JP4041722B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、プラズマによって基板の表面に所定の処理を施すプラズマ処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマによって基板の表面に所定の処理を施すことは、各種半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の製造において盛んに行われている。例えば、基板の表面に微細な回路を形成する場合には、レジストパターンをマスクとしたエッチング工程において、プラズマによって基板をエッチングするプラズマエッチングが行われている。また、各種導電膜や絶縁膜の作成においては、プラズマ中での気相反応を利用したプラズマCVD(化学蒸着)の手法が実用化されている。プラズマ処理装置では、処理チャンバー内に高周波放電や直流二極放電によってプラズマを形成し、処理される位置に基板を配置しながら、プラズマの作用によって処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなプラズマ処理装置では、処理を繰り返す過程で処理チャンバー内の露出面に堆積物が生ずることが多い。例えば、プラズマエッチング装置では、フッ化炭素系のガスを使用してプラズマを形成し、フッ素系イオンやフッ素系活性種の作用により基板の表面の酸化シリコン等をエッチングする。この際、プラズマ中でのフッ化炭素系ガスの分解により、炭素系重合膜が処理チャンバー内の露出面に堆積する。また、プラズマCVDのような成膜処理においても、薄膜は基板の表面のみならず、処理チャンバー内の他の露出面に堆積する。
【0004】
このような処理チャンバー内の堆積物は、処理の再現性や品質の点で問題となる場合が多い。例えば、堆積物が剥離すると、パーティクルとなって処理チャンバー内を浮遊し、基板の表面に付着することがある。パーティクルが基板の表面に付着すると、素子の性能を低下させたり回路の断線や短絡のような重大な回路欠陥が生じたりする恐れがある。尚、パーティクルとは、本明細書では、基板を汚損する微粒子の総称としての意味である。
【0005】
また、処理チャンバー内の露出面への堆積物は、処理チャンバー内の環境を変化させ、処理の再現性を低下させることもある。例えば、処理チャンバー内の露出面に導電性又は絶縁性の堆積物が生ずると、処理チャンバー内の電気的条件が変化し、放電の状態やプラズマの状態が変化してしまうことがある。これにより、プラズマ処理の再現性が低下してしまうことがある。
【0006】
プラズマCVD装置では、このような処理チャンバー内の露出面の堆積物の問題を解決するため、処理チャンバー内に堆積物除去用のプラズマを形成し、プラズマの化学的又は物理的作用により堆積物を取り除くクリーニング処理が行われる場合がある。この手法は、一般的にプラズマクリーニングと呼ばれる。具体的には、特開平8−241865号公報、特開平8−330243号公報、特開平8−330282号公報、特開平8−330294号公報等に開示されているように、例えばシラン系ガスを使用してシリコン系薄膜を作成するプラズマCVD装置において、処理チャンバー内の露出面の堆積物をフッ素系ガスのプラズマでエッチング除去するクリーニング処理が行われる。プラズマの形成は、通常のCVDと同じ放電機構を使用して行われる。つまり、CVD用のガスではなく、クリーニング用のガスに切り替えてプラズマを形成することでクリーニングを行う。このようなクリーニングは、処理チャンバー内を大気圧に戻すことなく行われるので、「その場クリーニング(In-situ Cleaning)」と呼ばれることもある。
【0007】
このような堆積物除去用のプラズマを処理チャンバー内に形成することで行うクリーニングは、ある程度効果的ではあるが、処理チャンバー内の複雑な構造物の露出面に対して充分に堆積物が除去できないという課題がある。つまり、複雑な構造物の隙間などにはプラズマが充分に入り込めず、堆積物が充分に除去できないことがある。このような場所も充分に堆積物を除去するようにするためには、プラズマ形成のための電力を大きくしてプラズマ密度を高めたり、プラズマが形成されている時間を長くしたりすることが考えられる。しかしながら、このようにすると、他の場所が過剰にプラズマに晒される結果となり、堆積物のみならずその下地である処理チャンバー内の構造物の表面をエッチングしてしまうなど、プラズマによる損傷が生ずる恐れがある。
【0008】
本願の発明は、このような課題を解決するため成されたものであり、処理チャンバー内の露出面をプラズマで損傷することなく狭い場所でも効果的に堆積物を除去することができる機能を備えた優れたプラズマ処理装置を提供する技術的意義を有する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、内部でプラズマによる処理が行われる処理チャンバーと、処理チャンバー内に処理用のプラズマを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系と、第一のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマを形成する処理用プラズマ形成手段と、処理用プラズマ形成手段により形成される処理用のプラズマによって処理される処理チャンバー内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に、堆積物除去用又は堆積抑制用の補助プラズマを形成するためのガスを導入する第二のガス導入系が設けられており、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するか堆積を抑制するものである補助プラズマ形成手段が前記処理用プラズマ形成手段とは別に設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記第二のガス導入系は、ヘリウム及びアルゴン以外のガスを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記第二のガス導入系は、希ガス及び不活性ガス以外のガスを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記第二のガス導入系は、酸素又はアンモニアを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、内部でプラズマによる処理が行われる処理チャンバーと、処理チャンバー内に処理用のプラズマを