JP4043553B2 - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の版胴を備えて多色印刷を行える孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より簡便な印刷方式として、デジタル式感熱孔版印刷装置が知られている。孔版印刷装置では、微細な発熱素子が一列に配置されたサーマルヘッドを感熱孔版マスタに接触させて画像情報に応じて発熱素子にパルス的に通電しながらマスタを搬送することで、マスタを溶融穿孔して製版し、この製版済みマスタを多孔性の円筒状版胴の外周面に巻装して穿孔した部位よりインキを通過させて用紙に転移して印刷画像を形成している。この種の孔版印刷装置による印刷は、版胴内に配置したインキローラと、このローラと対向するように版胴外周面近傍に配置され、同外周面に適時押圧されるプレスローラの圧により、インキローラ上のインキを版胴の外周面に巻装した製版済みマスタの穿孔からマスタの外周面側へにじませ用紙に転移させている。
【0003】
印刷される用紙は、インキの粘度等により版胴に付着してしまうので、特開昭62−142677号公報に記載の発明では、版胴の外周面に分離爪を近接配置するとともに、版胴の外周面と分離爪との間に送風源で空気を送風し、かつプレスローラの下方に吸引装置を配置して、付着した用紙を版胴から分離・剥離している。実公平2−35717号記載の考案では、版胴の外周面に分離爪を近接配置するとともに、版胴と印刷された用紙の排紙部との間に吸引搬送装置を設け、分離爪で版胴から剥離された用紙を吸引搬送装置に吸着して排紙部まで搬送している。
【0004】
また、特開平6−32038号公報には、色画像に対応して製版した製版済みマスタを外周面に巻装した版胴を、用紙の搬送方向に間隔を空けて複数並列し、両版胴の間に搬送方向の上流側に位置する版胴で印刷された用紙を搬送方向下流側に位置する版胴に向かって吸引搬送する吸引搬送装置を設け、用紙の上面(印刷画像面)に接触することなく用紙を版胴間で搬送し、次の版胴とこれに対応するプレスローラとの問に送り込む同時多色印刷可能な孔版印刷装置が提案されている。このように複数の版胴を有する孔版印刷装置では、吸引搬送装置による用紙の搬送速度が一定とされ、かつ各版胴が用紙を給紙する給紙タイミングと同期して一定速度で回転駆動されており、各版胴の印刷位置で用紙と各版胴上の画像先端とが一致するように設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
同時多色印刷可能な孔版印刷装置で問題となるのは、上流側の版胴で印刷した用紙のインキが下流側の版胴上のマスタに付着して、その付着したインキが次に搬送される用紙への印刷の際に転写される、所謂画像ダブリ印刷が発生することである。
【0006】
孔版印刷の場合、版胴に対して用紙をプレスローラで押圧してインキを用紙に付着させて孔版画像に対するインキ画像を印刷しているので、インキ画像の大きさや用紙のサイズによって画像領域が異なり、用紙に転移するインキ量に変化がある。このため、印刷時に版胴に付着する用紙の版胴から剥がれる時期が、転移するインキ量に応じてバラツキ、搬送方向下流側に位置する版胴への搬送遅れが生じてしまう。用紙が厚くコシがあれば、版胴にインクの粘性で付着しても版胴から上手く分離するが、用紙が薄くコシが弱いと版胴にインクの粘性で付着して巻き上がってしまい、版胴からの用紙の分離が遅れてしまう。
【0007】
また、印刷に用いられる用紙には様々な種類のものが用いられるので、用紙の種類の違いにより吸引搬送装置で上手く吸引吸着できずバタツキ等が起きて搬送性能が不十分となる。
【0008】
用紙の先端は、下流側の版胴への進入の際には吸引搬送装置から離れるため、その位置が安定せず、プレスローラが可動して下流側の版胴に圧接された状態となると印刷位置となる下流側の版胴とプレスローラとの間への用紙の進入性が低下してしまい用紙の先端位置がずれてしまう。
【0009】
このような、版胴からの用紙の分離遅れや用紙の搬送性能不足、下流側の版胴の印刷位置への用紙の進入性の不良が主な原因で、下流側の版胴への用紙の搬送時期がバラツキ、画像ダブリ印刷を招いてしまう。
【0010】
本発明は、上流側の版胴での用紙の巻き上がりによる用紙先端位置のズレを解消するとともに、下流側の版胴に対する用紙の先端の進入性や上下流の版胴間での用紙の搬送性能を向上させ、下流側の版胴に対する用紙の搬送時期を安定させて画像ダブリ印刷を軽減することのできる孔版印刷装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、外周面に製版済みマスタが巻装されて回転駆動する版胴を用紙の搬送方向に間隔を空けて複数並列し、両版胴の間に、搬送方向の上流側に位置する版胴で印刷される用紙を搬送方向の下流側に位置する版胴に向かって吸引搬送する吸引搬送装置を配置した孔版印刷装置において、吸引搬送装置の上方に、空気流を発生させる送風源と、この送風源からの空気流を上流側と下流側の版胴の間に形成される用紙搬送経路に送風する流路を形成する導風部材とを有する中間送風手段を設けている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、上流側の版胴に近接離間可能に設けた分離爪を両版胴の間に設け、導風部材で形成される流路の吹き出し口を、分離爪の先端と上流側の版胴の回転中心とを結ぶ線と該版胴の外周面とが交わる点における接線方向に送風源からの空気流を送風可能に設けている。
【0013】
請求項記載の発明は、導風部材は、上流側の版胴の近傍に位置する用紙搬送経路の上流端と、下流側の版胴の近傍に位置する用紙搬送経路の下流端と少なくとも2つの部位に送風源からの空気流を送風する流路を形成している。
【0014】
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の孔版印刷装置において、用紙の情報を入力する用紙情報入力手段と、この用紙情報入力手段からの入力情報に応じて送風源の動作を制御する制御手段とを備えている。
【0015】
請求項記載の発明は、請求項記載の孔版印刷装置において、制御手段に接続された風量設定手段を有し、該制御手段がこの風量設定手段からの信号に応じて送風源の動作を用紙情報入力手段からの入力情報とし個別に制御する。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1または2記載の孔版印刷装置において、上記導風部材が複数設けられ、これら複数の導風部材を上記接線方向に対して直交する方向に平行移動可能とする可変機構を備えている。
【0017】
請求項記載の発明は、請求項記載の孔版印刷装置において、上記用紙の情報を入力する用紙情報入力手段と、この用紙情報入力手段からの入力情報に応じて可変機構あるいは可変機構と送風源との動作を制御する制御手段とを備えている。
【0018】
請求項記載の発明は、請求項記載の孔版印刷装置において、制御手段に接続された風量設定手段を有し、この風量設定手段からの信号に応じて送風源または可変機構の動作、あるいは送風源と可変機構との動作を用紙情報入力手段からの入力情報とは個別に制御手段で制御するように構成されている。
【0019】
請求項記載の発明は、請求項または記載の孔版印刷装置において、用紙情報入力手段が、用紙の種類に応じた信号を制御手段に出力する用紙識別手段と用紙の大きさに応じた信号を制御手段に出力する用紙サイズ設定手段から構成されている。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる孔版印刷装置は、外周面に製版済みマスタが巻装されて回転駆動する版胴を用紙の搬送方向に間隔を空けて複数並列し、これら両版胴の間に吸引搬送装置を配置して搬送方向の上流側に位置する版胴で印刷される用紙を搬送方向の下流側に位置する版胴に向かって吸引搬送し、この吸引搬送装置の上方に中間送風手段を配置することを基本構成としている。中間送風手段は送風源と導風部材とからなり、送風源で発生させる空気流を導風部材を用いて上流側の版胴と下流側の版胴の間に形成される用紙搬送経路に送風案内する流路を形成している。
【0021】
送風される部位が上流側の版胴における用紙搬送経路の上流端となる用紙の分離位置の近傍であると、上流側の版胴で印刷された用紙が空気流と用紙のコシにより同版胴から分離される。送風される部位が吸引搬送装置の搬送面であると、上流側の版胴から剥離された用紙が空気流で吸引搬送装置の搬送面に押圧されることになり、搬送力の低下が低減されるので良い。送風される部位が下流側の版胴近傍におけ用紙搬送経路の下流端であると、下流側の版胴近傍に空気流が送風されて、吸引搬送装置から外れた用紙に空気流が当り、その位置が安定し下流側の版胴に対する用紙の進入性が良くなる。
【0022】
上流側の版胴からの用紙の分離性をより高めるためには、上流側の版胴の近傍に近接離間可能に分離爪を設けるとともに、分離爪の先端と上流側の版胴の回転中心とを結ぶ線と、この版胴の外周面とが交わる点における接線方向に送風源からの空気流を配風可能に、導風部材で形成される流路の吹き出し口を設けて、分離爪の先端と版胴の外周面との間に送風源からの空気流が吹き付けられるようにすると良い。
【0023】
下流側の版胴に対する用紙の搬送遅れの原因となる少なくとも2つの部位に、送風源からの空気流を送風する流路を導風部材で形成すると、用紙に対して一度に複数の位置から空気流が吹き付けられる。例えば、送風源からの空気流を、上流側の版胴の近傍に位置する吸引搬送装置の上流端と、吸引搬送装置の搬送面とに送風するように導風部材で流路を形成すると、上流側の版胴への用紙の巻き上がりを防止しながら、搬送面における用紙のバタツキを抑えのに有効である。
【0024】
送風源からの空気流を、上流側の版胴の近傍に位置する吸引搬送装置の上流端と下流側の版胴の近傍に位置する吸引搬送装置の下流端とに送風するように導風部材で流路を形成すると、上流側の版胴への用紙の巻き上がりを防止しながら、用紙の先端が搬送面が外れた場合でも用紙先端の位置が安定し、下流側の版胴への用紙先端の進入性を高めるのに好ましい。
【0025】
導風部材で形成する流路を、上流側の版胴の近傍に位置する吸引搬送装置の上流端と、吸引搬送装置の搬送面と、下流側の版胴の近傍に位置する吸引搬送装置の下流端の3つの部位に一度に送風源からの空気流を送風可能に設けると、上流側の版胴と用紙との分離・剥離性を高め、搬送面における用紙のバタツキを抑えて搬送力の向上させ、かつ下流側の版胴に対する用紙の進入性を高められるので、より好適なものとなる。
【0026】
中間送風手段における用紙に対する送風量を、用紙の種類を識別する用紙識別手段や、用紙の大きさに応じた信号を出力する用紙サイズ検知手段からなる用紙情報入力手段からの入力情報に応じて制御手段で調整すると、用紙の種類やサイズに応じて風量の増減が行われて各流路に供給され、用紙の種類やサイズを考慮した用紙の上流側の版胴からの分離・隔離性や、吸着搬送手段における用紙のバタツキを抑えて搬送性能を高められるとともに、下流側の版胴に対する用紙の進入性を高められるので良い。用紙識別手段としては、用紙の厚さを検知する光学的なセンサや、用紙の種類に応じて各部の制御動作を起動させるマニュアル操作用の選択スイッチ等が挙げられる。用紙サイズ検知手段としては、用紙のサイズを検知する光学的なセンサや、用紙サイズに応じて各部の制御動作を起動させるマニュアル操作用の選択スイッチ等が挙げられる。用紙識別手段や用紙サイズ検知手段に選択スイッチ(キースイッチ)が用いられると、用紙の種類やサイズだけを選択すれば、用紙に吹き付けられる風量設定が用紙の種類やサイズに応じて自動制御可能となる。用紙識別手段や用紙サイズ検知手段に光学的なセンサが用いられると、用紙の種類やサイズの設定から用紙に吹き付けられる風量設定まで全て自動制御可能となる。
【0027】
