は平面視略卵型形状をしているので、冷熱器を定常位置に戻す時に、冷熱器下端マウント用部材が狭くなった車両後方部分に押されて戻りやすい。この車両後方部分が狭くなった車両後方部分に挟まれる時に冷熱器下端マウント用部材に力が加わるため、冷熱器下端マウント用部材の後方を厚肉にすれば耐久性を向上させることができる。また、車両前方部分の前方に設けた開放溝により、車両前方もしくは上方から荷重が入力された場合に冷熱器下端マウント用部材の固定が開放されてその荷重を効果的に吸収することができる。
【００５８】
請求項３の発明によれば、フードインナーの冷熱器支持部を、後縁部が前縁部よりも浅いエンボス構造とすることにより、前方からの荷重をフードインナーを介して冷熱器へ伝わりやすくすることができ、且つ、冷熱器を後方へ開放しやすくすることができるため、車両前方もしくは上方からの荷重を効率的に吸収することが可能となる。
【００５９】
請求項４の発明によれば、フードの冷熱器支持部を、後縁部が前縁部よりも薄肉となるようにすることにより、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放しやすくすることができる。
【００６０】
請求項５の発明によれば、フードアウターに入力された荷重をフードインナーへ伝達し、フードインナーの冷熱器支持部後部を引伸すことで冷熱器を後方へ開放することができる。
【００６１】
請求項６の発明によれば、定常位置保持部によって冷熱器を定常位置に仮保持することができるため、フード閉止時にフードインナーの冷熱器支持部と冷熱器上端マウント用部材との位置がずれることなく、フードを閉止することによる本保持を安定して行うことができる。また、前傾位置保持部によって冷熱器を無理な角度まで前傾させることがなく且つ可撓性を有する冷熱器配管の耐久性保証範囲で冷熱器を前傾させることができる。更に、後方移動開放溝により、荷重入力時に冷熱器を後方へ開放することができる。
【００６２】
請求項７の発明によれば、フードロック機構を冷熱器と一体にしたため、冷熱器の前方傾斜角を大きく取ることができるようになると共に、車両前方もしくは上方から荷重が入力された時に、フードロック機構がフードや冷熱器と一緒に後方へ移動するので、その荷重を効果的に吸収することができる、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態にかかる車両のフロント部の斜視図である。
【図２】図１のフードを除去した状態を示す図である。
【図３】図２の側方断面図である。
【図４】図３の部分拡大図である。
【図５】ラジコアロアメンバーの斜視図である。
【図６】（ａ）は冷熱器支持部部分の側面図、（ｂ）はその平面図である。
【図７】冷熱器支持部を示す車両のフロント部の斜視図である。
【図８】冷熱器支持部の斜視図である。
【図９】冷熱器支持部の側方断面図である。
【図１０】フードインナー部材の斜視図である。
【図１１】冷熱器位置決機構を示す車両のフロント部の斜視図である。
【図１２】図１１の部分拡大図である。
【図１３】図１２の位置決機構本体の側面図である。
【図１４】図１２のＬ字型チューブの側方断面図である。
【図１５】フードを開放した作動状態を示す車両のフロント部の側方断面図である。
【図１６】（ａ）（ｂ）（ｃ）は、冷熱器を前後傾させた作動状態を示す側方断面図である。
【図１７】（ａ）（ｂ）（ｃ）は、冷熱器を前後傾させた作動状態を示す平面図である。
【図１８】（ａ）（ｂ）（ｃ）は、荷重入力状態を示す車両のフロント部の側方断面図である。
【図１９】（ａ）（ｂ）（ｃ）は、荷重入力状態を示す冷熱器支持部の側方断面図である。
【図２０】実施の形態の第１の変形例にかかる図２と同様の図である。
【図２１】実施の形態の第２の変形例にかかる図９と同様の図である。
【図２２】実施の形態の第３の変形例にかかる図１０と同様の図である。
【図２３】第１の従来例の説明図である。
【図２４】第２の従来例の説明図である。
【図２５】第３の従来例の説明図である。
【符号の説明】
１１フロントガラス
１２フード
１３車両
１８ラジコアロアメンバー
１９冷熱器
２０冷熱器
３１フードアウター
３２フードインナー
４１冷熱器下端マウント用部材
４２冷熱器上端マウント用部材
４３冷熱器支持部
４４冷熱器配管
４５冷熱器配管
４６車両前方部分
４７車両後方部分
４８開放溝
５５冷熱器支持部
５６前縁部
５７後縁部
６１フードインナー部材
６５冷熱器位置決機構
６７定常位置保持部
６８前傾位置保持部
６９スライド溝
７１後方移動開放溝
８０フードロック機構[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a front end structure of a vehicle.
[0002]
[Prior art]
Vehicles such as automobiles are equipped with chillers such as radiators and condensers in the front end portion.
[0003]
As shown in Japanese Patent No. 2605347, the conventional vehicle front-end structure engages a bracket 1 provided on a vehicle body and a stay 3 provided on a radiator 2 to support the radiator 2 so as to be swingable. As shown in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-252473, which is improved in mountability (see Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-252473), the oil cooler 5 in front of the radiator 4 is supported to be rotatable forward (outside) with one touch. As shown in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-150961, the radiator 6 rotates rearward when a load is input to the front portion of the vehicle, as shown in FIG. In order to absorb the impact, the radiator 6 is pushed by the projection 8 provided on the front grille 7 so that the radiator 6 can be easily rotated (FIG. 25), etc. are known. There.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in such a conventional front end structure of a vehicle, a refrigeration unit such as a radiator moves only in either the front or rear direction and does not have a structure that moves in both the front and rear directions. Also, neither maintenance nor load absorption performance was taken into consideration. In addition, in Patent No. 2605347 and JP-A-10-252473, the rotation fulcrum part at the lower part of the cooler has a rigid structure such as a pin type, which slightly increases the cost. Further, there is no problem with the rotational movement during maintenance, but if a large load is input from above or in front, there is a possibility that it cannot be absorbed. On the other hand, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-150961 discloses a radiator fixing bracket from a radio core upper. However, since the radio core upper exists, it is difficult to achieve improvement in maintainability.