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系と、第一のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマを形成する処理用プラズマ形成手段と、処理用プラズマ形成手段により形成される処理用のプラズマによって処理される処理チャンバー内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に、堆積物除去用又は堆積抑制用の補助プラズマを形成するためのガスを導入する第二のガス導入系が設けられており、前記処理用プラズマ形成手段は、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するか堆積を抑制するものであるか、又は、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するか堆積を抑制するものである補助プラズマ形成手段が前記処理用プラズマ形成手段とは別に設けられており、
前記第二のガス導入系は、希ガス及び不活性ガス以外のガスを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項5の構成において、前記第二のガス導入系は、酸素又はアンモニアを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、前記請求項1乃至6いずれかの構成において、前記基板保持面は、保持された基板によって閉じられる凹部を形成しており、この凹部内に熱交換用ガスを導入する熱交換用ガス導入系が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、前記請求の構成において、前記基板ホルダーは、処理の際に前記基板を冷却する冷却機構を備えており、前記熱交換用ガス導入系は、冷却機構による冷却の際に前記基板と前記基板ホルダーとの間の熱交換を促進するガスを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項記載の発明は、前記請求項の構成において、前記基板ホルダーの側面以外の前記処理チャンバー内の露出面を前記基板ホルダーの側面に比べて高い温度にすることで堆積を抑制する露出面温度調節手段が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項10記載の発明は、前記請求項1乃至9いずれかの構成において、処理チャンバー内に全体にプラズマを形成して処理チャンバー内の露出面の堆積物を全体に除去する全体クリーニング用のプラズマを形成するためのガスを導入する手段を備えているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項11記載の発明は、内部でプラズマによる処理が行われる処理チャンバーと、処理チャンバー内に処理用のプラズマを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系と、第一のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマを形成する処理用プラズマ形成手段と、処理用プラズマ形成手段により形成される処理用のプラズマによって処理される処理チャンバー内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
前記基板保持面は、保持された基板によって閉じられる凹部を形成しており、この凹部内に熱交換用ガスを導入する熱交換用ガス導入系が設けられており、 前記基板ホルダーは、処理の際に前記基板を冷却する冷却機構を備えており、前記熱交換用ガス導入系は、冷却機構による冷却の際に前記基板と前記基板ホルダーとの間の熱交換を促進するガスを導入するものであり、
前記熱交換用ガス導入系は、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に、堆積物除去用の補助プラズマを形成するためのガスを導入するガス導入系を兼ねており、
前記処理用プラズマ形成手段は、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するものであるか、又は、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するものである補助プラズマ形成手段が前記処理用プラズマ形成手段とは別に設けられており、
前記第二のガス導入系は、前記堆積物の除去の際、熱交換用ガスに切り替えて前記補助プラズマを形成するガスを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項12記載の発明は、前記請求項11の構成において、前記熱交換用ガス導入系は、補助プラズマを形成するガスとして希ガス及び不活性ガス以外のガスを導入するものという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項13記載の発明は、前記請求項11の構成において、前記熱交換用ガス導入系は、補助プラズマを形成するガスとして酸素又はアンモニアを導入するものであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項14記載の発明は、前記請求項1乃至13いずれかの構成において、前記処理は、プラズマエッチングであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項15記載の発明は、前記請求項1乃至10いずれかの構成において、前記補助プラズマ形成手段は、前記処理用プラズマからイオンを引き出して基板に垂直に入射させるバイアス用電源以外の手段であるという構成を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、本願発明の第一の実施形態であるプラズマ処理装置の正面概略図である。図1に示す装置は、プラズマエッチングを行う装置となっている。具体的に説明すると、図1に示す装置は、内部でプラズマPによる処理が行われる処理チャンバー1と、処理チャンバー1内に処理用のプラズマPを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系2と、第一のガス導入系2により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマPを形成する処理用プラズマ形成手段3と、処理用プラズマ形成手段3により形成される処理用のプラズマPによって処理される位置に基板9を保持する基板ホルダー4とを備えている。