導風部材としては、流路の面積を一定にすべく複数の導風部材を一体成形したものや、導風部材を可変機構で移動可能に設け、流路の面積を増減できるようにすると良い。この場合、複数の導風部材を上流側の版胴の接線方向に対して直交する方向に平行移動可能に設けると、特に上流側の版胴と分離爪の先端に対する吹き付け口の面積を効率的に増減できるので、上流側の版胴における印刷後の用紙の分離・剥離性能を用紙の種類に応じて調整できるので好ましい。
【0028】
用紙に対する空気流の吹き付け量を増減させるには、流路の面積を調整するのではなく、送風源からの発生風量を調整するようにしても良い。送風源が電動の場合、これに対する電圧や電流量を用紙の種類やサイズに応じて制御すれば、用紙の種類やサイズに応じて用紙に対する空気流の吹き付け量を調整でき、より細かく上流側の版胴からの用紙の分離・剥離性や搬送面における搬送力、並びに下流側の版胴に対する用紙の進入性を調整できるようになる。
【0029】
用紙に対する空気流の吹き付け量を増減させるには、風量設定手段を設け、この風量設定手段からの信号により可変機構や送風源を制御手段を用いて制御しても良い。用紙に対する空気流の吹き付け量の制御は、風量設定手段を単独で制御手段に接続して、この風量設定手段からの信号に基づき単独で行っても良いし、風量設定手段と用紙識別手段や用紙サイズ設定手段を制御手段に接続し、これら各手段からの信号に応じて行っても良い。この場合、風量設定手段からの信号を用紙識別手段や用紙サイズ設定手段からの信号よりも優先するように制御手段を構成すると、用紙識別手段や用紙サイズ設定手段による風量制御で補正しきれなかった下流側の版胴に対する用紙の搬送時期のズレをマニュアル補正できるようになるので好ましい。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して順次詳細に説明する。
(第1実施例)
本発明が適用された複胴式の孔版印刷装置の全体構成と基本的な孔版印刷動作とを説明する。図1に示す複胴式の孔版印刷装置は、用紙22の搬送方向Xの上流側から下流側に向かって並設された2つの版胴、(以下、「版胴1A」、「版胴1B」と記す)を具備していて、同時多色印刷(この実施例では同時2色印刷である)をすることが可能なように構成されている。版胴1Aと版胴1Bとは、略同一の機能および構成を有する。これと同じように、版胴1Aの内外廻りに配設された後述するインキ供給手段、製版装置および排版装置等と、版胴1Bの内外廻りに配設された後述するインキ供給手段、製版装置および排版装置とは、略同一の機能および構成を有しているので、それらを同一符号の末尾に符号aまたはbを付加することで区別することとし、その一方を詳述した場合には重複説明を避けるため他方の説明をできるだけ省略する。また、単に、同一符号の末尾に符号aまたはbを付加して別の機能及び構成を表すこともある。
【0031】
複胴式の孔版印刷装置は、周知の感熱デジタル製版一体型孔版印刷装置の構造を有している。すなわち、複胴式の孔版印刷装置は、マスタ33aを外周面1Aaに巻き付ける版胴1Aと、版胴1Aの右上方に配置されマスタ33aを製版する製版装置41aと、製版装置41aの下方に配置され給紙トレイ21上に積載された用紙22を給送する給紙装置20と、版胴1Aの左上方に配置され使用済みのマスタ33aを版胴1Aから剥ぎ取り排版する排版装置42aと、版胴1Aの下方に配置され給送されてくる用紙22を版胴1A上の製版済みのマスタ33aに押し付けることにより印刷を行う印圧装置32aと、印圧装置32aと版胴1Aの間に形成される印刷位置E1で印刷された印刷済みの用紙22を版胴1Aから剥離する分離爪7aとを備える第1ユニットU1と、マスタ33bを外周面1Baに巻き付ける版胴1Bと、版胴1Bの左上方に配置されマスタ33bを製版する製版装置41bと、版胴1Bの左方に配置され使用済みのマスタ33bを版胴1Bから剥ぎ取り排版する排版装置42bと、版胴1Bの下方に配置され給送されてくる用紙22を版胴1B上の製版済みのマスタ33bに押し付けることにより印刷を行う印圧装置32bと、印圧装置32bと版胴1Bの間に形成される印刷位置E2で印刷された印刷済みの用紙22を版胴1Bから分離・剥離する分離爪7bとを備える第2ユニットU2と、印刷位置E1で印刷された印刷済みの用紙22を印刷位置E2に向かって搬送する吸引搬送装置17aと、排版装置42bの下方に配置され、印刷位置E1及び印刷位置E2で多色印刷された印刷済みの用紙22を排紙トレイ37上に排出する排紙装置35と、吸引搬送装置17aの上方における版胴1A,1Bの間に設けられた中間送風手段45から主に構成されている。
【0032】
孔版印刷装置の両製版装置41a,41bおよび排版装置42aの上方には、原稿の画像を読み取るための図示を省略した原稿読取装置と、孔版印刷装置を操作するための図3に示す操作パネル70とがそれぞれ配設されている。
【0033】
次に、複胴式の孔版印刷装置の動作を上記した各装置等の細部構成を含めて説明する。
版胴1Aは、周知の多孔性円筒状をなし、ドラム軸2aの周りに回動自在に支持されている。版胴1Aは、図2に示す版胴駆動モータ61と図示しない歯車列やベルトとプーリからなる周知の動力伝達機構を介して版胴1Bと同期して矢印方向に回転される。版胴1Aの外周面1Aaの一母線上には、マスタ33aの先端部をクランプする開閉自在なクランパ5aが設けられている。クランパ5aは、クランパ軸6aで版胴1A上に枢着されていて、版胴1Aの外周廻りの適宜の位置に配設されている図示を省略した開閉手段により所定位置で開閉される。版胴1Aの内部には、版胴1Aの内周面1Abから外周面1Aaに向けてインキを供給するためのインキ供給手段が配設されている。版胴1Aにおけるインキ供給手段では1色目のインキとして例えばマゼンタ色のインキが、版胴1Bにおけるインキ供給手段では2色目のインキとして例えばブラック色のインキがそれぞれ供給されるようになっている。
【0034】
マスタ33aとしては、ポリエステル等の熱可塑性樹脂フィルムに多孔質の支持体として和紙等を貼り合わせたマスタが用いられている。マスタ33aは、上記のものに限らず、非常に薄い実質的に熱可塑性樹脂フィルムのみからなるものを用いることも可能である。
【0035】
オペレータが、図示しない原稿読取装置の原稿受け台に印刷すべき原稿をセットし、製版を起動させるための図3に示す製版スタートキー73を押下すると、排版工程が両版胴1A,1Bにおいて同様に実行される。つまり、版胴1Aが図中矢印方向と反対方向(反時計回り方向)に回転し、版胴1Aの外周面に巻装されていた使用済みのマスタ33aが版胴1Aの外周面1Aaから漸次剥され搬送されつつ各排版ボックス(図示せず)内へ排出されていわゆる排版が終了する。
【0036】
排版工程と並行して、上記原稿読取装置が作動して原稿読み取りが行われる。この原稿読み取りに係る詳細な構成及び動作は、例えば公知の「縮小式の原稿読取方式」で行われるようになっており、原稿読み取りされた画像は最終的にCCD(電荷結合素子)等の光電変換素子からなる画像センサにより光電変換される。画像センサにより光電変換された電気信号は、図示しないアナログ/デジタル(A/D)変換基板に送信されることによりデジタル画像信号に変換される。
【0037】
なお、上記原稿読取装置には、多色重ね刷り印刷に必要な色分解のための諸機能を有する構成、例えば特開昭64−18682号公報記載の複数の色フィルターを切換可能に制御できるフィルターユニットと同様の機能及び構成を有するものが、ミラー群とレンズ(ともに図示せず)との間の光路上に配設されていて、同公報記載と同様の自動製版・給版等の動作を行うようになっており、その詳しい説明は省略する。
【0038】
一方、上記原稿読み取り動作と並行して、デジタル信号化された画像信号に基づき、両製版装置41a,41bにおいて同様の製版・給版工程が行われる。マスタ33aが、製版装置41aに配設されている平面型のサーマルヘッドに押し付けられているプラテンローラ(共に図示せず)および送り出しローラ対(図示せず)の回転により、マスタ33aがマスタ搬送路の下流側に搬送される。このように搬送されるマスタ33aに対して、上記サーマルヘッドの主走査方向に一列に配列された多数の微小な発熱素子が、上記A/D変換基板およびその後の製版制御基板(図示せず)で各種処理を施されて送られてくるデジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱素子に接触しているマスタ33aの熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される。このようにして、画像情報に応じたマスタ33aの位置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
【0039】
画像情報が書き込まれて製版された製版済みのマスタ33aの先端は、上記送り出しローラ対の回転により版胴1Aの外周部側へ向かって送り出され、給版ガイド板(図示せず)により進行方向を変えられ、図示の給版位置状態にある版胴1Aの拡開したクランパ5aへ向かって垂れ下がる。このとき版胴1Aは、排版工程により使用済みのマスタ33aを既に除去されている。一方、版胴1B側における製版済みのマスタ33bの先端は、送り出しローラ対の回転により版胴1Bの外周部側へ向かって送り出され、図示しない給版ガイド板により略水平方向に案内されつつ、クランパ5bが図1における略直上に位置する給版位置状態にある版胴1Bの拡開したクランパ5bへ向かって挿入される。
【0040】
製版済みのマスタ33aの先端部が、一定のタイミングでクランパ5aによりクランプされると、版胴1Aは図中矢印方向(時計回り方向)に回転しつつ外周面1Aaに製版済みのマスタ33aを徐々に巻き付けていく。製版済みのマスタ33aの後端部は、製版完了後に製版装置41aに配設されている図示しない可動刃および固定刃等からなる切断手段の作動により一定の長さに切断されて、一版のマスタ33aが版胴1Aの外周面1Aaに完全に巻装されると、いわゆる給版工程が終了する。
【0041】
一版の各製版済みのマスタ33a,33bが各版胴1A,1Bの外周面1Aa,1Baにそれぞれ巻装されると製版・給版工程が終了し、版付け工程及び印刷工程が開始される。先ず、給紙トレイ21上に積載された最上位の用紙22を呼び出しコロ23に接触するまで給紙トレイ21を上昇させておく。呼び出しコロ23に接触している最上位の用紙22が、呼び出しコロ23の回転動作により搬送されると共に、分離コロ対24,25および分離板26の協働作用により1枚に分離され、上下一対のガイド板上28およびガイド板下27に案内されつつレジストローラ対29,30に向けて搬送方向Xに給送される。このとき、搬送された用紙22の先端は、レジストローラ対29,30のニップ部直前部位に当接し、ガイド板上28に沿って撓んだ状態で停止している。
【0042】
搬送方向Xの上流側に位置する版胴1Aは、印刷動作が始まると印刷時の回転速度で矢印方向に回転され始める。版胴1Aの内周側では、インキ供給ディストリビュータ(図示せず)からインキローラ3aとドクタローラ4aとの間に形成されたインキ溜りIaにマゼンタ色のインキが供給され、そのマゼンタ色のインキはインキローラ3aとドクタローラ4aとが回転することによって混練され伸ばされると共に、インキローラ3aの外周面に均一に付着するようになる。インキの残量は、図示しないインキ検知手段によって検知され、インキが少なくなったときには上記インキ供給ディストリビュータから補給される。こうして版胴1Aの回転方向と同一方向に、かつ、版胴1Aの回転速度と同期して回転しながら内周面1Abに転接するインキローラ3aにより、インキが版胴1Aの内周側に供給される。
【0043】
