JP4044044B2 - 電気泳動用デバイス、電気泳動装置、電気泳動法及び検体検出法 - Google Patents

電気泳動用デバイス、電気泳動装置、電気泳動法及び検体検出法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、核酸、蛋白質、ポリペプチド、多糖類などの生体関連物質等を検出するための電気泳動用デバイス、電気泳動装置、電気泳動法及び検体検出法に関する。
背景技術
近年、病気の診断、原因の解明のために、バイオチップ(DNAチップ等)とよばれる、平面上に核酸等の生体関連物質プローブを種類毎に区分された多数のスポットに固定化した物が用いられ始めている。
バイオチップとしては、化学的又は物理的に修飾した基盤上に核酸をスポッティングして固定化する方法[Science 270,467−470(1995)]、シリコン等の基盤の上にフォトグラフィー技術により短鎖の核酸を直接固相合成していく方法[米国特許第5,445,934号、米国特許第5,774,305号]が知られている。スポッティング法は、スポット毎に固定化される核酸量のバラツキが大きいため、チップ毎の再現性が悪く、均一なチップを大量に生産することは困難である。フォトグラフィー法は、スポット毎に固定化された核酸量のバラツキは少なく、チップ毎の再現性は優れるが、高価な製造装置と多段の製造プロセスによりチップが高価である。また、基盤上で核酸合成を行うため長鎖の核酸の合成は困難であった。
そこで、最近、スポット毎に固定化された核酸量のバラツキが小さく、チップ毎の再現性に優れ、且つ核酸の鎖長に依らず、基盤等への固定化も容易である核酸等の生体関連物質プローブがゲルに固定化されているバイオチップ(特開2000−270878号、特開2000−60554号公報参照)が注目を集めている。特に、特開2000−270878号に開示されているバイオチップは、各々異なる核酸等の生体関連物質が固定化された複数の生体関連物質固定化ゲル保持中空繊維を規則的に配列した繊維集合体(3次元配列体)を繊維軸と交わる断面で切断して得られる薄片(以下、キャピラリーアレイシートと呼ぶ)であり、安価で大量生産可能なバイオチップとして市場から大きく期待されている。
このような核酸等の生体関連物質プローブがゲルに固定化されているバイオチップでは、電気泳動により電解液中の核酸等の生体関連物質検体をゲル中に泳動させることにより、生体関連物質プローブと生体関連物質検体が効率良くハイブリダイズし、さらにはハイブリダイズしなかった不要な検体の洗浄が可能である。DNAチップの電気泳動について、特開2000−60554号に記載されているが、該公報では、電極を設けたチップを使用する電気泳動法であり、上記キャピラリーアレイシートには適用できない。また、電気泳動のために、電極をチップ上に設けることは、チップが高価となり好ましくない。
発明の開示
キャピラリーアレイシートは、安価で大量生産可能なことが特徴である。本発明は、特に、このキャピラリーアレイシートに適した電気泳動用デバイス、電気泳動装置及び電気泳動法並びに検体検出法を提供することを目的とする。
また、保管、輸送時におけるチップの汚染防止、品質の維持のため、チップは筐体の中に保存されるのが好ましく、さらに、生体関連物質プローブがゲルに固定化されているチップでは、ゲルが乾燥しないようにチップが液体中で保存されるのが好ましい。
また、効率良く、検体とゲルに固定化されたプローブのハイブリダイゼーション、不要な検体の洗浄を行うには、温度のコントロールができることが望ましい。さらに、検体として、様々な種類、大きさの核酸を電気泳動させる場合、それぞれの核酸の泳動挙動が異なるため、リアルタイムに核酸の泳動状態がモニタリングできれば、確実なハイブリダイゼーション反応、不要な検体の洗浄除去が行える。
本発明は、これらの課題も併せて解決することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、キャピラリーアレイシート等の電気泳動担体を電気泳動、ハイブリダイゼーション、洗浄、検出が可能な筐体に収めることにより、安価で大量生産可能な、且つ保存性のよい核酸、蛋白質、ポリペプチド、多糖類などの生体関連物質等を検出するための電気泳動用デバイス及びこれを用いた電気泳動法並びに検体検出法を提供し得ることを見出した。
さらに本発明者らは、キャピラリーアレイシート等の電気泳動担体に適した電気泳動装置及び電気泳動法を提供し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、内部に電気泳動担体で分離された密閉空間を有する筺体であって、該密閉空間の外壁部に外部と連通可能な少なくとも1個の液体注入口且つ排出口を有することを特徴とする電気泳動用デバイス、である。好ましくは、本発明は、内部に電気泳動担体で分離された2つの密閉空間を有する筺体であって、該2つの密閉空間の外壁部それぞれに外部と連通可能な少なくとも1個の液体注入口且つ排出口を有することを特徴とする電気泳動用デバイス、である。電気泳動担体としては、プローブを固定した高分子ゲルをキャピラリーの中空部に保持したキャピラリーアレイシートが好適である。また、筺体は、例えば、透明材料で構成される。
