JP4040742B2 - Mri装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体内の原子核スピンの磁気共鳴現象を利用したMRアンギオグラフィ(MR血管造影)に係り、とくに、スライス選択パルスと共に印加されるサチュレーションパルス(動静脈分離や体動アーチファクト抑制などに使用するスピン飽和パルス)を用いたMRアンギオグラフィの改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
MR(磁気共鳴)イメージングは、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波信号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生するMR信号に基づいて画像を再構成したり、スペクトルを得る手法である。
【0003】
このMRIの分野において、既に、被検体内の血流を画像化したり、その流速を測定するMRアンギオグラフィが医療現場で実施されている。このMRアンギオグラフィの手法の一つに、サチュレーションパルスと呼ばれるスピン飽和用の飽和パルスをスライス選択パルスと共に印加する手法がある。
【0004】
従来の場合、このサチュレーションパルス(飽和パルス)は、MR信号の収集シーケンスのパルスを印加する前に、撮影断面を通って流れる血流の上流または下流の横断面に印加する。例えば、下肢においては、動脈と静脈とで流れる方向が互いに反対であるため、1個(回)のサチュレーションパルスを撮影断面の動脈または静脈の上流側または下流側の横断面に印加し、その後に、撮影断面のエコー信号を例えばFE法で収集する。これにより、撮影断面に流入する動脈または静脈のスピン(磁化)はすでに励起され、飽和しているため、その血流のMR信号値が低くなる。撮影断面に反対側から流入する静脈または動脈にはサチュレーションパルスは印加されていないので、MR信号の高い値が収集される。このため、収集データを再構成して得られる撮影断面のMRA像は動脈と静脈とを分離した動静脈分離画像となる筈である。
【0005】
しかしながら、実際には、撮影対象の血流の流速が早すぎる場合や遅すぎる (とくに、下肢では遅い)場合、またはパルセーション的流れの血液に対しては、フローボイド現象や飽和スピンの流入が極端に遅いことに因って、サチュレーションパルスの実効度が低い。このようにスピンの飽和が事前に十分になされていない場合、当然に、明瞭な動静脈分離画像は得られない。
【0006】
とくに、下肢や手などにおいては、末梢血管に至るほど、パルセーションに因って血流速度は一般に著しく遅くなる。すなわち、タイム・オブ・フライト効果が小さいので、従来法のサチュレーションパルスを使用したシーケンスの場合、下肢の血流の画像化それ自体が殆ど困難な状況にある。ましてや、例えば膝の病気などにおいて、動静脈を分離して画像化して欲しいとする医療現場の要求に応えるには、ほど遠いのが現状である。
【0007】
このような状況下で、サチュレーションパルスを使用したシーケンスとは別のMRアンギオグラフィの手法で、かかる動静脈の分離に挑戦しようとする研究もある。この研究は、被検体にMR造影剤を注入し、動脈への造影と静脈への造影の時間変化の違いに基づいて動静脈を分離しようとする試みである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、MR造影剤を用いるMRアンギオグラフィの手法にあっては、造影剤を注入するために、侵襲性が大きいことから、患者の体力的、精神的負担も非常に大きいものとなる。
【0009】
さらに、MR造影剤を用いる場合、下肢における造影効果は薄いので、動脈と静脈のピーク時間の違いはあまり望めず、動静脈分離は殆ど困難であった。
【0010】
このように従来のMRアンギオグラフィは、いずれの手法も、下肢や手などの血流速度が著しく小さい部位には不向きであり、侵襲性が無い状態で、動静脈の分離画像を良好に得たいとする診療現場からのニーズを満たすことは実際上、殆ど困難であった。
【0011】
本発明は、このような従来技術の現状を打破するためになされたものである。具体的には、本発明は、MRイメージング本来の無侵襲性を保持したままで、血流速度が著しく大きい、または小さい場合でも、血流/実質部のコントラストを向上させたMRA像を提供することを、その目的とする。
【0012】
また、血流/実質部のコントラストを向上させる同時に、動静脈を視覚的に確実に分離したMRA像を提供することを、別の目的とする。
【0013】
さらに、そのような血流/実質部のコントラスト改善および動静脈の確実な分離を様々なタイプの撮像シーケンスで実行できるようにすることを、別の目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成させるため、本発明のMRI装置の1つの側面によれば、被検体の撮像スライスの血流像を得るMRI装置において、前記被検体内の前記撮像スライスとは異なる位置に設定した飽和スライスに時系列的に印加する複数個の飽和パルスを含む事前シーケンスを実行し、前記事前シーケンスは、所要の反転時間を利用して、複数個の飽和パルスであるサチュレーションパルス列を印加し、サチュレーションパルス列の最後尾の飽和パルスの印加後のみにスポイラーパルスを印加するサチュレーションシーケンスを実行する第1の実行手段と、前記事前シーケンスの実行後に、前記撮影スライスからMR信号を収集するデータ収集シーケンスを実行する第2の実行手段と、前記MR信号に基づき前記血流像を生成する画像生成手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
この場合、好適には、前記事前シーケンスは、前記複数個の飽和パルスと並行して印加され且つ前記飽和スライスのスライス位置を決めるためのスライス用傾斜磁場パルスを含む。
【0016】
一例として、前記スライス用傾斜磁場パルスは、前記複数個の飽和パルスのそれぞれと並行して印加される複数のパルスから成る。前記複数個の飽和パルスは、その隣り合う飽和パルス同士間の空き時間間隔を零に設定して時系列に並べたパルス列してもよい。
【0017】
また別の一例として、前記スライス用傾斜磁場パルスは、前記複数個の飽和パルス全体と並行して印加される1個のパルスから成る。
【0018】
さらに別の一例は、前記事前シーケンスは、前記複数個の飽和パルスのそれぞれの印加後に印加する傾斜磁場方向のスポイラーパルスを含むことができる。
【0019】
さらに、前記スポイラーパルスは、前記スライス方向に印加する傾斜磁場スポイラーパルスを少なくとも含むようにしてもよい。またこれに代えて、前記スポイラーパルスは、前記スライス方向とこれに直交する位相エンコード方向および読出し方向との3方向それぞれに印加する傾斜磁場スポイラーパルスを含むようにしてもよい。
【0020】
上述の好適な態様において、その一例は、前記複数個の飽和パルスのそれぞれが前記スピンに与えるフリップ角は全て同一で100°以下の値である。
【0021】