印圧装置32aは、インキローラ3a、プレスローラ9a、軸10aで揺動自在に支持されたプレスローラブラケット11a、プレスローラテンション13aおよびプレスローラカム12aから主に構成されている。プレスローラ9aは、給送されてきた用紙22を版胴1Aに押し付けて印刷画像を用紙22上に形成する押圧手段としての機能を有する。プレスローラ9aは、プレスローラブラケット11aの一方の揺動端において回転自在に支持されていて、版胴1Aの外周面1Aaに接離自在に設けられている。版胴1Aに対するプレスローラ9aの印圧は、プレスローラブラケット11aの他方の揺動端側に張設されたプレスローラテンション13a(引張バネ)によって加えられると共に、このプレスローラテンション13aの付勢力によってプレスローラブラケット11aの他方の揺動端は、扇状のプレスローラカム12aの輪郭周面に圧接している。プレスローラカム12aは、版胴駆動モータ61によって給紙装置20からの用紙22の給紙タイミングおよび版胴1Aの回転に合せて同期して回転されるようになっており、給紙装置20から用紙22が給紙されないときには、その大径部をプレスローラブラケット11aの他方の揺動端に対向させている。プレスローラカム12aは、給紙装置20から用紙22が給送されてくると回転して、その小径部をプレスローラブラケット11aの他方の揺動端に対向させ、プレスローラ9aを図において時計回り方向に揺動させるようになっている。
【0044】
用紙22が、レジストローラ対29,30により版胴1Aの回転と同期した所定のタイミングで印圧装置32aにおける版胴1Aとプレスローラ9aとの間に給送されてくると、これに同期して版胴1Aの外周面下方に離間していたプレスローラ9aが揺動・上昇されることにより、版胴1Aの外周面1Aaに巻装されている製版済みのマスタ33aに押し付けられる。これにより、版胴1Aの開孔部から滲み出たインキの粘性による付着力によって、製版済みのマスタ33aが版胴1Aの外周面上に密着すると同時に、さらに製版済みのマスタ33aの穿孔パターン部からインキが滲み出し、この滲み出たインキが用紙22の表面に転移されて、1色目の所望の画像が用紙22上に形成される。
【0045】
1色目の画像が印刷された用紙22の先端22aが分離爪7aの先端近傍の所までくると、分離爪7aが版胴1Aの回転動作と同期して分離爪軸8aを中心に回転して版胴1Aの外周面1Aaに接近する。版胴1Aからの用紙22の分離・剥離は、主に中間送風手段45と分離爪7a及び吸引搬送装置17aによって行われる。この分離・剥離動作については後述する。分離・剥離された用紙22は、吸引搬送装置17aによって搬送方向Xの下流側へとさらに搬送される。
【0046】
吸引搬送装置17aは、従動ローラ14aと搬送モータ60で反時計回り方向に駆動される駆動ローラ15aとの間に掛け渡された多孔性の搬送ベルト16aと、吸引ファン18aとから主に構成されている。吸引搬送装置17aは、図2に示す制御手段34の制御下におかれていて、制御手段34で搬送ベルト16aによる用紙22の搬送速度を一定に制御されている。分離・剥離された印刷済みの用紙22は、吸引ファン18aの作動により搬送面となる搬送ベルト16aの上面16bに吸着され、この搬送ベルト16aの反時計回り方向への回転により次の印刷位置E2へ向かって搬送される。
【0047】
搬送方向Xの下流側に位置し2色目に対応する版胴1Bは、版胴1Aと同期して印刷動作が始まり、図中矢印方向(時計回り方向)に印刷時の回転速度で回転され始める。版胴1Bの内周側では、インキローラ3bとドクタローラ4bとの間に形成されたインキ溜りIbにブラック色のインキが供給される。ブラック色のインキはインキローラ3bとドクタローラ4bとが回転することによって混練され伸ばされると共に、インキローラ3bの外周面に均一に付着し、2色目のインキが版胴1Bの内周側に供給される。
【0048】
用紙22が、吸引搬送装置17aの搬送ベルト16aによって所定のタイミングで印圧装置32bにおける版胴1Bとプレスローラ9bとの間の印刷位置E2に給送されてくると、これに同期して版胴1Bの外周面下方に離間していたプレスローラ9bが揺動・上昇されることにより、版胴1Bの外周面1Baに巻装されている製版済みのマスタ33bに押し付けられる。これにより、版胴1Bの開孔部から滲み出たインキの粘性による付着力によって、製版済みのマスタ33bが版胴1Bの外周面上に密着すると同時に、さらに製版済みのマスタ33bの穿孔パターン部からインキが滲み出し、この滲み出たインキが用紙22の表面に転移されて、2色目のインキによる画像が既に1色目のインキによる画像が形成された用紙22上に印刷される。
【0049】
2色目の画像が形成された用紙22は、その先端22aが分離爪7bの先端近傍の所までくると、この分離爪7bが版胴1Bの回転動作と同期して分離爪軸8bを中心に回転して版胴1Bの外周面1Baに接近すると同時に、図示を省略した空気圧発生装置で生成された圧縮空気流が分離爪7bの先端から吹き出され、用紙22の先端22aが版胴1Bから分離・剥離される。分離爪7bにより分離・剥離された印刷済みの用紙22は、排紙装置35によってさらに搬送方向Xの下流側に位置する排紙トレイ37へ搬送される。
【0050】
排紙装置35は、従動ローラ39と駆動ローラ38との間に掛け渡された多孔性の搬送ベルト40と、吸引用ファン36とで主に構成されている。排紙装置35の搬送ベルト40は、版胴1Bの回転速度と略同じ搬送速度で版胴1Bと同期して駆動されるようになっている。分離爪7bにより分離・剥離された印刷済みの用紙22は、吸引用ファン36の作動により吸引されつつ、搬送ベルト40に吸着され、この搬送ベルト40の反時計回り方向の回転により、排紙トレイ37上に順次排出積載される。このようにしていわゆる「版付け」、あるいは「試し刷り」が終了する。
【0051】
図3に示す操作パネル70のテンキー71で印刷枚数を設定し、印刷スタートキー72を押下すると上記試し刷りと同様の工程で、給紙、印刷および排紙の各工程が設定した印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷の全工程が終了する。
【0052】
このような孔版印刷装置を構成する上記各装置等の構成およびその配置状態は、あくまでもその一例を示したものであり、他の周知の装置および種々の配置状態をもって構成しても良いことはいうまでもない。複胴式の孔版印刷装置は、上記したような感熱デジタル製版一体型孔版印刷装置を構成するものに限らず、例えば各版胴1A,1Bがドラムユニットを構成していて装置本体から着脱自在な構成を有するものにあっては、上記装置本体と別体に配設された製版給版装置あるいは排版装置(共に図示せず)によってマスタを製版給版したり、あるいは使用済みのマスタを各版胴1A,1Bの外周面1Aa,1Baから剥離し排版したりしても良く、各製版装置41a,41b並びに各排版装置42a,42bを上記装置本体に必ずしも具備していなくても良い。また、製版するためのデータは、上記したように原稿読取装置で読み取ったデータでも、あるいはコンピュータ等で作成されたデータであっても良い。多色孔版印刷装置として、印刷部においてプレスローラ9a、9bによって版胴1A,1Bに印圧を加えたが、プレスローラの代わりに印刷機で知られている圧胴を用いても良い。
【0053】
本実施例の要部である中間送風手段45について説明する。中間送風手段45は、送風源となる送風ファン46と、この送風ファン46で発生する送風を版胴1Aと版胴1Bの間に形成される用紙搬送経路47に案内する複数の流路を形成する導風部材48とから構成されている。用紙搬送経路47は、印刷位置E1,E2との間に配置された搬送ベルト16aで、その搬送面を主に構成されている。送風ファン46は送風モータ49で回転駆動されることで、吸引搬送装置17aに向かって強い空気流を発生させるようになっている。送風モータ49は、図2に示すように、駆動回路50を介して制御手段34に電気的に接続されていて、印刷スタートキー72が押されて印刷信号が制御手段34に入力されると、それを起動信号として作動するようになっている。
【0054】
導風部材48は、図4に示すように、導風板外51,52と導風板内53,54とを一体形成したもので、版胴1A,1Bの間の空間内に図示しない装置の基部に固定されて設けられている。導風板外51,52と導風板内53,54は、版胴1A,1Bの母線方向に対する長さよりも幾分長い幅に形成されている。導風板外51,52は、それぞれ版胴1A、1Bの外周面1Aa,1Baに沿うように湾曲形成されており、版胴1A,1Bの回転時に、クランパ5a,5bと接触しない位置に設置されている。導風板外51,52の上端51a,52aは、送風ファン46を収納するケース46aまで延出されていて、導風板外51,52で形成される主流路55内に送風ファン46を位置させている。
【0055】
導風板内53,54は、それぞれ版胴1A、1Bの外周面1Aa,1Baに沿うよう湾曲形成されており、用紙搬送経路47に向かって末広がりになるようにハの字状に導風板外51,52の下方に配置されている。導風板内53,54の上端53a,54aは、導風板外51,52の下端51b,52bの間に形成される主流路55の吹き出し口56の内部に配置されている。これにより、主流路55が吹き出し口56近傍で分割され、版胴1A,1Bの間に3つの分岐流路57,58,59が形成される。導風板内53の下端53bは、分離爪7aの近傍まで延出している。
【0056】
分岐流路57は、版胴1Aの外周面1Aaと導風板内53の外側面との間に形成され、その吹き出し口57aを従動ローラ14aと版胴1Aとの間に位置する用紙搬送経路47の上流端47aに配置している。分岐流路59は、版胴1Bの外周面1Baと導風板内54の外側面との間に形成され、その吹き出し口59aを駆動ローラ15aと版胴1Bとの間に位置する用紙搬送経路47の下流端47bに配置している。分岐流路58は、導風板内53,54の間に形成され、その吹き出し口58aを用紙搬送経路47の搬送面となる搬送ベルト16aの上面16bに配置している。また、駆動ローラ15aと印刷位置E2の間には、プレスローラ9bと接触しないように進入案内手段となる進入ガイド板64が、搬送ベルト16aの上面と、印刷位置E2とを直線的に結ぶように設けられている。
【0057】
操作パネル70には、図3に示すように、印刷枚数を設定するためのテンキー71と、印刷工程に至る各動作の起動を設定するための印刷開始信号を出力する印刷スタートキー72と、原稿の画像読み取りから製版、給版、試し刷りとしての版付けに至るまでの各動作を起動するための製版スタートキー73と、印刷工程等に至る各動作を停止するためのストップキー74と、テンキー71で設定された印刷枚数等を表示するためのLEDからなる表示装置75と、孔版印刷装置におけるマスタ33a,33bや用紙22のジャム等の故障個所及び故障内容を表示するためのモニター表示装置76と、テンキー71により設定された印刷枚数等を解消するためのクリアキー77と、ダウンキー78aとアップキー78bとからなる調整キー78と、風量設定手段となる風量選択キー44と、用紙22の種類を識別する用紙識別手段となる用紙種類選択キー43と、用紙22の大きさを設定する用紙サイズ設定手段となる用紙サイズ選択キー79とがそれぞれ配置されている。用紙種類選択キー43と用紙サイズ選択キー79とは、それぞれ用紙情報入力手段を構成する。なお、用紙種類選択キー43、風量選択キー44、調整キー78、用紙サイズ選択キー79は本実施例では使用しない。
【0058】
制御手段34は、図2に示すように、CPU(中央演算処理装置)80、図示しないI/O(入出力)ポート及びROM(読み出し専用記憶装置)81、RAM(読み書き可能な記憶装置)82等を備え、それらが図示しない信号バスによって接続された構成を有する周知のマイクロコンピュータからなる。制御手段34には、操作パネル70の各種キー及び表示装置75が電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信している。
【0059】
CPU80には、製版装置41a,41b及び図示しない給版部を駆動する製版給版系駆動部83、排版装置42a,42bを駆動する排版系駆動部84、給紙装置20を駆動する給紙系駆動部85、印圧装置32a,32bを駆動する印圧系駆動部86、及び排紙装置35や図示しない空気圧発生装置を駆動する排紙系駆動部87、吸引ファン18aを駆動するファン駆動部88がそれぞれ電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信して、孔版印刷装置の前記各部の装置・駆動機構の起動、停止及びタイミング等の動作全体のシステムを制御している。