さらに、本発明は、上記電気泳動用デバイスの筐体内部の分離された密閉空間に液体注入口且つ排出口からそれぞれ検体溶液及び電解質溶液を注入し、次いで、該液体注入口且つ排出口から分離された密閉空間に、電極を挿入し電圧を印加して電気泳動担体に検体分子を泳動させることを特徴とする電気泳動法、である。検体溶液及び電解質溶液は、例えば、注入器を介して注入し、該注入器は電極とすることができる。好ましくは、本発明は、上記電気泳動用デバイスの筐体内部の分離された2つの密閉空間に液体注入口且つ排出口からそれぞれ検体溶液及び電解質溶液を注入し、次いで、該液体注入口且つ排出口から分離された2つの密閉空間に、それぞれ電極を挿入し電圧を印加して電気泳動担体に検体分子を泳動させることを特徴とする電気泳動法、である。
さらに、本発明は、上記電気泳動用デバイスの筐体内部の分離された密閉空間に、液体注入口及び排出口から導電性の液体注入器且つ排出器を挿入し、分離された密閉空間に洗浄液を注入・排出させながら、液体注入器且つ排出器間に電圧を印加して、電気泳動担体の表面及び内部から不要な検体分子を泳動・除去することを特徴とする電気泳動法、である。好ましくは、本発明は、上記電気泳動用デバイスの筐体内部の分離された2つの密閉空間に、それぞれ少なくとも1個の液体注入口及び排出口から導電性の液体注入器且つ排出器を挿入し、分離された2つの密閉空間それぞれに洗浄液を注入・排出させながら、液体注入器且つ排出器間に電圧を印加して、電気泳動担体の表面及び内部から不要な検体分子を泳動・除去することを特徴とする電気泳動法、である。
さらに、本発明は、上記電気泳動法において、光を電気泳動担体表面に直角に照射して担体表面乃至内部に存在する検体分子を検出することを特徴とする検出方法、である。検体分子の検出は、例えば、検体分子に結合している蛍光分子からの蛍光を検出することにより行うことができる。
さらに、本発明は、電気泳動担体を一対の電極で挟み込む機構を有し、挟み込まれた電気泳動担体と各電極間に液体保持可能な空間を有することを特徴とする電気泳動装置、である。電気泳動担体としては、プローブを固定した高分子ゲルをキャピラリーの中空部に保持したキャピラリーアレイシートが好適である。液体保持可能な空間は、例えば、電極部分の凹部により形成される。また、バイオチップを一対の電極で挟み込む機構として、一対の電極のうち、一方の電極が他の電極に対向して移動可能とすることができる。電極としては、少なくとも1個の液体保持可能な空間に通ずる液体注入・排出口や光透過窓を有するものが挙げられる。さらに、電極は温度コントロール可能とすることができる。
さらに、本発明は、電極に光透過窓を有する電気泳動装置により、光学的に検体を検出しながら電気泳動を行う電気泳動法、である。
以下、図面により、本発明の実施の形態について、電気泳動担体として、中空繊維を用いたキャピラリーアレイシートを例示し説明する。しかし、電気泳動担体は、前記キャピラリーアレイシートに限定されない。
図1は、キャピラリーアレイシート表面の模式図である。11は核酸、タンパク質等の生体関連物質プローブ(以下、プローブ)が固定化されたアクリルアミド、アガロース等の高分子ゲル、12はゲル11を保持している中空繊維、13は中空繊維12を接着しているマトリックスを表す。図1では中空繊維の中空部にプローブを固定化したゲルを充填した電気泳動担体であるキャピラリーアレイシートを例示したが、電気泳動媒体である高分子ゲルを保持する電気泳動担体の形態はこれに限定されるものではない。電気泳動担体の厚み方向にプローブが固定されたゲルが貫通充填されものであればよい。中空繊維以外のゲルを保持する電気泳動担体としては、例えば、特開2000−78998号公報に記載されているような積層された複数のシート状部材やブロック状部材にレーザー等で貫通穴を穿ち、その中にプローブを固定したゲルを注入したのちシート化した電気泳動担体などが挙げられる。
図2は、電気泳動デバイスの模式図である。筐体部品21と筐体部品22でキャピラリーアレイシート23を挟み込み、キャピラリーアレイシート23で分離された2つの空間24と25を有することを表している。20は、筐体部品21と筐体部品22を固定する接着剤である。26,27及び28,29は、それぞれ内部の空間24及び25と連通した、筐体部品21及び22に設けた液体注入口且つ排出口である。キャピラリーアレイシートの厚みは数十ミクロンから1mm程度の範囲である。大きさは、数ミリ角から数センチ角のものが普通に用いられる。筐体部品21,22は、射出成型可能なプラスチック材料を用いれば、安価で大量に生産できる。また、筐体部品21,22をガラス、アクリル樹脂、透明電極等の透明材料で作製しておけば、筐体内部のキャピラリーアレイシートの様子が観察できる。さらに、筐体が透明材料であれば、蛍光標識された検体をキャピラリーアレイシートに光を照射して、光学的に検出可能である。筐体が透明材料でない場合は、適宜、窓を設けその部分を透明材料とすればよい。