[0005]
Therefore, the object of the present invention is to solve the above-mentioned problems, enable the cooler to be tilted forward and backward, improve the user serviceability of a short nose vehicle etc. in which the windshield is greatly extended forward and improve the load absorption performance. As a result, it is an object of the present invention to provide a vehicle front end structure that can improve the degree of freedom of modeling around the front.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, in the invention described in claim 1, a hood provided with a hood outer and a hood inner is disposed so as to be opened and closed up and down with a vicinity of the lower end of the windshield as a fulcrum. In the vehicle front-end structure in which the radio core lower member is disposed, the cooler is sandwiched between the radio core lower member and the hood inner via the cooler lower end mount member and the cooler upper end mount member. The radio core lower member is provided with a chiller support portion for supporting the chiller so that it can be tilted forward and backward with the chiller lower end mounting member as a fulcrum, and the hood inner has an upper end of the chiller when the hood is closed A chiller support for supporting the mounting member is provided, and the hood inner A hood inner member that releases the holding state of the rear portion of the heater support portion is provided in the hood, and a refrigerator positioning mechanism that restricts a steady position and a forward tilt position of the refrigerator when the hood is opened is provided. It features a vehicle front end structure in which a hood lock mechanism is provided at a position that does not impede forward tilt.
[0007]
According to the invention according to claim 1 configured as described above, since the radio core upper is eliminated and the upper end of the chiller is directly supported by the hood, the chiller is restrained other than the chiller positioning mechanism when the hood is opened. Disappears and becomes free. Therefore, if the chiller is tilted forward to a predetermined forward tilt position by the chiller positioning mechanism, the clearance between the lower end of the windshield and the chiller is expanded, and there is no upper block because there is no radio core upper, Parts that are in the back and difficult to remove can also be removed. Since the hood lock mechanism is provided at a position that does not hinder the forward tilting of the cooler / heater, the cooler / heater can be tilted forward largely within the durability guarantee range of the flexible cooler / heater pipe. Also, even if a load is input from the front or top of the vehicle while traveling, the hood inner member provided on the hood deforms the chiller support part of the hood inner and opens the chiller rearward so that the load is efficiently To absorb. The support of the radio core lower member with respect to the lower end of the chiller is a fitting between the chiller lower end mounting member and the chiller support part, and is not a rigid structure and is free, so that an unreasonable force does not act. The chiller positioning mechanism regulates the forward tilt of the chiller but does not regulate the backward movement of the chiller, so that excessive force does not act on the chiller and absorbs shocks. Cheap. Moreover, damage to the cooler can be prevented. As described above, even if it is difficult to replace the battery or fuse in a car with a narrow exterior design, such as a short nose car, where there is no clearance between the lower end of the windshield and the air conditioner, the air conditioner is opened. Parts can be easily replaced and maintained with a simple procedure that tilts forward with a single touch, thus improving maintainability. At the same time, it is possible to improve load absorption performance with respect to a load from the front or upper side of the vehicle. Furthermore, as a result, the degree of freedom of modeling around the front can be improved.
[0008]
In the invention described in claim 2, the cooler support portion of the radio core lower member has a substantially oval shape in a plan view in which the vehicle front portion is substantially semicircular and the vehicle rear portion is narrower than the vehicle front portion, 2. A cooling groove lower end mounting member is provided in front of the front portion of the vehicle so as to open the cooling lower end mounting member, and the cooling lower end mounting member is substantially circular in cross section and thicker at the rear than at the front. It features the front-end structure of the vehicle.
[0009]
According to the invention according to claim 2 configured as described above, since a gap is formed between the vehicle rear portion of the cooler support portion and the cooler lower end mounting member, the cooler is tilted forward. When this occurs, the cooling device lower end mounting member can escape into the gap, and the cooling device can be easily tilted forward. Further, since the cooler support portion has a substantially oval shape in plan view, when the cooler is returned to the steady position, the cooler lower end mounting member is easily pushed back by the narrowed vehicle rear portion. Since the force is applied to the cooler lower end mounting member when the rear portion of the vehicle is sandwiched by the narrowed vehicle rear portion, the durability can be improved if the rear of the cooler lower end mount member is made thick. Moreover, when a load is input from the front or the upper side of the vehicle, the fixing member for the cooler lower end mounting is released and the load can be effectively absorbed by the opening groove provided in front of the front portion of the vehicle.
[0010]
The invention described in claim 3 is characterized in that the cooler support portion of the hood inner has an embossed structure in which a rear edge portion is shallower than a front edge portion. .
[0011]
According to the invention concerning Claim 3 comprised in this way, the cooler support part of the said hood inner is made into the embossed structure whose rear edge part is shallower than the front edge part, The load from front is hood inner. Therefore, it is possible to easily transmit the heat to the cooler via the vehicle, and to easily open the cooler rearward. Therefore, it is possible to efficiently absorb the load from the front or the top of the vehicle.