【0060】
駆動ローラ15aを回転駆動する搬送モータ60と版胴1Aを回転駆動する版胴駆動モータ61とは、それぞれ駆動回路62,63を介してCPU80と電気的に接続している。制御手段34では、図示しないセンサ類からの入力情報やCPU80での演算結果をRAM82に一時的に記憶させたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0061】
ROM81には、孔版印刷装置及び各駆動部の起動、停止及びタイミング等の動作に関するプログラムや必要なデータが予め記憶されている。特に本実施例では、印刷開始信号が入力されると送風モータ49、搬送モータ60及びファン駆動部88を駆動し、設定された印刷枚数が終了するとこれらの駆動を停止させるデータが記憶されている。
【0062】
このような構成の孔版印刷装置における用紙22の分離・剥離動作について説明する。
印刷スタートキー72が押されて印刷開始信号が制御手段34に入力されると、送風モータ49、搬送モータ60及びファン駆動部88がそれぞれ駆動し、送風ファン46が回転して用紙搬送経路47全体に対して空気流の送風が開始され、搬送ベルト16aが反時計回り方向に回転し、吸引ファン18aが回転して搬送ベルト16aの上面16b及びその周部に吸引作用が発生する。つまり、用紙搬送経路47に対して空気流が吹き付けられるとともに、用紙搬送経路47の移動する搬送面とその近傍に対して吸引力が作用する。
【0063】
印刷位置E1において1色目の画像が印刷された用紙22の先端22aが用紙搬送経路47の上流端47aに到達すると、送風ファン46から送風され分岐流路57の吹き出し口57aから吹き出す空気流が、上方から用紙22の先端22aに吹き付けられると共に、用紙22自身のコシにより版胴1Aの外周面1Aaに付着した用紙22の先端22aが分離爪7aよりも手前で分離・離間され、用紙22の巻き上がりが低減される。分離された用紙22の先端22aは、吹き出し口57aから吹き突けられる空気流により搬送ベルト16aに向かって案内される。このため、用紙22の先端22aが従動ローラ14aの近傍の搬送ベルト16aに到達して用紙22の搬送遅れがなくなり、画像ダブリ印刷が軽減する。
【0064】
用紙22にコシがなかったり、インキが多く付着して用紙22と版胴1Aとの付着力が大きいと、用紙22と版胴1Aとの付着期間が長くなり、図4に破線で示すように、用紙22の先端22aが分離爪7aによって版胴1Aの外周面1Aaから分離される。先端22aが分離されると、その分離した部位に吹き出し口57aから空気流が吹き付けられ、用紙22が搬送ベルト16aに向かって空気流により案内される。これにより、用紙22が搬送方向Xに移動しても分離爪7aと用紙22の上面(印刷画像面)との接触が回避され、分離爪7aによる画像擦れがなくなり、用紙22の印刷状態を良好に保持しながら搬送できる。
【0065】
搬送ベルト16aに吸着されて搬送方向Xに搬送される用紙22が、分岐流路58の吹き出し口58aの範囲内に到達すると、吹き出し口58aから吹き出される空気流が、用紙22の上面に吹き付けられ、用紙22が搬送ベルト16aに押しつけられる。このため、搬送ベルト16a上での用紙22のバタツキが極めて少なくなり、吸引ファン18aによる吸引力が用紙22に伝わり十分な搬送力が得られる。よって、搬送力不足による用紙22の印刷位置E2への搬送遅れが少なくなって画像ダブリ印刷がより軽減されることになる。
【0066】
用紙22の搬送が更に進み、その先端22aが用紙搬送経路47の下流端47bに到達すると、分岐流路59の吹き出し口59aから吹き出される空気流が、用紙22の上方から吹き付けられ、駆動ローラ15a近傍の用紙22が搬送ベルト16aに押しつけられると共に、駆動ローラ15a上を通過した用紙22の先端22aが進入ガイド板64に押しつけられる。このため、用紙22の先端22aのバタツキ極めて少なくなって、その位置が安定し印刷位置E2に対する進入性能が良くなる。下流端47bに到達する用紙22の先端22aは、既に分岐流路57,58からの空気流の吹き付けにより搬送遅れが低減されているので、より印刷位置E2への搬送遅れを低減することができる。これにより画像ダブリ印刷をより軽減することができる。
【0067】
本実施例では、分岐流路57,58,59を用紙搬送経路47の全体に渡って形成しているが、これに限定するものでない。用紙22の版胴1Aへの巻き上がりにより印刷位置E2に対する搬送遅れが生じる場合には、上流端47aだけに送風ファン46からの空気流を送風する流路を形成し、印刷位置E2への用紙22の進入性に問題がある場合には、下流端47bだけに送風ファン46からの空気流を送風する流路を形成し、搬送ベルト16aによる搬送力に問題がある場合には、搬送ベルト16a上だけに送風ファン46からの空気流を送風する流路を形成すれば良い。印刷位置E2に対する用紙22の搬送遅れを発生させる主な原因は、用紙22の巻き上がりによって起こる場合が多いので、少なくとも上流端47aに空気流を吹き出す分岐流路57を設け、望ましくは、分岐流路57と分岐流路58または、分岐流路57と分岐流路59等のように2つの分岐流路を形成すると良く、理想的には本実施例のように用紙搬送経路47全体に空気流を吹き出すようにすると良い。印刷位置E2に対する用紙22の搬送遅れが、搬送ベルト16aによる搬送力不足や刷位置E2への用紙22の進入性を問題とする場合には、分岐流路58と分岐流路59に送風ファン46からの空気流を送風するようにすれば良い。
【0068】
導風板内53,54を設けずに、導風板外51,52の下端51b,52bをそれぞれ分離爪7aや搬送ベルト16aの近傍まで延出して、主流路55から用紙搬送経路47全体に空気流を送風するようにすれば、導風部材48の構成を簡素化でき、加工性も良くなる。
【0069】
本実施例のように主流路55の吹き出し口56を分割して分岐流路57,58,59を形成すると、各分岐流路57,58,59への空気流の流入口が狭められるので、空気流の流速を速めることができ、用紙22に対する吹き付け力を、主流路55の吹き出し口56からだけ空気流を吹き出す場合よりも強くできる。
【0070】
この実施例では、進入ガイド板64を設けているが、駆動ローラ15aと印刷位置E2の間隔が短い場合には、必ずしも設けなくとも良い。これは、駆動ローラ15aの前後に位置する用紙22には、分岐流路59からの空気流による押しつけ作用と、吸引ファン18aによる吸引力が作用するので、用紙22の先端22aが駆動ローラ15aを通過しても、先端22aに対してコシが与えられるからである。
【0071】
(第2実施例)
この実施例は、図5,図6に示すように、第1実施例における分岐流路57の吹き出し口57aの位置を、最適な空気流の吹き出し角度としたものである。この吹き出し口57aは、分離爪7aの先端7bと版胴1Aの回転中心とを結ぶ線65と、版胴1Aの外周面1Aaとが交わる点Pにおける接線66の接線方向に送風ファン46からの空気流を送風可能に設けられている。
【0072】
導風板外51と導風板内53、及び導風板外52と導風板内54は、版胴1A,1Bの間の空間を左右方向に二分する中心線Oを基準として線対象の位置に配置されている。
【0073】
このような構成により、送風ファン46から分岐流路57を介して送風される空気流が、分離爪7aの先端7bと版胴1Aの外周面1Aaとの間に送風されるので、版胴1Aの外周面1Aaに添って空気流が用紙22の先端22aに向かって吹き付けられる。つまり、第1実施例の場合よりも用紙22の先端22aに対する空気流の吹き付け範囲を狭めて、版胴1Aの外周面1Aaに付着した用紙22の先端22aと版胴1Aの外周面1Aaとの間にピンポイント的に空気流を吹き付けることで、先端22aと外周面1Aaとの分離性や用紙22の外周面1Aaからの剥離性を高めている。これにより、用紙22の巻き上がりがより低減されて、印刷位置E2に対する用紙22の搬送遅れが少なくなり画像ダブリ印刷を一層軽減させることができる。
【0074】
(第3実施例)
第3実施例は、第1及び第2実施例における送風ファン46による空気流の発生風量を用紙22の種類に応じて変化させるように制御することを特徴としている。具体的には、図7に示す制御手段90を用いて送風ファン46の送風モータ49の回転を制御する。
【0075】
制御手段90は、CPU(中央演算処理装置)91、図示しないI/O(入出力)ポート及びROM(読み出し専用記憶装置)92、RAM(読み書き可能な記憶装置)93等を備え、これらが図示しない信号バスによって接続された構成を有する周知のマイクロコンピュータからなる。制御手段90には、操作パネル70の各種キー及び表示装置75、用紙種類選択キー43が電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信している。用紙種類選択キー43は、厚い用紙の場合に選択するキースイッチ43aと、標準的な厚さの用紙の場合に選択するキースイッチ43bと、薄い用紙の場合に選択するキースイッチ43cとから構成されている。
【0076】
CPU91には、製版装置41a,41b及び図示しない給版部を駆動する製版給版系駆動部83、排版装置42a,42bを駆動する排版系駆動部84、給紙装置20を駆動する給紙系駆動部85、印圧装置32a,32bを駆動する印圧系駆動部86、及び排紙装置35や図示しない空気圧発生装置を駆動する排紙系駆動部87、吸引ファン18aを駆動するファン駆動部88がそれぞれ電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信して、孔版印刷装置の前記各部の装置・駆動機構の起動、停止及びタイミング等の動作全体のシステムを制御している。CPU91には、電圧可変装置94を介して送風モータ49が電気的に接続されている。
【0077】
駆動ローラ15aを回転駆動する搬送モータ60と版胴1Aを回転駆動する版胴駆動モータ61とは、それぞれ駆動回路62,63を介してCPU91と接続している。制御手段90では、図示しない各センサ類からの入力情報やCPU91での演算結果をRAM93に一時的に記憶させたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0078】
ROM92には、孔版印刷装置及び各駆動部の起動、停止及びタイミング等の動作に関するプログラムや必要なデータが予め記憶されている。特に本実施例では、印刷開始信号が入力されると送風モータ49、搬送モータ60及びファン駆動部88を駆動し、設定された印刷枚数が終了するとこれらの駆動を停止させるデータや、用紙種類選択キー43からの入力情報に応じて電圧可変装置94を電気的に操作して送風モータ49に対する電圧を切り替る電圧制御データが記憶されている。
【0079】
電圧制御データは、キースイッチ43aからの信号がCPU91に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも低くなるように電圧可変装置94を制御し、キースイッチ43cからの信号がCPU91に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも高くなるように電圧可変装置94を制御し、キースイッチ43bからの信号がCPU91に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧となるように電圧可変装置94を制御するものである。
【0080】
このような構成の制御手段90を有する孔版印刷装置によると、給紙トレイ21に積載された用紙22が厚い場合には、キースイッチ43aを押下する。すると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも低くなるように電圧可変装置94が制御されるので、送風ファン46の単位時間当りの回転が低下し、このファンで発生する単位時間当りの風量が少なくなる。このため、図4,図6に示す分岐流路57,58,59を介して用紙22に吹き付けられる空気流量が低減されることになる。
