JP4041594B2 - 部品試験装置およびチャンバ入り口の開閉方法 - Google Patents

部品試験装置およびチャンバ入り口の開閉方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャンバの内部でICチップなどの部品を所定の温度条件で試験することができる部品試験装置およびチャンバ入り口の開閉方法に係り、さらに詳しくは、常温以下(常温またはそれ以下の温度)の状態での試験に際し、特にチャンバの部品入り口での結露を有効に防止することができる部品試験装置およびチャンバ入り口の開閉方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置などの製造課程においては、最終的に製造されたICチップなどの電子部品を試験する試験装置が必要となる。このような試験装置の一種として、常温または常温よりも低い温度条件で、ICチップを試験するための装置が知られている。ICチップの特性として、常温または低温でも良好に動作することが保証されるからである。
【0003】
このような試験装置においては、テストヘッドの上部をチャンバで覆い、内部を密閉空間とし、ICチップがテストヘッドの上に搬送され、そこで、ICチップをテストヘッドに押圧して接続し、チャンバ内部を一定温度範囲内の常温または低温状態にしながら試験を行う。このような試験により、ICチップは良好に試験され、少なくとも良品と不良品とに分けられる。
【0004】
このようにチャンバの内部でICチップの試験を行う試験装置では、チャンバの外部からチャンバの内部へICチップを移すために、チャンバには入り口が形成され、その入り口からICチップがチャンバの内部に移される。チャンバの内部では、ICチップを保持するICチップ用トレイが移動自在に配置され、ICチップはトレイに保持されてチャンバの内部を移動する。チャンバの入り口には、チャンバの内部へ外気が混入することを防止し、チャンバの内部を所定温度に維持するために、開閉シャッタなどの開閉機構が具備してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、開閉シャッタを開けて、チャンバの外部にあるICチップを、チャンバの入り口からチャンバ内部に位置するトレイに移し替える際に、外気がチャンバの入り口から内部に入り込み、チャンバ内部が低温である場合に、結露が生じ易いという課題を有する。チャンバの入り口付近の内壁やトレイに結露が生じると、その結露水がICチップに付着するおそれがあり、ICチップの試験に際し、電気配線の短絡現象を引き起こすおそれがある。このため、結露は極力防止する必要がある。
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、常温以下(常温またはそれ以下の温度)の状態での試験に際し、特にチャンバの部品入り口での結露を有効に防止することができる部品試験装置およびチャンバ入り口の開閉方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、部品の入り口が形成され、所定の内部温度条件で、内部に移された部品の試験を行うチャンバと、前記入り口から前記チャンバ内に移された部品を保持する部品収容部が表面に形成され、前記チャンバ内部を移動する部品トレイと、前記チャンバの入り口を開閉する開閉機構と、前記部品トレイを前記入り口の開口内縁部に当接させる第1駆動機構とを有し、前記入り口は、前記部品トレイを前記入り口の開口内縁部に当接した状態においてのみ、前記開閉機構により開口するものであり、かつ、前記入り口は、前記部品トレイが前記入り口の開口内縁部に当接したままの状態で、前記開閉機構により閉じるようになっている部品試験装置が提供される。
【0008】
前記チャンバの入り口の内縁部には、その縁部に沿ってシール部材が装着してあることが好ましい。シール部材としては、特に限定されないが、Oリング、ゴムパッキンなどが例示される。
【0009】
本発明に係る部品試験装置は、前記チャンバの外部に位置する部品を、前記入り口から前記部品トレイの部品収容部に移し替える部品搬送機構をさらに有することが好ましい。
【0010】
前記入り口は、チャンバの天井壁に形成してあることが好ましい。
前記チャンバ内部において、複数の部品トレイが、前記入り口に向けて略垂直方向に積み重ねられて配置され、一番上に位置する部品トレイの部品収容部側表面が、前記入り口の開口内縁部に当接可能に構成してあることが好ましい。
【0011】
前記チャンバの入り口において、部品収容部に部品が移された部品トレイを、横方向に移す第2駆動機構を有することが好ましい。
【0012】
本発明に係る部品試験装置は、前記第1駆動機構により前記部品トレイを前記入り口の開口内縁部に当接させた後に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を開くように制御する制御手段をさらに有することが好ましい。
前記チャンバの入り口において、部品収容部に部品が移された部品トレイを前記入り口の内縁部から引き離す前に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を閉じるように、前記制御手段が前記開閉機構および第1駆動機構を制御することが好ましい。制御手段としては、特に限定されず、部品試験装置の全体を制御する制御回路または特定のソフトウエアプログラムを実行するコンピュータなどを例示することができる。
【0013】
前記開閉機構は、前記入り口に対してスライド移動する開閉シャッタであることが好ましい。
前記チャンバは、低温に温度制御される恒温槽である時に、本発明の効果が大きい。
【0014】
本発明に係る部品試験装置のチャンバ入り口の開閉方法は、チャンバの内部に位置し、表面には部品収容部が形成してある部品トレイの表面を、チャンバの入り口の開口内縁部に当接させた後に、開閉機構を駆動し、前記入り口を開き、前記部品収容部をチャンバの入り口を通して外部に露出させる工程と、前記部品収容部に部品が移された部品トレイを前記入り口の内縁部から引き離す前に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を閉じる工程とを有する。
【0015】
【作用】