【0011】
処理チャンバー1は、排気系11を備えた気密な真空容器である。処理チャンバー1には、不図示のゲートバルブ等を介して不図示のロードロックチャンバーが気密に接続されている。基板9は、ロードロックチャンバーを経由して大気側から処理チャンバー1に搬送され、処理後に大気側に戻されるようになっている。
処理チャンバー1は、電気的には接地されている。そして、処理チャンバー1は排気系11により10-6〜10-7Torr程度に排気されるよう構成されている。排気系11はターボ分子ポンプ等の真空ポンプを備えており、不図示の排気速度調整器が設けられている。
【0012】
本実施形態では、第一のガス導入系2は、図1に示すように、四フッ化炭素ガス、水素ガス及び酸素ガスを処理チャンバー1内に導入することができるものとなっている。第一のガス導入系2は、これらのガスをそれぞれ溜めた不図示のガスボンベと、各ガスボンベと処理チャンバー1とをつなぐ配管21に設けられたバルブ22や流量調整器23等によって構成されている。
【0013】
処理用プラズマ形成手段3は、処理チャンバー1内に設けられた放電用電極31と、放電用電極31に電圧を印加して放電を生じさせる放電用電源32とから主に構成されている。放電用電極31は、絶縁部33を介して処理チャンバー1の上壁部に取り付けられている。尚、絶縁部33を取り囲むようにして放電シールド34が設けられている。放電シールド34は、放電用電極31の側方での不要な放電を防止するものであり、金属で形成され、処理チャンバー1と同様に接地電位に維持されるものである。
【0014】
本実施形態では、放電用電極31は、第一のガス導入系2によるガス導入の経路に兼用されている。即ち、放電用電極31は中空構造であり、下面にガス吹き出し孔310が多数設けられている。第一のガス導入系2は、放電用電極31内に一旦ガスを導入し、ガス吹き出し孔310から下方に吹き出させるようにしている。
【0015】
基板ホルダー4は、上面(基板保持面)に載置された基板9を保持する台のような構成となっている。基板ホルダー4は、金属製のホルダー本体41と、ホルダー本体41に固定された誘電体ブロック42とから主に構成されている。基板ホルダー4は、放電用電極31に対して平行に対向するよう設けられており、放電用電極31と基板ホルダー4とは平行平板電極構造を成すようになっている。放電用電源32には、本実施形態では、周波数60MHzで出力2.3kW程度の高周波電源が採用されている。放電用電源32が放電用電極31に印加する高周波電圧により、放電用電極31と基板ホルダー4との間に高周波放電が生じ、高周波エネルギーが与えられたガスがプラズマ化してプラズマPが形成されるようになっている。
【0016】
処理チャンバー1内に搬入された基板9は、基板ホルダー4上に載置される。不図示のゲートバルブを閉じ、処理チャンバー1内が所定の真空圧力に排気されているのを確認した後、第一のガス導入系2が所定のガスを所定の流量で導入する。この状態で、放電用電源32が動作し、プラズマが形成される。プラズマ中ではイオンや活性種が盛んに生成され、これらが基板9の表面に達することで基板9の表面がエッチングされる。例えば、酸化シリコンのエッチングの場合、四フッ化炭素のようなフッ素化合物ガスと水素ガスの混合ガスが導入され、フッ素系イオンやフッ素系活性種の作用により酸化シリコンの反応性イオンエッチング(RIE)が行われる。
【0017】
本実施形態の装置では、上記エッチング処理の際、基板9を所定の温度に冷却しながら温度調節する基板温度調節手段が設けられている。基板温度調節手段は、具体的には、基板ホルダー4を介して基板9を冷却する冷却機構43となっている。冷却機構43は、基板ホルダー4内に設けられた空洞40内に冷媒を流通させて冷却するものとなっている。冷却機構43は、空洞40内に冷媒を導入する冷媒導入管431と、空洞から冷媒を排出する冷媒排出管432と、冷媒を所定温度に再冷却して空洞に戻すサーキュレータ433等から構成されている。冷媒として、水よりも融点の低い液体、例えば住友3M社製FX−300やアウジモント社製ガルテンHT等が用いられる。この温媒を−20〜30℃程度の範囲の所定の温度に保つことにより、基板9は70〜120℃程度の範囲の所定の温度に冷却維持される。
【0018】
また、冷却機構43による冷却の効率や精度、再現性等を高めるため、本実施形態の装置は、基板9と基板ホルダー4との間の熱交換用ガスを導入する熱交換用ガス導入系5が設けられている。基板9と基板ホルダー4との面接触させた場合でも、両者の表面は完全な平坦面ではなく微小な凹凸があるので、界面に微小な空間が形成される。この空間は真空圧力であって熱伝達効率が悪い。そこで、ヘリウムのような熱伝達効率を良い熱交換用ガスを導入して圧力を高め、熱伝達効率を良くしている。そして、熱交換用ガスが導入された比較的圧力の高い空間を基板9と基板ホルダー4との間に確保するため、図1に示すように、基板ホルダー4の基板保持面に凹部420を設け、この凹部420内に熱交換用ガスを導入するようにしている。図1から解るように、この凹部420は、保持された基板9によって閉じられ、熱交換用ガスは凹部420内に実質的に閉じ込められる。
【0019】
また、本実施形態の装置は、上記基板温度調節手段による温度調節の効率や精度、再現性等をさらに高めるため、基板9を基板ホルダー4に静電吸着する静電吸着機構6を備えている。静電吸着機構6は、誘電体ブロック42内に設けられた吸着用電極61と、吸着用電極61に吸着用の電圧を印加する吸着用電源62とから主に構成されている。吸着用電源62が与える電圧により誘電体ブロック42が誘電分極し、基板保持面に静電気が誘起される。これにより、基板9が基板保持面に静電吸着されるようになっている。吸着用電源62は、正又は負の直流電源である。吸着用電極61として一対のものを設け、一方の正電圧を、他方に大きさの同じ負電圧を印加するよう構成される場合もある。
【0020】
静電吸着機構6による基板9の静電吸着は、二つの点で熱交換効率の向上に貢献している。一つは、基板9が基板保持面により密着するため、基板保持面を介した伝導伝達性が向上する点である。もう一つは、熱交換用ガスの凹部420内への閉じ込めがより確実になるため、凹部420内の圧力が充分に上昇する点である。このような効果のため、基板9の温度調節の効率、精度、再現性がより向上する。尚、「基板保持面」という用語であるが、本実施形態では、凹部420があるため、厳密には基板保持面の全部が基板9を保持している訳ではなく、基板9に接触している部分のみが保持しているものの、一応この用語を使用する。
【0021】