【0081】
給紙トレイ21に積載された用紙22が薄い場合には、キースイッチ43cを押下すると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも高くなるように電圧可変装置94が制御され、送風ファン46の単位時間当りの回転が上昇し、このファンで発生する単位時間当りの風量が多くなる。このため、図4,図6に示す分岐流路57,58,59を介して用紙22に吹き付けられる空気流量が増加することになる。
【0082】
用紙22が厚い場合には、用紙22にコシがあり版胴1Aからの分離・剥離性が良く送風モータ49の回転を抑えても支障がないので、送風モータ49の回転を抑えることで、送風モータ49の加熱を少なくしてモータの耐久性アップや装置の省エネルギー化を図れる。用紙22が薄い場合には、用紙22にコシがなく、版胴1Aに貼り付いて分離・剥離性が良くないので、このような場合には、送風モータ49の回転を高めて用紙22の先端22aに吹き付ける空気流量を多くすることで分離・剥離性と共に、印刷位置E2に対する進入性を高めることができる。このように、用紙種類選択キー43を操作することで送風モータ49を制御して用紙22に対する空気流の吹き付け量が自動調整されると、調整時間の短縮を図りながら画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0083】
(第4実施例)
第4実施例は、図8に示すように版胴1A,1Bの間に、送風モータ49で回転駆動される送風ファン46と、この送風ファン46で発生する空気流を用紙搬送経路47に案内する複数の流路を形成する導風部材としての可動導風板外95,96及び可動導風板内97,98とを有する中間送風手段99を設け、これら可動導風板外95,96及び可動導風板内97,98を用紙22の種類に応じて移動して流路面積を可変させて用紙22に吹き付ける空気流量を自動調整するものである。
【0084】
可動導風板外95,96と可動導風板内97,98は、それぞれ版胴1A,1BAの母線方向に対する長さ(幅)よりも幾分長い幅に形成されている。可動導風板外95と可動導風板内97は、分離爪7aの先端7bと版胴1Aの回転中心とを結ぶ線65と、版胴1Aの外周面1Aaとが交わる点Pにおける接線66の方向に対して直交する方向に図9に示す可変機構100によって平行移動可能とされている。可動導風板外95と可動導風板内97、及び可動導風板外96と可動導風板内98は、版胴1A,1Bの間の空間を左右方向に二分する中心線Oを基準として線対象の位置に配置されている。
【0085】
可動導風板外95,96は、それぞれ版胴1A、1Bの外周面1Aa,1Baに沿うように湾曲形成されていて、版胴1A,1Bの回転時にクランパ5a,5bと接触しない位置に設置されている。可動導風板外95,96の上端95a,96aは、図9に示すように、送風ファン46のケース46aにかかるまで延出していて、可動導風板外95,96の間に形成される主流路105内の中心に送風ファン46を位置させている。可動導風板外95,96の上端95a,96aには、版胴1Aの母線方向に延びるピン101,102が回転自在に設けられている。このピン101,102は、それぞれ図示しない装置の側板に設けた円弧状のガイド孔103,104に遊嵌されていて、可動導風板外95,96の移動時に上端95a,96aが自由に振れるのを防止すると共に、可動導風板外95,96の版胴1A,1Bの外周面1Aa,1Ba側への移動量をクランパ5a,5bと接触しないように制限している。可動導風板外95,96の下端95b,96bは、可変機構100の一構成をなすラック106,107に各々ピン結合されている。
【0086】
可動導風板内97,98は、版胴1A、1Bの外周面1Aa,1Baに沿うようにそれぞれ湾曲形成されて導風板外95,96の下方で用紙搬送経路47に向かって末広がりになるようにハの字状に配置されている。可動導風板内97,98の上端97a,98aは、可変機構100の一構成をなすラック108,109に各々ピン結合されており、主流路105の吹き出し口110の内部に配置されている。吹き出し口110は、可動導風板内97,98により三分割され、版胴1A,1Bの間に3つの分岐流路111,112,113が構成されている。可動導風板内97の下端97bは、図8に示すように分離爪7aの近傍まで延出している。可動導風板内98の下端98bは、用紙搬送経路47の下流端47bの近傍まで延出している。
【0087】
分岐流路111は、版胴1Aの外周面1Aaと可動導風板内97の外側面との間に形成されていて、その吹き出し口111aを従動ローラ14aと版胴1Aとの間に位置する用紙搬送経路47の上流端47aに配置している。分岐流路113は、版胴1Bの外周面1Baと可動導風板内98の外側面との間に形成されていて、その吹き出し口113aを駆動ローラ15aと版胴1Bとの間に位置する用紙搬送経路47の下流端47bに配置している。分岐流路112は、可動導風板内97,98の間に形成され、その吹き出し口112aを用紙搬送経路47の搬送部となる搬送ベルト16a上に配置している。
【0088】
可変機構100は、可動導風板外95と可動導風板内97とを相対移動可能に連結する一対のラック106,108とこれに噛み合う小歯車114と、可動導風板外96と可動導風板内97とを相対移動可能に連結する一対のラック107,109とこれに噛み合う小歯車115からなる連結部、駆動源となる導風板駆動モータ116、導風板駆動モータ116の出力を可動導風板内97,98に伝達する動力伝達機構117から主に構成されている。ラック106,108及びラック107,109は、それぞれ小歯車114,115を挟んで平行に対向配置されており、一方のラック108,109が移動すると、それと反対方向にラック106,107をそれぞれ移動させる構成となっている。導風板駆動モータ116は、双方向に回転可能なステッピングモータからなり、その出力軸116aに出力歯車128が固定されている。
【0089】
動力伝達機構117は、図9,図11に示すようにプーリ118,119に巻きかけられた移動ベルト120と、プーリ121,122に巻きかけられた移動ベルト123とに、それぞれ可動導風板内97,98の中央部をホルダー124,125を介して固定している。プーリ119,122は、電磁クラッチ119a,122aをそれぞれ内蔵して回転軸126,127に設けられており、電磁クラッチ119a,122aがオン状態となると回転軸126,127と一体回転するようになっている。回転軸126,127には、連結歯車129を介して出力歯車128と連結される駆動歯車130,131が固定されている。移動ベルト120は、ラック106,108と平行に設けられ、移動ベルト123は、ラック107,109と平行に設けられている。また、ホルダー124,125は、移動ベルト120,123において、同一方向に移動するベルト面に固定されている。
【0090】
可動導風板内97,98は、導風板移動ベルト120,123が時計回り方向に移動すると、分岐流路112を狭める方向にラック108,109と共に移動し、移動ベルト120,123が反時計回り方向に移動すると、分岐流路112を広げる方向にラック108,109と共に移動する。
【0091】
可動導風板内97,98が分岐流路112を狭める方向に移動すると、ラック106,107がラック108,109と逆方向に移動して可動導風板外95,96をそれぞれ版胴1A,1Bの外周面1Aa,1Baに近接する方向に移動し、可動導風板内97,98が分岐流路112を広げる方向に移動すると、ラック106,107がラック108,109と逆方向に移動して可動導風板外95,96をそれぞれ版胴1A,1Bの外周面1Aa,1Baから離間する方向に移動するようになっている。
【0092】
すなわち、移動ベルト120,123を反時計回り方向に移動すると、図9に示す主流路105と分岐流路111,113とをそれぞれ幅広状態にした可動導風板内97,98及び可動導風板外95,96が、図10に示すように移動して主流路105の幅を狭くすると共に、可動導風板内95の下端95bと可動導風板内97の上端97aとで構成される分岐流路111の流入口111bと、可動導風板内96の下端96bと可動導風板内98の上端98aとで構成される分岐流路113の流入口113bが狭められる。
【0093】
移動ベルト120,123を時計回り方向に移動すると、図10に示す主流路105と分岐流路111,113とを最狭状態にした可動導風板内97,98及び可動導風板外95,96が、図9に示すように移動して主流路105を広げると共に、流入口111bと流入口113bもそれぞれ広げられる。
【0094】
電磁クラッチ119a,122a及び導風板駆動モータ116は、図12に示す制御手段132の制御下におかれている。制御手段132は、CPU(中央演算処理装置)133、図示しないI/O(入出力)ポート及びROM(読み出し専用記憶装置)134、RAM(読み書き可能な記憶装置)135等を備え、これらが図示しない信号バスによって接続された構成を有する周知のマイクロコンピュータからなる。制御手段132には、図3に示す操作パネル70のテンキー71、印刷スタートキー72、製版スタートキー73や各種操作キー74,77、表示装置75、76及び、用紙種類選択キー43が電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信している。用紙種類選択キー43は、第3実施例同様にキースイッチ43aと、キースイッチ43bと、キースイッチ43cとから構成されている。
【0095】
CPU133には、製版装置41a,41b及び図示しない給版部を駆動する製版給版系駆動部83、排版装置42a,42bを駆動する排版系駆動部84、給紙装置20を駆動する給紙系駆動部85、印圧装置32a,32bを駆動する印圧系駆動部86、及び排紙装置35や図示しない空気圧発生装置を駆動する排紙系駆動部87、吸引ファン18aを駆動するファン駆動部88がそれぞれ電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信して、孔版印刷装置の前記各部の装置・駆動機構の起動、停止及びタイミング等の動作全体のシステムを制御している。
【0096】
導風板駆動モータ116は、駆動回路136を介してCPU133に電気的に接続している。駆動ローラ15aを回転駆動する搬送モータ60と版胴1Aを回転駆動する版胴駆動モータ61と送風モータ49とは、それぞれ駆動回路62,63,50を介してCPU133と接続している。制御手段132では、各センサ類からの入力情報やCPU133での演算結果をRAM135に一時的に記憶させたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0097】
ROM134には、孔版印刷装置及び各駆動部の起動、停止及びタイミング等の動作に関するプログラムや必要なデータが予め記憶されている。特に本実施例では、印刷スタートキー72からの印刷開始信号が入力されると送風モータ49、搬送モータ60及びファン駆動部88を駆動し、設定された印刷枚数が終了するとこれらの駆動を停止させるデータや、用紙種類選択キー43からの入力情報に応じて導風板駆動モータ116の回転方向を切り替る共に、電磁クラッチ119a,122aをオン/オフ制御するデータが記憶されている。
【0098】
導風板駆動モータ116や電磁クラッチ119a,122aの制御データは、キースイッチ43aからの信号がCPU133に入力されると、電磁クラッチ119a,122aをオンして導風板駆動モータ116からの駆動力を移動ベルト120,123に伝達可能とすると共に、主流路105と流入口111b,113bとをそれぞれ狭くなる方向に可動導風板内97,98を移動させるべく導風板駆動モータ116の回転方向を制御する。
【0099】