[0012]
According to a fourth aspect of the present invention, the cooler support portion of the hood is characterized by the vehicle front end structure according to the first or second aspect, wherein the rear edge portion is thinner than the front edge portion.
[0013]
According to the invention according to claim 4 configured as described above, the cooler support portion of the hood is configured such that the rear edge portion is thinner than the front edge portion, so that the cooler is moved backward when a load is input. Can be easily opened.
[0014]
According to a fifth aspect of the present invention, the hood inner member is made of a substantially convex plate material protruding from the hood outer side toward the hood inner side or a shock absorbing material such as urethane foam. The vehicle front end structure according to any one of the above is characterized.
[0015]
According to the invention concerning Claim 5 comprised in this way, the load input into the said hood outer is transmitted to the hood inner, and the chiller is opened rearward by extending the chiller support part rear part of the hood inner. can do.
[0016]
In the invention described in claim 6, the cooler positioning mechanism includes a steady position holding unit that holds the cooler in a steady position when the hood is closed, and a forward tilt position that holds the cooler in a forward tilted position when the hood is opened. A holding groove, a slide groove for restricting the movement of the chiller from the steady position holding part to the forward tilt position holding part, and a rearward movement opening groove that is formed rearward of the steady position holding part and the groove width increases as it advances rearward. The vehicle front end structure according to any one of claims 1 to 5 is characterized.
[0017]
According to the invention concerning Claim 6 comprised in this way, since a cooler can be temporarily hold | maintained in a steady position by the said steady position holding | maintenance part, the cooler support part of a hood inner, and the cooler upper end at the time of hood closing The main holding by closing the hood can be performed stably without shifting the position of the mounting member. In addition, the chiller can be tilted forward within the durability guarantee range of the chiller piping having flexibility without tilting the chiller forward to an unreasonable angle by the forward tilt position holding portion. Furthermore, the cooler can be opened rearward when a load is input by the rearward movement opening groove.
[0018]
In the invention described in claim 7, the hood lock mechanism is integrally attached to a substantially vehicle center position of the chiller when the chillers are arranged in series, and one of the hood lock mechanisms is arranged when the chillers are arranged in parallel in the left and right directions. The vehicle front end structure according to any one of claims 1 to 6, wherein the vehicle front end structure is integrally attached to a position near the center of the vehicle of the cooler / heater.
[0019]
According to the invention according to claim 7 configured as described above, since the hood lock mechanism is integrated with the chiller, a large forward inclination angle of the chiller can be obtained, and from the front or the upper side of the vehicle. When a load is input, the hood lock mechanism moves backward together with the hood and the cooler, so that the load can be absorbed effectively.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described together with illustrated examples.
[0021]
1 to 19 show an embodiment of the present invention.
[0022]
First, the structure will be described. FIG. 1 shows an exterior design vehicle 13 in which the lower end of the windshield 11 is greatly extended forward and the hood 12 is shortened, for example, a short nose vehicle such as a minivan or a one-box car. Yes. This short nose vehicle may be, for example, a hybrid vehicle.
[0023]
As shown in FIG. 2, a pair of side members 15 extending in the vehicle front-rear direction are disposed in the front end portion (front room 14) of the vehicle 13, and a bumper 16 is supported between the front ends of the side members 15. A bumper reinforcement 17 is installed.
[0024]
A radio core lower member 18 is disposed below the bumper reinforcement 17 and behind the vehicle 13. The radio core lower member 18 is press-molded or resin-molded. Coolers 19 and 20 are disposed in the portion of the radio core lower member 18. The two coolers 19 and 20 are arranged side by side in FIG. In this case, the coolers 19 and 20 are composed of, for example, an engine cooling radiator 21 and a high-power radiator 22. In hybrid vehicles, a plurality of radiators are required, and in other cases, the radiator tends to increase in size as the engine output improves, so that the narrow clearance between the lower end of the windshield 11 and the coolers 19 and 20 is reduced. The coolers 19 and 20 occupy a considerable space.
[0025]
Between the coolers 19 and 20 and the lower end of the windshield 11, there are a coolant reservoir tank 23, a brake oil reservoir tank 24, a washer tank 25, and the like for the high-power radiator 22 for daily inspection by the user. It is arranged. These are arranged on the outermost surface side so that they can be inspected as soon as the hood 12 is opened. In addition, a battery 26, a relay / fuse box 27, and the like are arranged for maintenance and replacement by the user, although not as frequently as daily inspection. The battery 26 is placed in the front room 14 because the living space and the luggage loading space are damaged when the battery 26 is placed in the passenger compartment. Also, the relay / fuse box 27 is placed in the front room 14 depending on what is closer to the electrical control target such as a lamp because the harness is shorter. In addition, electric parts such as an electric water pump, an electric negative pressure pump, and an electric compressor are arranged for maintenance and replacement at a dealer. These are placed behind the parts that are inspected daily. In a short nose vehicle, since the clearance between the lower end of the windshield 11 and the coolers 19 and 20 is narrow, these are arranged at the farthest, making inspection and maintenance difficult. These are not shown in the figure. In addition, an air box 28 or an air conditioner duct is disposed. The drive or power generation unit for the engine or the like may be provided in the front room 14 or in the rear room.
[0026]
As shown in FIGS. 3 and 4, the hood 12 includes a hood outer 31 and a hood inner 32. A hood lock striker 33 is attached to the hood inner 32. A condenser 34 is fixed to the front portion of the engine cooling radiator 21 of the cooler 19 and a cooling fan 35 is fixed to the rear portion by bolts. A cooling fan 35 is fixed to the rear portion of the high-power radiator 22 of the chiller 20 by bolts and integrated.