図2では、キャピラリーアレイシートを一種のパッキング代わりに使用している。従って、キャピラリーアレイシート23で分離された2つの空間24と25は、液体保持空間として利用できる。また、キャピラリーアレイシートをパッキング代わりに使用すれば、同じ形の筐体部品21,22で、任意の厚さのキャピラリーアレイシートを挟み込むことができる。キャピラリーアレイシートでは、図1のマトリックス13はスライスしやすいように比較的柔らかな樹脂が用いられるため、キャピラリーアレイシートをパッキング代わりに使用する方式はキャピラリーアレイシートに適した方法である。
図3は、外壁部に内部の空間と連通可能な液体注入口且つ排出口を有する電気泳動デバイスの模式図である。31,32,33及び34は、内部の空間と連通可能な液体注入口且つ排出口であり、キャピラリーアレイシートで分離された内部の空間と連通している。液体注入口且つ排出口は、柔軟なゴムあるいはフィルム等で塞がれている。35は液体注入器且つ排出器であり、液体注入針且つ排出針36を液体注入口且つ排出口に刺し込み、検体溶液の注入、洗浄溶液の注入、排出を行う。また、金メッキ処理等を施した導電性の液体注入針且つ排出針36を使用し、例えば、31及び34の液体注入口且つ排出口に刺し込み、31及び34の導電性の液体注入針且つ排出針に電圧を印加すれば、キャピラリーアレイシートの生体関連物質プローブが固定化されたゲル中へ、検体分子を泳動させることができる。また、洗浄液を同様に注入及び排出しながら電気泳動を行えば、効率良くデハイブリダイゼーション、洗浄等を行うことができる。
図4は、平らな形状の導電性の液体注入器且つ排出器を用いる場合の模式図である。41及び42は内部の空間と連通可能な液体注入口且つ排出口であり、43が平らな形状の導電性の液体注入器且つ排出器である。44は液体注入・排出孔であり、この孔から液体の注入、排出を行う。導電性の液体注入器且つ排出器の材料としては、グラファイト、白金、金、金属に金メッキしたもの等が挙げられる。導電性の液体注入器且つ排出器の形状としては、櫛状に複数の導電性の針を備えたもの、平らな平面状のもの等があるが、検体を均一にキャピラリーアレイシートの生体関連物質プローブが固定化されたゲル中へ泳動させるには、図4に示すような、平らで幅広いものが好ましい。
図5は、検体の検出方法を表す模式図である。検体を蛍光標識しておけば、光学的に検体の検出が可能であり、図5に示すよう、光照射装置56により、筐体部品51を通してキャピラリーアレイシートへ、キャピラリーアレイシート表面に垂直な方向から光を照射し、キャピラリーアレイシートのゲル中に固定化された生体関連物質プローブとハイブリダイズしている検体から放射される蛍光をCCDカメラ等の光検出装置57で検出可能である。さらに、キャピラリーアレイシートのマトリックス部が光を通さなければ、高いS/Nで検体から放射される蛍光を検出できる。ここで、54及び55は図3に示す導電性の液体注入針且つ排出針である。図5のように、針を光の照射、蛍光検出の妨げにならない位置に刺し込めば、電気泳動、洗浄等を行いながら、リアルタイムで検体の状態がモニタリングできるので、確実で効率的なハイブリダイゼーション及び不要な検体の洗浄が可能となり、高い精度で検体の検出が行える。
図6は、パッキング材61により上下方向が固定されたキャピラリーアレイシート60を筐体枠62に収め、上下をガラス板64で覆い、キャピラリーアレイシート60が取り付けられたパッキング材61の内部を密閉した電気泳動デバイスの模式図である。パッキング材61は、液体のシーリングが可能で、液体注入且つ排出針が刺し込み可能な柔軟なゴム材等が望ましい。筐体枠62は、液体注入且つ排出針が挿入可能な様に挿入孔63が設けてある。
液体の注入・排出は、図7に示す様に、筐体枠72に設けた挿入孔73から液体注入且つ排出針75,76を挿入し、パッキング材71に刺し込み、例えば、液体注入且つ排出針75から液体を注入しながら、液体注入且つ排出針76から液体または密閉空間内部の気体を排出する。このとき、下側から液体を注入し、上側から排出させれば、密閉空間内に気泡を残さず液体を充満させる事ができる。
密閉空間に検体溶液を充満させれば、検体はキャピラリーアレイシート70の生体関連物質プローブが固定化されたゲルの表面及び内部へ自然拡散し、プローブとハイブリッドを形成する。ここで、密閉空間に検体溶液を充満させ、さらに検体溶液を液体注入且つ排出針75,76から交互に注入・排出させれば、密閉空間内で図7の矢印の様な液流が生じ、検体を均一に密閉空間全体に循環させることができ、場所むらが少ないハイブリダイゼーションが可能である。また、液体注入且つ排出針75,76へ交互に電圧を印加すれば、密閉空間内で図7の矢印の様な電界が生じ、検体を均一に密閉空間全体に泳動させ、場所むらが少ないハイブリダイゼーションが可能であり、液流による循環と同時に行えば、さらに場所むらが少ないハイブリダイゼーションが可能である。