また、本実施形態では、プラズマPからイオンを引き出して基板9に垂直に入射させるためバイアス用電源44が基板ホルダー4に接続されている。バイアス用電源44は、周波数1.6MHzで出力1.8kW程度の高周波電源である。プラズマ 形成されている状態でバイアス用電源44が基板ホルダー4に高周波電圧を印加すると、高周波とプラズマPとの相互作用により基板9に負の直流分の電圧である自己バイアス電圧が与えられる。これにより、プラズマPからイオンが引き出され、イオンの衝撃エネルギーの利用等により、上記エッチング処理が効率良く行われる。
【0022】
さらに、本実施形態では、基板ホルダー4に保持された基板9を取り囲むようにして補助リング45が設けられている。誘電体ブロック42は、全体としては円盤状であり、周辺部分421に段差が設けられて低くなっている(以下、この部分を周辺段差部とよぶ)。補助リング45は、この周辺段差部421の上に載せられている。尚、周辺段差部421の内側の高い部分(以下、主部422)の上面は、基板保持面であるが、この主部422の直径は、基板9の直径より少し小さい。従って、保持された基板9は、主部422の縁から少しはみ出る。尚、補助リング45は、誘電体ブロック42の周辺段差部421に対し、ねじ止め又はクランプ等の方法により固定されている。但し、補助リング45は、処理の際には、基板9と同様に誘電体ブロック42に静電吸着される。
【0023】
補助リング45の主な目的は、基板ホルダー4の保護である。処理中に基板9はプラズマPに晒されるが、補助リング45がないと、基板ホルダー4の表面のうち、基板9に近い部分もプラズマに晒されることになる。この場合、プラズマP中のイオンや活性種の作用により基板ホルダー4の表面がエッチングされる恐れがある。これが生ずると、基板ホルダー4の損傷の問題の他、エッチングによりパーティクルが放出される問題が生ずる。本実施形態では、誘電体ブロック42の周辺段差部421がプラズマPに晒され易く、補助リング45はこの部分を覆うことでプラズマPから保護している。尚、補助リング45は、プラズマPに晒されてエッチングされるが、補助リング45は基板9と同種の材料で形成されているので、エッチングされてもパーティクルを生じさせることはない。例えば、基板9がシリコンウェーハの場合、補助リング45もシリコン製とされる。
また、補助リング45は、処理の均一性を改善する目的もある。即ち、基板9の周辺部に基板9と同じ材質の部材を置くことで、基板9の周辺部付近の雰囲気条件や温度条件を中央部と同じにし、これにより処理の均一性を図っている。
【0024】
尚、基板ホルダー4と、接地電位に維持される処理チャンバー1との間を絶縁するため、絶縁部46が設けられている。基板ホルダー4は、絶縁部46を介して処理チャンバー1の底壁部に気密に取り付けられている。また、絶縁部46を取り囲むようにして放電シールド47が設けられている。放電シールド47も、基板ホルダー4の周囲での不要な放電を防止するものであり、接地電位に維持される金属製の部材である。
【0025】
さて、本実施形態の装置の大きな特徴点は、基板ホルダー4の基板保持面の周縁から延びる基板ホルダー4の側面を臨む空間又はその付近に、堆積物除去用の又は堆積抑制用のプラズマ(以下、補助プラズマ)を形成するためのガスを導入する第二のガス導入系7を備えており、前述した処理用プラズマ形成手段は、第二のガス導入系7により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成するものでもある点である。以下、この特徴点について説明する。
【0026】
前述したように、本実施形態では、基板保持面は、誘電体ブロック42の主部422の表面(上面)である。従って、「基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面」とは、本実施形態では、主部422の側面(以下、主部側面)423となっている。また、前述したように、誘電体ブロック42の周辺段差部421の上には補助リング45が載っているので、「基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間」とは、主部側面423と補助リング45との間の隙間(以下、側面隙間)424に相当している。第二のガス導入系7は、この側面隙間424又はこの側面隙間424の付近に補助プラズマPを形成するためのガス(以下、補助プラズマ用ガス)を導入するものとなっている。
【0027】
第二のガス導入系7は、補助プラズマ用ガスとして酸素ガスを導入するものとなっており、図1に示すように、酸素ガスを溜めた不図示のボンベと、ボンベと基板ホルダー4とをつなぐ配管71上に設けられたバルブ71や流量調整器72等から構成されている。また、基板ホルダー4内には、第二のガス導入系7により導入される補助プラズマ用ガスを側面隙間424に導く補助プラズマ用ガス導入路400が形成されている。
【0028】
補助プラズマ用ガス導入路400は、ホルダー本体41の底面から上方に延び、放射状に分岐し、上方に折れて誘電体ブロック42を貫通している。誘電体ブロック42の周辺段差部421は、補助プラズマ用ガス導入路400から導入されたガスを側面隙間424に導くための構造を有している。この点について、図2及び図3を使用して説明する。図2及び図3は、誘電体ブロック42の周辺段差部421の構造について示した図であり、図2は断面概略図、図3は斜視概略図である。
【0029】
図2及び図3に示すように、周辺段差部421には、周状溝48が形成されている。周状溝48は、誘電体ブロック42自身と同心の円周状である。補助プラズマ用ガス導入路400は、周状溝48に達しており、補助プラズマ用ガスを一旦周状溝48内に導入するようになっている。
周状溝48の中央寄り(基板ホルダー4の中心軸より)の側壁部には、短い径方向溝49が多数設けられている。径方向溝49は、径方向に延びて主部側面423まで達する溝であり、等間隔をおいて設けられている。図2に示すように、補助リング45は、径方向溝49を六、七割程度塞ぐ(少し余して塞ぐ)状態となっている。従って、周状溝48に導入された補助プラズマ用ガスは、径方向溝49を通って側面隙間424に達することになる。つまり、補助プラズマ用ガスは、周状溝48で周方向に均一に拡散した後、径方向溝49を通って側面隙間424に均一に導入されるようになっている。
【0030】