また、かかる好適な態様において、前記複数個の飽和パルスのそれぞれが前記スピンに与えるフリップ角は、その少なくとも一個の飽和パルスと残りの飽和パルスとでは異なる値に設定してもよい。この場合、例えば、前記複数個の飽和パルスのそれぞれは前記フリップ角度が互いに異なるように設定してもよい。さらに、前記複数個の飽和パルスのそれぞれのフリップ角度は、時系列の時間的後ろに至る飽和パルスになるほど低下する値としてもよい。
【0022】
さらに上述の好適な態様において、前記スライス用傾斜磁場は、前記飽和スライスと前記撮影スライスとが略平行になるように設定できる。
【0023】
さらに上述の好適な態様において、前記データ収集シーケンスは、高速FLAIR法の一部を成すインバージョンパルスの印加後の所定反転時間に実行される当該高速FLAIR法の残りの部分を成す高速SE系列に基づくパルス列であることも望ましい。この場合、例えば、前記第1の実行手段は、前記インバージョンパルスと前記高速SE系列に基づくパルス列との間の前記反転時間の間に前記事前シーケンスを実行する手段である。また、前記第1の実行手段はマルチスライス法に基づいて前記事前シーケンスを複数回繰り返す手段であり、かつ、前記第2の実行手段はそのマルチスライス法に基づいて前記データ収集シーケンスをその事前シーケンスの繰り返し回数と同数の複数回繰り返す手段である。さらに、前記第1の実行手段および第2の実行手段は、前記マルチスライス法に拠る複数枚の前記撮像スライスに対して時系列に入れ子方式で前記事前シーケンスおよび前記データ収集シーケンスを繰り返す手段としてよい。
【0024】
また、本発明のMRI装置の別の側面によれば、被検体の撮像スライスの血流像を得るMRI装置において、前記被検体が存在する空間に静磁場を発生する磁石と、前記静磁場にスライス用、位相エンコード用、および読出し用の傾斜磁場を重畳する傾斜磁場コイルと、この傾斜磁場コイルに前記傾斜磁場を発生させるパルス電流を供給する傾斜磁場発生ユニットと、前記被検体にスピン励起用の高周波信号を送信するとともに当該被検体で発生したMR信号を受信するRFコイルと、このRFコイルを介して前記高周波信号を送信するとともに前記MR信号を受信する送受信ユニットと、この送受信ユニットで受信された前記MR信号に基づき前記血流像を再構成する再構成ユニットと、前記傾斜磁場発生ユニットおよび前記送受信ユニットを制御して所望のスキャンシーケンスを実行するシーケンサとを備え、前記スキャンシーケンスは、前記被検体内の前記撮像スライスとは異なる位置に設定された飽和スライスに複数個の飽和パルスを含む事前シーケンスと、この事前シーケンスに続いて印加するMR信号収集用のデータ収集シーケンスとからなり、前記事前シーケンスは、所要の反転時間を利用して、複数個の飽和パルスであるサチュレーションパルス列を印加し、サチュレーションパルス列の最後尾の飽和パルスの印加後のみにスポイラーパルスを印加し、且つ当該飽和スライスを選択するスライス用傾斜磁場パルスを当該複数個の飽和パルスと並行して印加し、この複数個の飽和パルスと前記スライス用傾斜磁場パルスの印加後に、前記撮影スライスからMR信号を収集するデータ収集シーケンスのパルス列を印加するアルゴリズムに基づくシーケンスであることを特徴とする。
【0026】
これらの構成により、血流の流速が早すぎたり遅すぎる場合でも、動脈または静脈の信号を確実に抑制でき、動静脈を確実に分離したMRA像を提供できる。また、複数の飽和パルスを同一面に印加することで、撮影スライスの静止している実質部に大きなMT効果を起こさせ、流れている血流のMT効果は小さく抑え、飽和対象の血流(動脈または静脈)に1個のサチュレーションパルス分のサチュレーションだけを与えることができ、これにより血流/実質部のコントラストの高い、視認性に優れたMRA像を提供できる。さらに、造影剤を使用しない非侵襲の状態でMRA像を提供でき、患者の精神的、体力的負担を軽減できる。
【0027】
さらに、前記複数個の飽和パルスのフリップ角度はそれぞれ異なる値に設定できる。その場合、例えば、前記複数個の飽和パルスのそれぞれのフリップ角度は、時系列方向における時間的後ろ方向の飽和パルスになるほど低下する値となるように設定できる。これにより、撮影断面の実質部には大きなMT効果を起こさせ、撮影断面に流入する血流のMT効果を小さく抑え、動脈または静脈には飽和パルスのみが支配的に効くようにできる。この結果、撮影断面の血流/実質部の優れたコントラストを確保できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0029】
第1の実施形態
第1の実施形態を図1〜図4を参照して説明する。この実施形態にかかるMRI(磁気共鳴イメージング)装置の概略構成を図1に示す。
【0030】
このMRI装置は、被検体Pを載せる寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号を送受信する送受信部と、システム全体のコントロール及び画像再構成を担う制御・演算部と、被検体Pの心電信号を計測する心電計測部とを備えている。
【0031】
静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備え、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空間)の軸方向(Z軸方向)に静磁場H0 を発生させる。なお、この磁石部にはシムコイル14が設けられている。このシムコイル14には、後述するコントローラの制御下で、シムコイル電源15から静磁場均一化のための電流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた天板を磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。
【0032】
傾斜磁場発生部は、磁石1に組み込まれた傾斜磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイルユニット3は、互いに直交するX、Y、Z軸方向の傾斜磁場を発生させるための3組(種類)のx,y,zコイル3x〜3zを備える。傾斜磁場部はさらに、x,y,zコイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源4を備える。この傾斜磁場電源4は、後述するシーケンサ5の制御のもとで、x,y,zコイル3x〜3zに傾斜磁場を発生させるためのパルス電流を供給する。
【0033】
傾斜磁場電源4からx,y,zコイル3x〜3zに供給されるパルス電流を制御することにより、物理軸としての3軸であるX,Y,Z方向の傾斜磁場を合成して、論理軸としてのスライス方向傾斜磁場GS 、位相エンコード方向傾斜磁場GE 、および読出し方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場GR の各方向を任意に設定・変更することができる。スライス方向、位相エンコード方向、および読出し方向の各傾斜磁場は静磁場H0 に重畳される。
【0034】