本発明に係る部品試験装置では、開閉機構により入り口を開口した状態で、部品トレイの部品収容部が入り口から外部に露出するように、部品トレイを入り口の開口内縁部に当接させる。したがって、開閉機構により入り口を開口した状態でも、部品トレイが入り口の開口内縁部に当接しているため、その入り口は、部品トレイにより閉じられ、外気がチャンバの内部に入り込むことがなくなる。また、部品トレイの部品収容部は、入り口から外部に露出するため、部品搬送機構などにより、チャンバ外部の部品を部品トレイの部品収容部に容易に移すことができる。
【0016】
その後、開閉機構によりチャンバ入り口を閉じ、部品トレイをチャンバ入り口の開口内縁部から離し、チャンバ内を搬送し、チャンバ内の所定の位置で、部品トレイから部品を取り出して試験を行う。
【0017】
特に本発明では、チャンバの内部が低温に温度制御される場合に、開閉機構によりチャンバの入り口が開いた状態で、入り口からチャンバ内への外気の導入を防止できるため、入り口付近で結露が発生することを有効に防止することができる。
【0018】
なお、チャンバ内部を高温にして試験を行う場合でも、本発明に係る部品試験装置では、開閉機構により入り口が開いた状態で、入り口からの外気の導入を防止できるため、チャンバ内の温度制御の効率が良くなる。
【0019】
本発明に係る部品試験装置のチャンバ入り口の開閉方法では、チャンバの内部に位置し、表面には部品収容部が形成してある部品トレイの表面を、チャンバの入り口の開口内縁部に当接させた後に、開閉機構を駆動し、前記入り口を開く。このため、開閉機構により入り口を開口した状態でも、部品トレイが入り口の開口内縁部に当接しているため、その入り口は、部品トレイにより閉じられ、外気がチャンバの内部に入り込むことがなくなる。また、部品トレイの部品収容部は、入り口から外部に露出するため、部品搬送機構などにより、チャンバ外部の部品を部品トレイの部品収容部に容易に移すことができる。
【0020】
その後、部品収容部に部品が移された部品トレイを前記入り口の内縁部から引き離す前に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を閉じる。したがって、部品トレイを前記入り口の内縁部から引き離す際には、開閉機構により入り口が閉じられているので、その動作中にも、外気がチャンバの内部に入り込むことがない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の1実施形態に係るICチップ部品試験装置のチャンバ内部におけるトレイの流れを示す概略図、図2は図1に示すII−II線に沿うチャンバ内部の要部断面図、図3はトレイの一例を示す斜視図、図4はチャンバ入り口を外部から見た部分斜視図、図5および図6はチャンバ入り口を内部から見た部分斜視図、図7および図8は図2に示すチャンバ内部のトレイを入り口に向けて略垂直方向に積み重ねられて配置される状態の一例を示す斜視図、図9は本発明の1実施形態に係るICチップ部品試験装置の全体斜視図、図10は図9に示す試験装置で試験されるICチップの搬送経路を説明するための概略図、図11は同試験装置においてICチップの流れを実現するためのICチップの移送装置を模式的に示す概略図である。
【0022】
[第1実施形態]
本実施形態に係る部品試験装置は、図2に示すように、内部が密閉されたチャンバ300を有し、チャンバ300の内部には、部品トレイとしてのICトレイ110が多数配置してあり、図1に示すように、ICトレイ110がチャンバ内で循環するようになっている。チャンバ300のチャンバ壁301は、たとえば断熱材を含む材質で構成してあり、チャンバ内部と外部との断熱を図っている。
【0023】
チャンバ300の天井壁には、二つの入り口303が形成してあり、これら入り口303には、それぞれ開閉機構としての開閉シャッタ306がスライド移動自在に装着してあり、入り口303の開閉を可能にしている。開閉シャッタ306は、チャンバ壁301と同様な断熱材で形成してあることが好ましく、図示省略してある圧力シリンダなどによりスライド移動制御される。
【0024】
各入り口303の開口内縁部の周囲には、図4〜6に示すように、シール部材としてのシリコーンパッキン308が固定してあり、後述するように、ICトレイ110の上面の周囲が当接して隙間を密封可能になっている。
【0025】
各ICトレイ110は、その下端面の四隅部に、凸部120を有する。これら凸部120は、図7および図8に示すように、複数のICトレイ110を積み重ねた場合に、各ICトレイ110の相互間に、隙間を形成するためのものである。
【0026】
各ICトレイ110は、図3に示すように、細長いプレート11から成り、その上面に、8つの凹部12を有し、これらの凹部12のそれぞれに被試験ICチップを載せるためのIC収容部14が2つずつ形成してある。
【0027】
本実施形態のIC収容部14は、同一形状をなす2つのブロック13,13を向かい合わせた状態で、プレート11の凹部12にそれぞれネジ止めすることにより、同一凹部12内のブロック13,13の向かい合わせ部に形成される。ここでは、被試験ICチップを載せるためのIC収容部14がプレート11の長手方向に沿って16個形成され、プレート11の長手方向における被試験ICチップの搭載ピッチが等間隔に設定されている。
【0028】
プレート11の凹部12に対するブロック13,13の取付位置は、搭載すべき被試験ICの大きさや形状に応じて適宜決定される。
【0029】
本実施形態のICトレイ110には、当該ICトレイ110のIC収容部14に収納された被試験ICの位置ずれや飛び出し防止のため、その上面の開口面を開閉するためのシャッタ15が設けられている。
【0030】
このシャッタ15は、スプリング16によってプレート11に対して開閉自在とされており、被試験ICをIC収容部14に収容する際またはIC収容部14から取り出す際に、外部シャッタ開閉機構を用いてシャッタ15を開くことで、被試験ICチップの収容または取り出しが行われる。なお、外部シャッタ開閉機構を解除すると、当該シャッタ15はスプリング16の弾性力により元の状態に戻り、プレート11のIC収容部14の開口面はシャッタ15によって蓋をされ、これにより当該IC収容部14に収容された被試験ICチップは、高速搬送中においても位置ズレや飛び出しが生じることなく保持される。
【0031】
シャッタ15は、プレート11の上面に設けられた3つの滑車112により支持されており、中央の滑車112がシャッタ15に形成された長孔152に係合し、両端に設けられた2つの滑車112,112はシャッタ15の両端縁をそれぞれ保持する。
【0032】