[0027]
In this embodiment, as shown in FIG. 4, a chiller lower end mounting member 41 (cooler lower end mounting rubber) is attached to the lower ends of the chillers 19 and 20, and the chillers 19 and 20 are attached to the upper ends of the chillers 19 and 20. A cooler upper end mounting member 42 (cooler upper end mounting rubber) is attached. The coolers 19 and 20 are directly sandwiched between the radio core lower member 18 and the hood inner 32 via the cooler lower end mounting member 41 and the cooler upper end mount member 42. At this time, the radio core lower member 18 is provided with a cooler support portion 43 that supports the coolers 19 and 20 so that the cooler 19 and 20 can be tilted back and forth and moved backward with the cooler lower end mounting member 41 at the lower end of the coolers 19 and 20 as a fulcrum.
[0028]
As the chillers 19 and 20 are tilted back and forth and moved backward, flexible chiller pipes 44 and 45 are connected to the condenser 34 of the chillers 19 and 20 and the upper and lower tank portions of the radiators 21 and 22. Has been. The chiller pipes 44 and 45 are ordinary rubber hoses, and have an extra length corresponding to the forward tilt of the chillers 19 and 20. The chiller pipes 44 and 45 are designed in consideration of durability when the chillers 19 and 20 are repeatedly tilted forward.
[0029]
As shown in FIGS. 5 and 6, the air conditioner support portion 43 of the above-described radio core lower member 18 has a substantially egg shape in a plan view in which the vehicle front portion 46 is substantially semicircular and the vehicle rear portion 47 is narrower than the vehicle front portion 46. It exhibits a mold shape and can accommodate the lower end mounting member 41 for the refrigerator. The cooler support portion 43 has an open groove 48 in front of the vehicle front portion 46 that can open the cooler lower end mounting member 41. On the other hand, the cooler lower end mounting member 41 that can be inserted into the cooler support portion 43 has a substantially circular cross section. A pin hole 50 into which a pin 49 extending downward from the lower ends of the coolers 19 and 20 can be inserted is formed in the cooler lower end mounting member 41. The pin hole 50 is eccentric to the front of the vehicle 13, and a portion 51 behind the pin hole 50 of the cooler lower end mounting member 41 is thicker than the front portion 52.
[0030]
As shown in FIG. 4, the hood inner 32 is provided with a concave chiller support portion 55 that receives and supports the chiller upper end mounting member 42 at the upper ends of the chillers 19 and 20 when the hood 12 is closed.
[0031]
As shown in FIGS. 7 to 9, the chiller support portion 55 has a press-molded emboss structure, and the front edge portion 56 has a support depth substantially equal to the chiller upper end mounting member 42. The rear edge 57 has a shallower support depth than the front edge 56. The support depth of the rear edge 57 is such that the chillers 19 and 20 are securely supported so that they do not move when the hood 12 is closed or when the hood 12 is opened, and the chillers 19 and 20 are opened when a load is input. The depth is determined so that it can be easily moved backward.
[0032]
As described above, the upper and lower ends of the coolers 19 and 20 are fixed so as to be pressed by the hood 12.
[0033]
Further, as shown in FIGS. 3 and 4, the hood inner member 61 that extends the rear part of the hood inner 32 from the chiller support portion 55 and releases the holding state with respect to the upper ends of the chillers 19 and 20 when a load is input is provided as the hood outer 31. And the hood inner 32.
[0034]
The hood inner member 61 is formed of a shock-absorbing material such as press-molded plate material or urethane foam that is substantially convex in side view and protrudes from the hood outer 31 side toward the hood inner 32 side. The hood inner member 61 is fixed to the hood outer 31 with an adhesive or the like. For example, as shown in FIG. 10, the hood inner member 61 is partially provided only at locations corresponding to the cooler upper end mounting member 42 (four locations when the upper ends of the coolers 19 and 20 are supported at four points). It is fixed to.
[0035]
And as shown in FIGS. 11-14, the cooler positioning mechanism 65 which regulates the steady position and forward tilt position of the coolers 19 and 20 when the hood 12 is opened is provided. The cooler positioning mechanism 65 is a simple temporary holding device provided on both sides or one side of each of the coolers 19 and 20.
[0036]
The cooler positioning mechanism 65 includes a positioning mechanism body 66 welded or bolted to the upper surface of the side member 15 or the like. As shown in FIG. 13, the positioning mechanism main body 66 includes a steady position holding portion 67 that holds the coolers 19 and 20 in a steady position when the hood 12 is closed, and a forward tilt position when the hood 12 is opened. And a slide groove 69 that guides and regulates the movement of the coolers 19 and 20 from the steady position holding part 67 to the forward tilt position holding part 68. A small protrusion 70 serving as a boundary with the slide groove 69 is provided around the steady position holding portion 67 and the forward tilt position holding portion 68. In addition, behind the steady position holding portion 67, there is a rear movement opening groove 71 whose groove width increases as it moves backward.
[0037]
On the other hand, as shown in FIGS. 12 and 14, the vertical portion of the L-shaped tube 75 whose bulge has been bulged is brazed or bolted to the side of the coolers 19 and 20 via a fixing plate 76. . A vibration preventing member 77 is attached to the horizontal portion of the L-shaped tube 75, and the vibration preventing member 77 is slidably fitted to the slide groove 69 of the positioning mechanism main body 66 through the collar 78.
[0038]
Furthermore, as shown in FIGS. 2-4, the hood lock mechanism 80 which meshes | engages and locks the hood lock striker 33 in the position which does not inhibit the forward tilt of the coolers 19 and 20 is provided.
