JP4043799B2 - 軟包装袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、軟包装袋に関し、更に詳しくは、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、内容物の充填包装適性、保存適性等を有し、更に、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れた軟包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、飲食品、果汁、ジュ−ス、飲料水、酒、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、肉製品、煮物、餅、液体ス−プ、調味料、その他等の各種の飲食料品、液体洗剤、化粧品、化成品、その他の物品を充填包装するために、プラスチックフィルム、金属箔、セロハン、その他等の基材を任意に積層して、種々の形態からなる包装用材料としての積層材が開発され、提案されている。
而して、近年、上記の積層材において、これを構成するバリア性基材として、樹脂フィルム等からなる基材フィルムの一方の面に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜も設けた構成からなるバリア性基材が注目され、種々の形態からなるものが開発され、提案されている。
このものは、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れていると共に透明性に優れ、また、使用後においては焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に優れているものであり、その用途が、多方面に展開され、その需要量が、拡大しているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バリア性基材として、上記の樹脂フィルム等からなる基材フィルムの一方の面に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜も設けた構成からなるバリア性基材を使用し、これと他の基材とを任意に積層して所望の積層材を製造し、次いで、該積層材を使用し、これを製袋して袋状容器本体を製造し、しかる後、該袋状容器本体に所望の飲食料品等の内容物を充填包装して包装製品を製造する場合、上記の樹脂フィルム等からなる基材フィルムの一方の面に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜も設けた構成からなるバリア性基材は、これが透明性を有することから、例えば、太陽あるいは蛍光灯等による太陽光あるいは蛍光等を透過し、この透過した光が内容物に影響し、例えば、内容物を分解ないし変質し、あるいは、褪色、その他等の光劣化を引き起こすという問題点がある。
このため、上記のバリア性基材に、例えば、アルミニウム箔あるいはアルミニウムの蒸着膜等を組み合わせて使用して光の透過を遮断し、光劣化を防止する方法もあるが、この場合には、アルミニウム箔、アルミニウムの蒸着膜等は、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性を有すると共に光遮断性等を有するので極めて有用なものであるが、アルミニウム箔等は、耐屈曲性等に欠けることから、ピンホ−ルが発生し易く、そのバリア性を著しく損なうという問題点があり、更に、包装用容器として使用後、これをゴミとして廃棄処理する場合、例えば、焼却処理等により廃棄処理すると、アルミニウム等の金属が残り、焼却炉を損傷し兼ねず、その廃棄処理適性に欠けると共に環境破壊等の問題を引き起し、環境適性等にも欠けるという問題点があることから好ましくないものである。
また、例えば、上記の樹脂フィルム等からなる基材フィルムの一方の面に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜も設けた構成からなるバリア性基材に着色層を組み合わせて光の透過を遮断し、光劣化を防止する方法もあるが、この場合には、上記のバリア性基材を構成する酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜が、無機質のものであり、かつ、ガラス質からなるものであり、極めて不活性であり、このため、単に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の面に、着色層を設けても、その両者は、親和性等に欠け、その密接着性に劣り、例えば、その層間において層間剥離(デラミ)等の現象を生じ、上記のバリア性基材と着色層とを含む積層材は、もはや、包装用容器等を構成する包装用材料等として機能し得ず、その用をなさないものである。
そこで本発明は、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、内容物の充填包装適性、保存適性等を有し、更に、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れた軟包装袋を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究した結果、まず、例えば、上記の樹脂フィルム等からなる基材フィルムの一方の面に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜も設けてバリア性基材を製造し、次いで、該バリア性基材を構成する酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の面を、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の前処理を施した後、例えば、ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分とするプライマ−剤によるプライマ−剤層を形成し、次いで、該プライマ−剤層の上に、所望の印刷模様層を設け、しかる後、該印刷模様層を含む全面に、白色インキ組成物による白色印刷被膜層と黒色インキ組成物による黒色印刷被膜層との2層からなる光遮断性層を設け、更に、上記の光遮断性層を構成する白色印刷被膜層を、上記の印刷模様層の下地層を兼ねさせ、次に、上記の黒色印刷被膜層の上に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層して、包装用材料としての積層材を製造し、次いで、該積層材を使用し、これを製袋して軟包装袋を製造し、しかる後、該軟包装袋に所望の飲食料品等の内容物を充填包装して包装製品を製造したところ、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、例えば、太陽あるいは蛍光灯等による太陽光あるいは蛍光等の透過を阻止し、内容物が、分解ないし変質し、あるいは、褪色、その他等の光劣化を引き起こすということを防止し、内容物の充填包装適性、保存適性等を有し、更に、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れた軟包装袋を製造し得ることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、少なくとも、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材と、光遮断性層と、ヒ−トシ−ル性樹脂層との3層、少なくとも、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材と、光遮断性層と、中間基材と、ヒ−トシ−ル性樹脂層との4層、または、少なくとも、表面基材フィルムと、光遮断性層と、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材と、ヒ−トシ−ル性樹脂層との4層を順次に積層した積層材を製袋してなることを特徴とする軟包装袋に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、上記の本発明にかかる軟包装袋について図面等を用いて更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材の層構成についてその二三例を例示して図面を用いて説明すると、図1、図2、図3、図4、図5および図6は、本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材についてその二三例の層構成を示す概略的断面図であり、図7および図8は、図1に示す積層材を使用し、これを製袋して製造した本発明にかかる軟包装袋についてその一例の構成を示す概略的斜視図である。
【0007】
まず、本発明にかかる軟包装袋をを構成する積層材Aとしては、図1に示すように、少なくとも、基材フィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜2を設けたバリア性基材3と、光遮断層4と、ヒ−トシ−ル性樹脂層5とを順次に積層した構成からなることを基本構造とするものである。
次に、本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材について、具体例を例示すると、図2に示すように、少なくとも、基材フィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜2を設けたバリア性基材3と、該バリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜2の面にコロナ放電処理あるいはプラズマ処理等により予め設けた所望の前処理層6と、プライマ−剤によるプライマ−剤層7と、印刷模様層8と、光遮断性層4と、ヒ−トシ−ル性樹脂層5とを順次に積層した構成からなる積層材A1 を例示することができる。
更に、本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材について、別の具体例を例示すると、図3に示すように、少なくとも、基材フィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜2を設けたバリア性基材3と、該バリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜2の面にコロナ放電処理あるいはプラズマ処理等により予め設けた所望の前処理層6と、プライマ−剤によるプライマ−剤層7と、印刷模様層8と、光遮断性層4と、中間基材9と、ヒ−トシ−ル性樹脂層5とを順次に積層した構成からなる積層材A2 を例示することができる。
更にまた、本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材について、別の具体例を例示すると、図4に示すように、少なくとも、表面基材10と、印刷模様層8と、光遮断性層4と、基材フィルム1の一方の面に無機酸化物の蒸着膜2を設けたバリア性基材3と、該バリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜2の面にコロナ放電処理あるいはプラズマ処理等により予め設けた所望の前処理層6と、プライマ−剤によるプライマ−剤層7と、ヒ−トシ−ル性樹脂層5とを順次に積層した構成からなる積層材A3 を例示することができる。
【0008】
上記の例示は、本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材についてその二三例を例示したものであり、本発明は、これに限定されるものではないものである。