送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7に接続された送信器8T及び受信器8Rとを備える。この送信器8T及び受信器8Rは、後述するシーケンサ5の制御のもとで、磁気共鳴 (MR)現象を誘起させるためのラーモア周波数のRF電流パルスをRFコイル7に供給する一方、RFコイル7が受信した高周波のMR信号を受信し、各種の信号処理を施して、対応するデジタル信号を形成するようになっている。
【0035】
さらに、制御・演算部は、シーケンサ5、コントローラ6、演算ユニット10、記憶ユニット11、表示器12、入力器13、および音声発生器16を備える。この内、コントローラ6はコンピュータを有し、このコンピュータに記憶させたソフトウエア手順により、シーケンサ5にスキャンシーケンス情報を指令するとともに、シーケンサ5を含む装置全体の制御ブロックの動作タイミングの同期をとりながら、それらの制御を統括する機能を有する。
【0036】
このMRI装置は、対象となる撮像スライスのMRデータを収集する前に、この撮像スライスに流入する血流を含み且つ撮像スライスとは異なる事前励起スライス(例えば、ギャップあり又はギャップレスで撮像スライスに隣接する並行スライスや、角度の異なるスライス)を複数個のサチュレーションパルスでスライス選択的に事前励起し、この後、傾斜磁場スポイラーパルスを加えるという事前シーケンスを実行することを特徴とする。
【0037】
このため、コントローラ6およびシーケンサ5は共働して、図2に示すMRアンギオグラフィ用の一連のスキャンシーケンスに基づくスキャンを実施する。このスキャンシーケンスは、最初に実行する血流飽和用の事前シーケンスSQpre と、この後に実行するイメージング用のデータ収集シーケンスSQacq とで構成される。この処理は、コントローラ6が所定のメインプログラムを実行していく中でコンピュータ制御により実施される。このスキャンにより収集されたMR信号は、演算ユニット10により所定の再構成ルーチンに基づき処理され、MRA像が作成される。
【0038】
シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備えており、コントローラ6から送られてきたスキャンシーケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電源4、送信器8T、受信機8Rの一連の動作を制御する。ここで、スキャンシーケンス情報とは、一連のスキャンシーケンスにしたがって傾斜磁場電源4、送信器8Tおよび受信器8Rを動作させるために必要な全ての情報であり、例えばx,y,zコイル3x〜3zに印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関する情報を含む。また、シーケンサ5は必要に応じて、上述したタイミング制御をECG信号のゲートパルスに同期して実施し、心電同期を行えるようになっている。
【0039】
このスキャンシーケンスの一部を成すデータ収集シーケンスとしては、例えばフーリエ変換法を適用した2次元(2D)スキャンが採用される。また、そのパルス列の形態としては、SE(スピンエコー)法、FE(フィールド・グラジェントエコー)法、FSE(高速SE)法、FASE法(高速SE法とハーフフーリエ法を組み合わせた方法)、FLAIR(FLuid Attenuated Inversion Reco-very)法、高速FLAIR法、EPI(Echo Planar Imaging) 法、ハイブリッド EPI法など、広範囲に及び各種のパルス列を採用できる。
【0040】
また、演算ユニット10は、受信器8RからのMR信号のデジタルデータを入力して内蔵メモリで形成されるフーリエ空間(k空間または周波数空間とも呼ばれる)への原データ(生データとも呼ばれる)の配置、および、原データを実空間画像に再構成するための2次元または3次元のフーリエ変換処理を行うようになっている。また、この演算ユニット10は必要に応じて、3次元画像データを最大値投影(MIP)処理に掛けて、2次元像を作成する機能をも有する。
【0041】
記憶ユニット11は、原データおよび再構成画像データのみならず、演算処理が施された画像データなどを保管することができる。表示器12は画像を表示する。また、術者は入力器13を介して所望のスキャン条件、スキャンシーケンス、画像処理法などの必要情報をコントローラ6に入力できるようになっている。
【0042】
音声発生器14は、必要に応じて、コントローラ6から指令があったときに、撮像中の息止め開始および息止め終了のメッセージを音声として発することができる。
【0043】
さらに、心電計測部は、被検体の体表に付着させてECG信号を電気信号として検出するECGセンサ17と、ECG信号中のR波のピーク値に同期した微小幅のゲートパルスを心電同期信号としてコントローラ6およびシーケンサ5に出力するECGユニット18とを備える。この心電計測部によるゲートパルスは、必要に応じて、スキャン開始タイミングの制御に心電同期信号としてシーケンサ5により利用される。これにより、心電同期タイミングを適切に設定でき、この設定した同期タイミングに拠る心電同期スキャンを行ってMR原(生)データを収集できるようになっている。
【0044】
次に、この実施形態の動作を説明する。
【0045】
このMRI装置が起動すると、コントローラ6は所定メインプログラムを実行する中で、図2に示すスキャンシーケンスを実行する。このシーケンスの実行に拠るパルス印加は、シーケンサ5の制御の元、x,y,zコイル3x〜3z及びRFコイル7を介して実施される。
【0046】
同図に示すように、このスキャンシーケンスは、スピン(磁化)を飽和させるサチュレーションパルス(飽和パルス)を含んだサチュレーションシーケンスとしての事前シーケンスSQpre と、この事前シーケンスSQpre に続いて印加するMR信号収集用のデータ収集シーケンスSQacq とから成る。
【0047】
まず、事前シーケンスSQpre においては、フリップ角FA=90°のn個 (n≧2:例えばn=10)のサチュレーションパルスSAT1 〜SATn をスライス用傾斜磁場GS (=強度GS1)と共に一定時間毎に印加する。このサチュレーションパルスSAT1 〜SATn のそれぞれは、例えば、所定RF周波数のキャリア信号をシンク関数で変調して形成されるRFパルスである。診断部位を例えば図3に示す如く下肢とすると、スライス用傾斜磁場GS =GS1の例えば強度を適宜に設定することで、所望の撮影スライスAima の動脈流入側のほぼ隣接した所定厚さの平行な事前飽和スライスAsat が設定される。この結果、事前飽和スライスAsat の同一面に、サチュレーションパルスSAT1 〜SATn が一定時間毎に順次印加される。
【0048】
なお、スライス用傾斜磁場GS の例えば強度を調節することで、事前飽和スライスAsat を撮影スライスAima の動脈流出側、すなわち静脈流入側に設定することができる。また撮影スライスAima と事前飽和スライスAsat との間に必要に応じてギャップを設けてもよいし、ギャップレスの状態に設定してもよい。
【0049】
さらに事前シーケンスSQpre において、サチュレーションパルスSAT1 〜SATn のそれぞれの印加直後に、スライス方向、読出し方向、および位相エンコード方向のそれぞれに、スポイラーパルスSPs1〜SPsn、SPr1〜SPrn、およびSPe1〜SPenをそれぞれ印加する。