[0039]
As shown in FIG. 2, the hood lock mechanism 80 is integrally attached to a position closer to the center of the vehicle 13 of one of the coolers 19 and 20 when the coolers 19 and 20 are arranged in parallel on the left and right.
[0040]
Next, the operation of this embodiment will be described.
[0041]
When the parts inside the front room 14 are to be serviced and replaced, the hood 12 is opened as shown in FIG. Then, since the coolers 19 and 20 that have been pressed and fixed from above by the hood 12 are not pressed, the cooler positioning mechanism 65 on the side of the coolers 19 and 20 and the lower ends of the coolers 19 and 20 are removed. It will be in the state currently hold | maintained at the cooler lower end mounting member 41, and will be in the state which can incline back and forth. The coolers 19 and 20 can move along the slide groove 69 of the cooler positioning mechanism 65 with the cooler lower end mounting member 41 as a fulcrum, and can be tilted forward. When the hood 12 is opened and closed, the coolers 19 and 20 are in the steady position, and when the parts inside the front room 14 are serviced and replaced, the coolers 19 and 20 are in the forward tilt position. The chillers 19 and 20 are moved manually by a user or a mechanic. Since the hood lock mechanism 80 is integrated with the coolers 19 and 20, the hood lock mechanism 80 does not hinder the forward tilt of the coolers 19 and 20.
[0042]
When the coolers 19 and 20 are in the steady position, the cooler lower end mounting member 41 is a substantially semicircular vehicle of the cooler support portion 43 as shown in FIGS. 16 (a) and 17 (a). Located in the forward portion 46. Since the vehicle rear portion 47 of the chiller support portion 43 is narrow, the chillers 19 and 20 are not tilted rearward and remain in a steady position without applying force.
[0043]
When the hood 12 is opened and a force is applied to the coolers 19 and 20 and tilted forward, the cooler lower end mounting member 41 is attached to the cooler support portion 43 as shown in FIGS. 16 (b) and 17 (b). It is pushed to the vehicle rear portion 47. Then, since the vehicle rear portion 47 of the chiller support portion 43 is narrowed, as shown in FIGS. 16C and 17C, the chiller lower end mounting member 41 is a vehicle of the chiller support portion 43. It receives force from the rear portion 47 and tries to return to the vehicle front portion 46. Therefore, the coolers 19 and 20 can be returned to the steady position with a small force. The rear portion 51 of the cooler lower end mounting member 41 is thicker than the front portion 52 so as to improve durability.
[0044]
As shown in FIGS. 18 (a) and 19 (a), when a load is input from the front or the upper side of the vehicle 13 during traveling, the front edge portion 56 of the cooler support portion 55 of the hood inner 32 is the upper end of the cooler. The coolers 19 and 20 are pushed backward through the mounting member 42. Then, as shown in FIG. 18B and FIG. 19B, the hood inner member 61 having a substantially convex shape in side view pushes the rear portion of the hood inner 32 backward, and extends the rear portion of the chiller support portion 55 to The holding state for the upper ends of 19 and 20 is released. At this time, the coolers 19 and 20 are tilted backward with the cooler lower end mounting member 41 and the cooler support portion 43 as fulcrums. 18 (c) and FIG. 19 (c), when the hood 12 is further deformed, the chillers 19 and 20 are further moved with the chiller lower end mounting member 41 and the chiller support portion 43 as fulcrums. Tilt backwards to absorb the load. As shown in FIG. 9, the refrigeration unit support portion 55 of the hood inner 32 has an embossed structure in which the rear edge portion 57 is shallower than the front edge portion 56, so that the load from the front is passed through the hood inner 32. Since it can be easily transmitted to the cooler and the cooler can be easily opened rearward, the load from the front or the upper side of the vehicle 13 can be efficiently absorbed. Further, although the hood lock mechanism 80 remains engaged, since the hood lock mechanism 80 is integrated with the coolers 19 and 20, the hood lock mechanism 80 acts to push out the coolers 19 and 20. Thereby, the hood 12 and the coolers 19 and 20 are displaced rearward while being integrated by the hood lock mechanism 80. At this time, at the lower ends of the coolers 19 and 20, the cooler lower end mounting member 41 is opened by an open groove 48 formed in front of the vehicle front portion 46 of the cooler support portion 43.
[0045]
As described above, according to this embodiment, since the radio core upper is eliminated and the upper ends of the refrigerators 19 and 20 are directly supported by the hood 12, the refrigerators 19 and 20 are positioned when the hood 12 is opened. Restrictions other than the lower ends of the mechanism 65 and the coolers 19 and 20 are eliminated and the mechanism 65 becomes free. Therefore, if the coolers 19 and 20 are tilted forward to a predetermined forward tilt position by the cooler positioning mechanism 65, the clearance between the lower end of the windshield 11 and the coolers 19 and 20 is widened, and there is no radio core upper. Therefore, there is no obstruction on the upper side, and it is possible to take out a part that is difficult to take out in the back. Since the hood lock mechanism 80 is provided at a position that does not hinder the forward tilting of the coolers 19 and 20, the coolers 19 and 20 are largely tilted forward within the durability guarantee range of the flexible cooler pipes 44 and 45. be able to. Even if a load is input from the front or the upper side of the vehicle 13 during traveling, the hood inner member 61 provided between the hood outer 31 and the hood inner 32 deforms the cooler support portion 55 of the hood inner 32. Thus, the coolers 19 and 20 are opened rearward to efficiently absorb the load. The support of the radio core lower member 18 with respect to the lower ends of the chillers 19 and 20 is a fitting between the chiller lower end mounting member 41 and the chiller support portion 43, and is not a rigid structure, so that an unreasonable force may act. Absent. The chiller positioning mechanism 65 regulates the forward tilt of the chillers 19 and 20 but does not regulate the backward movement of the chillers 19 and 20, so that an unreasonable force is exerted on the chillers 19 and 20. It does not act and easily absorbs shocks. Moreover, damage to the coolers 19 and 20 can also be prevented. As described above, even in a situation where it is difficult to replace the battery or the fuse in a vehicle having an exterior design with no or narrow clearance between the lower end of the windshield 11 and the refrigerators 19 and 20, such as a short nose vehicle, the hood Parts can be easily replaced and maintained with a simple procedure of opening 12 and tilting the coolers 19 and 20 forward with a single touch, thereby improving maintainability. At the same time, it is possible to improve the load absorption performance with respect to the load from the front or the upper side of the vehicle 13. Furthermore, as a result, the degree of freedom of modeling around the front can be improved.
