JP4044393B2 - 入退室管理システムおよび入退室管理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、研究施設などにおいて、ICカードなどの記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取り、不正通行か否かを判定し、入退室の制限を行う入退室管理システムおよび入退室管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
〔従来例1:センタ一括制御方式〕
従来より、この種の入退室管理システムとして、センタ一括制御方式を採用した入退室管理システムがある。図9にセンタ一括制御方式を採用した入退室管理システムの要部を示す。同図において、1−1〜1−4は室内への出入り口に配置されたリーダ、2は中央の監視室に設けられた管理装置、3はリーダ1−1〜1−4と管理装置2とを接続する通信ラインである。
【0003】
この例において、リーダ1−1は室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入口に設けられており、リーダ1−2は室内区画▲2▼から室内区画▲1▼への出口に設けられている。リーダ1−3は室内区画▲3▼から室内区画▲4▼への入口に設けられており、リーダ1−4は室内区画▲4▼から室内区画▲3▼への出口に設けられている。
【0004】
この入退室管理システムにおいて、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へ入室したい場合、入室者は識別情報(例えば、カード番号)が書き込まれているICカード4をリーダ1−1にセットする。リーダ1−1は、セットされたICカード4に書き込まれている識別情報を読み取り、この識別情報とリーダ1−1の固有情報(例えば、管理コード番号)を通信ライン3を介して管理装置2へ送る。
【0005】
〔通常の入退室制御〕
管理装置2は、リーダ1−1からの識別情報と固有情報とに基づき、ICカード4を保有する入室者が室内区画▲2▼への入室が許可されている者か否かを判定し、入室が許可されている者であればリーダ1−1へその旨を知らせ、入室の許可表示を行うとともに、電気錠(図示せず)を解錠し、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へのドアを開く。
【0006】
〔アンチパスバック制御〕
上述した通常の入退室制御では、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へ入室した後に、何らかの方法で室内区画▲2▼の外にいる第三者にICカード4を渡せば、同一のICカード4を使い回して、すなわち連続入室操作を行って、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へ不正に入室させることが可能である。また、室内区画▲2▼から室内区画▲1▼への退室操作を行わずに、室内区画▲3▼から室内区画▲4▼へ入室することも可能である。そこで、従来の入退室管理システムでは、アンチパスバック制御を行っている。
【0007】
アンチパスバック制御では、管理装置2において、ICカード4を使用しての室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室操作を記憶しておき、例えば、室内区画▲2▼から室内区画▲1▼へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、再び同一のICカード4を使用して室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室操作が行われた場合、不正通行とみなして、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室を制限する。また、例えば、室内区画▲2▼から室内区画▲1▼へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、ICカード4を使用して室内区画▲3▼から室内区画▲4▼への入室操作が行われた場合、不正通行とみなして、室内区画▲3▼から室内区画▲4▼への入室を制限する。
【0008】
このように、管理装置2は、アンチバスバック制御により、種々の不正通行を判定し、入退室の制限を行う。なお、このようなセンタ一括制御方式を採用した入退室制御システムの例として、特開2000−259968号公報に開示された「入退室管理方法および入退室管理システム」がある。
【0009】
〔従来例2:コントローラ制御方式〕
図10に従来のコントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの要部を示す。同図において、1−1〜1−8は室内への出入り口に配置されたリーダ、5−1,5−2は施設内に分散して設けられた制御装置(コントローラ)である。
【0010】
この例において、リーダ1−1は室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入口に設けられており、リーダ1−2は室内区画▲2▼から室内区画▲1▼への出口に設けられている。リーダ1−3は室内区画▲3▼から室内区画▲4▼への入口に設けられており、リーダ1−4は室内区画▲4▼から室内区画▲3▼への出口に設けられている。
また、リーダ1−5は室内区画▲5▼から室内区画▲6▼への入口に設けられており、リーダ1−6は室内区画▲6▼から室内区画▲5▼への出口に設けられている。リーダ1−7は室内区画▲7▼から室内区画▲8▼への入口に設けられており、リーダ1−8は室内区画▲8▼から室内区画▲7▼への出口に設けられている。
【0011】
リーダ1−1〜1−4は第1のリーダ群1Aとして制御装置5−1に接続されている。リーダ1−5〜1−8は第2のリーダ群1Bとして制御装置5−2に接続されている。制御装置5−1は、リーダ群1Aが設置されている領域を管理区画S1とし、この管理区画S1内の入退室の管理を行う。制御装置5−2は、リーダ1Bが設置されている領域を管理区画S2とし、この管理区画S2内の入退室の管理を行う。
【0012】
この入退室管理システムにおいて、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へ入室したい場合、入室者はICカード4をリーダ1−1にセットする。リーダ1−1は、セットされたICカード4に書き込まれている識別情報を読み取り、この識別情報とリーダ1−1の固有情報を制御装置5−1へ送る。
【0013】
制御装置5−1は、リーダ1−1からの識別情報と固有情報とに基づき、ICカード4を保有する入室者が室内区画▲2▼への入室が許可されている者か否かを判定し、入室が許可されている者であれば、リーダ1−1へその旨を知らせ、入室の許可表示を行うとともに、電気錠(図示せず)を解錠し、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へのドアを開く。
【0014】
この際、制御装置5−1は、ICカード4を使用しての室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室操作を記憶しておく。そして、アンチパスバック制御により、例えば、室内区画▲2▼から室内区画▲1▼へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、再び同一のICカード4を使用して室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室操作が行われた場合、不正通行とみなして、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室を制限する。また、例えば、室内区画▲2▼から室内区画▲1▼へのICカード4を使用しての退室操作が行われていないにも拘わらず、そのICカード4を使用して室内区画▲3▼から室内区画▲4▼への入室操作が行われた場合、不正通行とみなして、室内区画▲3▼から室内区画▲4▼への入室を制限する。
【0015】
このように、制御装置5−1は、アンチパスバック制御により、管理区画S1内の種々の不正通行を判定し、入退室の制限を行う。制御装置5−2も制御装置5−1と同様に、アンチパスバック制御により、管理区画S2内の種々の不正通行を判定し、入退室の制限を行う。なお、このようなコントローラ制御方式を採用した入退室制御システムの例として、特開2000−276622号公報に開示された「アンチパスバックスルーシステム」がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