【0050】
この結果、最初に、事前飽和スライスAsat がサチュレーションパルスSAT1 およびスライス用傾斜磁場GS により選択励起される。これにより、このスライスAsat を通る血流(動脈および静脈)が励起され、そのスピンが飽和する。この励起によって横磁化に残っているスピンは、その後のスポイラ−パルスSPs1、SPr1、SPe1によって各傾斜磁場方向において夫々分散される。このサチュレーションパルス及びスポイラーパルスの印加の繰返しがn回(例えば10回)行われる。
【0051】
このように、事前飽和スライスAsat が複数回にわたって励起されるから、下肢などの遅い流速の血流であっても、その血流のスピンは確実に励起・飽和する。この飽和したスピンの内、動脈流がその後に撮影スライスAima に流入して撮影に関与するが、静脈流は事前飽和スライスAsat から腎臓側に流出するだけであり、撮影には関与しない。
【0052】
上記事前シーケンスSQpre に続いて、撮影スライスAima のデータ収集シーケンスSQacq の各パルスがシーケンサ5の制御の元に被検体Pに印加される。このシーケンスSQacq は例えばFE(フィールドエコー)法に基づいて設定されている。このときのスライス用傾斜磁場GS の強度はGS =GS2≠GS1である。被検体Pからのエコーデータ(MR信号)は、受信器8Rでデジタルデータに処理され、演算ユニット10に順次格納される。演算ユニット10はコントローラ6からの再構成指令に応答して、2次元k(フーリエ)空間上に配置したエコーデータの組を2次元フーリエ変換して断層像、すなわちMRA像を生成する。
【0053】
事前シーケンスSQpre の複数個のサチュレーションパルスの印加によって、撮影スライスAima には十分に飽和した動脈流スピンが流入する一方で、事前飽和スライスAsat とは反対側の、下肢で言えば心臓に遠い側から飽和されていないフレッシュな静脈も流入している。このため、データ収集シーケンスSQacq でデータ収集するとき、動脈流からのエコー信号の信号値は非常に低く、静脈流からのそれは高い。
【0054】
したがって、演算ユニット10で再構成して得られるMRA像には図4に示す如く、信号値低下によって画素値抜けした動脈と、信号値が確保できて血流跡の画素値を得る静脈とが写り込むので、動静脈を視覚的に良好に分離できた画像となる。
【0055】
この実施形態において、小さなフリップ角(ここでは90°)の複数個のサチュレーションパルスは同一の事前飽和スライスAsat に断続的に印加される。これは、とりも直さず、撮影スライスAima にとっては一定の周波数オフセットをもって、この小さなフリップ角で断続的に励起されることにもなる。撮影スライスAima の実質部は動いていないから、サチュレーションパルスのフリップ角FA=90°でn=10個の場合、実質部は、トータルで90°×10(=n)=900°のフリップ角によるMT(magnetization transfer)効果を受ける。この結果、実質部からのMR信号値が低下する。
【0056】
一方、撮影スライスAima に流入する静脈流の場合、血流が移動しており、かつ、小さなフリップ角(ここでは90°)に分けて印加されることと等価であるから、そのMT効果は実質部よりも小さく、最小限に抑制される。また撮影スライスAima に流入する動脈流にとっては、血流が流れているので、MT効果が少なく、フリップ角FA=90°としてだけの効果が支配的となる。この結果、再構成されるMRA像の血流/実質部のコントラストが著しく向上する。
【0057】
さらに、この実施形態のMRA像はMR造影剤を使用するものでないから、通常のMRイメージングの非侵襲性の特性を生かしたものとなる。このため、造影剤を使用したMRA像の撮影に比べて、患者の精神的、体力的負担が著しく少なくて済む。
【0058】
第2の実施形態
本発明の第2の実施形態を図5に基づき説明する。この実施形態は、事前シーケンスにおいて印加する傾斜磁場スポイラーパルスの印加数の節約に関する。
【0059】
なお、本実施形態以降の実施形態において、前述した第1の実施形態におけるMRI装置と同一または同等の構成要素には同一の符号を用いて、その説明を省略または簡略化する。
【0060】
本実施形態のMRI装置のシーケンサ5は、図5に示す撮影のためのスキャンシーケンスを実行するようになっている。
【0061】
図5のスキャンシーケンスは、第1の実施形態のときと同様に、事前シーケンスSQpreとデータ収集シーケンスSQacqとを含む。このスキャンシーケンスは第1の実施形態のものと比較して、データ収集シーケンスSQaquが同一に設定されている一方で、事前シーケンスSQpreのスポイラーパルスの設定数が異なる。具体的には、フリップ角FA=90°の複数n個のサチュレーションパルスSAT1〜SATnが所定時間間隔Δt毎にスライス用傾斜磁場G=強度 S1 と共に順次印加される。スポイラーパルスは最後のサチュレーションパルスSATnが印加された後に、スライス方向、読出し方向、位相エンコード方向それぞれにおいてエンドスポイラとして1個だけ印加される。このスポイラーパルスの印加後に、データ収集シーケンスSQacqが前述と同様に続く。
【0062】
このように最後のサチュレーションパルスSATnの印加後に、各傾斜磁場方向に1個のスポイラーパルスSPs,SPr,SPeを印加することによっても、横磁化に残ったまま撮影スライスAimaに入ろうとする、及び、撮像スライスAimaに残っている不要なスピン(実質部と血液の両スピン)を確実に分散させることができ、撮影スライス imaのアーチファクトを抑制できる。これにより、「血流は流れているので、必ずしも各飽和毎にスポイル(分散)させる必要はない」ことに着目した、スポイラーパルスの効果的な且つ時間節約タイプの印加法になっている。
【0063】
このため、第2の実施形態においても前述した第1の実施形態のものと同一または同等の作用効果を得るとともに、事前シーケンスの印加時間の短縮を図ることができる。つまり、実質部と血流との良好なコントラストを保持できるとともに、動静脈を確実に分離したMRA像を、非侵襲で、より高速に提供することができる。
【0064】
第3の実施形態
さらに、本発明の第3の実施形態を図6及び図7に基づき説明する。この実施形態は、サチュレーションパルスのフリップ角を可変にした構成に関する。
【0065】
本実施形態のMRI装置のシーケンサ5は、図6に示す撮影のためのスキャンシーケンスを実行するようになっている。
【0066】
この図6のスキャンシーケンスは、第1の実施形態のときと同様に、事前シーケンスSQpreとデータ収集シーケンスSQacqとを含む。このパルスシーケンスは第1の実施形態のものと比較して、データ収集シーケンスSQacqが同一に設定されている一方で、事前シーケンスSQpreのスポイラーパルスの設定数が異なる。また、フリップ角を各パルス毎に変えた複数n個のサチュレーションパルスSAT1〜SATnが所定時間間隔Δt毎にスライス用傾斜磁場G=強度 S1 と共に順次印加される。スポイラーパルスSP SP SP は最後のサチュレーションパルスSATnが印加された後に、スライス方向、読出し方向、位相エンコード方向それぞれで1個だけ印加される。このスポイラーパルスSP SP SP の印加後に、データ収集シーケンスSQacqが前述と同様に続く。