[0046]
Further, since a gap is formed between the vehicle rear portion 47 of the chiller support portion 43 and the chiller lower end mounting member 41, when the chillers 19 and 20 are tilted forward, the chiller lower end mounting member. 41 can escape to the gap, and the coolers 19 and 20 are easily tilted forward. Further, since the chiller support portion 43 has a substantially oval shape in plan view, when the chillers 19 and 20 are returned to their normal positions, the chiller lower end mounting member 41 is pushed by the narrowed vehicle rear portion 47. Easy to return. Since a force is applied to the chiller lower end mounting member 41 when the vehicle rear portion 47 is sandwiched between the narrowed vehicle rear portion 47, the durability is improved if the rear of the chiller lower end mounting member 41 is made thick. be able to. In addition, when a load is input from the front or upper side of the vehicle 13 by the open groove 48 provided in front of the vehicle front portion 46, the fixing of the lower end mount member 41 for the chiller is released and the load is effectively absorbed. be able to.
[0047]
Furthermore, by making the cooler support portion 55 of the hood inner 32 an emboss structure in which the rear edge 57 is shallower than the front edge 56, it is easy to transmit the load from the front to the cooler via the hood inner 32. In addition, since the cooler can be easily opened rearward, the load from the front or the upper side of the vehicle 13 can be efficiently absorbed.
[0048]
And by making the rear edge part 57 thinner than the front edge part 56 of the cooler support part 55 of the hood inner 32, the cooler can be easily opened rearward when a load is input.
[0049]
Furthermore, the load input to the hood outer 31 is transmitted to the hood inner 32, and the chiller can be opened rearward by extending the rear portion of the chiller support portion 55 of the hood inner 32.
[0050]
Since the coolers 19 and 20 can be temporarily held in the steady position by the steady position holding portion 67, the positions of the cooler support portion 55 of the hood inner 32 and the cooler upper end mounting member 42 when the hood 12 is closed. The book can be held stably by closing the hood 12 without shifting. In addition, the refrigeration units 19 and 20 are not inclined forward to an unreasonable angle by the forward tilt position holding unit 68 and the refrigeration units 19 and 20 are moved forward within the durability guarantee range of the flexible chiller pipings 44 and 45. Can be tilted. Further, the rear moving release groove 71 can open the coolers 19 and 20 rearward when a load is input.
[0051]
Furthermore, since the hood lock mechanism 80 is integrated with the coolers 19 and 20, the front tilt angle of the coolers 19 and 20 can be increased, and when a load is input from the front or the top of the vehicle 13, Since the hood lock mechanism 80 moves backward together with the hood 12 and the coolers 19 and 20, the load can be effectively absorbed.
[0052]
[Modification]
FIG. 20 shows a first modification of this embodiment, in which the coolers 19 ′ are arranged in series. In this case, the hood lock mechanism 80 is integrally attached to a substantially central position of the vehicle 13 of the cooler 19 ′.
[0053]
FIG. 21 shows a second modification of this embodiment. The rear edge 57 of the chiller support portion 55 of the hood inner 32 is made a separate member 32 ′ so that it is thinner than the front edge 56. It is what I did. In this way, by making the rear edge portion 57 thinner than the front edge portion 56 of the cooler support portion 55 of the hood inner 32, the cooler can be easily opened rearward when a load is input. .
[0054]
FIG. 22 shows a third modification of this embodiment, in which a hood inner member 61 ′ is provided in one size with a size corresponding to all the cooling device upper end mounting members.
[0055]
Note that portions other than those described above have the same configuration as that of the above-described embodiment, and the same actions and effects can be obtained.
[0056]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, since the upper part of the chiller is directly supported by the hood without the radio core upper, the chiller is restrained other than the chiller positioning mechanism when the hood is opened. Disappears and becomes free. Therefore, if the chiller is tilted forward to a predetermined forward tilt position by the chiller positioning mechanism, the clearance between the lower end of the windshield and the chiller is expanded, and there is no upper block because there is no radio core upper, Parts that are in the back and difficult to remove can also be removed. Since the hood lock mechanism is provided at a position that does not hinder the forward tilting of the cooler / heater, the cooler / heater can be tilted forward largely within the durability guarantee range of the flexible cooler / heater pipe. Also, even if a load is input from the front or top of the vehicle while traveling, the hood inner member provided on the hood deforms the chiller support part of the hood inner and opens the chiller rearward so that the load is efficiently To absorb. The support of the radio core lower member with respect to the lower end of the chiller is a fitting between the chiller lower end mounting member and the chiller support part, and is not a rigid structure and is free, so that an unreasonable force does not act. The chiller positioning mechanism regulates the forward tilt of the chiller but does not regulate the backward movement of the chiller, so that excessive force does not act on the chiller and absorbs shocks. Cheap. Moreover, damage to the cooler can be prevented. As described above, even if it is difficult to replace the battery or fuse in a car with a narrow exterior design, such as a short nose car, where there is no clearance between the lower end of the windshield and the air conditioner, the air conditioner is opened. Parts can be easily replaced and maintained with a simple procedure that tilts forward with a single touch, thus improving maintainability. At the same time, it is possible to improve load absorption performance with respect to a load from the front or upper side of the vehicle. Furthermore, as a result, the degree of freedom of modeling around the front can be improved.