前述した放電用電源32が動作して高周波電圧が放電用電極31に印加されると、高周波エネルギーは、第二のガス導入系7によって導入された補助プラズマ用ガスにも与えられる。このため、図1に示すように、処理用のプラズマ(主プラズマ)Pとは別に側面隙間424又はその付近に補助プラズマPが形成される。本実施形態では、補助プラズマ用ガスは酸素であるため、補助プラズマPは酸素プラズマである。一方、前述したように、フッ化炭素系ガスを使用したエッチングでは、堆積物は炭素系重合膜である。酸素プラズマ中では、酸素イオンや酸素活性種が盛んに生成される。これらのイオンや活性種が炭素系重合膜に達すると、イオンや活性種は、炭素系重合膜を分解させCOやCO等の揮発物を作り出す。これにより、炭素系重合膜が除去される。
【0031】
また、酸素プラズマは、炭素系重合膜の堆積自体を抑制する働きもある。補助プラズマ用ガス導入路400から導入された酸素ガスは、側面隙間424を通って放電用電極31と基板ホルダー4との間の空間に拡散していく。図1に示すように、この空間には、フッ化炭素系ガスを含む処理用ガスの主プラズマPが形成されており、酸素ガスはこの主プラズマ中を拡散する。とはいえ、側面隙間424やその付近の空間は酸素分圧が高く、酸素が主成分のプラズマ(補助プラズマP)である。補助プラズマPが無い場合、主プラズマP中で生成された炭素系重合膜のプリカーサ(前駆体)が主部側面423に達すると、炭素系重合膜が堆積する。補助プラズマPが存在する場合、プリカーサは補助プラズマP中を通過しなければ主部側面423に到達できず、補助プラズマP中を通過する過程で分解してCO,CO,HO等となる。このため、主部側面423に炭素系重合膜が堆積することがない。尚、分解生成されたCO,CO,HO等は、排気系11によって処理チャンバー1から排出される。
【0032】
本実施形態において、側面隙間424内に補助プラズマPが形成されるか否かは、ケースバイケースである。これは、側面隙間424の間隔、圧力、放電用電極31への印加電圧等による。例えば、側面隙間424内の空間が補助プラズマPにとってデバイ距離の範囲にあるとき、側面隙間424は全体としてシース(さや)になるので、そこに補助プラズマPが拡散していくことはないといえる。
【0033】
但し、側面隙間424内に補助プラズマPが形成されなくとも、前述した堆積物除去や堆積抑制の効果は得られる。側面隙間424を臨む付近の空間に形成される補助プラズマPからイオンや活性種が、側面隙間424内に盛んに進入してくるためである。特に、本実施形態では、基板9と同様に、誘電体ブロック42の表面にも自己バイアス電圧が与えられる。従って、補助プラズマPのイオンが電界によって引き出され、より多く側面隙間424内に進入するようになっている。
【0034】
尚、本実施形態では、補助リング45はシリコンであり、補助プラズマPとしての酸素プラズマにより多少エッチングされることが予想される。ただ、補助リング45は、処理用の主プラズマPによりエッチングされることが予定されており、元々、所定回数のエッチング処理の後に交換される部品(消耗部品)であるため、特に問題とはならない。
【0035】
また一方、本実施形態の装置では、第一のガス導入系2は酸素ガスを導入することができるようになっている。この点は、処理チャンバー1内の堆積物を全体に除去するクリーニング(全体クリーニング)のためである。即ち、エッチング処理を繰り返すと、前述したように、処理チャンバー1内の露出面に炭素系重合膜が堆積する。そこで、所定回数の処理を繰り返した後、第一のガス導入系2は、バルブ22を切り替えて酸素ガスを導入する。そして、放電用電源32を動作させて主プラズマとして酸素プラズマを形成する。酸素プラズマの作用により、処理チャンバー1内の露出面の堆積物が除去される。放電用電源32による電力、酸素ガスの圧力等は、処理チャンバー1内の構造物の表面を損傷しないよう最適な値とされる。尚、この際、基板ホルダー4には、基板ホルダー4の基板保持面の保護のため、基板9と同様の材質及び同様のサイズであるダミー基板が載置されることがある。
【0036】
次に、上記構成に係る本実施形態の装置の技術的意義について、図4を使用して説明する。図4は、図1〜図3に示す装置の技術的意義について説明するための断面概略図である。
前述したように、補助プラズマPが形成されない場合、主部側面423には堆積物dが発生する。この様子を、図4(1)に示す。堆積物dが多くなると、前述したように、剥離してパーティクルを発生させ、基板9を汚損する原因となる。ここで、本実施形態のように基板9を静電吸着することで、凹部420内に熱交換用ガスを閉じ込めている場合、堆積物dの剥離によって生じたパーティクル又はある程度大きな堆積物dの破片(以下、破片等と総称する)fにより閉じ込めが困難となる。この状況を図4(2)に示す。図4(2)に示すように、破片等fが基板保持面401に付着すると、破片等fが基板9と基板保持面401との間に挟まった状態となる。この結果、基板9と基板保持面401との間に隙間が出来てしまい、凹部420が完全に閉じ込められない状態となる。こうなると、凹部420に導入された熱交換用ガスは、基板9と基板保持面401との隙間から漏れ出てしまい、凹部420内の圧力は充分に上昇しない。そのため、熱交換用ガスによる基板温度調節の効率等の向上も不十分なものとなる。つまり、基板9が充分に冷却されなくなるため、エッチング中に基板9が限度以上に加熱されてしまうこともあり得る。
【0037】
一方、補助プラズマPが形成される場合、補助プラズマPの作用により、堆積が抑制されたり、堆積が生じても堆積物dが除去されるため、破片等fの発生が極めて少ない。つまり、図4(2)に示すような状態になることはなく、常に基板9が基板保持面401に密着し、熱交換用ガスが凹部420に閉じ込められる。このため、基板温度調節機能向上の効果が充分に得られる。
【0038】
尚、主部側面423における堆積物除去や堆積抑制は、上述したような凹部420への熱交換用ガスの閉じ込めを行う構成の場合にだけ効果がある訳ではない。堆積物除去や堆積抑制を行うことは、パーティクルの発生を少なくするため、基板9の汚損を低減したり、処理の品質を向上させるのに役立つ。また、「基板ホルダー4の基板保持面の周縁から延びる基板ホルダー4の側面」における堆積物は、基板9の基板保持面への載置や基板保持面からの取り去りの際の衝撃で容易に剥離し易い。さらに、この部分で堆積物の剥離が生ずると、剥離により生じたパーティクルが飛散して基板保持面上に付着し易く、パーティクルの上に基板9が載ることになり易い。こうなると、基板9の裏面がパーティクルによって傷つけられて新たなパーティクルが発生したり、基板9の裏面にパーティクルが付着したまま基板9が次の工程に運ばれ、次の工程での処理の品質を阻害したりし易い。本実施形態のように、「基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面」において堆積物の除去や堆積抑制が充分に行われている場合、このような問題は少ない。