ただし、中央の滑車112とシャッタ15の長孔152との係合は、プレート11の長手方向に対して殆どガタツキがない程度とされており、これに対して両端の滑車112とシャッタ15の両端縁との間には僅かな隙間が設けられている。こうすることで、ICトレイ110に熱ストレスが作用しても、それによる膨張または収縮は中央の滑車112を中心にして両端へ振り分けられ、両端に設けられた隙間によって適宜吸収される。したがって、シャッタ15の長手方向全体の膨張または収縮量は、最も膨張または収縮する両端でも半分の量となり、これによりプレート11の膨張または収縮量との格差を小さくすることができる。したがって、本実施形態のICトレイ110は、ICチップ部品試験装置のチャンバ300内に用いて好適である。チャンバ300の内部は、高温または低温に維持されるからである。
【0033】
また本実施形態のICトレイ110では、シャッタ15を開閉する際の当該シャッタ15とプレート11の上面との干渉を防止してシャッタ15を円滑に開閉動作させるために、シャッタ15に複数の摺動体が取り付けられている。この摺動体は、プレート11を構成する金属よりも低硬度の材料、たとえばエンジニアリングプラスチックなどの各種樹脂で構成され、シャッタ15に開設された通孔に装着されている。
【0034】
こうした摺動体をシャッタ15とプレート11との間に設けることで、シャッタ15の開閉動作が円滑になるとともに、シャッタ15およびプレート11相互の損傷が防止できるので、ICトレイ110自体の寿命を延ばすことができる。
【0035】
本実施形態に係るICトレイ110は、複雑な形状、構造ではなく、シャッタ15の開閉のみによって被試験ICの収容および取り出しが行えるので、その作業時間も著しく短縮される。
【0036】
また、本実施形態のICトレイ110では、シャッタ15の両端がスプリング16,16で支持されているので、開閉時のシャッタ15のバランスが良好となり、上述したように当該シャッタ15の中央のみを把持して開閉することが容易となる。
【0037】
本実施形態では、このようなICトレイ110が、図1に示すように、チャンバ300の内部で循環する。図1および図2に示すように、ICトレイ110をチャンバ300の天井壁に形成してある入り口303に向けて移動させるための機構(第1駆動機構)の一例を図7および8に示す。
【0038】
図7および図8に示すように、本実施形態のトレイ垂直搬送機構350は、ICトレイ110を略垂直方向に搬送するための装置である。
図7および図8に示すように、本実施形態に係るトレイ垂直搬送機構350は、一対のトレイ端部保持部材310と、トレイ昇降部材314とを有する。トレイ端部保持部材310は、最下端に配置された最下端ICトレイ110の長手方向両端を着脱自在に保持可能なレールである。
【0039】
トレイ昇降部材314は、トレイ下面保持板316と、トレイ下面保持板316に上端が連結してある昇降ロッド318とを有する。昇降ロッド318は、図示省略してある圧力シリンダなどのアクチュエータにより垂直方向に昇降移動可能になっている。
【0040】
トレイ端部保持部材310は、図7に示すように、それぞれ圧力シリンダなどのアクチュエータ312により駆動され、トレイ昇降部材314が最下端トレイ110の下面に当接し、当該最下端トレイ110をトレイ昇降部材314により支持可能状態となった場合に、トレイ端部保持部材310による最下端トレイ110の保持を解除可能になっている。また、図8に示すように、トレイ端部保持部材310は、アクチュエータ312により駆動され、次に最下端位置に来る別のICトレイ110の両端部を保持することが可能になっている。
【0041】
図8に示すように、トレイ端部保持部材310の下方には、トレイ昇降部材314の昇降移動に干渉しないように、トレイ昇降部材314を通過させることができる開口部322を有するトレイ水平キャリア320が配置してある。トレイ水平キャリア320は、トレイ水平搬送機構360の一部であり、図示省略してあるローラコンベア、ベルトコンベアまたは搬送用ワイヤなどにより水平方向に搬送される。
【0042】
トレイ昇降部材314が最下端ICトレイ110を載せて下降移動することで、水平キャリア320の上には、ICトレイ110が乗せ変えられる。トレイ昇降部材314が開口部322を通過して十分に下方に移動すると、トレイ水平キャリア320は、ICトレイ110を乗せた状態で、その長手方向に沿って水平方向に移動可能状態となり、ICトレイ110は、水平方向に搬送される。または、ICトレイ110は、水平方向から搬送されてくる。図8は、トレイ水平キャリア320により搬送されてきたICトレイ110を、トレイ昇降部材314により上方に移動させた状態を示す。
【0043】
なお、必ずしもトレイ昇降部材314が開口部322を通過して十分に下方に移動しない状態でも、トレイ水平キャリア320に、開口部322に連通する切欠き323を設けることで、トレイ水平キャリア320の水平移動を許容できる。切欠き323を、トレイ昇降部材314の昇降ロッド318が通過するからである。
【0044】
本実施形態に係るトレイ垂直搬送機構350では、図7に示すように、トレイ端部保持部材310による最下端トレイ110の保持を解除した状態で、トレイ昇降部材314を上方に移動させる。その結果、一番上に位置するICトレイ110を、図2の左側入り口303に示すように、入り口303の開口内縁部に装着してあるシリコーンパッキン308に対して密着させることができる。ICトレイ110の上面をシリコーンパッキン308に密着させた後、開閉シャッタ306をスライド移動し、入り口303を開ければ、図4に示すように、入り口303を通して、ICトレイ110の上面に形成してあるIC収容部14がチャンバ外部に露出する。したがって、その状態で、図2に示す部品吸着ノズル4を用いて、チャンバ300の外部に位置するICチップ2をICトレイ110のIC収容部14へ移動することができる。
【0045】
なお、図5および図6に示すように、最上部に位置するICトレイ110は、端部保持レール372により保持可能に構成してある。最上部のICトレイ110の上面をシリコーンパッキン308に対して当接させる際には、この端部保持レール372は、図7に示すトレイ端部保持部材310と同様に、外側に開いており、積み重ねられたICトレイ110の上方移動を邪魔することはない。
【0046】