なお、本発明において、上記の図1〜4に示す積層材において、光遮断性層としては、図5に示すように、インキ組成物による印刷被膜層4aからなる光遮断性層4、具体的には、白色インキ組成物による白色印刷被膜層4bと黒色インキ組成物による黒色印刷被膜層4cとの2層からなる印刷被膜層4aであり、更に、上記の印刷被膜層4aを構成する白色印刷被膜層4bが、印刷模様層8の面に対向して位置し、その印刷模様層8の下地層の機能を兼ねる構成からなる光遮断性層4からなることが望ましいものである。
而して、本発明において、上記のようなインキ組成物による印刷被膜層、具体的には、白色インキ組成物による白色印刷被膜層と黒色インキ組成物による黒色印刷被膜層との2層の印刷被膜層から光遮断性層を構成することにより、印刷模様層を構成する所望の文字、記号、絵柄、図形、その他等の印刷模様を鮮明にすると共に光遮断性に優れ、例えば、太陽あるいは蛍光灯等による太陽光あるいは蛍光等の透過を阻止し、内容物が、分解ないし変質し、あるいは、褪色、その他等の光劣化を引き起こすということを防止し得るものであり、更に、本発明にかかる軟包装袋を包装用容器として使用後においては、焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れているものである。
【0009】
また、本発明においては、上記の図1〜4に示す積層材について、図示しないが、更に、その使用目的、用途等によって、他の基材を任意に積層して、種々の形態からなる積層材を設計して製造することができるものである。
更に、図示しないが、本発明においては、例えば、上記の図1〜4に示す積層材について、無機酸化物の蒸着膜としては、無機酸化物の蒸着膜の一層からなる単層膜のみならず無機酸化物の蒸着膜の2層以上からなる多層膜等から構成することもできるものである。
更に、本発明において、第4図に示す積層材において、図示しないが、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けたバリア性基材を積層する際には、そのバリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜の面を外側、あるいは、内側のいずれの方向に向けて積層してもよいものである。
【0010】
次に、本発明において、上記のような積層材を使用し、これを製袋して製造する本発明にかかる軟包装袋についてその一例を例示して説明すると、かかる本発明にかかる軟包装袋としては、例えば、上記の図1に示す積層材Aを使用して製袋した軟包装袋を例示して説明すると、図6に示すように、上記の積層材A、Aを2枚用意し、その最内層に位置するヒ−トシ−ル性樹脂層5、5の面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部の三方をヒ−トシ−ルしてシ−ル部11、11、11を形成すると共にその上方に開口部12を設けて、三方シ−ル型の袋状容器本体Bを製造する。
而して、本発明においては、図7に示すように、上記で製造した三方シ−ル型の袋状容器本体Bの開口部12から、例えば、例えば、飲食品、果汁、ジュ−ス、飲料水、酒、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、肉製品、煮物、餅、液体ス−プ、調味料、その他等の各種の飲食料品、液体洗剤、化粧品、化成品、その他の物品からなる内容物13を充填し、次いで、上方の開口部12の端部をヒ−トシ−ルして上方のシ−ル部14等を形成して、本発明にかかる軟包装袋Bを使用した種々の形態からなる包装製品Cを製造することができるものである。
なお、本発明においては、本発明にかかる軟包装袋としては、上記に図示した例示のパウチ形状に限定されるものでないことは言うまでもないことであり、その目的、用途等により、三方シ−ル型、自立性型、ガゼット型、角底型、その他等の種々の形態からなる軟包装袋を製造することができることは言うまでもないことである。
また、本発明においては、上記の図2〜4に示す積層材を使用し、上記と同様に本発明にかかる軟包装袋を製造し得ることができることは言うまでもないことである。
【0011】
次に、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成する材料、製造法等について説明すると、まず、本発明にかかる軟包装袋を構成するバリア性基材を形成する基材フィルムとしては、これらが軟包装袋を構成する基本素材となること、更に、無機酸化物の蒸着膜等を保持する基材であること等から、まず、製袋時における加熱、作業性、その他等に対する耐候性、耐熱性、耐水性、滑り性、耐ピンホ−ル性、その他等の諸物性に優れ、更に、無機酸化物の蒸着膜等の形成条件に耐え、かつ、その特性を損なうことなくそれを良好に保持し得ることができること、その他等の条件を充足し得る樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明において、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂あるいはポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明においては、上記の樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することが好ましいものである。
【0012】
本発明において、上記の各種の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、例えば、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、押し出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレ−ション法、その他等の製膜化法を用いて、上記の各種の樹脂を単独で製膜化する方法、あるいは、2種以上の各種の樹脂を使用して多層共押し出し製膜化する方法、更には、2種以上の樹脂を使用し、製膜化する前に混合して製膜化する方法等により、各種の樹脂のフィルムないしシ−トを製造し、更に、要すれば、例えば、テンタ−方式、あるいは、チュ−ブラ−方式等を利用して一軸ないし二軸方向に延伸してなる各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
本発明において、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの膜厚としては、6〜200μm位、より好ましくは、9〜100μm位が望ましい。
【0013】
なお、上記の各種の樹脂の1種ないしそれ以上を使用し、その製膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離形性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度、その他等を改良、改質する目的で、種々のプラスチック配合剤や添加剤等を添加することができ、その添加量としては、極く微量から数十%まで、その目的に応じて、任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料、その他等を使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することがてきる。
【0014】
また、本発明において、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面は、無機酸化物の蒸着膜との密接着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けることができるものである。
本発明において、上記の表面処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例えば、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層、その他等を形成して設けることができる。
上記の表面前処理は、各種の樹脂のフィルムないしシ−トと無機酸化物の蒸着膜との密接着性等を改善するための方法として実施するものであるが、上記の密接着性を改善する方法として、その他、例えば、各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面に、予め、プライマ−コ−ト剤層、アンダ−コ−ト剤層、アンカ−コ−ト剤層、接着剤層、あるいは、蒸着アンカ−コ−ト剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。
上記の前処理のコ−ト剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
【0015】
次に、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成するバリア性基材を形成する無機酸化物の蒸着膜について説明すると、かかる無機酸化物の蒸着膜としては、まず、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法、イオンクラスタ−ビ−ム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)を用いて形成することができる。
本発明において、具体的には、金属の酸化物を原料とし、これを加熱して基材フィルムの上に蒸着する真空蒸着法、または、原料として金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させて基材フィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて無機酸化物の非結晶の薄膜を形成することができる。
上記において、蒸着材料の加熱方式としては、例えば、抵抗加熱方式、高周波誘導加熱方式、エレクトロンビ−ム加熱方式(EB)等にて行うことができる。
【0016】
而して、本発明において、上記の無機酸化物の蒸着膜としては、基本的には、金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物の蒸着膜を使用することができる。
而して、好ましいものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物の蒸着膜を挙げることができる。
なお、上記の金属の酸化物の蒸着膜は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOX 、AlOX 、MgOX 等のようにMOX (ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲が異なる。)で表される。
また、上記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の範囲の値をとることができる。
上記において、X=0の場合、完全な金属であり、透明ではなく全く使用することができない、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。
本発明において、一般的に、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することができる。
本発明において、上記のような無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、使用する金属、または、金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、50〜4000Å位、好ましくは、100〜1000Å位の範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。