【0067】
複数n個のサチュレーションパルスSAT1 〜SATn のフリップ角FAは、一例として、1番目のFA=90°、2番目のFA=85°、3番目のFA=80°、…、最終番目のFA=60°の如く漸減するフリップ角系列が選択されている。この漸減するフリップ角系列を選択する理由は以下のようである。
【0068】
図7のグラフは、スピンの共鳴周波数(スライス位置に相当)を横軸に、MR信号値を縦軸にとって、1つのサチュレーションパルス当たりのフリップ角FAをパラメータとしたときの信号値の変化の様子を示す。横軸に示す周波数f0 は、撮影スライスの中心位置での水の共鳴周波数(中心周波数)である。このグラフから分かるように、周波数が中心周波数f0 に近付くほど、またフリップ角FAが大きくなるほど、信号値が低下してMT効果が大きい。
【0069】
このため、サチュレーションパルスのフリップ角FAを経時的後ろのものほど低下させるということは、撮影スライスAima に注入する静脈流(図3参照)にとって、その血流のある注目位置が中心周波数f0 (撮像スライス位置)に近付くほどMT効果を緩和する(下げる)ことになる。この状態を図7に模式的に表すと、フリップ角FA=90°の曲線から分岐する曲線Dに相当する(同図は、サチュレーションパルスの周波数範囲が横軸(−)側に位置している場合を示す)。そこで、事前飽和スライスAsat の反対側から流入する血流(ここでは静脈流)のMR信号値の低下は最小限に抑えられ、比較的高い信号値が得られる。
【0070】
一方、撮影スライスAima の実質部は前述と同様に、複数n個のサチュレーションパルスの事前飽和スライスAsat への印加に伴って、そのスライス位置の相違分だけ一定の周波数オフセット(off resonance )の状態で励起されるから、大きなMT効果を発生させ、MR信号値が低下する。
【0071】
したがって、本第3の実施形態のMRI装置にあっては、前述した第2の実施形態のものと同一または同等の作用効果を得るとともに、撮影スライスの実質部/血流のコントラストを一層高めることができ、高画質の視認性に優れたMRA像を提供することができる。
【0072】
なお、本第3の実施形態において、複数のサチュレーションパルスのフリップ角FAは時系列後方のパルスになるほど、例えば90°、90°、80°、80°、…、60°、60°のように変化させる手法であってもよい。
【0073】
また、第3の実施形態の1つの変形例として、撮影スライスから流出する血流の飽和効果を促進する必要がある場合、複数のサチュレーションパルスのフリップ角FAは時系列後方のパルスになるほど、例えば60°、65°、70°、75°、…、85°、90°のように、大きな値に向かうように変化させることもできる。
【0074】
第4の実施形態
さらに、本発明の第4の実施形態を図8に基づき説明する。この実施形態のMRI装置は、前述した第2の実施形態のスキャンシーケンスをさらに改善したもので、とくに、事前シーケンスSQpre の時間短縮に関する。
【0075】
図8に、この実施形態のMTI装置が採用するスキャンシーケンスを示す。同図から分かるように、このスキャンシーケンスで用いているサチュレーションシーケンスとしての事前シーケンスSQpre では、事前飽和スライスAsat に選択的にサチュレーションパルスSAT1 〜SATn を印加するが、各サチュレーションパルスと共に印加するスライス用傾斜磁場パルスGS を連続的に印加するもので、各パルス間に前述した各実施形態で設定していたΔtの時間間隔を排除している。
【0076】
これにより、複数n個のサチュレーションパルスSAT1 〜SATn を印加するための必要なトータルの時間が「Δt×(n−1)」の分だけ短縮され、結局、MRアンギオグラフィの撮像時間が短縮されるという効果がある。
【0077】
第5の実施形態
本発明の第5の実施形態を図9に基づき説明する。この実施形態のMRI装置も、上述した第4の実施形態のスキャンシーケンスをさらに改善したもので、とくに、事前シーケンスSQpre の時間短縮およびスライス用傾斜磁場GS のスイッチング時の負荷軽減に関する。
【0078】
図9に、この実施形態のMTI装置が採用するスキャンシーケンスを示す。同図から分かるように、このスキャンシーケンスで用いている事前シーケンスSQpre では、複数n個のサチュレーションパルスSAT1 〜SATn と共に印加するスライス用傾斜磁場GS をそれらのサチュレーションSAT1 〜SATn 全部の印加時間に合わせて連続的に印加するように設定したものである。
【0079】
これにより、第4の実施形態のときと同様に、パルス間の間隔Δtに起因した約「Δt×(n−1)」の時間短縮に加えて、傾斜磁場パルスGS のスリューレート分の時間Δts (例えば0.6〜1msec)も不要になり、約「Δts ×(2n−2)」分の更なる時間短縮がなされる。
【0080】
この結果、MRアンギオグラフィの撮像時間も短縮されるとともに、傾斜磁場GS を極めて短時間でオン・オフするときのスイッチング時の負荷が緩和されることになり、傾斜磁場電源4およびx,y,zコイル3x,3y,3zのスイッチング特性の要求条件も緩和でき、設計面での容易化が可能になる。
【0081】
第6の実施形態
本発明の第6の実施形態を図10に基づき説明する。この実施形態のMRI装置は、本発明独特の複数個のサチュレーションパルスを含むサチュレーションシーケンスを高速FLAIR法に組み込んだものである。
【0082】
つまり、図10に示すように、この実施形態のMRI装置が採用するスキャンシーケンスは、シングルスライス撮像用であり、インバージョン(反転)パルスInv及びサチュレーションシーケンスSQsat を含む事前シーケンスSQpre と、高速SE法(FSE法またはRARE法とも呼ばれる)から成るデータ収集シーケンスSQacq とを含む。この内、インバージョンパルスInvと高速SE法のデータ収集シーケンスSQacq が高速FLAIR(Fast FLuid Attenuaed with Inversion Recovery)を成す。この高速SE法は、ここでは、脂肪抑制を行うためのPASTA(Polarity altered spectral and spatial selective acquisition )法に基づいて実施する。このPASTA法は例えば,「SMR 1995 #657 "A Polarity Altered Spectral and Spatial Selective Acquisition Technique" 」で知られている。
【0083】
なお、このデータ収集シーケンスSQacq を通常SE法で構成することもでき、この場合は、FLAIR法に、本発明独特のサチュレーションシーケンスのパルスを組み入れたことになる。
【0084】
図10に示すサチュレーションシーケンスSQsat は、事前シーケンスSQpre の一部として実施されるパルス列で、サチュレーションパルス列Tsatおよび傾斜磁場スポイラーパルスSPs ,SPr ,SPe から成る。このサチュレーションシーケンスSQsat は、前述した第4の実施形態のものと同様に構成されている。