図2に示す右側入り口303のように、ICトレイ110の上面が入り口303の開口内縁部に装着してあるシリコーンパッキン308に当接し、開閉シャッタ306が入り口303を開いた状態で、ICトレイ110のIC収容部14に複数のICチップ2がチャンバ外部から移し替えられた後、開閉シャッタ306が閉じられる。したがって、入り口303からICトレイ110のIC収容部14に対してICチップが移し替えられる間、およびその前後において、入り口303は、開閉シャッタ306またはICトレイ110により閉塞され、外気がチャンバ300の内部に入り込むことはない。
【0047】
ICトレイ110のIC収容部14に複数のICチップ2がチャンバ外部から移し替えられ、開閉シャッタ306が閉じられた後、一番上に位置するICトレイ110が図5および図6に示す端部保持レール372により保持可能な位置まで、昇降部材314が少し下降移動する。その後、端部保持レール372が、一番上のICトレイ110のみを保持する。端部保持レール372の近くには、第2駆動機構としてのトレイ側方移動部材370の圧力シリンダ374がチャンバ内取付板376に対して取り付けてある。トレイ側方移動部材370は、圧力シリンダ374により駆動され、ICチップが移し替えられた最上部のトレイ110を側方に移動させる。その移動を図1を用いて説明すると、トレイ110は、位置CR1から位置CR2へ移動する。
【0048】
なお、図2では、左側に位置する入り口303のみが開閉シャッタ306により開いており、右側の入り口303は開閉シャッタ306により閉じているが、これら入り口303は、開閉シャッタ306により同時に開いても良い。いずれにしても、開閉シャッタ306により入り口303が開いた状態では、最上部に位置するICトレイ110は、シリコーンパッキン308に対して当接しており、入り口303の隙間は塞がれている。
【0049】
図5および図6に示すトレイ側方移動部材370により、図1に示すCR1の位置からCR2の位置に移動したICトレイ110は、次に、順次に位置CR3の位置に向けて下方に送られる。このようにICトレイ110を順次下方に移動させる機構も特に限定されないが、本実施形態では、前述した図7および図8に示すトレイ垂直搬送機構350により行われる。積み重ねられたICトレイ110を順次下方に移動させるには、順次上方へ移動させる場合と逆の動作を行わせることで、同じ機構350により行うことができる。チャンバ300の内部で、ICチップを収容してあるICトレイ110が順次下方に移動する間に、ICチップは、チャンバの内部雰囲気温度に十分に冷却される。
【0050】
図1に示す位置CR3に送られたICトレイ110は、図8に示すトレイ水平搬送機構360により、図1に示す位置CR4まで送られる。その後、ICトレイ110は、位置CR5にスライド移動し、その位置で、ICトレイ110に収容してあるICチップは、チャンバ300内部に位置するテストヘッド302のコンタクト部302aへ順次移し替えられ、試験が行われる。試験後のICチップは、図1では省略してあるイグジットトレイに移し替えられ、チャンバの外部へと移送される。
【0051】
図1に示す位置CR5にてICチップが空になったICトレイ110は、図8に示すトレイ水平搬送機構360により位置CR6まで送られる。その位置CR6で、図8に示すように、トレイ垂直搬送機構314のトレイ昇降部材314により、ICチップの搭載待ちのために積み重ねられた空のICトレイ110の最下端位置まで持ち上げられる。その後は、前述した動作と同様にして、ICチップの搭載待ちに積み上げられたICトレイ110の内の最上部に位置する110が、図2の左側入り口303に示すように、シリコーンパッキン308に対して押し付けられ、ICチップの搭載が行われる。
【0052】
本実施形態に係る部品試験装置では、開閉シャッタ306により入り口303を開口した状態で、ICトレイ110のIC収容部14が入り口303から外部に露出するように、ICトレイ110を入り口303の開口内縁部に当接させる。したがって、開閉シャッタ306により入り口303を開口した状態でも、ICトレイ110が入り口303の開口内縁部に当接しているため、その入り口303は、ICトレイ110により閉じられ、外気がチャンバ300の内部に入り込むことがなくなる。また、ICトレイ110のIC収容部14は、入り口303から外部に露出するため、部品吸着ノズル4により、チャンバ外部のICチップ2をICトレイ110のIC収容部14に容易に移すことができる。
【0053】
その後、開閉シャッタ306によりチャンバ入り口303を閉じ、ICトレイ110をチャンバ入り口303の開口内縁部から離し、チャンバ300内を搬送し、チャンバ300内のテストヘッド302の位置で、ICトレイ110からICチップ2を取り出して試験を行う。
【0054】
特に本実施形態では、チャンバ300の内部が低温に温度制御される場合に、開閉シャッタ306によりチャンバ300の入り口303が開いた状態で、入り口303からの外気の導入を防止できるため、入り口303付近で結露が発生することを有効に防止することができる。
【0055】
なお、チャンバ300内部を高温にして試験を行う場合でも、本実施形態に係るICチップ部品試験装置では、開閉シャッタ306により入り口303が開いた状態で、入り口303からの外気の導入を防止できるため、チャンバ300内の温度制御の効率が良くなる。
【0056】
[2実施形態]
本実施形態では、前記第1実施形態に係るICチップ部品試験装置を、さらに具体化したICチップ部品試験装置について説明する。
【0057】
図9に示す本実施形態に係るIC試験装置1は、試験すべき電子部品としてのICチップに高温または低温の温度ストレスを与えた状態でICチップが適切に動作するかどうかを試験(検査)し、当該試験結果に応じてICチップを分類する装置である。こうした温度ストレスを与えた状態での動作テストは、試験対象となる被試験ICチップが多数搭載されたカスタマトレイから当該IC試験装置1内で搬送されるICトレイに被試験ICチップを載せ替えて実施される。
【0058】
このため、本実施形態のIC試験装置1は、図9および図10に示すように、これから試験を行なう被試験ICチップを格納し、また試験済のICチップを分類して格納するIC格納部100と、IC格納部100から送られる被試験ICチップをチャンバ300に送り込むローダ部200と、テストヘッドを含むチャンバ300と、チャンバ300で試験が行なわれた試験済のICチップを分類して取り出すアンローダ部400とから構成されている。