図9に示したセンタ一括制御方式を採用した入退室管理システム(従来例1)では、管理装置2に負荷が集中し、管理装置2がダウンしてしまう虞れがある。管理装置2がダウンしてしまうと、施設内の全てにおいてアンチパスバック制御が行えなくなってしまう。また、管理装置2と施設内のリーダ1とが距離的にかなり離れており、リーダ1からの識別情報や固有情報が管理装置2へ伝達されるまでの時間的遅延が生じるため、リーダ1と管理装置2との間の通信時間を含めた照合に要する時間が長くなる。
【0017】
これに対して、図10に示したコントローラ制御方式を採用した入退室管理システム(従来例2)では、複数の制御装置5に負荷が分散される。また、1つの制御装置5がダウンしても、他の制御装置5が管理する管理区画Sでは、アンチパスバック制御が継続して行われる。また、制御装置5とその制御装置5の管理区画S内のリーダ1との距離が短いので、リーダ1からの識別情報や固有情報が制御装置5へ伝達されるまでの時間的遅延が少なく、リーダ1と制御装置5との間の通信時間を含めた照合に要する時間が短くなる。
【0018】
このように、コントローラ制御方式を採用した入退室管理システムはセンタ一括制御方式を採用した入退室管理システムと比べ、優れた利点(高速照合、負荷分散など)を有している。しかしながら、制御装置5がそれぞれ独立して管理区画S内の入退室を管理しているため、すなわち制御装置5間の横のつながりがないため、制御装置5の管理区画SをまたがったICカード4の使用に対応することができなかった。例えば、管理区画S1で使用されたICカード4が管理区画S2のリーダ1−5にセットされた場合、制御装置5−2ではそのICカード4が管理区画S1において不正に入退室操作をされたものであるのか否かについて知ることができず、不正通行であるか否かを判定することができない。
【0019】
また、制御装置5において、例えばメンテナンスなどの際に、入退室操作に関する情報が消失した場合、アンチパスバック制御が行えなくなるという問題もある。例えば、管理区画S1において、ICカード4をカードリーダ1−1にセットして室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へ入室した場合、制御装置5−1ではICカード4を使用しての室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室操作を記憶する。この入室操作の記憶がメンテナンスなどの際に消失してしまうと、同一のICカード4を使用して室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室操作が再び行われてもこれを検出することができず、アンチパスバック制御が行われない。
【0020】
なお、リーダ制御方式として、リーダの代わりにリード/ライト可能なリーダライタを使用し、このリーダライタにセットされるICカードに入退室情報を書き込み、リーダライタでアンチパスバック制御を行う入退室管理システムもある。このリーダ制御方式の入退室管理システムでは、コントローラ制御方式のような管理区画が存在せず、全施設内でのICカードの使用に対応することが可能である。また、メンテナンスなどに際し、入退室操作に関する情報の消失も起こり得ない。しかし、リーダ制御方式の入退室管理システムは、リーダライタを使用するために高価となる。また、ICカードへのリード/ライト/確認(Verify)の時間的遅延が生じるため、照合時間が長くなる。
【0021】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、コントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの高速照合や負荷分散などの利点を継承しつつ、管理区画をまたがった記録媒体の使用に対してもアンチパスバック制御を行うことが可能な、また入退室操作に関する情報が消失しても継続してアンチパスバック制御を行わせることが可能な入退室管理システムおよび入退室管理方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために第1発明(請求項1に係る発明)は、室内区画間を移動する記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取る少なくとも1つのリーダと接続され、このリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する複数の制御装置と、これら制御装置に接続されたリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する管理装置とを備えた入退室管理システムとし、制御装置のそれぞれに、自己と接続されているリーダを介して記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取った場合、その識別情報に対応して自己の現在位置情報に記録されているカレント区画を読み取り、このカレント区画と識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する照合手段と、この照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画から入室先の室内区画への入室を許可する入室許可手段と、前記照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替えるカレント区画書替手段と、前記照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、他の制御装置および管理装置へこの他の制御装置および管理装置が保有している現在位置情報および現在位置管理情報における記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、前記照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していないと判定された場合、管理装置にその管理装置が保有している現在位置管理情報における記録媒体から読み取られた識別情報に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する再確認依頼手段と、この再確認依頼手段からの依頼に応えて管理装置から返送されてきたカレント区画と記録媒体から識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを再照合する再照合手段とを設けたものである。
【0026】
この発明において、各制御装置は、自己と接続されているリーダの固有情報(例えば、管理コード番号)に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、自己の管理区画で使用することの可能な記録媒体(例えば、ICカード)に書き込まれている識別情報(例えば、カード番号)に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する。
また、管理装置は、これら制御装置に接続されているリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する。
制御装置は、自己と接続されているリーダを介して記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取ると、その識別情報に対応して自己の現在位置情報に記録されているカレント区画(以下、記録媒体のカレント区画という)を読み取り、この記録媒体のカレント区画と識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する。
この照合によって記録媒体のカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定すると、すなわち記録媒体が現在位置しているであろう室内区画と入室元の室内区画とが一致していると判定すると、制御装置は、識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画から入室先の室内区画への入室を許可する。
また、制御装置は、前記照合によって記録媒体のカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定すると、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体のカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替える。例えば、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体のカレント区画が(1)であり、入室を許可した入室先の室内区画が(2)であった場合、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体のカレント区画を(2)とする。