同様に、洗浄溶液を液体注入且つ排出針75,76から交互に注入・排出させれば、密閉空間内で図7の矢印の様な液流が生じ、電気泳動担体の表面及び内部からハイブリッドを形成しなかった不要な検体を液流により除去することが可能である。また、液体注入且つ排出針75,76へ交互に電圧を印加すれば、密閉空間内で図7の矢印の様な電界が生じ、電気泳動担体の表面及び内部からハイブリッドを形成しなかった不要な検体を電気泳動により除去することが可能であり、液流と同時に行えば、さらに効率よく不要な検体を除去することが可能である。
図8は、電気泳動装置の模式図であり、電極でキャピラリーアレイシートを挟み込んだ状態を表している。キャピラリーアレイシートの厚みは数十ミクロンから1mm程度の範囲である。また、大きさは数ミリ角から数センチ角のものが普通に用いられる。28は装置の土台、21,22は電極、24,25は絶縁体、23はキャピラリーアレイシート、26は手動式移動ステージ、27は移動台、29は電源を表している。電極21は絶縁体24で絶縁して装置の土台28に固定し、電極22は絶縁体25で絶縁し、装置の土台28に固定された移動ステージ26の移動台27上に固定する。従って、電極22は移動ステージ26の移動台27と共に動かすことができる。移動台27を動かし、電極21、22間の間隔を広げ、その間にキャピラリーアレイシート23を挿入し、その後、移動台27を反対方向に動かし、電極21、22間の間隔を狭めることにより、電極21、22で、キャピラリーアレイシート23を適当な力で挟み込むことができる。また、このようにして、任意の厚さのキャピラリーアレイシートを電極間に挟み込むことができる。
図8の挟み込み機構ではキャピラリーアレイシートを一種のパッキング代わりに使用した構成であるが、キャピラリーアレイシートのパッキング効果が乏しい場合、キャピラリーアレイシートと電極の間に薄いパッキングを挿入して締め付けてもよい。また、キャピラリーアレイシートのパッキング効果を高めるには、図1のマトリックスに比較的柔らかな樹脂を使用すればよい。
挟み込み機構としては、図8以外に絶縁性のクランプを用いて電極21と22を把持固定する方法、同様に絶縁性のネジで締め付ける方法などが挙げられる。
図9は、電極の斜視図であり、この電極でキャピラリーアレイシートを挟み込めば、電極の31に示す面とキャピラリーアレイシートのマトリックス部が密着し、電極とキャピラリーアレイシートの間に空間が形成される。すなわち、この電極は電極面に凹部が形成された構造を有しているため、この空間に電解液、検体を注入して、電極間に電圧を印加して電気泳動を行うことができる。電極に凹部が形成されていない場合は、前述のごとくキャピラリーアレイシートと電極間に適当な厚みのパッキングを挿入してキャピラリーアレイシートを挟むことにより、パッキングの厚み空間を液体保持空間として利用することができる。
電極の形状は種々考えられるが、キャピラリーアレイシートのマトリックス部と密着する31の形状をキャピラリーアレイシートの大きさ、厚さ、硬さに合わせ、最適化することにより、適当な力でキャピラリーアレイシートを電極間に挟み込めば、電極とキャピラリーアレイシートの間に液漏れが生じない空間を形成することが可能である。例えば、大きさが20×20mm、厚さが0.5mm、マトリックス部がウレタン樹脂で構成されたキャピラリーアレイシートでは、キャピラリーアレイシートのマトリックス部と密着する部分31は、平坦で、幅1〜2mm程度が好ましい。この場合、適当な力でキャピラリーアレイシートを挟み込めば、多少、キャピラリーアレイシートに厚みむらがあっても、電極とキャピラリーアレイシートの間に液漏れが生じない空間を形成することができる。
電極の材料としては、グラファイト、白金、金、金属に金メッキを施したものなどが挙げられる。また、透明電極を用いてもよい。さらに、電極に電気ヒーターを埋め込んだり、電極の内部を空洞にし、そこへ、外部から任意の温度の液体を流し、電極の温度をコントロールすれば、最適な温度条件で、効率良くハイブリダイゼーション又はデハイブリダイゼーション、洗浄操作等を行うことができる。
図10は、導体部41と絶縁部42から構成される電極の斜視図である。
電気泳動では、電極から電気分解により気泡が発生する場合がある。発生した気泡が核酸等の高分子プローブを固定化したスポットに付着すると、気泡のために検体の泳動挙動が他のスポットと異なったものとなり、スポット間で均一なハイブリダイゼーション又は洗浄が行えず、正確な検体の検出ができない。しかし、図10に示す一対の電極でキャピラリーアレイシートを垂直に挟み込めば、電極とキャピラリーアレイシートの間に上方が開口した空間が形成され、電極の導体部から発生した気泡は、キャピラリーアレイシートに付着することなく上方へ浮き上がり、さらに、上方の開口部から大気中へ放出される。
ここで、電極の少なくとも1ヶ所に液体注入・排出口を設けておけば、電極とキャピラリーアレイシートの間に形成される空間が密閉されていても、液体注入・排出口から検体、電解液、洗浄液の注入,排出が可能である。さらに、電極とキャピラリーアレイシートの間に上方が開口した空間が形成される場合であっても、検体、電解液、洗浄液の循環が可能となり、効率良くハイブリダイゼーション又は洗浄を行うことができる。
図11は電極を上方から見た図であり、電極51に液体注入口52及び液体排出口53を設けてある。これらの液体注入・排出口により電極の凹部54とキャピラリーアレイシートとの間に形成される空間へ、検体、電解液、洗浄液の注入、排出が可能である。