また、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜としては、使用する金属、または、金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を構成することもできる。
【0017】
次に、本発明において、上記の無機酸化物の蒸着膜を形成する方法についてその具体例を挙げると、図8は、巻き取り式真空蒸着装置の一例を示す概略的構成図である。
図8に示すように、巻き取り式真空蒸着装置21の真空チャンバ−22の中で、巻き出しロ−ル23から繰り出す基材フィルム24は、ガイドロ−ル25、26を介して、冷却したコ−ティングドラム27に案内される。
而して、上記の冷却したコ−ティングドラム27上に案内された基材フィルム24の上に、るつぼ28で熱せられた蒸着源29、例えば、金属アルミニウム、あるいは、酸化アルミニウム等を蒸発させ、更に、必要ならば、酸素ガス吹出口30より酸素ガス等を噴出し、これを供給しながら、マスク31、31を介して、例えば、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を成膜化するものである。
次いで、本発明においては、上記において、例えば、酸化アルミニウム等の無機酸化物の蒸着膜を形成した基材フィルム24をガイドロ−ル32、33等を介して巻き取りロ−ル34等に巻き取って、本発明にかかる無機酸化物の蒸着膜を有する基材フィルム24を製造することができる。
上記の例示は、その一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
なお、本発明においては、上記のような巻き取り式真空蒸着装置を用いて、まず、第1層の無機酸化物の蒸着膜を形成し、次いで、同様にして、該無機酸化物の蒸着膜の上に、更に、無機酸化物の蒸着膜を形成するか、あるいは、上記のような巻き取り式真空蒸着装置を用いて、これを2連に連接し、連続的に、無機酸化物の蒸着膜を形成することにより、2層以上の多層膜からなる無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
【0018】
次にまた、本発明において、上記の無機酸化物の蒸着膜としては、例えば、化学気相成長法等により形成することができ、具体的には、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を用いて形成することができる。
更に具体的には、基材フィルムの一方の面に、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスを原料とし、キャリヤ−ガスとして、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスを使用し、更に、酸素供給ガスとして、酸素ガス等を使用し、低温プラズマ発生装置等を利用する低温プラズマ化学気相成長法を用いて酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
上記において、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することがてき、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
【0019】
具体的に、上記の低温プラズマ化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜の形成法についてその一例を例示して説明すると、図9は、上記のプラズマ化学気相成長法による無機酸化物の蒸着膜の形成法についてその概要を示す低温プラズマ化学気相成長装置の概略的構成図である。
上記の図9に示すように、本発明においては、プラズマ化学気相成長装置41の真空チャンバ−42内に配置された巻き出しロ−ル43から基材フィルム44を繰り出し、更に、該基材フィルム44を、補助ロ−ル45を介して所定の速度で冷却・電極ドラム46周面上に搬送する。
而して、本発明においては、ガス供給装置47、48および、原料揮発供給装置49等から酸素ガス、不活性ガス、有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガス、その他等を供給し、それらからなる蒸着用混合ガス組成物を調整しなから原料供給ノズル50を通して真空チャンバ−42内に該蒸着用混合ガス組成物を導入し、そして、上記の冷却・電極ドラム46周面上に搬送された基材フィルム44の上に、グロ−放電プラズマ51によってプラズマを発生させ、これを照射して、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成し、製膜化する。
本発明においては、その際に、冷却・電極ドラム46は、チャンバ−外に配置されている電源52から所定の電力が印加されており、また、冷却・電極ドラム46の近傍には、マグネット53を配置してプラズマの発生が促進されており、次いで、上記で酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成した基材フィルム44ををガイドロ−ル54等を介して巻き取りロ−ル55等に巻き取って、本発明にかかる無機酸化物の蒸着膜を有する基材フィルムを製造することができる。
なお、図中、56は、真空ポンプを表す。
上記の例示は、その一例を例示するものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
図示しないが、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜としては、無機酸化物の蒸着膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した多層膜の状態でもよく、また、使用する材料も1種または2種以上の混合物で使用し、また、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜を構成することもできる。
【0020】
上記において、真空チャンバ−内を真空ポンプにより減圧し、真空度1×10-1〜1×10-8Torr位、好ましくは、真空度1×10-3〜1×10-7Torr位に調製することが望ましいものである。
また、原料揮発供給装置においては、原料である有機珪素化合物を揮発させ、ガス供給装置から供給される酸素ガス、不活性ガス等と混合させ、この混合ガスを原料供給ノズルを介して真空チャンバ−内に導入されるものである。
この場合、混合ガス中の有機珪素化合物の含有量は、1〜40%位、酸素ガスの含有量は、10〜70%位、不活性ガスの含有量は、10〜60%位の範囲とすることができ、例えば、有機珪素化合物と酸素ガスと不活性ガスとの混合比を1:6:5〜1:17:14程度とすることができる。
一方、冷却・電極ドラムには、電源から所定の電圧が印加されているため、真空チャンバ−内の原料供給ノズルの開口部と冷却・電極ドラムとの近傍でグロ−放電プラズマが生成され、このグロ−放電プラズマは、混合ガスなかの1つ以上のガス成分から導出されるものであり、この状態において、基材フィルムを一定速度で搬送させ、グロ−放電プラブマによって、冷却・電極ドラム周面上の基材フィルムの上に、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成することができるものである。
なお、このときの真空チャンバ−内の真空度は、1×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、真空度1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することが望ましく、また、基材フィルムの搬送速度は、10〜300m/分位、好ましくは、50〜150m/分位に調製することが望ましいものである。
【0021】
また、上記のプラズマ化学気相成長装置において、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の形成は、基材フィルムの上に、プラズマ化した原料ガスを酸素ガスで酸化しながらSiOX の形で薄膜状に形成されるので、当該形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜は、緻密で、隙間の少ない、可撓性に富む連続層となるものであり、従って、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜のバリア性は、従来の真空蒸着法等によって形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜と比較してはるかに高いものとなり、薄い膜厚で十分なバリア性を得ることができるものである。
また、本発明においては、SiOX プラズマにより基材フィルムの表面が、清浄化され、基材フィルムの表面に、極性基やフリ−ラジカル等が発生するので、形成される酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜と基材フィルムとの密接着性が高いものとなるという利点を有するものである。
更に、上記のように酸化珪素等の無機酸化物の連続膜の形成時の真空度は、1×10-1〜1×10-4Torr位、好ましくは、1×10-1〜1×10-2Torr位に調製することから、従来の真空蒸着法により酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成する時の真空度、1×10-4〜1×10-5Torr位に比較して低真空度であることから、基材フィルムを原反交換時の真空状態設定時間を短くすることができ、真空度を安定しやすく、製膜プロセスが安定するものである。
【0022】
本発明において、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスを使用して形成される酸化珪素の蒸着膜は、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスと酸素ガス等とが化学反応し、その反応生成物が、基材フィルムの一方の面に密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜を形成するものであり、通常、一般式SiOX (ただし、Xは、0〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主体とする連続状の薄膜である。
而して、上記の酸化珪素の蒸着膜としては、透明性、バリア性等の点から、一般式SiOX (ただし、Xは、1.3〜1.9の数を表す。)で表される酸化珪素の蒸着膜を主体とする薄膜であることが好ましいものである。
上記において、Xの値は、蒸着モノマ−ガスと酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギ−等により変化するが、一般的に、Xの値が小さくなればガス透過度は小さくなるが、膜自身が黄色性を帯び、透明性が悪くなる。
【0023】
また、上記の酸化珪素の蒸着膜は、酸化珪素を主体とし、これに、更に、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または、その2種類以上の元素からなる化合物を少なくとも1種類を化学結合等により含有する蒸着膜からなることを特徴とするものである。