キースイッチ43cからの信号がCPU133に入力されると、電磁クラッチ119a,122aをオンして導風板駆動モータ116からの駆動力を移動ベルト120,123に伝達可能とすると共に、主流路105と流入口111b,113bとをそれぞれ広くなる方向に可動導風板内97,98を移動させるべく導風板駆動モータ116の回転方向を制御する。
【0100】
本実施例では、導風板駆動モータ116の出力軸116aを時計回り方向に回転駆動すると、移動ベルト120,123がそれぞれ時計回り方向に回転移動し、出力軸116aを反時計回り方向に回転駆動すると、移動ベルト120,123がそれぞれ反時計回り方向に回転移動するようになっている。
【0101】
このような構成の孔版印刷装置によると、図8に示す給紙トレイ21に積載された用紙22が厚い場合には、キースイッチ43aを押下する。すると、導風板駆動モータ116の出力軸116aが反時計回り方向に回転駆動して、移動ベルト120,123がそれぞれ反時計回り方向に回転移動するので、主流路105と流入口111b,113bとが図10に示すように狭くなる。これにより主流路105の面積と共に、流入口111b,113b及び分岐流路111,113の面積が小さくなり、流入口111b,113bから分岐流路111,113に導入される単位時間当りの空気流量が少なくなる。
【0102】
このため、用紙搬送経路47の上流端47aと下流端47bに送風される空気流量が減り、用紙22に吹き付けられる空気流が低下することになる。また、流入口111b,113bが狭くなると分岐流路112は広くなるが、主流路105が狭くなるので分岐流路112に流れる空気流量は相対的に減少して搬送ベルト16a全体に吹き付けられる。
【0103】
給紙トレイ21に積載された用紙22が薄い場合には、キースイッチ43cを押下する。すると、導風板駆動モータ116の出力軸116aが時計回り方向に回転駆動して、移動ベルト120,123がそれぞれ時計回り方向に回転移動するので、主流路105と流入口111b,113bとが図9に示すように広くなる。これにより主流路105の面積と共に流入口111b,113b及び分岐流路111,113の面積が大きくなり、流入口111b,113bから分岐流路111,113に導入される単位時間当りの空気流量が多くなる。このため、用紙搬送経路47の上流端47aと下流端47bに送風される空気流量が増え用紙搬送経路47上の用紙22に吹き付けられる空気流量が増大することになる。また、流入口111b,113bが広くなると分岐流路112は狭くなるが、主流路105が広くなるので、分岐流路112に流れる空気流量が相対的に増大して搬送ベルト16aの上面16b全体に吹き付けられる。
【0104】
用紙22が厚い場合には、用紙22にコシがあり版胴1Aからの分離・剥離性が良く用紙22に対する空気流の吹き付け量を抑えても支障がなく、用紙22が薄い場合には、用紙22にコシがなく、版胴1Aに貼り付いて分離・剥離性や、版胴1Bの印刷位置E2に対する進入性が良くないので、このような場合には、主流路105及び分岐流路111,113を広くして用紙22に吹き付ける空気流量を多くすることで版胴1Aと用紙22の分離・剥離性と印刷位置E2への進入性能を高めることができる。このように、用紙種類選択キー43を操作することで、用紙22に対する空気流の流路面積を制御して用紙22に対する空気流の吹き付け量が自動調整されると、調整時間の短縮を図りながら画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0105】
本実施例では、可動導風板内97,98と連動させて可動導風板外95,96を可動するように構成したが、ラック106,107,108,109と歯車114,115を設けずに可動導風板内97,98だけを移動ベルト120,123で移動させて分岐流路111,112,113側だけを移動させるように構成し、用紙22に吹き付ける空気流量を調整するようにしても良い。あるいは、電磁クラッチ119a,122aの何れか一方だけをオン状態にして駆動力が伝達されないようにして、可動導風板内97と可動導風板外95側、または可動導風板内98と可動導風板外96のどちらか片側だけを移動するように構成し、用紙22に吹き付ける空気流量を自動調整しても、調整時間の短縮を図りながら画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0106】
(第5実施例)
第5実施例は、第4実施例で行った流路面積の可変制御と、第3実施例で行った送風ファン46を駆動する送風モータ49の回転制御と共に、風量設定手段となる風量選択キー44と調整キー78の信号に基づき送風ファン46を個別に制御することを特徴としている。具体的には、図13に示す制御手段140を用いて孔版印刷装置を制御する。以下、制御手段140の構成とそれによる制御動作を説明するが、孔版印刷装置の機械的構成としては図8に示す孔版印刷装置を例に説明を続ける。
【0107】
制御手段140は、CPU(中央演算処理装置)141、図示しないI/O(入出力)ポート及びROM(読み出し専用記憶装置)142、RAM(読み書き可能な記憶装置)143等を備え、これらが図示しない信号バスによって接続された構成を有する周知のマイクロコンピュータからなる。制御手段140には、図3に示す操作パネル70の各種キー及び表示装置75、用紙種類選択キー43と風量選択キー44及び、送風モータ49に対する電圧を段階的に変更する調整キー78が電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信している。
【0108】
CPU141には、製版装置41a,41b及び図示しない給版部を駆動する製版給版系駆動部83、排版装置42a,42bを駆動する排版系駆動部84、給紙装置20を駆動する給紙系駆動部85、印圧装置32a,32bを駆動する印圧系駆動部86、及び排紙装置35や図示しない空気圧発生装置を駆動する排紙系駆動部87、吸引ファン18aを駆動するファン駆動部88がそれぞれ電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信して、孔版印刷装置の前記各部の装置・駆動機構の起動、停止及びタイミング等の動作全体のシステムを制御している。
【0109】
送風モータ49は、電圧可変装置94を介してCPU141と接続している。駆動ローラ15aを回転駆動する搬送モータ60と版胴1Aを回転駆動する版胴駆動モータ61とは、それぞれ駆動回路62,63を介してCPU141と接続している。CPU141には、駆動回路136を介して導風板駆動モータ116が接続されると共に、電磁クラッチ119a,122aも接続されている。
【0110】
制御手段140では、図示しない各センサ類からの入力情報やCPU141での演算結果をRAM143に一時的に記憶させたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0111】
ROM142には、孔版印刷装置及び各駆動部の起動、停止及びタイミング等の動作に関するプログラムや必要なデータが予め記憶されている。特に本実施例では、印刷開始信号が入力されると送風モータ49、搬送モータ60及びファン駆動部88を駆動し、設定された印刷枚数が終了するとこれらの駆動を停止させるデータや、用紙種類選択キー43からの入力情報に応じて電圧可変装置94を電気的に操作して導風板駆動モータ116の回転方向を切り替えと、送風モータ49に対する電圧の切り替えを行うと共に、電磁クラッチ119a,122aをオン/オフ制御するデータが記憶されている。
【0112】
ここでは、キースイッチ43aからの信号がCPU141に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも低くなるように電圧可変装置94を制御すると共に、電磁クラッチ119a,122aをオンして導風板駆動モータ116からの駆動力を移動ベルト120,123に伝達可能とし、かつ主流路105と流入口111b,113bとをそれぞれ狭くなる方向に可動導風板内97,98を移動させるべく導風板駆動モータ116の回転方向を制御する。
【0113】
キースイッチ43cからの信号がCPU141に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも高くなるように電圧可変装置94を制御すると共に、電磁クラッチ119a,122aをオンして導風板駆動モータ116からの駆動力を移動ベルト120,123に伝達可能とし、かつ主流路105と流入口111b,113bとをそれぞれ広くなる方向に可動導風板内97,98を移動させるべく導風板駆動モータ116の回転方向を制御する。さらに、キースイッチ43bからの信号がCPU141に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧となるように電圧可変装置94を制御する。
【0114】
制御手段140では、風量選択キー44からの選択信号がCPU141に入力されると、調整キー78からの信号を優先して受付け、この信号に基づき電圧可変装置94を電気的に操作して送風モータ49に対する電圧の切り替えを段階的に行うようになっている。
【0115】
このような構成の孔版印刷装置によると、図8に示す給紙トレイ21に積載された用紙22が厚い場合には、キースイッチ43aを押下する。すると、導風板駆動モータ116の出力軸116aが反時計回り方向に回転駆動して、移動ベルト120,123がそれぞれ反時計回り方向に回転移動するので、主流路105と流入口111b,113bとが図10に示すように狭くなる。このため、主流路105の面積と共に流入口111b,113b及び分岐流路111,113の面積が小さくなる。また、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも低くなるように電圧可変装置94が制御されるので、送風ファン46の単位時間当りの回転が低下し、このファンで発生する単位時間当りの風量が少なくなる。
【0116】
したがって、流入口111b,113bから分岐流路111,113に導入される単位時間当りの空気流量が少なくなり、用紙搬送経路47の上流端47aと下流端47bに送風される空気流量が減り、用紙22に吹き付けられる空気流が低下することになる。流入口111b,113bが狭くなると分岐通路112は広くなるが、主流路105が狭くなり、かつ送風ファン46で発生する単位時間当りの風量も少なくなるので、分岐流路112に流れる空気流量は相対的に減少して搬送ベルト16a全体に吹き付けられる。
【0117】
給紙トレイ21に積載された用紙22が薄い場合には、キースイッチ43cを押下する。すると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも高くなるように電圧可変装置94が制御されるので、送風ファン46の単位時間当りの回転が上昇し、このファンで発生する単位時間当りの風量が多くなる。また、導風板駆動モータ116の出力軸116aが時計回り方向に回転駆動して、移動ベルト120,123がそれぞれ時計回り方向に回転移動するので、主流路105と流入口111b,113bとが広くなる。これにより主流路105の面積と共に流入口111b,113b及び分岐流路111,113の面積が大きくなり、流入口111b,113bから分岐流路111,113に導入される単位時間当りの空気流量が多くなる。
【0118】
このため、用紙搬送経路47の上流端47aと下流端47bに送風される空気流量が増え版胴1A,1B近傍に位置する用紙22に吹き付けられる空気流量が増大することになる。加えて、流入口111b,113bが広くなると分岐流路112は狭くなるが、主流路105が広くなり、かつ送風ファン46で発生する単位時間当りの風量も多くなるので、分岐流路112に流れる空気流量が相対的に増大して搬送ベルト16aの上面16b全体に十分な空気流が吹き付けられることになる。
【0119】