図12は温度コントロールが可能な電極の1例を示す。電極61は内部が空洞になっており、外部から任意の温度の液体を、内部の空洞と連通した入出口62,63から循環させ、電極61の温度コントロールを行うことができる。
図13は、窓を有する電極でキャピラリーアレイシートを挟み込んだ状態を上方から見た模式図である。71は電極で、74,75の窓があいている。72も電極で、76,77の部分全体を窓とした例である。窓の材料としては、ガラス、アクリル等の透明な材料が挙げられる。73はキャピラリーアレイシートで、78,79は光照射装置、80,81は光検出装置を表す。この図では両方の電極に窓を設けた例を示したが、一方だけの電極に窓を設けて、キャピラリーアレイシートの片側の液体中の検体濃度を検出してもよい。
キャピラリーアレイシートでは、特定の検体がキャピラリーアレイシート上の特定のスポットに固定化されたプローブと結合することにより検体を検出している。例えば、25種類の異なるプローブを固定化したスポットを有するキャピラリーアレイシートで、その25種類の中の1種類と結合可能な1種類の検体を検出する場合、キャピラリーアレイシートを一対の電極で挟み込み、検体を電気泳動により均一にキャピラリーアレイシート上のスポットへ泳動させると、各スポットに1/25の検体が泳動し、1つのスポットでは検体とプローブが結合し、その他の24のスポットでは、検体とプローブは結合することなく、検体はスポットを通り抜ける。そこで、電極の極性を反転させるか、電極に少なくとも1ヶ所の液体注入・排出口を設けておき、電極の極性は変えずに、キャピラリーアレイシートで隔てられた検体、電解液を液体注入・排出口により循環させ、更に電気泳動を繰り返し行えば、検体とプローブの結合量が増加し、検出のS/Nを高めることが可能である。
ところが、例えば、検体として、同時に、様々な種類、様々な大きさの核酸を電気泳動させる場合、それぞれの核酸の泳動挙動が異なるため、短鎖の核酸は、全てゲル中に泳動しているが、長鎖の核酸は一部しかゲル中に泳動していない段階で、電極の極性を反転したり、検体、電解液を循環させてしまい、精度良く核酸の検出ができない可能性がある。そこで、リアルタイムに核酸の泳動状態がモニタリングできれば、確実で効率的なハイブリダイゼーション、不要な検体の洗浄が行え、高い精度で核酸の検出が可能となる。
そこで、検体を蛍光標識しておけば、光学的に検体の検出が可能であり、図13に示すように光照射装置78,79により電極71,72に設けられた窓74,76を通して、電極71,72とキャピラリーアレイシート73の間の空間へ光を照射し、電極71,72とキャピラリーアレイシート73の間の空間に存在する蛍光標識された検体から放射される蛍光を電極71,72に設けられた窓75,77を通して光検出装置80,81により検出すれば、検体の泳動挙動をリアルタイムにモニタリングすることが可能である。さらに、モニタリングした蛍光強度をもとに、印加電圧の反転、印加電圧量の変更、検体、電解液の循環等の制御を行うことにより、効率的かつ確実なハイブリダイゼーション、不要な検体の洗浄が行え、精度の高い検体の検出が可能である。また、電極に設けた液体注入・排出口をから検体、電解液を外部に透明なガラス管等で導き出し、同様に光を照射して検体の泳動挙動をリアルタイムにモニタリングすることも可能である。
図13では、光照射装置78,79と光検出装置80,81が直線上に配置されているが、光照射装置78,79と光検出装置80,81を直角に配置してもよい。例えば、図13で説明すれば、光検出装置80,81を上方又は下方に配置し、蛍光標識された検体から放射される蛍光を電極71,72とバイオチップ73の間に形成される空間の上方開口部又は電極71,72の下方に窓を設け、その窓から検出してもよい。また、電極71,72に設けられた窓74,75,76,77と光照射装置78,79及び光検出装置80,81の間を光ファイバーで接続してもよい。
また、図13では、光の照射方向がキャピラリーアレイシートの表面と平行に照射されているが、図14に示すように、電極91にキャピラリーアレイシートの表面と垂直方向に位置する窓94を設け、この窓94を通して、光照射装置96により、キャピラリーアレイシート93の表面へ光を照射し、キャピラリーアレイシート93のゲル内に存在する蛍光標識された検体から放射される蛍光を対向する電極92に設けられた窓95を通してCCD等の光検出装置97により検出すれば、キャピラリーアレイジートのゲル脱落、気泡付着の検出や、キャピラリーアレイシートのゲル内部での検体の泳動挙動のリアルタイムなモニタリングが可能である。この際、キャピラリーアレイシートのマトリックス及びゲルを保持している中空繊維が光を透過しなければ、高いS/Nで蛍光の検出が可能となる。
本明細書は本願の優先権の基礎である日本国特許出願第2001−300107号及び第2001−300108号の明細書及び/又は図面に記載される内容を包含する。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例の範囲に限定されるものではない。