【0059】
IC格納部100
IC格納部100には、試験前の被試験ICチップを格納する試験前ICストッカ101と、試験の結果に応じて分類された被試験ICチップを格納する試験済ICストッカ102とが設けられている。
【0060】
そして、試験前ICストッカ101には、これから試験が行われる被試験ICチップが格納されたカスタマトレイが積層されて保持される一方で、試験済ICストッカ102には、試験を終えた被試験ICチップが適宜に分類されたカスタマトレイが積層されて保持されている。
【0061】
なお、これら試験前ICストッカ101と試験済ICストッカ102とは同じ構造とされているので、試験前ICストッカ101と試験済ICストッカ102とのそれぞれの数を必要に応じて適宜数に設定することができる。
【0062】
図9および図10に示す例では、試験前ストッカ101に1個のストッカLDを設け、またその隣にアンローダ部400へ送られる空ストッカEMPを1個設けるとともに、試験済ICストッカ102に5個のストッカUL1,UL2,…,UL5を設けて試験結果に応じて最大5つの分類に仕分けして格納できるように構成されている。つまり、良品と不良品の別の外に、良品の中でも動作速度が高速のもの、中速のもの、低速のもの、あるいは不良の中でも再試験が必要なもの等に仕分けされる。
【0063】
ローダ部200
上述したカスタマトレイは、IC格納部100と装置基板201との間に設けられたトレイ移送アーム(図示省略)によってローダ部200の窓部202に装置基板201の下側から運ばれる。そして、このローダ部200において、カスタマトレイに積み込まれた被試験ICチップを第1の移送装置204(図11参照)によって一旦ピッチコンバーションステージ203に移送し、ここで被試験ICチップの相互の位置を修正するとともにそのピッチを変更したのち、さらにこのピッチコンバーションステージ203に移送された被試験ICチップを第2の移送装置205を用いて、チャンバ300内の位置CR1(図10参照)に停止している本実施形態に係るICトレイ110に積み替える。その時には、図9に示すチャンバ300の入り口303のシャッタは開いている。
【0064】
図9に示すチャンバ300の入り口303およびチャンバ300の内部は、前記図1〜図8に示す第1実施形態のものと同一である。
【0065】
図9〜図11に示す窓部202とチャンバ300との間の装置基板201上に設けられたピッチコンバーションステージ203は、比較的深い凹部を有し、この凹部の周縁が傾斜面で囲まれた形状とされたICチップの位置修正およびピッチ変更手段であり、この凹部に第1の移送装置204に吸着された被試験ICチップを落し込むと、傾斜面で被試験ICチップの落下位置が修正されることになる。これにより、たとえば4個の被試験ICチップの相互の位置が正確に定まるとともに、カスタマトレイとチャンバ内ICトレイとの搭載ピッチが相違しても、位置修正およびピッチ変更された被試験ICチップを第2の移送装置205で吸着してチャンバ内ICトレイに積み替えることで、チャンバ内ICトレイに形成されたIC収納凹部に精度良く被試験ICチップを積み替えることができる。
【0066】
カスタマトレイからピッチコンバーションステージ203へ被試験ICチップを積み替える第1の移送装置204は、図11に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール204aと、このレール204aによってカスタマトレイとピッチコンバーションステージ203との間を往復する(この方向をY方向とする)ことができる可動アーム204bと、この可動アーム204bによって支持され、可動アーム204bに沿ってX方向に移動できる可動ヘッド204cとを備えている。
【0067】
この第1の移送装置204の可動ヘッド204cには、吸着ヘッド204dが下向きに装着されており、この吸着ヘッド204dが空気を吸引しながら移動することで、カスタマトレイから被試験ICチップを吸着し、その被試験ICチップをピッチコンバーションステージ203に落とし込む。こうした吸着ヘッド204dは、可動ヘッド204cに対して例えば4本程度装着されており、一度に4個の被試験ICチップをピッチコンバーションステージ203に落とし込むことができる。
【0068】
一方、ピッチコンバーションステージ203からチャンバ300内のICトレイへ被試験ICチップを積み替える第2の移送装置205も同様の構成であり、図9および図11に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール205aと、このレール205aによってピッチコンバーションステージ203とICトレイとの間を往復することができる可動アーム205bと、この可動アーム205bによって支持され、可動アーム205bに沿ってX方向に移動できる可動ヘッド205cとを備えている。
【0069】
この第2の移送装置205の可動ヘッド205cには、吸着ヘッド205dが下向に装着されており、この吸着ヘッド205dが空気を吸引しながら移動することで、ピッチコンバーションステージ203から被試験ICチップを吸着し、チャンバ300の入口303を介して、その被試験ICチップをチャンバ内ICトレイに積み替える。こうした吸着ヘッド205dは、可動ヘッド205cに対して例えば4本程度装着されており、一度に4個の被試験ICチップをICトレイへ積み替えることができる。なお、図2に示す部品吸着ノズル4は、図11に示す吸着ヘッド205dの下端に装着してある。
【0070】
チャンバ300
本実施形態に係るチャンバ300は、位置CR1でICトレイに積み込まれた被試験ICチップに目的とする高温または低温の温度ストレスを与える恒温機能を備えており、熱ストレスが与えられた状態にある被試験ICチップを恒温状態でテストヘッド302のコンタクト部302a(図10参照)に接触させる。
【0071】
ちなみに、本実施形態のIC試験装置1では、被試験ICチップに低温の温度ストレスを与えた場合には後述するホットプレート401で除熱するが、被試験ICチップに高温の温度ストレスを与えた場合には、自然放熱によって除熱する。ただし、別途の除熱槽または除熱ゾーンを設けて、高温を印加した場合は被試験ICチップを送風により冷却して室温に戻し、また低温を印加した場合は被試験ICチップを温風またはヒータ等で加熱して結露が生じない程度の温度まで戻すように構成しても良い。
【0072】