また、制御装置は、前記照合によって記録媒体のカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定すると、他の制御装置および管理装置へこの他の制御装置および管理装置が保有している現在位置情報および現在位置管理情報における前記記録媒体のカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信する。これにより、他の制御装置においても、その制御装置が保有している現在位置情報における同一記録媒体のカレント区画が、メッセージを送信してきた制御装置が許可した入室先の室内区画に書き替えられる。また、管理装置においても、その管理装置が保有している現在位置情報における同一記録媒体のカレント区画が、メッセージを送信してきた制御装置が許可した入室先の室内区画に書き替えられる。
【0027】
したがって、記録媒体のカレント区画がその記録媒体を使用することの可能な全ての制御装置において共有されるものとなり、制御装置の管理区画をまたがった記録媒体の使用に対してもアンチパスバック制御を行うことが可能となる。
また、制御装置において記録媒体のカレント区画が消失しても、その記録媒体を使用することの可能な他の制御装置および管理装置がその記録媒体のカレント区画を共有しているため、この他の制御装置や管理装置が共有するカレント区画によって消失したカレント区画を復旧し、継続してアンチパスバック制御を行わせることが可能となる。
なお、この場合、他の制御装置はその制御装置の管理区画で使用することの可能な記録媒体のカレント区画しか共有していないため、カレント区画を完全復旧させることができない場合がある。これに対し、管理装置は制御装置の管理区画を合わせた全管理区画で使用することの可能な記録媒体のカレント区画を共有していのるので、カレント区画を完全復旧させることが可能である。
【0029】
また、この発明において、制御装置は、通常は管理装置に問い合わせることなく照合(1次照合)を行うが、この照合により不一致(アンチパスバックNG)と判定した場合にのみ、記録媒体から読み取られた識別情報に対応して現在位置管理情報に記録されているカレント区画の返送を管理装置に依頼し、管理装置から返送されてきたカレント区画を使用して再照合(2次照合)を行う。
【0030】
メンテナンスなどの際に、制御装置の現在位置情報におけるカレント区画の一部あるいは全部が消失したような場合、1次照合では不一致と判定されるので、2次照合が行われる。2次照合で一致と判定されると、制御装置は、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体のカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替える。このようにして、第1発明では、制御装置の現在位置情報におけるカレント区画の一部あるいは全部が消失していても、2次照合に際して管理装置から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われ、継続してアンチパスバック制御が行われるものとなる。
【0031】
第2発明(請求項2に係る発明)は、室内区画間を移動する記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取る少なくとも1つのリーダと接続され、このリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する複数の制御装置と、これら制御装置に接続されたリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する管理装置とを備えた入退室管理システムとし、制御装置のそれぞれに、自己と接続されているリーダを介して記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取った場合、その識別情報に対応して自己の現在位置情報に記録されているカレント区画を読み取り、このカレント区画と識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する照合手段と、この照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画から入室先の室内区画への入室を許可する入室許可手段と、前記照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替えるカレント区画書替手段と、前記照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、他の制御装置および管理装置へこの他の制御装置および管理装置が保有している現在位置情報および現在位置管理情報における記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、前記照合手段によってカレント区画と入室元の室内区画とが一致していないと判定された場合、記録媒体から読み取った識別情報およびその識別情報を読み取ったリーダの固有情報を管理装置に送り再照合を依頼する再照合依頼手段とを設け、管理装置に、制御装置から再照合の依頼を受けた場合、この依頼元の制御装置から送られてくる識別情報に対応して自己が保有している前記現在位置管理情報に記録されているカレント区画を読み取り、また依頼元の制御装置から送られてくる固有情報に対応して自己が保有している設置位置管理情報に記録されている入室元の室内区画を読み取り、この読み取ったカレント区画と室内区画とを照合し、その照合結果を依頼元の制御装置へ返送する再照合手段を設けたものである。
【0032】
この発明において、制御装置は、通常は管理装置に問い合わせることなく照合(1次照合)を行うが、この照合により不一致(アンチパスバックNG)と判定した場合にのみ、記録媒体から読み取った識別情報およびこの識別情報を読み取ったリーダの固有情報を管理装置へ送り、管理装置に再照合(2次照合)を依頼する。管理装置での2次照合の結果は依頼元の制御装置に返送される。
【0033】
メンテナンスなどの際に、制御装置の現在位置情報におけるカレント区画の一部あるいは全部が消失したような場合、1次照合では不一致と判定されるので、管理装置で2次照合が行われる。管理装置の2次照合で一致と判定されると、制御装置は、自己の現在位置情報に記録されている記録媒体のカレント区画を入室を許可した入室先の室内区画に書き替える。このようにして、第2発明では、制御装置の現在位置情報におけるカレント区画の一部あるいは全部が消失していても、管理装置での2次照合に際して使用されるカレント区画によってその消失が自動的に補われ、継続してアンチパスバック制御が行われるものとなる。
【0034】
第3発明(請求項3に係る発明)は、第1又は第2発明において、制御装置において照合を行う際、記録媒体から読み取られた識別情報に対応して現在位置情報に記録されているカレント区画が未確定であることを示す初期値であった場合、識別情報を読み取ったリーダに対して自己の設置位置情報に記録されている入室元の室内区画に拘わらず、そのカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定するようにしたものである。
この発明によれば、記録媒体に書き込まれている識別情報に対応して制御装置の現在位置情報に記録されているカレント区画が初期値とされていると、すなわち記録媒体のカレント区画がまだ確定されていない場合には、記録媒体の現在位置している室内区画と入室元の室内区画とが一致していると判定され、入室が許可される。
【0035】
第4発明(請求項4に係る発明)は、第1発明を方法としたものであり、第5発明(請求項5に係る発明)は、第2発明を方法としたものであり、この方法による処理を実現させるための制御プログラムとして提供することも可能である。また、この制御プログラムを記憶させたフレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカードなどの記録媒体としても提供可能である。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る入退室管理システムの一実施の形態の要部を示す図である。このシステムは、コントローラ制御方式を基本とし、制御装置間の横のつながりを持たせ、さらに管理装置を用いて補償を行うようにした分散制御型アンチパスバック方式としている。
【0037】
同図において、1−1〜1−18は室内への出入り口に配置されたリーダ、6は中央の監視室に設けられた管理装置、7−1〜7−3は施設内に分散して設けられた制御装置であり、管理装置6と制御装置7−1〜7−3とは通信ライン3を介して接続されている。
【0038】
図2に施設内におけるリーダ1−1〜1−18の配置を示す。この例において、リーダ1−1〜1−3は、室内区画(1)から室内区画(2)への入口に設けられている。リーダ1−4〜1−6は室内区画(2)から室内区画(1)への出口に設けられている。リーダ1−7および1−8は室内区画(2)から室内区画(3)への入口に、リーダ1−9および1−10は室内区画(2)から室内区画(4)への入口に、リーダ1−11および1−12は室内区画(3)から室内区画(2)への出口に、リーダ1−13および1−14は室内区画(4)から室内区画(2)への出口に、リーダ1−15は室内区画(3)から室内区画(4)への入口に、リーダ1−16は室内区画(4)から(5)への入口に、リーダ1−17は室内区画(4)から室内区画(3)への出口に、リーダ1−18は室内区画(5)から室内区画(4)への出口に設けられている。