〔実施例1〕
(1) キャピラリーアレイシートの作製:
板の中央部に直径0.32mmの孔が0.42mm間隔で、格子状に5×5、25個配置された、厚さ0.1mmの多孔板2枚を用い、2枚重ねた多孔板の全ての孔に、ポリメチルメタクリレート製中空繊維(外径0.25mm、内径0.18mm、長さ500mm)を通過させた。次に、この2枚の多孔板を50mmの間隔に広げ、繊維間にカーボンブラックで着色したポリウレタン樹脂を流し込み、長さ50mm、20mm角の角柱状に包埋した。両端に樹脂で固定化されない部分を有する中空繊維配列体を得た。20mm角の角柱状の中央部2.1mm角の中に25本の中空繊維が配列されていた。
得られた中空繊維配列体中の22本の中空繊維にゲル前駆体溶液のみを充填した。残り3本の中空繊維に40ベースの核酸プローブAを含むゲル前駆体溶液を充填し、重合させた。その後、ミクロトームにて、繊維軸と直角方向に、厚さ0.5mmの薄片を切り出し、キャピラリーアレイシートを得た。
(2) 検体の検出
得られたキャピラリーアレイシートを図3に示すアクリル樹脂製の筐体の中に収めた。この際、図2に示すようにキャピラリーアレイシートを適当な圧力で筐体部品間に挟み込み、筺体部品間を、接着剤を用いて接着固定した。ここで、キャピラリーアレイシートを筐体部品間に挟み込めるように周囲をトリミングしてもよい。筐体部品間に挟み込まれたキャピラリーアレイシートで分離された空間は、長さ10mm、幅10mm、高さ1mmであった。保存のために液体注入口且つ排出口から、図3に示す内径0.3mmのステンレス製の中空管に金メッキ処理をした液体注入器且つ排出器を用いて滅菌水を充満させた。滅菌水を充満させた後、液体注入口及び排出口液体をゴム製の蓋で塞いだ。
次に、検体の検出のために、キャピラリーアレイシートで分離された空間の一方に、液体注入口且つ排出口へ、2台の液体注入器且つ排出器を刺し込んだ。1台の液体注入器且つ排出器により充満されていた滅菌した水を排出しながら、もう1台の液体注入器且つ排出器により、0.5×TBEとプローブAと相補的に結合する40ベースのCy5染料で標識された核酸検体a、120fmolとプローブAと相補的に結合しない40ベースのCy3染料で標識された核酸検体b、120fmolを注入した。
もう一方のキャピラリーアレイシートで分離された空間にも同様に液体注入口且つ排出口へ、2台の液体注入器且つ排出器を刺し込んだ。1台の液体注入器且つ排出器により充満されていた滅菌した水を排出しながら、もう1台の液体注入器且つ排出器により、0.5×TBEのみを注入した。排出、注入操作の後、核酸検体を注入した側の液体注入器且つ排出器を負極電極とし、電解液のみを注入した側の液体注入器且つ排出器を正極電極とし電極間に0.5Vの電圧を印加し、3時間電気泳動を行った。
電気泳動終了後、再び液体注入器且つ排出器にて滅菌した水を充満させ、アクリル樹脂製の筐体を通してキャピラリーアレイシートを蛍光顕微鏡で観察した。その結果、キャピラリーアレイシートのプローブAが固定化されている3ヶ所のスポットのみCy5染料が発する蛍光を検出することができた。Cy3染料が発する蛍光は、何れのスポットからも検出されなかった。
〔実施例2〕
実施例1で得られたキャピラリーアレイシートをアクリル樹脂製の筐体の中に収めデバイス化し、同様に電解液と蛍光標識された核酸検体を液体注入器且つ排出器により注入し、同じ様に3時間電気泳動を行った。その後、電圧を印加したまま、洗浄液として0.5×TBEを液体注入器且つ排出器により、注入及び排出しながら洗浄を30分行った。
洗浄終了後、再び液体注入器且つ排出器にて滅菌した水を充満させ、アクリル樹脂製の筐体を通してキャピラリーアレイシートを蛍光顕微鏡で観察した。その結果、キャピラリーアレイシートのプローブAが固定化されている3ヶ所のスポットのみCy5染料が発する蛍光を検出することができた。Cy3染料が発する蛍光は、何れのスポットからも検出されなかった。また、プローブAが固定化されている3ヶ所のスポットのみから検出されたCy5染料が発する蛍光強度のS/Nは、実施例1で検出されたものに比べ約3倍向上していた。
〔実施例3〕
実施例1で得られたキャピラリーアレイシートを凹の寸法が幅10mm、高さ15mm、くぼみの深さ1mmのステンレス鋼を金メッキした図9に示したような一対の電極で、図8に示した挟み込み機構により垂直に挟み込み、電極とキャピラリーアレイシートの間に上方が開口した空間を形成させた。このとき、電極とキャピラリーアレイシートの間の空間は、上方から見ると、幅10mm、高さ1mm、深さ15mmの大きさであった。
負極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間に、上方の開口部から電解液として0.5×TBE、120μlと核酸プローブAと相補的に結合する40ベースのCy5染料で標識された核酸検体a、120fmolと核酸プローブAと相補的に結合しない40ベースのCy3染料で標識された核酸検体b、120fmolを注入し、正極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間には、上方の開口部から電解液として0.5×TBE、120μlのみを注入し、電極間に0.5Vの電圧を印加し、3時間電気泳動を行った。