【0085】
このスキャンシーケンスによれば、最初に、撮像スライスAima (図3参照)対するインバージョンパルスInvとスライス用傾斜磁場GS とが並行して印加される。インバージョンパルスInvは、例えば180°RFパルスで構成される。インバージョンパルスInvは送信機8TからRFコイル7を介して、またスライス用傾斜磁場GS は傾斜磁場電源4から傾斜磁場コイル3z、3zを介してそれぞれ印加される。この傾斜磁場GS は撮像スライスを選択できるようにその強度が設定されている。
【0086】
このインバージョンパルスInvの印加が終わると、高速FLAIR法としては、所要の反転時間(遅延時間)TI の間待機することになるが、本実施形態では、この反転時間TI を利用して、この時間の間に、サチュレーションパルス列Tsatおよび傾斜磁場スポイラーパルスSPs ,SPr ,SPe から成るサチュレーションシーケンスSQsat が図示の如く実行される。サチュレーションパルス列Tsatは、前述と同様に、複数個のサチュレーションパルスSAT1 ,SAT2 ,…,SATn およびこれと並行して印加される複数個のスライス用傾斜磁場パルスGS で形成される。
【0087】
このサチュレーションシーケンスSQsat の実行により、前述と同様に、事前飽和スライスAsat を通る血流のスピンが飽和され、また、オフ・レゾナンスとなる撮像スライスAima にはMT効果が生じる。
【0088】
この反転時間TI が経過すると、インバージョンパルスInvにより反転励起させていた撮像スライスAima に対してデータ収集シーケンスSQacq が実行される。すなわち、PASTA法に基づく高速SE法のパルス列が印加される。
【0089】
最初に、スライス用傾斜磁場GS と水スピンのみを周波数選択的に励起する狭い周波数帯域の90°RFパルスが印加される。これにより、撮像スライスAima が選択されるとともに、そのスライス内の水のみの磁化スピンが励起され、y′軸(回転座標)までフリップする。次いで、このスライス用傾斜磁場GS が極性反転して一種のリフェーズパルスとして印加される。また、読出し用傾斜磁場GR が傾斜磁場コイル3x、3xを介して印加される。これは撮像スライス内の読出し方向に並んだスピンの位相が各エコーの中心時刻において揃うようにするためである。
【0090】
次いで、逆極性で高強度のスライス用傾斜磁場GS と広い周波数帯域の最初の180゜RFパルスが印加される。これにより、プロトンスピンが180度、y′軸の回りに回転する。これにより、水のプロトンスピンに対してのみエコー信号のリフォーカスが行われる。さらに、最初の位相エンコード用傾斜磁場GE =Aが傾斜磁場電源4から傾斜磁場コイル3y、3yを介して被検体Pに印加された後、傾斜磁場コイル3x、3xを介して印加される読出し用傾斜磁場GR とともに、最初のスピンエコー信号R1がRFコイル7を介して収集される。
【0091】
この後、反転させた位相エンコード用傾斜磁場GE =−Aを印加させる。これは疑似エコー(stimulated echo)による画質劣化を避けるため、180゜RFパルスの印加時のエンコード位置をk空間上の位相エンコード方向の中心位置(ke=0)に引き戻すためである。
【0092】
次いで、第1番目のときと同様に、スライス用傾斜磁場GS とともに2番目の180゜RFパルスを印加した後、2番目の位相エンコード用傾斜磁場GE =Bを印加する。そして、2番目のスピンエコー信号R2が、読出し用傾斜磁場GR の印加とともに、RFコイル7を介して収集される。
【0093】
同様にして、3番目及び4番目のスピンエコー信号R3およびR4が収集される。
【0094】
以上のスキャンシーケンスの実行は、位相エンコード量毎に、所定の繰返し時間TRで繰り返される。
【0095】
この収集に係るシングルスライススキャンのエコー信号は、PASTA法に拠って、その殆ど水のプロトンスピンから収集されたものであり、受信器8Rに順次送られる。受信器8Rでは、エコー信号は、増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅などの処理を受けた後、A/D変換されてエコーデータに生成される。このエコーデータは演算ユニット10で、フーリエ変換可能な、k空間に対応したメモリ領域にデータが配置される。そして2次元フーリエ変換により実空間のMRA像に再構成される。この画像は記憶ユニット13に記憶されるとともに、表示器14に表示される。
【0096】
このように、高速FLAIR法にサチュレーションシーケンスSQsatを適用した場合でも、前述した実施形態のものと同等の作用効果を得ることができるとともに、高速FLAIR法に基づく撮像であることから、とくに、スライス枚数の増加と動静脈の分離ができるという利点が得られる。また、サチュレーションシーケンスTsatを反転時間Tの間で実行することから、高速FLAIR法に基づくスキャン時間を格別長くするものではない。一方、適用できるデータ収集シーケンスの幅も広がり、本発明の特徴であるサチュレーションシーケンスの汎用性が高まる。さらに、PASTA法に基づくデータ収集であるから、撮像スライスAimaの脂肪抑制効果(脂肪からのエコー信号収集を抑制する効果)も合わせて享受できる。
【0097】
第7の実施形態
さらに、本発明の第7の実施形態を図11〜13に基づき説明する。この実施形態のMRI装置は、本発明独特の複数個のサチュレーションパルスを含むサチュレーションシーケンスを第6の実施形態と同様に高速FLAIR法に組み込み、且つ、それを入れ子方式のマルチスライス法で実施したものである。
【0098】
図11に、本発明独特の高速FLAIR法を入れ子方式(nesting )のマルチスライス法で実施したスキャンシーケンス全体の概要を示す。図12は、このスキャンシーケンスをスライス位置との対応関係で示す。さらに、図13には、そのスキャンシーケンスの最初の一部の詳細なパルス列を示す。
【0099】
図12(a)には、マルチスキャンに拠る7枚の撮像スライスAima-1 〜Aima-7 の一例を、また、各撮像スライスに対応して設定される7枚の事前飽和スライスApre-1 〜Apre-7 の一例を模式的に示す。
【0100】
図11および図12(b)に示すスキャンシーケンスは、シーケンシャルモードの入れ子方式の例を示す。高速FLAIR法を成すインバージョンパルスInv1〜Inv7の7個と、これに対応するデータ収集シーケンス(イメージングシーケンス)Imaging1〜Imaging7の7個とを使用するとともに、各撮像スライスにインバージョンパルスInvを印加した後の反転時間TI の間に、2枚の撮像スライスAima に相当する分のインバージョンパルスInv、サチュレーションシーケンスSQsat 、およびデータ収集シーケンスSQacq をシーケンシャルに実行し、全体のスキャン時間の短縮を図っている。各撮像スライスに対するインバージョンパルスInv及びサチュレーションシーケンスSQsat が本発明の事前シーケンスSQpre に相当する。なお、データ収集シーケンスImaging1〜Imaging7はPASTA法に基づいている。
【0101】