図10に示すコンタクト部302aを有するテストヘッド302は、チャンバ300の中央下側に設けられており、このテストヘッド302の両側にICトレイ110の静止位置CR5が設けられている。そして、この位置CR5に搬送されてきたICトレイに載せられた被試験ICチップを、図11に示す第3の移送装置304によってテストヘッド302上に直接的に運び、被試験ICチップをコンタクト部302aに電気的に接触させることにより試験が行われる。
【0073】
また、試験を終了した被試験ICチップは、ICトレイ101には戻されずに、テストヘッド102の両側の位置CR5に出没移動するイグジットトレイEXT1に載せ替えられ、チャンバ300の外に搬出される。高温の温度ストレスを印加した場合には、このチャンバ300から搬出されてから自然に除熱される。チャンバ300の内部でのICトレイ110の動きは、図1に示す流れと全く同じである。このように、ICトレイ110は、チャンバ部300内のみを循環して搬送されるので、一旦高温または低温にしてしまえば、ICトレイ自体の温度はそのまま維持され、その結果、チャンバ部300における熱効率が向上することになる。
【0074】
図10に示す本実施形態のテストヘッド302には、8個のコンタクト部302aが一定のピッチで設けられており、コンタクトアームの吸着ヘッドも同一ピッチで設けられている。また、ICトレイ110には、所定ピッチで16個の被試験ICチップが収容されるようになっている。
【0075】
テストヘッド302に対して一度に接続される被試験ICチップは、たとえば1行×16列に配列された被試験ICチップに対して、1列おきの被試験ICチップである。
【0076】
つまり、1回目の試験では、1,3,5,7,9,11,13,15列に配置された8個の被試験ICチップをテストヘッド302のコンタクト部302aに接続して試験し、2回目の試験では、ICトレイを1列ピッチ分だけ移動させて、2,4,6,8,10,12,14,16列に配置された被試験ICチップを同様に試験する。このため、図示はしないが、テストヘッド302の両側の位置CR5に搬送されてきたICトレイ101を、その長手方向に所定ピッチだけ移動させる移動装置が設けられている。
【0077】
ちなみに、この試験の結果は、ICトレイに付された例えば識別番号と、当該ICトレイの内部で割り当てられた被試験ICチップの番号で決まるアドレスに記憶される。
【0078】
本実施形態のIC試験装置1において、テストヘッド302のコンタクト部302aへ被試験ICチップを移送してテストを行うために、図11に示す第3の移送装置304がテストヘッド302の近傍に設けられている。この第3の移送装置304は、ICトレイの静止位置CR5およびテストヘッド302の延在方向(Y方向)に沿って設けられたレール304aと、このレール304aによってテストヘッド302とICトレイの静止位置CR5との間を往復することができる可動ヘッド304bと、この可動ヘッド304bに下向きに設けられた吸着ヘッドとを備えている。吸着ヘッドは、図示しない駆動装置(たとえば流体圧シリンダ)によって上下方向にも移動できるように構成されている。この吸着ヘッドの上下移動により、被試験ICチップを吸着できるとともに、コンタクト部302a(図11参照)に被試験ICチップを押し付けることができる。
【0079】
本実施形態の第3の移送装置304では、一つのレール304aに2つの可動ヘッド304bが設けられており、その間隔が、テストヘッド302とICトレイの静止位置CR5との間隔に等しく設定されている。そして、これら2つの可動ヘッド304bは、一つの駆動源(たとえばボールネジ装置)によって同時にY方向に移動する一方で、それぞれの吸着ヘッド304cは、それぞれ独立の駆動装置によって上下方向に移動する。
【0080】
既述したように、それぞれの吸着ヘッド304cは、一度に8個の被試験ICチップを吸着して保持することができ、その間隔はコンタクト部302aの間隔と等しく設定されている。この第3の移送装置304の動作の詳細は省略する。
【0081】
アンローダ部400
アンローダ部400には、上述した試験済ICチップをチャンバ300から払い出すためのイグジットトレイが設けられている。このイグジットトレイは、図10および図11に示すように、テストヘッド302の両側それぞれの位置EXT1と、アンローダ部400の位置EXT2との間をX方向に往復移動できるように構成されている。テストヘッド302の両側の位置EXT1では、ICトレイとの干渉を避けるために、ICトレイの静止位置CR5のやや上側であって第3の移送装置304の吸着ヘッドのやや下側に重なるように出没する。
【0082】
イグジットトレイの具体的構造は特に限定されないが、ICトレイのように、被試験ICチップを収容できる凹部が複数(ここでは8個)形成されたプレートで構成することができる。
【0083】
このイグジットトレイは、テストヘッド302の両側のそれぞれに都合2機設けられており、一方がチャンバ300の位置EXT1へ移動している間は、他方はアンローダ部400の位置EXT2へ移動するというように、ほぼ対称的な動作を行う。
【0084】
イグジットトレイの位置EXT2に近接して、ホットプレート401が設けられている。このホットプレート401は、被試験ICチップに低温の温度ストレスを与えた場合に、結露が生じない程度の温度まで加熱するためのものであり、したがって高温の温度ストレスを印加した場合には当該ホットプレート401は使用する必要はない。
【0085】
本実施形態のホットプレート401は、後述する第4の移送装置404の吸着ヘッド404cが一度に8個の被試験ICチップを保持できることに対応して、2列×16行、都合32個の被試験ICチップを収容できるようにされている。そして、第4の移送装置404の吸着ヘッド404cに対応して、ホットプレート401を4つの領域に分け、位置EXT2でのイグジットトレイから吸着保持した8個の試験済ICチップをそれらの領域に順番に置き、最も長く加熱された8個の被試験ICチップをその吸着ヘッド404cでそのまま吸着して、バッファ部402へ移送する。
【0086】
ホットプレート401の近傍には、それぞれ昇降テーブルを有する2つのバッファ部402が設けられている。各バッファ部402の昇降テーブルは、位置EXT2でのイグジットトレイおよびホットプレート401と同じレベル位置(Z方向)と、それより上側のレベル位置、具体的には装置基板201のレベル位置との間をZ方向に移動する。このバッファ部402の具体的構造は特に限定されないが、たとえばICトレイやイグジットトレイと同じように、被試験ICチップを収容できる凹部が複数(ここでは8個)形成されたプレートで構成することができる。
