JP4043959B2 - 薄物シート成形用ロール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、Tダイ等から吐出された溶融プラスチックを主冷却ロールに押付けるタッチロール等の薄物シート(フィルムを含む、以下、同じ)成形用ロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、薄物シートの成形の一技術として、図4に示すものがあり、この技術は、Tダイ(口金)1から吐出された溶融プラスチック(樹脂)aを冷却ロール2とタッチロール3のギャップδ間に送り込むとともに、冷却ロール2にタッチロール3を矢印のごとく予め定められた力(10〜30kgf/cm)で押付けて、所要幅、所要厚のシートa’に成形した後、アニーリングロール等を介して次工程に送り込む。そのとき、薄物のシートa’の場合、冷却ロール2にタッチロール3を比較的大きな力で押付け、厚物のシートa’の場合には小さい力で押付ける。
【0003】
その薄物シートの成形の際、図5に示すように、冷却ロール2にタッチロール3を樹脂aを介在して強く押付けると、鎖線から実線のごとく、タッチロール3が弧状に変形して幅方向均一厚さのシートa’を得られない。このため、従来では、ロール3の剛性を高めて、鎖線の弧状変形を極力抑えるようにしている。しかし、剛性の向上には限度があり、幅広、例えば1500mm幅の厚さ0.2mm以下の薄物シートa’の成形は困難とされている。
【0004】
また、タッチロール3を成す内外筒のその外筒の厚さを内筒のそれより1/2〜1/10程度の肉厚として、外筒を撓み易くし、薄物シートの成形であっても、樹脂をタッチロール表面に良くなじませて、良好な成形ができる、とした技術がある(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−36332号公報 請求項1、段落0013
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記外筒を内筒に対して肉厚を薄くした技術は、外筒の撓み易さにより、外筒外面への樹脂のなじみが向上し、転写性がよく、表面性が良いシートを得ることはできる。
【0007】
しかし、外筒の撓み度合いについて、何の制限もしていないため、幅方向の厚さ不均一は助長され、幅方向の厚さ均一の点では十分でない。
【0008】
この発明は、幅広の薄物シートにおいてもその幅方向の厚さが均一なものを得ることができるようにすることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は、外筒の内側への撓みを規制するようにしたのである。外筒の撓みは、ロール長さ、径、その外筒の素材の弾性率、厚さ、押圧力、樹脂組成などによって、予め計算することができるため、その計算値に基づき、撓み量を規制して、所要のシート厚になるようにする。
【0010】
具体的には、内筒の外周に外筒を間隙をもって同一軸心に設けた薄物シート成形用ロールにおいて、前記外筒を成形樹脂圧によって内側に撓むものとするとともに、前記内筒の外周面に前記外筒内面と間隙をもつ突起を設け、前記外筒が内側に撓んだ際、前記突起にその外筒内面が当接して前記撓み量を前記薄物シートの厚みに規制するようにした構成を採用する。
【0011】
このとき、この種の成形ロールは、内外筒の間に冷却液を流通させて冷却を行うのが一般的である。このため、その冷却液を円滑に流通するためのガイドを上記突起とすれば、従来の成形ロール構造を採用することができる。
【0012】
【実施の形態】
図1、図2に各実施形態を示し、この実施形態は、図4に示したシート成形技術において、その成形ロール(タッチロール)3が内外筒31、32から成り、その内筒31の外周に外筒32が間隙tをもって同一軸心に設けられている。内外筒31、32の両端は支軸33に固着され、この支軸33を回転自在に支持して冷却ロール2に押し付ける。その一方の支軸33内を介して冷却水bが内外筒31、32の間隙tに流入して他方の支軸33から流出し、この流通によってロール3が冷却される。
【0013】
内外筒31、32は従来と同様な金属素材、例えば鋼から成るが、内筒31は、ロール3の剛性を維持する肉厚を有し、かつ補強板34が長さ方向に適宜間隔で設けられているのに対し、外筒32は樹脂成形圧によって十分に撓み得る肉厚となっている。内外筒31、32の内厚、剛性は、ロール3の長さ、押圧力、樹脂成形圧などに基づき、実験などによって適宜に選定する。
【0014】
図1の実施形態の内筒31の外周面には螺旋状筒軸方向のせき板35が設けられており、このせき板35により、上記冷却水bが間隙t内をらせん状に流れて円滑に冷却作用を行う。図2の実施形態の内筒31の外周面には、せき板36が周方向等間隔に筒軸方向全長に亘って設けられており、そのせき板36は周方向交互に一端又は他端が開口36bして、上記冷却水bが間隙t内を周方向に千鳥足状に流れて円滑に冷却作用を行う。
【0015】
せき板35、36は、外筒32の内面に対し間隙sをもって設けられており、その間隙sは、所要のシート厚が得られるように、樹脂成形圧、ロール3の長さ等によって適宜に選定する。なお、図5実線で示すように、ロール3は弧状に撓むため、それを打ち消すようにその間隙sを中央部において弧状に狭くする、すなわち、図2鎖線のように、せき板35、36の先端35a、36a面が弧状に膨らむ形状にするとよい。
【0016】
この間隙sにより、従来と同様に、口金1から冷却ロール2とタッチロール3のギャップδ間に樹脂aが送り込まれると、タッチロール3の押付力及び樹脂成形圧などによってタッチロール3の外筒32が図1b鎖線及び図3実線のごとく撓み、樹脂aの挟圧部分にあっては、せき板35、36により、その樹脂aとの接触面がほぼ水平な状態に規制され、全幅に亘って均一厚の樹脂シートa’が送り出される。因みに、この実施形態によれば、幅1500mmで、0.2mm以下の均一厚さの薄物シートa’を円滑に得ることができた。
【0017】
なお、冷却ロール2も、必要があれば、上述のタッチロール3と同一の構成とし得る。
【0018】
【発明の効果】
この発明は、以上のようにして、ロールの外筒を押圧力などにより撓み得るものとするとともに、その撓み量を規制するようにしたので、全幅に亘って均一厚さの薄物シートを円滑に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態を示し、(a)は要部切断正面図、(b)は切断側面図
【図2】他の実施形態を示し、(a)はロール内筒の正面図、(b)は切断正面図
【図3】実施形態の作用図
【図4】シート成形技術の概略図
【図5】従来例の作用図
【符号の説明】
1 口金(Tダイ)
2 冷却ロール
3 タッチロール(成形ロール)
31 内筒
32 外筒
33 支軸
35、36 せき板(突起)
a 樹脂
a’ シート
b 冷却水
s 外筒内面とせき板の間隙
t 内外筒の間隙
Claims (2)
- 内筒(31)の外周に外筒(32)を間隙(t)をもって同一軸心に設けた樹脂製薄物シート成形用ロールにおいて、
上記外筒(32)を成形樹脂圧によって内側に撓むものとするとともに、上記内筒(31)は上記成形用ロールの剛性を維持する肉厚を有し、その内筒(31)の外周面に前記外筒(32)内面と間隙(s)をもつ突起を設け、前記外筒(32)が内側に撓んだ際、前記突起にその外筒(32)内面が当接して前記撓み量を上記薄物シート(a’)の厚みに規制するように前記間隙(s)が選定されていることを特徴とする薄物シート成形用ロール。 - 上記内筒(31)と外筒(32)の間隙(t)内に冷却液(b)を流通させ、その冷却液(b)のガイド(35、36)でもって上記突起を形成したことを特徴とする請求項1に記載の薄物シート成形用ロール。
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