【0039】
次に、補助プラズマPの形成について、装置全体の動作ステップとの関連で説明する。
補助プラズマPの形成については、次の三つのパターンが考えられる。
▲1▼通常の処理の際に行う。
▲2▼全体クリーニングの際に行う
▲3▼単独で行う
▲1▼は、前述したパターンであり、通常のエッチング処理の際に併せて堆積物除去や堆積抑制を行うパターンである。▲2▼は、全体クリーニングの際に併せて主部側面423の堆積物除去も行うというパターンである。▲3▼は、主部側面423の堆積物除去のみを行うというパターンである。
【0040】
▲1▼のパターンの場合、処理中も常に堆積物の除去や堆積抑制を行うので、堆積に起因した問題が最も効果的に未然に防止できるという長所がある。▲2▼の場合、主部側面423の堆積物が全体クリーニングでは除去しきれない場合(除去すべく大電力や長時間にした場合にプラズマによる損傷の問題が生ずる場合)、特に有意義となる。▲3▼は、全体クリーニングが不要な場合に特に有意義であり、必要な所にのみ補助プラズマを形成して堆積物を除去するという局所クリーニングの考え方になる。
【0041】
▲1▼だけ行っておけば、▲2▼や▲3▼は不要になる場合もある。▲2▼や▲3▼は、処理以外の装置の動作、いわば所定回数の処理を繰り返した後の定期メンテナンスにおける装置の動作であり、▲2▼や▲3▼を無しにすることは、装置全体の生産性の点では好ましい。勿論、▲1▼に加えて▲2▼や▲3▼を行っておけば、主部側面423での堆積物に起因した問題を最も小さくできる。また、▲2▼又は▲3▼を行えば▲1▼が不要な場合もある。補助プラズマ用ガス(本実施形態では酸素)を処理中に導入することに何か不具合がある場合、▲2▼や▲3▼のみ(即ち、▲2▼のみ、▲3▼のみ、又は▲2▼+▲3▼)とすることがある。例えば、補助プラズマ用ガスの導入によってプラズマ処理の品質が低下する場合、▲2▼や▲3▼のみとすることがある。また、全体クリーニングが不要な装置の場合、▲3▼のみとすることもある。
【0042】
また、本実施形態の装置には、主部側面423以外の処理チャンバー1内の露出面を主部側面423に比べて高い温度にすることで堆積を抑制する露出面温度調節手段が設けられている。ある種のプラズマ処理の場合、ある程度の高温の表面には堆積物は生じないものの、温度が低くなると堆積物が生じやすい場合がある。上述したフッ化炭素系ガスを使用したプラズマエッチングはこの一例である。原因としては、低温の表面に到達したガス分子が、その表面でエネルギーを奪われ、滞在時間が長くなることが考えられる。
【0043】
露出面温度調節手段は、処理チャンバー1の内壁面等の露出面を加熱するヒータ8と、ヒータ8を制御して露出面の温度を所定の高温に維持する不図示のヒータ制御部等から構成されている。露出面温度制御手段により露出面が所定の高温に維持されるので、炭素系重合膜のような堆積物が露出面に生ずるのが抑制されている。この場合の「所定の温度」とは、例えば、40℃〜70℃程度である。
【0044】
露出面温度調節手段の採用は、熱交換用ガスを使用した基板9の冷却や補助プラズマの形成と密接な関連性を有する。主部側面423も、処理チャンバー1の内壁面などと同様に所定の高温に維持することができれば、同様に堆積を抑制することができる。従って、補助プラズマPの形成は不要である。しかしながら、前述したように、冷却機構43により基板ホルダー4を介して基板9が冷却されるようになっているため、主部側面423の温度はある程度低温にならざるを得ない。処理の際に必要な温度に基板9を冷却する限り、主部側面423への炭素系重合膜の堆積はある程度避けられない。そこで、この部分のみは、補助プラズマPを形成して堆積物を除去したり、堆積を抑制したりするのである。尚、処理チャンバー1の内壁面等の他の露出面は温度制御により堆積が抑制されているため、前述した全体クリーニングを行う場合にも、その頻度が少なくて済んだり、電力を小さくしたり短時間に済ませたりすることができる場合が多い。
【0045】
次に、本願発明の第二の実施形態であるプラズマ処理装置について説明する。図5は、本願発明の第二の実施形態であるプラズマ処理装置の正面概略図である。図5に示す装置も、プラズマエッチングを行う装置となっている。この装置の特徴点は、熱交換用ガス導入系5が、補助プラズマ用ガスの導入に兼用されている点である。即ち、図5に示すように、熱交換用ガス導入系5は、熱交換用ガスとしてのHeと補助プラズマ用ガスとしての酸素をバルブ51の切替によって選択的に導入することができるようになっている。
【0046】
図5に示す装置は、通常のエッチング処理の際には、熱交換用ガス導入系5は、熱交換用ガスとしてHeを導入する。前述したように、基板9は基板ホルダー4に静電吸着されるので、Heは凹部420内に閉じ込められる。所定回数のエッチング処理の後、図5に示すようにダミー基板90を基板ホルダー4上に載置する。そして、熱交換用ガス導入系5は、バルブ51を切り替えて、酸素ガスを導入する。導入された酸素ガスは、誘電体ブロック42の凹部420に一旦溜まり、その後、ダミー基板90と基板保持面との間の隙間を通り、側面隙間424又はその付近に拡散する。この状態で、放電用電源32が動作し、前述したように側面隙間424又はその付近に補助プラズマPが形成される。この結果、主部側面423の堆積物が除去される。この際、第一のガス導入系2も酸素ガスを導入するようにし、前述した全体クリーニングと補助プラズマPによる局所的な堆積物除去とを同時に行うようにする場合もある。
【0047】
図5に示す実施形態においては、処理用の主プラズマPを形成する処理用プラズマ形成手段(放電用電極31と放電用電源32)とは別のプラズマ形成手段を用いて補助プラズマP2を形成するようにしても良い。例えば、基板ホルダー4を電極とし、これに高周波電圧を印加する電源を接続し、これらを別のプラズマ形成手段とする。この場合、バイアス用電源44を補助プラズマ形成用の電源に兼用することも可能である。別のプラズマ形成手段の採用の可能性については、図1に示す第一の実施形態においても同様である。
【0048】
上記動作において、補助プラズマPの形成の際には、静電吸着機構6は動作させず、ダミー基板90は静電吸着されない。このため、凹部420内の補助プラズマ用ガスは、ダミー基板90と基板保持面との間から漏れ出て側面隙間424やその付近に到達する。尚、図5中に拡大して示すように、ダミー基板90の裏面を粗くして(凹凸を設けて)、補助プラズマ用ガスが漏れ出やすくする場合もある。また、ダミー基板90の裏面に径方向に延びる溝を多数均等に設けて、その溝を通して補助プラズマ用ガスを側面隙間424やその付近に到達させる場合もある。