【0039】
また、リーダ1−1〜1−6は第1のリーダ群1Aとして制御装置7−1に接続されており、リーダ1−7〜1−14は第2のリーダ群1Bとして制御装置7−2に接続されており、リーダ1−15〜1−18は第3のリーダ群1Cとして制御装置7−3に接続されている。制御装置7−1は、リーダ群1Aが設置されている領域を管理区画S1とし、この管理区画S1内の室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入退室の管理を行う。制御装置7−2は、リーダ群1Bが設置されている領域を管理区画S2とし、この管理区画S2内の室内区画▲2▼から室内区画▲3▼および▲4▼への入退室の管理を行う。制御装置7−3は、リーダ群1Cが設置されている領域を管理区画S3とし、この管理区画S3内の室内区画▲3▼から▲4▼および▲4▼から▲5▼への入退室の管理を行う。ここで、管理区画とは、制御装置とその制御装置に接続されたリーダ群とによって入退室を管理する区画として定義される。
【0040】
管理装置6は、制御装置7−1,7−2,7−3の管理区画S1,S2,S3を合わせた区画を全管理区画とし、図3に示されるように、全管理区画に設置されているリーダ群1A,1B,1Cの各リーダの管理コード番号(固有情報)に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報MB1と、全管理区画で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号(識別情報)に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報MB2と、後述するリセット操作時に使用される許可区画をカード番号に対応して記録した許可指定区画情報MB3とを保有している。
【0041】
なお、管理装置6が保有する現在位置管理情報MB2には、カード番号に対応するカレント区画の初期値として、そのカード番号が書き込まれたICカード4の現在位置が未確定であることを示す「−」が記録されている。運用を開始する前の初期状態では、現在位置管理情報MB2におけるカレント区画は全て「−」とされている。
【0042】
制御装置7−1は、図4に示されるように、管理区画S1に設置されているリーダ群1Aの各リーダの管理コード番号に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報DB11 と、管理区画S1で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報DB21 とを保有している。
【0043】
制御装置7−2は、図5に示されるように、管理区画S2に設置されているリーダ群1Bの各リーダの管理コード番号に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報DB12 と、管理区画S2で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報DB22 とを保有している。
【0044】
制御装置7−3は、図6に示されるように、管理区画S3に設置されているリーダ群1Cの各リーダの管理コード番号に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報DB13 と、管理区画S3で使用することの可能なICカード4に書き込まれているカード番号に対応してそのICカード4の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報DB23 とを保有している。
【0045】
なお、制御装置7−1における設置位置情報DB11 および現在位置情報DB21 、制御装置7−2における設置位置情報DB12 および現在位置情報DB22 、制御装置7−3における設置位置情報DB13 および現在位置情報DB23 は、運用を開始する前に管理装置6から分配してダウンロードされたものであり、現在位置情報DB21 ,DB22 ,DB23 におけるカレント区画は運用を開始する前の初期状態では全て「−」とされている。
【0046】
以下、ICカード4を持つMさんが図2に示す実線で示した経路で入室した場合を例にとり、このシステムにおける特徴的な処理動作について説明する。なお、Mさんの持つICカード4には、「カード番号003」が書き込まれているものとする。
【0047】
〔室内区画▲1▼から室内区画▲2▼への入室〕
室内区画▲1▼において、Mさんがリーダ1−2にICカード4をセットすると、リーダ1−2はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−2の管理コード番号「READ0002」とを制御装置7−1へ送る。
【0048】
制御装置7−1は、このリーダ1−2からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」を受け取り(図7に示すステップ701,702)、現在位置情報DB21 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画「−」を読み取る(ステップ703)。また、設置位置情報DB11 における管理コード番号「READ0002」に対応する入室元の室内区画▲1▼を読み取る(ステップ704)。
【0049】
そして、制御装置7−1は、ステップ703で読み取ったカレント区画「−」とステップ704で読み取った入室元の室内区画▲1▼とを照合(1次照合)する(ステップ705)。この場合、カレント区画は初期値を示す「−」であり、入室元の室内区画▲1▼とは一致していないが、制御装置7−1は、カレント区画が初期値を示す「−」であった場合には入室元の室内区画に拘わらず、カレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定する。
【0050】
したがって、この場合、制御装置7−1は、カレント区画「−」と入室元の室内区画▲1▼とが一致しているものと判定し、ステップ705での1次照合の結果をOKとする。1次照合の結果がOKとされると(ステップ706のYES)、制御装置7−1は、現在位置情報DB21 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を「−」から設置位置情報DB11 に記録されている入室先の室内区画▲2▼に書き替える(ステップ707)。
【0051】
また、制御装置7−1は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−2の管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画▲2▼とを含む入室メッセージを他の制御装置7−2,7−3および管理装置6へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−2が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−2にICカード4をセットしたMさんは、室内区画▲1▼から室内区画▲2▼へ入ることができる。
【0052】
制御装置7−1からの入室メッセージを受信した制御装置7−2は、この入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(2)とを抽出し、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を「−」から入室先の室内区画(2)へ書き替える。同様にして、管理装置6も、制御装置7−1からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(2)とを抽出し、現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を「−」から入室先の室内区画(2)へ書き替える。制御装置7−3も、制御装置7−1からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(2)とを抽出するが、現在位置情報DB23 にはカード番号「003」が登録されていないので、カレント区画の書き替えは行わない。
【0053】
〔室内区画▲2▼から室内区画▲3▼への入室〕
室内区画▲2▼において、Mさんがリーダ1−7にICカード4をセットすると、リーダ1−7はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」とを制御装置7−2へ送る。