[0057]
According to the invention of claim 2, since a gap is formed between the vehicle rear portion of the chiller support portion and the chiller lower end mounting member, when the chiller is tilted forward, the chiller lower end mount The member can escape into the gap, and the cooler can be easily tilted forward. Further, since the cooler support portion has a substantially oval shape in plan view, when the cooler is returned to the steady position, the cooler lower end mounting member is easily pushed back by the narrowed vehicle rear portion. Since the force is applied to the cooler lower end mounting member when the rear portion of the vehicle is sandwiched between the narrowed vehicle rear portions, the durability can be improved by thickening the rear of the cooler lower end mount member. Moreover, when a load is input from the front or the upper side of the vehicle, the fixing member for the cooler lower end mounting is released and the load can be effectively absorbed by the opening groove provided in front of the front portion of the vehicle.
[0058]
According to the invention of claim 3, by making the hood inner cooler support part an embossed structure in which the rear edge part is shallower than the front edge part, the load from the front is easily transmitted to the cooler through the hood inner part. In addition, since the cooler can be easily opened rearward, it is possible to efficiently absorb the load from the front or the top of the vehicle.
[0059]
According to the invention of claim 4, by making the rear edge of the cooler support part of the hood thinner than the front edge part, the cooler can be easily opened rearward when a load is input. .
[0060]
According to the invention of claim 5, the load input to the outer hood is transmitted to the hood inner, and the chiller can be opened rearward by extending the rear part of the chiller support portion of the hood inner.
[0061]
According to the sixth aspect of the invention, since the cooler can be temporarily held in the steady position by the steady position holding part, the positions of the cooler support part of the hood inner and the cooler top mount member are shifted when the hood is closed. Without stopping, the book can be stably held by closing the hood. In addition, the chiller can be tilted forward within the durability guarantee range of the chiller piping having flexibility without tilting the chiller forward to an unreasonable angle by the forward tilt position holding portion. Furthermore, the cooler can be opened rearward when a load is input by the rearward movement opening groove.
[0062]
According to the seventh aspect of the present invention, since the hood lock mechanism is integrated with the chiller, it is possible to increase the forward tilt angle of the chiller, and when the load is input from the front or upper side of the vehicle, Since the lock mechanism moves rearward together with the hood and the cooler / heater, a practically beneficial effect that the load can be effectively absorbed can be exhibited.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a front portion of a vehicle according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a view showing a state where the hood of FIG. 1 is removed.
FIG. 3 is a side sectional view of FIG.
4 is a partially enlarged view of FIG. 3;
FIG. 5 is a perspective view of a radio core lower member.
FIG. 6A is a side view of a chiller support portion, and FIG. 6B is a plan view thereof.
FIG. 7 is a perspective view of the front portion of the vehicle showing the cooler support portion.
FIG. 8 is a perspective view of a cooler support part.
FIG. 9 is a side cross-sectional view of the cooler support part.
FIG. 10 is a perspective view of a hood inner member.
FIG. 11 is a perspective view of the front portion of the vehicle showing the chiller positioning mechanism.
12 is a partially enlarged view of FIG.
13 is a side view of the positioning mechanism main body of FIG. 12. FIG.
14 is a side sectional view of the L-shaped tube of FIG.
FIG. 15 is a side sectional view of the front portion of the vehicle showing an operating state in which the hood is opened.
FIGS. 16A, 16B, and 16C are side cross-sectional views showing an operating state in which the cooler is tilted back and forth.
FIGS. 17A, 17B, and 17C are plan views showing an operating state in which the refrigerator is tilted back and forth.
18A, 18B, and 18C are side cross-sectional views of the front portion of the vehicle showing a load input state.
FIGS. 19A, 19B, and 19C are side sectional views of the cooler support portion showing a load input state.
FIG. 20 is a view similar to FIG. 2 according to a first modification of the embodiment.
FIG. 21 is a view similar to FIG. 9 according to a second modification of the embodiment.
FIG. 22 is a view similar to FIG. 10 according to a third modification of the embodiment.
FIG. 23 is an explanatory diagram of a first conventional example.
FIG. 24 is an explanatory diagram of a second conventional example.
FIG. 25 is an explanatory diagram of a third conventional example.