この実施形態によれば、エッチング処理中の補助プラズマの形成はできないものの、熱交換用ガス導入系5が補助プラズマ用ガスの導入に兼用されているので、ガス導入系のための構造が全体にシンプルになり、コスト的にも安価となる。
【0049】
上記各実施形態において、ダミー基板90は、処理チャンバー1内又は処理チャンバー1に気密に連続している他の真空チャンバー内に大気に取り出されることなく所定回数の全体クリーニング又は補助プラズマ形成の際に用いられることが好ましい。大気側に取り出されると、表面に汚損物質が付着し、これが処理チャンバー1内に持ち込まれる恐れがあるからである。ダミー基板90の保管やダミー基板90の搬送の構成については、例えば特開2001−335927号公報の開示が参考にできる。
【0050】
「基板ホルダー4の基板保持面の周縁から延びる側面」は、上記各実施形態では、主部側面423であったが、これは基板ホルダー4の形状や構造によるのであって、主部側面423に限られる訳ではない。また、補助プラズマPは酸素プラズマであったが、これに限られる訳ではなく、NやNHのような他のガスのプラズマが形成される場合もある。
【0051】
さらに、前記各実施形態において堆積物が炭素系重合膜であったのは、プラズマ処理が、フッ化炭素系ガスを用いたエッチングであったためであり、処理の内容が異なれば、他の種類の堆積物を除去したり堆積を抑制することがあり得る。尚、基板温度調節手段としては、前述した冷却機構43の他、基板9を加熱しながら温度調節する手段が設けられる場合もある。また、プラズマ処理としては、エッチングの他、CVDやアッシング、表面酸化や表面窒化等の表面改質が挙げられる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明した通り、本願の請求項1記載の発明によれば、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に補助プラズマを形成するためのガスが導入されて補助プラズマが形成されるので、この側面において堆積物の除去や堆積の抑制が行われる。このため、パーティクルの発生が少なくなり、基板の汚損が低減し、処理の品質が向上する。特に、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる側面の堆積物は、基板の裏面に付着するパーティクルの供給源になり易いが、この問題が解消する。
また、請求項記載の発明によれば、上記請求項1乃至6いずれかの発明の効果に加え、凹部内に閉じ込められた熱交換用ガスの作用により、基板温度調節の効率や精度、再現性等が向上する。この際、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる側面において堆積物の除去又は堆積の抑制が補助プラズマにより行われるので、堆積物から生じたパーティクル又は破片が基板と基板保持面の間に挟まってしまうことが少なり、熱交換用ガスの閉じ込めの確実性が向上する。
また、請求項記載の発明によれば、上記請求項の発明の効果に加え、基板を冷却しながら処理することができるので、プラズマからの熱による温度上昇を抑えて処理する必要がある場合に好適な構成となる。この際、熱交換用ガスの閉じ込めの確実性が高いので、基板の冷却の信頼性も高くなる。
また、請求項記載の発明によれば、上記請求項の発明の効果に加え、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる側面以外の処理チャンバー内の露出面への堆積が抑制されるので、パーティクルの発生を低減したり、全体クリーニングを行う場合にもその頻度や程度が少なくて済むという効果が得られる。
また、請求項10記載の発明によれば、上記請求項1乃至9いずれかの発明の効果に加え、全体クリーニングが行えるので、処理チャンバー内の露出面への堆積物を全体に除去することができる。このため、パーティクルが低減し、処理の品質が向上する。この際、堆積物の除去がしづらい、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる側面は、補助プラズマで堆積物の除去又は堆積の抑制が行われるので、全体クリーニングを過剰に行う必要はない。
また、請求項14記載の発明によれば、上記請求項1乃至13いずれかの効果を得ながら、プラズマエッチングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の第一の実施形態であるプラズマ処理装置の正面概略図である。
【図2】 誘電体ブロック42の周辺段差部421の構造について示した断面概略図である。
【図3】 誘電体ブロック42の周辺段差部421の構造について示したは斜視概略図である。
【図4】 図1〜図3に示す装置の技術的意義について説明するための断面概略図である。
【図5】 本願発明の第二の実施形態であるプラズマ処理装置の正面概略図である。
【符号の説明】
1 処理チャンバー
2 第一のガス導入系
処理用プラズマ形成手段
31 放電用電極
32 放電用電源
4 基板ホルダー
400 補助プラズマ用ガス導入路
41 ホルダー本体
42 誘電体ブロック
421 周辺段差部
422 主部
423 主部側面
424 側面隙間
43 冷却機構
431 冷媒導入管
432 冷媒排出管
433 サーキュレータ
44 バイアス用電源
45 補助リング
48 周状溝
49 径方向溝
5 熱交換用ガス導入系
6 静電吸着機構
61 吸着用電極
62 吸着用電源
7 第二のガス導入系
8 ヒータ
9 基板
90 ダミー基板

Claims (15)

  1. 内部でプラズマによる処理が行われる処理チャンバーと、処理チャンバー内に処理用のプラズマを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系と、第一のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマを形成する処理用プラズマ形成手段と、処理用プラズマ形成手段により形成される処理用のプラズマによって処理される処理チャンバー内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