【0054】
制御装置7−2は、このリーダ1−7からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」を受け取り(ステップ701,702)、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を読み取る(ステップ703)。この場合、制御装置7−2における現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画は、先の制御装置7−1からの入室メッセージによって室内区画▲2▼に書き替えられている。
【0055】
そして、制御装置7−2は、設置位置情報DB12 における管理コード番号「READ0004」に対応する入室元の室内区画▲2▼を読み取り(ステップ704)、ステップ703で読み取ったカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを照合(1次照合)する(ステップ705)。この場合、ステップ703で読み取ったカレント区画は▲2▼であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画も▲2▼であり、両者は一致している。
【0056】
したがって、この場合、制御装置7−2は、ICカード4のカレント区画と入室元の室内区画とが一致しているものと判定し、ステップ705での1次照合の結果をOKとする。1次照合の結果がOKとされると(ステップ706のYES)、制御装置7−2は、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を▲2▼から設置位置情報DB12 に記憶されている入室先の室内区画▲3▼に書き替える(ステップ707)。
【0057】
また、制御装置7−2は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」と入室先の室内区画▲3▼とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置6へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−7が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−7にICカード4をセットしたMさんは、室内区画▲2▼から室内区画▲3▼へ入ることができる。
【0058】
制御装置7−2からの入室メッセージを受信した制御装置7−1は、この入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」と入室先の室内区画(3)とを抽出し、現在位置情報DB21 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から入室先の室内区画(3)へ書き替える。同様にして、管理装置6も、制御装置7−2からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」と入室先の室内(3)とを抽出し、現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から入室先の室内区画(3)へ書き替える。制御装置7−3も、制御装置7−1からの入室メッセージよりカード番号「003」と管理コード番号「READ0002」と入室先の室内区画(3)とを抽出するが、現在位置情報DB23 にはカード番号「003」が登録されていないので、カレント区画の書き替えは行わない。
【0059】
〔室内区画▲3▼からの退出操作を伴わない室内区画▲2▼を経ての室内区画▲4▼への入室〕
図2の例において、Mさんは、室内区画▲3▼からリーダのないドアを開けて一旦室内区画▲2▼へ出て、リーダ1−9にICカード4をセットしている。この場合、リーダ1−9はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−9の管理コード番号「READ0008」とを制御装置7−2へ送る。
【0060】
制御装置7−2は、このリーダ1−9からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0008」を受信し(ステップ701,702)、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を読み取る(ステップ703)。この場合、制御装置7−2における現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画は、先のリーダ1−7でのカード操作によって室内区画▲3▼に書き替えられている。
【0061】
そして、制御装置7−2は、設置位置情報DB12 における管理コード番号「READ0008」に対応する入室元の室内区画▲2▼を読み取り(ステップ704)、ステップ703で読み取ったカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを照合(1次照合)する(ステップ705)。この場合、ステップ703で読み取ったカレント区画は▲3▼であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画は▲2▼であり、両者は一致していない。
【0062】
したがって、この場合、制御装置7−2は、ICカード4のカレント区画と入室元の室内区画とが一致していないと判定し、ステップ705での1次照合の結果をNGとする。1次照合の結果がNGとされると(ステップ706のNO)、制御装置7−2は、管理装置6に再確認依頼を送り(ステップ710)、管理装置6が保有している現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する。
【0063】
管理装置6は、制御装置7−2からの再確認依頼を受信すると、カード番号「003」に対応して現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画▲3▼を読み取り、制御装置7−2へ返送する。
制御装置7−2は、管理装置6から返送されてくるカレント区画を受信し(ステップ711)、この管理装置6から返送されてきたカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを再照合(2次照合)する(ステップ712)。この場合、管理装置6から返送されてきたカレント区画は▲3▼であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画は▲2▼であり、両者は一致していない。
【0064】
したがって、この場合、制御装置7−2は、管理装置6から返送されてきたカレント区画と入室元の室内区画とが一致していないと判定し、ステップ712での2次照合の結果をNGとする。2次照合の結果がNGとされると(ステップ713のYES)、制御装置7−2は、不正通行とみなし、リーダ1−9へ警告メッセージを送り、その画面上に入室できない旨の表示を行う。これにより、室内区画▲2▼から室内区画▲4▼への入室が禁止され、アンチパスバック制御による入退室の制限が行われる。
【0065】
また、制御装置7−2は、2次照合の結果がNGとされた場合、その2次照合結果(アンチパスバックNG)を管理装置6へ送信する(ステップ715)。この場合、管理装置6の画面上には、例えば図8(a)に示すように、制御装置7−2からの2次照合結果が表示される。なお、この表示中、「ステータス」にアンチパスバック制御が実行されたことが示される。また、「本来区画」に、現在位置管理情報MB2に記録されているそのカードのカレント区画が表示される。この例では、カード番号「003」のカレント区画は▲3▼であるので、室内区画▲3▼に対応する「1F共用部」が表示される。
【0066】
〔アンチパスバックNGとされた場合のカード毎のリセット方法〕
アンチパスバックNGとされた場合のカード毎のリセット方法としては、運用でリセットする場合と、管理装置6の機能によってリセットする場合の2通りがある。
【0067】
▲1▼運用でリセットする場合
運用でリセットする場合には、管理装置6からの電気錠解錠操作や警備担当者のマスタカードにより、アンチパスバックNGとなった人(ICカード)を「本来区画」へ移動させ、そこから再照合操作をしてもらう。
【0068】
▲2▼管理装置の機能によってリセットする場合
図8(a)に示した表示において、カード番号を指定して、アンチパスバックリセット操作を行う。すると、管理装置6の画面には、図8(b)に示されるようなアンチパスバックリセット操作用のウィンドウW1が表示される。
【0069】
このウィンドウW1の「本来区画」には、そのカード番号と対応して許可指定区画情報MB3に記録されている許可区画が表示される。この例では、カード番号「003」の許可区画として、室内区画▲2▼,▲3▼,▲4▼が表示される。この許可区画は、ウィンドウW1において、管理者が追加したり削除したりすることが可能である。