用紙22が厚い場合には、用紙22にコシがあり版胴1Aからの分離・剥離性が良く送風モータ49の回転を抑えても支障がないので、送風モータ49の回転を抑えることで、送風モータ49の加熱を少なくしてモータの耐久性アップや装置の省エネルギー化を図れる。用紙22が薄い場合には、用紙22にコシがなく、版胴1Aに貼り付いて分離・剥離性や、版胴1Bの印刷位置E2に対する進入性が良くないので、このような場合には、送風モータ49の回転を高め、かつ主流路105及び分岐流路111,113を広くして用紙22に吹き付ける空気流量を多くすることで、分離・剥離性や進入性を高めることができる。
【0120】
このように、用紙22の種類に応じて送風ファン46で発生する単位時間当りの空気流の風量や、この空気流を用紙22に向かって送風する流路の面積を制御手段140で自動的に可変制御することで、用紙22に対する空気流の吹き付け量をより細かく調整することができ、用紙22の版胴1Aからの分離・剥離性や印刷位置E2に対する進入性と共に、用紙22の搬送性能を向上させることができる。このように、用紙種類選択キー43を操作して送風モータ49や導風板駆動モータ116を制御して用紙22に対する空気流の吹き付け量を自動調整すると、調整時間の短縮を図りながら画像ダブリ印刷を低減させることができる。
【0121】
一方、このような用紙22の種類を選択して各部の制御を行っても、故障などにより用紙22の画像ダブリ印刷が発生することが考えられる。このような場合には、風量選択キー44を押下すると、用紙22の種類による制御よりも調整キー78からの信号が優先されるマニュアルモードとなる。アップキー78bを押すと、この信号に基づき電圧可変装置94からの送風モータ49に対する電圧が段階的に高くなり、送風ファン46で発生する単位時間当りの空気流の風量が増え、ダウンキー78aを押すと、この信号に基づき電圧可変装置94からの送風モータ49に対する電圧が段階的に低くなり、送風ファン46で発生する単位時間当りの空気流の風量が減る。
【0122】
したがって、用紙22の種類に応じた制御系にトラブルが発生した場合でも用紙22に印刷された画像の状態を見ながら調整キー78を操作することで、用紙22に対する空気流の吹き付け量がマニュアル調整され、用紙22の版胴1Aからの分離・剥離性や印刷位置E2に対する進入性と共に、用紙の搬送性能を向上させることができ、画像ダブリ印刷の発生を安定して軽減することができる。
【0123】
(第6実施例)
第6実施例は、図3に示す用紙サイズ設定手段となる用紙サイズ選択キー79からの入力情報に応じて、図8に示す中間送風手段99を制御して、用紙22に対する空気流の吹き付け量を調整するものである。具体的には、図14に示す制御手段150を用いて送風モータ49の回転制御と共に、導風板駆動モータ116による流路面積の可変制御を行う。以下、制御手段150の構成とそれによる制御動作を説明するが、孔版印刷装置の機械的構成としては図8に示す孔版印刷装置を例に説明を続ける。
【0124】
制御手段150は、CPU(中央演算処理装置)151、図示しないI/O(入出力)ポート及びROM(読み出し専用記憶装置)152、RAM(読み書き可能な記憶装置)153等を備え、これらが図示しない信号バスによって接続された構成を有する周知のマイクロコンピュータからなる。制御手段150には、図3に示す操作パネル70の各種キー及び表示装置75、用紙22の大きさに応じた信号を出力する用紙サイズ選択キー79が電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信している。用紙サイズ選択キー79は、B6,A5サイズ等の比較的サイズの小さな用紙22の場合に選択するキースイッチ79aと、B5,A4サイズ等の標準的な大きさの用紙の場合に選択するキースイッチ79bと、B4,A3等の比較的大きな用紙の場合に選択するキースイッチ79cとから構成されている。
【0125】
CPU151には、製版装置41a,41b及び図示しない給版部を駆動する製版給版系駆動部83、排版装置42a,42bを駆動する排版系駆動部84、給紙装置20を駆動する給紙系駆動部85、印圧装置32a,32bを駆動する印圧系駆動部86、及び排紙装置35や図示しない空気圧発生装置を駆動する排紙系駆動部87、吸引ファン18aを駆動するファン駆動部88がそれぞれ電気的に接続されていて、これらとの間で指令信号及び/又はオン/オフ信号やデータ信号を送受信して、孔版印刷装置の前記各部の装置・駆動機構の起動、停止及びタイミング等の動作全体のシステムを制御している。
【0126】
送風モータ49は、電圧可変装置94を介してCPU151と接続している。駆動ローラ15aを回転駆動する搬送モータ60と版胴1Aを回転駆動する版胴駆動モータ61とは、それぞれ駆動回路62,63を介してCPU151と接続している。CPU151には、駆動回路136を介して導風板駆動モータ116が接続されると共に、電磁クラッチ119a,122aも接続されている。
【0127】
制御手段150では、図示しない各センサ類からの入力情報やCPU151での演算結果をRAM153に一時的に記憶させたり、適時その情報を読み出すようになっている。
【0128】
ROM152には、孔版印刷装置及び各駆動部の起動、停止及びタイミング等の動作に関するプログラムや必要なデータが予め記憶されている。特に本実施例では、印刷開始信号が入力されると送風モータ49、搬送モータ60及びファン駆動部88を駆動し、設定された印刷枚数が終了するとこれらの駆動を停止させるデータや、用紙サイズ選択キー79からの入力情報に応じて導風板駆動モータ116の回転方向を切り替えと、電圧可変装置94を電気的に操作して送風モータ49に対する電圧の切り替えを行うと共に、電磁クラッチ119a,122aをオン/オフ制御するデータが記憶されている。
【0129】
ここでは、キースイッチ79aからの信号がCPU151に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも低くなるように電圧可変装置94を制御すると共に、電磁クラッチ119a,122aをオンして導風板駆動モータ116からの駆動力を移動ベルト120,123に伝達可能とし、かつ主流路105と流入口111b,113bとをそれぞれ狭くなる方向に可動導風板内97,98を移動させるべく導風板駆動モータ116の回転方向を制御する。
【0130】
キースイッチ79cからの信号がCPU151に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも高くなるように電圧可変装置94を制御すると共に、電磁クラッチ119a,122aをオンして導風板駆動モータ116からの駆動力を移動ベルト120,123に伝達可能とし、かつ主流路105と流入口111b,113bとをそれぞれ広くなる方向に可動導風板内97,98を移動させるべく導風板駆動モータ116の回転方向を制御する。キースイッチ79bからの信号がCPU151に入力されると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧となるように電圧可変装置94を制御する。
【0131】
このような制御手段150を備えた孔版印刷装置によると、図8に示す給紙トレイ21に積載された用紙22が、B6,A5サイズ等の比較的小さなサイズの場合にはキースイッチ79aを押下する。すると、導風板駆動モータ116の出力軸116aが反時計回り方向に回転駆動して、移動ベルト120,123がそれぞれ反時計回り方向に回転移動するので、主流路105と流入口111b,113bとが図10に示すように狭くなる。このため、主流路105の面積と共に流入口111b,113b及び分岐流路111,113の面積が小さくなる。また、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも低くなるように電圧可変装置94が制御されるので、送風ファン46の単位時間当りの回転が低下し、このファンで発生する単位時間当りの風量が少なくなる。
【0132】
したがって、流入口111b,113bから分岐流路111,113に導入される単位時間当りの空気流量が少なくなり、用紙搬送経路47の上流端47aと下流端47bに送風される空気流量が減り、小さなサイズの用紙22に吹き付けられる空気流が低下することになる。この時、流入口111b,113bが狭くなると分岐通路112は広くなるが、主流路105が狭くなり、かつ送風ファン46で発生する単位時間当りの風量も少なくなるので、分岐流路112に流れる空気流量は相対的に減少して搬送ベルト16a全体に吹き付けられる。
【0133】
給紙トレイ21に積載された用紙22がB4,A3等の比較的大きなサイズの場合には、キースイッチ79cを押下する。すると、送風モータ49に供給する電圧を基準電圧よりも高くなるように電圧可変装置94が制御されるので、送風ファン46の単位時間当りの回転が上昇し、このファンで発生する単位時間当りの風量が多くなる。また、導風板駆動モータ116の出力軸116aが時計回り方向に回転駆動して、移動ベルト120,123がそれぞれ時計回り方向に回転移動するので、主流路105と流入口111b,113bとが広くなる。これにより主流路105の面積と共に流入口111b,113b及び分岐流路111,113の面積が大きくなり、流入口111b,113bから分岐流路111,113に導入される単位時間当りの空気流量が多くなる。
【0134】
このため、用紙搬送経路47の上流端47aと下流端47bとに送風される空気流量が増え版胴1A,1B近傍に位置する大きなサイズの用紙22に吹き付けられる空気流量が増大することになる。加えて、流入口111b,113bが広くなると分岐流路112は狭くなるが、主流路105が広くなり、かつ送風ファン46で発生する単位時間当りの風量も多くなるので、分岐流路112に流れる空気流量が相対的に増大して搬送ベルト16aの上面16b全体に十分な空気流が吹き付けられることになる。
【0135】
用紙22が小さい場合には、用紙22と版胴1Aとの接触面が小さいく、搬送方向Xに対する長さも短いので、版胴1Aからの分離・剥離性が良く送風モータ49の回転を抑えても支障がないので、送風モータ49の回転を抑えることで、送風モータ49の加熱を少なくしてモータの耐久性アップや装置の省エネルギー化を図れる。用紙22が大きい場合には、用紙22と版胴1Aとの接触面が大きく、搬送方向Xに対する長さも長くなるので、版胴1Aからの分離・剥離性や、版胴1Bの印刷位置E2に対する進入性が良くないので、このような場合には、送風モータ49の回転を高め、かつ主流路105及び分岐流路111,113を広くして用紙22に吹き付ける空気流量を多くすることで、大きいサイズの用紙22であっても版胴1Aとの分離・剥離性と共に印刷位置E2に対する進入性を高めることができる。
【0136】
用紙22のサイズに応じて送風ファン46で発生する単位時間当りの空気流の風量や、この空気流を用紙22に向かって送風する流路の面積を変化させることで、用紙22に対する空気流の吹き付け量をより細かく自動調整することができ、用紙22の版胴1Aからの分離・剥離性や印刷位置E2に対する進入性と共に、用紙22の搬送性能を向上させることができる。このように、用紙サイズ選択キー79を操作することで、送風モータ49や導風板駆動モータ116を制御して用紙22に対する空気流の吹き付け量を自動調整すると、調整時間の短縮を図りながら画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0137】
本実施例では、用紙サイズ設定手段としてマニュアル操作して作動させる用紙サイズ選択キー79を用いているがこれに限定されるものではない。一例としては、投光素子と受光素子を有するフォトインタラプタ型の周知の光センサと、用紙22のサイズに応じてスライド可能に設けられ光センサを用紙サイズに応じて遮蔽する遮蔽部材とを給紙トレイ21上に設けて用紙サイズ設定手段とし、給紙トレイ21上に用紙22をセットした時点で用紙サイズを自動検知するようにしていも良い。
【0138】