例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド状、フラ−レン状等になっている場合、更に、原料の有機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含有する場合があるものである。
具体例を挙げると、CH3 部位を持つハイドロカ−ボン、SiH3 シリル、SiH2 シリレン等のハイドロシリカ、SiH2 OHシラノ−ル等の水酸基誘導体等を挙げることができる。
上記以外でも、蒸着過程の条件等を変化させることにより、酸化珪素の蒸着膜中に含有される化合物の種類、量等を変化させることができる。
而して、上記の化合物が、酸化珪素の蒸着膜中に含有する含有量としては、0.1〜50%位、好ましくは、5〜20%位が望ましいものである。
上記において、含有率が、0.1%未満であると、酸化珪素の蒸着膜の耐衝撃性、延展性、柔軟性等が不十分となり、曲げなとにより、擦り傷、クラック等が発生し易く、高いバリア性を安定して維持することが困難になり、また、50%を越えると、バリア性が低下して好ましくないものである。
更に、本発明においては、酸化珪素の蒸着膜において、上記の化合物の含有量が、酸化珪素の蒸着膜の表面から深さ方向に向かって減少させることが好ましく、これにより、酸化珪素の蒸着膜の表面においては、上記の化合物等により耐衝撃性等を高められ、他方、基材フィルムとの界面においては、上記の化合物の含有量が少ないために、基材フィルムと酸化珪素の蒸着膜との密接着性が強固なものとなるという利点を有するものである。
【0024】
而して、本発明において、上記の酸化珪素の蒸着膜について、例えば、X線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectroscopy、SIMS)等の表面分析装置を用い、深さ方向にイオンエッチングする等して分析する方法を利用して、酸化珪素の蒸着膜の元素分析を行うことより、上記のような物性を確認することができる。
また、本発明において、上記の酸化珪素の蒸着膜の膜厚としては、膜厚50Å〜4000Å位であることが望ましく、具体的には、その膜厚としては、100〜1000Å位が望ましく、而して、上記において、1000Å、更には、4000Åより厚くなると、その膜にクラック等が発生し易くなるので好ましくなく、また、100Å、更には、50Å未満であると、バリア性の効果を奏することが困難になることから好ましくないものである。
上記のおいて、その膜厚は、例えば、株式会社理学製の蛍光X線分析装置(機種名、RIX2000型)を用いて、ファンダメンタルパラメ−タ−法で測定することができる。
また、上記において、上記の酸化珪素の蒸着膜の膜厚を変更する手段としては、蒸着膜の体積速度を大きくすること、すなわち、モノマ−ガスと酸素ガス量を多くする方法や蒸着する速度を遅くする方法等によって行うことができる。
【0025】
次に、上記において、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜を形成する有機珪素化合物等の蒸着用モノマ−ガスとしては、例えば、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
本発明において、上記のような有機珪素化合物の中でも、1.1.3.3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成された連続膜の特性等から、特に、好ましい原料である。
また、上記において、不活性ガスとしては、例えば、アルゴンガス、ヘリウムガス等を使用することができる。
【0026】
次に、本発明において、上記のようなバリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜の面に設ける前処理層について説明すると、かかる前処理層としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロ−放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理、その他等の前処理を任意に施し、例えば、無機酸化物の蒸着膜の面に、コロナ処理層、オゾン処理層、プラズマ処理層、酸化処理層、その他等を形成して設けることができる。
上記の前処理層は、無機酸化物の蒸着膜の面を活性化させ、例えば、後述するプライマ−剤層、印刷模様層、光遮断性層、その他等との密接着性等を改善するするものである。
【0027】
次にまた、本発明において、上記のようなバリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜の面に設けるプライマ−剤層について説明すると、かかるプライマ−剤層としては、基材フィルムの一方の面に無機酸化物の蒸着膜を設けた後、該無機酸化物の蒸着膜の前処理層の面に設けて、印刷模様層、光遮断性層、ヒ−トシ−ル性樹脂層等を積層する際に、その密接着性を高め、その積層強度等を向上させるために設けるものである。
而して、上記のプライマ−剤層としては、まず、ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分とし、該ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂1〜30重量%に対し、シランカップリング剤0.05〜10重量%位、好ましくは、0.1重量%〜5重量%位、充填剤0.1〜20重量%位、好ましくは、1〜10重量%位の割合で添加し、更に、必要ならば、安定剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、紫外線吸収剤、その他等の添加剤を任意に添加し、溶媒、希釈剤等を加えて充分に混合して樹脂組成物を調製する。
【0028】
而して、上記で調製した樹脂組成物を使用し、これを、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング法等により、前述の基材フィルムの一方の面に設けた無機酸化物の蒸着膜の前処理層の面の上にコ−ティングし、しかる後、コ−ティング膜を乾燥させて溶媒、希釈剤等を除去し、更に、要すれば、エ−ジング処理等を行って、本発明にかかるプライマ−剤層を形成することができる。
なお、本発明において、プライマ−剤層の膜厚としては、例えば、0.1g/m2 〜5.0g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
而して、本発明においては、上記のようなプライマ−剤層により、その密接着性等を向上させると共にプライマ−剤層の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時における無機酸化物の蒸着膜のクラック等の発生を防止するものである。
【0029】
上記において、上記の樹脂組成物を構成するポリウレタン系樹脂としては、例えば、多官能イソシアネ−トとヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリウレタン系樹脂を使用することができる。
具体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル、その他等のヒドロキシル基含有化合物との反応により得られる一液ないし二液硬化型のポリウレタン系樹脂を使用することができる。
而して、本発明において、上記のようなポリウレタン系樹脂を使用することにより、その密接着性等を向上させると共にプライマ−剤層の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時における無機酸化物の蒸着膜のクラック等の発生を防止するものである。
【0030】
また、上記において、上記の樹脂組成物を構成するポリエステル系樹脂としては、例えば、例えば、テレフタル酸等のベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成する熱可塑性のポリエステル系樹脂を使用することができる。 上記において、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−4、4−ジカルボン酸、その他等を使用することができる。
また、上記において、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することができる。
【0031】
本発明において、上記のポリエステル系樹脂としては、具体的には、例えば、テレフタル酸とエチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とテトラメチレングリコ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリブチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸と1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの重縮合により生成する熱可塑性ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とエチレングリコ−ルと1、4−シクロヘキサンジメタノ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、テレフタル酸とイソフタル酸とエチレングリコ−ルとプロピレングリコ−ルとの共重縮合により生成する熱可塑性ポリエチレンテレフタレ−ト樹脂、ポリエステルポリオ−ル樹脂、その他等を使用することができる。
なお、本発明においては、上記のようなベンゼン核を基本骨格とする飽和芳香族ジカルボン酸に、更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸の一種ないしそれ以上を添加して共重縮合することもでき、その使用量としては、ベンゼン核を基本骨格とする芳香族飽和ジカルボン酸に対し、1〜10重量%位を添加して使用することが好ましい。
而して、本発明において、上記のようなポリエステル系樹脂を使用することにより、その密接着性等を向上させると共にプライマ−剤層の伸長度を向上させ、例えば、ラミネ−ト加工、あるいは、製袋加工等の後加工適性を向上させ、後加工時における無機酸化物の蒸着膜のクラック等の発生を防止するものである。
【0032】
次にまた、上記において、上記の樹脂組成物を構成するシランカップリング剤としては、二元反応性を有する有機官能性シランモノマ−類を使用することができ、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルシリコ−ンの水溶液等の1種ないしそれ以上を使用することができる。
【0033】
上記のようなシランカップリング剤は、その分子の一端にある官能基、通常、クロロ、アルコキシ、または、アセトキシ基等が加水分解し、シラノ−ル基(SiOH)を形成し、これが、無機酸化物の蒸着膜を構成する金属、あるいは、無機酸化物の蒸着膜の表面上の活性な基、例えば、水酸基等の官能基と何らかの作用により、例えば、脱水縮合反応等の反応を起こして、無機酸化物の蒸着膜の表面上にシランカップリング剤が共有結合等で修飾され、更に、シラノ−ル基自体の無機酸化物の蒸着膜の表面に吸着や水素結合等により強固な結合を形成する。
他方、シランカップリング剤の他端にあるビニル、メタクリロキシ、アミノ、エポキシ、あるいは、メルカプト等の有機官能基が、そのシランカップリング剤の薄膜の上に形成される、例えば、接着剤層、その他の層等を構成する物質と反応して強固な結合を形成し、強固に密接着して、そのラミネ−ト強度を高め、このようにして、本発明においては、ラミネ−ト強度の高い強固な積層構造を形成可能とするものである。