【0070】
ウィンドウW1において、「本来区画」に表示される許可区画を確定し、実行ボタンBT1を押すと、このウィンドウW1に記載されている情報を含むリセットメッセージが制御装置7−2へ送信される。
【0071】
制御装置7−2は、管理装置6からのリセットメッセージを受信し、このリセットメッセージからカード番号「003」の許可区画が室内区画▲2▼,▲3▼,▲4▼であることを読み取り、この室内区画▲2▼,▲3▼,▲4▼をカード番号「003」に対応するカレント区画であるとみなして、再度照合を行う。この場合、リーダ1−9の入室元の室内区画は▲2▼であり、リーダ1−9にセットされたICカード4のカレント区画、すなわちカード番号「003」の許可区画は▲2▼,▲3▼,▲4▼であるので、入室元の室内区画とカード番号「003」のカレント区画とが一致する。
【0072】
これにより、それまでの制御装置7−2におけるアンチパスバックNGがアンチパスバックOKとなって、電気錠(図示せず)が解錠され、リーダ1−9が設置されている出入り口のドアが開かれる。これにより、室内区画▲3▼で退室操作を行わなかったMさんは、室内区画▲2▼から室内区画▲3▼へ入ることができるようになる。
【0073】
なお、この場合、制御装置7−2は、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を▲3▼から入室先の室内区画▲4▼に書き替える。また、制御装置7−2は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−9の管理コード番号「READ0008」と入室先の室内区画▲4▼とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置6へグローバル送信し、制御装置7−1の現在位置情報DB21 および管理装置6における現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を▲3▼から▲4▼に書き替える。これにより、管理区画▲2▼から管理区画▲4▼へ正当に入室した場合と同様にして、継続してアンチバック制御が行われる。
【0074】
なお、上述においては、アンチバスパックNGとされた場合のカード毎のリセット方法について説明したが、カードを指定して初期値「−」を入力することにより、アンチパスバック制御が行われないようにすることも可能である。実際はこのような初期値「−」を入力するシステムとしている。また、全てのカードについて、アンチパスバック制御を停止させることも可能である。
【0075】
例えば、カード番号「003」について、制御装置7−1における現在位置情報DB21 、制御装置7−2における現在位置情報DB22 、管理装置6における現在位置管理情報MB2における対応するカレント区画を初期値「−」にロックするようにすれば、カード番号「003」のICカード4について全管理区画においてアンチパスバック制御が行われないようにすることができる。
【0076】
同様に、全てのカード番号について、そのカード番号に対応するカレント区画を初期値「−」にロックすれば、全てのICカード4について全管理区画においてアンチパスバック制御を停止させることができる。また、カレント区画に許可指定区画を設定し、ロックすることにより、管理区画毎にアンチパスバック制御を停止させたり、リーダ毎にアンチパスバック制御を停止させたりすることも可能となる。
【0077】
〔制御装置において現在位置情報のカレント区画が消失していた場合〕
制御装置7−2において、例えばメンテナンスなどの際に、現在位置情報DB22 におけるカレント区画の一部(カード番号「003」を含む)あるいは全てが消失したとする。
この場合、図2において、Mさんがリーダ1−7にICカード4をセットすると、リーダ1−7はICカード4に書き込まれているカード番号「003」を読み取り、このカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」とを制御装置7−2へ送る。
【0078】
制御装置7−2は、このリーダ1−7からのカード番号「003」と管理コード番号「READ0004」を受信し(ステップ701,702)、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を読み取ろうとする(ステップ703)。しかし、カード番号「003」に対応するカレント区画は消失しているため、読み取ることができない。このため、ステップ705での1次照合では、不一致と判定される。
【0079】
1次照合の結果がNGとされると(ステップ706のNO)、制御装置7−2は、管理装置6に再確認依頼を送り(ステップ710)、管理装置6が保有している現在位置管理情報MB2におけるカード番号「003」に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する。
【0080】
管理装置6は、制御装置7−2からの再確認依頼を受信すると、カード番号「003」に対応して現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画▲2▼を読み取り、制御装置7−2へ返送する。
制御装置7−2は、管理装置6から返送されてくるカレント区画を受信し(ステップ711)、この管理装置6から返送されてきたカレント区画とステップ704で読み取った入室元の室内区画とを再照合(2次照合)する(ステップ712)。この場合、管理装置6から返送されてきたカレント区画は▲2▼であり、ステップ704で読み取った入室元の室内区画は▲2▼であり、両者は一致する。
【0081】
したがって、この場合、制御装置7−2は、ICカード4のカレント区画と入室元の室内区画とが一致しているものと判定し、ステップ712での2次照合の結果をOKとする。2次照合の結果がOKとされると(ステップ713のNO)、制御装置7−2は、現在位置情報DB22 におけるカード番号「003」に対応するカレント区画を(2)から入室先の室内区画(3)に書き替える(ステップ707)。
【0082】
また、制御装置7−2は、ICカード4から読み取ったカード番号「003」とリーダ1−7の管理コード番号「READ0004」と入室先の室内区画▲3▼とを含む入室メッセージを他の制御装置7−1,7−3および管理装置6へグローバル送信する(ステップ708)。また、電気錠(図示せず)を解錠し(ステップ709)、リーダ1−7が設置されている出入り口のドアを開く。これにより、リーダ1−7にICカードをセットしたMさんは、室内区画▲2▼から室内区画▲3▼へ入ることができる。
【0083】
このようにして、制御装置7−2の現在位置情報DB22 におけるカレント区画の一部あるいは全てが消失していても、管理装置6から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われ、継続してアンチパスバック制御が行われるようになる。他の制御装置7−1,7−3においても同様にして、制御装置7−1,7−2の現在位置情報DB21 ,DBA23 におけるカレント区画の一部あるいは全てが消失していても、管理装置6から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われ、継続してアンチパスバック制御が行われる。
【0084】
〔管理装置6から応答がない場合〕
例えば、制御装置7−2から管理装置6へ再確認依頼を送っても、管理装置6がダウンしていて、管理装置6からカレント区画が返送されてこない場合がある。このような場合には、2次照合結果を全てOKとする、2次照合結果を全てNGとする、重要度の高い人のみ2次照合結果をOKとするなど、種々の方式で対応することが可能である。どの方式とするかは、システムの運用に応じて決定する。
【0085】
以上の説明から分かるように、本実施の形態によれば、ICカード4のカレント区画がそのICカード4を使用することの可能な全ての制御装置7や管理装置6において共有されるものとなり、制御装置7の管理区画SをまたがったICカード4の使用に対してもアンチパスバック制御を行うことができるようになる。また、本実施の形態において、制御装置7は、通常は管理装置6に問い合わせることなく照合(1次照合)を行う。したがって、その通信時間を含めた照合に要する時間は短く、高速に照合が行われるものとなる。
また、本実施の形態では、1次照合によりアンチパスバックNGと判定した場合にのみ、管理装置6へ問い合わせて2次照合を行うので、無用な警報の発生が排除され、信頼性が向上する。また、異常時のみ管理装置6へ問い合わせるので、管理装置6に負荷が集中することもない。
また、本実施の形態によれば、メンテナンスなどの際に制御装置7の現在位置情報DB2におけるカレント区画が消失したとしても、2次照合に際して管理装置6から返送されてくるカレント区画によってその消失が自動的に補われるので、継続してアンチパスバック制御が行われるようになる。
【0086】