第6実施例に、第5実施例の如く分風量選択キー44を設け、この分風量選択キー44を押下すると、用紙22のサイズによる制御よりも調整キー78からの信号が優先されるマニュアルモードとなるように設定し、アップキー78bあるいはダウンキー78aを押すことで電圧可変装置94からの送風モータ49に対する電圧を段階的にアップまたはダウンさせて、送風ファン46で発生する単位時間当りの空気流の風量を増減させるようにしても良い。このようにすれば、用紙22のサイズに応じた制御系にトラブルが発生した場合でも用紙22に印刷された画像の状態を見ながら調整キー78を操作することで、用紙22に対する空気流の吹き付け量をマニュアル調整でき、用紙22の版胴1Aからの分離・剥離性や印刷位置E2に対する進入性と共に、用紙の搬送性能を向上させることができ、安定して画像ダブリ印刷の発生を軽減することができる。
【0139】
第3実施例の制御手段90に、第5実施例で用いた風量選択キー44と調整キー78とを接続し、分風量選択キー44を押下すると用紙種類選択キー43からの信号よりも調整キー78からの信号が優先されるマニュアルモードを設定しても良い。このようにすると、用紙22の種類に応じた制御系にトラブルが発生した場合でも用紙22に印刷された画像の状態を見ながら調整キー78を操作することで、用紙22に対する空気流の吹き付け量をマニュアル調整でき、用紙22の版胴1Aからの分離・剥離性や印刷位置E2に対する進入性と共に、用紙の搬送性能を向上させることができ、安定して画像ダブリ印刷の発生を軽減することができるようになる。
【0140】
第3実施例では、用紙種類選択キー43を用いて用紙の種類(厚さ)に応じて送風ファン46の発生風量を制御しているが、用紙種類選択キー43を用いずに第6実施例の如く用紙サイズ設定キー79を用いて用紙22のサイズに対応して送風ファン46の発生風量を制御しても良い。この場合、用紙22のサイズが大きい場合には送風ファン46での発生風量を多くし、用紙22のサイズが小さい場合には送風ファン46での発生風量を少なくするように制御すると、送風モータ49の耐久性を図りながら、大きいサイズの用紙22であっても版胴1Aからの分離・剥離性と共に印刷位置E2への進入性を高めることができ、画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0141】
第5実施例では、調整キー78を用いて送風モータ49を制御して送風ファン46による発生風量をマニュアル調整しているが、送風モータ49と共に導風板駆動モータ116の回転を制御して流路面積を増減させて用紙22に対する空気流の吹き付け量をマニュアル調整するようにしても良いし、導風板駆動モータ116だけを単独で制御して用紙22に対する空気流の吹き付け量をマニュアル調整するようにしても良い。
【0142】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、導風部材で上流側の版胴と下流側の版胴の間に形成される用紙搬送経路に送風源で発生された空気流が効率的に案内送風されるので、上流側の版胴と用紙との分離性能が向上すると共に、吸引搬送装置に用紙が押さえつけられて搬送性能が向上し、かつ下流側の版胴への用紙進入時における用紙の先端に送風された場合には下流側の版胴に対する用紙の進入性能が向上し、画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0143】
請求項2記載の発明によれば、送風源からの空気流が分離爪の先端と版胴の外周面との間に効率的に吹き付けられるので、上流側の版胴からの用紙の分離・剥離性能がより確実となり、画像ダブリ印刷をさらに軽減することができる。
【0144】
請求項記載の発明によれば、中間送風手段の送風源と導風部材とにより用紙搬送経路の上流端と下流端との少なくとも2つの位置に同時に空気流が送風されるので、上流側の版胴と用紙との分離性能下流側の版胴に対する用紙の進入性能の内の少なくとも2つが同時に向上し、画像ダブリ印刷をより一層軽減することができる。
【0145】
請求項記載の発明によれば、用紙情報入力手段からの入力情報に応じて送風源での発生風量が制御手段で制御されることで用紙搬送経路上の用紙に対する空気流の吹き付け量を短時間で調整することができるので、より上流側の版胴と用紙との分離性能や吸引搬送装置における用紙の搬送性能が向上すると共に、下流側の版胴への用紙の進入性能が向上して画像ダブリ印刷をより軽減することができる。
【0146】
請求項記載の発明によれば、風量設定手段によって用紙情報入力手段とは個別に送風源の発生風量を調整して用紙搬送経路を搬送される用紙に対する空気流の吹き付け量を可変制御するので、用紙情報入力手段による制御系にトラブルがあっても、上流側の版胴と用紙との分離性能や吸引搬送装置における用紙の搬送性能や下流側の版胴への用紙の進入性能を向上させることができ、調整時間の短縮を図りながら安定して画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0147】
請求項記載の発明によれば、空気流の流路面積を可変させることで用紙搬送経路上の用紙に吹き付ける空気流の風量を調整するので、上流側の版胴と用紙との分離性能や吸引搬送装置における用紙の搬送性能や下流側の版胴への用紙の進入性能が向上し、画像ダブリ印刷をより軽減することができる。
【0148】
請求項記載の発明によれば、送風源による発生風量や空気流の流路面積あるいは発生風量と流路面積の双方が制御手段で制御されるので、より一層上流側の版胴と用紙との分離性能や吸引搬送装置における用紙の搬送性能や下流側の版胴に対する用紙の進入性能が向上し、調整時間の短縮を図りながら画像ダブリ印刷をより確実に軽減することができる。
【0149】
請求項記載の発明によれば、送風源の発生風量や空気流の流路面積、あるいは発生風量と流路面積とが風量設定手段により用紙情報入力手段とは個別に可変制御されるので、用紙情報入力手段による制御系にトラブルがあっても上流側の版胴と用紙との分離性能や吸引搬送装置による用紙の搬送性能や下流側の版胴への用紙の進入性能が向上し、安定して画像ダブリ印刷を軽減することができる。
【0150】
請求項記載の発明によれば、用紙の種類やサイズに応じて送風源の発生風量や流路の面積、あるいは発生風量と流路の面積の双方を制御することで、用紙搬送経路を搬送される用紙に対する空気流の吹き付け量を自動的または半自動的に増減調整することができ、より一層上流側の版胴と用紙との分離性能や吸引搬送装置による搬送性能や下流側の版胴に対する用紙の進入性能が向上し、画像ダブリ印刷をより確実に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す孔版印刷装置の全体構成図である。
【図2】第1実施例の制御手段の構成を示すブロック図である。
【図3】孔版印刷装置の操作パネルの構成を示す一部破断平面図である。
【図4】第1実施例における中間送風手段の構成と作用を示す拡大図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す孔版印刷装置の全体構成図である。
【図6】第2実施例における中間送風手段の構成と作用を示す拡大図である。
【図7】本発明の第3実施例の要部をなす制御手段の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4実施例を示す孔版印刷装置の全体構成図である。
【図9】第4実施例における中間送風手段と可変機構の構成及び作用を示す拡大図である。
【図10】第4実施例における中間送風手段と可変機構の作用を示す拡大図である。
【図11】可変機構の構成を示す側面図である。
【図12】第4実施例における制御手段の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第5実施例の要部をなす制御手段の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第6実施例の要部をなす制御手段の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1A,1B 版胴
1Aa,1Ba 外周面
7a 分離爪
16b 吸引搬送装置の搬送面
17a 吸引搬送装置
22 用紙
33a,33b マスタ
43 用紙情報入力手段(用紙識別手段)
44,78 風量設定手段
45,99 中間送風手段
46 送風源
47 用紙搬送経路
47a 用紙搬送経路の上流端
47b 用紙搬送経路の下流端
48 導風部材
55,57,58,59 流路
57a 吹き出し口
65 分離爪の先端と版胴の回転中心とを結ぶ線
66 接線
79 用紙情報入力手段(用紙サイズ設定手段)
90,132,140,150 制御手段
95,96,97,98 複数の導風部材
100 可変機構
105,111,112,113 流路
X 搬送方向

Claims (8)

  1. 外周面に製版済みマスタが巻装されて回転駆動する版胴を用紙の搬送方向に間隔を空けて複数並列し、上記両版胴の間に、上記搬送方向の上流側に位置する版胴で印刷される用紙を上記搬送方向の下流側に位置する版胴に向かって吸引搬送する吸引搬送装置を配置した孔版印刷装置において、
    上記吸引搬送装置の上方に、空気流を発生させる送風源と、この送風源からの空気流を上記上流側の版胴と上記下流側の版胴の間に形成される用紙搬送経路に送風する流路を形成する導風部材とを有する中間送風手段を設け
    上記導風部材は、上記上流側の版胴の近傍に位置する上記用紙搬送経路の上流端と、上記下流側の版胴の近傍に位置する上記用紙搬送経路の下流端との少なくとも2つの部位に上記送風源からの空気流を送風する流路を形成したことを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    上記上流側の版胴に近接離間可能に設けた分離爪を上記両版胴の間に設け、上記導風部材で形成される流路の吹き出し口を、上記分離爪の先端と上記上流側の版胴の回転中心とを結ぶ線と、該版胴の外周面とが交わる点における接線方向に上記送風源からの空気流を送風可能に設けたことを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項1または2記載の孔版印刷装置において、
    上記用紙の情報を入力する用紙情報入力手段と、この用紙情報入力手段からの入力情報に応じて上記送風源の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項記載の孔版印刷装置において、
    上記制御手段に接続された風量設定手段を有し、上記制御手段が、この風量設定手段からの信号に応じて上記送風源の動作を上記用紙情報入力手段からの入力情報とは個別に制御することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 請求項1または2記載の孔版印刷装置において、
    上記導風部材が複数設けられ、これら複数の導風部材を上記接線方向に対して直交する方向に平行移動可能とする可変機構を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 請求項記載の孔版印刷装置において、
    上記用紙の情報を入力する用紙情報入力手段と、この用紙情報入力手段からの入力情報に応じて上記可変機構あるいは上記可変機構と上記送風源の動作を制御する制御手段とを有することを特徴とする孔版印刷装置。
  7. 請求項記載の孔版印刷装置において、
    上記制御手段に接続された風量設定手段を有し、上記制御手段がこの風量設定手段からの信号に応じて上記送風源または上記可変機構、あるいは上記送風源と上記可変機構の動作を上記用紙情報入力手段からの入力情報とは個別に制御することを特徴とする孔版印刷装置。
  8. 請求項3または6記載の孔版印刷装置において、
    上記用紙情報入力手段が、上記用紙の種類に応じた信号を上記制御手段に出力する用紙識別手段と、上記用紙の大きさに応じた信号を上記制御手段に出力する用紙サイズ設定手段とから構成されたことを特徴とする孔版印刷装置。
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