    基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に、堆積物除去用又は堆積抑制用の補助プラズマを形成するためのガスを導入する第二のガス導入系が設けられており、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するか堆積を抑制するものである補助プラズマ形成手段が前記処理用プラズマ形成手段とは別に設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記第二のガス導入系は、ヘリウム及びアルゴン以外のガスを導入するものであることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記第二のガス導入系は、希ガス及び不活性ガス以外のガスを導入するものであることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記第二のガス導入系は、酸素又はアンモニアを導入するものであることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  5. 内部でプラズマによる処理が行われる処理チャンバーと、処理チャンバー内に処理用のプラズマを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系と、第一のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマを形成する処理用プラズマ形成手段と、処理用プラズマ形成手段により形成される処理用のプラズマによって処理される処理チャンバー内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
    基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に、堆積物除去用又は堆積抑制用の補助プラズマを形成するためのガスを導入する第二のガス導入系が設けられており、前記処理用プラズマ形成手段は、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するか堆積を抑制するものであるか、又は、第二のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するか堆積を抑制するものである補助プラズマ形成手段が前記処理用プラズマ形成手段とは別に設けられており、
    前記第二のガス導入系は、希ガス又は不活性ガス以外のガスを導入するものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
  6. 前記第二のガス導入系は、酸素又はアンモニアを導入するものであることを特徴とする請求項5記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記基板保持面は、保持された基板によって閉じられる凹部を形成しており、この凹部内に熱交換用ガスを導入する熱交換用ガス導入系が設けられていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記基板ホルダーは、処理の際に前記基板を冷却する冷却機構を備えており、前記熱交換用ガス導入系は、冷却機構による冷却の際に前記基板と前記基板ホルダーとの間の熱交換を促進するガスを導入するものであることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記基板ホルダーの側面以外の前記処理チャンバー内の露出面を前記基板ホルダーの側面に比べて高い温度にすることで堆積を抑制する露出面温度調節手段が設けられていることを特徴とする請求項記載のプラズマ処理装置。
  10. 処理チャンバー内に全体にプラズマを形成して処理チャンバー内の露出面の堆積物を全体に除去する全体クリーニング用のプラズマを形成するためのガスを導入する手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  11. 内部でプラズマによる処理が行われる処理チャンバーと、処理チャンバー内に処理用のプラズマを形成するためのガスを導入する第一のガス導入系と、第一のガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて処理用のプラズマを形成する処理用プラズマ形成手段と、処理用プラズマ形成手段により形成される処理用のプラズマによって処理される処理チャンバー内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記基板保持面は、保持された基板によって閉じられる凹部を形成しており、この凹部内に熱交換用ガスを導入する熱交換用ガス導入系が設けられており、 前記基板ホルダーは、処理の際に前記基板を冷却する冷却機構を備えており、前記熱交換用ガス導入系は、冷却機構による冷却の際に前記基板と前記基板ホルダーとの間の熱交換を促進するガスを導入するものであり、
    前記熱交換用ガス導入系は、基板ホルダーの基板保持面の周縁から延びる基板ホルダーの側面を臨む空間に、堆積物除去用の補助プラズマを形成するためのガスを導入するガス導入系を兼ねており、
    前記処理用プラズマ形成手段は、熱交換用ガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するものであるか、又は、熱交換用ガス導入系により導入されたガスにエネルギーを与えて補助プラズマを形成して前記基板ホルダーの側面で堆積物を除去するものである補助プラズマ形成手段が前記処理用プラズマ形成手段とは別に設けられており、
    前記熱交換用ガス導入系は、前記堆積物の除去の際、熱交換用ガスに切り替えて前記補助プラズマを形成するガスを導入するものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
  12. 前記熱交換用ガス導入系は、補助プラズマを形成するガスとして希ガス及び不活性ガス以外のガスを導入するものであることを特徴とする請求項11記載のプラズマ処理装置。
  13. 前記熱交換用ガス導入系は、補助プラズマを形成するガスとして酸素又はアンモニアを導入するものであることを特徴とする請求項11記載のプラズマ処理装置。
  14. 前記処理は、プラズマエッチングであることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  15. 前記補助プラズマ形成手段は、前記処理用プラズマからイオンを引き出して基板に垂直に入射させるバイアス用電源以外の手段であることを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載のプラズマ処理装置。
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