電気泳動終了後、蛍光顕微鏡で観察した結果、キャピラリーアレイシートのプローブAが固定化されている3ヶ所のスポットのみCy5染料が発する蛍光を検出することができた。Cy3染料が発する蛍光は、何れのスポットからも検出されなかった。
〔実施例4〕
実施例3と同様に、実施例1で得られたキャピラリーアレイシートを凹の寸法が幅10mm、高さ15mm、くぼみの深さ1mmで、アクリル樹脂製の窓を有した、ステンレス鋼を金メッキした一対の電極で、図8に示した挟み込み機構により垂直に挟み込み、電極とキャピラリーアレイシートの間に上方が開口した空間を形成させ、負極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間に、上方の開口部から電解液として0.5×TBE、120μlと核酸プローブAと相補的に結合する40ベースのCy5染料で標識された核酸検体a、120fmolを注入し、正極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間には、上方の開口部から電解液として0.5×TBE、120μlのみを注入し、電極間に0.5Vの電圧を印加し、図13に示すような構成で(但し、80、81に相当する光検出器は照射光と直角方向の上部空間側に配置)、正極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間及び負極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間に存在する検体から発する蛍光強度をモニタリングしながら電気泳動を行った。光照射装置としては、633nmのレーザーを用い、蛍光強度の検出は、上方から、電極とキャピラリーアレイシートの間の開口部より放射される蛍光を光学フィルターを通しフォトセンサーで検出した。蛍光強度の変化から、1.5時間で、負極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間に存在していた検体が、キャピラリーアレイシートのゲル内部及び、正極電極側の電極とキャピラリーアレイシート間の空間へ移動したことが確認できた。そこで、さらに、電極の極性を反転し、電気泳動を行った結果、移動した検体が再び、反対方向の電極とキャピラリーアレイシート間の空間へ1時間で移動した。
ここで、キャピラリーアレイシートを取り出し、蛍光顕微鏡で観察した結果、キャピラリーアレイシートの核酸プローブAが固定化されている3ヶ所のスポットのみCy5染料が発する蛍光が検出され、検出された蛍光強度は、実施例3で検出された蛍光強度のほぼ2倍であった。
本明細書で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願は、そのまま参考として本明細書に取り入れるものとする。
産業上の利用の可能性
キャピラリーアレイシートを電気泳動、ハイブリダイゼーション、洗浄、検出が可能な筐体に収めることにより、安価で大量生産可能な、核酸、蛋白質、ポリペプチド、多糖類などの生体関連物質検体を検出するための電気泳動用デバイス、電気泳動装置及び電気泳動法並びに検体検出法が提供される。また、保存、輸送時におけるチップの汚染、ゲルの乾燥も防止できる。さらに、本発明によれば、キャピラリーアレイシートを用いて、高精度で効率的な核酸等の生体高分子検体の検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、キャピラリーアレイシート表面の模式図である。
図2は、電気泳動デバイスの模式図である。
図3は、外壁部に内部の空間と連通可能な液体注入口且つ排出口を有する電気泳動デバイスの模式図である。
図4は、平らな形状の導電性の液体注入器且つ排出器を用いる場合の模式図である。
図5は、検体の検出方法を表す模式図である。
図6は、電気泳動デバイスの模式図である。
図7は、電気泳動デバイスの断面を表す模式図である。
図1〜7における符号の意味は以下の通りである。
11・・・・・・核酸等の生体関連物質が固定化されたゲル
12・・・・・・ゲルを保持している中空繊維
13・・・・・・中空繊維を接着しているマトリックス
20・・・・・・接着剤
21、22・・・筐体部品
23・・・・・・キャピラリーアレイシート
24、25・・・密閉空間
26、27・・・液体注入口且つ排出口
28、29・・・液体注入口且つ排出口
31、32・・・液体注入口且つ排出口
33、34・・・液体注入口且つ排出口
35・・・・・・液体注入器且つ排出器
36・・・・・・導電性の液体注入針且つ排出針
41、42・・・液体注入口且つ排出口
43・・・・・・導電性の液体注入器且つ排出器
44・・・・・・液体注入・排出孔
51、52・・・筐体部品
53・・・・・・キャピラリーアレイシート
54、55・・・導電性の液体注入針且つ排出針
56・・・・・・光照射装置
57・・・・・・光検出装置