本発明においては、シランカップリング剤が有する無機性と有機性とを利用し、無機酸化物の蒸着膜と、印刷模様層、光遮断性層、その他等の層との密接着性を向上させ、これにより、そのラミネ−ト強度等を高めるものである。
【0034】
次に、本発明において、上記の樹脂組成物を構成する充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナホワイト、シリカ、タルク、ガラスフリット、樹脂粉末、その他等のものを使用することができる。
而して、上記の充填剤は、上記の樹脂組成物液の粘度等を調製し、そのコ−ティング適性を向上させると共にバインダ−樹脂としてのポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂とシランカップリング剤を介して結合し、コ−ティング膜の凝集力を向上させるものである。
【0035】
なお、本発明においては、上記のプライマ−剤層としては、前述の樹脂組成物によるコ−ティング膜からなるプライマ−剤層の他に、更に、例えば、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体ないし変性樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用してプライマ−剤層を形成することもできる。
而して、本発明においては、上記と同様に、上記の樹脂組成物を、例えば、ロ−ルコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、その他等のコ−ティング法を用いてコ−ティングしてプライマ−コ−ト剤層を形成することができ、更に、そのコ−ティング量としては、0.1〜5g/m2 (乾燥状態)位が望ましい。
しかし、本発明において、上記のプライマ−剤層としては、上記のポリウレン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分とする樹脂組成物によるプライマ−剤層を使用することが最も望ましいものである。
【0036】
次にまた、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成する印刷模様層について説明すると、かかる印刷模様層としては、例えば、上記のバリア性基材の上に設けたプライマ−剤層の上、あるいは、後述する表面基材フィルムの上に、例えば、文字、図形、記号、絵柄、その他等からなる所望の印刷模様を印刷して、印刷模様層を形成することができるものである。
而して、上記の印刷模様層としては、具体的には、まず、樹脂等の1種ないし2種以上からなるインキ用ビヒクルの主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、上記のバリア性基材の上に設けたプライマ−剤層の上、あるいは、後述する表面基材フィルムの上に、文字、図形、記号、絵柄、その他等からなる所望の印刷模様を印刷して、本発明にかかる印刷模様層を形成することができるものである。
【0037】
上記において、インキ用ビヒクルとしては、公知のもの、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノ−ル系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、フェノ−ル系樹脂、ニトロセルロ−ス、エチルセルロ−ス、塩化ゴム、環化ゴム、その他等の1種ないし2種以上を使用することができる。
【0038】
次にまた、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成する光遮断性層について説明すると、かかる光遮断性層としては、まず、樹脂の1種ないし2種以上からなるインキ用ビヒクルを主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリ−ン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用し、上記のバリア性基材の上に設けた印刷模様層の上、あるいは、後述する表面基材フィルムの上に設けた印刷模様層の上に、ベタ層からなる印刷被膜層を印刷して、本発明にかかる光遮断性層を形成することができるものである。
【0039】
而して、本発明においては、上記の光遮断性層は、太陽あるいは蛍光灯等からなる太陽光あるいは蛍光等の透過を遮断し、軟包装袋内に充填包装した内容物の分解ないし変質、あるいは、褪色、その他等の光劣化を防止するものである。
このため、本発明において、上記の光遮断性層を構成する印刷被膜層としては、太陽光等を吸収ないし反射あるいは拡散する性質を有する着色剤を含有するインキ組成物による印刷被膜層が望ましいものである。
而して、上記の太陽光等を吸収ないし反射あるいは拡散する性質を有する着色剤としては、具体的には、例えば、白色、あるいは、黒色の各種の無機系ないし有機系の染料、顔料等の着色剤の1種ないし2種以上の混合物を使用することが望ましいものである。
本発明においては、上記の白色、あるいは、黒色の各種の無機系ないし有機系の染料、顔料等の着色剤としては、例えば、塩基性炭酸鉛、塩基性硫酸鉛、塩基性けい酸鉛、亜鉛華、硫化亜鉛、リトポン、三酸化アンチモン、アナタス形酸化チタン、ルチル形酸化チタン、その他等の白色顔料、あるいは、カ−ボンブラック(チャンネルまたはファ−ネス)、その他等の黒色顔料の1種ないし2種以上を使用することができる。
その使用量としては、インキ用ビヒクルを構成する樹脂に対し、0.1重量%〜30重量%位、好ましくは、0.5重量%〜10重量%位添加して使用することが望ましいものである。
【0040】
更に、本発明において、上記の光遮断性層としては、上記の白色、あるいは、黒色の各種の無機系ないし有機系の染料、顔料の1種ないし2種以上からなる着色剤を含む白色インキ組成物による白色印刷被膜層と黒色インキ組成物による黒色印刷被膜層との2層から光遮断性層を構成することが望ましいものである。
而して、本発明において、上記のうよな白色印刷被膜層と黒色印刷被膜層との2層からなる光遮断性層により、その一方の層で太陽光等を吸収すると共にその他方の層で太陽光等を反射あるいは拡散し、その2層による2重の作用効果により、太陽あるいは蛍光灯等からなる太陽光あるいは蛍光等の透過を完全に遮断し、軟包装袋内に充填包装した内容物の分解ないし変質、あるいは、褪色、その他等の光劣化をより一層防止するという作用効果を大ならしめるものである、更に、上記の白色印刷被膜層が、前述の印刷模様層の下地層の機能を兼備することになり、印刷模様層を構成する文字、図形、記号、絵柄、その他等の印刷画像をより一層鮮明にし、美麗な印刷模様を再現ないし顕現することができるという2重の利点を有するものである。
【0041】
上記において、光遮断性層を構成する白色インキ組成物あるいは黒色インキ組成物を形成する樹脂等からなるインキ用ビヒクルとしては、前述と同様に、公知のもの、例えば、あまに油、きり油、大豆油、炭化水素油、ロジン、ロジンエステル、ロジン変性樹脂、シェラック、アルキッド樹脂、フェノ−ル系樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂、炭化水素樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、アクリルまたはメタクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミノアルキッド系樹脂、フェノ−ル系樹脂、ニトロセルロ−ス、エチルセルロ−ス、塩化ゴム、環化ゴム、その他等の1種ないし2種以上を使用することができる。
【0042】
次に、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成するヒ−トシ−ル性樹脂層について説明すると、かかるヒ−トシ−ル性樹脂層としては、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、メタロセン触媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ボリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、その他等の樹脂の1種ないしそれ以上からなる樹脂のフィルムないしシ−トあるいはその塗布膜等を使用することができる。
【0043】
上記の樹脂のフィルムないしシ−トは、単層ないし多層で使用することができ、また、上記の樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、5μm〜300μm位、好ましくは、10μm〜110μm位が望ましい。
更に、本発明において、上記の樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、レトルト用パウチの製袋時において、バリア性基材を構成する無機酸化物の蒸着膜に、擦り傷、あるいは、クラック等を発生するすることを防止するために、比較的に、その膜厚を厚くすることが好ましく、具体的には、40μm〜110μm位、望ましくは、50μm〜100μm位であることが好ましいものである。
而して、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、厚さ50μm〜100μm位の無延伸ポリプロピレンフィルムを使用することが好ましいものである。
【0044】
次にまた、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成する中間基材について説明すると、かかる中間基材としては、これが前述の基材フィルムと同様に、本発明にかかる軟包装袋を構成する基本ないし補助素材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、その強度に優れ、更に、耐熱性、防湿性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、透明性、その他等に優れた樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、強度、耐突き刺し性、剛性、その他等について必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するとい欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性、剛性、その他等が低下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、約10μmないし100μm位、好ましくは、約12μmないし50μm位が最も望ましい。
而して、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、厚さ15μm〜30μm位の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムを使用することが好ましいものである。
【0045】
次にまた、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を構成する表面基材フィルムについて説明すると、かかる表面基材フィルムとしては、これが前述の基材フィルムあるいは中間基材と同様に、本発明にかかる軟包装袋を構成するを構成する基本ないし補助素材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等において優れた性質を有し、その強度に優れ、更に、耐熱性、防湿性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、透明性、その他等に優れた樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トとしては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することができる。