なお、上述した実施の形態において、制御装置7における現在位置情報DB2におけるカレント区画が消失した場合、管理装置6から現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画を制御装置7へ送り、制御装置7における現在位置情報DB2を復旧させるようにしてもよい。
【0087】
また、図1において、例えば制御装置7−1における現在位置情報DB21 におけるカレント区画が消失した場合、制御装置7−2における現在位置情報DB22 や制御装置7−3における現在位置情報DB23 に記録されているカレント区画を制御装置7−1へ送り、制御装置7−1における現在位置情報DB21 を復旧させるようにしてもよい。
【0088】
なお、この場合、制御装置7はその管理区画Sで使用することの可能なICカード4のカレント区画しか共有していないため、カレント区画が消失した制御装置7における現在位置情報DB2を完全復旧させることができないことがある。これに対し、管理装置6は全管理区画で使用することの可能なICカード4についてそのカレント区画を共有しているので、カレント区画が消失した制御装置7における現在位置情報DB2を完全復旧させることが可能である。
【0089】
また、上述した実施の形態では、ステップ704での1次照合により不一致(アンチパスバックNG)と判定した場合、現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画の返送を制御装置7から管理装置6に依頼し、管理装置6から返送されてきたカレント区画を使用して制御装置7で2次照合を行うようにしたが、管理装置6で2次照合を行うようにし、その2次照合結果を制御装置7へ返送するようにしてもよい。
【0090】
この場合、ステップ704での1次照合により不一致(アンチパスバックNG)と判定した場合、制御装置7から管理装置6にカード番号および管理コード番号を送り、再照合を依頼する。制御装置7から再照合の依頼を受けた場合、管理装置6では、依頼元の制御装置7から送られてきたカード番号に対応して現在位置管理情報MB2に記録されているカレント区画を読み取り、また依頼元の制御装置7から送られてきた管理コード番号に対応して設置位置管理情報MB1に記録されている入室元の室内区画を読み取り、この読み取ったカレント区画と室内区画とを照合し、その照合結果を依頼元の制御装置7へ返送する。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように本発明によれば、記録媒体のカレント区画がその記録媒体を使用することの可能な全ての制御装置や管理装置において共有されるものとなり、コントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの利点(高速照合、負荷分散など)を継承しつつ、管理区画をまたがった記録媒体の使用に対してもアンチパスバック制御を行うことが可能となる。
また、制御装置において記録媒体のカレント区画が消失しても、その記録媒体を使用することの可能な他の制御装置や管理装置がその記録媒体のカレント区画を共有しているため、この他の制御装置や管理装置が共有するカレント区画によってその消失したカレント区画を復旧し、継続してアンチパスバック制御を行わせることが可能となる。
また、本発明によれば、制御装置は、通常は管理装置に問い合わせることなく照合(1次照合)を行うので、その通信時間を含めた照合に要する時間は短く、高速に照合が行われるものとなる。
また、本発明によれば、1次照合により不一致と判定された場合にのみ、管理装置へ問い合わせて再照合(2次照合)を行うので、無用な警報の発生が排除され、信頼性が向上する。また、異常時のみ管理装置へ問い合わせるので、管理装置に負荷が集中することもない。
また、制御装置の現在位置情報におけるカレント区画の一部あるいは全部が消失していても、2次照合に際して管理装置から返送されてくるカレント区画によってその消失を自動的に補うようにしたり、管理装置での2次照合に際して使用されるカレント区画によってその消失を自動的に補うようにしたりして、継続してアンチパスバック制御を行わせるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る入退室管理システムの一実施の形態の要部を示す図である。
【図2】 施設内におけるリーダの配置状態を示す図である。
【図3】 この入退室管理システムにおいて管理装置6が保有する設置位置管理情報、現在位置管理情報および許可指定区画情報を例示する図である。
【図4】 この入退室管理システムにおいて制御装置7−1が保有する設置位置情報および現在位置情報を例示する図である。
【図5】 この入退室管理システムにおいて制御装置7−2が保有する設置位置情報および現在位置情報を例示する図である。
【図6】 この入退室管理システムにおいて制御装置7−3が保有する設置位置情報および現在位置情報を例示する図である。
【図7】 制御装置7(7−1,7−2,7−3)における本実施の形態特有の処理動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】 アンチパスバックNGとされた場合のカード毎のリセット方法を説明する図である。
【図9】 従来のセンタ一括制御方式を採用した入退室管理システムの要部を示す図である。
【図10】 従来のコントローラ制御方式を採用した入退室管理システムの要部を示す図である。
【符号の説明】
1(1−1〜1−18)…リーダ、3…通信ライン、4…ICカード、6…管理装置、7(7−1,7−2,7−3)…制御装置、S(S1,S2,S3)…管理区画、▲1▼〜▲5▼…室内区画、MB1…設置位置管理情報、MB2…現在位置管理情報、MB3…許可指定区画情報、DB1(DB11 ,DB12 ,DB13 )…設置位置情報、DB2(DB21 ,DB22 ,DB23 )…現在位置情報。
Claims (5)
- 室内区画間を移動する記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取る少なくとも1つのリーダと接続され、このリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する複数の制御装置と、
これら制御装置に接続されたリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する管理装置とを備えた入退室管理システムであって、
前記制御装置のそれぞれは、
自己と接続されているリーダを介して前記記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取った場合、その識別情報に対応して自己の前記現在位置情報に記録されているカレント区画を読み取り、このカレント区画と前記識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する照合手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、前記識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画から入室先の室内区画への入室を許可する入室許可手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、自己の前記現在位置情報に記録されている前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替えるカレント区画書替手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、他の制御装置および前記管理装置へこの他の制御装置および管理装置が保有している前記現在位置情報および前記現在位置管理情報における前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していないと判定された場合、前記管理装置にその管理装置が保有している前記現在位置管理情報における前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する再確認依頼手段と、
この再確認依頼手段からの依頼に応えて前記管理装置から返送されてきたカレント区画と前記記録媒体から識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを再照合する再照合手段と
を備えたことを特徴とする入退室管理システム。 - 室内区画間を移動する記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取る少なくとも1つのリーダと接続され、このリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する複数の制御装置と、
これら制御装置に接続されたリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する管理装置とを備えた入退室管理システムであって、