各撮像スライスに対するインバージョンパルスInv、サチュレーションシーケンスSQsat 、およびデータ収集シーケンスSQacq は、前述した図10のものと同様に形成される。
【0102】
このシーケンシャルモードに入れ子方式によれば、最初に、1番目の撮像スライスAima-1 にインバージョンパルスInv1が印加され、その所定時間後に、既にインバージョンパルスInv6を印加していた撮像スライスAima-6 に対する事前飽和スライスApre-6 にサチュレーションシーケンスSQsat-6 を実行し、さらに、その撮像スライスAima-6 にデータ収集シーケンスSQacq-6 を実行する。
【0103】
この所定時間後に、2番目の撮像スライスAima-2 にインバージョンパルスInv2を印加する。この後、所定時間を置いて、既にインバージョンパルスInv7を印加していた撮像スライスAima-7 に対する事前飽和スライスApre-7 にサチュレーションシーケンスSQsat-7 を実行し、さらに、その撮像スライスAima-7 にデータ収集シーケンスSQacq-7 を実行する。
【0104】
さらに所定時間を置いて、3番目の撮像スライスAima-3 にインバージョンパルスInv3を印加する。さらに再び、所定時間の後、先程、インバージョンパルスInv1を印加した撮像スライスAima-1 に対する事前飽和スライスApre-1 にサチュレーションシーケンスSQsat-1 を実行し、その所定時間後に、その撮像スライスAima-1 にデータ収集シーケンスSQacq-1 を実行する。
【0105】
そして、再び所定時間後、4番目の撮像スライスAima-4 にインバージョンパルスInv4を印加する。以下、同様にしてパルス印加およびMR信号収集を行い、最後には、5番目の撮像スライスAima-5 にデータ収集シーケンスSQacq-5 を実行して、繰返し時間TRを終える。
【0106】
このようにすることで、インバージョンパルスとデータ収集シーケンス(本シーケンス)との間の反転時間を有効に利用でき、スライス枚数を増加させることができ、しかも、全体のスキャン時間の長期化を回避したイメージングを提供できる。
【0107】
第8の実施形態
さらに、本発明の第8の実施形態を図14に基づき説明する。この実施形態のMRI装置は、第7の実施形態で説明したスキャン法の入れ子方式を別のモード、すなわち「インターリーブモード」に変更したものである。
【0108】
この実施形態のMRI装置において、このモード以外の構成および機能は第7の実施形態のものと同一または同様である。
【0109】
このインターリーブモードの入れ子方式によれば、図14に示す如く、最初に、1番目の撮像スライスAima-1 にインバージョンパルスInv1が印加され、その所定時間後に、既にインバージョンパルスInv4を印加していた撮像スライスAima-4 に対する事前飽和スライスApre-4 にサチュレーションシーケンスSQsat-4 を実行し、さらに、その撮像スライスAima-4 にデータ収集シーケンスSQacq-4 を実行する。
【0110】
この所定時間後に、3番目の撮像スライスAima-3 にインバージョンパルスInv3を印加する。この後、所定時間を置いて、既にインバージョンパルスInv6を印加していた撮像スライスAima-6 に対する事前飽和スライスApre-6 にサチュレーションシーケンスSQsat-6 を実行し、さらに、その撮像スライスAima-6 にデータ収集シーケンスSQacq-6 を実行する。
【0111】
さらに所定時間を置いて、5番目の撮像スライスAima-5 にインバージョンパルスInv5を印加する。さらに再び、所定時間の後、先程、インバージョンパルスInv1を印加した撮像スライスAima-1 に対する事前飽和スライスApre-1 にサチュレーションシーケンスSQsat-1 を実行し、その所定時間後に、その撮像スライスAima-1 にデータ収集シーケンスSQacq-1 を実行する。
【0112】
そして、再び所定時間後、7番目の撮像スライスAima-7 にインバージョンパルスInv7を印加する。以下、同様にしてパルス印加およびMR信号収集を行い、最後には、2番目の撮像スライスAima-2 にデータ収集シーケンスSQacq-2 を実行して、繰返し時間TRを終える。
【0113】
このように同じ高速FLAIR法を利用したマルチスライスシーケンスでありながら、撮像スライスを4、6、1、5、7と1枚置きに選択するので、第7の実施形態の効果に加え、スライス間のスピンの干渉をより確実に排除して画質を向上させることができるなどの、更なる利点がある。
【0114】
なお、上記各実施形態では、複数個のサチュレーションパルスを撮影スライスの動脈流入側に設定したスライス(事前飽和スライス)に印加する例を中心に説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。複数個のサチュレーションパルスを撮影スライスの動脈流出側(静脈流入側)に設定したスライス(図3の場合、撮影スライスAima の図中下側)に印加するようにしてもよい。その場合、動静脈の信号値の大小関係が反対になるが、動静脈を良好に分離した、実質部/血流のコントラストの高いMRA像を非侵襲で得ることができる。
【0115】
また、上記各実施形態において、スポイラーパルスは任意の1方向または2方向のみに印加するようにしてもよい。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るMRアンギオグラフィのデータ収集方法およびMRI装置によれば、
血流の原子核スピンを飽和させる複数個の飽和パルスを含む事前シーケンスを撮影スライスとは異なる被検体の同一スライスに時系列的に順次印加するようにし、例えば、その事前シーケンスは、複数個の飽和パルスのそれぞれの印加後に印加する血流スピン分散用のスポイラーパルスを含んだり、複数個の飽和パルスの内の時系列的に最後尾の飽和パルスの印加後に印加する血流スピン分散用の1個のスポイラーパルスを含むようにしたため、1)血流の流速が早すぎたり遅すぎる場合でも、動脈または静脈の信号を確実に抑制でき、動静脈を視覚的に確実に分離したMRA像であって、2)複数のサチュレーションパルスを同一面に印加することで、撮影スライスの静止している実質部に大きなMT効果を起こさせ、かつ、流れている血流のMT効果は小さく抑えて、飽和させる血流(動脈または静脈)に1個分のサチュレーションパルスだけの機能を与えることができ、これにより血流/実質部のコントラストの高い、視認性に優れたMRA像を、3)造影剤を使用しない非侵襲の状態で提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るMRI装置の一例を示すブロック図。
【図2】第1の実施形態に係るスキャンシーケンスの一例を示す図。
【図3】第1の実施形態に係る撮影スライス、事前飽和スライス、および血流の走行状態の一例を説明する図。
【図4】第1の実施形態で得られるMRA像の一例を模式的に示す図。
【図5】第2の実施形態に係るスキャンシーケンスの一例を示す図。
【図6】第3の実施形態に係るスキャンスシーケンスの一例を示す図。
【図7】フリップ角の可変に伴うMT効果の変化を説明する図。