また、本発明において、その樹脂のフィルムないしシ−トの厚さとしては、強度、耐突き刺し性、剛性、その他等について必要最低限に保持され得る厚さであればよく、厚すぎると、コストを上昇するとい欠点もあり、逆に、薄すぎると、強度、耐突き刺し性、剛性、その他等が低下して好ましくないものである。
本発明においては、上記のような理由から、約10μmないし100μm位、好ましくは、約12μmないし50μm位が最も望ましい。
而して、本発明においては、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トの中でも、特に、厚さ15μm〜30μm位の二軸延伸ポリアミド系樹脂フィルムを使用することが好ましいものである。
【0046】
ところで、通常、包装用袋は、物理的にも化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用袋を構成する積層材には、厳しい包装適性が要求され、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等の種々の条件が要求され、このために、本発明においては、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充足するその他の材料を任意に使用することができ、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トを任意に選択して使用することができる。
その他、例えば、合成紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸ないし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムないしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0047】
特に、本発明において、その他の基材としては、例えば、水蒸気、水等の透過を阻止するバリア性を有する低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することができる。
これらの材料は、一種ないしそれ以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、10μmないし100μm位が望ましい。
【0048】
次に、上記の本発明において、上記のような材料を使用して本発明にかかる軟包装袋を構成する積層材を製造する方法について説明すると、かかる方法としては、通常の包装材料を製造するときに使用する積層法、例えば、ウエットラミネ−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤ラミネ−ション法、溶融押出ラミネ−ション法、溶融共押出ラミネ−ション法、インフレ−ション法、共押出インフレ−ション法、その他の方法等で行うことができる。
而して、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、その積層する基材の表面に、コロナ処理、オゾン処理、フレ−ム処理等の前処理を任意に施すことができる。
また、上記において、押出ラミネ−トするときには、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂等を溶融押出ラミネ−ト用樹脂として使用することができる。
その際に、接着助剤として、例えば、イソシアネ−ト系、ポリエチレンイミン系、その他等のアンカ−コ−ト剤等を任意に使用することができる。
また、本発明においては、ドライラミネ−トするときには、例えば、ビニル系、アクリル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、エポキシ系、その他等をビヒクルの主成分とする溶剤型、水性型、エマルジョン型、その他等のラミネ−ト用接着剤等を使用することができる。
【0049】
次に、本発明において、上記の積層材を使用し、製袋して製造する本発明にかかる軟包装袋について説明すると、かかる軟包装袋は、上記のような積層材を使用し、そのヒ−トシ−ル性樹脂層の面を対向して重ね合わせ、しかる後、その周辺端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して、上端部に開口部を有する袋状容器本体を製袋して製造することができる。
而して、その製袋方法としては、上記のような積層材を、折り曲げるかあるいは重ね合わせて、その内層の面を対向させ、更にその周辺端部を、例えば、側面シ−ル型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、ガゼット型、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、上端部に開口部を有する種々の形態からなる袋状容器本体を製袋して、本発明にかかる軟包装袋を製造することができる。
その他、本発明にかかる軟包装袋としては、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も可能であり、あるいは、合成洗剤等の詰替用袋等も可能なものである。
上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公知の方法で行うことができる。
【0050】
次に、本発明において、本発明にかかる軟包装袋を使用し、これに内容物を充填包装した包装製品について説明すると、まず、本発明においては、上記で製造した上端部に開口部を有する本発明にかかる軟包装袋の開口部から内容物を充填し、次いで、その上端部の開口部の端部をヒ−トシ−ル等により密閉することによって、本発明にかかる軟包装袋を使用した包装製品を製造することができるものである。
上記において、本発明にかかる軟包装袋に充填包装する内容物としては、例えば、飲食品、果汁、ジュ−ス、飲料水、酒、調理食品、水産練り製品、冷凍食品、肉製品、煮物、餅、液体ス−プ、調味料、その他等の各種の飲食料品、液体洗剤、化粧品、化成品、その他の物品を挙げることができる。
【0051】
【実施例】
次に、上記の本発明について実施例を挙げた更に具体的に本発明を説明する。
実施例1
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロ−ルに装着し、次いで、下記に示す条件で、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、厚さ200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した。
(蒸着条件)
蒸着面;コロナ処理面
導入ガス量;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:3.0:3.0(単位:slm)
真空チャンバ−内の真空度;2〜6×10-6mBar
蒸着チャンバ−内の真空度;2〜5×10-3mBar
冷却・電極ドラム供給電力;10kW
ライン速度;100m/min
次に、上記で膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウレタン系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤層を形成して、バリア性基材を製造した。
(2).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材のプライマ−層の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、下記の白色インキ組成物と黒色インキ組成物とを使用し、グラビアロ−ルコ−ト法を用いて印刷し、各々厚さ2.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして、白色印刷被膜と黒色印刷被膜との2層の印刷被膜層からなる光遮断性層を形成した。
次に、上記で形成した光遮断性層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを、そのコロナ処理面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その両者をドライラミネ−トして積層した。
更に、上記で積層した二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
Figure 0004043799
(3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、包装用容器としての機能、例えば、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れており、また、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れていた。
【0052】
実施例2
(1).基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、まず、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロ−ルにに装着し、次いで、これを繰り出し、その二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、アルミニウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビ−ム(EB)加熱方式による真空蒸着法により、下記の蒸着条件により、膜厚200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバ−内の真空度:2×10-4mbar
巻き取りチャンバ−内の真空度:2×10-2mbar
電子ビ−ム電力:25kW
フィルムの搬送速度:420m/分
蒸着面:コロナ処理面
次に、上記で厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した直後に、その酸化アルミニウムの蒸着膜面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、プラズマ処理面を形成した。
次に、上記で形成した酸化アルミニウムの蒸着膜のプラズマ処理の面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプライマ−樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてプライマ−層を形成して、バリア性基材を製造した。
(2).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材のプライマ−層の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、上記の実施例1で使用した白色インキ組成物と黒色インキ組成物と全く同じ白色インキ組成物と黒色インキ組成物とを同様に使用し、グラビアロ−ルコ−ト法を用いて印刷し、各々厚さ2.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして、白色印刷被膜と黒色印刷被膜との2層の印刷被膜層からなる光遮断性層を形成した。