【0087】
また、これらバッファ部402を構成する一対の昇降テーブルは、一方が上昇位置で静止している間は、他方が下降位置で静止するといった、ほぼ対称的な動作を行う。
【0088】
位置EXT2でのイグジットトレイからバッファ部402に至る範囲のアンローダ部400には、第4の移送装置404(図11参照)が設けられている。この第4の移送装置404は、図9および図11に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール404aと、このレール404aによって位置EXT2とバッファ部402との間をY方向に移動できる可動アーム404bと、この可動アーム404bによって支持され、可動アーム404bに対してZ方向に上下移動できる吸着ヘッド404cとを備え、この吸着ヘッド404cが空気を吸引しながらZ方向およびY方向へ移動することで、位置EXT2にあるイグジットトレイから被試験ICチップを吸着し、その被試験ICチップをホットプレート401に落とし込むとともに、ホットプレート401から被試験ICチップを吸着してその被試験ICチップをバッファ部402へ落とし込む。本実施形態の吸着ヘッド404cは、可動アーム404bに8本装着されており、一度に8個の被試験ICチップを移送することができる。
【0089】
ちなみに、可動アーム404bおよび吸着ヘッド404cは、バッファ部402の上昇位置と下降位置との間のレベル位置を通過できる位置に設定されており、これによって一方のバッファ部402が上昇位置にあっても、干渉することなく他方のバッファ部402に被試験ICチップを移送することができる。
【0090】
さらに、アンローダ部400には、第5の移送装置406および第6の移送装置407が設けられ、これら第3および第6の移送装置406,407によって、バッファ部402に運び出された試験済の被試験ICチップがカスタマトレイに積み替えられる。
【0091】
このため、装置基板201には、IC格納部100の空ストッカEMP(図10参照)から運ばれてきた空のカスタマトレイを装置基板201の上面に臨むように配置するための窓部403が都合4つ開設されている。
【0092】
第5の移送装置406は、図9および図11に示すように、装置基板201の上部に架設されたレール406aと、このレール406aによってバッファ部402と窓部403との間をY方向に移動できる可動アーム406bと、この可動アーム406bによって支持され、可動アーム406bに対してX方向へ移動できる可動ヘッド406cと、この可動ヘッド406cに下向きに取り付けられZ方向に上下移動できる吸着ヘッド406dとを備えている。そして、この吸着ヘッド406dが空気を吸引しながらX、YおよびZ方向へ移動することで、バッファ部402から被試験ICチップを吸着し、その被試験ICチップを対応するカテゴリのカスタマトレイへ移送する。本実施形態の吸着ヘッド406dは、可動ヘッド406cに2本装着されており、一度に2個の被試験ICチップを移送することができる。
【0093】
なお、本実施形態の第5の移送装置406は、右端の2つの窓部403にセットされたカスタマトレイにのみ被試験ICチップを移送するように、可動アーム406bが短く形成されており、これら右端の2つの窓部403には、発生頻度の高いカテゴリのカスタマトレイをセットすると効果的である。
【0094】
これに対して、第6の移送装置406は、図9および図11に示すように、装置基板201の上部に架設された2本のレール407a,407aと、このレール407a,407aによってバッファ部402と窓部403との間をY方向に移動できる可動アーム407bと、この可動アーム407bによって支持され、可動アーム407bに対してX方向へ移動できる可動ヘッド407cと、この可動ヘッド407cに下向きに取り付けられZ方向に上下移動できる吸着ヘッド407dとを備えている。そして、この吸着ヘッド407dが空気を吸引しながらX、YおよびZ方向へ移動することで、バッファ部402から被試験ICチップを吸着し、その被試験ICチップを対応するカテゴリのカスタマトレイへ移送する。本実施形態の吸着ヘッド407dは、可動ヘッド407cに2本装着されており、一度に2個の被試験ICチップを移送することができる。
【0095】
上述した第5の移送装置406が、右端の2つの窓部403にセットされたカスタマトレイにのみ被試験ICチップを移送するのに対し、第6の移送装置407は、全ての窓部403にセットされたカスタマトレイに対して被試験ICチップを移送することができる。したがって、発生頻度の高いカテゴリの被試験ICチップは、第5の移送装置406と第6の移送装置407とを用いて分類するとともに、発生頻度の低いカテゴリの被試験ICチップは第6の移送装置407のみによって分類することができる。
【0096】
こうした、2つの移送装置406,407の吸着ヘッド406d,407dが互いに干渉しないように、図9および図11に示すように、これらのレール406a,407aは異なる高さに設けられ、2つの吸着ヘッド406d,407dが同時に動作してもほとんど干渉しないように構成されている。本実施形態では、第5の移送装置406を第6の移送装置407よりも低い位置に設けている。
【0097】
ちなみに、図示は省略するが、それぞれの窓部403の装置基板201の下側には、カスタマトレイを昇降させるための昇降テーブルが設けられており、試験済の被試験ICチップが積み替えられて満杯になったカスタマトレイを載せて下降し、この満杯トレイをトレイ移送アームに受け渡し、このトレイ移送アームによってIC格納部100の該当するストッカUL1〜UL5(図10参照)へ運ばれる。また、カスタマトレイが払い出されて空となった窓部403には、トレイ移送アームによって空ストッカEMPから空のカスタマトレイが運ばれ、昇降テーブルに載せ替えられて窓部403にセットされる。
【0098】
本実施形態の一つのバッファ部402には、16個の被試験ICチップが格納でき、またバッファ部402の各ICチップ格納位置に格納された被試験ICチップのカテゴリをそれぞれ記憶するメモリが設けられている。
【0099】