【図8】第4の実施形態に係るスキャンシーケンスの一例を示す図。
【図9】第5の実施形態に係るスキャンスシーケンスの一例を示す図。
【図10】第6の実施形態に係る高速FLAIR法を利用したシングルスライスのスキャンスシーケンスの一例を示す図。
【図11】第7の実施形態に係る高速FLAIR法を利用したマルチスライスのスキャンスシーケンスの全体を示す図。
【図12】第7の実施形態に係るスキャンスシーケンスとスライス位置との対応関係を明確にした図。
【図13】図11のスキャンシーケンスの最初の一部を詳細に示すパルス列の図。
【図14】第8の実施形態に係る高速FLAIR法を利用したマルチスライスのスキャンスシーケンスの全体を示す図。
【符号の説明】
1 磁石
2 静磁場電源
3 傾斜磁場コイルユニット
4 傾斜磁場電源
5 シーケンサ
6 コントローラ
7 RFコイル
8T 送信器
8R 受信器
10 演算ユニット
11 記憶ユニット
12 表示器
13 入力器

Claims (18)

  1. 被検体の撮像スライスの血流像を得るMRI装置において、
    前記被検体内の前記撮像スライスとは異なる位置に設定した飽和スライスに時系列的に印加する複数個の飽和パルスを含む事前シーケンスを実行し、前記事前シーケンスは、所要の反転時間を利用して、複数個の飽和パルスであるサチュレーションパルス列を印加し、サチュレーションパルス列の最後尾の飽和パルスの印加後のみにスポイラーパルスを印加するサチュレーションシーケンスを実行する第1の実行手段と、
    前記事前シーケンスの実行後に、前記撮影スライスからMR信号を収集するデータ収集シーケンスを実行する第2の実行手段と、
    前記MR信号に基づき前記血流像を生成する画像生成手段とを備えることを特徴とするMRI装置。
  2. 請求項1に記載の発明において、前記事前シーケンスは、前記複数個の飽和パルスと並行して印加され且つ前記飽和スライスのスライス位置を決めるためのスライス用傾斜磁場パルスを含むMRI装置。
  3. 請求項2に記載の発明において、
    前記スライス用傾斜磁場パルスは、前記複数個の飽和パルスのそれぞれと並行して印加される複数のパルスから成るMRI装置。
  4. 請求項3に記載の発明において、
    前記複数個の飽和パルスは、その隣り合う飽和パルス同士間の空き時間間隔を零に設定して時系列に並べたパルス列であるMRI装置。
  5. 請求項2に記載の発明において、
    前記スライス用傾斜磁場パルスは、前記複数個の飽和パルス全体と並行して印加される1個のパルスから成るMRI装置。
  6. 請求項2に記載の発明において、
    前記事前シーケンスは、前記複数個の飽和パルスの印加後に印加するスライス方向、読出し方向および位相エコー方向の傾斜磁場スポイラーパルスを含むMRI装置。
  7. 請求項1に記載の発明において、
    前記スポイラーパルスは、前記スライス方向に印加する傾斜磁場スポイラーパルスを少なくとも含むMRI装置。
  8. 請求項1に記載の発明において、
    前記スポイラーパルスは、前記スライス方向とこれに直交する位相エンコード方向および読出し方向との3方向それぞれに印加する傾斜磁場スポイラーパルスを含むMRI装置。
  9. 請求項2に記載の発明において、
    前記複数個の飽和パルスのそれぞれが前記スピンに与えるフリップ角は全て同一で100°以下の値であるMRI装置。
  10. 請求項2に記載の発明において、
    前記複数個の飽和パルスのそれぞれが前記スピンに与えるフリップ角は、その少なくとも一個の飽和パルスと残りの飽和パルスとでは異なる値に設定されているMRI装置。
  11. 請求項10に記載の発明において、
    前記複数個の飽和パルスのそれぞれは前記フリップ角度が互いに異なるように設定されているMRI装置。
  12. 請求項11に記載の発明において、
    前記複数個の飽和パルスのそれぞれのフリップ角度は、時系列の時間的後ろに至る飽和パルスになるほど低下する値であるMRI装置。
  13. 請求項2に記載の発明において、
    前記スライス用傾斜磁場は、前記飽和スライスと前記撮影スライスとが略平行になるように設定されているMRI装置。
  14. 請求項2に記載の発明において、
    前記データ収集シーケンスは、高速FLAIR法の一部を成すインバージョンパルスの印加後の所定反転時間に実行される当該高速FLAIR法の残りの部分を成す高速SE系列に基づくパルス列であるMRI装置。
  15. 請求項14に記載の発明において、
    前記第1の実行手段は、前記インバージョンパルスと前記高速SE系列に基づくパルス列との間の前記反転時間の間に前記事前シーケンスを実行する手段であるMRI装置。
  16. 請求項15に記載の発明において、
    前記第1の実行手段はマルチスライス法に基づいて前記事前シーケンスを複数回繰り返す手段であり、かつ、前記第2の実行手段はそのマルチスライス法に基づいて前記データ収集シーケンスをその事前シーケンスの繰り返し回数と同数の複数回繰り返す手段であるMRI装置。
  17. 請求項16に記載の発明において、
    前記第1の実行手段および第2の実行手段は、前記マルチスライス法に拠る複数枚の前記撮像スライスに対して時系列に入れ子方式で前記事前シーケンスおよび前記データ収集シーケンスを繰り返す手段であるMRI装置。
  18. 被検体の撮像スライスの血流像を得るMRI装置において、
    前記被検体が存在する空間に静磁場を発生する磁石と、
    前記静磁場にスライス用、位相エンコード用、および読出し用の傾斜磁場を重畳する傾斜磁場コイルと、
    この傾斜磁場コイルに前記傾斜磁場を発生させるパルス電流を供給する傾斜磁場発生ユニットと、
    前記被検体にスピン励起用の高周波信号を送信するとともに当該被検体で発生したMR信号を受信するRFコイルと、
    このRFコイルを介して前記高周波信号を送信するとともに前記MR信号を受信する送受信ユニットと、
    この送受信ユニットで受信された前記MR信号に基づき前記血流像を再構成する再構成ユニットと、
    前記傾斜磁場発生ユニットおよび前記送受信ユニットを制御して所望のスキャンシーケンスを実行するシーケンサとを備え、
    前記スキャンシーケンスは、前記被検体内の前記撮像スライスとは異なる位置に設定された飽和スライスに複数個の飽和パルスを含む事前シーケンスと、この事前シーケンスに続いて印加するMR信号収集用のデータ収集シーケンスとからなり、
    前記事前シーケンスは、所要の反転時間を利用して、複数個の飽和パルスであるサチュレーションパルス列を印加し、サチュレーションパルス列の最後尾の飽和パルスの印加後のみにスポイラーパルスを印加し、且つ当該飽和スライスを選択するスライス用傾斜磁場パルスを当該複数個の飽和パルスと並行して印加し、この複数個の飽和パルスと前記スライス用傾斜磁場パルスの印加後に、前記撮影スライスからMR信号を収集するデータ収集シーケンスのパルス列を印加するアルゴリズムに基づくシーケンスであることを特徴とするMRI装置。
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