次に、上記で形成した光遮断性層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを、そのコロナ処理面を対向させて重ね合わせ、しかる後、その両者をドライラミネ−トして積層した。
更に、上記で積層した二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、包装用容器としての機能、例えば、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れており、また、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れていた。
【0053】
実施例3
(1).基材フィルムとして、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロールに装着し、下記の条件で厚さ150Åの酸化珪素の蒸着膜を上記二軸延伸ナイロン6フィルムの一方の面に形成した。
(蒸着条件)
反応ガス混合比:ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1:11:10(単位:slm)
真空チャンバー内の真空度:5.2×10-6 mbar
蒸着チャンバー内の真空度:5.1×10-2 mbar
冷却・電極ドラム供給電力:18kW
フィルムの搬送速度:70m/分
蒸着面:コロナ処理面
次に、上記で酸化珪素の蒸着膜を形成した二軸延伸ナイロン6フィルムの酸化珪素の蒸着膜面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、プラズマ処理面を形成した。
次に、上記で形成した酸化珪素の蒸着膜のプラズマ処理の面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプライマ−樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてプライマ−層を形成して、バリア性基材を製造した。
(2).他方、表面基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、そのコロナ処理面の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、上記の実施例1で使用した白色インキ組成物と黒色インキ組成物と全く同じ白色インキ組成物と黒色インキ組成物とを同様に使用し、グラビアロ−ルコ−ト法を用いて印刷し、各々厚さ2.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして、白色印刷被膜と黒色印刷被膜との2層の印刷被膜層からな光遮断性層を形成した。
次に、上記で形成した光遮断性層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、上記の(1)で製造したバリア性基材のプライマ−剤層の面を対向させて、その両者をドライラミネ−トした。
更に、上記でドライラミネ−トしたバリア性基材を構成する厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、包装用容器としての機能、例えば、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れており、また、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れていた。
【0054】
実施例4
上記の実施例1において、ヒ−トシ−ル性樹脂層として、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムを使用する代りに、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、それ以外は、上記の実施例1と全く同様にして、同様な結果を得た。
【0055】
実施例5
上記の実施例2において、ヒ−トシ−ル性樹脂層として、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムを使用する代りに、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、それ以外は、上記の実施例2と全く同様にして、同様な結果を得た。
【0056】
実施例6
上記の実施例3において、ヒ−トシ−ル性樹脂層として、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムを使用する代りに、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムを使用し、それ以外は、上記の実施例3と全く同様にして、同様な結果を得た。
【0057】
実施例7
(1).基材フィルムとして、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、まず、上記の2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを巻き取り式の真空蒸着装置の送り出しロ−ルにに装着し、次いで、これを繰り出し、その二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、アルミニウムを蒸着源に用いて、酸素ガスを供給しながら、エレクトロンビ−ム(EB)加熱方式による真空蒸着法により、下記の蒸着条件により、膜厚200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した。
(蒸着条件)
蒸着チャンバ−内の真空度:2×10-4mbar
巻き取りチャンバ−内の真空度:2×10-2mbar
電子ビ−ム電力:25kW
フィルムの搬送速度:420m/分
蒸着面:コロナ処理面
次に、上記で厚さ200Åの酸化アルミニウムの蒸着膜を形成した直後に、その酸化アルミニウムの蒸着膜面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、プラズマ処理面を形成した。
次に、上記で形成した酸化アルミニウムの蒸着膜のプラズマ処理の面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるプライマ−樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングしてプライマ−層を形成して、バリア性基材を製造した。
(2).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材のプライマ−層の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、上記の実施例1で使用した白色インキ組成物と黒色インキ組成物と全く同じ白色インキ組成物と黒色インキ組成物とを同様に使用し、グラビアロ−ルコ−ト法を用いて印刷し、各々厚さ2.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして、白色印刷被膜と黒色印刷被膜との2層の印刷被膜層からな光遮断性層を形成した。
次に、上記で形成した光遮断性層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その未延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、包装用容器としての機能、例えば、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れており、また、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れていた。
【0058】
実施例8
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、これをプラズマ化学気相成長装置の送り出しロ−ルに装着し、次いで、下記に示す条件で、上記の二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、厚さ200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した。
(蒸着条件)
蒸着面;コロナ処理面
導入ガス量;ヘキサメチルジシロキサン:酸素ガス:ヘリウム=1.0:3.0:3.0(単位:slm)
真空チャンバ−内の真空度;2〜6×10-6mBar
蒸着チャンバ−内の真空度;2〜5×10-3mBar
冷却・電極ドラム供給電力;10kW
ライン速度;100m/min
次に、上記で膜厚200Åの酸化珪素の蒸着膜を形成した直後に、その酸化珪素の蒸着膜面に、グロ−放電プラズマ発生装置を使用し、パワ−9kw、酸素ガス(O2 ):アルゴンガス(Ar)=7.0:2.5(単位:slm)からなる混合ガスを使用し、混合ガス圧6×10-5Torrで酸素/アルゴン混合ガスプラズマ処理を行って、酸化珪素の蒸着膜面の表面張力を54dyne/cm以上向上させてたプラズマ処理面を形成した。
更に、上記で形成したプラズマ処理面に、ポリウレタン系樹脂の初期縮合物に、エポキシ系のシランカップリング剤(8.0重量%)とブロッキング防止剤(1.0重量%)を添加し、十分に混練してなるポリウレタン系樹脂組成物を使用し、これをグラビアロ−ルコ−ト法により、膜厚0.5g/m2 (乾燥状態)になるようにコ−ティングし、次いで、乾燥してプライマ−剤層を形成して、バリア性基材を製造した。
(2).次に、上記の(1)で製造したバリア性基材のプライマ−層の面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、上記の実施例1で使用した白色インキ組成物と黒色インキ組成物と全く同じ白色インキ組成物と黒色インキ組成物とを同様に使用し、グラビアロ−ルコ−ト法を用いて印刷し、各々厚さ2.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングして、白色印刷被膜と黒色印刷被膜との2層の印刷被膜層からな光遮断性層を形成した。
次に、上記で形成した光遮断性層の面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(3).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その未延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
上記で製造した包装製品は、その包装用袋が、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、包装用容器としての機能、例えば、破袋ないし内容物の漏れ等も認められず、内容物の充填包装適性、流通適正、保存適性等に優れており、また、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れていた。
【0059】
比較例1
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムをドライラミネ−トして積層した。
次に、上記で積層した厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ7μmのアルミニウム箔をドライラミネ−トして積層し、更に、上記で積層したアルミニウム箔の面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
【0060】
比較例2