60・・・・・・キャピラリーアレイシート
61・・・・・・パッキング材
62・・・・・・筐体枠
63・・・・・・挿入孔
64・・・・・・ガラス板
70・・・・・・キャピラリーアレイシート
71・・・・・・パッキング材
72・・・・・・筐体枠
73・・・・・・挿入孔
74・・・・・・ガラス板
75、76・・・液体注入針且つ排出針
図8は、電気泳動装置の模式図である。
図9は、電極の斜視図である。
図10は、導体部と絶縁部から構成される電極の斜視図である。
図11は、液体注入・排出口を有する電極の模式図である。
図12は、温度コントロール可能な電極の模式図である。
図13は、窓を有する電極でキャピラリーアレイシートを挟み込んだ状態を上方から見た模式図である。
図14は、窓を有する電極でキャピラリーアレイシートを挟み込んだ状態を上方から見た模式図である。
図8〜14における符号の意味は以下の通りである。
21、22・・・電極
23・・・・・・キャピラリーアレイシート
24、25・・・絶縁体
26・・・・・・手動式移動ステージ
27・・・・・・移動台
28・・・・・・電気泳動装置の土台
29・・・・・・電源
31・・・・・・電極とバイオチップが密着する部分
41・・・・・・電極の導体部
42・・・・・・電極の絶縁部
51・・・・・・電極
52・・・・・・液体注入口
53・・・・・・液体排出口
54・・・・・・電極の凹部
61・・・・・・電極
62・・・・・・電極内部の空洞と連通した入口
63・・・・・・電極内部の空洞と連通した出口
71、72・・・窓を有する電極
73・・・・・・キャピラリーアレイシート
74、75・・・電極に設けた窓
76、77・・・電極に設けた窓
78、79・・・光照射装置
80、81・・・光検出装置
91、92・・・窓を有する電極
93・・・・・・キャピラリーアレイシート
94・・・・・・電極に設けた窓
95・・・・・・電極に設けた窓
96・・・・・・光照射装置
97・・・・・・光検出装置

Claims (12)

  1. 電気泳動担体で分離された密閉空間を内部に有する筺体であって、該密閉空間の外壁部に、外部と連通可能な少なくとも1個の液体注入口且つ排出口を有する電気泳動用デバイスの液体注入口且つ排出口から検体溶液及び電解質溶液を注入し、次いで、該液体注入口及び排出口から密閉空間に、電極を挿入し電圧を印加して電気泳動担体に検体分子を泳動させる電気泳動法であって、検体溶液及び電解質溶液を、注入器を介して注入し、該注入器を電極とする前記電気泳動法。
  2. 電気泳動担体で分離された密閉空間を内部に有する筺体であって、該密閉空間の外壁部に、外部と連通可能な少なくとも1個の液体注入口且つ排出口を有する電気泳動用デバイスの筐体内部の分離された密閉空間に、液体注入口且つ排出口から導電性の液体注入器且つ排出器を挿入し、分離された密閉空間に洗浄液を注入・排出させながら、液体注入器且つ排出器間に電圧を印加して、電気泳動担体の表面及び内部から不要な検体分子を泳動・除去する前記電気泳動法。
  3. 電気泳動担体が、複数の貫通穴に生体関連物質を含む高分子ゲルが充填されているキャピラリーアレイシートである請求の範囲第1項又は第2項記載の電気泳動
  4. 筺体が透明材料で構成されている請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記載の電気泳動
  5. 請求の範囲第項〜第項のいずれかに記載の電気泳動法において、光を電気泳動担体表面に直角に照射して検体分子を検出する検体検出法。
  6. 検体分子の検出を検体分子に結合している蛍光分子からの蛍光を検出することにより行う請求の範囲第項記載の検体検出法。
  7. 電気泳動担体を一対の電極で挟み込む機構を有し、挟み込まれた電気泳動担体と各電極間に液体保持可能な空間を有する電気泳動装置であって、液体保持可能な空間が電極部分の凹部により形成される前記電気泳動装置。
  8. 電気泳動担体を一対の電極で挟み込む機構を有し、挟み込まれた電気泳動担体と各電極間に液体保持可能な空間を有する電気泳動装置であって、電気泳動担体を一対の電極で挟み込む機構として、一対の電極のうち、一方の電極が他の電極に対向して移動可能である前記電気泳動装置。
  9. 電気泳動担体を一対の電極で挟み込む機構を有し、挟み込まれた電気泳動担体と各電極間に液体保持可能な空間を有する電気泳動装置であって、電極に少なくとも1個の液体保持可能な空間に通ずる液体注入・排出口を有する前記電気泳動装置。
  10. 電気泳動担体を一対の電極で挟み込む機構を有し、挟み込まれた電気泳動担体と各電極間に液体保持可能な空間を有する電気泳動装置であって、電極に少なくとも1個の光透過窓を有する前記電気泳動装置。
  11. 電気泳動担体がプローブを固定した高分子ゲルをキャピラリーの中空部に保持したキャピラリーアレイシートで構成されている請求の範囲第7項〜第10項のいずれかに記載の電気泳動装置。
  12. 電極が温度コントロール可能である請求の範囲第項〜第11項のいずれかに記載の電気泳動装置。
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