前記制御装置のそれぞれは、
自己と接続されているリーダを介して前記記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取った場合、その識別情報に対応して自己の前記現在位置情報に記録されているカレント区画を読み取り、このカレント区画と前記識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する照合手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、前記識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画から入室先の室内区画への入室を許可する入室許可手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、自己の前記現在位置情報に記録されている前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替えるカレント区画書替手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、他の制御装置および前記管理装置へこの他の制御装置および管理装置が保有している前記現在位置情報および前記現在位置管理情報における前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信するメッセージ送信手段と、
前記照合手段によって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していないと判定された場合、前記記録媒体から読み取った識別情報およびその識別情報を読み取ったリーダの固有情報を前記管理装置に送り再照合を依頼する再照合依頼手段とを備え、
前記管理装置は、
前記制御装置から再照合の依頼を受けた場合、この依頼元の制御装置から送られてくる識別情報に対応して自己が保有している前記現在位置管理情報に記録されているカレント区画を読み取り、また前記依頼元の制御装置から送られてくる固有情報に対応して自己が保有している前記設置位置管理情報に記録されている入室元の室内区画を読み取り、この読み取ったカレント区画と室内区画とを照合し、その照合結果を前記依頼元の制御装置へ返送する再照合手段を備えた
ことを特徴とする入退室管理システム。 - 請求項1又は2に記載された入退室管理システムにおいて、
前記制御装置の照合手段は、前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応して前記現在位置情報に記録されているカレント区画が未確定であることを示す初期値であった場合、前記識別情報を読み取ったリーダに対して前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画に拘わらず、そのカレント区画と入室元の室内区画とが一致していると判定することを特徴とする入退室管理システム。 - 室内区画間を移動する記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取る少なくとも1つのリーダと接続され、このリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する複数の制御装置と、これら制御装置に接続されたリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する管理装置とを備えた入退室管理システムにおける入退室管理方法であって、
前記制御装置のそれぞれを自己とし、
自己と接続されているリーダを介して前記記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取った場合、その識別情報に対応して自己の前記現在位置情報に記録されているカレント区画を読み取り、このカレント区画と前記識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する第1ステップと、
この第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、前記識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画 から入室先の室内区画への入室を許可する第2ステップと、
前記第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、自己の前記現在位置情報に記録されている前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替える第3ステップと、
前記第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、他の制御装置へこの他の制御装置が保有している前記現在位置情報における前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信する第4ステップと、
前記第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していないと判定された場合、前記管理装置にその管理装置が保有している前記現在位置管理情報における前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応して記録されているカレント区画の返送を依頼する第5ステップと、
前記第5ステップの依頼に応えて前記管理装置から返送されてきたカレント区画と前記記録媒体から識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを再照合する第6ステップと
を備えたことを特徴とする入退室管理方法。 - 室内区画間を移動する記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取る少なくとも1つのリーダと接続され、このリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置情報とを保有する複数の制御装置と、これら制御装置に接続されたリーダの固有情報に対応してそのリーダの設置位置によって定まる入室元および入室先の室内区画を記録した設置位置管理情報と、前記記録媒体に書き込まれている識別情報に対応してその記録媒体の現在位置している室内区画がカレント区画として記録される現在位置管理情報とを保有する管理装置とを備えた入退室管理システムにおける入退室管理方法であって、
前記制御装置のそれぞれを自己とし、
自己と接続されているリーダを介して前記記録媒体に書き込まれている識別情報を読み取った場合、その識別情報に対応して自己の前記現在位置情報に記録されているカレント区画を読み取り、このカレント区画と前記識別情報を読み取ったリーダの固有情報に対応して自己の前記設置位置情報に記録されている入室元の室内区画とを照合する第1ステップと、
この第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、前記識別情報を読み取ったリーダが設置されている入室元の室内区画から入室先の室内区画への入室を許可する第2ステップと、
前記第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、自己の前記現在位置情報に記録されている前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替える第3ステップと、
前記第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していると判定された場合、他の制御装置へこの他の制御装置が保有している前記現在位置情報における前記記録媒体から読み取られた識別情報に対応するカレント区画を前記入室を許可した入室先の室内区画に書き替える旨のメッセージを送信する第4ステップと、
前記第1ステップによって前記カレント区画と前記入室元の室内区画とが一致していないと判定された場合、前記記録媒体から読み取った識別情報およびその識別情報を読み取ったリーダの固有情報を前記管理装置に送り再照合を依頼する第5ステップと、
前記制御装置から再照合の依頼を受けた場合、その依頼元の制御装置から送られてくる識別情報に対応して前記管理装置が保有している前記現在位置管理情報に記録されているカレント区画を読み取り、また前記依頼元の制御装置から送られてくる固有情報に対応し て前記管理装置が保有している前記設置位置管理情報に記録されている入室元の室内区画を読み取り、この読み取ったカレント区画と室内区画とを照合し、その照合結果を前記管理装置より前記依頼元の制御装置へ返送する第6ステップと
を備えたことを特徴とする入退室管理方法。
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