[Explanation of symbols]
11 Windshield
12 Food
13 Vehicle
18 Radiocore lower members
19 Chiller
20 Chiller
31 Hood outer
32 food inner
41 Chiller lower end mounting member
42 Chiller top mount member
43 Chiller support
44 Air conditioner piping
45 Air conditioner piping
46 Vehicle front part
47 Vehicle rear part
48 Open groove
55 Chiller support
56 Front edge
57 Trailing edge
61 Hood inner member
65 Chiller positioning mechanism
67 Steady position holding unit
68 Forward tilt position holder
69 Slide groove
71 Backward movement opening groove
80 Hood lock mechanism

Claims

フードアウターおよびフードインナーを備えたフードがフロントガラス下端近傍を支点として上下に開閉可能に配設されると共に、前記フードの下方にラジコアロアメンバーが配設された車両のフロントエンド構造において、前記ラジコアロアメンバーとフードインナーとの間で冷熱器が冷熱器下端マウント用部材および冷熱器上端マウント用部材を介して挟持されると共に、前記ラジコアロアメンバーに前記冷熱器下端マウント用部材を支点として前記冷熱器を前傾および後方移動可能に支持する冷熱器支持部が設けられ、且つ、前記フードインナーにフード閉止時に前記冷熱器上端マウント用部材を支持する冷熱器支持部が設けられ、荷重入力時に前記フードインナーの前記冷熱器支持部後部の保持状態を解除するフードインナー部材が前記フードに設けられ、フード開放時に前記冷熱器の定常位置および前傾位置を規制する冷熱器位置決機構が設けられ、前記冷熱器の前傾を阻害しない位置にフードロック機構が設けられたことを特徴とする車両のフロントエンド構造。In the vehicle front end structure in which a hood provided with a hood outer and a hood inner is disposed so as to be opened and closed up and down with a vicinity of the lower end of the windshield as a fulcrum, and a radio core lower member is disposed below the hood, A chiller is sandwiched between the lower member and the hood inner via a chiller lower end mount member and a chiller upper end mount member, and the chiller lower end mount member is used as a fulcrum for the cold core lower member. A refrigeration unit support unit is provided to support the refrigeration unit so as to be movable forward and backward, and a refrigeration unit support unit is provided in the hood inner to support the chiller upper end mounting member when the hood is closed. A hood inner member for releasing the holding state of the rear portion of the hood inner support portion of the hood inner A refrigeration unit positioning mechanism that is provided in the hood and restricts the steady-state and forward tilt positions of the chiller when the hood is opened is provided, and a hood lock mechanism is provided at a position that does not inhibit the forward tilt of the chiller. A vehicle front-end structure characterized by

前記ラジコアロアメンバーの冷熱器支持部は、車両前方部分が略半円形で車両後方部分が車両前方部分よりも狭くなる平面視略卵型形状を呈すると共に、車両前方部分の前方に冷熱器下端マウント用部材を開放可能な開放溝を有し、前記冷熱器下端マウント用部材は、略円形断面で後方が前方よりも厚肉となっていることを特徴とする請求項１記載の車両のフロントエンド構造。The cooler support portion of the radio core lower member has a substantially oval shape in plan view in which the front portion of the vehicle is substantially semicircular and the rear portion of the vehicle is narrower than the front portion of the vehicle, and the lower end of the cooler is mounted in front of the front portion of the vehicle. The front end of a vehicle according to claim 1, further comprising an open groove capable of opening a member, wherein the lower end mounting member for the cooler / heater has a substantially circular cross section and is thicker on the rear side than on the front side. Construction.

前記フードインナーの冷熱器支持部は、後縁部が前縁部よりも浅いエンボス構造であることを特徴とする請求項１または２記載の車両のフロントエンド構造。The vehicle front end structure according to claim 1, wherein the hood inner cooler support portion has an embossed structure in which a rear edge portion is shallower than a front edge portion.

前記フードの冷熱器支持部は、後縁部が前縁部よりも薄肉となっていることを特徴とする請求項１または２記載の車両のフロントエンド構造。The vehicle front end structure according to claim 1 or 2, wherein the cooler support portion of the hood has a rear edge portion thinner than a front edge portion.

前記フードインナー部材は、フードアウター側からフードインナー側へ向かって突出する側面視略凸状の板材または発泡ウレタン等の衝撃吸収材からなることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載の車両のフロントエンド構造。The said hood inner member consists of shock absorption materials, such as a board | plate material or the foaming urethane etc. which are convex substantially in side view which protrudes toward a hood inner side from the hood outer side. The vehicle front end structure as described in 1.

前記冷熱器位置決機構は、フード閉止時に冷熱器を定常位置に保持する定常位置保持部と、フード開放時に冷熱器を前傾位置に保持する前傾位置保持部と、定常位置保持部から前傾位置保持部への冷熱器の移動を規制するスライド溝と、定常位置保持部の後方に形成された後方へ進むに従って溝幅が大きくなる後方移動開放溝とを有することを特徴とする請求項１ないし５のいずれか１項に記載の車両のフロントエンド構造。The cooler positioning mechanism includes a steady position holding unit that holds the cooler in a steady position when the hood is closed, a forward tilt position holding unit that holds the cooler in a forward tilted position when the hood is opened, and a front position from the steady position holding unit. The slide groove for restricting the movement of the chiller to the inclined position holding part, and the rear movement opening groove that is formed rearward of the steady position holding part and has a groove width that increases toward the rear. The front end structure for a vehicle according to any one of 1 to 5.

前記フードロック機構は、冷熱器が直列配置の場合には冷熱器の略車両中央位置に一体に取付けられ、冷熱器が左右並列配置の場合には一方の冷熱器の略車両中央寄り位置に一体に取付けられたことを特徴とする請求項１ないし６のいずれか１項に記載の車両のフロントエンド構造。The hood lock mechanism is integrally attached at a substantially vehicle center position of the chiller when the chillers are arranged in series, and is integrated at a position closer to the vehicle center of one of the chillers when the chillers are arranged side by side. The vehicle front end structure according to claim 1, wherein the vehicle front end structure is attached to the vehicle front end structure.