そして、バッファ部402に預けられた被試験ICチップのカテゴリと位置とを各被試験ICチップ毎に記憶しておき、バッファ部402に預けられている被試験ICチップが属するカテゴリのカスタマトレイをIC格納部100(UL1〜UL5)から呼び出して、上述した第3および第6の移送装置406,407で、対応するカスタマトレイに試験済ICチップを収納する。
【0100】
本実施形態のICチップ部品試験装置1は、図1〜8に示すチャンバ300の構造と同じ構造のチャンバ300を有するので、前記第1実施形態の場合と同じ作用効果を期待することができる。
【0101】
[その他の実施形態]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明に係る電子部品試験装置では、ICチップ部品試験装置におけるICチップの取り回し方法は、図示する実施形態に限定されない。
また、チャンバ300の内部に配置される部品トレイとしては、図3に示すシャッタ付ICトレイ110に限定されず、シャッタ無しトレイまたはその他のトレイであっても良い。さらに、本発明に係る部品試験装置により試験される部品としては、ICチップに限定されず、その他の電子部品またはその他の部品をチャンバ内で試験しても良い。
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明に係る部品試験装置およびチャンバ入り口の開閉方法によれば、常温以下(常温またはそれ以下の温度)の状態での試験に際し、特にチャンバの部品入り口での結露を有効に防止することができる。また、高温状態での試験に際しても、チャンバ内への外気の導入を最小限にすることができるので、チャンバ内部の温度制御の効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係るICチップ部品試験装置のチャンバ内部におけるトレイの流れを示す概略図である。
【図2】 図2は図1に示すII−II線に沿うチャンバ内部の要部断面図である。
【図3】 図3はトレイの一例を示す斜視図である。
【図4】 図4はチャンバ入り口を外部から見た部分斜視図である。
【図5】 図5はチャンバ入り口を内部から見た部分斜視図である。
【図6】 図6はチャンバ入り口を内部から見た部分斜視図である。
【図7】 図7は図2に示すチャンバ内部のトレイを入り口に向けて略垂直方向に積み重ねられて配置される状態の一例を示す斜視図である。
【図8】 図8は図2に示すチャンバ内部のトレイを入り口に向けて略垂直方向に積み重ねられて配置される状態の一例を示す斜視図である。
【図9】 図9は本発明の1実施形態に係るICチップ部品試験装置の全体斜視図である。
【図10】 図10は図9に示す試験装置で試験されるICチップの搬送経路を説明するための概略図である。
【図11】 図11は同試験装置においてICチップの流れを実現するためのICチップの移送装置を模式的に示す概略図である。
【符号の説明】
1… ICチップ部品試験装置
2… ICチップ
4… 吸着ノズル(部品搬送機構)
14… IC収容部(部品収容部)
110… ICトレイ(部品トレイ)
200… ローダ部
300… チャンバ
302… テストヘッド
302a… コンタクト部
303… 入り口
306… 開閉シャッタ(開閉機構)
308… シリコーンパッキン(シール部材)
370… トレイ側方移動部材(第2駆動機構)
372… 端部保持レール
374… 圧力シリンダ
310… トレイ端部保持装置
312… アクチュエータ
314… トレイ昇降部材
316… トレイ下面保持板
318… 昇降ロッド
320… トレイ水平キャリア
322… 開口部
350… トレイ垂直搬送機構
360… トレイ水平搬送機構
400… アンローダ部

Claims (9)

  1. 部品の入り口が形成され、所定の内部温度条件で、内部に移された部品の試験を行うチャンバと、
    前記入り口から前記チャンバ内に移された部品を保持する部品収容部が表面に形成され、前記チャンバ内部を移動する部品トレイと、
    前記チャンバの入り口を開閉する開閉機構と、
    前記部品トレイを前記入り口の開口内縁部に当接させる第1駆動機構とを有し、
    前記入り口は、前記部品トレイを前記入り口の開口内縁部に当接した状態においてのみ、前記開閉機構により開口するものであり、かつ、前記入り口は、前記部品トレイが前記入り口の開口内縁部に当接したままの状態で、前記開閉機構により閉じるようになっている
    部品試験装置。
  2. 前記チャンバの入り口の内縁部には、その縁部に沿ってシール部材が装着してある請求項1に記載の部品試験装置。
  3. 前記チャンバの外部に位置する部品を、前記入り口から前記部品トレイの部品収容部に移し替える部品搬送機構をさらに有する請求項1または2に記載の部品試験装置。
  4. 前記入り口は、チャンバの天井壁に形成してある請求項1〜3のいずれかに記載の部品試験装置。
  5. 前記チャンバ内部において、複数の部品トレイが、前記入り口に向けて略垂直方向に積み重ねられて配置され、一番上に位置する部品トレイの部品収容部側表面が、前記入り口の開口内縁部に当接可能に構成してある請求項4に記載の部品試験装置。
  6. 前記チャンバの入り口において、部品収容部に部品が移された部品トレイを、横方向に移す第2駆動機構を有する請求項5に記載の部品試験装置。
  7. 前記第1駆動機構により前記部品トレイを前記入り口の開口内縁部に当接させた後に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を開くように制御し、
    前記部品収容部に部品が移された部品トレイを前記入り口の内縁部から引き離す前に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を閉じるように制御する制御手段をさらに有する請求項1〜6のいずれかに記載の部品試験装置。
  8. 前記チャンバが低温に温度制御される恒温槽である請求項1〜7のいずれかに記載の部品試験装置。
  9. チャンバの内部に位置し、表面には部品収容部が形成してある部品トレイの表面を、チャンバの入り口の開口内縁部に当接させた後に、開閉機構を駆動し、前記入り口を開き、前記部品収容部をチャンバの入り口を通して外部に露出させる工程と、
    前記部品収容部に部品が移された部品トレイを前記入り口の内縁部から引き離す前に、前記開閉機構を駆動し、前記入り口を閉じる工程とを有する
    チャンバ入り口の開閉方法。
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