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ400Åのアルミニウム蒸着膜を有する厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムを、そのアルミニウム蒸着膜の面を外側に向けて対向させて、その両者をドライラミネ−トして積層した。
次に、上記で積層した厚さ400Åのアルミニウム蒸着膜を有する厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムのコロナ処理面の面に、(コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面に)、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
【0061】
比較例3
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィルムをドライラミネ−トして積層した。
次に、上記で積層した厚さ15μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィルムの面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムをドライラミネ−トして積層し、更に、上記で積層した厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの低密度ポリエチレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その低密度ポリエチレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
【0062】
比較例4
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムをドライラミネ−トして積層した。
次に、上記で積層した厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、コロナ放電処理を施した後、そのコロナ処理面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ7μmのアルミニウム箔をドライラミネ−トして積層し、更に、上記で積層したアルミニウム箔の面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その未延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
【0063】
比較例5
(1).厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムのコロナ処理面に、通常のグラビアインキ組成物を使用し、グラビア印刷方式で所望の印刷模様を形成した後、その印刷模様を含む全面に、2液硬化型のポリウレタン系ラミネ−ト用接着剤をグラビアロ−ルコ−ト法を用いて厚さ4.0g/m2 (乾燥状態)にコ−ティングしてラミネ−ト用接着剤層を形成し、次いで、該ラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィルムをドライラミネ−トして積層した。
次に、上記で積層した厚さ15μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物フィルムの面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムをドライラミネ−トして積層し、更に、上記で積層した厚さ15μmの二軸延伸ナイロン6フィルムの面に、上記と同様にして、ラミネ−ト用接着剤層を形成し、しかる後、上記のラミネ−ト用接着剤層面に、厚さ100μmの未延伸ポリプロピレンフィルムをドライラミネ−トして積層して、積層材を製造した。
(2).次いで、上記で製造した積層材の2枚を用意し、その未延伸ポリプロピレンフィルムの面を対向して重ね合わせ、しかる後、その外周周辺の端部を三方ヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成すると共に上方に開口部を有する三方シ−ル型の軟包装用袋を製造した。
上記で製造した三方シ−ル型の軟包装用袋内に、その開口部からドレッシングを充填包装し、しかる後、その開口部の端部をヒ−トシ−ルして上方シ−ル部を形成して包装製品を製造した。
【0064】
実験例
上記の実施例1〜8、および、比較例1〜5において製造した積層材およびそれを使用して製造した軟包装袋について、下記に示す評価項目を測定した。
(1).遮光性の測定
これは、上記の実施例1〜8、および、比較例1〜5において製造した軟包装袋を構成する積層材について、スガ試験機株式会社製、機種名、SMカラ−コンピュ−タ−にて全光線透過率を測定して評価した。
(2).酸素透過度の測定
これは、上記の実施例1〜8、および、比較例1〜5において製造した積層材について、温度23℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、オクストラン(OXTRAN)〕にて測定した。
(3).水蒸気透過度の測定
これは、上記の実施例1〜8、および、比較例1〜5において製造した積層材について、温度40℃、湿度90%RHの条件で、米国、モコン(MOCON)社製の測定機〔機種名、パ−マトラン(PERMATRAN)〕にて測定した。
(4).ピンホ−ルの測定
これは、上記の実施例1〜8、および、比較例1〜5で製造した軟包装袋について、ゲルボ試験機を用いて、3度、2000回実施して、軟包装袋を構成する積層材について、ピンホ−ルの数を数えて測定した。
(5).官能性の測定
これは、上記の実施例1〜8、および、比較例1〜5で製造した軟包装袋にドレッシングを充填包装し、それを40℃のオ−ブンに1日間保存し、次いで、袋を開封し、5 人の試験者に臭いの有無を確認して測定し、◎は、殆ど臭わない、○は、少し臭う、△は、臭う、×は、かなり臭うを表す。
上記の測定結果について、下記の表1に示す。
【0065】
Figure 0004043799
Figure 0004043799
Figure 0004043799
上記の表1において、酸素透過度の単位は、〔cc/m2 /day 23℃・90%RH〕であり、水蒸気透過度の単位は、〔g/m2 /day・40℃・90%RH〕であり、ピンホ−ル数は、個/A4サイズである。
【0066】
上記の表1に示す測定結果から明らかなように、実施例1〜8にかかるものは、光遮断性、酸素透過度および水蒸気透過度において十分に実用性を有するものであることが確認され、また、耐ピンホ−ル性、保香性等においても優れているものであった。
これに対し、比較例1、2、4にかかるものは、光遮断性、酸素透過度および水蒸気透過度において優れ、また、耐ピンホ−ル性、保香性等においても優れているが、耐ピンホ−ル性に若干欠けるものであり、また、比較例3、5にかかるものは、酸素透過度、水蒸気透過度、耐ピンホ−ル性等において優れているが、光遮断性に著しく欠け、また、保香性においても十分に満足し得るものではなかった。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、まず、例えば、上記の樹脂フィルム等からなる基材フィルムの一方の面に、酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜も設けてバリア性基材を製造し、次いで、該バリア性基材を構成する酸化アルミニウム、酸化珪素等の無機酸化物の蒸着膜の面を、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理等の前処理を施した後、例えば、ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分とするプライマ−剤によるプライマ−剤層を形成し、次いで、該プライマ−剤層の上に、所望の印刷模様層を設け、しかる後、該印刷模様層を含む全面に、白色インキ組成物による白色印刷被膜層と黒色インキ組成物による黒色印刷被膜層との2層からなる光遮断性層を設け、更に、上記の光遮断性層を構成する白色印刷被膜層を、上記の印刷模様層の下地層を兼ねさせ、次に、上記の黒色印刷被膜層の上に、ヒ−トシ−ル性樹脂層を積層して、包装用材料としての積層材を製造し、次いで、該積層材を使用し、これを製袋して軟包装袋を製造し、しかる後、該軟包装袋に所望の飲食料品等の内容物を充填包装して包装製品を製造して、強度等を有し、かつ、耐侯性、耐熱性、耐水性、ヒ−トシ−ル性、耐ピンホ−ル性、耐突き刺し性、その他等の諸物性に優れ、特に、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れると共に光遮断性に優れ、例えば、太陽あるいは蛍光灯等による太陽光あるいは蛍光等の透過を阻止し、内容物が、分解ないし変質し、あるいは、褪色、その他等の光劣化を引き起こすということを防止し、内容物の充填包装適性、保存適性等を有し、更に、使用後に焼却廃棄処理する際に有害物質等を発生することなく、廃棄処理適性、環境適性等に極めて優れた軟包装袋を製造し得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる軟包装を構成する積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【図2】本発明にかかる軟包装を構成する積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【図3】本発明にかかる軟包装を構成する積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【図4】本発明にかかる軟包装を構成する積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【図5】本発明にかかる軟包装を構成する積層材についてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【図6】図1に示す積層材を使用し、これを製袋して製造した本発明にかかる軟包装袋の構成を示す概略的斜視図である。
【図7】図6本発明にかかる軟包装袋を使用し、これに内容物を充填包装した包装製品の構成を示す概略的斜視図である。
【図8】巻き取り式真空蒸着装置についてその一例の概要を示す概略的構成図である。
【図9】プラズマ化学気相成長装置についてその一例の概要を示す概略的構成図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム
2 無機酸化物の蒸着膜
3 バリア性基材
4 光遮断性層
5 ヒ−トシ−ル性樹脂層
6 前処理層
7 プライマ−剤層
8 印刷模様層
9 中間基材
10 表面基材フィルム
A、A1、A2 積層材
B 軟包装袋
C 包装製品

Claims (1)

  1. 二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの一方の面に酸化珪素または酸化アルミニウムの蒸着膜を設けたバリア性基材と、ポリウレタン系樹脂またはポリエステル系樹脂をビヒクルの主成分とするプライマ−剤によるプライマ−剤層と、印刷模様層と、白色インキ組成物による白色印刷被膜層と黒色インキ組成物による黒色印刷被膜層との2層からなり、更に、上記の白色印刷被膜層が、上記の印刷模様層の下地層を兼ねる光遮断性層と、二軸延伸ナイロンフィルムと、低密度ポリエチレンフィルムまた無延伸ポリプロピレンフィルムからなるヒ−トシ−ル性樹脂層との層を順次に積層した積層材を製袋してなることを特徴とする軟包装袋。
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